JP5357709B2 - フッ化水素含有ガスの検知装置、処理装置及び検知方法 - Google Patents

フッ化水素含有ガスの検知装置、処理装置及び検知方法 Download PDF

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Description

本発明は、フッ化水素を含むガスを処理するためのフッ化水素含有ガスの検知装置、処理装置及び検知方法に関する。
太陽電池工場、液晶パネル工場、半導体製造工場などの各種の工場などでは、高濃度の腐食性ガスであるフッ化水素(HF)を含んだガスが使用される。HFを含有する排ガス(HF含有ガス)の処理方法はHF濃度、環境等により異なる。
HF含有ガスを処理する方法として、水又はアルカリ水でHF含有ガスを洗浄する湿式洗浄による除去方式、フィルタ、吸着粒子などの吸着材にHFを吸着させてHF含有ガス中のHFを除去する乾式による除去方式が提案されている(例えば、特許文献1、参照)。
水などでHF含有ガスを洗浄する湿式洗浄による除去方式では、HF含有ガスを洗浄した際にHFを溶解した排水が発生するため、排水に溶解したHFを新たに排水処理する必要が生じる。また、HFを含有する排水中のフッ素(F)濃度は法規制値以下として河川や海へ排出する必要があるが、HFを含有する排水の排水量、F濃度によって適切な排水処理を行う必要がある。
一方、フィルタ、吸着粒子などの吸着材などにHFを吸着させて処理する乾式による除去方式では、吸着材に排ガス中のHFを吸着させているため、HFを含有する排水の排水処理などを行うことなく用いることができる。
特開2007−301467号公報
しかしながら、フィルタ、吸着粒子などの吸着材にHFを吸着させて処理する方法では、吸着材のHFを吸着する吸着能力が飽和に達し、吸着材が破過するのを予め検知し、吸着材が破過する前に新しい吸着材に交換する必要があるが、一定濃度でHF含有ガスが常に排出されるとは限らないため、吸着材が破過するのを事前に把握するのは困難である、という問題がある。
また、吸着材の出口側でHF含有ガスの濃度を検出しても、吸着材が破過した後ではHFが系外に漏洩してしまう、という問題がある。
また、検知管やレーザ分析等によりHF含有ガスのHF濃度を測定する方法もあるが、排ガス中のHFが低濃度の時などでは十分な測定結果が得られない場合がある、という問題がある。
また、レーザ分析による濃度測定には、レーザを照射するための計測窓が必要となるが、HF雰囲気では、計測窓汚れ、窓材の劣化が懸念され、その対策に大掛かりな設備を必要とする、という問題がある。最悪な場合、計測窓に穴が開きHFガスが放出されるおそれがある。
さらに、フィルタ破過を検知するには、HFガス総量が必要となる。そのため、HF濃度の他にガス流量も確認(計測)しなければならず、計測設備が大掛かりとなる、という問題がある。
よって、HFの吸着材が破過する前であることを予め検知することが可能なHF含有ガスの検知装置が切望されている。
本発明は、前記問題に鑑み、HFの吸着材が破過する前であることを事前に検知することが可能なフッ化水素含有ガスの検知装置、処理装置及び検知方法を提供することを課題とする。
上述した課題を解決するための本発明の第1の発明は、フッ化水素を含有する被処理ガスが送給される配管又は容器内に設けられ、前記被処理ガス中のフッ化水素に起因する劣化により孔が形成される絶縁部と、前記配管又は容器内に設けられる第一の導電部と、前記第一の導電部に前記絶縁部を介して設けられ、所定間隔を持った少なくとも一つのスリットを設ける第二の導電部と、前記絶縁部の孔を介して前記第一の導電部と前記第二の導電部との間で発生した腐食電流を測定して前記絶縁部の劣化の有無を検知するフッ化水素劣化検知部とを有することを特徴とするフッ化水素含有ガスの検知装置である。
第2の発明は、フッ化水素を含有する被処理ガスが送給される配管又は容器内の一部に設けられ、前記被処理ガス中のフッ化水素に起因する劣化により孔が形成される絶縁部と、前記絶縁部の外側を被覆するフッ素系樹脂と、前記フッ素系樹脂の内部に設けられ、不活性ガス供給部から供給される不活性ガスを貯留する不活性ガス貯留部と、前記絶縁部に形成された孔を介した前記不活性ガスの流出前後の前記不活性ガス貯留部内の圧力低下を測定して前記絶縁部の劣化の有無を検知するフッ化水素劣化検知部とを有することを特徴とするフッ化水素含有ガスの検知装置である。
第3の発明は、フッ化水素を含有する被処理ガスが送給される配管又は容器の一方の壁面の一部に設けられ、前記被処理ガス中のフッ化水素に起因する劣化により孔が形成される絶縁部と、前記絶縁部の外側を被覆するフッ素系樹脂と、前記フッ素系樹脂の外部に設けられ、前記配管又は容器の内側に光を照射する光源部と、前記絶縁部と対向するように前記配管又は容器内の他方の壁面の外側に設けられ、前記絶縁部に形成された孔を介して前記光源部からの光を検知して前記絶縁部の劣化の有無を検知するフッ化水素劣化検知部とを有することを特徴とするフッ化水素含有ガスの検知装置である。
第4の発明は、第1乃至3の何れか一つの発明において、前記被処理ガスが、太陽電池工場、液晶パネル工場から排出される排気であることを特徴とするフッ化水素含有ガスの検知装置である。
第5の発明は、フッ化水素を含有する被処理ガスが送給される配管又は容器内に設けられ、前記被処理ガス中のフッ化水素を吸着するフッ化水素吸着部と、前記フッ化水素吸着部より上流側に設けられ、第1乃至4の何れか一つの発明のフッ化水素含有ガスの検知装置と、を有するフッ化水素含有ガスの検知装置である。
第6の発明は、第5の発明において、前記配管又は容器内に設けられ、排気中のフッ化水素を吸着する吸着材を内部に有する吸着部を有し、前記絶縁部の膜厚が、吸着材の飽和度の50%となったときに、前記絶縁部に孔が形成される膜厚であることを特徴とするフッ化水素含有ガスの処理装置である。
第7の発明は、フッ化水素を含む被処理ガスが送給される配管又は容器内に、第一の導電部、前記被処理ガス中のフッ化水素に起因して劣化により孔が形成される絶縁部、及び所定間隔を持った少なくとも一つのスリットが設けられた第二の導電部をこの順に積層し、前記絶縁部が劣化して形成される孔を介して前記第一の導電部と前記第二の導電部との間で発生した腐食電流を測定することを特徴とするフッ化水素含有ガスの検知方法である。
第8の発明は、被処理ガス中のフッ化水素に起因する劣化により孔が形成される絶縁部を、フッ化水素を含有する被処理ガスが送給される配管又は容器内の一部に設け、前記絶縁部の外側をフッ素系樹脂で被覆し、前記フッ素系樹脂の内部に不活性ガスを貯留し、前記フッ素系樹脂の内部に貯留してある不活性ガスが前記絶縁部の劣化で形成される孔を通過して前記配管又は容器内に流入したときの前記フッ素系樹脂の内部の圧力低下を測定することを特徴とするフッ化水素含有ガスの検知方法である。
第9の発明は、被処理ガス中のフッ化水素に起因する劣化により孔が形成される絶縁部を、フッ化水素を含有する被処理ガスが送給される前記配管又は容器の一方の壁面の一部とし、前記絶縁部の外側をフッ素系樹脂で被覆し、前記フッ素系樹脂の外部から前記配管の内側に光源からの光を照射し、前記絶縁部が劣化して形成される孔を通過した光を前記絶縁部と対向する前記配管又は容器の他方の壁面の外側で検知することを特徴とするフッ化水素含有ガスの検知方法である。
第10の発明は、第1乃至4の何れか一つのフッ化水素含有ガスの検知装置を用いてフッ化水素吸着部の劣化を検知することを特徴とするフッ化水素含有ガスの検知方法である。
第11の発明は、第7乃至10の何れか一つにおいて、前記被処理ガスが、太陽電池工場、液晶パネル工場から排出される排気であることを特徴とするフッ化水素含有ガスの検知方法である。
本発明によれば、フッ化水素を含有する被処理ガスが送給される配管又は容器内に設けた被処理ガス中のフッ化水素に起因して劣化が生じる絶縁部が劣化し、孔が形成されることで、絶縁部の劣化の有無を検知することができる。予め絶縁部の劣化時期とフィルタなどフッ化水素を吸着する吸着材の劣化時期とを対応付けておくことで、吸着材のフッ化水素を吸着する吸着能力が飽和に達し、吸着材が破過する前であることを事前に検知することができる。
よって、被処理ガス中のフッ化水素を吸着する吸着材が破過する前であることを事前に検知することで、使用中の吸着材が破過する前に予め新しい吸着材に交換することができるため、被処理ガス中のフッ化水素を安定して吸着材で吸着することができると共に、系外にフッ化水素が漏洩するのを防止することができる。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るフッ化水素含有ガスの検知装置を備えたフッ化水素含有ガスの処理装置の構成を示す概略図である。 図2は、HF含有ガスの検知装置の構成を簡略に示す平面図である。 図3は、絶縁部が劣化して孔が形成された状態を示す図である。 図4は、本発明の第2の実施の形態に係るフッ化水素含有ガスの検知装置を備えたフッ化水素含有ガスの処理装置の構成を簡略に示す図である。 図5は、絶縁部が劣化して孔が形成された状態を示す図である。 図6は、本発明の第3の実施の形態に係るフッ化水素含有ガスの検知装置を備えたフッ化水素含有ガスの処理装置の構成を簡略に示す図である。 図7は、絶縁部が劣化して孔が形成された状態を示す図である。 図8は、本実施の形態に係るHF含有ガスの検知装置の他の構成を簡略に示す図である。 図9は、本実施の形態に係るHF含有ガスの検知装置の他の構成を簡略に示す図である。 図10は、本発明の第4の実施の形態に係るフッ化水素含有ガスの検知装置を備えたフッ化水素含有ガスの処理装置の構成を簡略に示す図である。
以下、この発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施の形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。
[第1の実施の形態]
本発明による第1の実施の形態に係るフッ化水素含有ガスの検知装置を備えたフッ化水素含有ガスの処理装置について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るフッ化水素含有ガスの検知装置を備えたフッ化水素含有ガスの処理装置の構成を示す概略図である。
図1に示すように、本実施の形態に係るフッ化水素(HF)含有ガスの検知装置を備えたフッ化水素(HF)含有ガスの処理装置10Aは、HFを含む被処理ガスとして排気11が送給される配管12に設けられ、排気11中のHFを吸着するフッ化水素(HF)吸着部13と、HF吸着部13より上流側に設けられ、排気11中のHFによる劣化を検知するHF含有ガスの検知装置14Aとを有するものである。
また、配管12のHF吸着部13の上流側と下流側とには、排気11の流量を調整する調節弁V1、V2が設けられている。
排気11は太陽電池工場、液晶パネル工場などから排出される使用済み排気であり、配管12を介して送給される。配管12の内壁にはHFで損傷するのを防止するため、例えばフッ素系樹脂で被覆されている。フッ素系樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリテトラフルオロエチレンなどが挙げられる。配管12にはHF吸着部13が設けられており、HF吸着部13はその内部に排気11中のHFを吸着する吸着材15が設けられている。HF吸着部13に送給された排気11は、吸着材15で排気11中のHFが吸着材15に吸着される。
吸着材15は、HFの吸着が可能な材料を成型し、排気11が通過可能なフィルタで構成されている。吸着材15として用いられる材料としては、排気11中のHFを吸着できるものであれば特に限定されるものではなく、例えば、アルカリ土類金属の各種塩類、又は、水酸化物若しくは酸化物の1種又はこれらの混合物の1種以上を混合したものが挙げられる。吸着材15として用いられる材料としては、例えば、炭酸カルシウム(CaCO3)、炭酸バリウム(BaCO3)、炭酸マグネシウム(MgCO3)、炭酸ストロンチウム(SrCO3)等の炭酸塩、硫酸カルシウム(CaSO4)、硫酸バリウム(BaSO4)、硫酸マグネシウム(MgSO4)、硫酸ストロンチウム(SrSO4)等の硫酸塩、硝酸カルシウム(Ca(NO32)、硝酸バリウム(Ba(NO3)2)、硝酸マグネシウム(Mg(NO3)2)、硝酸ストロンチウム(Sr(NO32)等の硝酸塩、蓚酸カルシウム((COO)2Ca)、蓚酸バリウム((COO)2Ba)、蓚酸マグネシウム((COO)2Mg)、蓚酸ストロンチウム((COO)2Sr)等の蓚酸塩、水酸化カルシウム(Ca(OH)2)、水酸化バリウム(Ba(OH)2)、水酸化マグネシウム(Mg(OH)2)、水酸化ストロンチウム(Sr(OH)2)等の水酸化物、あるいは、酸化カルシウム(CaO)、酸化バリウム(BaO)、酸化マグネシウム(MgO)、酸化ストロンチウム(SrO)等の酸化物等が挙げられる。
HF吸着部13は、吸着材15をフィルタとして備える方法に限定されるものではなく、排気11からHFを吸着することが可能な粒子形状の吸着材をHF吸着部13内に充填するようにしてもよい。前記吸着材としては、例えば吸着材15を構成するために用いた上記アルカリ土類金属の各種塩類、又は、水酸化物若しくは酸化物の1種又はこれらの混合物の1種以上をペレット、ブリケット、顆粒状あるいはハニカム状としたものなどが挙げられる。
HF吸着部13で排気11中のHFが除去され、排気11中のフッ素(F)濃度を基準値以下とし、HF吸着部13を通過した排気11は排気基準を満たした状態で系外に排出される。
また、配管12には、HF吸着部13より上流側に、排気11中のHFに起因して生じる劣化を検知するHF含有ガスの検知装置14Aが設けられている。HF含有ガスの検知装置14Aは、排気11が送給される配管12の内面に設けられ、排気11中のHFに起因して劣化が生じる絶縁部21と、絶縁部21が劣化し、孔22(図3、参照)が形成され、絶縁部21の劣化の有無を検知するフッ化水素(HF)劣化検知部として電流計23とを有するものである。
即ち、HF含有ガスの検知装置14Aは、配管12内に設けられる絶縁部21と、配管12内に設けられる第一の導電部24と、第一の導電部24に絶縁部21を介して設けられる第二の導電部25と、第一の導電部24と第二の導電部25との間に接続された電流計23とを有し、絶縁部21は第一の導電部24と第二の導電部25との間に設けられている。また、第二の導電部25は、所定間隔を持った4つのスリット26を設けている。
図2は、HF含有ガスの検知装置の構成を簡略に示す平面図である。図2に示すように、第二の導電部25のスリット26はストライプ状に並列に設けられ、絶縁部21の一部はスリット26から露出している。
また、第二の導電部25にはスリット26を等間隔で並列に4つ設けるようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、配管12上の第一の導電部24の設置面積やスリット26の大きさ等に応じて第二の導電部25のスリット26を設ける数は適宜変更するようにしてもよい。
また、第二の導電部25に設けられるスリット26同士の間隔は等間隔に限定されるものではなく、隣接する第二の導電部25のスリット26同士の間隔を適宜変更し、異なるようにしてもよい。
絶縁部21はSiO2を材料として用いて形成されているが、これに限定されるものではなく、絶縁部21を構成する材料としては、HFにより腐食される材質であればよく、珪酸ソーダ等の珪酸化合物を用いることができる。また、絶縁部21の膜厚は、任意の厚さとすることができるが、絶縁部31は、HF吸着部13に用いられる吸着材15の波過する時間に応じて任意の厚さとする。また、絶縁部21が劣化して第一の導電部24に達する孔22(図3、参照)が形成される時間が吸着材15が破過する時間よりも短い関係となるようにする。
第一の導電部24を構成する材料としては、例えば、アルミニウム(Al)、鉄(Fe)、亜鉛(Zn)、ステンレス鋼などが挙げられる。また、第二の導電部25を構成する材料としては、HFに腐食されず、導電性を有するものであればよく、例えば、金(Au)、白金(Pt)、などが挙げられる。
図3は、絶縁部が劣化して孔が形成された状態を示す図である。図3に示すように、排気11のHFが絶縁部21と接触すると、絶縁部21を構成する材料であるSiO2が排気11中のHFと反応して、下記式(1)、(2)のように反応し、SiO2が減少する。下記式(1)により生成されるSiF4はガス状態であり、下記式(2)により生成されるH2SiF6はゲル状態である。
SiO2 + 4HF → SiF4 + 2H2O ・・・(1)
SiO2 + 6HF → H2SiF6 + 2H2O ・・・(2)
絶縁部21を形成しているSiO2が排気11中のHFと反応することで絶縁部21の劣化部にはH2SiF6、H2Oが生成される。絶縁部21を形成しているSiO2が排気11中のHFと反応して劣化が進行し、第一の導電部24に達する孔22が形成されると、孔22内にはH2SiF6、H2O等によりフッ素を含む水膜27が形成される。第一の導電部24と第二の導電部25との間には、H2SiF6、H2O等により生じるフッ素を含む水膜27によりガルバニック対の腐食電流が流れる。また、絶縁部21が劣化し、第一の導電部24に達する孔22が形成される時間は、上述のように、絶縁部21の厚さを任意に調整して吸着材15が破過する時間よりも短い関係となるようにする。
第一の導電部24と第二の導電部25との間でガルバニック対の腐食電流が発生すると、電流計23(図1参照)で検知される。第一の導電部24と第二の導電部25との間で発生したガルバニック対の腐食電流を測定することで、排気11中のHFに起因して絶縁部21のSiO2が劣化して第一の導電部24に達する孔22が形成され、絶縁部21の劣化の有無を検知することができる。よって、絶縁部21が劣化し、孔22が形成されたことを検知することで、HFを吸着する吸着材15のHFを吸着する吸着能力が飽和に達し、吸着材15が破過する前であることを事前に検知することができる。
第一の導電部24と第二の導電部25との間で発生したガルバニック対の腐食電流を電流計23(図1参照)で検知したら、調節弁V1、V2を閉鎖し、配管12内への排気11の送給を中止し、吸着材15を新しい吸着材15と交換する。
なお、電流計23は、電流を検知可能なものであればよく、ダイオード等を用いて発光により電流を検知してもよい。また、電流計23の検知下限は、センサ形態にもよるが、1mA以上であれば好適に用いられる。
また、ガルバニック対の腐食電流としては、湿度が70%以上であれば好適であるが、30%以上であれば十分に検知可能である。例えば、湿度70%以上100%以下の範囲の時の腐食電流値を予め求めておく。電流計23(図1参照)によりHF含有ガスの検知装置14Aで測定されたガルバニック対の腐食電流の電流値が、湿度が70%以上100%以下の範囲内で予め求めた腐食電流値以上の場合には、絶縁部21が劣化し、第一の導電部24の表面にH2SiF6、H2Oによる水膜27が形成されたと判断する。また、配管12内には、排気11が送給されているため、配管12内の湿度は70%より低い状態となるが、第一の導電部24と第二の導電部25との絶縁部21の腐食領域では、H2SiF6、H2Oが形成されているため、腐食領域においては湿度が70%以上100%以下の範囲で保たれている。
また、絶縁部21の劣化時期とHFを吸着する吸着材15の劣化時期とは予め対応付けておく。これにより、吸着材15の飽和度が所定値(例えば50%)になった時に、絶縁部21が劣化して孔22が形成されるように絶縁部21の膜厚を設定することが可能となる。
絶縁部21の減量速度は設置場所の環境諸条件により変化する。そのため、絶縁部21の膜厚の決定は以下のようにして行う。
1)予め絶縁部21及び吸着材15を工場内の排気ガス内に設置し、その設置場所にて一定量(一定時間)のHFガスを含む排気ガスを通気させる。
2)絶縁部21を取り出し、絶縁部21の減少量を測定する。
3)また、吸着材15を取り出し、その飽和度を測定する。
4)上記2)、3)から、その環境条件に見合った絶縁部21の膜厚が求められる。絶縁部21の膜厚は、吸着材15の飽和度が50%になった際に、検知できるシステムとなるように設定するのが好ましい。
5)さらに平均湿度に対する絶縁部21の減少量もあわせて測定することを行うことで、フィルタとして用いられる吸着材15の飽和度を精度良く検知することが可能となる。
このように、HF含有ガスの処理装置10Aに適用される本実施の形態に係るHF含有ガスの検知装置14Aによれば、HF含有ガスの検知装置14Aでガルバニック対の腐食電流を検知することで、排気11中のHFに起因して劣化が生じる絶縁部21が劣化し、第一の導電部24に達する孔22が形成され、絶縁部21の劣化の有無を検知することができる。予め絶縁部21の劣化時期とフッ化水素を吸着する吸着材15の劣化時期とを対応付けておくことで、吸着材15のHFを吸着する吸着能力が飽和に達し、吸着材15が破過する前であることを事前に検知することができる。
よって、吸着材15が破過する前であることを事前に検知することで、使用中の吸着材15が破過する前に予め新しい吸着材15に交換することができるため、排気11中のHFを安定して吸着材15で吸着することができると共に、系外にHFが漏洩するのを防止することができる。
従って、HF吸着部13を通過して排出される排気11中におけるF濃度は常時安定して例えば1mg/m3N以上20mg/m3N以下とすることができるため、排気基準を確実に満たした状態で排出することができる。
また、HF吸着部13の前後で配管12内にレーザ光を照射し、排気11中のHFを分析する方法もあるが、その際、配管12にレーザ光が透過可能な窓を設ける必要があり、前記窓は排気11中のHFにより損傷し、系外に漏洩する虞がある。これに対し、本実施の形態に係るHF含有ガスの検知装置14Aによれば、排気11中のHFが系外に漏洩することなく、吸着材15が破過する前であるか否かを検知することができるため、安定して排気11中のHFを吸着処理することができる。
また、本実施の形態に係るHF含有ガスの検知装置14Aを適用したHF含有ガスの処理装置10Aにおいては、HF含有ガスの検知装置14Aを配管12内に1つ設けるようにしているが、本発明はこれに限定されるものではない。配管12の入口からHF吸着部13までの距離、第一の導電部24の設置面積等に応じて第一の導電部24を複数設け、HF含有ガスの検知装置14Aを配管12内に複数設けるようにしてもよい。
また、本実施の形態に係るHF含有ガスの検知装置14Aを適用したHF含有ガスの処理装置10Aは、配管12が一つの場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。HF吸着部13を備えた配管12が複数設けられている場合には、複数の配管12に交互にHFを含有する排気11を送給するようにしてもよい。各々の配管12毎にHF含有ガスの検知装置14Aを設け、一方の配管12内の吸着材15の交換が必要と検知されたときは、一方の配管12への排気11の送給を停止し、他方の配管12に排気11を送給しつつ、一方の配管12内の吸着材15を交換することができる。これにより、装置を停止させることなく、排気11中のHFを連続して安定して吸着材15に吸着させることができると共に、系外にHFが漏洩するのを防止することができる。
また、本実施の形態に係るHF含有ガスの検知装置14Aを適用したHF含有ガスの処理装置10Aにおいては、HF含有ガスの検知装置14Aを配管12に設けるようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、HF含有ガスの検知装置14Aを配管12以外にダクト、排気11中のHFを吸着する容器など排気11を送給する部材に設けるようにしてもよい。
また、本実施の形態に係るHF含有ガスの検知装置14Aを適用したHF含有ガスの処理装置10Aにおいては、太陽電池工場、液晶パネル工場から排出されるHFを含有する排気11を対象として説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、太陽電池工場、液晶パネル工場、半導体工場等以外の工場等から排出されるHFを含有する排気を排出する工場等から排出される排気等にも用いることができる。
また、本実施例に係るHF含有ガスの検知装置14Aを適用したHF含有ガスの処理装置10Aにおいては、HFを含有する排気中のHFの検知用に用いることについて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、HF以外のフッ素化合物を含有する排気の検知用についても同様に用いることができる。
[第2の実施の形態]
本発明による第2の実施の形態に係るフッ化水素含有ガスの検知装置を備えたフッ化水素含有ガスの処理装置について、図面を参照して説明する。
図4は、本発明の第2の実施の形態に係るフッ化水素含有ガスの検知装置を備えたフッ化水素含有ガスの処理装置の構成を簡略に示す図である。
尚、本発明による第2の実施の形態に係るフッ化水素含有ガスの検知装置を備えたフッ化水素含有ガスの処理装置の全体の構成は、図1に示す第1の実施の形態に係るフッ化水素含有ガスの検知装置を備えたフッ化水素含有ガスの処理装置の構成と同様であるため、実施例1と同様の部材については、同一符号を付してその説明は省略する。
図4に示すように、本実施の形態に係るHF含有ガスの検知装置14Bは、配管12の一部を絶縁部31とし、絶縁部31の外側を被覆するフッ素系樹脂32と、フッ素系樹脂32の内部に不活性ガス33を貯留する不活性ガス貯留部34と、フッ素系樹脂32に設けられ、不活性ガス貯留部34の圧力を計測する圧力計(HF劣化検知部)35とを有するものである。
不活性ガス貯留部34はフッ素系樹脂32から構成される不活性ガス貯留部本体の内部であって、フッ素系樹脂32の内部に形成される空間をいう。フッ素系樹脂32には、ガス供給ライン36が連結されており、不活性ガス供給部37より不活性ガス33がガス供給ライン36を介して不活性ガス貯留部34に供給される。
また、ガス供給ライン36には、不活性ガス供給部37から不活性ガス貯留部34内に送給される不活性ガス33のガス流量を測定する流量測定器38が設けられている。流量測定器38で計測された測定値は信号変換器39に送信され、変換された電気信号は演算装置40に送信される。不活性ガス貯留部34内に送給される不活性ガス33のガス流量は演算装置40で調整され、不活性ガス貯留部34に不活性ガス33を貯留するのに必要なガス量とすることができる。
不活性ガス33は、不活性ガス供給部37からガス供給ライン36を介してフッ素系樹脂32の内部の不活性ガス貯留部34に貯留される。不活性ガス33は特に限定されるものではなく、アルゴン(Ar)、窒素(N2)などが挙げられる。また、ガス供給ライン36には、調節弁V11が設けられており、不活性ガス貯留部34内に供給される不活性ガス33の供給量を調整している。
絶縁部31は、絶縁部21と同様、SiO2を材料として用いて形成されている。絶縁部31を構成する材料としては、絶縁部21と同様、SiO2に限定されるものではなく、HFにより腐食される材質であればよく、珪酸ソーダ等の珪酸化合物などを用いてもよい。絶縁部31は配管12の一部にフィルム形状又は薄膜として設ける。絶縁部31は、HF吸着部13に用いられる吸着材15の波過する時間に応じて任意の厚さとする。即ち、絶縁部31の膜厚は、絶縁部31が劣化して孔41が形成される時間が吸着材15が破過する時間よりも短い関係となるようにする。
図5は、絶縁部が劣化して孔が形成された状態を示す図である。図5に示すように、排気11に含まれるHFにより絶縁部31が劣化すると、絶縁部31に孔41が形成される。絶縁部31に孔41が形成されることで、不活性ガス貯留部34に貯留されている不活性ガス33は絶縁部31の孔41より配管12の内部に流入するため、不活性ガス貯留部34内の圧力が低下する。よって、圧力計35で不活性ガス貯留部34内の圧力変化を測定することで、絶縁部31が劣化して孔41が形成されたことを検知することができる。
よって、本実施の形態に係るHF含有ガスの処理装置10Bに適用されるHF含有ガスの検知装置14Bによれば、不活性ガス貯留部34内の圧力変化を圧力計35で測定することで、絶縁部31の劣化の有無を検知することができる。このため、予め絶縁部31の劣化時期と吸着材15の劣化時期とを対応付けておくことで、吸着材15が破過する前であることを事前に検知することができる。
よって、吸着材15が破過する前であることを事前に検知することで、使用中の吸着材15が破過する前に予め新しい吸着材15に交換することができる。このため、排気11中のHFを安定して吸着材15で吸着することができると共に、系外にHFが漏洩するのを防止することができる。
さらに、不活性ガス33が配管12の方に流れるため、レーザ光による濃度分析のように計測窓などの検出部を損傷することがない。このため、検出部の損傷(腐食)によりHFが系外に漏洩することがなく、安全性が確保できる。
[第3の実施の形態]
本発明による第3の実施の形態に係るフッ化水素含有ガスの検知装置を備えたフッ化水素含有ガスの処理装置について、図面を参照して説明する。
図6は、本発明の第3の実施の形態に係るフッ化水素含有ガスの検知装置を備えたフッ化水素含有ガスの処理装置の構成を簡略に示す図である。
尚、本発明の第3の実施の形態に係るフッ化水素含有ガスの検知装置を備えたフッ化水素含有ガスの処理装置の全体の構成は、図1、4に示す第1、2の実施の形態に係るフッ化水素含有ガスの検知装置を備えたフッ化水素含有ガスの処理装置の構成と同様であるため、第1の実施の形態と同様の部材については、同一符号を付してその説明は省略する。
図6に示すように、HF含有ガスの処理装置10Cに備えた本実施の形態に係るHF含有ガスの検知装置14Cは、配管12の一方の壁面12aの一部を絶縁部31とし、絶縁部31の外側を被覆するフッ素系樹脂32と、フッ素系樹脂32の外部に設けられ、配管12の内側にレーザ光51を照射するレーザ光照射装置(光源部)52と、絶縁部31と対向するように配管12の他方の壁面12bの外側に設けられ、レーザ光51を検知するレーザ光検知器53とを有するものである。
なお、レーザ光51は、絶縁部を透過しない波長域のものが選択される。また、レーザ光照射装置52はフッ素系樹脂32の外部に設けられ、フッ素系樹脂32と連結する収容部55に設けられている。また、絶縁部31と対向する配管12の壁面12bの一部は光が透過可能なフッ素系樹脂54とし、フッ素系樹脂54はレーザ光検知器53を収容する収容部56で覆われている。フッ素系樹脂54は、フッ素系樹脂32と同様の材料が用いられ、光が透過可能な樹脂材料であれば好適に用いることができる。
また、光源としてレーザ光51を用いているが、これに限定されず、LED等の照明を用いてもよい。さらに、光検知部としては、光源にLED光源を用いた場合は、光センサのほかにCCDカメラなどの撮像装置を用いることもできる。
絶縁部31がHFにより劣化されていない場合には、レーザ光照射装置52から照射されたレーザ光51は、絶縁部31を通過しないため、レーザ光検知器53で検知されない。
絶縁部31が排気11に含まれるHFにより劣化し、絶縁部31に孔41が開くと、絶縁部31を通過したレーザ光51がレーザ光検知器53で検知される。
図7は、絶縁部が劣化して孔が形成された状態を示す図である。図7に示すように、絶縁部31の劣化が進行して絶縁部31に孔41が形成されると、レーザ光照射装置52から照射されたレーザ光51は、絶縁部31の孔41を通過してレーザ光検知器53で検知される。
よって、本実施の形態に係るHF含有ガスの処理装置10Cに適用されるHF含有ガスの検知装置14Cによれば、レーザ光照射装置52から照射されるレーザ光51を検知することで、絶縁部31の劣化の有無を検知することができる。このため、予め絶縁部31の劣化時期と吸着材15の劣化時期とを対応付けておくことで、吸着材15が破過する前であることを事前に検知することができる。
よって、吸着材15が破過する前であることを事前に検知することで、使用中の吸着材15が破過する前に予め新しい吸着材15に確実に交換することができる。このため、排気11中のHFを安定して吸着材15で吸着することができると共に、系外にHFが漏洩するのを防止することができる。
また、図8、9は、本実施の形態に係るHF含有ガスの検知装置の他の構成を簡略に示す図である。図8に示すように、フッ素系樹脂54は配管12の壁面12bの一部だけに用いるのに限定されるものではなく、収容部56の壁面の一部もフッ素系樹脂54としてもよい。また、図9に示すように、レーザ光照射装置52をフッ素系樹脂32で覆うようにしてもよい。
[第4の実施の形態]
本発明による第4の実施の形態に係るフッ化水素含有ガスの検知装置を備えたフッ化水素含有ガスの処理装置について、図面を参照して説明する。
図10は、本発明の第4の実施の形態に係るフッ化水素含有ガスの検知装置を備えたフッ化水素含有ガスの処理装置の構成を簡略に示す図である。
尚、本発明の第4の実施の形態に係るフッ化水素含有ガスの検知装置を備えたフッ化水素含有ガスの処理装置の全体の構成は、図1〜図9に示す本発明の第1乃至第3の実施の形態に係るフッ化水素含有ガスの検知装置を備えたフッ化水素含有ガスの処理装置の構成と同様であるため、第1乃至第3の実施の形態と同様の部材については、同一符号を付してその説明は省略する。
図10に示すように、本実施の形態に係るHF含有ガスの処理装置10Dに備えた本実施の形態に係るHF含有ガスの検知装置14Dは、図4に示す第2の実施の形態に係るHF含有ガスの検知装置14Bと、図6に示す第3の実施の形態に係るHF含有ガスの検知装置14Cと、を組み合わせたものである。
即ち、本実施の形態に係るHF含有ガスの検知装置14Dは、配管12の一方の壁面12aの一部を絶縁部31とし、絶縁部31の外側を被覆するフッ素系樹脂32と、フッ素系樹脂32の内部に不活性ガス33を貯留する不活性ガス貯留部34と、フッ素系樹脂32に設けられ、不活性ガス貯留部34の圧力を計測する圧力計35と、フッ素系樹脂32の外部に設けられ、配管12の内側にレーザ光51を照射するレーザ光照射装置52と、絶縁部31と対向するように配管12の他方の壁面12bの外側に設けられ、レーザ光51を検知するレーザ光検知器53と、を有するものである。
また、レーザ光照射装置52はフッ素系樹脂32の外部に設けられ、フッ素系樹脂32と連結する収容部55に設けられている。また、絶縁部31と対向する配管12の壁面12bの一部は光が透過可能なフッ素系樹脂54とし、フッ素系樹脂54はレーザ光検知器53を収容する収容部56で覆われている。
よって、本実施の形態に係るHF含有ガスの処理装置10Dに適用されるHF含有ガスの検知装置14Dによれば、空間A内の圧力変化を圧力計35で測定すると共に、レーザ光照射装置52から照射されるレーザ光51を検知することで、絶縁部31の劣化の有無を制度良く検知することができる。このため、予め絶縁部31の劣化時期と吸着材15の劣化時期とを対応付けておくことで、吸着材15が破過する前であることを事前に更に精度良く検知することができる。
よって、吸着材15が破過する前であることを事前に更に精度良く検知することで、使用中の吸着材15が破過する前に予め新しい吸着材15に更に確実に交換することができるため、排気11中のHFを更に安定して吸着材15で吸着することができると共に、系外にHFが漏洩するのを更に確実に防止することができる。
以上のように、本発明に係るフッ化水素含有ガスの検知装置は、排気中に含まれるフッ化水素を吸着する吸着材の破過を予め検知し、吸着材が破過する前に交換することができるため、太陽電池工場、液晶パネル工場など各種工場から排出される排気中のフッ化水素を検知するフッ化水素含有ガスの検知装置に用いるのに適している。
10A、10C、10D フッ化水素(HF)含有ガスの処理装置
11 排気
12 配管
13 HF吸着部
14A〜14D フッ化水素(HF)含有ガスの検知装置
15 吸着材
21、31 絶縁部
22、41 孔
23 電流計(HF劣化検知部)
24 第一の導電部
25 第二の導電部
26 スリット
27 水膜
32、44 フッ素系樹脂
33 不活性ガス
34 不活性ガス貯留部
35 圧力計(HF劣化検知部)
36 ガス供給ライン
37 不活性ガス供給部
38 流量測定器
39 信号変換器
40 演算装置
51 レーザ光
52 レーザ光照射装置(レーザ光照射部)
53 レーザ光検知器(HF劣化検知部)
55、56 収容部
V1、V2、V11 調節弁

Claims (11)

  1. フッ化水素を含有する被処理ガスが送給される配管又は容器内に設けられ、前記被処理ガス中のフッ化水素に起因する劣化により孔が形成される絶縁部と、
    前記配管又は容器内に設けられる第一の導電部と、
    前記第一の導電部に前記絶縁部を介して設けられ、所定間隔を持った少なくとも一つのスリットを設ける第二の導電部と、
    前記絶縁部の孔を介して前記第一の導電部と前記第二の導電部との間で発生した腐食電流を測定して前記絶縁部の劣化の有無を検知するフッ化水素劣化検知部とを有することを特徴とするフッ化水素含有ガスの検知装置。
  2. フッ化水素を含有する被処理ガスが送給される配管又は容器内の一部に設けられ、前記被処理ガス中のフッ化水素に起因する劣化により孔が形成される絶縁部と、
    前記絶縁部の外側を被覆するフッ素系樹脂と、
    前記フッ素系樹脂の内部に設けられ、不活性ガス供給部から供給される不活性ガスを貯留する不活性ガス貯留部と、
    前記絶縁部に形成された孔を介した前記不活性ガスの流出前後の前記不活性ガス貯留部内の圧力低下を測定して前記絶縁部の劣化の有無を検知するフッ化水素劣化検知部とを有することを特徴とするフッ化水素含有ガスの検知装置。
  3. フッ化水素を含有する被処理ガスが送給される配管又は容器の一方の壁面の一部に設けられ、前記被処理ガス中のフッ化水素に起因する劣化により孔が形成される絶縁部と、
    前記絶縁部の外側を被覆するフッ素系樹脂と、
    前記フッ素系樹脂の外部に設けられ、前記配管又は容器の内側に光を照射する光源部と、
    前記絶縁部と対向するように前記配管又は容器内の他方の壁面の外側に設けられ、前記絶縁部に形成された孔を介して前記光源部からの光を検知して前記絶縁部の劣化の有無を検知するフッ化水素劣化検知部とを有することを特徴とするフッ化水素含有ガスの検知装置。
  4. 請求項1乃至の何れか一つにおいて、
    前記被処理ガスが、太陽電池工場、液晶パネル工場から排出される排気であることを特徴とするフッ化水素含有ガスの検知装置。
  5. フッ化水素を含有する被処理ガスが送給される配管又は容器内に設けられ、前記被処理ガス中のフッ化水素を吸着するフッ化水素吸着部と、
    前記フッ化水素吸着部より上流側に設けられ、請求項1乃至の何れか一つのフッ化水素含有ガスの検知装置と、
    を有することを特徴とするフッ化水素含有ガスの処理装置。
  6. 請求項5において、
    前記配管又は容器内に設けられ、排気中のフッ化水素を吸着する吸着材を内部に有する吸着部を有し、
    前記絶縁部の膜厚が、吸着材の飽和度の50%となったときに、前記絶縁部に孔が形成される膜厚であることを特徴とするフッ化水素含有ガスの処理装置。
  7. フッ化水素を含む被処理ガスが送給される配管又は容器内に、第一の導電部、前記被処理ガス中のフッ化水素に起因して劣化により孔が形成される絶縁部、及び所定間隔を持った少なくとも一つのスリットが設けられた第二の導電部をこの順に積層し、前記絶縁部が劣化して形成される孔を介して前記第一の導電部と前記第二の導電部との間で発生した腐食電流を測定することを特徴とするフッ化水素含有ガスの検知方法。
  8. 被処理ガス中のフッ化水素に起因する劣化により孔が形成される絶縁部を、フッ化水素を含有する被処理ガスが送給される配管又は容器内の一部に設け、前記絶縁部の外側をフッ素系樹脂で被覆し、前記フッ素系樹脂の内部に不活性ガスを貯留し、前記フッ素系樹脂の内部に貯留してある不活性ガスが前記絶縁部の劣化で形成される孔を通過して前記配管又は容器内に流入したときの前記フッ素系樹脂の内部の圧力低下を測定することを特徴とするフッ化水素含有ガスの検知方法。
  9. 被処理ガス中のフッ化水素に起因する劣化により孔が形成される絶縁部を、フッ化水素を含有する被処理ガスが送給される前記配管又は容器の一方の壁面の一部とし、前記絶縁部の外側をフッ素系樹脂で被覆し、前記フッ素系樹脂の外部から前記配管の内側に光源からの光を照射し、前記絶縁部が劣化して形成される孔を通過した光を前記絶縁部と対向する前記配管又は容器の他方の壁面の外側で検知することを特徴とするフッ化水素含有ガスの検知方法。
  10. 請求項1乃至の何れか一つのフッ化水素含有ガスの検知装置を用いてフッ化水素吸着部の劣化を検知することを特徴とするフッ化水素含有ガスの検知方法。
  11. 請求項7乃至10の何れか一つにおいて、
    前記被処理ガスが、太陽電池工場、液晶パネル工場から排出される排気であることを特徴とするフッ化水素含有ガスの検知方法。
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