JP2011140011A - Co酸化触媒の製造方法及びそれによって得られるco酸化触媒 - Google Patents

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Abstract

【課題】低温CO酸化活性を示し得るCO酸化触媒の製造方法及びそれによって得られるCO酸化触媒を提供する。
【解決手段】CeO担体粒子にPdを担持し、酸化性雰囲気で850〜950℃の範囲の温度で加熱処理することを特徴とするCO酸化触媒の製造方法、前記の製造方法によって得られるCO酸化触媒、前記のCO酸化触媒を触媒基材にコートしたCO酸化触媒層のコート量が300g/L以上であるCO酸化触媒、および前記のCO酸化触媒とAl担持貴金属触媒とを組み合わせてなるCO酸化触媒。
【選択図】なし

Description

本発明は、CO酸化触媒の製造方法及びそれによって得られるCO酸化触媒に関し、さらに詳しくは室温〜300℃の低温を含む広い範囲の温度でCO酸化活性を示すCO酸化触媒の製造方法及びそれによって得られるCO酸化触媒に関するものである。
近年、排ガス浄化は環境上の重要課題であり、大気汚染防止の観点から規制が強化されている。自動車等の内燃機関その他の燃焼機関から生じる排ガス中の有害成分を除去するために、排ガス浄化触媒を用いた処理が行われている。
例えば、エンジンから排出される排ガスは触媒コンバーターにより浄化されて大気中に放出される。しかし、エンジン始動直後は低温のため、触媒コンバーター内の触媒が不活性状態であり、排ガスが十分浄化されない。
一方、一般に排ガス浄化に用いられる触媒には担体上にPtやPdなどの貴金属を担持したものが用いられており、これらの貴金属が高価であって資源的にも問題があることからその使用量を低減することが必要である。
このため、触媒について種々の検討がされている。
例えば、特許文献1には、はちの巣状不活性担体をAlおよびCeOの第1層で被覆してPdを担持し、次いではちのす巣状不活性担体をAlおよびCeOの第2層で被覆してRhを担持する排ガス中のCO、HC及びNOを変換する触媒の製造方法が記載されている。そして、具体例として化成ガス(N中のH5%)を用いて還元処理した触媒の50%変換率温度がCO、HC及びNOに対して各々約247〜248℃、265〜267℃および255〜258℃であることが示されている。
また、特許文献2には、金属酸化物粒子と貴金属粒子を含有し金属酸化物粒子に貴金属粒子前駆体を含浸させて前駆体をか焼して貴金属粒子に転換して調製する低温で水素還元前処理なしで貴金属粒子と金属酸化物粒子間の高い相互作用を有する触媒の製造方法が記載されている。そして、具体例として500℃でか焼した0.9wt%Pd−CeO触媒、0.5%Pt−4%Pd−CeO触媒や、900℃でか焼した4%Pd−0.5%Pt−CeO触媒および4%Pd−0.5%Pt−10%Al−CeO触媒によりCO、NOおよびアルケンの良好な低温転換率が得られることが示されている。しかし、100〜150℃の低温域でもCO酸化活性が得られるかは不明である。
特許第2553167号公報 特開平6−219721号公報
このように、公知の特許文献に記載された触媒では、150℃未満の温度を含む広い範囲の温度で良好な転換率は達成されておらず、低温CO酸化活性を示すCO酸化触媒が求められている。
従って、本発明の目的は、低温を含む広い範囲の温度でCO酸化活性を示し得るCO酸化触媒の製造方法及びそれによって得られるCO酸化触媒を提供することである。
本願の第1の発明は、CeO担体粒子にPdを担持し、酸化性雰囲気で850〜950℃の範囲の温度で加熱処理することを特徴とするCO酸化触媒の製造方法に関する。
また、本願の第2の発明は、前記の製造方法によって得られるCO酸化触媒に関する。
また、本願の第3の発明は、前記のCO酸化触媒を触媒基材にコートしたCO酸化触媒層のコート量が300g/L以上であるCO酸化触媒に関する。
さらに、本願の第4の発明は、前記のCO酸化触媒と、Al担持貴金属触媒とを組み合わせてなるCO酸化触媒に関する。
本明細書において、「低温を含む広い範囲の温度」とは、室温〜300℃の範囲の温度をいう。また、本発明において「CO酸化活性を示し得る」とは、従来公知のCO酸化触媒に比べて同等以上のCO転換率を示し得ることをいう。
さらに、本発明において「酸化性雰囲気」とは、酸素又は加熱処理温度で酸素を生じ得る化合物を含む雰囲気のことをいう。
本発明によれば、低温を含む広い範囲の温度でCO酸化活性を示し得るCO酸化触媒を容易に得ることができる。
また、本発明によれば、低温を含む広い範囲の温度でCO酸化活性を示し得るCO酸化触媒を得ることができる。
図1は、本発明の1実施態様のCO酸化触媒および従来公知のCO酸化触媒によるCO酸化活性を比較して示すグラフである。 図2は、触媒特性を評価するための装置の概念図である。 図3は、加熱処理する際のCO酸化触媒に与える加熱温度の影響を示すグラフである。 図4は、加熱処理する際のCO酸化触媒に与える加熱雰囲気の影響を示すグラフである。 図5は、CO酸化触媒に与えるPd担持量(0.01〜0.4wt%の範囲)の影響を示すグラフである。 図6は、CO酸化触媒に与えるPd担持量(0.6〜5wt%の範囲)の影響を示すグラフである。 図7は、本願の第3の発明の1実施態様のCO酸化触媒によるCO酸化活性を示すグラフである。 図8は、本願の第4の発明の1実施態様のCO酸化触媒によるCO酸化活性を示すグラフである。
本願の第1の発明および第2の発明によれば、CeO担体粒子にPdを担持し、酸化性雰囲気で850〜950℃の範囲の温度で加熱処理することにより、低温を含む広い範囲の温度でCO酸化活性を示し得るCO酸化触媒が得られる。
また、本願の第3の発明によれば、前記のCO酸化触媒を触媒基材にコートしたCO酸化触媒層のコート量が300g/L以上であるCO酸化触媒により、低温を含む広い範囲の温度でCO酸化活性を示し得る。
さらに、本願の第4の発明によれば、前記の第2の発明又は第3の発明のCO酸化触媒とAl担持貴金属触媒とを組み合わせてなるCO酸化触媒により、低温でもCO酸化活性が得られると共に高温で高いCO酸化活性を示し得る。
以下、本願の発明について、図1および図3〜図8を参照して説明する。
図1に示すように、CeO担体粒子に0.4wt%Pdを担持した後に10%HO/空気の一定の酸化性雰囲気下、900℃で25時間加熱処理して得られる触媒(図1中、実線1の曲線)は、50〜600℃の広い範囲の温度でCO転換率が50%以上のCO酸化活性を示し得る。これに対して、酸化性雰囲気で加熱処理しないCO酸化触媒(図1中、点線2の曲線)は、150℃未満の範囲の温度でのCO転換率が50%未満であり低温では実質的にCO酸化活性を示さない。なお、図1には示されていないが、Al担体粒子にPdを担持した後に酸化性雰囲気で同じ条件で加熱処理して得られる触媒は加熱処理によって却って劣化してしまい、低温を含む広い範囲の温度でCO酸化活性を示さない。
これから、触媒の構成材料としては、CeO担体粒子にPdを担持した触媒が適当であることが理解される。
加熱処理する際のCO酸化触媒に与える加熱温度の影響に関しては、図3に示すように、10%HO/空気の一定の雰囲気で、900℃で25時間加熱処理した触媒(図中、曲線900℃)が、100〜600℃の広い範囲の温度でCO転換率が50%以上とCO酸化活性を示している。これに対して、同じ雰囲気で800℃又は1000℃で加熱処理した触媒(図中、曲線800℃および曲線1000℃)は、加熱処理しない触媒(図中、曲線as prepared)に比べるとCO酸化活性が高いが、いずれも150℃未満の範囲の温度でのCO転換率が約25%以下であり低温でCO酸化活性を有していない。
これから、触媒を加熱処理するときの加熱温度としては、900℃を中心とする温度範囲である850〜950℃が適当であることが理解される。
加熱処理する際のCO酸化触媒に与える加熱雰囲気の影響に関しては、図4に示すように、空気および10%HO/空気の酸化性雰囲気で、900℃で25時間加熱処理した触媒(図中、曲線d、曲線e)が、100〜600℃の広い範囲の温度でCO転換率が50%以上とCO酸化活性を示している。これに対して、5%H/He、He又はHO/Heの雰囲気で、900℃で25時間加熱処理した触媒(図中、曲線a、曲線b又は曲線c)は、いずれも約200℃以下の範囲の温度でのCO転換率が前記酸化性雰囲気で加熱処理した触媒に比べて劣る。
このことは、触媒活性相の生成にはO存在下での熱処理が有効であること、水蒸気の効果はOの効果に比べれば小さいこと、そしてHによる還元は有効でないことを示している。
これから、触媒を加熱処理するときの雰囲気としては、空気又はHO/空気の酸化性雰囲気が適当であることが理解される。
CO酸化触媒に与えるPd担持量の影響に関しては、図5に示すように、空気中、900℃で25時間加熱処理した0.4wt%Pd/CeO触媒(CeOに0.4wt%Pd担持)が、同じ条件で加熱処理した0.01wt%Pd/CeO触媒(CeOに0.01wt%Pd担持)、0.05wt%Pd/CeO触媒(CeOに0.05wt%Pd担持)、0.1wt%Pd/CeO触媒(CeOに0.1wt%Pd担持)および0.2wt%Pd/CeO触媒(CeOに0.2wt%Pd担持)と比べて、100〜200℃の範囲の温度で高いCO転換率を示している。
また、図6に示すように、0.6〜5wt%Pd/CeO触媒(CeOにPdを0.6〜5wt%担持)でも100〜200℃の範囲で高いCO転換率を示しており、特に、室温でも15〜20%という転換率を示している。
これから、Pd担持量としては、0.4wt%Pd/CeOを中心とするとする担持量範囲である0.01〜5.0wt%Pd/CeO、特に0.3〜0.8wt%Pd/CeOが好適であることが理解される。
CO酸化触媒を触媒基材にコートしたCO酸化触媒層のコート量の影響に関しては、図7に示すように、空気中、900℃で25時間加熱処理した、CeOへのPd担持量を0.4wt%に固定してコート量が150g/L(Pd:0.6g/L相当)(図中、曲線A)であるPd/CeO触媒よりも、375g/L(Pd密度に換算すると、Pd:1.5g/L相当)(図中、曲線B)又は750g/L(Pd:3g/L相当)(図中、曲線C)であるPd/CeO触媒の方が100〜400℃の広い範囲の温度でCO浄化率が50%以上と良好なCO酸化活性を示している。
これから、CeOへのPd担持量を0.4wt%に固定したCO酸化触媒層のコート量は300g/L以上(Pd密度に換算すると、Pd:1.2g/L以上)が適当であることが理解される。
図8に示すように、130℃程度以下の低温では、CeOへPdを担持したPd/CeO触媒のCO浄化率が高く、それ以上の温度では、AlへPtを担持したPt/Alの方がCO浄化率が高い。そこで、空気中、900℃で25時間加熱処理した、CeOへのPd担持量を0.4wt%に固定してコート量が300g/L(Pd密度に換算すると、Pd:1.2g/L相当)であるPd/CeO触媒4gと、Al担体粉末にPtを担持し700℃で33時間耐久した、AlへのPt担持量を0.4wt%に固定してコート量が150g/L(Pt密度に換算すると、Pt:0.6g/L相当)であるPt/Al触媒2gとを混合して得られる触媒は、低温から高温(約100〜250℃)の範囲を含む広い範囲の温度でCO転換率が40%以上でCO酸化活性を示していて、且つ200℃以上の温度で極めて高いCO酸化活性を示し得る。
これから、酸化性雰囲気で850〜950℃の範囲で加熱処理したCeO担持Pd触媒(Pd/CeO触媒)とAl担持貴金属触媒(貴金属/Al触媒)とを組み合わせることが適当であることが理解される。
本発明のCeO担持PdのCO酸化触媒の製造方法は、前述のように担体としてCeO担体粒子を用い貴金属触媒としてPdを用いることと、前述のように酸化性雰囲気で850〜950℃の範囲の温度で加熱処理することが必須の要件である。そして、前記の酸化性雰囲気としてはOを0.1〜50%の範囲、例えば1〜25%含むガス雰囲気が挙げられ、前記の加熱の時間としては例えば2〜250時間の範囲、例えば5〜100時間の範囲が挙げられ、担体であるCeO担体粒子へのPdの担持は任意の方法によって行い得る。
例えば、それ自体公知の方法によって作成したCeO担体粒子とPdを与え得るPd塩とから、例えば含浸担持法によってCeO担体粒子にPdを担持し得る。
また、CeO担体粒子は、CeOの前駆体、例えば酸化物を与えるCe水酸化物又はCe塩の水和物の水溶液から沈殿物を分離取得し、300〜1000℃の温度範囲で加熱処理することによって得ることができる。
前記CeO担体粒子は、必要であれば粒子径を制御することができる。
前記のPd塩としては、前記貴金属の塩化物、硝酸塩、硫酸塩、スルホン酸塩、リン酸塩、アンミン錯体(塩)、好適には塩化物、硝酸塩、アンミン塩を用い得るが、貴金属粒子の粒子径はおおよそ(大)塩化物>硝酸塩>アンミン塩(小)の順となる。従って、求めるPd粒子の粒径に対して適した塩を選択し得る。
前記のPd塩は水溶液にして用いられ得るが、Pd塩水溶液中の貴金属の濃度では1×10−4mol/L〜1×10−3mol/L程度であり得る。
前記の加熱処理したCeO担持PdのCO酸化触媒は、触媒基材にCeO担持PdのCO酸化触媒をコートしてCO酸化触媒層を形成して用いることができる。
前記のCO酸化触媒層は、粉末状のCeO担持Pdと水とからコート用スラリーを得て、スラリーを基材、例えばハニカム基材に投入し、下部を吸引することによってコートし、乾燥、焼成することによって触媒基材に形成し得る。前記のCO酸化触媒層のコート量はスラリーの粘度や固形分量、スラリー投入量を調整することによって行い得る。
特に、CO酸化触媒層のコート量は300g/L以上が適当であり、その中でも300〜400g/Lであることが好ましい。コート量が少なすぎるとCO酸化活性が低くなり、コート量が多すぎても効果がなく却ってPdの無駄となり得る。
本発明の他の実施態様のCO酸化触媒は、前記のように酸化性雰囲気で850〜950℃の範囲で加熱処理したCeO担持Pd触媒とAl担持貴金属触媒とを組み合わせてなるものであり、この両触媒を組み合わせることにより前記のように加熱処理したCeO担持Pd触媒の低温でのCO酸化活性は高いが高温でのCO酸化活性がやや低い点を改善し得て、低温でのCO酸化活性と高温での高いCO酸化活性を示し得るCO酸化触媒を得ることができる。
前記のAl担持貴金属触媒としては、Al担持Pt触媒又はAl担持Pd触媒が挙げられる。
前記の加熱処理したCeO担持Pd触媒とAl担持貴金属触媒とを組み合わせる方法としては、例えば、加熱処理した粉末状のCeO担持Pd触媒と粉末状のAl担持貴金属触媒とを混合して用いる方法、又は処理する対象のCO含有ガス、例えば燃焼ガス流れ方向の上流側に前記の加熱処理したCeO担持Pd触媒又はAl担持貴金属触媒の第1の触媒層を、ガス流れ方向の下流側に前記の第1の触媒層とは異なる加熱処理したCeO担持Pd触媒およびAl担持貴金属触媒のうちのいずれか1つの触媒からなる第2の触媒層をそれぞれ配置する、それぞれが別々の成形体、例えばハニカムが、それらを接続する接続体を介してタンデム触媒を構成する構造を形成する方法が挙げられる。あるいは、触媒層として二層コートで塗り分ける方法もあり得る。
前記のCeO担持Pd触媒とAl担持貴金属触媒とを組み合わせる場合に、両触媒の割合は、加熱処理したCeO担持Pd触媒中のPdとAl担持貴金属触媒中の貴金属との割合が質量比で1:10〜10:1の範囲、例えば1:5〜5:1、その中でも1:3〜3:1の範囲であり得る。
前記のAl担持貴金属触媒を得るために、担体であるAl担体粒子への貴金属、例えばPtおよび/又はPdの担持を任意の方法によって行い得る。
例えば、それ自体公知の方法によって作成したAl担体粒子と貴金属塩、例えばPtおよび/又はPdを与え得る貴金属塩とから、例えば含浸担持法によってAl担体粒子に貴金属を担持し得る。
また、Al担体粒子は、Alの前駆体、例えば酸化物を与えるAl水酸化物又はAl塩の水和物の水溶液から沈殿物を分離取得し、300〜1000℃の温度範囲で加熱処理することによって得ることができる。
前記Al担体粒子は、必要であれば粒子径を制御することができる。
前記の貴金属塩としては、前記貴金属の塩化物、硝酸塩、硫酸塩、スルホン酸塩、リン酸塩、アンミン錯体(塩)、好適には塩化物、硝酸塩、アンミン塩を用い得るが、貴金属粒子の粒子径はおおよそ(大)塩化物>硝酸塩>アンミン塩(小)の順となる。従って、求める貴金属粒子の粒径に対して適した塩を選択し得る。
前記の貴金属原料は水溶液にして用いられ得るが、貴金属原料水溶液中の貴金属の濃度はで1×10−4mol/L〜1×10−3mol/L程度であり得る。
前記のAl担持貴金属触媒は、Al担体粒子に貴金属を担持させた後、通常は耐久処理してCO酸化触媒として用い得る。前記の耐久処理法としては任意の加熱方法が適用され得て、例えば空気中、600〜800℃の範囲の温度で25〜100時間の範囲、例えば30〜50時間の範囲内の温度で加熱する方法が挙げられる。
前記のAl担持貴金属触媒を前記のタンデムタイプの触媒に用いる場合、Al担持貴金属触媒系のCO酸化触媒層は、粉末状のAl担持貴金属と水とからコート用スラリーを得て、スラリーを基材、例えばハニカム基材に投入し、下部を吸引することによってコートし、乾燥、焼成することによって触媒基材に形成し得る。前記のAl担持貴金属触媒系のCO酸化触媒層のコート量はスラリーの粘度や固形分量、スラリー投入量を調整することによって行い得る。例えば、Al担持貴金属触媒系のCO酸化触媒層のコート量は100g/L以上、その中でも100〜500g/Lであることが好ましい。コート量が少なすぎると高温でのCO酸化活性が低くなり、コート量が多すぎても効果がなく却って貴金属の無駄となりえる。
本発明のCO酸化触媒は、低温〜高温の広い範囲の温度でCOを酸化して無害なCOに転換するCO酸化活性を示し得る。
以下、本発明の実施例を示す。
以下の実施例は単に説明するためのものであり、本発明を限定するものではない。
以下の各例で、触媒の特性評価は以下に示す装置を用いて以下の反応条件で行った。
1.装置
図2に概念図を示す装置を用いて触媒の特性評価を行った。図2における記号は以下を示す。
Infrared image furnace:赤外線イメージ炉
NDIR:非分散形赤外線分析計
mass spec.:質量分析計
Mass flow controller:質量流量制御装置
2.反応条件
触媒質量:0.05g
ガス組成:0.1%CO、1.25%O、He:balance
ガス流量:100mL/min(W/F=5.0x10−4g・min/cm3)
反応温度:RT〜600(昇温速度:10/min.)
ガス分析:Q−mass、NDIR
実施例1
CeO(ローディア製、比表面積157m/g)に対し、Pd(NOを用いて含浸担持法によりPdを担持した。Pd担持量は0.4wt%Pd/CeOであった。これを空気中600℃で3時間焼成し、サンプルを得た。これを10%HO/空気で25時間加熱処理を行った。
得られた加熱処理CeO担持Pd触媒について評価を行った。その結果を他の結果とまとめて図1、図3、図4および図5に示す。
比較例1
加熱処理しなかったサンプルについて評価を行った。その結果を他の結果とまとめて図1、図3および図4に示す。
比較例2〜3
加熱処理の温度を800℃又は1000℃に変えた他は実施例1と同様に加熱処理を行った。
得られた触媒について評価を行った。その結果を他の結果とまとめて図3に示す。
実施例2
加熱雰囲気を10%HO/空気から空気に変えた他は実施例1と同様にして加熱処理を行った。
得られた加熱処理CeO担持Pd触媒について評価を行った。その結果を他の結果とまとめて図4に示す。
比較例4〜6
加熱雰囲気を10%HO/空気から5%H/He、He又はHO/Heに変えた他は実施例1と同様にして加熱処理を行った。
得られた触媒について評価を行った。その結果を他の結果とまとめて図4に示す。
実施例3〜11
Pd担持量を0.4wt%Pd/CeOから0.01wt%Pd/CeO、0.05wt%Pd/CeO、0.1wt%Pd/CeO、0.2wt%Pd/CeO、0.6wt%Pd/CeO、0.8wt%Pd/CeO、1wt%Pd/CeO、2wt%Pd/CeO又は5wt%Pd/CeOに変えた他は実施例1と同様にして、サンプルを得た。これを10%HO/空気で25時間加熱処理を行った。
得られた加熱処理CeO担持Pd触媒について評価を行った。その結果を他の結果とまとめて図5および図6に示す。
実施例12
実施例1と同様に空気中、900℃で25時間加熱処理して得られた0.4wt%Pd/CeO触媒のペレット2gで評価を行った。これは150g/Lコートした場合のPd:0.6g/Lに相当する。得られた結果を他の結果とまとめて図7に示す。
実施例13
実施例1と同様に空気中、900℃で25時間加熱処理して得られた0.4wt%Pd/CeO触媒のペレット5gで評価を行った。これは375g/Lコートした場合のPd:1.5g/Lに相当する。得られた結果を他の結果とまとめて図7に示す。
実施例14
実施例1と同様に空気中、900℃で25時間加熱処理して得られた0.4wt%Pd/CeO触媒のペレット10gで評価を行った。これは750g/Lコートした場合のPd:3g/Lに相当する。得られた結果を他の結果とまとめて図7に示す。
実施例15
実施例1と同様に空気中、900℃で25時間加熱処理して得られた0.4wt%Pd/CeO触媒4g(Pd:1.2g/L相当)と、別途にAl担体粉末にジニトロジアンミン白金を含浸させ500℃で5時間焼成後、700℃で33時間、空気中で加熱して耐久後の0.4wt%Pt/Al触媒粉末2g(Pt:0.6g/L相当))とを混合して、混合触媒を得た。
得られた触媒について評価を行った。得られた結果を他の結果とまとめて図8に示す。
図1、図3〜図8から、従来低温でのCO酸化活性を示さなかったPd/CeO触媒が、特定の条件で加熱処理することにより、特異的にCO酸化活性を示すことが明らかになった。これは、特定の加熱条件および特定の触媒構成による特異的な効果である。
本発明によれば、150℃未満の温度で良好な転換率を与え得る低温CO酸化活性を示すCO酸化触媒を得ることができる。

Claims (7)

  1. CeO担体粒子にPdを担持し、酸化性雰囲気で850〜950℃の範囲の温度で加熱処理することを特徴とするCO酸化触媒の製造方法。
  2. 前記酸化性雰囲気が、還元成分を含まない請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記Pdの担持量がCeO量に対して0.01〜5.0質量%の範囲内である請求項1又は2に記載の製造方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の製造方法によって得られるCO酸化触媒。
  5. 請求項4に記載のCO酸化触媒を触媒基材にコートしたCO酸化触媒層のコート量が300g/L以上であるCO酸化触媒。
  6. 請求項4に記載のCO酸化触媒と、Al担持貴金属触媒とを組み合わせてなるCO酸化触媒。
  7. 前記Al担持貴金属触媒が、Al担持Pt触媒又はAl担持Pd触媒である請求項6に記載のCO酸化触媒。
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