JP5355736B2 - 溶接ビード切削装置 - Google Patents

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Description

本発明は溶接ビード切削装置、特に、突き合わせ溶接における溶接ビードの余盛を切削するものであって、構造物の下面(例えば、船舶の底板の下面)に形成された余盛を上向きの姿勢で切削する溶接ビード切削装置に関する。
従来、突き合わせ溶接における溶接ビードの余盛の切削装置として、フレーム(刃物台に相当する)を鋼板の所定位置に固定して、フレームに案内された刃物(フライスカッタ)を移動させることによって、余盛を切削するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平10−193181号公報(第2−4頁、図6)
特許文献1に開示された発明は、フレームを鋼板の所定位置(溶接ビードの位置)にまで運搬して固定するものであるため、構造物(船舶の底板や天井面等)の下面に形成された余盛を上向きの姿勢で切削しようとすると以下のような煩雑で長時間の作業を必要とするという問題があった。
すなわち、まず、天井に滑車を取り付け、フレームに接続されたワイヤーを滑車に掛け回してウインチ等でワイヤーを巻き上げることによって、フレームを持ち上げる。そこで、フレームを反転させ、天井まで引き上げる。その後、ジャッキでフレームを支えながらフレームを天井に固定したところで、刃物の切り込み量を調整し、刃物を回転させながら移動することによって余盛を切削する。さらに、フレームの長さ分(刃物の移動長さ)の切削を終了した時点で、前記作業を反対に実行して、フレームを床に置き、再度、前記作業を繰り返すことになる。
本発明はかかる問題を解決するものであって、簡素な操作による迅速な作業で、構造物の下面に形成された余盛を上向きの姿勢で切削することができる溶接ビード切削装置を提供することを目的とする。
(1)本発明に係る溶接ビード切削装置は、走行台車と、走行台車に昇降自在に設置された刃物台と、該刃物台上を移動され、上部に切削カッタを具備する切削装置と、前記走行台車に昇降自在に設置された昇降基板と、該昇降基板に昇降自在および傾動自在に弾性支持された倣い基板と、該倣い基板の四隅にそれぞれ設置された倣いスタンドと、を有し、前記刃物台が前記倣い基板に設置されることを特徴とする。
(2)前記(1)において、前記刃物台がエアシリンダを介して前記倣い基板に昇降自在および傾動自在に支持され、前記刃物台に切り込みストッパが設置され、前記切削カッタの上面と前記切り込みストッパの先端との距離が調節自在であることを特徴とする。
(3)前記(2)において、前記走行台車に自動運転スイッチが設置され、該自動運転スイッチが押された後、前記切削カッタを回転し、前記刃物台を上昇させ、前記切削装置を所定の距離だけ移動させ、前記切削装置が所定の距離だけ移動したところで、前記切削装置の移動を停止し、前記刃物台を下降させ、前記切削カッタの回転が停止し、前記切削装置を当初の位置に向かって移動させ、前記切削装置が当初の位置に戻ったところで、前記切削装置の移動を停止させる制御装置を有することを特徴とする。
(4)前記(3)において、前記制御装置は、前記昇降基板および倣い基板が上昇した状態で前記自動運転スイッチが押された場合、前記切削装置を当初の位置に戻ったところで、前記切削装置の移動を停止させた後、前記倣い基板および前記昇降基板を下降させることを特徴とする。
本発明の溶接ビード切削装置によれば以下の効果が得られる。
(i)走行台車に昇降自在に設置された刃物台上を移動する切削装置には上部に切削カッタが装備されているため、簡単な操作によって、切削カッタを鋼構造物の下面に形成された溶接ビードの余盛に近づけることができるから、容易に、上向き姿勢で余盛りを切削することができる。
(ii)倣い基板の四隅にそれぞれ設置された倣いスタンドの長さを等しくしておけば、倣いスタンドの先端を鋼構造物の下面に押し当てることによって、刃物台が設置されている倣い基板と鋼構造物の下面とを容易に平行にすることができるため、刃物台と鋼構造物の下面とは平行になり、刃物台と鋼構造物の下面との平行度の調整が簡素になり、作業性が向上する。
(iii)切削カッタの上面と前記切り込みストッパの先端との距離が調節自在であるため、鋼構造物の下面に形成された溶接ビードの余盛を切削する際、切削後の溶接ビードの高さを一定にすることができ、切削制度が向上する。
(iv)自動起動スイッチを押すだけで、切削作業の自動運転が可能となるため、作業負荷の低減と共に、一人の作業者が同時に複数の溶接ビード切削装置を運転することができ、作業効率(生産性)が向上する。
(v)さらに、倣い基板を下降させるステップおよび昇降基板を下降させるステップを順次実行させるから、自動運転がさらに促進される。
本発明の実施の形態1に係る溶接ビード切削装置を説明する斜視図。 図1に示す溶接ビード切削装置の側面図。 図1に示す溶接ビード切削装置および部分(操作盤)の正面図。 図1に示す溶接ビード切削装置の背面図。 図1に示す溶接ビード切削装置の平面図および底面図と、部分(倣いスタンドの一部)を示す正面図および断面図。 図1に示す溶接ビード切削装置の制御装置のブロック図。 図1に示す溶接ビード切削装置の自動運転を説明するフローチャート。 図1に示す溶接ビード切削装置の手動運転を説明するフローチャート。
[実施の形態1]
図1〜図8は本発明の実施の形態1に係る溶接ビード切削装置を説明するものであって、図1は斜視図、図2は側面図、図3の(a)は正面図、図3の(b)は一部(操作盤)の正面図、図4は背面図、図5の(a)は平面図、図5の(b)は底面図、図5の(c)は部分(倣いスタンド)の部分を示す正面図、図5の(d)は部分(倣いスタンドの一部)を示す断面図、図6は制御装置を示すブロック図、図7は自動運転を説明するフローチャート、図8は手動運転を説明するフローチャートである。なお、各図は模式的に描かれたものであって、本発明はかかる形態に限定されるものではない。
(溶接ビード切削装置)
図1〜図5において、溶接ビード切削装置100は、走行台車10と、走行台車10に設置された昇降装置20と、昇降装置20に設置された昇降基板30と、昇降基板30に弾性的に支持された倣い基板40と、倣い基板40に移動自在に支持された刃物台50と、刃物台50に設置された切削機構60と、走行台車10に設置され切削機構60等を制御する制御装置80とを有している。
(走行台車)
走行台車10は、台車基板11の裏面に大型の車輪12およびキャスター13が設置され、台車基板11の上面には手押し用の台車ハンドル14が設置され、台車ハンドル14に制御装置80が設置されている。
以下、説明の便宜上、車輪12の走行方向を「縦方向」、車輪12の回転軸の方向を「横方向」と称す。
したがって、溶接ビードの余盛を切削する対象となる鋼構造物900が載置された床面(以下「定盤」と総称する)800上を自在に移動することが可能であり、溶接ビードの余盛の切削の進みに応じて、所定の距離を移動することができる。なお、以上は、手押し式の走行台車10を示しているが、本発明はこれに限定するものではなく、車輪12に回転駆動装置を設置して、自走式にしてもよい。
(昇降装置)
昇降装置20は、リンク機構(パンタグラフ)21と、リンク機構21の上端に設置されたリンク上板22とを有し、リンク上板22は台車基板11と平行な姿勢を保ったまま昇降される。リンク機構21は、走行台車10に搭載された油圧装置(図示しない)によって伸縮される。
油圧装置は足踏み式であって、フットペダル(図示しない)を踏むことによって、リンク機構21が伸び、開放レバー(図示しない)を手動で操作することによって、リンク機構21が縮むものであるが、本発明は、リンク機構21の駆動手段を油圧装置に限定するものではなく、ネジ軸をモータあるいは手動によって回転するようにしてもよい。
(昇降基板)
昇降基板30はリンク上板22に設置され、台車基板11と平行に保たれた状態で、昇降装置20によって昇降される。昇降基板30の上面には、倣い基板40の位置を決めるための位置決めガイド31、および横方向の移動を拘束する横方向拘束ガイド32が設置されている。
(倣い基板)
倣い基板40は、フレーム部41と、フレーム部41の下面に設置された空気バネ44と、位置決めガイド43と、横方向拘束ガイド42と、フレーム部41の上面の四角にそれぞれ設置された倣いスタンド45と、刃物台50を昇降自在に支持するエアシリンダ46と、を有している。
そして、空気バネ44に圧縮空気を供給するためのエアホース(図示しない)および圧縮空気の供給を制御する開閉バルブ(図示しない、以下「空気バネバルブ44v」と称す)と、エアシリンダ46に圧縮空気を供給するためのエアホース(図示しない)および圧縮空気の供給を制御する開閉バルブ(図示しない、以下「シリンダバルブ46v」と称す)が設けられている。
このとき、倣い基板40の横方向拘束ガイド42は昇降基板30の横方向拘束ガイド32によってガイドされ、倣い基板40は、昇降基板30に対して横方向に移動不能に案内され、昇降基板30に対して離隔自在および傾動自在に、空気バネ44によって支持されている。したがって、昇降装置20を伸ばして昇降基板30を上昇させて、倣いスタンド45の先端が鋼構造物900の下面910に当接した状態(図2参照)で、空気バネ44の空圧を制御(加圧)することによって、倣い基板40は鋼構造物900の下面910に対して平行で、所定の距離だけ離れた位置に確実に配置されることになる。
すなわち、倣いスタンド45はフレーム部41の四隅に立設され、それぞれの長さは等しいため、鋼構造物900の下面910と定盤800とが平行でない場合であっても、倣い基板40と鋼構造物900の下面910とは平行になる。
図5の(c)および(d)において、倣いスタンド45は、倣いスタンド下部450と、倣いスタンド上部460と、連結ボルト470と、必要に応じて設置される調整用ライナ480とから形成されている。
倣いスタンド下部450は、下部軸部451と、下部軸部451の上端に形成された下部フランジ452と、下部フランジ452に方形配置されたボルト孔(雌ネジ)453と、下部フランジ452の上面に形成された円筒状の下部突起454(下部軸部451と同軸)と、を具備している。
一方、倣いスタンド上部460は、上部軸部461と、上部軸部461の下端に形成された上部フランジ462と、上部フランジ462に方形配置された貫通孔463と、上部フランジ462の下面に形成された断面円形の上部凹部464(上部軸部461と同軸)と、を具備している。
そして、下部突起454は上部凹部464に嵌合自在であって、貫通孔463を貫通した連結ボルト470はボルト孔(雌ネジ)453に螺合する。
したがって、下部フランジ452の上面に、下部突起454が貫通する内径を具備する円環状の調整用ライナ480を設置して、下部突起454を上部凹部464に嵌合して、貫通孔463を貫通した連結ボルト470をボルト孔(雌ネジ)453に螺合することによって、下部軸部451と上部軸部461とを連結することができる。すなわち、調整用ライナ480の厚さを適宜変更することによって、倣いスタンド45の長さを容易かつ正確に変更することができる。例えば、倣いスタンド45の先端が当接する部分(鋼構造物900の下面910)に、凹部があるような場合には、当該凹部の深さに相当する調整用ライナを挿入する。
なお、倣いスタンド45の長さの調整に代えて、当該凹部の深さに相当するスペーサを倣いスタンド45の先端に介在させて、倣い基板40と鋼構造物900の下面910とを平行にしてもよい。
また、空気バネ44の空圧を減圧すると、倣い基板40の位置決めガイド43は、昇降基板30の位置決めガイド31に当接し、倣い基板40は昇降基板30に安定した状態で載置される。
なお、空気バネ44は、クレビス/トラニオン等の倣い機能を発揮する「首振り機構」と、シリンダロッドに直接曲げモーメントが作用しないようにガイド手段が装備されたシリンダとを有しているが、ボールジョイント等の「首振り機構」と、通常のシリンダとの組み合わせであってもよい。
(刃物台)
刃物台(送りテーブルに同じ)50は、倣い基板40にエアシリンダ46によって昇降自在に弾性的に支持されている。刃物台50には、切削機構60を送り出す(移動する)ための送りモータ51と、切削機構60の移動を案内する送りレール52とが設けられている。なお、送り機構は限定するものではなく、例えば、送りモータ51によって回転される送りスクリュー軸(送りネジ軸、図示しない)を設け、切削機構60の一部に、当該送りスクリュー軸に螺合する軸受を設けたものであってもよい。
また、刃物台50の四隅にはそれぞれ、切削機構60に設置された切削カッタ61の切り込み深さを調整するための切り込みストッパ53が設置されている。
すなわち、切り込みストッパ53には長さを伸縮する「長さ調整機構(図示しない)」が設けられている。したがって、切り込みストッパ53の先端位置が、例えば、切削カッタ61の上面よりも2mm高くなるように調整して、切り込みストッパ53の先端を鋼構造物900の下面910に押し当てて、溶接ビードの余盛を切削すると、切削後には、鋼構造物900の下面910よりも2mmだけ突出した断面略台形状の溶接ビードが形成されることになる。
さらに、送りレール52の一方の端部には、切削機構60が当該位置にあることを検知する材料在り検知センサ(図示しない。以下、「始端リミットSW」と称す)82が設置され、送りレール52の他方の端部には、切削機構60が当該位置にあることを検知する材料在り検知センサ(図示しない。以下、「終端リミットSW」と称す)83が設置されている。
(切削装置)
切削機構60は、切削カッタ61と、切削カッタ61を回転駆動するためのカッタ回転モータ62とを具備している。切削カッタ61とエンドミルを示しているが、本発明は切削カッタ61の形式を限定するものではなく、平フライスカッタ等であってもよい。
(制御装置)
制御装置80は、倣い基板40を昇降自在かつ傾動自在に支持する空気バネ44と、刃物台50を昇降自在に支持するエアシリンダ46と、切削機構60を移動させる(送り出す)送りモータ51と、切削機構60の切削カッタ61を回転するカッタ回転モータ62と、をそれぞれ制御する。なお、制御装置80は走行台車10に取り付けられ、全体的にコンパクトになっている。
そして、制御装置80の上面に、自動運転を開始するための自動起動スイッチ(以下「自動起動SW」と称す)81、自動運転を停止するための停止スイッチ(以下「停止SW」と称す)84と、停止された自動運転を回復させるためのリセットスイッチ(以下「リセットSW」と称す)85と、切削時のカッタ回転モータ62の過負荷や、送りモータ51の過負荷等の送りエラーが発生したときに点灯または点滅するエラーランプ86と、が設けられている。
図6において、制御装置80には、自動起動SW81、終端リミットSW83、始端リミットSW82、停止SW84およびリセットSW85の信号が入力され、カッタ回転モータ62、送りモータ51、空気バネバルブ44vおよびシリンダバルブ46vに向けて制御信号が出力する。
(操作盤)
図3の(b)において、手動運転(マニュアルモード)のための操作盤90が制御装置80の上面に設けられている。
操作盤90には、押している間は空気バネ44に圧縮空気を供給するための空気バネ上昇スイッチ(以下「空気バネ上昇SW」と称す)91aと、押している間は空気バネ44から圧縮空気を放出させる空気バネ下降スイッチ(以下「空気バネ下降SW」と称す)91bと、押している間はエアシリンダ46に圧縮空気を供給するためのエアシリンダ上昇スイッチ(以下「エアシリンダ上昇SW」と称す)92aと、押している間はエアシリンダ46から圧縮空気を放出させるエアシリンダ下降スイッチ(以下「エアシリンダ下降SW」と称す)92bと、が設けられている。
また、切削カッタ61を回転させるためのカッタ回転モータスイッチ(以下「カッタSW」と称す)93と、切削カッタ61の近くのエアーチューブ(図示しない)からエアーを放出させるためのエアブロースイッチ(以下「エアブローSW」と称す)94と、押している間は刃物台50を切削方向に低速で移動(前進)させる前進スイッチ(以下「前進SW」と称す)95と、押している間は刃物台50を切削開始前の位置に高速で移動(後退)させる後退スイッチ(以下「後退SW」と称す)96と、が設けられている。
さらに、刃物台50の前進時の速度(低速)を調整する前進速度調整スイッチ(以下「前進速度調整SW」と称す)97と、刃物台50の後退時の速度(高速)を調整する後退速度調整スイッチ(以下「後退速度調整SW」と称す)98、とを具備している。
なお、カッタSW93は、一度押されるとカッタ回転モータ62の回転を開始し、次に押されると回転モータ62の回転を停止するものであり、エアブローSW94も同様に、一度押されるとエアーブローを開始し、次に押されるとエアーブローを停止するものである。
(操作方法)
以下、溶接ビード切削装置100の操作方法、および該操作に伴う動作状況について図7および図8に基づいて説明する。
操作は、自動運転と手動運転(マニュアルモード)との何れかを選択することができる。自動運転は、「溶接ビード切削装置100を位置決めするステップ1」と、「溶接ビードの余盛を切削するステップ2」と、「切削装置を退避させるステップ3」とに大別されるが、正確には、溶接ビード切削装置100を位置決めするステップ1は手動操作である。
一方、手動運転は、「溶接ビード切削装置100を位置決めするステップ1」と、「溶接ビードの余盛を切削するステップ4」と、「切削装置を退避させるステップ5」とに大別される。
(手動運転:溶接ビード切削装置の位置決めステップ1)
図7において、溶接ビード切削装置100は、大型の車輪12およびキャスター13付きの走行台車10がベースになっているため、定盤800上を自在に走行(移動)することができる。このため切削されるべき溶接ビードの肉盛りがある位置の直下に、溶接ビード切削装置100を配置する(S1の1)。
昇降装置20を伸ばし(図示しないフットペダルを踏む)、昇降基板30を上昇させる(S1の2)。
そして、切削されるべき溶接ビードの余盛りが、切削カッタ61の切削幅内に入り、送りレールが溶接ビードの方向と平行になっていることを確認して、キャスター13のブレーキ(図示しない)を掛けることによって走行台車10を移動不能にする(S1の3)。
次に、図示しない圧縮空気供給部および電源供給部に接続されたエアホースおよび電気ケーブルを、溶接ビード切削装置100の所定の接続部に接続する(S1の4)。
さらに、制御装置80の主電源を投入(ON)する(S1の5)。
(自動運転:溶接ビードの余盛切削ステップ2)
自動運転における溶接ビードの余盛切削ステップ2は、自動起動SW81(図5の(a)参照)が作業者によって押されたところで開始される(S2の1)。
まず、空気バネ44が加圧され(空気バネバルブが開かれ圧縮空気が供給され)、倣いスタンド45の先端を下面910に一定の力で押し付ける(S2の2)。
そうすると、カッタ回転モータ62が起動され、切削カッタ61が回転を始める(S2の3)。このとき、エアーチユーブ(図示しない)からエアを放出し、切削準備態勢が取られる。
次に、エアシリンダ46に圧縮空気が送られる(シリンダバルブが開かれる)。そうすると、刃物台50は持ち上げられ、切り込みストッパ53の先端は鋼構造物900の下面910に押し付けられる(S2の4)。すなわち、刃物台50の上昇によって、溶接ビードの余盛の切削が開始され、このとき、前記のように、余盛切削後の溶接ビードの高さが一定(例えば、2mm)になるように切削カッタ61の位置が制御されている。
さらに、送りモータ51を起動して、切削機構60を所定の速さ(低速)で、送り出す(S2の5)。したがって、切削機構60の移動範囲(送りレール52の長さに略相当する)における余盛の切削が実行される。
(自動運転:切削装置の退避ステップ3)
切削機構60の一部が、移動範囲の終端に設置された終端リミットSW83によって検知されたところで(S3の1)、送りモータ51の回転を停止して、切削機構60の移動を停止する(S3の2)。
そこで、カッタ回転モータ62の回転を停止させ、切削カッタ61の回転を停止する(S3の3)。
そして、エアシリンダ46を減圧して(シリンダバルブを閉じて、エアシリンダ46の内圧を開放して)、刃物台50を下降させる(S3の4)。
さらに、送りモータ51を前記切削時(送り時)とは反対に回転して、切削機構60を当初の位置の方向に高速で後退させる(S3の5)。
そして、切削機構60の一部が、移動範囲の始端に設置された始端リミットSW82によって検知されたところで(S3の6)、切削機構60の移動を停止する(S3の7)。
そして、空気バネ44を減圧し(空気バネバルブを閉じて、空気バネ44の内圧を開放し)、倣い基板40を下降させる(S3の8)。そうすると、倣いスタンド45の先端は鋼構造物900の下面910から離れ、切り込みストッパ53もエアシリンダ46の減圧によって下面910から離れているから、溶接ビード切削装置100は下面910から切り離されたことになる。
さらに、前記エアホースおよび電気ケーブルを、溶接ビード切削装置100から切り離す(S3の9)。
最後に、昇降装置20を縮めて、昇降基板30を走行台車10に近づけ、キャスター13のブレーキ(図示しない)を外すことによって走行台車を移動自在にして、一連の作業を終了する(S3の10)。
なお、切削機構60の移動を停止した(S3の2)後、まず、刃物台50を下降させ、その後に、カッタ回転モータ62の回転を停止させてもよい。
また、溶接ビード余盛が長尺であって、数回に分けて連続的に余盛を切削する場合には、次に切削する位置が近接しているから、走行台車10の移動距離が狭いため、昇降装置20を縮めないで、昇降基板30を持ち上げたまま移動させ、前記ステップを繰り返してもよい。
また、自動運転の途中で自動運転を停止する場合には、停止SW84を押す。そのときに、プログラムを止める場合はリセットSW85を押す。そして、リセットSW85が押された後は、手動運転による操作か、あるいは自動起動SW81を押して自動運転を再スタートする(プログラムの最初から始める)。
(作用効果)
溶接ビード切削装置100は以上であるから、次のような作用効果が得られる。
(i)突き合わせ継手の溶接ビードの余盛を上向き姿勢で簡便にかつ迅速に切削することができる。
(ii)自動運転によって余盛の切削ができるから、作業者の負担が低減されると共に、複数個所における同時並行作業が可能になるため、生産性が向上する。
(iii)倣いスタンドに調整用ライナを挿入して倣いスタンドの長さを調整することができるから、違い継手の場合、倣いスタンドの先端が当接する部分に凹部がある場合、走行台車の走行面に凹凸がある場合、であっても、切削装置を適正な姿勢に保持することができる。
(手動運転:溶接ビードの余盛切削ステップ4)
図8において、手動運転における溶接ビードの余盛切削ステップ4は、手動運転である位置決めステップ1(S1の1〜S1の5)が終了した以下の作業を行うものである。
まず、空気バネ上昇SW91aを押して、空気バネ44に圧縮空気を供給し、倣いスタンド45の先端が鋼構造物900の下面910に当接したところで、空気バネ上昇SW91aから指を離す(S4の1)。
次に、カッタSW93を押して、カッタ回転モータ62を回転させ(S4の2)、エアブローSW94を押してエアーブローを開始する(S4の3)。
そこで、エアシリンダ上昇SW92aを押して、エアシリンダ46を伸ばすことによって、切削カッタ61を溶接ビードの余盛りに当接させる(S4の4)。
そうすると、余盛りの切削が開始されるから、前進SW95を押して、刃物台50を低速で移動させることによって、余盛りの切削を継続する(S4の5)。
(手動運転:切削装置の退避ステップ5)
そして、所定の範囲の余盛りを切削したところで、カッタSW93を押して、カッタ回転モータ62の回転を停止させ(S5の1)、エアブローSW94を押してエアーブローを停止する(S5の2)。
さらに、エアシリンダ下降SW92bを押して、切削カッタ61を下面910から離し(S5の3)、後退SW96を押して、刃物台50を切削開始前の位置に後退させる(S5の4)。
そして、空気バネ下降SW91bを押して、倣い基板40を昇降基板30に載置する(S5の5)。
そして、前記エアホースおよび電気ケーブルを、溶接ビード切削装置100から切り離す(S5の6)。
最後に、昇降装置20を縮めて、昇降基板30を走行台車10に近づけ、キャスター13のブレーキ(図示しない)を外すことによって走行台車を移動自在にして、一連の作業
を完了する(S5の7)。
本発明によれば、各種鋼構造物における突き合わせ継手の溶接ビードの余盛を上向き姿勢で簡便にかつ迅速に切削する切削装置であるだけでなく、倣い基板を略鉛直にして、空気バネが倣い基板を水平方向に弾性支持するようにすることによって、溶接ビードの余盛を縦向き姿勢で簡便に切削する装置として、広く利用することができる。
10 走行台車
11 台車基板
12 車輪
13 キャスター
14 台車ハンドル
20 昇降装置
21 リンク機構
22 リンク上板
30 昇降基板
31 位置決めガイド
32 横方向拘束ガイド
40 倣い基板
41 フレーム部
42 横方向拘束ガイド
43 位置決めガイド
44 空気バネ
44v 空気バネバルブ
45 倣いスタンド
46 エアシリンダ
46v シリンダバルブ
50 刃物台
51 送りモータ
52 送りレール
53 切り込みストッパ
60 切削機構
61 切削カッタ
62 カッタ回転モータ
80 制御装置
81 自動起動SW
82 始端リミットSW
83 終端リミットSW
84 停止SW
85 リセットSW
86 エラーランプ
90 操作盤
91a 空気バネ上昇SW
91b 空気バネ下降SW
92a エアシリンダ上昇SW
92b エアシリンダ下降SW
93 カッタSW
94 エアブローSW
95 前進SW
96 後退SW
97 前進速度調整SW
98 後退速度調整SW
100 溶接ビード切削装置
450 倣いスタンド下部
451 下部軸部
452 下部フランジ
453 ボルト孔(雌ネジ)
454 下部突起
460 倣いスタンド上部
461 上部軸部
462 上部フランジ
463 貫通孔
464 上部凹部
470 連結ボルト
480 調整用ライナ
800 定盤
900 鋼構造物
910 下面

Claims (4)

  1. 走行台車と、走行台車に昇降自在に設置された刃物台と、該刃物台上を移動され、上部に切削カッタを具備する切削装置と、前記走行台車に昇降自在に設置された昇降基板と、該昇降基板に昇降自在および傾動自在に弾性支持された倣い基板と、該倣い基板の四隅にそれぞれ設置された倣いスタンドと、を有し、
    前記刃物台が前記倣い基板に設置されることを特徴とする溶接ビード切削装置。
  2. 前記刃物台がエアシリンダを介して前記倣い基板に昇降自在および傾動自在に支持され、前記刃物台に切り込みストッパが設置され、
    前記切削カッタの上面と前記切り込みストッパの先端との距離が調節自在であることを特徴とする請求項記載の溶接ビード切削装置。
  3. 前記走行台車に自動運転スイッチが設置され、
    該自動運転スイッチが押された後、前記切削カッタを回転し、前記刃物台を上昇させ、前記切削装置を所定の距離だけ移動させ、前記切削装置が所定の距離だけ移動したところで、前記切削装置の移動を停止し、前記刃物台を下降させ、前記切削カッタの回転が停止し、前記切削装置を当初の位置に向かって移動させ、前記切削装置が当初の位置に戻ったところで、前記切削装置の移動を停止させる制御装置を有することを特徴とする請求項記載の溶接ビード切削装置。
  4. 前記制御装置は、前記昇降基板および倣い基板が上昇した状態で前記自動運転スイッチが押された場合、前記切削装置を当初の位置に戻ったところで、前記切削装置の移動を停止させた後、前記倣い基板および前記昇降基板を下降させることを特徴とする請求項記載の溶接ビード切削装置。
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