JP5351660B2 - 炒飯および冷凍炒飯の製造方法ならびにその装置 - Google Patents

炒飯および冷凍炒飯の製造方法ならびにその装置 Download PDF

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Description

本発明は、炒飯および冷凍炒飯の製造方法ならびにその装置に関する。
大量の食材および調味料等を炒める操作を人為的に行うことは重労働である。そこで、この操作を機械的に行うための装置が種々提案されている。例えば特許文献1には、鍋保持枠内に回転可能に支持された下方にバーナーを有する筒状の回転鍋からなるバッチ式の炒め装置およびこれを用いた方法が開示されている。回転鍋の一端には、金属網等を張った開口部が設けられ、ここから蒸気を放出すると内部の炒め材料が蒸し焼きになるのを防止できることが記載されている。
また特許文献2には、円筒体の中心線を水平方向に向けて回転可能に設けた加熱ドラムと、当該ドラムの両端に設けられた米飯原料投入部と製品取出部と、当該ドラム内部に配置された撹拌羽を有する米飯の連続炒め装置およびこれを用いた方法が開示されている。この装置により、米飯原料を十分に撹拌混合しつつ大量の米飯を連続して炒めることができるとされる。当該ドラムの両端は、一部を除いて閉塞されており、ドラム内部に水蒸気がこもることを防止するために米飯原料投入部の近傍に通風口を設けて送風または排気できることが記載されている。
さらに特許文献3には、加熱タンクと加熱タンク内に設置された回転自在の撹拌装置を有する回転式撹拌装置が開示されている。当該加熱タンクは両端が開放された構造であるが、当該文献にはタンク内の水蒸気を除去することに関する記載はない。
特許第3427630号 特許第3475294号 特開2002−119427号公報
特許文献2、3に開示されている円筒体型の炒め装置は、連続的に米飯を炒めることができるので生産効率に優れる。そこで、発明者らは特許文献3に開示されているような両端に開口部を設けた円筒体型の炒め装置を用いて予備的に炒飯の製造を試みた。しかしながらパラっとした良好な食感の炒飯は得られなかった。この理由は、米飯を炒める際に円筒体内の水分を十分に除去できなかったためと推察された。炒飯の美味しさはパラっとした食感にあるが、もちもち感のある米飯を原料とするため、炒飯の製造工程における水分の管理は他の炒め物よりもはるかに重要である。つまり、円筒体型の炒め装置において、空気等が通過できる開口部を単に設けただけでは良好な食感の炒飯を得ることは困難であることが示唆された。また発明者らは、予備的に実施した方法では大量の米飯を炒めると、得られた炒飯の食感がより低下することも見出した。さらに発明者らは、予備的に実施した方法で得た炒飯を冷凍した後に電子レンジで加熱すると、製造直後に比べて一層食感が低下する傾向があることも見出した。
以上のとおり、連続的に米飯を炒める方法において、良好な食感の炒飯および冷凍炒飯を得ることが望まれていたが、未だこの課題は解決されていない。このような事情に鑑み、本発明は連続的に米飯を炒める、食感のよい炒飯および冷凍炒飯の製造方法、ならびにその装置を提供することを目的とする。
発明を解決するための手段
発明者らは、米飯の炒め工程において発生する水蒸気を、炒め装置内から強制的に除去することにより前記課題が解決できることを見出した。すなわち、本発明は、(1)具材、調味料および食用油脂が混合された米飯を準備する工程、(2)前記米飯を、加熱手段を備え中心線が略水平となるように設置された両端が開放された円筒体の一方の端に連続的に供給して炒めるとともに、前記円筒体内から水蒸気を除去する工程、および(3)前記炒められた米飯を前記円筒体の他方の端より連続的に取出す工程、を含む炒飯の製造方法を提供する。
この製造方法は、(2)と(3)の工程の間に、(2−1)卵液または食用油脂を前記円筒体内の炒められている米飯に添加し、さらに当該米飯を炒めるとともに前記円筒体内から水蒸気を除去する工程を含んでいてもよい。本発明において「AまたはB」とはAとBのいずれか一方、あるいはAとBの双方を意味する。
この製造方法における水蒸気を除去する工程は、前記円筒体に備えられた排気手段を用いるか、または排気手段と送気手段を併用して行うことが好ましい。
さらに、本発明は(1)〜(3)の工程の後に、炒飯を冷凍する工程(4)を含む、冷凍炒飯の製造方法も提供する。
この他に本発明は、加熱手段を備え中心線が略水平となるように設置された両端が開放された円筒体であって、前記円筒体の一方の端は米飯投入口、他方の端は炒飯取出口である円筒体、前記米飯投入口から前記炒飯取出口に米飯を搬送する搬送手段、および前記円筒体に設けられた排気手段を有する炒飯の製造装置を提供する。当該装置は、さらに送気手段を有していてもよい。
本発明により、連続的に米飯を炒める、食感のよい炒飯および冷凍炒飯の製造方法、ならびにその装置が提供できる。
本発明の炒飯製造装置を炒飯取出口方向から見た正面図 図1におけるA−A切断面を矢印方向から見た断面図
1.炒飯の製造方法
本発明の炒飯の製造方法は、
(1)具材、調味料および食用油脂が混合された米飯を準備する工程、
(2)前記米飯を、加熱手段を備え中心線が略水平となるように設置された両端が開放された円筒体の一方の端に連続的に供給して炒めるとともに、前記円筒体内から水蒸気を除去する工程、および
(3)前記炒められた米飯を前記円筒体の他方の端より連続的に取出す工程、を含む。
炒飯とは食用油脂で炒めた米飯をいう。以下、各工程について詳しく説明する。
工程(1)
本工程では米飯に具材、調味料および食用油脂を混合する。米飯とは炊飯された米または蒸煮された米をいう。米とは通常はうるち米である。炊飯または蒸煮の方法は定法のとおりとしてよい。炊飯等の際に食用油脂を少量添加してもよい。具材とは米飯以外の食材である。具材は、通常炒飯に用いられるものであれば限定されないが、その好ましい例には、にんじん、ねぎ等の野菜や、炒り卵等が含まれる。食用油脂とは、脂肪酸とグリセリンとのエステルであって食用のものをいう。その好ましい例には、植物油および動物脂が含まれる。植物油の具体例にはサラダ油、大豆油、オリーブ油等が、動物脂の具体例には、ラード、バター等が含まれる。本発明においては、軽い食感を与えるため植物油がより好ましい。調味料とは、料理の味付けのために添加される食材であり、その例には、塩、醤油、コショウ、ポークエキス等が含まれる。
米飯に具材、調味料および食用油脂を混合する方法は限定されない。例えば、ミキサー等に米飯に具材、調味料および食用油脂を装入し撹拌することにより、これらを混合することができる。
米飯および具材に予め食用油脂を混合することにより、次の炒め工程において、装置に米飯や具材が焦げ付きにくくなる。また、米飯に予め調味料を混合することにより、均一な味付けが可能となる。
具材、調味料および食用油脂の量は、米飯75質量部に対しそれぞれ5〜20質量部、1〜10質量部、0.5〜3質量部が好ましい。米飯は35質量部のうるち米を30〜45質量部の水で炊飯して得ることが好ましい。
工程(2)
本工程では工程(1)で準備された具材、調味料および食用油脂が混合された米飯(以下「味付米飯」ともいう)を、水蒸気を除去しながら炒める。本工程は「炒め工程」とも称される。本工程は中心線が略水平となるように設置された両端が開放された円筒体であって、加熱手段を備えた円筒体を用いる。以下必要に応じ、図面を参照して本工程を説明する。図1は、本発明の製造方法に用いることのできる装置を炒飯取出口方向から見た正面図である。図1中、1は本発明の装置であり、10は枠、12は円筒体、14は回転手段、20は撹拌装置、30は排気手段である。図2は図1におけるA−A切断面を矢印方向から見た断面図である。ただし、図2において撹拌装置20および排気手段30は断面図ではなく正面図で示してある。図2において、16は米飯投入口、18は炒飯取出口である。20は撹拌装置、22は撹拌手段の軸、24は撹拌翼、26は注入用撹拌翼、28は注入用撹拌翼26から円筒体12に液体を注入するための孔である。40は送気手段である。図2において回転手段14は省略してある。
両端が開放された円筒体とは、両端に開口部を有しかつ内部が空洞の柱状の部材であり、図1および図2においては12で示される。円筒体は入手が容易であることと、味付米飯を炒める際に温度むらが生じにくい等の理由から円柱状であることが好ましい。以下特に断りがない限り、円筒体は円柱状であるとして説明する。両端の開口部は円柱の上面および底面を総て開放して形成されることが好ましい。開口部は米飯投入口と炒飯取出口の機能を担うので、開口部がこのような形状であると味付米飯を投入しやすくかつ、炒められた味付米飯を取出しやすくなる。
円筒体の大きさは、製造する炒飯の量により適宜選択してよいが、直径が0.5〜2m、高さが2〜4mであることが好ましく、直径が0.75〜1.5m、高さが2.5〜3.5mであることがより好ましい。円筒体の材質は特に限定されないが、ステンレス等が好ましい。本発明において「〜」はその両端の値を含む。
円筒体は中心線が略水平となるように設置される。すなわち図2に示すとおり、円筒体12は、長手方向が横向きとなるように設置される。中心線とは円筒体の上面の中心と底面の中心を結ぶ線をいう。略水平とは、円筒体が水平か、または炒飯取出口18が米飯投入口16よりも低い位置となるように傾斜していることをいう。具体的に略水平とは、円筒体12の中心線が水平線となす角度αが0〜5度であることをいう。本発明においては、炒飯取出口18が米飯投入口16よりも低い位置となるようにし、かつ角度αが0を超えて5度以下となるように円筒体12が設置されることが好ましい。さらには、角度αは0を超えて1度以下がより好ましい。このように円筒体12を設置すると、円筒体内の味付米飯を適度な速度で搬送しやすくなる。また、角度が高くなると炒め中の味付米飯に滑りが発生し、円筒体内での滞留時間を一定化することが困難であるため、低い角度で攪拌しながら搬送することが好ましい。
円筒体12は加熱手段(図示せず)を有する。加熱手段としては公知のものを用いてよいが、その例には電磁加熱手段、ガス加熱手段等が含まれる。本発明においては電磁加熱手段が好ましい。電磁加熱手段は短時間での加熱が可能だからである。電磁加熱手段は円筒体の側面に配置されることが好ましく、均一な加熱が達成できるように円筒体の側面の複数箇所に設けられることがより好ましい。
味付米飯は、円筒体12の一方の端である米飯投入口16に連続的に供給される。連続的とは続けての意味である。本発明においては、味付米飯は連続かつ定量的に米飯投入口16に供給されることが好ましい。供給は公知の定量フィーダー等を用いて行ってよい。投入された味付米飯は円筒体の中を搬送されるとともに加熱されて炒められる。このとき味付米飯を撹拌するとより炒めやすくなり、かつ味付米飯がほぐれやすくなり、さらには焦げの発生も少なくなるので好ましい。撹拌は円筒体内に設けられた撹拌手段により行ってよい。撹拌手段としては例えば、円筒体の中心線に平行な軸線を中心として回転可能であり、軸線の半径方向に伸びる翼24を有し、かつその翼の先端が円筒体の内周面に近接した撹拌装置20を用いることができる。また図示していないが、撹拌するとともに米飯を搬送できるように、スクリュー状の撹拌翼を供えた撹拌手段を用いてもよい。撹拌装置の回転速度は、10〜50rpmとすることが好ましい。
短時間で大量の炒飯を得るために、味付米飯の供給量は700〜1200kg/hが好ましい。また短時間で大量の炒飯を得るためには、加熱温度を200〜270℃とすることが好ましい。
味付米飯が炒められることにより、味付米飯から水分が蒸発して水蒸気が発生する。この水蒸気は円筒体12内に充満し、排気されない場合は再び味付米飯の米粒表面に付着するか、さらに味付米飯の米粒内部に吸収される。この味付米飯の米粒に付着または吸収された水蒸気はやがて水となり、これにより炒飯のパラっとした食感が失われる。本発明では、味付米飯を炒めつつこれに伴い円筒体12内に充満した水蒸気を強制的に除去するので、パラっとした食感の炒飯が得られる。「パラっとした食感」とは、円筒体通過後、すなわち炒飯取出口18から取出された炒飯であって、60℃程度の炒飯を口に含んだ際に、口の中で速やかにほぐれる食感をいう。
水蒸気を除去する方法は限定されないが排気手段により除去することが好ましい。排気手段30としては市販の排気ダクトを用いることができる。排気量は限定されないが、1500〜4000m/hが好ましく、3000〜3500m/hがより好ましい。特に、味付米飯の供給量が700〜1200kg/hの範囲である場合は、円筒体12内に大量の水蒸気が発生するので、排気手段30の排気量は3000〜3500m/hとすることがより好ましい。
排気手段は任意の位置に設置してよいが、図2に示すとおり炒飯取出口18近傍に設置することが好ましい。近傍に設置するとは、図2に示すとおり排気手段30が炒飯取出口18より外側にほぼ隣接して設けられていることをいう。また、近傍に設置するとは、排気手段30が円筒体の側面に設けられる場合に、炒飯取出口18から円筒体12の長手全長の0〜20%の距離の位置に排気手段30が設けられていることも意味する。排気手段30を設置する鉛直方向の位置は限定されないが、円筒体12の中央より上方に設置することが好ましい。このように排気手段30を設置すると、上昇してくる水蒸気をより排気しやすくなるからである。また、排気手段30が炒飯取出口18より外側にほぼ隣接して設けられている場合は、炒飯取出口18を覆うように排気手段30を設置してもよい。
さらに、排気手段30に加えて送気手段40を設け、円筒体12内へ送気を行うと水蒸気をより除去しやすくなるので好ましい。送気手段40としては市販の送風機を用いることができる。市販の送風機の例には、扇風機およびドライヤーが含まれる。送気量は限定されないが、90〜300m/hが好ましく、200〜300m/hがより好ましい。特に、味付米飯の供給量が700〜1200kg/hの範囲である場合は、円筒体12内に大量の水蒸気が発生するので、送気手段40の送気量は200〜300m/hとすることがより好ましい。送風される空気は室温であってもよいし加熱されていてもよい。特にドライヤーを用いて加熱した空気を送付すると、この空気への水蒸気の拡散の度合いが高くなるため、水蒸気を除去しやすくなる。また、送風される空気が加熱されていると、装置内に存在する水蒸気が冷却されないので結露せず水蒸気が除去されやすくなり、さらには円筒体内の味付米飯の品温を下げないままに調理することができるので生産性が低下しない利点もある。加熱された空気の温度は50〜100℃が好ましい。加熱された空気の温度はドライヤーの送風口に公知の温度計を当てて測定できる。
排気手段は任意の位置に設置してよいが、図2に示すとおり米飯投入口16の近傍に設置することが好ましい。近傍に設置するとは、図2に示すとおり送気手段40が米飯投入口16より外側にほぼ隣接して設けられていることをいう。また、近傍に設置するとは、送気手段40が円筒体の側面に設けられる場合には、米飯投入口16から円筒体12の長手全長の0〜20%の距離の位置に送気手段40が設けられていることも意味する。送気手段40を設置する鉛直方向の位置は限定されないが、円筒体12の中央より上方に設置することが好ましい。このように送気手段40を設置すると、円筒体12内の上方に存在しがちな水蒸気をより除去しやすくなるからである。
排気と送気を組み合わせると、円筒体12内の水蒸気をより効果的に除去できる。この理由は明らかではないが、次のように推察される。図2に示す装置を例に説明する。味付米飯を炒めると円筒体12内には大量の水蒸気が発生する。この水蒸気の多くは排気手段30に向かって流れるが、水蒸気の量が多いため水蒸気の一部は円筒体12内に滞留したままとなるか米飯投入口16に向かって流れ、水蒸気を効率よく除去することが難しくなる場合がある。このような状態において、米飯投入口16から強制的に空気を送り込むと、水蒸気の排気手段30への流れを形成できるので効率よく水蒸気が除去できる。また、円筒体内の蒸気を効率的に除去するには排気量を大きくすることも考えられる。しかし、本発明のような多量の水蒸気が発生する場合においては、かなり強力な排気装置が必要となることが予測されるので、排気とともに、米飯投入口16から強制的に空気を送り込むことにより、水蒸気の排気手段30への空気の流れを形成することを行うほうが、より効率よく水蒸気が除去できると考えられる。その際に、送風量が大量になると、味付米飯からの水分の蒸発に伴い、円筒体内の味付米飯の品温が低下し、適当な炒め加熱温度が確保できなくなるので送風量は大きくなりすぎないことが好ましい。従って送風量は排気量よりも少ないことが好ましい。具体的には、排気手段30の排気量Eと送風手段40の送風量Bの比E/Bは3〜50であることが好ましく、10〜18がより好ましい。また、前述の好ましい排気量の範囲において、E/Bは3〜50であることがさらに好ましく、10〜18であることが特に好ましい。
前述のとおりその際の送気に用いる空気は、温度の低下に伴う水蒸気の結露防止のためにも加熱された空気が望ましい。また、円筒体12内は圧力が高くなりすぎないことが好ましい。円筒体内の圧力が高くなりすぎると、味付米飯から水分がより蒸発しにくくなるからである。
本工程においては、中心線を軸に円筒体12を回転させてもよい。円筒体12を回転させると、撹拌効率および生産効率が向上する。円筒体12は、例えば図1に示すように、円筒体12と枠10の間に駆動装置に連結したローラ等の回転手段14を設けることにより回転させることができる。円筒体の回転速度は0rpmを超え15rpm以下とすることが好ましい。
工程(2−1)
本発明は、(2)の炒め工程の後であって、(3)の取出工程の前にさらに、(2−1)円筒体12内において、卵液または食用油脂を円筒体12内の炒められた味付米飯に添加し、さらに当該米飯を炒めるとともに円筒体内から水蒸気を除去する工程を含んでもよい。卵液とは生卵液を含む液である。卵液は調味料等を含むことが好ましい。調味料等とは、前述の調味料、甘味料、酸味料、または乳化剤を意味する。生卵液は鶏卵を撹拌して得られた液であり、必要に応じて公知の方法により殺菌処理がなされていてもよい。卵液が調味料等を含む場合、その量は生卵液100質量部に対して0.1〜20質量部が好ましい。
本工程において、卵液と食用油脂は単独で用いてよい。この場合、卵液の量は、工程(1)で用いる米飯75質量部に対して1〜30質量部が好ましく、1〜10重量部がより好ましい。食用油脂の量は、工程(1)で用いる米飯75質量部に対して0.1〜5質量部が好ましい。
また、卵液と食用油脂は併用することができる。この場合は、工程(1)で用いる米飯75質量部に対して、卵液の量は1〜5質量部、食用油脂の量は0.1〜3質量部が好ましい。さらには、卵液の量および食用油脂の量がこの範囲であって、生卵液100質量部に対して食用油脂の量が0.1〜50質量部であることがより好ましい。卵液と食用油脂を併用する場合、予め両者を混合して混合物として用いてもよい。
前述のとおり、本発明においては食用油脂で炒められた米飯を炒飯と称するので、工程(2)で炒められた味付米飯も炒飯に含まれる。しかしながら、炒飯のうち装置から取出されたものと、装置内に存在するものを区別するために、後者の炒飯を特に「炒め米飯」と称する。
工程(2−1)を実施することにより、よりパラっとした食感の炒飯が得られる。この理由は次のように推察される。工程(2)で得た炒め米飯の米粒においては、主として米粒の表層部に存在していた水分が除去されていると考えられる。前述のとおり、もし、この米粒の表面に再度水蒸気が付着すると、米粒の表層部は水分量が少ないために、水蒸気は米粒表面から速やかに米粒の表層部まで浸透してしまう。しかし、表層部分の水分が除かれた米粒からなる炒め米飯に卵液または食用油脂を添加してさらに炒めると、この米粒の表面は凝固した卵の膜または食用油脂の膜で被覆される。これらの膜は比較的しっかりした膜であるため、このような膜で被覆された米粒に水蒸気が付着したとしても、水蒸気はこれらの膜に阻まれて米粒の表層部へ浸透できないと考えられる。従って本工程により、よりパラっとした食感の炒飯が得られると考えられる。この際、卵液と食用油脂を併用すると、炒め米飯の米粒の表面は、よりしっかりした膜で被覆できるという利点がある。
卵液または食用油脂を添加する方法は限定されない。例えば、長いノズルを円筒体12内に挿入して、そのノズルの先端から、円筒体12内を炒飯取出口18に向かって移動してくる米飯に卵液または食用油脂を噴霧することができる。あるいは、特許文献3の図6、7に示されるように、撹拌装置の内部に液体を流すことのできる流路を設け、注入用撹拌翼に設けた穴から卵液または食用油脂を炒め米飯に添加できるようにしてもよい。具体的には本発明の図2に示すように、撹拌装置20に注入用撹拌翼26を設けて、卵液または食用油脂を円筒体12内の炒め米飯に添加してよい。撹拌装置20の軸22と注入用撹拌翼26はいずれも内部が中空であってかつ連通するようになっており(図示せず)、軸22を介して注入用撹拌翼26の先端部分に設けられた複数の孔28から卵液または食用油脂を円筒体12内に注入できる。
卵液または食用油脂を添加する時機は、炒め工程(工程(2))においてある程度の水分が除去された炒め米飯が得られてからが好ましい。具体的には、米飯投入口16から、円筒体12の長手方向における中央部の間において、卵液または食用油脂を添加することが好ましい。
本工程においても、炒め米飯あるいは卵液から水蒸気が発生するので、この水蒸気を除去する。水蒸気を除去する方法は、工程(2)で述べたとおり、排気手段30を用いることが好ましく、排気手段30と送気手段40を組み合わせることがより好ましい。
工程(2)と工程(2−1)における炒め時間の合計は、生産効率の観点から40〜180秒が好ましく、50〜150秒がより好ましい。炒め時間は味付米飯が円筒体内に存在する時間と等しい。
工程(3)
本工程は、工程(2)、または工程(2)および(2−1)で得た炒め米飯を円筒体の他方の端より連続的に取出す。本工程は「取出工程」とも称される。図2においては、炒飯取出口18より炒め米飯を連続的に取出し炒飯を得る。炒め米飯を連続的に取出す方法は特に限定されない。例えば図2に示すように円筒体12を傾けて使用すると、炒め米飯を連続的に炒飯取出口18より取出すことができる。またスクリュー形状の撹拌翼を供えた撹拌手段を用いても炒め米飯を連続的に炒飯取出口から取出すことができる。あるいは、掻き出し器具を使用して人為的に炒め米飯を連続して取出すこともできる。
取出工程の後で、必要に応じ炒飯にさらなる具材を添加してもよい。添加される具材の例にはチャーシュー等が含まれる。得られた炒飯は、秤量後袋詰して製品となる。
本発明においては、工程(2)において連続的に供給された味付米飯を炒め、工程(3)で炒め米飯を連続的に取出す。すなわち本発明は連続的に味付米飯を炒めるので、生産効率に優れる。また、工程(1)で述べたとおり、炊飯工程と工程(1)は連続して行うことが好ましい。すなわち本発明は、炊飯工程、前記の工程(1)、(2)、(3)と必要に応じて工程(2−1)、および袋詰工程を連続的に一貫して行うことができるので、生産効率に極めて優れた炒飯の製造方法となりうる。
2.冷凍炒飯の製造方法
本発明の冷凍炒飯の製造方法は前記の工程(1)〜(3)、および(3)で取出された炒飯を冷凍する工程(工程(4))を含む。また、本発明の冷凍炒飯の製造方法は必要に応じて、前記の工程(2−1)を含んでもよい。
本発明においては、炒飯の製造方法で述べたとおり食用油脂で炒めた米飯を「炒飯」と称するが、炒飯のうち、本発明の装置から取出されかつ冷凍された状態の炒飯を特に「冷凍炒飯」と称する。冷凍炒飯を加熱して喫食できるようにしたものは「炒飯」に含まれるが、特に冷凍および加熱工程を経ない炒飯と区別するときは、冷凍炒飯を加熱して喫食できるようにしたものを「調理済み冷凍炒飯」と称する。
工程(1)〜(3)および(2−1)は、炒飯の製造方法で述べたとおりである。工程(4)は前記工程(3)で得た炒飯を冷凍する冷凍工程である。本工程においては、公知の冷凍装置を用いることができる。前述のとおり、炒飯に冷凍される前にチャーシュー等の具材をさらに添加してもよい。また、生産効率を考慮すると、工程(1)〜(3)の後、速やかに工程(4)を行うことが好ましい。
冷凍炒飯は喫食前に電子レンジで加熱されるか、または鍋で炒められて加熱される。一般に、冷凍炒飯を鍋で炒めて得た調理済み冷凍炒飯と、冷凍炒飯を電子レンジで加熱して得た調理済み冷凍炒飯とは、食感が異なることが多い。この理由は、冷凍炒飯を炒める場合は米粒の外側が加熱されて米粒表面または表層に存在する水分が除去されやすいが、冷凍炒飯を電子レンジで加熱する場合は米粒内部が加熱されるので米粒内部の水分が米粒表面または表層に移行しやすいからと考えられる。しかし本方法で得られる冷凍炒飯は、鍋で炒めた場合はもちろん、電子レンジで加熱した後でもパラっとした良好な食感の炒飯となる。この理由は、本発明においては米粒表層の水分量が低減されているためと考えられる。従って、本方法で得られる冷凍炒飯は、特に電子レンジ加熱用の冷凍炒飯に好適である。
電子レンジ加熱用の冷凍炒飯は、家庭向けに市販されることが多い。中でも、袋詰された冷凍炒飯を袋のまま電子レンジ加熱調理する製品(「MW対応包材品」ともいう)の一袋あたりの量は150〜250gである。よって本発明の工程(4)において冷凍された炒飯は、150〜250gの単位で袋詰されることがより好ましい。
3.炒飯の製造装置
本発明の炒飯の製造に用いる装置は、加熱手段を備え中心線が略水平となるように設置された両端が開放された円筒体を含んでいれば限定されないが、以下好ましい製造装置を説明する。
本発明においては、A)加熱手段を備え中心線が略水平となるように設置された両端が開放された円筒体であって、前記円筒体の一方の端が米飯投入口、他方の端が炒飯取出口である円筒体、B)前記米飯投入口から前記炒飯取出口に米飯を搬送する搬送手段、およびC)前記円筒体に設けられた排気手段を有する装置が好ましい。図1、2は、好ましい製造装置の一例を示す。以下必要に応じて図1、2を参照して説明する。
A)円筒体
本発明の製造装置は、中心線が略水平となるように設置された両端が開放された円筒体12を有する。円筒体12の形状、大きさ、設置等は製造方法において既に説明したとおりである。本発明の製造装置は、円筒体12を保持するための枠10および、枠10と円筒体12の間に、円筒体12を中心線で回転させるための回転手段14を有することが好ましい。枠10にはステンレス等の公知の材料を用いてよい。また、既に述べたとおり円筒体12を傾けて設置することが好ましいため、枠10の炒飯取出口18寄りの脚は米飯投入口16寄りの脚よりも短いことが好ましい。回転手段14には公知のローラ等を用いてよい。回転手段14は駆動装置(図示せず)に接続されて円筒体12を回転させる。円筒体12は、0rpmを超え15rpm以下の速度で回転できることが好ましい。円筒体12には加熱手段が備えられるが、加熱手段の具体例および設置場所等は製造方法で述べたとおりである。
本装置は、円筒体12の一方の端に味付米飯を供給するための米飯投入口16を、他方の端に、炒め米飯を取出すための炒飯取出口18を有する。米飯投入口16および炒飯取出口18は、円筒体12の上面および底面の全面を開口した形状であることが好ましい。
B)搬送手段
本装置は、前記米飯投入口から前記炒飯取出口に味付米飯を搬送する搬送手段を有する。搬送手段には公知の手段を用いてよい。しかしながら後述するとおり、本装置は、円筒体12の内部に当該円筒体内の味付米飯を撹拌するための撹拌手段を有することが好ましいので、この撹拌手段に、例えば特許文献2の図3に示すような、公知のスクリュー状の撹拌翼を設けて搬送手段としてもよい。
C)排気手段等
排気手段30は円筒体12の炒飯取出口18近傍に設けられることが好ましい。排気手段30の具体例、および設置位置に関しては既に述べたとおりである。さらに、円筒体12の米飯投入口16近傍に送気手段40が設けられることが好ましい。送気手段40の具体例、および設置位置に関しては既に述べたとおりである。
D)撹拌手段
製造方法で述べたとおり、本装置は円筒体12の内部に当該円筒体内の味付米飯を撹拌する撹拌手段20を設けることが好ましい。この撹拌手段は、前述のとおり公知のスクリュー状の撹拌翼を有していてもよい。撹拌装置20はステンレス等公知の材料からなることが好ましい。撹拌装置20の軸線は円筒体12の中心線に平行である。軸線が円筒体12の中心線と一致していると、軸22から半径方向に伸びる撹拌翼24の先端を円筒体12の内壁面と接触させることができる。この場合、味付米飯が円筒体12の内壁面に焦げ付くことを防止できるので好ましい。また、軸線は円筒体12の中心線よりやや下方に存在していてもよい。このように撹拌装置20を設置すると円筒体12の上方に十分なスペースができる。すると炒め米飯が撹拌されてこの比較的広いスペースを通過する際に、米飯から生じた水蒸気がより拡散しやすくなり、円筒体12からの水蒸気の除去が容易となる。この場合、軸22から半径方向に伸びる撹拌翼24の先端までの長さは、円筒体12の直径の10〜40%であることが好ましい。撹拌装置20は、公知の駆動手段(図示せず)に接続される。撹拌装置20は、10〜50rpmの速度で回転できることが好ましい。
製造方法で述べたとおり、本装置においては卵液または食用油脂を円筒体内の炒め米飯に添加する添加手段を有することが好ましい。その位置は、円筒体の米飯投入口16を原点として長手方向の終端、すなわち炒飯取出口18を1とした場合に、原点から1/2の間であることが好ましく、1/3から1/2の間であることがより好ましい。具体的には、図2に示すような撹拌装置20に注入用撹拌翼26を設け、添加手段とすることが好ましい。この添加手段により工程(2−1)を効率よく実施できる。
本発明の装置が、搬送手段を用いなくても味付米飯を搬送できる場合は、搬送手段を設けなくてもよい。搬送手段用いなくても味付米飯を搬送できる場合とは、例えば円筒体12が前述のとおり傾けて設置される場合や、円筒体12内に連続的に供給される味付米飯によって円筒体12内に既に存在している味付米飯が押出されて搬送される場合等がある。
装置の準備
加熱手段を備え中心線が略水平となるように設置された両端が開放された円筒体を備える装置として、図1の炒飯製造装置を準備した。この装置は、ドラム直径900mm、ドラム長さ3048mmであり、加熱手段として20kWのIH加熱装置を円筒体の側面10箇所に有していた。また、円筒体内に撹拌装置を備えていた。円筒体の中心線が水平線となす角度は0.13度であった。

送風手段として株式会社八光製 部屋ドライヤー HAD2040を準備し、前記装置の米飯投入口近傍に設置した。
排気手段として三菱電機株式会社製 ダクトEF−40DTXBを準備し、前記装置の炒飯取出口近傍に設置した。
[実施例1]
定法によりうるち米35質量部を水40質量部で炊飯し、米飯を準備した。この米飯に、具材として野菜3質量部および炒り卵7質量部、調味料5質量部、食用油脂として植物油を1.5質量部添加して、撹拌して混合し、味付米飯を得た(工程(1))。
前記のとおり準備した装置の米飯投入口にこの味付米飯を約1000kg/hの速度で連続的に供給した。装置の温度は220〜260℃であり、円筒体の回転速度は3.3rpm、撹拌装置の回転速度は36rpmとした。ダクトを稼動し、排気量の設定を45Hz(=3270m/h)とし、ドライヤーは稼動せずに米飯を炒めた(工程(2))。
撹拌装置の一部に設けた注入用配管および注入用羽根を用いて、円筒体内を炒飯取出口に向かって移動してきた炒め米飯に定量的に植物油を添加し、さらにダクトを稼動しながら米飯を炒めた(工程(2−1))。植物油の総添加量は、投入された味付米飯全量に対し3.0質量部であった。植物油を注入した位置は、円筒体の米飯投入口から長手方向へ300mmの位置であった。
炒め米飯を円筒体の炒飯取出口から連続的に取出して(工程(3))、炒飯を得た。味付米飯を円筒体の米飯投入口に投入して炒飯取出口から炒め米飯を取出すまでの時間は59〜85秒であった。得られた炒飯に3質量部の細かく裁断されたチャーシューを混合した。このようにして製造した炒飯から速やかに米粒を採取し、水分量と油脂量を測定した。また製造した直後の炒飯(炒飯の温度は約60℃)を味見し食感を評価した。
残りの炒飯を速やかに冷凍して冷凍炒飯を得た。この冷凍炒飯を皿の上に載せ市販のラップをかけて電子レンジで加熱して「調理済み冷凍炒飯」を得た。得られた調理済み冷凍炒飯から速やかに米粒を採取し水分量と油脂量を測定した。得られた調理済み冷凍炒飯を加熱調理後に味見して(炒飯の温度は約60℃)食感を評価した。
水分量は、炒飯を常圧下、105℃で5時間加熱し水分減少量から算出した。油脂量は酸加水分解法により測定した。
食感は以下のように評価した。まず、米飯関係の開発に専ら従事しているパネラー3名に、通常の温かい米飯(対照米飯)を試食させてべとつき感を理解させた。次に実施例1と同じ配合の食材を一般の中華鍋を用いて通常の方法で炒めて得た炒飯(対照炒飯)を準備した。このできたての対照炒飯をパネラーに試食させて、パラっとしている感じを理解させた。続いて、各実施例にて製造した炒飯をパネラーに試食させ、対照米飯および対照炒飯の食感を基準として、各実施例で得た炒飯の食感を評価した。具体的基準は以下のとおりである。
◎ :バラっとしており、パラパラ感が最も優れる
○ :パラっとしている(対照炒飯と同程度)
○〜△:パラっとしているもののややべとつき感がある
△ :通常の米飯程度のべとつき感がある(対照米飯と同程度)
× :べとつき感があり、炒飯にだまが見られる
各パネラーの評価を平均して、最終的な評価とした。
上記基準のうち、○〜△以上が実用可能なレベルであり、○がより実用的、◎が極めて実用的なレベルである。
[実施例2]
味付米飯を炒める際に、ドライヤーを稼動した以外は実施例1と同様にして炒飯を製造した。ドライヤーの送風量は280m/hとした。送風口に温度計をあてて測定した送風の温度は90℃であった。得られた炒飯は実施例1と同様に評価した。
[実施例3]
味付米飯を炒める際に、ダクトの排気量を25Hz(1880m/h)として稼動した以外は実施例1と同様にして炒飯を製造した。得られた炒飯は実施例1と同様に評価した。
[配合例1]
実施例1と同様にして炒飯を製造する。ただし、工程(2−1)において、植物油の代わりに、殺菌生卵液および植物油を添加する。殺菌生卵液と植物油の総添加量は、味付米飯の総投入量に対しそれぞれ4.6質量部、2.7質量部である。
[比較例1]
味付米飯を炒める際に、ダクトを使用しない以外は、実施例1と同様にして炒飯を製造した。得られた炒飯は実施例1と同様に評価した。
これらの結果を表1にまとめる。表1には参考のため原料とした米飯の評価結果も示した。表中の炒め後とは米飯を炒めた後を意味し、凍結加熱後とは炒飯を冷凍し、さらに電子レンジで加熱した後を意味する。
表1より、炒飯は米飯中の水分がその食感に非常に大きく影響するため、単に両端を開放した円筒体を用いた方法(比較例1)では優れた食感の炒飯は得られなかったが、本発明の製造方法により良好な食感の炒飯が得られることが明らかとなった。また排気能力を高めると得られる炒飯の食感が向上することも明らかとなった。さらにドライヤーで送気するとともにダクトで排気するとより優れた炒飯が得られることも明らかとなった。これらに加えて、本発明で得られた炒飯は炒め後と凍結加熱後での食感に差がないことから、通常の炒飯のみならず冷凍炒飯としても優れた食感を有していることも明らかとなった。
炒飯の食感と表1の水分量にはあまり相関が見られなかった。実際に食感に影響する水分量は米粒の表面付近に存在する水分量であると考えられるが、表1の水分量は炒飯における米粒の全水分量を評価しているためと思われる。
本発明によりパラっとした食感を有する炒飯が得られる。よって本発明は食品分野に有用である。
1 本発明の装置
10 枠
12 円筒体
14 回転手段
16 米飯投入口
18 炒飯取出口
20 撹拌装置
22 軸
24 撹拌翼
26 注入用撹拌翼
28 孔
30 排気手段
40 送気手段
α 円筒体の中心線と水平線のなす角度

Claims (9)

  1. (1)具材、調味料および食用油脂が混合された米飯を準備する工程、
    (2)前記米飯を、加熱手段を備え中心線が略水平となるように設置された両端が開放された円筒体の一方の端に連続的に供給して炒めるとともに、前記円筒体内から水蒸気を除去する工程、
    (2−1)卵液または食用油脂を前記円筒体内の炒められた米飯に添加し、さらに当該米飯を炒めるとともに前記円筒体内から水蒸気を除去する工程、および
    (3)前記炒められた米飯を前記円筒体の他方の端より連続的に取出す工程、を含む炒飯の製造方法。
  2. 前記(2)および(2−1)の工程における水蒸気を除去する工程は、前記円筒体に備えられた排気手段を用いて水蒸気を除去する工程である、請求項記載の製造方法。
  3. 前記(2)および(2−1)の工程における水蒸気を除去する工程は、前記円筒体に備えられた排気手段および送気手段を用いて水蒸気を除去する工程である、請求項記載の製造方法。
  4. 前記米飯の供給量は700〜1200kg/hである、請求項1記載の製造方法。
  5. 前記排気手段の排気量Eと前記送風手段の送風量Bの比E/Bは、3〜50である、請求項3記載の製造方法。
  6. (1)具材、調味料および食用油脂が混合された米飯を準備する工程、
    (2)前記米飯を、加熱手段を備え中心線が略水平となるように設置された両端が開放された円筒体の一方の端に連続的に供給して炒めるとともに、前記円筒体内から水蒸気を除去する工程、
    (2−1)卵液または食用油脂を前記円筒体内の炒められた米飯に添加し、さらに当該米飯を炒めるとともに前記円筒体内から水蒸気を除去する工程、
    (3)前記炒められた米飯を前記円筒体の他方の端より連続的に取出す工程、および
    (4)前記取出された炒飯を冷凍する工程を含む、冷凍炒飯の製造方法。
  7. 加熱手段を備え中心線が略水平となるように設置された両端が開放された円筒体であって、前記円筒体の一方の端が米飯投入口、他方の端が炒飯取出口である円筒体、
    前記米飯投入口から前記炒飯取出口に米飯を搬送する搬送手段、
    前記円筒体に設けられた排気手段、および
    前記円筒体の米飯投入口から長手方向中央部の間の領域に、卵液または食用油脂を前記円筒体内の炒められた米飯に添加する添加手段を有する炒飯の製造装置。
  8. 前記炒飯取出口近傍に前記排気手段を有し、前記米飯投入口付近にさらに送気手段を有する、請求項記載の炒飯の製造装置。
  9. 円筒体の米飯投入口を原点、長手方向の終端を1とした場合に、前記添加手段が、原点から1/3〜1/2の距離に設けられている、請求項記載の炒飯の製造装置。
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