JP5834311B2 - シュリンクラベル - Google Patents

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Description

本発明は、シュリンクラベルに関する。より詳しくは、シュリンク加工後も優れた金属光沢(高い輝度感)を維持しうる印刷層を有するシュリンクラベルに関する。
現在、お茶や清涼飲料水等の飲料用容器として、PETボトルなどのプラスチック製ボトルや、ボトル缶等の金属製ボトル等が広く用いられている。これらの容器には、表示や装飾性、機能性の付与のためプラスチックラベルを装着する場合が多く、このプラスチックラベルには、装飾性、加工性(容器への追従性)、広い表示面積等のメリットから、印刷層が設けられたシュリンクラベルが広く使用されている(例えば、特許文献1〜3参照)。
一方、プラスチックラベル(シュリンクラベル等)に設けられる印刷層の中でも銀色の印刷層を形成するための銀インキとして、湿式ボールミル法により得られたアルミニウム顔料を含有する印刷インキが知られている。さらに近年、特に高輝度の金属光沢を有する印刷層を形成するための印刷インキとして、蒸着金属膜を粉砕してフレークを作製する、いわゆる蒸着法により得られたアルミニウムフレーク顔料(「蒸着アルミニウム顔料」と称する場合がある)を含有する高輝度印刷インキが知られている(例えば、特許文献4〜6参照)。
特開2008−201463号公報 特開2008−170822号公報 特開2006−160796号公報 特開2007−224243号公報 特開2003−96334号公報 特開2002−20668号公報
しかしながら、上記の蒸着アルミニウム顔料を含有する印刷インキは、通常のプラスチックラベルに対しては優れた金属光沢を有する印刷層を形成することができるが、シュリンクラベルに対して用いた場合には、シュリンク(収縮)加工時に印刷層の金属光沢が極端に低下する問題が生じることがわかった。従って、シュリンク加工後も優れた金属光沢(金属光沢調)を維持しうる印刷層を有するシュリンクラベルは得られていないのが現状である。
即ち、本発明の目的は、シュリンク加工後も優れた金属光沢を有する印刷層を有するシュリンクラベルを提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討した結果、基材の少なくとも片面側に、特定の樹脂、可塑剤及び蒸着アルミニウム顔料を特定の割合で含有する印刷層を設けることにより、シュリンク加工後も印刷層の優れた金属光沢を維持しうるシュリンクラベルを得ることができることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、基材の少なくとも片面側に、ウレタン系樹脂、塩素化ポリプロピレン系樹脂及びアクリル系樹脂からなる群より選ばれた少なくとも1つの樹脂20〜70重量%、可塑剤20〜35重量%および蒸着法により製造されたアルミニウム顔料10〜28重量%を含む印刷層を有することを特徴とするシュリンクラベルを提供する。
さらに、本発明は、前記ウレタン系樹脂のガラス転移温度が−60〜40℃である前記のシュリンクラベルを提供する。
さらに、本発明は、前記印刷層が、セルロース系樹脂を含む印刷層である前記のシュリンクラベルを提供する。
さらに、本発明は、前記可塑剤が、アセチルクエン酸トリブチルである前記のシュリンクラベルを提供する。
さらに、本発明は、主配向方向の90℃、10秒における熱収縮率が15%以上である前記のシュリンクラベルを提供する。
本発明のシュリンクラベルは、印刷層に、特定のベース樹脂および蒸着アルミニウム顔料を特定量用いている。このため、該印刷層は、優れた金属光沢と基材との密着性を有している。さらに、印刷層に比較的多量の可塑剤を配合していることにより、印刷層が比較的やわらかい。このため、シュリンク加工の際に、印刷層中の蒸着アルミニウム顔料が折れ曲がる等の変形を起こしにくいことや、蒸着アルミニウム顔料の配向(配列)が乱れにくいことに起因すると考えられるが、シュリンク加工後においても印刷層の優れた金属光沢が維持される。
本発明のシュリンクラベルは、基材の少なくとも片面側に、ウレタン系樹脂、塩素化ポリプロピレン系樹脂及びアクリル系樹脂からなる群より選ばれた少なくとも1つの樹脂20〜70重量%、可塑剤20〜35重量%および蒸着法により製造されたアルミニウム顔料10〜28重量%を含む印刷層を有する。なお、上記の印刷層を「本発明の印刷層」と称する場合がある。また、ウレタン系樹脂、塩素化ポリプロピレン系樹脂及びアクリル系樹脂からなる群より選ばれた少なくとも1つの樹脂を「ベース樹脂」と称する場合がある。印刷層中に、ウレタン系樹脂、塩素化ポリプロピレン系樹脂及びアクリル系樹脂からなる群より選ばれた2つ以上の樹脂が含まれる場合には、それら全ての樹脂がベース樹脂である。さらに、蒸着法により製造されたアルミニウム顔料を「蒸着アルミニウム顔料」と称する場合がある。
[本発明の印刷層]
本発明の印刷層は、本発明のシュリンクラベルにおける必須の印刷層である。本発明の印刷層は、ウレタン系樹脂、塩素化ポリプロピレン系樹脂及びアクリル系樹脂からなる群より選ばれた少なくとも1つの樹脂(ベース樹脂)、可塑剤および蒸着アルミニウム顔料を必須の成分として含有する。本発明の印刷層は、上記の必須成分(ベース樹脂、可塑剤及び蒸着アルミニウム顔料)以外にも、セルロース系樹脂を含有することが好ましい。また、蒸着アルミニウム顔料以外の顔料(「その他の顔料」と称する場合がある)を含有してもよく、さらにその他の添加剤を含有してもよい。
(ベース樹脂)
本発明の印刷層におけるベース樹脂は、基材との密着性および印刷層の柔軟性の観点から、ウレタン系樹脂、塩素化ポリプロピレン系樹脂及びアクリル系樹脂からなる群より選ばれた1つの樹脂又は2つ以上の樹脂である。中でも、ウレタン系樹脂又は塩素化ポリプロピレン系樹脂が好ましく、ウレタン系樹脂が特に好ましい。
上記ウレタン系樹脂は、特に限定されず、公知乃至慣用の印刷インキ用のポリウレタン樹脂を用いることができ、ポリイソシアネート化合物とポリオール化合物とを反応させて得られる樹脂が挙げられる。
上記ポリイソシアネート化合物としては、芳香族、脂肪族及び脂環族の公知のジイソシアネート類の1種又は2種以上の混合物が挙げられる。ジイソシアネート類としては、例えば、トリレンジイソシアネート、4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート、1,3−フェニレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネートなどが挙げられる。また、必要に応じて3官能以上のポリイソシアネート類やポリイソシアネートアダクト体を上記ジイソシアネート類と混合して用いることもできる。
上記ポリオール化合物としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,3−プロパンジオール、プロピレングリコール(1,2−プロパンジオール)、ブタンジオール(1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール等)、1,6−ヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノールなどの低分子量グリコール類;ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリテトラメチレングリコール−ポリカプロラクトン共重合体等のポリエーテルジオール;プロピレングリコール、ブタンジオール、ヘキサンジオールなどのジオール類とアジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、イソフタル酸、テレフタル酸、フマル酸などの2塩基酸類とから得られるポリエステルジオール;ポリカプロラクトンジオール、ポリバレロラクトンジオール、ラクトンブロック共重合ジオールなどのラクトンジオール等の公知のジオール類を使用できる。また、必要に応じて上記のジオール類と、3官能以上のポリオール化合物(ポリエーテルポリオールやポリエステルポリオールなど)とを混合して用いることもできる。
上記の中でも、ポリエステルジオール系のポリウレタン(ポリオール化合物としてポリエステルジオールを用いて得られたポリウレタン)が好ましい。
上記ウレタン系樹脂のガラス転移温度(Tg)は、柔軟性の観点から、−60〜40℃が好ましく、より好ましくは−50〜30℃である。上記Tgは、例えば、DSC(示差走査熱量測定)により測定することができる。DSC測定は、特に限定されないが、例えば、セイコーインスツルメンツ(株)製、示差走査熱量計「DSC6200」を用いて、昇温速度10℃/分の条件で行うことができる。
上記ウレタン系樹脂は、市販品を用いることも可能である。例えば、三洋化成工業(株)製「サンプレン IBシリーズ、LQシリーズ」などが市場で入手可能である。
上記塩素化ポリプロピレン系樹脂は、ポリプロピレン系樹脂を塩素化することにより得られるポリプロピレン系樹脂の塩素化物である。上記ポリプロピレン系樹脂は、プロピレンを主たる構成モノマーとする重合体(プロピレンに対応する構成単位を主たる構成単位とする重合体)である。より具体的には、分子中に、プロピレンに対応する構成単位(プロピレン由来の構成単位、プロピレン成分とも称する)を50〜100重量%、より好ましくは60〜95重量%含む重合体である。上記ポリプロピレン系樹脂は、プロピレンの単独重合体(ホモポリマー)であってもよいし、プロピレンと他の共重合モノマーとの共重合体(プロピレンに対応する構成単位と他の共重合モノマーに対応する構成単位とを構成単位とする共重合体)であってもよい。また、上記共重合体は、共重合の形態は特に限定されず、ランダム共重合体であってもよいし、ブロック共重合体であってもよい。上記の他の共重合モノマーとしては、特に限定されず、プロピレン以外のα−オレフィン(例えば、エチレン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、4−メチル−1−ペンテン、オクテン−1などの炭素数2又は4〜20のα−オレフィンなど)が挙げられる。他の共重合モノマーは、単独で又は2種以上混合して使用することができる。
上記塩素化ポリプロピレン系樹脂の塩素含有率は、特に限定されないが、密着性の観点から、1〜50重量%が好ましく、より好ましくは5〜40重量%である。
上記塩素化ポリプロピレン系樹脂は、特に限定されず、公知乃至慣用の印刷インキ用の塩素化ポリプロピレン系樹脂を用いることができる。
上記塩素化ポリプロピレン系樹脂は、市販品を用いることも可能である。例えば、日本製紙ケミカル(株)製「スーパークロンシリーズ」などが市場で入手可能である。
上記アクリル系樹脂は、特に限定されず、公知乃至慣用の印刷インキ用のアクリル系樹脂を用いることができ、アクリル系単量体を必須の単量体成分として構成されたアクリル系樹脂が挙げられる。上記アクリル系樹脂を構成する単量体成分としては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸s−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ドデシルなどの直鎖又は分岐鎖状のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル[好ましくは(メタ)アクリル酸C1-12アルキルエステル等];(メタ)アクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、フマル酸、マレイン酸などのカルボキシル基含有重合性不飽和化合物又はその無水物;2−ヒドロキシメチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレートなどのヒドロキシル基含有(メタ)アクリル酸エステル[好ましくは(メタ)アクリル酸ヒドロキシC1-8アルキルエステル等]などが挙げられる。なお、「(メタ)アクリル」とは「アクリル」及び/又は「メタクリル」を意味する。
また、上記のほか、必要に応じて、(メタ)アクリル酸シクロヘキシルなどの(メタ)アクリル酸シクロアルキルエステル;N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミドなどの(メタ)アクリル酸アミド誘導体;ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジプロピルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、ジプロピルアミノプロピル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル酸ジアルキルアミノアルキルエステル類;スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレンなどのスチレン系化合物;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなどのビニルエステル類;塩化ビニルなどのハロゲン化ビニル;メチルビニルエーテルなどのビニルエーテル類;(メタ)アクリロニトリルなどのシアノ基含有ビニル化合物;エチレン、プロピレンなどのオレフィン類やジエン類などの重合性不飽和化合物を単量体成分として用いることもできる。
上記アクリル系樹脂は、市販品を用いることも可能である。例えば、東亞合成(株)製「ARUFONシリーズ」、三菱レイヨン(株)製「ダイヤナールシリーズ」などが市場で入手可能である。
本発明の印刷層中の上記ベース樹脂(ウレタン系樹脂、塩素化ポリプロピレン系樹脂及びアクリル系樹脂からなる群より選ばれた少なくとも1つの樹脂)の含有量は、本発明の印刷層の総重量(100重量%)に対して、20〜70重量%であり、好ましくは25〜50重量%、より好ましくは29〜36重量%である。ベース樹脂の含有量が20重量%未満では、印刷層と基材との密着性が低下し、印刷層が基材より剥離しやすくなる。一方、70重量%を超えると、印刷層中の蒸着アルミニウム顔料又は可塑剤の含有量が低下して、シュリンク加工後に優れた金属光沢が得られない。本発明の印刷層中にウレタン系樹脂、塩素化ポリプロピレン系樹脂及びアクリル系樹脂からなる群より選ばれた2つ以上の樹脂が含まれる場合には、ウレタン系樹脂、塩素化ポリプロピレン系樹脂及びアクリル系樹脂からなる群より選ばれた全ての樹脂の含有量の合計量(合計含有量)が、上記の含有量の範囲を満たす必要がある。なお、特にウレタン系樹脂の含有量が上記範囲内であることが好ましい。
(蒸着アルミニウム顔料)
本発明の印刷層における蒸着アルミニウム顔料(蒸着法により製造されたアルミニウム顔料)は、蒸着法により製造されたアルミニウムフレークである。上記蒸着法とは、適宜な支持基材(フィルムなど)上に金属(本発明ではアルミニウム)を蒸着して蒸着金属(アルミニウム)膜を作製した後、これを剥離、粉砕、必要に応じて、分級してフレーク状とする蒸着金属膜細片(蒸着アルミニウムフレーク)の製造方法である(例えば、特開2002−20668号公報参照)。上記の蒸着法によれば、従来のボールミルによる粉砕(「ボールミル法」又は「湿式ボールミル法」と称する場合がある)などにより製造する場合と比べ、板状で厚みのより薄いアルミニウムフレークを得ることができる。このため、印刷層中において、顔料であるアルミニウムフレークがシュリンクラベルの表面と平行方向に配向しやすく配向性が向上し、入射光を正反射しやすくなる。このため、印刷層の鏡面光沢度及び透過濃度が向上し、優れた金属光沢を示す。
上記蒸着アルミニウム顔料の平均厚みは、特に限定されないが、0.01〜0.1μmが好ましい。上記平均厚みが0.01μm未満では、工業的に製造効率が悪い場合がある。一方、上記平均厚みが0.1μmを超えると、印刷層中における顔料の配向性が低下し、金属光沢が低下する場合がある。なお、ボールミル法により製造したアルミニウムフレークの平均厚みは、一般的に0.1μmを超え3μm以下程度である。上記の平均厚みは、走査型電子顕微鏡(SEM)観察により、任意の10個のアルミニウムフレークの厚みを測定することにより求めることができる。
上記蒸着アルミニウム顔料の平均粒径は、特に限定されないが、1〜40μmが好ましく、より好ましくは5〜30μmである。上記平均粒径が1μm未満では鏡面光沢度が低下する場合があり、40μmを超えると印刷インキをグラビア印刷した場合にかすれが発生する場合がある。上記平均粒径は、粒度分布計により測定することができる。
上記蒸着アルミニウム顔料は、市販品を用いることも可能である。例えば、チバ・ジャパン(株)製「メタシーン 71−0010」、「メタシーン 41−0010」、エカルト社製「メタルアー A41010AE」などが市場で入手可能である。
本発明の印刷層中の上記蒸着アルミニウム顔料の含有量は、本発明の印刷層の総重量(100重量%)に対して、10〜28重量%であり、好ましくは11〜25重量%である。蒸着アルミニウム顔料の含有量が10重量%未満では、印刷層中の蒸着アルミニウム顔料が少なく、特に印刷層の透過濃度が低下して、金属光沢が低下する(輝度感が低下する)。一方、28重量%を超えると、印刷層と基材との密着性が低下し、印刷層が基材より剥離しやすくなる。なお、上記の蒸着アルミニウム顔料の含有量は、アルミニウムフレークの含有量、即ち、不揮発分の含有量である。
(可塑剤)
本発明の印刷層における可塑剤は、印刷層に柔軟性を付与し、シュリンク加工時の蒸着アルミニウム顔料の変形や配向(配列)の乱れを抑制し、シュリンク加工による印刷層の金属光沢の低下を抑制する役割を担う。上記可塑剤としては、公知乃至慣用の可塑剤を用いることが可能であり、特に限定されないが、例えば、フタル酸ジフェニル、フタル酸ジヘキシル、フタル酸ジシクロヘキシル(DCHP:融点66℃)、フタル酸ジヒドロアビエチル、イソフタル酸ジメチル等のフタル酸エステル系化合物;アセチルクエン酸トリブチル(ATBC:融点−80℃)などのクエン酸エステル系化合物;三安息香酸トリメチロールエタン、三安息香酸トリメチロールプロパン(融点88℃)、三安息香酸グリセリド(融点73℃)、四安息香酸ペンタエリトリットなどの安息香酸エステル系化合物;八酢酸スクロース、ケテン酸トリシクロヘキシル、トリエチレングリコールビス[3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピロネート)](融点77℃)、1,6−ヘキサンジオールビス[3−(2,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](融点103℃)などの脂肪酸エステル系化合物;N−シクロヘキシル−p−トルエンスルホン酸アミドなどのスルホン酸エステル系化合物;リン酸エステル系化合物、ヒンダードフェノール系化合物、トリアゾール系化合物、ハイドロキノン系化合物などから選ぶことができる。中でも、フタル酸ジシクロヘキシル(DCHP)、アセチルクエン酸トリブチル(ATBC)が好ましく、特に好ましくはATBCである。
上記可塑剤は、市販品を用いることも可能である。例えば、旭化成ファインケム(株)製「ATBC」、和光純薬工業(株)製「DCHP」などが市場で入手可能である。
本発明の印刷層中の上記可塑剤の含有量は、本発明の印刷層の総重量(100重量%)に対して、20〜35重量%であり、好ましくは22〜30重量%、より好ましくは25〜28重量%である。可塑剤の含有量が20重量%未満では、印刷層を柔軟化する効果が不十分であり、シュリンク加工時に、特に印刷層の鏡面光沢度が低下して、金属光沢が低下する(輝度感が低下する)。一方、35重量%を超えると、印刷層が柔軟になりすぎて、印刷層が剥離しやすくなる場合や、ブロッキングしやすくなる場合や、耐スクラッチ性が低下する場合がある。
(セルロース系樹脂)
本発明の印刷層は、セルロース系樹脂を含有することが好ましい。セルロース系樹脂は、印刷層を形成するための樹脂組成物(「印刷インキ」と称する場合がある)の粘度を調整する役割を担う。本発明の印刷インキは、粘度が比較的低くなり易いため、塗布性(塗工性)を向上させるために、セルロース系樹脂を加えて粘度を高くすることが好ましい。上記セルロース系樹脂は、特に限定されないが、ニトロセルロース(硝化綿)や、セルロースアセテートブチレート(CAB)、セルロースアセテート、セルロースアセテートプロピオネート(CAP)等のエステル化されたセルロース樹脂が好ましく例示される。中でも、セルロースアセテートブチレート(CAB)、ニトロセルロースが特に好ましい。
上記セルロース系樹脂の重量平均分子量は、特に限定されないが、1万〜15万が好ましく、より好ましくは2万〜10万である。上記重量平均分子量が1万未満では印刷インキの粘度が上がらない場合がある。一方、15万を超えるとセルロース系樹脂の溶解性が悪くなる場合がある。また、グラビア印刷の際に糸引き現象が起きる場合があり好ましくない。
上記セルロース系樹脂は、市販品を用いることも可能である。例えば、イーストマンケミカル社製「CAB−381−20、CAB−381−0.5、CAB−551−0.1」、ベルジュラックNC社製「HIGシリーズ」、「LIGシリーズ」などが市場で入手可能である。
本発明の印刷層中の上記セルロース系樹脂の含有量は、特に限定されないが、本発明の印刷層の総重量(100重量%)に対して、10〜50重量%が好ましく、より好ましくは15〜33重量%、さらに好ましくは19〜25重量%である。セルロース系樹脂の含有量が10重量%未満では、印刷インキの粘度を調整する効果が不十分であり、印刷インキの塗布性が低下する場合がある。一方、50重量%を超えると、印刷インキが高粘度となりすぎて塗布性が低下する場合や印刷層の性能が低下する場合がある。また、シュリンク加工後に優れた金属光沢が得られない場合がある。
(その他の顔料)
本発明の印刷層は、上記の蒸着アルミニウム顔料以外の顔料(その他の顔料)を含有していてもよい。印刷層は、その他の顔料を含有する場合には、蒸着アルミニウム顔料による金属光沢を有することに加えて、顔料の種類に応じて着色される。このため、カラーメタリック調の印刷層が得られる。その他の顔料は、用途等に応じて、印刷インキに用いられる公知乃至慣用の有機、無機の着色顔料を用いることができ、特に限定されないが、例えば、酸化チタン(二酸化チタン)等の白顔料、銅フタロシアニンブルー等の藍(青色)顔料、縮合アゾ系顔料などの赤色顔料、アゾレーキ系顔料等の黄色顔料、カーボンブラック等が挙げられる。
上記その他の顔料は、市販品を用いることも可能である。例えば、レジノカラー工業(株)製「レッドCABR−T−7172」、「イエローCABR−T−7703」、「ブルーCABR−T−6461」、「ブラックCABR−T−7094」などが市場で入手可能である。
本発明の印刷層中の上記のその他の顔料の含有量は、特に限定されないが、本発明の印刷層の総重量(100重量%)に対して、0.1〜20重量%が好ましく、より好ましくは0.5〜15重量%である。その他の顔料の含有量が0.1重量%未満では着色効果が得られない場合があり、20重量%を超えると金属光沢が低下する場合がある。なお、本発明の印刷層中に2種類以上のその他の顔料が含まれる場合には、全てのその他の顔料の含有量の合計量(合計含有量)が上記の範囲を満たすことが好ましい。
(その他の添加剤)
本発明の印刷層は、上記の必須成分(ベース樹脂、可塑剤及び蒸着アルミニウム顔料)、セルロース系樹脂、その他の顔料以外にも、必要に応じて、他の樹脂成分、滑剤、沈降防止剤、分散剤、安定剤、充填剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、色別れ防止剤、香料、消臭剤等のその他の添加剤を、本発明の効果を損なわない範囲内で含有していてもよい。
本発明の印刷層は、優れた金属光沢を得るため、印刷層の厚みを薄くすることが好ましい。本発明の印刷層の厚みは、特に限定されないが、0.05〜3μmが好ましく、より好ましくは0.1〜2μmである。印刷層の厚みが0.05μm未満では、透過濃度が低下して金属光沢が低下する場合がある。一方、厚みが3μmを超えると、印刷層や印刷層を形成する際の印刷インキの塗布層厚みが厚くなるため、印刷層や印刷インキの塗布層中で蒸着アルミニウム顔料が配向しにくくなり、鏡面光沢度が低下して、金属光沢が低下する場合がある。また、印刷インキの使用量が増加し、コスト面や環境面で好ましくない場合がある。さらに、均一に塗布することが困難となったり、印刷層がもろくなって、剥離しやすくなったりする場合がある。
[基材]
本発明のシュリンクラベルにおける基材は、印刷層の担体(支持体)となり、ラベルの強度、剛性や収縮特性を担う役割を担う。上記基材は、シュリンクフィルム(熱収縮性フィルム)であれば、特に限定されず、公知のシュリンクラベルの基材として用いられるシュリンクフィルムを用いることができる。上記シュリンクフィルムを形成する樹脂の種類は、要求物性、用途、コストなどに応じて、適宜選択することが可能であり、特に限定されないが、例えば、ポリエステル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリアミド樹脂、アラミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂、アクリル系樹脂等の樹脂が挙げられる。これらの樹脂は1種のみを用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。さらに、同種又は異種の樹脂を積層して積層フィルムとして用いてもよい。中でも、ポリエステル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂が好ましい。即ち、上記シュリンクフィルムは、ポリエステル系樹脂からなるポリエステル系フィルム、ポリスチレン系樹脂からなるポリスチレン系フィルム、ポリオレフィン系樹脂からなるポリオレフィン系フィルム、ポリエステル系樹脂を外層とし、ポリオレフィン系樹脂又はポリスチレン系樹脂を内層とした異種積層フィルムが好ましい。上記の中でも、透明性の観点から、特にポリエステル系フィルムが好ましい。上記のポリエステル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂としては、例えば、特開2008−170822号公報、特開2008−170697号公報、特開2008−163215号公報、特開2008−163231号公報に記載のポリエステル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂などを用いることができる。
上記ポリエステル系フィルムに用いられるポリエステル系樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)系樹脂やポリ(エチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート)(PEN)、ポリ乳酸(PLA)等を用いることができ、中でも好ましくはポリエチレンテレフタレート(PET)系樹脂である。上記PET系樹脂としては、ジカルボン酸成分としてテレフタル酸を用い、ジオール成分としてエチレングリコールを用いたポリエチレンテレフタレート(PET);ジカルボン酸成分としてテレフタル酸を用い、ジオール成分としてエチレングリコールを主成分、1,4−シクロヘキサンジメタノール(CHDM)を共重合成分として用いた共重合ポリエステル(CHDM共重合PET)、ジカルボン酸成分としてテレフタル酸を用い、ジオール成分としてエチレングリコールを主成分、ネオペンチルグリコール(NPG)を共重合成分として用いた共重合ポリエステル(NPG共重合PET)、ジカルボン酸成分としてテレフタル酸を用い、ジオール成分としてエチレングリコールを主成分、ジエチレングリコールを共重合成分として用いた共重合ポリエステルなどのジオール変性PET;ジカルボン酸変性PET(ジカルボン酸成分において、テレフタル酸を主成分にイソフタル酸及び/又はアジピン酸で変性)などが挙げられる。
上記ポリスチレン系フィルムに用いられるポリスチレン系樹脂としては、構成モノマーとして、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−エチルスチレン、p−イソブチルスチレン、p−t−ブチルスチレン、クロロメチルスチレン等のスチレン系単量体を1種又は2種以上含む樹脂が挙げられる。具体的には、例えば、一般ポリスチレン、スチレン−ブタジエン共重合体(SBS)、スチレン−ブタジエン−イソプレン共重合体(SBIS)、スチレン−アクリル酸エステル共重合体等が好ましく例示される。
上記ポリオレフィン系フィルムに用いられるポリオレフィン系樹脂としては、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、メタロセン触媒系LLDPE(mLLDPE)などのポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン、プロピレン−α−オレフィン共重合体などのポリプロピレン系樹脂、エチレン酢酸ビニル共重合体、環状オレフィン樹脂等が挙げられる。特に、ポリオレフィン系フィルムとしては、環状オレフィン樹脂を外層とするものが好ましい。例えば、環状オレフィン樹脂を外層とし、ポリエチレン系樹脂又はポリプロピレン系樹脂を内層(中心層)とするものが好ましい。
本発明における基材は単層構成であってもよいし、積層構成を有していてもよい。即ち、上記シュリンクフィルムは、単層フィルムであってもよいし、要求物性、用途などに応じて、複数のフィルム層を積層した積層フィルムであってもよい。また、積層フィルムの場合、同種の樹脂からなるフィルム層を積層していてもよいし、異なる樹脂からなるフィルム層を積層していてもよい。積層フィルムの場合、ポリエステル系樹脂を外層とし、ポリオレフィン系樹脂又はポリスチレン系樹脂を内層とした積層フィルムや、環状オレフィン樹脂を外層とし、ポリエチレン系樹脂又はポリプロピレン系樹脂を内層とした積層フィルムが好ましい。
上記基材として用いられるシュリンクフィルムは、シュリンク特性を発揮する観点から、1軸、2軸または多軸に配向したフィルムであることが好ましい。シュリンクフィルムが積層フィルムの場合には、積層フィルム中の少なくとも1層のフィルム層が配向していることが好ましい。全てのフィルム層が無配向の場合には、十分なシュリンク特性を発揮できない場合がある。シュリンクフィルムとしては、特に1軸または2軸配向フィルムが用いられることが多く、中でも、フィルムの1軸方向に強く配向しているフィルム(実質的に1軸延伸されたフィルム)が一般的に用いられる。特に幅方向に1軸延伸されたフィルムが好ましい。
上記シュリンクフィルムは、溶融製膜または溶液製膜などの慣用の方法によって作製することができる。また、市販のシュリンクフィルムを用いることも可能である。シュリンクフィルムの表面には、必要に応じて、コロナ放電処理やプライマー処理等の慣用の表面処理が施されていてもよい。積層構成のシュリンクフィルムを作製する場合、積層の方法としては、慣用の方法、例えば、共押出法、ドライラミネート法などを用いることが可能である。シュリンクフィルムに配向を施す方法としては、長手方向(フィルムの製造ライン方向。縦方向又はMD方向とも称する)および幅方向(長手方向と直交する方向。横方向又はTD方向とも称する)の2軸延伸、長手方向又は幅方向の1軸延伸を用いることができる。延伸方式は、ロール方式、テンター方式、チューブ方式の何れの方式を用いてもよい。例えば、幅方向に実質的に1軸延伸されたフィルムの延伸処理は、70〜100℃程度の温度で、必要に応じて長手方向に例えば1.01〜1.5倍、好ましくは1.05〜1.3倍程度に延伸した後、幅方向に3〜6倍、好ましくは4〜5.5倍程度延伸することにより行うことができる。
上記シュリンクフィルムの、主配向方向の、90℃、10秒における熱収縮率(「熱収縮率(90℃、10秒)」と称する場合がある)は、特に限定されないが、15〜75%が好ましく、より好ましくは20〜70%である。主配向方向と直交する方向の熱収縮率(90℃、10秒)は、特に限定されないが、−3〜15%が好ましい。なお、上記「主配向方向」とは主に延伸処理が施された方向(最も熱収縮率が大きい方向)であり、一般的には長手方向又は幅方向であり、例えば、幅方向に実質的に1軸延伸されたフィルムの場合には幅方向である。
上記シュリンクフィルムが透明フィルムの場合、シュリンクフィルムのヘイズ値(%)(JIS K 7105準拠)は、10%未満が好ましく、より好ましくは5.0%未満、さらに好ましくは2.0%未満である。ヘイズ値が10%以上の場合には、シュリンクフィルムを通して印刷を見せる場合に、印刷が曇り、装飾性が低下することがある。
上記基材の厚みは、特に限定されないが、10〜100μmが好ましく、より好ましくは12〜80μm、さらに好ましくは15〜60μmである。
上記基材として用いられるシュリンクフィルムは、市販品を用いることも可能である。例えば、東洋紡(株)製「スペースクリーン S7042」、三菱樹脂(株)製「LX−10S」、「LX−61S」(以上、ポリエステル系フィルム);シーアイ化成(株)「ボンセット」、グンゼ(株)製「GMLS」(以上、ポリスチレン系フィルム);グンゼ(株)製「FL」(ポリオレフィン系フィルム);三菱樹脂(株)「エコロージュ」(ポリ乳酸系フィルム);三菱樹脂(株)「DL」、グンゼ(株)「HGS」(以上、表層がポリエステル系樹脂、中心層がポリスチレン系樹脂の積層フィルム)等が挙げられる。
[シュリンクラベル]
本発明のシュリンクラベルは、前述のとおり、上記基材の少なくとも片面側に、上記の本発明の印刷層を有する。上記の本発明の印刷層は、必ずしもラベルの全面に設けられる必要はなく、金属光沢を与えたい基材の一部分にのみ設けることができる。また、上記の本発明の印刷層は、アンカーコート層を介して基材上に設けられていてもよい。
さらに、本発明のシュリンクラベルには、基材、本発明の印刷層の他にも、接着剤層、紫外線防止層、アンカーコート層、プライマーコート層、本発明の印刷層以外の印刷層(「他の印刷層」と称する場合がある)、不織布、紙等の層を必要に応じて設けてもよい。上記の他の印刷層としては、例えば、図やデザイン等の意匠印刷層(カラー印刷層等)、耐磨耗性及び/又は滑り性を与える保護印刷層(透明メジウム保護印刷層や白色保護印刷層等)などが挙げられる。上記意匠印刷層は、特に限定されないが、本発明の印刷層よりも表側(ラベルの表側)に設けられることが好ましい。また、上記保護印刷層は、特に限定されないが、基材上に設けられた本発明の印刷層を覆うように設けられることが好ましい。
本発明のシュリンクラベルの積層構成は、特に限定されないが、例えば、表側(ラベルの表側)から、
基材/本発明の印刷層からなる2層積層構成;
基材(透明フィルム)/アンカーコート層(透明)/本発明の印刷層、
基材(透明フィルム)/アンカーコート層(透明)/本発明の印刷層/保護印刷層(透明メジウム又は白色)、
基材(透明フィルム)/意匠印刷層(カラー印刷層)/本発明の印刷層、
基材(透明フィルム)/意匠印刷層(カラー印刷層)/本発明の印刷層/保護印刷層(透明メジウム又は白色)、
基材(透明フィルム)/本発明の印刷層/保護印刷層(透明メジウム又は白色)、
保護印刷層(透明メジウム)/本発明の印刷層/基材(透明フィルム又は不透明フィルム)、
保護印刷層(透明メジウム)/意匠印刷層(カラー印刷層)/本発明の印刷層/基材(透明フィルム又は不透明フィルム)等の多層積層構成が挙げられる。
なお、本明細書において、シュリンクラベルの「表側」とは、ラベルのデザインを見る側(デザインが正しく見える方の面側)を意味し、シュリンクラベルの「裏側」とは、前記の「表側」の反対側を意味する。また、シュリンクラベルの「外側」とは、シュリンクラベルを容器に装着する場合に、容器とは接しない側(容器とは反対側)を意味し、シュリンクラベルの「内側」とは、容器と接する側(容器側)を意味する。
本発明のシュリンクラベルの、主配向方向の、90℃、10秒における熱収縮率(熱収縮率(90℃、10秒))は、特に限定されないが、15%以上(例えば、15〜75%)が好ましく、より好ましくは20〜70%である。熱収縮率(90℃、10秒)が15%未満では、シュリンク加工の際に、ラベルを装着する容器等の形状に対する追従性が不十分であり、美麗な仕上がりが得られない場合がある。本発明の印刷層は、シュリンク加工において高収縮させた場合であっても、優れた金属光沢を維持することができる。このため、高収縮性のシュリンクラベルの場合に、特に本発明の効果が顕著に発揮されるため好ましい。主配向方向と直交する方向の熱収縮率(90℃、10秒)は、特に限定されないが、−3〜15%が好ましい。なお、上記「主配向方向」とは、主に延伸処理が施された方向(最も熱収縮率が大きい方向)であり、シュリンクラベルが筒状シュリンクラベルの場合には、一般に周方向である。
本発明のシュリンクラベルの表側における、本発明の印刷層部分の鏡面光沢度は、120以上が好ましく、より好ましくは160以上である。鏡面光沢度が120未満では、印刷層の金属光沢(輝度感)が不十分である。シュリンク加工前(熱収縮前)及びシュリンク加工後(熱収縮後。例えば、主配向方向に20%熱収縮させた後)のいずれにおいても、上記の鏡面光沢度を満たしていることが好ましい。
上記鏡面光沢度は、JIS K 5600−4−7に準拠して、60°(入射角)/60°(反射角)の条件で測定できる。測定機器としては、例えば、スガ試験機(株)製、光沢測定器「UGV−5」を用いることができる。鏡面光沢度の測定は、ラベルの表側から、本発明の印刷層部分を測定すればよい。例えば、表側に印刷層がある場合、露出している本発明の印刷層表面を測定面として測定してもよい。また、表側に印刷層がある場合、かつ、本発明の印刷層上に透明印刷層(例えば、透明メジウム保護印刷層)が設けられている場合には、該透明印刷層側のラベル表面を測定面として測定してもよい。また、裏側に印刷層を設けて、表側から基材ごしに印刷層を見る場合には、基材側のラベル表面を測定面として測定してもよい。
本発明のシュリンクラベルの透過濃度は、優れた金属光沢の観点から、0.1以上が好ましく、より好ましくは0.3以上である。透過濃度が0.1未満では、濃度が薄すぎて透けるため印刷層の金属光沢(輝度感)が不十分である。上記透過濃度は、シュリンクラベルの本発明の印刷層を有する部分を測定することにより測定しうる。測定機器としては、例えば、伊原電子工業(株)製、白黒透過濃度計「Ihac−T5」を用いることができる。
シュリンクラベルが、上記の高い鏡面光沢度及び高い透過濃度の両方を満たす場合に、優れた金属光沢を得ることができる。
本発明のシュリンクラベルにおいては、本発明の印刷層を形成するベース樹脂として特定の樹脂を用いており、印刷層中の該ベース樹脂及び蒸着アルミニウム顔料の含有量を特定の範囲に制御している。このため、本発明の印刷層は基材との密着性が高く、本発明のシュリンクラベルは、印刷層が剥離しにくく、耐もみ性などにも優れる。
また、本発明の印刷層においては、金属光沢を発現するための顔料として、蒸着アルミニウム顔料を用いている。蒸着アルミニウム顔料は、厚みが薄く、印刷層表面に平行に配向(配列)しやすく、比較的低含有量でも優れた金属光沢(高い透過濃度および鏡面光沢度)を発現しうる。このため、本発明の印刷層は、シュリンク加工前において、優れた金属光沢を有している。しかしながら、蒸着アルミニウム顔料は厚みが薄いため、従来は、シュリンク加工(特に高収縮のシュリンク加工)を施す場合には、シュリンク加工時の印刷層の収縮変形により、顔料が折れ曲がるなど変形したり、配向が乱れたりして、特に鏡面光沢度が低下して、シュリンク加工後には金属光沢が大幅に失われる(輝度感が低下する)問題があった。これに対して、本発明では、本発明の印刷層中に比較的多量の可塑剤を添加することにより、印刷層を比較的やわらかくし、シュリンク加工時の収縮変形により蒸着アルミニウム顔料にかかる応力を低減した。これによって、高収縮のシュリンク加工を施した場合でも、本発明の印刷層は優れた金属光沢を維持することが可能となった。さらに、本発明では、印刷層の厚みを従来の銀インキを用いた印刷層の厚みよりも比較的薄くできるので、蒸着アルミニウム顔料がより平滑に配向しやすくなり、より高い金属光沢を得ることができるため好ましい。
本発明のシュリンクラベルは、筒状ラベル、巻き付けラベル等、特に限定されないが、シュリンク加工における収縮変形量が大きくても優れた金属光沢を維持しうる本発明の特徴を発揮する観点からは、外側が表側となる筒状のシュリンクラベル(筒状シュリンクラベル)が好ましい。
本発明のシュリンクラベルは、一般的に、表側が容器と反対側にくるように配置させ熱収縮させることにより容器に装着し、ラベル付き容器として用いられる。このような容器には、例えば、PETボトルなどのソフトドリンク用ボトル、宅配用牛乳容器、調味料などの食品用容器、アルコール飲料用ボトル、医薬品容器、洗剤、スプレーなどの化学製品の容器、カップ麺容器などが含まれる。また容器の材質としても、PETなどのプラスチック製、ガラス製、金属製などが含まれる。なお、本発明のシュリンクラベルは、容器以外の被着体に用いられてもよい。
[シュリンクラベルの製造方法、加工方法]
本発明のシュリンクラベルの製造方法及び加工方法(筒状シュリンクラベルの加工方法)の例を下記に示す。
本発明の印刷層を形成するための樹脂組成物(印刷インキ)は、上記ベース樹脂、可塑剤、蒸着アルミニウム顔料と、溶剤と、必要に応じて、セルロース系樹脂、その他の顔料やその他の添加剤とを混合することにより製造される。混合は、公知慣用の混合方法により行うことができ、特に限定されないが、例えば、ペイントシェイカー、バタフライミキサー、プラネタリーミキサー、ポニーミキサー、ディゾルバー、タンクミキサー、ホモミキサー、ホモディスパーなどのミキサーや、ロールミル、サンドミル、ボールミル、ビーズミル、ラインミルなどのミル、ニーダーなどが用いられる。混合の際の混合時間(滞留時間)は、特に限定されないが、10〜120分が好ましい。
本発明の印刷層中の、ベース樹脂、可塑剤、蒸着アルミニウム顔料等の成分の含有量を制御するためには、上記印刷インキの不揮発分中のそれぞれの成分の含有量が、印刷層中の所望の含有量になるように印刷インキを調製すればよい。なお、一般的に、印刷インキの全不揮発分中の各成分(不揮発分)の含有量(重量%)は、シュリンクフィルムの本発明の印刷層中の各成分の含有量(重量%)と等しくなる。すなわち、印刷インキの全不揮発分中の、ベース樹脂(不揮発分)の含有量は20〜70重量%(好ましくは25〜50重量%、より好ましくは29〜36重量%)、可塑剤(不揮発分)の含有量は20〜35重量%(好ましくは22〜30重量%、より好ましくは25〜28重量%)、蒸着アルミニウム顔料(不揮発分)の含有量は10〜28重量%(好ましくは11〜25重量%)となるように印刷インキを調製すればよい。
上記溶剤としては、グラビア印刷やフレキソ印刷等の印刷インキに通常用いられる有機溶剤等を用いることができ、例えば、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチルなどの酢酸エステル類;メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、プロパノール、ブタノールなどのアルコール類;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン類;トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類;ヘキサン、オクタンなどの脂肪族炭化水素類;シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンなどの脂環式炭化水素類;エチレングリコール、プロピレングリコール等のグリコール類;プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル等のグリコールエーテル類;プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のグリコールエーテルエステル類などが例示される。これらの中でも、溶解性、安全性の観点から、酢酸エステル類、アルコール類が好ましい。有機溶媒は単独で又は2種以上を混合して使用できる。上記有機溶剤は、印刷インキを基材に塗布した後、乾燥により除去することができる。
上記印刷インキの粘度(23±2℃)は、特に限定されないが、例えば、グラビア印刷により塗工される場合には、10〜1000mPa・sが好ましく、より好ましくは20〜500mPa・sである。粘度が1000mPa・sを超える場合には、例えばグラビア印刷性が低下し、「かすれ」や「版かぶり」などが生じて、希望のデザイン通りに印刷できなくなる場合がある。また、粘度が10mPa・s未満の場合には、顔料や添加剤が沈降しやすくなる等、貯蔵安定性が低下したり、「およぎ」が発生して印刷ムラが生じ、希望のデザイン通りの印刷が出来なくなる場合がある。印刷インキの粘度は、ベース樹脂の種類、各成分の配合量(含有量)、増粘剤、減粘剤等によって制御することが可能である。特に、本発明における印刷インキは、低粘度となりやすい傾向がある。この場合、セルロース系樹脂を前述の含有量となるように添加することで粘度を適切な範囲に制御しやすくなるため好ましい。なお、本明細書中、「粘度」とは、特に限定しない限り、E型粘度計(円錐平板形回転粘度計)を用い、23±2℃、円筒の回転数50回転の条件下、JIS Z 8803に準じて測定した値を意味している。
次いで、上記印刷インキを、基材(シュリンクフィルム)の表面上に、塗布、乾燥することにより印刷層を設け、本発明のシュリンクラベルを作製することができる。上記の塗布、乾燥工程は、シュリンクフィルムの製造工程中に行われてもよいし(インラインコート)、フィルム製膜後に行われてもよい(オフラインコート)が、生産性や加工性の観点から、オフラインコートが好ましい。また、必要に応じて、本発明の印刷層以外の印刷層等を設けてもよい。
上記の印刷インキを塗布する方法としては、コストや生産性、印刷の装飾性などの観点から、グラビア印刷、フレキソ印刷、凸版輪転印刷方式が好ましく、中でも、グラビア印刷方式が特に好ましい。また、塗布された印刷インキ層(塗布層)を加熱等により、乾燥する際には、印刷装置上で加熱が可能な、一般的な加熱装置を好ましく用いることができる。安全性の観点から、好ましくは、熱風ヒーターなどを用いることができる。
上記シュリンクラベルは筒状ラベルに加工してもよい。例えば、シュリンクラベルの主配向方向が周方向となるように円筒状に成形する。具体的には、主配向方向に所定幅を有するシュリンクラベルを、シュリンクラベルの外面(外側)が表側となるように主配向方向の両端を重ね合わせて筒状に形成し、ラベルの一方の側縁部に、帯状に約2〜4mm幅で、テトラヒドロフラン(THF)などの溶剤や接着剤(以下接着剤等)を内面に塗布し、該接着剤等塗布部を、他方の側縁部の外面に接着し、筒状のシュリンクラベルを得る。なお、上記の接着剤などを塗工する部分及び接着する部分には、印刷層が設けられていないことが好ましい。
なお、筒状シュリンクラベルにラベル切除用のミシン目を設ける場合は、所定の長さ及びピッチのミシン目を周方向と直交する方向に形成する。ミシン目は慣用の方法(例えば、周囲に切断部と非切断部とが繰り返し形成された円板状の刃物を押し当てる方法やレーザーを用いる方法等)により施すことができる。ミシン目を施す工程段階は、印刷工程の後や、筒状加工工程の前後など、適宜選択ことができる。
筒状シュリンクラベルは容器に装着してラベル付き容器とすることができる。例えば、筒状シュリンクラベルを、所定の容器に外嵌した後、加熱処理によって、ラベルを熱収縮させ、容器に追従密着させることによってラベル付き容器を作製する。上記加熱処理としては、例えば、80〜100℃のスチームで処理する(スチームおよび湯気が充満した加熱トンネルを通過させる)ことなどが例示される。なお、上記において、シュリンクラベルは、印刷層が内側となるように容器に装着されていることが好ましい。
以下に、実施例に基づいて、本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
なお、表1には、実施例、比較例で用いた印刷インキの配合組成(配合量)、印刷層中の各成分の含有量及び得られたシュリンクラベルの評価結果を示した。上記の印刷インキの配合組成は、用いた商品の重量基準の配合量(重量部)で示した。また、印刷層中の各成分の含有量(印刷インキの不揮発分中の各成分の含有量と等しい)は、各々の成分としての含有量(不揮発分換算の含有量)(重量%)で示した。
また、表2には印刷インキに用いた商品(樹脂や顔料等)の詳細を示した。
実施例1
(印刷インキ)
蒸着アルミニウム顔料(A)として、蒸着アルミニウム顔料の混合溶剤(酢酸エチルと酢酸イソプロピルの混合溶剤)分散液(チバ・ジャパン(株)製、商品名「メタシーン 71−0010」、不揮発分:10重量%)10重量部(蒸着アルミニウム顔料として、1重量部)を用いた。
ベース樹脂(A)として、ウレタン系樹脂の酢酸エチル溶液(日本化工塗料(株)製、商品名「FS−8009−1]、不揮発分:37重量%)6.4重量部(ウレタン系樹脂として、2.4重量部)を用いた。
可塑剤(A)として、アセチルクエン酸トリブチル(旭化成ファインケム(株)製、商品名「ATBC」、不揮発分:100重量%)2重量部を用いた。
セルロース系樹脂として、CAB樹脂(イーストマンケミカル社製、商品名「CAB−381−20」、不揮発分:100重量%)1.5重量部を用いた。
上記の蒸着アルミニウム顔料分散液、ウレタン系樹脂の酢酸エチル溶液、アセチルクエン酸トリブチル、CAB樹脂に、酢酸エチル40.1重量部および酢酸n−プロピル40重量部を加えて、印刷インキ(100重量部)を作製した。
上記印刷インキの全不揮発分(100重量%)中の、蒸着アルミニウム顔料の含有量は14重量%、ベース樹脂(ウレタン系樹脂)の含有量は35重量%、可塑剤(ATBC)の含有量は29重量%、セルロース系樹脂の含有量は22重量%であった。なお、上記の印刷インキの不揮発分中の各成分の含有量は、シュリンクラベルの印刷層中の各成分の含有量と等しい。
(シュリンクラベル)
上記の印刷インキを、ポリエステル(PET)系シュリンクフィルム(東洋紡(株)製、商品名「S7042」、厚み:45μm、主配向方向(幅方向)の熱収縮率(90℃、10秒):60%)の片面に、グラビア版を用いて全面グラビア印刷を施し、熱風乾燥機を用いて乾燥して、シュリンクラベルを得た。なお、乾燥後の印刷層の厚みは約3μmであった。
実施例2、3、比較例1、2
表1に示すように、蒸着アルミニウム顔料の含有量などを変更して、実施例1と同様にして、印刷インキおよびシュリンクラベルを作製した。
実施例4〜6
表1に示すように、蒸着アルミニウム顔料の種類、含有量などを変更して、実施例1と同様にして、印刷インキおよびシュリンクラベルを作製した。
実施例7、10、16、17
表1に示すように、ベース樹脂の種類、含有量などを変更して、実施例2と同様にして、印刷インキおよびシュリンクラベルを作製した。
実施例8、9、15、比較例3、4
表1に示すように、可塑剤の種類、含有量などを変更して、実施例2と同様にして、印刷インキおよびシュリンクラベルを作製した。
実施例11〜14
表1に示すように、蒸着アルミニウム顔料に加え着色顔料を添加して、実施例2と同様にして、印刷インキおよびシュリンクラベルを作製した。実施例11〜14では、それぞれ、メタリックレッド、メタリックイエロー、メタリックブルー、メタリックブラックのカラーメタリック調の印刷層を有するシュリンクラベルが得られた。
比較例5、6
表1に示すように、蒸着アルミニウム顔料を用いず、湿式ボールミル法により製造されたアルミニウム顔料を用いて、実施例1と同様にして、印刷インキおよびシュリンクラベルを作製した。
(評価)
実施例および比較例で得られたシュリンクラベルの、主配向方向の熱収縮率(90℃、10秒)、鏡面光沢度、透過濃度、密着性[耐剥離性(テープ剥離試験)、耐もみ性(もみ試験)]を、以下の方法で評価した。なお、実施例および比較例において、シュリンクラベルの主配向方向は、基材であるシュリンクフィルムの主配向方向である。
(1)主配向方向の熱収縮率(90℃、10秒)
実施例および比較例で得られたシュリンクラベルから、測定方向(主配向方向)に長さ200mm(標線間隔150mm)、幅10mmの長方形の測定用サンプルを切り出した。
上記測定用サンプルを、90℃の温水中で、10秒熱処理(無荷重下)し、熱処理前後の標線間隔の差を読み取り、以下の計算式で熱収縮率を算出する。
熱収縮率(%) = (L0−L1)/L0×100
0 : 熱処理前の標線間隔
1 : 熱処理後の標線間隔
なお、実施例及び比較例においては、主配向方向はシュリンクラベルの幅方向である。
また、主配向方向と直交する方向の熱収縮率(90℃、10秒)は、測定方向を主配向方向と直交する方向に変更して、上記と同様に測定することができる。
(2)鏡面光沢度(熱収縮前)
実施例および比較例で得られたシュリンクラベルを、10cm(長手方向;主配向方向に対して直交方向)×10cm(幅方向;主配向方向)の大きさに切り出し、測定用サンプルとした。
スガ試験機(株)製、光沢測定器「UGV−5」を用いて、JIS K 5600−4−7に準拠して、入射角60°/反射角60°の条件で、上記測定用サンプルの印刷層部分の表面の鏡面光沢度を測定した。なお、シュリンクフィルム側の表面を測定面として測定した。
鏡面光沢度を以下の基準で評価した。
鏡面光沢度が160以上 : 良好な鏡面光沢度(○)
鏡面光沢度が120以上160未満 : 使用可能な鏡面光沢度(△)
鏡面光沢度が120未満 : 鏡面光沢度不足(×)
(3)鏡面光沢度(熱収縮後)
実施例および比較例で得られたシュリンクラベルから、12cm(長手方向;主配向方向に対して直交方向)×12cm(幅方向;主配向方向)の大きさのラベル片を切り出した。上記ラベル片の主配向方向(幅方向)の両端[治具によりチャックされる部分(両端部でそれぞれ10mmずつ)を除き、100mm間隔]を、80mm間隔に固定できる治具に固定した(熱収縮処理前はたるんだ状態である)。上記治具に両端を固定したラベル片を、90℃の温水に20秒間浸漬して熱処理し、ラベル片を熱収縮処理前と比較して80%の長さになるように熱収縮させた(主配向方向(幅方向)に20%熱収縮させた)。このようにして、主配向方向(幅方向)に20%熱収縮させた測定用サンプルを得た。
スガ試験機(株)製、光沢測定器「UGV−5」を用いて、JIS K 5600−4−7に準拠して、入射角60°/反射角60°の条件で、上記測定用サンプルの印刷層部分の表面の鏡面光沢度を測定した。なお、シュリンクフィルム側の表面を測定面として測定した。
鏡面光沢度を以下の基準で評価した。
鏡面光沢度が160以上 : 良好な鏡面光沢度(○)
鏡面光沢度が120以上160未満 : 使用可能な鏡面光沢度(△)
鏡面光沢度が120未満 : 鏡面光沢度不足(×)
(4)透過濃度
実施例および比較例で得られたシュリンクラベルを、5cm(長手方向;主配向方向に対して直交方向)×5cm(幅方向;主配向方向)の大きさに切り出し、測定用サンプルとした。
伊原電子工業(株)製、白黒透過濃度計「Ihac−T5」を用いて、上記測定用サンプルの透過濃度を測定し、以下の基準で評価した。
透過濃度が0.3以上 : 良好な透過濃度(○)
透過濃度が0.1以上0.3未満 : 使用可能な透過濃度(△)
透過濃度が0.1未満 : 透過濃度不足(×)
(5)耐剥離性(テープ剥離試験)
碁盤目のクロスカットを入れない以外は、JIS K 5600−5−6に準じて、試験を行った。実施例及び比較例で得られたシュリンクラベルの印刷層の表面に、幅18mmの粘着テープ(ニチバン(株)製、商品名「セロテープ(登録商標)」)を貼り付け、この粘着テープを90度方向に引き剥がした。
粘着テープを貼り付けた印刷層表面のうち、5mm(長手方向;主配向方向に対して直交方向)×5mm(幅方向;主配向方向)の領域において、どの程度印刷層が残存しているか(印刷層の残存面積)を目視で観察し、下記の基準で、印刷層の基材への密着性(耐剥離性)を判断した。
印刷層の残存面積が90%以上である : 耐剥離性良好(○)
印刷層の残存面積が80%以上、90%未満である : 耐剥離性はやや不良であるが使用可能なレベル(△)
印刷層の残存面積が80%未満である : 耐剥離性不良(×)
(6)耐もみ性(もみ試験)
実施例及び比較例で得られたシュリンクラベルから、100mm(長手方向;主配向方向に対して直交方向)×100mm(幅方向;主配向方向)の測定用サンプルを採取した。測定用サンプルの両端を両手でつかみ、10回手でもんだ。印刷層が剥離していないか(印刷層の残存面積)を目視で観察し、以下の基準で評価した。
印刷層の残存面積が90%以上である : 耐もみ性良好(○)
印刷層の残存面積が80%以上、90%未満である : 耐もみ性はやや不良であるが使用可能なレベル(△)
印刷層の残存面積が80%未満である : 耐もみ性不良(×)
Figure 0005834311
Figure 0005834311
評価結果からわかるとおり、本発明のシュリンクラベル(実施例)は、印刷層が高い鏡面光沢度及び透過濃度を有し、優れた金属光沢を有している。また、高収縮(20%)のシュリンク(収縮)加工の後も鏡面光沢度が低下しにくく、優れた金属光沢を維持しうる。さらに、印刷層と基材の密着性にも優れ、優れた耐剥離性及び耐もみ性を有している。
一方、印刷層中の蒸着アルミニウム顔料の含有量が少なすぎる場合(比較例1)には、透過濃度が低下し、優れた金属光沢を発揮することができなかった。また、印刷層中の蒸着アルミニウム顔料の含有量が多すぎる場合(比較例2)や可塑剤の含有量が多すぎる場合(比較例4)には、印刷層の基材との密着性が低下した。また、印刷層中の可塑剤の含有量が少なすぎる場合には(比較例3)、シュリンク加工(熱収縮)を施した場合に、鏡面光沢度が大きく低下し、金属光沢が低下した。蒸着アルミニウム顔料の代わりに従来の湿式ボールミル法により製造したアルミニウム顔料を用いた場合(比較例5、6)には、顔料が少量では鏡面光沢度の高いシュリンクラベルが得られず、顔料を多量に添加すると印刷層の密着性が低下するため、優れた金属光沢を発揮しうるシュリンクラベルは得られなかった。
なお、実施例および比較例で得られたシュリンクラベルの主配向方向の熱収縮率(90℃、10秒)は、60%であった。

Claims (5)

  1. 基材の少なくとも片面側に、ウレタン系樹脂、塩素化ポリプロピレン系樹脂及びアクリル系樹脂からなる群より選ばれた少なくとも1つの樹脂20〜70重量%、可塑剤20〜35重量%および蒸着アルミニウム顔料10〜28重量%を含む印刷層を有することを特徴とするシュリンクラベル。
  2. 前記ウレタン系樹脂のガラス転移温度が−60〜40℃である請求項1に記載のシュリンクラベル。
  3. 前記印刷層が、セルロース系樹脂を含む印刷層である請求項1または2に記載のシュリンクラベル。
  4. 前記可塑剤が、アセチルクエン酸トリブチルである請求項1〜3のいずれかの項に記載のシュリンクラベル。
  5. 主配向方向の、90℃、10秒における熱収縮率が15%以上である請求項1〜4のいずれかの項に記載のシュリンクラベル。
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