JP5358629B2 - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関の排気浄化装置に関する。詳しくは、内燃機関から排出された排気中のNOxを効率良く浄化する内燃機関の排気浄化装置に関する。
近年、環境に対する負荷を低減するため、車両の内燃機関から排出されるNMOG(Non Methane Organic Gas)やNOx等の有害物質の排出量が厳しく規制されている。このため内燃機関の排気系には、通常、排気中のNMOGやNOx等を浄化するための排気浄化装置が設置されている。
排気浄化装置では、通常、貴金属を担持した排気浄化触媒が使用されるが、貴金属は高価であるため、コスト削減の観点からその使用量の低減が求められる。貴金属の中でも、NOxに対して高い浄化活性を示すRhは特に高価であるため、その使用量の低減が特に求められる。
ところが、触媒担体の主成分としてAlやCe含有酸化物を用いた従来の排気浄化触媒では、経時にてRhがAl中に固溶したり、RhがCe含有酸化物に被覆されるおそれがあった。この場合には、排気浄化触媒のNOx浄化性能が低下するため、その低下分を補うべく、予めRhの使用量を多くする必要があった。
そこで、ランタノイドやZrを含む複合酸化物に、Rhを担持させた排気浄化触媒が提案されている(例えば、特許文献1及び2参照)。これらの排気浄化触媒によれば、RhのAl中への固溶やCe含有酸化物によるRhの被覆を回避できるとともに、複合酸化物が有する酸素吸蔵能(以下、「OSC」という)によって、Rhの使用量を抑制しつつ効率良くNOxを浄化できるとされている。
特開2010−90880号公報 特開2004−167441号公報
ところで、有害物質の排出量の低減とともに燃費の向上を図る観点から、例えば車両減速時や下り坂走行時等の所定の運転状態において、燃料噴射を一時的に停止させる燃料カットが行われる。すると、従来の排気浄化触媒では、そのOSC材によって酸素過剰な状態となるため、燃料カットから復帰後の所定時間の間はNOxの浄化効率が大きく低下するという問題があった。
本発明は上記に鑑みてなされたものであり、その目的は、燃料カットから復帰後の所定時間の間においても、NOxを効率良く浄化できる内燃機関の排気浄化装置を提供することにある。
上記目的を達成するため本発明は、内燃機関(例えば、後述のエンジン2)の排気通路(例えば、後述の排気管4)に設けられ、ランタノイド及びZrを含む複合酸化物にRhが担持された排気浄化触媒(例えば、後述の第1TWC41,第2TWC42)を備える内燃機関の排気浄化装置(例えば、後述の排気浄化装置1)において、燃料カットから復帰後の所定時間の間、前記排気浄化触媒上で水蒸気改質反応が進行して水素が生成するように、前記内燃機関の燃焼室内における混合気の空気過剰率を制御する空気過剰率制御手段(例えば、後述のECU5)を備えることを特徴とする。
本発明では、ランタノイド及びZrを含む複合酸化物にRhが担持された排気浄化触媒を用いた。これにより、従来問題となっていたRhのAl中への固溶やCe含有酸化物によるRhの被覆を回避でき、金属状態のRhを維持できる。ここで、金属状態のRhは、水蒸気改質反応(以下、「SR反応」という)を効率良く進行させる特性を有し、このSR反応により生成する水素は、NOxの還元剤として作用する。
そこで本発明では、従来、NOxの浄化効率が大きく低下していた燃料カットから復帰後の所定時間の間、排気浄化触媒上でSR反応が進行して水素が生成するように、内燃機関の燃焼室内における混合気(以下、「混合気」という)の空気過剰率を制御した。即ち、SR反応の反応種となる炭化水素(以下、「HC」という)が排気浄化触媒に供給されるように、混合気の空気過剰率を制御した。
これにより、従来、NOxの浄化効率が大きく低下していた燃料カットから復帰後の所定時間の間において、排気浄化触媒上でSR反応を進行させて水素を生成させることができ、NOxを効率良く浄化できる。
この場合、前記空気過剰率制御手段は、燃料カットから復帰後の所定時間の間、前記燃焼室内における混合気の空気過剰率を0.8〜0.9の範囲内に制御することが好ましい。
この発明では、燃料カットから復帰後の所定時間の間、混合気の空気過剰率を0.8〜0.9の範囲内に制御した。これにより、上記発明の効果がより顕著に奏される。
本発明によれば、燃料カットから復帰後の所定時間の間においても、NOxを効率良く浄化できる内燃機関の排気浄化装置を提供できる。
本発明の一実施形態に係る内燃機関の排気浄化装置の構成を示す図である。 上記実施形態に係る三元触媒の特性を説明するための図であり、(A)が従来の三元触媒の構成を模式的に示す図であり、(B)が上記実施形態に係る三元触媒の構成を模式的に示す図である。 上記実施形態に係る三元触媒のNOx浄化機構を説明するための図である。 上記実施形態に係る排気浄化装置の混合気の空燃比と、排気中のHC濃度及びNOx濃度との関係を示す図である。 燃料カットから復帰直後の混合気の空気過剰率を通常の1近傍に制御したときの排気中のNOx濃度の挙動を示す図である。 燃料カットから復帰直後の混合気の空気過剰率を通常の1近傍に制御したときの排気中の水素濃度の挙動を示す図である。 燃料カットから復帰直後の所定時間の間、混合気の空気過剰率を0.9に制御したときの排気中のNOx濃度の挙動を示す図である。 燃料カットから復帰直後の所定時間の間、混合気の空気過剰率を0.9に制御したときの排気中の水素濃度の挙動を示す図である。 上記実施形態に係る排気浄化装置の混合気の空気過剰率を0.7〜1.1の範囲で変化させたときの、混合気の空気過剰率と、第2TWCを通過後の排気中の水素濃度との関係を示す図である。 上記実施形態に係る排気浄化装置の混合気の空気過剰率を0.7〜1.1の範囲で変化させたときの、混合気の空気過剰率と、第2TWCを通過後の排気中のNOx濃度との関係を示す図である。
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して詳しく説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る内燃機関の排気浄化装置1の構成を示す図である。内燃機関(以下、「エンジン」という)2は、多気筒(例えば、4気筒)のガソリンエンジンであり、図示しないインジェクタからの燃料噴射量は、後述する電子制御ユニット(以下、「ECU」という)5によって設定される。また、インジェクタの開弁時間は、設定された燃料噴射量が得られるように、ECU5からの駆動信号により制御される。
エンジン2には、吸気が流通する吸気管3と、排気が流通する排気管4が設けられている。吸気管3は、図示しない吸気マニホールドの複数の分岐部を介してエンジン2の各気筒の吸気ポートに接続されている。排気管4は、図示しない排気マニホールドの複数の分岐部を介してエンジン2の各気筒の排気ポートに接続されている。
吸気管3の上流側には、エンジン2の吸入空気量を制御する図示しないスロットルバルブが設けられている。このスロットルバルブは、アクチュエータを介してECU5に接続されており、その開度はECU5により制御される。
排気管4には、上流側から順に、第1三元触媒(以下、「第1TWC)という)41と、第2三元触媒(以下、「第2TWC」という)42が設けられている。これら第1TWC41及び第2TWC42の構成は、後述する触媒組成を具備するものであれば同一であってもよく、互いに異なるものであってもよい。
第1TWC41及び第2TWC42は、エンジン2から排出される排気中に含まれるHC及びCOを酸化して浄化し、排気中に含まれるNOxを還元して浄化する。これら第1TWC41及び第2TWC42は、いずれも、支持体上に形成された第1触媒層と、この第1触媒層上に形成された第2触媒層を備える。
支持体としては、従来公知のコージエライト製のハニカム支持体等が用いられる。例えば、セル数が400セル、壁厚が3.5ミル、容量が1.0Lのハニカム支持体が用いられる。
第1触媒層は、触媒担体としてAl及びCeOが用いられ、この触媒担体に触媒金属としてPdが担持されている。CeOは触媒担体として機能する他、OSC材として機能する。
また、触媒担体の表面には、アルカリ土類金属のリン酸塩、具体的にはリン酸Ba層が形成されており、これによりAl及びCeOのリン被毒が抑制される。
第2触媒層は、触媒担体としてランタノイド及びZrを含む複合酸化物が用いられ、この触媒担体に触媒金属としてRhが担持されている。触媒金属のRhは、PtやPdよりも優れたNOx還元性能を有する。ランタノイドとしては、例えばPr等が用いられる。
なお、第1TWC41及び第2TWC42は、後述する効果を阻害しない範囲内で、上記以外の他の成分を含有していてもよい。例えば、他の触媒金属や酸化物等を含有していてもよく、他の添加剤等を含有していてもよい。
第1TWC41及び第2TWC42は、従来公知のスラリー法等により調製される。具体的には、例えばコージェライト製ハニカム支持体に、第1触媒層の構成材料を含むスラリーをコーティングして焼成することにより、第1触媒層を形成する。次いで、第2触媒層の構成材料を含むスラリーをコーティングして焼成することにより、第2触媒層を形成する。これにより、2層構造の第1TWC41及び第2TWC42が得られる。
次に、第1TWC41及び第2TWC42の特性について、図2及び図3を参照して説明する。
図2(A)は、従来の三元触媒の構成を模式的に示した図であり、図2(B)は、本実施形態に係る第1TWC41及び第2TWC42の構成を模式的に示した図である。
上述したように従来の三元触媒では、AlやOSC材のCe含有酸化物に、Rhを担持させたものが用いられる。この場合、図2(A)に示すように、Alに担持された金属状態のRh(図2(A)のRh(0)を指し、括弧内の0は、酸化数が0であることを意味する。)は、経時にて、その電子吸引性によって排気中の酸素と結合して酸化される他、担体のAl中に固溶する。
また、OSC材のCe含有酸化物に担持された金属状態のRhは、経時にて、Ce含有酸化物に被覆される。
このように従来の三元触媒は、経時にて、NOx浄化の活性点となる金属状態のRhが減少する結果、NOx浄化性能が低下する特性を有する。
一方、上述したように本実施形態に係る第1TWC41及び第2TWC42では、ランタノイド及びZrを含む複合酸化物にRhを担持させたものが用いられる。より具体的には、図2(B)に示すように、触媒担体のZr酸化物中にランタノイド(図2(B)のLnを指す。)がドープされ、酸素原子に加えてランタノイドがZr原子間に介在している。これにより、第1TWC41及び第2TWC42は、次のような特性を有する。
先ず、触媒担体がOSC材として作用し、排気中の酸素を多量に吸蔵する結果、金属状態のRhの酸化が抑制される。また、従来の三元触媒のようなRhのAl中への固溶やCe含有酸化物によるRhの被覆が回避される。さらには、Zr原子間にランタノイドが介在することで、Zr原子間の距離がより長く確保される結果、高温条件下におけるZrの凝集が抑制される。
このように本実施形態に係る第1TWC41及び第2TWC42では、NOx浄化の活性点となる金属状態のRhが維持される結果、高いNOx浄化性能が維持される。また、Zrの凝集が抑制され、高い耐熱性が発揮される。
図3は、第1TWC41及び第2TWC42のNOx浄化機構を模式的に示す図である。上述したように、これら第1TWC41及び第2TWC42の触媒担体に担持されているRhでは、RhのAl中への固溶やCe含有酸化物によるRhの被覆が回避される。ここで、金属状態のRhは、図3に示すようにSR反応を進行させ易い特性を有し、このSR反応によって、排気中のHCが酸化浄化されるとともに、水素が生成する。生成した水素は、NOx還元剤として作用し、排気中のNOやNO等のNOxを還元する。これにより、排気中のNOxは効率良く浄化される。
図1に戻って、ECU5には、図示しないアクセル開度センサ及びクランク角センサが接続されている。
アクセル開度センサは、車両の図示しないアクセルペダルの踏み込み量(以下、「アクセル開度」という)を検出し、検出したアクセル開度に略比例した検出信号をECU5に供給する。
クランク角センサは、エンジン2のクランク軸の回転角度を検出するとともに、クランク角6度毎にパルスを発生し、そのパルス信号をECU5に供給する。エンジン2の回転数は、このパルス信号に基づいてECU5により算出される。
ECU5は、各センサからの入力信号波形を整形し、電圧レベルを所定のレベルに修正し、アナログ信号値をデジタル信号値に変換する等の機能を有する入力回路と、中央演算処理ユニット(以下「CPU」という)とを備える。この他、ECU5は、CPUで実行される各種演算プログラム及び演算結果等を記憶する記憶回路と、エンジン2のインジェクタやスロットルバルブ等に制御信号を出力する出力回路を備える。
以上のようなハードウェア構成により、ECU5には、エンジン2の混合気の空気過剰率を制御することでNOxを効率良く浄化するためのモジュールとして、図示しない空気過剰率制御部が設けられている。
空気過剰率制御部は、エンジン2の燃料カットから復帰後の所定時間の間、混合気の空気過剰率を制御する。より詳しくは、第1TWC41及び第2TWC42のうち少なくともいずれかにおいてSR反応が進行して水素が生成するように、混合気の空気過剰率を制御する。即ち、第1TWC41及び第2TWC42のうち少なくともいずれかにおいてSR反応を進行させるためには、SR反応の反応種であるHCを少なくとも第1TWC41に供給する必要があるところにおいて、空気過剰率制御部では、混合気の空気過剰率を、混合気の空燃比がリッチとなる空気過剰率に制御する。
具体的には、空気過剰率制御部は、例えばインジェクタの開弁時間を制御して燃料噴射量を増量させるとともに、スロットルバルブの開度を制御して吸入空気量を減量させることで、混合気の空気過剰率を、混合気の空燃比がリッチとなる空気過剰率に制御する。
ここで、「空気過剰率」とは、混合気の空燃比を理論空燃比で割った値である。また、「リッチ」とは、完全燃焼反応における化学量論比であるストイキに対して、空燃比が小さい(燃料濃度が高い)状態を意味する。
好ましくは、空気過剰率制御部は、混合気の空気過剰率を0.8〜0.9の範囲内に制御する。混合気の空気過剰率がこの範囲内であれば、第1TWC41及び第2TWC42のうち少なくともいずれかにおいてSR反応が十分に促進され、NOxの還元浄化に十分な量の水素が生成する。
エンジン2の燃料カットは、例えば車両の減速運転時や下り坂走行時において、アクセル開度が所定の開度(例えば、0°)となり、且つエンジン2の回転数が所定の回転数(例えば、1000rpm)よりも高いときに、ECU5によって燃料噴射量を0に制御し、燃料の供給を停止することで実行される。本実施形態の空気過剰率制御部は、この燃料カットから復帰直後、即ち燃料の供給を開始した時点から所定時間の間、混合気の空気過剰率を上述のように制御する。
空気過剰率制御部による混合気の空気過剰率制御について、図4を参照して説明する。
図4は、本実施形態に係る排気浄化装置1の混合気の空燃比と、排気中のHC濃度及びNOx濃度との関係を示す図である。図4において、Feed_HCとは、排気管4の上流側に設けられた第1TWC41に供給された排気中のHC濃度であり、Feed_NOxとは、第1TWC41に供給された排気中のNOx濃度である。また、F/Cとは、燃料カットを表し、図4中の矢印で示された時間、燃料カットが実行されていることを意味する。
図4に示すように、通常、ストイキ(即ち、空気過剰率が1)近傍にて運転されるエンジン2において、燃料カットを実行すると、Feed_HC及びFeed_NOxはいずれも急激に減少する。
次いで、燃料の供給を開始するとともに、空気過剰率制御部によって、燃料の供給開始直後から所定時間の間(図4中の斜線領域)、混合気の空燃比(図4では目標A/F)をリッチ(即ち、空気過剰率が1未満)に制御する。すると、Feed_NOxはほとんど上昇しない一方で、Feed_HCは急激に上昇する。即ち、NOxの発生が抑制されるとともに、多量のHCが第1TWC41や第2TWC42に供給され、NOxが還元浄化される。
次に、空気過剰率制御部による混合気の空気過剰率制御について行った検証結果について説明する。
先ず、燃料カットから復帰直後の混合気の空燃比を、従来通りストイキに制御する以外は排気浄化装置1と同様の構成を備える排気浄化装置を用い、燃料カット前後における排気中のNOx濃度及び水素濃度を調査した。
図5は、燃料カットから復帰直後の混合気の空燃比を、通常のストイキ(即ち、空気過剰率は1)近傍に制御したときの排気中のNOx濃度の挙動を示す図である。また、図6は、このときの排気中の水素濃度の挙動を示す図である。
図5において、Feed_NOxとは、第1TWC41に供給された排気中のNOx濃度であり、CAT後_NOxとは、第2TWC42を通過後の排気中のNOx濃度である。同様に図6において、Feed_Hとは、第1TWC41に供給された排気中のH濃度であり、CAT後_Hとは、第2TWC42を通過後の排気中のH濃度である。
図5に示すように、燃料カットから復帰直後においては、CAT後_NOxが増加しており、NOxを十分に浄化できていないことが分かる。また、図6に示すように、CAT後_Hは、燃料カットの実行前後において変化が見られず、第1TWC41及び第2TWC42いずれにおいてもSR反応による水素は生成していないことが分かる。
これらの結果から、燃料カットから復帰直後は、第1TWC41及び第2TWC42が酸素過剰状態にあるため、第1TWC41及び第2TWC42のうち少なくともいずれかにおいてSR反応による水素を生成させないと、NOxを十分に還元浄化できないことが示唆される。
そこで、本実施形態に係る排気浄化装置1を用い、上記と同様に、燃料カット前後における排気中のNOx濃度及び水素濃度を調査した。
図7は、燃料カットから復帰直後の所定時間の間、混合気の空気過剰率を0.9(即ち、空燃比をストイキに対して10%リッチ)に制御したときの排気中のNOx濃度の挙動を示す図である。また、図8は、このときの排気中の水素濃度の挙動を示す図である。
図7におけるFeed_NOx及びCAT後_NOxは、図5と同様のものを表しており、図8にけるFeed_H及びCAT後_Hは、図6と同様のものを表している。
図7に示すように、燃料カットから復帰直後において、CAT後_NOxはほとんど増加しておらず、NOxが効率良く浄化されていることが分かる。また、図8に示すように、CAT後_Hは、燃料カットから復帰後、次第に増加してFeed_Hよりも大きな値となっていることが分かる。これは、第1TWC41及び第2TWC42のうち少なくともいずれかにおいてSR反応が進行し、水素が生成していることを意味する。
これらの結果から、燃料カットから復帰直後の所定時間の間、第1TWC41及び第2TWC42の少なくともいずれかにおいてSR反応が進行して水素が生成するように、混合気の空気過剰率を制御することにより、NOxを効率良く浄化できることが検証された。
次に、本実施形態に係る排気浄化装置1を用い、混合気の空気過剰率を0.7〜1.1の範囲で変化させたときの、第2TWC42を通過後の排気中の水素濃度とNOx濃度を調査した。
図9は、混合気の空気過剰率と第2TWC42を通過後の排気中の水素濃度との関係を示す図である。また、図10は、混合気の空気過剰率と第2TWC42を通過後の排気中のNOx濃度との関係を示す図である。
図9に示すように、混合気の空気過剰率が0.8〜0.9(即ち、空燃比がストイキに対して10〜20%リッチ)のときに、第2TWC42を通過後の排気中の水素濃度が最も高く、このときにSR反応が最も促進され、水素が最も多く生成されることが分かる。
また図10に示すように、混合気の空気過剰率が0.8〜0.9のときに、第2TWC42を通過後の排気中のNOx濃度が最も低く、このときにNOxが最も効率良く浄化されることが分かる。
これらの結果から、燃料カットから復帰直後の所定時間の間、混合気の空気過剰率を0.8〜0.9の範囲内に制御することにより、NOxをより効率良く浄化できることが検証された。
以上説明したような構成を備える本実施形態の排気浄化装置1によれば、以下の効果が奏される。
本実施形態では、排気浄化触媒として、ランタノイド及びZrを含む複合酸化物にRhが担持された第1TWC41及び第2TWC42を用いた。これにより、従来問題となっていたRhのAl中への固溶やCe含有酸化物によるRhの被覆を回避でき、金属状態のRhを維持できる。ここで、金属状態のRhは、SR反応を効率良く進行させる特性を有し、このSR反応により生成する水素は、NOxの還元剤として作用する。
そこで本実施形態では、従来、NOxの浄化効率が大きく低下していた燃料カットから復帰直後の所定時間の間、第1TWC41及び第2TWC42のうち少なくともいずれかにおいてSR反応が進行して水素が生成するように、混合気の空気過剰率を制御した。即ち、SR反応の反応種となるHCが少なくとも第1TWC41に供給されるように、混合気の空気過剰率を制御した。
これにより、従来、NOxの浄化効率が大きく低下していた燃料カットから復帰直後の所定時間の間において、第1TWC41及び第2TWC42のうち少なくともいずれかにおいてSR反応を進行させて水素を生成させることができ、NOxを効率良く浄化できる。
また本実施形態では、燃料カットから復帰直後の所定時間の間、混合気の空気過剰率を0.8〜0.9の範囲内に制御した。これにより、上記効果がより顕著に奏される。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良は本発明に含まれる。
例えば上記実施形態では、排気浄化触媒として、第1TWC41及び第2TWC42の2ベッドを採用したがこれに限定されず、1ベッドとしてもよい。
1…排気浄化装置
2…エンジン(内燃機関)
4…排気管(排気通路)
5…ECU(空気過剰率制御手段)
41…第1TWC(排気浄化触媒)
42…第2TWC(排気浄化触媒)

Claims (1)

  1. 内燃機関の排気通路に設けられ、ランタノイド及びZrを含む複合酸化物にRhが担持された排気浄化触媒を備える内燃機関の排気浄化装置において、
    燃料カットから復帰後の所定時間の間、前記排気浄化触媒上で水蒸気改質反応が進行して水素が生成するように、前記内燃機関の燃焼室内における混合気の空気過剰率を制御する空気過剰率制御手段を備え
    前記排気浄化触媒は、支持体上に形成され且つAl 及びCeO からなる触媒担体にPdが担持された第1触媒層と、当該第1触媒層上に形成され且つ前記ランタノイド及びZrを含む複合酸化物からなる触媒担体にRhが担持された第2触媒層と、有し、
    前記空気過剰率制御手段は、燃料カットから復帰後の所定時間の間、前記燃焼室内における混合気の空気過剰率を0.8〜0.9の範囲内に制御することを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
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