本発明は、上述の事情を背景に為されたものであって、その解決課題は、腐食などに起因する着脱不良を生じることなく、容易に取り外して差し替えることが可能とされた、新規な構造のアライメントピンを提供することにある。
さらに、本発明は、上述の如きアライメントピンを備えた新規な構造のストラットマウントを提供することも、目的とする。
以下、このような課題を解決するために為された本発明の態様を記載する。なお、以下に記載の各態様において採用される構成要素は、可能な限り任意の組み合わせで採用可能である。
すなわち、本発明の第一の態様は、車両ボデーとサスペンションのショックアブソーバとを防振連結するストラットマウントのボデー側取付部材に着脱可能に立設されて、該ストラットマウントを該車両ボデーへ固定する固定ボルトとは別に設けられ、該ショックアブソーバを該車両ボデーに固定して取り付けるに際して該ショックアブソーバの該車両ボデーへの取付位置を設定するアライメントピンであって、前記ボデー側取付部材に貫通形成された装着孔に挿入される基端支持部と、該ボデー側取付部材から前記車両ボデーに向かって突出して突出先端側から該車両ボデーに設けられたピン挿通孔に挿入されることで該ショックアブソーバの取付位置を設定する先端位置決め部とが、合成樹脂で一体形成されており、該基端支持部には軸方向外端へ向かって次第に小径となるテーパ部が設けられて、該テーパ部が径方向の弾性的な変形を許容されていると共に、該基端支持部における該テーパ部と先端位置決め部との間には外周面に開口して周方向に延びる係止溝が形成されており、該ボデー側取付部材における該装着孔の開口周縁部が該係止溝に嵌め入れられて、該係止溝の溝内面が該ボデー側取付部材に軸方向で当接係止されるようにしたことを、特徴とする。
このような本発明の第一の態様に従う構造とされたアライメントピンによれば、ストラットマウントのボデー側取付部材に取り付けられる基端支持部が合成樹脂製とされていることから、基端支持部が腐食(錆)などによってボデー側取付部材から取外し難くなるのを回避できる。更に、車両ボデー側に挿入される先端位置決め部も合成樹脂製とされていることから、先端位置決め部が腐食などによって車両ボデー側から抜け難くなるのも防止できる。しかも、合成樹脂製の基端支持部と先端位置決め部では、防錆などを目的とする表面処理を要することなく、優れた耐腐食性を実現することもできる。加えて、基端支持部と先端位置決め部が合成樹脂で一体形成されていることから、構成部品の点数が少ない簡単な構造とすることができると共に、軽量化や優れた形状自由度なども実現される。
また、基端支持部が鉄などに比して変形剛性の小さい合成樹脂製であることから、基端支持部を装着孔に挿入する際に、テーパ部の外周面を装着孔の開口周縁部に当接させながら軸方向に押し込むだけでテーパ部が容易に縮径変形して、基端支持部を装着孔に挿通させることができる。更に、テーパ部が装着孔を通過した後では、テーパ部の弾性的な復元力によって、ボデー側取付部材における装着孔の開口周縁部が係止溝に嵌め入れられて、基端支持部が装着孔に対して容易に抜けないように支持される。このように、本発明に係るアライメントピンによれば、ストラットマウントのボデー側取付部材に対して極めて簡単に装着可能であると共に、先端位置決め部がボデー側取付部材から所定の向きに突出する装着状態で安定して保持される。
加えて、合成樹脂製のアライメントピンは、鉄製のアライメントピンよりも破壊が容易であり、アライメントピンの差し替えなどを行う際には、例えば、必要に応じて古いアライメントピンを破壊して取り除いた後で、新しいアライメントピンを取り付けることもできる。
本発明の第二の態様は、第一の態様に記載されたアライメントピンにおいて、前記基端支持部には軸方向外端に開口する内部空所が形成されており、該内部空所が前記先端位置決め部まで連続して延びているものである。
第二の態様によれば、基端支持部が内部空所を備えた中空構造とされることにより、基端支持部の径方向への変形が容易に生ぜしめられて、基端支持部をストラットマウントの装着孔に容易に挿通させて装着することができる。しかも、内部空所が先端位置決め部まで連続して設けられていることにより、基端支持部の径方向への変形が先端位置決め部が協働して変形することで大きく許容されて、アライメントピンをストラットマウントのボデー側取付部材に対してより容易に着脱することができる。
本発明の第三の態様は、第二の態様に記載されたアライメントピンにおいて、前記基端支持部と前記先端位置決め部とを一体で備えるピン本体が筒形状とされて、前記内部空所が該ピン本体の中央孔で構成されていると共に、該ピン本体の該中央孔には抜止め部材が挿入されて、該ピン本体の該基端支持部に設けられた前記テーパ部が径方向の弾性変形量を該抜止め部材によって制限されているものである。
第三の態様によれば、内部空所がピン本体を軸方向に貫通して形成されていることから、ピン本体における基端支持部の径方向への変形がより大きく許容され易くなって、ストラットマウントのボデー側取付部材に対するピン本体の着脱が一層容易とされる。
さらに、ピン本体の基端支持部をストラットマウントの装着孔に差し入れた状態でピン本体の内部空所(中央孔)に抜止め部材が挿入されることにより、基端支持部の径方向内側への変形が制限されて、ピン本体の装着孔からの抜けが防止されることから、アライメントピンのボデー側取付部材への装着状態が安定して維持される。また、本態様に係るアライメントピンは、例えば、ピン本体から抜止め部材を抜き取って基端支持部の径方向への変形を許容した後で、ピン本体を径方向に縮径させながら装着孔から抜き取ることにより、ストラットマウントのボデー側取付部材から簡単に取り外すこともできる。
本発明の第四の態様は、第三の態様に記載されたアライメントピンにおいて、前記抜止め部材の前記中央孔への挿入によって前記ピン本体の前記テーパ部が拡径変形した状態に保持されるようにしたものである。
第四の態様によれば、装着孔を通過したテーパ部が外周側へ拡開するように変形されることで、ボデー側取付部材における装着孔の開口周縁部が係止溝から一層抜け難くなって、アライメントピンのボデー側取付部材への装着状態が維持され易くなる。しかも、係止溝の溝内面がボデー側取付部材に軸方向両側からより強く押し当てられて、アライメントピンの傾動なども回避される。
本発明の第五の態様は、第三又は第四の態様に記載されたアライメントピンにおいて、前記ピン本体の内周面と前記抜止め部材の外周面には係合凸部と係合凹部の各一方が形成されており、該ピン本体と前記中央孔に挿入された該抜止め部材とが該係合凸部と該係合凹部の係合によって軸方向で相互に位置決めされるものである。
第五の態様によれば、係合凸部と係合凹部の係合によって抜止め部材がピン本体から抜け難くなって、ピン本体の装着孔からの抜けがより有利に防止される。
本発明の第六の態様は、第五の態様に記載されたアライメントピンにおいて、前記係合凹部を形成された前記ピン本体と前記抜止め部の何れか一方には該係合凹部よりも基端側に仮止め凹部が形成されており、前記ピン本体と前記抜止め部が前記係合凸部と該仮止め凹部の係合によって軸方向で相互に仮位置決めされるようにしたものである。
第六の態様によれば、アライメントピンをストラットマウントのボデー側取付部材に装着する前に、抜止め部材とピン本体を係合凸部と仮止め凹部の係合によって仮位置決めすることにより、それらピン本体と抜止め部材を一体的に取り扱うことが可能となって、保管や輸送などが容易になると共に、ボデー側取付部材への取付け作業も簡単になる。
本発明の第七の態様は、第五又は第六の態様に記載されたアライメントピンにおいて、前記係合凸部と前記係合凹部の係合面が、前記ピン本体と前記抜止め部の間への抜き力の作用時に該係合凸部を該係合凹部の開口側へ案内する傾斜案内面とされているものである。
第七の態様によれば、抜止め部材をピン本体から引き抜く際に、係合凸部と係合凹部の係合が傾斜案内面の案内作用によって比較的容易に解除可能とされることから、アライメントピンを破壊することなくストラットマウントのボデー側取付部材から取り外すことができる。
本発明の第八の態様は、第一〜第七の何れか一つの態様に記載されたアライメントピンにおいて、前記先端位置決め部の軸方向の長さが前記基端支持部の軸方向の長さよりも大きくされているものである。
第八の態様によれば、先端位置決め部の軸方向の長さが基端支持部の軸方向の長さよりも大きくされていることにより、先端位置決め部の車両ボデー側への挿通による位置決め作用が有効に発揮されると共に、基端支持部をストラットマウントの装着孔に挿通して取付可能な範囲で小型化することができて、アライメントピン全体の小型化も図られる。なお、ボデー側取付部材における装着孔の開口周縁部は、複数の部材が重ね合わされていても良いが、実質的に1つの部材で構成されていることが望ましく、それによって基端支持部の軸方向での小型化や、アライメントピンの突出方向の高精度化なども図られる。
本発明の第九の態様は、第一〜第八の何れか一つの態様に記載されたアライメントピンにおいて、前記基端支持部の前記テーパ部が複数のスリットによって周方向に分割されていると共に、それら複数のスリットが前記先端位置決め部まで連続して延びているものである。
第九の態様によれば、テーパ部の径方向への弾性変形が、複数のスリットによるテーパ部の分割によって有利に許容される。特に、複数のスリットが基端支持部だけでなく先端位置決め部まで連続して形成されていることから、テーパ部の径方向への変形がより容易に実現されると共に、アライメントピンをストラットマウントから取り外す際には、装着孔から突出して設けられる先端位置決め部を内周側へ押すことによって、テーパ部を縮径するように変形させることもできる。
本発明の第十の態様は、第九の態様に記載されたアライメントピンにおいて、前記スリットは前記基端支持部に形成された部分が前記先端位置決め部に形成された部分よりも幅広とされているものである。
第十の態様によれば、テーパ部の径方向への弾性変形が、基端支持部に設けられたスリットの幅広部分によって大きく許容される。一方、スリットにおける先端位置決め部に形成された部分は、比較的に狭幅であってもテーパ部の径方向への変形を十分に許容することができる。しかも、スリットにおける先端位置決め部に形成された部分を狭幅とすることで、先端位置決め部におけるスリットで周方向に分割された各部の変形剛性を比較的に大きく得ることができて、ストラットマウントと車両ボデーの相対的な位置決め作用を、先端位置決め部のボデー側取付部材への挿入によって有効に得ることができる。
本発明の第十一の態様は、第九又は第十の態様に記載されたアライメントピンにおいて、前記スリットは前記先端位置決め部の中央よりも先端側まで延びているものである。
第十一の態様では、スリットが先端位置決め部のより先端側まで連続して設けられていることから、テーパ部の径方向の変形がより有利に許容される。しかも、装着孔から突出して設けられる先端位置決め部を径方向内側へ押し込むことにより、テーパ部を容易に縮径させることができる。
また、本発明の第十二の態様は、サスペンションのショックアブソーバに取り付けられるサスペンション側取付部材と車両ボデーに取り付けられるボデー側取付部材とが本体ゴム弾性体によって相互に弾性連結された構造を有するストラットマウントにおいて、前記ボデー側取付部材には装着孔が貫通形成されており、第一〜第十一の何れか一つの態様に記載されたアライメントピンが該装着孔に取り付けられていることを、特徴とする。
このような本発明の第十二の態様に従う構造のストラットマウントによれば、アライメントピンをボデー側取付部材に対して容易に取り付けることができる。しかも、アライメントピンをボデー側取付部材から取り外すことも簡単であり、アライメントピンの交換などに対応し易くなる。
本発明の第十三の態様は、第十二の態様に記載されたストラットマウントにおいて、前記ボデー側取付部材における前記装着孔の開口周縁部に保護部材が重ね合わされていると共に、該保護部材には該装着孔と位置決めされる挿入空所が形成されており、該装着孔から突出する前記アライメントピンの前記基端支持部が該挿入空所に挿入されているものである。
第十三の態様によれば、アライメントピンの基端支持部における装着孔からの突出部分が、保護部材で囲まれて保護される。また、アライメントピンのボデー側取付部材への装着前にも、装着孔の内周面や開口周縁部が泥ハネ等で汚れるのを防いで、ボデー側取付部材におけるアライメントピンの装着部位を保護する機能も期待できる。
本発明によれば、アライメントピンの基端支持部と先端位置決め部が合成樹脂で形成されていることから、アライメントピンが錆などによってストラットマウントや車両ボデーから抜け難くなるのを防ぐことができると共に、必要に応じてアライメントピンを破壊して取り除くことも容易になる。しかも、基端支持部と先端位置決め部が合成樹脂製の一体構造であることから、部品点数が少なくなると共に、軽量化や形状自由度の向上なども図られる。加えて、基端支持部に径方向で変形可能なテーパ部が設けられていることから、テーパ部の外周面を装着孔の開口周縁部に押し当てながら基端支持部を装着孔に差し入れることによって、アライメントピンをストラットマウントのボデー側取付部材に容易に装着することができる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1〜5には、本発明の第一の実施形態としてのアライメントピン10が示されている。アライメントピン10は、ピン本体12と、抜止め部材としての中軸部材14とを、備えている。以下の説明において、上下方向とは、原則として、図2中の上下方向を言う。
より詳細には、ピン本体12は、硬質の合成樹脂で形成されて、図6〜8に示すように、全体として略円筒形状を有しており、中央孔16によって内部空所が構成されている。また、ピン本体12は、一方の端部(下端部)が基端支持部18とされていると共に、他方の端部(上端部)が先端位置決め部20とされている。なお、ピン本体12の形成材料としては、十分な強度を発揮する合成樹脂が適宜に選択されて採用され得るが、例えば、ポリアミドをガラス繊維やカーボンファイバなどで補強した繊維補強合成樹脂などが好適に採用され得る。
基端支持部18は、軸方向外端(下端)に向かって次第に小径となるテーパ部22を備えており、テーパ部22で構成された下端部が先細となっている。このテーパ部22は、径方向中央部分に中央孔16が形成されていると共に、後述するスリット34によって周方向に分割されており、径方向の弾性的な変形が許容されている。なお、ピン本体12が略円筒形状であることからも分かるように、中央孔16はテーパ部22を含む基端支持部18を貫通して形成されており、中央孔16が基端支持部18の下面であるテーパ部22の下面に開口している。
さらに、基端支持部18におけるテーパ部22よりも上方には、テーパ部22と先端位置決め部20の軸方向間に略円筒形状の挿入部24が形成されている。この挿入部24の外径寸法がテーパ部22の上端および先端位置決め部20の外径寸法よりも小さくされていることによって、テーパ部22と先端位置決め部20の軸方向間には、外周に向かって開口する係止溝26が周方向に延びて形成されている。
先端位置決め部20は、略円筒形状を有しており、上端部分の外周面が軸方向外側(上側)に向かって次第に縮径するテーパ面28とされている。また、先端位置決め部20は、合成樹脂によって基端支持部18と一体形成されて、下端が挿入部24に一体で繋がっていると共に、軸方向の長さ寸法が基端支持部18の軸方向の長さ寸法よりも大きくされて、本実施形態では基端支持部18の略2倍の長さ寸法で形成されている。更に、先端位置決め部20の上開口部の内周面には、内周側へ突出する係合凸部30が周上に4つ形成されている。この係合凸部30は、内周側へ行くに従って周方向で狭幅となっていると共に、軸方向内側の面である下面が内周側へ向かって上傾する傾斜案内面としての外傾斜面32とされている。なお、ピン本体12の中央孔16は、先端位置決め部20の上面に開口しており、基端支持部18だけでなく先端位置決め部20も貫通して、ピン本体12の上下全長に亘って連続して形成されている。
また、ピン本体12には、周上に4つのスリット34が形成されている。スリット34は、図2,4に示すように、ピン本体12を径方向に貫通して形成されており、基端支持部18の軸方向全長に亘って形成されて下面に開口していると共に、先端位置決め部20の軸方向中央よりも先端側である上方まで延びている。更に、スリット34は、図4に示すように、基端支持部18に形成された下部の周方向寸法が下方へ行くに従って大きくなっており、テーパ部22に形成された部分が、先端位置決め部20に形成された部分よりも周方向で幅広となっている。かかるスリット34の形成によって、基端支持部18が周上で4つに分割されており、テーパ部22も周上で4つに分割されてそれぞれ爪状部36とされている。なお、スリット34が下方に向かって周方向に拡開していることによって、テーパ部22を構成する4つの爪状部36は、下端に向かって周方向で次第に狭幅となっている。
また、ピン本体12には、中軸部材14が挿入される。中軸部材14は、ピン本体12と同様に合成樹脂で形成されており、図9〜12に示すように、中実ロッド状の挿入軸部38と、挿入軸部38の上端に一体形成された頭部40とを、備えている。
挿入軸部38は、略円形断面で上下に延びており、周上の4箇所には径方向で外方へ突出する位置決めリブ42が一体形成されている。また、挿入軸部38の下端部分は、下方に向かって小径となる逆向きの略円錐台形状とされている。
また、挿入軸部38の上端部には、係合凹部44が形成されている。係合凹部44は、4つの位置決めリブ42の周方向間にそれぞれ形成されて、外周面に開口している。更に、係合凹部44の下内面は、ピン本体12の係合凸部30の外傾斜面32と対応する傾斜案内面としての内傾斜面46とされており、外周側に向かって下傾している。
また、挿入軸部38の下部には、外周面に開口する仮止め凹部48が形成されている。仮止め凹部48は、4つの係合凹部44と略同じ周方向位置に形成されていると共に、それら4つの係合凹部44よりも下方(基端側である頭部40と反対側)に配置されており、本実施形態ではテーパ形状の下端部よりも上側に設けられている。更に、仮止め凹部48は、係合凹部44よりも深さ寸法が小さくされていると共に、上下内面が上下中間の最深部から上下両側に向かって径方向外方へ傾斜する傾斜面とされている。
頭部40は、下方に向かって次第に大径となる略円錐台形状を有しており、下端部が挿入軸部38よりも大径とされて、挿入軸部38が頭部40の径方向中央部分から下方に向かって延び出している。また、頭部40の下面には、径方向一方向で両側へ延びる浅底矩形溝状の凹み部50が開口しており、頭部40の下面が段付き形状とされている。
そして、中軸部材14は、挿入軸部38がピン本体12に挿入される。即ち、図1,2および図4,5に示すように、挿入軸部38がピン本体12の中央孔16に上方から挿入されて、ピン本体12の上開口部に形成された係合凸部30が、挿入軸部38の下端部分に形成された仮止め凹部48に差し入れられることにより、それら係合凸部30と仮止め凹部48が軸方向で係合される。これにより、ピン本体12と中軸部材14が軸方向で相互に仮止めされて、マウント本体54に装着される前のアライメントピン10が構成される。このように、アライメントピン10のマウント本体54への装着前に、ピン本体12と中軸部材14が予め仮止めされることにより、ピン本体12と中軸部材14を一体的に取り扱うことができて、アライメントピン10の保管や輸送などが容易になると共に、後述するアライメントピン10のマウント本体54への取付作業も簡単になる。なお、仮止め状態では、ピン本体12の上面と中軸部材14の頭部40の下面が上下に離隔しており、挿入軸部38の仮止め凹部48よりも上側がピン本体12から上方へ突出している。また、ピン本体12の中央孔16がスリット34に対応する周上の4箇所で部分的に拡径されており、かかる拡径部分に挿入軸部38の位置決めリブ42が差し入れられることで、ピン本体12と中軸部材14が周方向で相互に位置決めされて、係合凸部30が仮止め凹部48に差し入れられるようになっている。
かくの如き構造とされたアライメントピン10は、図13,14に示すように、ストラットマウント52のマウント本体54に取り付けられる。マウント本体54は、サスペンション側取付部材としての第一の取付部材56と、ボデー側取付部材としての第二の取付部材58とが、本体ゴム弾性体60によって相互に弾性連結された構造を有している。
第一の取付部材56は、鉄やアルミニウム合金などで形成された高剛性の部材であって、全体として略円板形状を有しており、径方向中央部分に挿通孔62が貫通形成されていると共に、外周端部には上方へ曲げられて立ち上がる固着部64が全周に亘って連続して形成されている。
第二の取付部材58は、全体として大径の略円筒形状を有する固着筒部材66が、逆向きの略灰皿形状を有する連結部材68に圧入された構造とされている。また、連結部材68は、上底壁部の径方向中央部分に円形の挿通孔70が貫通形成されていると共に、開口部から外周へ広がるフランジ部72には、周上で3つのボルト孔74が貫通形成されている。なお、連結部材68のフランジ部72は、外周端部を下方へ突出するように曲げられることで補強リブが一体形成されている。
そして、第一の取付部材56と第二の取付部材58の固着筒部材66が略同一中心軸上に配されて、それら第一の取付部材56と固着筒部材66が本体ゴム弾性体60によって弾性連結されている。本体ゴム弾性体60は、略円筒形状を有しており、内周部分が第一の取付部材56に加硫接着されていると共に、外周面が固着筒部材66の内周面に加硫接着されている。なお、本体ゴム弾性体60は、第一の取付部材56と固着筒部材66を備えた一体加硫成形品として形成されている。また、本体ゴム弾性体60を形成した後で連結部材68が固着筒部材66に外嵌装着されて第二の取付部材58が形成される。
また、第二の取付部材58の連結部材68には、保護部材としてのアウタハウジング75が取り付けられている。アウタハウジング75は略環板形状とされており、外周部分が連結部材68のフランジ部72に下方から重ね合わされて、植設された3つのボルト76がフランジ部72の3つのボルト孔74にそれぞれ挿入されていると共に、内周部分が連結部材68の内周部分と上下に対向しており、本体ゴム弾性体60がそれら連結部材68とアウタハウジング75の内周部分の間で上下に挟まれている。更に、アウタハウジング75の外周端には、外周面に開口する切欠き状の挿入空所77が上下に貫通して形成されている。
かくの如き構造とされたマウント本体54の連結部材68には、アライメントピン10が着脱可能に立設される。即ち、連結部材68のフランジ部72には、上下に貫通する装着孔78がボルト孔74を外れた部分に形成されており、かかる装着孔78にアライメントピン10が取り付けられる。
より具体的には、先ず、図15(a)に示すように、アライメントピン10のピン本体12を連結部材68の装着孔78に上方から接近させて、ピン本体12の下端部を構成するテーパ部22の外周面を装着孔78の開口周縁部に当接させる。そして、ピン本体12を下方に押し込むことにより、テーパ部22を外周面の案内作用に基づいて縮径させながら装着孔78に挿入し、図15(b)に示すように、テーパ部22が装着孔78を通過するまで下方に差し込む。
これにより、連結部材68における装着孔78の開口周縁部が、ピン本体12の係止溝26に嵌め入れられて、連結部材68が係止溝26の上下両内面に軸方向で当接して係止されることで、ピン本体12が連結部材68に対して軸方向で位置決めされる。更に、連結部材68における装着孔78の内周面が係止溝26の内周底面に当接することで、ピン本体12が連結部材68に対して径方向で位置決めされる。本実施形態では、係止溝26の上下内周端部がR状縦断面を有しており、連結部材68における装着孔78の開口周縁部の角部が当該R状縦断面部分に当接することで、ピン本体12が連結部材68に対してより安定して位置決めされている。
また、本実施形態では、連結部材68の装着孔78がアウタハウジング75の挿入空所77と相互に位置決めされて連通されており、アライメントピン10の基端支持部18における装着孔78からの突出部分(テーパ部22)が、アウタハウジング75に形成された挿入空所77に挿入されている。これにより、テーパ部22の周上の少なくとも一部が、アウタハウジング75で囲まれて保護されている。しかも、アウタハウジング75が装着孔78の開口周縁部で連結部材68のフランジ部72に重ね合わされて、装着孔78の周囲にアウタハウジング75が配されることにより、アライメントピン10の装着前には、装着孔78の内周面及び開口周縁部の下面に対する泥などの異物の付着が防止される。なお、本実施形態の挿入空所77は、外周側が開放された切欠き状とされているが、例えば、アウタハウジング75を上下に貫通する孔状であっても良く、その場合には、アウタハウジング75が装着孔78の開口周縁部を全周に亘って囲むように配されることから、アウタハウジング75による保護がより有利に実現され得る。
本実施形態のアライメントピン10は、ピン本体12が軸方向に貫通する中央孔16を備えた中空形状とされていることから、ピン本体12を装着孔78に対して軸方向で押し込んで、テーパ部22の外周面を装着孔78の開口周縁部に軸方向で押し当てることにより、テーパ部22を簡単に内周側へ弾性変形させることができる。しかも、ピン本体12は、テーパ部22を含む全体が合成樹脂製とされて、鉄などの金属製に比して径方向で変形し易くなっていることから、ピン本体12の装着孔78への取付けをより容易に行うことができる。
さらに、ピン本体12に複数のスリット34が形成されており、テーパ部22がスリット34によって周方向に分割された複数の爪状部36で構成されていることから、テーパ部22を装着孔78に挿通する際に、テーパ部22の内周側への弾性変形がより小さな力で生ぜしめられる。これにより、テーパ部22が容易に径方向で収縮して、ピン本体12の基端支持部18を装着孔78に挿通し易くなることから、ピン本体12をマウント本体54の連結部材68に簡単に装着することができる。
更にまた、スリット34は基端支持部18だけでなく先端位置決め部20まで延びて形成されており、特に本実施形態では、スリット34が先端位置決め部20の軸方向中央よりも突出先端側(上側)まで延びていることから、テーパ部22の変形が先端位置決め部20の径方向の変形によって一層有利に許容される。従って、ピン本体12の連結部材68への取付けがより一層簡単になると共に、先端位置決め部20のスリット34が形成された部分に径方向内向きの力を作用させることで、テーパ部22を内周側へ変形させることもできる。
加えて、本実施形態のスリット34は、テーパ部22に形成された部分が先端位置決め部20に形成された部分よりも幅広とされていることから、テーパ部22の内周側への変形、換言すれば爪状部36の径方向内側への変位が十分に大きく許容されて、テーパ部22の装着孔78への挿通が容易である。
次に、ピン本体12に仮止めされた中軸部材14を下方へ押し込んで、挿入軸部38の全体をピン本体12に挿入する。中軸部材14がピン本体12に対して下方へ押し込まれることにより、ピン本体12の係合凸部30と中軸部材14の仮止め凹部48との仮係合が解除されると共に、係合凸部30が中軸部材14の係合凹部44に差し入れられる。これにより、係合凸部30と係合凹部44が軸方向に係止されて、ピン本体12と中軸部材14が軸方向で相対的に位置決めされる。本実施形態では、中軸部材14がピン本体12に対して、中軸部材14の頭部40の下面がピン本体12の上端面に軸方向で当接するまで差し入れられることにより、係合凸部30が係合凹部44に差し入れられるようになっている。なお、仮止め凹部48が係合凹部44に比して浅底とされていると共に、仮止め凹部48の上下両内面が傾斜面とされていることによって、係合凸部30が仮止め凹部48から比較的容易に抜けるようになっている。また、頭部40の下面は、凹み部50を外れた部分がピン本体12の上端面に当接状態で重ね合わされていると共に、凹み部50の形成部分がピン本体12の上端面に対して上方へ離れて位置せしめられている。
このようにピン本体12に挿入軸部38の全体が挿入されることにより、テーパ部22を含むピン本体12の内周側への変形量が挿入軸部38に対する径方向での当接によって制限されて、連結部材68における装着孔78の開口周縁部がピン本体12の係止溝26に嵌め入れられた状態に保持される。なお、本実施形態では、ピン本体12と挿入軸部38の径方向間に隙間が設けられており、挿入軸部38がピン本体12の内周面に押し当てられることなく、比較的に小さな力でピン本体12に挿入可能とされている。
以上のようにして、アライメントピン10がマウント本体54に装着されることにより、本実施形態のストラットマウント52が構成される。なお、本実施形態に係るアライメントピン10では、装着孔78から引抜く方向の力に対する抜け抗力を十分に大きく得られることが、実験などにより確認されている。
なお、本実施形態では、1つの部材(連結部材68のフランジ部72)だけがアライメントピン10の係止溝26に差し入れられており、アライメントピン10が強固に且つ高精度に取り付られているが、例えば、複数の部材が係止溝26に差し入れられていても、それら複数の部材が溶接で相互に固定されるなどして実質的に一体とされていれば、略同じ効果が発揮される。要するに、アライメントピン10は、その基端支持部18の係止溝26における係止構造を用いて、複数の独立した部材を重ね合わせ状態に保持や固定するものでなく、実質的に一つの部材で構成されたボデー側取付部材に対してアライメントピン10自体が固定的に係止されて立設状態に支持されるようになっている。
また、アライメントピン10は、キャンバー角の調節などで必要とされる場合に、適宜にマウント本体54から取り外すことも可能とされている。即ち、アライメントピン10をマウント本体54から取り外す場合には、先ず、中軸部材14の頭部40の下面に開口する凹み部50に工具を差し入れて、工具によって中軸部材14にピン本体12から引き抜く方向(上方向)の力を及ぼす。これにより、係合凸部30の外傾斜面32と係合凹部44の内傾斜面46の案内作用によって、係合凸部30が係合凹部44の開口側(外周側)へ押し出されて、係合凸部30と係合凹部44の軸方向での係合が解除される。
次に、ピン本体12に対する軸方向での位置決めが解除された中軸部材14を、ピン本体12に対して上方へ変位させて、係合凸部30が仮止め凹部48に差し入れられるまでピン本体12から抜き出す。これにより、テーパ部22の径方向内側への弾性変形が許容されることから、テーパ部22を縮径させながらピン本体12を装着孔78から抜き取ることができる。本実施形態では、ピン本体12の全体が合成樹脂で形成された中空構造とされていることから、ピン本体12から中軸部材14を抜き取った後で、ピン本体12の先端位置決め部20におけるスリット34の形成部分を手や工具などで内周側へ押すことにより、テーパ部22を内周側へ変形させることも可能である。
このように、本実施形態に従う構造とされたアライメントピン10は、マウント本体54に対して容易に着脱可能とされており、アライメント調整時の差し替えなどにも簡単に対応することができる。なお、アライメントピン10は、全体が合成樹脂で形成されていることから、鉄製などに比して簡単に破壊することも可能であり、必要であれば破壊して取り外しても良い。
また、ストラットマウント52は、サスペンション79のショックアブソーバ80と車両ボデー82を相互に防振連結する。サスペンション79は、従来から公知の構造が採用され得るが、例えば、図13,14に示すような構造が採用され得る。
すなわち、サスペンション79は、シリンダ84とピストンロッド86を備えるショックアブソーバ80を有しており、ピストンロッド86の上部には環状のボールベアリング90が外挿されている。ストラットマウント52を構成するアウタハウジング75の内周部分には、ボールベアリング90を介してアッパ受け金具92が取り付けられており、アッパ受け金具92の外周部分によってショックアブソーバ80に外挿されたコイルスプリング94の上端が支持されていると共に、アッパ受け金具92の内周部分によってダストカバー96が支持されている。更に、ダストカバー96の内周側には、ピストンロッド86に外挿されたバンプストッパ98が嵌合されて支持されている。
そして、ねじ山を形成されたピストンロッド86の上端部がストラットマウント52の第一の取付部材56の挿通孔62に挿通されて、第一の取付部材56とピストンロッド86がピストンロッド86の上端部に螺着されるナット100によって相互に固定される。一方、アウタハウジング75に植設された3つのボルト76が、フランジ部72のボルト孔74にそれぞれ挿通されると共に、車両ボデー82のボルト挿通孔104に挿通されて、第二の取付部材58とアウタハウジング75と車両ボデー82が、上下に重ね合わされた状態でボルト76によって相互に固定される。なお、車両ボデー82に形成されたボルト挿通孔104は、軸方向視において長手形状とされて互いに略平行に延びている。
ここにおいて、ボルト76による第二の取付部材58と車両ボデー82の連結前に、ストラットマウント52のアライメントピン10は、先端位置決め部20が車両ボデー82に貫通形成されたピン挿通孔106に挿通される。これにより、車両ボデー82のボルト挿通孔104に対するボルト76の挿通位置が決定されて、ストラットマウント52と車両ボデー82の取付位置が設定されるようになっている。従って、サスペンション79と車両ボデー82が相対的に精度良く位置決めされて、サスペンション79によって車両ボデー82に懸架される図示しない車輪のキャンバー角などが適切に設定される。
また、アライメントピン10のピン本体12と中軸部材14が何れも合成樹脂で形成されていることから、鉄などの金属の腐食時に生じる腐食生成物(錆)は生じない。従って、特に第二の取付部材58への取付部分(基端支持部18)が腐食することで第二の取付部材58から取り外し難くなるのを防ぐことができる。また、車両ボデー82のピン挿通孔106に挿通された先端位置決め部20が、錆によってピン挿通孔106から抜け難くなるのも回避される。
さらに、アライメントピン10が合成樹脂製とされることにより、アライメントピン10の軽量化や製造の容易化が図られて、車両ばね下重量の軽減やコストの削減などが実現される。
なお、本実施形態に係る合成樹脂製のアライメントピン10は、側方からの荷重(軸直角方向の荷重)に対して、従来の鉄製のアライメントピンと略同等の耐荷重性を発揮し得ることが、実験などによって確認されている。
ところで、第一の実施形態では、ピン本体12の内周面と挿入軸部38の外周面との間に隙間が設けられており、ピン本体12のテーパ部22が初期の形状に保持されると共に、内周側への変形を挿入軸部38への当接によって制限されるようになっている。しかしながら、例えば、図16に示すように、挿入軸部38のピン本体12への挿入状態において、挿入軸部38の少なくとも先端部分の一部(当接突部108)がピン本体12の内周面に押し当てられて、装着孔78から下方に突出したピン本体12のテーパ部22が径方向外側へ拡開変形された状態に保持されるようにしても良い。これによれば、ストラットマウント52への装着状態において、テーパ部22が装着孔78に入り難くなって、アライメントピン10の装着孔78からの抜けがより有利に防止される。なお、図16では、分かり易さのために、挿入軸部38を挿入する前の拡開変形されていないテーパ部22を、二点鎖線で示した。
図17〜19には、本発明の第二の実施形態としてのアライメントピン110が示されている。アライメントピン110は、全体が合成樹脂によって一体形成されており、前記第一の実施形態のような中軸部材14を持たないワンピース構造とされている。なお、以下の説明において、前記実施形態と実質的に同一の部材および部位については、図中に同一の符号を付すことによって説明を省略する。
すなわち、アライメントピン10は、全体として逆向きの略有底円筒形状を有しており、ストラットマウント52の連結部材68に取り付けられる基端支持部18と、連結部材68から車両ボデー82側へ向かって突出する先端位置決め部112とを、一体で備えている。
先端位置決め部112は、略円筒形状とされた本体筒部114の上端開口部が、上方へ行くに従って小径となる略円錐台形状の上底壁部116によって閉塞された構造を有している。これにより、アライメントピン110の内部空所118は、基端支持部18の下面に開口する凹所状とされて、先端位置決め部112の上底壁部116にまで達していると共に、先端位置決め部112の上面には開口していない。なお、スリット34は、上底壁部116までは至らない軸方向長さで本体筒部114に形成されており、スリット34の軸方向全体が内部空所118に開口している。
このような本実施形態に従う構造とされたアライメントピン110においても、基端支持部18と先端位置決め部112が合成樹脂製とされることによって、耐食性の向上や変形の容易化が図られて、ストラットマウント52に対する着脱や車両ボデー82のピン挿通孔106からの簡単な抜取りなどが実現される。
また、本実施形態のアライメントピン110は、全体が一体形成された1つの部品で構成されていることから、製造が一層容易であると共に、アライメントピン110の保管や輸送、ストラットマウント52への装着作業なども簡単になる。
以上、本発明の実施形態について詳述してきたが、本発明はその具体的な記載によって限定されない。例えば、前記第一の実施形態のようなツーピース構造のアライメントピン10において、係合凸部30や係合凹部44、仮止め凹部48は必須ではなく、それらの形成位置も特に限定されない。また、係合凸部30が中軸部材14の外周面に形成されると共に、係合凹部44や仮止め凹部48がピン本体12の内周面に形成されていても、同様の位置決め作用が発揮される。
また、前記第一の実施形態では、中軸部材14がピン本体12に軸方向で押し込まれて差し入れられるようになっていたが、例えば、中軸部材14の外周面とピン本体12の内周面にねじ山を形成して、中軸部材14がピン本体12に螺入されるようにしても良い。この場合には、係合凸部30と係合凹部44を要することなく中軸部材14とピン本体12が軸方向で相対的に位置決めされると共に、中軸部材14のピン本体12へのねじ込み量を少なくすることで、仮止め凹部48を要することなく中軸部材14とピン本体12の仮止め状態も実現される。
また、テーパ部22を径方向である程度の弾性変形を許容され得る柔軟な材料で形成することにより、スリット34や内部空所16(118)は省略することも可能であり、テーパ部22を下方に向かって小径となる中実形状とすることもできる。なお、ストラットマウント52と車両ボデー82の相対位置を精度良く設定可能とするためには、少なくとも先端位置決め部20と挿入部24が硬質であることが望ましく、上述の如き柔軟なテーパ部22を採用する場合には、テーパ部22の形成材料を多色成形によって先端位置決め部20や挿入部24とは異ならせることが望ましい。
また、アライメントピン10は、好適には、全体が合成樹脂で形成されるが、例えば、ピン本体12の先端位置決め部20や挿入部24に金属製の補強部材を埋設するなどしても良い。
また、ストラットマウント52の具体的な構造は限定されるものではなく、公知の構造が適宜に選択されて採用され得る。具体的には、例えば、本体ゴム弾性体60が連結部材68に直接加硫接着されて、第二の取付部材58が連結部材68のみで構成されていても良い。