JP5351562B2 - 懸架装置 - Google Patents

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Description

この発明は、懸架装置に関し、特に、車両における車体側と車輪側との間に配設されて車輪に入力される路面振動を吸収する懸架装置の改良に関する。
車両における車体側と車輪側との間に配設されて車輪に入力される路面振動を吸収する懸架装置としては、これまでに種々の提案があるが、たとえば、特許文献1に開示の懸架装置にあっては、緩衝器の交換を可能にする。
すなわち、この特許文献1に開示の懸架装置は、車両における車輪側に連結されるナックルブラケットに連設される外筒内にカートリッジ型に形成の緩衝器を倒立状態に収装し、この緩衝器における下端側部材たるロッド体を外筒の下端部に分離可能に連結する。
その一方で、この懸架装置にあっては、緩衝器における上端側部材たるシリンダ体を外筒内に出没可能に挿通される内筒内に収装すると共に、この内筒の上端部をインシュレータなどの弾性連結機構の配在下に車両における車体側に連結し、内筒の上端開口を分離可能に螺着などするキャップ部材で閉塞する。
それゆえ、この特許文献1に開示の懸架装置にあっては、内筒の上端開口を閉塞するキャップ部材を内筒の上端部から撤去すると共に、緩衝器におけるロッド体を外筒の下端部から分離することで、緩衝器の抜き取りが可能になり、また、上記と逆の手順を踏むことで、緩衝器の交換が可能になる。
実公平6‐47145公報(実用新案登録請求の範囲 請求項1,図1参照)
しかしながら、上記した特許文献1に開示の提案にあっては、カートリッジ型に形成の緩衝器の交換を可能にする点で基本的に問題がある訳ではないが、その実施化にあって、些かの不具合があると指摘される可能性がある。
すなわち、上記した懸架装置にあっては、カートリッジ型に形成の緩衝器におけるシリンダ体を収装する内筒がナックルブラケットに連設される外筒内に出没可能に挿通するから、外筒の上端部の内周と内筒の下端部の外周とにそれぞれ軸受部材が保持されて、外筒と内筒との間における摺動性が保障される。
一方、上記した懸架装置もそうであるが、凡そこの種の懸架装置にあっては、懸架バネの下端を担持する下方バネ受が溶接や加締め加工などで外筒の外周に連設されるが、下方バネ受を溶接や加締め加工などで外筒の外周に連設するときには、多くの場合に、外筒に溶接熱や加圧に起因する歪みが発生する。
それゆえ、この外筒における歪みを発生させない、あるいは、修正しないと、内筒の外周に保持されて外筒の内周に摺接する軸受部材における摺動性が損なわれる。
つまり、上記した特許文献1に開示の懸架装置の実施化にあっては、内筒の外筒に対する摺動性を保障するためには、外筒における歪みの発生阻止作業、あるいは、歪みの修正作業が必須になり、生産性が低下され易くなると共に、生産コストの低減化が阻害されて、汎用性の向上を期待できなくする危惧がある。
この発明は、上記した事情を鑑みて創案されたものであって、その目的とするところは、カートリッジ型に形成の緩衝器の交換を可能にするのはもちろんのこと、その実施化にあって、生産性を低下させたり、生産コストの低減化を阻害させたりせずして、その汎用性の向上を期待するのに最適となる懸架装置を提供することである。
上記した目的を達成するために、本発明の課題解決手段は、車両における車輪側に連結されるナックルブラケットに下端部が連設されて上端側が上方に延びる外筒内にカートリッジ型に形成の緩衝器におけるシリンダ体を収装すると共に、このシリンダ体内から突出する上記の緩衝器におけるロッド体の上端部が車両における車体側に分離可能に連結される懸架装置において、上記の外筒における下端開口上記のシリンダ体の挿通を許容する口径に形成し、さらに、上記のシリンダ体における下端あるいは下端部を担持する担持手段を上記の外筒の下端部に分離可能に配設し、上記の担持手段を上記の外筒の下端部から分離することで上記の外筒内から上記のシリンダ体を上記の外筒の下端開口を介して抜き出すことを特徴とするものである。
それゆえ、この発明による懸架装置にあっては、カートリッジ型に形成の緩衝器におけるロッド体の上端部を車両の車体側から分離すると共に、外筒の下端部から上記の緩衝器におけるシリンダ体の下端あるいは下端部を担持する担持手段を分離することで、カートリッジ型に形成の緩衝器を懸架装置の下方に抜き出せる。
そして、この発明による県下装置にあっては、緩衝器を懸架装置の下方に抜き出せるから、例えば、懸架装置が車両における後輪側に搭載された場合、懸架装置の上端が車両における後部座席の後方の後部フェンダー内に臨在され、トランクルームのカバーを開放しても懸架装置の上端をトランクルームに露呈できない場合であっても、懸架装置からの緩衝器の抜き出しを可能にする。
また、この発明による懸架装置にあっては、外筒に対して内筒が出没可能に挿通する構成を採用しないから、内筒を不要にすると共に、外筒と内筒との間における摺動性を保障するための軸受部材も不要になる。
その結果、部品点数の削減に加えて、外筒の外周に懸架バネの下端を係止する下方バネ受を溶接や加締め加工で連設することによる外筒の歪みがあっても、その発生阻止作業や修正作業を不要にし、懸架装置の組立における作業性を向上させると共に、製品コストの削減を可能にして、その汎用性の向上を期待できる。
一方、この発明による懸架装置にあっては、緩衝器が正立型とされるから、緩衝器が単筒型からなる場合はもちろんのこと、複筒型からなる場合であっても、その利用が可能になる。
そして、この発明による懸架装置にあっては、担持手段の構成が選択されることで、緩衝器の全長、特に、緩衝器におけるシリンダ体の全長が短くなる場合だけでなく、長くなる場合にも、その利用を可能にする。
この発明による懸架装置を示す正面図である。 図1中の懸架装置における外筒内に緩衝器におけるシリンダ体が収装された状態を示す部分断面正面図である。 図1中の要部を拡大して示すもので、外筒の下端部に担持手段の配在下に緩衝器におけるシリンダ体の下端が担持された一実施形態を示す部分断面正面図である。 他の実施形態の担持手段で外筒の下端部にシリンダ体を担持させた状態を示す部分断面正面図である。 担持手段の他の実施形態を図4と同様に示す図である。 担持手段の他の実施形態を図4と同様に示す図である。 担持手段の他の実施形態を図4と同様に示す図である。 担持手段の他の実施形態を図4と同様に示す図である。 シリンダ体のヘッド端と外筒の折り曲げ端部との間に附勢部材が介装された状態を示す部分断面正面図である。 シリンダ体のヘッド端と外筒の折り曲げ端部との間に隙間充填部材が介装された状態を示す部分断面正面図である。
以下に、図示した実施形態に基づいて、この発明を説明するが、この発明による懸架装置は、図1に示すように、車両(図示せず)における車体B側と車輪T側との間に配設されて車輪Tに入力される路面振動を吸収するサスペンション機能を発揮する。
そして、この懸架装置は、ナックルブラケット1と、外筒2と、緩衝器3と、懸架バネ4と、弾性連結機構5と、担持手段10(図2参照)とを有し、緩衝器3を弾性連結機構5から分離すると共に、担持手段10を外筒2から撤去することで、緩衝器3の抜き取りを可能にする。
ナックルブラケット1は、車両における車輪Tに連結されるハブHを連結させながら、特許文献1による開示以前たる旧来であれば、緩衝器におけるシリンダ体を固定状態に連結させるが、この発明にあっては、後述の外筒2を固定状態に連結させる。
そして、このナックルブラケット1は、複数となるボルトナットなどの連結手段11,12でハブHを連結させて、このハブHのナックルブラケット1に対する連結状態が設定状態から狂うこと、すなわち、車輪Tにおけるアライメントが変化することを阻止する。
ちなみに、この発明にあっては、後述するが、ハブHとナックルブラケット1との連結を解除しないから、この両者を分離する場合に必須となる車輪Tにおけるアライメント調整を不要にする。
外筒2は、後述する緩衝器3におけるシリンダ体31の収装を許容する筒状に形成され、基端部たる下端部(符示せず)が上記のナックルブラケット1の内周に一体的に連設されながら上端側が上方に延び、図2に示すように、内側に緩衝器3におけるシリンダ体31を図中で上下方向となるその軸線方向のガタなくして収装するもので、そのため、この外筒2は、下端開口(符示せず)の口径をシリンダ体31の挿通を許容する口径にする。
また、この外筒2は、図示するところでは、加締め加工によって上端部を内側に向けて折り曲げて形成される折り曲げ端部2aを上端に有し、この折り曲げ端部2aに外筒2内に収装されるシリンダ体31のヘッド端たる上端(符示せず)を当接させる。
それゆえ、シリンダ体31における上端を外筒2の折り曲げ端2aに当接させることで、この外筒2内にシリンダ体31を挿通するとき、設定の挿通状態になっているか否かの判断が容易になる。
特に、後述するが、この発明にあっては、新規の緩衝器を懸架装置に組み込むとき、懸架装置の下方から緩衝器3を差し込むから、緩衝器3におけるシリンダ体31の上端を外筒2の折り曲げ端2aに当接させて所定の組み込み状態を確認でき、組立作業を容易にさせる点で有利になる。
そして、この外筒2における折り曲げ端部2aには、この外筒2の軸線方向の外部からバンププレート21が固定的に設けられて、後述する緩衝器3におけるロッド体32に介装のバンプクッション33(図1参照)の衝突を許容して、緩衝器3の最収縮作動時の衝撃をシリンダ体31に直接作用させない。
ちなみに、外筒2におけるシリンダ体31に対する径方向のガタは、外筒2に対するシリンダ体31のいわゆる着脱を可能にする上で、いたずらに大きくならない限りにおいて、存在することが好ましい。
のみならず、この発明の懸架装置にあっても、後述するように、外筒2の外周に下方バネ受41を溶接や加締め加工で連設することを鑑みると、仮に、溶接熱や加圧に起因する歪みが外筒12に発現されても、内側へのシリンダ体31の挿通を保障するためには、径方向のガタがある方が良い。
緩衝器3は、カートリッジ型に形成され、下端側部材とされて作動流体たる作動油を充満させるシリンダ体31と、上端側部材とされてこのシリンダ体31に対して図示しないたる先端側下端側を出没可能に挿通させるロッド体32とを有し、このロッド体32の基端側たる上端側が上記の外筒2における折り曲げ端部2aの内側を挿通してこの外筒2の外に突出する。
そして、緩衝器3におけるシリンダ体31は、図示しないが、出没可能に挿通されるロッド体32の先端部たる下端部に連設のピストン体で、このシリンダ体31内にロッド側室とピストン側室とを画成し、このロッド側室とピストン側室とをピストン体が有する減衰手段を介して相互に連通可能にする。
一方、この緩衝器3は、同じく図示しないが、単筒型に形成され、したがって、ピストン側室には、たとえば、フリーピストンを有してガス室が画成され、シリンダ体31内をピストン体が摺動するときにフリーピストンの摺動でシリンダ体31内におけるピストン体の摺動によるピストン側室における油量補償をすると共に、ガス室の膨縮によるバネ力を発生する。
もっとも、この懸架装置にあっては、緩衝器3は、正立型とされるから、その限りにおいては、緩衝器3が上記した単筒型に形成されることに代えて、複筒型に形成されても良い。
懸架バネ4は、コイルスプリングからなり、図中で下端となる基端が上記した外筒2に連設の下方バネ受41に担持され、図中で上端となる先端が下方バネ受41に対向する上方バネ受42に係止される。
このとき、上方バネ受42は、後述する弾性連結機構5に係止され、この弾性連結機構5を介して懸架バネ4のバネ力を車両における車体B側に伝達すると共に、下面に前記したバンプクッション33の上端を隣接させる。
なお、下方バネ受け41を外筒2の外周に溶接や加締め加工で連設し、それゆえ、外筒2に溶接熱や加圧に起因する歪みが発現されても、シリンダ体31と外筒2との間にいわゆるガタを有するので、シリンダ体31の外筒2内への挿通が妨げられないのは前述した通りである。
弾性連結機構5は、剛体とゴム材とからなるインシュレータを構成して、緩衝器3を有するこの懸架装置の上端を車両における車体Bに弾性構造下に連結するもので、緩衝器3の反力を車体B側に伝達しながら車体Bに対する緩衝器3の傾斜を許容する。
ちなみに、この弾性連結機構5には、緩衝器3におけるロッド体32の上端部(符示せず)がナット34の利用下に分離可能に連結され、この弾性連結機構5もボルトナット51の利用下に車両における車体B側に分離可能に連結される。
なお、この発明において、弾性連結機構5に緩衝器3におけるロッド体32の上端部が分離可能に連結されることは、必須となるが、この弾性連結機構5が車両における車体B側に分離可能に連結されることは、必須でなく、むしろ、固定的に連結されても良い。
また、車両によっては、緩衝器3におけるロッド体32の上端部がこの弾性連結機構5によらずして、図示しないが、ピロボールを利用するなどの剛性連結機構の介在下に連結されることがあるが、その場合であっても、この発明の具現化が制限されない。
担持手段10は、前記した外筒2の下端部に分離可能に配設されて、外筒2内に収装される緩衝器3におけるシリンダ体31の所定位置への定着を実現するもので、図2に示すところ、すなわち、図3に示すところでは、外筒2の下端部(符示せず)に分離可能に螺着されるボトムキャップ101を有してなる。
そして、この担持手段10にあって、このボトムキャップ101は、図示するところでは、浅い角U字状の断面を有する有底筒状に形成されて、シリンダ体31のボトム部を内側に臨在させる筒部(符示せず)と、工具の嵌合を許容する底部(符示せず)と有してなる。
そしてまた、このボトムキャップ101にあっては、筒部の外周に螺条101aを有し、この螺条101aを外筒2の下端部の内周に形成の螺条2bに螺合させて、底部でシリンダ体31の下端を担持する。
このとき、シリンダ体31のヘッド端は、前記したように、外筒2の折り曲げ端部2aに当接されて係止され、それゆえ、このシリンダ体31の下端たるボトム端が担持手段10で担持されることで、外筒2内に軸線方向のガタなく収装される。
上記したように、担持手段10たるボトムキャップ101は、外筒2の下端部に分離可能に螺着されるから、このボトムキャップ101を外筒2の下端部から分離することで、外筒2内からのシリンダ体31の抜き出し、すなわち、懸架装置からの緩衝器3の抜き出しを可能にする。
もっとも、懸架装置からの緩衝器3の抜き取りに際しては、担持手段10たるボトムキャップ101の外筒2からの取り外しの前に、緩衝器3におけるロッド体32の上端部を弾性連結機構5から分離することが先決となる。
以上のように、この発明による懸架装置にあっては、緩衝器3におけるロッド体32の上端部を弾性連結機構5から分離すると共に、外筒2の下端部から担持手段10を取り外すことで、緩衝器3の抜き取りを可能にする。
そして、この発明による懸架装置にあっては、緩衝器3を懸架装置の下方に抜き出せるから、図示しないが、懸架装置が車両における後輪側に搭載されて上端が車両における後部座席の後方の後部フェンダー内に臨在され、したがって、トランクルームのカバーを開放しても懸架装置の上端をトランクルームに露呈できない場合であっても、懸架装置からの緩衝器3の抜き出しを可能にする。
また、この発明による懸架装置にあっては、緩衝器3を懸架装置の下方に抜き出せるから、同じく図示しないが、懸架装置が車両における前輪側に搭載されて上端がエンジンルームの露呈しても、エンジンルームを覆うエンジンフードが懸架装置の上方側からの緩衝器の抜き出しを阻害するような状況下にあっても、懸架装置からの緩衝器3の抜き出しを可能にする。
以上からすると、懸架装置における緩衝器3を交換するに際しては、旧来、車体Bのリフトアップから始まり、車輪Tの取り外し、ナックルブラケット1と緩衝器3との分離、さらには、緩衝器3と弾性連結機構5との分離を経て緩衝器3のいわゆる抜き取りが可能とされることに比較して、専門家による作業の手間や工賃の大幅な削減が可能になり、したがって、緩衝器3の交換を安価に実践できる。
そしてまた、この発明による懸架装置にあっては、外筒2に対して内筒が出没可能に挿通する構成を採用しないから、前記した特許文献1に開示の懸架装置に比較して、内筒を不要にするのはもちろんのこと、外筒2と内筒との間における摺動性を保障するための軸受部材も不要になる。
このことから、この発明による懸架装置にあっては、部品点数の削減に加えて、外筒2の外周に懸架バネ4の下端を係止する下方バネ受41を溶接や加締め加工で連設することによる外筒2の歪みがあっても、その発生阻止作業や修正作業を不要にし、懸架装置の組立時における作業性を向上させると共に、製品コストの削減を可能にして、その汎用性の向上を期待できる。
そして、この発明による懸架装置にあっては、懸架装置に配設される緩衝器3が正立型とされることから、緩衝器3が単筒型からなる場合はもちろんのこと、複筒型からなる場合であっても、その利用が可能になる。
また、この発明による懸架装置にあっては、担持手段10の構成が選択されることで、緩衝器3の全長、特に、緩衝器3におけるシリンダ体31の全長が短くなる場合だけでなく、長くなる場合にも、その利用を可能にする。
たとえば、上記した図3に示す担持手段10たるボトムキャップ101にあっては、筒部の長さを大きくして螺条部101aを長くすると共に、それに見合うように外筒2の下端部の螺条2bも長くすることで、外筒2内に収装されるシリンダ体31の長さが大小されても、その利用が可能になる。
ところで、この発明の懸架装置からの緩衝器3を抜き出すに際しては、車体Bをリフトアップさせる必要がない。
すなわち、車体Bがリフトアップされないとき、懸架装置にあって、懸架バネ4は、あたかもコンプレッサーを利用して収縮されているのと同様に収縮状態にあり、したがって、緩衝器3におけるロッド体32の上端部を弾性連結機構5から分離する作業の際に懸架バネ4からのバネ力の影響を受けず、作業が容易になる。
そして、旧来、車体Bをリフトアップするのは、車輪Tを外すためであり、また、車輪Tを外すのは、ハブHをナックルブラケット1から外して、ナックルブラケット1から緩衝器を外し易いようにするためである。
しかし、この発明にあっては、上記したように、車体Bをリフトアップしないのはもちろんのこと、ハブHとナックルブラケット1との分離も要しないから、この両者を分離する場合に必須となる爾後の車輪Tにおけるアライメント調整を不要にする点で有利となる。
ちなみに、懸架装置から緩衝器3を抜き出すにあっては、専門設備における作業ピットなどの下方空間が利用されるのが好ましいが、たとえば、道路脇の側溝で形成される空間を利用しても良く、その限りには、個人的家庭的に車を利用する者が言わば簡単に緩衝器3を交換できることになる。
以上のように、この発明にあっては、外筒2の下端部から担持手段10を取り外すことで、ナックルブラケット1に連設された外筒2内からの緩衝器3におけるシリンダ体31の抜き出し、すなわち、懸架装置からの緩衝器3の抜き取りを可能にするが、この観点からすれば、上記の担持手段10については、所定の機能を果す限りにおいて、任意の構成を選択できる。
図4乃至図8には、前記した図3に示す担持手段10の実施形態に代る他の実施形態を示すが、以下には、これについて少し説明する。
まず、図4に示す担持手段10は、基本的には、前記した図3に示すところと同様に、ボトムキャップ102を有してなるが、緩衝器3におけるシリンダ体31がボトム部にアジャスタ34を突設させることに鑑みて、ボトムキャップ102が軸芯部にアジャスタ34を螺着させるネジ孔102aを有する。
そして、このネジ孔102aに螺合するアジャスタ34にはロックナット35が螺装されて、回動されたアジャスタ34の調整状態が維持される。
ちなみに、このボトムキャップ102にあっても、筒部の外周の螺条102bが外筒2の下端部の内周に形成の螺条2bに螺合される。
それゆえ、この実施形態による場合には、緩衝器3がボトム部にアジャスタ34を突設させる態様に構成される場合の担持手段10として最適となるが、このアジャスタ34が調整ボルトに代えられることで、緩衝器3の全長が短くなる場合の利用をも可能にする点で有利となる。
図5は、担持手段10が緩衝器3におけるシリンダ体31のボトム端部の外周に形成の螺条部31aを有してなり、この螺条部31aが外筒2の下端部の内周に形成の螺条2bに螺合することで、シリンダ体31が外筒2に担持される。
それゆえ、この実施形態による場合には、担持手段10として、別途に部品を要しないから、部品点数の増加によるコストの高騰化を回避し得る。
図6は、担持手段10が大径平型に形成のイモネジ(六角穴付き止めネジ)態様のナット103を有し、このナット103の外周の螺条103aが外筒2の下端部の内周に形成の螺条2bに螺合して、その上端でシリンダ体31のボトム端を担持する。
それゆえ、この実施形態による場合には、担持手段10としてのナット103を要するが、前記した図5に示す実施形態に比較して、シリンダ体31のボトム端部への螺条31aの形成を省略できる点で有利となる。
図7は、担持手段10が複数のイモネジ104を有し、このイモネジ104を外筒2の下端部に開穿のネジ穴2cに螺入して先端部を外筒2の内側に突出させ、この突出する先端部でシリンダ体31のボトム端を担持する。
それゆえ、この実施形態による場合には、担持手段10としてのイモネジ104を要し、外筒2へのネジ穴2cの開穿を要するが、前記した図3乃至図6に示す実施形態に比較して、外筒2の下端部の内周に螺条2bを形成する手間を要しない分有利となる。
図8は、担持手段10がストップリング105を有し、このストップリング105を外筒2の下端部の内周に形成の環状溝2dに嵌装して、このストップリング105にシリンダ体31のボトム端を担持させる。
このとき、シリンダ体31のボトム端部がストップリング105に係止されるだけの外形を有しない場合には、図示するように、シリンダ体31のボトム端部を膨径部31bにして、ストップリング105の当接を保障するのが良い。
それゆえ、この実施形態による場合には、ストップリング105を要し、外筒2への環状溝2dの形成し、シリンダ体31のボトム端部を膨径部31bにする手間を要するが、前記した図3乃至図6に示す実施形態に比較して、外筒2の下端部における脆弱化を危惧させない。
以上が他の実施形態による担持手段10であるが、いずれの担持手段10が利用されても、結果的に、外筒2内におけるシリンダ体31の軸線方向のガタツキが言わば完全に阻止されるのが好ましく、たとえば、図9に示すように、シリンダ体31におけるヘッド端と外筒2の上端部たる折り曲げ端部2aとの間に附勢部材たるサラバネ106を配在して上記のガタツキを解消するのが良く、また、このサラバネ106たる附勢部材に代えて、図10に示すように、隙間充填部材たる樹脂リング107が配在されても良い。
車両における車体側と車輪側との間に配設されて車輪に入力される路面振動を吸収するサスペンション機能を発揮させるのはもちろんのこと、路面振動を吸収する緩衝器の交換を容易にするのに向く。
1 ナックルブラケット
2 外筒
2a 折り曲げ端部
3 緩衝器
5 弾性連結機構
10 担持手段
31 シリンダ体
32 ロッド体
106 附勢部材たるサラバネ
107 隙間充填部材たる樹脂リング
B 車体
T 車輪

Claims (4)

  1. 車両における車輪側に連結されるナックルブラケットに下端部が連設されて上端側が上方に延びる外筒内にカートリッジ型に形成の緩衝器におけるシリンダ体を収装すると共に、このシリンダ体内から突出する上記緩衝器におけるロッド体の上端部が車両における車体側に分離可能に連結される懸架装置において、上記外筒における下端開口を上記シリンダ体の挿通を許容する口径に形成し、さらに、上記シリンダ体における下端あるいは下端部を担持する担持手段を上記外筒の下端部に分離可能に配設し、上記担持手段を上記外筒の下端部から分離することで上記外筒内から上記シリンダ体を上記外筒の下端開口を介して抜き出すことを特徴とする懸架装置。
  2. 外筒の上端部が内側に向けて折り曲げられた折り曲げ端部とされると共に、この折り曲げ端部に外筒内に収装のシリンダ体におけるヘッド端が当接されてなる請求項1に記載の懸架装置。
  3. 外筒の上端部が内側に向けて折り曲げられた折り曲げ端部とされると共に、この折り曲げ端部と外筒内に収装のシリンダ体におけるヘッド端との間に附勢部材が配設されてなる請求項1に記載の懸架装置。
  4. 外筒の上端部が内側に向けて折り曲げられた折り曲げ端部とされると共に、この折り曲げ端部と外筒内に収装のシリンダ体におけるヘッド端との間に隙間充填材が配設されてなる請求項1に記載の懸架装置。
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