JP5362472B2 - 単独運転検出方法及び検出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、単独運転検出方法及び検出装置に関する。さらに詳述すると、本発明は、低圧配電線に連系している住宅用太陽光発電等の分散形電源が単独運転状態に移行したことを検出する技術に関する。
(1)従来の単独運転検出方式
低圧配電線に連系している住宅用太陽光発電等の分散形電源は、配電線断線事故などによって配電線が変電所等において配電系統から切り離された場合(即ち配電線停止)に当該配電線を充電した状態で運転を継続する可能性がある。分散形電源のこのような運転のことを単独運転と言い、系統の安定性を損なってしまうので防止する必要がある。このため、系統連系規程(非特許文献1)では、配電線停止時の確実な単独運転防止のため、住宅用太陽光発電等の低圧連系の分散形電源を対象に、単独運転検出機能として能動的方式と受動的方式とについてそれぞれ一種類以上を装備することとしている。
(1−1)受動的方式
単独運転検出受動的方式は、単独運転時に発生する周波数や電圧位相の変化を監視して検出するものであり、大別すると位相跳躍検出方式と周波数変化率検出方式との二種類の方式がある。そして、位相変化の積分値によって検出する周波数変化率検出方式の方が検出の確実性の面で優位であると言えるので多く採用されている。
周波数変化率検出方式の基本構成は、図3に示す通り、系統電圧Vの入力を受けて演算器5Aによって系統周波数の長時間移動平均値flを計算すると共に演算器5Bによって系統周波数の短時間移動平均値fsを計算し、単独運転検出用比較器6によって両移動平均値の差分|fs−fl|を算出して当該差分が予め定められた閾値(以下、単独運転検出閾値fdと呼ぶ)を越えた場合に分散形電源の単独運転を検出してカウンター7を介して配電線の断路器(図示せず)に対して出力停止信号Ssを出力するものである。
(1−2)能動的方式
単独運転検出能動的方式としては、分散形電源の複数台並列運転時であっても相互干渉し難い方式である周波数シフト方式が多く採用されている。周波数シフト方式は、時々刻々の系統周波数を検出して当該系統周波数と常時の標準周波数との差分を算出すると共に当該差分に比例して分散形電源の出力電流の位相を変化させて単独運転時には周波数の変化が増大するように制御するものである。
具体的には、周波数シフト方式は、単独運転時に発生する系統周波数の常時の標準値からの変化分を数式1に従って検出すると共に当該変化分に比例して住宅用太陽光発電等の分散形電源用パワーコンディショナのモデル(図4)における出力信号Ibの位相を増大させる方式である。なお、ゲインは、周波数差分に対する出力電流の変化の割合のことである。
(数1) Ib'=Ib・exp[jAsign(f−f0)]
ここに、Ib':位相変調器の出力信号,
Ib:出力信号,
A:係数(ゲイン),
f:単独運転時の系統周波数,
f0:常時の標準周波数,
j:虚数単位 をそれぞれ表す。
また、sign( )は( )内の+又は−の符号を取り出す関数である。
周波数シフト方式における位相の正負の変化方向は単独運転移行時において最初に変化した方向に拡大させる双方向形となっている。これにより、単独運転時は正帰還ループが形成されて周波数は正又は負の方向に発散する。
(2)従来の単独運転検出方式における周波数変動時の不要停止特性
上述の単独運転検出受動的方式は、能動的方式と比較して一般的に高速での検出が可能になる一方で、従来の方式では地震災害などによる大容量発電機の脱落等による系統周波数変動発生時などの単独運転とは異なる系統擾乱時にも配電系統の周波数や電圧位相の変化を不要に検出(言い換えれば、単独運転によるものではない系統擾乱を単独運転によるものであると誤って検出)してその結果として分散形電源の一斉停止を招き、分散形電源の大量導入時に系統全体の安定性を大きく損なう可能性があるという問題がある。
従来の単独運転検出受動的方式である周波数変化率検出方式(図3参照)についての系統周波数の変動(具体的には低下)時の停止時間特性を表1に示す。なお、停止時間特性に関するここでの検討の前提は以下の通りである。
1)常時の系統周波数は50Hzである。
2)演算器5Aにおける長時間周波数移動平均のサンプリングサイクル数:
500サイクル(よって、長時間周波数移動平均長X=10秒)
3)演算器5Bにおける短時間周波数移動平均のサンプリングサイクル数:
2サイクル(よって、短時間周波数移動平均長Y=0.04秒)
4)単独運転検出用比較器6における単独運転を検出する系統周波数の変化率:
0.3%(基準周波数=50Hzとして単独運転検出閾値fd=±0.15Hz)
5)時限(即ち、最終的な検出に必要な比較器出力の継続時間):
4サイクル(=0.08秒)
結果的には、上記で求めた周波数変化率が短時間周波数移動平均サイクル数の2倍以上継続して単独運転検出閾値を逸脱したときに分散形電源の単独運転を検出する。
Figure 0005362472
表1から、従来の方式では、長時間周波数移動平均長X=10秒の場合には周波数変化率0.1Hz/秒未満の僅かな周波数変動で不要停止してしまうことが分かる。
上記事態の改善策として、長時間周波数移動平均長Xの値を小さくして検出感度を低下させる方式が有効であると考えられるものの、検出感度の低下によって分散形電源の単独運転を検出するのに要する時間(以下、単独運転検出時間と呼ぶ)が増大してしまうという問題が引き起こされる可能性がある。なお、単独運転検出時間が増大するということは分散形電源の単独運転状態が継続する時間が長くなるということであり、系統の運用管理としては好ましくない。
ここで、周波数シフト方式のゲインを一般的に採用されている0.2とした場合の長時間周波数移動平均長Xと単独運転継続時間(即ち単独運転検出時間)との間の関係を図5に示す。パラメータは配電線停止直前の発電電力と負荷量との間の有効分Pと無効分Qとの不平衡率(P,Q)である。
図5から、P=0,Q=0の完全バランス時において単独運転検出時間が特に長くなるものの、長時間周波数移動平均長Xが0.5秒程度よりも大きい場合には単独運転検出時間に影響が現れないことが分かる。
これらの結果に基づき、単独運転検出時間に影響を与えない範囲の最小値である0.5秒を長時間周波数移動平均長Xとして採用したとすると、表1に示す関係から、不要停止しない周波数変化率は0.5Hz/秒程度まで増加させることができることが分かる。ただし、それ以上の周波数変化率まで対応する場合には、長時間周波数移動平均長Xの値を更に小さくすると共に周波数シフト方式のゲインを増大させる必要がある。
(3)従来の単独運転検出受動的方式の周波数シフト方式におけるゲイン増大の効果
そこで、次に、周波数シフト方式のゲインを増大させた場合の一例として、ゲインを0.4にすると共に単独運転を検出する系統周波数の変化率を0.3%に設定した場合の長時間周波数移動平均長Xの値と単独運転継続時間(即ち単独運転検出時間)との間の関係を図6に示す。図5に示す結果と比較すると、P=0,Q=0時の停止時間が0.26秒から0.16秒に大幅に低下すると共に長時間周波数移動平均長Xを0.3秒まで低下させても単独運転検出時間には影響がないことが分かる。
社団法人日本電気協会:系統連系規程,JEAC9701−2006
しかしながら、周波数シフト方式のゲインをパラメータとしたときの系統周波数変動時のパワーコンディショナ出力無効電力値をみると(図7)、ゲインが0.2の場合はほとんど発生しない一方で、ゲインの増大に伴って大幅に増加してしまう。例えば、ゲイン=0.4では無効電力が1kVar程度発生し、ゲイン=0.2の場合と比べて大幅に増加してしまう。これは、ゲインが小さい場合には図4のパワーコンディショナの内部発振器(PLL回路)11の制御が追従し、結果として電流と電圧との位相差が広がらないことによるものである。
上述のことから、周波数シフト方式のゲインを増大させることによって単独運転検出受動的方式の検出感度を低下させて系統擾乱時の系統周波数変動時の不要停止の抑制を強化することが可能になる一方で系統擾乱時の系統周波数変化に対して無効電力が増大して系統の安定性を損なってしまうので、ゲインを単純に増大させる方式は系統の安定運用にとって適切ではないことが分かる。
そこで、本発明は、系統周波数変動発生時における分散形電源の単独運転の不要な検出を防止して分散形電源の一斉停止を抑制すると共に無効電力の発生を抑制することができ、且つ、分散形電源の単独運転を高速で検出することができる単独運転検出方法及び検出装置を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するため、請求項1記載の単独運転検出方法は、配電線に連系している分散形電源用のパワーコンディショナにおける分散形電源の単独運転検出受動的方式である周波数変化率検出方式と組み合わせた周波数シフト方式において、パワーコンディショナの内部発振器の制御によって系統擾乱時における系統周波数の変動では無効電力が発生しないレベルにゲイン値を設定すると共に、系統周波数の短時間移動平均値と長時間移動平均値との差分が系統擾乱時における差分の範囲を超えた場合にゲイン値を増大させて系統周波数の変化を加速させ、系統周波数の短時間移動平均値と長時間移動平均値との差分が予め定めた閾値を越えた時点で分散形電源の単独運転を検出するようにしている。
また、請求項2記載の単独運転検出装置は、配電線に連系している分散形電源用のパワーコンディショナにおける分散形電源の単独運転検出受動的方式である周波数変化率検出方式と組み合わせた周波数シフト方式を実施する単独運転検出装置であって、系統周波数の短時間移動平均値を計算する手段及び系統周波数の長時間移動平均値を計算する手段と、パワーコンディショナの内部発振器の制御によって系統擾乱時における系統周波数の変動では無効電力が発生しないレベルに設定されたゲイン値を系統周波数の短時間移動平均値と長時間移動平均値との差分が系統擾乱時における差分の範囲を超えた場合に増大させる手段と、系統周波数の短時間移動平均値と長時間移動平均値との差分が予め定めた閾値を越えた時点で分散形電源の単独運転を検出する手段とを有するようにしている。
したがって、請求項1,2に記載の単独運転検出方法及び検出装置によると、常時及び系統擾乱時における分散形電源の単独運転の不要な検出を防止されると共に無効電力の発生が抑制される。
本発明の単独運転検出方法及び検出装置によれば、常時及び系統擾乱時における分散形電源の単独運転の不要な検出を防止して分散形電源の一斉停止を抑制すると共に無効電力の発生を抑制することができるので、系統の安定運用を行うことが可能になる。
実施形態の単独運転検出方法を説明するフローチャートである。 実施形態の単独運転検出方法を実施する単独運転検出装置の機能ブロック図である。 単独運転検出受動的方式の従来の周波数変化率検出方式を説明する機能ブロック図である。 従来の単独運転検出方式の例を説明する機能ブロック図である。 従来の周波数シフト方式における長時間周波数移動平均長と単独運転継続時間との間の関係を説明する図である(ゲイン:0.2)。 従来の周波数シフト方式における長時間周波数移動平均長と単独運転継続時間との間の関係を説明する図である(ゲイン:0.4)。 従来の周波数シフト方式における系統周波数変化率とパワーコンディショナ出力無効電力値との間の関係を説明する図である。 実施例1における系統周波数変化率と長・短時間周波数移動平均値の差分との間の関係を説明する図である。 実施例1の周波数シフト方式におけるゲイン切り換え時の系統周波数変化率と単独運転継続時間との間の関係を説明する図である。
以下、本発明の構成を図面に示す実施の形態の一例に基づいて詳細に説明する。
図1及び図2に、本発明の単独運転検出方法及び検出装置の実施形態の一例を示す。本実施形態の単独運転検出方法は、配電線に連系している分散形電源用のパワーコンディショナにおける分散形電源の単独運転検出受動的方式である周波数変化率検出方式と組み合わせた周波数シフト方式において、パワーコンディショナの内部発振器の制御によって系統擾乱時における系統周波数の変動では無効電力が発生しないレベルにゲイン値を設定すると共に、系統周波数の短時間移動平均値と長時間移動平均値との差分が系統擾乱時における差分の範囲を超えた場合にゲイン値を増大させて系統周波数の変化を加速させ、系統周波数の短時間移動平均値と長時間移動平均値との差分が予め定めた閾値を越えた時点で分散形電源の単独運転を検出するようにしている。
上記単独運転検出方法は、本発明の単独運転検出装置として実現される。本実施形態の単独運転検出装置は、配電線に連系している分散形電源用のパワーコンディショナにおける分散形電源の単独運転検出受動的方式である周波数変化率検出方式と組み合わせた周波数シフト方式を実施する単独運転検出装置であって、系統周波数の短時間移動平均値を計算する手段及び系統周波数の長時間移動平均値を計算する手段と、パワーコンディショナの内部発振器の制御によって系統擾乱時における系統周波数の変動では無効電力が発生しないレベルに設定されたゲイン値を系統周波数の短時間移動平均値と長時間移動平均値との差分が系統擾乱時における差分の範囲を超えた場合に増大させる手段と、系統周波数の短時間移動平均値と長時間移動平均値との差分が予め定めた閾値を越えた時点で分散形電源の単独運転を検出する手段とを備える。
本発明の単独運転検出装置は、図2に示すように、低圧配電線に連系している住宅用太陽光発電等の分散形電源用パワーコンディショナに装備される単独運転検出方式の一種である周波数変化率検出方式と周波数シフト方式とを実施するための従来の構成(例えば図4)に対して、ゲイン切換用比較器8とゲイン切換器9とを更に備えるものである。
なお、単独運転検出方式としての周波数変化率検出方式及び周波数シフト方式、並びに、これらの方式に係る処理を実施するための機器構成であって図4に示す従来の構成と図2に示す本発明の構成とに共通の構成は、周知の技術であるのでここでは詳細な説明は省略する(例えば、社団法人日本電気協会:系統連系規程,JEAC9701−2006を参照)。
本発明の実施にあたっては、まず、電圧検出器3が配電線1との連系点の電圧を検出して系統電圧Vを出力する(S1)。
次に、周波数検出器15が系統電圧Vの信号の入力を受けて系統周波数を検出すると共に当該系統周波数の値を出力する(S2)。
一方で、演算器5Aが系統電圧Vの信号の入力を受けて系統周波数の長時間移動平均値flを計算すると共に当該移動平均値flの値を出力し、また、演算器5Bが系統電圧Vの信号の入力を受けて系統周波数の短時間移動平均値fsを計算すると共に当該移動平均値fsの値を出力する(S3)。
次に、単独運転検出用比較器6が両移動平均値fl,fsの値の入力を受けて両移動平均値の差分|fs−fl|を算出すると共に当該差分と単独運転検出閾値fdとの大きさの比較を行う(S4)。
単独運転検出閾値fdの値は、系統連系規程(社団法人日本電気協会;前出)の推奨値に従い、系統周波数の管理範囲外の値で同管理範囲にごく近いかそれに準じる値で設定される。なお、単独運転検出閾値fdの値は予め設定されて単独運転検出用比較器6に記憶される。
そして、両移動平均値の差分|fs−fl|の値が単独運転検出閾値fdよりも大きい場合には(S4;Yes)、単独運転検出用比較器6は単独運転検出信号Sdを出力する。そして、単独運転検出信号Sdの入力を受けたカウンター7が出力した出力停止信号Ssが入力されることによって配電線1の断路器1aが回路を切断してインバータ2の出力が停止する(S6)。
これに対し、両移動平均値の差分|fs−fl|の値が単独運転検出閾値fd以下の場合には(S4;No)、ゲイン切換用比較器8が両移動平均値fl,fsの値の入力を受けて両移動平均値の差分|fs−fl|を算出すると共に当該差分とゲインの値の切り換えの判断を行うための閾値(以下、ゲイン切換閾値と呼ぶ)fgとの大きさの比較を行う(S5)。
本発明に特有の設定値であるゲイン切換閾値fgの値は、与えられた切換前後の各ゲイン値において、所定の単独運転検出時間が得られる値の中の最も大きな値でもって決定される。なお、ゲイン切換閾値fgの値は予め設定されてゲイン切換用比較器8に記憶される。
そして、両移動平均値の差分|fs−fl|の値がゲイン切換閾値fg以下の場合には(S5;No)、S3の処理に戻ってそれ以降の処理を繰り返す。
これに対し、両移動平均値の差分|fs−fl|の値がゲイン切換閾値fgよりも大きい場合には(S5;Yes)、ゲイン切換用比較器8から出力された指令信号の入力を受けてゲイン切換器9が切り換え後としての周波数シフト方式のゲインの値を出力する(S7)。
本発明における周波数シフト方式のゲインの値は、常時は無効電力が発生しないレベルに設定しておくと共に、単独運転検出時には増大させるようにする。常時用のゲインの値と切り換え後(即ち単独運転検出時用)のゲインの値とは、特定の値に限定されるものではなく、常時は無効電力が発生しないと共に切り換え後は単独運転検出時間が十分に短くなるように作業者が適宜設定すれば良い。具体的には例えば、ゲインの値を常時は0.2程度にすると共に切り換え後は0.4程度にすることが考えられる。なお、切り換え後のゲインの値は予め設定されてゲイン切換器9に記憶される。
次に、位相変調器10が、周波数シフト方式によって、位相同期ループ回路11から出力される信号の位相変調を行う(S8)。
具体的には、位相同期ループ回路11が、系統電圧Vの信号の入力を受け、系統電圧波形と自らが出力する波形(即ち、回路出力のフィードバック波形)との差分を抽出すると共に当該差分がゼロに近付く方向に回路内部の発信器の出力波形の位相を変化させて当該位相変化させた波形の信号Ibを出力する。これにより、系統電圧波形と位相及び周波数が一致した出力波形が得られる。
そして、位相変調器10が、S2の処理によって周波数検出器15から出力される系統周波数fの値と、S7の処理によってゲイン切換器9から出力される切り換え後のゲインと、位相同期ループ回路11から出力される出力信号Ibとの信号の入力を受け、数式1に従って系統周波数値fと標準周波数値f0との差分に比例するかたちで位相同期ループ回路11の出力信号Ibからの位相差を増大させた信号Ib'を得て当該信号Ib'を出力する。
ここで、次のS9の処理に関連するAPR(即ち、交流電力調整器)にまつわる処理として、電流検出器4が配電線1に連系するインバータ2の出力電流を検出して出力電流Iを出力する。
そして、交流出力算出器12が、系統電圧Vの信号及びインバータ出力電流Iの信号の入力を受け、系統電圧Vとインバータ出力電流Iとの位相差θを検出してP=V・Icosθによって交流出力電力Pを算出して当該Pの値を出力する。
また、交流出力設定器13は、手動又は予め入力されたスケジュールプログラム等によって自動的にインバータ2の基準交流出力電力P0を出力する。
そして、APR制御器14が、交流出力算出器12からの交流出力電力P及び交流出力設定器13からの基準交流出力電力P0の入力を受け、両者の差分Ps=P−P0を算出すると共に当該差分Psがゼロに近付く方向に制御器内部の演算式であるゲインA=A0−ΔAのΔAを変化させてゲインAを出力する。なお、A0は任意に与えられるゲインAの初期値である。
そして、乗算器16が、S8の処理によって位相変調器10から出力される信号Ib'とAPR制御器14から出力されるゲインAとの入力を受けて両者を掛け合わせたインバータ出力電流指令値Ioを算出して当該Ioの値出力する。これにより、乗算器16からの出力に基づいてインバータ2の出力電流の絶対値と位相とが調整される(S9)。
以上の処理によって、配電線1の電圧・周波数が調整される(S10)。
そして、単独運転検出装置はS1の処理に戻ってそれ以降の処理を繰り返し行う。
以上の構成を有する本発明の単独運転検出方法及び検出装置によれば、常時及び系統擾乱時における分散形電源の単独運転の不要な検出を防止して分散形電源の一斉停止を抑制すると共に無効電力の発生を抑制することができるので、系統の安定運用を行うことが可能になる。より具体的には、系統の安定運用のために要求される単独運転検出時間条件を満足しつつ周波数変化に対する分散形電源の不要な停止を防止する範囲を従来の方法よりも広くすることができるので、単独運転によるものではない系統擾乱時であって系統の安定性を確保する上で分散形電源が運転を継続して欲しい場合であるにも拘わらず系統擾乱を単独運転によるものであると誤って検出して分散形電源を停止してしまうことを防止することが可能になる。
なお、上述の形態は本発明の好適な形態の一例ではあるがこれに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。
本発明の単独運転検出方法に係る各種設定値の設定基準の検討並びに当該方法の妥当性の検討を行った実施例を図8及び図9を用いて説明する。
まず、本実施例では、図7に示す結果も参照し、周波数シフト方式のゲインの値を、常時は無効電力が発生しないレベルである0.2にすると共に、切り換え後は0.4にするようにした。
また、ゲイン切換閾値fgの値について検討するため、本発明者らの前述の検討(図6参照)において明らかになったゲイン=0.4における適切値である0.3秒に長時間周波数移動平均長を設定し、系統周波数の変化率と、系統周波数の短時間移動平均値fsと長時間移動平均値flとの差分との間の関係を整理して図8に示す結果が得られた。なお、図8には系統周波数の変化率を0.3%に設定した場合の単独運転検出閾値fd=0.15Hzを参考に示す。なお、系統周波数の変化率に係る0.3%は、基準周波数(具体的には50Hz又は60Hz)に対する割合であって周波数変化率検出方式において周波数の長時間移動平均値と短時間移動平均値との差分が当該値を超えた場合に分散形電源の単独運転を検出するという閾値であり、系統連系規程(社団法人日本電気協会;前出)において推奨する値として規定されている。
図8に示す結果から、例えば、観測される実際の系統周波数の変化率が0.8Hz/秒までは周波数シフト方式のゲインを0.2に維持し、系統周波数の変化率が0.8Hz/秒を越えた場合にゲインを切り換えるようにする場合にはゲイン切換閾値fgの値を0.11Hzに設定すると良いことが分かった。
また、分散形電源の単独運転継続時間を検証するため、長時間周波数移動平均長を0.3秒にすると共に単独運転を検出する系統周波数の変化率を0.3%にしてゲインを0.2から0.4に切り換えるときで発電電力と負荷量との間の有効分Pと無効分Qとが平衡している場合の、ゲイン切換閾値fgの値と分散形電源の単独運転継続時間との間の関係を整理して図9に示す結果が得られた。
図9に示す結果から、周波数シフト方式のゲインの値を切り換える判断をするための周波数変化率を0.8Hz/秒(即ち、ゲイン切換閾値fg=0.11Hz)とすると、周波数変化率の値が0.8Hz/秒まで増大しても無効電力の顕著な発生はなく、且つ、単独運転検出時間を、図6に示した周波数シフト方式のゲインの値を0.4に固定した場合の結果とほぼ同じである0.17秒程度に低減することができることが確認された。
以上の結果から、本発明の単独運転検出方法が、系統周波数変動発生時における分散形電源の単独運転の不要な検出を防止して分散形電源の一斉停止を抑制すること、並びに、無効電力の発生を抑制すること、さらに、分散形電源の単独運転を高速で検出することに対して有効であることが確認された。
1 配電線
2 インバータ
3 電圧検出器
4 電流検出器
5A,5B 演算器
6 単独運転検出用比較器
7 カウンター
8 ゲイン切換用比較器
9 ゲイン切換器
10 位相変調器
11 位相同期ループ回路
12 交流出力算出器
13 交流出力設定器
14 APR制御器
15 周波数検出器
16 乗算器

Claims (2)

  1. 配電線に連系している分散形電源用のパワーコンディショナにおける分散形電源の単独運転検出受動的方式である周波数変化率検出方式と組み合わせた周波数シフト方式において、パワーコンディショナの内部発振器の制御によって系統擾乱時における系統周波数の変動では無効電力が発生しないレベルにゲイン値を設定すると共に、系統周波数の短時間移動平均値と長時間移動平均値との差分が系統擾乱時における差分の範囲を超えた場合にゲイン値を増大させて系統周波数の変化を加速させ、系統周波数の短時間移動平均値と長時間移動平均値との差分が予め定めた閾値を越えた時点で分散形電源の単独運転を検出することを特徴とする単独運転検出方法。
  2. 配電線に連系している分散形電源用のパワーコンディショナにおける分散形電源の単独運転検出受動的方式である周波数変化率検出方式と組み合わせた周波数シフト方式を実施する単独運転検出装置であって、系統周波数の短時間移動平均値を計算する手段及び系統周波数の長時間移動平均値を計算する手段と、パワーコンディショナの内部発振器の制御によって系統擾乱時における系統周波数の変動では無効電力が発生しないレベルに設定されたゲイン値を系統周波数の短時間移動平均値と長時間移動平均値との差分が系統擾乱時における差分の範囲を超えた場合に増大させる手段と、系統周波数の短時間移動平均値と長時間移動平均値との差分が予め定めた閾値を越えた時点で分散形電源の単独運転を検出する手段とを有することを特徴とする単独運転検出装置。
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