JP5360247B2 - 正極電極、蓄電装置、車両 - Google Patents
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Description
本発明は、正極電極、正極電極を含む蓄電装置、及び蓄電装置を搭載した車両に関する。
従来から、車両などに搭載される蓄電装置としては、リチウムイオン二次電池やニッケル水素二次電池などがよく知られている。例えば、リチウムイオン二次電池では、活物質粒子を含む活物質層を金属薄板の表面に形成した電極シート(電極)を積層、或いは捲回した電極体をケースに収容した構成とされている。
このようなリチウムイオン二次電池の中には、活物質粒子を含むペースト(活物質合剤)を金属薄板に塗布して乾燥させた後にプレス加工を施し、金属薄板に対する活物質層の剥離強度(密着強度)を高めたものが提案されている(特許文献1)。特許文献1では、乾燥工程において、溶媒の高温蒸気を供給してペーストに含まれるバインダの溶融を促進し、これによりバインダによる活物質層と金属薄板との結着を強固にして剥離強度を向上させている。
ところで二次電池などの蓄電装置は、車両に搭載されるなどして振動が繰り返し与えられる環境下で使用される場合も多く、振動に対する耐久性を向上させる観点から、金属薄板と活物質層との間の剥離強度をさらに高めることが期待されている。
本発明は、上記従来技術に存在する問題点に着目してなされたものであり、その目的は、活物質層が金属薄板から剥離することを抑制できる正極電極、蓄電装置、及び車両を提供することにある。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、正極用の活物質粒子を含む活物質層を金属薄板の表面に形成した正極電極であって、前記活物質層が形成された形成領域において前記金属薄板の表面には凹部が形成され、前記凹部に前記活物質粒子における少なくとも一部が存在し、前記凹部に少なくとも一部が存在する活物質粒子のうち、隣り合う活物質粒子の中心間の平均距離は平均粒子径の60%以上98%以下であることを要旨とする。
これによれば、金属薄板の表面には凹部が形成され、この凹部に活物質粒子における少なくとも一部が存在しているとともに、凹部に少なくとも一部が存在する活物質粒子のうち、隣り合う活物質粒子の中心間の平均距離は平均粒子径の60%以上98%以下である。金属薄板に形成された凹部に少なくとも一部が存在する活物質粒子のうち、隣り合う活物質粒子の中心間の平均距離が平均粒子径の60%以上である場合には、平均距離が60%未満である場合と比較してバインダによって活物質粒子と金属薄板とが好適に結着され、活物質層の剥離強度を高めることができる。また、前記平均距離が平均粒子径の98%以下である場合には、平均距離が98%を超える場合と比較して、凹部に少なくとも一部が存在する活物質粒子の間隔を小さくしてアンカー効果を高め、これにより剥離強度を高めることができる。したがって、活物質層が金属薄板から剥離することを抑制できる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の正極電極において、前記凹部に少なくとも一部が存在する活物質粒子のうち、粒子径が前記平均粒子径以上である活物質粒子は、当該活物質粒子の粒子径の50%以下の深さまで前記凹部にめり込んで存在することを要旨とする。
粒子径が平均粒子径以上である活物質粒子が、その粒子径の50%を超えて凹部に存在している場合には、金属薄板の変形によって皺などが生じる。しかしながら、請求項2に記載の発明によれば、粒子径が平均粒子径以上である活物質粒子は、当該活物質粒子の粒子径の50%以下の深さまで前記凹部に存在していることから、金属薄板に皺などが生じることを好適に抑制できる。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の正極電極において、前記金属薄板の表面において前記活物質層が形成されていない非形成領域には、前記金属薄板と同一金属からなる補助金属薄板が接合されていることを要旨とする。
これによれば、活物質層が形成されていない非形成領域に補助金属薄板が接合されていることから、例えばプレスにより活物質層の形成領域を加圧することで、凹部を形成しつつ当該凹部に活物質粒子の少なくとも一部を存在させる場合に、金属薄板に皺などが生じることを抑制できる。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の正極電極において、前記金属薄板はアルミニウムからなることを要旨とする。これによれば、正極電極において活物質層が金属薄板から剥離することを抑制できる。
請求項5に記載の発明は、活物質粒子を含む活物質層を金属薄板の表面に形成した電極を、シート状をなすセパレータを間に挟んだ状態で積層又は捲回してなり、前記電極が層状の構造をなす電極体を有する蓄電装置において、前記電極には、請求項4に記載の正極電極を含むことを要旨とする。これによれば、電極体を構成する正極電極の金属薄板から活物質層が剥離することを抑制できる結果、電極体を有する蓄電装置としての耐久性を向上させることができる。
請求項6に記載の発明は、車両において、請求項5に記載の蓄電装置を搭載したことを要旨とする。これによれば、正極電極の金属薄板から活物質層が剥離することを抑制し、蓄電装置としての耐久性を向上できる。したがって、車両において蓄電装置の交換サイクルが短くなることを抑制できる。
本発明によれば、活物質層が金属薄板から剥離することを抑制できる。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図1〜図4にしたがって説明する。
図1に示すように、車両(例えば産業車両や乗用車両)に搭載される蓄電装置としての二次電池10は、全体として扁平な略直方体状をなすケース11を備えている。ケース11は、有底筒状(本実施形態では四角筒状)に形成された本体部材12、及び本体部材12の開口部12aを密閉するように、本体部材12に組み付けられる平板状(本実施形態では矩形平板状)をなす蓋部材13から形成されている。本体部材12、及び蓋部材13は、何れも金属(例えばステンレスやアルミニウムなど)から形成されている。以下の説明では、矢印Y1に示すケース11の長手方向を左右方向と示し、矢印Y2に示すケース11の高さ方向を上下方向と示し、図3で矢印Y3に示すケース11の短手方向を前後方向と示す。
図1に示すように、車両(例えば産業車両や乗用車両)に搭載される蓄電装置としての二次電池10は、全体として扁平な略直方体状をなすケース11を備えている。ケース11は、有底筒状(本実施形態では四角筒状)に形成された本体部材12、及び本体部材12の開口部12aを密閉するように、本体部材12に組み付けられる平板状(本実施形態では矩形平板状)をなす蓋部材13から形成されている。本体部材12、及び蓋部材13は、何れも金属(例えばステンレスやアルミニウムなど)から形成されている。以下の説明では、矢印Y1に示すケース11の長手方向を左右方向と示し、矢印Y2に示すケース11の高さ方向を上下方向と示し、図3で矢印Y3に示すケース11の短手方向を前後方向と示す。
蓋部材13の外面(上面)には、円柱状(略円柱状)をなす正極端子15、及び負極端子16が突出形成されている。なお、正極端子15及び負極端子16は、ケース11(本体部材12及び蓋部材13)と絶縁された状態とされている。
また、ケース11(本体部材12)には、シート状のセパレータ(隔膜)23を間に挟んだ状態(介在させた状態)で電極としての正極シート21及び電極としての負極シート22が層状の構造(積層構造)をなす電極体25が収容(収納)されている。電極体25は、全体として左右方向に扁平な直方体状(略直方体状)をなしている。セパレータ23は、絶縁性を有する樹脂材料からなり、極めて微細な空孔構造をなす矩形の多孔性シートとされている。なお、電極体25は、絶縁材料からなる図示しない絶縁袋に覆われた状態でケース11に収容されている。また、ケース11内には、例えばリチウムイオン二次電池や、ニッケル水素二次電池というように、二次電池10の種類に応じた電解質(電解液)が充填されている。
図2に示すように、正極シート21及び負極シート22は、矩形のシート状をなす金属薄板(金属シート)としての金属箔26を備えている。金属箔26の厚さは、例えば10μm以上50μm以下であり、好ましくは15μm以上25μm以下である。金属箔26は、例えばリチウムイオン二次電池や、ニッケル水素二次電池というように、二次電池10の種類に応じた金属により形成される。また、金属箔26に用いられる金属は、正極シート21と、負極シート22とでも異なる。本実施形態において、正極シート21の金属箔26はアルミニウムからなり、負極シート22の金属箔26は銅からなる。
各金属箔26の表面(前面及び後面の両面)26cには、各金属箔26の上辺(上縁部)26aから左右方向の全幅にわたって一定幅で設定された非形成領域(未塗工部)26bを除き、その全面に活物質粒子を含む活物質合剤が塗布され、これにより活物質層27が形成されている。即ち、正極シート21及び負極シート22は、活物質粒子を含む活物質層27を金属箔26の表面26cの一端から他端に向けて形成してなる。このため、非形成領域26bは、活物質層27が形成されていない領域となり、且つ金属箔26の上辺26aに沿って延設されている。なお活物質合剤、及び活物質層27については、後に詳細に説明する。
各正極シート21における上辺26aの左側には、非形成領域26bを打ち抜き加工して矩形(略矩形)をなす正極リード21aが上方(蓋部材13)に向かって延出形成されている。各負極シート22における上辺26aの右側には、非形成領域26bを打ち抜き加工して矩形(略矩形)をなす負極リード22aが上方(蓋部材13)に向かって延出形成されている。このため、正極リード21a、及び負極リード22aの表面には、活物質層27が形成されていない。
そして、電極体25は、正極シート21及び負極シート22の間にセパレータ23を間に挟んだ状態で、正極シート21及び負極シート22を前後方向(厚さ方向)に積層して形成されている。詳しく言えば、電極体25において、正極シート21及び負極シート22は、…→正極シート21→負極シート22→正極シート21…のように、交互に配置されている。本実施形態では、矢印Y3に示す前後方向が電極体25(正極シート21及び負極シート22)の積層方向となる。
これにより、図1に示すように、電極体25において上辺26aの左側には、複数の正極リード21aがセパレータ23を間に挟まない状態で層状の構造をなす集電部としての正極集電部28が上方に向かって延出形成されている。また、電極体25において上辺26aの右側には、複数の負極リード22aがセパレータ23を間に挟まない状態で層状の構造をなす集電部としての負極集電部29が形成されている。
そして、正極集電部28(正極リード21a)と、前述した正極端子15とは、集電部材としての正極集電端子30によって電気的に接続されている。また、負極集電部29(負極リード22a)と、負極端子16とは、集電部材としての負極集電端子31によって電気的に接続されている。
次に、正極シート21及び負極シート22において、金属箔26の表面26cに形成された活物質層27について詳しく説明する。
図3に示すように、各金属箔26の表面26cに形成された活物質層27は、活物質粒子27a、バインダ27b、及び導電剤(導電助剤)を含んでいる。なお、導電剤はバインダ27bに分散されている。本実施形態において、正極シート21の金属箔26に塗布される活物質合剤では、活物質粒子27aをなす正極用の活物質としてLiNi1/3Mn1/3Co1/3O2が、バインダ27bとしてポリビニリデンフルオライド(以下、PVDFと示す)が、導電剤としてアセチレンブラックが用いられている。また、負極シート22の金属箔26に塗布される活物質合剤では、活物質粒子27aをなす負極用の活物質としてカーボンが、バインダ27bとしてPVDFが、導電剤としてアセチレンブラックが用いられている。
図3に示すように、各金属箔26の表面26cに形成された活物質層27は、活物質粒子27a、バインダ27b、及び導電剤(導電助剤)を含んでいる。なお、導電剤はバインダ27bに分散されている。本実施形態において、正極シート21の金属箔26に塗布される活物質合剤では、活物質粒子27aをなす正極用の活物質としてLiNi1/3Mn1/3Co1/3O2が、バインダ27bとしてポリビニリデンフルオライド(以下、PVDFと示す)が、導電剤としてアセチレンブラックが用いられている。また、負極シート22の金属箔26に塗布される活物質合剤では、活物質粒子27aをなす負極用の活物質としてカーボンが、バインダ27bとしてPVDFが、導電剤としてアセチレンブラックが用いられている。
正極シート21の金属箔26の表面26cに形成された活物質層27において、活物質粒子27aの平均粒子径(平均粒径)は、例えば5μm以上14μm以下であり、好ましくは6μm以上10μm以下である。なお本明細書における「平均粒子径」は、レーザ回折・散乱法によって求めた粒度分布における積算値50%での粒子径を意味する。また、活物質粒子27aにおける個々の「粒子径」は、走査型電子顕微鏡(SEM)にて観察される粒子径を意味する。
そして、正極シート21の活物質層27の形成領域27cにおいて、金属箔26の表面26cの凹部26dには、活物質粒子27aの一部(一部分)が存在している。即ち、活物質層27の形成領域27cにおいて活物質粒子27aの内、金属箔26の表面26cに近接する粒子の一部(一部分)は、表面26cの凹部26dに存在するように埋没されている。更に換言すれば、金属箔26において表面26cを含む表面部には、活物質粒子27aの少なくとも一部分がめり込んでいる(埋め込まれている)とともに、当該活物質粒子27aの他の部分が金属箔26の表面26cに突出している。
金属箔26の表面26cに一部が存在している活物質粒子27aのうち、隣り合う活物質粒子27aの中心C1から中心C2までの距離Lの平均(中心間の平均距離)は、活物質層27に含まれる活物質粒子27aの平均粒子径を100%とすると、好ましくは60%以上98%以下の距離、より好ましくは75%以上90%以下の距離とされている。
以下の説明では、平均粒子径に対して中心C1から中心C2までの距離Lの平均(中心間の平均距離)が占める割合を単に「平均粒子間距離」と示す。また、本明細書において「活物質粒子27aの中心」とは、走査型電子顕微鏡にて観察した際において、金属箔26の面方向に沿った方向、及び金属箔26の面方向と直交する方向における中央を意味するものとする。
正極シート21の密度(電極密度)は、平均粒子間距離が98%の場合に2.70g/cm3となり、平均粒子間距離が60%の場合に3.45g/cm3となる。なお、正極シート21の密度(電極密度)は、平均粒子間距離が75%の場合に3.15g/cm3となる。また、正極シート21の活物質層27において、金属箔26の表面26cの凹部26dにその一部が存在している活物質粒子27aのうち、粒子径が平均粒子径以上である活物質粒子27aは、当該活物質粒子27aの粒子径の50%以下の深さまで金属箔26の凹部26dに存在している。即ち、粒子径が平均粒子径以上である活物質粒子27aは、その粒子径の50%を超えて金属箔26に埋め込まれていない。なお、本実施形態の負極シート22では、活物質層27の形成領域27cにおいて、活物質粒子27aが金属箔26の表面26cにめり込んでいない。
次に、正極シート21及び負極シート22を含む二次電池10の製造方法について説明する。
まず、活物質粒子27a、導電剤、バインダ27b、及び溶媒(例えば水など)を混合し、ペースト状の活物質合剤を得る調製工程を行う。次に、調製工程で得られたペースト状の活物質合剤を、上記調製工程とは別の工程で得られた帯状(長尺のシート状)をなす金属箔26の表面(両面)26cに対して均一な厚さ(例えば厚さ20μmのアルミニウム金属箔を含めて143μm以上315μm以下)で塗布する塗布工程を行う。また塗布工程では、金属箔26における幅方向の一辺(縁部)において、長さ方向の全体にわたり一定幅で活物質合剤を塗布しない非形成領域26bを形成する。
まず、活物質粒子27a、導電剤、バインダ27b、及び溶媒(例えば水など)を混合し、ペースト状の活物質合剤を得る調製工程を行う。次に、調製工程で得られたペースト状の活物質合剤を、上記調製工程とは別の工程で得られた帯状(長尺のシート状)をなす金属箔26の表面(両面)26cに対して均一な厚さ(例えば厚さ20μmのアルミニウム金属箔を含めて143μm以上315μm以下)で塗布する塗布工程を行う。また塗布工程では、金属箔26における幅方向の一辺(縁部)において、長さ方向の全体にわたり一定幅で活物質合剤を塗布しない非形成領域26bを形成する。
続けて、活物質合剤を塗布した金属箔26を、乾燥器(乾燥炉)に通過させ、活物質合剤(活物質層27)に含まれる溶媒を除去する乾燥工程を行う。次に、乾燥後の金属箔26をロールプレス機(プレスロール機)に通過させることにより、活物質層27を圧縮するとともに、高密度化及び平滑化させるプレス工程を行う。ロールプレス機は、相互に平行に配置された一対の円柱状をなすローラ間に形成される隙間に、表面26cに活物質層27を形成した金属箔26を通過させることにより、活物質層27を圧縮(プレス)する。
負極シート22を製造する場合、このプレス工程では、ロールプレス機のローラ間で付与される線圧を、活物質層27に含まれる活物質粒子27aが金属箔26の表面26cにめり込まない線圧に設定して行われる。このプレス工程を経て、帯状(長尺のシート状)をなす負極シート22が得られる。
一方、正極シート21を製造する場合、プレス工程では、ロールプレス機のローラ間で付与される線圧を、活物質層27に含まれる活物質粒子27aが金属箔26の表面26c(表面部)にめり込む線圧に設定して行われる。また、プレス工程では、平均粒子間距離が活物質層27に含まれる活物質粒子27aの平均粒子径の好ましくは60%以上98%以下、より好ましくは75%以上90%以下の距離となる線圧に設定される。さらに、プレス工程では、正極シート21の活物質層27において、金属箔26の表面26cの凹部26dに一部が存在している活物質粒子27aのうち、粒子径が平均粒子径以上である活物質粒子27aが、当該活物質粒子27aの粒子径の50%以下の深さまで金属箔26にめり込む線圧に設定される。即ち、正極の活物質粒子27aは、負極の活物質粒子27aよりも大きな線圧でプレスされることによって、金属箔26の表面に凹部26dを形成させ、さらに(同時に)その凹部26dに一部が存在するようにめり込む。そして、このプレス工程を経て、帯状(長尺シート状)をなす正極シート21が得られる。
次に、帯状(長尺シート状)をなす正極シート21、及び負極シート22をそれぞれ打ち抜き加工することにより、矩形(略矩形)の正極シート21、及び負極シート22を形成する。次に、間にセパレータ23を挟んだ状態で、正極シート21及び負極シート22を積層して電極体25を形成する。これにより電極体25が完成される。
続けて、電極体25の正極集電部28(正極リード21a)には、正極集電端子30が接合されて電気的に接続されるとともに、この正極集電端子30には、正極端子15が電気的に接続される。また、電極体25の負極集電部29(負極リード22a)には、負極集電端子31が電気的に接続されるとともに、この負極集電端子31には、負極端子16が電気的に接続される。続けて、電極体25を前記絶縁袋に収容した状態で本体部材12に収納するとともに、この本体部材12には、正極端子15及び負極端子16を上面から突出させつつ蓋部材13が組み付けられる。そして、最終的に電解質(電解液)が充填されて二次電池10が完成される。
<実施例>
以下に実施例を挙げ、前記実施形態をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(試料の製作)
市販の活物質粒子であるLiNi1/3Mn1/3Co1/3O2粉末(平均粒子径=9.6μm,タップ密度=2.54g/cm3)、アセチレンブラック、PVDF、及び水を混合し、ペースト状をなす活物質合剤を得た。この活物質合剤は、93重量パーセント濃度のLiNi1/3Mn1/3Co1/3O2粉末を含む。
<実施例>
以下に実施例を挙げ、前記実施形態をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(試料の製作)
市販の活物質粒子であるLiNi1/3Mn1/3Co1/3O2粉末(平均粒子径=9.6μm,タップ密度=2.54g/cm3)、アセチレンブラック、PVDF、及び水を混合し、ペースト状をなす活物質合剤を得た。この活物質合剤は、93重量パーセント濃度のLiNi1/3Mn1/3Co1/3O2粉末を含む。
次に、得られたペースト状の活物質合剤を、帯状(長尺のシート状)をなすアルミニウム箔の表面(両面)に対し塗布するとともに整形し、活物質合剤の目付量を26mg/cm2(厚さ20μmのアルミニウム金属箔を含めた厚さ157μm)とした。次に、活物質合剤を塗布したアルミニウム箔を乾燥器に通過させ、水を除去して乾燥させた。
続けて、乾燥後のアルミニウム箔をロールプレス機に通過させ、乾燥させた活物質合剤を圧縮した。このとき、ロールプレス機のローラ間で付与される線圧を調節することにより、平均粒子間距離を異ならせた正極シートをそれぞれ得た。そして、製作した帯状の正極シートをそれぞれ打ち抜き加工することにより、長さ80m、幅25mmの帯状をなす試料をそれぞれ製作した。
(走査型電子顕微鏡による観察)
得られた試料を集束イオンビーム加工観察装置(日本電子社製,JEM−9310FIB)で切断するとともに、その断面を走査型電子顕微鏡(日立ハイテクノロジー社製,S−4800)により観察した。その結果、制作した全ての試料について、アルミニウム箔の表面に活物質粒子がめり込んでいること(アルミニウム箔の表面に凹部が形成され、当該凹部に活物質粒子の少なくとも一部が存在すること)が観察された。
(目視による試料の観察)
また、制作した全ての試料について、活物質層の形成領域(形成領域27c)と、非形成領域(非形成領域26b)との境界部において、アルミニウム箔に皺やクラックが発生しているか否かを観察した。
(走査型電子顕微鏡による観察)
得られた試料を集束イオンビーム加工観察装置(日本電子社製,JEM−9310FIB)で切断するとともに、その断面を走査型電子顕微鏡(日立ハイテクノロジー社製,S−4800)により観察した。その結果、制作した全ての試料について、アルミニウム箔の表面に活物質粒子がめり込んでいること(アルミニウム箔の表面に凹部が形成され、当該凹部に活物質粒子の少なくとも一部が存在すること)が観察された。
(目視による試料の観察)
また、制作した全ての試料について、活物質層の形成領域(形成領域27c)と、非形成領域(非形成領域26b)との境界部において、アルミニウム箔に皺やクラックが発生しているか否かを観察した。
その結果、アルミニウム箔の表面にめり込んでいる活物質粒子のうち、粒子径が平均粒子径以上である活物質粒子が、当該活物質粒子の粒子径の50%以下の深さまでアルミニウム箔にめり込んでいる(アルミニウム箔に形成した凹部に存在している)試料については、前記境界部において、アルミニウム箔に皺やクラックが生じていなかった。
一方、アルミニウム箔の表面にめり込んでいる活物質粒子のうち、粒子径が平均粒子径以上である活物質粒子が、当該活物質粒子の粒子径の50%を超える深さまでアルミニウム箔にめり込んでいる(アルミニウム箔に形成した凹部に存在している)試料については、前記境界部において、アルミニウム箔に皺などが生じていた。
これは、活物質粒子の粒子径の50%を超える深さまで活物質粒子をめり込ませる場合には、ロールプレス機のローラと弱く接触する活物質層の非形成領域と、当該非形成領域よりも強くローラと接する活物質層の形成領域との間で、アルミニウム箔の延伸量が異なる結果、前記境界部におけるアルミニウム箔に皺などが生じるものと考えられる。
したがって、正極シートの活物質層において、アルミニウム箔の表面にめり込んでいる活物質粒子のうち、粒子径が平均粒子径以上である活物質粒子については、当該活物質粒子の粒子径の50%を超えない深さまでアルミニウム箔にめり込ませることが好ましいことが確認された。
(剥離強度の測定)
剥離強度は、粘着テープ・粘着シート試験方法を用いて測定した。剥離強度の測定方法では、まずスライド移動可能に支持された長方形の試験台の上に、市販の強力両面テープ(3M社製,YHB Y−4945)を用い、試験台と試料の長手方向を一致させた状態で試料を貼り付けるとともに、試験台における試料の貼り付け面と直交する方向へ移動可能に支持された固定具に、試料における長手方向の端部を固定する。そして、前記固定具に連結された荷重測定器(ミネビベア社製,LTS−200N−S20)を試料から離間する方向へ20mm/minの定速で移動させつつ、試験台から試料を剥離させる際の荷重を測定する。そして、測定された荷重のうち、剥離が開始された位置から10mm〜30mmの間における幅1cmあたりの荷重の平均値を剥離強度とする。
(剥離強度の測定)
剥離強度は、粘着テープ・粘着シート試験方法を用いて測定した。剥離強度の測定方法では、まずスライド移動可能に支持された長方形の試験台の上に、市販の強力両面テープ(3M社製,YHB Y−4945)を用い、試験台と試料の長手方向を一致させた状態で試料を貼り付けるとともに、試験台における試料の貼り付け面と直交する方向へ移動可能に支持された固定具に、試料における長手方向の端部を固定する。そして、前記固定具に連結された荷重測定器(ミネビベア社製,LTS−200N−S20)を試料から離間する方向へ20mm/minの定速で移動させつつ、試験台から試料を剥離させる際の荷重を測定する。そして、測定された荷重のうち、剥離が開始された位置から10mm〜30mmの間における幅1cmあたりの荷重の平均値を剥離強度とする。
剥離強度を測定した結果、その剥離強度は、平均粒子間距離が98%である場合に0.38N/cm、平均粒子間距離が90%である場合に0.28N/cm、平均粒子間距離が75%である場合に0.19N/cm、平均粒子間距離が60%である場合に0.14N/cmであった。平均粒子間距離を異ならせた正極シートの各試料について、剥離強度を測定した結果を図4のグラフに示す。図4に示すように、平均粒子間距離が60%未満である場合には、平均粒子間距離が60%以上である場合と比較して、剥離強度が低下することが確認された。これは、活物質粒子間に存在するバインダ量が少なく、活物質粒子とアルミニウム箔とを接着する強度が低下してしまうためと考えられる。なお、平均粒子間距離が60%である場合であっても、良好な剥離強度が発揮されることが確認された。
また、平均粒子間距離が98%である場合に剥離強度が最大となり、さらに平均粒子間距離が98%を超えて長くなるにつれて、剥離強度が低下することが確認された。これは、アルミニウム箔にめり込んでいる(アルミニウム箔に形成した凹部に存在している)活物質粒子の平均粒子間距離が長くなるに伴って、アルミニウム箔に対するアンカー効果が徐々に小さくなることが原因と考えられる。なお、活物質層における活物質粒子の密度を高くしてエネルギー密度を向上させる観点からは、平均粒子間距離を90%以下とすることが好ましいと言える。
以上のことから、平均粒子間距離を60%以上98%以下とした場合に、バインダによる接着に加えて、アルミニウム箔に対する活物質粒子のアンカー効果によって、活物質層とアルミニウム箔との剥離強度を好適に向上できることが確認された。
また、平均粒子間距離を75%未満の距離とした場合には、活物質粒子同士が近接することから、活物質層に対する電解質の含浸に時間がかかる。したがって、二次電池10の製造時間を短縮する観点からは、正極シートにおける平均粒子間距離を75%以上とすることが好ましいといえる。さらに、二次電池10をフォークリフトなどの産業車両に搭載することを考慮した場合には、平均粒子間距離を75%以上とし、0.19N/cmの剥離強度を確保することが好ましいといえる。
したがって、本実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)正極シート21において、金属箔26の表面26cの凹部26dには活物質粒子27aの一部が存在しているとともに、金属箔26の表面26cの凹部26dに一部が存在している活物質粒子27aのうち、隣り合う活物質粒子27aの中心C1,C2間の平均距離は平均粒子径の60%以上98%以下である。平均距離が平均粒子径の60%以上である場合には、60%未満である場合と比較してバインダによって活物質粒子27aと金属箔26とが好適に結着され、活物質層27の剥離強度を高めることができる。また、前記平均距離が平均粒子径の98%以下である場合には、98%を超える場合と比較して、凹部26dに一部が存在している活物質粒子27aの間隔を小さくしてアンカー効果を高め、これにより剥離強度を高めることができる。したがって、活物質層27が金属箔26から剥離することを抑制できる。
(1)正極シート21において、金属箔26の表面26cの凹部26dには活物質粒子27aの一部が存在しているとともに、金属箔26の表面26cの凹部26dに一部が存在している活物質粒子27aのうち、隣り合う活物質粒子27aの中心C1,C2間の平均距離は平均粒子径の60%以上98%以下である。平均距離が平均粒子径の60%以上である場合には、60%未満である場合と比較してバインダによって活物質粒子27aと金属箔26とが好適に結着され、活物質層27の剥離強度を高めることができる。また、前記平均距離が平均粒子径の98%以下である場合には、98%を超える場合と比較して、凹部26dに一部が存在している活物質粒子27aの間隔を小さくしてアンカー効果を高め、これにより剥離強度を高めることができる。したがって、活物質層27が金属箔26から剥離することを抑制できる。
(2)粒子径が平均粒子径以上である活物質粒子27aが、その粒子径の50%を超えて金属箔26の凹部26dに存在している場合には、金属箔26の変形によって皺などが生じる。しかしながら、本実施形態によれば、粒子径が平均粒子径以上である活物質粒子27aは、当該活物質粒子27aの粒子径の50%以下の深さまで凹部26dに存在していることから、金属箔26に皺などが生じることを好適に抑制できる。
(3)本実施形態では、正極シート21の金属箔26はアルミニウムからなり、活物質層27には正極用の活物質粒子27aを含んでいる。したがって、正極シート21において、活物質層27が金属箔26から剥離することを抑制できる。
(4)電極体25では、間にセパレータ23を挟んだ状態で正極シート21及び負極シート22を積層してなり、正極シート21及び負極シート22が層状をなしている。このため、正極シート21及び負極シート22が層状の構造をなす電極体25において、正極シート21の金属箔26から活物質層27が剥離してしまうことを抑制できる。
(5)そして、電極体25を構成する正極シート21の金属箔26から活物質層27が剥離することを抑制できる結果、電極体25を有する二次電池10としての耐久性を向上させることができる。
(6)正極シート21の活物質層27における平均粒子間距離を75%以上とすることで、活物質層27に電解質(電解液)を含浸させるのに要する時間が長くなることを抑制できる。
(7)正極シート21の活物質層27における平均粒子間距離を75%以上とすることで、産業車両への搭載時など、大きな振動が二次電池10に加わる条件下でも活物質層27が金属箔26から剥離することを抑制することができる。
実施形態は上記のように限定されるものではなく、例えば以下のように具体化してもよい。
○ 図5に示すように、正極シート21における金属箔26の表面26cにおいて活物質層27が形成されていない非形成領域26bには、金属箔26と同一金属からなる補助金属薄板としての補助金属箔35が接合されていてもよい。金属箔26と補助金属箔35との接合は、例えば抵抗溶接の一種であるシーム溶接により行うとよい。この場合、補助金属箔35の厚さは、活物質層27の厚さと同一厚さ(略同一厚さ)に形成するとよい。これによれば、活物質層27が形成されていない非形成領域26bに補助金属箔35が接合されていることから、例えばプレスにより活物質層27の形成領域27cを加圧することで、凹部26dを形成しつつ当該凹部26dに活物質粒子27aの少なくとも一部(一部分)を存在させる場合に、金属箔26に皺などが生じることを抑制できる。
○ 図5に示すように、正極シート21における金属箔26の表面26cにおいて活物質層27が形成されていない非形成領域26bには、金属箔26と同一金属からなる補助金属薄板としての補助金属箔35が接合されていてもよい。金属箔26と補助金属箔35との接合は、例えば抵抗溶接の一種であるシーム溶接により行うとよい。この場合、補助金属箔35の厚さは、活物質層27の厚さと同一厚さ(略同一厚さ)に形成するとよい。これによれば、活物質層27が形成されていない非形成領域26bに補助金属箔35が接合されていることから、例えばプレスにより活物質層27の形成領域27cを加圧することで、凹部26dを形成しつつ当該凹部26dに活物質粒子27aの少なくとも一部(一部分)を存在させる場合に、金属箔26に皺などが生じることを抑制できる。
○ 図5において二点鎖線で示すように、補助金属箔35と金属箔26とは、補助金属箔35及び金属箔26を形成する金属よりも電気抵抗が高い金属からなるシート35aを間に挟んだ状態で接合されていてもよい。これによれば、補助金属箔35と金属箔26とを抵抗溶接しやすくできる。
○ 図5に示すように、活物質層27は金属箔26の片面にのみ形成されていてもよい。
○ 図6及び図7に示すように、電極体25は、正極シート21、負極シート22、及びセパレータ23を帯状(長尺のシート状)に形成するとともに、セパレータ23を間に挟んだ状態で、正極シート21及び負極シート22を渦まき状に捲回し、正極シート21及び負極シート22が層状の構造(積層構造)をなすように形成してもよい。この場合、正極シート21において幅方向(左右方向)の一方の縁部(本別例では左縁部)には、正極シート21の長さ方向に沿って延びる非形成領域26bを形成し、当該非形成領域26bを正極リード21aとする。その一方で、負極シート22において幅方向の他方の縁部(本別例では右縁部)には、負極シート22の長さ方向に沿って延びる非形成領域26bを形成し、当該非形成領域26bを負極リード22aとする。そして、正極シート21及び負極シート22を捲回することで、電極体25の左縁部に正極リード21aが層状の構造をなす正極集電部28を形成する一方で、電極体25の右縁部に負極リード22aが層状の構造をなす負極集電部29を形成するとよい。
○ 図6及び図7に示すように、電極体25は、正極シート21、負極シート22、及びセパレータ23を帯状(長尺のシート状)に形成するとともに、セパレータ23を間に挟んだ状態で、正極シート21及び負極シート22を渦まき状に捲回し、正極シート21及び負極シート22が層状の構造(積層構造)をなすように形成してもよい。この場合、正極シート21において幅方向(左右方向)の一方の縁部(本別例では左縁部)には、正極シート21の長さ方向に沿って延びる非形成領域26bを形成し、当該非形成領域26bを正極リード21aとする。その一方で、負極シート22において幅方向の他方の縁部(本別例では右縁部)には、負極シート22の長さ方向に沿って延びる非形成領域26bを形成し、当該非形成領域26bを負極リード22aとする。そして、正極シート21及び負極シート22を捲回することで、電極体25の左縁部に正極リード21aが層状の構造をなす正極集電部28を形成する一方で、電極体25の右縁部に負極リード22aが層状の構造をなす負極集電部29を形成するとよい。
○ 電極体25は、セパレータ23を間に挟んだ状態で正極シート21及び負極シート22を蛇腹状に折り曲げて積層してもよい。
○ 正極シート21に加えて、又は代えて負極シート22を構成する金属箔26の表面に凹部26dを形成し、当該凹部26dに活物質粒子27aの少なくとも一部(一部分)を存在させてもよい。即ち、負極シート22を構成する金属箔26の表面26cに活物質粒子27aをめり込ませてもよい。これによれば、負極シート22において活物質層27が金属箔26から剥離することを抑制できる。
○ 正極シート21に加えて、又は代えて負極シート22を構成する金属箔26の表面に凹部26dを形成し、当該凹部26dに活物質粒子27aの少なくとも一部(一部分)を存在させてもよい。即ち、負極シート22を構成する金属箔26の表面26cに活物質粒子27aをめり込ませてもよい。これによれば、負極シート22において活物質層27が金属箔26から剥離することを抑制できる。
○ 金属薄板(金属シート)として金属箔26としたが、電池の容量の低下や電池作製時に影響しない程度の厚みのある薄板であってもよい。
○ 正極シート21に用いる金属箔26は、ニッケルやステンレスなど、異なる金属から形成されていてもよい。同様に負極シート22についても、金属箔26をなす金属を変更してもよい。
○ 正極シート21に用いる金属箔26は、ニッケルやステンレスなど、異なる金属から形成されていてもよい。同様に負極シート22についても、金属箔26をなす金属を変更してもよい。
○ 正極シート21や負極シート22において、活物質層27を構成する活物質粒子、導電剤、及びバインダの種類を変更してもよい。
○ 金属箔26の表面26cにおける凹部26dに存在している活物質粒子27aのうち、粒子径が平均粒子径以上である活物質粒子27aは、当該活物質粒子27aの粒子径の50%以上の深さまで凹部26dに存在していてもよい(金属箔26にめり込んでいてもよい)。但し、金属箔26の皺などの発生を抑制する観点からは上記実施形態のように構成することが好ましい。
○ 金属箔26の表面26cにおける凹部26dに存在している活物質粒子27aのうち、粒子径が平均粒子径以上である活物質粒子27aは、当該活物質粒子27aの粒子径の50%以上の深さまで凹部26dに存在していてもよい(金属箔26にめり込んでいてもよい)。但し、金属箔26の皺などの発生を抑制する観点からは上記実施形態のように構成することが好ましい。
○ 電極体25を構成する正極シート21、及び負極シート22の数は適宜変更してもよい。例えば、正極シート21、及び負極シート22をそれぞれ1つ備えた電極体25としてもよい。
○ ケース11の形状は、円柱状や、左右方向に扁平な楕円柱状に形成してもよい。
○ 上記実施形態の二次電池10を車両(例えば産業車両や乗用車両など)に搭載し、車両に装備された発電機により充電する一方で、二次電池10から供給する電力によりエアコン用のコンプレッサや、車輪を駆動するための電動モータ、或いはカーナビゲーションシステムなどの電装品を駆動してもよい。これによれば、金属箔26から活物質層27が剥離することを抑制し、二次電池10としての耐久性を向上できる。したがって、車両において二次電池10の交換サイクルが短くなることを抑制できる。
○ 上記実施形態の二次電池10を車両(例えば産業車両や乗用車両など)に搭載し、車両に装備された発電機により充電する一方で、二次電池10から供給する電力によりエアコン用のコンプレッサや、車輪を駆動するための電動モータ、或いはカーナビゲーションシステムなどの電装品を駆動してもよい。これによれば、金属箔26から活物質層27が剥離することを抑制し、二次電池10としての耐久性を向上できる。したがって、車両において二次電池10の交換サイクルが短くなることを抑制できる。
○ 本発明は、蓄電装置としての電気二重層キャパシタに具体化してもよい。
C1…中心、C2…中心、10…二次電池、21…正極シート(電極)、22…負極シート(電極)、23…セパレータ、25…電極体、26…金属箔(金属薄板)、26b…非形成領域、26c…表面、26d…凹部、27…活物質層、27a…活物質粒子、27b…バインダ、27c…形成領域、35…補助金属箔(補助金属薄板)。
Claims (6)
- 正極用の活物質粒子を含む活物質層を金属薄板の表面に形成した正極電極であって、
前記活物質層が形成された形成領域において前記金属薄板の表面には凹部が形成され、前記凹部に前記活物質粒子における少なくとも一部が存在し、
前記凹部に少なくとも一部が存在する活物質粒子のうち、隣り合う活物質粒子の中心間の平均距離は平均粒子径の60%以上98%以下であることを特徴とする正極電極。 - 前記凹部に少なくとも一部が存在する活物質粒子のうち、粒子径が前記平均粒子径以上である活物質粒子は、当該活物質粒子の粒子径の50%以下の深さまで前記凹部にめり込んで存在することを特徴とする請求項1に記載の正極電極。
- 前記金属薄板の表面において前記活物質層が形成されていない非形成領域には、前記金属薄板と同一金属からなる補助金属薄板が接合されていることを特徴とする請求項1または2に記載の正極電極。
- 前記金属薄板はアルミニウムからなることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の正極電極。
- 活物質粒子を含む活物質層を金属薄板の表面に形成した電極を、シート状をなすセパレータを間に挟んだ状態で積層又は捲回してなり、前記電極が層状の構造をなす電極体を有する蓄電装置において、
前記電極には、請求項4に記載の正極電極を含むことを特徴とする蓄電装置。 - 請求項5に記載の蓄電装置を搭載したことを特徴とする車両。
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