JP6498112B2 - 電力変換装置および電力連系システム - Google Patents

電力変換装置および電力連系システム Download PDF

Info

Publication number
JP6498112B2
JP6498112B2 JP2015257624A JP2015257624A JP6498112B2 JP 6498112 B2 JP6498112 B2 JP 6498112B2 JP 2015257624 A JP2015257624 A JP 2015257624A JP 2015257624 A JP2015257624 A JP 2015257624A JP 6498112 B2 JP6498112 B2 JP 6498112B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
power
current
unit
output
voltage
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015257624A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017121149A (ja
Inventor
貴洋 嘉藤
貴洋 嘉藤
喜久夫 泉
喜久夫 泉
中林 弘一
弘一 中林
裕 久保山
裕 久保山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP2015257624A priority Critical patent/JP6498112B2/ja
Publication of JP2017121149A publication Critical patent/JP2017121149A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6498112B2 publication Critical patent/JP6498112B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Supply And Distribution Of Alternating Current (AREA)

Description

この発明は、電力系統に連系する電力変換装置、および複数台の電力変換装置が連系される電力連系システムに関するものである。
電力系統に分散電源を連系させる電力変換装置の保護機能として、単独運転検出機能と事故時運転継続(以下、FRTと称す)機能とがある。単独運転検出機能は、停電などで電力系統が解列した際に、電力変換装置の単独運転状態を検出して電力変換装置を運転停止する機能である。また、FRT機能は、電力系統の系統擾乱(瞬時電圧低下、周波数変動)に対して、電力変換装置が運転継続する機能である。
電力変換装置の単独運転を検出する従来の手法には、以下に示すものが開示されている。
系統に分散配置される電源と、その出力電流を所望の値に制御するインバータと、その出力電流指令値に対し一定周期の位相変動を与える電流位相変動指令回路と、系統との連系点に発生する上記と同一周期の周波数変動を監視する周波数変動検出回路とを設けて単独運転を検出する。そして、単独運転検出に当たり、比較器にて周波数変動を検出した後の一定時間をモノステーブル回路により確保し、その間は切換回路により電流位相変動指令を固定して比較器にて検出される連系点電圧の周波数変動がある値以下の時、単独運転と判断する(例えば、特許文献1参照)。
また、複数台の電力変換装置が系統に連系する場合の、単独運転を検出する従来の手法には、以下に示すものがある。
配電線に搬送された同期信号を同期信号発生回路それぞれで受信し、この同期信号に変動信号発生器が出力する周期的微小信号の位相を同期させ、系統連系用インバータを運転すると共に、周波数検出器と周波数監視回路とにより系統の周波数を監視して単独運転状態を検出する(例えば、特許文献2参照)。
さらに、FRT機能を考慮して単独運転を検出する従来の別例による手法では、系統電圧が瞬時電圧低下(以下、瞬低と称す)になると、単独運転検出判定を実施しないことが記載される(例えば、特許文献3参照)。
特開平9−23660号公報 特開平9−9510号公報 特開2008−35619号公報
停電などで電力系統が解列した際に、電力変換装置が単独運転状態になると、負荷に電力変換装置の出力電流が流れることで連系点に電圧が生じる。そのため、複数台の電力変換装置が系統と連系運転している際に単独運転状態になると、負荷に各電力変換装置の出力電流が流れることで連系点に電圧が生じるので、各電力変換装置の単独運転検出タイミングにずれが生じると、電力変換装置が停止する毎に負荷に流れる電流が減少し、連系点の電圧が低下する。
このような連系点の電圧低下は、系統電圧の瞬低と誤認識される。単独運転検出機能とFRT機能との双方を有する上記特許文献3に記載される電力変換装置では、単独運転状態を瞬低と誤認識すると、FRT機能により運転を継続するため、単独運転状態を解消できない。また、上記特許文献1、2に記載される単独運転検出の手法においても、瞬低時に電力変換装置が運転を継続する場合は、単独運転状態を解消できないという問題点があった。
また、瞬低時の運転継続による負荷消費電力の低下により逆潮流が生じ、逆潮流が禁止されている電力変換装置では、この逆潮流の発生を速やかに抑制するのが困難であった。さらに電力系統の復電時に、電力変換装置の逆潮流抑制制御に起因して電力変換装置の出力復帰が遅れるという問題点があった。
この発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、系統電圧の瞬低時に運転継続するものであっても、単独運転状態を信頼性良く検出して速やかに運転停止可能な電力変換装置を提供することを目的とする。
また、複数台の電力変換装置が電力系統に連系された電力連系システムにおいて、各電力変換装置が単独運転状態を信頼性良く検出して速やかに運転停止することを目的とする。
さらに、逆潮流が禁止されている電力変換装置において、系統電圧の瞬低時における逆潮流を速やかに抑制して運転継続し、かつ系統復電時に電力変換装置の出力を速やかに復帰させることを目的とする。
この発明に係る第1の電力変換装置は、分散電源と電力系統との間に接続されて上記分散電源を上記電力系統に連系させるものであって、複数の半導体スイッチング素子を有するスイッチング部と、該スイッチング部の上記電力系統側の入出力を遮断する遮断器と、制御部と、上記電力系統への電流を検出する第1電流検出部と、上記スイッチング部の出力電流を検出する第2電流検出部と、電力系統との連系点の電圧である系統電圧を検出する系統電圧検出部とを備える。上記制御部は、上記系統電圧の周波数変化から上記電力変換装置の単独運転を判定する判定部、および該判定部からの判定信号を遅延させて検出信号として出力する遅延回路を有する単独運転検出部と、上記出力電流を制御する出力指令を生成する電流制御部と、該電流制御部からの上記出力指令に基づいて制御信号を生成する信号生成部とを備えて、上記制御信号を用いて上記スイッチング部を制御し、上記単独運転検出部からの上記検出信号を用いて上記遮断器を遮断すると共に、上記スイッチング部を運転停止させる。そして、上記単独運転検出部の上記判定部は、上記単独運転を一旦判定すると上記判定信号を固定し、上記系統電圧が瞬低時には上記単独運転を判定せず、上記系統電圧が復電時には、該系統電圧の過渡変化収束のための時間が経過後に上記単独運転を判定するものである。
またこの発明に係る第2の電力変換装置は、分散電源と電力系統との間に接続されて上記分散電源を上記電力系統に連系させるものであって、複数の半導体スイッチング素子を有するスイッチング部と、該スイッチング部の上記電力系統側の入出力を遮断する遮断器と、制御部と、上記電力系統への電流を検出する第1電流検出部と、上記スイッチング部の出力電流を検出する第2電流検出部と、電力系統との連系点の電圧である系統電圧を検出する系統電圧検出部とを備える。上記制御部は、上記系統電圧の周波数変化から上記電力変換装置の単独運転を検出して検出信号を出力する単独運転検出部と、上記電力系統へ流出する逆潮流を抑制する第1電流指令を生成する逆潮流制御部と、基本電流指令と上記第1電流指令とに基づいて第2電流指令を生成して上記出力電流を制御する電流制御部と、該電流制御部の出力に基づいて制御信号を生成する信号生成部とを備えて、上記制御信号を用いて上記スイッチング部を制御し、上記単独運転検出部からの上記検出信号を用いて上記遮断器を遮断すると共に、上記スイッチング部を運転停止させる。そして、上記逆潮流制御部は、制御器と、該制御器の入力を、各電力伝送方向の制限値で制限するリミッタとを備えて、上記リミッタの上記制限値、および上記制御器のゲインのいずれか一方あるいは双方を上記系統電圧の瞬低時に調整し、該系統電圧の復電後に徐々に戻すものである。
またこの発明に係る第3の電力変換装置は、上記逆潮流制御部は、制御器と、該制御器の入力を、各電力伝送方向の制限値で制限するリミッタとを備えて、上記リミッタの上記制限値、および上記制御器のゲインのいずれか一方あるいは双方を上記系統電圧の変動に応じて調整し、上記系統電圧が瞬低の期間に上記リミッタの上記制限値を拡げる方向に調整するものである。
またこの発明に係る第4の電力変換装置は、上記逆潮流制御部は、上記系統電圧が瞬低の期間に上記制御器のゲインを大きく調整するものである。
またこの発明に係る第5の電力変換装置は、上記逆潮流制御部は、上記リミッタの上記制限値、および上記制御器のゲインのいずれか一方あるいは双方を調整する際に生じる遅延時間を、上記逆潮流の検出に要する整定時間以下に設定するものである。
またこの発明に係る電力連系システムは、上記第1の電力変換装置を複数台備えて、上記電力系統に連系する。そして、上記各単独運転検出部の上記遅延回路は、上記複数の電力変換装置の単独運転を判定するのに要する時間差に基づいて遅延時間を設定するものである。
この発明に係る第1の電力変換装置によれば、単独運転検出部が、単独運転を判定する判定部からの判定信号を遅延させて検出信号として出力する遅延回路を有するため、系統電圧の瞬低時に運転継続するものであっても、単独運転状態を信頼性良く検出して速やかに運転停止できる。
またこの発明に係る第2〜第5の電力変換装置によれば、逆潮流制御部は、制御器と、該制御器の入力を、各電力伝送方向の制限値で制限するリミッタとを備えて、上記リミッタの上記制限値、および上記制御器のゲインのいずれか一方あるいは双方を系統電圧の変動に応じて調整するものであるため、系統電圧の瞬低時における逆潮流を速やかに抑制して運転継続し、かつ系統復電時に電力変換装置の出力を速やかに復帰させることができる。
またこの発明に係る電力連系システムによれば、複数台の各電力変換装置が、それぞれ単独運転状態を信頼性良く検出して速やかに運転停止することができる。
この発明の実施の形態1による電力変換装置の概略構成を示すブロック図である。 この発明の実施の形態1による電力変換装置の逆潮流制御部の構成を示すブロック図である。 この発明の実施の形態1による電力変換装置の電流制御部の構成を示すブロック図である。 この発明の実施の形態1による電力変換装置のPWM信号生成部の構成を示すブロック図である。 この発明の実施の形態1による電力変換装置のPWM信号生成部の動作を説明する波形図である。 この発明の実施の形態1による電力変換装置の単独運転検出部の構成を示すブロック図である。 この発明の実施の形態1による電力変換装置の単独運転検出部の動作を説明する波形図である。 比較例による電力変換装置の単独運転検出動作を説明する波形図である。 この発明の実施の形態1による電力変換装置における系統電圧瞬低時の動作を説明する波形図である。 比較例による電力変換装置における系統電圧瞬低時の動作を説明する波形図である。
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態1による電力変換装置を図に基づいて以下に説明する。
図1は、この発明の実施の形態1による電力変換装置の概略構成を示すブロック図である。図に示すように、電力変換装置1は、直流側端子1aと交流側端子1bとを有して、直流側端子1aを介して外部の分散電源110と接続され、連系点となる交流側端子1bを介して電力系統112と接続されて、分散電源110を電力系統112に連系する。
この電力変換装置1は、分散電源110の直流電力を所望の電圧の交流電力に変換するスイッチング部2と、フィルタリアクトル3と、フィルタコンデンサ4と、遮断器5とを、直流側端子1aと交流側端子1bとの間に備える。また、遮断器5と交流側端子1bとの間の接続点1cを介して外部の負荷111と接続される。なお、負荷111は回転機負荷、非線形負荷、線形負荷などである。
また電力変換装置1は、フィルタリアクトル3のリアクトル電流ILを検出する第2電流検出部としてのリアクトル電流検出部6と、電力系統112への潮流電流である電流Isを検出する第1電流検出部としての電流検出部7と、連系点(交流側端子1b)の電圧を系統電圧Vsとして検出する系統電圧検出部8とを備える。なお、リアクトル電流ILはスイッチング部2の出力電流として検出される。
さらに、電力変換装置1は、制御信号であるゲート信号を生成してスイッチング部2を制御すると共に、遮断器5の遮断制御を行う制御部20を備える。
制御部20は、系統電圧Vsの周波数変化から電力変換装置1の単独運転を検出する単独運転検出部21と、電力変換装置1の出力電力を負荷111に給電する際に、余剰電力が電力系統112に逆潮流として流出するのを抑制する逆潮流制御部30と、リアクトル電流ILを制御する電流制御部31と、信号生成部としてのPWM信号生成部32と、系統電圧Vsの基準位相θを検出するPLL回路33とを備える。
以下、電力変換装置1の各部の詳細を説明する。
スイッチング部2は、例えばIGBTやMOSFET等の複数のスイッチング素子を有して構成される。スイッチング部2の具体的な構成として、ここでは、複数のスイッチング素子を直並列接続した単相のフルブリッジ回路構成として説明するが、ハーフブリッジ回路構成、三相回路構成にも適用できる。
各スイッチング素子は、制御部20のPWM信号生成部32から出力される制御信号としてのPWM信号S1、S2に応じてON/OFFされる。それにより、分散電源110が出力する直流電圧をパルス状に変形する。パルス電圧は、フィルタリアクトル3と、フィルタコンデンサ4とを介することで、正弦波状に成形される。
スイッチング部2の電力系統側の入出力を遮断する遮断器5は、制御部20の単独運転検出部21から出力される検出信号Soにより開放されて、スイッチング部2の入出力を遮断する。
次に、制御部20内の各部について、図2〜図7に基づいて説明する。なお、説明において、潮流の極性は、電力変換装置1から電力系統112への方向、即ち売電電力方向を正とする。この場合、電力系統112へ流出する逆潮流は正極性の潮流である。
図2は逆潮流制御部30の構成を示す図である。図に示すように、逆潮流制御部30は、逆潮流演算器40、逆潮流指令器41、減算器42、リミッタとしての入力リミッタ43、制御器としての逆潮流制御器44、出力リミッタ45、実効値演算器46、瞬低検出閾値47、入力リミッタ調整器48、およびゲイン調整器49で構成される。
逆潮流演算器40は、電流検出部7で検出される電流Isと、系統電圧検出部8で検出される系統電圧Vsとから、逆潮流Prを演算する。具体的な逆潮流Prの演算方法としては、電流Isと系統電圧Vsとの積をフィルタ処理することで逆潮流Prを演算する方法、あるいは、電流Isと系統電圧Vsとの積を系統電圧のゼロクロス点を基準とする1周期で平均する方法がある。
逆潮流指令器41は、逆潮流Prの計測誤差、さらに制御部20の演算誤差に起因して定常的に逆潮流Prが生じるのを防止するため、逆潮流指令Pr*を出力する。具体的には、電流検出部7および系統電圧検出部8の計測誤差と、逆潮流演算器40および逆潮流制御器44の演算誤差とにより、定常的に逆潮流Prが電力系統112に流出するのを防止するため、逆潮流指令Pr*を以下のように設定して出力する。即ち、上記計測誤差と上記演算誤差との最大誤差電力を、電力系統112から電力変換装置1への方向の電力指令(買電電力指令)として逆潮流指令Pr*を設定する。
入力リミッタ43には、逆潮流指令器41で設定した逆潮流指令Pr*から逆潮流演算器40で演算した逆潮流Prを減算器42で減算した値が入力される。この入力リミッタ43は、売電電力(売電電流)を増大させる方向と、買電電力(買電電流)を増大させる方向との各方向、即ち各電力伝送方向でそれぞれ制限値を設定して、入力された値を制限する。買電電力(買電電流)を増加させる方向の制限値が大きく設定されていると、負荷111の変動などにより逆潮流Prが生じた際に、逆潮流制御器44の出力応答が遅延し、逆潮流Prの抑制が規定時間を超過する懸念がある。そのため、入力リミッタ43は、買電電力(買電電流)を増加させる方向の制限値を小さく設定することで、負荷111の変動などによる逆潮流Prを早く抑制することができる。なお、電力系統112に連系する電力変換装置1は、設定閾値を超える逆潮流Prを規定時間内に設定閾値以下に抑制することが要求されている。
逆潮流制御器44は、入力リミッタ43の出力に応じて、逆潮流Prを抑制する電流指令を出力する。逆潮流制御器44の制御ゲインとしては、電力系統112が正常時では、負荷111の変動、あるいは電流制御部31に外部から与えられる基準電流指令I*の変動によって生じる逆潮流Prを抑制できるように選定すればよい。
出力リミッタ45には、逆潮流制御器44からの電流指令が入力される。この出力リミッタ45においても、売電電力(売電電流)を増大させる方向と、買電電力(買電電流)を増大させる方向との各電力伝送方向でそれぞれ制限値を設定して、入力される電流指令を制限し、電流指令Irc*を出力する。この場合、基本的に逆潮流Prを抑制すればよいので、逆潮流方向である売電電力(売電電流)を増大させる方向の制限値は0Aとする。また、買電電力(買電電流)を増加させる方向の制限値は、逆潮流指令Pr*を電流換算した逆潮電流指令Ir*を、基準電流指令I*に加算して得られる程度に設定すればよい。逆潮流指令Pr*を逆潮電流指令Ir*に換算する際は、逆潮流指令Pr*を電力変換装置1の定格電圧で除算、または系統電圧Vsの実効値で除算して換算しても良い。
出力リミッタ45の出力である電流指令Irc*は、逆潮流制御部30から第1電流指令として出力される。
系統電圧検出部8で検出される系統電圧Vsは、実効値演算器46にも入力され、実効値演算器46から出力される系統電圧実効値Vsrmsは、入力リミッタ調整器48およびゲイン調整器49にそれぞれ入力される。
入力リミッタ調整器48は、系統電圧実効値Vsrmsと瞬低検出閾値47とから系統電圧Vsが正常か瞬低かを判断する。そして、瞬低が発生している場合は入力リミッタ43の買電電力方向、売電電力方向の各制限値を系統電圧実効値Vsrmsに応じて調整する。具体的には、系統電圧実効値Vsrmsが瞬低検出閾値47より低下した低下量をフィルタ処理し、入力リミッタ43の買電電力方向および売電電力方向の各制限値が、それぞれ買電電力方向、売電電力方向に大きくなるように上記フィルタ処理後の絶対値分だけずらす。即ち、系統電圧Vsが正常時における各制限値を拡げる方向に変化させて制限が緩和されるように調整する。逆潮流制御器44での逆潮流Prを抑制する応答が十分に早い場合は、入力リミッタ43の買電電力方向の制限値のみ買電電力方向に拡げるように調整しても良い。なお、系統電圧実効値Vsrmsが瞬低検出閾値47より低下した低下量は、系統電圧実効値Vsrmsが瞬低検出閾値47より大きい場合は0とする。
また、フィルタ処理により入力リミッタ43の変化に遅延時間が生じる場合があるが、その場合、フィルタ処理による遅延時間を逆潮流検出の整定時間以下に設定すればよい。この場合、逆潮流検出は、上述したように電流Isと系統電圧Vsとの検出結果から逆潮流Prを演算することで為される。
ゲイン調整器49は、系統電圧実効値Vsrmsと瞬低検出閾値47とから系統電圧Vsが正常か瞬低かを判断する。そして、瞬低が発生している場合は逆潮流制御器44の制御ゲインを系統電圧実効値Vsrmsに応じて増加させる。具体的には、系統電圧実効値Vsrmsが瞬低検出閾値47より低下した低下量をフィルタ処理し、該フィルタ処理後の絶対値を、系統電圧Vsが正常時における制御ゲインに加算する。なお、系統電圧実効値Vsrmsが瞬低検出閾値47より低下した低下量は、系統電圧実効値Vsrmsが瞬低検出閾値47より大きい場合は0とする。
また、フィルタ処理により制御ゲインの変化に遅延時間が生じる場合があるが、その場合、フィルタ処理による遅延時間を逆潮流検出の整定時間以下に設定すればよい。
ところで、電力系統112が正常時においては、上述したように、負荷111の変動、あるいは電流制御部31に与えられる基準電流指令I*の変動によって生じる逆潮流を抑制すれば良い。このため、電力系統112が正常時では、入力リミッタ43の制限値および逆潮流制御器44の制御ゲインは、負荷111あるいは基準電流指令I*の変動により生じ得る逆潮流に応じて選定すれば良い。
しかし、電力系統112の瞬低時にも負荷111の消費電力が低下して逆潮流が生じる場合がある。特にFRT機能では、系統連系の要求から、最大1秒間の瞬低時に電力変換装置1の運転継続が必要で、復電時は数百ミリ秒以内に電力変換装置1の瞬低前出力電力の80%以上に電力変換装置1の出力電力を復帰させる必要がある。そのため、瞬低時の逆潮流Prの抑制と、復電時に電力変換装置1の出力電力の速やかな復帰が重要になる。なお、電力変換装置1の出力電力を復帰させるのは、逆潮流を抑制する買電電流指令である電流指令Irc*を、売電電流指令方向に戻すことで制御される。
上述したように、入力リミッタ43の制限値および逆潮流制御器44の制御ゲインは、入力リミッタ調整器48およびゲイン調整器49にて系統電圧Vsの変動に応じて調整される。即ち系統電圧Vsの瞬低時には、逆潮流制御の応答を改善するように入力リミッタ43の制限値および逆潮流制御器44の制御ゲインが調整される。これにより、瞬低時に生じる逆潮流Prを速やかに抑制できる。また、系統電圧Vsが瞬低から復電すると、入力リミッタ43の制限値および逆潮流制御器44の制御ゲインは、瞬時に変化せず瞬低時の値から徐々に戻るため、復電時の逆潮流制御器44の買電電流指令を売電電流指令方向に早く戻すことができる。
図3は電流制御部31の構成を示す図である。電流制御部31は、正弦波生成器60、余弦波生成器61、乗算器62〜64、加算器65、減算器66、および電流制御器67で構成される。
正弦波生成器60は、PLL回路33から出力される基準位相θに応じた正弦波sinθを生成する。余弦波生成器61は、PLL回路33から出力される基準位相θに応じた余弦波cosθを生成する。乗算器62は、外部から与えられる基準電流指令I*である有効電流指令(振幅値)に正弦波sinθを乗算することで基準位相θに応じた瞬時基準電流指令を出力する。
なお、基準電流指令I*は皮相電流指令(有効電流指令と無効電流指令との指令)でもよい。その場合は、有効電流指令に正弦波sinθを乗算した電流指令と、無効電流指令に余弦波cosθを乗算した電流指令とをそれぞれ生成して加算したものを瞬時基準電流指令とすればよい。
また、皮相電流指令を極座標指令(振幅指令と位相指令)として与える場合は、基準位相θを位相指令だけ補正し、補正後の位相θaから正弦波sinθaを生成し、振幅指令に正弦波sinθaを乗算したものを瞬時基準電流指令とすればよい。
さらに、基準電流指令I*は電力変換装置1が出力する基準周波数成分に限るものではなく、任意の周波数の電流指令として与えても良い。その場合は、基準位相θを任意の周波数の位相θbに換算する演算(例えばゲインを乗算)を行い、演算した位相θbから正弦波sinθbを生成し、振幅指令を乗算したものを瞬時基準電流指令とすればよい。
なお、基準電流指令I*は、瞬時電流指令に換算するための振幅値の情報が電力変換装置1に与えられるものとしたが、これに限るものではない。基準電流指令I*として実効値の情報が与えられる場合は、実効値から振幅値への換算演算(例えば2の平方根を乗算)を実施すればよい。
また、電力指令を外部から電力変換装置1に与えても良く、その場合は、電力指令を系統電圧Vsの実効値で除算して基準電流指令I*を生成して用いる。
乗算器63は、逆潮流制御部30からの電流指令Irc*に正弦波sinθを乗算して、基準位相θに応じた瞬時電流指令を生成する。乗算器64は、単独運転検出部21から出力される無効電流指令Iiso*に余弦波cosθを乗算することで、基準位相θに応じた瞬時無効電流指令を出力する。
なお、単独運転検出部21から出力される電流指令を無効電流指令としたが、単独運転検出部21が有効電流指令を出力する場合は、正弦波sinθを乗算した瞬時電流指令を生成する。
また、電流指令に高調波電流指令を用いる場合は、基準位相θを高調波次数に応じた周波数の位相θiに換算する演算(例えば高調波次数を乗算)を行い、演算した位相θiから正弦波sinθiを生成し、高調波電流指令の振幅を乗算したものを瞬時電流指令とすればよい。
そして、乗算器62〜64の出力は加算器65にて加算されて、第2電流指令としてのリアクトル電流指令IL*が生成される。このリアクトル電流指令IL*はスイッチング部2の出力電流指令となる。
減算器66は、リアクトル電流指令IL*からリアクトル電流検出部6で検出されたリアクトル電流ILを減算した偏差を出力する。電流制御器67は、減算器66からの偏差に応じてPWM信号S1、S2のデューティ指令D*を生成する。
電流制御器67の出力であるデューティ指令D*は、電流制御部31から出力指令として出力される。
図4はPWM信号生成部32の構成を示す図である。また図5は、デューティ指令D*とキャリア信号Scrとを比較してPWM信号S1、S2を生成するPWM信号生成部32の動作を説明する波形図である。
図4に示すように、PWM信号生成部32は、スイッチング部2内の複数の半導体スイッチング素子へのゲート信号であるPWM信号S1、S2を生成する。ここでは、PWM信号生成部32は、キャリア信号発生器70、コンパレータ71、反転器72、およびゲートブロック器73、74で構成される。
また、この実施の形態1では、スイッチング部2がスイッチングレグ2組で構成されるバイポーラ変調によるPWM方式とするが、この構成に限るものではない。例えば、複数レグを組み合わせた構成(3レベル構成、三相構成など)、PWM方式(ユニポーラ変調方式、ダイポーラ変調方式など)、あるいはPAM(パルス振幅変調)方式でも良い。
なお、ここでは簡略化のため、一般的に設定するスイッチングレグの短絡防止時間(デッドタイム)は考慮しないものとして説明する。
PWM信号生成部32には、単独運転検出部21の出力である、単独運転検出を示す検出信号So(例えば正常時Lo、単独運転検出時Hi)と、電流制御器67の出力であるデューティ指令D*とが入力される。ゲートブロック器73、74は、単独運転検出部21からの検出信号Soが伝達され、検出信号SoがHiで単独運転を検出したと判断すると、スイッチング部2がスイッチング動作しないように、PWM信号S1、S2をLo出力に固定する。これによりスイッチング部2内の半導体スイッチング素子が常時OFFとなりスイッチング部2は運転停止する。
キャリア信号発生器70は、キャリア周期に応じたキャリア信号Scrである三角波を生成する。ここでは、キャリア信号を三角波としたが、鋸波などでもよい。
図5に示すように、コンパレータ71は、デューティ指令D*とキャリア信号Scrとを比較し、デューティ指令D*がキャリア信号Scr以上の場合はON信号を出力し、デューティ指令D*がキャリア信号Scrより小さい場合はOFF信号を出力する。コンパレータ71の出力信号がPWM信号S1となる。反転器72は、入力されたPWM信号S1のON信号とOFF信号を反転して出力する。反転器72の出力信号がPWM信号S2となる。
なお、この実施の形態では、デューティ指令D*とキャリア信号Scrとを比較したが、分散電源110の電圧を検出する場合、デューティ指令D*を分散電源110の電圧で規格化して用いても良い。
PLL回路33は、系統電圧Vsに同期する基準位相θを以下のように生成する。系統電圧Vsのゼロクロスを検出し、前回のゼロクロスから今回のゼロクロスまでの時間から周期Taを検出する。そして、ゼロクロス毎にカウントリセット(経過時間を0秒にリセット)される現在時間tnowと周期Taとから基準位相θを生成する(例えばθ(rad)=2×π×tnow(秒)/Ta(秒))。また、ループフィルタのようなフィルタ処理を用いる方法で基準位相θを生成しても良い。
図6は単独運転検出部21の構成を示す図である。単独運転検出部21は、周波数検出器80、周波数変化演算器81、判定部としての単独運転判定器82、遅延回路としての遅延時間設定器83、無効電流指令生成器84、および瞬低判定器85で構成される。
系統電圧検出部8で検出される系統電圧Vsは、周波数検出器80および瞬低判定器85に入力される。
瞬低判定器85は、電力変換装置1がFRT要件を満足するため、電力系統112が瞬低状態となった場合に、単独運転検出を行わないように、単独運転判定器82にマスク信号Simを出力するものである。具体的には、系統電圧Vsの実効値が瞬低検出閾値より低下した場合に、瞬低判定器85は瞬低と判定して、単独運転検出のマスク信号Simを、例えばHiとして出力する。また、電力系統112が復電した際には、系統電圧Vsの実効値が瞬低検出閾値以上となり、単独運転検出のマスク信号Simを、例えばLoとして出力しない。
なお、瞬低の判定に用いる系統電圧Vsの実効値に代わって、系統電圧Vsの大きさを所定期間で移動積算した値などを用いても良い。
また、電力系統112が瞬低から復電する時は、電力系統112に連系している負荷111の影響で、系統電圧Vsが不安定になる場合がある。そのため、電力系統112が復電してから一定時間、例えば系統復電時の負荷111による系統電圧Vsの過渡変化が十分収束するまでの時間は、単独運転検出のマスク信号SimをHiからLoに変化させなくても良い。
周波数検出器80は、系統電圧検出部8で検出される系統電圧Vsから周波数を検出する。具体的には、系統電圧Vsのゼロクロスを検出し、前回のゼロクロスから今回のゼロクロスまでの時間を周期Tgとして、その逆数を系統周波数fgとする。
また、周波数を検出できる機能を有すればよいため、ループフィルタを用いて系統周波数fgを検出してもよい。さらに、系統周波数fgの検出精度を向上するために、系統電圧検出部8とは異なる単独運転検出用の系統電圧検出部を設けても良い。なお、異常系統周波数による動作を防止するため、周波数検出器80に上下限のリミッタを設定しても良い。例としては上限リミッタとしてはOFR(周波数上昇リレー)が遮断動作する基準値以上、下限リミッタとしてはUFR(周波数低下リレー)が遮断動作する基準値以下に設定すればよい。なお、OFRおよびUFRは、通常、分散電源110が備える。
周波数変化演算器81は、周波数検出器80で検出した系統周波数fgから系統電圧の周波数変化量dfgを算出する。周波数変化量dfgの演算は、前回の系統周波数fg1と今回の系統周波数fg0との差分から演算する。
なお、周波数変化量dfgの演算方法は、これに限るものではなく、ある期間の過去の系統周波数の平均値と、複数のある期間における最新の系統周波数の平均値との差分から演算する方法でも良い。また、ある期間の複数の系統周波数から周波数変化を直線近似した傾きを周波数変化量dfgとする方法でも良い。さらにまた、系統周波数の変化を、その変化に要した時間で除算して単位時間当たりの周波数変化量を用いても良い。
単独運転判定器82は、周波数変化演算器81で算出された周波数変化量dfgと、単独運転の判定基準とを比較して単独運転を判定して判定信号Soaを出力する。具体的には、周波数変化量dfgの大きさが単独運転の判定基準を超過すると単独運転と判定する。単独運転判定器82は、単独運転を一旦判定すると判定信号Soaを固定し、継続して判定信号Soaを出力する。
なお、単独運転の判定方法は、上述したものに限らない。一定期間に系統電圧Vsの周波数変化量dfgが単独運転の判定基準を複数回超過すると判定する方法でも良い。また、ある期間の複数の周波数変化量dfgに重みづけを行い、その複合値(例えば平均値)が単独運転の判定基準を超過すると単独運転と判定する方法でも良い。さらに、複数の期間毎に判定条件を設定し、各判定結果を用いて単独運転を判定しても良い。
さらにまた、単独運転判定器82は、系統電圧Vsの変動、電力変換装置1の出力電流変動、電力系統112への電流Isの変動のいずれか1あるいは複数を考慮して単独運転を判定しても良い。
また、単独運転判定器82は、単独運転を判定していない状態、例えば判定信号SoaがLoの状態で、瞬低判定器85からマスク信号Sim(瞬低時Hi)を受けると、単独運転検出の判定をマスクする。即ち、以降の単独運転判定は行わず、判定信号SoaがLoに固定される。なお、単独運転が一旦判定されて判定信号SoaがHiに固定された状態では、瞬低判定器85からのマスク信号Simは無視される。
遅延時間設定器83は、単独運転判定器82からの判定信号Soa(正常時Lo、単独運転判定時Hi)に遅延時間を設定し、判定信号Soaを遅延させて検出信号Soとして出力する。遅延時間についての詳細は後述する。
無効電流指令生成器84は、周波数変化演算器81からの周波数変化量dfgが入力され、無効電流指令Iiso*を生成して出力する。この無効電流指令Iiso*は、系統電圧Vsの周波数変化に応じて無効電流を変化させて電力変換装置1の単独運転の検出をより容易にするための電流指令である。
遅延時間設定器83からの検出信号Soと、無効電流指令生成器84からの無効電流指令Iiso*とは、単独運転検出部21から出力される。そして、遅延時間設定器83からの検出信号Soは、遮断器5とPWM信号生成部32内のゲートブロック器73、74に入力される。そして検出信号Soに応じて遮断器5を遮断させると共に、PWM信号生成部32は、上述したようにスイッチング部2を運転停止させる。無効電流指令生成器84からの無効電流指令Iiso*は、上述したように電流制御部31内で、リアクトル電流指令IL*の生成に用いられる。
なお、検出信号Soが入力される遮断器5およびPWM信号生成部32は、ハンチング動作を防止するため、検出信号Soを受信すると動作をラッチする機能を有しても良い。
遅延時間設定器83において、上述したように、判定信号Soaを遅延させて検出信号Soとして出力することにより、遮断器5の遮断動作、およびスイッチング部2のゲートブロック動作に遅延時間を設定できる。
ところで、複数台の電力変換装置1が電力系統112に連系して運転する電力連系システムにおいて、停電などで電力系統が解列した際に、各電力変換装置1は単独運転状態となる。そして、負荷111に各電力変換装置1の出力電流が流れることで連系点(交流側端子1b)に電圧が生じる。このとき、各電力変換装置1の単独運転検出タイミングにずれが生じることがある。即ち、各電力変換装置1内の単独運転検出部21において、判定信号Soaが発生する(Hiになる)タイミングが異なり、同様に検出信号Soが発生する(Hiになる)タイミングが異なることがある。
このタイミングのばらつきを単独運転検出の遅れ時間として、遅延時間設定器83において、単独運転検出の遅れ時間以上の遅延時間を設定する。即ち、複数台の電力変換装置1において、全ての判定信号Soaが発生した後に、最初の検出信号Soが発生する。これにより、各電力変換装置1内の単独運転検出部21において、確実に単独運転を検出して検出信号Soを出力することができ、遮断器5を遮断すると共に、スイッチング部2を運転停止させる。
仮に、遅延時間が設けられていない場合は、単独運転検出の遅れた電力変換装置1は、他の電力変換装置が単独運転を検出して停止することで、連系点(交流側端子1b)の電圧が低下する。この電圧低下を瞬低と誤認識してFRT機能により運転継続するため、単独運転状態を解消できない。
この実施の形態では、単独運転検出部21に遅延時間設定器83を設けて、単独運転の判定信号Soaを遅延させた検出信号Soにより電力変換装置1を停止するため、複数台の電力変換装置1が連系していても、確実に単独運転状態を解消できる。
遅延時間設定器83で設定する遅延時間の上限は、電力変換装置1が検出できる周波数下限値の周期時間で良い。具体的には、周波数検出器80、またはPLL回路33で検出できる周波数下限値を周期時間に換算した時間で良い。
また、遅延時間の下限は、複数台の電力変換装置1が並列運転する場合に、各電力変換装置1間の単独運転を検出する時間差となる、以下の時間Aと時間Bとを合算したA+Bに設定すればよい。
時間Aは、各電力変換装置1の系統電圧検出部8の特性の差異による系統周波数fgの検出時間の差である。また時間Bは、系統電圧Vsの検出から単独運転を検出するまでの各電力変換装置1間の演算タイミングの不一致による演算時間の差である。この場合、系統電圧検出部8で系統電圧Vsを検出してから単独運転判定器82までの各演算タイミングの不一致による演算時間の差である。
各電力変換装置1の系統電圧検出部8の特性の差異、例えば、系統電圧検出部8に使用するセンサ毎の製造時の応答特性の差異、また各電力変換装置1の周囲温度の違いによるセンサ毎の応答特性の差異により、各系統電圧検出部8の出力信号に位相差が生じる。この位相差は各電力変換装置1が周波数検出に要する時間の時間差になる。この時間差により、周波数から単独運転を検出する電力変換装置1が複数台並列運転する場合は、各電力変換装置1間の単独運転の検出時間に時間差が生じる。
このため、時間Aは、系統電圧検出部8に用いるセンサ毎の製造時の周波数特性の差異、センサを使用する環境の温度範囲に基づく周波数特性の差異から、各電力変換装置1間が単独運転を検出するのに要する時間差を算出し、その最大時間を設定すれば良い。
また、複数台の電力変換装置1が電力系統112と連系して並列運転する場合に、各電力変換装置1は互いの演算タイミングが同期していないため、各電力変換装置1間で演算タイミングのずれが生じる。これにより各電力変換装置1間の単独運転の検出時間に時間差が生じ、この時間差は、最大で電力変換装置1の単独運転検出部21の演算ステップ時間程度である。このため、時間Bは、単独運転検出部21の演算ステップ時間を設定すれば良い。
図7は、この実施の形態による単独運転検出部21の動作を説明する波形図である。また、図8は、単独運転検出部21の遅延時間設定器83を設けない場合を比較例として、その動作を説明する波形図である。比較例では、遅延時間が設定されていないため、単独運転の判定信号Soaが検出信号Soと一致する。
電力変換装置Aと電力変換装置Bとが同一電力系統に連系運転している際に、電力系統が解列して電力変換装置A、Bが共に単独運転状態となっている。ここでは、電力変換装置Bは電力変換装置Aより系統電圧Vsの検出が遅延しており、電力変換装置Aと電力変換装置Bとの単独運転検出の演算タイミングは同期していない。
この実施の形態では、図7に示すように、電力系統が解列すると、電力変換装置Aの単独運転の判定信号SoaがHiとなるが、遅延時間設定器83により設定される遅延時間Tが経過するまで、検出信号SoはLoを出力する。それにより、系統電圧Vsは変動しないので瞬低が検出されることはなく、単独運転検出のマスク信号SimがLoのままである。
その後、電力変換装置Aの判定信号Soaより時間t遅れて、電力変換装置Bの単独運転の判定信号SoaがHiとなり、電力変換装置A、Bは共に単独運転が判定される。その後、電力変換装置Aの検出信号Soが、判定信号Soaより遅延時間T(>t)遅れてHiとなる。そして、遮断器5の遮断とスイッチング部2の運転停止とにより電力変換装置Aの出力電流が0Aとなり、電力変換装置Aの出力電流と負荷の電圧降下の分だけ系統電圧Vsが低下する。この系統電圧Vsの低下により、電力変換装置A、Bの単独運転検出のマスク信号SimがHiとなる。電力変換装置Bは、既に判定信号SoaがHiであるため、マスク信号Simに拘わらず、判定信号Soaより遅延時間T遅れて検出信号SoがHiとなる。これにより、電力変換装置A、Bの双方は運転停止して単独運転状態を解消する。
一方、比較例では、図8に示すように、電力系統が解列すると、電力変換装置Aの単独運転の検出信号SoがHiとなる。そして、遮断器5の遮断とスイッチング部2の運転停止とにより電力変換装置Aの出力電流が0Aとなり、電力変換装置Aの出力電流と負荷の電圧降下の分だけ系統電圧Vsが低下する。この系統電圧Vsの低下により、電力変換装置A、Bの単独運転検出のマスク信号SimがHiとなる。ここで、電力変換装置Bのマスク信号Simが、電力変換装置Aのマスク信号Simより遅延しているのは、系統電圧Vsの検出遅れの影響である。
電力変換装置Bは、マスク信号Simにより単独運転検出がマスクされ、単独運転状態を検出できず運転を継続してしまう。
次に、図9は、この実施の形態による系統電圧瞬低時の電力変換装置1の動作を説明する波形図である。また、図10は、逆潮流制御部30の入力リミッタ調整器48およびゲイン調整器49を設けない場合を比較例として、その動作を説明する波形図である。特に、図10(a)では、逆潮流制御器44の制御ゲイン、および入力リミッタ43の制限値の設定が、系統電圧Vsが正常時の状態に適した値に固定され、系統電圧変動に対して生じる逆潮流Prに対して不十分である場合の比較例の動作である。図10(b)では、逆潮流制御器44の制御ゲイン、および入力リミッタ43の制限値の設定が、系統電圧変動に対して生じる逆潮流Prに対して充分な値に固定された場合の比較例の動作である。
なお、説明の簡略化のため、1台の電力変換装置1が電力系統112と連系運転している際に、系統電圧が正常時の50%程度で継続期間1秒未満の瞬低が生じた状況とする。この条件はFRT機能により電力変換装置1が運転継続する条件に類似する。なお、瞬低前の負荷111の消費電力と電力変換装置1の出力電力は平衡しており、逆潮流Prが生じていないものとする。また、負荷111は抵抗負荷とする。
図において、Vsrmsは系統電圧実効値、Pinvは電力変換装置1の出力電力、Ploadは負荷消費電力、Prは逆潮流、P80%は電力変換装置1の瞬低前出力電力の80%の電力、Trは電力系統112の復電時にPinvがP80%以上となるまでの時間、PrdetはPrの検出閾値である。
なお、逆潮流Prが逆潮流検出閾値Prdetを所定の時間(例えば数百ミリ秒程度)以上経過すると逆潮流検出判定となり運転停止するものとする。また、電力系統112の復電時の電力変換装置1の出力復帰目標としては、復電時から所定の時間(数百ミリ秒程度)以内に電力変換装置1の出力電力PinvがP80%以上になる事とする。
この実施の形態では、図9に示すように、瞬低時の系統電圧低下により、電力変換装置1の出力電力Pinv、および負荷消費電力Ploadが低下する。特に電力変換装置1の出力電力Pinvより負荷消費電力Ploadの低下が大きくなる。この理由として、電力変換装置1は電流制御をしているため、瞬低前後で電力変換装置1の出力電流の変動は小さい。そのため、電力変換装置1の出力電力Pinv(系統電圧実効値Vsrms×出力電流実効値)は、系統電圧実効値Vsrmsに比例して変化する。それに対して、負荷消費電力Ploadは系統電圧実効値Vsrmsの二乗を負荷抵抗値で除算した値のため、系統電圧実効値Vrmsの2乗に比例して変化する。この出力電力Pinvと負荷消費電力Ploadとの差分が逆潮流Prであり、上述した電力変換装置1の出力電力Pinvと負荷消費電力Ploadとの特性から、系統電圧実効値Vsrmsが50%低下する条件で逆潮流Prが最大となる。
この逆潮流Prを抑制するため、系統電圧Vsに応じて逆潮流制御器44の制御ゲイン、および入力リミッタ43の制限値が調整されるため、所定の時間内に逆潮流Prを抑制できる。また、電力系統112の復電時にも、逆潮流制御器44の制御ゲイン、および入力リミッタ43の制限値が、系統電圧Vsに応じて調整されるため、所定の時間内に電力変換装置の出力電力PinvをP80%以上に復帰できる。
一方、図10(a)に示す比較例では、逆潮流Prを抑制するため、電力変換装置1の逆潮流制御器44が電力変換装置1の出力電力Pinvを低下させるが、逆潮流制御器44の制御ゲイン、および入力リミッタ43の制限値の設定が不十分であるため、所定の時間内に逆潮流Prを逆潮流検出閾値Prdet以内に抑制できない。これにより、電力変換装置1が停止し、運転継続できない。
また、図10(b)に示す比較例では、逆潮流制御器44の制御ゲイン、および入力リミッタ43の制限値が充分な値に設定されているため、所定の時間内に逆潮流Prを抑制できる。しかし、電力系統112の復電時に、電力変換装置1の出力電力Pinvの復帰が遅く、電力変換装置1の出力電力PinvがP80%以上となるのに所定の時間を超過する。この原因としては、瞬低時に電力変換装置1の出力電力Pinvを低下させるよう逆潮流制御部30が電流指令Irc*を生成するが、復電時にIrc*の戻り、即ち、電力変換装置1が負荷111および電力系統112に放電することを抑制する買電方向の電流指令を減少させるのが遅れるためである。そのため、復電時の電力変換装置1の出力復帰目標を満たさない。
なお、この実施の形態では、電流制御部31が、外部から与えられる基準電流指令I*に応じてリアクトル電流ILを制御する構成としたが、基準電流指令I*は電力変換装置1の内部に保持するものでも良い。また、電力変換装置1と分散電源110との間の電流、または電圧、または電力を電力変換装置1が検出して、基準電流指令I*を生成しても良い。さらに、電力変換装置1と負荷111との間の電流、または電圧、または電力を電力変換装置1が検出して、基準電流指令I*を生成しても良い。またさらに、電力変換装置1と電力系統112との間の電流、または電圧、または電力を電力変換装置1が検出して、基準電流指令I*を生成しても良い。
また上記実施の形態では、電流制御部31が、入力リミッタ調整器48およびゲイン調整器49の双方を備えるものを示したが、いずれか一方を備えて、逆潮流制御器44の制御ゲイン、および入力リミッタ43の制限値のいずれか一方を調整するものとしても良く、逆潮流制御器44の応答を改善するのに効果が得られる。
また、制御部20の内部構成はハードウェアで構成しても、ソフトウェアで構成しても良い。さらにはハードウェアとソフトウェアとを組み合わせて構成しても良い。
さらに、上記実施の形態では、遅延時間を設けて検出信号Soを出力する単独運転検出部21と、入力リミッタ調整器48およびゲイン調整器49を設けた逆潮流制御部30との双方を備えた電力変換装置について説明したが、これに限るものではない。
単独運転検出部21は、入力リミッタ調整器48およびゲイン調整器49のない逆潮流制御部を用いた電力変換装置にも適用できる。その場合も、単独運転検出部21が、単独運転の判定から遅延時間を設けて検出信号Soを出力することにより、複数台の電力変換装置1が連系していても、確実に単独運転状態を解消できる。
さらに、単独運転検出部21は、逆潮流が認められる電力変換装置にも適用でき、同様の効果が得られる。なお、その場合、制御部は逆潮流制御部を備えない。
また、入力リミッタ調整器48およびゲイン調整器49を設けた逆潮流制御部30は、遅延時間を設けない単独運転検出部を用いた電力変換装置にも適用できる。その場合も、系統瞬低時に逆潮流を速やかに抑制し、また系統復電時に電力変換装置の出力を速やかに復帰できる。
またこの発明は、その発明の範囲内において、上記実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。

Claims (11)

  1. 分散電源と電力系統との間に接続されて上記分散電源を上記電力系統に連系させる電力変換装置において、
    複数の半導体スイッチング素子を有するスイッチング部と、該スイッチング部の上記電力系統側の入出力を遮断する遮断器と、制御部と、上記電力系統への電流を検出する第1電流検出部と、上記スイッチング部の出力電流を検出する第2電流検出部と、電力系統との連系点の電圧である系統電圧を検出する系統電圧検出部とを備え、
    上記制御部は、
    上記系統電圧の周波数変化から上記電力変換装置の単独運転を判定する判定部、および該判定部からの判定信号を遅延させて検出信号として出力する遅延回路を有する単独運転検出部と、上記出力電流を制御する出力指令を生成する電流制御部と、該電流制御部からの上記出力指令に基づいて制御信号を生成する信号生成部とを備えて、
    上記制御信号を用いて上記スイッチング部を制御し、上記単独運転検出部からの上記検出信号を用いて上記遮断器を遮断すると共に、上記スイッチング部を運転停止させ、
    上記単独運転検出部の上記判定部は、上記単独運転を一旦判定すると上記判定信号を固定し、上記系統電圧が瞬低時には上記単独運転を判定せず、上記系統電圧が復電時には、該系統電圧の過渡変化収束のための時間が経過後に上記単独運転を判定することを特徴とする電力変換装置。
  2. 上記制御部は、上記電力系統へ流出する逆潮流を抑制する第1電流指令を生成する逆潮流制御部をさらに備え、上記電流制御部は、基本電流指令と上記第1電流指令とに基づいて第2電流指令を生成して上記出力電流を制御することを特徴とする請求項1に記載の電力変換装置。
  3. 上記逆潮流制御部は、制御器と、該制御器の入力を、各電力伝送方向の制限値で制限するリミッタとを備え、上記リミッタの上記制限値、および上記制御器のゲインのいずれか一方あるいは双方を上記系統電圧の変動に応じて調整することを特徴とする請求項に記載の電力変換装置。
  4. 分散電源と電力系統との間に接続されて上記分散電源を上記電力系統に連系させる電力変換装置において、
    複数の半導体スイッチング素子を有するスイッチング部と、該スイッチング部の上記電力系統側の入出力を遮断する遮断器と、制御部と、上記電力系統への電流を検出する第1電流検出部と、上記スイッチング部の出力電流を検出する第2電流検出部と、電力系統との連系点の電圧である系統電圧を検出する系統電圧検出部とを備え、
    上記制御部は、
    上記系統電圧の周波数変化から上記電力変換装置の単独運転を検出して検出信号を出力する単独運転検出部と、上記電力系統へ流出する逆潮流を抑制する第1電流指令を生成する逆潮流制御部と、基本電流指令と上記第1電流指令とに基づいて第2電流指令を生成して上記出力電流を制御する電流制御部と、該電流制御部の出力に基づいて制御信号を生成する信号生成部とを備えて、
    上記制御信号を用いて上記スイッチング部を制御し、上記単独運転検出部からの上記検出信号を用いて上記遮断器を遮断すると共に、上記スイッチング部を運転停止させ、
    上記逆潮流制御部は、制御器と、該制御器の入力を各電力伝送方向の制限値で制限するリミッタとを備えて、上記リミッタの上記制限値、および上記制御器のゲインのいずれか一方あるいは双方を上記系統電圧の瞬低時に調整し、該系統電圧の復電後に徐々に戻すことを特徴とする電力変換装置。
  5. 分散電源と電力系統との間に接続されて上記分散電源を上記電力系統に連系させる電力変換装置において、
    複数の半導体スイッチング素子を有するスイッチング部と、該スイッチング部の上記電力系統側の入出力を遮断する遮断器と、制御部と、上記電力系統への電流を検出する第1電流検出部と、上記スイッチング部の出力電流を検出する第2電流検出部と、電力系統との連系点の電圧である系統電圧を検出する系統電圧検出部とを備え、
    上記制御部は、
    上記系統電圧の周波数変化から上記電力変換装置の単独運転を検出して検出信号を出力する単独運転検出部と、上記電力系統へ流出する逆潮流を抑制する第1電流指令を生成する逆潮流制御部と、基本電流指令と上記第1電流指令とに基づいて第2電流指令を生成して上記出力電流を制御する電流制御部と、該電流制御部の出力に基づいて制御信号を生成する信号生成部とを備えて、
    上記制御信号を用いて上記スイッチング部を制御し、上記単独運転検出部からの上記検出信号を用いて上記遮断器を遮断すると共に、上記スイッチング部を運転停止させ、
    上記逆潮流制御部は、制御器と、該制御器の入力を、各電力伝送方向の制限値で制限するリミッタとを備えて、上記リミッタの上記制限値、および上記制御器のゲインのいずれか一方あるいは双方を上記系統電圧の変動に応じて調整し、上記系統電圧が瞬低の期間に上記リミッタの上記制限値を拡げる方向に調整することを特徴とする電力変換装置。
  6. 分散電源と電力系統との間に接続されて上記分散電源を上記電力系統に連系させる電力変換装置において、
    複数の半導体スイッチング素子を有するスイッチング部と、該スイッチング部の上記電力系統側の入出力を遮断する遮断器と、制御部と、上記電力系統への電流を検出する第1電流検出部と、上記スイッチング部の出力電流を検出する第2電流検出部と、電力系統との連系点の電圧である系統電圧を検出する系統電圧検出部とを備え、
    上記制御部は、
    上記系統電圧の周波数変化から上記電力変換装置の単独運転を検出して検出信号を出力する単独運転検出部と、上記電力系統へ流出する逆潮流を抑制する第1電流指令を生成する逆潮流制御部と、基本電流指令と上記第1電流指令とに基づいて第2電流指令を生成して上記出力電流を制御する電流制御部と、該電流制御部の出力に基づいて制御信号を生成する信号生成部とを備えて、
    上記制御信号を用いて上記スイッチング部を制御し、上記単独運転検出部からの上記検出信号を用いて上記遮断器を遮断すると共に、上記スイッチング部を運転停止させ、
    上記逆潮流制御部は、制御器と、該制御器の入力を、各電力伝送方向の制限値で制限するリミッタとを備えて、上記リミッタの上記制限値、および上記制御器のゲインのいずれか一方あるいは双方を上記系統電圧の変動に応じて調整し、上記系統電圧が瞬低の期間に上記制御器のゲインを大きく調整することを特徴とする電力変換装置。
  7. 分散電源と電力系統との間に接続されて上記分散電源を上記電力系統に連系させる電力変換装置において、
    複数の半導体スイッチング素子を有するスイッチング部と、該スイッチング部の上記電力系統側の入出力を遮断する遮断器と、制御部と、上記電力系統への電流を検出する第1電流検出部と、上記スイッチング部の出力電流を検出する第2電流検出部と、電力系統との連系点の電圧である系統電圧を検出する系統電圧検出部とを備え、
    上記制御部は、
    上記系統電圧の周波数変化から上記電力変換装置の単独運転を検出して検出信号を出力する単独運転検出部と、上記電力系統へ流出する逆潮流を抑制する第1電流指令を生成する逆潮流制御部と、基本電流指令と上記第1電流指令とに基づいて第2電流指令を生成して上記出力電流を制御する電流制御部と、該電流制御部の出力に基づいて制御信号を生成する信号生成部とを備えて、
    上記制御信号を用いて上記スイッチング部を制御し、上記単独運転検出部からの上記検出信号を用いて上記遮断器を遮断すると共に、上記スイッチング部を運転停止させ、
    上記逆潮流制御部は、制御器と、該制御器の入力を、各電力伝送方向の制限値で制限するリミッタとを備えて、上記リミッタの上記制限値、および上記制御器のゲインのいずれか一方あるいは双方を上記系統電圧の変動に応じて調整し、調整する際に生じる遅延時間を、上記逆潮流の検出に要する整定時間以下に設定することを特徴とする電力変換装置。
  8. 上記単独運転検出部は、上記単独運転を一旦検出すると上記検出信号を固定し、上記系統電圧が瞬低時には、上記単独運転を検出しないことを特徴とする請求項4から請求項7のいずれか1項に記載の電力変換装置。
  9. 上記系統電圧が瞬低時に連系運転を継続し、上記系統電圧が復電後から所定時間内に、瞬低前出力電力の80%以上の出力電力に復帰することを特徴とする請求項1から請求項3、請求項8のいずれか1項に記載の電力変換装置。
  10. 請求項1から請求項のいずれか1項に記載の電力変換装置を複数台備えて、上記電力系統に連系する電力連系システムにおいて、
    上記各単独運転検出部の上記遅延回路は、上記複数の電力変換装置の単独運転を判定するのに要する時間差に基づいて遅延時間を設定することを特徴とする電力連系システム。
  11. 上記時間差は、上記単独運転を判定する演算のタイミングずれ、および上記各系統電圧検出部の周波数特性の差異の一方あるいは双方に基づくもので、
    上記遅延回路は、上記時間差以上に長く上記遅延時間を設定することを特徴とする請求項10に記載の電力連系システム。
JP2015257624A 2015-12-29 2015-12-29 電力変換装置および電力連系システム Active JP6498112B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015257624A JP6498112B2 (ja) 2015-12-29 2015-12-29 電力変換装置および電力連系システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015257624A JP6498112B2 (ja) 2015-12-29 2015-12-29 電力変換装置および電力連系システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017121149A JP2017121149A (ja) 2017-07-06
JP6498112B2 true JP6498112B2 (ja) 2019-04-10

Family

ID=59272533

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015257624A Active JP6498112B2 (ja) 2015-12-29 2015-12-29 電力変換装置および電力連系システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6498112B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7209165B2 (ja) * 2017-08-31 2023-01-20 株式会社Gsユアサ 電力制御装置、電力制御装置の制御方法
CN108767893B (zh) * 2018-04-28 2020-05-19 杭州电子科技大学 适合于新能源分布式并网变流器的主从电流控制装置
JP7502007B2 (ja) 2018-09-21 2024-06-18 株式会社Gsユアサ 充電制御装置、充電制御方法
CA3162177C (en) * 2019-12-27 2024-05-28 Sridhar PULIKANTI Method and apparatus of detecting grid islanding

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004320868A (ja) * 2003-04-15 2004-11-11 Ebara Densan Ltd 系統連系インバータ装置
JP2008035619A (ja) * 2006-07-28 2008-02-14 Omron Corp 分散型電源の単独運転判定方法
JP5645622B2 (ja) * 2010-11-30 2014-12-24 東芝Itコントロールシステム株式会社 単独運転検出装置および単独運転検出方法
JP5814193B2 (ja) * 2012-07-26 2015-11-17 三菱電機株式会社 電力変換装置および発電システム
JP5637234B2 (ja) * 2013-03-15 2014-12-10 オムロン株式会社 単独運転検出装置、パワーコンディショナ、分散型電源システム、プログラム、および単独運転検出方法
JP6109050B2 (ja) * 2013-12-02 2017-04-05 山洋電気株式会社 解列制御装置、解列制御方法およびパワーコンディショナー

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017121149A (ja) 2017-07-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA2788627C (en) Detection of islanding for grid connected inverter
JP5893057B2 (ja) 単独運転検出装置及び単独運転検出方法
JP6498112B2 (ja) 電力変換装置および電力連系システム
US10615636B2 (en) Uninterruptible power supply
JP6030263B1 (ja) 系統連系用電力変換装置、及びその出力電流制御方法
JP6063031B2 (ja) パワーコンディショナ及びその制御方法
JP6378572B2 (ja) 電力変換制御装置および太陽光発電システム
JP2012120285A (ja) 単独運転検出装置および単独運転検出方法
CN104917365A (zh) 一种限流方法及限流装置
JP5362472B2 (ja) 単独運転検出方法及び検出装置
JP5505145B2 (ja) 単独運転検出装置
JP2013162699A (ja) 分散型電源システム及び電力変換装置
JP2012161163A (ja) 直流送電システム
JP2011015493A (ja) 分散型電源装置
JP6159271B2 (ja) 電力変換装置および電力変換装置の制御方法
TWI604697B (zh) Phase-locked loop method for a utility parallel system
JP2010115094A (ja) インバータの単独運転検出装置および単独運転検出方法
JP6583922B2 (ja) 電力変換装置
WO2013123433A2 (en) Negative sequence current compensation controller and method for power conversion system
JP5776308B2 (ja) 系統連系電力変換装置
JP6258806B2 (ja) 系統連系用電力変換装置
JP2007330032A (ja) 系統連系インバータ
JP2020092483A (ja) Cvcf電源装置
JP6041250B2 (ja) 系統連系装置
JP6398057B2 (ja) 交流電源装置及びその瞬時電圧変動検出方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170925

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180726

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180807

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180911

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190212

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190312

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6498112

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250