JP5364076B2 - 車両用ブレーキシステムの入力装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両用ブレーキシステムの入力装置に関する。
従来、車両(自動車)用のブレーキシステムとしては、例えば、負圧式ブースタや油圧式ブースタ等の倍力装置を備えるものが知られている。また、近年では、電動モータを倍力源として利用する電動倍力装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
この特許文献1に開示された電動倍力装置は、ブレーキペダルの操作によって進退動作する主ピストンと、この主ピストンと相対変位可能に外嵌された筒状のブースタピストンと、このブースタピストンを進退動作させる電動モータとを備えて構成されている。
この電動倍力装置によれば、主ピストンとブースタピストンとをマスタシリンダのピストンとし、それぞれの前端部をマスタシリンダの圧力室に臨ませることで、操作者によってブレーキペダルから主ピストンに入力される推力と、電動モータからブースタピストンに入力されるブースタ推力とによって、ブレーキ液圧をマスタシリンダ内に発生させることができる。
特開2010−23594号公報
しかしながら、特許文献1に開示された電動倍力装置では、ブレーキペダルから入力される力により液圧を発生させる液圧発生機構と、電動モータから入力される力により液圧を発生させる液圧発生機構とを一体に構成しているため、装置全体が大型化する傾向にあり、レイアウトの自由度が損なわれるという問題があった。
また、装置の上面に凹部が形成されている場合に水滴等の液溜りを生じるおそれがあり、その改善が望まれていた。
本発明は、前記従来の問題を解決するものであり、レイアウトの自由度を高めることができるとともに、装置の上面に凹部が形成されている場合にも水滴等の移動を許容して液溜りを防止することができる車両用ブレーキシステムの入力装置を提供することを課題とする。
本発明は、ブレーキ操作子の操作が入力される入力装置と、少なくとも前記操作に応じた電気信号に基づいてブレーキ液圧を発生する電動ブレーキアクチュエータと、を備え、これらが車両の構造物搭載室に相互に分離されて配置された車両用ブレーキシステムの入力装置であって、前記ブレーキ操作子の前記操作による入力によって液圧を発生するマスタシリンダと、前記マスタシリンダに並設され、前記ブレーキ操作子の操作反力を前記ブレーキ操作子に擬似的に付与するストロークシミュレータと、を有しており、前記マスタシリンダと前記ストロークシミュレータとの間に形成されて、前記入力装置の前部から後部に向けて下り傾斜状となる凹部と、前記凹部の底面の後端近傍に形成された水抜き用の貫通孔と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、ブレーキ操作子の操作が入力される入力装置と、少なくとも前記操作に応じた電気信号に基づいてブレーキ液圧を発生する電動ブレーキアクチュエータと、を備え、これらが車両の構造物搭載室に相互に分離されて配置されているので、これらが一体とされたものに比べて装置の小型化を図ることができる。したがって、ダッシュボードの車両前方に形成された構造物搭載室において、レイアウトの自由度を高めることができる。
つまり、構造物搭載室内には、構造物として、ブレーキ関係の装置だけではなく、駆動源(エンジンおよび/または走行モータ)、トランスミッション、ラジエータ等の冷却系、低圧バッテリなど各種の装置が搭載されるため、必然的に大きな空スペース(設置スペース)を確保することが難しくなる。しかし、本発明のように入力装置と電動ブレーキアクチュエータとをそれぞれ分離して構成することで、個々の装置のサイズを小さくすることができ、大きな空スペースを確保する必要がなくなり、狭い空スペースであっても各装置を搭載することが可能になる。
また、入力装置と電動ブレーキアクチュエータとをそれぞれ分離して構成することで、各装置の汎用性を向上して異なる車種に適用し易くなる。
また、入力装置と電動ブレーキアクチュエータとをそれぞれ分離して(別体にて)構成するので、音や振動の発生源となることがある電動ブレーキアクチュエータを運転者から離して配置することができ、運転者に音や振動による違和感(不快感)を与えるのを防止することができる。
さらに、本発明によれば、入力装置は、ブレーキ操作子の操作による入力によって液圧を発生するマスタシリンダと、マスタシリンダに並設され、ブレーキ操作子の操作反力をブレーキ操作子に擬似的に付与するストロークシミュレータとの間に、凹部が形成されているので、この凹部によってマスタシリンダとストロークシミュレータとの間の余分な部分が肉抜きされ、軽量化が図られている。
また、凹部には、水抜き用の貫通孔が形成されているので、凹部に水滴等が溜ったとしても、この貫通孔を通じて水滴等を凹部から好適に排出することができる。したがって、水滴等の移動を許容して液溜りを防止することができる入力装置が得られる。
また、貫通孔が設けられることによりさらに軽量化を図ることができる。また、液溜りを防止することができるので、錆の防止に寄与する。
また、前記貫通孔は、前記凹部に複数設けられている構成とするのがよい。
このように構成することによって、凹部に溜った水滴等を複数の貫通孔を通じて好適に排出することができる。したがって、水滴等の移動を好適に許容して液溜りをより一層防止することができる入力装置が得られる。
また、複数の貫通孔が設けられることにより、より一層の軽量化を図ることができる。また、液溜りをより一層防止することができるので、錆びの防止効果が高まる。
本発明によれば、レイアウトの自由度を高めることができるとともに、装置の上面に凹部が形成されている場合にも水滴等の移動を許容して液溜りを防止することができる車両用ブレーキシステムの入力装置を提供できる。
実施形態に係る車両用ブレーキシステムの入力装置が適用される車両用ブレーキシステムの車両における配置構成を示す図である。 同じく車両用ブレーキシステムを示す概略構成図である。 (a)は入力装置の概略斜視図、(b)は入力装置の平面図である。 (a)は凹部および貫通孔を示す入力装置の概略斜視図、(b)は図4(a)におけるA−A線断面図である。 ダッシュボードに対する入力装置を取り付け状態を示す側面図である。 (a)(b)は作用説明図である。
以下、本発明に係る実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下に示す車両用ブレーキシステム10は、構造物搭載室としてのエンジンルームR内に動力装置3を搭載した車両を例に挙げて説明する。また、以下の説明において、「前」、「後」、「左」、「右」については、特に断り書きのない限り、車両Vにおける各方向に一致させた図1の各方向を基準とする。
以下では、本発明の実施形態に係る車両用ブレーキシステム10の全体構成について説明した後に、車両用ブレーキシステム10の入力装置14についてさらに詳しく説明する。
<車両用ブレーキシステム10の全体構成>
本実施形態の車両用ブレーキシステム10は、通常時用として、電気信号を伝達してブレーキを作動させるバイ・ワイヤ(By Wire)式のブレーキシステムと、フェイルセイフ時用として、油圧を伝達してブレーキを作動させる旧来の油圧式のブレーキシステムの双方を備えて構成される。
図1に示すように、車両用ブレーキシステム10は、基本的に、操作者(運転者)によってブレーキ操作が入力される入力装置14と、少なくともブレーキ操作に応じた電気信号に基づいてブレーキ液圧を発生させるモータシリンダ装置(電動ブレーキアクチュエータ)16と、このモータシリンダ装置16で発生したブレーキ液圧に基づいて車両挙動の安定化を支援するビークルスタビリティアシスト装置18(車両挙動安定化装置、以下、VSA装置18という、VSA;登録商標)とを備え、入力装置14、モータシリンダ装置16およびVSA装置18が、車両のエンジンルーム(構造物搭載室)R内に配置されて構成されている。
なお、モータシリンダ装置16は、運転者のブレーキ操作に応じた電気信号だけではなく、他の物理量に応じた電気信号に基づいて液圧を発生させる手段を備えていてもよい。他の物理量に応じた電気信号とは、例えば、自動ブレーキシステムのような、運転者のブレーキ操作によらずに、ECU(Electronic Control Unit)が車両Vの周囲の状況をセンサ等で判断して、車両Vの衝突を回避するための信号を意味している。
エンジンルームRは、ダッシュボード2の前方において区画され、車幅方向の左右両側に車両Vの前後方向に沿って延在する一対のフロントサイドフレーム1a、1bと、前記一対のフロントサイドフレーム1a、1bの上方に所定間隔離間して車両Vの前後方向に沿って延在する一対のアッパメンバ1c、1dと、前記一対のフロントサイドフレーム1a、1bの前端部に連結されて複数の部材によって略矩形状の枠体からなるバルクヘッド連結体1eと、前記一対のアッパメンバ1c、1dの前後方向の後ろ寄りに図示しないストラットを支持するダンパハウジング1f,1gなどで囲まれて構成されている。なお、図示しないストラットは、例えばショックを吸収するコイルスプリングと振動を低減するショックアブソーバとによって前輪ダンパとして構成されている。
また、エンジンルームRには、車両用ブレーキシステム10とともに、動力装置3などの構造物が搭載されている。動力装置3としては、例えばエンジン3aと電動機(走行モータ)3bとトランスミッションとを組み合わされたハイブリッド自動車用のものであり、エンジンルームR内の空間の略中央部に配置されている。なお、エンジン3aおよび電動機3bによる動力は、図示しない動力伝達機構を介して左右の前輪を駆動するように構成されている。また、車両Vの車室Cの床下や車室Cの後方には、電動機3bに電力を供給し、電動機3bから電力(回生電力)を充電する高圧バッテリ(リチウムイオン電池など)が搭載されている。なお、車両用ブレーキシステム10は、前輪駆動、後輪駆動、四輪駆動のいずれにも適用可能である。
なお、詳細には図示していないが、エンジンルームR内に搭載された動力装置3の周囲には、後記する車両用ブレーキシステム10の他に、ランプ類などに電力を供給する低圧バッテリを含む電気系、吸気系、排気系、冷却系など各種の構造物(補機)が取り付けられている。
入力装置14は、右ハンドル車に適用するものであり、ダッシュボード2の車幅方向の右側にボルトなどを介して固定され、ブレーキペダル12(図2参照)と連結されるプッシュロッド42がダッシュボード2を貫通して車室C側に突出するように構成されている。ここで、入力装置14は、左ハンドル車に適用されるものであってもよい。
なお、入力装置14の構造および配置については、後にさらに詳しく説明する。
モータシリンダ装置16は、入力装置14とは逆側の車幅方向の左側に配置され、例えば左側のフロントサイドフレーム1aに図示しないブラケットを介して取り付けられている。具体的には、モータシリンダ装置16は、ブラケットに対して弾性(フローティング)支持され、ブラケットがフロントサイドフレーム1aに対してボルトなどの締結部材を介して締結されている。これにより、モータシリンダ装置16の作動時に発生する振動等を吸収できるようになっている。
VSA装置18は、例えば、ブレーキ時の車輪ロックを防ぐABS(アンチロック・ブレーキ・システム)機能、加速時などの車輪空転を防ぐTCS(トラクション・コントロール・システム)機能、旋回時の横すべりを抑制する機能などを備えて構成され、車幅方向の右端の前側に、例えばブラケットを介して車体に取り付けられている。なお、VSA装置18に代えて、ブレーキ時の車輪ロックを防ぐABS(アンチロック・ブレーキ・システム)機能のみを有するABS装置を接続してもよい。
これらの入力装置14、モータシリンダ装置16、およびVSA装置18は、例えば、金属製の管材で形成された液圧路によって接続されているとともに、バイ・ワイヤ式のブレーキシステムとして、入力装置14とモータシリンダ装置16とは、図示しないハーネスで電気的に接続されている。
すなわち、入力装置14とVSA装置18とは、第1液圧系統70a(図2参照)として、第1配管チューブ22a、ジョイント(三方路)23a、第3配管チューブ22cを介して互いに接続され、第2液圧系統70b(図2参照)として、第4配管チューブ22d、ジョイント(三方路)23b、第6配管チューブ22fを介して互いに接続されている。
また、モータシリンダ装置16は、第1液圧系統70a(図2参照)として、第2配管チューブ22bを介してジョイント23aと接続され、第2液圧系統70b(図2参照)として、第5配管チューブ22eを介してジョイント23bと接続されている。
図2を参照して液圧路について説明すると、図2中の連結点A1(ジョイント23a)を基準として、入力装置14の接続ポート20aと連結点A1とが第1配管チューブ22aによって接続され、また、モータシリンダ装置16の出力ポート24aと連結点A1とが第2配管チューブ22bによって接続され、さらに、VSA装置18の導入ポート26aと連結点A1とが第3配管チューブ22cによって接続されている。
また、図2中の他の連結点A2(ジョイント23b)を基準として、入力装置14の他の接続ポート20bと連結点A2とが第4配管チューブ22dによって接続され、また、モータシリンダ装置16の他の出力ポート24bと連結点A2とが第5配管チューブ22eによって接続され、さらに、VSA装置18の他の導入ポート26bと連結点A2とが第6配管チューブ22fによって接続されている。
VSA装置18には、複数の導出ポート28a〜28dが設けられる。第1導出ポート28aは、第7配管チューブ22gによって右側前輪に設けられたディスクブレーキ機構30aのホイールシリンダ32FRと接続される。第2導出ポート28bは、第8配管チューブ22hによって左側後輪に設けられたディスクブレーキ機構30bのホイールシリンダ32RLと接続される。第3導出ポート28cは、第9配管チューブ22iによって右側後輪に設けられたディスクブレーキ機構30cのホイールシリンダ32RRと接続される。第4導出ポート28dは、第10配管チューブ22jによって左側前輪に設けられたディスクブレーキ機構30dのホイールシリンダ32FLと接続される。
この場合、各導出ポート28a〜28dに接続される配管チューブ22g〜22jによってブレーキ液がディスクブレーキ機構30a〜30dの各ホイールシリンダ32FR、32RL、32RR、32FLに対して供給され、各ホイールシリンダ32FR、32RL、32RR、32FL内の液圧が上昇することにより、各ホイールシリンダ32FR、32RL、32RR、32FLが作動し、対応する車輪(右側前輪、左側後輪、右側後輪、左側前輪)に対して制動力が付与される。
なお、車両用ブレーキシステム10は、本実施形態で想定しているハイブリッド自動車のほか、例えば、エンジン(内燃機関)のみによって駆動される自動車、電気自動車、燃料電池自動車等を含む各種車両に対して搭載可能に設けられる。
入力装置14は、運転者によるブレーキペダル12の操作によって液圧を発生可能なタンデム式のマスタシリンダ34と、このマスタシリンダ34に付設された第1リザーバ36とを有する。このマスタシリンダ34のシリンダチューブ38内には、このシリンダチューブ38の軸方向に沿って所定間隔離間する2つのピストン40a、40bが摺動自在に配設される。一方のピストン40aは、ブレーキペダル12に近接して配置され、プッシュロッド42を介してブレーキペダル12と連結される。また、他方のピストン40bは、一方のピストン40aよりもブレーキペダル12から離間して配置される。
この一方および他方のピストン40a、40bの外周面には、環状段部を介して一対のピストンパッキン44a、44bがそれぞれ装着される。一対のピストンパッキン44a、44bの間には、それぞれ、後記するサプライポート46a、46bと連通する背室48a、48bが形成される。また、一方および他方のピストン40a、40bとの間には、ばね部材50aが配設され、他方のピストン40bとシリンダチューブ38の側端部との間には、他のばね部材50bが配設される。
なお、ピストン40a、40bの外周面にピストンパッキン44a、44bを設ける代わりに、シリンダチューブ38の内周面にパッキンを配設してもよい。
マスタシリンダ34のシリンダチューブ38には、2つのサプライポート46a、46bと、2つのリリーフポート52a、52bと、2つの出力ポート54a、54bとが設けられる。この場合、各サプライポート46a(46b)および各リリーフポート52a(52b)は、それぞれ合流して第1リザーバ36内の図示しないリザーバ室と連通するように設けられる。
また、マスタシリンダ34のシリンダチューブ38内には、運転者がブレーキペダル12を踏み込む踏力に対応したブレーキ液圧を発生する第1圧力室56aおよび第2圧力室56bが設けられる。第1圧力室56aは、第1液圧路58aを介して接続ポート20aと連通するように設けられ、第2圧力室56bは、第2液圧路58bを介して他の接続ポート20bと連通するように設けられる。
マスタシリンダ34と接続ポート20aとの間であって、第1液圧路58aの上流側には圧力センサPmが配設されるとともに、第1液圧路58aの下流側には、ノーマルオープンタイプ(常開型)のソレノイドバルブからなる第1遮断弁60aが設けられる。この圧力センサPmは、第1液圧路58a上において、第1遮断弁60aよりもマスタシリンダ34側の上流の液圧を検知するものである。
マスタシリンダ34と他の接続ポート20bとの間であって、第2液圧路58bの上流側には、ノーマルオープンタイプ(常開型)のソレノイドバルブからなる第2遮断弁60bが設けられるとともに、第2液圧路58bの下流側には、圧力センサPpが設けられる。この圧力センサPpは、第2液圧路58b上において、第2遮断弁60bよりもホイールシリンダ32FR、32RL、32RR、32FL側の下流側の液圧を検知するものである。
この第1遮断弁60aおよび第2遮断弁60bにおけるノーマルオープンとは、ノーマル位置(非通電時の弁体の位置)が開位置の状態(常時)となるように構成されたバルブをいう。なお、図2において、第1遮断弁60aおよび第2遮断弁60bは、通電時(励磁時)の状態(閉位置の状態)を示している(後記する第3遮断弁62も同様)。
マスタシリンダ34と第2遮断弁60bとの間の第2液圧路58bには、第2液圧路58bから分岐する分岐液圧路58cが設けられ、分岐液圧路58cには、ノーマルクローズタイプ(常閉型)のソレノイドバルブからなる第3遮断弁62と、ストロークシミュレータ64とが直列に接続される。この第3遮断弁62におけるノーマルクローズとは、ノーマル位置(非通電時の弁体の位置)が閉位置の状態となるように構成されたバルブをいう。
ストロークシミュレータ64は、第1遮断弁60aおよび第2遮断弁60bの遮断時に、ブレーキペダル12の操作に応じた反力とストロークを生じさせる装置である。このストロークシミュレータ64は、第2液圧路58bから分岐した分岐液圧路58cに接続されており、第2遮断弁60bよりもマスタシリンダ34側に配置されている。ストロークシミュレータ64には、分岐液圧路58cに連通する液圧室65が設けられ、液圧室65を対して、マスタシリンダ34の第2圧力室56bから導出されるブレーキ液(ブレーキフルード)が流入するようになっている。
また、ストロークシミュレータ64は、互いに直列に配置されたばね定数の高い第1リターンスプリング66aとばね定数の低い第2リターンスプリング66bと、第1および第2リターンスプリング66a、66bによって付勢されるシミュレータピストン68とを備え、ブレーキペダル12の踏み込み前期時にペダル反力の増加勾配を低く設定し、踏み込み後期時にペダル反力を高く設定してブレーキペダル12のペダルフィーリングを既存のマスタシリンダと同等となるように設けられている。
なお、図2の概略構成図では、ストロークシミュレータ64がマスタシリンダ34の下方に位置するように描かれているが、本実施形態での入力装置14としては、図1の左右方向にストロークシミュレータ64とマスタシリンダ34とが並設されるものを想定している。
液圧路は大別すると、マスタシリンダ34の第1圧力室56aと複数のホイールシリンダ32FR、32RLとを接続する第1液圧系統70aと、マスタシリンダ34の第2圧力室56bと複数のホイールシリンダ32RR、32FLとを接続する第2液圧系統70bとから構成される。
第1液圧系統70aは、入力装置14におけるマスタシリンダ34(シリンダチューブ38)の出力ポート54aと接続ポート20aとを接続する第1液圧路58aと、入力装置14の接続ポート20aとモータシリンダ装置16の出力ポート24aとを接続する配管チューブ22a、22bと、モータシリンダ装置16の出力ポート24aとVSA装置18の導入ポート26aとを接続する配管チューブ22b、22cと、VSA装置18の導出ポート28a、28bと各ホイールシリンダ32FR、32RLとをそれぞれ接続する配管チューブ22g、22hとによって構成される。
第2液圧系統70bは、入力装置14におけるマスタシリンダ34(シリンダチューブ38)の出力ポート54bと他の接続ポート20bとを接続する第2液圧路58bと、入力装置14の他の接続ポート20bとモータシリンダ装置16の出力ポート24bとを接続する配管チューブ22d、22eと、モータシリンダ装置16の出力ポート24bとVSA装置18の導入ポート26bとを接続する配管チューブ22e、22fと、VSA装置18の導出ポート28c、28dと各ホイールシリンダ32RR、32FLとをそれぞれ接続する配管チューブ22i、22jとを有する。
この結果、液圧路が第1液圧系統70aと第2液圧系統70bとによって構成されることにより、各ホィールシリンダ32FR、32RLと各ホィールシリンダ32RR、32FLとをそれぞれ独立して作動させ、相互に独立した制動力を発生させることができる。
モータシリンダ装置16は、電動モータ72を含むアクチュエータ機構74と、このアクチュエータ機構74によって付勢されるシリンダ機構76とを有する。
アクチュエータ機構74は、電動モータ72の出力軸側に設けられ、複数のギヤが噛合して電動モータ72の回転駆動力を伝達するギヤ機構(減速機構)78と、このギヤ機構78を介して前記回転駆動力が伝達されることにより軸方向に沿って進退動作するボールねじ軸80aおよびボール80bを含むボールねじ構造体80とを有する。
シリンダ機構76は、略円筒状のシリンダ本体82と、このシリンダ本体82に付設された第2リザーバ84とを有する。第2リザーバ84は、入力装置14のマスタシリンダ34に付設された第1リザーバ36と配管チューブ86で接続され、第1リザーバ36内に貯留されたブレーキ液が配管チューブ86を介して第2リザーバ84内に供給されるように設けられる。
シリンダ本体82内には、このシリンダ本体82の軸方向に沿って所定間隔離間する第1スレーブピストン88aおよび第2スレーブピストン88bが摺動自在に配設される。第1スレーブピストン88aは、ボールねじ構造体80側に近接して配置され、ボールねじ軸80aの一端部に当接してこのボールねじ軸80aと一体的に矢印X1またはX2方向に変位する。また、第2スレーブピストン88bは、第1スレーブピストン88aよりもボールねじ構造体80側から離間して配置される。
この第1および第2スレーブピストン88a、88bの外周面には、環状段部を介して一対のスレーブピストンパッキン90a、90bがそれぞれ装着される。一対のスレーブピストンパッキン90a、90bの間には、それぞれ、後記するリザーバポート92a、92bとそれぞれ連通する第1背室94aおよび第2背室94bが形成される。また、第1および第2スレーブピストン88a、88bとの間には、第1リターンスプリング96aが配設され、第2スレーブピストン88bとシリンダ本体82の側端部と間には、第2リターンスプリング96bが配設される。
シリンダ機構76のシリンダ本体82には、2つのリザーバポート92a、92bと、2つの出力ポート24a、24bと、が設けられる。この場合、リザーバポート92a(92b)は、第2リザーバ84内の図示しないリザーバ室と連通するように設けられる。
また、シリンダ本体82内には、出力ポート24aからホイールシリンダ32FR、32RL側へ出力されるブレーキ液圧を発生する第1液圧室98aと、他の出力ポート24bからホイールシリンダ32RR、32FL側へ出力されるブレーキ液圧を発生する第2液圧室98bが設けられる。
なお、第1スレーブピストン88aと第2スレーブピストン88bとの間には、第1スレーブピストン88aと第2スレーブピストン88bの最大ストローク(最大変位距離)と最小ストローク(最小変位距離)とを規制する規制手段100が設けられる。さらに、第2スレーブピストン88bには、この第2スレーブピストン88bの摺動範囲を規制して、第1スレーブピストン88a側へのオーバーリターンを阻止するストッパピン102が設けられ、これによって、特にマスタシリンダ34で発生したブレーキ液圧で制動するときのバックアップ時において、1系統の失陥時に他の系統の失陥が防止される。
VSA装置18は、周知のものからなり、右側前輪および左側後輪のディスクブレーキ機構30a、30b(ホイールシリンダ32FR、ホイールシリンダ32RL)に接続された第1液圧系統70aを制御する第1ブレーキ系110aと、右側後輪および左側前輪のディスクブレーキ機構30c、30d(ホイールシリンダ32RR、ホイールシリンダ32FL)に接続された第2液圧系統70bを制御する第2ブレーキ系110bとを有する。なお、第1ブレーキ系110aは、左側前輪および右側前輪に設けられたディスクブレーキ機構に接続された液圧系統からなり、第2ブレーキ系110bは、左側後輪および右側後輪に設けられたディスクブレーキ機構に接続された液圧系統であってもよい。さらに、第1ブレーキ系110aは、車体片側の右側前輪および右側後輪に設けられたディスクブレーキ機構に接続された液圧系統からなり、第2ブレーキ系110bは、車体片側の左側前輪および左側後輪に設けられたディスクブレーキ機構に接続された液圧系統であってもよい。
この第1ブレーキ系110aおよび第2ブレーキ系110bは、それぞれ同一構造からなるため、第1ブレーキ系110aと第2ブレーキ系110bで対応するものには同一の参照符号を付しているとともに、第1ブレーキ系110aの説明を中心にして、第2ブレーキ系110bの説明を括弧書きで付記する。
第1ブレーキ系110a(第2ブレーキ系110b)は、ホイールシリンダ32FR、32RL(32RR、32FL)に対して、共通する第1共通液圧路112および第2共通液圧路114を有する。VSA装置18は、導入ポート26aと第1共通液圧路112との間に配置されたノーマルオープンタイプのソレノイドバルブからなるレギュレータバルブ116と、このレギュレータバルブ116と並列に配置され導入ポート26a側から第1共通液圧路112側へのブレーキ液の流通を許容する(第1共通液圧路112側から導入ポート26a側へのブレーキ液の流通を阻止する)第1チェックバルブ118と、第1共通液圧路112と第1導出ポート28aとの間に配置されたノーマルオープンタイプのソレノイドバルブからなる第1インバルブ120と、この第1インバルブ120と並列に配置され第1導出ポート28a側から第1共通液圧路112側へのブレーキ液の流通を許容する(第1共通液圧路112側から第1導出ポート28a側へのブレーキ液の流通を阻止する)第2チェックバルブ122と、第1共通液圧路112と第2導出ポート28bとの間に配置されたノーマルオープンタイプのソレノイドバルブからなる第2インバルブ124と、この第2インバルブ124と並列に配置され第2導出ポート28b側から第1共通液圧路112側へのブレーキ液の流通を許容する(第1共通液圧路112側から第2導出ポート28b側へのブレーキ液の流通を阻止する)第3チェックバルブ126とを備える。
さらに、VSA装置18は、第1導出ポート28aと第2共通液圧路114との間に配置されたノーマルクローズタイプのソレノイドバルブからなる第1アウトバルブ128と、第2導出ポート28bと第2共通液圧路114との間に配置されたノーマルクローズタイプのソレノイドバルブからなる第2アウトバルブ130と、第2共通液圧路114に接続されたリザーバ132と、第1共通液圧路112と第2共通液圧路114との間に配置されて第2共通液圧路114側から第1共通液圧路112側へのブレーキ液の流通を許容する(第1共通液圧路112側から第2共通液圧路114側へのブレーキ液の流通を阻止する)第4チェックバルブ134と、この第4チェックバルブ134と第1共通液圧路112との間に配置されて第2共通液圧路114側から第1共通液圧路112側へブレーキ液を供給するポンプ136と、このポンプ136の前後に設けられる吸入弁138および吐出弁140と、ポンプ136を駆動するモータMと、第2共通液圧路114と導入ポート26aとの間に配置されるサクションバルブ142とを備える。
なお、第1ブレーキ系110aにおいて、導入ポート26aに近接する液圧路上には、モータシリンダ装置16の出力ポート24aから出力され、このモータシリンダ装置16の第1液圧室98aで制御されたブレーキ液圧を検知する圧力センサPhが設けられる。各圧力センサPs、Pp、Phで検出された検出信号は、図示しない制御手段に導入される。
次に、以上のような車両用ブレーキシステム10の動作について説明する。
車両用ブレーキシステム10が正常に機能する正常時には、ノーマルオープンタイプのソレノイドバルブからなる第1遮断弁60aおよび第2遮断弁60bが励磁で弁閉状態となり、ノーマルクローズタイプのソレノイドバルブからなる第3遮断弁62が励磁で弁開状態となる。従って、第1遮断弁60aおよび第2遮断弁60bによって第1液圧系統70aおよび第2液圧系統70bが遮断されているため、入力装置14のマスタシリンダ34で発生したブレーキ液圧がディスクブレーキ機構30a〜30dのホイールシリンダ32FR、32RL、32RR、32FLに伝達されることはない。
このとき、マスタシリンダ34の第2圧力室56bで発生したブレーキ液圧は、分岐液圧路58cおよび弁開状態にある第3遮断弁62を経由してストロークシミュレータ64の液圧室65に伝達される。この液圧室65に供給されたブレーキ液圧によってシミュレータピストン68がリターンスプリング66a、66bのばね力に抗して変位することにより、ブレーキペダル12のストロークが許容されるとともに、擬似的なペダル反力を発生させてブレーキペダル12に付与される。この結果、運転者にとって違和感のないブレーキフィーリングが得られる。
このようなシステム状態において、図示しない制御手段は、運転者によるブレーキペダル12の踏み込みを検出すると、モータシリンダ装置16の電動モータ72を駆動させてアクチュエータ機構74を付勢し、第1リターンスプリング96aおよび第2リターンスプリング96bのばね力に抗して第1スレーブピストン88aおよび第2スレーブピストン88bを図2中の矢印X1方向に向かって変位させる。この第1スレーブピストン88aおよび第2スレーブピストン88bの変位によって第1液圧室98aおよび第2液圧室98b内のブレーキ液がバランスするように加圧されて所望のブレーキ液圧が発生する。
このモータシリンダ装置16における第1液圧室98aおよび第2液圧室98bのブレーキ液圧は、VSA装置18の弁開状態にある第1、第2インバルブ120、124を介してディスクブレーキ機構30a〜30dのホイールシリンダ32FR、32RL、32RR、32FLに伝達され、前記ホイールシリンダ32FR、32RL、32RR、32FLが作動することにより各車輪に所望の制動力が付与される。
換言すると、本実施形態に係る車両用ブレーキシステム10では、動力液圧源として機能するモータシリンダ装置16やバイ・ワイヤ制御する図示しないECU等が作動可能な正常時において、運転者がブレーキペダル12を踏むことでブレーキ液圧を発生するマスタシリンダ34と各車輪を制動するディスクブレーキ機構30a〜30d(ホイールシリンダ32FR、32RL、32RR、32FL)との連通を第1遮断弁60aおよび第2遮断弁60bで遮断した状態で、モータシリンダ装置16が発生するブレーキ液圧でディスクブレーキ機構30a〜30dを作動させるという、いわゆるブレーキ・バイ・ワイヤ方式のブレーキシステムがアクティブになる。このため、本実施形態では、例えば、電気自動車等のように、旧来から用いられていた内燃機関による負圧が存在しない車両に好適に適用することができる。
一方、モータシリンダ装置16等が作動不能となる異常時では、第1遮断弁60aおよび第2遮断弁60bをそれぞれ弁開状態とし、かつ、第3遮断弁62を弁閉状態として、マスタシリンダ34で発生するブレーキ液圧をディスクブレーキ機構30a〜30d(ホイールシリンダ32FR、32RL、32RR、32FL)に伝達して、前記ディスクブレーキ機構30a〜30d(ホイールシリンダ32FR、32RL、32RR、32FL)を作動させるという、いわゆる旧来の油圧式のブレーキシステムがアクティブになる。
<入力装置>
次に、図3〜図5を参照して、本実施形態に係る車両用ブレーキシステム10の入力装置14(以下、適宜「本実施形態に係る入力装置14」という。)の構成を具体的に説明する。図3(a)は本実施形態に係る入力装置14の概略斜視図、図3(b)は本実施形態に係る入力装置14の平面図である。ただし、図3(b)は、図3(a)の第1リザーバを作図の便宜上、省略している。
図3(a)(b)に示すように、入力装置14を構成するマスタシリンダ34は、車両V(図1参照)の前後方向に延在するとともに、ストロークシミュレータ64は、このマスタシリンダ34と一体となるように並設されている。さらに具体的には、本実施形態のストロークシミュレータ64は、マスタシリンダ34の右側(車幅方向の外側)で横並びに配置されている。そして、本実施形態でのマスタシリンダ34およびストロークシミュレータ64は、これらをその後端側で支持するスタッドプレート304とともに、金属の一体成型体で形成されている。これによって、ストロークシミュレータ64の外装であるシミュレータハウジング64aと、マスタシリンダ34の外装であるマスタシリンダハウジング34aとが互いに連続して形成されることとなる。
このようなマスタシリンダ34およびストロークシミュレータ64の上方には、細長の外形を有する第1リザーバ36(図3(a)参照)が、マスタシリンダ34とストロークシミュレータ64との間で前後方向に延在するように配置されている。この第1リザーバ36とマスタシリンダ34とは、図3(b)に示すリリーフポート52a、52bを臨む接続口を介して、図2に示す第1および第2圧力室56a、56b、並びに背室48a、48bに連通するようになっている。なお、図3(a)に示す符号36aは、第1リザーバ36と、図2に示す第2リザーバ84とを連通させる配管チューブ86(図2参照)の基端が接続されるコネクタである。このコネクタ36aは、入力装置14の前方に突出する管状部材で形成されている。
また、図3(a)(b)に示すように、マスタシリンダハウジング34aの前側には、図1に示すジョイント23aに向かって延設される第1配管チューブ22aの基端が接続される第1接続ポート20aと、図1に示すジョイント23bに向かって延設される第4配管チューブ22dの基端が接続される第2接続ポート20bとが設けられている。
また、図3(a)(b)に示すように、入力装置14の右側および左側には、エア抜き用のブリーダ301、およびセンサユニット300が設けられている。
また、図3(a)(b)に示すように、入力装置14の後側においては、マスタシリンダ34の後端部がスタッドプレート304からさらに後方に延びている。そして、マスタシリンダ34の後端部は、前記したように、ブレーキペダル12をその一端側に連結したプッシュロッド42の他端側を受け入れる構成となっている(図2参照)。図3(a)(b)中、符号306は、マスタシリンダ34とプッシュロッド42とに亘って配置されるブーツである。
また、前記したように、入力装置14は、スタッドプレート304から後方に向かって延出するスタッドボルト303を介してダッシュボード2(図1参照)に固定されるが、この際、スタッドプレート304から後方に延びるマスタシリンダ34の一部は、ダッシュボード2を貫通して車室C(図1参照)内に延在することとなる。
センサユニット300は、樹脂製の筐体内に、図2に示す第1液圧センサPmおよび第2液圧センサPp、並びにこれらからの圧力検出信号を処理する電子回路基板(図示省略)、さらに、図2に示す第1遮断弁60a、第2遮断弁60bおよび第3遮断弁62(いずれも前記電子回路基板により作動制御される)などが配設されている。なお、第1液圧センサPmおよび第2液圧センサPpは、第1液圧路58aおよび第2液圧路58bのそれぞれに連通するように設けられた図示しないモニタ孔に臨むように配置されることで、前記したそれぞれの液圧を検出するようになっている。ちなみに、前記モニタ孔は、センサユニット300側から第1液圧路58aおよび第2液圧路58bに向かって穿たれる孔で形成されることとなる。
前記したように、マスタシリンダ34の外装であるマスタシリンダハウジング34aと、ストロークシミュレータ64の外装であるシミュレータハウジング64aと、は互いに左右方向に連続して形成されており、図4(a)に示すように、その連結部分307となるマスタシリンダ34(マスタシリンダハウジング34a)とストロークシミュレータ64(シミュレータハウジング64a)との間には、凹部308が形成されている。凹部308は、円筒状のマスタシリンダハウジング34aと同じく円筒状のシミュレータハウジング64aとが連結されることで形成されるものであり、結果的に、この凹部308によって、マスタシリンダ34とストロークシミュレータ64との間に、上下方向にそれぞれ凹設された肉抜き部が形成されるようになっている。
凹部308には、凹部308の底面307a(連結部分307の上面)に開口する水抜き用の貫通孔309が形成されている。この貫通孔309は、図4(b)に示すように、連結部分307を縦方向(鉛直方向)に貫通しており、上端が凹部308の底面307a(連結部分307の上面)の後端に開口し、下端が連結部分307の下面307bに開口している。
このような入力装置14は、図5に示すように、スタッドプレート304から延出するスタッドボルト303を介してダッシュボード2に固定される。ダッシュボード2は、上部側が下部側に比べて後方へ向けて傾斜しており、このように傾斜したダッシュボード2に固定される入力装置14も、前部310側が後部311側に比べて上側となるように、入力装置14の軸線O1が傾斜した状態に固定される。これによって、図中破線で示すように、入力装置14の凹部308も前部310側から後部311側に向けて下り傾斜状に配置されることとなり、その下り傾斜状とされた凹部308の底面307aの後端近傍に、貫通孔309の上端開口が位置する状態となる。
このように固定された入力装置14において、車両走行中等に、水滴等が入力装置14にかかると、細長の第1リザーバ36で遮られなかった水滴等がマスタシリンダ34とストロークシミュレータ64との間の凹部308に浸入してくることがある。
ここで、凹部308は、前記したように、入力装置14の前部310側から後部311側に向けて下り傾斜状となっているので、図6(a)に示すように、凹部308内に浸入してきた水滴等Wは、凹部308の底面307aをその後端に向けて流れ、底面307aの後端近傍の貫通孔309の開口周りに導かれる。
貫通孔309の下端は、連結部分307の下面307bに開口しているので、貫通孔309の開口周りに導かれた水滴等Wは、貫通孔309内に浸入して貫通孔309内を流れ、図6(b)に示すように、入力装置14の下方に排出されることとなる。
これによって、連結部分307の凹部308内に水滴等Wが溜ることがなくなり、凹部308内における液溜りが好適に回避される。
以上説明した本実施形態によれば、入力装置14とモータシリンダ装置16とがエンジンルームRに相互に分離されて配置されているので、これらが一体とされたものに比べて装置の小型化を図ることができる。したがって、エンジンルームR内におけるレイアウトの自由度を高めることができる。
つまり、エンジンルームR内において、入力装置14とモータシリンダ装置16とをそれぞれ分離して構成することで、個々の装置のサイズを小さくすることができ、大きな空スペースを確保する必要がなくなり、狭い空スペースであっても各装置を搭載することが可能になる。
また、入力装置14とモータシリンダ装置16とをそれぞれ分離して構成することで、各装置の汎用性を向上して異なる車種に適用し易くなる。
また、入力装置14とモータシリンダ装置16とをそれぞれ分離して(別体にて)構成するので、音や振動の発生源となることがあるモータシリンダ装置16を運転者から離して配置することができ、運転者に音や振動による違和感(不快感)を与えるのを防止することができる。
また、入力装置14にマスタシリンダ34とストロークシミュレータ64とが一体的に設けられているので、これらの間の配管を最小限のものとすることができ、入力装置14を小型化することができる。その結果、ガソリン自動車に比べて搭載スペースが限られる電気自動車やハイブリッド自動車等においも本実施形態に係る入力装置14を搭載することができるため、例えばガソリン自動車、電気自動車、ハイブリッド自動車等で部品の共通化を図ることができ、以って、製造コストの削減を図ることができる。
さらに、入力装置14は、マスタシリンダ34と、マスタシリンダ34に並設されたストロークシミュレータ64との間に、凹部308が形成されているので、この凹部308によってマスタシリンダ34とストロークシミュレータ64との間の余分な部分が肉抜きされ、軽量化が図られている。
また、凹部308には、水抜き用の貫通孔309が形成されているので、凹部308に水滴等Wが溜ったとしても、この貫通孔309を通じて水滴等Wを凹部308から入力装置14の下方へ好適に排出することができる。したがって、水滴等Wの移動を許容して液溜りを防止することができる入力装置14が得られる。
また、貫通孔309が設けられることによりさらに軽量化を図ることができる。また、液溜りを防止することができるので、錆の防止に寄与する。
前記した実施形態では、凹部308に貫通孔309を1つ設けたが、これに限られることはなく、貫通孔309を凹部308に複数設けてもよい。
このように構成することによって、凹部308に溜った水滴等Wを複数の貫通孔309を通じて好適に排出することができる。したがって、水滴等Wの移動を好適に許容して液溜りをより一層防止することができる入力装置14が得られる。
また、複数の貫通孔309が設けられることにより、より一層の軽量化を図ることができる。また、液溜りをより一層防止することができるので、錆びの防止効果が高まる。
10 車両用ブレーキシステム
12 ブレーキペダル(ブレーキ操作子)
14 入力装置
16 モータシリンダ装置(電動ブレーキアクチュエータ)
34 マスタシリンダ
64 ストロークシミュレータ
308 凹部
309 貫通孔
C 車室
R エンジンルーム(構造物搭載室)
V 車両

Claims (2)

  1. ブレーキ操作子の操作が入力される入力装置と、
    少なくとも前記操作に応じた電気信号に基づいてブレーキ液圧を発生する電動ブレーキアクチュエータと、を備え、これらが車両の構造物搭載室に相互に分離されて配置された車両用ブレーキシステムの入力装置であって、
    前記ブレーキ操作子の前記操作による入力によって液圧を発生するマスタシリンダと、
    前記マスタシリンダに並設され、前記ブレーキ操作子の操作反力を前記ブレーキ操作子に擬似的に付与するストロークシミュレータと、を有しており、
    前記マスタシリンダと前記ストロークシミュレータとの間に形成されて、前記入力装置の前部から後部に向けて下り傾斜状となる凹部と、
    前記凹部の底面の後端近傍に形成された水抜き用の貫通孔と、を備えることを特徴とする車両用ブレーキシステムの入力装置。
  2. 前記貫通孔は、前記凹部に複数設けられていることを特徴とする請求項1に記載の車両用ブレーキシステムの入力装置。
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