JP4610264B2 - アルコキシ基含有環状化合物、重合性組成物及びその硬化物 - Google Patents
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Description
本発明の他の目的は、硬化速度が速く、しかも硬度の高い硬化物を形成しうるアルコキシ基含有環状化合物、これを含む重合性組成物及びその硬化物を提供することにある。
で表される脂環式環を示し、R1O−基及びR2O−(W)n−基は環Zを構成する原子に結合している置換基であって、R1は直鎖状C1-3アルキル基を示し、R2は、水素原子又は下記式(2)
で表される基を示し、Wは、アルキル基、ハロアルキル基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アラルキルオキシカルボニル基、シクロアルキルオキシカルボニル基、アシル基、アシルオキシ基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、ハロゲン原子からなる群から選択された少なくとも1の置換基を有していてもよい炭素数2〜6の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキレン基、炭素数1〜6のアルキレン基と酸素原子若しくは硫黄原子とが結合した基、又は下記式(8)
で表される基を示す。nは0又は1を示し、mは1〜8の整数を示し、kは1〜5の整数を示す。m、kが2以上の場合、括弧内の置換基は同一であってもよく、異なっていてもよい。但し、環Zにおける少なくとも1つのR1−O−基は、環ZにおけるR2O−(W)n−基が結合する構成原子に対してα位又はβ位の構成原子に結合している。また、mが1のときR2は式(2)で表される基である(ただし、環Zが式(3)且つs=2、kが1、R 1 がCH 3 、mが2,2つのR 2 が共にH、2つのnが0と1、Wがメチレンである化合物、及び環Zが式(4)、kが2、R 1 がCH 3 、mが2,2つのR 2 が共にH、2つのnが共に0である化合物の場合を除く)]
で表されるアルコキシ基含有環状化合物を提供する。
で表される基が含まれる。
で表されるビニルエステル化合物が挙げられる。
実施例1
アルコキシ基含有環式基を有するヒドロキシ化合物の製造
1000mlの反応器に、出発原料として3−シクロヘキセン−1−メタノール50g(0.45mol)を仕込み、溶媒としてジクロロメタン850mlを加えて撹拌し、純度60%のm−クロロ過安息香酸(mCPBA)をゆっくり添加した。撹拌しながら室温で約2時間熟成させた後、チオ硫酸ナトリウム水溶液を加えた。水層を除去し、回収した有機層を5重量%炭酸水素ナトリウム水溶液及び飽和塩化ナトリウム水溶液で順次洗浄し、有機層を濃縮することにより粗エポキシ体を得た。この粗エポキシ体を、100重量倍のメタノールに溶解し、2重量%の濃硫酸を添加し、室温で約2時間撹拌し、メタノールを除去した。反応液をGC−MSにより分析したところ、2−メトキシ−1−ヒドロキシ−4−(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン及び6−メトキシ−1−ヒドロキシ−3−(ヒドロキシメチル)シクロヘキサンの混合物が収率80%で生成していた。
得られた2−メトキシ−1−ヒドロキシ−4−(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン及び6−メトキシ−1−ヒドロキシ−3−(ヒドロキシメチル)シクロヘキサンの混合物(ジヒドロキシ化合物)を以下のビニル化工程に付した。すなわち、前記ジヒドロキシ化合物に対して、プロピオン酸ビニル4当量、ジ−μ−クロロビス(1,5−シクロオクタジエン)二イリジウム(I)[Ir(cod)Cl]22モル%、及び炭酸ナトリウム1.5当量のトルエン混合液を4.5重量倍加え、105℃で3時間撹拌した。反応液をGC−MSにより分析したところ、2箇所のヒドロキシル基が共にビニルオキシ基に置換された2−メトキシ−1−ビニルオキシ−4−(ビニルオキシメチル)シクロヘキサン及び6−メトキシ−1−ビニルオキシ−3−(ビニルオキシメチル)シクロヘキサンの混合物が生成していた。この反応液を減圧蒸留することにより、下記式(11a)で表される2−メトキシ−1−ビニルオキシ−4−(ビニルオキシメチル)シクロヘキサン及び下記式(11b)で表される6−メトキシ−1−ビニルオキシ−3−(ビニルオキシメチル)シクロヘキサンの混合物を収率72%で得た。また、2箇所のヒドロキシル基のうち一方がビニルオキシ基に置換された2−メトキシ−1−ヒドロキシ−4−(ビニルオキシメチル)シクロヘキサン、2−メトキシ−1−ビニルオキシ−4−(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン、6−メトキシ−1−ヒドロキシ−3−(ビニルオキシメチル)シクロヘキサン、及び6−メトキシ−1−ビニルオキシ−3−(ヒドロキシメチル)シクロヘキサンも少量生成していた。
1H−NMR(CDCl3、TMS)500MHz δ:1.40−1.57(m,7H),2.16(br,2H),2.87(m,1H),3.24(s,3H),3.49(m,3H)
[2−メトキシ−1−ビニルオキシ−4−(ビニルオキシメチル)シクロヘキサン及び6−メトキシ−1−ビニルオキシ−3−(ビニルオキシメチル)シクロヘキサンの混合物のスペクトルデータ]
GC−MS m/e:212,93,57
1H−NMR(CDCl3、TMS)500MHz δ:1.31−1.97(m,7H),3.32(s,3H),3.45(m,3H),3.91−3.98(m,3H),4.11(d,1H),4.28(d,1H),6.35(dd,2H)
アルコキシ基含有環式基を有するヒドロキシ化合物の製造
2−メトキシハイドロキノンをラネーニッケルにより通常の高圧水添反応に付した。反応液をGC−MSにより分析したところ、下記式(12)で表される2−メトキシ−1,4−シクロヘキサンジオールのシス体及びトランス体からなる混合物(幾何異性体混合物)が生成していた。
得られた2−メトキシ−1,4−シクロヘキサンジオールの幾何異性体混合物を用いて、実施例1と同様のビニル化工程に付した。反応液をGC−MSにより分析したところ、2箇所のヒドロキシル基が共にビニルオキシ基に置換された下記式(13)で表される2−メトキシ−1,4−ビス(ビニルオキシ)シクロヘキサンの幾何異性体混合物が収率75%で生成していた。また、2箇所のヒドロキシル基のうち一方がビニルオキシ基に置換された2−メトキシ−1−ヒドロキシ−4−ビニルオキシシクロヘキサン及び2−メトキシ−1−ビニルオキシ−4−ヒドロキシシクロヘキサンも少量生成していた。
1H−NMR(CDCl3、TMS)500MHz δ:1.37−1.97(m,8H),2.28(m,1H),3.37(s,3H),3.44(m,2H)
[2−メトキシ−1,4−ビス(ビニルオキシ)シクロヘキサンの幾何異性体混合物のスペクトルデータ]
1H−NMR(CDCl3、TMS)500MHz δ:1.37−2.10(m,6H),3.16−3.24(m,1H),3.39(s,3H),3.67(m,1H),3.79(m,1H),4.02−4.04(m,2H),4.29−4.37(m,2H),6.29−6.39(m,2H)
アルコキシ基含有環式基を有するヒドロキシ化合物の製造
実施例1において、出発原料として、3−シクロヘキセン−1−メタノールの代わりに、5−ノルボルネン−2−オール0.45molを用いた点以外は、実施例1と同様の反応を行った。反応液をGC−MSにより分析したところ、2−メトキシ−3,5−ノルボルナンジオール及び2−メトキシ−3,6−ノルボルナンジオールの混合物が生成していた。なお、5−ノルボルネン−2−オールの代わりに5−ノルボルネン−2−オールの酢酸エステルを用いた場合には、同様の反応を行った後、加水分解を施すことにより上記混合物を生成できる。
得られた2−メトキシ−3,5−ノルボルナンジオール及び2−メトキシ−3,6−ノルボルナンジオールの混合物を、実施例1と同様のビニル化工程に付した。反応液をGC−MSにより分析したところ、2箇所のヒドロキシル基が共にビニルオキシ基に置換されたメトキシ−ビス(ビニルオキシ)ノルボルナンの位置異性体及びそれらのエンド体及びエキソ体からなる混合物(エンド・エキソ混合物)が生成していた。この反応液を減圧蒸留することにより、下記式(14a)で表される2−メトキシ−3,5−ビス(ビニルオキシ)ノルボルナン、下記式(14b)で表される2−メトキシ−3,6−ビス(ビニルオキシ)ノルボルナン及びこれらのエンド・エキソ混合物を収率72%で得た。また、2箇所のヒドロキシル基のうち一方がビニルオキシ基に置換された2−メトキシ−3−ヒドロキシ−5−(ビニルオキシ)ノルボルナン、2−メトキシ−3−ビニルオキシ−5−ヒドロキシノルボルナン、2−メトキシ−3−ヒドロキシ−6−(ビニルオキシ)ノルボルナン及び2−メトキシ−3−ビニルオキシ−6−ヒドロキシノルボルナンも少量生成していた。
1H−NMR(CDCl3、TMS)500MHz δ:1.43−2.13(m,8H),2.86(m,1H),3.16(m,1H),3.27(s,3H),3.48(m,1H)
[2−メトキシ−3,5−ビス(ビニルオキシ)ノルボルナン、2−メトキシ−3,6−ビス(ビニルオキシ)ノルボルナン及びこれらのエンド・エキソ混合物のスペクトルデータ]
1H−NMR(CDCl3、TMS)500MHz δ:1.37−2.04(m,6H),3.08−3.75(m,6H),4.04(m,2H),4.18(m,2H),6.89(dd,2H)
アルコキシ基含有環式基を有するヒドロキシ化合物の製造
実施例1において、出発原料として、3−シクロヘキセン−1−メタノールの代わりに、シクロヘキサン−2,5−ジエン0.45molを用いた点以外は、実施例1と同様の反応を行った。反応液をGC−MSにより分析したところ、2,5−ジメトキシ−1,4−シクロヘキサンジオール及び4,6−ジメトキシ−1,3−シクロヘキサンジオールの混合物が生成していた。
得られた2,5−ジメトキシ−1,4−シクロヘキサンジオール及び4,6−ジメトキシ−1,3−シクロヘキサンジオールからなる混合物を、実施例1と同様のビニル化工程に付した。反応液をGC−MSにより分析したところ、2箇所のヒドロキシル基が共にビニルオキシ基に置換された2,5−ジメトキシ−1,4−ビス(ビニルオキシ)シクロヘキサン及び4,6−ジメトキシ−1,3−ビス(ビニルオキシ)シクロヘキサンが生成していた。この反応液を減圧蒸留することにより、下記式(15a)で表される2,5−ジメトキシ−1,4−ビス(ビニルオキシ)シクロヘキサン及び下記式(15b)で表される4,6−ジメトキシ−1,3−ビス(ビニルオキシ)シクロヘキサンの混合物を収率63%で得た。また、2箇所のヒドロキシル基のうち一方がビニルオキシ基に置換された2,5−ジメトキシ−1−ヒドロキシ−4−(ビニルオキシ)シクロヘキサン、2,5−ジメトキシ−1−ビニルオキシ−4−ヒドロキシシクロヘキサン、4,6−ジメトキシ−1−ヒドロキ−3−(ビニルオキシ)シクロヘキサン及び4,6−ジメトキシ−1−ビニルオキシ−3−ヒドロキシシクロヘキサンも少量生成していた。
1H−NMR(CDCl3、TMS)500MHz δ:1.89−1.95(m,4H),3.08−3.25(m,8H),3.79(m,2H),4.05(m,2H),4.23(m,2H),6.87(dd,2H)
アルコキシ基含有環式基を有するヒドロキシ化合物の製造
実施例1において、出発原料として、3−シクロヘキセン−1−メタノールの代わりに、ノルボルナジエン0.45molを用いた点以外は、実施例1と同様の反応を行った。反応液をGC−MSにより分析したところ、2,4−ジメトキシ−3,5−ノルボルナンジオール及び2,5−ジメトキシ−3,4−ノルボルナンジオールのエンド・エキソ混合物が生成していた。
得られた2,4−ジメトキシ−3,5−ノルボルナンジオール及び2,5−ジメトキシ−3,4−ノルボルナンジオールのエンド・エキソ混合物を用いて、実施例1と同様のビニル化工程に付した。反応液をGC−MSにより分析したところ、2箇所のヒドロキシル基が共にビニルオキシ基に置換された2,5−ジメトキシ−3,4−ビス(ビニルオキシ)ノルボルナン、2,6−ジメトキシ−3,5−ビス(ビニルオキシ)ノルボルナン及びこれらのエンド・エキソ混合物が生成していた。この反応液を減圧蒸留することにより、下記式(16a)で表される2,5−ジメトキシ−3,4−ビス(ビニルオキシ)ノルボルナン及び下記式(16b)で表される2,6−ジメトキシ−3,5−ビス(ビニルオキシ)ノルボルナン及びこれらのエンド・エキソ混合物を収率58%で得た。また、2箇所のヒドロキシル基のうち一方がビニルオキシ基に置換された2,5−ジメトキシ−3−ヒドロキシ−4−(ビニルオキシ)ノルボルナン、2,5−ジメトキシ−3−ビニルオキシ−4−ヒドロキシノルボルナン、2,6−ジメトキシ−3−ヒドロキシ−5−(ビニルオキシ)ノルボルナン及び2,6−ジメトキシ−3−ビニルオキシ−5−ヒドロキシノルボルナンも少量生成していた。
1H−NMR(CDCl3、TMS)500MHz δ:1.43−1.49(m,2H),2.08−2.21(m,2H),3.06−3.25(m,8H),3.75(m,2H),4.07(m,2H),4.21(m,2H),6.79(dd,2H)
アルコキシ基含有環式基を有するヒドロキシ化合物の製造
実施例1において、出発原料として、3−シクロヘキセン−1−メタノールの代わりに、ヘキサヒドロ−4,7−メタノ−インデン−6−オール0.45molを用いた点以外は、実施例1と同様の反応を行った。反応液をGC−MSにより分析したところ、1−メトキシ−2,5−ジヒドロキシ−オクタヒドロ−4,7−メタノ−インデンのエンド・エキソ混合物が生成していた。
得られた1−メトキシ−2,5−ジヒドロキシ−オクタヒドロ−4,7−メタノ−インデンのエンド・エキソ混合物を用いて、実施例1と同様のビニル化工程に付した。反応液をGC−MSにより分析したところ、2箇所のヒドロキシル基が共にビニルオキシ基に置換された下記式(17)で表される1−メトキシ−2,5−ビス(ビニルオキシ)−オクタヒドロ−4,7−メタノ−インデンのエンド・エキソ混合物が生成していた。また、2箇所のヒドロキシル基のうち一方がビニルオキシ基に置換された1−メトキシ−2−ヒドロキシ−5−ビニルオキシ−オクタヒドロ−4,7−メタノ−インデン、1−メトキシ−2−ビニルオキシ−5−ヒドロキシ−オクタヒドロ−4,7−メタノ−インデン及びこれらのエンド・エキソ混合物も少量生成していた。
1H−NMR(CDCl3、TMS)500MHz δ:1.45−1.82(m,9H),3.15−4.25(m,10H),6.86(dd,2H)
アルコキシ基含有環式基を有するヒドロキシ化合物の製造
実施例1において、出発原料として、3−シクロヘキセン−1−メタノールの代わりにリモネンを用いた点以外は、実施例1と同様の反応を行った。反応液をGC−MSにより分析したところ、下記式(19)で表される2−メトキシ−2−メチル−5−(1−メトキシ−1−メチル−2−ヒドロキシエチル)シクロヘキサノールが生成していた。
得られた2−メトキシ−2−メチル−5−(1−メトキシ−1−メチル−2−ヒドロキエチル)シクロヘキサノールを用いて、実施例1と同様のビニル化工程に付した。反応液をGC−MSにより分析したところ、2箇所のヒドロキシル基が共にビニルオキシ基に置換された下記式(20)で表される1−メトキシ−1−メチル−2−ビニルオキシ−4−(1−メトキシ−1−メチル−2−ビニルオキシエチル)シクロヘキサンが生成していた。また、2箇所のヒドロキシル基のうち一方がビニルオキシ基に置換された2−メトキシ−2−メチル−5−(1−メトキシ−1−メチル−2−ビニルオキシエチル)シクロヘキサノール及び1−メトキシ−1−メチル−2−ビニルオキシ−4−(1−メトキシ−1−メチル−2−ヒドロキシエチル)シクロヘキサンも少量生成していた。
GC−MS m/e:284,253,240
アルコキシ基含有環式基を有するヒドロキシ化合物の製造
実施例1において、出発原料として、3−シクロヘキセン−1−メタノールの代わりに2−ノルボルネンを用いた点以外は、実施例1と同様の反応を行った。反応液をGC−MSにより分析したところ、下記式(21)で表される2−メトキシ−3−(ヒドロキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプタンが生成していた。
得られた2−メトキシ−3−(ヒドロキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプタンを用いて、実施例1と同様のビニル化工程に付した。反応液をGC−MSにより分析したところ、2箇所のヒドロキシル基が共にビニルオキシ基に置換された下記式(22)で表される2−メトキシ−3−(ビニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプタンが生成していた。
GC−MS m/e:168,137,94
実施例1〜6で得たアルコキシ基含有環式基を有するビニルエーテル化合物及び比較例1の環式基を有するビニルエーテル化合物に対して、それぞれ、光重合開始剤(トリアリルスルホニウムヘキサフルオロホスフェイトのプロピレンカーボネート溶液:商品名「UVACURE」、ダイセル化学工業(株)製)を3重量%混合して重合性組成物を得た。
得られた重合性組成物を石英ガラス上に約50μmの厚さに塗布し、焦点距離15cmでUVランプを照射し、表面に粘りがなくなるまでの照射時間を測定した。形成された硬化物について、JIS K5400に準拠した試験により鉛筆硬度を測定した。これらの結果を表1に示す。
Claims (6)
- 下記式(1)
で表される脂環式環を示し、R1O−基及びR2O−(W)n−基は環Zを構成する原子に結合している置換基であって、R1は直鎖状C1-3アルキル基を示し、R2は、水素原子又は下記式(2)
で表される基を示し、Wは、アルキル基、ハロアルキル基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アラルキルオキシカルボニル基、シクロアルキルオキシカルボニル基、アシル基、アシルオキシ基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、ハロゲン原子からなる群から選択された少なくとも1の置換基を有していてもよい炭素数2〜6の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキレン基、炭素数1〜6のアルキレン基と酸素原子若しくは硫黄原子とが結合した基、又は下記式(8)
で表される基を示す。nは0又は1を示し、mは1〜8の整数を示し、kは1〜5の整数を示す。m、kが2以上の場合、括弧内の置換基は同一であってもよく、異なっていてもよい。但し、環Zにおける少なくとも1つのR1−O−基は、環ZにおけるR2O−(W)n−基が結合する構成原子に対してα位又はβ位の構成原子に結合している。また、mが1のときR2は式(2)で表される基である(ただし、環Zが式(3)且つs=2、kが1、R 1 がCH 3 、mが2,2つのR 2 が共にH、2つのnが0と1、Wがメチレンである化合物、及び環Zが式(4)、kが2、R 1 がCH 3 、mが2,2つのR 2 が共にH、2つのnが共に0である化合物の場合を除く)]
で表されるアルコキシ基含有環状化合物。 - R3、R4及びR5が、同一又は異なって、水素原子またはメチル基である、請求項1記載のアルコキシ基含有環状化合物。
- (i)R3、R4及びR5のうち1つがメチル基であり他の2つが水素原子であるか、又は(ii)R3、R4及びR5が全て水素原子である、請求項2記載のアルコキシ基含有環状化合物。
- Wがメチレン基又は1−メトキシ−1−メチル−エチレン基である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のアルコキシ基含有環状化合物。
- 重合開始剤、及び請求項1〜4の何れかの項に記載のアルコキシ基含有環状化合物であって、m個のR2のうち少なくとも1つのR2が式(2)で表される基である化合物を含む重合性組成物。
- 請求項5記載の重合性組成物を硬化して得られる硬化物。
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