JP2008021415A - 非水電解質二次電池用電極 - Google Patents

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Abstract

【課題】活物質の凝集を抑制することにより、反応に供される活物質の表面積を増大させ、高出力の二次電池を提供すること。
【解決手段】電極活物質を含む電極活物質層と、前記電極活物質層が表面に塗布されてなる集電体と、を含む非水電解質二次電池用電極であって、前記電極活物質の平均粒子径が0.01μm以上5μm未満であり、前記電極活物質が界面活性剤によって被覆されていることを特徴とする非水電解質二次電池用電極。
【選択図】なし

Description

本発明は、非水電解質二次電池用電極に関し、より詳細には電極活物質が界面活性剤によって被覆されていることを特徴とする非水電解質二次電池用電極に関する。
近年、環境や燃費の観点から、ハイブリッド自動車や電気自動車、さらには燃料電池車が製造、販売され、新たな開発が続けられている。これらのいわゆる電動車両においては、放電、充電ができる電源装置の活用が不可欠である。この電源装置としては、リチウムイオン電池やニッケル水素電池等の二次電池や、電気二重層キャパシティ等が利用される。
特に、リチウムイオン二次電池をはじめとする非水電解質二次電池は、そのエネルギー密度の高さや繰り返しの充放電に耐えうる耐久性の高さから、電動車両に好適と考えられ、各種の開発が鋭意進められている。
リチウムイオン二次電池においては、高電流密度(例えば10mA/cm以上)の場合に十分な出力を引き出せていないという問題点があった。これに対して、導電助剤であるカーボンの凝集を防止するために、導電性高分子を含んだ電極スラリーを集電体に塗布する方法(特許文献1参照)やあらかじめ表面に親水性処理を施した導電剤を用いる方法(特許文献2参照)が開示されている。
ところが、上記特許文献に開示されている方法を採用しても、出力不足の原因の一つである、活物質表面積量の減少という問題が残った。この問題に対しては、小粒子径の活物質を用いることによって活物質表面積量を増加させる試みがなされている。例えば、特許文献3では、Li−Mn−Ni複合酸化物を含有するリチウム二次電池用正極活物質であって、Li−Mn−Ni複合酸化物の1次粒子の平均直径が2.0μm以下であり、かつ、BET比表面積が0.4m/g以上であることを特徴とするリチウム二次電池用正極活物質が提案されている。
特開2002−25542号公報 特開2002−134101号公報 特開2003−68299号公報
しかしながら、活物質粒子の径を小さくすると、電極形成過程中に活物質粒子が凝集して、活物質全体の表面積が減少しうるということを本発明者らは見出した。このため、二次電池が十分な出力特性を発揮することができず、また電池の長寿命化が達成しえない可能性があった。
したがって、本発明は、活物質の凝集を抑制することにより、反応に供される活物質の表面積を増大させ、高出力の二次電池を提供することを目的とする。
本発明者らが上記課題に鑑み鋭意検討した結果、一定の粒子径以下の電極活物質を界面活性剤で被覆することにより、電極活物質層において電極活物質が良好に分散され、出力特性に優れた二次電池が得られることを本発明者らは見出した。
すなわち、本発明は、電極活物質を含む電極活物質層と、前記電極活物質層が表面に塗布されてなる集電体と、を含む非水電解質二次電池用電極であって、前記電極活物質の平均粒子径が0.01μm以上5μm未満であり、前記電極活物質が界面活性剤によって被覆されてなることを特徴とする非水電解質二次電池用電極を提供する。
本発明の電極を用いた非水電解質二次電池によれば、活物質の分散性向上により出力特性に優れた電池が提供される。さらに、非水電解質二次電池、またはこれを複数接続した組電池を、自動車や電車などの車両に適用することにより、長寿命で信頼性の高い車両が提供される。
本発明の第一は、電極活物質の平均粒子径が0.01μm以上5μm未満であり、前記電極活物質が界面活性剤によって被覆されてなることを特徴とする非水電解質二次電池用電極である。
本発明は、電極活物質として、平均粒子径が小さく、界面活性剤により被覆された活物質を使用することを特徴とする。このような電極活物質を用いることにより、活物質同士の凝集が抑制(すなわち、活物質の表面積量の減少が抑制)され、さらに粒子同士の距離が一定に保たれうる。これは、高出力の電池が得られるという点で、有利な効果である。さらに、電極全体の変形が分散され、局所的に大きな変形ができないため、活物質の脱落が防止されうる。これにより、電池の長寿命化が達成されうる。
界面活性剤の被覆による効果が得られるメカニズムとしては、次のようなことが考えられる。
活物質を球で近似した場合、粒子径が1/10になると同体積で表面積は10倍になる。したがって、同じ体積の場合、凝集エネルギーは10倍になる。また、粒子径が小さいことから、より粒子間の距離が小さくなるため、体積比以上に凝集力が働くと考えられる。
二粒子間の相互作用ポテンシャル(相互作用力)は、粒子間の静電反発力とファンデル・ワールス引力の和であり、図1のような曲線で表される。例えば、ポテンシャル曲線がAのような場合、粒子間がある距離に近づくと引力になり、Cの形の場合には、粒子が運動していて、反発力のポテンシャル障壁を超えると引力になる。これらのいずれの場合でも、引力の及ぶ範囲はせいぜい数nm程度であるが、粒子径が小さくなると接触面の距離も小さくなり、粒子径に対して、吸引力の及ぶ範囲が相対的に大きくなる。また、粒子数が増加すると、相互作用が倍化され、凝集が起きやすくなる。
高分子系の界面活性剤は、分子長が5〜20nm程度あり、活物質の表面に界面活性剤を被覆したとき、粒子活物質間に数nmの距離をもたらすと考えられる。また、非イオン性界面活性剤を酸化物のような極性を持つ活物質に適用すると、親水基は活物質側に向く。一方、有機溶媒は疎水性のため、界面活性剤の疎水基との親和性が高いと考えられる。このため、活物質がより凝集しにくく、活物質同士は吸引力が及ぶ範囲に近づくことが少なくなると考えられる。ただし、上記メカニズムは推測であり、本発明の前記界面活性剤による効果が上記メカニズムに限定されるわけではない。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態である、リチウムイオン二次電池用電極について、詳細に説明する。
[界面活性剤]
電極活物質を被覆する界面活性剤としては、電解質への分散性が高く、リチウムイオン等との反応性が低く、電解質中のイオン伝導を妨げない限り、特に限定されるものではないが、中でもカチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン性界面活性剤を用いることが好ましい。これらは1種単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。 カチオン性界面活性剤としては、モノ/ジ長鎖アルキル型の第4級アンモニウム塩、アルキルアミン塩等が挙げられる。アニオン性界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキル硫酸塩、アルキルエーテル硫酸塩、アルケニルエーテル硫酸塩、アルケニル硫酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、α−スルホ脂肪酸またはそのエステル塩、アルカンスルホン酸塩、飽和脂肪酸塩、不飽和脂肪酸塩、アルキルエーテルカルボン酸塩、アルケニルエーテルカルボン酸塩、アミノ酸型界面活性剤、N−アシルアミノ酸型界面活性剤、アルキルリン酸エステルまたはその塩、アルケニルリン酸エステルまたはその塩、アルキルスルホコハク酸塩等が挙げられる。両性界面活性剤としては、カルボキシル型両性界面活性剤、スルホベタイン型両性界面活性剤等が挙げられる。
非イオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレン高級アルキルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル;ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル;ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタントリステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート、ポリオキシエチレンソルビタントリオレエート等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル;ショ糖脂肪酸エステル;テトラオレイン酸ポリオキシエチレンソルビット等のポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル;ポリエチレングリコールモノラウレート、ポリエチレングリコールモノステアレート、ポリエチレングリコールジステアレート、ポリエチレングリコールモノオレエート等のポリオキシエチレン脂肪酸エステル;ポリオキシエチレンアルキルアミン;ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油;エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドとのブロックコポリマー;ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノミリスチレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタントリステアレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタントリオレエート、ソルビタンセスキオレエート、ソルビタンジステアレート等のソルビタン脂肪酸エステル;グリセロールモノステアレート、グリセロールモノオレエート、ジグリセロールモノオレエート、自己乳化型グリセロールモノステアレート等のグリセリン脂肪酸エステル;アルキルアルカノールアミド等が挙げられる。
非イオン性界面活性剤の中でも、イオン伝導性が高く、また、リチウムイオン電池の電解質にも用いられうるポリオキシエチレン系界面活性剤であることが好ましい。ここでいうポリオキシエチレン系界面活性剤とは、活性剤化合物中に、オキシエチレン鎖を含むものを指す。ポリオキシエチレン系界面活性剤を活物質の被覆に用いることで、界面活性剤中のリチウムイオンの移動を促進することができる。オキシエチレン鎖は直鎖であることが好ましい。
上記界面活性剤の中でも、非イオン性界面活性剤を用いることがより好ましい。非イオン性界面活性剤は、周囲のイオン(リチウムイオン等)との反応性が低く、電解質中および活物質表面のイオン伝導を妨げないため、より好ましい。
さらに、非イオン性界面活性剤は、グリフィン法によるHLBが、5〜18であることが好ましく、8〜15であることがより好ましい。この範囲にHLBがある非イオン界面活性剤を用いると、界面活性剤の親水基と疎水基がバランスよく配合され、有機溶媒中で極性を有する活物質の分散が促進される。
また、非イオン性界面活性剤としては高分子材料であることが好ましい。ここで、高分子材料とは、重量平均分子量が500以上のものを指す。非イオン性界面活性剤が高分子材料であると、界面活性剤による活物質の分散効果がより発揮される。これは、高分子の界面活性剤により、有機溶媒と界面活性剤の親和性が高くなり、粒子の近傍に溶媒を保持しやすくなるため、粒子間の凝集が抑制されるためであると考えられる。また、重量平均分子量が、500以上100000以下であることが好ましく、1000以上50000以下であることがより好ましく、2000以上20000以下であることが最も好ましい。分子量がこの範囲にあると、活物質の分散性が良好となるとともに、イオンの移動がスムーズに行われるようになる。
なお、本願において重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により以下の条件の下で測定したものを指す。すなわち測定器として、GPC測定器M150C(Waters社製)にディファレンシャルビスコメータMODEL110(Viscotek社製)を接続したものを、カラムとしてShodex UT−806L〔昭和電工(株)製〕2本を用い、サンプル量2mg/ミリリットル、温度135℃、流量1ミリリットル/分、溶媒トリクロロベンゼン流入量200μgの条件でGPC測定を行う。
[電極活物質]
界面活性剤で被覆される電極活物質は、従来の非水電解質二次電池において一般的に用いられているものであれば特に制限されない。
界面活性剤で被覆されるのは、正極、負極どちらの活物質であってもよく、どちらか一方、あるいは双方を被覆することができる。活物質が小粒子であってもその凝集を抑制することができ、表面積を増やすという本発明の効果から、反応に寄与している正極の活物質が少なくとも界面活性剤で被覆されていることが好ましい。本願発明によれば、活物質の小粒子径化および粒子の凝集抑制により、正極活物質の表面積が増える。正極活物質の表面積が増加すると、大電流を短時間で放電できる電池が実現可能となり、そのような要求が高い車両などに非水電解質二次電池を適用することができる。
正極活物質としては、例えば、リチウム−遷移金属複合酸化物、LiFePOなどのリチウム−遷移金属リン酸化合物やリチウム−遷移金属硫酸化合物、V、MnO、TiS、MoS、MoOなどの遷移金属酸化物や硫化物、PbO、AgO、NiOOHなどが例示される。好ましくは、遷移金属とリチウムとの複合酸化物であるリチウム−遷移金属複合酸化物が挙げられる。具体的には、LiCoOなどのLi・Co系複合酸化物、LiNiOなどのLi・Ni系複合酸化物、スピネルLiMnなどのLi・Mn系複合酸化物、LiFeOなどのLi・Fe系複合酸化物およびこれらの遷移金属の一部を他の元素により置換したものなどが使用できる。これらリチウム−遷移金属複合酸化物は、極性を持ち、界面活性剤の親水基との親和性が高く、疎水基が有機溶媒と親和性が高いため、界面活性剤の使用が特に有効である。 負極活物質としては、例えば、グラファイト、ソフトカーボン、ハードカーボン等の炭素材料、リチウム−遷移金属化合物、金属材料、リチウム−金属合金材料などが挙げられる。
電極活物質の平均粒子径は、0.01μm以上5μm未満であり、好ましくは、0.01〜1μmであり、より好ましくは0.01〜0.1μmである。小粒子径の活物質を用いることにより、活物質の表面積が増大し、特に高電流密度で十分な出力特性を出すことができる。なお、本明細書中において、「粒子径」とは、粒子の輪郭線上の任意の2点間の距離のうち、最大の距離Lを意味するものとし、「平均粒子径」の値としては、走査型電子顕微鏡(SEM)や透過型電子顕微鏡(TEM)などの観察手段を用い、数〜数十視野中に観察される粒子の粒子径の平均値として算出される値を採用するものとする。
電極活物質への界面活性剤の被覆方法は、従来公知の方法を用いることができる。例えば、高速攪拌機を用いて、電極活物質と界面活性剤とを混合し被覆する、あるいは乾式粉砕機中に電極活物質と界面活性剤とを添加・混合し、複合体を粉砕しながら被覆する等の乾式処理を用いることができる。また、溶媒中に、電極活物質と界面活性剤とを添加し、高速攪拌機を用いて攪拌・混合して被覆する、あるいは湿式粉砕機中に、溶媒に添加された電極活物質と界面活性剤とを投入し、混合・粉砕しながら被覆する等の湿式処理を適用することもできる。また、粉砕後に適宜乾燥工程を追加することもできる。なお、粉砕を同時に行う場合、小さい粒子径の粒子が比較的均一にできることから、湿式粉砕で行うことが好ましい。湿式粉砕に用いられる溶媒としては、例えば、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等が用いられうる。界面活性剤と電極活物質との質量混合比は、特に制限されるものではないが、下記被覆率が達成できる量が好ましい。具体的には、界面活性剤:電極活物質の質量比が、1:2〜1:200であることが好ましく、1:5〜1:100であることがより好ましい。
本発明において、活物質同士の凝集が抑制・防止でき、かつ活物質とリチウムイオンとの反応性が確保できることが必要である。このため、界面活性剤は、活物質表面の一部を被覆することが好ましい。具体的には、電極活物質への界面活性剤の被覆率は、0.5%以上30%以下であることが好ましく、1%以上20%以下であることがより好ましい。被覆率が好ましい範囲にあると、活物質の凝集抑制効果があり、また、リチウムイオンと反応できる活物質表面が適切に確保でき、出力特性が悪化する虞が少ない。なお、本発明でいう被覆率は、界面活性剤の占有面積を活物質の比表面積で除したものに100を掛けることによって求められる。具体的には、例えば特開2003−202791号公報に開示の、電子顕微鏡写真の画像解析により求めることができる。 以下、本実施形態のリチウムイオン二次電池に採用される上述の構成要素以外の電極の構成について説明する。本実施形態の電池用電極は、電極活物質が界面活性剤で被覆されている点に特徴を有する。集電体、バインダ、支持塩(リチウム塩)、電解質、その他必要に応じて添加される化合物の選択について、特に制限はない。使用用途に応じて、従来公知の知見を適宜参照することにより、選択すればよい。
[集電体]
集電体は、アルミニウム箔、ニッケル箔、銅箔、ステンレス(SUS)箔など、導電性の材料から構成される。集電体の一般的な厚さは、1〜30μmである。ただし、この範囲を外れる厚さの集電体を用いてもよい。
集電体の大きさは、電池の使用用途に応じて決定される。大型の電池に用いられる大型の電極を作製するのであれば、面積の大きな集電体が用いられる。小型の電極を作製するのであれば、面積の小さな集電体が用いられる。
[活物質層]
集電体上には、活物質層が形成される。活物質層は、充放電反応の中心を担う活物質を含む層である。
活物質層には、必要であれば、その他の物質が含まれてもよい。例えば、導電助剤、バインダ、支持塩、電解質等が含まれうる。
導電助剤とは、活物質層の導電性を向上させるために配合される添加物をいう。導電助剤としては、アセチレンブラック等のカーボンブラック、グラファイトなどのカーボン粉末や、気相成長炭素繊維(VGCF;登録商標)などの種々の炭素繊維などが挙げられる。
バインダとしては、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、合成ゴム系バインダ等が挙げられる。
支持塩としては、Li(CSON、LiPF、LiBF、LiClO、LiAsF、LiCFSO等が挙げられる。
電解質は非水電解質であれば、特に制限されるものではない。活物質層に含まれうる電解質は、下記にて詳細に述べる。
活物質層に含まれる成分の配合比は、特に限定されない。配合比は、非水電解質二次電池についての公知の知見を適宜参照することにより、調整されうる。
活物質層の厚さについても特に制限はなく、従来公知の知見が適宜参照されうる。一例を挙げると、活物質層の厚さは、好ましくは10〜100μm程度であり、より好ましくは20〜50μmである。活物質層が10μm程度以上であれば、電池容量が充分に確保されうる。一方、活物質層が100μm程度以下であれば、電極深部(集電体側)にリチウムイオンが拡散しにくくなることに伴う内部抵抗の増大という問題の発生が抑制されうる。
[製造方法]
本実施形態の電極は、従来公知のリチウムイオン二次電池用電極の製造方法により製造されうる。例えば、活物質および他の成分(例えば、導電助剤、支持塩など)を有機溶媒に添加して活物質スラリーを調製し、当該活物質スラリーを集電体の表面に塗布して、塗膜を形成することにより、製造されうる。具体的には、所望の界面活性剤に被覆された活物質、さらに必要に応じて他の成分を、溶媒中で混合して、活物質スラリーを調製する。溶媒の種類や混合手段は特に制限されず、電極製造について従来公知の知見が適宜参照されうる。溶媒の一例を挙げると、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、メチルホルムアミドなどが用いられうる。続いて、上記で調製した活物質スラリーを、上記で準備した集電体の表面に塗布し、塗膜を形成する。その後、必要に応じて、乾燥、プレス処理を施す。これにより、塗膜中の溶媒が除去され、活物質層となるべき塗膜が形成される。活物質スラリーを塗布するための塗布手段は、特に限定されない。例えば、コーターなどの一般的に用いられている手段が採用されうる。
第1実施形態として、説明の都合上、リチウムイオン二次電池用電極に基づいて説明した。しかしながら、本発明の電極は、その他の非電解質二次電池用電極として用いられてもよいことは、勿論である。実用性の観点からは、リチウムイオン二次電池用電極として用いることが好ましく、また、出力の点から少なくとも正極に上記電極を用いることが好ましい。
(第2実施形態)
第2実施形態は、第1実施形態の電極を用いたリチウムイオン二次電池である。第1実施形態の電極を用いた場合、電池の出力特性が優れ、さらに電池の長寿命化が期待される。
上記第1実施形態の電極要素の他は、通常公知の電池の構成要素が用いられる。以下、本実施形態の電池を構成する部材について、説明する。
[セパレータ]
本実施形態のリチウムイオン二次電池に用いられるセパレータとしては、従来一般的に用いられているものであれば、特に制限なく用いることができる。例えば、微孔性ポリエチレンフィルム、微孔性ポリプロピレンフィルム、微孔性エチレン−プロピレンコポリマーフィルムなどのポリオレフィン系樹脂の多孔膜または不織布、これらの積層体などが挙げられる。これらは、電解質(電解液)との反応性を低く抑えることができるという優れた効果を有する。他に、ポリオレフィン系樹脂不織布またはポリオレフィン系樹脂多孔膜を補強材層に用い、前記補強材層中にフッ化ビニリデン樹脂化合物を充填した複合樹脂膜なども挙げられる。また、セパレータの代わりに固体電解質または高分子ゲル電解質などからなる電解質層を採用してもよい。
セパレータの厚さは、使用用途に応じて適宜決定すればよいが、自動車等のモータ駆動用二次電池などの用途においては、15〜50μm程度とすればよい。また、セパレータの多孔度、大きさなどは、得られる二次電池の特性を考慮して、適宜決定すればよい。
[電解質]
非水電解質は、液状電解質(電解液)、固体電解質、高分子ゲル電解質のいずれであってもよい。非水電解質の好ましい一例を以下に示すが、通常の二次電池で用いられるものであれば、特に限定されない。
電解液としては、LiBOB(リチウムビスオキサイドボレート)、LiPF、LiBF、LiClO、LiAsF、LiTaF、LiAlCl、Li10Cl10等の無機酸陰イオン塩、LiCFSO、Li(CFSON、Li(CSON等の有機酸陰イオン塩の中から選ばれる、少なくとも1種の電解質塩を含み、プロピレンカーボネート(PC)、エチレンカーボネート(EC)等の環状カーボネート類;ジメチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、ジエチルカーボネート等の鎖状カーボネート類;テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジブトキシエタン等のエーテル類;γ−ブチロラクトン等のラクトン類;アセトニトリル等のニトリル類;プロピオン酸メチル等のエステル類;ジメチルホルムアミド等のアミド類;酢酸メチル、蟻酸メチルの中から選ばれる1種または2種以上を混合した、非プロトン性溶媒等の有機溶媒(可塑剤)を用いたものなどが使用できる。
固体電解質としては、イオン伝導性を有する高分子から構成されるものであれば特に限定されない。例えば、ポリエチレンオキシド(PEO)、ポリプロピレンオキシド(PPO)、これらの共重合体などが挙げられる。かようなポリアルキレンオキシド系高分子は、上述した電解質塩をよく溶解しうる。また、架橋構造を形成することによって、優れた機械的強度が発現する。
高分子ゲル電解質としては、特に限定されないが、イオン導伝性を有する電解質用高分
子に電解液を含んだもの、イオン導伝性を持たない電解質用高分子の骨格中に同様の電解
液を保持させたものなどが挙げられる。
高分子ゲル電解質に含まれる電解液としては、上述したものと同様である。また、イオ
ン導伝性を有する電解質用高分子としては、上述した固体電解質などが用いられる。イオ
ン導伝性を持たない電解質用高分子としては、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVdF
)、ポリビニルクロライド(PVC)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリメチルメ
タクリレート(PMMA)などのゲル化ポリマーを形成するモノマーが使用できる。ただ
し、これらに限られるわけではない。
高分子ゲル電解質中の電解質用高分子(ホストポリマー)と電解液との比率(質量比)
は、使用目的などに応じて決定すればよいが、2:98〜90:10の範囲が好ましい。これにより、電極活物質層の外周部からの電解質の染み出しについても、絶縁層や絶縁処理部を設けることで効果的にシールすることができる。そのため、上記高分子ゲル電解質中のホストポリマーと電解液との比率(質量比)に関しても、比較的電池特性を優先したものとすることができる。 [電極端子]
電極端子の材質は、特に制限されず、二次電池用の電極端子として従来用いられている公知の材質が用いられうる。例えば、アルミニウム、銅、チタン、ニッケル、ステンレス鋼(SUS)、これらの合金等が例示される。
[電池ケース]
正極、負極、およびセパレータは電池ケースなどに収納される。電池ケースとしては、
電池を使用する際の外部からの衝撃、環境劣化を防止し得るものを用いるとよい。例えば
、高分子フィルムと金属箔を複合積層したラミネート素材からなる電池ケースをその周辺
部を熱融着にて接合するか、あるいは、袋状にしたその開口部を熱融着することにより密
閉されてなり、この熱融着部から正極リード端子、負極リード端子を取り出す構造とした
ものである。このとき正負極の各リード端子を取り出す個所は特に1箇所に限定されない
。また電池ケースを構成する材質は上記のものに限定されず、プラスチック、金属、ゴム
等、あるいはこれらの組み合わせによる材質が可能であり、形状もフィルム、板、箱状等
のものを使用できる。また、ケース内側と外側とを導通するターミナルを設け、ターミナ
ルの内側に集電体を、ターミナルの外側にリード端子を接続して電流を取り出す方法も適
用できる。
本実施形態のリチウムイオン二次電池は、特別な手法を用いることなく、従来公知の知見を適宜参照することにより製造可能である。
以上、リチウムイオン二次電池を例として、説明したが、その他の非電解質二次電池であってもよいことは、勿論である。実用性の観点からは、リチウムイオン二次電池が好適である。
本発明の非水電解質二次電池の構造としては、形態・構造で区別した場合には、積層型電池、巻回型電池など、従来公知のいずれの形態・構造にも適用し得るものである。また、二次電池内の電気的な接続形態で見た場合、バイポーラ型ではない内部並列接続タイプの電池およびバイポーラ型の内部直列接続タイプの電池のいずれにも適用し得るものである。
(第3実施形態)
第3実施形態では、上記の第2実施形態のリチウムイオン二次電池を複数個、並列および/または直列に接続して、組電池を構成する。
組電池は、例えば、電池の正極タブおよび負極タブがバスバーを用いて接続されることにより、各電池を接続し、さらに、組電池の一の側面には、組電池全体の電極として、電極ターミナルを設けることによって作製される。
組電池を構成する複数個のリチウムイオン二次電池を接続する際の接続方法は特に制限されず、従来公知の手法が適宜採用されうる。例えば、超音波溶接、スポット溶接などの溶接を用いる手法や、リベット、カシメなどを用いて固定する手法が採用されうる。かような接続方法によれば、組電池の長期信頼性が向上しうる。
本実施形態の組電池によれば、上記の第2実施形態のリチウムイオン二次電池を用いて組電池化することで、容量特性が充分に確保されつつ、高出力条件下においても充分な出力を発揮しうる組電池が提供されうる。
なお、リチウムイオン二次電池以外の非水二次電池を用いて組電池を構成してもよいことは、勿論である。また、非水電解質二次電池の接続は、複数個全て並列に接続してもよく、また、複数個全て直列に接続してもよく、さらに、直列接続と並列接続とを組み合わせてもよい。
本発明の非水電解質二次電池およびこれを接続してなる組電池は、上述のように各種特性を有している。従って、エネルギー密度および出力密度に関して、とりわけ厳しい要求がなされる車両、例えば、電気自動車、燃料電池自動車やハイブリッド電気自動車等の駆動用電源として好適であり、燃費、走行性能に優れた車両を提供できる。また、電気自動車ないしハイブリッド電気自動車の車体中央部の座席下に本発明の二次電池を複数個接続した組電池を駆動用電源として搭載するのが、車内空間およびトランクルームを広く取れるため便利である。ただし、本発明では、これらに何ら制限されるべきものではなく、本発明の二次電池は、車両の床下、トランクルーム、エンジンルーム、屋根、ボンネットフード内などに設置することができる。
本発明の効果を、以下の実施例および比較例を用いて説明する。ただし、本発明の技術的範囲が以下の実施例のみに制限されるわけではない。
(実施例1)
(1)正極電極の作製
平均粒子径10μmのスピネル構造リチウムマンガン複合酸化物(LiMnO)95重量%、および重量平均分子量10,000(上記GPC測定条件下で測定、以下の実施例にても同様)のポリオキシエチレントリデシルエーテル5重量%を配合し、溶媒(N−メチルピロリドン)を粘度調整のため適宜添加混合した。その後、平均粒子径が0.2μmになるように、ボールミルにて湿式粉砕を行った。被覆処理されたスピネル構造リチウムマンガン複合酸化物の被覆率は20%であった。
正極活物質として上記粉砕・処理したスピネル構造リチウムマンガン複合酸化物(85重量%)、導電助剤としてアセチレンブラック(5重量%)、バインダとしてポリフッ化ビニリデン(10重量%)を混合し、前記混合物100重量部に対して溶媒(N−メチルピロリドン)に分散して、正極スラリーを得た。厚さ20μmのアルミニウム箔の正極集電体の片面に前記スラリーをアプリケーターにて塗布した。次に、真空乾燥機にて80℃±5℃で加熱乾燥した後、90℃、高真空(10−1Pa)で6時間乾燥して正極を得た。得られた正極の中の正極活物質層の厚さは20μmであった。
(2)負極電極の作製
負極活物質としてグラファイト(85重量%)、バインダとしてポリフッ化ビニリデン(15重量%)を混合し、前記混合物100重量部に対して溶媒(N−メチルピロリドン)に分散して、負極スラリーを得た。厚さ20μmの銅箔の片面に前記スラリーをアプリケーターにて塗布した。次に、真空乾燥機にて80℃±5℃で加熱乾燥した後、90℃、高真空(10−1Pa)で6時間乾燥して負極を得た。得られた負極の中の負極活物質層の厚さは30μmであった。
(3)電池の作製
形成した正極と負極とを、セパレータ(ポリプロピレン多孔質膜、厚さ25μm)をはさんで重ね合わせ、ラミネートセルに収納したのち、電解液(LiPFを1mol/L含むエチレンカーボネートとジエチルカーボネート1:1(体積比)の混合溶液)を注ぎ、ラミネートフィルムの開口部を減圧下で封止することにより、電池を作成した。
(実施例2)
正極電極の作製は以下のように行った。
平均粒子径10μmのスピネル構造リチウムマンガン複合酸化物(LiMnO)95重量%、および重量平均分子量10,000のポリオキシエチレントリデシルエーテル5重量%を配合し、溶媒(N−メチルピロリドン)を粘度調整のため適宜添加混合した。その後、平均粒子径が0.05μmになるように、ボールミルにて湿式粉砕を行った。被覆処理されたスピネル構造リチウムマンガン複合酸化物の被覆率は25%であった。
また、負極の作製および電池の作製は実施例1と同様に行った。
(実施例3)
正極電極の作製は以下のように行った。
平均粒子径10μmのスピネル構造リチウムマンガン複合酸化物(LiMnO)95重量%、および重量平均分子量50,000のポリオキシエチレントリデシルエーテル5重量%を配合し、溶媒(N−メチルピロリドン)を粘度調整のため適宜添加混合した。その後、平均粒子径が0.2μmになるように、ボールミルにて湿式粉砕を行った。被覆処理されたスピネル構造リチウムマンガン複合酸化物の被覆率は25%であった。
また、負極の作製および電池の作製は実施例1と同様に行った。
(実施例4)
正極電極の作製は以下のように行った。
平均粒子径10μmのスピネル構造リチウムマンガン複合酸化物(LiMnO)95重量%、および重量平均分子量2,000のポリオキシエチレントリデシルエーテル5重量%を配合し、溶媒(N−メチルピロリドン)を粘度調整のため適宜添加混合した。その後、平均粒子径が0.2μmになるように、ボールミルにて湿式粉砕を行った。被覆処理されたスピネル構造リチウムマンガン複合酸化物の被覆率は20%であった。
また、負極の作製および電池の作製は実施例1と同様に行った。
(実施例5)
正極電極の作製は以下のように行った。
平均粒子径10μmのスピネル構造リチウムマンガン複合酸化物(LiMnO)95重量%、および重量平均分子量800のポリオキシエチレントリデシルエーテル5重量%を配合し、溶媒(N−メチルピロリドン)を粘度調整のため適宜添加混合した。その後、平均粒子径が0.2μmになるように、ボールミルにて湿式粉砕を行った。被覆処理されたスピネル構造リチウムマンガン複合酸化物の被覆率は15%であった。
また、負極の作製および電池の作製は実施例1と同様に行った。
(比較例1)
正極電極の作製は以下のように行った。
平均粒子径8μmのスピネル構造リチウムマンガン複合酸化物(LiMnO)95重量%、および重量平均分子量10,000のポリオキシエチレントリデシルエーテル5重量%を配合し、溶媒(N−メチルピロリドン)を粘度調整のため適宜添加し、ボールミルにて攪拌混合した。被覆処理されたスピネル構造リチウムマンガン複合酸化物の被覆率は20%であった。
また、負極の作製および電池の作製は実施例1と同様に行った。
(比較例2)
正極電極の作製は以下のように行った。
平均粒子径10μmのスピネル構造リチウムマンガン複合酸化物(LiMnO)に溶媒(N−メチルピロリドン)を粘度調整のため適宜添加混合した。その後、平均粒子径が0.2μmになるように、ボールミルにて湿式粉砕を行った。
また、負極の作製および電池の作製は実施例1と同様に行った。
(評価方法)
作製した単電池を2.7Vまで定電流充電(CC)し、その後定電圧(CV)で、合計15時間充電することにより初充電を行った。また、出力測定は、作成した電池にて、活物質理論容量から算出した50CA電流値により満充電から5秒間の放電を行い、5秒後の電位と電流値から抵抗値を算出し、出力の指標とした。比較例2の出力を1としたときの、各実施例、比較例の出力の相対値を以下の表に示す。
Figure 2008021415
表1において、実施例1〜5の電池は、比較例と較べていずれも出力が高いことがわかった。実施例1〜5では界面活性剤の効果により、活物質粒子同士の凝集が抑制され、活物質が均一に分散されているため、電池の出力が高くなったと考えられる。
二粒子間の相互作用ポテンシャル(相互作用力)を表した概念図である。

Claims (13)

  1. 電極活物質を含む電極活物質層と、
    前記電極活物質層が表面に塗布されてなる集電体と、
    を含む非水電解質二次電池用電極であって、
    前記電極活物質の平均粒子径が0.01μm以上5μm未満であり、前記電極活物質が界面活性剤によって被覆されてなることを特徴とする非水電解質二次電池用電極。
  2. 前記界面活性剤が、カチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、両性界面活性剤、および非イオン性界面活性剤からなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項1に記載の非水電解質二次電池用電極。
  3. 前記界面活性剤が、非イオン性界面活性剤である請求項2に記載の非水電解質二次電池用電極。
  4. 前記非イオン性界面活性剤が、高分子材料である請求項3に記載の非水電解質二次電池用電極。
  5. 前記非イオン性界面活性剤が、重量平均分子量1000以上50000以下である請求項4に記載の非水電解質二次電池用電極。
  6. 前記非イオン性界面活性剤が、ポリオキシエチレン系界面活性剤である請求項3〜5のいずれか1項に記載の非水電解質二次電池用電極。
  7. 前記活物質の粒子径が0.01μm以上1μm以下であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の非水電解質二次電池用電極。
  8. 前記電極が、正極である請求項1〜7のいずれか1項に記載の非水電解質二次電池用電極。
  9. 前記活物質が、リチウム−遷移金属複合酸化物である請求項1〜8のいずれか1項に記載の非水電解質二次電池用電極。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の非水電解質二次電池用電極を用いる非水電解質二次電池。
  11. リチウムイオン二次電池である請求項10に記載の非水電解質二次電池。
  12. 請求項10または11に記載の非水電解質二次電池が、直列、並列、または直並列に電気的に接続されてなる組電池。
  13. 請求項10または11に記載の非水電解質二次電池、あるいは請求項12に記載の組電池をモータ駆動用電源として搭載した車両。
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