JP5360200B2 - コネクタを備えた電子装置 - Google Patents

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Description

本発明はコネクタを備えた電子装置に関する。
例えばコンピュータや映像機器の表示装置として用いられるモニタ装置などの電子機器は、電源ケーブルや外部装置とのデータ通信用ケーブル等を接続するためのコネクタ(コネクタ端子とも称される)を備えていることが多い。通常、表示装置として機能するモニタ装置には、電源ケーブル接続用コネクタ、表示画像データを入力するためのデータ線接続用コネクタ、音声入力ライン用コネクタ、音声出力ライン用コネクタ、映像出力ライン用コネクタなど、複数のコネクタが備えられている。
モニタ装置は前面が液晶表示装置等の画像表示部となるため、コネクタの多くはモニタ装置の後面あるいは側面に設けられる。例えば、モニタ装置の筐体の後面に、下向きの面が形成されるようにへこんだ部分が設けられ、下向きの面に複数のコネクタが整列して設けられる(例えば、特許文献1参照。)。あるいは、モニタ装置の筐体の後面に、横向きの面が形成されるようにへこんだ部分が設けられ、横向きの面に複数のコネクタが整列して設けられることもある。
特開2006−202817号公報
上述のようなコネクタに接続ラインを接続するためには、コネクタが設けられている位置を確認してから接続ラインのコネクタをコネクタ端子の位置に合わせ、コネクタを差し込む必要がある。ところが、コネクタがモニタ装置等の電子機器の筐体の後面側に設けられている場合、ラインの接続を行なおうとする人が、モニタ装置の後面を覗き込んでコネクタの位置を確認しなければならない。しかし、上述のようにコネクタが後面で下向きの面に設けられていると、後側を下側からのぞき込まないとコネクタを視認することができない。この場合、接続ラインを接続しようとしている人は、接続しようとしているコネクタのおおまかな位置を確認するだけで、接続ラインのコネクタをモニタ装置のコネクタに差し込もうとする。通常、接続ラインのコネクタ又はモニタ装置のコネクタには多数のピンが設けられてそれらを相手側のピン穴に挿入することでコネクタを接続する。コネクタのだいたいの位置を確認しただけで、コネクタを差し込もうとすると、ピンがピン穴に正しく位置決めされない状態で傾いて挿入される場合がある。このような場合、ピンに無理な力が加わりピンが曲がってしまうというような問題が発生することがある。
また、モニタ装置の筐体の後面には形状が類似した複数のコネクタが近接して配置されていることが多く、接続すべきコネクタ端子の位置を確認することが難しい場合もある。接続すべきコネクタ端子とは異なるコネクタ端子にコネクタを接続しようとした場合にも、ピンに無理な力が加わりピンが曲がってしまうというような問題が発生することがある。
そこで、コネクタの精確な位置が分からなくても、おおまかな位置を確認するだけで、接続ラインのコネクタを電子機器のコネクタに容易に接続することができれば、無理矢理にコネクタを接続しようとしてピンを曲げてしまうといったような問題を回避することができる。
一実施形態によれば、筐体の表面から露出するように設けられたコネクタと、前記コネクタに接続される接続コネクタを接続位置に導くガイド部とを有し、前記ガイド部は、前記接続コネクタを前記コネクタに挿入する方向に沿って設けられ、前記接続コネクタを幅方向から挟み込んで前記コネクタを幅方向に関して接続位置まで案内する、前記接続コネクタの高さよりも低い一対の幅方向ガイド面と、前記接続コネクタが接触した状態で前記接続コネクタを高さ方向に関して接続位置まで案内する高さ方向ガイド面と、を有する、コネクタを備えた電子装置が提供される。
上述の発明によれば、コネクタの精確な位置が分からなくても、おおまかな位置を確認するだけで、接続ラインの接続コネクタを電子装置のコネクタとの接続位置まで移動し、接続することができる。したがって、無理矢理にコネクタを接続しようとしてピンを曲げてしまうといったような問題を回避することができる。
第1実施形態によるモニタ装置を後面側から見た斜視図である。 コネクタが設けられた部分を示す図である。 図2におけるIII−III線に沿った断面図である。 図2に示すガイドモールドの変形例を示す図である。 図2に示す盛り上がり部の変形例を示す図である。 図2に示す突出部の変形例を示す図である。 図6のVI−VI線に沿った断面図である。 第2実施形態によるガイド凹部を示す図である。 図8のIX−IX線に沿った断面図である。 図2に示すコネクタにそれぞれ接続コネクタを接続した状態を示す図である。 モニタ装置の側面にコネクタが設けられている例を示す図である。 ガイド突出部の形状を示す図である。 ガイド突出部の形状を示す図である。 ガイド突出部の形状を示す図である。 凹部により形成されたマーク部の断面を示す図である。 凸部により形成されたマーク部の断面を示す図である。 コネクタ識別アイコンをマーク部に用いた例を示す図である。 簡単な形状をマーク部に用いた例を示す図である。 円形の個数でコネクタの種類を特定する例を示す図である。 円形の凹部を示す図である。 円形の凸部を示す図である。 正方形の個数でコネクタの種類を特定する例を示す図である。 正方形の凹部を示す図である。 正方形の凸部を示す図である。 点字でコネクタの種類を特定する例を示す図である。
符号の説明
10 モニタ装置
12 筐体
14 後面
16 凹部
16a 下向き面
16b 底面
18a,18b,18c,18d コネクタ
20a,20b,20c,20d ガイドモールド
21a,21b,21c,21d 側面(ガイド面)
22a,22b,22c,22d 接続コネクタ
24a,24b,24c,24d 盛り上がり部
25b 上面(ガイド面)
30b,30c スリット
32 板金部品
32b,32c 板金ガイド部
40b,40c ガイド凹部
42b,42c 側面(ガイド面)
50a,50b,50c,50d,50e,50f,50g コネクタ
52a,52b,52c,52d,52e,52f,52g ガイドモールド
54a,54b,54c,54d,54e,54f,54g 盛り上がり部
60a,60b,60c ガイド突出部
70 マーク部
72,76,80 凹部
74,78,82 凸部
実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1は第1実施形態によるモニタ装置を後面側から見た斜視図である。図1に示すモニタ装置10はコネクタを具備する電子機器の一例であり、パーソナルコンピュータの表示装置として機能する液晶表示装置である。
モニタ装置10の筐体12の後面14には凹部16が形成されており、凹部16の上部で下方に向いた面である下向き面16aから複数のコネクタが露出している。図1には部分拡大図が示されており、電源ライン用コネクタ18a及び表示信号入力ライン用コネクタ18bが示されている。
図2はコネクタ18a、18b、18c、18dが設けられた部分を示す図である。凹部16の下向き面16aには、図2に示すように、電源ライン用コネクタ18a及びデータ信号入力ライン用コネクタ18bの他に、映像表示信号入力ライン用コネクタ18cおよび音声信号入力ライン用コネクタ18dが設けられている。これらコネクタ18a、18b、18c、18dは、形状やピン数が互いに異なるコネクタである。
コネクタ18a、18b、18c、18dに対応するコネクタを接続する作業は、凹部16の下向き面16aを覗き込んでコネクタ18a、18b、18c、18dの位置を確認しながら行なう必要があり、面倒でやりずらい作業である。そこで、本実施形態では、図2に示すように、凹部16の底面16bにおいてコネクタ18a、18b、18c、18dに対応する位置に、ガイド突出部としてガイドモールド20a、20b、20c、20dが形成されている。
ガイド突出部として機能するガイドモールド20a、20b、20c、20dは、樹脂成形品として成形された筐体12の表面に一体に形成されたリブ状の突起であり、コネクタ18a、18b、18c、18dに差し込まれる接続コネクタをガイドしてコネクタ18a、18b、18c、18dへの接続位置に精確に導くように機能する。
ガイドモールド20a、20b、20c、20dのガイド機能に関して、ガイドモールド20aを例にとって説明する。2本のガイドモールド20aが、コネクタ18aの両側に対応する位置に設けられる。2本のガイドモールド20aの幅D1は、コネクタ18aに差し込まれる接続コネクタ22aの幅より僅かに大きい程度である。コネクタ18aに差し込まれる接続コネクタ22aを2本のガイドモールド20aの間に配置して、そのままコネクタ18aに向けて移動すれば、接続コネクタ22aは2本のガイドモールド20aの間を移動して、精確にコネクタ18aとの接続位置まで導かれる。すなわち、一対のガイドレール20aの対向する側面21aは幅方向ガイド面として機能し、それらの間に配置された接続コネクタ22aのコネクタ18a方向への移動をガイドする。
凹部16の底面16aから突出したガイド突出部であるガイドモールド20aの突出高さは特に制限は無いが、接続コネクタ22aをガイドできる程度の高さとしておくことが好ましい。ガイドモールド20aの突出高さが高くなりすぎると、接続コネクタ22aを指で掴んでコネクタ20aに押し込む動作がやりにくくなってしまう。したがって、凹部16の底面16aからのガイドレール20aの突出高さは、接続コネクタ22aをガイドモールド20aの間に配置して底面16bに押し付けたときに、接続コネクタ22aの両側面に指を接触して掴める程度の高さにしておくことが好ましい。
上述の一対のガイドモールド20aによるガイド機能は、接続コネクタ22aの幅方向に関するガイド機能である。そこで、接続コネクタ22aの厚み方向あるいは高さ方向(図2の紙面に垂直な方向)に関するガイド機能のために、盛り上がり部24aが設けられている。なお、同様に、コネクタ18b、18c、18dに対しても盛り上がり部24b、24c、24dがそれぞれ設けられている。盛り上がり部24a、24b、24c、24dは、筐体12の凹部16の底面16bを部分的に盛り上がらせて形成した凸状部であり、それぞれコネクタ18a、18b、18c、18dの手前の部分における凹部16の底面16bに形成される。
盛り上がり部24a、24b、24c、24dのガイド機能に関して、盛り上がり部24bを例にとって説明する。図3は図2におけるIII−III線に沿った断面図である。
盛り上がり部24bは、図3に示すコネクタ18bの手前の部分における凹部16の底面16bが盛り上がった部分である。盛り上がり部24bの上面(表面)25bは、コネクタ18bに接続する接続コネクタ22bが、コネクタ18bの高さとなるように凹部16の底面16bから持ち上げるようにガイドする高さ方向ガイド面として機能する。すなわち、コネクタ18bから少し離れた位置から、接続コネクタ22bを底面16b上を滑らせてコネクタ面18bに向けて移動すると、コネクタ18bに近づいた位置から盛り上がり部24bの上面25bに乗り上げ、最終的に図3に示すようにコネクタ18bと同じ高さ(位置)となる。このとき、接続コネクタ22bの幅方向についてはガイドモールド20bによりガイドされているので、接続コネクタ22bは幅方向にも高さ方向(厚み奉公)にもガイドされ、コネクタ18bとの接続位置に精確に導かれる。
なお、図2において、コネクタ18cとコネクタ18dは互いに近接して配置されているため、これらコネクタ18cと18dとの間に2本のガイドモールドを設けるだけのスペースが無い。そこで、コネクタ18cとコネクタ18dの間には1本のガイドモールド20cが設けられる。当該ガイドモールド20cはもう一方のガイドモールド20cと対をなすことによりコネクタ18cに接続される接続コネクタ22c(図10参照)をガイドするように機能し、また、ガイドモールド20cとガイドレール20dとによりコネクタ18dに接続される接続コネクタ22d(図10参照)をガイドするように機能する。
以上のように、本実施形態によれば、モニタ装置10の筐体12の後面14に、ガイド面を提供するガイドモールド20a、20b、20c、20d及び盛り上がり部24a、24b、24c、24dを設けることで、コネクタ18a、18b、18c、18dに接続される接続コネクタ22a、22b、22c、22dがそれぞれの接続位置に導かれる。したがって、接続コネクタ22a、22b、22c、22dを対応する一対のガイドモールド20a、20b、20c、20dの間に配置して移動するだけで、接続コネクタ22a、22b、22c、22dを精確に接続位置までガイドすることができ、位置がずれた無理な接続によるピンの曲がりなどの問題を回避することができる。ガイドモールド20a、20b、20c、20d及び盛り上がり部24a、24b、24c、24dは樹脂成形された筐体12の一部として筐体12と一体に樹脂で形成されるので、ガイド機能を果たす特別な部品を追加する必要が無く、モニタ装置10の製造コストが上昇することはない。
本実施形態において一対のガイドモールドの間の距離は、接続コネクタの幅より僅かに大きい程度としたが、一対のガイドモールドの間の距離をコネクタに近づくにつれて徐々に狭めて、接続コネクタがコネクタに接続される位置より僅かに手前で接続コネクタの幅より僅かに大きい程度となるようにしてもよい。図4はそのようなガイドモールドを示す図である。
図4において、一対のガイドモールド20aの各々は、コネクタ18aから離れた位置から近づくに連れてその間の距離が狭められ、コネクタ18aに近い位置において、接続コネクタ22aの幅より僅かに大きい程度となっている。したがって、一対のガイドモールド20aの間の距離の大きい部分にまず接続コネクタ22aを配置してから、接続コネクタ22aをコネクタ18aに向けて移動することで、容易に接続コネクタ22aをコネクタ18aに対して位置決めすることができる。すなわち、接続コネクタ22aを最初に配置する位置の自由度が増す。
したがって、ガイドモールド20aを視認することができないような場合でも、筐体12の後面14を指で触った感触で接続コネクタ22aを配置すべきだいたいの位置を探してから、その位置に接続コネクタ22aを配置すればよい。これにより、接続コネクタ22aを一対のガイドモールド20aの間に配置することができる。図2に示す直線状のガイドモールド20aであっても、同様に接続コネクタ22aを配置すべき位置を探すことができるが、一対のガイドモールド20aの間の距離が大きい部分に配置するほうが、ガイドモールド20aを視認できなくても接続コネクタ22aを容易に配置することができる。
なお、図4に示す例では、ガイドモールド20aと隣り合うガイドモールド20bとは、距離が大きくなった部分では合流している。したがって、コネクタ18aとコネクタ18bの間の部分に位置するガイドモールドは、根本が一本でコネクタ18a、18bに近いほうの側が2つに分かれてガイドモールド20aとガイドモールド20bになっている。
以上のガイドモールド20aの構成は、図4に示す例では他のガイドモールド20b、20c、20dにも適用されている。
図5は、図2に示す例における盛り上がり部24b、24cの変形例を示す図である。コネクタ18b、18cに接続される接続コネクタ22b、22cは、それぞれ固定用スクリュを有しており、固定用ねじをコネクタ18b、18cの各々の両側に設けられたねじ孔にねじ込むことで、接続コネクタを接続状態に固定することができる。したがって、コネクタ18b、18cに接続される接続コネクタ22b、22cは、接続後に両側の固定用ねじを回す動作が必要である。
接続後に両側の固定用ねじを回す動作は、通常、固定用ねじを指先でつまんで回すという動作になる。したがって、盛り上がり部24b、24cが固定用ねじの近傍まで延在していると、指先で固定用ねじを回す動作の妨げになるおそれがある。そこで、図4に示す例では、盛り上がり部24b、24cの各々の両端部分を除去した形状としている(図5において延で囲んだ部分が除去した部分に相当する)。実際には両端部分を除去したわけではなく、盛り上がり部24b、24cをその両端部分が除去されたような形状に最初から形成している。これにより、指先が盛り上がり部24b、24cに接触することなく、容易に固定用ねじを回すことができる。
本実施例において、幅方向のガイド機能を果たすガイド突出部を筐体12に形成されたガイドモールドとしたが、図6及び図7に示すように、筐体12の内部のシャーシ等の板金部分を切り起して筐体12を貫通して延在させてガイド機能を有するガイド突出部としてもよい。
図6に示すように、筐体12の凹部16の底面16aにおいて、ガイドモールド20b、20cが設けられていた位置に代りにスリット30b、30cを形成しておく。そして、図7に示すように、底面16bの内側に配置されている板金部品32の一部を切り起して、スリット30b、30cを貫通して外側に延在する板金ガイド部32b、32cを形成する。スリット30b、30cを貫通して外側に延在した板金ガイド部32b、32cの側面は幅方向ガイド面として、上述のガイドモールド20b、20cの側面21b、21cと同様のガイド機能を果たすように成形されている。
板金ガイド部32b、32cが形成された板金部品32が接地されている場合、接続コネクタ22b、22cや指先が先ず板金部品32に接触するため、接続コネクタ22b、22cや指先に溜まっている電荷が板金部品に放電される。これにより、コネクタ接続時の接続コネクタ22b、22cからの放電を防止することができる。なお、図6及び図7には、比較的幅の大きいコネクタ18b、18cに対して設けられる板金ガイド部32b、32cが示されているが、その他のコネクタ18a、18dに対しても同様に、ガイドモールドの代りにスリット及び板金ガイド部を設けることとしてもよい。
次に、第2実施形態について、図8及び図9を参照しながら説明する。第2実施形態では、第1実施形態のように突出部を形成してガイド機能を持たせる代りに、底面16bにガイド溝又はガイド凹部40b、40cを形成して接続コネクタをガイドする。
ガイド凹部40b、40cの幅は、接続コネクタ22b、22cをガイドするように、接続コネクタ22b、22cの幅より僅かに大きい程度である。すなわち、ガイド凹部40b、40cの各々の両側面42b、42cが幅方向ガイド面として機能し、コネクタ18b、18cの方向への接続コネクタ22b、22cの移動をガイドする。
また、ガイド凹部40b、40cの深さは、ガイドモールドの高さと同様に、接続コネクタ22b、22cをガイド凹部40b、40c内にそれぞれ配置して底面に押し付けたときに、接続コネクタ22b、22cの各々の両側面に指を接触して掴める程度の深さにしておくことが好ましい。
本実施形態においても、第1実施形態と同様に、接続コネクタ22b、22cの厚み方向(図8の紙面に垂直な方向)に関するガイド機能のために、盛り上がり部24b、24cが設けられている。
なお、図8及び図9では、コネクタ18b、18cに対してガイド凹部40b、40cを設けることが示されているが、同様な構成のガイド凹部を他のコネクタ18a、18dに対して設けてもよい。
以上のように、本実施形態によれば、モニタ装置10の筐体12の後面14に、幅方向ガイド面を提供するガイド凹部40b、40c及び盛り上がり部24b、24cを設けることで、コネクタ18b、18cに接続される接続コネクタ22b、22cがそれぞれの接続位置に導かれる。したがって、接続コネクタ22b、22cを対応するガイド凹部40b、40cの中に配置してコネクタ18b、18cの方向へ移動するだけで、接続コネクタ22b、22cを精確に接続位置までガイドすることができ、位置がずれた無理な接続によるピンの曲がりなどの問題を回避することができる。ガイド凹部40b、40c及び盛り上がり部24b、24cは筐体12の一部として筐体12と一体に樹脂で形成されるので、ガイド機能を果たす特別な部品を追加する必要が無く、モニタ装置10の製造コストが上昇することはない。
本実施形態においてガイド凹部40b、40cの両側面(幅方向ガイド面)42b、42cの間の距離は、接続コネクタ20b、20cの幅より僅かに大きい程度としたが、両側面42b、42cの間の距離をコネクタ18b、18cに近づくにつれて徐々に狭めて、接続コネクタ20b、20cがコネクタ18b、18cに接続される位置より僅かに手前で接続コネクタ20b、20cの幅より僅かに大きい程度となるようにしてもよい。
図10は、図2に示すコネクタ18a、18b、18c、18dにそれぞれ接続コネクタ22a、22b、22c、22dを接続した状態を示す図である。コネクタ18a、18b、18c、18dは接続コネクタ22a、22b、22c、22dにより隠れて図には現れていない。上述の実施形態における幅方向ガイド面及び高さ方向ガイド面が設けられているため、コネクタ18a、18b、18c、18dを視認できないような状況でも、容易に接続コネクタ22a、22b、22c、22dをコネクタ18a、18b、18c、18dに接続してモニタ装置10にケーブル配線を施すことができる。
上述の第1及び第2実施形態によるガイド機能は、筐体の側面にコネクタが設けられている場合にも適用することができる。図11は筐体の側面でコネクタが設けられた部分を示す図である。
図11に示す例では、モニタ装置10の筐体12の側面に設けられたコネクタ50a〜50gに対して、ガイドモールド52a〜52g及び盛り上がり部54a〜54gがそれぞれ設けられている。
ガイドモールド52a〜52gは、図2に示すガイドモールド20a〜20dと同様に接続コネクタ50a〜50gを幅方向にそれぞれガイドする幅方向ガイド面を提供する。また、盛り上がり部54a〜54gは、図2に示す盛り上がり部24a〜24dと同様に接続コネクタ50a〜50gを高さ方向にそれぞれガイドする高さ方向ガイド面を提供する。
ガイドモールド20a〜20d及び盛り上がり部54a〜54gが設けられたことにより、接続コネクタ(図示せず)を対応するコネクタ50a〜50gの位置まで容易にガイドすることができ、容易に接続することができる。
次に、コネクタを視認できない場合でもコネクタの種類を容易に確認することができる構造について説明する。上述の第1及び第2実施形態によれば、モニタ装置10の例えばコネクタ18aを視認できなくても、だいたいの位置がわかれば、接続コネクタ22aをその位置に対応したガイド突出部の間やガイド凹部の中に配置して移動することで、コネクタ18aを接続位置まで移動させることができる。ところが、モニタ装置10には4つのコネクタ18a、18b、18c、18dが隣接した状態で設けられており、コネクタを視認できないと、ガイド突出部やガイド凹部がどのコネクタに対応するものなのかを確認することができない。そこで、以下に説明する構造を用いて、視認できなくても指先で触れた感触でコネクタ18a、18b、18c、18dを特定できるようにする。
まず、第1実施形態のように一対のガイド突出部(ガイドモールドや板金ガイド部)が設けられている場合に、図12A〜図12Cに示すようにガイド突出部の頂部の形状を異ならせることで、指先で触れた感触でどのコネクタに対応するガイド突出部であるのかを特定できるようにする。図3Aに示すガイド突出部60aは、断面が長方形である。図3Bに示すガイド突出部60bは、断面が三角形である。図3Cに示すガイド突出部60cは、断面が扇形(円形の1/4)である。
例えば、長方形断面のガイド突出部60aをコネクタ18aに対応するガイド突出部とし、三角形断面のガイド突出部60bをコネクタ18bに対応するガイド突出部とし、扇形断面のガイド突出部をコネクタ18cに対応するガイド突出部としておけば、指先でガイド突出部を触ってガイド突出部の形状を判断し、どのコネクタに対応するガイド突出部であるかを容易に確認することができる。この場合、例えば接続コネクタ20cをコネクタ18cに接続しようとする際には、まず指先でガイド突出部を触って扇形断面の一対のガイド突出部60cを特定し、それらの間に接続コネクタ20cを配置する。そして、接続コネクタ20cを扇形断面のガイド突出部60cに沿って移動させれば、接続コネクタ20cは扇形断面のガイド突出部60cにガイドされてコネクタ18cとの接続位置に導かれる。以上の動作ではコネクタ18cを視認する必要はなく、指先で触れた感触のみで接続先のコネクタ18cに対して接続コネクタ22cを接続することができる。
以上のように、複数種類のコネクタ18a、18b、18c、18dの各々に対してガイド突出部が別個に設けられ、一対の幅方向ガイド面は、筐体の表面から突出する一対のガイド突出部の互いに対向する側面に相当する。そして、複数のコネクタ18a、18b、18c、18dのうちの一つに対応する一対のガイド突出部の断面形状は、複数のコネクタ18a、18b、18c、18dのうちの他のコネクタに対応する一対のガイド突出部の断面形状とは異なる。これにより、ガイド突出部を指先で触れて断面形状を特定することで、その断面形状に対応するコネクタの種類を特定することができる。
あるいは、上述の第1実施形態において、一対のガイド突出部の間の凹部16の底面16bに形状を異ならせることができるマーク部を設けることとしてもよい。上述の第2実施形態では、ガイド凹部の底面にマーク部を設けることができる。
マーク部は様々な形状やパターンを凹部16の底面16bに形成したものである。例えば、図13に示すように底面16bに特定のパターンの溝又は凹部72を形成することでマーク部70設けることができる。あるいは、図14に示すように底面16bに特定のパターンの凸部74を形成することでマーク部70を設けることができる。
複数のコネクタ18a、18b、18c、18dの各々に対して設けられたマーク部70の形状をそれぞれ異なる形状としておけば、マーク部の形状を指先で触れて認識することで、そのマーク部に対応するコネクタの種類を特定することができる。
例えば、マーク部70の形状やパターンとして図15に示すように一般的なコンピュータのコネクタ識別アイコンを用いることで、指先でマーク部70に触れることでコネクタの種類を特定することができる。
また、マーク部70の形状やパターンとして図16に示すように星形や長方形のように簡単な形状を用いることでも、指先でマーク部70に触れることでコネクタの種類を特定することができる。この場合、例えば、星形はコネクタ18bの種類に対応し、横長の長方形はコネクタ18cの種類に対応するということが予め決められている。
あるいは、マーク部70の形状やパターンとして円形や正方形などの簡単な形の凸部又は凹部の個数でコネクタの種類を特定することができる。この場合、例えば、凸部又は凹部の数が3個の場合はコネクタ18bの種類に対応し、凸部又は凹部の数が2個の場合はコネクタ18cの種類に対応するといことが予め決められている。図17はマーク部70として形成された円形の数でコネクタの種類を特定する例を示す図である。また、図18Aはマーク部70を形成する円形の凹部76を示す図であり、図18Bはマーク部70を形成する円形の凸部78を示す図である。図19はマーク部70として形成された正方形の数でコネクタの種類を特定する例を示す図である。また、図20Aはマーク部70を形成する正方形の凹部80を示す図であり、図20Bはマーク部70を形成する正方形の凸部82を示す図である。
また、マーク部70として、図21に示すように点字表示を用いることとしてもよい。この場合、点字自体がコネクタの種類を表している。図21において、コネクタ18bに用いられているマーク部70の点字は「DVI」を表し、コネクタ18bに用いられているマーク部70の点字は「VGA」を表している。
本発明はコネクタを備えた電子装置に適用可能である。

Claims (10)

  1. 筐体の表面から露出するように設けられたコネクタと、
    前記コネクタに接続される接続コネクタを接続位置に導くガイド部と
    を有し、
    前記ガイド部は、
    前記接続コネクタを前記コネクタに挿入する方向に沿って設けられ、前記接続コネクタを幅方向から挟み込んで前記コネクタを幅方向に関して接続位置まで案内する、前記接続コネクタの高さよりも低い一対の幅方向ガイド面と、
    前記接続コネクタが接触した状態で前記接続コネクタを高さ方向に関して接続位置まで案内する高さ方向ガイド面と、を有する、コネクタを備えた電子装置。
  2. 請求項1記載のコネクタを備えた電子装置であって、
    前記一対の幅方向ガイド面は、前記筐体の表面から突出するガイド突出部の側面である、コネクタを備えた電子装置。
  3. 請求項2記載のコネクタを備えた電子装置であって、
    前記筐体は樹脂成形品であり、前記ガイド突出部は前記筐体と一体に成形された樹脂部である、コネクタを備えた電子装置。
  4. 請求項2記載のコネクタを備えた電子装置であって、
    前記ガイド突出部は前記筐体内に設けられた板金部品の一部であり、前記筐体に設けられた開口から前記筐体の外側に突出している、コネクタを備えた電子装置。
  5. 請求項1記載のコネクタを備えた電子機器であって、
    前記一対の幅方向ガイド面の間の距離は、対応する前記コネクタに向けて次第に小さくなる、コネクタを備えた電子装置。
  6. 請求項1記載のコネクタを備えた電子装置であって、
    前記一対の幅方向ガイド面は、前記筐体の表面に形成されたガイド凹部の対向する側面である、コネクタを備えた電子装置。
  7. 請求項6記載のコネクタを備えた電子装置であって、
    前記筐体は樹脂成形品であり、前記ガイド凹部は前記筐体の成形時に同時に形成された凹部である、コネクタを備えた電子装置。
  8. 請求項1記載のコネクタを備えた電子装置であって、
    前記コネクタは複数個設けられ、前記複数のコネクタ各々に対して前記ガイド部が別個に設けられ、
    前記一対の幅方向ガイド面は、前記筐体の表面から突出する一対のガイド突出部の互いに対向する側面であり、
    前記複数のコネクタのうちの一つに対応する前記一対のガイド突出部の断面形状は、前記複数のコネクタのうちの他のコネクタに対応する前記一対のガイド突出部の断面形状とは異なる、
    コネクタを備えた電子装置。
  9. 請求項1記載のコネクタを備えた電子装置であって、
    前記コネクタは複数個設けられ、前記複数のコネクタ各々に対して前記ガイド部が別個に設けられ、
    前記複数のコネクタの各々の近傍に、前記コネクタの種類を特定するためのマーク部が設けられる、
    コネクタを備えた電子装置。
  10. 請求項9記載のコネクタを備えた電子装置であって、
    前記複数のコネクタのうちの一つに対応する前記マーク部の形状は、前記複数のコネクタのうちの他のコネクタに対応する前記マーク部の形状とは異なる、コネクタを備えた電子装置。
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