JP4752916B2 - 時刻情報取得装置、および、電波時計 - Google Patents

時刻情報取得装置、および、電波時計 Download PDF

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Description

本発明は、標準時刻電波を受信してその時刻情報を取得する時刻情報取得装置、および、当該時刻情報取得装置を搭載した電波時計に関する。
現在、日本およびドイツ、イギリス、スイスなどにおいて、長波の標準時刻電波が送信所から送出されている。たとえば、日本では、福島県および佐賀県の送信所から、それぞれ、40kHzおよび60kHzの振幅変調された標準時刻電波が送出されている。標準時刻電波は、年月日時分を示すタイムコードを構成する符号の列を含み、1周期60秒で送出されるようになっている。つまり、タイムコードの周期は60秒である。
このようなタイムコードを含む標準時刻電波を受信し、受信した標準時刻電波からタイムコードを取り出して、時刻を修正することができる時計(電波時計)が実用化されている。電波時計の受信回路は、アンテナにより受信された標準時刻電波を受け入れ、標準時刻電波信号のみを取り出すためのバンドパスフィルタ(BPF)、包絡線検波などによって振幅変調された標準時刻電波信号を復調する復調回路、および、復調回路によって復調された信号に含まれるタイムコードを読み出す処理回路を備える。
従来の処理回路は、復調された信号をコンパレータで2値化して、所定のサンプリング周期で復調された信号の立ち上がりで同期をとった後、バイナリーのビット列である単位時間長(1秒)のデータ(タイムコードデータ)を取得する。さらに、処理回路は、タイムコードデータのパルス幅(つまり、ビット「1」の時間や、ビット「0」の時間)を計測し、その幅の大きさに対応して、符号「P」、「0」、「1」の何れかを決定し、決定された符号の列に基づいて時刻情報を取得する。
各国で、標準時刻電波の周波数は異なるが、たとえば、日本のJJY(佐賀県の標準電波送信所からの送信)、米国のWWWB、英国のMSFは、いずれも60kHzの周波数を使用している。したがって、日本、米国或いは英国の何れかの国で、電波時計を使用する場合には、予め、どの国で使用するかを電波時計において設定しておき、設定された国のフォーマットにしたがったタイムコードを電波時計に取得させる必要があった。
特許文献1には、立ち下りエッジを連続的に検出して、その検出結果から米国のWWWB或いは英国のMSFの何れかであるかを判断し、或いは、立ち上がりエッジを連続的に検出して、その検出結果から、日本のJJYが受信されたことを判断する電波時計が開示されている。また、特許文献2には、所定の時間において、ハイレベルとなっている時間の合計値、立ち上がりエッジのカウント値に基づいて、MSF、WWWB或いはJJYの何れの電波を受信しているかを判断する技術が提案されている。
さらに、従来の処理回路では、特許文献1,2に開示された標準時刻電波の検出の後、秒同期処理、分同期処理、符号取り込み、整合判定というプロセスを経る。それぞれのプロセスにおいて適切に処理が終了できなかった場合に、処理回路は、最初から処理をやり直す必要がある。このため、信号中に含まれるノイズの影響により処理が何度もやり直さねばならない場合があり、時刻情報が取得できるまでの時間が著しく長くなる場合がある。
なお、秒同期とは、たとえばJJYに関して、タイムコードデータにより示される符号のうち、1秒ごとに到来する符号の立ち上がりを検出することである。また、JJYにおいては、秒同期を繰り返すことで、フレームの末尾に配置されたポジションマーカー「P0」およびフレームの先頭に配置されたマーカー「M」が連続している部分を検出することができる。この連続する部分は1分(60秒)ごとに到来する。マーカー「M」の位置がタイムコードデータのうち、先頭のフレームのデータとなる。これを検出することを分同期と称する。上記分同期によりフレームの先頭が認識されるため、以後、符号取り込みが開始され、1フレーム分のデータを獲得した後に、パリティビットを調べられ、ありえない値(年月日時分が現実に起こりえない値)であるか否かが判断される(整合判定)。たとえば、分同期は、フレームの先頭を見出すものであるため、60秒の時間を要する場合がある。無論、数フレームにわたってフレームの先頭を検出するためにはその数倍の時間を要する。
WO2005/62137号公報 特開2007−147328号公報 特開2005−249632号公報
たとえば、特許文献3においては、JJYによる標準時刻電波を復調した信号を、所定のサンプリング間隔(50ms)で2値化して得られたタイムコードデータが取得され、1秒ごと(20サンプル)のバイナリーのビット列からなるデータ群がリスト化される。特許文献1に開示された装置は、このビット列と、符号「P:ポジションマーカー」を表すバイナリーのビット列のテンプレート、符号「1」を表すバイナリーのビット列のテンプレートおよび符号「0」を表すバイナリーのビット列のテンプレートとをそれぞれ比較して、その相関を求め、相関によりビット列が、符号「P」、「1」、「0」の何れに該当するかを判断する。
特許文献3に開示された技術においては、2値のビット列であるタイムコードデータを取得して、テンプレートとのマッチングを行っている。電界強度が弱い状態や復調された信号に多くのノイズが混入された状態では、取得されたタイムコードデータに多くの誤差が含まれてしまう。したがって、復調された信号からノイズを取り除くためのフィルタや、AD変換器のスレッショルドを微調整して、タイムコードデータの品質を向上させる必要があった。
本発明は、電界強度の状態や信号のノイズに影響されず、標準時刻電波の種別を判別し、かつ、秒の先頭位置を特定できる時刻情報取得装置、および、時刻情報取得装置を備えた電波時計を提供することを目的とする。
本発明の目的は、標準時刻電波を受信する受信手段と、
前記受信手段から出力されたタイムコードを含む信号を、所定のサンプリング周期でサンプリングして、各サンプル点が複数ビットにより表される値であり、かつ、タイムコードを構成する1つの符号に相当する時間長に対応する単位時間長のデータに基づき、1以上の単位時間長を有する入力波形データを生成する入力波形データ生成手段と、
各サンプル点が複数ビットにより表される値であり、前記入力波形データと同一の時間長を有し、標準時刻電波の種別ごとに当該種別を代表する1以上の単位時間長の波形データを有するとともに、当該波形データにおいて先頭位置が順次ずれている複数の予測波形データを生成する予測波形データ生成手段と、
前記入力波形データと、前記種別ごとの複数の予測波形データのそれぞれとの間の相関値を算出する相関値算出手段と、
前記相関値算出手段により算出された相関値を比較して、種別ごとに相関値の最適値を算出する相関値比較手段と、
前記種別ごとの最適値に基づいて、前記標準時刻電波の種別を判定する判定手段と、を備え
前記判定手段が、
前記判定された種別に関して最適値を示した予測波形データに基づいて、当該予測波形データにおいてタイムコードを構成する符号の先頭に対応する位置を秒の先頭位置と判断するように構成されたことを特徴とする時刻情報取得装置により達成される。
別の好ましい実施態様においては、前記予測波形データ生成手段が、日本のJJYを代表する第1の予測波形データおよび他の種別を代表する第2の予測波形データを生成し、
前記判定手段が、前記第1の予測波形データと前記入力波形データとの間の相関値の第1の最適値と、前記第2の予測波形データと前記入力波形データとの間の相関値の第2の最適値とを比較する。
より好ましい実施態様においては、前記予測波形データ生成手段が、第1の予測波形データとして、日本のJJYによる符号「0」に相当する単位時間長のデータを生成し、第2の予測波形データとして、米国のWWVBによる符号「0」に相当する単位時間長のデータを生成する。
また、別の好ましい実施態様においては、前記予測波形データ生成手段が、米国のWWVBを代表する第2の予測波形データおよび英国のMSFを代表する第3の予測波形データを生成し、
前記判定手段が、前記第2の予測波形データと前記入力波形データとの間の相関値の第2の最適値と、前記第3の予測波形データと前記入力波形データとの間の相関値の第3の最適値とを比較する。
より好ましい実施態様においては、前記予測波形データ生成手段が、第1の予測波形データとして、日本のJJYによる符号「0」に相当する単位時間長のデータを生成し、第2の予測波形データとして、米国のWWVBによる符号「0」に相当する単位時間長のデータを生成し、第3の予測波形データとして、英国のMSFによる「A=0、B=0」に相当する単位時間長のデータを生成する。
また、好ましい実施態様においては、前記判定手段が、標準時刻電波の種別を日本のJJYと判断した場合に、前記最適値を示した第1の予測波形データにおいて、ローレベルからハイレベルへの立ち上がりの位置を、秒の先頭位置と判断する。
別の好ましい実施態様においては、前記判定手段が、前記標準時刻電波の種別を米国のWWVBと判断した場合に、前記最適値を示す第2の予測波形データにおいて、ハイレベルからローレベルへの立ち下がりの位置を、秒の先頭位置と判断し、前記標準時刻電波の種別を英国のMSFと判断した場合に、前記最適値を示す第3の予測波形データにおいて、ハイレベルからローレベルへの立ち下がりの位置を、秒の先頭位置と判断する。
さらに別の好ましい実施態様においては、前記入力波形生成手段による入力波形データの生成、および、前記相関値算出手段による相関値の算出が複数回繰り返され、
前記相関値比較手段が、前記複数の予測波形データについて、同一の予測波形データについて算出された相関値を累算し、累算された相関値に基づいて、その最適値を算出する。
また、本発明の目的は、上記時刻情報取得装置と、
前記時刻情報取得装置により算出された、前記符号が示す値にしたがって、前記タイムコードを構成する日、時、分を含むコードの値を取得するデコード手段と、
前記デコード手段により取得されたコードの値に基づいて現在時刻を算出する現在時刻算出手段と、
内部クロックにより現在時刻を計時する内部計時手段と、
前記現在時刻算出手段により取得された現在時刻によって、前記内部計時手段により計時された現在時刻を修正する時刻修正手段と、
前記内部計時手段により計時された、或いは、時刻修正手段により修正された現在時刻を表示する時刻表示手段と、を備えたことを特徴とする電波時計により達成される。
本発明によれば、電界強度の状態や信号のノイズに影響されず、標準時刻電波の種別を判別し、かつ、秒の先頭位置を特定できる時刻情報取得装置、および、時刻情報取得装置を備えた電波時計を提供することが可能となる。
図1は、本実施の形態にかかる電波時計の構成を示すブロックダイヤグラムである。 図2は、本実施の形態にかかる受信回路の構成例を示すブロックダイヤグラムである。 図3は、本実施の形態にかかる信号比較回路の構成を示すブロックダイヤグラムである。 図4は、本実施の形態にかかる電波時計において実行される処理の概略を示すフローチャートである。 図5は、JJY、WWVB、および、MSFのそれぞれのフォーマットにしたがった符号の例を示す図である。 図6は、JJYによる標準時刻電波信号のフォーマットを説明する図である。 図7は、本実施の形態において利用される第1の予測波形データの例を示す図である。 図8は、本実施の形態において利用される第2の予測波形データの例を示す図である。 図9は、図4のステップ401の、標準時刻電波の種別の判定および秒パルス位置の検出処理の例をより詳細に示すフローチャートである。 図10は、図4のステップ401の、標準時刻電波の種別の判定および秒パルス位置の検出処理の例をより詳細に示すフローチャートである。 図11は、本実施の形態にかかる標準時刻電波の種別の判定および秒パルス位置の検出を模式的に示す図である。 図12は、本実施の形態にかかる標準時刻電波の種別の判定および秒パルス位置の検出を模式的に示す図である。 図13は、本実施の形態において利用される第3の予測波形データの例を示す図である。 図14は、図9および図10に引き続いて実行され得る処理の例を示すフローチャートである。 図15は、本実施の形態にかかる分先頭位置の検出(分同期)をより詳細に示すフローチャートである。 図16は、本実施の形態にかかる分先頭位置の検出処理における入力波形データと予測波形データとを概略的に示す図である。 図17は、第2の実施の形態にかかる標準時刻電波の判定処理の例を示すフローチャートである。 図18は、第2の実施の形態にかかる標準時刻電波の判定処理の例を示すフローチャートである。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。本発明の実施の形態においては、長波帯、特に60kHzの振幅変調された標準時刻電波を受信して、その信号を検波して、信号の種別を判別し、かつ、信号中に含まれるタイムコードを示す符号の列を取り出して、当該符号の列に基づいて時刻を修正する電波時計に、本発明にかかる時刻情報取得装置を設けている。
日本、米国および英国では、送信所から60kHzの標準時刻電波が送信されている。日本では、福島県および佐賀県の2つの送信所から、JJYと称される標準時刻電波が送信されているが、佐賀県の送信所から送信される標準時刻電波の周波数が60kHzである。また、米国のWWVBおよび英国のMSFも、その周波数が60kHzである。
標準時刻電波は、基本的には、年月日時分を示すタイムコードを構成する符号の列を含み、1周期60秒で送出されている。1つの符号は単位時間長(1秒)であるため、1周期では60個の符号を含み得る。
図1は、本実施の形態にかかる電波時計の構成を示すブロックダイヤグラムである。図1に示すように、電波時計10は、CPU11、入力部12、表示部13、ROM14、RAM15、受信回路16、内部計時回路17および信号比較回路18を備える。
CPU11は、所定のタイミングで、或いは、入力部12から入力された操作信号に応じてROM14に格納されたプログラムを読み出して、RAM15に展開し、当該プログラムに基づいて、電波時計10を構成する各部への指示やデータの転送などを実行する。具体的には、CPU11は、たとえば所定時間毎に受信回路16を制御して標準時刻電波を受信させて、受信回路16から得られた信号に基づくディジタルデータから、標準時刻電波の種別を判定し、判定された種別の信号フォーマットにしたがって、標準時刻電波信号に含まれる符号の列を特定し、この符号の列に基づいて内部計時回路17で計時される現在時刻を修正する処理を実行する。また、CPU11は、内部計時回路17によって計時された現在時刻を表示部13に転送する処理などを実行する。
本実施の形態においては、1以上の単位時間長の、標準時刻電波の種別ごとに、当該種別を代表するような複数の予測符号データを生成して、生成された予測符号データと、受信回路により受信された標準時刻電波から得た複数の入力波形データとを比較することで、受信した標準時刻電波の種別を判定する。標準時刻電波の種別を判定するときには、標準時刻電波の種別ごとに、当該種別を代表する予測符号データが生成される。また、同様に、予測符号データと、入力波形データを比較することで、秒の先頭や分の先頭などを特定することもできる。
入力部12は、電波時計10の各種機能の実行を指示するためのスイッチを含み、スイッチが操作されると、対応する操作信号をCPU11に出力する。表示部13は、文字盤やCPU11によって制御されたアナログ指針機構、液晶パネルを含み、内部計時回路17によって計時された現在時刻を表示する。ROM14は、電波時計10を動作させ、また、所定の機能を実現するためのシステムプログラムやアプリケーションプログラムなどを記憶する。所定の機能を実現するためのプログラムには、後述する、標準時刻電波の判定処理、秒パルスの検出処理、分先頭位置の検出処理、各種(コード)符号が示す値の取得(デコード)処理のためのプログラム等が含まれる。RAM15は、CPU11の作業領域として用いられ、ROM14から読み出されたプログラムやデータ、CPU11にて処理されたデータなどを一時的に記憶する。
受信回路16は、アンテナ回路や検波回路などを含み、アンテナ回路にて受信された標準時刻電波から復調された信号を得て、信号比較回路18に出力する。内部計時回路17は、発振回路を含み、発振回路から出力されるクロック信号を計数して現在時刻を計時し、現在時刻のデータをCPU11に出力する。
図2は、本実施の形態にかかる受信回路の構成例を示すブロックダイヤグラムである。図2に示すように、受信回路16は、標準時刻電波を受信するアンテナ回路50、アンテナ回路50により受信された標準時刻電波の信号(標準時刻電波信号)のノイズを除去するフィルタ回路51、フィルタ回路51の出力である高周波信号を増幅するRF増幅回路52、RF増幅回路52から出力された信号を検波して、標準時刻電波信号を復調する検波回路53を備え、検波回路53によって復調された信号が信号比較回路18に出力される。なお、本実施の形態においては、60kHzで振幅変調された標準時刻電波信号を受信できるようになっており、フィルタ回路51や検波回路53は、60kHzの電波を受信するように定数が定められている。
図3は、本実施の形態にかかる信号比較回路の構成を示すブロックダイヤグラムである。図3に示すように、本実施の形態にかかる信号比較回路18は、AD変換器(ADC)21、受信波形データバッファ22、予測波形データ生成部23、波形切り出し部24、相関値算出部25および相関値比較部26を有する。
ADC21は、受信回路から出力された信号を、所定のサンプリング間隔で、値が複数ビット(たとえば8ビット)により表されるディジタルデータに変換して出力する。たとえば、上記サンプリング間隔は50msであり、1秒あたり20サンプルのデータを取得することができる。受信波形データバッファ22は、前記データを順次記憶する。受信波形データバッファ22は、複数の単位時間長(1秒)のデータ(たとえば、10単位時間(10秒))を記憶することができ、新たにデータを記憶する場合には、古い順にデータを消去していく。
予測波形データ生成部23は、後述するそれぞれの処理において使用する、比較対象とする所定の時間長の予測波形データを生成する。予測波形データ生成部23において生成する予測波形データについては各処理において詳細に説明する。波形切り出し部24は、予測波形データの時間長と同じ時間長の入力波形データを、受信波形データバッファ22から取り出す。
相関値算出部25は、複数の予測波形データのそれぞれと、入力波形データとの相関値を算出する。本実施の形態においては、後述するように相関をとるために共分散を採用している。相関値比較部26は、相関値算出部25において算出された相関値を比較して、その最適値を特定する。
図4は、本実施の形態にかかる電波時計において実行される処理の概略を示すフローチャートである。図4に示す処理は、主として、CPU11およびCPU11の指示に基づく信号比較回路18により実行される。図4に示すように、CPU11および信号比較回路18(以下、説明の便宜上「CPU11等」とも称する。)は、標準時刻電波の種別を判定するとともに、判定された標準時刻電波における秒パルス位置を検出する(ステップ401)。本実施の形態においては、後述するように、入力波形データと、後述する予測波形データとの比較によって、標準時刻電波の種別およびその秒パルス位置(つまり秒の先頭位置)の取得を同時に実現できる。
処理の詳細に先立って、標準時刻電波の種別、および、日本のJJYの標準時刻電波信号のフォーマットを説明する。一般に、標準時刻電波信号においては、1秒の単位時間長の複数種の符号が、60個連なり、これにより1分の時間長を有するフレームが形成される。
図5は、JJY、WWVB、および、MSFのそれぞれのフォーマットにしたがった符号の例を示す図である。図5(a)は、日本のJJYに含まれる符号を示す図である。図5(a)に示すように、JJYには、「0」、「1」および「P」をそれぞれ示す3つの符号が含まれる。JJYの符号は、秒の先頭でローレベルからハイレベルに立ち上がる。JJYの符号「0」は、最初の800msだけハイレベルとなり、引き続く200msではローレベルとなる。符号「1」は、最初の500msだけハイレベルとなり、引き続く500msではローレベルとなる。また、符号「P」は、ポジションマーカー或いはマーカーとして使用される符号であり、最初の200msだけハイレベルとなり引き続く800msではローレベルとなる。
図5(b)は、米国のWWVBに含まれる符号を示す図である。図5(b)に示すように、WWVBには、「0」、「1」および「P」をそれぞれ示す3つの符号が含まれる。WWVBの符号は、秒の先頭でハイレベルからローレベルに立ち下がる。WWVBの符号「0」は、最初の200msだけローレベルとなり、引き続く800msではハイレベルとなる。符号「1」は、最初の500msだけローレベルとなり、引き続く500msではハイレベルとなる。また、符号「P」は、最初の800msだけローレベルとなり引き続く200msではハイレベルとなる。
図5(c)は、英国のMSFに含まれる符号を示す図である。MSFでは、JJYやWWVBと異なり、5つの符号を有し、そのうち4つは、2つのビット(A、B)のそれぞれの値を表すことができる。MSFの符号は、秒の先頭でハイレベルからローレベルに立ち下がる。「A=0、B=0」に相当する符号は、最初の100msだけローレベルとなり、引き続く900msではハイレベルとなる。「A=1、B=0」に相当する符号は、最初の200msだけローレベルとなり、引き続く800msでローレベルとなる。また、マーカーに相当する符号「M」は、最初の500msだけローレベルとなり、引き続く500msでハイレベルとなる。「A=0、B=1」に相当する符号は、最初の300msにおいて、100msずつ順次ローレベル、ハイレベル、ローレベルとなり、その後の700msでハイレベルとなる。また、「A=1、B=1」に相当する符号は、最初の300msだけローレベルとなり、引き続く700msではハイレベルとなる。
図6は、JJYによる標準時刻電波信号のフォーマットを説明する図である。図6に示すように、JJYによる標準時刻電波信号においては、1秒の単位時間長の上述した「P」、「1」および「0」を示す符号が連なっている。標準時刻電波は、60秒を1フレームとしており、1フレームには60個の符号が含まれる。また、JJYによる標準時刻電波においては、10秒ごとにポジションマーカー「P1」、「P2」、・・・或いはマーカー「M」が到来し、また、フレームの末尾に配置されたポジションマーカー「P0」およびフレームの先頭に配置されたマーカー「M」が連続している部分を検出することで、60秒ごとに到来するフレームの先頭、つまり分の先頭位置を見出すことができる。
本実施の形態においては、JJYを代表する単位時間長のデータである第1の予測波形データと、JJY以外を代表する単位時間長のデータである第2の予測波形データとを用意して、かつ、第1の予測波形データおよび第2の予測波形データのそれぞれについて、符号の先頭位置が50msずつずらされたような複数の予測波形データを生成している。本実施の形態においては、このような複数の第1の予測波形データと入力波形データとの相関値がそれぞれ算出されるとともに、複数の第2の予測波形データと入力波形データとの相関値がそれぞれ算出される。また、第1の予測波形データに関する最適な相関値と、第2の予測波形データに関する最適な相関値とが比較されて、標準時刻電波の種別を判定する。また、最適な相関値を示す予測波形データのローレベルからハイレベルへの立ち上がり、或いは、ハイレベルからローレベルへの立ち下がりから、秒パルス位置(秒の先頭位置)が検出される。
標準時刻電波の種別の判定および秒パルス位置の検出(ステップ401)の後、CPU11等は、分の先頭位置、つまり、上記1フレームの標準時刻電波信号の先頭位置を検出する(ステップ402)。ステップ402において、たとえば、標準時刻電波の種別がJJYであると判断された場合には、符号「P」を2つ連続させた、2単位時間長を有する予測波形データを生成し、予測波形データと、複数の入力波形データとの相関値を算出している。ステップ402の処理についても後に詳述する。
その後、CPU11等は、標準時刻電波信号の種々の符号(分の一の位の符号(M1)、分の十の位の符号(M10)、日時や曜日など他の符号)をデコードする(ステップ403)。
次に、本実施の形態にかかる標準時刻電波の種別の判定および秒パルス位置の検出処理(ステップ401)についてより詳細に説明する。なお、本明細書において、秒パルス位置の検出を秒同期とも称する。
図7は、本実施の形態において利用される第1の予測波形データの例、図8は、本実施の形態において利用される第2の予測波形データの例を示す図である。図7に示すように、20個の第1の予測波形データPa(1,j)〜Pa(20,j)は、それぞれ、JJYに基づく単位時間長の符号「0」のデータについて、符号の先頭位置を50msずつ順次ずらしたような値を有する。たとえば、最初の第1の予測波形データPa(1,j)(符号701参照)においては、データの先頭位置(符号700参照)と、符号の先頭とが一致している。これに対して、次の第1の波形データPa(2,j)(符号702参照)においては、データの先頭位置700に対して、符号の先頭は50ms遅れている。
また、実施の形態においては、第1の予測波形データは、入力波形データと同様に、値が複数ビット(たとえば、8ビット)により表されるディジタルデータであり、サンプリング間隔を50msとしている。したがって、隣接する第1の予測波形データ(たとえば、Pa(1,j)およびPa(2,j)は、1サンプルだけずれたものとなる。また、本実施の形態において、第1の予測波形データと入力波形データのビット数は同一である。
図8に示すように、20個の第2の予測符号データPb(1,j)〜Pb(20,j)は、それぞれ、WWVBの符号「0」のデータについて、符号の先頭位置を50msずつ順次ずらしたような値を有する。たとえば、最初の第2の予測波形データPb(1,j)(符号801参照)においては、データの先頭位置(符号800参照)と、符号の先頭とが一致している。これに対して、次の第2の波形データPb(2,j)(符号802参照)においては、データの先頭位置800に対して、符号の先頭は50ms遅れている。
第1の予測波形データと同様に、第2の予測波形データも、値が複数ビット(たとえば、8ビット)により表されるディジタルデータであり、サンプリング間隔を50msとしている。また、第2の予測波形データのビット数も、第1の予測波形データおよび入力波形データのビット数と同一である。
図9および図10は、図4のステップ401の、標準時刻電波の種別の判定および秒パルス位置の検出処理の例をより詳細に示すフローチャートである。また、図11および図12は、本実施の形態にかかる標準時刻電波の種別の判定および秒パルス位置の検出を模式的に示す図である。
図9に示すように、予測波形データ生成部23は、JJYによる符号「0」の先頭位置が50ms(1サンプル)だけ順次ずれているような、複数の第1の予測波形データPa(1,j)〜Pa(20,j)を生成するとともに(ステップ901)、WWVBによる符号「0」の先頭位置が50ms(1サンプル)だけ順次ずれているような、複数の第2の予測波形データPb(1,j)〜Pb(20,j)を生成する(ステップ902)。生成された第1の予測波形データおよび第2の予測波形データは、たとえば、予測波形データ生成部23中のバッファ(図示せず)に一時的に記憶される。
次いで、CPU11の指示にしたがって、波形切り出し部24は、受信波形データバッファ22から、1単位時間長(1秒)のデータを切り出して、入力波形データS(j)を生成する(ステップ903)。なお、処理を高速化させ、或いは、受信波形データバッファ22のサイズを小さくするために、波形切り出し部24は、1単位時間長のデータの全てが受信波形データバッファ22に格納されない状態で、S(1)、S(2)、・・・という順で順次、20個のサンプルデータを取り出していっても良い。
その後、相関値算出部25は、CPU11の指示にしたがって、入力波形データS(j)と、第1の予測波形データPa(p,j)のそれぞれとの間の相関値(共分散値)Ca(p)(p=1〜20)を算出する(ステップ904)。本実施の形態において、相関値算出部25は、入力波形データS(j)と、その平均値Sm、予測波形データPa(p,j)と、その平均値Pamとを用いて、以下の数式にしたがって、共分散値Ca(p)を算出する。図11において、符号80−1〜80−20は、それぞれ共分散算出部を示している。
Ca(p)=(1/N)*Σ((S(j)−Sm)*(Pa(p、j)−Pam))
Sm=(1/N)*Σ(S(j))、Pam=(1/N)*Σ(Pa(p、j))
なお、シグマは、j=1〜Nについてのものである。なお、上述したように、波形切り出し部24が、Sn(1)、Sn(2)、・・・という順で順次、サンプルデータを取り出していく場合には。全てのSn(j)(j=1〜N)がステップ703の当初には取得されていない。したがって、ステップ904の当初の段階では、平均値Sm=(1/N)*Σ(Sn(j))が得られない。
しかしながら、上記Ca(p)は、
Ca(p)=(1/N)Σ(S(j)*Pa(p,j))−Sm*Pm
と変形される。したがって、波形切り出し部24が、サンプルデータS(j)を取得するごとに、相関値算出部25は、S(j)*Pa(p,j)を演算して、乗算結果を、加算結果に累算することを繰り返し、最後のサンプルデータS(N)が得られたときに、相関値算出部25が、平均値Smを算出して、累算結果から、Sm*Pmを減算すればよい。
全ての相関値(共分散値)Ca(1)〜Ca(20)が取得されると、相関値比較部26は、相関値Ca(1)〜Ca(20)を比較して、最適値(この場合には最大値)Ca(X)を見出す(ステップ905、図11の符号81参照)。CPU11は、最適値Ca(X)を受け入れて、当該最適値が有効であるか否かを判断する(ステップ906)。
得られた共分散値Ca(p)の中で最大値を示すCa(X)が最も相関の高い予測波形であるが、母数の不十分な標本から得られた共分散値においては、ノイズによる偶発的な要因で最大値が出現する場合もある。このような場合を排除する目的で、たとえば、ステップ906においては、たとえば、以下のような判断基準を設け、誤検出を避ける。
(1)共分散計算に使用した入力波形データの数が既定数以上であること
(2)Ca(X)を示すxの値が複数回数出現し、かつ、複数回数xの値が等しく、その頻度が他に比べて大きいこと。(xが最頻値)
(3)既定回数以上連続してxの値が等しいこと。(最頻値の連続性)
なお、上記(1)〜(3)の判断をする場合には、図9のステップ903〜905の処理の組を複数回数実行することになる。
(4)Ca(p)の分散が規定値以下であること、
(5)Ca(p)の統計量である尖度や歪度もしくは、それに準ずる評価関数を計算し、その結果が規定値に達しているかを判断すること
無論、有効性の判断は上述した手法に限定されず、相関値の平均値や標準偏差を利用して、たとえば、相関値の極大値であっても、平均値より小さいものは有意ではないと判断しても良いし、統計において一般的な有意水準(たとえば、5パーセント)を利用しても良い。
ステップ906でNoと判断された場合には、ステップ903に戻る。その一方、ステップ906でYes、つまり、入力波形データと、第1の予測波形データとの間の共分散値の最適値Ca(X)が有効であれば、波形切り出し部24は、CPU11の指示にしたがって、受信波形データバッファ22から、1単位時間長(1秒)のデータを切り出して、入力波形データS(j)を生成する(ステップ1001)。
相関値算出部25は、CPU11の指示にしたがって、入力波形データS(j)と、第2の予測波形データPb(p,j)のそれぞれとの間の相関値(共分散値)Cb(p)(p=1〜20)を算出する(ステップ1002)。共分散値の算出は、ステップ904と同様に以下の式により算出される。また、図12において、符号82−1〜82−20は、それぞれ共分散算出部を示している。
Cb(p)=(1/N)*Σ((S(j)−Sm)*(Pb(p、j)−Pbm))
Sm=(1/N)*Σ(S(j))、Pbm=(1/N)*Σ(Pb(p、j))
全ての相関値(共分散値)Cb(1)〜Cb(20)が取得されると、相関値比較部26は、相関値Cb(1)〜Cb(20)を比較して、最適値(この場合には最大値)Cb(Y)を見出す(ステップ1003、図12の符号83参照)。CPU11は、最適値Cb(Y)を受け入れて、当該最適値が有効であるか否かを判断する(ステップ1004)。ステップ1004における有効性の判断は、ステップ906と同様である。
ステップ1004でNoと判断された場合には、ステップ1001に戻る。その一方、ステップ1004でYes、つまり、入力波形データと、第2の予測波形データとの間の共分散値の最適値Cb(Y)が有効であれば、相関値比較部26は、第1の予測波形データに関する最適値Ca(X)と、第2の予測波形データに関する最適値Cb(Y)とを比較して、Ca(X)>Cb(Y)であるかを判断する(ステップ1005)。ステップ1005でYesと判断された場合には、CPU11は、受信した標準時刻電波が、JJYによるものであると判断し、最適値Ca(X)が示す第1の予測波形データの符号「0」の先頭位置、つまり、ローレベルからハイレベルへの立ち上がりの位置を、秒パルス位置と判断する(ステップ1006)。CPU11は、秒パルス位置の情報を、RAM15に格納しておく。この秒パルス位置は、以下に述べる分先頭位置の検出等の処理で使用される。
図9、10に示す例においては、ステップ1005において、JJYであるか否かが判断され、JJY以外の標準時刻電波(WWVB或いはMSF)を比較していないが、無論、標準時刻電波が、WWVBによるものであるかMSFによるものであるかを比較しても良い。
図13は、第3の予測波形データの例、図14は、図9および図10に引き続いて実行され得る処理の例を示すフローチャートである。図13に示すように、20個の第3の予測波形データPc(1,j)〜Pc(20,j)は、それぞれ、MSFに基づく単位時間長の符号「A=0、B=0」のデータについて、符号の先頭位置を50msずつ順次ずらしたような値を有する。たとえば、最初の第3の予測波形データPc(1,j)(符号1301参照)においては、データの先頭位置(符号1300参照)と、符号の先頭とが一致している。これに対して、次の第3の波形データPc(2,j)(符号1302参照)においては、データの先頭位置1300に対して、符号の先頭は50ms遅れている。
図14に示すように、ステップ1005でNoと判断された場合には、予測波形データ生成部23は、MSFによる符号「A=0、B=0」の先頭位置が50ms(1サンプル)だけ順次ずれているような、複数の第3の予測波形データPc(1,j)〜Pc(20,j)を生成する(ステップ1401)。
次いで、CPU11の指示にしたがって、波形切り出し部24は、受信波形データバッファ22から、1単位時間長(1秒)のデータを切り出して、入力波形データS(j)を生成する(ステップ1402)。その後、相関値算出部25は、CPU11の指示にしたがって、入力波形データS(j)と、第3の予測波形データPc(p,j)のそれぞれとの間の相関値(共分散値)Cc(p)(p=1〜20)を算出する(ステップ1403)。
共分散値の算出は、ステップ904やステップ1002と同様に以下の式により算出される。
Cc(p)=(1/N)*Σ((S(j)−Sm)*(Pc(p、j)−Pcm))
Sm=(1/N)*Σ(S(j))、Pcm=(1/N)*Σ(Pc(p、j))
全ての相関値(共分散値)Cc(1)〜Cc(20)が取得されると、相関値比較部26は、相関値Cc(1)〜Cc(20)を比較して、最適値(この場合には最大値)Cc(Z)を見出す(ステップ1404)。CPU11は、最適値Cc(Z)を受け入れて、当該最適値が有効であるか否かを判断する(ステップ1405)。ステップ1405における有効性の判断は、ステップ906やステップ1004と同様である。
ステップ1405でNoと判断された場合には、ステップ1402に戻る。その一方、ステップ1405でYes、つまり、入力波形データと、第3の予測波形データとの間の共分散値の最適値Cc(Z)が有効であれば、相関値比較部26は、第2の予測波形データに関する最適値Cb(Y)と、第3の予測波形データに関する最適値Cc(Z)とを比較して、Cb(Y)>Cc(Z)であるかを判断する(ステップ1406)。ステップ1406でYesと判断された場合には、CPU11は、受信した標準時刻電波が、WWVBによるものであると判断し、最適値Cb(Y)が示す、第2の予測波形データにおける符号「0」の先頭位置、つまり、ハイレベルからローレベルへの立ち下がりの位置を、秒パルス位置と判断する(ステップ1407)。CPU11は、秒パルス位置の情報を、RAM15に格納しておく。
ステップ1406でNoと判断された場合には、CPU11は、受信した標準時刻電波が、MSFによるものであると判断し、最適値Cc(Z)が示す、第3の予測波形データにおける符号「A=0、B=0」の先頭位置、つまり、ハイレベルからローレベルへの立ち下がりの位置を、秒パルス位置と判断する(ステップ1408)。CPU11は、秒パルス位置の情報を、RAM15に格納しておく。
このように、図9および図10に示す処理に、図14に示す処理を加えることにより、WWVBおよびMSFの何れかを判断することも可能となる。
次に、分先頭位置の検出について詳細に説明する。以下、ステップ1005においてYesと判断され、受信した標準時刻電波がJJYであった場合について説明する。なお、
分先頭位置の検出を分同期とも称する。
図15は、本実施の形態にかかる分先頭位置の検出(分同期)をより詳細に示すフローチャートである。秒同期によって、すでに秒パルス位置(秒の先頭位置)は確定している。また、図6に示すように、JJYにおいては、分先頭位置では、その前後(60秒および1秒)で、符号「P」(デューティ20%の符号)が連続している。そこで、JJYについての分同期においては、符号「P」が連続している形態の2単位時間長の予測波形データを生成する。また、それぞれ秒パルス位置(秒先頭位置)から開始される2単位時間長(2秒)の入力波形データを60個生成する。予測波形データと、60個の入力波形データの各々との相関値を算出することにより60個の相関値(共分散値)C(1)〜C(60)を得ることができる。
図15に示すように、予測波形データ生成部23は、CPU11からの指示にしたがって、符号「P」を2つ連ねた形態の2単位時間長の予測波形データPd(j)を生成する(ステップ1501)。図16に示すように、この予測波形データ(符号1600参照)は、単位時間長(1秒)において最初の200msがハイレベルで残りの800msがローレベルであるような波形を2つ連ねたものである。
次いで、秒先頭位置を特定するためのパラメータiが初期化され、CPU11の指示にしたがって、波形切り出し部24は、受信波形データバッファ22から秒先頭位置から2単位時間長(2秒)の入力波形データSn(i,j)を取得する(ステップ1503)。相関値算出部25は、入力波形データSn(i,j)と、予測波形データPd(j)との相関値(共分散値)Cd(i)を算出する(ステップ1504)。共分散値の算出は、秒同期処理と同様であるため説明を省略する。
CPU11は、パラメータiが60であるか否かを判断し(ステップ1505)、ステップ1505でNoと判断された場合には、パラメータiをインクリメントする(ステップ1506)。引き続くステップ1503においては、CPU11の指示にしたがって、波形切り出し部24は、次の秒先頭位置(つまり、先の入力波形データの秒先頭位置から20サンプルだけ後ろの位置)から2単位時間長(2秒)の入力波形データSn(i,j)を取得する。以下、新たに取得した入力波形データSn(i,j)と予測波形データPd(j)との間で共分散値が算出される。
図16は、本実施の形態にかかる分先頭位置の検出処理における入力波形データと予測波形データとを概略的に示す図である。図16に示すように、入力波形データSn(1,j)は、ある秒先頭位置からの2単位時間長のデータ1601、1602から構成される。次の入力波形データSn(2,j)は、次の秒先頭位置からの2単位時間長のデータ1602、1603から構成される。このように、Sn(n−1,j)とSn(n,j)とは、単位時間長(1秒)だけ秒先頭位置がずれたデータとなっている。最後尾の入力波形データSn(60,j)は、先頭の入力波形データSn(1,j)から59秒ずれた2単位時間長のデータ1659、1660から構成される。
入力波形データS(1,j)、S(2,j)、S(3,j)、・・・、S(60,j)について、それぞれ、予測波形データとの共分散値が算出される。図16においては、図示の便宜上、Sn(1,j)、Sn(2,j)、Sn(3,j)、・・・、Sn(60,j)との間で共分散を算出する予測波形データを、Pd(1,j)、Pd(2,j)、Pd(3,j)、・・・、Pd(60,j)としているが、実際にはこれらは同じ値Pd(j)である。
全ての相関値(共分散値)Cd(1)〜Cd(60)が取得されると、相関値比較部26は、相関値Cd(1)〜Cd(60)を比較して、最適値(この場合には最大値)Cd(X)を見出す(ステップ1507)。CPU11は、最適値Cd(X)を受け入れて、当該最適値が有効であるか否かを判断する(ステップ1508)。有効であるか否かの判断も秒同期処理の場合(図9のステップ906)と同様である。ステップ1508でNoと判断された場合には、ステップ1502に戻り、波形切り出し部24は、CPU11の指示にしたがって、受信波形バッファ22に格納された、先の処理に用いられたデータとは別の入力波形データを取得する。
ステップ1508でYesと判断された場合には、CPU11は、最適値Cd(X)が示す入力波形データにおいて、2番目の符号「P」の先頭位置、つまり、2番目のローレベルからハイレベルへの立ち上がりの位置を、分の先頭位置と判断する(ステップ1509)。CPU11は、分の先頭位置の情報を、RAM15に格納しておく。
その後、CPU11は、分の先頭位置から、順次60個の符号を取り込み、符号の値を判別して、符号をデコードする(図4のステップ403)。判別された符号の値から現在時刻を得ることができる。したがって、CPU11は、得られた現在時刻に基づいて、内部計時回路17において計時された現在時刻を修正するとともに、得られた現在時刻を表示部13に表示する。
本実施の形態によれば、波形切り出し部24は、受信波形データバッファ22から、受信回路から出力されたタイムコードを含む信号を、所定のサンプリング周期でサンプリングして、各サンプル点が複数ビットにより表される値であり、かつ、タイムコードを構成する1つの符号に相当する時間長に対応する単位時間長のデータに基づき、1以上の単位時間長を有する入力波形データを生成する。また、予想波形データ生成部23は、各サンプル点が複数ビットにより表される値であり、前記入力波形データと同一の時間長を有し、標準時刻電波の種別ごとに、当該種別を代表する1以上の単位時間長を有する予測波形データ(第1の予測波形データや第2の予測波形データ)を生成する。相関値算出部25は、種別ごとの予測波形データのそれぞれとの間の相関値を算出し、相関値比較部26は、種別ごとに相関値の最適値を算出する。CPU11は、前記種別ごとの最適値に基づいて、前記標準時刻電波の種別を判定する。このように、入力波形データと、予想波形データとの相関値を算出し、種別ごとの相関値の最適値を比較して、標準時刻電波の種別を判定することにより、電界強度が弱い場合や、信号にノイズが多く含まれる場合にも入力波形データの形状に依存せずに、正確かつ高速に、標準時刻電波の種別を判定することが可能となる。
また、本実施の形態によれば、CPU11は、判定された種別に関して最適値を示した予測波形データに基づいて、当該予測波形データにおいてタイムコードを構成する符号の先頭に対応する位置を秒の先頭位置と判断する。すなわち、本実施の形態においては、標準時刻電波の種別の判定とともに、秒同期(秒の先頭位置の判定)を行なうことが可能となる。
たとえば、本実施の形態においては、予測波形データ生成部23が、日本のJJYを代表する第1の予測波形データおよび他の種別(たとえばWWVB)を代表する第2の予測波形データを生成して、前記第1の予測波形データと前記入力波形データとの間の相関値の第1の最適値と、前記第2の予測波形データと前記入力波形データとの間の相関値の第2の最適値とを比較する。第1の最適値が、第2の最適値よりも良好さを示す値であれば、標準時刻電波の種別をJJYであると判断することができる。
より詳細には、本実施の形態においては、予測波形データ生成部23が、第1の予測波形データとして、JJYによる符号「0」に相当する単位時間長のデータを生成し、第2の予測波形データとして、WWVBによる符号「0」に相当する単位時間長のデータを生成する。これにより、単純なデータ構成の予測波形データを用いた相関値の算出および標準時刻電波の種別の判定が可能となる。
また、本実施の形態においては、予測波形データ生成部23は、WWVBを代表する第2の予測波形データおよびMSFを代表する第3の予測波形データを生成し、前記判定手段が、前記第2の予測波形データと前記入力波形データとの間の相関値の第2の最適値と、前記第3の予測波形データと前記入力波形データとの間の相関値の第3の最適値とを比較する。これにより、標準時刻電波が、WWVBによるものであるか或いはMSFによるものであるかを判断することも可能となる。
より詳細には、予測波形データ生成部23は、第3の予測波形データとして、MSFによる「A=0、B=0」に相当する単位時間長のデータを生成する。したがって、単純なデータ構成の予測波形データを用いた相関値の算出および標準時刻電波の種別の判定が可能となる。
たとえば、CPU11は、標準時刻電波の種別をJJYと判断した場合に、最適値を示した第1の予測波形データにおいて、ローレベルからハイレベルへの立ち上がりの位置を、秒の先頭位置と判断する。また、CPU11は、標準時刻電波の種別をWWVBと判断した場合に、最適値を示す第2の予測波形データにおいて、ハイレベルからローレベルへの立ち下がりの位置を、秒の先頭位置と判断し、標準時刻電波の種別をMSFと判断した場合に、最適値を示す第3の予測波形データにおいて、ハイレベルからローレベルへの立ち下がりの位置を、秒の先頭位置と判断する。これにより、複雑な処理を経ることなく、また、ノイズなどに影響される入力波形データの形状に依存せずに、秒の先頭位置を判断することが可能となる。
次に、第2の実施の形態について説明する。第1の実施の形態においては、共分散の最適値(たとえばCa(X)、Cb(Y))の有効性を判断して、当該最適値が有効であるときに、最適値を比較して、標準時刻電波の種別を判定するとともに、判定された標準時刻電波における秒の先頭位置を特定している。このような構成に限定されず、最適値の有効性を判断することなく、標準時刻電波の種別を判定しても良い。
図17および図18は、第2の実施の形態にかかる標準時刻電波の判定処理の例を示すフローチャートである。図17において、ステップ1701〜1703は、図9のステップ901〜903と同様である。
ステップ1703の後、相関値算出部25は、CPU11の指示にしたがって、入力波形データS(j)と、第1の予測波形データPa(p,j)のそれぞれとの間の相関値(共分散値)Ca(p)(p=1〜20)を算出する(ステップ1704)。共分散値の算出も、ステップ904と同様である。全ての相関値(共分散値)Ca(1)〜Ca(20)が取得されると、相関値比較部26は、相関値Ca(1)〜Ca(20)を比較して、最適値(この場合には最大値)Ca(X)を見出す(ステップ1705)。
また、相関値算出部25は、CPU11の指示にしたがって、入力波形データS(j)と、第2の予測波形データPb(p,j)のそれぞれとの間の相関値(共分散値)Cb(p)(p=1〜20)を算出する(ステップ1706)。全ての相関値(共分散値)Cb(1)〜Cb(20)が取得されると、相関値比較部26は、相関値Cb(1)〜Cb(20)を比較して、最適値(この場合には最大値)Cb(Y)を見出す(ステップ1707)。
相関値比較部26は、第1の予測波形データに関する最適値Ca(X)と、第2の予測波形データに関する最適値Cb(Y)とを比較して、Ca(X)>Cb(Y)であるかを判断する(ステップ1708)。ステップ1708でYesと判断された場合には、CPU11は、受信した標準時刻電波が、JJYによるものであると判断する(ステップ1709)。
第2の実施の形態においては、ステップ1707でNoと判断された場合には、受信した標準時刻電波がWWVBによるものであるか、MSFによるものであるかを判断している。図18に示すように、予測波形データ生成部23は、MSFによる符号「A=0、B=0」の先頭位置が50ms(1サンプル)だけ順次ずれているような、複数の第3の予測波形データPc(1,j)〜Pc(20,j)を生成する(ステップ1801)。また、波形切り出し部24は、受信波形データバッファ22から、1単位時間長(1秒)のデータを切り出して、入力波形データS(j)を生成する(ステップ1802)。
その後、相関値算出部25は、CPU11の指示にしたがって、入力波形データS(j)と、第2の予測波形データPb(p,j)のそれぞれとの間の相関値(共分散値)Cb(p)(p=1〜20)を算出し(ステップ1803)、その後、相関値比較部26は、相関値Cb(1)〜Cb(20)を比較して、最適値(この場合には最大値)Cb(Y)を見出す(ステップ1804)。なお、ステップ1706、1707において、共分散値の算出および最適値の選択は既に行なわれているため、ステップ1803、1804は省略しても良い。
相関値算出部25は、CPU11の指示にしたがって、入力波形データS(j)と、第3の予測波形データPc(p,j)のそれぞれとの間の相関値(共分散値)Cc(p)(p=1〜20)を算出し(ステップ1805)、その後、相関値比較部26は、相関値Cc(1)〜Cc(20)を比較して、最適値(この場合には最大値)Cc(Z)を見出す(ステップ1806)。
次いで、相関値比較部26は、第2の予測波形データに関する最適値Cb(Y)と、第3の予測波形データに関する最適値Cc(Z)とを比較して、Cb(Y)>Cc(Z)であるかを判断する(ステップ1807)。ステップ1807でYesと判断された場合には、CPU11は、受信した標準時刻電波が、WWVBによるものであると判断する(ステップ1808)。その一方、ステップ1807でNoと判断された場合には、CPU11は、受信した標準時刻電波が、MSFによるものであると判断する(ステップ1809)。
なお、第2の実施の形態においては、標準時刻電波の種別が判断された後、秒同期、つまり、秒の先頭位置を特定する処理を行なっても良い。この場合には、入力波形データS(j)と、判定された種別にかかる予測波形データ(たとえば、JJYと判定された場合には、第1の予測波形データPa(1,j)〜Pa(20,j))との共分散を算出し、その最適値を得て、最適値が有効であると判断された場合に、当該有効な最適値が示す符号の先頭位置を、秒パルス位置(秒の先頭位置)と判断しても良い。
或いは、ステップ1709、1808、1809のそれぞれにおいて、それぞれ、標準時刻電波の種別を判断することに加えて、CPU11が、最適値が示す予測波形データにおける、所定の符号(JJYやWWVBであれば符号「0」、MSFであれば符号「A=0、B=0」)の先頭位置を、秒パルス位置と判断しても良い。
本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。
たとえば、前記実施の形態においては、JJYを代表する第1の予測波形データとして、JJYによる符号「0」の先頭位置が所定時間長(50ms)だけ順次ずれているような、複数の第1の予測波形データが生成されている。また、WWVBを代表する第2の予測波形データとして、WWVBによる符号「0」の先頭位置が所定時間長(50ms)だけ順次ずれているような、複数の第2の予測波形データが生成されている。さらに、MSFを代表する第3の予測波形データとして、MSFによる符号「A=0、B=0」の先頭位置が所定時間長(50ms)だけ順次ずれているような、複数の第3の予想波形データが生成されている。
これは、JJY、WWVB、MSFのそれぞれにおいて、符号「0」、符号「0」および符号「A=0、B=0」の出現頻度が、他の符号より高いため、これら符号を用いて、予測符号データを生成し、入力波形データと比較することで、より適した共分散値を得ることができるからである。しかしながら、これに限定されること無く、以下のような予測波形データを生成しても良い。
たとえば、JJYにしたがった実際の所定期間にわたるタイムコードに関して、複数の単位時間長の符号に切り出し、単位時間長の符号のサンプル点ごとの平均値を示す予測波形データを生成し、その先頭位置が50ms(1サンプル)だけ順次ずれるような複数の第1の予測波形データを生成しても良い。この例では、ある特定の時刻を先頭時刻として、M秒、たとえば、60秒分の複数の符号について、単位時間長(1秒)の符号Ck(j)(k=1〜M、j=1〜20)ごとに、対応するサンプル点の値をそれぞれ累算する。そして、サンプル点の累算値を、符号の総数Mで除算することで、サンプル点ごとの平均値を得ることができる。すなわち、得られた予測波形データS(j)は、以下のような値となる。
S(j)=Σ(Ck(j)/M
ただし、上記式において、Σはk(k=1〜M)に関するものである。また、j=1〜20である。
WWVBおよびMSFについても、それぞれ、どうように、実際の所定期間にわたるタイムコードに関して、単位時間長の符号のサンプル点の平均値を示す予測波形データを生成し、その先頭位置が50ms(1サンプル)だけ順次ずれるような複数の第2の予測波形データおよび第3の予測波形データを生成しても良い。
また、標準時刻電波の種別の判定(および同時に行われ得る秒同期)において、複数回にわたって入力波形データを生成し、それぞれ、入力波形データと、複数の予測波形データとの相関値(共分散値)を算出し、関連する予測波形データ(同一の予測波形データ)について、相関値を累算し、最終的に、累算された相関値を参照して、その最適値を見出しても良い。累算された相関値を使用することにより、相関値において、入力波形データに含まれるノイズの影響を小さくすることが可能となる。分同期においても、複数回にわたって入力波形データを生成し、それぞれ、入力波形データと、複数の予測波形データとの相関値(共分散値)を算出し、関連する予測波形データ(同一の予測波形データ)について、相関値を累算し、最終的に、累算された相関値を参照して、その最適値を見出しても良い。
このように、累算した相関値を利用することにより、ノイズの影響をより適切に排除することができ、より正確に標準時刻電波の種別の判定が可能となる。
また、前記実施の形態にかかる標準時刻電波の判定においては、単位時間長の入力波形データおよび予測波形データが生成されている。しかしながら、データ長はこれに限定されるものではなく、1以上の単位時間長、たとえば、2単位時間長のデータを生成しても良い。この場合には、波形切り出し部24は、受信波形データバッファ22は、2単位時間長の入力波形データを生成する。また、予測波形データ生成部23は、単位時間長の予測波形データを2つ連続させたような第1の予測波形データないし第3の予測波形データを生成する。無論、2単位時間長よりデータ長を長くしても良いことは言うまでもない。
また、前記実施の形態においては、相関値として共分散値を利用したがこれに限定されるものではない。たとえば、相関値として、差分の絶対値の総和である残差を利用しても良い。或いは、共分散や残差の代わりに、相互相関係数を利用しても良い。
10 電波時計
11 CPU
12 入力部
13 表示部
14 ROM
15 RAM
16 受信回路
17 内部時計回路
18 信号比較回路
21 ADC
22 受信波形データバッファ
23 予測波形データ生成部
24 波形切り出し部
25 相関値算出部
26 相関値比較部

Claims (9)

  1. 標準時刻電波を受信する受信手段と、
    前記受信手段から出力されたタイムコードを含む信号を、所定のサンプリング周期でサンプリングして、各サンプル点が複数ビットにより表される値であり、かつ、タイムコードを構成する1つの符号に相当する時間長に対応する単位時間長のデータに基づき、1以上の単位時間長を有する入力波形データを生成する入力波形データ生成手段と、
    各サンプル点が複数ビットにより表される値であり、前記入力波形データと同一の時間長を有し、標準時刻電波の種別ごとに当該種別を代表する1以上の単位時間長の波形データを有するとともに、当該波形データにおいて先頭位置が順次ずれている複数の予測波形データを生成する予測波形データ生成手段と、
    前記入力波形データと、前記種別ごとの複数の予測波形データのそれぞれとの間の相関値を算出する相関値算出手段と、
    前記相関値算出手段により算出された相関値を比較して、種別ごとに相関値の最適値を算出する相関値比較手段と、
    前記種別ごとの最適値に基づいて、前記標準時刻電波の種別を判定する判定手段と、を備え
    前記判定手段が、
    前記判定された種別に関して最適値を示した予測波形データに基づいて、当該予測波形データにおいてタイムコードを構成する符号の先頭に対応する位置を秒の先頭位置と判断するように構成されたことを特徴とする時刻情報取得装置。
  2. 前記予測波形データ生成手段が、日本のJJYを代表する第1の予測波形データおよび他の種別を代表する第2の予測波形データを生成し、
    前記判定手段が、前記第1の予測波形データと前記入力波形データとの間の相関値の第1の最適値と、前記第2の予測波形データと前記入力波形データとの間の相関値の第2の最適値とを比較することを特徴する請求項1に記載の時刻情報取得装置。
  3. 前記予測波形データ生成手段が、第1の予測波形データとして、日本のJJYによる符号「0」に相当する単位時間長のデータを生成し、第2の予測波形データとして、米国のWWVBによる符号「0」に相当する単位時間長のデータを生成することを特徴とする請求項2に記載の時刻情報取得装置。
  4. 前記予測波形データ生成手段が、米国のWWVBを代表する第2の予測波形データおよび英国のMSFを代表する第3の予測波形データを生成し、
    前記判定手段が、前記第2の予測波形データと前記入力波形データとの間の相関値の第2の最適値と、前記第3の予測波形データと前記入力波形データとの間の相関値の第3の最適値とを比較することを特徴とする請求項2に記載の時刻情報取得装置。
  5. 前記予測波形データ生成手段が、第1の予測波形データとして、日本のJJYによる符号「0」に相当する単位時間長のデータを生成し、第2の予測波形データとして、米国のWWVBによる符号「0」に相当する単位時間長のデータを生成し、第3の予測波形データとして、英国のMSFによる「A=0、B=0」に相当する単位時間長のデータを生成することを特徴とする請求項4に記載の時刻情報取得装置。
  6. 前記判定手段が、標準時刻電波の種別を日本のJJYと判断した場合に、前記最適値を示した第1の予測波形データにおいて、ローレベルからハイレベルへの立ち上がりの位置を、秒の先頭位置と判断するように構成されたことを特徴とする請求項3に記載の時刻情報取得装置。
  7. 前記判定手段が、前記標準時刻電波の種別を米国のWWVBと判断した場合に、前記最適値を示す第2の予測波形データにおいて、ハイレベルからローレベルへの立ち下がりの位置を、秒の先頭位置と判断し、前記標準時刻電波の種別を英国のMSFと判断した場合に、前記最適値を示す第3の予測波形データにおいて、ハイレベルからローレベルへの立ち下がりの位置を、秒の先頭位置と判断するように構成されたことを特徴とする請求項5に記載の時刻情報取得装置。
  8. 前記入力波形生成手段による入力波形データの生成、および、前記相関値算出手段による相関値の算出が複数回繰り返され、
    前記相関値比較手段が、前記複数の予測波形データについて、同一の予測波形データについて算出された相関値を累算し、累算された相関値に基づいて、その最適値を算出することを特徴とする請求項1ないし7のいずれか一項に記載の時刻情報取得装置。
  9. 請求項3または7に記載の時刻情報取得装置と、
    前記時刻情報取得装置により算出された、前記符号が示す値にしたがって、前記タイムコードを構成する日、時、分を含むコードの値を取得するデコード手段と、
    前記デコード手段により取得されたコードの値に基づいて現在時刻を算出する現在時刻算出手段と、
    内部クロックにより現在時刻を計時する内部計時手段と、
    前記現在時刻算出手段により取得された現在時刻によって、前記内部計時手段により計時された現在時刻を修正する時刻修正手段と、
    前記内部計時手段により計時された、或いは、時刻修正手段により修正された現在時刻を表示する時刻表示手段と、を備えたことを特徴とする電波時計。
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