JP5353117B2 - 標準電波受信装置、電波修正時計および標準電波受信方法 - Google Patents

標準電波受信装置、電波修正時計および標準電波受信方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5353117B2
JP5353117B2 JP2008215465A JP2008215465A JP5353117B2 JP 5353117 B2 JP5353117 B2 JP 5353117B2 JP 2008215465 A JP2008215465 A JP 2008215465A JP 2008215465 A JP2008215465 A JP 2008215465A JP 5353117 B2 JP5353117 B2 JP 5353117B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sampling data
level signal
signal
level
radio wave
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2008215465A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010048768A (ja
Inventor
剛 小川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2008215465A priority Critical patent/JP5353117B2/ja
Publication of JP2010048768A publication Critical patent/JP2010048768A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5353117B2 publication Critical patent/JP5353117B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Electromechanical Clocks (AREA)
  • Electric Clocks (AREA)

Description

本発明は、時刻情報を有する標準電波を受信し、受信した標準電波に基づいて時刻データを取得する標準電波受信装置、電波修正時計および標準電波受信方法に関する。
時刻情報を有する標準電波を受信する標準電波受信装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。このような標準電波受信装置では、受信信号に含まれるノイズを除去することができれば、受信感度が向上し、正しい時刻情報を取得することができる。
このため、特許文献1では、タイムコード信号を所定ビット周期よりも細かいサンプリング周期でサンプリングする。このサンプリング処理で得られるサンプリングデータを所定ビット周期毎(所定エリア毎)に畳み込み加算して加算値を得る。そして、この加算値を平均化した波形を用いて、そのエリアの信号をデコードする方法でノイズを除去する方法が示されている。
特開2006−153626号公報
ところで、前記特許文献1のノイズ除去方法では、所定のビット周期を細かく設定するとノイズ除去の効果が下がり、一方、所定のビット周期を大きく設定すれはノイズ除去の効果は上がる。従って、ノイズ除去効果を向上させるためには、所定のビット周期を大きく設定することが望ましい。
しかしながら、所定のビット周期を大きくすると、受信信号の立ち下がりの位置の判定が荒くなるので、ビット同期の精度が落ちてしまう問題点があった。
例えば、特許文献1の図7Bでは、所定のビット周期を10Hzとし、それぞれのビット周期毎に100Hzのサンプリングを行ってエリア平均を求めている。この方法であれば、図15,16に示すように、100msecのエリアに10個のサンプリングデータが含まれる。
ここで、例えば、前記10個のサンプリングデータの殆どがHレベルであり、一部のサンプリングデータがノイズによってLレベルになっている場合も、その10個のエリアをHレベルと判定することができ、前記ノイズを除去できる。従って、この場合、最大で5個のサンプリングデータのノイズ、つまり最大50msecのノイズを除去できる。
しかし、エリア平均化した後の波形の立ち上がりタイミングは、各エリアを分割するタイミングによって最大100msecばらついてしまう。すなわち、図15および図16において、(A)はノイズ除去前の信号波形であり、(B)は100Hzのサンプリングデータであり、その下の矢印で示された範囲が各エリアの範囲である。ここで、図15および図16では、エリアの範囲が1個のサンプリングデータ分だけずれている。すると、各エリア毎に平均化処理を行うと、(D)に示すような結果となり、(E)の信号波形に示すように、立ち下がりのタイミングが、図15および図16で100msecずれてしまう。このため、特許文献1のエリア平均化処理では、1秒周期の立ち下がり位置を検出するビット同期処理を正確に行うことができず、ビット同期の精度が低下するという問題がある。
本発明の目的は、上記問題点を解決するものであり、標準電波を受信してデコードする際に、ビット同期の精度を落とすことなく、効果的にノイズを除去することができる標準電波受信装置、電波修正時計および標準電波受信方法を提供することにある。
本発明の標準電波受信装置は、タイムコードが重畳された標準電波を受信する標準電波受信装置であって、前記標準電波を受信し、その受信信号をHレベルまたはLレベルに二値化処理して得られたタイムコード信号を出力する受信手段と、前記タイムコード信号を処理する処理手段とを備え、前記処理手段は、前記タイムコード信号に対して所定の周期でサンプリングを行うサンプリング処理部と、前記サンプリング処理部で得られた複数のサンプリングデータにおいて、処理対象のサンプリングデータを順次選択し、選択された前記処理対象のサンプリングデータを含む所定数のサンプリングデータにおけるHレベル信号またはLレベル信号の数に基づいて、選択された前記処理対象のサンプリングデータをHレベル信号またはLレベル信号に順次設定するノイズ除去処理部と、前記ノイズ除去処理部でHレベル信号またはLレベル信号に設定された各処理済みサンプリングデータに基づいてタイムコード信号のデコード処理を行うデコード処理部とを備える、ことを特徴とする。
本発明によれば、ノイズ除去処理部を備えているので、ノイズが混入したデジタル信号を、ノイズの少ないきれいなデジタル信号に変換できる。このため、ノイズを除去したデジタル信号に基づいてデコード処理を行えるので、受信感度が向上し、正しい時刻情報を取得することができる。
また、本発明のノイズ除去処理部は、処理対象のサンプリングデータを含む所定数のサンプリングデータにおけるHレベル信号またはLレベル信号の数で処理対象のサンプリングデータの信号レベルを設定しているので、特許文献1に記載の所定周期毎にデータを平均化するエリア平均化方式に比べてリアルタイムに処理することができる。
さらに、エリア平均化方式では、信号の立ち下がりの位置がタイミングによって大きく変わってしまう問題があるが、本発明では、1個のサンプリングデータ毎にノイズ除去処理を行っているので、信号立ち下がり位置のばらつきも軽減でき、ビット同期の精度も向上できる。
本発明の標準電波受信装置では、前記ノイズ除去処理部は、前記所定数のサンプリングデータにおいて、Hレベル信号の数がLレベル信号の数よりも多い場合には、前記処理対象のサンプリングデータをHレベル信号に設定し、Lレベル信号の数がHレベル信号の数よりも多い場合には、前記処理対象のサンプリングデータをLレベル信号に設定し、Lレベル信号とHレベル信号の数が同じ場合には、前記処理対象のサンプリングデータを、予め設定したHレベル信号またはLレベル信号のいずれかに設定する多数決方式で処理することが好ましい。
本発明によれば、多数決方式でノイズ除去処理を行っているので、特に、信号の種類によって、信号レベルがHまたはLに変化する期間のサンプリングデータのノイズを効果的に除去することができる。
本発明の標準電波受信装置では、前記ノイズ除去処理部は、前記所定数のサンプリングデータにおいて、Lレベル信号が1つ以上含まれている場合には、前記処理対象のサンプリングデータをLレベル信号に設定し、すべてのサンプリングデータがHレベル信号の場合のみ、前記処理対象のサンプリングデータをHレベル信号に設定するL優先方式で処理することが好ましい。
本発明によれば、L優先方式でノイズ除去処理を行っているので、特に、信号レベルがLの期間における立ち上がりノイズを効果的に除去することができる。
また、信号の立ち下がりタイミングを精度良く検出できるため、立ち下がりを基点とする受信フォーマットのタイムコード信号の、ビット同期の精度も向上できる。
本発明の標準電波受信装置では、前記ノイズ除去処理部は、前記所定数のサンプリングデータにおいて、Hレベル信号が1つ以上含まれている場合には、前記処理対象のサンプリングデータをHレベル信号に設定し、すべてのサンプリングデータがLレベル信号の場合のみ、前記処理対象のサンプリングデータをLレベル信号に設定するH優先方式で処理することが好ましい。
本発明によれば、H優先方式でノイズ除去処理を行っているので、特に、信号レベルがHの期間における立ち下がりノイズを効果的に除去することができる。
また、信号の立ち上がりタイミングを精度良く検出できるため、立ち上がりを基点とする受信フォーマットのタイムコード信号の、ビット同期の精度も向上できる。
本発明の標準電波受信装置では、前記ノイズ除去処理部は、前記所定数のサンプリングデータにおいて、Hレベル信号の数がLレベル信号の数よりも多い場合には、前記処理対象のサンプリングデータをHレベル信号に設定し、Lレベル信号の数がHレベル信号の数よりも多い場合には、前記処理対象のサンプリングデータをLレベル信号に設定し、Lレベル信号とHレベル信号の数が同じ場合には、前記処理対象のサンプリングデータを、予め設定したHレベル信号またはLレベル信号のいずれかに設定する多数決方式と、前記所定数のサンプリングデータにおいて、Lレベル信号が1つ以上含まれている場合には、前記処理対象のサンプリングデータをLレベル信号に設定し、すべてのサンプリングデータがHレベル信号の場合のみ、前記処理対象のサンプリングデータをHレベル信号に設定するL優先方式と、前記所定数のサンプリングデータにおいて、Hレベル信号が1つ以上含まれている場合には、前記処理対象のサンプリングデータをHレベル信号に設定し、すべてのサンプリングデータがLレベル信号の場合のみ、前記処理対象のサンプリングデータをLレベル信号に設定するH優先方式とを選択可能に構成され、前記標準電波のタイムコードに含まれる各信号において、共通してLレベルとなる期間はL優先方式で処理し、共通してHレベルとなる期間はH優先方式で処理し、各信号においてLレベルおよびHレベルが混在する期間は多数決方式で処理することが好ましい。
本発明によれば、1秒間の信号における各期間において適切なノイズ除去方式を適用できるので、より効果的なノイズ除去を行うことができる。例えば、JJYにおいては、必ずLレベルとなる0〜200msecの期間や、必ずHレベルとなる800〜1000msecの期間は、それぞれに適したL優先方式やH優先方式で処理できるので、ノイズを効果的に除去することができる。
本発明の標準電波受信装置では、前記ノイズ除去処理部は、前記所定数のサンプリングデータにおいて、Lレベル信号が1つ以上含まれている場合には、前記処理対象のサンプリングデータをLレベル信号に設定し、すべてのサンプリングデータがHレベル信号の場合のみ、前記処理対象のサンプリングデータをHレベル信号に設定するL優先方式と、前記所定数のサンプリングデータにおいて、Hレベル信号が1つ以上含まれている場合には、前記処理対象のサンプリングデータをHレベル信号に設定し、すべてのサンプリングデータがLレベル信号の場合のみ、前記処理対象のサンプリングデータをLレベル信号に設定するH優先方式とを選択可能に構成され、前記処理対象のサンプリングデータの1つ前のサンプリングデータがノイズ除去処理部でLレベルと設定された場合は、L優先方式で処理し、前記処理対象のサンプリングデータの1つ前のサンプリングデータがノイズ除去処理部でHレベルと設定された場合は、H優先方式で処理することが好ましい。
本発明によれば、1つ前のサンプリングデータの判定結果に基づいてL優先方式またはH優先方式を選択しているので、ノイズを効果的に除去することができる。すなわち、タイムコードの各信号は1秒間の期間内でLレベルおよびHレベルの切換時以外は、1つ前の信号レベルと同じレベルとなる。このため、殆どのサンプリングデータにおいては、1つ前の信号レベルと同じレベルであり、1つ前がLレベルであれば今回もLレベルである可能性が高いため、Lレベルにおけるノイズ除去に適したL優先方式で処理することで、立ち上がりノイズを効果的に除去できる。同様に、1つ前がHレベルであれば今回もHレベルである可能性が高いため、Hレベルにおけるノイズ除去に適したH優先方式で処理することで、立ち下がりノイズを効果的に除去できる
本発明の標準電波受信装置において、前記ノイズ除去処理部は、前記所定数のサンプリングデータを、前記処理対象のサンプリングデータと、前記処理対象のサンプリングデータの直前の複数個のサンプリングデータとで構成することが好ましい。
本発明では、処理対象のサンプリングデータと、その前後のサンプリングデータとを利用してノイズ処理を行うこともできるが、処理対象とその直前のサンプリングデータとで所定数のサンプリングデータを構成してノイズ処理を行えば、サンプリング処理によって処理対象のサンプリングデータを入手後、直ちにノイズ除去処理ができ、リアルタイム性が向上し、かつ、処理の負荷を抑えることができる。
本発明の標準電波受信装置は、前記ノイズ除去処理部でHレベル信号またはLレベル信号に設定された各処理済みサンプリングデータが、Hレベル信号からLレベル信号に変化する立ち下がりタイミングまたはLレベル信号からHレベル信号に変化する立ち上がりタイミングのうちの予め設定されたいずれか一方を検出し、検出した各立ち下がりタイミングまたは立ち上がりタイミングが略1秒周期でかつ所定回数連続した場合に、それらの立ち下がりタイミングまたは立ち上がりタイミングをビット同期位置と判定するビット同期処理部を備え、前記デコード処理部は、前記ビッ同期処理部で判定されたビット同期位置から1秒間の前記処理済みサンプリングデータを解析してタイムコードをデコードすることが好ましい。
ここで、ビット同期処理部において、立ち上がりタイミングを検出するのか、立ち下がりタイミングを検出するのかは、1秒間隔で発生するTCO信号の各ビットデータの出力開始位置におけるデータの変化方向に基づいて設定される。この各ビットデータの出力開始位置におけるデータの変化方向は、受信する標準電波の種類や、受信回路における処理等によって予め設定されるため、前記ビット同期処理部において、立ち上がりタイミングを検出するのか、立ち下がりタイミングを検出するのかも予め設定することができる。
本発明によれば、所定回数連続で略1秒周期の立ち下がりまたは立ち上がりを検出した場合にビット同期位置と判定するビット同期処理部を備えているので、正確なビット同期位置を検出できる。従って、各ビットデータも正しく認識でき、60秒分のビットデータによりタイムコード(時刻情報)も正しく解析でき、正しい時刻情報を取得できる。
本発明の標準電波受信装置において、前記デコード処理部は、前記ビット同期位置からの経過時間によって設定される所定期間におけるサンプリングデータのLレベル信号またはHレベル信号の数によってタイムコードをデコードすることが好ましい。
例えば、JJYにおいては、ビット同期位置(0msec)からの経過時間によって設定される200〜500msecの期間は、信号「P」のみがHレベルとなり、他の信号「1,0」はLレベルとなる。従って、上記期間のサンプリングデータのLレベル信号またはHレベル信号の数を数え、上記期間がHレベルであることを判別できれば、そのビット(1秒間)のデータが信号「P」であることを判別できる。また、信号「1」および「0」を比較すると、信号「1」は500〜1000msecの期間全体がHレベルとなるのに対し、信号「0」は800〜1000msecの期間のみHレベルとなる。従って、500〜1000msecの期間のサンプリングデータのLレベル信号またはHレベル信号の数を数え、上記期間がHレベルであることを判別できれば、そのビットデータは信号「1」であると判別できる。そして、上記の条件によって、信号「P」、「1」のいずれでもないと判断された場合には、そのビットデータは信号「0」と判別できる。
このような本発明によれば、所定期間のサンプリングデータのLレベル信号またはHレベル信号の数によって、各ビットデータも正しく判別でき、60秒分のビットデータによりタイムコード(時刻情報)も正しく解析できる。さらに、所定期間のサンプリングデータのLレベル信号やHレベル信号の数をカウントすることで各信号を判別できるため、データ処理によって容易に判別できる。また、別途信号を判別するための部品(ハードウェア)などを追加する必要がないため、コストを低減できる。その上、受信する標準電波の種類が変更された場合でも、前記所定期間や、Lレベル信号またはHレベル信号の数による判定基準(閾値)を変更するだけで対応可能なため、ソフト処理も簡単になり、コストも低減できる。
本発明の電波修正時計は、前記標準電波受信装置と、内部時刻情報を計時する計時部と、前記標準電波受信装置でデコードされたタイムコードに基づいて時刻情報を取得し、前記内部時刻情報を修正する時刻情報修正部と、前記内部時刻情報を表示する時刻表示部と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、前記標準電波受信装置を備えているので、正しい時刻情報を取得できる。このため、時刻情報修正部で内部時刻情報を正しく修正でき、時刻表示部で正しい時刻を表示できる。
本発明は、タイムコードが重畳された標準電波を受信する標準電波受信方法であって、前記標準電波を受信し、その受信信号をHレベルまたはLレベルに二値化処理して得られたタイムコード信号を出力する受信工程と、前記タイムコード信号を処理する処理工程とを備え、前記処理工程は、前記タイムコード信号に対して所定の周期でサンプリングを行うサンプリング処理工程と、前記サンプリング処理工程で得られた複数のサンプリングデータにおいて、処理対象のサンプリングデータを順次選択し、選択された前記処理対象のサンプリングデータを含む所定数のサンプリングデータにおけるHレベル信号またはLレベル信号の数に基づいて、前記処理対象のサンプリングデータをHレベル信号またはLレベル信号に順次設定するノイズ除去処理工程と、前記ノイズ除去処理工程でHレベル信号またはLレベル信号に設定された各処理済みサンプリングデータに基づいてタイムコード信号のデコード処理を行うデコード処理工程とを備えることを特徴とする。
この発明においても、前記標準電波受信装置と同じ作用効果を奏することができる。
〔第1実施形態〕
以下、本発明の第1実施形態に係る電波修正時計1を図面に基づいて説明する。
[電波修正時計1の全体構成]
電波修正時計1は、図1に示すように、標準電波信号を受信するアンテナ3と、アンテナ3で受けた受信信号を処理してTCO(Time Code Out)信号を出力する受信回路4と、受信回路4で生成されたTCO信号(デジタル信号)をデコードして時刻情報を取得する処理手段5と、処理手段5で取得される時刻情報を表示する時刻表示部6とを備える。
なお、本実施形態では、アンテナ3および受信回路4によって受信手段が構成されている。
[受信回路の構成]
受信回路4は、図示を略すが、同調回路、増幅回路、バンドパスフィルタ、包絡線検波回路、AGC(Auto Gain Control)回路、二値化回路等を備える一般的な受信回路である。
なお、本実施形態の受信回路4は、日本の標準電波「JJY」を受信可能に構成されているが、同調回路等を用いて、アメリカ合衆国の標準電波「WWVB」、ドイツの標準電波「DCF77」、イギリスの標準電波「MSF」、中華人民共和国の標準電波「BPC」などの各地域における標準電波を受信可能に構成してもよい。
ここで、標準電波信号は、1秒ごとに「Hレベル」と「Lレベル」の信号比を変えたもので、「P」、「1」、「0」のデータを送信し、それを各国毎に所定の時刻情報フォーマット(タイムコードフォーマット)に基づいて解析することで、現在の時刻情報が分かる仕組みになっている。
なお、JJYでは、図2に示すように、各マーカを示す信号Pは約0.2秒のパルス幅の信号であり、各項目において「1」を表す信号は約0.5秒のパルス幅の信号、「0」を表す信号は約0.8秒のパルス幅の信号である。
なお、JJYの送信信号は、電波(パルス)の立ち上がりから立ち上がりが1秒であるが、受信回路4で反転されるため、受信回路4から出力されるTCO信号では図2に示すように、立ち下がりから立ち下がりが1秒とされる。このため、「P,1,0」の各信号のパルス幅も信号レベルがLレベルの部分の長さで設定される。
なお、上記において、JJYにおけるタイムコード(TC)の認識を例示したが、受信された標準電波が他の種類である場合、それぞれの電波に対応するパルス幅(デューティ)により、TCを認識する。例えば、アメリカ合衆国における標準電波(WWVB)では、図示を略すが、電波の立ち下がりから立ち下がりが1秒であり、電波の立ち下がりからLレベルの信号部分の幅が約0.2秒の場合に「0」の信号、Lレベルの信号部分の幅が約0.5秒の場合に「1」の信号、Lレベルの信号部分の幅が約0.8秒の場合に「P」の信号と判定する。
[処理手段の構成]
処理手段5は、CPUで構成され、データ記憶部51と、計時部53と、サンプリング処理部54と、ノイズ除去処理部55と、ビット同期処理部56と、デコード処理部57と、時刻情報修正部58とを備える。
データ記憶部51は、RAMで構成され、第1記憶部511、第2記憶部512、第1判定カウンタ513、第2判定カウンタ514を備える。
第1記憶部511は、受信回路4から出力されるTCO信号をサンプリング処理部54でサンプリングしたデータ(サンプリングデータ)を記憶するものである。
第2記憶部512は、第1記憶部511に記憶されたデータに対してノイズ除去処理部55によって処理された処理済みサンプリングデータを記憶するものである。
第1判定カウンタ513、第2判定カウンタ514は、デコード処理部57において、タイムコード解析を行う際に利用されるものである。
計時部53は、時刻表示部6に表示する内部時刻情報を計時するものである。具体的には、電波修正時計1に設けられる水晶振動子(図示略)から出力されるクロック信号をカウントして時間を計測する。
サンプリング処理部54は、受信回路4から出力されるTCO信号を、所定のサンプリング周波数(例えば64Hz)でサンプリング処理するものである。
ノイズ除去処理部55は、後述するノイズ除去処理を実行するものである。
ビット同期処理部56は、TCO信号の立ち下がりタイミングを検出してビット同期位置を検出する処理を行うものである。
デコード処理部57は、第2記憶部512に記憶された処理済みサンプリングデータ(ビットデータ)に基づいてタイムコードを解析し、時刻情報を取得する処理を行うものである。
時刻情報修正部58は、デコード処理部57で取得された時刻情報に基づいて、計時部53で計時している内部時刻情報を正しい時刻情報に修正するものである。
[時刻表示部の構成]
本実施形態の時刻表示部6は、時針、分針、秒針で時刻を指示する指針式の時刻表示部である。なお、時刻表示部6としては、液晶パネルやEPD(Electrophoretic Display)などを用いて時刻を表示するデジタル表示式の時刻表示部でもよく、要するに時刻情報を表示できるものであればよい。
従って、本実施形態では、アンテナ3と、受信回路4と、処理手段5のデータ記憶部51、サンプリング処理部54、ノイズ除去処理部55、ビット同期処理部56、デコード処理部57によって、標準電波受信装置が構成されている。
[受信処理手順の説明]
次に、本実施形態の処理手段5における受信処理手順について説明する。
まず、処理手段5は、図3に示すように、指定の送信局を選択して受信を開始することを指示する制御信号を受信回路4に送信し、受信処理を開始する(ステップS1)。
受信回路4は、その制御信号を受けて、受信する局の周波数に合わせてアンテナ3を同調する。そして、受信回路4は、アンテナ3から入ってくるアナログ信号を、所定の閾値を用いて「Hレベル」および「Lレベル」の2値に区分したデジタル信号に変換する。
次に、処理手段5は、ノイズ除去処理を開始する(ステップS2)。すなわち、ノイズ除去処理を開始すると、処理手段5は図4に示すノイズ除去処理を実行する。このノイズ除去処理は、受信開始から受信終了まで継続して実行される。
ノイズ除去処理を開始すると、図4に示すように、サンプリング処理部54は、受信回路4で生成されたデジタル信号(タイムコード信号)を所定周期毎にサンプリングする(ステップS21)。本実施形態では、水晶振動子からのクロック信号を用いて、64Hz周期でサンプリングしている。
次に、ノイズ除去処理部55は、サンプリングした各データを、第1記憶部511に記憶する(S22)。なお、本実施形態では、CPU内に設けられて、使用できる範囲(容量)に制限があるRAM領域を有効に使うため、第1記憶部511は、7回分のサンプリングデータを記憶できる領域を確保している。このため、ノイズ除去処理部55は、S22において、新しいサンプリングデータ(処理対象のサンプリングデータ)を格納する場合、一番古いサンプリングデータを削除し、空いた領域を一つずつ詰めて、最後に今回のサンプリングデータを記憶させている。
従って、第1記憶部511には、常に最新の7回分のサンプリングデータが記憶されていることになる。
次に、ノイズ除去処理部55は、第1記憶部511に記憶された最新の7回分のサンプリングデータにおけるLレベルのデータ(Lデータ)の数をカウントする(S23)。
そして、ノイズ除去処理部55は、予め設定された判定基準に従って、1番新しい処理対象のサンプリングデータの値を判定する。本実施形態では、多数決方式によって判定している。
具体的には、ノイズ除去処理部55は、最新の7回分のサンプリングデータにおいて、Lデータの数が4以上であるかを判断する(S24)。
そして、Lデータの数が4以上であれば、処理対象のサンプリングデータを「Lレベル」と判定する(S25)。一方、Lデータの数が3以下、つまりHデータが4以上であれば、処理対象のサンプリングデータを「Hレベル」と判定する(S26)。
すなわち、本実施形態では、ノイズ除去処理部55は、最新の7回分のサンプリングデータにおけるLレベルおよびHレベルのうち、数が多いレベルを処理対象のサンプリングデータと判定する多数決方式を採用している。
次に、ノイズ除去処理部55は、判定結果を第2記憶部512に記憶する(S27)。従って、第2記憶部512には、前述の多数決方式で判定された処理済みサンプリングデータが順次記憶される。
次に、ノイズ除去処理部55は、ノイズ除去処理を終了するか否かを判断する(S28)。前述の通り、本実施形態では、ノイズ除去処理は受信開始から終了まで継続するため、S28では、受信が終了している場合はノイズ除去処理も終了と判断し、受信が継続していればノイズ除去処理も継続と判断する。
そして、S28で「No」と判断された場合は、S21〜28の処理を繰り返す。すなわち、ノイズ除去処理では、S21,22で最初の7個のサンプリングデータが揃えばS23〜S27の処理を実行できる。その後は、S21,22でサンプリングデータを第1記憶部511に記憶するごとにS24〜S27の処理を行うことで、受信が継続している間、各サンプリングデータのノイズ除去処理を行う。
一方、S28で「Yes」と判断されると、つまり受信処理が終了すると、処理手段5はノイズ除去処理を終了する。
[ノイズ除去処理の具体例]
ここで、ノイズ除去処理の多数決方式の具体例について、図5を参照して説明する。図5には、JJYの信号「1」の波形を示す信号であるが、ノイズが乗ったためにそのままでは判別できないデジタル信号を、ノイズ除去処理部55で処理した一例が示されている。
図5(A)は、受信回路4から出力されたTCO信号(デジタル信号)100の波形例である。図5(B)は、上記TCO信号100をサンプリング処理部54でサンプリング処理した結果を示す。本実施形態では、64Hz周期でサンプリング処理しており、TCO信号100がHレベルの領域はサンプリング結果も「H」とされ、Lレベルの領域はサンプリング結果も「L」とされる。
ここで、図5(B)のサンプリングデータ101を、ノイズ除去処理部55で処理する場合について説明する。ノイズ除去処理部55は、図5(C)に示すように、今回のサンプリングデータ101および過去6回のサンプリングデータの計7個のサンプリングデータで判定用のデータセット111としている。すなわち、データセット111は、図5(B)のサンプリングデータ101から引かれた実線の矢印で示されるように、サンプリングデータ101がそのまま格納されるとともに、点線の矢印で示されるように、図5(B)のサンプリングデータ101の左側に配置された過去6回のサンプリングデータが格納されている。
そして、ノイズ除去処理部55は、前記データセット111におけるLデータの数をカウントする。データセット111では、Lデータの数が3個であり、Hデータの数が4個であるため、ノイズ除去処理部55は、S24,S26によって、今回のサンプリングデータ101は「Hレベル」と判定する。従って、ノイズ除去処理部55は、図5(D)に示すように、第2記憶部512に、処理済みサンプリングデータ121として、「H」を記憶する。
同様に、図5(B)のサンプリングデータ102は、データセット112でLデータの数が4個となるため、第2記憶部512には、サンプリングデータ122として「L」を記憶する。
また、サンプリングデータ103は、データセット113でLデータの数が6個となるため、第2記憶部512には、サンプリングデータ123として「L」を記憶する。
また、サンプリングデータ104は、データセット114でLデータの数が2個となるため、第2記憶部512には、サンプリングデータ124として「H」を記憶する。
また、サンプリングデータ105は、データセット115でLデータの数が3個となるため、第2記憶部512には、サンプリングデータ125として「H」を記憶する。
以上のように、各サンプリングデータをノイズ除去処理部55で処理することで、図5(A)に示すように、ノイズがのったTCO信号を、図5(E)に示すように、ノイズを除去した信号130に変換できる。
以上のノイズ除去処理は、前述したように、受信開始から受信終了まで行われる。
[ビット同期処理]
処理手段5は、以上のノイズ除去処理と並行し、ビット同期処理部56によるビット同期処理S3を実行する。
ビット同期処理部56は、ノイズ除去処理部55によってノイズが除去されて第2記憶部512に記憶された信号、具体的には、図5(D,E)に示すノイズ除去処理した信号130を用いてビット同期処理S3を実行する。
ビット同期処理部56は、図6に示すように、ビット同期処理を開始すると、まず、第2記憶部512に記憶された今回の処理済みサンプリングデータの判定結果が「L」であるかを判定する(S31)。ここで、ビット同期処理部56は、HからLとなる信号の立ち下がりタイミングを検出してビット同期を確認する。このため、今回のサンプリングデータの判定結果が「H」であれば、少なくとも立ち下がりタイミングではないため、次回のサンプリング結果で再び図6に示すビット同期を行う。
一方、S31で「Yes」と判定された場合、ビット同期処理部56は、前回のサンプリング結果が「H」であるかを判定する(S32)。ここで。今回のサンプリングデータが「L」であっても、前回のサンプリングデータが「H」で無ければ立ち下がりタイミングではないため、次回のサンプリング結果で再び図6に示すビット同期を行う。
そして、S32で「Yes」と判定されると、つまり今回のサンプリングデータが「L」であり、前回のサンプリングデータが「H」であると、HからLに変化した信号立ち下がりタイミングを検出したことになる(S33)。
次に、ビット同期処理部56は、前回の立ち下がりから今回の立ち下がりまでの間隔が約1秒であるかを確認する(S34)。具体的には、立ち下がりの間隔が、1秒±62.5msecであるかを確認する。すなわち、本実施形態では64Hzのサンプリングデータであるため、各サンプリングデータのパルス幅は、1000msec/64=15.625msecとなる。そして、本実施形態のビット同期処理部56は、立ち下がりの間隔が、1秒±4サンプルであれば約1秒間隔となっていると判定するように設定されている。4サンプル(サンプリングデータ4個分)は、15.625msec×4=62.5msecとなるため、ビット同期処理部56は立ち下がりの間隔が1秒±62.5msecであれば約1秒間隔と判定していることになる。
そして、図7(A)に示すように、ノイズが混入している信号波形では、立ち下がりと立ち下がりの間隔が1秒周期とならない。ノイズ除去処理部55で処理したサンプリングデータにおいても立ち下がりの間隔が1秒周期ではない場合、ノイズ除去処理部55でノイズを除去し切れていないことが分かる。従って、このようなノイズによって信号が立ち下がるタイミングに基づいて誤った秒同期を行ってしまうことを防止できる。
一方、図7(B)に示すように、ノイズが除去された信号波形では、立ち下がりの間隔が略1秒周期となる。
そこで、ビット同期処理部56は、S34で「Yes」と判定された場合は、立ち下がり間隔が1秒周期となった状態を5回連続で検出したか否かを判定する(S35)。
そして、S35で「Yes」と判定すると、ビット同期処理部56は、ビット同期に成功したと判定し、サンプリング信号の立ち下がり位置をビット同期位置とする(S36)。なお、5回連続で検出した場合にビット同期位置を確定しているのは、5回連続して立ち下がり間隔が略1秒間隔となっていれば、正確なビット同期位置であると判定できるためである。
一方、ビット同期処理部56は、S34やS35で「No」と判定された場合は、秒同期を取ることができないため、次回のサンプリング結果で再びビット同期を行う。
従って、図7(A)に示すように、ノイズ除去処理部55でノイズを除去していない場合は、信号の立ち下がりによってビット同期位置を確定できないが、図7(B)に示すようにノイズを除去すれば、信号の立ち下がりによってビット同期位置を確定でき、ノイズ除去処理が有効であることがわかる。
[デコード処理]
図3に示すように、ビット同期処理S3が終了すると、デコード処理部57によりデコード処理S4が実行される。
デコード処理部57は、デコード処理S4を開始すると、まず、図8に示すタイムコード解析処理を行う。
タイムコード解析処理では、デコード処理部57は、ビット同期位置から1秒間のサンプリングデータを解析し、「P」、「1」、「0」の判別を行う。
そのため、デコード処理部57は、第2記憶部512に記憶されたサンプリングデータを順次確認して処理する。
具体的には、デコード処理部57は、処理対象のサンプリングデータが、ビット同期処理部56で検出したビット同期位置であるかを判定する(S41)。ここで、ビット同期位置は、1秒間のタイムコード信号の起点であり、終点でもある。
そして、デコード処理部57は、S41で「No」と判断された場合、つまり処理対象のサンプリングデータがビット同期位置となるまでは、そのサンプリングデータがビット同期位置から200〜500msecの期間であるかを判定する(S42)。
S42で「Yes」と判定されると、デコード処理部57は、処理対象のサンプリングデータが「L」のデータであれば、データ記憶部51に設けられた第1判定カウンタ513に「1」を追加(加算)する(S43)。
従って、第1判定カウンタ513には、ビット同期位置から200〜500msecの期間にあるサンプリングデータの中で、Lデータの数が記憶されることになる。
ここで、64Hz周期のサンプリングデータであれば、1つのサンプリングデータのパルス幅は、1000msec/64=15.625msecである。また、200〜500msecの期間は300msecの時間幅となる。そして、300/15.625=19.2であるから、200〜500msecの期間には20個のサンプリングデータが存在する。従って、第1判定カウンタ513には、この20個のサンプリングデータの中で、Lデータであったサンプリングデータの数が記憶される。
一方、S42で「No」と判定されると、デコード処理部57は、処理対象のサンプリングデータがビット同期位置から500〜1000msecの期間であるかを判定する(S44)。
そして、S44で「Yes」と判定されると、デコード処理部57は、処理対象のサンプリングデータが「L」のデータであれば、データ記憶部51に設けられた第2判定カウンタ514に「1」を追加(加算)する(S45)。
従って、第2判定カウンタ514には、ビット同期位置から500〜1000msecの期間にあるサンプリングデータ(64Hz周期のサンプリングデータであれば32個)の中で、Lデータの数が記憶されることになる。
また、S44で「No」と判定された場合は、即ちビット同期位置から0〜200msecの期間は、各判定カウンタ513,514を更新することなく、そのサンプリングデータの判定処理を終了する。
デコード処理部57は、以上のS41〜S45の処理を、各処理済みサンプリングデータ毎に繰り返し実行する。
そして、ビット同期位置から1秒が経過して次のビット同期位置になり、S41で「Yes」と判定されると、それまでの1秒間のビットデータの解析を行う。
すなわち、S41で「Yes」と判定され、次のビット同期位置となると、デコード処理部57は、第1判定カウンタ513を確認し、カウンタ値つまり格納されたLの数が10未満であるかを判定する(S46)。
ここで、第1判定カウンタ513が10未満であれば、つまり200〜500msecの20個のサンプリングデータのうち、Lデータが半分未満(Hデータが10以上)であれば、200〜500msecがHレベルであると想定できる。ここで、200〜500msecがHレベルとなるのは、図2に示すように、信号「P」のみであるため、ビット同期処理部56はその1秒のビットデータを「P」と判定する(S47)。
また、S46で「No」と判定された場合、つまり「P」でなかった場合、デコード処理部57は、第2判定カウンタ514を確認し、カウンタ値つまり格納されたLの数が12未満であるかを判定する(S48)。
ここで、第2判定カウンタ514が12未満であれば、500〜1000msecの32個のサンプリングデータのうち、Lデータが半分未満(12未満)となる。従って、Hデータは12以上(半分以上)となり、500〜1000msecがHレベルであると想定できる。ここで、「P」以外の信号「0」、「1」のうち、500〜1000msecがHレベルとなるのは、図2に示すように、信号「1」のみであるため、デコード処理部57はその1秒のビットデータを「1」と判定する(S49)。
一方、S48で「No」と判定された場合、その1秒のビットデータを「0」と判定する(S50)。
このような処理を行うことで、各ビットデータを正しい信号に解析できる。例えば、図5(A),(B)に示すノイズ除去前の信号でタイムコード解析を行うと、第2判定カウンタ514は12となるので、そのビットデータを「0」と誤判定してしまう。これに対し、図5(D),(E)に示すノイズ除去後の信号でタイムコード解析を行えば、第2判定カウンタ514は1なので、そのビットデータも「1」と正しく判定される。よって、本実施形態によれば、信号からノイズを除去することで正しいビットデータを判定することができ、本実施形態が有効なことが分かる。
このようにして、デコード処理部57は、ノイズが除去された信号に基づいて、1秒毎のビットデータが「P,1,0」のいずれであるかを解析する。
次に、デコード処理部57は、タイムコード解析処理で解析した60秒分のビットデータつまり0秒位置から1分間受信したデータを、JJYのタイムコードフォーマットに従って解析して、時刻コードを得る。
デコード処理部57で時刻コード(時刻情報)を取得すると、時刻情報修正部58は、計時部53で計時している内部時刻情報を、デコード処理部57で取得した時刻情報で修正する。
そして、計時部53は、修正された内部時刻情報に基づいて時刻表示部6の指針の指示位置を修正し、時刻表示部6で指示される時刻を正しい時刻に修正する。
そして、受信が終了すると、図4のS28で「Yes」と判定され、図3に示すように、受信開始から継続して行われていたノイズ除去処理も終了される(S5)。従って、以上により受信処理も完了する。
[第1実施形態の作用効果]
本実施形態の電波修正時計1では、ノイズ除去処理部55を備えているので、ノイズが混入したデジタル信号を、ノイズの少ないきれいなデジタル信号に変換できる。このため、ノイズを除去したデジタル信号に基づいて従来のデコード処理を行えるので、受信感度が向上し、正しい時刻情報を取得することができる。
また、本実施形態のノイズ除去処理部55は、処理対象のサンプリングデータと、過去6回のサンプリングデータとを用いて、処理対象のサンプリングデータを更新しているので、特許文献1に記載の所定周期毎にデータを平均化するエリア平均化方式に比べてリアルタイム処理に適している。すなわち、エリア平均化方式では、1つのエリア分のサンプリングデータを入手しないと平均化処理が行えないが、本実施形態では、処理対象のサンプリングデータを入手するごとにノイズ除去処理を行うことができるため、リアルタイム処理に適している。
さらに、エリア平均化方式では、複数個のサンプリング結果で、大きい周期のエリアの信号レベルを決定しているため、エリアを細かく設定するとノイズ除去の効果が下がる。すなわち、例えば、3〜5個程度のサンプリングデータで1つのエリアとすると、2〜3個程度のサンプリングデータにノイズが載っていても、そのノイズの影響を受けやすくなる。一方、例えば10個程度のサンプリングデータで1つのエリアとすると、2〜3個程度のサンプリングデータにノイズが載っていてもその影響を除去できるが、図15,16に示すように、信号の立ち下がりの位置がタイミングによって大きく変わってしまう問題がある。
これに対し、本実施形態では、1個のサンプリングデータ毎にノイズ除去処理を行っているので、特許文献1のようなエリアの分割タイミングによる信号立ち下がり位置のばらつきが生じることはない。従って、ビット同期の精度も向上できる。
なお、本実施形態では、図9に示すように、受信信号の立ち下がりタイミングに対して、処理済みサンプリングデータの立ち下がりタイミングがずれるが、このずれはノイズ除去方式の特性によるため、容易に補正できる。
例えば、図9では、100Hzのサンプリング周波数でサンプリングし、10個のサンプリングデータにおいて、Lデータが4個以下の場合は「H」と判定し、Lデータが5個以上の場合は「L」と判定する。この場合、図9(A)に示す受信信号の立ち下がりタイミングに対し、図9(E)に示すノイズ除去処理後の信号の立ち下がりタイミングは、40msec遅れるが、これは特許文献1のように分割タイミングによるばらつきではなく、ノイズ除去方式の特性によるため、その遅れ量も一定している。従って、受信成功後に補正したり、ノイズ除去方式をL優先方式(10個のサンプリングデータのうち、1個でもLデータがある場合は「L」と判定する方式)を採用することで解決できる。
さらに、本実施形態のノイズ除去処理部55は、サンプリングで取得したデータをソフト処理する際に工夫することでノイズを効果的に除去しており、追加部品等が無いので、感度を向上するための追加コストがかからず、安価に提供できる。
また、受信する標準電波の種類つまりタイムコードフォーマットが変わっても、第1記憶部511に記憶するサンプリングデータ数と、判定条件(例えばLレベルの数によって判定する場合の閾値(スレッシュホールド)を可変させるだけで対応できるので、ソフト処理を単純化でき、かつ、その処理を行うプログラムなどを記憶するために必要なROM容量も少なくて済む。従って、この点でもコストを低減できる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態について、図10〜12を参照して説明する。なお、以下の各実施形態において、前述した他の実施形態と同一または同様の構成については、同一符号を付し、説明を省略または簡略する。
前記第1実施形態のノイズ除去処理部55は、処理対象のサンプリングデータをHレベルおよびLレベルに判定する際に、第1記憶部511に記憶したデータセットにおいてLおよびHの数が多いほうとする多数決方式を採用している。
これに対し、第2実施形態のノイズ除去処理部55は、第1記憶部511に記憶したデータセットにおいてLが1つでもある場合に、処理対象のサンプリングデータをLレベルに判定するL優先方式を採用している。
このL優先方式は、Lレベルの信号中に立ち上がりノイズが入った場合に、そのノイズを効果的に除去する際に適している。
ここで、1分間に送られてくるJJYの標準電波信号を統計的に見ると、3回に2回が「0」である。「0」の信号は、0〜800msec間は「L」であり、「L」信号中に立ち上がりノイズが入る確率のほうが、「H」信号中に立ち下がりノイズが入る確率よりも高くなる。よって、前記第1実施形態のような多数決方式と、第2実施形態のL優先方式と、L優先方式とは逆に1つでもHがある場合に、処理対象のサンプリングデータをHレベルに判定するH優先方式の3つの方式の中では、立ち上がりノイズ除去に優れたL優先方式が最も有効である。
例えば、図10〜12は、「0」の信号にノイズが乗った同一の信号波形に対して、それぞれL優先方式、多数決方式、H優先方式の各方式を適用してノイズを除去した例である。
なお、図10は、4個のサンプリングデータにおいて、L≧1の時に「L」と判定し、L<1のとき、つまりすべてのサンプリングデータがHの時だけ「H」と判定するL優先方式である。図10に示すように、第2実施形態のL優先方式を用いれば、本来「L」である0〜800msec間のノイズを完全に除去できるとともに、1秒毎の信号の立ち下がりタイミングも正確に検出できる。
一方、図11は、8個のサンプリングデータにおいて、L≧4のときに「L」と判定し、L<4(H≧5)のときに「H」と判定する多数決方式である。図11に示すように、多数決方式では、本来「L」である0〜800msec間のノイズを完全には除去できていない。また、1秒毎の信号の立ち下がりタイミングも遅れて検出されている。
また、図12は、4個のサンプリングデータにおいて、H≧1(L<1)の時に「H」と判定し、H<1のとき、つまりすべてのサンプリングデータがLの時だけ「L」と判定するH優先方式である。図12に示すように、H優先方式でも、本来「L」である0〜800msec間のノイズを完全には除去できていない。また、1秒毎の信号の立ち下がりタイミングも遅れて検出されている。
[第2実施形態の作用効果]
以上に説明したように、第2実施形態のL優先方式を採用すると、特に、Lレベルの信号における立ち上がりノイズの除去と、1秒毎の信号の立ち下がりタイミングの検出に優れている。
このため、特に、1秒毎の信号の立ち下がりタイミングを検出するビット同期処理時には、第2実施形態のL優先方式を採用することで、前記立ち下がり位置を正確に検出することができる。
また、Lレベルの信号における立ち上がりノイズの除去に優れているため、JJYの「0」信号のように、Lレベルの領域が広い信号を精度良く検出できる。
なお、L優先方式では、Lレベルを優先しているためHレベル部分の信号幅が短くなる傾向にあるため、タイムコード信号の判別(P,1,0)を行う場合には、その点を補正するなどの対応を取ればよい。なお、信号幅において短くなる長さは、データセットの数で決まるため、Hレベルの信号幅も容易に補正できる。
〔第3実施形態〕
次に、本発明の第3実施形態について、図13を参照して説明する。
第3実施形態は、ノイズ除去処理部55における判定方式として、各信号「P,1,0」の波形フォーマットを考慮し、「P,1,0」の各信号において共通してLレベルとなる期間はL優先方式で処理し、「P,1,0」の各信号において共通してHレベルとなる期間はH優先方式で処理し、「P,1,0」の各信号においてLおよびHが混在する期間は多数決方式で処理したものである。
例えば、JJYの標準電波信号は、前記図2に示すように、異なる波形フォーマットの方形パルスにより「P、1、0」の各信号を送信している。ここで、図2を参照すると、0〜200msecの期間は、どの信号においても必ずLレベルとなる。また、200〜800msecの期間は、信号によってHレベルとなる場合と、Lレベルとなる場合が混在している。さらに、800〜1000msecの期間は、どの信号においても必ずHレベルとなる。
従って、0〜200msecの期間は立ち上がりのノイズを除去し、200〜800msecの期間は立ち上がり及び立ち下がりの両方のノイズを除去し、800〜1000msecの期間は立ち下がりのノイズのみを除去すればよいことが分かる。
そこで、第3実施形態のノイズ除去処理部55は、最初の立ち下がりのタイミングからの経過時間を条件として、判定方式を切り替える。すなわち、図13に示すように、第3実施形態は、8個のサンプリングデータで判定するものであり、0〜200msecの期間は「L≧1」のときに「L」とするL優先方式で処理し、200〜800msecの期間は「L≧4」のときに「L」とする多数決方式で処理し、800〜1000msecの期間は「H≧1(L<1)」のときに「H」とするH優先方式で処理している。
[第3実施形態の作用効果]
第3実施形態によれば、1秒間の信号における各期間において適切なノイズ除去方式を適用できるので、より効果的なノイズ除去を行うことができる。特に、必ずLレベルとなる0〜200msecの期間や、必ずHレベルとなる800〜1000msecの期間は、それぞれに適したL優先方式やH優先方式で処理しているので、ノイズを効果的に除去することができる。
〔第4実施形態〕
次に、本発明の第4実施形態について、図14を参照して説明する。
第4実施形態は、第3実施形態に対し、200〜800msecの期間のノイズ除去処理部55における判定方式を、多数決方式ではなく、1つ前のサンプリングデータの判定結果に応じてL優先方式およびH優先方式を選択する新たな方式としたものである。なお、第4実施形態では、0〜200msecの期間は第3実施形態と同じL優先方式で処理し、800〜1000msecの期間も第3実施形態と同じH優先方式で処理している。
具体的には、第4実施形態のノイズ除去処理部55は、図14に示すように、1つ前のサンプリングデータの判定結果が「L」のときは、5個のサンプリングデータにおいて「L≧1」のときに「L」とし、「L<1(H=5)」のときのみ「H」とするL優先方式で処理し、1つ前のサンプリングデータの判定結果が「H」のときは、4個のサンプリングデータにおいて「L<1(H≧1)」のときに「H」とし、「H<1(L=4)」のときのみ「L」とするH優先方式で処理する。
[第4実施形態の作用効果]
第4実施形態によれば、1秒間の信号における各期間において適切なノイズ除去方式を適用できるので、より効果的なノイズ除去を行うことができる。
また、200〜800msecの期間では、1つ前のサンプリングデータの判定結果に基づいてL優先方式またはH優先方式を選択しているので、ノイズを効果的に除去することができる。すなわち、図2に示すように、各信号「P,1,0」は1秒間の期間内でLレベルの期間の後にHレベルの期間に変化する。従って、このLレベルからHレベルへの切換時およびHレベルからLレベルへの切換時を除くと、信号レベルは1つ前のレベルと同じ状態である。
このように、殆どのサンプリングデータにおいては、前回の信号レベルと同じレベルであり、前回がLレベルであれば今回もLレベルである可能性が高いため、Lレベルにおけるノイズ除去に適したL優先方式で処理することで、立ち上がりノイズを効果的に除去できる。同様に、前回がHレベルであれば今回もHレベルである可能性が高いため、Hレベルにおけるノイズ除去に適したH優先方式で処理することで、立ち下がりノイズを効果的に除去できる
さらに、200〜800msecの期間においても、L優先方式またはH優先方式で処理しているので、判定方式として多数決判定方式を用いる必要がない。そして、例えば多数決判定方式では、8個程度のサンプリングデータにおけるLレベルの数を計数する必要があるとき、L優先方式やH優先方式では4〜5個のサンプリングデータにおけるLレベルの数を計数すれば同等の効果を得られるため、ソフト処理の負荷を軽減することができる。
[変形例]
なお、本発明は、前記各実施形態に限らない。
例えば、前記各実施形態において、データセットにおけるサンプリングデータの数は、多数決判定方式で7〜10個、LまたはH優先方式では4〜8個であったが、これらの数は実施にあたって適宜設定すればよい。
特に、最も効率が良いノイズ除去幅は、アンテナ3と受信回路4の特性及び受信する標準電波信号のフォーマットによって異なるため、様々なノイズ除去幅を設定したもので感度評価を行い、最も感度が良いものを選択すればよい。
そして、除去可能なノイズ幅は、サンプリングデータ数nとサンプリング幅xによって以下のように求めることができる。
すなわち、L優先方式やH優先方式では、除去可能なノイズ幅は(n−1)×x以下であり、多数決方式では(n−1)/2×x以下である。
例えば、L優先方式で、n=8であり、かつ、サンプリング周波数64Hzの場合、サンプリング幅x=15.625msecとなるので、除去可能なノイズ幅は、(8−1)×15.625=109.375msec以下となる。
また、前記各実施形態では、日本の標準電波JJYを受信する場合で説明したが、他の国の標準電波を受信するように構成してもよい。この場合、ノイズ除去の方式は、各標準電波のタイムコードフォーマットに基づいて設定すればよい。
また、前記実施形態では、処理対象のサンプリングデータと、直前のサンプリングデータとで所定数のサンプリングデータ(データセット)を設け、このデータセットを利用してノイズ処理を行っていたが、処理対象のサンプリングデータと、その前後のサンプリングデータとを利用してノイズ処理を行ってもよい。
但し、前記実施形態のように処理すれば、サンプリング処理によって処理対象のサンプリングデータを入手後、直ちにノイズ除去処理ができ、処理の負荷を抑えることができる。
さらに、前記実施形態では、ノイズ除去処理後に、ビット同期処理を行っていたが、先にビット同期処理を行ってからノイズ除去処理を行ってもよい。特に、前記第3,4実施形態では、1秒の信号内の期間によってノイズ除去の判定方式を選択しているため、最初にビット同期処理を行うことが望ましい。
また、ビット同期処理時とデコード処理時で、それぞれ最適なノイズ除去の判定方式を選択してもよい。
前記実施形態のビット同期処理では、信号の立ち下がりタイミングを検出してビット同期処理を行っていたが、標準電波の種類や受信回路の構成によってTCO信号の出力開始タイミングに信号が立ち上がるように設定されている場合には、1秒毎の信号の立ち上がりタイミングを検出してビット同期処理を行ってもよい。
また、ビット同期処理時に、前記信号の立ち下がりを検出する場合には、その立ち下がりタイミングを検出しやすくするため、L優先方式でノイズを除去してビット同期処理を行い、その後、各実施形態のノイズ除去方法でノイズ除去処理を行えばよい。
さらに、ビット同期処理時に、前記信号の立ち上がりを検出する場合には、その立ち上がりタイミングを検出しやすくするため、H優先方式でノイズを除去してビット同期処理を行い、その後、各実施形態のノイズ除去方法でノイズ除去処理を行えばよい。
その他、本発明の実施の際の具体的な構造および手順は、本発明の目的を達成できる範囲で他の構造などに適宜変更できる。
第1実施形態に係る電波修正時計の構成を示すブロック図である。 日本における標準電波「JJY」の各信号のパルス幅を示す図である。 本実施形態の受信処理を示すフローチャートである。 本実施形態のノイズ除去処理を示すフローチャートである。 本実施形態のノイズ除去処理の内容を説明する図である。 本実施形態のビット同期処理を示すフローチャートである。 本実施形態のビット同期処理を説明する図である。 本実施形態のタイムコード解析処理を示すフローチャートである。 本実施形態の立ち下がりタイミングを説明する図である。 第2実施形態のL優先方式によるノイズ除去処理の内容を説明する図である。 第2実施形態の比較として多数決方式によるノイズ除去処理の内容を説明する図である。 第2実施形態の比較としてH優先方式によるノイズ除去処理の内容を説明する図である。 第3実施形態によるノイズ除去処理の内容を説明する図である。 第4実施形態によるノイズ除去処理の内容を説明する図である。 特許文献1によるノイズ除去処理の内容を説明する図である。 特許文献1によるノイズ除去処理の内容を説明する図である。
符号の説明
1…電波修正時計、3…アンテナ、4…受信回路、5…処理手段、6…時刻表示部、51…データ記憶部、53…計時部、54…サンプリング処理部、55…ノイズ除去処理部、56…ビット同期処理部、57…デコード処理部、58…時刻情報修正部、511…第1記憶部、512…第2記憶部、513…第1判定カウンタ、514…第2判定カウンタ。

Claims (11)

  1. タイムコードが重畳された標準電波を受信する標準電波受信装置であって、
    前記標準電波を受信し、その受信信号をHレベルまたはLレベルに二値化処理して得られたタイムコード信号を出力する受信手段と、
    前記タイムコード信号を処理する処理手段とを備え、
    前記処理手段は、
    前記タイムコード信号に対して所定の周期でサンプリングを行うサンプリング処理部と、
    前記サンプリング処理部で得られた複数のサンプリングデータにおいて、処理対象のサンプリングデータを順次選択し、選択された前記処理対象のサンプリングデータを含む所定数のサンプリングデータにおけるHレベル信号またはLレベル信号の数に基づいて、選択された前記処理対象のサンプリングデータをHレベル信号またはLレベル信号に順次設定するノイズ除去処理部と、
    前記ノイズ除去処理部でHレベル信号またはLレベル信号に設定された各処理済みサンプリングデータに基づいてタイムコード信号のデコード処理を行うデコード処理部とを備える、
    ことを特徴とする標準電波受信装置。
  2. 請求項1に記載の標準電波受信装置において、
    前記ノイズ除去処理部は、
    前記所定数のサンプリングデータにおいて、
    Hレベル信号の数がLレベル信号の数よりも多い場合には、前記処理対象のサンプリングデータをHレベル信号に設定し、
    Lレベル信号の数がHレベル信号の数よりも多い場合には、前記処理対象のサンプリングデータをLレベル信号に設定し、
    Lレベル信号とHレベル信号の数が同じ場合には、前記処理対象のサンプリングデータを、予め設定したHレベル信号またはLレベル信号のいずれかに設定する
    多数決方式で処理することを特徴とする標準電波受信装置。
  3. 請求項1に記載の標準電波受信装置において、
    前記ノイズ除去処理部は、
    前記所定数のサンプリングデータにおいて、
    Lレベル信号が1つ以上含まれている場合には、前記処理対象のサンプリングデータをLレベル信号に設定し、
    すべてのサンプリングデータがHレベル信号の場合のみ、前記処理対象のサンプリングデータをHレベル信号に設定する
    L優先方式で処理することを特徴とする標準電波受信装置。
  4. 請求項1に記載の標準電波受信装置において、
    前記ノイズ除去処理部は、
    前記所定数のサンプリングデータにおいて、
    Hレベル信号が1つ以上含まれている場合には、前記処理対象のサンプリングデータをHレベル信号に設定し、
    すべてのサンプリングデータがLレベル信号の場合のみ、前記処理対象のサンプリングデータをLレベル信号に設定する
    H優先方式で処理することを特徴とする標準電波受信装置。
  5. 請求項1に記載の標準電波受信装置において、
    前記ノイズ除去処理部は、
    前記所定数のサンプリングデータにおいて、Hレベル信号の数がLレベル信号の数よりも多い場合には、前記処理対象のサンプリングデータをHレベル信号に設定し、Lレベル信号の数がHレベル信号の数よりも多い場合には、前記処理対象のサンプリングデータをLレベル信号に設定し、Lレベル信号とHレベル信号の数が同じ場合には、前記処理対象のサンプリングデータを、予め設定したHレベル信号またはLレベル信号のいずれかに設定する多数決方式と、
    前記所定数のサンプリングデータにおいて、Lレベル信号が1つ以上含まれている場合には、前記処理対象のサンプリングデータをLレベル信号に設定し、すべてのサンプリングデータがHレベル信号の場合のみ、前記処理対象のサンプリングデータをHレベル信号に設定するL優先方式と、
    前記所定数のサンプリングデータにおいて、Hレベル信号が1つ以上含まれている場合には、前記処理対象のサンプリングデータをHレベル信号に設定し、すべてのサンプリングデータがLレベル信号の場合のみ、前記処理対象のサンプリングデータをLレベル信号に設定するH優先方式とを選択可能に構成され、
    前記標準電波のタイムコードに含まれる各信号において、共通してLレベルとなる期間はL優先方式で処理し、共通してHレベルとなる期間はH優先方式で処理し、各信号においてLレベルおよびHレベルが混在する期間は多数決方式で処理する
    ことを特徴する標準電波受信装置。
  6. 請求項1に記載の標準電波受信装置において、
    前記ノイズ除去処理部は、
    前記所定数のサンプリングデータにおいて、Lレベル信号が1つ以上含まれている場合には、前記処理対象のサンプリングデータをLレベル信号に設定し、すべてのサンプリングデータがHレベル信号の場合のみ、前記処理対象のサンプリングデータをHレベル信号に設定するL優先方式と、
    前記所定数のサンプリングデータにおいて、Hレベル信号が1つ以上含まれている場合には、前記処理対象のサンプリングデータをHレベル信号に設定し、すべてのサンプリングデータがLレベル信号の場合のみ、前記処理対象のサンプリングデータをLレベル信号に設定するH優先方式とを選択可能に構成され、
    前記処理対象のサンプリングデータの1つ前のサンプリングデータがノイズ除去処理部でLレベルと設定された場合は、L優先方式で処理し、
    前記処理対象のサンプリングデータの1つ前のサンプリングデータがノイズ除去処理部でHレベルと設定された場合は、H優先方式で処理する
    ことを特徴する標準電波受信装置。
  7. 請求項1から請求項6のいずれかに記載の標準電波受信装置において、
    前記ノイズ除去処理部は、
    前記所定数のサンプリングデータを、前記処理対象のサンプリングデータと、前記処理対象のサンプリングデータの直前の複数個のサンプリングデータとで構成する
    ことを特徴とする標準電波受信装置。
  8. 請求項1から請求項7のいずれかに記載の標準電波受信装置において、
    前記ノイズ除去処理部でHレベル信号またはLレベル信号に設定された各処理済みサンプリングデータが、Hレベル信号からLレベル信号に変化する立ち下がりタイミングまたはLレベル信号からHレベル信号に変化する立ち上がりタイミングのうちの予め設定されたいずれか一方を検出し、検出した各立ち下がりタイミングまたは立ち上がりタイミングが略1秒周期でかつ所定回数連続した場合に、それらの立ち下がりタイミングまたは立ち上がりタイミングをビット同期位置と判定するビット同期処理部を備え、
    前記デコード処理部は、前記ビッ同期処理部で判定されたビット同期位置から1秒間の前記処理済みサンプリングデータを解析してタイムコードをデコードする
    ことを特徴とする標準電波受信装置。
  9. 請求項8に記載の標準電波受信装置において、
    前記デコード処理部は、前記ビット同期位置からの経過時間によって設定される所定期間におけるサンプリングデータのLレベル信号またはHレベル信号の数によってタイムコードを解析してデコードすることを特徴とする標準電波受信装置。
  10. 請求項1から請求項9のいずれかに記載の標準電波受信装置と、
    内部時刻情報を計時する計時部と、
    前記標準電波受信装置でデコードされたタイムコードに基づいて時刻情報を取得し、前記内部時刻情報を修正する時刻情報修正部と、
    前記内部時刻情報を表示する時刻表示部と、
    を有することを特徴とする電波修正時計。
  11. タイムコードが重畳された標準電波を受信する標準電波受信方法であって、
    前記標準電波を受信し、その受信信号をHレベルまたはLレベルに二値化処理して得られたタイムコード信号を出力する受信工程と、
    前記タイムコード信号を処理する処理工程とを備え、
    前記処理工程は、
    前記タイムコード信号に対して所定の周期でサンプリングを行うサンプリング処理工程と、
    前記サンプリング処理工程で得られた複数のサンプリングデータにおいて、処理対象のサンプリングデータを順次選択し、選択された前記処理対象のサンプリングデータを含む所定数のサンプリングデータにおけるHレベル信号またはLレベル信号の数に基づいて、前記処理対象のサンプリングデータをHレベル信号またはLレベル信号に順次設定するノイズ除去処理工程と、
    前記ノイズ除去処理工程でHレベル信号またはLレベル信号に設定された各処理済みサンプリングデータに基づいてタイムコード信号のデコード処理を行うデコード処理工程とを備える
    ことを特徴とする標準電波受信方法。
JP2008215465A 2008-08-25 2008-08-25 標準電波受信装置、電波修正時計および標準電波受信方法 Active JP5353117B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008215465A JP5353117B2 (ja) 2008-08-25 2008-08-25 標準電波受信装置、電波修正時計および標準電波受信方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008215465A JP5353117B2 (ja) 2008-08-25 2008-08-25 標準電波受信装置、電波修正時計および標準電波受信方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010048768A JP2010048768A (ja) 2010-03-04
JP5353117B2 true JP5353117B2 (ja) 2013-11-27

Family

ID=42065955

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008215465A Active JP5353117B2 (ja) 2008-08-25 2008-08-25 標準電波受信装置、電波修正時計および標準電波受信方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5353117B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5810978B2 (ja) * 2012-03-06 2015-11-11 カシオ計算機株式会社 時刻情報取得装置、及び、電波時計
JP5494740B2 (ja) * 2012-06-26 2014-05-21 カシオ計算機株式会社 暦表示装置
JP6131562B2 (ja) * 2012-10-15 2017-05-24 セイコーエプソン株式会社 電波修正時計および電波修正時計の信号検出方法

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4233311B2 (ja) * 2001-11-20 2009-03-04 シチズンホールディングス株式会社 電波時計、標準電波受信方法および電子機器
JP4255307B2 (ja) * 2003-04-25 2009-04-15 セイコークロック株式会社 時刻データ供給装置及び時刻データ供給方法
JP4264496B2 (ja) * 2004-08-31 2009-05-20 Okiセミコンダクタ株式会社 標準電波受信装置及びタイムコード復号方法
JP4322786B2 (ja) * 2004-11-29 2009-09-02 Okiセミコンダクタ株式会社 複数標準電波のデコード方法及び標準電波受信装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010048768A (ja) 2010-03-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8089918B2 (en) Time information receiver and radio controlled watch
US8264915B2 (en) Time information-acquiring apparatus and radio wave timepiece
EP2146257B1 (en) Time Information Obtaining Device and Radio Clock
JP5353117B2 (ja) 標準電波受信装置、電波修正時計および標準電波受信方法
JP4752916B2 (ja) 時刻情報取得装置、および、電波時計
EP2458459B1 (en) Time-Information Obtaining Apparatus and Radio-Controlled Timepiece
JP4544347B2 (ja) 時刻情報取得装置および電波時計
EP2407835B1 (en) Radio controlled timepiece
JP5083384B2 (ja) 時刻データ受信装置、及び、電波時計
JP4678057B2 (ja) 時刻情報受信装置、電波時計およびプログラム
JP4743280B2 (ja) 時刻情報受信装置、電波時計およびプログラム
JP2011214871A (ja) 時刻受信装置、電波修正時計および時刻受信装置の制御方法
JP2017015621A (ja) 電波受信装置、電波修正時計および電波受信方法
JP5625977B2 (ja) 時刻受信装置、電波修正時計及び符号化方法
JP5810978B2 (ja) 時刻情報取得装置、及び、電波時計
JP5316375B2 (ja) 時刻情報取得装置、および、電波時計
JP2016148537A (ja) 標準電波受信装置、電波修正時計、及び標準電波受信方法
JP7021585B2 (ja) 電波修正時計
JP5353108B2 (ja) 時刻受信装置、電波修正時計および時刻受信装置の制御方法
JP5217401B2 (ja) 電波受信装置および電波時計
JP2013019723A (ja) 時刻受信装置、電波修正時計およびタイムコード種別判別方法
JP6136647B2 (ja) 電波修正時計および電波修正時計のコード判定方法
JP2003114288A (ja) 電波修正時計
JP5382243B2 (ja) 時刻受信装置、電波修正時計および時刻受信装置の制御方法
JP4905523B2 (ja) 時刻情報取得装置、および、電波時計

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110627

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20121114

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20121127

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130121

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130730

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130812

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5353117

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350