JP5352138B2 - 剥離用テープ - Google Patents
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Description
シート剥離装置としては、例えば、特許文献1に開示されている。同文献におけるシート剥離装置は、ウエハに貼付された円形の接着シートに、エッジ部材に巻き掛けられた剥離用テープを接着し、ウエハとエッジ部材との相対移動に同期して剥離用テープの巻き取りを行うことで接着シートをウエハから剥離する構成が採用されている。ここで、剥離用テープは、基材シートの一方の面に接着剤層が設けられた帯状のテープが採用されている。
また、剥離用テープが接着シートの直径よりも小さい幅となる帯状に設けられているため、剥離用テープを引っ張って接着シートを剥離したときに、当該接着シートが、剥離用テープの幅に沿って破れ易くなる、という不都合がある。
また、接着シートの剥離動作中に剥離用テープが接着シートから分離して剥離不良を生ずる、という不都合もある。
そこで、例えば、図8(A)に示されるように、基材シートBSの一方の面の一部に接着剤層Aを設けて接着部50とし、これに連なる片状の把持部51を設けて剥離用テープPTを形成する場合、図8(B)に示されるように、ウエハWに貼付された接着シートSの外周部分に接着部50を貼付する際に、接着剤層Aの外縁Aeと、接着シートSの外縁Seとを一致させることが剥離の安定性を向上させる上で必要となる。
しかしながら、接着シートSの外周部分の形状に合わせた接着部50の形成は、打ち抜き加工等により容易であっても、接着部50と把持部51との境界における接着剤層Aの外縁Aeを接着シートSの外縁Seに一致するように接着剤層Aを設けることは必ずしも容易ではない。これは、剥離用テープの製造工程において、基材シートの搬送方向に沿って直線的にのみ接着剤の塗布ができないためである。その結果、量産効率が低下してコスト的に高価なものになってしまう、という不都合がある。
本発明は、このような不都合に着目して案出されたものであり、その目的は、接着部を形成する際に、接着剤層の外縁を接着シートの外縁に一致させる非効率的な工程を回避できるとともに、接着シートを剥離する際に、把持部を把持若しくは掴むことができ、専用の剥離装置を用いることなく接着シートを剥離することのできる剥離用テープを提供することにある。
また、本発明の他の目的は、被着体に貼付された接着シートの大きさよりも小さい剥離用テープを用いた場合であっても、接着シートの破断を回避しつつ確実に剥離することのできる剥離用テープを提供することにある。
前記基材シートの一部を前記一方の面側に折り畳むことで合わせ面の少なくとも一部が相互に接着される把持部を形成可能な把持部形成片と、
前記折り畳みによって前記把持部から区画された接着部を形成する接着片とを備え、
前記接着片は、前記把持部形成片よりも幅広の平面形状に設けられるとともに、前記接着シートの外縁部分に沿うショルダ部を把持部形成片の両側に備え、前記把持部からの剥離力を前記接着シートの両縁部に付与可能に設けられる、という構成を採っている。
また、折り畳み線を設けたことで、把持部を形成した際に把持部形成片の一部が接着部領域にかかってしまうような不都合は生じない。
更に、把持部形成片に外縁形成部を設けたことで、接着部の外縁と接着シートの外縁とが一致し、剥離の安定性を向上させることができる。
また、接着片が把持形成片よりも幅広の平面形状となる構成、すなわち、接着部が把持部よりも幅広となる構成では、剥離用テープが接着シートの幅よりも小さい場合であっても、剥離に際して接着シートが破れてしまうような不都合を効果的に回避することができる。
更に、前記把持部形成片と接着片との間の接続部外縁にスロープ状の繋ぎ部が設けられているため、剥離用テープに剥離力が付与されたときに、剥離方向の力が繋ぎ部によって左右方向に分散するため、剥離用テープや接着シートに局所的な力が加わることを防止し、接着シートが剥離用テープの幅に沿って破れてしまうといった不都合を解消することができる。
また、接着部が接着シートの外縁部分に沿うショルダ部を備えていることで、接着シートが外縁部から確実に剥離されるようになり、この点からも接着シートの破断原因を回避することができる。
特に、接着部の接着剤層が接着シートの外周部分と同一の平面形状に設けられた構成では、剥離用テープの接着剤が接着シート以外の部分に接着して、当該接着シートの剥離を妨げたり、被着体を載置するテーブル等に接着剤が付着して汚れてしまうといった不都合を確実に解消できる。また、剥離力を接着シートの縁部に確実に付与することが可能となり、接着シートの剥離不良を解消することができる。
すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示、説明されているが、本発明の技術的思想及び目的の範囲から逸脱することなく、以上説明した実施形態に対し、形状、位置若しくは配置等に関し、必要に応じて当業者が様々な変更を加えることができるものである。
10a ショルダ部
11 把持部
12 折り畳み線
13 繋ぎ部
14 外縁形成部
15 突出部
L1 弦
L2 弧
A 接着剤層
As 弦縁部
Aa 弧縁部
BS 基材シート
P 把持部形成片
PT 剥離用テープ
S 接着シート
T 接着片
W 半導体ウエハ(被着体)
Claims (5)
- 基材シートと、この基材シートの一方の面の少なくとも一部に設けられた接着剤層とを含み、被着体に貼付された接着シートに貼付して当該接着シートを被着体から剥離するための枚葉の剥離用テープであって、
前記基材シートの一部を前記一方の面側に折り畳むことで合わせ面の少なくとも一部が相互に接着される把持部を形成可能な把持部形成片と、
前記折り畳みによって前記把持部から区画された接着部を形成する接着片とを備え、
前記接着片は、前記把持部形成片よりも幅広の平面形状に設けられるとともに、前記接着シートの外縁部分に沿うショルダ部を把持部形成片の両側に備え、前記把持部からの剥離力を前記接着シートの両縁部に付与可能に設けられていることを特徴とする剥離用テープ。 - 前記把持部形成片に折り畳み線を備え、当該折り畳み線に沿って折り畳むことで前記把持部と接着部とが形成されることを特徴とする請求項1記載の剥離用テープ。
- 前記把持部形成片は、折り畳まれて前記接着シートの外縁部分に一致する接着部外縁部分を形成する外縁形成部を有することを特徴とする請求項1又は2記載の剥離用テープ。
- 前記把持部形成片と接着片との接続部外縁にスロープ状の繋ぎ部が設けられていることを特徴とする請求項1、2又は3記載の剥離用テープ。
- 前記把持部形成片は、折り畳まれたときの合わせ面の平面形状が一致することを特徴とする請求項1ないし4の何れかに記載の剥離用テープ。
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