JP5357363B2 - 肌状態判定装置、肌状態判定システム及び商品提示システム - Google Patents

肌状態判定装置、肌状態判定システム及び商品提示システム Download PDF

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Description

本発明は、被験者の肌状態を判定する肌状態判定方法、肌状態判定システムおよび肌状態判定装置、ならびにこの肌状態判定方法を用いた商品提示方法に関する。
この種の技術に関しては、美容カウンセラーが被験者に対面式で問診をしたり、特殊な光学機器で被験者の肌表面を観察したりすることを通じて被験者の肌状態を判定することが行われている。
特許文献1には、被験者の肌状態を推定して、この被験者に適した美容関連商品を提示する美容カウンセリング方法が記載されている。この美容カウンセリング方法では、固体撮像素子およびプローブといった特殊な光学機器を用いて肌表面の凹凸形状や水分量等のパラメータ値を計測し、この計測値に基づいて被験者の肌状態を推定する。
特許文献2には、皮脂過剰因子と肌乾燥因子に関する複数の設問を被験者に提示し、その回答入力に基づいて被験者の肌のタイプを推定する美容判定方法が記載されている。たとえば皮脂過剰因子は、ニキビ、毛穴の汚れ、吹き出物、肌のキメなどの複数の肌症例の発現度合いに基づいて評価している。
特開2003−085303号公報 特開2010−136893号公報
本発明の肌状態判定方法は、肌の特性を表す複数の状態パラメータに基づいて被験者の肌状態を判定するものである。この肌状態判定方法では、状態パラメータのそれぞれに対して、肌症例を表す複数の肌因子を対応づけて記憶しておく。複数の肌因子のうちの一部を注目因子として選択する因子選択入力と、この注目因子にかかる肌症例の発現度合いを示す注目因子スコアと、注目因子以外の肌因子にかかる上記肌症例の発現度合いを示す一般因子スコアと、の入力を受け付ける。上記注目因子スコアに第一の重率を付与し上記一般因子スコアに第一の重率よりも低い第二の重率を付与する。これらの重率が付与された注目因子スコアおよび一般因子スコアから上記状態パラメータを算出し、算出された状態パラメータに基づいて被験者の肌状態を判定する。
本発明の商品提示方法は、上記の肌状態判定方法を用いた商品提示方法であって、算出された複数の上記状態パラメータの値に基づいて被験者の肌状態を複数のカテゴリに分類し、分類されたカテゴリに予め対応づけられた美容関連商品を提示することを特徴とする。
本発明の肌状態判定システムは、肌の特性を表す複数の状態パラメータに基づいて被験者の肌状態を判定する。この肌状態判定システムは、記憶部、入力部、演算部および出力部を含む。記憶部は、上記複数の状態パラメータのそれぞれに対して肌症例を表す複数の肌因子を対応づけて記憶する。入力部は、複数の肌因子のうちの一部を注目因子として選択する因子選択入力と、注目因子にかかる肌症例の発現度合いを示す注目因子スコアと、注目因子以外の肌因子にかかる肌症例の発現度合いを示す一般因子スコアと、の入力を、ネットワークを通じて被験者から受け付ける。演算部は、上記で受け付けた因子選択入力、注目因子スコアおよび一般因子スコアに基づいて肌状態を判定する。出力部は、判定された判定結果を被験者に提示する。
上記の演算部は、注目因子スコアに第一の重率を付与し、一般因子スコアに第一の重率よりも低い第二の重率を付与する。さらに、これらの重率が付与された注目因子スコアおよび一般因子スコアから状態パラメータを算出し、算出された状態パラメータに基づいて被験者の肌状態の判定結果を求める。
本発明の肌状態判定装置は、肌の特性を表す複数の状態パラメータに基づいて被験者の肌状態を判定する。この肌状態判定装置は、記憶部、入力部および演算部を含む。記憶部は、上記複数の状態パラメータのそれぞれに対して、肌症例を表す複数の肌因子を対応づけて記憶する。入力部は、複数の肌因子のうちの一部を注目因子として選択する因子選択入力と、注目因子にかかる肌症例の発現度合いを示す注目因子スコアと、注目因子以外の肌因子にかかる肌症例の発現度合いを示す一般因子スコアと、の入力を受け付ける。演算部は、上記で受け付けた因子選択入力、注目因子スコアおよび一般因子スコアに基づいて肌状態を判定する。
上記の演算部は、注目因子スコアに第一の重率を付与し、一般因子スコアに第一の重率よりも低い第二の重率を付与する。さらに、これらの重率が付与された注目因子スコアおよび一般因子スコアから状態パラメータを算出し、算出された状態パラメータに基づいて被験者の肌状態の判定結果を求める。
上述した目的、およびその他の目的、特徴および利点は、以下に述べる好適な実施の形態、およびそれに付随する以下の図面によってさらに明らかになる。
本発明の実施形態にかかる肌状態判定システムの一例を示す機能ブロック図である。 本発明の実施形態にかかる肌状態判定方法のフローチャートである。 状態パラメータの一覧を示すパラメータテーブルを示す図である。 肌因子の一覧を示す肌因子テーブルを示す図である。 美容関連商品の一覧を示す商品テーブルを示す図である。 第一の注目因子(肝斑)を選択した場合の被験者端末の表示画面の一例を示す図である。 注目因子スコアの配点テーブルの一例を示す図である。 第二の注目因子(くま)を選択した場合の被験者端末の表示画面の一例を示す図である。 注目因子スコアの配点テーブルの他の例を示す図である。 一般因子の一覧を示す一般因子テーブルを示す図である。 触診設問の一覧を示す触診テーブルを示す図である。 重率テーブルを示す図である。 重率を表すマトリクスM1〜M6を示す図である。 重率を表すマトリクスM7〜M12を示す図である。 肌スコアの算出結果の例を示す図である。 被験者の肌属性の一例を示す図である。 チャートおよび美容関連商品を含む判定結果の一例を示す図である。 肌状態判定装置の変形例を示す機能ブロック図である。
以下に本発明の実施形態の概要を説明する。
上記の特許文献1に記載の美容カウンセリング方法は、被験者の肌状態を正確に判定することが可能であるものの、特殊な光学機器を用いる必要があるため簡便さに欠ける。また、美容専門家による対面式の問診を行う美容カウンセリング方法も同様である。
また、上記の特許文献2に記載の美容判定方法は、判定結果が必ずしも被験者の望むものにならない、すなわち被験者が想定した状態を表すものにならないという問題がある。そもそも、ニキビや毛穴の汚れなどの各種の肌症例を憂慮するかどうかは、被験者ごとのきわめて主観的な状態を含む問題である。たとえば、皮脂過剰因子および肌乾燥因子の程度がどちらも共通する(類似する)複数人の被験者のうちでも、ある被験者は皮脂過剰が悩みであり、他の被験者は肌乾燥が悩みであり、そしてまた他の被験者は皮脂過剰と肌乾燥の両方が悩みであったりする。これに対し、特許文献2の方法では、皮脂過剰因子および肌乾燥因子が共通する複数人の被験者に対して画一的な判定結果が提示されてしまう。このため、かかる判定結果に基づいて美容カウンセリングを行った場合には、被験者の悩みと無関係な肌症例への対処方法が専ら提案されて、被験者の十分な満足感が得られないことがある。
これに対し本発明によれば、被験者にとって重要と考える肌悩みの発現度合いである肌状態を簡易な方法で判定して、被験者の満足感の高い判定結果を提示することが可能である。
本発明においては、皮脂量や保水量など肌の特性を表す複数の状態パラメータのそれぞれに対して、肌症例を表す更に複数の肌因子が対応づけられている。これらの多数の肌因子に基づいて被験者の肌状態が多面的に判定されるため、客観的に正確な判定結果を得ることができる。さらに本発明では、一部の肌因子(注目因子)にかかる肌症例の発現度合いを示す注目因子スコアに高い重率を付与し、その他の一般因子にかかる肌症例の発現度合いを示す一般因子スコアに低い重率を付与して状態パラメータを算出する。このため、被験者の主観的な悩みの強い肌症例が重視された判定結果が提示される。
本発明によれば、肌症例の発現度合いを示すスコアを被験者が入力することで被験者の肌状態を簡易に判定することができる。そのうえで、客観的に正確であるとともに被験者の主観的な肌悩みに沿った判定結果が提示される。
本発明の肌状態判定装置は、コンピュータプログラムを読み取って対応する処理動作を実行できるように、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、I/F(Interface)ユニット、等の汎用デバイスで構築されたハードウェア、所定の処理動作を実行するように構築された専用の論理回路、これらの組み合わせ、等として実施することができる。そして、本発明の各種の構成要素は、その機能を実現するように形成されていればよく、たとえば、所定の機能を発揮する専用のハードウェア、所定の機能がコンピュータプログラムにより付与されたデータ処理装置、コンピュータプログラムによりデータ処理装置に実現された所定の機能、これらの任意の組み合わせ、等として実現することができる。そして、本発明の各種の構成要素は、個々に独立した存在である必要はなく、一つの構成要素が他の構成要素の一部であること、ある構成要素の一部と他の構成要素の一部とが重複していること、等を許容する。
本発明の構成要素(記憶部)がデータを記憶するとは、本発明の装置が、データを記憶する機能を有することを意味しており、当該データが常に格納されていることを必ずしも要しない。
また、本発明の肌状態判定方法を説明するにあたり、複数の工程を順番に記載してあるが、その記載の順番は複数の工程を実行する順番やタイミングを限定するものではない。このため、本発明の肌状態判定方法を実施するときには、その複数の工程の順番は内容的に支障のない範囲で変更することができ、また複数の工程の実行タイミングの一部または全部が互いに重複していてもよい。
<肌状態判定システム>
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の実施形態にかかる肌状態判定システム200の一例を示す機能ブロック図である。
肌状態判定システム200は、肌の特性を表す複数の状態パラメータPに基づいて被験者Sの肌状態を判定するシステムである。本実施形態の肌状態判定システム200は、インターネットなどのネットワーク80と、このネットワーク80を介して互いに接続された被験者端末50および肌状態判定装置100とで構成されている。本実施形態の肌状態判定装置100はウェブサーバである。被験者端末50としてコンピュータ52や携帯端末54を例示する。被験者Sは、被験者端末50においてブラウザなどのアプリケーションプログラムを起動し、このアプリケーションプログラムを通じて肌状態判定装置100にアクセスして本実施形態の肌状態判定方法(以下、本方法という場合がある)の提供を受ける。
肌状態判定装置100(肌状態判定システム200)は、演算部10、入力部20、画像遷移部24、記憶部40および送信部58を備えている。
記憶部40は、肌の特性を表す複数の状態パラメータPのそれぞれに対して、肌症例Cを表す複数の肌因子Fを対応づけて記憶する手段である。
入力部20は、少なくとも因子選択入力FS、注目因子スコアSAおよび一般因子スコアSCの入力を、ネットワーク80を通じて被験者Sから受け付ける受信手段である。ここで、因子選択入力FSは、複数の肌因子Fのうちの一部を注目因子FAとして選択する選択入力である。注目因子スコアSAは、注目因子FAにかかる肌症例Cの発現度合いを示す定量入力値である。一般因子スコアSCは、注目因子FA以外の肌因子F(一般因子FC)にかかる肌症例Cの発現度合いを示す定量入力値である。
演算部10は、受け付けた因子選択入力FS、注目因子スコアSAおよび一般因子スコアSCに基づいて被験者Sの肌状態を判定する手段であり、CPUを含んでいる。
被験者端末50は、キーボードなどの入力I/Fを備えており、被験者Sの操作入力OPを受け付けて、これを肌状態判定装置100に送信する。また、被験者端末50は、演算部10で判定された判定結果を被験者Sに提示する出力部である。
本実施形態の肌状態判定システム200において、演算部10は、注目因子スコアSAに第一の重率W1を付与する。一方、演算部10は、一般因子スコアSCに対して、第一の重率W1よりも低い第二の重率W2を付与する。演算部10は、第一の重率W1が付与された注目因子スコアSAおよび第二の重率W2が付与された一般因子スコアSCから状態パラメータPを算出する。そして、演算部10は、算出された状態パラメータPに基づいて被験者Sの肌状態の判定結果を求める。
出力部(被験者端末50)は、演算部10が算出した複数の状態パラメータPを各軸とする多軸のチャートCHを判定結果として出力する。肌状態判定装置100の送信部58は、ネットワーク80を通じて、肌状態の判定結果であるチャートCHを被験者端末50に送信する。
記憶部40は、肌因子記憶部42、出力情報記憶部44および判定結果蓄積部46で構成されている。
肌因子記憶部42は、後述するように注目因子設問QA、一般因子設問QCおよび触診設問QPPを表すテーブルを記憶している。また、肌因子記憶部42は、状態パラメータPと第一の重率W1および第二の重率W2とを対応づけて記憶している。
出力情報記憶部44は、状態パラメータPの肌スコアSSと対応づけて美容関連商品PDおよび美容アドバイスMSGを記憶している。
判定結果蓄積部46は、被験者Sの肌スコアSSを、その属性(住居地域RA、年齢AGおよび性別SX)と対応づけて記憶している。判定結果蓄積部46は、多数の母集団にかかる肌スコアSSを蓄積して記憶している。演算部10は、判定結果蓄積部46を参照して、これらの属性の一つ以上を条件とする母集団について、状態パラメータPの肌スコアSSの平均スコアAVを算出する。
送信部58は、チャートCHのほか、演算部10による肌状態の判定結果に対応して出力情報記憶部44から呼び出された美容関連商品PDおよび美容アドバイスMSGを被験者端末50に送信する。
肌画像表示部22は、被験者端末50のディスプレイ部である。肌画像表示部22は、被験者Sからの各種の入力を促す表示画面のほか、送信部58から送られる判定結果を表示する。本実施形態の肌状態判定システム200において、肌画像表示部22は、人間の肌の状態を示す第一の肌画像22aを表示させる(図6を参照)。画像遷移部24は、被験者Sの操作入力OPを受け付けて、第一の肌画像22aにおける注目因子FAにかかる肌症例C(図6では、目の下の肝斑)の発現度合いを多段階に変化させる手段である。入力部20は、画像遷移部24が受け付けた操作入力OPに基づいて注目因子スコアSAを取得する手段である。詳細は後述する。
<肌状態判定方法>
図2は、本発明の実施形態にかかる肌状態判定方法(本方法)のフローチャートである。図3は、状態パラメータPの一覧を示すパラメータテーブルTPを示す図である。図4は、肌因子Fの一覧を示す肌因子テーブルTFを示す図である。パラメータテーブルTPおよび肌因子テーブルTFは肌因子記憶部42(図1)に記憶されている。以下、本方法を詳細に説明する。
本方法は、肌の特性を表す複数の状態パラメータP(図3:P1〜P6)に基づいて被験者Sの肌状態を判定する方法である。
本方法では、複数の状態パラメータP1〜P6のそれぞれに対して、肌症例Cを表す複数の肌因子F(F1〜F13)を対応づけて記憶しておく。
本方法では、複数の肌因子Fのうちの一部を注目因子FAとして選択する因子選択入力FSと、注目因子FAにかかる肌症例Cの発現度合いを示す注目因子スコアSAと、注目因子FA以外の肌因子F(一般因子FC)にかかる肌症例Cの発現度合いを示す一般因子スコアSCと、の入力を受け付ける(図2:ステップS30、S40)。
本方法では、注目因子スコアSAに第一の重率W1を付与し一般因子スコアSCに第一の重率W1よりも低い第二の重率W2を付与し、重率W1が付与された注目因子スコアSAおよび重率W2が付与された一般因子スコアSCから状態パラメータPを算出する(図2:ステップS60)。
そして、本方法では、算出された状態パラメータPに基づいて被験者Sの肌状態を判定する(図2:ステップS62)。
つぎに、本方法をより詳細に説明する。
本方法では、美容関連商品PDの使用品目に関する入力を被験者Sから受け付ける。
図5は、美容関連商品PDの一覧を示す商品テーブルTDを示す図である。被験者Sは、被験者端末50に表示された商品テーブルTDから、自分が日常的に使用している一つまたは複数の美容関連商品PDを選択入力する(図2:ステップS10)。本方法では、被験者Sが入力した使用品目に応じて、商品提示ステップS90で判定結果とともに提示される美容関連商品PDの種類数が増減する。具体的には、ステップS10においてNo.7:ベースメイクまたはNo.8:ポイントメイクが選択入力された場合は、商品提示ステップS90において提示されるメイク落とし剤の種類数が増大する。
モード選択ステップS20では、入力部20は、精細モードまたは簡易モードのいずれかの選択をモード選択MDとして被験者Sから受け付ける。精細モードを受け付けた場合(図2:ステップS22=Y)は、以下に説明するように、演算部10は第一の重率W1が付与された注目因子スコアSAおよび第二の重率W2が付与された一般因子スコアSCから算出した状態パラメータPに基づいて被験者Sの肌状態の判定結果を求める。一方、簡易モードを受け付けた場合(図2:ステップS22=N)は、入力部20は、因子選択入力FSおよび注目因子スコアSAの入力を省略して一般因子スコアSCの入力を受け付ける。そして、簡易モードでは、演算部10は一般因子スコアSCから算出した状態パラメータPに基づいて被験者Sの肌状態の判定結果を求める。簡易モードに関しては後述する。
<精細モード>
精細モードは、大別して、入力ステップ(ステップS30からS52)、演算ステップ(ステップS60およびS62)、および出力ステップ(ステップS80およびS90)で構成される。ステップS30では、被験者端末50に複数の肌因子Fを提示する。被験者Sは、その一部を注目因子FAとして選択する。注目因子FAは、被験者Sの肌悩みにかかる肌症例Cに対応する因子である。ここで、注目因子FAを抽出するとは、一覧表示された肌因子Fより一部を選択する場合のほか、種々の態様を含む。たとえば、被験者Sが注目しない他の肌因子Fの方を一覧より選択消去することを通じて注目因子FAを残置するなど、注目因子FAと他の肌因子Fとを区別するものであればよい。
本方法における状態パラメータPは、皮脂量(P1)、保水力(P2)、真皮もしくは角層の弾性の度合い(P4)、メラニン含有量(P6)、血行の度合い(P5)、またはセラミド量(P3)、の少なくともいずれかを含んでいる。
また、本方法における肌因子Fとしては、肌の脂っぽさ(F1)、ニキビもしくは吹き出物の大きさもしくは数量(F2)、肌のカサツキの範囲もしくは程度(F3)、シミもしくはソバカスの大きさもしくは濃度(F4)、肌のくすみ(F5)、目周りの「くま」の広さもしくは赤味の強さ(F5)、小じわの深さもしくは数量(F6)、角層の張りの程度(F7)、肌の突っ張りの程度(F8)、毛穴の目立ちの程度もしくは数量(F9)、または肌の赤味の強さ(F11)もしくは白味の強さ(F10)、の少なくともいずれかを含む。
図3に示すように、それぞれの状態パラメータPには複数の肌因子Fが対応している。共通する肌因子Fが複数の状態パラメータPに対して対応づけられていてもよい。
皮脂量P1は、水分を逃がさないように肌の表面を覆う皮脂の推定量である。皮脂が過剰であると、肌の脂っぽさ(F1)や、ニキビ・吹き出物(F2)の原因となり、また毛穴の目立ち(F9)が顕著となる。
保水力P2は、細胞を構成するケラチン線維の周囲のヒゲ状部分が、角質細胞内において水分をつかまえて保持する力の推定値である。保水力P2の低下は、肌のカサツキや乾燥(F3)、および角層の張り(F7)の原因となる。また、頬などの肌の突っ張り感(F8)を増大させる。
セラミド量P3は、角質細胞の間で水分を保つとともに、細胞同士を整然とつなぎ合わせて肌のキメを整えるセラミドの推定量である。セラミド量P3の低下は、保水力P2と同様に、肌のカサツキや乾燥(F3)の原因となり、肌の突っ張り感(F8)を増大させる。また、セラミド量P3の低下は、小じわ(F6)の原因となる。
弾力性P4は、肌の真皮にある弾力線維がコラーゲンを束ねている肌構造の弾力の推定値である。弾力性P4の低下は、小じわ(F6)や毛穴の目立ち(F8)の原因となる。また、角層が硬化することも弾力性P4の低下につながる。肌を指で局所的に押した場合、角層が硬化しているときは、指先が直接あたる部分のへこみ領域を含む広領域が凹む。したがって、肌の張り(F7)は弾力性P4の低下の要因となる。また、肌を指先で押し込んだときの押し返しによる肌弾力(F12)によって、肌全体の弾力性P4を評価することができる。
肌の血行P5は、肌の代謝の良否を表す。血行P5の良い肌は健康的な薄い赤味をもつ。血行P5の悪い肌は、黄味いくすみ(F5)となるか、逆に鬱血による強い赤味(F11)を帯びる。また、掌で頬を触ったときに火照りなく適度な暖かみを感じる肌温度(F13)であることで、肌の血行P5を評価することができる。
メラニン量P6は、肌色の白さまたは黒さを決めるメラニン色素の肌含有量である。紫外線による肌のダメージは、このメラニンを増やし、シミ・ソバカス(F4)や肌のくすみ・くま(F5)の原因になる。また、メラニン量P6が増大すると毛穴の目立ち(F9)が顕著となり、肌の白み(F10)が失われる。
ステップS30では、送信部58は、肌因子テーブルTF(図4)に含まれる肌因子Fの一部または全部を被験者端末50に提示する。本実施形態では、肌因子F1〜F11までを被験者端末50に提示する。肌因子F10(肌の白味)および肌因子F11(肌の赤味)に関しては、「肌色」と一括して被験者端末50に提示してもよい。
被験者Sは、被験者端末50に提示された肌因子F1〜F11の一部を注目因子FAとして選択する。本方法では、肌因子F4(シミ・ソバカス)および肌因子F5(くすみ・くま)を、この順に選択した場合を例示する。
本方法では、因子選択入力FSとして二以上の注目因子FAの選択を順に受け付け、これらの注目因子FAの選択順に応じて、異なる第一の重率W1を注目因子スコアSAに付与する。第一の重率W1の具体的な数値は、重率テーブルTWおよびマトリクスM1〜M12(図12から図14)を用いて後述する。本方法では、被験者Sの注目度が高い方の注目因子FA(たとえば、第一の選択順で受け付けた注目因子FA)に対して、より高い重率を付与する。これにより、肌状態に関する第一の悩みと第二の悩みなど、被験者Sの関心の高い複数の肌因子Fに関して、関心順位を考慮して肌状態を判定することができる。
図6は、第一の注目因子FA1として肌因子F4(シミ・ソバカス)を選択した場合の被験者端末50の表示画面の一例を示す図である。被験者端末50には、注目因子設問QA、肌画像表示部22およびスライダ部24a、24bが表示されている。注目因子設問QAは、被験者Sの肌悩みの肌症例Cが発症している対象部位を選択させるとともに、肌画像表示部22が当該肌症例Cの発現度合いを適切に摸擬するようにスライダ部24a、24bを操作することを被験者Sに促すメッセージである。肌症例Cごとの対象部位と肌因子Fとは、図4の肌因子テーブルTFにおいて対応づけられている。本実施形態では、各肌症例Cの代表的な1〜3の発現箇所が対象部位として設定されている。
肌画像表示部22には、肌因子F4に対応する肌症例Cが図示された第一の肌画像22aが表示されている。第一の肌画像22aは、顔の少なくとも一部を含む模式図(イラスト)または写真である。図4に示すように、肌因子F4(シミ・ソバカス)の対象部位としては鼻+頬、こめかみ、および目の下の3通りが用意されている。図6の濃色部22bは、このうちの目の下のシミ(肝斑)を図示するものである。
被験者端末50のスライダ部24a、24bの操作入力OPを肌状態判定装置100(図1を参照)の入力部20が受け付けると、画像遷移部24は第一の肌画像22aにおける肌症例C(図6では肝斑)の発現度合いを多段階に変化させる。具体的には、横軸方向のスライダ部24aの操作入力OPに基づいて、画像遷移部24は、第一の肌画像22aに図示された濃色部22bの色(明度)を肌色と茶色との間で変化させる。また、縦軸方向のスライダ部24bの操作入力OPに基づいて、画像遷移部24は、濃色部22bの範囲を広狭に変化させる。
被験者Sは、任意で鏡や画像等を参照し、第一の肌画像22aの濃色部22bが自身の目の下の肝斑と同程度の濃度および広がりとなるようにスライダ部24a、24bを操作する。肌状態判定装置100の入力部20は、操作後のスライダ部24a、24bの座標位置に対応する注目因子スコアSAを取得する。かかる注目因子スコアSAが、設問番号Q1に対する回答となる。
被験者Sは、第一の肌画像22aにおける肌症例Cの見た目の程度を判断指標としてスライダ部24a、24bの座標を決定することを通じて、自らの肌における注目因子スコアSAの発現度合いを定量的に入力することができる。このため、被験者Sは容易に注目因子スコアSAを多段階に回答することができる。
図7は、注目因子スコアSAの配点テーブルTSの一例を示す図である。配点テーブルTSは肌因子記憶部42に記憶されている。複数個の対象部位が設定されている肌因子Fに関しては、対象部位ごとに異なる配点テーブルTSを肌因子記憶部42に記憶しておくとよい。入力部20がスライダ部24a、24bの座標を受け付けると、演算部10は肌因子記憶部42の配点テーブルTSを参照して、この座標値が示す注目因子スコアSAを取得する。図7に示すように、スライダ部24aの座標(0〜10)と、スライダ部24bの座標(0〜10)の交点には注目因子スコアSAが記録されている。本実施形態では、注目因子スコアSAの最低は2点、最高は7点である。ただし、注目因子スコアSAは、配点テーブルTSに記憶された最高点の点数によらず、10点満点で評価する。
本実施形態の入力部20は、スライダ部24a、24bの操作入力OPに基づいて、5から10段階(図7では6段階)の選択肢から注目因子スコアSAの入力を受け付ける。すなわち、スライダ部24a、24bの11×11=121通りの順列に対して、5から10段階の注目因子スコアSAが対応づけられている。
たとえば、スライダ部24aが左端(肝斑の範囲:狭い)にあるとき、その座標=10とする。一方、スライダ部24aが右端(肝斑の範囲:広い)にあるとき、その座標=0とする。また、スライダ部24bが下端(肝斑の色:薄い)にあるとき、その座標=10とする。一方、スライダ部24bが上端(肝斑の色:濃い)にあるとき、その座標=0とする。
したがって、スライダ部24a、24bにより入力された被験者Sの目の下の肝斑の範囲が狭くて色が薄いほど、肌症例Cは軽度であると推定して注目因子スコアSAが高くなるように設定してある。逆に、入力された被験者Sの肝斑の範囲が広くて色が濃いほど、注目因子スコアSAは低くなる。これは、注目因子FAの肌症例Cが重篤であると推定されるためである。
本実施形態においては、一つの注目因子FAに関して、被験者Sが複数個の対象部位を順次選択し、それぞれについてスライダ部24a、24bを操作して、それらの座標値を入力部20に入力してもよい。この場合、演算部10は、各対象部位に対応する配点テーブルTSを参照して注目因子スコアSAを取得し、そのうちの最低点のスコアを注目因子スコアSAとして取得するとよい。これにより、肌症例Cがもっとも重篤な対象部位によって肌症例Cの発現度合いを定量化することができる。このように、肌症例Cの代表的な有限個の発現箇所(対象部位)を予め肌因子Fに対応づけておき、その一つまたは複数を被験者Sに選択させて注目因子スコアSAを受け付けることにより、多くの被験者Sの肌症例の発現状態を網羅し、かつ被験者Sが容易に注目因子スコアSAを入力することができる。かかる観点から、肌因子テーブルTFにおいて肌因子Fと対応づけて記憶する対象部位の個数は、1〜5個、より好ましくは1〜3個とするとよい。
図8は、第二の注目因子FA2として肌因子F5(くすみ・くま)を選択した場合の被験者端末50の表示画面の一例を示す図である。被験者端末50には、注目因子設問QA、肌画像表示部22およびスライダ部24a、24bが表示されている。肌画像表示部22には、肌因子F5に対応する肌症例Cが図示された第二の肌画像22cが表示されている。図4に示すように、肌因子F5(くすみ・くま)の対象部位は、顔全体、および目周りである。図8の濃色部22dは、このうちの目周りの「くま」を図示するものである。
図9は、第二の注目因子FA2に関する注目因子スコアSAの配点テーブルTSを示す図である。本実施形態では、注目因子スコアSAの最低は3点、最高は8点の6段階である。図7に示した肌因子F4の配点テーブルTSと同様に、スライダ部24a、24bの座標の交点に注目因子スコアSAが記録されている。そして、スライダ部24aが左端(くまの範囲:狭い)にあるとき、その座標=10とする。一方、スライダ部24aが右端(くまの範囲:広い)にあるとき、その座標=0とする。また、スライダ部24bが下端(くまの色:薄い)にあるとき、その座標=10とする。一方、スライダ部24bが上端(くまの色:濃い)にあるとき、その座標=0とする。そして、スライダ部24a、24bにより入力された被験者Sの「くま」の範囲が狭くて色が薄いほど、注目因子スコアSAが高くなるように設定されている。逆に、入力された被験者Sの「くま」の範囲が広くて色が濃いほど、注目因子スコアSAは低くなるように設定されている。かかる注目因子スコアSAが、設問番号Q2に対する回答となる。
すなわち、第一の肌画像22aの濃色部22bは目の下のシミである肝斑に対応し、第二の肌画像22cの濃色部22dは目周りの「くま」に対応している。ここで、肝斑はメラニン由来の肌症例であってシミと同じ肌因子F4に分類される。肝斑は真皮の深い位置のメラニン濃度に由来し、両目に左右対称に発現することが一般的である。一方、くまは片目の一方側に、または両目の場合は非対称に発現することが一般的である。くまには、目周りの鬱血に起因する血行由来の薄い赤色の「くま」と、真皮の浅い位置のメラニン由来の濃色の茶色い「くま」とが存在する。後者の肌症例は、肌のくすみと同じ肌因子F5に分類されるものである。本方法では、目周りの「くま」を肌因子F5に分類し、これがメラニン由来である場合(すなわち「くま」の色が濃い場合)に、その肌症例が重篤であると判断する。したがって、スライダ部24bの座標が上端に近づくほど、小さな注目因子スコアSAが付与される。
そこで本方法では、肌画像表示部22は、両目の下部に左右対称な濃色部22b(肝斑)を有する第一の肌画像22aと、目周りに左右非対称な濃色部22d(くま)を有する第二の肌画像22cと、を表示させる。画像遷移部24は、第一の肌画像22aの濃色部22b(肝斑)の青味と、第二の肌画像22cの濃色部22d(くま)の赤味と、をそれぞれ変化させる。
このように本実施形態では、肝斑を示す第一の肌画像22aと、くまを示す第二の肌画像22cとで濃色部22b、22dの対称性を相違させている。また、画像遷移部24によって第一の肌画像22aにおける濃色部22bの青味(青色成分の濃度)を変化させることで、これが肝斑の発現度合いを表していることを強調している。そして一方、画像遷移部24によって第二の肌画像22cにおける濃色部22dの赤味(赤色成分の濃度)を変化させて、具体的にはこの濃色部22dの色を赤色と茶色との間で変化させることで、これが「くま」の発現度合いを表していることを強調している。
上記のように肝斑の肌因子F4と「くま」の肌因子F5とは互いに異なるため、仮に両者を混同して注目因子スコアSAを入力した場合には肌状態の判定結果が大きく相違する可能性がある。これに対し、本実施形態のように肝斑と「くま」とで肌画像表示部22の表示態様を代えることで、被験者Sは自分の顔の目周りの濃色部が肝斑であるか「くま」であるかを混同することなく肌因子Fを適切に選択することができる。これにより、本方法によれば被験者Sの肌状態を正しく判定することができる。
ステップS40において、送信部58(図1を参照)は、注目因子FAとして選択されなかった他の肌因子F(一般因子FC)に関する一般因子設問QCを被験者端末50に提示する。そして、入力部20は、この一般因子設問QCに対する回答を被験者Sから受け付ける。
図10は、一般因子FCの一覧を示す一般因子テーブルTCを示す図である。本方法では、設問番号Q3〜Q11の一般因子設問QCを被験者Sに提示する。一般因子設問QCに対する回答は、各設問とも3つの選択肢から選択的に受け付ける。この3つの選択肢に対して、2または3段階の一般因子スコアSCが対応づけられている。ステップS40では、肌状態判定装置100の入力部20は一般因子FCの一覧の一部または全部について一般因子スコアSCを取得する。
すなわち、入力部20は、一般因子スコアSCの入力を複数段階(2〜3段階)の選択肢から選択的に受け付ける。そして、入力部20は、注目因子スコアSAの入力を一般因子スコアSCよりも多段階(5〜10段階)の選択肢から選択的に受け付ける。これにより、注目因子FAの発現度合いを被験者Sから詳細に問診し、かつ他の一般因子FCの発現度合いを被験者Sから簡易に問診することができる。このため、被験者Sの問診負担を軽減しつつも、被験者Sの悩みに応じた判定結果を得ることができる。
また、ステップS40では、注目因子FAとして選択された肌因子F(肌因子F4およびF5)に関する一般因子スコアSCの入力を省略する。これにより、共通の肌因子Fに関して注目因子スコアSAと一般因子スコアSCの入力を重複して行う必要がないため、被験者Sへの問診負担が軽減される。
ステップS50において、送信部58(図1を参照)は、触診設問QPPを被験者端末50に提示する。そして、入力部20は、この触診設問QPPに対する回答として、被験者Sが自ら行った肌の触診結果を表す触診スコアSPPを更に受け付ける。
図11は、触診設問QPPの一覧を示す触診テーブルTPPを示す図である。本方法では、設問番号Q12〜Q15の最大4つの触診設問QPPを被験者端末50に提示する。Q12は肌感触に関する設問であり、肌因子F3(肌のカサツキ・乾燥)に分類される。また、Q13は皮脂量に関する設問であり、肌因子F1(脂っぽさ)に分類される。Q14は真皮の弾性に由来する肌弾力(肌因子F12)に関する設問である。Q15は肌温度(肌因子F13)に関する設問である。
すなわち、触診スコアSPPは、被験者Sの真皮の弾性の度合い(肌弾力)または肌温度の高低を示す設問を含む。このように、本方法では、見た目に現れにくい肌状態に関する設問を触診設問QPPとして被験者Sに提示する。これにより、注目因子スコアSAのように肌の見た目から判断して入力する設問のみならず、見た目から判断することが難しい肌因子Fについても問診することができる。
触診設問QPPに対する触診スコアSPPの回答は、注目因子設問QAと同様に、スライダ部24a、24bによって肌画像表示部22の表示態様を多段階に変化させ、かかるスライダ部24a、24bの座標に基づいて入力部20が取得してもよい。また、触診スコアSPPの回答は、注目因子スコアSAと同様に、一般因子スコアSCよりも多段階(5〜10段階)の選択肢から選択的に受け付けることが好ましい。本方法では、触診スコアSPPを10点満点で評価するものとする。
なお、ステップS30において、被験者Sが肌因子テーブルTF(図4を参照)から肌因子F3または肌因子F1を注目因子FAとして選択して注目因子スコアSAを入力した場合、ステップS50ではこれと重複する肌因子にかかる触診設問QPPを省略する。これにより、被験者Sの問診負荷を軽減している。具体的には、ステップS30で被験者Sが肌因子F3を選択した場合、ステップS50では設問番号Q12を省略する。また、ステップS30で被験者Sが肌因子F1を選択した場合、ステップS50では設問番号Q13を省略する。肌因子F3(カサツキ・乾燥)は、保水力P2およびセラミド量P3に関する代表的な設問である。このため、ステップS30またはステップS50のいずれか一方において、注目因子スコアSAまたは触診スコアSPPとして一般因子スコアSCよりも精細(多段階)な回答を取得することが好ましい。同様に、肌因子F1(脂っぽさ)は、皮脂量P1に関する代表的な設問である。このため、ステップS30またはステップS50のいずれか一方において、注目因子スコアSAまたは触診スコアSPPを一般因子スコアSCよりも精細(多段階)に取得することが好ましい。
ステップS52において、入力部20は、被験者Sの住居地域RA、年齢AGまたは性別SXを示す属性入力を更に受け付ける。後述するように、肌状態判定システム200においては、受け付けた住居地域RA、年齢AGまたは性別SXごとの肌状態の判定結果に関する統計データ(平均スコアAV)を、被験者Sの肌状態の判定結果(肌スコアSS)と対比して出力する。肌スコアSSは、被験者Sの肌状態を状態パラメータPごとに定量化したスコアである。
ステップS60において、演算部10は、注目因子スコアSAおよび一般因子スコアSCに重率を付与したうえで状態パラメータPを算出する。注目因子スコアSAに付与する第一の重率W1は、一般因子スコアSCに付与する第二の重率W2よりも大きい。さらに演算部10は、触診スコアSPPに対して、第一の重率W1と第二の重率W2との中間の重率(第三の重率W3)を付与して状態パラメータPを算出する。
図12は、重率テーブルTWを示す図である。図13および図14は、第一から第三の重率W1〜W3を表すマトリクスM1〜M12を示す図である。第一から第三の重率W1〜W3はマトリクスM1〜M12の要素として定義されている。これらのマトリクスは肌因子記憶部42に記憶されている(図1を参照)。
本方法における状態パラメータPの算出は以下のように行う。
上述のようにステップS30において第一の注目因子FA1として肌因子F4を選択し、第二の注目因子FA2として肌因子F5を選択した場合を例示する。図3に示すように、皮脂量P1、保水力P2、セラミド量P3および弾力性P4に関しては、対応する肌因子に肌因子F4またはF5は含まれていない。したがって、これらの状態パラメータPの肌スコアSSは、一般因子スコアSCおよび触診スコアSPPのみに基づいて算出する。このように注目因子FAを含まない状態パラメータPに関しては、一般因子スコアSCと触診スコアSPPとに等しい重率を付与して肌スコアSSを算出する。皮脂量P1を例示してより具体的に説明する。皮脂量P1に対応づけられた肌因子F1(図10:Q3)、F2(図10:Q4)、F9(図10:Q9)の一般因子スコアSC、およびQ13にかかる触診スコアSPPを、それぞれ0以上1以下の得点率に換算し、それに重率25を乗じる。たとえば、一般因子スコアSC(3点満点)に対して、肌因子F1(Q3)が3点、肌因子F2(Q4)が2点、肌因子F9(Q9)が1点であったとする。そして、Q13にかかる触診スコアSPPが10点満点中の5点であったとする。この場合、各設問に対する得点率を0以上1以下に換算して重率25を乗じることにより、肌スコアSS=3/3*25+2/3*25+1/3*25+5/10*25=62.5点と算出される。
保水力P2、セラミド量P3および弾力性P4も同様に算出される。
これに対し、注目因子FA(肌因子F5)が対応づけられた状態パラメータPである血行P5は、マトリクスを用いて以下のように算出される。まず、肌因子F5が第二の注目因子FA2であることから、重率テーブルTWにおいて二番目に記載されたマトリクス(M8)を選択する。肌因子F5が第一の注目因子FA1であった場合は、一番目のマトリクス(M7)を選択する。また、状態パラメータPが第一の注目因子FA1および第二の注目因子FA2を共に含む場合は、三番目のマトリクス(M9)を選択する。
図14に示すように、マトリクスM8は三行二列の行列である。重率テーブルTWにおける一番目および二番目のマトリクス(M1、M2、M4、M5、M7、M8、M10、M11)の列数は、当該状態パラメータPに対応する肌因子Fのうち、触診スコアSPPに関するものを除いた因子数に対応している。血行P5は、触診スコアSPPに関する肌因子F13を除いて2つの肌因子F(F5およびF11)が対応しているため、マトリクスM8の列数は2列である。このうちの1列目(46、27、27)は肌因子F5が注目因子FAである場合の重率にあたり、2列目は肌因子F11が注目因子FAである場合の重率にあたる。これらの数値が、順に第一の重率W1〜第三の重率W3にあたる。
そして、肌因子F5の注目因子スコアSA、肌因子F11の一般因子スコアSCおよび肌因子F13の触診スコアSPPをそれぞれ0以上1以下の得点率に換算した三行一列の行列と、第一の重率W1〜第三の重率W3との内積演算を行うことにより肌スコアSSが算出される。
具体的には、たとえば肌因子F5の注目因子スコアSAを10点満点中の6点、肌因子F11の一般因子スコアSCを3点満点中の1点、肌因子F13の触診スコアSPPを10点満点中の5点とする。この場合、各設問に対する得点率を0以上1以下に換算して第一の重率W1〜第三の重率W3を乗じることにより、肌スコアSS=6/10*46+1/3*27+5/10*27=50.1点と算出される。
さらに、第一の注目因子FA1(肌因子F4)および第二の注目因子FA2(肌因子F5)が対応づけられた状態パラメータPであるメラニン量P6もまた、マトリクスを用いて以下のように算出される。図12に示す重率テーブルTWにおいて、三番目のマトリクス(M12)を選択する。
図14に示すように、マトリクスM12は四行六列の行列である。重率テーブルTWにおける三番目のマトリクス(M3、M6、M9、M12)の列数は、当該状態パラメータPに対応する肌因子Fのうち、触診スコアSPPに関するものを除いた因子数から2つを選択する組み合わせ数に対応している。メラニン量P6には4つの肌因子F(F4、F5、F10およびF9)が対応しているため、マトリクスM12の列数は6列である。このうちの1列目(30、30、20、20)は、第一の注目因子FA1および第二の注目因子FA2の組み合わせが、肌因子F4およびF5である場合の重率を表している。すなわち、注目因子スコアSA(肌因子F4、F5)に付与される第一の重率W1は30であり、一般因子スコアSC(肌因子F10、F9)に付与される第二の重率W2は、第一の重率W1よりも小さい20である。
そして、注目因子スコアSAと一般因子スコアSCをそれぞれ0以上1以下の得点率に換算した三行一列の行列と、第一の重率W1および第二の重率W2との内積演算を行うことで、メラニン量P6の肌スコアSSが算出される。
具体的には、たとえば肌因子F4の注目因子スコアSAを10点満点中の4点、肌因子F5の注目因子スコアSAを10点満点中の6点、肌因子F10の一般因子スコアSCを3点満点中の2点、肌因子F9の一般因子スコアSCを3点満点中の1点とする。この場合、各設問に対する得点率を0以上1以下に換算して第一の重率W1および第二の重率W2を乗じることにより、肌スコアSS=4/10*30+6/10*30+2/3*20+1/3×20=50.0点と算出される。
以上により、状態パラメータPの肌スコアSSがそれぞれ算出される。被験者Sの肌スコアSSは判定結果蓄積部46に記録され、平均スコアAVが更新される。
マトリクスM1からM3に関して付言する。状態パラメータP1〜P3において、図12に示す最上位の肌因子F1またはF3が第一の注目因子FA1として選択された場合、図13のマトリクスM1に示すように第一の重率W1として50が付与される。一方、これらの肌因子が第二の注目因子FA2として選択された場合には、マトリクスM2に示すように第一の重率W1として46が付与される。言い換えると、第一の注目因子FA1にかかる注目因子スコアSAに付与される第一の重率W1に比べて、第二の注目因子FA2にかかる注目因子スコアSAに付与される第一の重率W1は小さい。これにより、被験者Sの注目度に応じて、大きな重率が注目因子スコアSAに付与されることとなる。
また、状態パラメータP1〜P3において、図12に示す第二位の肌因子F2・F7・F6が第一の注目因子FA1として選択された場合、これらの肌因子Fにかかる注目因子スコアSAに対して、第一の重率W1として50が付与される。この場合、一般因子スコアSCには第二の重率W2として15が付与され、触診スコアSPPには第三の重率W3として20が付与される。すなわち、付与される重率が大きい順に、注目因子スコアSA、触診スコアSPP、一般因子スコアSCの順となる。これにより、被験者Sの注目度に応じて、また問診に対する回答の段階数に応じて、大きな重率が注目因子スコアSA、触診スコアSPP、一般因子スコアSCの順に付与されることとなる。
ステップS62においては、状態パラメータPごとに算出された肌スコアSSの傾向に基づいて被験者Sの肌状態を判定する。肌状態の具体的な判定方法には種々の方法を採りうる。本方法では、状態パラメータP1〜P3の肌スコアSSによって被験者Sの肌を9つの肌属性CSのいずれかに分類し、さらに状態パラメータP4〜P6の大小関係によって被験者Sを2つの肌傾向に分類する。
図15は、肌スコアSSの算出結果の例を示す図である。具体的な数値の記載は省略している。図16は、被験者の肌属性CSの一例を示す図である。図16においては、肌属性CSごとに適合する美容関連商品PDの識別番号を対応づけた商品テーブルTDを併せて表記している。
肌属性CSは、状態パラメータP1(皮脂量)の肌スコアSSの大小と、状態パラメータP2(保水力)と状態パラメータP3(セラミド量)の平均の肌スコアSSの大小と、によって分類することができる。また、ステップS52において被験者Sが入力した属性(住居地域RA、年齢AGまたは性別SX)ごとに、肌属性CSを更に精細に分類してもよい。
具体的には、図16では、皮脂量P1の肌スコアSSの大小によってo(脂っぽい)、n(中程度)、d(ドライ)の3群に分類する。さらに、保水力P2とセラミド量P3の平均の肌スコアSSの大小によってA1(潤い肌)、A2(中程度)、B(乾燥肌)の3群に分類する。図16の商品テーブルTDでは、これらの群同士を掛け合わせた9通りの肌属性CSについて、さらに年齢層を3段階に分類してある。商品テーブルTDでは、各分類の被験者Sに対して適合する美容関連商品PDの識別番号が対応づけられている。商品テーブルTDは出力情報記憶部44(図1を参照)に記憶されている。肌状態判定装置100の演算部10は出力情報記憶部44を参照して、被験者Sが属する肌属性CSに対応づけられた美容関連商品PDを抽出する。
また、ステップS62では、弾力性P4の肌スコアSS(以下、弾力値という)と、血行P5およびメラニン量P6の平均の肌スコアSS(以下、肌色値という)と、の大小関係によって、被験者Sを2つの肌傾向に分類する。被験者Sの肌色値が弾力値よりも大きい場合、肌状態判定装置100の演算部10は、角層の柔軟化などの弾力性P4の改善を優先するための有効成分を含む美容関連商品PDを抽出する。一方、被験者Sの弾力値が肌色値以上である場合、肌状態判定装置100の演算部10は、血行促進剤や美白剤などの血行P5またはメラニン量P6を改善する有効成分を含む美容関連商品PDを抽出する。
図17は、ステップS80にて被験者端末50で表示出力する判定結果の一例である。この判定結果は、チャートCH、美容関連商品PDおよび美容アドバイスMSGを含む。なお、図17では、美容アドバイスMSGの具体的な内容は記載を省略している。本方法で出力するチャートCHは、被験者Sに関する状態パラメータP1〜P6の肌スコアSSの各値と、被験者Sと同属性の母集団の肌スコアSSの平均スコアAVと、を対比して表示したレーダーチャートである。美容アドバイスMSGは、状態パラメータP1〜P6の肌スコアSSの傾向ごとに予め出力情報記憶部44に記憶されている。演算部10は出力情報記憶部44を参照し、算出された肌スコアSSに対応する美容アドバイスMSGを抽出する。演算部10は、送信部58を通じて美容アドバイスMSGを被験者端末50に送信し、これを表示出力させる(図1を参照)。美容関連商品PDの出力に関しては後述する。
<簡易モード>
モード選択ステップS20で簡易モードを受け付けた場合(図2:ステップS22=N)は、注目因子スコアSAおよび触診スコアSPPを入力せずに肌状態を簡易に判定する簡易モードに移行する。簡易モードは、大別して、入力ステップ(ステップS71およびS72)、演算ステップ(ステップS73)、および出力ステップ(ステップS80およびS90)で構成される。簡易モードでは、肌因子F1〜F11が一般因子設問QCとして被験者Sに提示される(図10を参照)。被験者Sは被験者端末50を操作して一般因子スコアSCを回答入力する(図2:ステップS71)。
つぎに、ステップS52と同様に、入力部20は、被験者Sの住居地域RA、年齢AGまたは性別SXを示す属性入力を受け付ける(図2:ステップS72)。
演算部10は、一般因子スコアSCに基づいて状態パラメータP1〜P6を算出する(図2:ステップS73)。簡易モードでは一般因子スコアSCに重率を付与しない。状態パラメータP1〜P6に対応づけられた2乃至4個の肌因子F1〜F11(触診に関する肌因子を除く)に関する一般因子スコアSCの得点合計から状態パラメータP1〜P6の肌スコアSSを算出する(図3のパラメータテーブルTPを参照)。演算部10は出力情報記憶部44を参照し、肌スコアSSに基づいて美容関連商品PDを抽出する。
<商品提示方法>
本方法では、上記の肌状態判定方法を用いて美容関連商品PDの商品提示を行う。この商品提示方法は、算出された複数の状態パラメータPの値に基づいて被験者Sの肌状態を複数のカテゴリに分類し、分類されたカテゴリに予め対応づけられた美容関連商品PDを提示するものである。図17に示すように、被験者端末50で表示出力する判定結果は、提示される美容関連商品PDを特定する情報(画像や名称など)を含んでいる。図17に示す例では、美容関連商品PDの名称(化粧水、日中用乳液、美容液、保湿剤)およびそれぞれの画像が表示出力されている。演算部10は、被験者Sが属するカテゴリに基づいて、出力情報記憶部44に記憶された美容関連商品PDおよび美容アドバイスMSGを抽出し、送信部58を通じてこれらを送信する。
状態パラメータPは、メラニン含有量(メラニン量P6)および血行の度合い(血行P5)を含む。美容関連商品PDは、美白剤または血行促進剤を含有する保湿剤、洗顔剤またはメイク落とし剤を含むとよい。そして、算出されたメラニン含有量(メラニン量P6の肌スコアSS)が一の閾値以上である場合に美白剤を含有する保湿剤、洗顔剤またはメイク落とし剤を提示する。また、算出された血行の度合い(血行P5の肌スコアSS)が他の閾値以上である場合に、血行促進剤を含有する保湿剤、洗顔剤またはメイク落とし剤を提示する。
保湿剤は、肌に長時間に亘って接触し、また肌に浸透する化粧品である。このため、特に美白剤を含有させた保湿剤は、保湿効果とともに美白効果を長時間に亘って十分に得ることができる。したがって、被験者Sのメラニン量P6が所定の閾値以上であった場合には、美白剤を含有する保湿剤を提示することがきわめて有用である。また、洗顔剤やメイク落とし剤は肌を擦りながら塗布されることから、その塗布時には肌へのマッサージ効果が同時に発揮される。このため、血行促進剤を含有する洗顔剤やメイク落とし剤は、被験者Sの肌の血行を促進して鬱血を解消する効果が高い。したがって、被験者Sの血行P5が所定の閾値以上であった場合には、血行促進剤を含有する洗顔剤やメイク落とし剤を提示することがきわめて有用である。血行促進剤を含有する洗顔剤やメイク落とし剤としては、炭酸ガスを含有した泡状の剤が例示される。
肌症例の対処には、被験者Sの肌状態を多面的に把握したうえで対処する必要がある。たとえば、ニキビに悩みがある被験者に対して、皮脂量を低減するために安易に洗顔を薦めると、むしろニキビが悪化することがある。なぜならば、被験者Sがニキビと乾燥肌の両方の肌症例をもっている場合には、角質細胞を回復させるなどして乾燥肌をまず改善してからニキビに対処しないと、炎症(ニキビ)が綺麗に治癒しないためである。しかしながら、被験者Sの肌症例の一つが乾燥肌であるからといって、その改善を専ら提示するばかりでは、被験者Sが問題視するニキビが治癒されない。
これに対し、本方法によれば、被験者Sの肌悩みにあたる注目因子スコアSAに高い重率を付与し、かつその他の一般因子スコアSCに非ゼロの低い重率を付与して、状態パラメータP1〜P6を総合的に評価する。これにより、被験者Sが主観的に問題視する肌因子を優先し、かつ被験者Sの客観的な肌状態にも対応して、これを改善する美容関連商品PDを提示することが可能である。
また、図4に示したように、幾つかの肌症例Cに関しては複数の対象部位が設定されている。これにより、被験者Sは複数の対象部位の一部または全部を選択して、自分の肌状態を注目因子スコアSAとして簡易かつ正確に入力することができる。本実施形態の肌状態判定装置100によれば、対象部位ごとに配点テーブルTSを相違させることで、肌症例Cの発現状態に応じて注目因子スコアSAをきめこまかく取得することができる。たとえば、ある肌症例Cが顔全体に発現している状態よりも局所的に目立って発現している状態の方をより重篤と判断すべく、後者の配点テーブルTSの配点を全体に低く設定しておくことができる。このように、肌症例Cごとに有限かつ複数の対象部位を設定することにより、被験者Sによる操作入力の負荷の軽減を図りつつ、肌状態を正確に表す注目因子スコアSAを取得することが可能である。
なお、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的が達成される限りにおける種々の変形、改良等の態様も含む。
図1では、ネットワーク80を通じて被験者端末50(コンピュータ52、携帯端末54)に本方法を提供する場合を例示したが、本発明はこれにかぎられない。図18は、肌状態判定装置100の変形例を示す機能ブロック図である。この肌状態判定装置100は、いわゆるスタンドアローン型の装置であって店頭などに設置される。肌状態判定装置100を用いて行われる肌状態判定方法および商品提示方法は、上記の実施形態と同じである。
すなわち、変形例にかかる肌状態判定装置100は、肌の特性を表す複数の状態パラメータPに基づいて被験者Sの肌状態を判定する装置であり、記憶部40、入力部20および演算部10を含む。
記憶部40は、状態パラメータPのそれぞれに対して、肌症例Cを表す複数の肌因子Fを対応づけて記憶する。入力部20は、複数の肌因子Fのうちの一部を注目因子FAとして選択する因子選択入力FSと、注目因子FAにかかる肌症例Cの発現度合いを示す注目因子スコアSAと、注目因子FA以外の肌因子F(一般因子FC)にかかる肌症例Cの発現度合いを示す一般因子スコアSCと、の入力を受け付ける。
演算部10は、受け付けた因子選択入力FS、注目因子スコアSAおよび一般因子スコアSCに基づいて肌状態を判定する。具体的には、演算部10は、注目因子スコアSAに第一の重率W1を付与し一般因子スコアSCに第一の重率W1よりも低い第二の重率W2を付与し、重率W1が付与された注目因子スコアSAおよび重率W2が付与された一般因子スコアSCから状態パラメータPを算出する。そして、演算部10は、算出された状態パラメータPに基づいて被験者Sの肌状態の判定結果を求める。
この肌状態判定装置100は、被験者Sによる操作入力OPを受け付ける入力部20と、各種の表示出力を行う出力部56とを備えている。出力部56は、注目因子設問QA、一般因子設問QC、触診設問QPPを被験者Sに提示し、チャートCH、美容アドバイスMSG、美容関連商品PDなどの判定結果を出力する。また、画像遷移部24は、被験者Sの操作入力OPを受け付けて第一の肌画像22aおよび第二の肌画像22cの表示態様を変化させる。出力部56は肌画像表示部22として機能する。
上記実施形態は、以下の技術思想を包含するものである。
(1)肌の特性を表す複数の状態パラメータに基づいて被験者の肌状態を判定する肌状態判定方法であって、前記状態パラメータのそれぞれに対して、肌症例を表す複数の肌因子を対応づけて記憶しておき、複数の前記肌因子のうちの一部を注目因子として選択する因子選択入力と、前記注目因子にかかる前記肌症例の発現度合いを示す注目因子スコアと、前記注目因子以外の前記肌因子にかかる前記肌症例の発現度合いを示す一般因子スコアと、の入力を受け付け、前記注目因子スコアに第一の重率を付与し前記一般因子スコアに前記第一の重率よりも低い第二の重率を付与し、前記重率が付与された前記注目因子スコアおよび前記一般因子スコアから前記状態パラメータを算出し、算出された前記状態パラメータに基づいて前記被験者の肌状態を判定することを特徴とする肌状態判定方法;
(2)前記一般因子スコアの入力を複数段階の選択肢から選択的に受け付け、前記注目因子スコアの入力を前記一般因子スコアよりも多段階の選択肢から選択的に受け付ける上記(1)に記載の肌状態判定方法;
(3)前記因子選択入力として二以上の前記注目因子の選択を順に受け付け、前記注目因子の選択順に応じて異なる前記第一の重率を前記注目因子スコアに付与することを特徴とする上記(1)または(2)に記載の肌状態判定方法;
(4)前記注目因子として選択された前記肌因子に関する前記一般因子スコアの入力を省略する上記(1)から(3)のいずれかに記載の肌状態判定方法;
(5)前記状態パラメータが、皮脂量、保水力、真皮もしくは角層の弾性の度合い、メラニン含有量、血行の度合い、またはセラミドの量、の少なくともいずれかを含む上記(1)から(4)のいずれかに記載の肌状態判定方法;
(6)前記肌因子が、肌の脂っぽさ、ニキビもしくは吹き出物の大きさもしくは数量、肌のカサツキの範囲もしくは程度、シミもしくはソバカスの大きさもしくは濃度、肌のくすみ、目周りの「くま」の広さもしくは赤味の強さ、小じわの深さもしくは数量、角層の張りの程度、肌の突っ張りの程度、毛穴の目立ちの程度もしくは数量、または肌の赤味もしくは白味の強さ、の少なくともいずれかを含む上記(5)に記載の肌状態判定方法;
(7)前記被験者が自ら行った肌の触診結果を表す触診スコアを更に受け付ける上記(1)から(6)のいずれかに記載の肌状態判定方法;
(8)前記触診スコアが、前記被験者の真皮の弾性の度合いまたは肌温度の高低を示す上記(7)に記載の肌状態判定方法;
(9)被験者の住居地域、年齢または性別を示す入力を更に受け付け、受け付けた前記住居地域、前記年齢または前記性別ごとの肌状態の判定結果に関する統計データを、前記被験者の肌状態の判定結果と対比して出力することを特徴とする上記(1)から(8)のいずれかに記載の肌状態判定方法;
(10)上記(1)から(9)のいずれかに記載の肌状態判定方法を用いた商品提示方法であって、算出された複数の前記状態パラメータの値に基づいて前記被験者の肌状態を複数のカテゴリに分類し、分類された前記カテゴリに予め対応づけられた美容関連商品を提示することを特徴とする商品提示方法;
(11)前記状態パラメータが、メラニン含有量および血行の度合いを含み、前記美容関連商品が、美白剤または血行促進剤を含有する保湿剤、洗顔剤またはメイク落とし剤を含み、算出された前記メラニン含有量が一の閾値以上である場合に美白剤を含有する保湿剤、洗顔剤またはメイク落とし剤を提示し、算出された前記血行の度合いが他の閾値以上である場合に血行促進剤を含有する保湿剤、洗顔剤またはメイク落とし剤を提示することを特徴とする上記(10)に記載の商品提示方法;
(12)肌の特性を表す複数の状態パラメータに基づいて被験者の肌状態を判定する肌状態判定システムであって、前記状態パラメータのそれぞれに対して、肌症例を表す複数の肌因子を対応づけて記憶する記憶部と、複数の前記肌因子のうちの一部を注目因子として選択する因子選択入力と、前記注目因子にかかる前記肌症例の発現度合いを示す注目因子スコアと、前記注目因子以外の前記肌因子にかかる前記肌症例の発現度合いを示す一般因子スコアと、の入力を、ネットワークを通じて被験者から受け付ける入力部と、受け付けた前記因子選択入力、前記注目因子スコアおよび前記一般因子スコアに基づいて前記肌状態を判定する演算部と、判定された判定結果を被験者に提示する出力部と、を含み、前記演算部が、前記注目因子スコアに第一の重率を付与し前記一般因子スコアに前記第一の重率よりも低い第二の重率を付与し、前記重率が付与された前記注目因子スコアおよび前記一般因子スコアから前記状態パラメータを算出し、算出された前記状態パラメータに基づいて前記被験者の肌状態の前記判定結果を求めることを特徴とする肌状態判定システム;
(13)前記入力部が、精細モードまたは簡易モードのいずれかの選択を前記被験者から受け付け、前記精細モードを受け付けた場合は、前記演算部は前記重率が付与された前記注目因子スコアおよび前記一般因子スコアから算出した前記状態パラメータに基づいて前記被験者の肌状態の判定結果を求め、前記簡易モードを受け付けた場合は、前記入力部は前記因子選択入力および前記注目因子スコアの入力を省略して前記一般因子スコアの入力を受け付け、前記演算部は前記一般因子スコアから算出した前記状態パラメータに基づいて前記被験者の肌状態の判定結果を求めることを特徴とする上記(12)に記載の肌状態判定システム;
(14)肌の特性を表す複数の状態パラメータに基づいて被験者の肌状態を判定する肌状態判定装置であって、前記状態パラメータのそれぞれに対して、肌症例を表す複数の肌因子を対応づけて記憶する記憶部と、複数の前記肌因子のうちの一部を注目因子として選択する因子選択入力と、前記注目因子にかかる前記肌症例の発現度合いを示す注目因子スコアと、前記注目因子以外の前記肌因子にかかる前記肌症例の発現度合いを示す一般因子スコアと、の入力を受け付ける入力部と、受け付けた前記因子選択入力、前記注目因子スコアおよび前記一般因子スコアに基づいて前記肌状態を判定する演算部と、を含み、前記演算部が、前記注目因子スコアに第一の重率を付与し前記一般因子スコアに前記第一の重率よりも低い第二の重率を付与し、前記重率が付与された前記注目因子スコアおよび前記一般因子スコアから前記状態パラメータを算出し、算出された前記状態パラメータに基づいて前記被験者の肌状態の判定結果を求めることを特徴とする肌状態判定装置;
(15)前記演算部が算出した複数の前記状態パラメータを各軸とする多軸のチャートを前記判定結果として出力する出力部を更に含む上記(14)に記載の肌状態判定装置;
(16)肌の状態を示す肌画像を表示させる肌画像表示部と、前記被験者の操作入力を受け付けて、前記肌画像における前記注目因子にかかる前記肌症例の発現度合いを多段階に変化させる画像遷移部と、を更に含み、前記入力部は、前記画像遷移部が受け付けた前記操作入力に基づいて前記注目因子スコアを取得する上記(14)または(15)に記載の肌状態判定装置;
(17)前記肌画像表示部は、両目の下部に左右対称な濃色部を有する第一の肌画像と、目周りに左右非対称な濃色部を有する第二の肌画像と、を表示させ、前記画像遷移部は、前記第一の肌画像の前記濃色部の青味と、前記第二の肌画像の前記濃色部の赤味と、をそれぞれ変化させることを特徴とする上記(16)に記載の肌状態判定装置。
上記実施形態は、更に以下の技術思想を包含するものである。
(18)前記入力部が、前記一般因子スコアの入力を複数段階の選択肢から選択的に受け付け、前記注目因子スコアの入力を前記一般因子スコアよりも多段階の選択肢から選択的に受け付ける上記(12)または(13)に記載の肌状態判定システム;
(19)前記入力部が、前記因子選択入力として二以上の前記注目因子の選択を順に受け付け、前記注目因子の選択順に応じて異なる前記第一の重率を前記注目因子スコアに付与することを特徴とする上記(12)、(13)または(18)に記載の肌状態判定システム;
(20)前記入力部は、前記注目因子として選択された前記肌因子に関する前記一般因子スコアを用いずに前記肌状態を判定する上記(12)、(13)、(18)または(19)のいずれかに記載の肌状態判定システム;
(21)前記状態パラメータが、皮脂量、保水力、真皮もしくは角層の弾性の度合い、メラニン含有量、血行の度合い、またはセラミドの量、の少なくともいずれかを含む上記(12)、(13)または(18)から(20)のいずれかに記載の肌状態判定システム;
(22)前記肌因子が、肌の脂っぽさ、ニキビもしくは吹き出物の大きさもしくは数量、肌のカサツキの範囲もしくは程度、シミもしくはソバカスの大きさもしくは濃度、肌のくすみ、目周りの「くま」の広さもしくは赤味の強さ、小じわの深さもしくは数量、角層の張りの程度、肌の突っ張りの程度、毛穴の目立ちの程度もしくは数量、または肌の赤味もしくは白味の強さ、の少なくともいずれかを含む上記(21)に記載の肌状態判定システム;
(23)前記被験者が自ら行った肌の触診結果を表す触診スコアを更に受け付ける上記(12)、(13)または(18)から(22)のいずれかに記載の肌状態判定システム;
(24)前記触診スコアが、前記被験者の真皮の弾性の度合いまたは肌温度の高低を示す上記(23)に記載の肌状態判定システム;
(25)被験者の住居地域、年齢または性別を示す入力を更に受け付け、受け付けた前記住居地域、前記年齢または前記性別ごとの肌状態の判定結果に関する統計データを、前記被験者の肌状態の判定結果と対比して出力することを特徴とする上記(12)、(13)または(18)から(24)のいずれかに記載の肌状態判定システム;
(26)上記(12)、(13)または(18)から(25)のいずれかに記載の肌状態判定システムを含む商品提示システムであって、前記演算部が、算出された複数の前記状態パラメータの値に基づいて前記被験者の肌状態を複数のカテゴリに分類し、分類された前記カテゴリに予め対応づけられた美容関連商品を提示することを特徴とする商品提示システム;
(27)前記状態パラメータが、メラニン含有量および血行の度合いを含み、前記美容関連商品が、美白剤または血行促進剤を含有する保湿剤、洗顔剤またはメイク落とし剤を含み、前記演算部は、算出された前記メラニン含有量が一の閾値以上である場合に美白剤を含有する保湿剤、洗顔剤またはメイク落とし剤を提示し、算出された前記血行の度合いが他の閾値以上である場合に血行促進剤を含有する保湿剤、洗顔剤またはメイク落とし剤を提示することを特徴とする上記(26)に記載の商品提示システム。

Claims (20)

  1. 肌の特性を表す複数の状態パラメータに基づいて被験者の肌状態を判定する肌状態判定装置であって、
    前記状態パラメータのそれぞれに対して、肌症例を表す複数の肌因子を対応づけて記憶する記憶部と、
    複数の前記肌因子のうちの一部を注目因子として選択する因子選択入力と、前記注目因子にかかる前記肌症例の発現度合いを示す注目因子スコアと、前記注目因子以外の前記肌因子にかかる前記肌症例の発現度合いを示す一般因子スコアと、の入力を受け付ける入力部と、
    受け付けた前記因子選択入力、前記注目因子スコアおよび前記一般因子スコアに基づいて前記肌状態を判定する演算部と、を含み、
    前記演算部が、
    前記注目因子スコアに第一の重率を付与し前記一般因子スコアに前記第一の重率よりも低い第二の重率を付与し、前記重率が付与された前記注目因子スコアおよび前記一般因子スコアから前記状態パラメータを算出し、算出された前記状態パラメータに基づいて前記被験者の肌状態の判定結果を求めることを特徴とする肌状態判定装置。
  2. 前記入力部が、前記一般因子スコアの入力を複数段階の選択肢から選択的に受け付け、前記注目因子スコアの入力を前記一般因子スコアよりも多段階の選択肢から選択的に受け付ける請求項1に記載の肌状態判定装置
  3. 前記入力部が、前記因子選択入力として二以上の前記注目因子の選択を順に受け付け、
    前記演算部が、前記注目因子の選択順に応じて異なる前記第一の重率を前記注目因子スコアに付与することを特徴とする請求項1または2に記載の肌状態判定装置
  4. 前記入力部が、前記注目因子として選択された前記肌因子に関する前記一般因子スコアの入力を省略する請求項1から3のいずれか一項に記載の肌状態判定装置
  5. 前記状態パラメータが、皮脂量、保水力、真皮もしくは角層の弾性の度合い、メラニン含有量、血行の度合い、またはセラミドの量、の少なくともいずれかを含む請求項1から4のいずれか一項に記載の肌状態判定装置
  6. 前記肌因子が、肌の脂っぽさ、ニキビもしくは吹き出物の大きさもしくは数量、肌のカサツキの範囲もしくは程度、シミもしくはソバカスの大きさもしくは濃度、肌のくすみ、目周りのくまの広さもしくは赤味の強さ、小じわの深さもしくは数量、角層の張りの程度、肌の突っ張りの程度、毛穴の目立ちの程度もしくは数量、または肌の赤味もしくは白味の強さ、の少なくともいずれかを含む請求項5に記載の肌状態判定装置
  7. 前記入力部が、前記被験者が自ら行った肌の触診結果を表す触診スコアを更に受け付ける請求項1から6のいずれか一項に記載の肌状態判定装置
  8. 前記触診スコアが、前記被験者の真皮の弾性の度合いまたは肌温度の高低を示す請求項7に記載の肌状態判定装置
  9. 前記入力部が、精細モードまたは簡易モードのいずれかの選択を前記被験者から受け付け、
    前記精細モードを受け付けた場合は、前記演算部は前記重率が付与された前記注目因子スコアおよび前記一般因子スコアから算出した前記状態パラメータに基づいて前記被験者の肌状態の判定結果を求め、
    前記簡易モードを受け付けた場合は、前記入力部は前記因子選択入力および前記注目因子スコアの入力を省略して前記一般因子スコアの入力を受け付け、前記演算部は前記一般因子スコアから算出した前記状態パラメータに基づいて前記被験者の肌状態の判定結果を求める
    請求項1から8のいずれか1項に記載の肌状態判定装置
  10. 請求項1から9のいずれか1項に記載の肌状態判定装置と、
    前記肌状態判定装置により判定された判定結果を被験者に提示する出力装置と、
    を含み、
    前記入力部は、前記入力をネットワークを通じて被験者から受け付ける、
    状態判定システム。
  11. 前記出力装置が、肌の状態を示す肌画像を表示し、
    前記肌状態判定装置が、
    前記被験者の操作入力を受け付けて、前記肌画像における前記注目因子にかかる前記肌症例の発現度合いを多段階に変化させる画像遷移部
    を更に含み、
    前記入力部は、前記画像遷移部が受け付けた前記操作入力に基づいて前記注目因子スコアを取得する請求項10に記載の肌状態判定システム
  12. 前記出力装置が、両目の下部に左右対称な濃色部を有する第一の肌画像と、目周りに左右非対称な濃色部を有する第二の肌画像と、を表示し、
    前記画像遷移部は、前記第一の肌画像の前記濃色部の青味と、前記第二の肌画像の前記濃色部の赤味と、をそれぞれ変化させる
    請求項11に記載の肌状態判定システム
  13. 前記入力部が、被験者の住居地域、年齢または性別を示す入力を更に受け付け
    前記出力装置は、前記受け付けられた前記住居地域、前記年齢または前記性別ごとの肌状態の判定結果に関する統計データを、前記被験者の肌状態の判定結果と対比して出力する
    請求項10から12のいずれか一項に記載の肌状態判定システム
  14. 前記出力装置は、前記演算部が算出した複数の前記状態パラメータを各軸とする多軸のチャートを前記判定結果として出力する
    請求項10から13のいずれか1項に記載の肌状態判定システム
  15. 請求項10から14のいずれか一項に記載の肌状態判定システム含む商品提示システムであって、
    前記演算部は、前記算出された複数の前記状態パラメータの値に基づいて前記被験者の肌状態を複数のカテゴリに分類し
    前記出力装置は、分類された前記カテゴリに予め対応づけられた美容関連商品を更に提示することを特徴とする商品提示システム
  16. 前記状態パラメータが、メラニン含有量および血行の度合いを含み、
    前記美容関連商品が、美白剤または血行促進剤を含有する保湿剤、洗顔剤またはメイク落とし剤を含み、
    前記出力装置は、前記演算部により算出された前記メラニン含有量が一の閾値以上である場合に美白剤を含有する保湿剤、洗顔剤またはメイク落とし剤を提示し、前記演算部により算出された前記血行の度合いが他の閾値以上である場合に血行促進剤を含有する保湿剤、洗顔剤またはメイク落とし剤を提示する
    請求項15に記載の商品提示システム
  17. 前記演算部が算出した複数の前記状態パラメータを各軸とする多軸のチャートを前記判定結果として出力する出力部、
    を更に含む請求項1から9のいずれか1項に記載の肌状態判定装置。
  18. 肌の状態を示す肌画像を表示させる肌画像表示部と、
    前記被験者の操作入力を受け付けて、前記肌画像における前記注目因子にかかる前記肌症例の発現度合いを多段階に変化させる画像遷移部と、
    を更に含み、
    前記入力部は、前記画像遷移部が受け付けた前記操作入力に基づいて前記注目因子スコアを取得する、
    請求項1から9及び17のいずれか1項に記載の肌状態判定装置。
  19. 前記肌画像表示部は、両目の下部に左右対称な濃色部を有する第一の肌画像と、目周りに左右非対称な濃色部を有する第二の肌画像と、を表示させ、
    前記画像遷移部は、前記第一の肌画像の前記濃色部の青味と、前記第二の肌画像の前記濃色部の赤味と、をそれぞれ変化させる、
    請求項18に記載の肌状態判定装置。
  20. 肌の特性を表す複数の状態パラメータに基づいて被験者の肌状態を判定する肌状態判定方法であって、
    前記状態パラメータのそれぞれに対して、肌症例を表す複数の肌因子を対応づけて記憶する記憶部を有するコンピュータが
    複数の前記肌因子のうちの一部を注目因子として選択する因子選択入力と、前記注目因子にかかる前記肌症例の発現度合いを示す注目因子スコアと、前記注目因子以外の前記肌因子にかかる前記肌症例の発現度合いを示す一般因子スコアと、の入力を前記コンピュータの入力部を介して受け付け、
    前記注目因子スコアに第一の重率を付与し前記一般因子スコアに前記第一の重率よりも低い第二の重率を付与し、前記重率が付与された前記注目因子スコアおよび前記一般因子スコアから前記状態パラメータを算出し、
    算出された前記状態パラメータに基づいて前記被験者の肌状態を判定する
    ことを含む肌状態判定方法。
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