JP5354226B2 - 圧接型コネクタ - Google Patents

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Description

本発明は、電子機器本体に搭載される接続基板と他の基板又はアンテナ等の電子部品とを接続するための圧接型コネクタに関する。
従来、電子機器本体に搭載される接続基板と他の基板又はアンテナ等の電子部品との接続には、例えば、図7に示すように電子機器の躯体Aに取り付けられた圧接型コネクタ101を介して接続する構造が知られ、この構造では、図7(b)に示すように、電子機器躯体Aに接続基板B1及び他の基板B2等を取り付けることにより、接続基板B1及び他の基板B2に形成された接続パターンがそれぞれコンタクト102又はターミナル103に圧接され、半田付けすることなく両者が電気的に接続されるようにしている。
このような圧接型コネクタ101は、図8に示すように、両端が開口した収容孔104を有する絶縁性ハウジング105と、収容孔104の一端より押し込み可能に突出させたコンタクト102と、コンタクト102と常時接続された状態で互いに相対移動可能に収容孔104の他端側に配置されたターミナル103と、このコンタクト102とターミナル103との間に配置されたコイルスプリング等からなる押し出しバネ106とを備え、押し出しバネ106がコンタクト102とターミナル103とを互いに反力をとって相反する方向に付勢することにより、絶縁性ハウジング105の両端部にコンタクト102及びターミナル103が押し込み可能な状態で突出し、このコンタクト102、ターミナル103に接続基板B1又は他の基板B2等の接続端子が圧接されるようになっている。
ターミナル103は、導電性金属板材を図9に示す十字状の展開部材107のように打ち抜き、それを折り曲げ加工することにより形成され、四角形板状の接触板部110と、接触板部110の互いに平行な側縁よりやや斜め内向きに立ち上げた形状の弾性接触片部111,111と、接触板部110の他の互いに平行な側縁より立ち上げた形状の係合片部112,112とを備えている。
この圧接型コネクタ101では、絶縁性ハウジング105の収容孔104にコンタクト102、押し出しバネ106及び弾性接触片部111,111を順次挿入した状態で、係合片部112に形成された係合孔113と絶縁性ハウジング105の外側面に突設された係合突起114とを互いに係合させることにより、コンタクト102及びターミナル103が押し出しバネ106により互いに反力をとって相反する方向に付勢された状態で絶縁性ハウジング105に組み込まれるようになっている(例えば、特許文献1を参照)。
意匠登録第1416809号公報
しかしながら、上述の如き従来の技術では、コネクタの構造上、ターミナル用の展開部材を図9に示す如き十字状に形成しなければならず、その為、打ち抜き加工する際に導電性金属板材料の無駄が多く、その分コストが嵩むという問題があった。
そこで、本発明は、このような従来の問題に鑑み、ターミナルの打ち抜き加工時における材料の無駄を抑えることができ、安価な圧接型コネクタの提供を目的としてなされたものである。
上述の如き従来の問題を解決し、所期の目的を達成するための請求項1に記載の発明の特徴は、両端が開口した収容孔を有する絶縁性ハウジングと、前記収容孔の一端より押し込み可能に突出させたコンタクトと、該コンタクトと常時接続された状態で互いに相対移動可能に前記収容孔の他端側に配置されたターミナルと、前記コンタクトと前記ターミナルとの間に配置され、前記コンタクトと前記ターミナルとを互いに反力をとって相反する方向に付勢する押し出しバネとを備えてなる圧接型コネクタにおいて、前記ターミナルは、前記収容孔の他端側開口と対向するように配置された接触板部と、該接触板部の両側縁よりコンタクト側に折り曲げた形状に形成され、前記収容孔内に挿入される一対の挿入部とを備え、該挿入部に前記収容孔内側部に形成された係合孔と互いに係合する係合突部を有する相対移動方向に向けた一対の係合片部と、前記コンタクトに弾性接触する前記相対移動方向に向けた弾性接触片とを両係合片部間に弾性接触片部を配置した三股状に備えたことにある。
請求項2に記載の発明の特徴は、請求項1の構成に加え、前記ターミナルを前記収容孔の他端開口より押し込み可能に突出させたことにある。
本発明に係る圧接型コネクタは、上述したように、両端が開口した収容孔を有する絶縁性ハウジングと、前記収容孔の一端より押し込み可能に突出させたコンタクトと、該コンタクトと常時接続された状態で互いに相対移動可能に前記収容孔の他端側に配置されたターミナルと、前記コンタクトと前記ターミナルとの間に配置され、前記コンタクトと前記ターミナルとを互いに反力をとって相反する方向に付勢する押し出しバネとを備えてなる圧接型コネクタにおいて、前記ターミナルは、前記収容孔の他端側開口と対向するように配置された接触板部と、該接触板部の両側縁よりコンタクト側に折り曲げた形状に形成され、前記収容孔内に挿入される一対の挿入部とを備え、該挿入部に前記収容孔内側部に形成された係合孔と互いに係合する係合突部を有する相対移動方向に向けた一対の係合片部と、前記コンタクトに弾性接触する前記相対移動方向に向けた弾性接触片とを両係合片部間に弾性接触片部を配置した三股状に備えたことにより、ターミナル形状を簡素化でき、打ち抜き加工時の材料の無駄を削減し、コストの低減を図ることができ、また、コネクタ全体の小型化を図ることができる。
また、本発明において、前記ターミナルを前記収容孔の他端開口より押し込み可能に突出させたことにより、接続基板等とターミナルとを半田付けなしに接続することができ、電子機器の組立効率の向上を図ることができる。
本発明に係る圧接型コネクタの一例を示す斜視図であって、(a)は下側から(b)は上側から見た図である。 同上の分解斜視図である。 同上の縦断面図である。 図3中のA−A線断面図である。 (a)は図1中のターミナルを示す下から見た斜視図、(b)は同上から見た斜視図である。 同上のターミナルの展開図である。 従来の圧接型コネクタの使用状態を示す縦断面図である。 図7中の圧接型コネクタを示す正面図である。 図8中のターミナルの展開図である。
次に、本発明に係る圧接型コネクタの実施の態様を図1〜図6に示した実施例に基づいて説明する。尚、図中符号1は圧接型コネクタである。
この圧接型コネクタ1は、両端が開口した収容孔2を有する絶縁性ハウジング3と、収容孔2の一端より押し込み可能に突出させたコンタクト4と、コンタクト4と常時接続された状態で互いに相対移動可能に収容孔2の他端側に配置されたターミナル5と、コンタクト4とターミナル5との間に配置され、コンタクト4とターミナル5とを互いに反力をとって相反する方向に付勢する押し出しバネ6とを備え、絶縁性ハウジング3の両端部に押し込み可能な状態で突出したコンタクト4、ターミナル5に接続基板又は他の基板等の接続端子が圧接されることによりコネクタを介して接続基板と他の基板等とが電気的に接続されるようになっている。
絶縁性ハウジング3は、絶縁性樹脂材をもって直方体状にモールド成形され、長手方向両端面部にそれぞれ開口した矩形孔状の収容孔2が形成されている。
この収容孔2には、下端開口2aよりコンタクト4、押し出しバネ6及びターミナル5が順次挿入され、ターミナル5を絶縁性ハウジング3に押し込み可能な状態で取り付けることにより、コンタクト4及びターミナル5が押し出しバネ6により互いに反力をとって相反する方向に付勢された状態で絶縁性ハウジング3に組み込まれるようになっている。
この収容孔2の互いに対向する内側面部には、互いに間隔を置いた平行配置にハウジング長手方向、即ちコンタクト4とターミナル5とが互いに相対移動する方向(以下、相対移動方向という)に向けたスライド溝7が形成されている。
このスライド溝7には、コンタクト4の側部に張り出したスライド片8が挿入され、このスライド片8がスライド溝7にガイドされて、後端開口側よりコンタクト4を収容孔2内に挿入できるとともに、コンタクト4が回転不能な状態で収容孔2内を相対移動方向にスライド移動できるようになっている。
また、スライド片8がスライド溝7の突出側端内縁部に当て止めされることによりコンタクト4が絶縁性ハウジング3の一方の端部に所定の押し込み可能に突出した位置で抜け止めされるようになっている。
コンタクト4は、平板状の接触板部9と、接触板部9の互いに平行な両側縁よりターミナル5側に向けて鉛直に折り曲げた形状の一対の摺動板部10,10とを備え、導電性金属板材を打ち抜き・折り曲げ加工することにより接触板部9と両摺動板部10,10とがコ字状をなすように形成されている。
各摺動板部10は、スライド方向に長い細長板状に形成され、その下端両側部には、外向きに張り出した形状にスライド片8,8が一体に形成されている。
一方、ターミナル5は、導電性金属板材を打ち抜いて図6に示す如き細長板状の展開部材11を形成し、それを図5に示すように折り曲げ加工することにより形成され、平板状の接触板部12と、接触板部12の互いに平行な両側縁よりコンタクト4側に折り曲げた形状の一対の挿入部13,13とを備え、このターミナル5を絶縁性ハウジング3に組み込むことにより、両挿入部13,13間にコンタクト4が嵌め込まれ、互いにハウジング長手方向に向けて相対移動するようになっている。
接触板部12は、展開部材11を折り目部11a,11aで折り曲げることにより矩形平板状に形成され、それに伴い接触板部12の両側部に両挿入部13,13が接触板部12とコ字状を成すように配置されるようになっている。尚、この接触板部12には、表面中央部に外向きに円弧状に盛り上がった形状の接点部12aが形成されている。
この接触板部12は、両挿入部13,13を収容孔2に挿入することにより、収容孔2の他端側開口(下端側開口)を閉鎖するように配置されるようになっている。
各挿入部13は、接触板部12の側縁より折り曲げた基部13aの上縁部より相対移動方向に向けた一対の係合片部14,14と弾性接触片部15とが両係合片部14,14間に弾性接触片15を配した三股状に形成されている。
弾性接触片部15は、基部13aより上方外側に向けて傾斜した形状に形成され、その先端部には湾曲した形状の接点部15aが形成され、この接点部15aがコンタクト4の外側面、即ち摺動板部10の外側面に接触し、両弾性接触片部15,15間にコンタクト4を挟持し、コンタクト4とターミナル5が互いに相対移動可能に常時弾性接触するようになっている。尚、図中符号16は収容孔2の両内側面部に相対移動方向に向けて形成された逃げ溝であって、弾性接触片部15がコンタクト4と常時接触して外向きに押し広げられても絶縁性ハウジング3と干渉しないようにしている。
係合片部14,14は、基部13aの両側部より相対移動方向に伸長した形状に形成され、先端に外向きに張り出した形状の係合突部17が一体に形成され、この係合突部17が収容孔2の内側面部にスライド溝7の外側に並べた配置に形成された係合孔18に挿入されている。
この係合突部17は、先端側に向けて傾斜した傾斜部を備え、挿入部13が収容孔2に挿入し易いようになっている。
係合孔18は、絶縁性ハウジング3の上半部、即ちコンタクト突出側半部に亘って相対移動方向に向けた長孔状に形成され、係合突部17が係合孔18に挿入されてガイドされることによりターミナル5が相対移動方向にスライド移動でき、且つ係合突部17が係合孔18の下端内縁部18aと互いに係合することにより、ターミナル5が絶縁性ハウジング3の下端に所定の押し込み可能に突出した位置で抜け止めされるようになっている。
尚、係合片部14,14は、弾性接触片部側縁部が基端側より外側に向けて傾斜して先端側に進むにつれて幅が狭まる形状に形成され、先端側が弾性接触片部15側に向けて弾性変形できるようになっている。
このようにターミナル5は、挿入部13に両係合片部14,14と弾性接触片15とを三股状に配置した構造としたことにより、ターミナル5の展開部材11を細長板状に構成することができ、上述した従来のターミナルの十字状に形成された展開部材107に比べて導電性金属板材を打ち抜き加工する際の展開部材11毎に必要な材料面積を減らすことができる。
即ち、十字状の展開部材107を打ち抜き加工により形成するには、弾性接触片部111と係合片部112とが互いに異なる方向に向けて形成されているため、隣り合う弾性接触片部111と係合片部112との間のロス分となる部分も含めて最低限図9中の一点鎖線で囲まれた分だけ材料面積を必要としていたが、本発明におけるターミナル5用の展開部材11は、細長板状に形成されているため上述の如きロス分が必要なく効率よく打ち抜き加工することができる。
このように構成された圧接型コネクタ1は、押出しバネ6の一端をコンタクト4の接続板部9の内側面に、他端をターミナル5の接続板部12の内側面にそれぞれ当接させた状態で、コンタクト4、押出しバネ6及びターミナル5を収容孔2に順次挿入することにより、コンタクト4が所定の位置で抜け止めされ、更に押し出しバネ6の弾性に抗してターミナル5を押し込むと挿入部13,13がコンタクト4の摺動板部10,10の外側に挿入され、弾性接触片部15が摺動板部10の外側面に沿って摺動可能な状態で弾性接触する。
この挿入部13、13が収容孔2に挿入される際には、係合突部17の傾斜部に誘導されて収容孔2の内側面部が係合突部17を押圧し、両係合片部14,14の先端側を弾性接触片部15側に弾性変形させ、その状態で所定の押し込み位置までターミナル5を押し込むと係合突部17の位置が係合孔18に到達し、それによって係合片部14,14が弾性復帰して係合突部17が係合孔18に挿入される。
これによりターミナル5は、係合突起17を係合孔18にガイドさせて相対移動方向にスライド移動できるようになるとともに、絶縁性ハウジング3の下端に所定の押し込み可能に突出した位置で抜け止めされた状態となり、それに伴いコンタクト4及びターミナル5が押し出しバネ6により互いに反力をとって相反する方向に付勢された状態で絶縁性ハウジング3に組み込まれる。
1 圧接型コネクタ
2 収容孔
3 絶縁性ハウジング
4 コンタクト
5 ターミナル
6 押し出しバネ
7 スライド溝
8 スライド片
9 接触板部
10 摺動板部
11 展開部材
12 接触板部
13 挿入部
14 係合片部
15 弾性接触片部
16 逃げ溝
17 係合突部
18 係合孔

Claims (2)

  1. 両端が開口した収容孔を有する絶縁性ハウジングと、前記収容孔の一端より押し込み可能に突出させたコンタクトと、該コンタクトと常時接続された状態で互いに相対移動可能に前記収容孔の他端側に配置されたターミナルと、前記コンタクトと前記ターミナルとの間に配置され、前記コンタクトと前記ターミナルとを互いに反力をとって相反する方向に付勢する押し出しバネとを備えてなる圧接型コネクタにおいて、
    前記ターミナルは、前記収容孔の他端側開口と対向するように配置された接触板部と、該接触板部の両側縁よりコンタクト側に折り曲げた形状に形成され、前記収容孔内に挿入される一対の挿入部とを備え、該挿入部に前記収容孔内側部に形成された係合孔と互いに係合する係合突部を有する相対移動方向に向けた一対の係合片部と、前記コンタクトに弾性接触する前記相対移動方向に向けた弾性接触片とを両係合片部間に弾性接触片部を配置した三股状に備えたことを特徴としてなる圧接型コネクタ。
  2. 前記係合孔を前記相対移動方向に向けた長孔状に形成するとともに、前記ターミナルを前記収容孔の他端開口より押し込み可能に突出させた請求項1に記載の圧接型コネクタ。
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