JP5355852B2 - リン酸塩ガラス材複合体の製造方法、燃料電池用の電極接合体素材の製造方法、燃料電池用の電極接合体の製造方法、燃料電池用の膜電極接合体、燃料電池 - Google Patents
リン酸塩ガラス材複合体の製造方法、燃料電池用の電極接合体素材の製造方法、燃料電池用の電極接合体の製造方法、燃料電池用の膜電極接合体、燃料電池 Download PDFInfo
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Description
接触部材によりリン酸塩ガラス材を厚み方向に加圧して基盤の面方向に沿ってリン酸塩ガラス材を流動させてリン酸塩ガラス材の厚みを薄くすると共に、リン酸塩ガラス材と基盤との密着性を向上させる接合工程とを実施することを特徴とする。様相1によれば、リン酸塩ガラス材の厚みが薄くなると共に、リン酸塩ガラス材と基盤との密着性が向上する。
接合工程では、基盤が接触部材から相対的に遠ざかる方向に、接触部材および基盤のうちの少なくとも一方を他方に対して基盤の面方向に沿って相対的に移動させることにより、リン酸塩ガラス材を厚み方向に加圧してリン酸塩ガラス材の厚みを薄くすると共に、リン酸塩ガラス材と基盤の表面との密着性を向上させることを特徴とする。様相2によれば、リン酸塩ガラス材の厚みが薄くなると共に、リン酸塩ガラス材と基盤との密着性が向上する。
触媒が基体と反対側に位置するように第1電極層を基体の表面に設置すると共に、流動性をもつリン酸塩ガラス材を第1電極層と接触部材の先端部との間に配置する配置工程と、
接触部材によりリン酸塩ガラス材を厚み方向に加圧して第1電極層の面方向に沿ってリン酸塩ガラス材を流動させてリン酸塩ガラス材の厚みを薄くすると共に、リン酸塩ガラス材と第1電極層との密着性を向上させる接合工程とを実施することにより接合体素材を形成することを特徴とする。様相3によれば、イオン伝導材料となるリン酸塩ガラス材の厚みが薄くなると共に、リン酸塩ガラス材と第1電極層との密着性が向上する。これによりリン酸塩ガラス材の厚み方向の抵抗が低減し、燃料電池の発電性能が向上する。
接合工程では、第1電極層が接触部材から相対的に遠ざかる方向に、接触部材および第1電極層のうちの少なくとも一方を他方に対して第1電極層の面方向に沿って相対的に移動させることにより、リン酸塩ガラス材を厚み方向に加圧してリン酸塩ガラス材の厚みを薄くすると共に、リン酸塩ガラス材と第1電極層との密着性を向上させることを特徴とする。様相4によれば、イオン伝導材料となるリン酸塩ガラス材の厚みが薄くなると共に、リン酸塩ガラス材と第1電極層との密着性が向上する。これによりリン酸塩ガラス材(リン酸塩ガラス層)の厚み方向の抵抗が低減し、燃料電池の発電性能が向上する。
触媒が基体と反対側に位置するように第1電極層を基体の表面に設置すると共に、流動性をもつリン酸塩ガラス材を第1電極層と接触部材との間に配置する配置工程と、
接触部材によりリン酸塩ガラス材を厚み方向に加圧して第1電極層の面方向に沿ってリン酸塩ガラス材を流動させてリン酸塩ガラス材の厚みを薄くすると共に、リン酸塩ガラス材と第1電極層との密着性を向上させる接合工程とを実施することにより接合体素材を形成し、
その後、
第1電極層と第2電極層とで厚み方向に接合体素材を挟むように、第2電極層を接合体素材に接合させることを特徴とする。様相5によれば、イオン伝導材料となるリン酸塩ガラス材の厚みが薄くなると共に、リン酸塩ガラス材と第1電極層との密着性が向上する。これによりリン酸塩ガラス材(リン酸塩ガラス層)の厚み方向の抵抗が低減し、燃料電池の発電性能が向上する。
(1)分子状の水及び水素イオンを除く式では、(25−X)MOX−M”2O3−yP2O5が例示される。ここで、1.25≦X≦5.0の関係が好ましく、70≦y≦80の関係が好ましい。M=Ca,Sr,Baのうちの少なくとも1種であることが好ましい。M”=Al,Y,La,Ce,Pr,Nd,Ybのうちの少なくとも1種であることが好ましい。常温域において、ガラス材の全質量を100質量%とするとき、分子状の水を例えば0.01〜50%、0.5〜30%、1〜20%含むことができる(残部は実質的にガラス相)。この場合の測定方法はグリフィスの方法に基づく。
(2)ガラス材の組成としては、11.25MO−11.25M’O−2.5M”2O3−75P2O5系が例示される。MおよびM’の組合せとしては、CaおよびSrの組合せ、CaおよびBaの組合せ、SrおよびBaの組合せが挙げられる。
(3)…(1)(2)の組成に外付け%として0.3〜2モル%のAl2O3を添加したもの(2モル%のAl2O3 が外付け%として添加されているとは、全体として102モル%となる意味である)
15BaO−10WO3−5SrO−70P2O5、20BaO−10MgO−70P2O5、20SrO−10MgO−70P2O5、22BaO−2.5La2O3−0.5Al2O3−75P2O5、22BaO−2.5La2O3−0.5Al2O3−75P2O5−1質量%SiO2系、22BaO−2.5La2O3−0.5Al2O3−75P2O5−1質量%SiO2−5B2O3、15BaO−5CeO2−5SrO−75P2O5系、23BaO−5CeO2−75P2O5−3B2O3、15BaO−5CeO2−75P2O5
本発明者らは、ガラス材を薄膜化したプロトン伝導性を有するガラス層33をもつ膜電極接合体を作製し、更に単セルの燃料電池を作製した。そして燃料電池の発電性能を測定する試験例を行った。この試験例では、接触部材5は、セラミックス(ジルコニア)を使用し、800℃に加熱して行った。接触部材5により加圧する前のガラス材3の目標温度は450〜900℃、殊に500〜800℃(600℃)とした。ガラス材の組成は、15BaO−10WO3−5SrO−70P2O5とし、分子状の水を含む。
図1に示す接触部材5の加圧面50が基体1の表面1cと平行な方向に傾斜している角度θ1は鋭角のみならず、鈍角としても良い。接触部材加熱要素58、基体加熱要素18はこれが装備されていない他の実施例に適用することもできる。いずれの実施例においても、接触部材5の先端部5cとしては、断面で角状でも良いし、あるいは、断面で凸円弧状でも良い。本発明は上記し且つ図面に示した実施例のみに限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施可能である。
Claims (16)
- イオン伝導材料となるリン酸塩ガラス材とカーボン系材料を主要成分とする基盤とを密着させる方法であって、
基体の表面に前記基盤を設置すると共に、流動性をもつ前記リン酸塩ガラス材を前記基盤の表面とセラミックスよりなる接触部材との間に配置する配置工程と、
前記接触部材により前記リン酸塩ガラス材を厚み方向に加圧して前記基盤の面方向に沿って前記リン酸塩ガラス材を流動させて前記リン酸塩ガラス材の厚みを薄くすると共に、前記リン酸塩ガラス材と前記基盤との密着性を向上させる接合工程とを実施することを特徴とするリン酸塩ガラス材複合体の製造方法。 - 請求項1において、前記配置工程では、前記接触部材は、前記接触部材と前記基盤との間に隙間を形成させ、且つ、前記基盤のうち前記基体と反対側の表面に、流動性をもつ前記リン酸塩ガラス材を配置し、
前記接合工程では、前記基盤が前記接触部材から相対的に遠ざかる方向に、前記接触部材および前記基盤のうちの少なくとも一方を他方に対して前記基盤の面方向に沿って相対的に移動させることにより、前記リン酸塩ガラス材を厚み方向に加圧して前記リン酸塩ガラス材の厚みを薄くすると共に、前記リン酸塩ガラス材と前記基盤の表面との密着性を向上させることを特徴とするリン酸塩ガラス材複合体の製造方法。 - 請求項2において、前記接触部材は、前記リン酸塩ガラス材を掻き取る掻き取り部材であり、前記基盤の表面は微小凹凸を有することを特徴とするリン酸塩ガラス材複合体の製造方法。
- 請求項2または3において、前記接触部材は、前記基盤が相対的に移動進行する方向に向けて、前記接触部材と前記基盤との隙間を小さくさせる方向に傾斜する加圧面を備えていることを特徴とするリン酸塩ガラス材複合体の製造方法。
- 請求項1または2において、前記接触部材は、ロール外周面をもつ回転ロールであることを特徴とするリン酸塩ガラス材複合体の製造方法。
- 請求項1において、前記接触部材は、前記基盤の表面に沿った平坦上の加圧面をもつ加圧部材であることを特徴とするリン酸塩ガラス材複合体の製造方法。
- 請求項1〜6のうちの一項において、前記接触部材および/または前記基体は100℃以上に加熱されていることを特徴とするリン酸塩ガラス材複合体の製造方法。
- 請求項1〜7のうちの一項において、前記接触部材を100℃以上に加熱する接触部材加熱要素が設けられていることを特徴とするリン酸塩ガラス材複合体の製造方法。
- 請求項1〜8のうちの一項において、前記基体を100℃以上に加熱する基体加熱要素が設けられていることを特徴とするリン酸塩ガラス材複合体の製造方法。
- 請求項1〜9のうちの一項において、前記基盤は、流体透過性および導電性を有する導電材料を主要成分としていることを特徴とするリン酸塩ガラス材複合体の製造方法。
- 請求項1〜10のうちの一項において、前記基盤のうち前記リン酸塩ガラス材に対面する側には触媒が設けられていることを特徴とするリン酸塩ガラス材複合体の製造方法。
- 導電性および触媒を有する炭素材料を主要成分とする多孔質の第1電極層と、第1電極層を設置するための基体、セラミックスよりなる接触部材と、イオン伝導材料となる流動性をもつリン酸塩ガラス材とを用意する工程と、
前記触媒が前記基体と反対側に位置するように前記第1電極層を前記基体の表面に設置すると共に、流動性をもつ前記リン酸塩ガラス材を前記第1電極層と前記接触部材との間に配置する配置工程と、
前記接触部材により前記リン酸塩ガラス材を厚み方向に加圧して前記第1電極層の面方向に沿って前記リン酸塩ガラス材を流動させて前記リン酸塩ガラス材の厚みを薄くすると共に、前記リン酸塩ガラス材と前記第1電極層との密着性を向上させる接合工程とを実施することにより接合体素材を形成する燃料電池用の電極接合体素材の製造方法。 - 請求項12において、前記配置工程では、前記接触部材は前記接触部材と前記第1電極層との間に隙間を形成させ、且つ、前記第1電極層のうち前記基体と反対側の表面に、流動性をもつ前記リン酸塩ガラス材を配置し、
前記接合工程では、前記第1電極層が前記接触部材から相対的に遠ざかる方向に、前記接触部材および前記前記第1電極層のうちの少なくとも一方を他方に対して前記第1電極層の面方向に沿って相対的に移動させることにより、前記リン酸塩ガラス材を厚み方向に加圧して前記リン酸塩ガラス材の厚みを薄くすると共に、前記リン酸塩ガラス材と前記第1電極層との密着性を向上させることを特徴とする燃料電池用の電極接合体素材の製造方法。 - 導電性および触媒を有する炭素材料を主要成分とする多孔質の第1電極層と、第1電極層を設置するための基体、セラミックスよりなる接触部材と、イオン伝導材料となる流動性をもつリン酸塩ガラス材と、第2電極層とを用意する工程と、
前記触媒が前記基体と反対側に位置するように前記第1電極層を前記基体の表面に設置すると共に、流動性をもつ前記リン酸塩ガラス材を前記第1電極層と前記接触部材との間に配置する配置工程と、
前記接触部材により前記リン酸塩ガラス材を厚み方向に加圧して前記第1電極層の面方向に沿って前記リン酸塩ガラス材を流動させて前記リン酸塩ガラス材の厚みを薄くすると共に、前記リン酸塩ガラス材と前記第1電極層との密着性を向上させる接合工程とを実施することにより接合体素材を形成し、
その後、
前記第1電極層と前記第2電極層とで厚み方向に前記接合体素材を挟むように、前記第2電極層を前記接合体素材に接合させることを特徴とする燃料電池用の電極接合体の製造方法。 - 第1電極層と第2電極層とで厚み方向にイオン伝導層を挟んだ構造を具備する燃料電池用の膜電極接合体において、
前記燃料電池用の膜電極接合体は、請求項14に記載の製造方法により製造される燃料電池用の電極接合体であることを特徴とする燃料電池用の膜電極接合体。 - 第1電極層と第2電極層とで厚み方向にイオン伝導層を挟んだ構造をもつ燃料電池用の膜電極接合体と、第1電極層に第1反応流体を供給する第1反応流体供給要素と、第2電極層に第2反応流体を供給する第2反応流体供給要素とを具備する燃料電池において、
前記燃料電池用の膜電極接合体は、請求項15に係る燃料電池用の膜電極接合体であることを特徴とする燃料電池。
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