JP5361678B2 - コンセント - Google Patents

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本発明は、複数本の丸形のプラグピンとこの複数本のプラグピンの周りを囲む周壁とを具備したプラグが着脱自在に接続され、このプラグに電力を供給するコンセントに関する。
従来からコンセントには、供給電流に応じて識別可能なコンセントが提供されている。例えば特許文献1には、プラグのプラグピンを挿入するピン挿入孔の形状を供給電流に応じて変更するものが開示されている。
また、コンセントには、通電中において直流コンセントからプラグを引き抜くときに、コンセントとプラグとの間において発生するアークが見えることを抑制するため、プラグにはプラグピンを外側から覆う周壁が設けられ、コンセントには周壁を挿入するための周壁挿入溝が設けられるものが知られている。このようなプラグ及びコンセントの例としては、例えばIEC規格に準拠したプラグ及びコンセントがある。
特開2006−278055号公報
ところで、特許文献1のように供給電流に応じてプラグピンの形状を変更した場合、供給電流に応じて専用のプラグピンを用意しなければならず、プラグピンの形状の共通化が困難であった。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、プラグピンの形状の共通化を図ることのできる供給電流別に識別されたコンセントを提供することにある。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
(1)請求項1に記載の発明は、複数本の丸形のプラグピンとこの複数本のプラグピンの周りを囲む周壁とを具備したプラグが着脱自在に接続され、このプラグに電力を供給するコンセントであって、当該コンセントには、前記周壁が挿入される周壁挿入溝と、前記周壁挿入溝に囲まれる表面部と、この表面部に形成されるとともに前記プラグピンが挿入されるピン挿入孔とが設けられ、前記周壁挿入溝には、供給電流に応じてプラグに設けられたリブが挿入される延長溝部がこの周壁挿入溝から延長して設けられることを要旨とする。
この発明によれば、供給電流に応じて周壁挿入溝に延長溝部が設けられるため、即ち供給電流に応じてピン挿入孔の形状を変更しないため、プラグのプラグピンの形状を供給電流に応じて変更することを省略することができる。したがって、供給電流の変更に対して共通のプラグピンの形状を用いることができる。
(2)請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のコンセントにおいて、前記周壁挿入溝及び前記表面部は、ピン挿入方向から見た平面視において四角形状に形成され、前記ピン挿入孔は、円形状に形成されるとともに前記表面部の外周縁の一辺に沿った方向に複数配列されるように設けられ、前記ピン挿入孔は、前記ピン挿入孔が配列される配列方向に沿った一辺を基準辺として、この基準辺に対して垂直な方向を規定する垂直方向において、前記基準辺に対向する辺よりも前記基準辺に近づくように偏った位置に設けられることを要旨とする。
この発明によれば、周壁挿入溝が略四角形状であるため、図12(b)に示す周壁挿入溝111が円環形状である場合と比較して、プラグの周壁が挿入する方向が限定されるようになる。したがって、作業者がプラグを挿入する向きを容易に理解することができるため、使い勝手が良くなる。そして、ピン挿入孔が、表面部におけるピン挿入孔の配列方向に沿った一辺を基準辺として、この基準辺に対する垂直方向において、この基準辺に対向する辺よりも同基準辺に近づくように偏った位置に設けられるため、周壁挿入溝やプラグの周壁に別途逆差しのための構造を形成することなく、コンセントにプラグの逆差しを抑制することができるようになる。したがって、コンセントに別途逆差しのための構造を形成した構成と比較して、コンセントの大型化を抑制することができるようになる。
(3)請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のコンセントにおいて、前記延長溝部は、前記基準辺よりも前記基準辺と対向する辺側に近づくように偏った位置に設けられることを要旨とする。
この発明によれば、延長溝部が周壁挿入溝の略四角形状の四隅のうちの基準辺と対向する辺よりも基準辺側に近づくように偏った位置に設けられる構造と比較して、延長溝部とピン挿入孔との距離を大きくすることができるため、表面部の強度を向上するようになる。したがって、プラグの挿入及び引き抜きに伴う表面部の破損を抑制することができるようになる。
その上、プラグをコンセントに逆差ししようとしても、プラグのリブと延長溝部との位置が合わなくなり、即ち延長溝部にリブが挿入されることが抑制されることとなる。したがって、逆差しを抑制することができるようになる。また延長溝部が逆指しを抑制する構造を兼ねるため、周壁挿入溝やプラグの周壁に別途逆差しのための構造を形成することなく、コンセントにプラグの逆差しを抑制することができるようになる。したがって、コンセントに別途逆差しのための構造を形成した構成と比較して、コンセントの大型化を抑制することができるようになる。
(4)請求項4に記載の発明は、請求項2または3のいずれか一項に記載のコンセントにおいて、前記周壁挿入溝は、供給電圧に応じてピン挿入方向から見た平面視の形状が、略四角形状の四隅のうちの少なくとも一箇所が切り取られた形状に形成される、ことを要旨とする。
この発明によれば、周壁挿入溝の略四角形状の四隅のうちの少なくとも一箇所が切り取られた形状に形成されるため、この略四角形状の形状に応じてプラグの周壁の形状も同様の形状として設けられるようになる。これにより、供給電圧に応じてプラグの周壁の形状及び周壁挿入溝の上記略四角形状の四隅の形状が異なるため、供給電圧が互いに異なるコンセントとプラグとの差し間違いを抑制することができるようになる。また、作業者が周壁の形状を視認することにより、コンセントに対するプラグの挿入方向が分かるため、コンセントにプラグを容易に差し込むことができる。
(5)請求項5に記載の発明は、請求項4に記載のコンセントにおいて、前記周壁挿入溝の略四角形状の四隅のうちの切り取られた形状は、前記基準辺よりも前記基準辺と対向する辺側に近づくように偏った位置に設けられることを要旨とする。
この発明によれば、上述の形状が周壁挿入溝の略四角形状の四隅のうちの基準辺と対向する辺よりも基準辺側に近づくように偏った位置に設けられる構造と比較して、上記の形状とピン挿入孔との距離を大きくすることができるため、表面部の強度を向上させることができるようになる。したがって、プラグの挿入及び引き抜きに伴う表面部の破損を抑制することができるようになる。
本発明によれば、プラグピン形状の共通化を図ることのできる供給電流別に識別されたコンセントを提供することができる。
同実施形態のコンセントについて、(a)コンセントの斜視構造を示す斜視図、(b)コンセントを前方から見た平面構造を示す平面図、(c)コンセントを後方から見た平面構造を示す平面図。 同実施形態の供給電流に応じたコンセントの正面構造について、(a)供給電流が6Aのコンセントの平面図、(b)供給電流が12Aのコンセントの平面図、(c)供給電流が16Aのコンセントの平面図。 同実施形態の供給電圧に応じたコンセントの正面構造について、(a)供給電圧が6Vのコンセントの平面図、(b)供給電圧が12Vのコンセントの平面図、(c)供給電圧が48Vのコンセントの平面図、(d)供給電圧が24Vのコンセントの平面図。 同実施形態のコンセントに挿入されるプラグについて、(a)プラグの斜視構造を示す斜視図、(b)プラグの正面構造を示す平面図。 同実施形態のコンセントとプラグについて、(a)コンセントにプラグが挿入される様子の斜視構造を示す斜視図、(b)コンセントにプラグを逆差しした場合の電源挿入孔とプラグピンとの位置関係を示すコンセントの平面構造を示す平面図。 同実施形態のコンセントとプラグについて、(a)コンセントにプラグが挿入される前の状態の断面構造を示す断面図、(b)コンセントにプラグが挿入された後の状態の断面構造を示す断面図。 同実施形態のコンセントについて、(a)〜(d)壁面に取り付けられた状態の正面構造を示す平面図。 本発明のコンセントを具体化した一実施形態について、コンセントを適用した電力供給システムの概略構造を示す模式図。 本発明のコンセントを具体化したその他の実施形態について、コンセントの斜視構造を示す斜視図。 本発明のコンセントを具体化したその他の実施形態について、コンセントをテーブルタップとして適用した場合の斜視構造を示す斜視図。 本発明のコンセントを具体化したその他の実施形態について、(a)2個モジュール寸法のコンセントの斜視構造を示す斜視図、(b)3個モジュール寸法のコンセントの斜視構造を示す斜視図。 従来のコンセントについて、(a)プラグの平面構造を示す平面図、(b)〜(d)コンセントの平面構造を示す平面図。
図1〜図8を参照して、本発明のコンセントを壁埋め込み式の直流コンセントとして具体化した一実施形態について説明する。
次に図1〜図3を参照して、直流コンセント(以下、「コンセント10」)の構成について説明する。以降では、コンセント10の長手方向を「左右方向Y」とし、コンセント10の短手方向を「上下方向Z」とする。そして左右方向及び上下方向の両方に直交する方向を「前後方向X」とする。本実施形態では、前後方向Xが、プラグピン24(図4参照)がコンセント10に挿入される方向であるピン挿入方向に対応するようになる。
図1(a)に示すように、コンセント10は、樹脂材料を射出成形することによりそれぞれ成形されたボディ11及びカバー12が金属製の一対の組立枠13により互いに固定されることにより略直方体の器体を構成している。
コンセント10は、日本工業規格(JIS C 8303参照)に準拠した大きさであって、大角形連用配線器具の取付枠(JIS C 8375参照)に3個まで並べて取着可能なモジュール寸法の1個分の大きさ(以下、「1個モジュール寸法」)に形成されている。またカバー12の前面12aの左右方向Yの幅H1は、取付枠の矩形状の窓枠の左右方向の幅と略等しくなるように形成されている。
図1(b)に示すように、カバー12の前面12aには、前面12aから後方に向かい凹む周壁挿入溝14と、周壁挿入溝14によって囲まれた部位にて形成される表面部15とが設けられている。周壁挿入溝14の形状は、前方から見た平面視において、略四角形状からこの略四角形状の4隅のうちの下方の2つを切り取った形状となっている。また表面部15の前面15eは、カバー12の前面12aと前後方向Xにおいて面一となるように設けられている。
周壁挿入溝14は、上下方向Zに沿って延びる一対の第1挿入溝14aと、左右方向Yに沿って延びる一対の第2挿入溝14bと、各第1挿入溝14aと下方の第2挿入溝14bとを接続する傾斜溝14cとにより形成されている。傾斜溝14cは、表面部15の上下方向Zの中央位置L1(即ち、表面部15の上下方向Zの長さの半分の位置)より下方に設けられている。また下方の第2挿入溝14bの左右方向Yの中央位置には、この第2挿入溝14bから連続して上方に向かい延びる第1延長溝14dが設けられている。
表面部15の外形は、第1挿入溝14aに対応する第1辺15aと、第2挿入溝14bに対応する第2辺15bと、傾斜溝14cに対応する傾斜辺15cと、第1延長溝14dに対応する凹辺15dとにより形成されている。傾斜辺15cは傾斜溝14cの一部を構成するとともに傾斜辺15cと対向する対向辺14eと平行となるように設けられている。
表面部15の中央位置L1より上方には、前方から見た平面視において円形状の1対の電源挿入孔16が表面部15を上下方向Zに貫通するように設けられている。即ち上方の第2辺15bを基準辺KLとして、電源挿入孔16は下方の第2辺15bよりも基準辺KL側となるように設けられている。
ところで、周壁挿入溝14の形状は、電力供給元である電源回路(不図示)の種類の違いに応じて形成されている。この電源回路は、直流電力供給部1(図8参照)とコンセント10との間に設けられ、例えば分電盤4(図8参照)内に設けられている。
上記電源回路としては、少なくとも超低電圧回路(ELV:Extra−Low Voltage)と安全超低電圧回路(SELV:Safty Extra−Low Voltage)との2種類がある。これらELV及びSELVについては、IEC規格におけるIEC60950−1及びIEC60335−1にそれぞれ規定されている。
電気機器2(図8参照)は、これらELV及びSELVに応じて内部の絶縁構造が異なっている。即ち、ELVに応じた電気機器2では、絶縁構造が二重絶縁構造や強化絶縁構造を採用することにより、この絶縁構造が厳重なものとなっている。一方、SELVに応じた電気機器2では、絶縁構造が二重絶縁構造や強化絶縁構造を採用されない場合があり、ELVに応じた電気機器2より絶縁構造が簡略化されている。
ところで、SELV用のコンセント10にELVに応じた電気機器2を接続した場合には、この電気機器2の絶縁構造が厳重であるため問題が発生することはない。一方で、ELV用のコンセントにSELVに応じた電気機器2を接続した場合には、この電気機器2の絶縁構造が簡略化されているため、危険電圧が供給されたときに電気機器2が故障してしまう場合がある。そのため、コンセント10及びプラグ20(図4参照)には、ELV用及びSELV用と識別する必要がある。特に、ELV用のコンセントにSELV用に応じた電気機器2を誤って接続してしまうことを抑制する必要がある。
そこで、本実施形態では、SELV用のカバー12として周壁挿入溝14に第1延長溝14dが設けられている。一方、ELV用のカバーの周壁挿入溝には第1延長溝14dが省略して形成されるようになる。また同様にプラグ20に設けられた周壁25の形状も周壁挿入溝と同様に形成されている。これにより、ELV用のプラグは、SELV用の周壁挿入溝14に挿入可能であるが、SELV用のプラグは、ELV用の周壁挿入溝に挿入することができなくなる。これにより、ELV用のコンセントにSELV用に応じた電気機器2を誤って接続してしまうことを抑制することができるようになる。
図1(c)に示すように、ボディ11の底壁11aには、電線W(図8参照)が挿通される4個の電線挿通孔11bと、2個の操作孔11cとが設けられている。これら電線挿通孔11b及び操作孔11cのそれぞれは、底壁11aを上下方向Zに貫通する貫通孔である。この操作孔11cは、電線Wをコンセント10から取り外すときに用いる。
図2及び図3を参照して、供給電流及び供給電圧に応じたカバー12の形状の違いについて説明する。図2では、供給電圧が48V且つSELV用のコンセントを前提として説明する。
電気機器2(図8参照)としては、供給電流が6A、12A及び16Aの複数種類のものが存在している。そこで本実施形態では、前方から見た平面視において、周壁挿入溝14及び表面部15の形状に凹部を形成することにより、コンセント10が供給電流に応じて識別可能となっている。具体的には、図2(a)に示す供給電流が6Aの場合を基準として、12A及び16Aには凹部が設けられている。
詳細には、図2(b)に示すように、供給電流が12Aの場合には、右方の傾斜溝14cの上方において、左右方向Yの内部に向かい三角形状の第2延長溝17が傾斜溝14cと連続するように設けられている。そして表面部15の第2延長溝17に対応する箇所には、同様に三角形状の第2延長溝17のうちの2辺を構成する凹部18が設けられている。図2(c)に示すように、供給電流が16Aの場合には、両方の傾斜溝14cの情報において、第2延長溝17及び凹部18がそれぞれ設けられている。なお、第2延長溝17が設けられる周壁挿入溝14に傾斜溝14cが省略された場合には、第2延長溝17及び凹部18は前方から見た平面視において四角形状としてそれぞれ形成されるようになる。
また電気機器2としては、供給電圧が6V、12V、24V、48Vの複数種類のものが存在している。このような供給電圧が異なる電気機器2において、この電気機器2が接続されるコンセントの供給電圧が電気機器2の供給電圧よりも大きい場合には、電気機器2のプラグの絶縁の破損やプラグの発熱の増大を招く場合がある。一方、コンセントの供給電圧が電気機器2の供給電圧より低い場合には、電気機器2の性能の低下を招く場合がある。そこで本実施形態では、前方から見た平面視において、周壁挿入溝14及び表面部15の四隅のうちの少なくとも1箇所を切り取った形状に形成することにより、コンセント10が供給電圧に応じて識別可能となっている。具体的には、供給電圧が24Vの場合を基準として、6V、12V、48Vの周壁挿入溝14の四隅には傾斜溝14cが設けられている。そして表面部15において傾斜溝14cと対応する部分も傾斜辺15cに形成されている。
詳細には、図3(a)に示すように、供給電圧が6Vの場合には、周壁挿入溝14の四隅のうちの下方且つ右方の部位に傾斜溝14cが設けられている。図3(b)に示すように、供給電圧が12Vの場合には、周壁挿入溝14の四隅のうちの下方且つ左方の部位に傾斜溝14cが設けられている。図3(c)に示すように、供給電圧が48Vの場合には、周壁挿入溝14の四隅のうちの下方且つ左右方向Yの両方の2箇所の部位に傾斜溝14cがそれぞれ設けられている。なお、図3(d)に示すように、供給電圧が24Vの場合には、周壁挿入溝14の四隅には、傾斜溝14cが形成されていない。
また、プラグ20の周壁25の形状も上述の周壁挿入溝14の形状に応じて傾斜部が形成されている。これにより、プラグ20が供給電圧に応じて識別可能となっている。以上により、周壁25の形状と周壁挿入溝14の形状とが適合しない限り、プラグ20はコンセント10に挿入することができなくなる。これにより、供給電圧が互いに異なるコンセント10及びプラグ20を接続することが抑制されるようになる。
また、図2では供給電圧が48Vの場合及び図3では供給電流が6Aの場合についてそれぞれ説明したが、これら供給電流及び供給電流の識別のための周壁挿入溝14及び表面部15の形状は互いに組み合わせることができる。具体的には、図3の破線にて示すように、供給電圧6V、12V、24Vのコンセント10の周壁挿入溝14及び表面部15の下方且つ右方または左方に第2延長溝17及び凹部18を設けることもできる。これにより、例えば供給電圧が6Vにおいては、6V,6Aのコンセント、6V,12Aのコンセント及び6V,16Aのコンセントの複数種類の供給電圧及び供給電流の両方を識別したコンセントを製造することができる。
また、上述の供給電流及び供給電圧の識別に加え、SELV用のコンセント及びELV用のコンセントの識別を加えることができる。具体的には、図2に示すように、SELV用のコンセント10として第1延長溝14dを設けることもできる。図3に示すように、ELV用のコンセント10として第1延長溝14dを省略することもできる。これにより、例えば供給電圧6V及び供給電流6Aにおいては、6V,6A,ELVのコンセント及び6V,6A,SELVのコンセントの2種類のコンセントを製造することができる。
次に図4〜図6を参照して、プラグ20の構成及びコンセント10へのプラグ20の挿入構造及び抜去構造について説明する。
図4(a)に示すように、プラグ20は、ケーブル部22と、このケーブル部22と接続するプラグ本体部21とにより構成されている。このプラグ本体部21において、表面部15(図5参照)と前後方向Xに対向する対向面23には、この対向面23から後方に延びる2つの丸型のプラグピン24と、これらプラグピン24を外側から覆う周壁25が設けられている。またプラグピン24の後方の端部は、周壁25より若干前方となるように設けられている。
周壁25は、周壁挿入溝14(図5参照)と略同一形状である。具体的には、周壁25は、周壁挿入溝14の第1挿入溝14a,第2挿入溝14b及び傾斜溝14cに対応する形状であるとともに、周壁25には、第1延長溝14dに対応する第1リブ25aと、第2延長溝17に対応する第2リブ25bが設けられている。
図4(b)に示すように、プラグピン24は、周壁25の上下方向Zの中央位置L2に対して上方にそれぞれ設けられている。そしてプラグピン24は、左右方向Yに沿って配列されている。このプラグピン24は、正極のプラグピン(図中の左側)及び負極のプラグピン(図中の右側)により構成されている。
図5(a)に示すように、コンセント10にプラグ20が挿入されるときには、周壁挿入溝14に周壁25が挿入される。そして、電源挿入孔16にプラグピン24が挿入される。また電源挿入孔16は、正極のプラグピン24が挿通するための正極側の電源挿入孔及び負極のプラグピン24が挿通するための負極側の電源挿入孔により構成されている。
図5(b)に示すように、コンセント10に対してプラグ20を逆差ししようとする場合には、プラグピン24が表面部15の中央位置L2よりも下方に位置するようになる。したがって、表面部15の前面15eにプラグピン24が当接することとなり、コンセント10に対してプラグ20が挿入できないようになっている。
また、プラグピン24を電源挿入孔16に対して逆差ししようとしても電源挿入孔16とプラグピン24とが上下方向Zにおいて互いに離間するようになるため、上記逆差しを確実に抑制するようになる。
またこの場合において、第2リブ25bと第2延長溝17との位置が合わなくなる。即ち、第2リブ25bが表面部15の前面15eに当接することとなり、周壁25が周壁挿入溝14に挿入できないようになっている。したがって、周壁25及び周壁挿入溝14によっても逆差しが抑制されている。
図6を参照して、コンセント10にプラグ20が挿入される様子について説明する。
図6(a)に示すように、各電源挿入孔16には、電線W(図8参照)が接続されるとともに、プラグピン24が接続されることにより、電線Wからの直流電力を電気機器2(図8参照)にプラグピン24を介して供給する端子19が配置されている。この端子19には、プラグピン24を保持する円筒形状の刃受部19aが設けられている。この刃受部19aには、プラグピン24が挿入された状態において、このプラグピン24と当接しつつ保持するピン保持部19bが設けられている。
図6(b)に示すように、コンセント10にプラグ20が挿入された状態において、プラグピン24は、刃受部19aによって挟まれた状態にて保持されるようになる。このとき刃受部19aは互いに離間するように弾性変形し、その復元力によってプラグピン24を保持している。これにより、コンセント10とプラグ20とが電気的に導通するようになる。
次に図7を参照して、コンセント10の配置のバリエーションについて説明する。
図7(a)に示すように、コンセント10は取付枠に1個取り付けられた状態において、取付枠の前方から化粧プレート30が取り付けられている。この化粧プレート30には、1個モジュール寸法の開口穴31が設けられており、カバー12の前面12aが露出している。
また、コンセント10は1個モジュール寸法にて設定されるため、取付枠に対して、同様のコンセント10や1個モジュール寸法または2個モジュール寸法の上記日本工業規格にて規定された他の配線器具がともに取り付けられるようになる。即ち、共通の取付枠にコンセント10と上記配線器具とが取り付けられるようになる。なお化粧プレート30には、3個モジュール寸法の開口穴32が設けられている。具体的には、図7(b)に示すように、供給電圧48Vにおいて供給電流にて識別されたコンセント10が設けられている。また図7(c)に示すように、供給電流6Aにおいて供給電圧にて識別されたコンセント10が設けられている。また図7(d)に示すように、同軸ケーブル用のコンセント33及び電話線用のモジュラジャック34が設けられている。なお、上記他の配線器具は、コンセント33やモジュラジャック34に限定されず、例えば交流コンセントやLANケーブル用のモジュラジャック等の他の配線器具も適用することができる。
次に図8を参照して、家屋Hに設けられるとともに、本実施形態のコンセント10を用いた直流配電システムAの全体について説明する。
図8に示すように、家屋Hには、直流電力を出力する直流電力供給部1と、直流電力により駆動される負荷としての電気機器2とが設けられている。この電気機器2には、直流電力供給部1の出力端子に接続された直流供給線路Wdcを通じて直流電力が供給されるようになる。ここで、電気機器2としては、例えばパーソナルコンピュータ等の情報機器2a、照明器具2b、インターホン等の玄関システム機器2c及び火災感知器等の住警器具2dが挙げられる。
また、直流電力供給部1と電気機器2との間には、直流供給線路Wdcに流れる電流を監視するとともに、異常を検知したときに直流供給線路Wdc上で直流電力供給部1から電気機器2への直流電力の供給を制限または遮断する直流ブレーカ3が設けられている。この直流ブレーカ3は、電気機器2のそれぞれに対応して設けられている。
直流電力供給部1は、基本的には、商用電源等の家屋Hの外部から供給される交流電源ACの電力変換により直流電力を生成している。具体的には、交流電源ACの交流電力は、分電盤4に設けられた主幹ブレーカ5を通して、スイッチング電源を含むAC/DCコンバータ6に入力され、直流電力に変換される。そしてAC/DCコンバータ6から出力される直流電力は、協調制御部7を通して各直流ブレーカ3に接続される。
直流電力供給部1には、交流電源ACの停電期間等の交流電源ACから電力が供給されない期間に対応する二次電池8a、及び直流電力を生成する太陽電池8bや燃料電池8cが設けられている。これら二次電池8a、太陽電池8b及び燃料電池8cは、交流電源ACから直流電力を生成するAC/DCコンバータ6を備える主電源9に対して、分散電源8となる。
協調制御部7は、主電源9からの直流電力と、分散電源8からの直流電力との電力の配分を制御している。この協調制御部7には、DC/DCコンバータ7aが設けられている。このDC/DCコンバータ7aにより、主電源からの直流電力及び分散電源8からの直流電力の直流電圧を必要な電圧に変換している。以上により、主電源9及び分散電源8の直流電力を必要に応じて分配した上で、電気機器2に直流電力が供給されるようになる。
ここで、コンセント10は、直流ブレーカ3と情報機器2aとの間に設けられている。このコンセント10は、直流供給線路Wdcに接続されている。本実施形態では、コンセント10は直流供給線路Wdcのうちの電線Wに接続されている。そして、情報機器2aのプラグ20(図5参照)がコンセント10に接続されることにより、直流電力供給部1の直流電力が情報機器2aに供給されるようになる。
本実施形態のコンセント10によれば、以下に示す効果を奏することができる。
(1)本実施形態によれば、供給電流に応じて周壁挿入溝14に第2延長溝17が設けられる構成である。したがって、供給電流によって識別されたコンセント10を提供することができるようになる。また第2延長溝17を周壁挿入溝14に設けるため、電源挿入孔16に別途供給電流によって識別するための形状をコンセントに設ける構成と比較して、プラグピン24の形状の共通化を図ることができる。
またプラグピンの形状の変更した場合には、コンセント10の刃受部19aの形状もプラグピンの形状に応じて変更しなければならない。その点、本実施形態では、プラグピンの形状を変更しないため、刃受部19aの形状も供給電流に対して共通の形状を用いることができる。これにより、カバー12の形状のみを変更することにより供給電流に応じた識別を行うことができる。
(2)図12(a)に示すように、IEC規格に準拠したプラグ100には、直流コンセント(以下、「コンセント110」)に電気的に接続するための2つのプラグピン101と、プラグピン101の外側からプラグピン101を覆う円筒形状の周壁102とが設けられている。周壁102の上端部には、下方に向かい突出するリブ103が設けられている。これらプラグピン101は、周壁102の上下方向Zの中央位置に配置されている。
また図12(b)に示すように、コンセント110には、周壁102を挿入する周壁挿入溝111と、この周壁挿入溝111に囲まれた表面部112とが設けられている。この周壁挿入溝111は、プラグ100の挿入方向である見た平面視において円環形状に設けられている。この周壁挿入溝111の上端部には、プラグ100のリブ103を挿入するためのリブ挿入溝113が設けられている。この表面部112には、プラグ100のプラグピン101をそれぞれ挿入するための2つのピン挿入孔114が設けられている。これらピン挿入孔114は、周壁挿入溝111の上下方向Zの中央位置に設けられている。
プラグ100及びコンセント110は、プラグピン101とピン挿入孔114、周壁102と周壁挿入溝111、及びリブ103とリブ挿入溝113とをそれぞれ合わせた状態にて、コンセント110にプラグ100を挿入することにより、互いに接続されている。このような構成では、コンセント110にプラグ100を逆差しすることなく挿入するためには、リブ挿入溝113にリブ103を位置合わせした上で挿入しなければならない。即ち、作業者が周壁102内に設けられたリブ103の位置を予め目視等により確認した後に、リブ103をリブ挿入溝113の位置に合わせる作業が必要であった。そのため、プラグ100をコンセント110に挿入する作業が煩雑であった。
その点、本実施形態では、周壁挿入溝14が略四角形状の4隅のうちの下方の2隅を切り取った形状に形成された構成であるため、図12(b)に示すコンセント110の場合と比較して、プラグ20の周壁25が挿入する方向が限定されるようになる。これにより、作業者がプラグ20をコンセント10に挿入する向きを容易に理解することができるため、使い勝手がよくなる。その結果、作業者がコンセント10にプラグ20を容易に逆差しを抑制しつつ挿入することができるようになる。
また逆差しを抑制するためのコンセントの構造として、リブ103を省略する代わりに、図12(b)の破線にて示すようなピン挿入孔114を表面部112の上下方向Zの中央位置より上方に偏った位置に設ける構成が考えられる。
しかしながら、表面部112は、上方に向かうにつれて左右方向Yの幅が狭くなる。したがって、2つのピン挿入孔114を互いに結ぶ距離DR1が小さくなってしまう。その結果、ピン挿入孔114に挿入されるプラグの2つのプラグピン(不図示)を互いに結ぶ距離が小さくする必要があるため、絶縁耐力が低下してしまう問題がある。
また、直流コンセントの構成においては、ピン挿入孔が円形の貫通孔ではなく、プラグの平刃(不図示)が挿通可能な長方形状の貫通孔の構成も考えられる。
具体的には、図12(c)に示すように、直流コンセント(以下、「コンセント200」)には、プラグの挿入方向から見た平面視において略四角形状の周壁挿入溝201が設けられている。この周壁挿入溝201によって囲まれた表面部202の上方に2つの平刃挿入孔203が設けられている。この平刃挿入孔203は、上下方向Zが長手となる長方形にて形成されている。
ところで、プラグピンと同一の断面積の平刃を形成する場合には、プラグピンの上下方向Zの長さよりも平刃の上下方向の長さの方が長く形成されるようになる。これに伴い平刃挿入孔203は上下方向Zに長く形成されるようになる。具体的には、平刃挿入孔203の下端部が表面部202の上下方向Zの中央位置まで形成するようになる。これにより、コンセント200に対してプラグが逆差しされたときに、平刃の一部が平刃挿入孔203に挿入されてしまい、コンセント200の刃受部材(不図示)と接触する場合がある。
そこで、図12(d)に示すように、平刃挿入孔203を上記中央位置より上方に形成する構成が考えられる。しかしながら、この構成では、コンセント200が上下方向Zに大型化してしまう問題がある。
この点、本実施形態では、電源挿入孔16が表面部15の外周縁のうちの中央位置L1よりも上方に設けられる構成である。したがって、周壁挿入溝14や周壁25に別途逆差しのための構造を形成することなく、コンセント10にプラグ20の逆差しを抑制することができるようになる。したがって、コンセント10に別途逆差しのための構造を形成した構成と比較して、コンセント10の大型化を抑制することができるようになる。
その上、本実施形態では周壁挿入溝14が上述の形状に形成されるとともに電源挿入孔16が円形状に形成されるため、中央位置L1より上方に電源挿入孔16を設けても電源挿入孔16間の距離が小さくならない。したがって、図12(b)のコンセント110と比較して、絶縁耐力が向上するようになる。また、図12(d)のコンセント200のように大型化する必要がないため、コンセント10の大型化を防止することができる。これにより、コンセント10は1個モジュール寸法に納まるようになる。
(3)本実施形態によれば、第2延長溝17は中央位置L1より下方に設けられる構成である。したがって、第2延長溝17が中央位置L1より上方に設けられる構造と比較して、第2延長溝17と電源挿入孔16との距離を大きくすることができるため、表面部15の強度を向上させることができるようになる。したがって、プラグ20の挿入及び引き抜きに伴う表面部15の破損を抑制することができるようになる。
(4)本実施形態によれば、第2延長溝17が中央位置L1より下方に設けられるため、プラグ20をコンセント10に逆差ししようとしても、プラグ20の第2リブ25bと第2延長溝17との位置が合わなくなる。即ち、第2リブ25bが表面部15の前面15eに当接することとなり、第2延長溝17に第2リブ25bが挿入されることが抑制されることとなる。したがって、周壁25及び周壁挿入溝14によっても逆差しを抑制することができるようになる。
(5)本実施形態によれば、供給電圧に応じて周壁挿入溝14に傾斜溝14cが設けられる構成である。したがって、供給電圧に応じてプラグ20の周壁25の形状及び周壁挿入溝14の形状が異なるため、供給電圧が互いに異なるコンセント10とプラグ20との差し間違いを抑制することができるようになる。また、作業者が周壁25の形状を視認することにより、コンセント10に対するプラグ20の挿入方向が分かるため、コンセント10にプラグ20を容易に差し込むことができる。
(6)本実施形態によれば、傾斜溝14cは、中央位置L1より下方に設けられる構成である。傾斜溝14cが中央位置L1より上方に設けられる構造と比較して、傾斜溝14cと電源挿入孔16との距離を大きくすることができるため、表面部15の強度を向上させることができるようになる。したがって、プラグ20の挿入及び引き抜きに伴う表面部15の破損を抑制することができるようになる。
(7)本実施形態によれば、コンセント10が、日本工業規格に準拠した大きさであって、大角形連用配線器具の取付枠に3個まで取着可能なモジュール寸法の1個分の大きさに形成されるため、同様に規格化された他の配線器具の取付枠にコンセント10を取り付けることができるようになる。したがって、コンセント10専用の取付枠を別途作製する必要がなくなり、取付枠の共通化を図ることができる。これにより、1個モジュール寸法または2個モジュール寸法の大きさに形成された他の配線器具とともに取付枠に取り付けることが可能となるため、コンセント10の使い勝手が良くなる。
(8)本実施形態によれば、第2延長溝17は、周壁挿入溝14と連続して形成される構成である。したがって、第2延長溝17と周壁挿入溝14とを別個として設けた構成と比較して、カバー12の大型化や表面部15の強度低下を抑制することができるようになる。これは第1延長溝14dについても同様である。
(9)本実施形態によれば、表面部15は、周壁挿入溝14の傾斜溝14cに対応した箇所に傾斜辺15cが形成される構成である。したがって、周壁挿入溝14の幅が狭く形成されることを抑制することができるようになる。
ここで、表面部15に傾斜辺15cが省略された場合には、周壁挿入溝14の外周縁の形状(即ち、対向辺14e)のみが傾斜形状となるため、表面部15の外周縁と周壁挿入溝14の外周縁との幅が傾斜溝14c以外の部位と比較して狭くなってしまう。その点において、本実施形態では、表面部15に傾斜辺15cが設けられるため、上述の周壁挿入溝14の幅が狭くなる問題を解決することができるようになる。
(10)本実施形態によれば、傾斜溝14cは、傾斜辺15cに沿って傾斜した形状として設けられる構成である。したがって、周壁挿入溝14及び表面部15の四隅を斜めに切り取るのみといった単純な形状であるため、供給電圧が互いに異なるコンセント10とプラグ20との差し間違いを抑制する構造を簡単な構成にて達成することができるようになる。したがって、コンセント10を容易に製造することができるようになる。
(11)本実施形態によれば、カバー12の前面12aと表面部15の前面15eとが前後方向Xにおいて面一となる構成である。また、プラグピン24は周壁25よりも若干前方まで延びる構成である。これらの構成によれば、コンセント10にプラグ20を逆差ししたときに、周壁25が周壁挿入溝14に大きく挿入される前に表面部15にプラグピン24が当接するようになる。したがって、作業者が上記逆差ししたことをより明確に認識することができるとともに、逆差ししたときにプラグ20がコンセント10に取り付けられた状態が維持できないようになっている。これにより、逆差しされた状態が維持されることを抑制することができるようになる。
(その他の実施形態)
本実施形態のコンセント10は、上記実施形態に限定されることなく、例えば以下の変更が可能である。また、以下の変形例は、上記実施形態についてのみ適用されるものでなく、異なる変形例同士を互いに組み合わせて実施することもできる。
上記実施形態では、コンセント10を直流コンセントとして適用したが、コンセント10を交流コンセントに適用することもできる。
上記実施形態では、電源挿入孔16が中央位置L1より上方に位置するように設けられたが、電源挿入孔16は中央位置L1と同位置もしくは中央位置L1より下方に位置するように設けることもできる。
上記実施形態では、傾斜溝14c及び傾斜辺15cが中央位置L1より下方に位置するように設けたが、傾斜溝14c及び傾斜辺15cは中央位置L1と同位置及び中央位置L1より上方に設けることもできる。傾斜溝14c及び傾斜辺15cを中央位置L1より上方に設ける場合には、傾斜溝14cは上方の第2挿入溝14bに向かい傾斜し、傾斜辺15cは上方の第2辺15bに向かい傾斜するようになる。
上記実施形態では、供給電流を識別するための第2延長溝17及び凹部18を中央位置L1より下方に位置するように設けたが、第2延長溝17及び凹部18は中央位置L1と同位置及び中央位置L1より上方に設けることもできる。第2延長溝17及び凹部18が中央位置L1と同位置に設けられた場合、前方から見た平面視において略四角形状且つ第1辺15aから左右方向Yの内部に凹む形状に形成されるようになる。また第2延長溝17及び凹部18が中央位置L1より上方に設けられる場合には、第2延長溝17は上方の第2挿入溝14bに連続し、凹部18は上方の第2辺15bに連続するようになる。
上記実施形態では、第2延長溝17が表面部15に向かい延びるように形成されたが、第2延長溝17はこれに限定されることはない。例えば、第2延長溝17は、周壁挿入溝14よりも上方または下方または左右方向Yの外部方向に延びるように形成することもできる。これは第1延長溝14dも同様である。
上記実施形態では、表面部15に電源挿入孔16のみが設けられる構成であったが、図9に示すように、電源挿入孔16に加え、接地挿入孔16aを設ける構成とすることもできる。この場合、接地挿入孔16aは、中央位置L1よりも下方且つ左右方向Yの中央位置に設けられる。この構成では、端子19は、電源挿入孔16に対応した2個と接地挿入孔16aに対応した1個との合計3個となる。
上記実施形態では、周壁挿入溝14及び表面部15をそれぞれ略四角形状から2隅を切り取った形状としたが、周壁挿入溝14及び表面部15の形状はこれに限定されることはない。例えば、図9に示すように周壁挿入溝14及び表面部15に傾斜溝14c及び傾斜辺15cをそれぞれ省略した略四角形状に形成することもできる。また、周壁挿入溝14及び表面部15の形状は、略四角形状に限定されることなく、周壁挿入溝14が円環形状に形成され、表面部15が円形状に形成することもできる。この構成によっても本実施形態の効果(1)に準じた効果を奏することができる。
上記実施形態では、電源挿入孔16が丸形状に形成されたが、電源挿入孔16の形状はこれに限定されることはない。例えば、電源挿入孔16を上下方向Zを長手とし、左右方向Yを短手とする長方形として形成することもできる。この構成によっても本実施形態の効果(1)に準じた効果を奏することができる。
上記実施形態では、コンセント10を壁埋め込み式コンセントに適用したが、コンセント10の適用例はこれに限定されることはない。例えば図10に示すようにテーブルタップ40にコンセント10を適用することもできる。
上記実施形態では、コンセント10は1個モジュール寸法として形成されたが、図11(a)に示すように、コンセント10を2個モジュール寸法として形成すること、及び図11(b)に示すように、コンセント10を3個モジュール寸法として形成することもできる。
上記実施形態では、周壁挿入溝14の形状を左右方向Yが長手且つ上下方向Zが短手の略長方形状として形成されたが、周壁挿入溝14の形状はこれに限定されることはない。周壁挿入溝14は、左右方向Y及び上下方向Zの長さが同一の正方形状として設けることもできる。
A…直流配電システム、H…家屋、Wdc…直流供給線路、W…電線、KL…基準辺、1…直流電力供給部、2…電気機器、2a…情報機器、2b…照明器具、2c…玄関システム機器、2d…住警器具、3…直流ブレーカ、4…分電盤、5…主幹ブレーカ、6…AC/DCコンバータ、7…協調制御部、7a…DC/DCコンバータ、8…分散電源、8a…二次電池、8b…太陽電池、8c…燃料電池、9…主電源、10…コンセント、11…ボディ、11a…底壁、11b…電線挿通孔、11c…操作孔、11d…端子収納部、12…カバー、12a…前面、13…組立枠、14…周壁挿入溝、14a…第1挿入溝、14b…第2挿入溝、14c…傾斜溝、14d…第1延長溝、14e…対向辺、15…表面部、15a…第1辺、15b…第2辺、15c…傾斜辺、15d…凹辺、15e…前面、16,16…電源挿通孔(ピン挿入孔)、16a…接地挿入孔、17…第2延長溝(延長溝部)、18…凹部、20…プラグ、21…プラグ本体部、22…ケーブル、23…対向面、24…プラグピン、25…周壁、25a…第1リブ、25b…第2リブ(リブ)、30…化粧プレート、31…開口穴、32…開口穴、33…同軸ケーブル用のコンセント、34…電話線用のモジュラジャック、40…テーブルタップ。

Claims (5)

  1. 複数本の丸形のプラグピンとこの複数本のプラグピンの周りを囲む周壁とを具備したプラグが着脱自在に接続され、このプラグに電力を供給するコンセントであって、
    当該コンセントには、前記周壁が挿入される周壁挿入溝と、前記周壁挿入溝に囲まれる表面部と、この表面部に形成されるとともに前記プラグピンが挿入されるピン挿入孔とが設けられ、
    前記周壁挿入溝には、供給電流に応じてプラグに設けられたリブが挿入される延長溝部がこの周壁挿入溝から延長して設けられる
    ことを特徴とするコンセント。
  2. 請求項1に記載のコンセントにおいて、
    前記周壁挿入溝及び前記表面部は、ピン挿入方向から見た平面視において四角形状に形成され、
    前記ピン挿入孔は、円形状に形成されるとともに前記表面部の外周縁の一辺に沿った方向に複数配列されるように設けられ、
    前記ピン挿入孔は、前記ピン挿入孔が配列される配列方向に沿った一辺を基準辺として、この基準辺に対して垂直な方向を規定する垂直方向において、前記基準辺に対向する辺よりも前記基準辺に近づくように偏った位置に設けられる
    ことを特徴とするコンセント。
  3. 請求項2に記載のコンセントにおいて、
    前記延長溝部は、前記基準辺よりも前記基準辺と対向する辺側に近づくように偏った位置に設けられる
    ことを特徴とするコンセント。
  4. 請求項2または3のいずれか一項に記載のコンセントにおいて、
    前記周壁挿入溝は、供給電圧に応じてピン挿入方向から見た平面視の形状が、略四角形状の四隅のうちの少なくとも一箇所が切り取られた形状に形成される
    ことを特徴とするコンセント。
  5. 請求項4に記載のコンセントにおいて、
    前記周壁挿入溝の略四角形状の四隅のうちの切り取られた形状は、前記基準辺よりも前記基準辺と対向する辺側に近づくように偏った位置に設けられる
    ことを特徴とするコンセント。
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