JP5362208B2 - ビニルエーテル基を有するアダマンタン誘導体 - Google Patents

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本発明は、安定な炭素骨格構造を有することから、耐熱性、耐水性、光学特性、光透過性、低誘電率特性、剛直性等の物性を有し、熱特性、機械性、電気特性、光学特性等に優れるアダマンタン誘導体の特性と、取扱性や作業性に優れ、耐溶剤性に優れるビニルエーテル化合物の特性を併せ持つ新規のビニルエーテル基を有するアダマンタン誘導体を提供する。
従来、アダマンタン誘導体は、安定な炭素骨格構造を有していることから、耐熱性、耐水性、光学特性、光透過性、低誘電率特性、剛直性等の物性を有し、熱特性、機械性、電気特性、光学特性等に優れた各種高機能性ポリマー等の機能性材料の原料として用いられている。また、アダマンタン骨格を2つ結合したビアダマンタン誘導体は、アダマンタンやジアダマンタンに比べ、より熱特性等に優れるため、電子部品材料、光学部品材料等の高機能材料の原料としての利用が検討されている。
また、ビニルエーテル化合物は、医薬品や農薬等の精密化学品の原料のほか、例えばレジスト用樹脂、光学樹脂、透明性樹脂、架橋性樹脂などのポリマー原料として有用である。また、ビニル基を複数個有するビニルエーテル化合物は、高い耐溶剤性を付与できるため、架橋性樹脂の原料モノマーとして好適である。さらに、ビニルエーテル化合物はアクリル系化合物と比較して低臭気性で且つ皮膚刺激性が少ないため、取扱性や作業性に優れるという利点がある(例えば、引用文献1参照)。
そこで、ビニルエーテル基を有するアダマンタン誘導体は、上記アダマンタン誘導体と、ビニルエーテル化合物の特性を併せ持つことが期待される。しかし、ビニルエーテル基を有するアダマンタン誘導体の開示例は少なく、例えば、引用文献2には、1−(1−メチル−1−ビニルオキシエチル)アダマンタン、ビニルオキシ基を1〜3個有するアダマンタンが記載されている程度であり、また、ビニルエーテル基を有するアダマンタン誘導体のなかでもビニルエーテル基を有するビアダマンタン誘導体については、開示の例がないのが現状である。
特開2004−161742号公報 特開2003−73321号公報
従って、本発明の目的は、安定な炭素骨格構造を有することから、耐熱性、耐水性、光学特性、光透過性、低誘電率特性、剛直性等の物性を有し、熱特性、機械性、電気特性、光学特性等に優れるアダマンタン誘導体の特性と、取扱性や作業性に優れ、耐溶剤性に優れるビニルエーテル化合物の特性を併せ持つ新規のビニルエーテル基を有するアダマンタン誘導体を提供することにある。
本発明者等は、上記課題を解決するため鋭意検討した結果、アダマンタノール(若しくはビアダマンタノール)とビニルエステル化合物、又はアダマンタノール(若しくはビアダマンタノール)とアルキニル基を有する化合物とを特定の触媒の存在下で反応させると、新規のビニルエーテル基を有するアダマンタン誘導体を得ることができることを見出して本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、下記式(1)
Figure 0005362208
[式中、環Zは、下記式
Figure 0005362208
(式中、X1、X2、X3は、各環を構成する原子に結合している置換基であり、ハロゲン原子、アルキル基、ハロアルキル基、アリール基、保護基で保護されていてもよいヒドロキシル基、保護基で保護されていてもよいヒドロキシメチル基、保護基で保護されていてもよいアミノ基、保護基で保護されていてもよいカルボキシル基、保護基で保護されていてもよいスルホ基、オキソ基、ニトロ基、シアノ基、又は保護基で保護されていてもよいアシル基を示す。p、q、rは0以上の整数を示す。p、q、rがそれぞれ2以上の整数の場合、2以上のX1、X2、X3はそれぞれ互いに結合して、式中のシクロヘキサン環を構成する炭素原子と共に4員以上の環を形成していてもよい。)
で表されるアダマンタン環(2a)、又はビアダマンタン環(2b)を示し、Wは、2価の炭化水素基を示す。R1、R2、R3は、それぞれ水素原子又はハロゲン原子、C 1-10 アルキル基、C 2-10 アルケニル基、C 2-10 アルキニル基、C 3-15 シクロアルキル基、C 6-10 芳香族炭化水素基、C 3-15 シクロアルキル−C 1-4 アルキル基、C 7-14 アラルキル基、フラン環、テトラヒドロフラン環、オキサゾール環、イソオキサゾール環、γ−ブチロラクトン環、4−オキソ−4H−ピラン環、テトラヒドロピラン環、モルホリン環、ベンゾフラン環、イソベンゾフラン環、4−オキソ−4H−クロメン環、クロマン環、イソクロマン環、3−オキサトリシクロ[4.3.1.1 4,8 ]ウンデカン−2−オン環、3−オキサトリシクロ[4.2.1.0 4,8 ]ノナン−2−オン環、チオフェン環、チアゾール環、イソチアゾール環、チアジアゾール環、4−オキソ−4H−チオピラン環、ベンゾチオフェン環、ピロール環、ピロリジン環、ピラゾール環、イミダゾール環、トリアゾール環、ピリジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、ピラジン環、ピペリジン環、ピペラジン環、インドール環、インドリン環、キノリン環、アクリジン環、ナフチリジン環、キナゾリン環、プリン環、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アラルキルオキシカルボニル基、シクロアルキルオキシカルボニル基、カルボキシル基、カルバモイル基、シアノ基、ニトロ基、硫黄酸基、硫黄酸エステル基、アセチル基、ベンゾイル基、C 1-6 アルコキシ基、N,N−ジメチルアミノ基、及びピペリジノ基から選択される基を示し、sは0又は1を示し、t、uは1以上の整数を示す。但し、環Zがアダマンタン環(2a)の場合、R1、R2、R3は、それぞれ水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、又は炭素数1〜10のハロアルキル基を示し、sは1であり、Wはビニルエーテル基を有する芳香族炭素環及び/又はビニルエーテル基を有する脂肪族炭化水素環を1以上含む炭化水素基である]
で表されるビニルエーテル基を有するアダマンタン誘導体を提供する。
式(1)中、環Zが上記式(2a)で表されるアダマンタン環の場合、sが1、Wがp−フェニレン基又は1,4−シクロへキシレン基であり、tが1であることが好ましい。尚、本明細書には上記発明の他に、上記式(1)[式中、環Zは、上記式で表されるアダマンタン環(2a)、又はビアダマンタン環(2b)を示し、Wは、2価の炭化水素基を示す。R 1 、R 2 、R 3 は、それぞれ水素原子又は有機基を示し、sは0又は1を示し、t、uは1以上の整数を示す。但し、環Zがアダマンタン環(2a)の場合、R 1 、R 2 、R 3 は、それぞれ水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、又は炭素数1〜10のハロアルキル基を示し、sは1であり、Wは芳香族炭素環及び/又は脂肪族炭化水素環を1以上含む炭化水素基である]で表されるビニルエーテル基を有するアダマンタン誘導体についても記載する。
本発明によれば、安定な炭素骨格構造を有することから、耐熱性、耐水性、光学特性、光透過性、低誘電率特性、剛直性等の物性を有し、熱特性、機械性、電気特性、光学特性等に優れるアダマンタン誘導体の特性と、毒性や皮膚刺激性が低く、取扱性や作業性に優れ、耐溶剤性に優れるビニルエーテル化合物の特性を併せ持つ新規のビニルエーテル基を有するアダマンタン誘導体を提供することができる。
[ビニルエーテル基を有するアダマンタン誘導体]
本発明に係るビニルエーテル基を有するアダマンタン誘導体は、上記式(1)で表される。式中、環Zは、上記式(2a)で表されるアダマンタン環、又は、上記式(2b)で表されるビアダマンタン環を示し、Wは、2価の炭化水素基を示す。R1、R2、R3は、それぞれ水素原子又は有機基を示し、sは0又は1を示し、t、uは1以上の整数を示す。式(2a)及び式(2b)中、X1、X2、X3は有機基を示し、p、q、rは0以上の整数を示す。
但し、環Zがアダマンタン環(2a)の場合、R1、R2、R3は、それぞれ水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、又は炭素数1〜10のハロアルキル基を示し、sは1であり、Wは芳香族炭素環及び/又は脂肪族炭化水素環を1以上含む炭化水素基である。
本発明において、式(1)中のWは2価の炭化水素基を示す。2価の炭化水素基には、2価の脂肪族炭化水素基、2価の脂環式炭化水素基、2価の芳香族炭化水素基及びこれらが2以上結合した炭化水素基が含まれる。これらの炭化水素基には1価の炭化水素基(脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基又はこれらが2以上結合した炭化水素基)が1又は2以上結合していてもよい。また、2価の炭化水素基には置換基を有する炭化水素基も含まれる。置換基としては、前記環Zの置換基X1等と同様の基が挙げられる。
2価の炭化水素基の代表的な例として、例えば、メチレン、メチルメチレン、エチルメチレン、ジメチルメチレン、エチルメチルメチレン、エチレン、トリメチレン、テトラメチレン基などのアルキレン基;プロペニレン基などのアルケニレン基;1,3−シクロペンチレン、1,2−シクロへキシレン、1,3−シクロへキシレン、1,4−シクロへキシレン基などのシクロアルキレン基;シクロプロピレン、シクロペンチリデン、シクロヘキシリデン基などのシクロアルキリデン基;フェニレン基、ナフタレン基などのアリーレン基;ベンジリデン基などが挙げられる。
但し、環Zがアダマンタン環(2a)の場合、Wは芳香族炭素環及び/又は脂肪族炭化水素環を1以上含む炭化水素基であり、例えば、1,3−シクロペンチレン、1,2−シクロへキシレン、1,3−シクロへキシレン、1,4−シクロへキシレン基などのシクロアルキレン基;シクロプロピレン、シクロペンチリデン、シクロヘキシリデン基などのシクロアルキリデン基;p−フェニレン基などのアリーレン基;ベンジリデン基などが挙げられる。
環Zがアダマンタン環(2a)の場合、Wとしては、なかでもp−フェニレン基又は1,4−シクロへキシレン基が好ましい。
式(1)中、R1、R2、R3は、それぞれ、水素原子又は有機基を示す。有機基としては、本反応を阻害しないような有機基(例えば、本方法における反応条件下で非反応性の有機基)であればよく、例えば、ハロゲン原子、炭化水素基、複素環式基、置換オキシカルボニル基(アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アラルキルオキシカルボニル基、シクロアルキルオキシカルボニル基など)、カルボキシル基、置換又は無置換カルバモイル基、シアノ基、ニトロ基、硫黄酸基、硫黄酸エステル基、アシル基(アセチル基等の脂肪族アシル基;ベンゾイル基等の芳香族アシル基など)、アルコキシ基(メトキシ基、エトキシ基等のC1-6アルコキシ基など)、N,N−ジ置換アミノ基(N,N−ジメチルアミノ基、ピペリジノ基など)など、及びこれらが2以上結合した基などが挙げられる。前記カルボキシル基などは有機合成の分野で公知乃至慣用の保護基で保護されていてもよい。前記ハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素原子が挙げられる。これらの有機基のなかでも、炭化水素基、複素環式基などが好ましい。
前記炭化水素基及び複素環式基には、置換基を有する炭化水素基及び複素環式基も含まれる。前記炭化水素基には、脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基及びこれらの結合した基が含まれる。脂肪族炭化水素基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル、デシル、ドデシル基などの炭素数1〜20(好ましくは1〜10、さらに好ましくは1〜3)程度のアルキル基;ビニル、アリル、1−ブテニル基などの炭素数2〜20(好ましくは2〜10、さらに好ましくは2〜3)程度のアルケニル基;エチニル、プロピニル基などの炭素数2〜20(好ましくは2〜10、さらに好ましくは2〜3)程度のアルキニル基などが挙げられる。
脂環式炭化水素基としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロオクチル基などの3〜20員(好ましくは3〜15員、さらに好ましくは5〜8員)程度のシクロアルキル基;シクロペンテニル、シクロへキセニル基などの3〜20員(好ましくは3〜15員、さらに好ましくは5〜8員)程度のシクロアルケニル基;パーヒドロナフタレン−1−イル基、ノルボルニル、アダマンチル、テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカン−3−イル基などの橋かけ環式炭化水素基などが挙げられる。芳香族炭化水素基としては、フェニル、ナフチル基などの炭素数6〜14(好ましくは6〜10)程度の芳香族炭化水素基が挙げられる。
脂肪族炭化水素基と脂環式炭化水素基とが結合した炭化水素基には、シクロペンチルメチル、シクロヘキシルメチル、2−シクロヘキシルエチル基などのシクロアルキル−アルキル基(例えば、C3-20シクロアルキル−C1-4アルキル基など)などが含まれる。また、脂肪族炭化水素基と芳香族炭化水素基とが結合した炭化水素基には、アラルキル基(例えば、C7-18アラルキル基など)、アルキル置換アリール基(例えば、1〜4個程度のC1-4アルキル基が置換したフェニル基又はナフチル基など)などが含まれる。
好ましい炭化水素基には、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-15シクロアルキル基、C6-10芳香族炭化水素基、C3-15シクロアルキル−C1-4アルキル基、C7-14アラルキル基等が含まれる。
上記炭化水素基は、種々の置換基、例えば、ハロゲン原子、オキソ基、ヒドロキシル基、置換オキシ基(例えば、アルコキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基、アシルオキシ基など)、カルボキシル基、置換オキシカルボニル基(アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アラルキルオキシカルボニル基など)、置換又は無置換カルバモイル基、シアノ基、ニトロ基、置換又は無置換アミノ基、スルホ基、複素環式基などを有していてもよい。前記ヒドロキシル基やカルボキシル基は有機合成の分野で慣用の保護基で保護されていてもよい。また、脂環式炭化水素基や芳香族炭化水素基の環には芳香族性又は非芳香属性の複素環が縮合していてもよい。
前記R1等における複素環式基を構成する複素環には、芳香族性複素環及び非芳香族性複素環が含まれる。このような複素環としては、例えば、ヘテロ原子として酸素原子を含む複素環(例えば、フラン、テトラヒドロフラン、オキサゾール、イソオキサゾール、γ−ブチロラクトン環などの5員環、4−オキソ−4H−ピラン、テトラヒドロピラン、モルホリン環などの6員環、ベンゾフラン、イソベンゾフラン、4−オキソ−4H−クロメン、クロマン、イソクロマン環などの縮合環、3−オキサトリシクロ[4.3.1.14,8]ウンデカン−2−オン環、3−オキサトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン−2−オン環などの橋かけ環)、ヘテロ原子としてイオウ原子を含む複素環(例えば、チオフェン、チアゾール、イソチアゾール、チアジアゾール環などの5員環、4−オキソ−4H−チオピラン環などの6員環、ベンゾチオフェン環などの縮合環など)、ヘテロ原子として窒素原子を含む複素環(例えば、ピロール、ピロリジン、ピラゾール、イミダゾール、トリアゾール環などの5員環、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、ピペリジン、ピペラジン環などの6員環、インドール、インドリン、キノリン、アクリジン、ナフチリジン、キナゾリン、プリン環などの縮合環など)などが挙げられる。上記複素環式基には、前記炭化水素基が有していてもよい置換基のほか、アルキル基(例えば、メチル、エチル基などのC1-4アルキル基など)、シクロアルキル基、アリール基(例えば、フェニル、ナフチル基など)などの置換基を有していてもよい。
好ましいR1、R2、R3には、水素原子及び炭化水素基(例えば、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-15シクロアルキル基、C6-10芳香族炭化水素基、C3-12シクロアルキル−C1-4アルキル基、C7-14アラルキル基など)などが含まれる。特に、R1、R2、R3として、水素原子、メチル基などのC1-3アルキル基が好ましい。
但し、環Zがアダマンタン環(2a)の場合、式(1)中、R1、R2、R3は、それぞれ水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、又は炭素数1〜10のハロアルキル基を示す。炭素数1〜10のアルキル基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル、デシル基などのC1-10アルキル基(好ましくは、C1-5アルキル基)が挙げられる。炭素数1〜10のハロアルキル基としては、例えば、クロロメチル、トリフルオロメチル、トリフルオロエチル、ペンタフルオロエチル基などのC1-10ハロアルキル基(好ましくは、C1-5ハロアルキル基)が挙げられる。
式(1)中、sは0又は1を示す。但し、環Zがアダマンタン環(2a)の場合、sは1である。また、t、uは1以上の整数を示す。uは、好ましくは1〜4、さらに好ましくは1〜3である。tは、好ましくは1〜5、さらに好ましくは1〜3である。環Zがアダマンタン環の場合、tは2以上の整数(特に、2)が好ましい。
式(2a)及び式(2b)中、X1、X2、X3(以下、「X1等」と称する場合がある)は、各環(式(2a)で表されるアダマンタン環、又は式(2b)で表されるビアダマンタン環)を構成する原子に結合している置換基を示し、置換基としては、ハロゲン原子、アルキル基、ハロアルキル基、アリール基、保護基で保護されていてもよいヒドロキシル基、保護基で保護されていてもよいヒドロキシメチル基、保護基で保護されていてもよいアミノ基、保護基で保護されていてもよいカルボキシル基、保護基で保護されていてもよいスルホ基、オキソ基、ニトロ基、シアノ基、又は保護基で保護されていてもよいアシル基が挙げられる。
1等におけるハロゲン原子としては、例えば、フッ素、塩素、臭素原子などが挙げられる。X1等におけるアルキル基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチル、ヘキシル、オクチル、デシル基などのC1-10アルキル基(好ましくは、C1-5アルキル基)などが挙げられる。X1等におけるハロアルキル基としては、例えば、クロロメチル、トリフルオロメチル、トリフルオロエチル、ペンタフルオロエチル基などのC1-10ハロアルキル基(好ましくは、C1-5ハロアルキル基)が挙げられる。X1等におけるアリール基としては、例えば、フェニル、ナフチル基などが挙げられる。アリール基の芳香環は、例えば、フッ素原子などのハロゲン原子、メチル基などのC1-4アルキル基、トリフルオロメチル基などC1-5ハロアルキル基、ヒドロキシル基、メトキシ基などのC1-4アルコキシ基、アミノ基、ジアルキルアミノ基、カルボキシル基、メトキシカルボニル基などのアルコキシカルボニル基、ニトロ基、シアノ基、アセチル基などのアシル基等の置換基を有していてもよい。
1等におけるヒドロキシル基及びヒドロキシメチル基の保護基としては、有機合成の分野で慣用の保護基、例えば、アルキル基(例えば、メチル、t−ブチル基などのC1-4アルキル基など)、アルケニル基(例えば、アリル基など)、シクロアルキル基(例えば、シクロヘキシル基など)、アリール基(例えば、2,4−ジニトロフェニル基など)、アラルキル基(例えば、ベンジル基など);置換メチル基(例えば、メトキシメチル、メチルチオメチル、ベンジルオキシメチル、t−ブトキシメチル、2−メトキシエトキシメチル基など)、置換エチル基(例えば、1−エトキシエチル基など)、テトラヒドロピラニル基、テトラヒドロフラニル基、1−ヒドロキシアルキル基(例えば、1−ヒドロキシエチル基など)等の、ヒドロキシル基とアセタール又はヘミアセタール基を形成可能な基;アシル基(例えば、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリル、ピバロイル基などのC1-6脂肪族アシル基;アセトアセチル基;ベンゾイル基などの芳香族アシル基など)、アルコキシカルボニル基(例えば、メトキシカルボニル基などのC1-4アルコキシ−カルボニル基など)、アラルキルオキシカルボニル基、置換又は無置換カルバモイル基、置換シリル基(例えば、トリメチルシリル基など)など、及び、分子内にヒドロキシル基(ヒドロキシメチル基を含む)が2以上存在するときには、置換基を有していてもよい2価の炭化水素基(例えば、メチレン、エチリデン、イソプロピリデン、シクロペンチリデン、シクロヘキシリデン、ベンジリデン基など)などが例示できる。
1等におけるアミノ基の保護基としては、例えば、前記ヒドロキシル基の保護基として例示したアルキル基、アラルキル基、アシル基、アルコキシカルボニル基などが挙げられる。
1等におけるカルボキシル基、スルホ基の保護基としては、例えば、アルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、ブトキシ基などのC1-6アルコキシ基など)、シクロアルキルオキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基、トリアルキルシリルオキシ基、置換基を有していてもよいアミノ基、ヒドラジノ基、アルコキシカルボニルヒドラジノ基、アラルキルカルボニルヒドラジノ基などが挙げられる。
1等におけるアシル基としては、例えば、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリル、ピバロイル基などのC1-6脂肪族アシル基;アセトアセチル基;ベンゾイル基などの芳香族アシル基などが挙げられる。アシル基の保護基としては有機合成分野で慣用の保護基を使用できる。アシル基の保護された形態としては、例えば、アセタール(ヘミアセタールを含む)などが挙げられる。
p、q、rは0以上の整数を示し、例えば0〜5の整数、好ましくは0〜3の整数である。
本発明に係るビニルエーテル基を有するアダマンタン誘導体の例としては、下記の例を挙げることができる。
Figure 0005362208
その他、式(3a)、(3b)、(3c)で表されるビニルエーテル基を有するアダマンタン誘導体のアダマンタン環、又はビアダマンタン環の橋頭位にメチル基を有するものや、上記式(1)中のR1に該当する位置にメチル基を有するものが挙げられる。
Figure 0005362208
その他、式(4a)、(4b)で表されるビニルエーテル基を有するアダマンタン誘導体ビアダマンタン環の橋頭位にメチル基を有するものや、上記式(1)中のR1に該当する位置にメチル基を有するものが挙げられる。
Figure 0005362208
その他、式(5a)〜(5d)で表されるビニルエーテル基を有するアダマンタン誘導体のアダマンタン環、又はビアダマンタン環の橋頭位にメチル基を有するものが挙げられる。
Figure 0005362208
その他、式(6a)〜(6e)で表されるビニルエーテル基を有するアダマンタン誘導体のアダマンタン環、又はビアダマンタン環の橋頭位にメチル基を有するものや、上記式(1)中のR1に該当する位置にメチル基を有するものが挙げられる。
[ビニルエーテル基を有するアダマンタン誘導体の合成方法]
本発明に係るビニルエーテル基を有するアダマンタン誘導体は、例えば、アダマンタノール(若しくはビアダマンタノール)とビニルエステル化合物とを特定の触媒の存在下で反応させてアダマンタノール(若しくはビアダマンタノール)をビニルエーテル化する方法や、アダマンタノール(若しくはビアダマンタノール)とアルキニル基を有する化合物とを特定の触媒の存在下で反応させる方法等により合成することができる。なお、本発明に係るビニルエーテル基を有するアダマンタン誘導体は、上記方法により合成されたものに限定されない。
本発明に係るビニルエーテル基を有するアダマンタン誘導体は、遷移元素化合物の存在下、下記式(7)
Figure 0005362208
(式中、Z、W、s、t、uは、前記に同じ)
で表され、Zがアダマンタン環(2a)で表されるアダマンタノール、若しくはZがビアダマンタン環(2b)で表されるビアダマンタノールと、下記式(8)
Figure 0005362208
(式中、R1、R2、R3は前記に同じ。R4は水素原子又は有機基を示す)
で表されるビニルエステル化合物とを反応させることにより合成することができる。
前記遷移元素化合物(遷移元素の単体を含む)中の遷移元素には、ランタン、セリウムなどのIIIA族元素(特にランタノイド元素);チタン、ジルコニウムなどのIVA族元素;バナジウムなどのVA族元素;クロム、モリブデン、タングステンなどのVIA族元素;マンガンなどのVIIA族元素;鉄、コバルト、ニッケル、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウム、白金などのVIII族元素;銅、銀などのIB族元素が含まれる。これらの中でもVIII族元素が好ましく、特に白金族元素(ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウム及び白金)、とりわけイリジウムが好ましい。
遷移元素化合物としては、例えば、遷移元素の単体(金属)、酸化物、硫化物、水酸化物、ハロゲン化物(フッ化物、塩化物、臭化物、ヨウ化物)、硫酸塩、遷移元素を含むオキソ酸又はその塩、無機錯体などの無機化合物;シアン化物、有機酸塩(酢酸塩など)、有機錯体などの有機化合物が挙げられる。これらのなかでも特に有機錯体が好ましい。錯体の配位子には公知の配位子が含まれる。遷移元素化合物における遷移元素の価数は0〜6程度、好ましくは0〜3価であり、特にイリジウム化合物などの場合には1価又は3価が好ましい。
遷移元素化合物の代表的な例をイリジウムを例にとって示すと、例えば、金属イリジウム、酸化イリジウム、硫化イリジウム、水酸化イリジウム、フッ化イリジウム、塩化イリジウム、臭化イリジウム、ヨウ化イリジウム、硫酸イリジウム、イリジウム酸又はその塩(例えば、イリジウム酸カリウムなど)、無機イリジウム錯体[例えば、ヘキサアンミンイリジウム(III)塩、クロロペンタアンミンイリジウム(III)塩等]などの無機化合物;シアン化イリジウム、有機イリジウム錯体[例えば、トリス(アセチルアセトナト)イリジウム、ドデカカルボニル四イリジウム(0)、クロロトリカルボニルイリジウム(I)、ジ−μ−クロロテトラキス(シクロオクテン)二イリジウム(I)、ジ−μ−クロロテトラキス(エチレン)二イリジウム(I)、ジ−μ−クロロビス(1,5−シクロオクタジエン)二イリジウム(I)、ジ−μ−クロロジクロロビス(ペンタメチルシクロペンタジエニル)二イリジウム(III)、トリクロロトリス(トリエチルホスフィン)イリジウム(III)、ペンタヒドリドビス(トリメチルホスフィン)イリジウム(V)、クロロカルボニルビス(トリフェニルホスフィン)イリジウム(I)、クロロカルボニルビス(トリフェニルホスフィン)イリジウム(I)、クロロエチレンビス(トリフェニルホスフィン)イリジウム(I)、(ペンタメチルシクロペンタジエニル)ジカルボニルイリジウム(I)、ビス{1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン}イリジウム(I)塩化物、ペンタメチルシクロペンタジエニルビス(エチレン)イリジウム(I)、カルボニルメチルビス(トリフェニルホスフィン)イリジウム(I)、(1,5−シクロオクタジエン)(ジホスフィン)イリジウム(I)ハロゲン化物、1,5−シクロオクタジエン(1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン)イリジウム(I)ヘキサフルオロリン酸塩、(1,5−シクロオクタジエン)ビス(トリアルキルホスフィン)イリジウム(I)ハロゲン化物、ビス(1,5−シクロオクタジエン)イリジウムテトラフルオロボレート、(1,5−シクロオクタジエン)(アセトニトリル)イリジウムテトラフルオロボレート等]などの有機化合物が挙げられる。
好ましいイリジウム化合物にはイリジウム錯体が含まれる。これらの中でも、有機イリジウム錯体、特に、シクロペンテン、ジシクロペンタジエン、シクロオクテン、1,5−シクロオクタジエン、エチレン、ペンタメチルシクロペンタジエン、ベンゼン、トルエンなどの不飽和炭化水素;アセトニトリルなどのニトリル類;テトラヒドロフランなどのエーテル類を配位子として有する有機イリジウム錯体[例えば、ジ−μ−クロロテトラキス(シクロオクテン)二イリジウム(I)、ジ−μ−クロロテトラキス(エチレン)二イリジウム(I)、ジ−μ−クロロビス(1,5−シクロオクタジエン)二イリジウム(I)、ビス(1,5−シクロオクタジエン)イリジウムテトラフルオロボレート、(1,5−シクロオクタジエン)(アセトニトリル)イリジウムテトラフルオロボレート等]が好ましい。イリジウム化合物は単独で又は2以上を混合して使用することができる。また、イリジウム化合物と他の遷移元素化合物とを併用することもできる。
イリジウム化合物以外の遷移元素化合物としては、上記イリジウム化合物に対応する化合物[例えば、ジクロロ(1,5−シクロオクタジエン)ルテニウム、ジクロロ(1,5−シクロオクタジエン)白金、ジクロロビス(1,5−シクロオクタジエン)二ロジウム等]などが例示できる。イリジウム化合物以外の遷移元素化合物においても、例えば、シクロペンテン、ジシクロペンタジエン、シクロオクテン、1,5−シクロオクタジエン、エチレン、ペンタメチルシクロペンタジエン、ベンゼン、トルエンなどの不飽和炭化水素;アセトニトリルなどのニトリル類;テトラヒドロフランなどのエーテル類を配位子として有する有機錯体が特に好ましい。
遷移元素化合物は、そのままで又は担体に担持した形態で使用できる。前記担体としては、触媒担持用の慣用の担体、例えば、シリカ、アルミナ、シリカ−アルミナ、ゼオライト、チタニア、マグネシアなどの無機の金属酸化物や活性炭などが挙げられる。担体担持型触媒において、遷移元素化合物の担持量は、担体に対して、例えば0.1〜50重量%、好ましくは1〜20重量%程度である。触媒の担持は、慣用の方法、例えば、含浸法、沈殿法、イオン交換法などにより行うことができる。
遷移元素化合物の使用量は、反応成分として用いる式(7)で表されるアダマンタノール(若しくはビアダマンタノール)1モルに対して、例えば0.0001〜1モル、好ましくは0.001〜0.3モル、さらに好ましくは0.005〜0.1モル程度である。
式(7)で表されるアダマンタノール(Zがアダマンタン環(2a)の場合)、及びビアダマンタノール(Zがビアダマンタン環(2b)の場合)において、式中のZ、W、s、t、uは、何れも上記式(1)中のZ、W、s、t、uに対応し、上記例に挙げられたものと同様の例を挙げることができる。式(7)で表されるアダマンタノール(若しくはビアダマンタノール)には、第1級アルコール、第2級アルコール、第3級アルコール、フェノール類等が含まれる。また、式(7)で表されるアダマンタノール(若しくはビアダマンタノール)は複数のヒドロキシル基を有していてもよく、1価アルコール、2価アルコール、多価アルコール、1価フェノール、2価フェノール、多価フェノール等の何れであってもよい。
式(7)で表され、式(7)中、Zが式(2a)で表されるアダマンタノールの代表的な例としては、例えば、下記表1に記載のアダマンタノール等が挙げられる。なお、表中、Xはヒドロキシル基、カルボキシル基、アミノ基、スルホ基、又はニトロ基を示す。n個の−OH基を有する基は、アダマンタン環の橋頭位に付加するものである。
Figure 0005362208
本発明における式(7)で表され、式(7)中、Zが式(2a)で表されるアダマンタノールとしては、なかでも、式(7)及び式(2a)中、pは0〜3、好ましくは0又は1であり、X1は水素原子又はメチル基であることが好ましい。sは0又は1であり、なかでもsは1であることが好ましい。Wは芳香族炭素環及び/又は脂肪族炭化水素環を1以上(例えば1〜3、好ましくは1〜2)含む2価の炭化水素基であることが好ましく、p−フェニレン基又は1,4−シクロへキシレン基であることが特に好ましい。tは1以上(例えば1〜5、好ましくは1〜3)であり、なかでも2以上(例えば2〜5、好ましくは2〜3)であることが好ましい。uは1以上の整数(例えば1〜6、好ましくは1〜4)である。
式(7)で表され、式(7)中、Zが式(2b)で表されるビアダマンタノールの代表的な例としては、例えば、下記表2に記載のビアダマンタノール等が挙げられる。なお、n個の−OH基を有する基は、アダマンタン環の橋頭位に付加するものである。
Figure 0005362208
本発明における式(7)で表され、式(7)中、Zが式(2b)で表されるビアダマンタノールとしては、なかでも、式(7)及び式(2b)中、q、rは0〜3、好ましくは1又は2であり、X2、X3は水素原子又はメチル基であることが好ましい。sは0又は1であり、Wとしてはメチレン基、1,4−シクロへキシレン基、p−フェニレン基であることが好ましい。tは1以上(例えば1〜5、好ましくは1〜3)であることが好ましい。uは1以上の整数(例えば1〜6、好ましくは1〜4)であり、好ましくは2又は4である。
上記式(8)で表されるビニルエステル化合物において、式中、R1〜R3は、何れも、上記式(1)中のR1〜R3に対応し、上記R1〜R3の例に挙げられたものと同様の例を挙げることができる。R4は、水素原子又は有機基を示し、有機基の例としては、上記R1〜R3の例と同様の例を挙げることができ、特に、R4として、メチル基などのC1-4アルキル基及びフェニル基が好ましい。
式(8)で表されるビニルエステル化合物の代表的な例として、酢酸ビニル、酢酸イソプロペニル、酢酸1−プロペニル、酢酸2−メチル−1−プロペニル、酢酸1,2−ジメチル−1−プロペニル、ギ酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニルなどが挙げられる。
式(7)で表されるアダマンタノール(若しくはビアダマンタノール)と式(8)で表されるビニルエステル化合物との反応は、溶媒の存在下又は非存在下で行われる。前記溶媒としては、例えば、ヘキサン、ヘプタン、オクタンなどの脂肪族炭化水素;シクロヘキサンなどの脂環式炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼンなどの芳香族炭化水素;クロロホルム、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素;ジエチルエーテル、ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル;アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチルなどのエステル;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド;アセトニトリル、プロピオニトリル、ベンゾニトリルなどのニトリルなどが挙げられる。これらの溶媒は単独で又は2種以上を混合して用いられる。
式(8)で表されるビニルエステル化合物の使用量は、式(7)で表されるアダマンタノール(若しくはビアダマンタノール)が有するヒドロキシル基1当量に対して、例えば0.8〜10当量、好ましくは1〜8当量、さらに好ましくは1.5〜5当量程度である。式(8)で表されるビニルエステル化合物を大過剰量用いてもよい。
また、反応系に塩基を存在させることにより一般に反応速度を著しく増大させることができる。塩基には無機塩基及び有機塩基が含まれる。無機塩基としては、例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化セシウムなどのアルカリ金属水酸化物;水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化バリウムなどのアルカリ土類金属水酸化物;炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウムなどのアルカリ金属炭酸塩;炭酸マグネシウムなどのアルカリ土類金属炭酸塩;炭酸水素リチウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素セシウムなどのアルカリ金属炭酸水素塩などが挙げられる。
有機塩基としては、例えば、酢酸リチウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸セシウムなどのアルカリ金属有機酸塩(特に、アルカリ金属酢酸塩);酢酸マグネシウムなどのアルカリ土類金属有機酸塩;リチウムメトキシド、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、ナトリウムイソプロポキシド、カリウムエトキシドなどのアルカリ金属アルコキシド(式(5)で表されるアダマンタノール(若しくはビアダマンタノール)に対応するアルカリ金属アルコキシドなど);ナトリウムフェノキシドなどのアルカリ金属フェノキシド;トリエチルアミン、N−メチルピペリジンなどのアミン類(第3級アミンなど);ピリジン、2,2′−ビピリジル、1,10−フェナントロリンなどの含窒素芳香族複素環化合物などが挙げられる。上記の塩基の中でもナトリウムを含む塩基が好ましい。
塩基の使用量は、式(7)で表されるアダマンタノール(若しくはビアダマンタノール)が有するヒドロキシル基1モルに対して、例えば0.001〜3モル、好ましくは0.005〜2モル程度である。
更に、反応は重合禁止剤の存在下で行ってもよい。反応温度は、反応成分や触媒の種類などに応じて適宜選択でき、例えば、20〜200℃、好ましくは50〜150℃、さらに好ましくは70〜120℃程度である。反応は常圧で行ってもよく、減圧又は加圧下で行ってもよい。反応の雰囲気は反応を阻害しない限り特に限定されず、例えば、空気雰囲気、窒素雰囲気、アルゴン雰囲気などの何れであってもよい。また、反応はバッチ式、セミバッチ式、連続式などの何れの方法で行うこともできる。
上記反応により、温和な条件下で、対応する式(1)で表されるビニルエーテル基を有するアダマンタン誘導体を合成することができる。反応終了後、反応生成物は、例えば、濾過、濃縮、蒸留、抽出、晶析、再結晶、カラムクロマトグラフィーなどの分離手段や、これらを組み合わせた分離手段により分離精製できる。
また、本発明に係るビニルエーテル基を有するアダマンタン誘導体は、アダマンタノール(若しくはビアダマンタノール)とアルキニル基を有する化合物とを特定の触媒の存在下で反応させる方法によっても合成することができる。
アルキニル基を有する化合物と反応させるアダマンタノール(若しくはビアダマンタノール)としては、上記アダマンタノール(若しくはビアダマンタノール)とビニルエステル化合物とを特定の触媒の存在下で反応させる方法で挙げられた例と同様の例を挙げることができる。
アルキニル基を有する化合物としては、炭素−炭素3重結合を1つ有する化合物を使用することができ、下記式(9)
Figure 0005362208
(式中、R1、R2は前記に同じ)
で表される。R1、R2は上記式(1)中のR1、R2に対応し、上記R1、R2と同様の例を挙げることができる。
式(9)で表されるアルキニル基を有する化合物の代表的な例としては、例えば、アセチレン、1−プロピン、1−ブチン、2−ブチン等が挙げられる。
アダマンタノール(若しくはビアダマンタノール)とアルキニル基を有する化合物とを反応させる際に使用する触媒としては、遷移金属化合物を使用することができる。遷移金属化合物としては、通常酸化触媒として用いられるあらゆる遷移金属化合物が用いられ、、例えば、遷移元素の単体(金属)、酸化物、硫化物、水酸化物、ハロゲン化物(フッ化物、塩化物、臭化物、ヨウ化物)、硫酸塩、遷移元素を含むオキソ酸又はその塩、無機錯体などの無機化合物;シアン化物、有機酸塩(酢酸塩など)、有機錯体などの有機化合物が挙げられる。これらのなかでも特に水酸化物が好ましい。遷移金属としては、例えば、マンガン、チタン、鉄、コバルト、クロム、銅、バナジウム、ニケッル、ケイ素、セリウム、サマリウム、ユーロピウム、イッテルビウム、エルビウム、ネオジウム、ルテニウム、などを例示することができる。遷移金属化合物は、そのままで又は担体に担持した形態で使用できる。前記担体としては、触媒担持用の慣用の担体、例えば、シリカ、アルミナ、シリカ−アルミナ、ゼオライト、チタニア、マグネシアなどの無機の金属酸化物や活性炭などが挙げられる。担体担持型触媒において、遷移金属化合物の担持量は、担体に対して、例えば0.1〜50重量%、好ましくは1〜20重量%程度である。触媒の担持は、慣用の方法、例えば、含浸法、沈殿法、イオン交換法などにより行うことができる。
遷移金属の水酸化物の使用量は、反応成分として用いる式(7)で表されるアダマンタノール(若しくはビアダマンタノール)が有するヒドロキシル基1モルに対して、例えば0.0001〜1モル、好ましくは0.001〜0.3モル、さらに好ましくは0.005〜0.1モル程度である。
式(9)で表されるアルキニル基を有する化合物の使用量は、式(7)で表されるアダマンタノール(若しくはビアダマンタノール)1当量に対して、例えば0.8〜10当量、好ましくは1〜8当量、さらに好ましくは1.5〜5当量程度であり、式(9)で表されるアルキニル基を有する化合物を大過剰量用いてもよい。
反応は重合禁止剤の存在下で行ってもよい。反応温度は、反応成分や触媒の種類などに応じて適宜選択でき、例えば、20〜200℃、好ましくは50〜150℃、さらに好ましくは70〜120℃程度である。反応は常圧で行ってもよく、減圧又は加圧下で行ってもよい。反応の雰囲気は反応を阻害しない限り特に限定されず、例えば、空気雰囲気、窒素雰囲気、アルゴン雰囲気などの何れであってもよい。また、反応はバッチ式、セミバッチ式、連続式などの何れの方法で行うこともできる。
上記反応により、温和な条件下で、対応する式(1)で表されるビニルエーテル基を有するアダマンタン誘導体を合成することができる。なお、アダマンタノール(若しくはビアダマンタノール)と式(9)で表されるアルキニル基を有する化合物とを反応させることにより得られる、式(1)で表されるビニルエーテル基を有するアダマンタン誘導体は、R3が水素原子であるビニルエーテル基を有するアダマンタン誘導体である。
反応終了後、反応生成物は、例えば、濾過、濃縮、蒸留、抽出、晶析、再結晶、カラムクロマトグラフィーなどの分離手段や、これらを組み合わせた分離手段により分離精製できる。
本発明に係るビニルエーテル基を有するアダマンタン誘導体は、医薬品や農薬等の精密化学品の原料のほか、耐熱性、耐水性、光学特性、光透過性、低誘電率特性、剛直性等の物性を有し、熱特性、機械性、電気特性、光学特性等に優れた各種高機能性ポリマー等の機能性材料の原料、例えばレジスト用樹脂、光学電子材料(光導波路、光学レンズ、光学フィルム)、層間絶縁膜、電子回路用封止剤、コーティング剤、インキ、塗料、接着剤、ナノインプリント用材料、反射防止膜などのポリマー原料として有用である。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。なお、反応生成物の同定はGC−MS及び1H−NMRにより行った。
実施例1
窒素雰囲気下、3−ヒドロキシ−1,1’−ビアダマンタン5.0g(14.0mmol)、トルエン50g、炭酸ナトリウム1.4g(16.8mmol)の混合溶液を100℃に昇温し、ジ−μ−クロロビス(1,5−シクロオクタジエン)二イリジウム(I)0.37g(0.6mmol)を加えた後、プロピオン酸ビニル5.6g(56.0mmol)を1時間かけて加え、ディーンスターク装置を使用して脱水しながら110℃で7時間攪拌した。その後、反応液を室温(25℃)まで冷却し、水50gを加え有機層を洗浄した。有機層を50℃で濃縮し、析出した結晶をろ別して、アセトンで洗浄した。下記式(10)で表される3−ビニルオキシ−1,1’−ビアダマンタンが収率61%で得られた。
Figure 0005362208
1H-NMR(CDCl3,500MHz) δ;1.49-1.70(m,24H),1.96(s,3H),2.23(s,2H),4.02(dd,1H),4.41(dd,1H),6.60(dd,1H)
実施例2
窒素雰囲気下、3,3’−ジヒドロキシ−1,1’−ビアダマンタン4.0g(13.2mmol)、トルエン40g、炭酸ナトリウム1.3g(15.9mmol)の混合溶液を100℃に昇温し、ジ−μ−クロロビス(1,5−シクロオクタジエン)二イリジウム(I)0.36g(0.5mmol)を加えた後、プロピオン酸ビニル5.3g(52.9mmol)を1時間かけて加え、ディーンスターク装置を使用して脱水しながら110℃で7時間攪拌した。その後、反応液を室温(25℃)まで冷却し、水50gを加え有機層を洗浄した。有機層を50℃で濃縮し、カラムクロマトグラフィーにより分離精製した。下記式(11)で表される3,3’−ジビニルオキシ−1,1’−ビアダマンタンが収率68%で得られた。
Figure 0005362208
1H-NMR(CDCl3,500MHz) δ;1.49-1.80(m,24H),2.27(s,4H),4.02(dd,2H),4.42(dd,2H),6.59(dd,2H)
実施例3(参考例とする)
窒素雰囲気下、1−(4−ヒドロキシフェニル)アダマンタン5.0g(17.7mmol)、トルエン40g、炭酸ナトリウム2.79g(26.3mmol)の混合溶液を100℃に昇温し、ジ−μ−クロロビス(1,5−シクロオクタジエン)二イリジウム(I)0.147g(0.2mmol)を加えた後、プロピオン酸ビニル4.39g(43.8mmol)を1時間かけて加え、ディーンスターク装置を使用して脱水しながら110℃で8時間攪拌した。その後、反応液を室温(25℃)まで冷却し、水20gを加え有機層を洗浄した。有機層を50℃で濃縮し、カラムクロマトグラフィーにより分離精製した。下記式(12)で表される1−(4−ビニルオキシフェニル)アダマンタンが収率81%で得られた。
Figure 0005362208
1H-NMR(CDCl3,500MHz) δ;1.57-1.80(m,6H),1.87(m,6H),2.09(s,1H),4.39(dd,1H),4.72(dd,1H),6.66(dd,1H),6.94(m,2H),7.30(m,2H)
実施例4(参考例とする)
窒素雰囲気下、1−ヒドロキシ−3,5−ジメチルアダマンタン10g(51.0mmol)とフェノール50.1g(532mmol)、98重量%硫酸2.58g(25.8mmol)の混合溶液を80℃で1時間加熱攪拌した後、100℃で3時間加熱攪拌した。その後、反応液を室温(25℃)まで冷却し、アセトン50gを添加した後、10重量%NaOH水溶液110gを30分かけてゆっくりと滴下した。析出物をろ別して、アセトン10gと水20gの混合溶液で洗浄した。得られた析出物をアセトン20gで加熱溶解した後、水40gを60分かけてゆっくりと滴下して20℃で1時間攪拌した。析出物をろ別してアセトン10gと水20gの混合溶液で洗浄し、50℃で減圧加熱乾燥した。1−(4−ヒドロキシフェニル)−3,5−ジメチルアダマンタンが14g(収率79%で得られた)。
1H-NMR(CDCl3,500MHz) δ;0.86(s,6H),1.15-1.23(m,2H),1.35-1.52(m,8H),1.69(s,2H),2.15-2.17(m,1H),4.66(s,1H),6.77(d,2H),7.23(d,2H)
窒素雰囲気下、得られた1−(4−ヒドロキシフェニル)−3,5−ジメチルアダマンタン2.0g(7.8mmol)、トルエン20g、炭酸ナトリウム1.57g(18.7mmol)の混合溶液を100℃に昇温し、ジ−μ−クロロビス(1,5−シクロオクタジエン)二イリジウム(I)0.05g(0.1mmol)を加えた後、プロピオン酸ビニル3.12g(31.2mmol)を1時間かけて加え、ディーンスターク装置を使用して脱水しながら110℃で8時間攪拌した。その後、反応液を室温(25℃)まで冷却し、水20gを加え有機層を洗浄した。有機層を50℃で濃縮し、カラムクロマトグラフィーにより分離精製し、ガスクロマトグラフィーで分析したところ、下記式(13)で表される1−(4−ビニルオキシフェニル)−3,5−ジメチルアダマンタンが収率84%で得られた。
Figure 0005362208
GC-MS:282,239,163
実施例5(参考例とする)
窒素雰囲気下、1−(4−ヒドロキシシクロヘキシル)アダマンタン1.0g(4.3mmol)、トルエン10g、炭酸ナトリウム0.43g(5.1mmol)の混合溶液を100℃に昇温し、ジ−μ−クロロビス(1,5−シクロオクタジエン)二イリジウム(I)0.029g(0.04mmol)を加えた後、プロピオン酸ビニル0.85g(8.53mmol)を1時間かけて加え、ディーンスターク装置を使用して脱水しながら110℃で6時間攪拌した。その後、反応液をガスクロマトグラフィーで分析したところ、下記式(14)で表される1−(4−ビニルオキシシクロヘキシル)アダマンタンが収率88%で得られた。
Figure 0005362208
GC-MS:260,217,137
実施例6
窒素雰囲気下、3,3’−ビス(ヒドロキシメチル)−1,1’−ビアダマンタン1.0g(3.0mmol)、トルエン20g、炭酸ナトリウム0.61g(7.3mmol)の混合溶液を100℃に昇温し、ジ−μ−クロロビス(1,5−シクロオクタジエン)二イリジウム(I)0.02g(0.03mmol)を加えた後、プロピオン酸ビニル1.21g(12.1mmol)を1時間かけて加え、ディーンスターク装置を使用して脱水しながら110℃で12時間攪拌した。その後、反応液をガスクロマトグラフィーで分析したところ、下記式(15)で表される3,3’−ビス(ビニルオキシメチル)−1,1’−ビアダマンタンが収率64%で得られた。
Figure 0005362208
GC-MS:382,325,191

Claims (2)

  1. 下記式(1)
    Figure 0005362208
    [式中、環Zは、下記式
    Figure 0005362208
    (式中、X1、X2、X3は、各環を構成する原子に結合している置換基であり、ハロゲン原子、アルキル基、ハロアルキル基、アリール基、保護基で保護されていてもよいヒドロキシル基、保護基で保護されていてもよいヒドロキシメチル基、保護基で保護されていてもよいアミノ基、保護基で保護されていてもよいカルボキシル基、保護基で保護されていてもよいスルホ基、オキソ基、ニトロ基、シアノ基、又は保護基で保護されていてもよいアシル基を示す。p、q、rは0以上の整数を示す。p、q、rがそれぞれ2以上の整数の場合、2以上のX1、X2、X3はそれぞれ互いに結合して、式中のシクロヘキサン環を構成する炭素原子と共に4員以上の環を形成していてもよい。)
    で表されるアダマンタン環(2a)、又はビアダマンタン環(2b)を示し、Wは、2価の炭化水素基を示す。R1、R2、R3は、それぞれ水素原子又はハロゲン原子、C 1-10 アルキル基、C 2-10 アルケニル基、C 2-10 アルキニル基、C 3-15 シクロアルキル基、C 6-10 芳香族炭化水素基、C 3-15 シクロアルキル−C 1-4 アルキル基、C 7-14 アラルキル基、フラン環、テトラヒドロフラン環、オキサゾール環、イソオキサゾール環、γ−ブチロラクトン環、4−オキソ−4H−ピラン環、テトラヒドロピラン環、モルホリン環、ベンゾフラン環、イソベンゾフラン環、4−オキソ−4H−クロメン環、クロマン環、イソクロマン環、3−オキサトリシクロ[4.3.1.1 4,8 ]ウンデカン−2−オン環、3−オキサトリシクロ[4.2.1.0 4,8 ]ノナン−2−オン環、チオフェン環、チアゾール環、イソチアゾール環、チアジアゾール環、4−オキソ−4H−チオピラン環、ベンゾチオフェン環、ピロール環、ピロリジン環、ピラゾール環、イミダゾール環、トリアゾール環、ピリジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、ピラジン環、ピペリジン環、ピペラジン環、インドール環、インドリン環、キノリン環、アクリジン環、ナフチリジン環、キナゾリン環、プリン環、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アラルキルオキシカルボニル基、シクロアルキルオキシカルボニル基、カルボキシル基、カルバモイル基、シアノ基、ニトロ基、硫黄酸基、硫黄酸エステル基、アセチル基、ベンゾイル基、C 1-6 アルコキシ基、N,N−ジメチルアミノ基、及びピペリジノ基から選択される基を示し、sは0又は1を示し、t、uは1以上の整数を示す。但し、環Zがアダマンタン環(2a)の場合、R1、R2、R3は、それぞれ水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、又は炭素数1〜10のハロアルキル基を示し、sは1であり、Wはビニルエーテル基を有する芳香族炭素環及び/又はビニルエーテル基を有する脂肪族炭化水素環を1以上含む炭化水素基である]
    で表されるビニルエーテル基を有するアダマンタン誘導体。
  2. 式(1)中、環Zが上記式(2a)で表されるアダマンタン環の場合、sが1、Wがp−フェニレン基又は1,4−シクロへキシレン基であり、tが1である請求項1に記載のビニルエーテル基を有するアダマンタン誘導体。
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