JP2011143325A - 竪型粉砕機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 本発明によれば、粉砕ローラの回転軸の同軸上において回転テーブルの内周側に補助ローラを配設するとともに、該補助ローラの周面に該補助ローラの回転軸線の方向から傾いた溝部を形成した。本発明は前記構成により、補助ローラを通過しないまま粉砕ローラで粉砕される原料等の割合を減少させることができるとともに、該補助ローラにガス排出用の溝部を形成することによって、脱気の際に原料層の中から流れ出る多量の空気を、補助ローラの下方から排出することができる。その結果、従来技術で問題となる可能性のあった補助ローラと原料層の間に滞留した空気が原因となって発生するスリップ等も抑制することができる。
【選択図】 図1
Description
ここで、竪型粉砕機は、原料を効率的に微粉砕することができるという優れた特性を有している反面、原料の種類や粉砕条件によって、異常振動が発生するという問題点を有していた。竪型粉砕機に発生する異常振動は、様々な原因によって誘発されるために、その振動原因に応じた様々な対策を講じる必要がある。そのため、竪型粉砕機について、従来から数多くの異常振動防止対策が提案されている。
なぜなら、原料を微粉砕する際には、竪型粉砕機内で繰り返し原料を粉砕する必要がある。機内で繰り返し粉砕される原料は、循環原料と呼ばれるが、循環原料の粒径は、竪型粉砕機に新たに投入された粉砕前の原料に比較すれば、当然に小さい。
しかし、特許文献1に開示された従来技術においては、粉砕ローラと補助ローラを、回転テーブルの同一円周上に配しているため、補助ローラと粉砕ローラを交互に並べて配さなければならない。そのため、例えば、補助ローラを設置しなければ、粉砕ローラを4個配することのできる回転テーブルについて、補助ローラを配した場合は、補助ローラにスペースを取られて、粉砕ローラが2個しか設置できないというケースも多く、回転テーブルの大きさを効率的に生かすことができなかった。
また、粉砕ローラと補助ローラを、回転テーブルの同一円周上に配しているため、一部ではあるが、補助ローラを通過しないまま粉砕ローラに到達して粉砕される原料、或いは、補助ローラを通過しても粉砕ローラを通過せずに回転テーブルから落下する原料等が存在し、粉砕の効率を低下させるという可能性があった。
しかし、例え、脱気を目的とした補助ローラの押圧力であったとしても、空気を多量に含んだ原料層を急激に圧密化すれば、原料層中の空気が一気に脱気されて、原料層上と補助ローラの間に介在する可能性がある。そのため、原料層と補助ローラとの間に多量の空気が介在しないように注意する必要があった。
(1) 回転テーブル上に粉砕ローラを備えて、該回転テーブル上に投入した原料を、粉砕ローラによって粉砕する竪型粉砕機であって、
該粉砕ローラの回転軸の同軸上において回転テーブルの内周側に補助ローラを配設して、該補助ローラの周面に該補助ローラの回転軸線の方向から傾いた溝部を形成して、該補助ローラで脱気した原料を粉砕ローラで粉砕する構成とした。
本発明によれば、粉砕ローラと補助ローラが独立して回転できる構造とすることによって、粉砕ローラと補助ローラの回転運動が互いに拘束されず、その結果、それぞれの状況に合わせて両者とも適正な回転速度で回転できるので、異常振動等の防止が期待できる。
図1〜図7は本実施形態に係わり、図1は竪型粉砕機の全体構成を説明する図であり、図2は補助ローラの構造と配置を説明する図であり、図3は原料の挙動を説明する図である。図4は第2の実施形態による補助ローラの構造と配置を説明する図であり、図5は原料の挙動を説明する図である。図6は補助ローラの構造と配置を説明する図である。図7は補助ローラによる原料層の圧密挙動を概念的に説明する図である。
本実施形態に用いた竪型粉砕機1は、図1に示すように竪型粉砕機1の外郭を形成するケーシング1B、竪型粉砕機1の下部に設置された減速機2Bと駆動モータ2Mによって駆動される回転テーブル2、コニカル型の粉砕ローラ5及び補助ローラ50等を備えている。なお、図1に示した実施形態に用いた竪型粉砕機1は、駆動モータ2Mの駆動用電源としてインバータ電源を備えて、運転中、回転テーブル2の回転速度が任意の変更可能な可変速式の竪型粉砕機1である。
なお、図1に示した実施形態においては、分級機14の下方に、漏斗状のコーン16が配されている。詳細は後述するが、コーン16は、図示しない支持部材によってケーシング1Bに固定されており、分級羽根14Aを通過して、機外に取り出されなかった原料が、コーン16内に上方から落下して、回転テーブルの中心付近に再度投入される構成となっている。さらに、図1に示す竪型粉砕機1においては、回転テーブル2の下方にガスを導入するためのガス供給口33を設けており、さらに回転テーブル上方に該ガスと共に製品を取り出すための上部取出口39を設けている。
なお、回転テーブル2上で粉砕された原料は、前記ガスにより吹き上げられてケーシング内を上昇し、分級機14方向に流れるが、径が大きく重量の大きな原料は分級機14まで到達できずに、或いは通過できずに落下することによって、竪型粉砕機1内で循環し、再度粉砕される循環原料となる。
そして、分級機14を通過した径の小さな原料は、その多くが、上部取出口39から製品として取り出されるが、一部、取り出されなかった比較的径の大きな原料は、漏斗状のコーン16内に落下して、回転テーブルの中心付近に再度投入される。
なお、粉砕ローラ5は、回転テーブル2が回転することにより、回転テーブル2に対して、原料を介して従動して回転する。
本実施形態においては、粉砕ローラ5が、回転テーブル2上において、その外周部分を4等分して4個が対向するようにして配されている。
本実施形態において、前記溝は、補助ローラ50の小径側から大径側に向かって、補助ローラの反回転方向に向かって延びる螺旋状に形成した。
なお、本実施形態においては、右回り(回転テーブル上方から見た場合の回転方向)の回転テーブルに対し、効果的で好ましい脱気用溝として、右ネジ型の螺旋状溝が形成している補助ローラ50を使用した。しかし、本発明に適応できる溝の形状は前述した螺旋状の溝に限らず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更が可能であり、例えば、ローラの回転軸線方向(ローラ周面を小径側から大径側に向かう方向)に延びる溝であっても良く、また、短い溝が何カ所に分割分けて形成されているような溝形状であって良く、原料層から抜け出たガスを脱気用ローラとの間で滞留させないようにガス抜きのための隙間を形成するような形状なら良い。
図6(2)を見ればわかるように、第2の実施形態においては、粉砕ローラ5の外周面の下端位置が回転テーブルからh1の高さにあるのに対して、補助ローラ52の下端位置は回転テーブルからh2の高さにあり、h1よりh2の大きさが大きい。
なお、先に説明した本実施形態(第1の実施形態)においては、粉砕ローラ5、及ぶ補助ローラ50について、その外周面の位置は、それぞれh1で同一である。
同様に、本発明による第4の実施形態として、同軸芯上で隣り合う補助ローラ52と粉砕ローラ5と軸受けを個々に独立させて、補助ローラ52と粉砕ローラ5がそれぞれ独立して回転できる構成とした。
図8(1)及び(2)が第1及び第2の実施形態、図8(3)及び(4)が、第3及び第4の実施形態に相当する。
ここで、図8(1)及び(2)において、補助ローラ50と粉砕ローラ5が同じ回転速度R1で回転し、補助ローラ52と粉砕ローラ5が同じ回転速度R2で回転するのに対して、図8(3)において、補助ローラ50と粉砕ローラ5がそれぞれ異なる回転数(補助ローラ50がRH1、粉砕ローラ5がR1)で回転し、同様に、図8(4)において、補助ローラ52と粉砕ローラ5がそれぞれ異なる回転数(補助ローラ52がRH2、粉砕ローラ5がR2)で回転できる。
そして、回転テーブル2上に投入された原料は、後述する循環原料と回転テーブル2上で合わさって回転テーブル2上に供給された後、図3(1)及び(2)に示すように、その大部分が補助ローラ50で脱気されて圧密された後、粉砕ローラ5に噛み込まれて粉砕される。
また、分級機14を通過した径の小さな原料は、その多くが、上部取出口39から製品として取り出される。
なお、分級機14を通過した径の小さな原料の中で、一部、機外に取り出されなかった比較的径の大きな原料は、漏斗状のコーン16内に落下して、循環原料となって、回転テーブル2の中心付近に再度投入さる。
一方、所定の粒径まで小さく粉砕された原料は、セパレータ14に到達して通過することにより、上部取出口39より粉砕品として取り出される。原料を微粉砕する場合において、竪型粉砕機1内には循環原料の割合が大きくなり、嵩高い原料層が形成される。
従って、原料を微粉砕する場合において、竪型粉砕機1内には循環原料の割合が大きくなり、嵩高い原料層が形成される。
また、従来技術においては、粉砕ローラ5と補助ローラ50を回転テーブル2の同一円周上に配して、脱気と粉砕を回転テーブル2の同一円周上で行っているのに対して、本実施形態においては、補助ローラ50を粉砕ローラ5の内周側に配しているので、補助ローラ50の配置のために、粉砕ローラ5がスペース的に配置できないといった問題がおこりにくく、その結果、回転テーブル2の大きさを効率的に使用することが可能である。
本実施形態においては、回転テーブル2上に投入した原料を、補助ローラ5により脱気してから粉砕ローラ5によって原料を粉砕するが、補助ローラ5にガス抜きのための溝部を形成している。そのため、原料層が圧密される際に生じる多量の空気を、該溝の中に入れた後、該溝の両端部から速やかに排出させることができる。
従って、従来技術のように、原料層と補助ローラ50の間で多量の空気が滞留しないので、異常振動が抑制される。
図7に脱気の際のイメージを示すが、粉砕ローラ5の外周面の下端位置が、補助ローラ52の下端位置より低い位置になるよう構成することによって、図7(2)のように、脱気の際における原料層に対する補助ローラ52の押圧力が低減され、その結果、緩やかな脱気が可能となるので、補助ローラ52と原料層の間に滞留した多量の空気が原因となって発生するスリップを抑制することができる。
第3、4の実施形態においては、この構成により、粉砕ローラ5と補助ローラ50或いは補助ローラ52がそれぞれ異なる回転数で回転できる。
その結果、粉砕ローラ5と補助ローラ50或いは補助ローラ52の回転運動が互いに拘束されず、それぞれの状況に合わせて両者とも適正な回転速度で回転できるので、異常振動等が期待できる。
特に、第4の実施形態においては、粉砕ローラ5より径の小さな補助ローラ52を使用する。そのため、粉砕ローラ5と補助ローラ52の回転速度差が大きくなるので、本発明を適応するに好ましい形態である。
2 回転テーブル
5 粉砕ローラ
14 セパレータ
14 回転筒
15 ダムリング
16 コーン
30 環状通路
33 ガス供給口
35 原料投入口
39 上部取出口
50 補助ローラ
52 補助ローラ
Claims (4)
- 回転テーブル上に粉砕ローラを備えて、該回転テーブル上に投入した原料を、粉砕ローラによって粉砕する竪型粉砕機であって、
該粉砕ローラの回転軸の同軸上において回転テーブルの内周側に補助ローラを配設して、該補助ローラの周面に該補助ローラの回転軸線の方向から傾いた溝部を形成して、該補助ローラで脱気した原料を粉砕ローラで粉砕する竪型粉砕機。 - 前記溝部が、補助ローラの小径側から大径側に、該補助ローラの反回転方向に向かって延びる螺旋状に形成された請求項1記載の竪型粉砕機。
- 前記補助ローラの外周面の下端位置が、粉砕ローラ外周面の下端位置より、高い位置になるよう形成された請求項2記載の竪型粉砕機。
- 前記粉砕ローラと補助ローラが同軸上で独立して回転する構成とした請求項2又は3記載の竪型粉砕機。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2010003691A JP2011143325A (ja) | 2010-01-12 | 2010-01-12 | 竪型粉砕機 |
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JP2013226501A (ja) * | 2012-04-25 | 2013-11-07 | Ube Machinery Corporation Ltd | 竪型粉砕機の運転方法及びスラグ粉砕用の竪型粉砕機 |
CN109926164A (zh) * | 2019-04-27 | 2019-06-25 | 南京凯盛国际工程有限公司 | 一种新型摇臂磨辊结构 |
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2010
- 2010-01-12 JP JP2010003691A patent/JP2011143325A/ja active Pending
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