JP5030430B2 - 竪型ローラミル - Google Patents

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Description

本発明は、回転テーブルと粉砕ローラにより石炭等の固体原料を粉砕する竪型ローラミルに関し、特に空気流の衝突による偏流板の磨耗を低減することができる竪型ローラミルに関する。
従来、塊状の固体原料を粉砕して微粉化する装置としてローラミルが広く用いられている。例えば、ボイラの燃焼室へ送り込まれる石炭等の燃焼用原料は、微粉炭にされた方が燃え残る可能性が少なく燃焼効率が上がるため、一旦、石炭をローラミルに送り込み、粉砕して微粉炭にされる。このように原料を粉砕するローラミルには幾つか種類があるが、被粉砕物を載せる回転テーブルの駆動軸が縦に設置されているものを竪型ローラミルという。
このような竪型ローラミルは特許文献1(実開平4−110140号公報)等にて開示されている。この公知の竪型ローラミルを図4を参照して簡単に説明すると、該竪型ローラミル1は、粉砕対象物である固体原料50を原料供給手段から回転テーブル5上へ落としこみ、該落とし込まれた固体原料50を遠心力で流動させて回転テーブル5の上面と、これに摺動するローラ7との間に挟み込んで押しつぶし粉砕する構成となっている。
粉砕された微粉原料50は、回転テーブル5の外周に取り付けられている空気案内リング10より供給される熱風の吹出流に乗り分級されて気流搬送されて上昇し、上方に位置するセパレータ19の気流作用により更に分級を受け、十分に微粉化された微粉原料は頂上の出口管20から排出される。空気案内リング10からの搬送空気(以下、空気と称す)の吹出しが適正でない場合には、粉砕されずに回転テーブル5の外周の空気案内リング5とケーシング2の間の空間から下方に落ち込む粉砕対象物であるスピレージの量が多くなるため、これを適正に保つ必要がある。
搬送空気は、図6に示されるように回転テーブル5を囲繞するごとく取付けられた空気案内リング10によって加速、方向づけされる。空気案内リング10は所定の形に配列された複数のベーン(不図示)を有しており、このベーンの取付け角度により空気が回転テーブルに対して逆方向或いは順方向に流線を描くように吹出すようになっている。
空気案内リング10から吹出した空気は、回転テーブル5上で粉砕された微粉原料50を取り込んで一緒に吹き上げる。その際に空気案内リング10の上方に設けられた偏流板18に衝突して、搬送した微粉原料50のうち粗大粒子若しくは重い粒子が一次分級される。
特許文献2(実願昭61−30098号(実開昭62−144548号)のマイクロフイルム)では、空気案内リングから吹き上げる空気が不均一であることによるスピレージ量の増加を防止するために、上昇気流の案内羽根、即ちベーンを設けた構成が開示されている。また、本構成において、空気案内リングは、内側円環壁は回転テーブルに沿って垂直に配設され、外側円環壁は、ケーシングに設けられた断面形状三角形の張り出し(偏流板)に沿って傾斜させている。
また、特許文献3(特公平8−24852号公報)には、空気案内リングの構成として、空気を通流する複数の通路セグメントを円形に組み合わせた構成を開示しており、これにより通路構成体に損傷又は摩耗が生じた場合、それを回転テーブルから取り外して交換することができ、また、損傷又は摩耗した通路セグメントだけを交換することも可能としている。
実開平4−110140号公報 実願昭61−30098号(実開昭62−144548号)のマイクロフイルム 特公平8−24852号公報
しかしながら、上記した従来の竪型ローラミルにおいては、空気案内リングから吹き上げた空気が偏流板に衝突し、摩耗してしまうという問題があった。偏流板には摩耗し難い材料を利用しているが、長期間の使用により摩耗したり、固体原料中に硬い異物が混入している場合にはこの問題を回避できなかった。特に、空気案内リングからの空気が、偏流板に対して30°の角度で衝突する場合に摩耗が著しくなってしまう。さらに、偏流板をケーシングに取付ける取付ボルトまで摩耗してしまうと、偏流板が脱落し、竪型ローラミルを運転停止せざるを得なかった。
特許文献2では、空気案内リングの外側円環壁が偏流板に沿って傾斜されているため、摩耗は防止できるものの、空気案内リングにおける空気通路の通路断面積が一定でなく且つ通路長が短いため、空気の整流効果が小さく、一次分級が困難であるという問題がある。
特許文献3では、ベーンが摩耗することに対する対策であり、偏流板の摩耗については言及されていない。
従って、本発明は上記従来技術の問題点に鑑み、一次分級性能を維持しながら空気が衝突する偏流板の摩耗を最小限に抑え、長寿命化を可能とした縦型ローラミルを提供することを目的とする。
そこで、本発明はかかる課題を解決するために、ケーシング内で垂直駆動軸回りに回転する回転テーブルと、該回転テーブル上面に押圧されつつ回転し固体原料を粉砕するローラと、前記回転テーブルの外周端に取付けられた空気案内リングと、前記空気案内リングより上方のケーシング内面に取付けられ上方側がケーシング中心に向けて傾斜した偏流板と、を備え、前記空気案内リングが環状の空気通路を形成する内側円環壁と外側円環壁からなり、該内側円環壁と外側円環壁の間に空気を偏流させる複数の偏流ベーンが配置され、前記内側円環壁と外側円環壁の間を通って偏流ベーンにより偏流された空気が前記ケーシング中心に向けて傾斜した偏流板に衝突するように構成した竪型ローラミルにおいて、
前記偏流板に衝突する前の空気が流れる前記内側円環壁と外側円環壁の間の前記外側円環壁側に偏流リングを設置し、該偏流リング通過後の前記偏流板に衝突する空気の流線を、該偏流リング通過前の空気案内リング内を通る空気の流線に対し、円環中心側に向けて偏流させるとともに、該偏流により前記偏流板に衝突する空気の流線の衝突角度が0〜20°になるように、前記偏流リングの配設位置を設定したことを特徴とする。
本発明によれば、偏流リングにより偏流した空気の流線が偏流板に対して緩和された角度で衝突することとなり、これにより偏流板の摩耗を抑制することができ、長寿命化が達成できる。さらに本発明では空気通路の流路断面積を均一にでき、また円環壁を長くすることができるため、空気の整流効果を高くすることが可能で、延いては一次分級性能を向上させることができる。また、偏流リングを設置するのみの構成であるため、取付が容易で且つ既存のローラミルにも簡単に設置可能である。
また、前記偏流リングの断面形状が、三角状であることが好ましい。このように、断面三角状とすることによって、該偏流リングの下側傾斜面に沿って空気流が形成されるため、圧力損失が少なく好適である。
また、前記偏流リングの断面形状を正円状、長円状若しくは楕円状の何れかとしてもよい。このように断面円状の偏流リングを用いることにより、加工性が高く安価なコストで提供することが可能となる。
特に本発明は、前記偏流リングが、前記空気の流線を前記偏流板の角度に対して0〜20°の角度に偏流させるように設置されることを特徴とする。
これは、最も摩耗が著しくなる衝突角度が30°程度であるため、本発明のごとく0〜20°の衝突角度となるように偏流リングを設置することにより、摩耗を最小限に抑えることが可能となるものである。
さらにまた、前記偏流リングが、前記回転テーブル上方と前記空気案内リング下方の差圧が0.8〜1.2KPaとなるように設置されることを特徴とする。
これにより、空気案内リングから吹き上げる空気流速が適正に保たれ、流速分級性能を向上させることができる。
また参考発明として、ケーシング内で垂直駆動軸回りに回転する回転テーブルと、該回転テーブル上面に押圧されつつ回転し固体原料を粉砕するローラと、前記回転テーブルの外周端に取付けられた空気案内リングと、前記空気案内リングより上方のケーシング内面に取付けられ上方側がケーシング中心に向けて傾斜した偏流板と、を備え、前記空気案内リングが搬送空気通路を形成する内側円環壁と外側円環壁からなり、該内側円環壁と外側円環壁の間に、前記回転テーブルの回転方向に対向して搬送空気を偏流させる複数の偏流ベーンが配置された竪型ローラミルにおいて、
前記空気案内リングの内側円環壁と外側円環壁が略同一長さを有し、これらの円環壁が略平行に設置されるとともに該円環壁が水平方向に対して50〜70°の傾斜となるように円環壁上方を中心へ向けて傾斜させたことを特徴とする。
参考発明によれば、内側円環壁と外側円環壁を中心に向けて傾斜させることにより、空気流と偏流板の衝突角度が小さくなり、偏流板の摩耗を低減することが可能となる。
また、これら円環壁の傾斜角度を水平方向に対して50〜70°とすることにより、回転テーブル差圧、さらには分級精度、スピレージ量等のミル特性を適正に保つことが可能で、且つ偏流板の摩耗を抑制できる竪型ローラミルを提供することができる。
以上記載のごとく本発明によれば、空気案内リングの外側円環壁内周面に偏流リングを設けるとともに、前記空気の流線を前記偏流板の角度に対して0〜20°の角度に偏流させるように設置されることにより、偏流した空気の流線が偏流板に対して緩和された角度で衝突し、偏流板の摩耗を抑制することができ、長寿命化が達成できる。さらに本発明では、空気整流効果が高く且つ組み立て性、加工性が容易で、既存のローラミルにも簡単に設置可能である。
また、参考発明において、内側円環壁と外側円環壁を中心に向けて傾斜させることにより、一次分級性能を維持しながら搬送空気が衝突する偏流板の摩耗を最小限に抑え、長寿命化を可能とした縦型ローラミルを提供することができる。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施例を例示的に詳しく説明する。但しこの実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例に過ぎない。
図1は本発明の実施例1に係る空気案内リングの側断面図、図2は本発明の実施例2に係る空気案内リングの側断面図、図3は本発明の実施例3に係る空気案内リングの側断面図、図4は本発明の実施例に係る竪型ローラミルの全体構成を示す側断面図、図5は図4に示した竪型ローラミルの空気案内リングの拡大図である。
本実施例において、被粉砕物としては石炭等の固体燃料、石灰、スラグ等の塊状の固体原料が挙げられる。
まず、図4を参照して本実施例に係る竪型ローラミルにつき説明する。竪型ローラミル1は実質的に密閉したケーシング2と、該ケーシング2内に設けられた各構成部材からなる。ケーシング2内には、ケーシング内部に繋がる固体原料供給手段3と、該固体原料供給手段の投入口下方に設けられた回転テーブル5と、該回転テーブル上面に摺動する複数のローラ7と、回転テーブル5の周囲に取付けられた空気案内リング10と、該空気案内リング10の上方のケーシング内面に取付けられた偏流板18と、回転テーブルの上方で固体原料供給手段を囲繞するごとく設置されたセパレータ19と、ケーシング2上面に設けられた微粉出口管20とが収容されている。
竪型ローラミル1の具体的構成とその作用を説明すると、回転式回転テーブル5はシャフト6に連結されており、該シャフト6に連結された図示略の駆動機構により回転駆動される。シャフト6の駆動に伴い、回転テーブル5は一方向に回転駆動されるようになっている。
ローラ7は、ケーシング2の内周面から離間して複数配置されており、互いに等距離に配置されるように適当に支持されている。本実施例では判り易くなるようにローラ7を1個だけ示してある。該ローラ7は図示略の軸に支持されており、該軸によりローラ7は回転テーブル5の上面に押し付けられ、回転テーブル5の回転に伴い摺動するようになっている。固体原料50は固体原料供給手段3から回転テーブル5上面に供給され、ここで回転テーブル5とローラ7に挟まれて押しつぶし粉砕される。
一方、竪型ローラミル1では、固体原料50を回転テーブル5からケーシング2内部を通じて微粉出口管20から排出させるための搬送を実現させる搬送空気(以下、空気と呼称する)が用いられている。この空気は、微粉化した原料50を分級した後に排出させるとともに、原料を乾燥させる機能も担っている。空気は、ケーシング2の下方に設けられた図示略の空気供給口から導入され、該回転テーブル5の外周端に取付けられた空気案内リング10を経て偏流板18により偏流され、回転テーブル5の表面上方へこれを取り巻くように流れる。空気案内リング10及び偏流板18の詳細な構成については後述する。
回転テーブル5上で粉砕された微粉原料50は、回転テーブル5の中心部から遠心力により外側に投げ出される。これらの微粉原料50は回転テーブル5の周辺部領域に達した時に、空気案内リング10により吹き上げられる空気によって取り込まれて、空気に搬送される。微粉原料50を同伴した空気の流れは偏流板18に衝突し、含有する粗大粒子を分離する一次分級が行われる。そして、一次分級された粒子のみを同伴した空気はセパレータ19に流入する。
セパレータ19では、空気流中に残留する微粉原料50をさらに選別して二次分級が行われる。即ち、所望の粒度を有する微粉原料50はセパレータ19を通り、空気とともにここから排出され、さらに微粉出口管20よりケーシング2外へ排出される。一方、所望粒度よりも大きい微粉原料50はセパレータ19の斜面を介して再び回転テーブル5上へ送り返され、ここで再粉砕される。
ここで、空気案内リング10につき図5に基づき説明する。空気案内リング10は、回転テーブル5に周設された内側円環壁12と、該内側円環壁12から間隙を存して配設された外側円環壁13と、該内側円環壁12と外側円環壁13との間の環状空気通路15と、該空気通路15に所定間隔で配設された複数のベーン16とから構成される。また、空気案内リング10の上方のケーシング2内面には、断面三角状の偏流板18が設けられている。該偏流板18は、回転テーブル5に対して隔離されて取付けられている。
本構成においてベーン16は、ここを通過する空気がその方向を変え、回転テーブル5の回転方向Bに対して逆方向に空気流Aが形成されるように配設されている。これは、空気の流れの中に同伴された微粉原料50が回転テーブル5の回転方向と逆方向に運ばれて、その結果粗大粒子はその運動量を失って空気の流れから分離し、粗大粒子を回転テーブル5上へ送り返す働きをする。
偏流板18は、微粉原料50を同伴した空気の流れをケーシング2中心へ向けて偏流させる作用を有する。また、微粉原料50を同伴した空気流が偏流板18に衝突することにより、粗大粒子が落下して回転テーブル5上へと導かれる作用も有する。
図1に本実施例1に係る竪型ローラミルの空気案内リングを示す。
本実施例1の空気案内リング10は、上記したように内側円環壁12と、外側円環壁13と、該内側円環壁12と外側円環壁13の間に形成された円環状空気通路15と、該空気通路15に所定間隔で配設された複数のベーン16とから構成され、これらが回転テーブル5に固定されて回転テーブル5と同体に回転する。ベーン16は、空気通路15を通過する空気の方向を決定するために設けられるが、本実施例では回転テーブル5の回転方向に対して逆方向に空気流が形成されるように配設しても良いし、順方向に空気流が形成されるように配設してもよい。必要に応じて内側円環壁12の上端に水平状に塞ぎ板14を設け、流路断面積を調整することにより空気流速調整を行うこともできる。
空気案内リング10上方のケーシング2内壁面には所定の傾斜角度を有する偏流板18が取付けられている。これは、ケーシング2に対してボルト18a、18bにより取付けられる。
さらに本実施例の特徴的な構成として、外側円環壁13に内周面に偏流リング11を設けた構成となっている。該偏流リング11の断面形状は、正円状、長円状若しくは楕円状等の円状となっており、外側円環壁13と接する側には、偏流リング11と外側円環壁13の間に空気が進入しないように溝を埋める保護部材11aを配してもよい。また、断面形状を半円状とすることもできる。偏流リング11の設置位置は外側円環壁13の上方に設けられ、着脱自在とすることが好ましい。
偏流リング11を設けることにより、空気通路15の下方から導入された空気は矢印A方向に偏流され、該偏流した空気の流線は偏流板18に対して緩和された角度で衝突することとなる。従って、偏流板の摩耗を抑制することができ、長寿命化が達成できる。
このとき、偏流リング11が、空気の流線を偏流板18の角度に対して0〜20°の角度に偏流させるように設置することが好ましい。これは、最も摩耗が著しくなる衝突角度が30°程度であるため、0〜20°の衝突角度となるように偏流リング11を設置することにより、摩耗を最小限に抑えることが可能となるものである。
さらに好適には、偏流リング11が、回転テーブル5の上方位置Pと空気案内リング10の下方位置Qの差圧が0.8〜1.2KPaとなるように設置されている。即ち、これらの条件を満たすような偏流リング11の形状、大きさ、位置とすることによって、空気案内リング10から吹き上げる空気流速が適正に保たれ、流速分級が確実に行われることとなる。
本構成によれば、偏流リング11を設けることにより偏流板の摩耗を抑制することができ、長寿命化が達成できる。さらに、空気通路15の流路断面積を均一とすることができ、また円環壁12、13を長くすることができるため、空気の整流効果を高くすることが可能で、延いては一次分級性能を向上させることができる。また、本構成では偏流リング11を設置するのみであるため、取付が容易で且つ既存のローラミルにも簡単に設置可能である。さらにまた、本構成では断面円状の偏流リングを用いているため、加工性が高く安価なコストで提供することができる。
図2に本実施例2に係る竪型ローラミルの空気案内リングを示す。以下、実施例2及び参考例3において、上記した実施例1と同様の構成についてはその詳細な説明を省略する。
本実施例2の空気案内リング10は、上記したように内側円環壁12と、外側円環壁13と、該内側円環壁12と外側円環壁13の間に形成された円環状空気通路15と、該空気通路15に所定間隔で配設された複数のベーン16とから構成され、これらが回転テーブル5に固定されて回転テーブル5と同体に回転する。本実施例においてベーン16は、回転テーブル5の回転方向に対して逆方向に空気流が形成されるように配設しても良いし、順方向に空気流が形成されるように配設してもよい。
本構成において実施例1と異なる点は、空気案内リング10に設けた偏流リング11の形状である。該偏流リング11の断面形状は、三角状となっている。このように、断面三角状とすることによって、該偏流リング11の下側傾斜面に沿って空気流が形成されるため、圧力損失が少なく好適である。尚、断面形状の効果を除く偏流リング11の効果については実施例1と同様である。
参考例3
図3に本参考例3に係る竪型ローラミルの空気案内リングを示す。
本実施例1の空気案内リング10は、上記したように内側円環壁12と、外側円環壁13と、該内側円環壁12と外側円環壁13の間に形成された円環状空気通路15と、該空気通路15に所定間隔で配設された複数のベーン16とから構成され、これらが回転テーブル5に固定されて回転テーブル5と同体に回転する。本実施例ではベーン16は、回転テーブル5の回転方向に対して逆方向に空気流が形成されるように配設される。好適にはベーンの取付角度が45°程度となることが好ましい。
参考例3の特徴的な構成として、内側円環壁12と外側円環壁13は互いに略平行に配置されるとともに、傾斜されて取付けられている。これらの円環壁12、13は、その上方が円環中心部に向けて縮径するように傾斜している。さらにこの傾斜角度は、水平方向に対して50〜70°とする。また、内側円環壁12と外側円環壁13の長さは略同一とする。
このように、円環壁12、13を中心に向けて傾斜させることにより、空気流と偏流板の衝突角度が小さくなり、偏流板18の摩耗を低減することが可能となる。
また、円環壁12、13の傾斜角度を水平方向に対して60°とした場合と、傾斜角度を85°とした場合において、給炭量等を同条件として模擬試験を行った結果、傾斜角度60°の場合は回転テーブル差圧が250mmAqと適正な値となり、傾斜角度85°の場合は回転テーブル差圧が275mmAqと非常に高い値となった。この結果にも明らかなように、傾斜角度を50〜70°とすることにより回転テーブル差圧、さらには分級精度、スピレージ量等のミル特性を適正に保つことが可能で、且つ偏流板の摩耗を抑制できる竪型ローラミルを提供することができる。
本発明の実施例1に係る空気案内リングの側断面図である。 本発明の実施例2に係る空気案内リングの側断面図である。 本発明の参考例3に係る空気案内リングの側断面図である。 本発明の実施例に係る竪型ローラミルの全体構成を示す側断面図である。 図4に示した竪型ローラミルの空気案内リングの拡大図である。 従来の空気案内リングを示す側断面図である。
1 竪型ローラミル
2 ケーシング
3 固体原料供給手段
5 回転テーブル
7 ローラ
10 空気案内リング
11 偏流リング
12 内側円環壁
13 外側円環壁
14 塞ぎ板
15 空気通路
16 ベーン
18 偏流板
19 セパレータ
20 微粉出口管

Claims (4)

  1. ケーシング内で垂直駆動軸回りに回転する回転テーブルと、該回転テーブル上面に押圧されつつ回転し固体原料を粉砕するローラと、前記回転テーブルの外周端に取付けられた空気案内リングと、前記空気案内リングより上方のケーシング内面に取付けられ上方側がケーシング中心に向けて傾斜した偏流板と、を備え、前記空気案内リングが環状の空気通路を形成する内側円環壁と外側円環壁からなり、該内側円環壁と外側円環壁の間に空気を偏流させる複数の偏流ベーンが配置され、前記内側円環壁と外側円環壁の間を通って偏流ベーンにより偏流された空気が前記ケーシング中心に向けて傾斜した偏流板に衝突するように構成した竪型ローラミルにおいて、
    前記偏流板に衝突する前の空気が流れる前記内側円環壁と外側円環壁の間の前記外側円環壁側に偏流リングを設置し、該偏流リング通過後の前記偏流板に衝突する空気の流線を、該偏流リング通過前の空気案内リング内を通る空気の流線に対し、円環中心側に向けて偏流させるとともに、該偏流により前記偏流板に衝突する空気の流線の衝突角度が0〜20°になるように、前記偏流リングの配設位置を設定したことを特徴とする竪型ローラミル。
  2. 前記偏流リングの断面形状が、三角状であることを特徴とする請求項1記載の竪型ローラミル。
  3. 前記偏流リングの断面形状が正円状、長円状若しくは楕円状の何れかであることを特徴とする請求項1記載の竪型ローラミル。
  4. 前記偏流リングが、前記回転テーブル上方と前記空気案内リング下方の差圧が0.8〜1.2KPaとなるように設置されることを特徴とする請求項1記載の竪型ローラミル。
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