以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。この場合、画像形成装置としてのプリンタについて説明する。
まず、本発明をモノクロプリンタに適用した実施の形態について説明する。
図1は本発明の第1の実施の形態におけるモノクロプリンタの概略図である。
図において、10はプリンタの本体、すなわち、プリンタ本体であり、該プリンタ本体10は、搬送路Rtを搬送される媒体としての用紙Pに画像を形成するための本体ユニット10a、及び該本体ユニット10aに隣接させて、かつ、本体ユニット10aに対して着脱自在に配設され、両面印刷を行うために用紙Pを反転させて搬送する搬送ユニットとしての、かつ、媒体反転ユニットとしての用紙反転ユニット34を備える。前記本体ユニット10aには、用紙反転ユニット34を取り付ける(挿入する)ための取付部としての溝10bが形成される。
前記プリンタ本体10内には、用紙Pを収容するための媒体収容部としての用紙カセット12が配設され、該用紙カセット12の前端の上方には、用紙カセット12に収容された用紙Pを搬送路Rtに繰り出すための繰出ローラ(給紙ローラ)13及びサブローラ14が配設され、用紙カセット12の前端には、サブローラ14と対向させて、用紙Pを1枚ずつ分離させるための分離ローラ15が配設される。
搬送路Rtにおける繰出ローラ13より下流側には、繰り出された用紙Pを搬送する搬送ローラ16が、該搬送ローラ16より下流側には、用紙Pの斜行を矯正するためのレジストローラ17が配設される。また、前記搬送路Rtにおけるレジストローラ17より上流側の直近には、用紙Pの位置を検出するための第1の媒体検出部としての吸入センサ18が、レジストローラ17より下流側の直近には、画像の形成を開始するタイミングを設定するための第2の媒体検出部としての書出しセンサ19が配設される。そして、前記吸入センサ18及び書出しセンサ19を通過した用紙Pは画像形成部20に送られる。
該画像形成部20は、画像形成ユニット(イメージドラムカートリッジ)22、露光装置としてのLEDヘッド91、転写部材としての転写ローラ21等を備え、前記画像形成ユニット22は、現像剤としてのトナーを収容する現像剤収容部としての、かつ、現像剤カートリッジとしてのトナーカートリッジ24、像担持体としての感光体ドラム92、該感光体ドラム92と対向させて配設され、感光体ドラム92の表面を一様に帯電させる帯電装置としての図示されない帯電ローラ、感光体ドラム92の表面に形成された潜像としての静電潜像を、前記トナーによって現像して現像剤像としてのトナー像を形成する現像剤担持体としての図示されない現像ローラ等を備える。前記LEDヘッド91は、帯電ローラによって帯電させられた感光体ドラム92の表面を露光して静電潜像を形成し、前記転写ローラ21は、トナー像を用紙Pに転写する。
前記搬送路Rtにおける画像形成部20より下流側に、定着装置としての定着器(定着ユニット)23が配設される。該定着器23は、図示されない加熱体(熱源)を有する第1の定着要素としてのヒートローラ25、及び該ヒートローラ25と対向させて配設された第2の定着要素としての加圧ローラ26を備え、用紙P上のトナー像を、加熱し、加圧することによって用紙Pに定着させる。このようにして、用紙Pの第1の面としての表面に画像が形成される。
また、前記搬送路Rtにおける定着器23より下流側には、用紙Pの排出を検出するための第3の媒体検出部としての排出センサ27が、該排出センサ27より下流側には、搬送路を切り替える切替部材としての切替ガイド28が配設される。該切替ガイド28は、切替え作動要素としての図示されないソレノイドレバーによって回転軸を中心にして揺動自在に配設され、位置28a、28bを採る。
そして、切替ガイド28より下流側に、第1、第2の搬送路30、31が配設される。第1の搬送路30によって、印刷が終了した用紙Pを排出トレイ29に排出するための排出ルートが形成され、そのために、第1の搬送路30に排出ローラ32、33が配設される。
また、第2の搬送路31によって、表面に画像が形成された用紙Pを反転させて、第2の面としての裏面に画像を形成する(両面印刷を行う。)ために画像形成部20に送る反転ルートが形成される。そのために、第2の搬送路31は、搬送路を切り替える反転部材としての反転ガイド35、該反転ガイド35より下流側に配設され、用紙Pを引き込むための引込路37、及び前記反転ガイド35と隣接する箇所で引込路37と連通させて配設され、用紙Pを搬送路Rtに戻すための反転搬送路38を備え、前記引込路37に、前記反転ガイド35と隣接させて反転ローラ36が配設され、前記反転搬送路38に反転搬送部材としての反転搬送ローラ39、40が配設される。
前記引込路37は、反転ガイド35と隣接する箇所から下方にかけて形成された湾曲部37a、及び該湾曲部37aの下端から前方(繰出ローラ13側)に向けて水平に延びる水平部37bを備える。また、前記反転搬送路38は、反転ガイド35と隣接する箇所から前方に向けて斜めに延びる傾斜部38a、及び該傾斜部38aの下端から前方に向けて水平に延びる水平部38bを備える。
前記反転ガイド35は、位置35a、35bを採り、通常は付勢部材としての図示されないスプリングの付勢力によって位置35aに置かれ、用紙Pが第2の搬送路31に送られると、用紙Pの前端によって押され、スプリングの付勢力に抗して回動させられて位置35bに置かれ、用紙Pを引込路37に案内する。その後、用紙Pの後端が反転ガイド35から抜けると、該反転ガイド35は、前記スプリングの付勢力によって回動させられて位置35aに戻される。続いて、反転ローラ36が逆方向に回転させられると、引込路37内の用紙Pは反転搬送路38に送られる。なお、前記反転ガイド35を、反転作動要素としての図示されないソレノイドレバーによって回動させることができる。
前記第2の搬送路31、反転ガイド35、反転ローラ36、引込路37、反転搬送路38、反転搬送ローラ39、40等によって前記用紙反転ユニット34が構成される。
次に、前記モノクロプリンタの動作について説明する。
まず、用紙カセット12に収容された用紙Pは、繰出ローラ13及びサブローラ14によって繰り出され、搬送ローラ16及びレジストローラ17によって搬送され、画像形成ユニット22と転写ローラ21との間に送られ、画像形成ユニット22及び転写ローラ21によってトナー像が用紙Pに転写される。
続いて、用紙Pは定着器23に送られ、該定着器23においてトナー像が用紙Pに定着させられ、用紙Pの表面に画像が形成される。
片面印刷を行う場合、切替ガイド28が位置28aに置かれ、表面に画像が形成された用紙Pは、第1の搬送路30に送られ、排出ローラ32、33によって排出トレイ29に排出される。
一方、両面印刷を行う場合、切替ガイド28が位置28bに置かれ、表面に画像が形成された用紙Pは、第2の搬送路31に送られ、引込路37に引き込まれた後、反転ローラ36によって反転搬送路38に送られ、用紙Pの表裏が反転させられて反転搬送ローラ39、40によって搬送される。続いて、表裏が反転させられた用紙Pは、再びレジストローラ17によって搬送され、画像形成ユニット22と転写ローラ21との間に送られ、画像形成ユニット22及び転写ローラ21によってトナー像が転写される。
そして、用紙Pは定着器23に送られ、該定着器23においてトナー像が用紙Pに定着させられ、用紙Pの第2の面である裏面に画像が形成される。
このようにして、両面印刷が行われた用紙Pは、第1の搬送路30に送られ、排出ローラ32、33によって排出トレイ29に排出される。
次に、前記用紙反転ユニット34について説明する。
図4は本発明の第1の実施の形態における用紙反転ユニットの斜視図、図5は本発明の第1の実施の形態における用紙反転ユニットの部分断面図である。
図において、34は用紙反転ユニットであり、該用紙反転ユニット34は、主として湾曲部37a(図1)及び傾斜部38aから成る本体部34a、並びに主として水平部37b、38bから成る平坦部34bを備える。
本体ユニット10a側に配設された切替ガイド28が位置28bに置かれると、用紙Pは、本体部34aの上端に形成された入口部41から用紙反転ユニット34内に送られ、用紙反転ユニット34内において反転させられ、平坦部34bの前端に形成された出口部42から排出される。
前記本体部34aの後端には、第1のカバー部材としてのリアカバー44が矢印A方向に揺動自在に配設され、平坦部34bの上端には、第2のカバー部材としてのアッパカバー46が矢印B方向に揺動自在に配設され、用紙反転ユニット34内で紙詰りが発生した場合、ジャム解除レバー43を操作してリアカバー44を開くことにより、用紙反転ユニット34の後方から用紙Pを取り除くことができ、アッパカバー46を開くことにより、用紙反転ユニット34の前方から用紙Pを取り除くことができる。
また、平坦部34bの両縁部にはプレートフレーム48が配設され、該プレートフレーム48内に、反転搬送ローラ39、40にそれぞれ回転を伝達するための回転体としてのギヤ53、54が配設される。そして、図示されない反転搬送用の駆動部としての反転搬送モータの回転をギヤ53、54に伝達するために、ベルト部材としてのピッチベルト51、52が配設される。なお、ピッチベルト51、52及びギヤ53、54によって回転伝達部が構成される。
ところで、本実施の形態においては、用紙反転ユニット34の前方に図示されない搬送路延長ユニットを連結することによって、前記用紙反転ユニット34をカラープリンタで使用することができるようになっている。そのために、プレートフレーム48の前端に、搬送路延長ユニットを取り付けるための連結要素としてのねじ止め穴49が形成される。
次に、本発明をカラープリンタに適用した実施の形態について説明する。
図6は本発明の第1の実施の形態におけるカラープリンタの概略図、図7は本発明の第1の実施の形態における拡張反転ユニットの斜視図である。なお、モノクロプリンタと同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与する。
図において、100はプリンタの本体、すなわち、プリンタ本体であり、該プリンタ本体100は、本体ユニット100a、及び該本体ユニット100aに対して着脱自在に配設され、両面印刷を行うために用紙Pを反転させて搬送する搬送ユニットとしての、かつ、媒体反転ユニットとしての用紙反転ユニット34を備える。前記本体ユニット100aには、用紙反転ユニット34を取り付けるための取付部としての溝100bが形成される。
また、121は画像形成部であり、該画像形成部121は、イエロー、マゼンタ、シアン及びブラックの各色のトナー像を形成するための画像形成ユニット(イメージドラムカートリッジ)Y、M、C、Bk、LEDヘッド91、転写ユニット96等を備え、前記各画像形成ユニットY、M、C、Bkは、トナーカートリッジ24、感光体ドラム92、図示されない帯電ローラ、図示されない現像ローラ等を備える。前記転写ユニット96は、駆動ローラ97、従動ローラ98、前記駆動ローラ97及び従動ローラ98によって張設された転写ベルト99、並びに該転写ベルト99を介して前記各感光体ドラム92と対向させて配設された図示されない転写ローラを備える。
そして、55は、前記用紙反転ユニット34に対して着脱自在に連結された搬送路延長ユニットであり、前記用紙反転ユニット34及び搬送路延長ユニット55によって拡張反転ユニット94が構成される。
前記搬送路延長ユニット55は、反転搬送路38と連通させて形成され、用紙反転ユニット34から送られた用紙Pを搬送するための反転搬送路138を備え、該反転搬送路138に反転搬送部材としての反転搬送ローラ71が配設される。
ところで、カラープリンタにおいては、画像形成ユニットY、M、C、Bkが配設されるので、反転させられた用紙Pを再び画像形成部121に送るために必要な搬送距離が長くなる。そこで、本実施の形態においては、前記モノクロプリンタで使用される用紙反転ユニット34と搬送路延長ユニット55とを、図7に示される連結部材としてのねじ67によって連結し、固定することにより、用紙Pを画像形成部121に送るための搬送距離を長くするようにしている。
なお、用紙反転ユニット34に搬送路延長ユニット55を連結するのに伴って、反転搬送モータのトルクが不足する場合、反転搬送モータのトルクを可変にすることができる。
次に、前記搬送路延長ユニット55について説明する。
図8は本発明の第1の実施の形態における搬送路延長ユニットの斜視図、図9は本発明の第1の実施の形態における搬送路延長ユニットの部分断面図、図10は本発明の第1の実施の形態における拡張反転ユニットの部分断面図である。
搬送路延長ユニット55は、用紙反転ユニット34の平坦部34b(図4)と同じ厚さを有し、後端側に入口部56が、前端側に出口部57が形成され、用紙反転ユニット34に搬送路延長ユニット55を連結したときに、出口部42と入口部56とが連通させられる。したがって、反転させられた用紙Pは、入口部56から搬送路延長ユニット55内に送られ、出口部57から排出される。なお、前記出口部42によって、用紙反転ユニット34に対して搬送路延長ユニット55を連結するための連結部が構成される。
また、搬送路延長ユニット55の上端には、第3のカバー部材としてのアッパカバー58が矢印C方向に揺動自在に配設され、搬送路延長ユニット55内で紙詰りが発生した場合は、アッパカバー58を開くことによって、搬送路延長ユニット55から用紙Pを取り除くことができる。
なお、前記用紙反転ユニット34に搬送路延長ユニット55を連結することによって、アッパカバー46、58を連動させて開閉することができるようになる。
搬送路延長ユニット55の両縁部にはプレートフレーム59が配設され、該プレートフレーム59内に、図示されない搬送ローラにそれぞれ回転を伝達するための回転体としてのギヤ62〜64が配設され、ギヤ62はギヤ54、63と噛合させられる。そして、前記反転搬送モータの回転をギヤ64に伝達するために、ベルト部材としてのピッチベルト65が配設される。なお、ピッチベルト65及びギヤ62〜64によって回転伝達部が構成される。
また、プレートフレーム59の後端(用紙反転ユニット34側の端部)には、用紙反転ユニット34に搬送路延長ユニット55を連結するための連結要素としてのねじ止め穴60が形成され、前記ねじ止め穴49、60にねじ67(図7)が螺合させられる。
したがって、用紙反転ユニット34側に配設されたギヤ54から搬送路延長ユニット55側に配設されたギヤ62に回転を伝達するに当たり、ギヤ54、62間の距離が一定にされるので、ギヤ54、62において歯飛び等が生じるのを防止することができる。また、紙詰りを解除するためにアッパカバー46、58を開閉させる際に、用紙反転ユニット34から搬送路延長ユニット55が外れるのを防止することができる。
次に、用紙反転ユニット34から搬送路延長ユニット55にトルクを伝達する方法について説明する。
図11は本発明の第1の実施の形態におけるトルク伝達系を示す斜視図である。
図において、51、52、65はピッチベルト、53、54、62〜64はギヤ、39、40、71は反転搬送ローラである。各反転搬送ローラ39、40、71は、ローラ対を構成し、下側の反転搬送ローラ39、40、71は、シャフトsh1〜sh3を介してギヤ53、54、64に固定される。
反転搬送モータが駆動され、ピッチベルト51が矢印D方向に走行させられると、ギヤ53、シャフトsh1及び下側の反転搬送ローラ39が矢印E方向に回転させられ、ピッチベルト52が矢印F方向に走行させられ、ギヤ54、シャフトsh2及び下側の反転搬送ローラ40が矢印G方向に回転させられる。その結果、ギヤ62がアイドルギヤとして機能して矢印H方向に回転させられ、ピッチベルト65が矢印I方向に走行させられ、ギヤ64、シャフトsh3及び下側の反転搬送ローラ71が矢印J方向に回転させられる。
次に、用紙反転ユニット34と搬送路延長ユニット55との連結部について説明する。
図12は本発明の第1の実施の形態における用紙反転ユニットと搬送路延長ユニットとの連結部の拡大図である。
図において、34は用紙反転ユニット、38、138は反転搬送路、40は反転搬送ローラ、42は出口部、46、58はアッパカバー、55は搬送路延長ユニット、56は入口部である。
用紙Pを反転搬送路38、138に沿って搬送する際に、出口部42と入口部56との連結部において、用紙Pが引っ掛からないようにする必要がある。そのために、用紙反転ユニット34の出口部42に、アッパカバー46及びロワカバー73の先端を延ばすことによって、排出案内部としての誘込みリブ74、75が形成される。
また、搬送路延長ユニット55の入口部56に、アッパカバー58及びロワカバー76の先端を広げることによって、導入案内部としての誘込み斜面部77、78が形成され、用紙反転ユニット34に搬送路延長ユニット55を連結したときに、誘込みリブ74、75が、誘込み斜面部77、78間に進入させられる。したがって、用紙Pを反転搬送路38、138に沿って搬送する際に、出口部42と入口部56との連結部において、用紙Pが引っ掛かるのを防止することができる。
このように、本実施の形態においては、モノクロプリンタで使用される用紙反転ユニット34に搬送路延長ユニット55を連結することによって、搬送距離の長いカラープリンタで用紙反転ユニット34を使用することができる。したがって、各種のプリンタ、本実施の形態においては、モノクロプリンタとカラープリンタとで用紙反転ユニット34を共用することができるので、用紙反転ユニット34及びプリンタのコストを低くすることができる。
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。なお、第1の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与し、同じ構造を有することによる発明の効果については同実施の形態の効果を援用する。
まず、本発明をモノクロプリンタに適用した実施の形態について説明する。
図13は本発明の第2の実施の形態におけるモノクロプリンタの概略図である。
図において、10はプリンタ本体であり、該プリンタ本体10は、本体ユニット10a、及び該本体ユニット10aに対して着脱自在に配設された搬送ユニットとしての、かつ、媒体反転ユニットとしての用紙反転ユニット34を備える。前記本体ユニット10aには、用紙反転ユニット34を取り付けるための取付部としての溝10bが形成される。
この場合、モノクロプリンタにおいて、用紙反転ユニット34に搬送路延長ユニット55が連結され、搬送ユニットとしての拡張反転ユニット94が構成される。該拡張反転ユニット94は、本体ユニット10aに対して着脱自在に配設される。
前記用紙反転ユニット34は、媒体としての用紙Pを引き込むための引込路37、及び用紙Pを搬送路Rtに戻すための反転搬送路38を備え、搬送路延長ユニット55は反転搬送路38と連通させて形成された反転搬送路138を備え、前記反転搬送路38に反転搬送部材としての反転搬送ローラ39が、反転搬送路138に反転搬送部材としての反転搬送ローラ71が配設される。
次に、前記用紙反転ユニット34について説明する。
図14は本発明の第2実施の形態における用紙反転ユニットの斜視図、図15は本発明の第2の実施の形態における用紙反転ユニットの部分断面図である。
図において、34は用紙反転ユニットであり、該用紙反転ユニット34は、本体部34a及び平坦部34bを備え、用紙Pが、本体部34aの上端に形成された入口部41から用紙反転ユニット34内に送られ、用紙反転ユニット34内において反転させられ、平坦部34bの前端に形成された出口部42から排出される。なお、該出口部42によって、用紙反転ユニット34に対して搬送路延長ユニット55を連結するための連結部が構成される。
前記本体部34aの後端には、第1のカバー部材としてのリアカバー44が矢印A方向に揺動自在に配設され、平坦部34bの上端には、第2のカバー部材としてのアッパカバー46が矢印B方向に揺動自在に配設され、用紙反転ユニット34内で紙詰りが発生した場合、ジャム解除レバー43を操作してリアカバー44を開くことにより、用紙反転ユニット34の後方から用紙Pを取り除くことができ、アッパカバー46を開くことにより、用紙反転ユニット34の前方から用紙Pを取り除くことができる。
平坦部34bの両縁部にはプレートフレーム48が配設され、該プレートフレーム48内に、反転搬送ローラ39に回転を伝達するための回転体としてのギヤ53が配設される。そして、反転搬送用の駆動部としての反転搬送モータの回転をギヤ53に伝達するために、ベルト部材としてのピッチベルト51が配設される。なお、ピッチベルト51及びギヤ53によって回転伝達部が構成される。
ところで、図13に示されるように、モノクロプリンタにおいて前記用紙反転ユニット34に搬送路延長ユニット55を連結し、反転させられた用紙Pの搬送距離を長くすることができる。そのために、プレートフレーム48の前端に、搬送路延長ユニット55を連結するための連結要素としてのねじ止め穴49が形成される。
次に、搬送路延長ユニット55について説明する。
図16は本発明の第2の実施の形態における搬送路延長ユニットの斜視図、図17は本発明の第2の実施の形態における搬送路延長ユニットの部分断面図である。
搬送路延長ユニット55は、用紙反転ユニット34の平坦部34b(図14)と同じ厚さを有し、後端側に入口部56が、前端側に出口部57が形成され、用紙反転ユニット34に搬送路延長ユニット55を連結したときに、出口部42と入口部56とが連通させられる。したがって、反転させられた用紙Pは、入口部56から搬送路延長ユニット55内に送られ、出口部57から排出される。
搬送路延長ユニット55の上端には、第3のカバー部材としてのアッパカバー58が矢印C方向に揺動自在に配設され、搬送路延長ユニット55内で紙詰りが発生した場合、アッパカバー58を開くことによって、搬送路延長ユニット55から用紙Pを取り除くことができる。
なお、前記用紙反転ユニット34に搬送路延長ユニット55を連結することによって、アッパカバー46、58を連動させて開閉することができるようになる。
搬送路延長ユニット55の両縁部にはプレートフレーム59が配設され、該プレートフレーム59内に、搬送ローラにそれぞれ回転を伝達するための回転体としてのギヤ62〜64が配設され、ギヤ62はギヤ53、63と噛合させられる。そして、前記反転搬送モータの回転をギヤ64に伝達するために、ベルト部材としてのピッチベルト65が配設される。なお、ピッチベルト65及びギヤ62〜64によって回転伝達部が構成される。
また、プレートフレーム59の後端(用紙反転ユニット34側の端部)には、用紙反転ユニット34に搬送路延長ユニット55を連結するための連結要素としてのねじ止め穴60が形成され、前記ねじ止め穴49、60に連結部材としてのねじ67(図7)が螺合させられる。
したがって、用紙反転ユニット34側に配設されたギヤ53から搬送路延長ユニット55側に配設されたギヤ62に回転を伝達するに当たり、ギヤ53、62間の距離が一定にされるので、ギヤ53、62において歯飛び等が生じるのを防止することができる。また、紙詰りを解除するためにアッパカバー46、58を開閉させる際に、用紙反転ユニット34から搬送路延長ユニット55が外れるのを防止することができる。
さらに、プレートフレーム59の前端(繰出ローラ13側の端部)には、搬送路延長ユニット55に更に搬送路延長ユニット55を連結するための連結要素としてのねじ止め穴83が形成される。したがって、搬送路延長ユニット55を複数個連結することができる。
次に、本発明をカラープリンタに適用した実施の形態について説明する。
図18は本発明の第2の実施の形態におけるカラープリンタの概略図、図19は本発明の第2の実施の形態における拡張反転ユニットの斜視図、図20は本発明の第2の実施の形態における拡張反転ユニットの部分断面図である。
この場合、用紙反転ユニット34に3個の搬送路延長ユニット55を連結することによって、拡張反転ユニット94が構成される。用紙反転ユニット34と搬送路延長ユニット55とが、また、各搬送路延長ユニット55が、ねじ67によって連結され、固定される。
前記用紙反転ユニット34は、引込路37及び反転搬送路38を備え、各搬送路延長ユニット55は反転搬送路38と連通させて形成された反転搬送路138を備え、該各反転搬送路138に反転搬送ローラ71が配設される。
各搬送路延長ユニット55の両縁部にはプレートフレーム59が配設され、該プレートフレーム59内に、搬送ローラにそれぞれ回転を伝達するためのギヤ62〜64が配設され、用紙反転ユニット34に隣接する搬送路延長ユニット55におけるギヤ62はギヤ53、63と噛合させられ、他の搬送路延長ユニット55におけるギヤ62はギヤ64、63と噛合させられる。そして、前記反転搬送モータの回転をギヤ63に伝達するために、ピッチベルト65が配設される。なお、ピッチベルト65及びギヤ62〜64によって回転伝達部が構成される。
次に、クリアトナー等の特殊印刷を行うためのトナーを使用するカラープリンタに搭載され、用紙反転ユニット34の前方に4個の搬送路延長ユニット55を連結することによって形成された搬送ユニットとしての拡張反転ユニット94について説明する。
図21は本発明の第2の実施の形態における他のカラープリンタの概略図である。
この場合、121は画像形成部であり、該画像形成部121は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック及び光沢画像形成用の画像形成ユニット(イメージドラムカートリッジ)Y、M、C、Bk、V、露光装置としてのLEDヘッド91、転写ユニット96等を備え、前記各画像形成ユニットY、M、C、Bk、Vは、現像剤収容部としての、かつ、現像剤カートリッジとしてのトナーカートリッジ24、像担持体としての感光体ドラム92、帯電装置としての帯電ローラ、現像剤担持体としての現像ローラ等を備える。なお、画像形成ユニットVには、画像に光沢を付加するために、定着後透明になる光沢付加用の現像剤としてのクリアトナーが収容される。
前記用紙反転ユニット34は引込路37及び反転搬送路38を備え、各搬送路延長ユニット55は反転搬送路38と連通させて形成された反転搬送路138を備え、該各反転搬送路138に反転搬送ローラ71が配設される。
このように、本実施の形態においては、反転させられた用紙Pを再び画像形成部121に送るために必要な搬送距離が長い場合に、用紙反転ユニット34に所定の数の搬送路延長ユニット55を連結し、搬送距離を長くすることができるので、各種のプリンタで用紙反転ユニット34を共用することができる。したがって、用紙反転ユニット34及びプリンタのコストを低くすることができる。
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。なお、第1、第2の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与し、同じ構造を有することによる発明の効果については同実施の形態の効果を援用する。
まず、本発明をモノクロプリンタに適用した実施の形態について説明する。
図22は本発明の第3の実施の形態におけるモノクロプリンタの概略図である。
図において、10はプリンタ本体であり、該プリンタ本体10は、本体ユニット10a、該本体ユニット10aに対して着脱自在に配設された反転搬送路ユニット89、前記本体ユニット10aに対して着脱自在に配設され、前記反転搬送路ユニット89と連結される複数の、本実施の形態においては、2個の搬送路延長ユニット55等を備える。前記本体ユニット10aには、反転搬送路ユニット89及び搬送路延長ユニット55を取り付けるための取付部としての溝10bが形成される。
この場合、媒体としての用紙Pの搬送方向における定着装置としての定着器23より下流側には、用紙Pの排出を検出するための第3の媒体検出部としての排出センサ27が配設され、該排出センサ27より下流側には、搬送路を切り替える切替部材としての切替ガイド28が配設される。
そして、切替ガイド28より下流側には、第1の搬送路30が配設される。該第1の搬送路30によって、印刷が終了した用紙Pを排出トレイ29に排出するための排出ルートが形成され、そのために、第1の搬送路30に排出ローラ32、33が配設される。この場合、該排出ローラ32、33は、用紙Pを反転させる反転ローラとしても機能し、反転搬送用の駆動部としての反転搬送モータを駆動することによって正方向及び逆方向に回転させられる。
前記切替ガイド28は、通常は付勢部材としてのスプリングの付勢力によって位置28aに置かれ、用紙Pが送られてくると、用紙Pの前端によって押され、スプリングの付勢力に抗して回動させられて位置28bに置かれ、用紙Pを第1の搬送路30に案内する。その後、用紙Pの後端が切替ガイド28から抜けると、該切替ガイド28は、前記スプリングの付勢力によって回動させられて位置28aに戻される。続いて、排出ローラ32、33が逆方向に回転させられると、第1の搬送路30内の用紙Pは、第1の搬送路30の下方に配設された第2の搬送路31に送られる。そして、排出ローラ32、33が逆方向に回転させられると、引込路37内の用紙Pは反転搬送路238に送られる。なお、前記切替ガイド28を、反転作動要素としてのソレノイドレバーによって回動させることができる。
前記反転搬送路ユニット89は、用紙Pを本体ユニット10aの搬送路Rtに戻すための反転搬送路238を備え、該反転搬送路238に反転搬送部材としての反転搬送ローラ39が配設される。また、前記各搬送路延長ユニット55は反転搬送路238と連通させて形成された反転搬送路138を備え、該反転搬送路138に反転搬送部材としての反転搬送ローラ71が配設される。
前記切替ガイド28、第2の搬送路31、排出ローラ32、33、反転搬送ローラ39、反転搬送路ユニット89、反転搬送路138、238等によって媒体反転ユニットとしての用紙反転ユニット134が構成される。また、用紙反転ユニット134の前方に前記搬送路延長ユニット55を連結することによって、搬送ユニットとしての拡張反転ユニット194が構成される。
次に、前記モノクロプリンタの動作について説明する。
媒体収容部としての用紙カセット12に収容された用紙Pは、繰出ローラ13及びサブローラ14によって繰り出され、搬送ローラ16及びレジストローラ17によって搬送されて、画像形成ユニット22と転写部材としての転写ローラ21との間に送られ、画像形成ユニット22及び転写ローラ21によって現像剤像としてのトナー像が転写される。
続いて、用紙Pは定着器23に送られ、該定着器23においてトナー像が用紙Pに定着させられ、用紙Pの第1の面としての表面に画像が形成される。
片面印刷を行う場合、切替ガイド28が回動させられて位置28aに置かれ、表面に画像が形成された用紙Pは、第1の搬送路30に送られ、排出ローラ32、33によって排出トレイ29に排出される。
一方、両面印刷を行う場合、切替ガイド28が位置28bに置かれ、表面に画像が形成された用紙Pは、排出ローラ32、33によって反転搬送路38に送られ、用紙Pの表裏が反転させられて反転搬送ローラ39によって搬送され、更に反転搬送路138に送られ、反転搬送ローラ71によって搬送される。続いて、用紙Pは、レジストローラ17によって搬送され、画像形成ユニット22と転写ローラ21との間に送られて、画像形成ユニット22及び転写ローラ21によってトナー像が転写される。
そして、用紙Pは定着器23に送られ、該定着器23においてトナー像が用紙Pに定着させられ、用紙Pの第2の面としての裏面に画像が形成される。
このようにして、両面印刷が行われた用紙Pは、第1の搬送路30に送られ、排出ローラ32、33によって排出トレイ29に排出される。
このように、本実施の形態においては、排出ローラ32、33が反転ローラとして機能するので、前記本体ユニット10aに用紙反転ユニット134を連結するだけで、用紙Pを反転させることができる。
次に、用紙反転ユニット134が搭載されたカラープリンタについて説明する。
図23は本発明の第3の実施の形態におけるカラープリンタの概略図である。
図において、100はプリンタ本体であり、該プリンタ本体100は、本体ユニット100a、該本体ユニット100aに対して着脱自在に配設された反転搬送路ユニット89、前記本体ユニット100aに対して着脱自在に配設され、前記反転搬送路ユニット89と連結される複数の、本実施の形態においては、4個の搬送路延長ユニット55を備える。前記本体ユニット100aには、反転搬送路ユニット89及び搬送路延長ユニット55を取り付けるための取付部としての溝100bが形成される。
このように、本実施の形態においては、モノクロプリンタで使用される用紙反転ユニット134に搬送路延長ユニット55を連結することによって、搬送距離の長いカラープリンタで用紙反転ユニット134を使用することができる。したがって、各種のプリンタ、本実施の形態においては、モノクロプリンタとカラープリンタとで用紙反転ユニット134を共用することができるので、用紙反転ユニット134及びプリンタのコストを低くすることができる。
前記各実施の形態においては、画像形成装置としてプリンタを使用した場合について説明しているが、複写機、ファクシミリ、複合機等の画像形成装置に適用することができる。
なお、本発明は前記各実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。