JP5362133B1 - 球形状蓄光材の製造方法及びプラズマトーチ - Google Patents

球形状蓄光材の製造方法及びプラズマトーチ Download PDF

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Abstract

【課題】残光性に優れた高輝度な球形状蓄光材が得られる製造方法を提供する。
【解決手段】電磁弁12を開き真空ポンプで冷却室内の空気を除去した後、電磁弁13を開き不活性ガスを冷却室に注入する。冷却室11の圧力が上がると電磁弁14を開き不活性ガスの外部放出を開始する。次にプラズマ発生用ガスを注入し、リング状陰極4と陽極3の間に電圧を印加するとプラズマジェット火炎Pが発生する。その後、蓄光粒子を上部から投入すると、投入された蓄光粒子は最も高温状態のプラズマの中心部から外れることなく移動せしめる間に溶融され、その後冷却室11に落下していく。プラズマ中心部の超高温の熱で溶融された粒子は冷却室11で急冷され、球状の粒子15となり冷却室11の底部に溜まっていく。プラズマ溶融処理が完了した後は、冷却室の底板16を開けて球状化した蓄光粒子15を取り出す事で作業は完了となる。
【選択図】図22

Description

本発明は残光性に優れた高輝度な球形状蓄光材を製造する方法に関する。より具体的には、大粒径の蓄光材粒子を超高温のプラズマ中心部に投入し、粒子の表層部のみならず中心部まで溶融させた後、急冷する事で蓄光材粒子を球状化すると共に前記大粒径の蓄光材粒子内部に存在する無数の微細な気孔を蓄光材粒子中心部に集める事で、球状粒子の中心部を空洞化し、且つ空洞周辺部の微細な気孔を無くし、且つ蓄光材の性能を左右する賦活剤・賦活助剤を蓄光材の結晶母体中に大量に固溶させる事で、残光性に優れた高輝度な球形状蓄光材を製造する方法に関する。
また、本発明は上記の球形状蓄光材の製造などに適したプラズマトーチに関する。
まず、蓄光材を球状化した場合のメリットについて説明する。
一般的な蓄光材の製造方法は、蓄光材原料を秤量〜混合した後、高温で焼結し、最後に焼結した塊を機械的に粉砕する事で蓄光材粉末を作製している。この時蓄光材粉末は多数の角を持った多面体形状をしていると共に蓄光材自身の硬度が高いため、透明樹脂と混ぜて射出成型しようとすると、射出成型機の金属スクリュー部や成形金型へ通じる金属通路部等に於いて、金属の表面を削り取り金属部を摩耗させると共に金属の黒色摩耗粉が製品に混入し、蓄光製品の性能を大幅に劣化させるという大きな問題がある。
この様な問題があるため、蓄光材を含む樹脂を射出成型機で成形する事は殆んど行われていないのが現状である。蓄光材を球状化出来ると、射出成型時に金属スクリュー部や成形金型へ通じる金属通路部に於いて、球状化された蓄光材粒子が金属壁面を回転する事により、金属壁面の摩耗をなくし、結果的に、従来殆んど行われていなかった射出成型機で、いろいろな形状の製品を生産する事が可能となる。
長時間の残光性に優れた蓄光材として、SrAl:Eu2+(グリーン系)及びSrAl1425:Eu2+(ブルーグリーン系)が知られている。そして、これら蓄光材の製造方法としては特許文献1、2に開示されるものが知られている。
特許文献1には、MAlで表わされる蓄光性蛍光体(Mは、カルシウム、ストロンチウム、バリウムからなる群から選ばれる少なくとも1つ以上の金属元素からなる化合物)の製造方法として、炭酸ストロンチウムおよびアルミナに賦活剤としてユウロピウムを添加し、更にフラックスとして硼酸を添加し、電気炉を用いて焼成する方法が開示されている。
特許文献2には、化学式SrAl1425:Eu2+をもって表される物質にジスプロシウム(Dy)などの賦活助剤が化学的に結合してなる長残光性を有する蛍光体の製造方法として、ストロンチウム化合物とアルミニウム化合物からなる主原料に、フラックスとして、ホウ酸、ケイフッ化ナトリウム、フッ化アンモニウム、フッ化ナトリウム、フッ化カリウム、塩化カリウム、燐酸水素ナトリウムまたはケイフッ化亜鉛を添加し焼成する方法が開示されている。
次に、特許文献1及び特許文献2等に記載されている蓄光材を球状化させる製造方法として、特許文献4及び特許文献5にその製造方法が開示されている。
同じく、セラミックス材料を球状化させる製造方法として、特許文献3にその製造方法が開示されている。又、特許文献6にはプラズマを旋回させるプラズマトーチの構造が開示されている。
特開平7−011250号公報 特開平9−208948号公報 特開2011−68544号公報 国際公開WO2003/106588号公報 特開2004−323656号公報 特開平8−319552号公報
まず、結晶母体としてSrAl4、賦活剤としてEuOを、賦活助剤としてDyを例にとって蓄光〜発光のメカニズムを説明する。
蓄光のメカニズムは、図1で示す様にSrAlの結晶母体に固溶されたEu2+が光(紫外線)エネルギーを吸収し、4f準位にある電子が5d準位に励起され、励起により生じた正孔が、価電子帯を移動して賦活助剤として導入したDy3+に捕獲され蓄光される事になる。
発光のメカニズムは、図2で示す様にDy3+でトラップされた正孔が熱エネルギーにより解放され、価電子帯を移動し5d準位に励起された電子と再結合し発光する事になる。
以上の様なメカニズムで蓄光〜発光を行うため、賦活剤(EuO)及び賦活助剤(Dy)は蓄光材の性能を左右する重要な役割を担っている。このため前記賦活剤(EuO)及び賦活助剤(Dy)を結晶母体であるSrAlに如何に大量に固溶させるかが、蓄光性能向上の大きな鍵を握る事になる。
例えば、蓄光材の結晶母体をSrAlとした場合の結晶母体への賦活剤(EuO)の固溶に関しては、置換原子であるSrとEuのイオン半径の差が小さく、且つSrが+2価に対しEuが+2価と同じなため、大量に固溶させる事が可能となり大きな問題は無い。
但し、賦活助剤であるDyの固溶に関しては、置換原子であるSrとDyのイオン半径の差が大きく、且つSrが+2価に対しDyが+3価と異なるため限界があり、大量に固溶させる事が出来ないという蓄光材の基本的課題がある。
特許文献1及び特許文献2等に記載されている蓄光材を球状化させる技術としては、一般的に高周波プラズマや、溶射等で使用されているプラズマトーチ(プラズマガン)を利用する方法が知られている。
まず、高周波プラズマを利用した場合の問題点を説明する。図3は高周波熱プラズマ装置の概略図で、プラズマ火炎中に上部より被溶融材料を投入する事で 被溶融材料を溶融し、落下途中で急冷する事により容易に球状化する事が出来る。高周波プラズマを用いると内部に電極を有しないため、電極部材の消耗がなく、 そのためコンタミも発生せず理想的な設備である。
但し、設備が大型で高価格なため、蓄光材の球状化の様な単純な用途での使用は難しく、ナノ粒子の作製等の限られた分野で用いられているのが現状である。
次に、溶射等で使用されているプラズマトーチ(プラズマガン)を利用した場合の問題点を説明する。
特許文献3には、表面が平滑で且つ球状化したセラミックス粒子の製造方法として、簡単で価格の安い設備を使用した製造方法が開示されている。この方法はプラズマガンを利用している。
具体的には、高電圧型の直流プラズマトーチを用いた層流を形成した熱プラズマ中に余熱したセラミックスビーズを投入する事で、ビーズ表面が平滑で、ビーズ内部の空洞欠陥が少ない球状化したセラミックスビーズの作製方法が記載されている。但し、本発明で求める残光性に優れた高輝度な球形状蓄光材を作製する製造方法としては不適である。
不適な理由の一つ目は、大気中で溶融しているため、蓄光材の賦活剤として使用しているEuOがEuに酸化され、結果的に蓄光性能が急激に劣化し、残光性に優れた高輝度な蓄光材を作製する事が出来ない事による。
不適な理由の二つ目は、プラズマ中心の高温部に滞在する時間が僅かでセラミックスビーズの表層部だけ溶融し、中心部は溶融出来ないため、本発明の様に球状粒子の中心部を空洞化し且つ空洞周辺部の微細な気孔を無くす事は難しい事による。特許文献3では、耐摩耗性の高いビーズを求めているため、逆に、中心部まで溶融すると、内部に空洞が発生し、機械的な剛性が悪くなる。
特許文献4及び特許文献5には、球状化した蓄光材粒子の製造方法として、溶射等で使用されているプラズマトーチ(プラズマガン)を利用した方法が開示されている。しかしながら、本発明で求める残光性に優れた高輝度な球形状蓄光材の製造方法として、被溶融材料である蓄光粒子をプラズマ火炎の中心部に投入出来ていないという課題がある。図4はプラズマジェットにおける温度分布を示す図であるが、プラズマ中心部は1万度を超す超高温状態になっているが、周辺部は1500℃〜2000℃程度の高温状態である。
図5、図6、図7はプラズマジェットへの被溶融材料の3つの注入方式を示した図で、一般的には特許文献4及び特許文献5の図面で示されている様に図7の外部供給方式が多く採用されている。
特許文献4及び特許文献5の様に、蓄光粒子をプラズマジェットの外側から投入する方式では、投入した材料の約50%程度はプラズマジェット火炎の外側で跳ね飛ばされ、プラズマジェット内部には約50%程度しか入れない事になる。
更に、プラズマジェット内部に入った材料も超高温のプラズマ中心部には入れずに、1500℃〜2000℃程度のプラズマ周辺部に留まるため、大粒径の材料の溶融は難しい事になる。
上記課題を解決する手段として、陰極中心部に貫通穴を設け、前記貫通穴から蓄光粒子をプラズマ中心部に投入する方法が考えられるが、但し、この方法では溶融した蓄光粒子が陽極放電面に付着するという致命的な欠点がある。
図8は一般的なプラズマトーチを、陰極中心部の貫通穴から被溶融材料をプラズマ中に投入出来る様に改造したプラズマトーチの構造図であり、図9はプラズマ発生用のガスをプラズマガス室に導入する際の導入孔の断面図で、図9で示す様に円周上に設けた6個の孔を45°程度傾斜させ、この傾斜した孔を通してプラズマ発生用のガスをプラズマガス室に注入する事で プラズマ発生用のガスを高速旋回させる事が可能となる。
図8及び図9を用いてプラズマ発生のメカニズムを説明する。
陰極と陽極間に電圧を印加する事で放電を行い、更に、陰極の外周部よりプラズマ発生用のガスを放電空間部に注入する事でプラズマを発生させる事が可能となる。但し、陰極と陽極の放電電流が移動せず固定されていると2つの問題が発生する。一つ目の問題は注入されたプラズマ発生用のガスの内、前記放電電流の近くを通過したガスだけがプラズマ化され、放電電流から離れた場所を通過したガスはプラズマ化されないという問題である。上記問題を解決するため一般的なプラズマトーチでは、プラズマ発生用のガスを旋回させる方法をとっている。
即ち、プラズマ発生用のガスを図9の導入孔を通過させる事で高速旋回させ、高速旋回したガスを放電空間に注入する事で多くのガスを放電電流の近くを通過させ、放電空間内部でのプラズマを均一にさせる事で解決している。
但し、一般的なプラズマトーチで採用している様に、プラズマ発生用のガスを高速旋回させて放電空間部に注入すると、陰極中心部の貫通穴から投入した蓄光粒子が旋回するガス流の影響で放電空間の中心軸から外れ 溶融した蓄光粒子が陽極放電面に付着するという致命的なトラブルが発生する。この様な致命的なトラブルがあるため、図7の外部供給方式が採用されている訳である。
特に、蓄光粒子の場合には比重が3.4前後と小さいため旋回するガス流の影響で溶融した蓄光粒子が陽極放電面に付着し易いので大きな問題となる。
上記の様な致命的なトラブルを解決する方法としては、プラズマ発生用のガスを旋回させず且つ前記プラズマガス室壁面と前記陽極放電面の交点に於いて渦を発生させず放電空間部に注入する事で、陽極放電面に沿って乱れの少ない強い流れを発生させると共に放電電流を放電空間の中心軸廻りに回転させる方法が考えられる。放電電流を回転出来れば放電空間部に注入されたプラズマ発生用のガスをすべてプラズマ化出来ると共に溶融した蓄光粒子が陽極放電面に付着する事を防ぐ事が可能となる。
二つ目の問題は、陰極と陽極の放電箇所が固定されていると、放電箇所が長時間高温にさらされるため、局所的な消耗(蒸発)が激しく発生するという問題である。蒸発した電極部材はプラズマ空間に多量のコンタミとして混入し、最終的に蓄光材表面や一部は内部まで侵入し、結果的に蓄光性能が劣化し、残光性に優れた高輝度な蓄光材を作製する事が出来ない。
この場合、プラズマ発生用に使用するガスとしてはArガスとHガスの混合ガスが使用されているが、製造時のランニングコストを安くする上ではArガスに替わってNガスの使用が求められているが、Nガスを使用すると電極の消耗(蒸発)が更に激しくなるためにNGとなる。
上記の様な問題を解決するためにも、放電電流を放電空間の中心軸廻りに回転させる必要がある。
特許文献6には、発生した放電電流を磁石により回転させると共に被溶融材料をプラズマ中心部に投入する構造のプラズマトーチが開示されている。しかしながら、特許文献6には溶融した被溶融材料が陽極放電面に付着するという致命的なトラブルを解決する手段が記載されていないと共に、特許文献6で記載されている磁石の配置では、プラズマ出力を上げて行くと、放電電流の回転が不安定になり、最終的には放電が途切れてしまうというプラズマトーチの課題が残されている。
もし、特許文献6でプラズマ発生用のガスを旋回させているとすると、被溶融材料の一部が陽極放電面に付着していく事になる。この時、被溶融材料が導電性のある金属系の材料であれば放電が阻害されるという問題は発生しないが、蓄光粒子の様な非導電性の材料の場合には放電が阻害されるという大きな問題が発生する。
更に特許文献6でプラズマ発生用のガスを旋回させていないとしても、図10で示す様にプラズマガス室壁面と陽極放電面の交点であるB点における両者の傾斜角度が大きく異なるため、プラズマ発生用のガスがプラズマガス室から放電空間に流れ入る際に、急激な流れの変化により渦を発生し、結果的に被溶融材料の一部が放電空間の中心軸から外れて陽極放電面に付着していく事になる。
即ち、被溶融材料が陽極放電面に付着するという致命的なトラブルを解決するためには、プラズマ発生用のガスを旋回させず且つ前記プラズマガス室壁面と前記陽極放電面の交点Bに於いて渦を発生させず放電空間部に注入する事が必須要件となる。
図11は特許文献6に基づいて、長さ方向に着磁したリング状磁石を2個用い、異極を突き合わせる様に配置した事例である。一つの設計例として図11で示す様に磁石の内径を40mm、外径を80mm、長さを10mmとして、リング状陰極凸部の放電開始点(陰極点)と陽極の放電到達点(陽極点)の最大距離を25mmとし、前記25mmの間に2個の磁石が存在する様に設計した構造である。
この時のリング状陰極凸部から凸部前方25mmまでの距離に於ける磁束密度を計算した結果が図12である。この時の磁束密度の値は、放電空間の中心軸に直交する方向の磁束密度の値であり、2個の磁石の中間点では磁束密度が0ガウスとなり、その右領域では磁束密度の値が正の値を取り、その左の領域では磁束密度の値が負の値を取っている。この場合、放電空間部の中心軸に直交し且つ磁石から中心軸に向かう磁束を正の値で表わし、逆に中心軸から磁石に向かう磁束を負の値で表わしている。
この事は磁束密度が0ガウスとなる磁石の中間点を境に、放電電流を回転させる回転方向が逆になるという事である。このため、放電電流回転が不安定になり、最終的には放電が途切れてしまう事になる。
勿論、プラズマ出力を小さくすると、陽極点が磁石の中間点より右側に移動し、陰極点と陽極点の両方が磁石の中間点より右側になるため、放電電流の逆回転が発生しないが、プラズマ出力を大きくしていくと陽極点が磁石の中間点より左側に移動するため放電電流の逆回転が発生し、放電電流回転が不安定になり、最終的には放電が途切れてしまうという課題が残されている。
図13は特許文献6に基づいて、長さ方向に着磁したリング状磁石を2個用い、同極を突き合わせる様に配置した事例である。一つの設計例として図13で示す様に磁石の内径を40mm、外径を80mm、長さを10mmとして、リング状陰極凸部の放電開始点(陰極点)と陽極の放電到達点(陽極点)の最大距離を25mmとし、前記25mmの間に2個の磁石が存在する様に設計した構造である。
この時のリング状陰極凸部から凸部前方25mmまでの距離に於ける磁束密度を計算した結果が図14である。この時の磁束密度の値については図12と同様に、放電空間の中心軸に直交する方向の磁束密度の値であり、2個の磁石の左右端では磁束密度が0ガウスとなり、2個の磁石の右端の右領域では磁束密度の値が正の値を取り、その左の領域では磁束密度の値が負の値を取っている。この事は磁束密度が0ガウスとなる2個の磁石の右端を境に、放電電流を回転させる回転方向が逆になるという事である。このため、放電電流回転が不安定になり、最終的には放電が途切れてしまうという課題が残されている。
まず、蓄光材の基本的課題を解決するための手段に関し説明する。
蓄光材の基本的課題を解決するため、本発明ではプラズマ中心部の超高温の熱で蓄光材粒子を溶融させ、その後、急冷させる手段を採用した。
結晶母体をSrAlとした時に、結晶母体中に賦活助剤であるDyを大量に固溶させる一つの方法は温度を上げて行く事である。温度が上がれば上がるほど固溶量が増える訳であるが、冷却に伴って再び固溶量が減少するため、ゆっくりした冷却方法では効果が無い事になるが、本発明の様にプラズマ中心部の超高温の熱で蓄光材粒子を溶融させ、その後、急冷させると、過飽和固溶が発生する。即ち、固溶したDyが析出する時間がなく、固溶したまま結晶母体中に存在する事になり、結果的に、蓄光材の性能を左右する賦活助剤(Dy)を蓄光材の結晶母体中に大量に固溶させる事が可能となる。
次に、残光性に優れた高輝度な球形状蓄光材の製造に於ける、プラズマトーチの課題を解決するための手段に関し説明する。
プラズマトーチの課題を解決するため、本発明のプラズマトーチの基本構造は、
中央部に貫通穴を持ち且つ外周に凸部の放電部を持つリング状陰極と前記リング状陰極の凸部前方に逆テーパ状に絞られた形状の放電空間部を形成する陽極放電面を設け、両電極間に電圧を印加する事で放電電流を発生させ、発生した放電電流を放電空間の径方向外側に配置した磁石により放電空間の中心軸廻りに回転せしめ、更に前記リング状陰極の凸部後方にプラズマガス室を設け、前記プラズマガス室を経由したプラズマ発生用のガスを前記リング状陰極外周部より前記放電空間部に注入する事でプラズマを発生させる事を特徴とするプラズマトーチを利用し、前記リング状陰極の中央部の貫通穴より前記放電空間の中心軸に沿って蓄光材粒子を前記リング状陰極の凸部後方からプラズマ中に投入する事で、プラズマ中心部の超高温の熱で蓄光材粒子を溶融させ、その後、急冷させる球形状蓄光材の製造方法において、プラズマ発生用のガスを旋回させず且つ前記プラズマガス室壁面と前記陽極放電面の交点に於いて渦を発生させず放電空間部に注入する事で、溶融した蓄光材粒子が陽極放電面に付着するのを防ぐ構造としている。
更に、プラズマ出力の変化に応じて放電の向きを変える放電電流と磁界の作用により生じる放電電流の回転が全てのプラズマ出力範囲で同一回転方向になり且つ前記リング状陰極凸部の放電部において 前記放電空間部の中心軸と直交する方向の磁束密度が100ガウス以上になる様な磁石構造及び磁石配置を行う構造としている。
前記構造で、リング状陰極凸部の放電部において 前記放電空間部の中心軸と直交する方向の磁束密度が100ガウス以上にする理由は、放電電流を維持するのに必要な熱電子放出を課せられているリング状陰極凸部の放電開始点(陰極点)では、熱電子放出に有利な地点に止ろうとする傾向が強く、陰極点を連続的に安定的に回転させるためには最低でも100ガウス以上の磁束密度が必要となるためである。
放電電流回転力は放電電流I×磁束Hに比例するため、特に、放電電流Iが小さい場合には、放電電流回転力が小さくなり、放電電流回転が不安定になる。この様な不具合を解決するためにも、リング状陰極凸部の磁束Hを大きくする必要があり、最低でも100ガウス以上の磁束密度が必要となる。
次に、上記構造を満足させる磁石構造及び磁石配置を行ったプラズマトーチの2つの構造案について説明する。
図15(a)は径方向に着磁したリング状磁石を用いた一つ目の事例であり、(b)はリング状磁石を軸方向から見た図であり、内径側がN極、外径側がS極という磁石構造にしている。
一つの設計例として図15で示す様に磁石の内径を40mm、外径を80mm、長さを55mmとして、リング状陰極凸部の放電開始点(陰極点)と陽極の放電到達点(陽極点)の最大距離を25mmとし、リング状陰極凸部の放電開始点(陰極点)が磁石の中央部付近にくる様に設計した構造である。この時のリング状陰極凸部から凸部前方25mmまでの距離に於ける磁束密度を計算した結果が図16である。この時の磁束密度の値とは、放電空間の中心軸に直交する方向の磁束密度の値であり、図16で解る様に、磁束密度が全て正の値を取ると共に、その数値は均一で大きく且つ陰極凸部の磁束密度は359.72ガウスと100ガウス以上になっている。
但し、この時リング状陰極凸部の放電開始点(陰極点)が磁石の右端部付近に来る様に設計すると放電空間の中心軸に直交する方向の磁束密度の値が全て正の値を取るにも関わらず、プラズマ出力を増加させていくと、放電の向きが初期の放電電流の向きから大きく変化し、最終的に放電電流回転方向が逆になるプラズマ出力範囲が存在する事となり、放電電流の回転が不安定になり、最終的には放電が途切れてしまう。
この理由を説明する前に、磁石を設ける事で放電電流回転が可能になる原理を説明すると共にプラズマ出力を増加させるに従って、放電電流の向きが変化する事を説明する。
図15の事例を用い、磁石を設ける事で放電電流回転が可能になる原理を説明する。図17(a)(b)は放電電流回転の原理図で、外周に凸部の放電部を持つリング状陰極と陽極との間に電圧を印加すると、放電空間に放電が生じる。この放電空間に送り込まれたプラズマガスはエネルギーを与えられ、プラズマ状態になり両電極間に電流Iが流れる。プラズマは発生直後リング状陰極及び陽極の表面上のエネルギー消費が最小になる地点であるA点とB点に形成され、B点からA点に向けて電流Iが流れる。この時A点とB点で形成される放電電流は、放電空間部の中心軸に対し約45度程度の角度になる。
一方、放電空間の径方向外側に配置したリング状磁石により、放電空間部に図17(a)の様な磁界が発生し、磁束Hが生まれる。電流Iと磁束Hが交叉するとフレミングの左手の法則により、放電電流には電流I×磁束Hに比例した回転力Fが作用する。この時の回転方向もフレミングの左手の法則により、電流と磁界が交叉する角度で決定される。
この回転力により、放電電流は、リング状陰極の凸部頂点に沿って放電開始点(陰極点)が回転すると共に、陽極の放電到達点(陽極点)も同じく回転する事になる。この時の回転は、放電開始から徐々に加速され、数分後には毎秒数百回転に到達する事になる。この様な原理で放電電流が高速回転する事になる。
次にプラズマ出力を増加させるに従って 放電電流の向きが変化する事を、図17(b)を用い説明する。放電電流を増やすと同時にプラズマガスの注入量を増やすと、プラズマガスの運動エネルギーを受けて陽極点はC点に移動し、更にプラズマガスの注入量を増やしていくと陽極点は最終点であるD点に移動する。
この時、リング状陰極凸部から凸部前方D点までの距離は25mmとなると共にA点とD点で形成される放電電流は 放電空間部の中心軸とほぼ平行状態になる。即ち、初期放電時の放電電流の角度45度が徐々に変化し、最終的に放電空間部の中心軸に対し0度にまで変化する事になる。
この様に陽極点を移動させ、陰極点との距離を長く出来ると放電電流を流すために必要な電圧Vも高くなり、プラズマ出力は電圧V×電流Iに比例するので、最終的に大きなプラズマ出力を出す事が可能となる。
又、この様に陰極点・陽極点が高速回転すると、極点集中による電極の損傷がなくなり、電極寿命が飛躍的に向上すると共に、電極消耗に伴うコンタミの発生も抑えられ事になる。更に、電極損傷を加速するガスとして、低ランニングコストながら使用制限されてきた窒素ガスなどを使用する事が出来、結果的に、球状化蓄光材を製造する際のランニングコストを削減する事も可能となる。
図17(a)(b)でわかる様に、放電空間内部で磁界の向きが変化すると共にプラズマ出力に応じて放電電流の向きも45度程度変化する事になる。放電電流の回転が安定するためには、プラズマ出力の変化に応じて放電の向きを変える放電電流と放電空間内の磁界の作用により生じる放電空間中心軸廻りの放電電流の回転が常に同一回転方向である必要がある。
リング状陰極凸部の放電開始点(陰極点)が磁石の中央部付近にくる様に設計した場合には プラズマ出力を変化させても放電電流の回転が常に同一回転方向になるが、リング状陰極凸部の放電開始点(陰極点)が磁石の右端部付近に来る様に設計した場合には、プラズマ出力を変化させていくと電流と磁界が交叉する角度が大きく変化するため、放電電流の回転が同一回転方向にならないプラズマ出力範囲が存在し、放電電流回転が不安定になり、最終的には放電が途切れてしまう。
上記の設計例では、内径側がN極、外径側がS極という磁石構造にしているが
内径側がS極、外径側がN極という磁石構造にしても同じ結果になる。
図18は長さ方向に着磁したリング状磁石を用いた二つ目の事例である。一つの設計例として図18示す様に磁石の内径を40mm、外径を80mm、長さを55mmとして、リング状陰極凸部の放電開始点(陰極点)と陽極の放電到達点(陽極点)の最大距離を25mmとし、リング状陰極凸部の放電開始点(陰極点)が磁石の右端部付近にくる様に設計した構造である。この時のリング状陰極凸部から凸部前方25mmまでの距離に於ける磁束密度を計算した結果が図19である。図19で解る様に、磁束密度が全て正の値を取ると共に、陰極凸部の磁束密度は483.73ガウスと100ガウス以上になっている。
但し、この時リング状陰極凸部の放電開始点(陰極点)が磁石の中央部付近に来る様に設計すると、プラズマ出力を変化させていくに従い電流と磁界が交叉する角度が大きく変化するため、放電電流の回転が同一回転方向にならないプラズマ出力範囲が存在し、放電電流の回転が不安定になり、最終的には放電が途切れてしまう。又、リング状陰極凸部の磁束密度も0ガウスになるためNGとなる。
上記の設計例では内径40mm×外径80mm×長さ55mmの磁石を1個使用したが、内径40mm×外径80mm×長さ27.5mmの磁石2個を、お互い異極同士が向かい合う形で使用しても同じ結果になる。
又、上記の設計例では、陰極凸部側をN極にしているが、陰極凸部側をS極にしても同じ結果になる。
本発明のプラズマトーチの構造では、蓄光材粒子をプラズマジェットの外側から投入せずに、前記リング状陰極の中央部の貫通穴より前記放電空間の中心軸に沿って蓄光材粒子を前記リング状陰極の凸部後方から旋回プラズマ中に送り込む事で、プラズマ周辺部でなくプラズマ中心部の超高温の熱で蓄光材粒子を溶融させる構造としている。
この時、プラズマ発生用のガスを旋回させず且つ前記プラズマガス室壁面と前記陽極放電面の交点Bに於いて渦を発生させず放電空間部に注入する事で、陽極放電面に沿って乱れの少ない強い流れが発生し、結果的に溶融した蓄光材粒子が前記放電空間の中心軸から外れて陽極放電面に付着するのを防ぐ構造としている。
上記の様に陽極壁面に沿って乱れの少ない強い流れをつくる事により、放電到達点(陽極点)をB点からC点、D点に移動させる事も可能となる。B点で渦が発生すると溶融した蓄光粒子が陽極放電面に付着するだけでなく、放電到達点(陽極点)をB点からC点、D点に移動させる事も難しくなる。
この事により、従来は溶融させる事が出来なかった難溶融材料や粒径の大きな材料も容易に溶融させる事が可能となり、本発明の様に大粒径の蓄光材粒子を投入しても、蓄光材粒子の表層部分のみならず中心部分まで溶融させ、前記大粒径の蓄光材粒子内部に存在する無数の微細な気孔を蓄光材粒子中心部に集める事で、中心部が空洞化され且つ周辺部に微細な気孔を残さない球形状蓄光材の製造が可能となる。
本発明により、残光性に優れた高輝度な球形状蓄光材が得られる。次に、本発明の製造方法で作製した蓄光材が、残光性に優れた高輝度な蓄光材になる4つの理由を下記する。
一つ目の理由は、従来技術の粉砕工程で発生した蓄光材粒子表面の格子欠陥が無くなる事により、蓄光性能の向上が図れる事である。
一般的な蓄光材の製造方法は蓄光材原料を秤量〜混合した後、高温で焼結し、最後に焼結した塊を機械的に粉砕するが、この粉砕工程で蓄光材粒子の表面が傷つき、蓄光材粒子表面に多くの格子欠陥が発生し、前記格子欠陥は光を吸収するため、結果的に蓄光性能が悪くなる。
上記の様な格子欠陥を持った蓄光材粒子でも、溶融〜冷却させると再結晶化し、格子欠陥が無くなるため、蓄光性能の向上が図れる。
二つ目の理由は、蓄光材内部に存在する微細な気孔が少なくなり、結果的に光散乱が減少する事により、蓄光性能の向上が図れる事である。
一般的な蓄光材の製造方法は、蓄光材原料を秤量〜混合した後、高温で焼結する訳であるが、一般的な焼結だけでは、密度が理論密度の90%〜95%程度にしか緻密化出来ない。即ち、焼結体内部に微細な気孔が多量に存在し、焼結体内部に入った光は無数の微細気孔で散乱を受け、光透過性が悪くなる。一般の陶磁器が光を通さないのも、上記理由による。
上記の様な微細気孔を持った蓄光材粒子でも、粒子の中心部まで溶融させると表面張力で粒子が球状になると共に、内部の気孔に存在するガスも粒子の中心に集まり球状化するため、微細気孔がなくなり、結果的に蓄光性能の向上が図れる。
三つ目の理由は、大粒径の蓄光材を使用すると、結果的に光散乱が減少する事により、蓄光性能の向上が図れる事である。
蓄光材を製品化する時には、一般的に透明樹脂と混ぜて製品化する。この時、透明樹脂の屈折率が1.49程度に対し、蓄光材の屈折率は1.65〜1.70程度となるため 透明樹脂と蓄光材の界面で大きな光屈折が発生する。小粒径の蓄光材を使用すればする程、上記の様な屈折が多く発生し、光の透過性が悪くなり、結果的に蓄光性能が悪くなる。このため、どれだけ大粒径の蓄光材を球状化出来るかが、蓄光性能向上の一つの鍵となる。
四つ目の理由は、蓄光材の性能を左右する賦活剤(EuO)、賦活助剤(Dy)を、蓄光材の結晶母体中に大量に固溶させる事が可能となり、蓄光性能の向上が図れる事である。
結晶母体としてSrAl4、賦活剤としてEuOを、賦活助剤としてDyを例にとった蓄光〜発光のメカニズム(1) 結晶母体としてSrAl4、賦活剤としてEuOを、賦活助剤としてDyを例にとった蓄光〜発光のメカニズム(2) 高周波熱プラズマ装置の概略図 プラズマジェットにおける温度分布 プラズマジェットへの被溶融材料の注入方式(1) プラズマジェットへの被溶融材料の注入方式(2) プラズマジェットへの被溶融材料の注入方式(3) 一般的なプラズマトーチを、陰極中心部の貫通穴から被溶融材料をプラズマ中に投入出来る様に改造したプラズマトーチの構造図(1) プラズマ発生用のガスをプラズマガス旋回室に導入する際の導入孔の断面図 一般的なプラズマトーチを、陰極中心部の貫通穴から被溶融材料をプラズマ中に投入出来る様に改造したプラズマトーチの構造図(2) 特許文献6に基づく構造設計事例(1) 同上の磁束密度分布図 特許文献6に基づく構造設計事例(2) 同上の磁束密度分布図 (a)及び(b)は本発明に基づく構造設計事例(1) 同上の磁束密度分布図 (a)及び(b)は放電電流回転の原理図 本発明に基づく構造設計事例(2) 同上の磁束密度分布図 本発明に係るプラズマトーチの構造図(1) 本発明に係るプラズマトーチの構造図(2) 本発明に係る製造方法の実施に用いる装置の概略図 球形状蓄光材の断面図(1) 球形状蓄光材の断面図(2)
まず本発明の製造装置及び製造プロセスを添付図面に基づいて説明する。図20は本発明に係るプラズマトーチの構造図(1)で、トーチ本体1の前方に陽極3を取付け、また絶縁体2の内側にリング状陰極4を保持している。このリング状陰極4は中央部に貫通穴4aを持ち且つ外周に凸状の放電部4bを持っている。このリング状陰極4の凸部前方で陽極3の内側に放電空間Sが形成され、この放電空間Sを囲繞する陽極放電面の外側に磁石5を設けている。
またトーチ本体1に形成した蓄光材投入口6から投入された蓄光材が前記リング状陰極4の中央部の貫通穴4aを通して放電空間Sに投入出来、更に、トーチ本体1に形成したプラズマ発生用ガス注入口7から注入されたガスはプラズマガス導入孔8からプラズマガス室9に入り、絶縁材料からなる層流リング10を経由して、最終的に前記リング状陰極4の外周部より放電空間Sに注入出来る構造としている。勿論プラズマガス導入孔8は円周上に設けた孔を傾斜させていない構造としている。この様に層流リング10を設けるとプラズマガス室壁面と陽極放電面の交点Bで渦の発生はなく、陽極放電面に沿った乱れの少ない強い流れが出来る事になる。
図21も同じく本発明に係るプラズマトーチの構造図(2)で、図20と図21の違いは、図20では層流リング壁面と陽極放電面が同一傾斜角度で且つ連続した構造であるのに対し、図21では層流リング壁面と陽極放電面が同一傾斜角度ではあるが連続しない構造にしている事である。理論的には図20の方が望ましいが、図21の構造でもプラズマガス室壁面と陽極放電面の交点Bで渦の発生はない。但し、絶縁材料の耐熱性が弱いと層流リングがプラズマの熱で溶ける恐れがあるため、現実的には図21の様な構造を取る必要がある。
この様な構造にする事で、プラズマ発生用のガスを旋回させず且つ前記プラズマガス室壁面と前記陽極放電面の交点Bに於いて渦を発生させず放電空間部に注入する事が可能になり、結果的に、溶融した蓄光材粒子が陽極放電面に付着する事を防止出来ると共に放電到達点(陽極点)を下流側に伸ばす事も可能になる。
図22は発明に係る製造方法の実施に用いる装置の概略図で、図22を用いて装置の概要と製造プロセスの説明を行う。
まず製造装置であるが、図22で示す様に冷却室本体11の上部にプラズマトーチを備え、前記プラズマトーチの上方に蓄光材投入口6及びプラズマ発生用ガス注入口7を設けた構造になっている。
次に製造プロセスであるが、最初に電磁弁12を開き真空ポンプで冷却室内の空気を除去した後、電磁弁13を開き不活性ガスを冷却室に注入する。冷却室11の圧力が上がると電磁弁14を開き不活性ガスの外部放出を開始する。
次にプラズマ発生用ガスを注入し、リング状陰極4と陽極3の間に電圧を印加するとプラズマジェット火炎Pが発生する。発生したプラズマは磁石5の作用で回転を始め、数分後には毎秒数百回転に到達する。
その後、蓄光粒子を上部から投入すると、投入された蓄光粒子は最も高温状態のプラズマの中心部から外れることなく移動せしめる間に溶融され、その後冷却室11に落下していく。
プラズマ中心部の超高温の熱で溶融された粒子は冷却室11で急冷され、球状の粒子15となり冷却室11の底部に溜まっていく。プラズマ溶融処理が完了した後は、冷却室の底板16を開けて球状化した蓄光粒子15を取り出す事で作業は完了となる。
上記の様な装置を利用して球形状蓄光材を作製すると、図23で示す様に中心部が空洞化され且つ周辺部に微細な気孔を残さない理想的な構造の球形状蓄光材15となる。この様に内部に微細な気孔が無いと、蓄光材内部に入った光が散乱を受けにくいため、光透過性が向上し、結果的に蓄光性能が向上する事になる。
この時、被溶融材料として緻密性の高い蓄光材粒子を投入すると中心部の空洞15aも小さくなるため更に蓄光性能が向上する事になる。
又、蓄光材表面も溶融〜冷却の工程で再結晶化され、粉砕の際に傷付けられ生じた格子欠陥が無くなるため、光の吸収要因が減り、結果的に蓄光性能が向上する事になる。
但し、溶融が不充分で大粒径の蓄光材粒子15の表層部分だけが溶融した場合には図24で示す様に球状化された蓄光材の内部に無数の微細な気孔が存在する構造の球形状蓄光材となる。この様に内部に無数の微細な気孔が存在すると、蓄光材内部に入った光が散乱され光透過性が悪いため、蓄光性能は向上しない。
以下に本発明の好適な実施例を説明する。
まず、プラズマトーチに投入する大粒径の蓄光材の製造に関し、実施例を示す。
実施例は特許文献1や特許文献2と異なり、賦活剤としてEuでなくEuを事前還元したEuOを使用した。
賦活剤の原料であるEuをEuOに事前還元するのに、結晶母体の構成元素の一つであるCaを使用した実施例を示す。
Euを3.52gr,Caを0.72gr秤量し、ボールミル等で混合した後、アルミナ坩堝内に充填し蓋をした後、非酸化雰囲気中で1000℃×12時間程度加熱する。この時の反応はEu+1.8Ca→2EuO+CaO+0.8Caとなり、EuはすべてEuOに還元される事になる。還元した材料をX線回折した結果 EuはすべてEuOになっていた。Caの量を減らしていくと若干Euが還元されずに残っていたのでCaの量は理論値より少し過剰に添加する方が良い。Caの替わりにAlを使用しても、3Eu+4Al→6EuO+Al+2Alとなり、理論的にはEuはすべてEuOに還元される事になる。
次に、事前還元したEuOとDyの混合材料の製造工程について説明する。事前還元したEuOをボールミル等で微細化し、微細化したEuOとDyを1:5の比率で混合すると共に焼結を促進させるために焼結助剤(フラックス)としてCaFを適量(約50%程度)添加する。
同上の材料を加圧成形装置で直径60mm×厚み10mm程度の円盤状に成形する。その後CIP処理装置で400MPaの圧力で加圧し、密度を理論密度の65%程度に緻密化する。同上の成形品を真空雰囲気中で1430℃×30分程度焼結すると密度が理論密度の95%以上の緻密化されたEuO・Dy・CaFの混合プレートが出来る。このEuO・Dy・CaFの混合プレートを粉砕し10μm〜20μmの粉末に分級するとEuO・Dy・CaFの混合粉末が完成する。
次に、SrCO、CaCO、Alを用い、(Sr0.75Ca0.250.9Al3.9の構成になる結晶母体の製造工程について説明する。まずSrCO、CaCO、Alを目標の構成比率になるように秤量し、ボールミル等で混合した後、アルミナ坩堝に充填し、大気中で1400℃×6時間焼結する事で(Sr0.75Ca0.250.9Al3.9の構成の焼結体を作製出来る。
最後に、粒径が100ミクロン〜200ミクロンの蓄光材粒子の製造工程について説明する。
まず(Sr0.75Ca0.250.9Al3.9の構成になる様に事前焼結した材料にEuO・Dy・CaF混合粉末を添加し、ボールミル等で粉砕・混合した後、加圧成形装置で直径60mm×厚み4mm程度の円盤状に成形する。その後CIP処理装置で400MPaの圧力で加圧し、密度を理論密度の65%程度に緻密化する。同上の成形品を真空雰囲気中でゆっくりした昇温条件下で1100℃まで加熱し、事前焼結した(Sr0.75Ca0.250.9Al3.9が空気中から吸収したCOガスや水分を穏かに除去する。この時、昇温条件を10時間〜20時間かけてゆっくり昇温しないと、成形品内部で発生したガスにより大きな脱気穴が発生し、この後の焼結工程での緻密化が進みにくいという問題が発生する。
更に、COガスや水分を除去した後の成形品を真空雰囲気中で1550℃の加熱条件で焼結し、密度が理論密度の98%の焼結体を作製する。
焼結シーケンスとしては1100℃までは約6℃/分の昇温速度で加熱し、1100℃で約1.5時間保持し、1100℃〜1400℃までは10℃/分の昇温速度で加熱し、1400℃〜1550℃までは0.6℃/分のゆっくりした昇温速度で加熱し、1550℃で約4時間保持する事により、成形品の密度が理論密度の98%で且つ成形品の厚みが約3mm程度の焼結体が出来た。
上記焼結体を粉砕〜分級し、粒径が100ミクロン〜200ミクロンの蓄光材粒子を準備した。上記大粒径の蓄光粒子を粉末供給装置に充填し、プラズマトーチに投入した結果、溶融した蓄光材粒子が陽極壁面に付着するというトラブルも発生せず、中心部が空洞化され且つ周辺部に微細な気孔を残さない良好な球状化蓄光材がほぼ歩留まり100%で作製出来た。この時、プラズマ発生用のガスとしてはArガスとHガスの混合ガスを使用した。
プラズマトーチ投入前の蓄光材とプラズマ投入後の蓄光材を比較すると 蓄光性能が約5〜6倍程度向上した事が確認出来た。
プラズマ発生用のガスとしてNガスとHガスの混合ガスを使用した場合には若干コンタミが発生し、蓄光性能は悪くなったが、それでもプラズマトーチ投入前の蓄光材と比較すると、蓄光性能が約3〜4倍程度向上していた。
1…トーチ本体、2…絶縁体、3…陽極、4…リング状陰極、4a…リング状陰極の貫通穴、4b…リング状陰極の凸状放電部、5…磁石、6…蓄光材投入口、7…プラズマ発生用ガス注入口、8…プラズマガス導入孔、9…プラズマガス室、
10…絶縁材料からなる層流リング、11…冷却室、15…球状の蓄光材粒子、16…冷却室の底板
P…プラズマジェット火炎
S…放電空間

Claims (4)

  1. 陰極と陽極の間に形成される放電空間にプラズマ発生用ガスを供給するプラズマトーチを利用し、プラズマ中心部の高温の熱で蓄光材粒子を溶融させ、その後、急冷させる球形状蓄光材の製造方法において、
    前記電極間に発生した放電電流を放電空間の中心軸廻りに回転させる環状磁石が放電空間の径方向外側の前記陽極内に配置され、前記陰極には中心部に蓄光材粒子を投入する貫通が形成され、また前記陰極の放電空間に臨む先端部はリング状の放電凸部とされ、前記陰極の外側には絶縁体が設けられ、この絶縁体の外周面と前記陽極内側面との間に前記放電空間部につながるプラズマガス室が形成され、このプラズマガス室にプラズマ発生用ガスを供給するプラズマガス導入孔がプラズマガス室の円周上に径方向に対し傾斜しないで形成され、また前記放電凸部の外側でプラズマガス室を画成する陽極内側面には層流リングが設けられ、この層流リングの内側面は前記放電空間部を形成する逆テーパ状に絞られた陽極内側面に対し面一となるように前方に向かって逆テーパ状に絞られた形状をなし、且つ層流リングの内側面と前記放電空間部を形成する陽極内側面の傾斜角度を等しくすることで、プラズマ発生用のガスを旋回させず且つ前記プラズマガス室壁面と前記陽極放電面の交点に於いて渦を発生させず放電空間部に注入し、更に前記リング状陰極の放電凸部における放電空間部の中心軸と直交する方向の磁束密度を100ガウス以上とすることを特徴とする球形状蓄光材の製造方法。
  2. 請求項1に記載の球形状蓄光材の製造方法において、前記蓄光材粒子の直径を100ミクロン以上200ミクロン以下とすることを特徴とする球形状蓄光材の製造方法。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の球形状蓄光材の製造方法において、前記プラズマ発生用のガスとして、Arガス、HガスまたはNガスを使用することを特徴とする球形状蓄光材の製造方法。
  4. 球形状蓄光材を製造するためのプラズマトーチであって、このプラズマトーチは、中央部に蓄光材粒子を投入する貫通穴を持ち且つ外周に凸部の放電部を持つリング状陰極と前記リング状陰極の凸部前方に逆テーパ状に絞られた形状の放電空間部を形成する陽極放電面を設け、両電極間に電圧を印加する事で放電電流を発生させ、発生した放電電流を放電空間の径方向外側に配置した磁石により放電空間の中心軸廻りに回転せしめ、更に前記リング状陰極の凸部後方にプラズマガス室を設け、前記放電空間部につながるプラズマガス室の円周上に設けられたプラズマガス導入孔を径方向に対し傾斜させず、且つ前記放電凸部の外側でプラズマガス室を画成する陽極内側面には層流リングを設け、この層流リング壁面と前記陽極放電面とを同一傾斜角とし、前記陽極内には前記放電空間部を囲む環状磁石が配置され、この配置により前記リング状陰極の放電凸部における放電空間部の中心軸と直交する方向の磁界密度が100ガウス以上にされ、前記プラズマガス室を経由したプラズマ発生用のガスを、前記リング状陰極外周部より前記放電空間部に注入する事で、プラズマ発生用のガスを旋回させず且つ前記プラズマガス室壁面と前記陽極放電面の交点に於いて渦を発生させずにプラズマを発生させる事を特徴とするプラズマトーチ。
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