JP5354725B2 - 研磨テープ及びこの研磨テープを用いた微小突起研磨装置 - Google Patents
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Description
そこで、従来はカラーフィルタの表面の微小突起や付着した異物等を除去するための研磨テープを用いた種々の研磨装置が用いられていた。
即ち、前記突起を高さセンサで測定した後、その高さデータに基づいて、研磨手段の降下量(研磨量)を決定し、所定の研磨動作をした後に、前記高さセンサで、再度微小突起の高さを測定して研磨結果の適否を判断するため、高さ測定に時間がかかり、平滑化作業の時間が短縮できないという問題があった。一方、ガイドローラを用いるものは、高さセンサを用いないため、平滑化作業の時間は短くて済むが、研磨テープを巻くローラを2つのガイドローラ間に挟む構造であるため、構造が複雑になり小型化できないという問題があった。
請求項1に係る微小突起研磨装置は、平板表面の微小突起を研磨テープを用いて研磨する微小突起研磨装置であって、前記研磨テープの研磨面を前記微小突起に押圧させる押圧手段と、該押圧手段の押圧方向に交差する方向に前記研磨テープを走行させるテープ移送手段と、を有し、前記研磨テープが、研磨テープ用基材の片面に設けられた研磨層と、該研磨層の前記研磨テープの幅方向の両脇に設けられた樹脂層を有する研磨テープであって、前記研磨層の研磨面が前記樹脂層の表面より凹んでいるか、少なくとも同じであることを特徴としている。
請求項1に係る研磨テープは、研磨層の研磨面が前記樹脂層の表面(以下、単に「樹脂面」という)より凹んでいるか、少なくとも同じであるため樹脂層がストッパー機能を有し、微小突起等の被研磨対象が必要以上に研磨されない。
また、前記微小突起の研磨後の高さは、前記凹みの深さH(以下、単に「凹みH」という)(図1)で決定されるため、前記微小突起の高さを測定する必要がなく、研磨が迅速に行なえる。
まず、図1は、本発明の係る研磨テープの一実施の形態を示す概念図である。
この研磨テープ1は、基材1aの片面に構成された研磨層1bの両端から所定の幅B1、所定の厚さHまたはH0で樹脂層1c、1cを構成したものであって、図1(b)(c)に示されるHの量(凹みに相当する)は、0≦H≦Hmax(Hmax:微小突起イの許される最大高さであって、例えば4μm)である。
そして、樹脂層1cの材質は、例えば4フッ化エチレン等のフッ素樹脂やシリコン樹脂など、微小突起イの周囲の基板表面との摩擦係数が低くいものがよい。
これは、後述のごとく樹脂面ハが微小突起イの周囲の基板表面で摺動するため、摩擦力の低減と、基板表面の傷の発生を防止するためである。
これによって、微小突起イ以外の基板表面には研磨面ロが接触せず不要な研磨が行なわれないようになっている。
X軸スライダ5は、梁部4bのX軸方向に沿って配置された一対の案内レール5a,5aに複数のガイド(図示しない)を介してX軸方向に移動可能に支持されている。
そして、押圧手段8は、押圧シャフト8jと、移動手段8aとから構成されており、移動手段8aは、押圧シャフト8hを取り付けたスライダ8bと、ベースプレート6上にZ軸に互いに平行に取り付けられた一対の案内レール8d、8dと、スライダ8bに組込まれた第2のボールナット(図示せず)と、この第2のボールナットにねじ込まれたボールネジ8eと、ボールネジ8eの一端部に連結された駆動用モータ8gと、駆動用モータ8gに設けられたエンコーダ8hとから構成されており、スライダ8bは案内レール8d、8dに複数のガイド(図示せず)を介してZ軸方向に移動可能に取り付けられている。
駆動用モータ8gによってボールネジ8eが回転されることによりスライダ8bがZ軸方向に基板Wに向かって前進後退するようになっている。
駆動用モータ8gとエンコーダ8hは前記制御装置に接続されており、エンコーダ8hはスライダ8bのZ軸方向の位置を計測するためのものである。
更に、研磨テープ1の樹脂層1cの樹脂面ハが基板Wの表面に当接して、それ以上、押圧シャフト8jの降下しない状態であるか否かについて、ひずみゲージ8fの出力より前記制御装置によって判断できるようになっている。
即ち、研磨開始時のひずみゲージ8fの出力より出力が上昇したか否かを前記制御装置によって比較し、この出力が所定量上昇した時点で降下が停止したと判断するようになっている。
この所定の圧力上昇は、研磨テープ1の樹脂層1cの材質によって、最適値が異なる。
即ち、微小突起イの高さが凹みHより低い場合は、研磨されず(研磨の必要がない)、微小突起イの高さが凹みHより高い場合は、凹みHと同じ高さになるまで研磨されるため、微小突起イの高さを測定する必要がない。
そして、観察手段9は、基板Wに対向した対物レンズ9jと、対物レンズ9jの光軸L上で対物レンズ9jの上方に配置されたハーフミラー9m、結像レンズ9k、CCDカメラ9dを備えると共に、ハーフミラー9mによって光軸Lから分岐された光軸L1上に設けられ、光軸L1を偏向させるミラー9nと、ミラー9nによって偏向された光軸L1上に配置された照明用光源9fを備えている。
また、照明用光源9fは、ミラー9n、ハーフミラー9m、対物レンズ9jを経て基板Wに観察用の光を基板Wに照射できるようになっている。
さらに、前記表示装置上の基板Wの画像を観察することによって、微小突起イが研磨対象であるか否かの大体の判断ができるようにもなっている。
駆動用モータ9gによって前記カメラ用ボールネジが回転されることによりスライダ9cがZ軸方向に基板Wに向かって前進後退するようになっている。
駆動用モータ9gとエンコーダ9hは前記制御装置に接続されており、エンコーダ9hはスライダ9cのZ軸方向の位置(対物レンズ9aのZ軸方向の位置)を計測するためのものである。
回転軸10aには研磨用テープ1を巻きつけたテープリールR1が嵌合され、回転軸10bには研磨テープ1を巻取る巻取りリールR2が嵌合される。
また、回転軸10c、10dの外周には、研磨用テープ1用の案内溝(図示せず)が設けられている。
研磨テープ1の幅αは、図4(b)、図7(a)、(b)、(c)に示すように、押圧シャフト8jの下端の半円柱長さと同じか又は短いものであって、本実施の例では、2つの樹脂面ハの夫々の幅B1,B1と研磨面ロの幅B2は夫々0.5:1:0.5になっている。
まず、テープリールR1、巻取りリールR2を夫々回転軸10a、10bに嵌合させる。ついでテープリールR1から研磨テープ1を引き出し、回転軸10c、10dを経て、巻取りリールR2のボス部分(図示せず)に研磨テープ1の先端部を取り付けてから巻取モータ10eを作動させて、研磨テープ1に張力をかけて、研磨テープ1を押圧シャフト8jの中心軸と研磨テープ1の幅の中心を一致させる。
前記画像表示部の画面に表示された上記欠陥部の画像から作業者が、この欠陥部が研磨対象となる微小突起イであるか否かを観察するとともに、対物レンズ9jの光軸Lと微小突起イの略中心とのXY平面上のズレの有無を観察する。
その後、再度、X軸駆動モータ5cを作動させて、押圧シャフト8jの中心を微小突起イの直上に位置させる。これは、押圧シャフト8jの中心と光軸Lの距離DL分(図3)だけX軸スライダ5をX軸方向に移動させることによって行なうものである。
この状態で、駆動用モータ8gを作動させ、押圧シャフト8jをZ軸方向に降下させて、研磨テープ1の研磨面ロを微小突起イに当接させて後、一定の押しつけ圧力で保持する。
この一定の押し付け力の最適値は、基板Wの微小突起イの部分の硬度及び研磨テープ1の研磨面の研磨粒の粒度によって異なるものである。
押圧シャフト8jのZ軸方向の降下が停止したか否かは、研磨開始時のひずみゲージ8fの出力より出力が上昇したか否かを前記制御装置において比較演算されて、この出力が所定量上昇した時点で降下が停止したと判断される。
この所定の圧力上昇は、研磨テープ1の樹脂層1cの材質によって、最適値が異なる。
そして、基板Wのその他の微小突起イを対物レンズ9jの光軸L上にセットし上記の作業を繰り返し、全ての研磨対象欠陥部が研磨されるまで、上記作業を繰り返し、全ての微小突起イの研磨の終了後に基板Wの修正を終了する。
また、本実施の形態では、研磨テープ1の幅αを押圧シャフト8jのY軸方向の巾より小さいものを使用しているが(図4、7)、これと同じ巾にしてもよい。
更に、図6(a)のひずみゲージ8fの代わりに圧縮コイルバネやリングバネ等8f1を用いてもよく(図6(b))、その場合は、これらのバネの圧縮量が一定になるように図示しないリミットセンサーが圧縮コイルバネやリングバネ等8f1の近傍に取り付けられ、このリミットセンサーの出力が前記制御装置に送られて、駆動用モータ8gが制御される。
2 基板修正装置
3 テーブル
4 X軸フレーム
5 X軸スライダ
7 微小突起研磨装置
8 押圧手段
9 撮像手段
10 テープ走行手段
R1 テープリール
R2 巻取りリール
W 基板
イ 微小突起
ロ 研磨面
ハ 樹脂面
Claims (2)
- 平板表面の微小突起を研磨テープを用いて研磨する微小突起研磨装置であって、
前記研磨テープの研磨面を前記微小突起に押圧させる押圧手段と、該押圧手段の押圧方向に交差する方向に前記研磨テープを走行させるテープ移送手段と、を有し、
前記研磨テープが、研磨テープ用基材の片面に設けられた研磨層と、該研磨層の前記研磨テープの幅方向の両脇に設けられた樹脂層を有する研磨テープであって、前記研磨層の研磨面が前記樹脂層の表面より凹んでいるか、少なくとも同じであることを特徴とする微小突起研磨装置。 - 前記押圧手段の押圧部形状が、前記研磨テープの走行方向に交差する平坦な直線部分を有し、且つ、走査方向に直交する円筒形の一部分から構成された形状であること、を特徴とする請求項1に記載の微小突起研磨装置。
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