JP5359043B2 - 竪型粉砕装置 - Google Patents
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Description
竪型粉砕装置は、ハウジング内に投入された粉砕対象物を粉砕テーブル上で受け、粉砕テーブルと粉砕ローラとの間で粉砕する。そして、粉砕されて微粉となった粉砕対象物は、ハウジング内を流通する空気あるいは熱風ガス等の気体による上昇気流に乗って、分級機を介した後ハウジング外に搬送される。
しかし、上記気体をハウジング内に取り入れる気体取入口は、特許文献1に記載されているように、ハウジングの側部に設けた開口に取り付けられる構成となっている。このため、竪型粉砕装置本体は、ハウジングの側部に開口が設けられることにより剛性が低下して振動等に対する強度が弱くなり変形してしまう場合がある。また、特に、気体取入口は、その根元に振動等による応力が集中し、その疲労寿命が短くなってしまう問題がある。
このような構成を採用することによって、本発明では、気体取入口が、強度部材とならないハウジングの底部に設けられるため、強度部材となるハウジングの側部に気体取入口のための開口を設ける必要を無くすことができる。
このような構成を採用することによって、本発明では、粉砕ローラが支持されるハウジングの側面とは異なるハウジングの底面に第2ハウジングが設けられる。
このような構成を採用することによって、本発明では、粉砕ローラが支持される位置で生じる振動等を、第2ハウジングが設けられる位置に至る前で、接地脚部に伝播させて地面に逃がすことが可能となる。このことから、第2ハウジングに加わる振動の大きさを低減することができる。
このような構成を採用することによって、本発明では、ハウジングの底部からハウジングを挿通し粉砕テーブルと接続される回転軸を介して気体をハウジング内に取り入れることが可能となる。このことから、ハウジングに気体取入口のための開口を形成する必要がなくなるため、竪型粉砕装置本体の剛性を向上させることができる。
このような構成を採用することによって、本発明では、回転軸の周方向の複数箇所から気体を気体流路に導入させることができる。このことから、回転軸が軸周りに回転し気体取入口に対する回転軸の向きが変わった場合であっても、他端側の複数の内特定の箇所が気体取入口に対向することとなるため、常に気体を気体流路に導入させることができる。
このような構成を採用することによって、本発明では、取り入れた気体を一度、空間に噴出することで均一の圧力で上昇気流を形成することができる。
このような構成を採用することによって、本発明では、取り入れた気体を直接、粉砕テーブル上に噴出することが可能となる。このことから、取り入れた気体の圧力損失を低減させることができ、高出力の上昇気流を形成することができる。
したがって、本発明は、竪型粉砕装置本体の剛性を向上させ、また、気体取入口の疲労寿命を長くすることができる竪型粉砕装置を提供することができる効果がある。
図1は、本発明の第1実施形態における竪型粉砕ミル(竪型粉砕装置)1を示す一部分解斜視図である。
本実施形態における竪型粉砕ミル1は、例えば、火力発電所等に設置され、燃料となる石炭(粉砕対象物)を微粉炭に粉砕するものである。このような、竪型粉砕ミル1は、図1に示すように、ハウジング2、粉砕テーブル3、粉砕ローラ4、減速機モータ5、減速機6、回転分級機7、回転分級機モータ8、分配器9と、一次空気取入口(気体取入口)20とを有する構成となっている。
粉砕ローラ4は、ハウジング2内に複数設けられており、ハウジング2の側部2Bに支持されて、粉砕テーブル3の上面に圧接される。粉砕ローラ4が支持される側部2Bの位置には、押付け機構4aが設けられる。押付け機構4aは、ハウジング2の側面2dから半径方向に突出して設けられており、油圧シリンダ、バネ等により粉砕ローラ4を粉砕テーブル3に圧接する構成となっている。
この構成により、粉砕テーブル3が回転すると、それに従動して粉砕ローラ4が回転される。そして、給炭管11を通り粉砕テーブル3上に投下された石炭は、粉砕テーブル3の回転に伴う遠心力等より徐々に半径方向に移動し、粉砕テーブル3と粉砕ローラ4との間で粉砕されることとなる。
そして、格子と格子の間を通り抜けた微粉炭は、天部2b近傍に複数設けられた分配器9を介してハウジング2外の所定の場所に搬送されることとなる。対して、回転分級機7により弾かれた石炭は、再び粉砕テーブル3上に落下して粉砕処理を受けることとなる。
図2は、本発明の第1実施形態における一次空気取入口20を示す正面図である。
図3は、図2における線視X−X断面図である。
図4は、第2ハウジング21と回転軸6aとの間の構成を説明する要部拡大図である。
なお、図2及び図3において、符号6bは、減速機ボックスを、図3において、符号6cは軸受を示す。
第2ハウジング21は、ハウジング2の底面2aに設けられ、一次空気取入口20からハウジング2内(より詳しくは、粉砕テーブル3が設けられる位置より下方の、粉砕テーブル3とハウジング2とで形成される一次空気室(空間)2C)に繋がる一次空気の流路を形成する構成となっている。第2ハウジング21は、略円筒形状を有して、減速機6の回転軸6aの周りに配されると共に、ハウジング2の底面2aの略中央部においてその端部が接続される。したがって、第2ハウジング21が設けられる位置は、ハウジング2の底面2aにおいて脚部10が設けられる位置より内側に設けられる。
なお、回転軸6aは、ハウジング2の底部2Aに設けられると共に、ハウジング2を挿通して粉砕テーブル3と接続される構成となっている。
一次空気取入口20は、約200℃程度に加熱された一次空気をハウジング2内に取り入れる。一次空気は、一次空気取入口20を介し、第2ハウジング21の内部空間を経て、一次空気室2Cに至る(図3参照)。
このとき、軸周りに回転する回転軸6aと、固定され静止している第2ハウジング21との間は、シール部30によって気密にシールされる。より詳しくは、グランドパッキン31及びリップシール32が回転軸6aの周面と摺接することで、第2ハウジング21と回転軸6aとの間から一次空気が流出することによる圧力損失を抑制する。
そして、一次空気室2Cに導入された一次空気は、ハウジング2の内側面と粉砕テーブル3の周部との間及びエアポート3aから噴き上がり上昇気流を形成することとなる。
また、図3に示すように、ハウジング2の側部2Bに加わった振動等は、ハウジング2の側面2dを伝わりハウジング2の底面2aに至る。ここで、脚部10が、粉砕ローラ4が支持される位置と、第2ハウジング21が設けられる位置との間に設けられていることから、ハウジング2の底面2aに至った振動等は、第2ハウジング21の前において、その大部分が脚部10を介して接地に伝播されることとなる。
したがって、第1実施形態では、竪型粉砕ミル1本体の剛性を向上させ、また、一次空気取入口20の疲労寿命を長くすることができる竪型粉砕ミル1を提供することができる効果がある。
続いて、本発明の第2実施形態について図5〜図8を参照して説明する。なお、第1実施形態と構成を同じくする部分の構成については、その説明を割愛することとする。
図5は、本発明の第2実施形態における一次空気取入口20を示す正面図である。
図6は、図5における線視Y−Y断面図である。
図7は、本発明の第2実施形態における回転軸6aを示す斜視図である。
図8は、本発明の第2実施形態における一次空気取入口20が形成される減速機ボックス6bを示す斜視図である。
なお、第2実施形態における第2ハウジング21は、減速機ボックス6bを指すものとする。そして、減速機ボックス6bと回転軸6aとの間は、図6に示すように、軸受6c近傍に設けられたシール部30によりシールされている。
一次空気は、図5に示すように、一次空気取入口20を介して、回転軸6aの周面に至る。回転軸6aの周面には、気体流路6a1の他端側6a2が複数分岐して形成されており、一次空気は、一次空気取入口20と対向する他端側6a2を介して気体流路6a1に導入される。このとき、回転軸6aは、軸周りに回転しているが、他端側6a2が複数形成されているため、常に、複数の内いずれかの他端側6a2が一次空気取入口20と対向することとなり、その他端側6a2から一次空気が気体流路6a1に導入されるこことなる。このとき、軸周りに回転する回転軸6aと、減速機ボックス6bとの間は、シール部30によって気密にシールされる(図6参照)。
一方、石炭の粉砕により発生する振動等は、粉砕テーブル3に圧接される粉砕ローラ4を介してハウジング2の側部2Bに加わる。ここで、一次空気取入口20は、ハウジング2と物理的に分離していることから、振動等の伝播による根元の疲労破壊等が抑制される。
続いて、本発明の第3実施形態について図9〜図11を参照して説明する。なお、第1実施形態及び第2実施形態と構成を同じくする部分の構成については、その説明を割愛することとする。
図9は、本発明の第3実施形態における一次空気取入口20を示す斜視図である。
図10は、図9における線視Z−Z断面図である。
図11は、本発明の第3実施形態における粉砕テーブル3を示す正面図である。
Claims (7)
- ハウジング内に投入された粉砕対象物を、前記ハウジング内に設けられた粉砕テーブル及び粉砕ローラで粉砕し、粉砕された前記粉砕対象物を、前記ハウジング内を流通する気体により前記ハウジング外に搬送する竪型粉砕装置であって、
前記粉砕ローラは、前記ハウジングの側部に支持され、
前記気体を前記ハウジング内に取り入れる気体取入口は、前記ハウジングの底部に設けられており、
前記気体取入口が形成される第2ハウジングと、
前記ハウジングの底部に設けられると共に、前記ハウジングを挿通して前記粉砕テーブルと接続される回転軸と、
前記第2ハウジングと前記回転軸との間をシールするシール部材とを有することを特徴とする竪型粉砕装置。 - 前記ハウジングは、筒状に形成されており、
前記粉砕ローラは、前記ハウジングの側面に支持され、
前記第2ハウジングは、前記ハウジングの底面に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の竪型粉砕装置。 - 前記ハウジングを支持する接地脚部は、前記ハウジングの底面であって、前記粉砕ローラが支持される位置と、前記第2ハウジングが設けられる位置との間に設けられていることを特徴とする請求項2に記載の竪型粉砕装置。
- 前記ハウジングの底部に設けられると共に、前記ハウジングを挿通して前記粉砕テーブルと接続される回転軸を有し、
前記回転軸には、一端側が前記ハウジング内に連通する気体流路が形成され、
前記気体取入口は、前記ハウジングの底部に位置する前記気体流路の他端側に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の竪型粉砕装置。 - 前記気体流路の他端側は、前記回転軸の周方向において複数に分岐されて形成されていることを特徴とする請求項4に記載の竪型粉砕装置。
- 前記気体流路の一端側は、前記粉砕テーブルが設けられる位置より下方の、前記粉砕テーブルと前記ハウジングとで形成される空間に連通することを特徴とする請求項4または5に記載の竪型粉砕装置。
- 前記粉砕テーブルには、一端側が前記気体流路の一端側と連通すると共に、他端側が前記粉砕テーブルの縁部に沿って複数設けられた噴出口のそれぞれに分岐される第2気体流路が形成されていることを特徴とする請求項4または5に記載の竪型粉砕装置。
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