JP5352823B2 - シュリンクラベルおよびラベル付き容器 - Google Patents

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Description

本発明は、シュリンクラベルおよびラベル付き容器に関する。
現在、お茶や清涼飲料水等の飲料用容器として、PETボトルなどのプラスチック製ボトルや、ボトル缶等の金属製ボトル等が広く用いられている。これらの容器には、表示や意匠性向上、ボトルへの強度補強やその他の機能性付与のためプラスチックラベルを装着する場合が多く、このプラスチックラベルには、装飾性、加工性(容器への追従性)、広い表示面積等のメリットから、シュリンクラベルが広く使用されている。通常これらのラベル表面には、文字やデザインなどの装飾性付与や、傷防止、滑り性などの機能性付与の目的で、印刷インキ(コーティング剤)が、塗布・印刷されている。
上記プラスチックラベルには、梱包輸送中の容器同士のこすれによる傷を解決するために滑り性が求められており、具体的には、アクリル樹脂をベース樹脂としたコーティング層中にワックスやシリコーンオイル等の滑剤を添加する方法が提案されている(特許文献1〜3参照)。
しかしながら、ワックスを含有するコーティング層が設けられたシュリンクラベルは滑り性は有するものの、ワックスによりラベル表面に凹凸が形成されているため、シュリンクラベルの製造工程、ラベル装着工程において、シュリンクラベル表面のコーティング層の凹凸が機械部品(ニップロール等)と接触することでワックスやアクリル樹脂が削り取られ、白粉がロール等に付着する「粉吹き」の現象が生じ、生産性の低下を招くという問題があった。上記「粉吹き」に対しては、ベース樹脂であるアクリル樹脂のガラス転移温度を高くすることによる削れ防止の対策もとられているが、その場合には、コーティング層が硬くなり、シュリンク加工に対する追従性が低下して収縮白化を起こすという問題が生じていた。
また、シリコーンオイルを含有するコーティング層が設けられたラベルは、シリコーンオイルとラベル基材との密着性やアクリル樹脂との相溶性が不十分であり、ラベル製造工程やボトル流通過程において、コーティング層表面のシリコーンオイルがロール等へ転移してコーティング層からなくなってしまい、それに伴って滑り性が低下し、コーティング層が削れやすくなる(粉吹きが発生する)という問題があった。
特開2002−114937号公報 特開2005−266747号公報 特開2002−327149号公報
従って、本発明の目的は、滑り性、基材とコーティング層との密着性が良好であり、ラベル製造工程、装着工程などにおいて「粉吹き」が生じないシュリンクラベルを提供することにある。さらに、耐熱性およびシュリンク加工(収縮加工)に対する追従性に優れたシュリンクラベルを提供する。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討した結果、シュリンクラベルのコーティング層を形成するベース樹脂として、特定のケイ素含有量のポリオルガノシロキサン構造を含むアクリル樹脂(シリコーングラフトアクリル樹脂)を用いることによって、滑り性と基材とコーティング層との密着性を両立させ、ラベル製造工程、装着工程などにおいて「粉吹き」が生じないシュリンクラベルを得ることができることを見出し、本発明を完成した。さらに、アクリル樹脂のガラス転移温度(Tg)を特定範囲に制御することやベース樹脂としてセルロース系樹脂を添加することによって、基材への密着性、耐熱性、シュリンク加工に対する追従性がさらに向上したシュリンクラベルを得ることができることを見出した。
すなわち、本発明は、ラベル基材の少なくとも一方の面側にコーティング層を有するシュリンクラベルであって、該コーティング層が、ケイ素含有量がSiO2換算で1〜80重量%であるポリオルガノシロキサン構造を含むアクリル樹脂を50重量%以上含有し、さらにエステル化セルロース樹脂を含有するベース樹脂から構成され、前記ベース樹脂の、前記コーティング層中の含有量が95〜100重量%であり、前記ポリオルガノシロキサン構造を含むアクリル樹脂のガラス転移温度が20〜150℃であり、前記ポリオルガノシロキサン構造を含むアクリル樹脂と前記エステル化セルロース樹脂の配合比(前者/後者)が55/45〜90/10(重量比)であることを特徴とするシュリンクラベルを提供する。
さらに、本発明は、容器に、前記のシュリンクラベルを、コーティング層が最外面になるように装着したラベル付き容器を提供する。
本発明のシュリンクラベルは、ラベル表面の滑り性、及び、基材とコーティング層との密着性が良好であるため、ラベル製造工程、装着工程、梱包輸送工程などにおける粉やこすれ傷の発生を防止できる。また、耐熱性、シュリンク加工に対する追従性が良好であるため、収縮白化やブロッキングなどが生じにくく、生産性が向上する。
以下に、本発明のシュリンクラベルについて、さらに詳細に説明する。
本発明のシュリンクラベルは、ラベル基材の少なくとも一方の面側にコーティング層を有する。上記コーティング層は、ポリオルガノシロキサン構造を含むアクリル樹脂(以下、「シリコーングラフトアクリル樹脂」と称する場合がある)を主成分とする樹脂をベース樹脂として構成される。なお、上記ベース樹脂とは、コーティング層を形成するために必要な主たる樹脂成分をいう。上記ベース樹脂のコーティング層中の含有量は、特に限定されないが、90重量%以上(90〜100重量%)が好ましく、より好ましくは95〜100重量%である。
本発明のベース樹脂に用いられるシリコーングラフトアクリル樹脂は、分子中にポリオルガノシロキサン(シリコーン)構造を含むアクリル樹脂である。具体的には、(メタ)アクリロイル基を含有するシリコーンオイルとその他のアクリルモノマー(アクリル系単量体)とを必須のモノマー成分とする共重合体である。
上記(メタ)アクリロイル基を含有するシリコーンオイル((メタ)アクリル変性シリコーンオイル)は、主鎖がシロキサン結合からなるポリシロキサンの側鎖または末端に(メタ)アクリロイル基含有の置換基を有する変性シリコーンオイルである。上記主鎖を構成するポリシロキサンは、特に限定されないが、例えば、全ての側鎖、末端がメチル基からなるジメチルシリコーン、側鎖の一部にフェニル基を含むメチルフェニルシリコーン、側鎖の一部が水素であるメチルハイドロジェンシリコーンなどが挙げられる。また、水酸基やアミノ基等の他の置換基を有していてもよい。
上記(メタ)アクリル変性シリコーンオイルにおける(メタ)アクリロイル基含有の置換基の結合位置は特に限定されず、主鎖の末端(両末端、片末端)、側鎖のいずれでもよく、側鎖および末端の両方でもよい。(メタ)アクリル変性シリコーンオイルの1分子中の(メタ)アクリロイル基含有置換基の数は特に限定されない。
(メタ)アクリル変性シリコーンオイルとしては、下記式(1)の化合物が例示される。
Figure 0005352823
なお、式中のR1は水素又はメチル基であり、mは1、2又は3で、nは1以上の整数であり、好ましくは3〜200の整数である。R2は炭化水素基(酸素原子、窒素原子、硫黄原子を含んでいてもよい)であり、具体例としては、−CH2−、−[CH2CH(CH3)]−、−(CH23−、−CH2CH(CH3)CH2−、−(CH26−、−(CH212−、−(CH22−O−(CH23−、−(CH22−O−(CH22−O−(CH23−等が例示される。R3は炭化水素基(酸素原子、窒素原子、硫黄原子を含んでいてもよい)であり、具体例としては、−CH3、−CH2CH3、−CH2CH2CH3、−CH2CH2CH2CH3等が例示される。
上記その他のアクリルモノマーとは、(メタ)アクリル変性シリコーンオイル以外のアクリルモノマーであって、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸s−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ドデシルなどの(メタ)アクリル酸アルキルエステル[好ましくは(メタ)アクリル酸C1-12アルキルエステル等];(メタ)アクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、フマル酸、マレイン酸などのカルボキシル基含有モノマー又はその無水物;2−ヒドロキシメチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレートなどのヒドロキシル基含有モノマー[好ましくは(メタ)アクリル酸ヒドロキシC1-8アルキルエステル等];グリシジル(メタ)アクリレートなどのエポキシ基含有モノマー;トリフロロプロピル(メタ)アクリレートなどのフッ素置換(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
また、上記のほか、必要に応じて、(メタ)アクリル酸シクロヘキシルなどの(メタ)アクリル酸シクロアルキルエステル;N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミドなどの(メタ)アクリル酸アミド誘導体;ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジプロピルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、ジプロピルアミノプロピル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル酸ジアルキルアミノアルキルエステル類を共重合させてもよい。
さらに上記に加えて、スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレンなどのスチレン系化合物;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなどのビニルエステル類;塩化ビニルなどのハロゲン化ビニル;メチルビニルエーテルなどのビニルエーテル類;(メタ)アクリロニトリルなどのシアノ基含有ビニル化合物;エチレン、プロピレンなどのオレフィン類やジエン類などの重合性不飽和化合物を共重合モノマーとして用いることもできる。
本発明におけるシリコーングラフトアクリル樹脂は、上述のモノマー成分を常法に従ってラジカル重合して得られる。なお、本発明におけるシリコーングラフトアクリル樹脂やその製造方法は、例えば、特開平7−196975号公報にも挙げられている。
本発明におけるシリコーングラフトアクリル樹脂のケイ素含有量(SiO2換算)は、1〜80重量%であり、好ましくは2〜75重量%である。シリコーングラフトアクリル樹脂はアクリル樹脂成分が基材とコーティング層の密着性を向上させ、シリコーン成分が樹脂自体に滑り性を付与する効果を有する。上記ケイ素含有量が1重量%未満では、ベース樹脂の滑り性が不足して粉吹きが生じやすくなる。80重量%を超えると、コーティング層とラベル基材の密着性が低下してコーティング層が剥離しやすくなる。
上記ケイ素含有量(SiO2換算)は、灰化処理及び重量測定により求められる。具体的な測定方法は以下の通りである。日本分析化学会、高分子分析研究懇談会編、「新版 高分子分析ハンドブック」、初版、(株)紀伊國屋書店、1995年1月12日、p.766に記載の「1)試料の灰化処理」の方法に基づき、シリコーングラフトアクリル樹脂(試料)に硫酸及び硝酸を添加し加熱分解することによって白色残渣(SiO2)を得る。そして、試料初期重量に対する、白色残渣分の重量の割合を求める事により、ケイ素含有量(%)を算出する。重量測定は、例えば、精密電子天秤((株)エー・アンド・デイ社製、「HR200」)を用いて行うことができる。
本発明におけるシリコーングラフトアクリル樹脂のガラス転移温度(Tg)は20〜150℃が好ましく、より好ましくは20〜120℃、さらに好ましくは25〜115℃である。Tgが20℃未満では、ベース樹脂の耐熱性の低下や、コーティング層の強度が十分得られず粉吹きを生ずる場合がある。また、シュリンクラベルがブロッキングしやすくなる場合がある。また、150℃を超えると、ベース樹脂が硬くなり、シュリンク加工に対する追従性が低下して、シュリンク加工時に白化(収縮白化)を起こす場合がある。
本発明におけるシリコーングラフトアクリル樹脂の重量平均分子量は、溶剤への相溶性、塗膜(コーティング層)形成性の観点から、5000〜500000が好ましく、より好ましくは10000〜100000である。
本発明におけるシリコーングラフトアクリル樹脂は、市販品を用いることも可能であり、例えば、信越化学工業(株)製「X−22−8171」、「X−22−8004」、「X−22−8053」、「KP−543」などが挙げられる。
本発明におけるシリコーングラフトアクリル樹脂の、コーティング層を構成するベース樹脂中の含有量は、50重量%以上(50〜100重量%)であり、好ましくは55〜95重量%、さらに好ましくは55〜90重量%、最も好ましくは60〜90重量%である。上記含有量が50重量%未満では、シリコーングラフトアクリル樹脂の添加効果が小さく、滑り性及びコーティング層とラベル基材の密着性の両立が困難となる。
本発明におけるコーティング層を構成するベース樹脂には、さらに、セルロース系樹脂が含まれることが好ましい。ベース樹脂にセルロース系樹脂を添加することにより、密着性が向上するとともに、耐熱性が向上してシュリンク加工時にコーティング層が軟化することを抑制することができる。また、コーティング層とラベル基材との密着性が向上する。
上記セルロース系樹脂としては、ニトロセルロース(硝化綿)樹脂、カルボン酸によりエステル化されているエステル化セルロース樹脂などが挙げられる。
本発明のエステル化セルロース樹脂は、セルロースをカルボン酸によりエステル化することにより得られた樹脂である。上記カルボン酸としては、酢酸、酪酸、プロピオン酸、無水酢酸、無水酪酸などが挙げられる。このようなエステル化セルロース樹脂としては、具体的には、セルロースアセテート樹脂、セルロースアセテートブチレート(CAB)樹脂、セルロースアセテートプロピオネート(CAP)樹脂等が例示される。特に好ましくは、セルロースアセテートブチレート(CAB)樹脂、セルロースアセテートプロピオネート(CAP)樹脂である。
本発明で用いられるセルロース系樹脂としては、市販品を用いてもよく、エス・エヌ・ピー・イー・ジャパン(株)製「LIG 1/8」(以上、ニトロセルロース樹脂)、イーストマンケミカル社製「CAB−381−2」(以上、CAB樹脂)、イーストマンケミカル社製「CAP−482−20」(以上、CAP樹脂)などが市場で入手可能である。
上記セルロース系樹脂の、コーティング層を構成するベース樹脂中の含有量は、10〜45重量%が好ましく、より好ましくは10〜40重量%である。また、本発明のコーティング層を構成するベース樹脂において、ポリオルガノシロキサン構造を含むアクリル樹脂(シリコーングラフトアクリル樹脂)とセルロース系樹脂との配合比(重量比)は、シリコーングラフトアクリル樹脂/セルロース系樹脂(重量比)=55/45〜90/10が好ましく、より好ましくは60/40〜90/10である。上記比率よりもセルロース系樹脂が多く含まれる場合には、シリコーングラフトアクリル樹脂の特徴(滑り性向上効果)が発現しにくくなる場合がある。一方、上記比率よりもセルロース系樹脂が少ない場合には、セルロース系樹脂添加による耐熱性や密着性の向上効果が得られにくくなる場合がある。
本発明におけるコーティング層を構成するベース樹脂としては、シリコーングラフトアクリル樹脂、セルロース系樹脂以外にも、本発明の効果を損なわない範囲内で、他の熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂を用いることができる。例えば、シリコーングラフトアクリル樹脂以外のアクリル系樹脂やウレタン系樹脂などが挙げられる。
本発明におけるコーティング層には、上記ベース樹脂以外にも、本発明の効果を損なわない範囲内で、各種添加剤を添加することができる。添加剤としては、滑剤、沈降防止剤、可塑剤、分散安定剤、つや消し剤、充填剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、有機顔料、無機顔料等が挙げられる。上記添加剤の合計含有量(固形分)は、目的用途に応じて適宜設計できるが、コーティング層の総重量に対して、10重量%未満が好ましく、より好ましくは5重量%未満である。
なお、上記添加剤の添加量の範囲内であれば、本発明の効果及びシュリンクラベルの性能を損なわない範囲で、コーティング層にはシリコーンオイルやワックスを添加してもよい。ただし、シリコーンオイル又はワックスの含有量は、コーティング層の総重量に対して、5重量%以下が好ましく、より好ましくは2重量%以下であり、コーティング層中にはシリコーンオイル又はワックスを実質的に含まないことが最も好ましい。本願発明のコーティング層は、ベース樹脂自体が十分な滑り性を有するため、ワックスを添加しなくてもよいが、ワックスを添加した場合にも、樹脂自体の滑り性によりワックスによる凹凸が削りとられにくくなるため、粉吹きが抑制される効果がある。なお、上記ワックスとしては、ポリエチレンワックス等のポリオレフィン系ワックス、脂肪酸アマイド、脂肪酸エステル、パラフィンワックス、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)ワックス、カルナウバワックス等の各種ワックス類が例示される。
本発明のコーティング層の厚みは、特に限定されないが、粉吹き防止性の観点から、0.01〜5μmが好ましく、より好ましくは0.1〜3μmである。
本発明のシュリンクラベルにおけるコーティング層は、例えば、ラベル基材の少なくとも一方の面にコーティング剤組成物を塗布し、必要に応じて加熱・乾燥して溶剤を除去することにより、形成することができる。なお、本発明のコーティング層はラベル基材に対して優れた接着性を有するため、他の層を介さないで、ラベル基材上に直接設けることが好ましいが、他の層(例えば、易接着層など)を介して設けてもよい。
上記コーティング剤組成物は、上記シリコーングラフトアクリル樹脂、必要に応じて、セルロース系樹脂及び各種添加剤を溶剤に混合することにより製造する。混合は、公知慣用の混合方法を使用することができ特に限定されないが、例えば、ペイントシェイカー、バタフライミキサー、プラネタリーミキサー、ポニーミキサー、ディゾルバー、タンクミキサー、ホモミキサー、ホモディスパーなどのミキサーや、ロールミル、サンドミル、ボールミル、ビーズミル、ラインミルなどのミル、ニーダーなどが用いられる。得られたコーティング剤組成物は、必要に応じて、濾過してから用いてもよい。
上記コーティング剤組成物に用いられる溶剤としては、特に限定されず、グラビア、フレキソ印刷インキ等で塗布加工性やコーティング剤中の各成分の相溶性や分散性を改良する目的で通常用いられている溶剤を用いることが可能である。例えば、溶剤としては、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、プロパノール、ブタノールなどのアルコール系溶剤;酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸プロピルなどのエステル系溶剤;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン類;トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素;ヘキサン、オクタンなどの脂肪族炭化水素;シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンなどの脂環式炭化水素;エチレングリコール、プロピレングリコール等のグリコール;水などが挙げられる。これらの中でも、樹脂との相溶性と環境問題などの観点から、アルコール系溶剤、エステル系溶剤が好ましく、特に好ましくは、イソプロピルアルコール(IPA)、酢酸エチルである。これらの溶剤は単独で、または、2種以上を混合して用いることができる。
本発明のコーティング層は、ベース樹脂の主成分として用いているシリコーングラフトアクリル樹脂のアクリル樹脂成分がラベル基材と高い親和性を有するため、コーティング層とラベル基材の密着性が向上する。また、シリコーン成分がコーティング層を構成する樹脂自体に滑り性を付与するため、ワックスなどの滑剤により凹凸を形成しなくても優れた搬送性、耐傷付き性を有する。さらに、ワックス等を添加した場合にも、樹脂自体の滑り性が高いため、凹凸がラベル製造工程、装着工程におけるローラーやニップロールで削り取られにくくなる。このため、ラベル製造工程、装着工程における「粉吹き」(けずれ粉の工程ロールなどへの付着など)が生じにくく生産性、加工性にも優れている。加えて、シリコーングラフトアクリル樹脂のTgを上記範囲に制御することにより、耐熱性を満足しながら、なおかつ、コーティング層が適切な柔軟性を有するため、シュリンク加工時の収縮変形に対する追従性が向上し、シュリンク加工時の仕上がり性、耐白化性が向上する。さらに、ベース樹脂として、セルロース系樹脂を添加することにより、耐熱性がさらに向上するためブロッキングを抑制でき、ラベル基材との密着性をより一層向上させることができる。
本発明のシュリンクラベルにおいて用いられるラベル基材は、シュリンクフィルムであれば特に限定されない。上記シュリンクフィルムの種類は、要求物性、用途、コストなどに応じて、適宜選択することが可能であり、特に限定されないが、ポリエステル系フィルム、ポリスチレン系フィルム、ポリオレフィン系フィルムが好ましく、コーティング層との密着性の観点から、特にポリエステル系フィルム、ポリスチレン系フィルムが好ましい。
上記ポリエステル系フィルムに用いられるポリエステル系樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)系樹脂やポリ(エチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート)(PEN)、ポリ乳酸(PLA)等を用いることができ、中でも好ましくはポリエチレンテレフタレート(PET)系樹脂である。上記PET系樹脂としては、ジカルボン酸成分としてテレフタル酸を用い、ジオール成分としてエチレングリコールを用いたポリエチレンテレフタレート(PET)の他、ジカルボン酸成分としてテレフタル酸を用い、ジオール成分としてエチレングリコールを主成分、1,4−シクロヘキサンジメタノール(CHDM)を共重合成分として用いた共重合ポリエステル(CHDM共重合PET)、ジカルボン酸変性PET(テレフタル酸を主成分にイソフタル酸及び/又はアジピン酸で変性)などが好ましく用いられる。さらに、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコールを共重合したものでもよい。また、ポリスチレン系樹脂に用いられるポリスチレン系樹脂としては、一般ポリスチレン、スチレン−ブタジエン共重合体(SBS)、スチレン−ブタジエン−イソプレン共重合体(SBIS)、スチレン−アクリル酸エステル共重合体等が好ましく例示される。ポリオレフィン系フィルムに用いられるポリオレフィン系樹脂としては、エチレン系樹脂、プロピレン系樹脂、エチレン酢酸ビニル共重合体、環状オレフィン樹脂等が挙げられる。
本発明のラベル基材は単層構成であってもよいし、積層構成を有していてもよい。即ち、上記シュリンクフィルム(プラスチックフィルム)は、単層フィルムであってもよいし、要求物性、用途などに応じて、複数のフィルム層を積層した積層フィルムであってもよい。また、積層フィルムの場合、異なる樹脂からなるフィルム層を積層していてもよい。
本発明においてラベル基材として用いられるシュリンクフィルムは、シュリンク特性を発揮する観点から、1軸、2軸または多軸に配向したフィルムであることが好ましい。シュリンクフィルムが積層フィルムの場合には、積層フィルム中の少なくとも1層のフィルム層が配向していることが好ましい。全てのフィルム層が無配向の場合には、十分なシュリンク特性を発揮できない場合がある。シュリンクフィルムとしては、特に1軸または2軸配向フィルムが用いられることが多く、中でも、フィルム1軸方向に強く配向しているフィルム(実質的に1軸延伸されたフィルム)が一般的に用いられる。
上記シュリンクフィルムは、溶融製膜または溶液製膜などの慣用の方法によって作製することができる。また、市販のシュリンクフィルムを用いることも可能である。シュリンクフィルムの表面には、必要に応じて、コロナ放電処理やプライマー処理等の慣用の表面処理が施されていてもよい。特にオレフィン系フィルムの場合、密着性が不足する場合には、コロナ処理などでフィルム表面に極性を付与することにより、コーティング層とラベル基材の密着性を向上することができる。積層構成のシュリンクフィルムを作製する場合、積層の方法としては、慣用の方法、例えば、共押出法、ドライラミネート法などを用いることが可能である。シュリンクフィルムに配向を施す方法としては、長手方向(縦方向;MD方向)および幅方向(横方向;TD方向)の2軸延伸、長手、または、幅方向の1軸延伸を用いる。延伸方式は、ロール方式、テンター方式、チューブ方式の何れの方式を用いてもよい。例えば、幅方向に実質的に1軸延伸されたフィルムの延伸処理は、70〜100℃程度の温度で、必要に応じて長手方向に例えば1.01〜1.5倍、好ましくは1.05〜1.3倍程度に延伸した後、幅方向に3〜6倍、好ましくは4〜5.5倍程度延伸することにより行う場合が多い。
上記シュリンクフィルムの熱収縮率(90℃、10秒)は、特に限定されないが、主配向方向が40〜80%が好ましく、より好ましくは50〜70%である。主配向方向と直交する方向の熱収縮率(90℃、10秒)は、特に限定されないが、−3〜15%程度が好ましい。なお、上記主配向方向とは主に延伸処理が施された方向(最も熱収縮率が大きい方向)であり、シュリンクラベルが筒状シュリンクラベルの場合には、一般に周方向である。
上記シュリンクフィルムが透明フィルムの場合、その透明度(ヘイズ値(%):JIS K 7105準拠)は、10未満が好ましく、より好ましくは5.0未満、さらに好ましくは2.0未満である。ヘイズ値が10以上の場合には、シュリンクフィルムを通して印刷を見せる場合に、印刷が曇り、装飾性が低下することがある。
本発明のラベル基材の厚みは、特に限定されないが、10〜100μmが好ましく、より好ましくは20〜80μm、さらに好ましくは30〜60μmである。
本発明においてラベル基材として用いられるシュリンクフィルムは、市場でも入手可能であり、例えば、東洋紡(株)製「スペースクリーン S7042」(ポリエステル系フィルム)、シーアイ化成(株)「ボンセット」(ポリスチレン系フィルム)、三菱樹脂(株)「エコロージュ」(ポリ乳酸系フィルム)、三菱樹脂(株)「DL」、グンゼ(株)「HGS」(以上、表層がポリエステル系樹脂、中心層がポリスチレン系樹脂の積層フィルム)等が挙げられる。
本発明のシュリンクラベルにおいて、上記コーティング層は、上記ラベル基材の少なくとも一方の面側に設けられておればよく、1層のみが設けられていてもよいし、複数のコーティング層が設けられていてもよい。例えば、上記コーティング層は、ラベルの最表層(容器等の被着体に装着した場合に外側となる最表層や容器等の被着体に装着した場合に容器に接する側となる最表層)であってもよいし、複数のコーティング層(インキ層)を積層する場合の下層として用いてもよい。中でも、本発明のコーティング層は優れた滑り性等を発揮しうる観点から、被着体に装着した場合に外側(最外面)となる最表層として用いられることが好ましい。
本発明のシュリンクラベルは、例えば、ラベル両端を溶剤や接着剤でシールし筒状にして容器に装着されるタイプの筒状ラベルや、ラベルの一端を容器に貼り付け、ラベルを巻き回した後、他端を一端に重ね合わせて筒状にする巻き付け方式のラベルとして用いることができる。上記の中でも、筒状シュリンクラベルに特に好ましく用いられる。
本発明のシュリンクラベルは、一般的に、容器に装着し、ラベル付き容器として用いられる。中でも、滑り性、耐傷付き性等の観点から、本発明のシュリンクラベルを、コーティング層が最外面(被着体に装着した場合に外側となる最表層)となるように装着されたラベル付き容器が好ましい。このような容器には、例えば、PETボトルなどのソフトドリンク用ボトル、宅配用牛乳容器、調味料などの食品用容器、アルコール飲料用ボトル、医薬品容器、洗剤、スプレーなどの化学製品の容器、カップ麺容器などが含まれる。また容器の材質としても、PETなどのプラスチック製、ガラス製、金属製などが含まれる。なお、本発明のシュリンクラベルは、容器以外の被着体に用いられてもよい。
[シュリンクラベルの製造、加工方法]
本発明のシュリンクラベルの製造、該シュリンクラベルの加工および容器への装着は、例えば下記のようにして行うことができる。なお、以下では筒状シュリンクラベルの例を示すが、本発明はこれに限定されるものではない。
上記ラベル基材(幅方向に延伸された長尺状のシュリンクフィルム)の少なくとも一方の面側に、上記コーティング剤組成物を塗布、乾燥することによりコーティング層を設け、本発明のシュリンクラベルを作製することができる。上記の塗布、乾燥工程は、シュリンクフィルムの製造工程中に行われてもよいし(インラインコート)、フィルム製膜後に行われてもよい(オフラインコート)が、生産性や加工性の観点から、オフラインコートが好ましい。また、必要に応じて、本発明のコーティング層以外の印刷層を設けてもよい。
上記のコーティング剤組成物を塗布する方法としては、コストや生産性、印刷の装飾性などの観点から、グラビア印刷、フレキソ印刷、凸版輪転印刷方式が好ましく、中でも、グラビア印刷方式が特に好ましい。また、塗布されたコーティング剤層を加熱、乾燥する際には、インラインで加熱が可能な、一般的な加熱装置を好ましく用いることができる。安全性の観点から、好ましくは、熱風ヒーターなどを用いることができる。
上記により、シュリンクラベルは、複数のラベルが多列で長手方向に連なった長尺状体として得られ、所定の幅にスリットして、単列となったものをロール状に巻回し、複数個のロール状物とする。
上記ロール状物のひとつを繰り出しながら、シュリンクラベルの幅方向が周方向となるように円筒状に成形する。具体的には、長手方向に連なったシュリンクラベルを筒状に形成し、ラベルの一方の側縁部に、長手方向に帯状に約2〜4mm幅で、テトラヒドロフラン(THF)などの溶剤や接着剤(以下接着剤等)を内面に塗布し、筒状に丸めて、該接着剤等塗布部を、他方の側縁部から5〜10mmの位置に重ね合わせて外面に接着(センターシール)し、長尺筒状のシュリンクラベル連続体とし、長尺筒状シュリンクラベルを得る。なお、上記の接着剤などを塗工する部分及び接着する部分には、コーティング層や印刷層が設けられていないことが好ましい。
なお、ラベル切除用のミシン目を設ける場合は、所定の長さ及びピッチのミシン目を長手方向に形成する。ミシン目は慣用の方法(例えば、周囲に切断部と非切断部とが繰り返し形成された円板状の刃物を押し当てる方法やレーザーを用いる方法等)により施すことができる。ミシン目を施す工程段階は、印刷工程の後や、筒状加工工程の前後など、適宜選択ことができる。
最後に、上記で得られた長尺筒状シュリンクラベルを切断して、1つの筒状シュリンクラベルとした後、所定の容器に装着し、加熱処理によって、ラベルを収縮、容器に追従密着させることによってラベル付き容器を作製する。上記長尺筒状シュリンクラベルを、自動ラベル装着装置(シュリンクラベラー)に供給し、必要な長さに切断した後、内容物を充填した容器に外嵌し、所定温度の熱風トンネルやスチームトンネルを通過させたり、赤外線等の輻射熱で加熱して熱収縮させ、容器に密着させて、ラベル付き容器を得る。上記加熱処理としては、例えば、80〜100℃のスチームで処理する(スチームおよび湯気が充満した加熱トンネルを通過させる)ことなどが例示される。なお、上記において、シュリンクラベルは、コーティング層が最外面となるように容器に装着されていることが好ましい。また、コーティング層は、筒状化するための接着部分を除いて、略全面に設けられることが望ましい。
[物性の測定方法ならびに効果の評価方法]
(1)滑り性
シュリンクラベルの滑り性は下記の方法にて摩擦係数を測定することで評価した。
JIS K 7125に準拠して、シュリンクラベルのコーティング層同士を重ね合わせて、滑り速度100mm/分で滑らせた。
装置は、(株)東洋精機製作所製、摩擦測定機「TR」を用いた。摩擦係数を次の基準で評価した。
○:動摩擦係数が、0.5以下である。
×:動摩擦係数が、0.5より大きい。
(2)粉吹き防止性
2枚のシュリンクラベルのコーティング層同士を、接触面積1cm2で接触させ、荷重500g重をかけながら、距離120mmを往復運動(200回、速度30cpm)させた。
装置は、(株)東洋精機製作所製、染色堅ロウ度用摩擦試験機を用いた。そして、シュリンクラベルの表面状態を次の基準で評価した。
○:コーティング層に傷がつかない。もしくは、コーティング層表面に目視で確認できる傷が、往復80〜200回で発生する。
△:コーティング層表面に目視で確認できる傷が、往復40回以上、80回未満で発生する。
×:コーティング層表面に目視で確認できる傷が、往復1回以上、40回未満で発生する。
(3)白化防止性(ヘイズ値)
シュリンクラベルを、90℃の熱水に浸漬し、治具を用いて主配向方向に、50%収縮させたフィルムのヘイズ値(%)を、JIS K 7105に基づき、積分球式ヘイズメーターで測定した。なお、ヘイズ値は、全光線透過量に対する拡散光線透過量の割合(百分率)である。以下の基準で判断した。
○:ヘイズ値が25未満である。
△:ヘイズ値が25以上50未満である。
×:ヘイズ値が50以上である。
(4)耐熱性
シュリンクラベルから切り出した試験片(幅15mm)2枚のコーティング層表面同士を重ね合わせて、圧力0.3MPaの条件下、温度95℃で180秒間加圧した。
その試験片の180°剥離強度を、剥離速度200mm/分の条件で、(株)島津製作所製、オートグラフ「AG−IS 500N」を用いて測定した。以下の基準で判断した。
○:剥離強度が2N/15mm以下である。
×:剥離強度が2N/15mmより大である。
(5)密着性
碁盤目のクロスカットを入れない以外はJIS K 5600に準じて試験を行った。コーティング層表面にセロハン粘着テープ(ニチバン(株)製、幅18mm)を貼り付け、90度方向に剥離した。5mm×5mmの領域においてコーティング層の残存した面積を確認し、以下の基準で判断した。
○:残存面積が99%以上
△:残存面積が90%以上、99%未満
×:90%未満
以下に、実施例に基づいて、本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。なお、実施例1及び実施例6〜9は参考例として記載するものである。
なお、表1には、実施例、比較例で用いたコーティング剤組成物の固形分の配合組成(配合量)及び得られたシュリンクラベルの評価結果を示した。なお、表1の配合量は重量基準(重量部)で示した。
また、表2にはコーティング剤組成物に用いた樹脂の詳細を示した。
実施例1
固形分として、シリコーングラフトアクリル樹脂(信越化学工業(株)、「X−22−8171」)100重量部を用いた。
上記固形分100重量部を、イソプロピルアルコール(IPA)と酢酸エチルの混合溶剤[IPA:酢酸エチル=50:50(wt%)]400重量部に混合し、コーティング剤組成物を調製した。
上記コーティング剤組成物を、ポリスチレン系(OPS)シュリンクフィルム(シーアイ化成(株)製、商品名「BS55S」、厚み50μm)の片面に、彫刻80線のグラビア版を用いて、全面グラビア印刷し、熱風乾燥機を用いて45℃の条件で乾燥して、シュリンクラベルを得た。なお、乾燥後のコーティング層の厚みは0.3μmであった。
実施例2〜9、比較例1〜4
表1に示すように、コーティング剤組成物の配合を変更した以外は、実施例1と全く同様にしてシュリンクラベルを得た。但し、比較例1の場合には乾燥できず、コーティング層(塗膜)が形成できなかったため、シュリンクラベルは得られなかった。
なお、全固形分(原料合計):溶剤=100:400(重量比)になるように混合し、コーティング剤組成物を調整した。
Figure 0005352823
Figure 0005352823
表1からわかるとおり、本願発明のシュリンクラベル(実施例)は、優れた滑り性、ラベル基材とコーティング層の密着性を有しており、粉吹き防止性にも優れていた。さらに、耐熱性(ブロッキング抑止性)、白化防止性(シュリンク加工時の収縮追従性)にも優れていた。
一方、シリコーン樹脂のみからなるコーティング剤組成物は、乾燥が不良で塗膜を形成できなかった(比較例1)。また、アクリル樹脂のみからコーティング層を形成した場合には、滑り性、耐熱性、粉吹き防止性が劣っていた(比較例2)。さらに、シリコーン樹脂とアクリル樹脂を混合してコーティング層を形成した場合やアクリル樹脂にワックスを添加してコーティング層を形成した場合にも、粉吹き防止性、耐熱性が劣っていた(比較例3、4)。

Claims (2)

  1. ラベル基材の少なくとも一方の面側にコーティング層を有するシュリンクラベルであって、
    該コーティング層が、ケイ素含有量がSiO2換算で1〜80重量%であるポリオルガノシロキサン構造を含むアクリル樹脂を50重量%以上含有し、さらにエステル化セルロース樹脂を含有するベース樹脂から構成され
    前記ベース樹脂の、前記コーティング層中の含有量が95〜100重量%であり、
    前記ポリオルガノシロキサン構造を含むアクリル樹脂のガラス転移温度が20〜150℃であり、
    前記ポリオルガノシロキサン構造を含むアクリル樹脂と前記エステル化セルロース樹脂の配合比(前者/後者)が55/45〜90/10(重量比)であることを特徴とするシュリンクラベル。
  2. 容器に、請求項1に記載のシュリンクラベルを、コーティング層が最外面になるように装着したラベル付き容器。
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