JP5348427B2 - 電圧変換装置および電圧制御回路 - Google Patents

電圧変換装置および電圧制御回路 Download PDF

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本発明は、入力された電圧を電圧変換して直流出力電圧を生成する電圧変換装置、およびそのような電圧変換装置に用いられる電圧制御回路に関する。
近年、自動車にはCAN(Control Area Network)に代表される車内LAN(Local Area Network)が搭載されるようになり、自動車の各機能はECU(Electric Control Unit)によって電子制御されている。ハイブリッド車などに搭載されるDC/DCコンバータ(電圧変換装置)もこの車内LANに接続され、例えばその出力電圧がECUにより制御されている。
近年、車載電装機器の高性能化に伴い、このDC/DCコンバータの出力電圧には、高い精度が要求されている。この出力電圧の精度が低い場合には、例えばヘッドライトの発光にちらつきが生じ、あるいは、ヘッドライトの寿命が短くなってしまうおそれがある。そのため、コンバータの出力電圧の精度を高める方法について、多くの検討がなされている。例えば、特許文献1には、出力電圧をA/D変換し、デジタル処理により出力電圧とその目標値との差分を求め、その差分に基づいて出力電圧を制御するスイッチング電源装置が開示されている。
特開2003−259629号公報
ところで、一般に、電源装置は、負荷電流が短時間で大きく変動した場合に、その出力電圧が変動する。例えば、車載用のDC/DCコンバータでは、パワーステアリング装置を駆動する場合などにおいて、このような負荷電流の変動が生じる可能性があり、これにより出力電圧もまた変動するおそれがある。
しかしながら、特許文献1に開示されたスイッチング電源装置では、デジタル回路がクロック信号に基づいて動作することに起因して、出力電圧を制御するタイミングがそのクロック周期により制限されるため、短時間での出力電圧の変動に応答することができないおそれがある。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、高精度の出力電圧を生成するとともに、短時間での出力電圧の変動に応答することができる電圧変換装置および電圧制御回路を提供することにある。
本発明の電圧変換装置は、電圧変換回路と、第1帰還部と、第2帰還部と、制御部とを備えている。電圧変換回路は、入力電圧を直流出力電圧に変換するものである。第1帰還部は、直流出力電圧を外部から供給された電圧指示値に対応する電圧に近づけるための第1帰還信号を、時間的に離散して生成するものである。第2帰還部は、直流出力電圧を一定にするための第2帰還信号を、時間的に連続して生成するものである。制御部は、第1帰還信号および第2帰還信号に基づいて電圧変換回路を制御するものである。上記第1帰還部は、クロック信号に同期したタイミングで、第1帰還信号を生成するデジタル回路を含んで構成されている。上記第2帰還部は、電圧変換回路の出力電流の変化に起因する直流出力電圧の変動を打ち消すように負帰還をかけるものである。
本発明の電圧制御回路は、入力電圧を直流出力電圧に変換する電圧変換回路を制御するものであり、第1帰還部と、第2帰還部と、制御部とを備えている。第1帰還部は、直流出力電圧を外部から供給された電圧指示値に対応する電圧に近づけるための第1帰還信号を、時間的に離散して生成するものである。第2帰還部は、直流出力電圧を一定にするための第2帰還信号を、時間的に連続して生成するものである。制御部は、第1帰還信号および第2帰還信号に基づいて電圧変換回路を制御するものである。上記第1帰還部は、クロック信号に同期したタイミングで、第1帰還信号を生成するデジタル回路を含んで構成されている。上記第2帰還部は、電圧変換回路の出力電流の変化に起因する直流出力電圧の変動を打ち消すように負帰還をかけるものである。
本発明の電圧変換装置および電圧制御回路では、電圧変換回路の直流出力電圧は、その直流出力電圧を外部から供給された電圧指示値に対応する電圧に近づけるための第1帰還信号と、直流出力電圧を一定にするための第2帰還信号とにより制御される。その際、第2帰還信号は、時間的に連続して生成される。
本発明の電圧変換装置では、例えば、第1帰還部は、直流出力電圧が、電圧指示値を含む所定の電圧範囲内であるかどうかを判定し、直流出力電圧がその所定の電圧範囲外である場合において、直流出力電圧が電圧指示値に対応する電圧になるように負帰還制御を行い、直流出力電圧がその所定の電圧範囲内である場合において、負帰還制御を行わないようにしてもよい。また、例えば、第2帰還部は、アナログ回路で構成されていてもよい

例えば、入力電圧は、交流電圧にしてもよいし、直流電圧にしてもよい。入力電圧が直流電圧である場合、電圧変換回路は、例えば、1次側巻線と2次側巻線とを有するトランスと、1次側巻線に接続され、スイッチング動作により入力電圧を交流電圧に変換するスイッチング回路と、2次側巻線から供給された交流の信号を整流する整流回路と、整流回路により整流された信号を平滑化して直流出力電圧を生成する平滑回路とを備え、制御部は、第1帰還信号および第2帰還信号に基づいてスイッチング回路のスイッチング動作を制御するようにしてもよい。整流回路は、例えば、1または複数のスイッチング素子により構成され、そのスイッチング素子のスイッチング動作により、2次側巻線から供給された交流の信号を整流するようにしてもよい。また、整流回路は、例えば1または複数のダイオードにより構成してもよい。
本発明の電圧変換装置および電圧制御回路によれば、直流出力電圧が電圧指示値に対応する電圧に近づけるための第1帰還信号を生成する第1帰還部と、直流出力電圧を一定にするための第2帰還信号を、時間的に連続して生成する第2帰還部とを設けたので、高精度の出力電圧を生成するとともに、短時間での出力電圧の変動に応答することができる。
本発明の実施の形態に係る電圧変換装置の一構成例を表す回路図である。 PWM信号の一例を表す波形図である。 図1に示した演算部の一構成例を表すブロック図である。 図1に示した電圧変換装置の一動作例を表すタイミング波形図である。 図1に示した電圧変換装置の動作の一状態を表す回路図である。 図1に示した電圧変換装置の動作の他の状態を表す回路図である。 図1に示した演算部の一動作例を表す流れ図である。 図1に示した電圧変換装置の一特性例を表す波形図である。 図1に示した電圧変換装置の一特性例を表すヒストグラムである。 比較例に係る電圧変換装置の一特性例を表すヒストグラムである。 変形例に係る電圧変換装置の一構成例を表す回路図である。 変形例に係る電圧変換装置の他の構成例を表す回路図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
[構成例]
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る電圧変換装置の一構成例を表すものである。なお、本発明の実施の形態に係る電圧制御回路は、本実施の形態により具現化されるので、併せて説明する。電圧変換装置1は、いわゆるスイッチング電源装置であり、例えば、入力端子T1,T2に接続された高圧バッテリBHから入力された直流電圧Vinを電圧変換する(降圧する)ことにより、直流の出力電圧Voutを生成すると共に、この出力電圧Voutを出力端子T3、T4を介して低圧バッテリBLへ供給するようになっている。なお、高圧バッテリBHは、例えば100Vから500V程度の電圧を蓄電するバッテリであり、低圧バッテリBLは、例えば12V程度の電圧を蓄電するバッテリである。
この電圧変換装置1は、入力平滑コンデンサCinと、スイッチング回路10と、トランス30と、整流回路20と、平滑回路40と、帰還部50,60と、制御部70とを備えている。
入力平滑コンデンサCinは、入力端子T1に接続された1次側高圧ラインL1Hと入力端子T2に接続された1次側低圧ラインL1Lとの間に配置されており、高圧バッテリBHから入力端子T1、T2間に入力された直流の入力電圧Vinを平滑化するためのものである。
スイッチング回路10は、入力電圧Vinを交流電圧に変換するフルブリッジ型のスイッチング回路である。このスイッチング回路10は、スイッチング素子SW11〜SW14を有している。
スイッチング素子SW11〜SW14は、例えば、MOS−FET(Metal Oxide Semiconductor-Field Effect Transistor)やIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)などの素子が使用可能である。この例では、スイッチング素子SW11〜SW14は、全てNチャネルのMOS−FETにより構成されている。スイッチング素子SW11のゲートにはSW制御信号S11が供給され、ソースがスイッチング素子SW12のドレインに接続され、ドレインが1次側高圧ラインL1Hに接続されている。また、スイッチング素子SW12のゲートにはSW制御信号S12が供給され、ソースが1次側低圧ラインL1Lに接続され、ドレインがスイッチング素子SW11のソースに接続されている。また、スイッチング素子SW13のゲートにはSW制御信号S13が供給され、ソースがスイッチング素子SW14のドレインに接続され、ドレインが1次側高圧ラインL1Hに接続されている。また、スイッチング素子SW14のゲートにはSW制御信号S14が供給され、ソースが1次側低圧ラインL1Lに接続され、ドレインがスイッチング素子SW13のソースに接続されている。また、スイッチング素子SW11のソースおよびスイッチング素子SW12のドレインは、後述するトランス30の1次側巻線31(後述)の一端に接続されている。また、スイッチング素子SW13のソースおよびスイッチング素子SW14のドレインは、後述する共振用インダクタLrを介して、この1次側巻線31(後述)の他端に接続されている。
この構成により、スイッチング回路10では、制御部70のSW駆動部74(後述)から供給されるSW制御信号S11〜S14に応じてスイッチング素子SW11〜SW14をオンオフ制御することにより、入力電圧Vinを交流電圧に変換するようになっている。
スイッチング回路10とトランス30の間には共振用インダクタLrが挿入されている。共振用インダクタLrは、スイッチング素子SW11〜SW14内の寄生容量素子、およびトランス30のリーケージインダクタと共に所定のLC共振回路を構成するためのものである。
トランス30は、1次側と2次側とを直流的に絶縁するとともに交流的に接続するものであり、1次側巻線31および2次側巻線32A,32Bを含んで構成された3巻線型のトランスである。トランス30の1次側巻線31と2次側巻線32A,32Bとは、フォワード接続されている。1次側巻線31は、上述したようにスイッチング回路10に接続されている。また、2次側巻線32Aの一端および2次側巻線32Bの一端は、整流回路20に接続されている。そして、2次側巻線32A,32Bの他端同士はセンタタップCTで互いに接続され、さらに2次側高圧ラインL2に接続されている。1次側巻線31と2次側巻線32Aとの巻数比、および1次側巻線31と2次側巻線32Bとの巻数比は、それぞれn:1(nは自然数)に設定される。ここで、nは、例えば、20である。
この構成により、トランス30は、1次側巻線31の両端間に供給された交流電圧を1/n倍に降圧し、2次側巻線32A,32Bから出力するようになっている。
整流回路20は、トランス30から供給される交流電圧を整流する整流回路として機能するものである。この整流回路20は、スイッチング素子SW21,SW22を有している。
スイッチング素子SW21,SW22は、スイッチング回路10のスイッチング素子SW11〜SW14と同様に、例えば、MOS−FETやIGBTなどの素子が使用可能である。この例では、スイッチング素子SW21,SW22は、NチャネルのMOS−FETにより構成されている。スイッチング素子SW21のゲートにはSW制御信号S21が供給され、ソースが2次側低圧ラインL2Lに接続され、ドレインがトランス30の2次側巻線32Bの一端に接続されている。また、スイッチング素子SW22のゲートにはSW制御信号S22が供給され、ソースが2次側低圧ラインL2Lに接続され、ドレインがトランス30の2次側巻線32Aの一端に接続されている。
この構成により、整流回路20では、制御部70のSW駆動部75(後述)から供給されるSW制御信号S21,S22に基づいて、スイッチング素子SW21,SW22をオンオフ制御することにより、トランス30から供給される交流電圧に対して、いわゆる同期整流を行うようになっている。
平滑回路40は、チョークコイルLchと出力平滑コンデンサCoutとを有している。チョークコイルLchは、2次側高圧ラインL2と2次側高圧ラインL2Hとの間に挿入配置されており、その一端はトランス30のセンタタップCTに接続され、他端は端子T3に接続されている。出力平滑コンデンサCoutは、端子T3に接続された2次側高圧ラインL2Hと端子T4に接続された2次側低圧ラインL2Lとの間に配置されている。
この構成により、平滑回路40は、整流回路20で整流されセンタタップCTから出力される信号を平滑化して直流の出力電圧Voutを生成し、これを出力端子T3、T4間に接続された低圧バッテリBLに給電するようになっている。
帰還部50は、外部から供給された電圧指示値DVsetに基づいて、出力電圧Voutがその電圧指示値DVsetに対応する電圧になるように、制御部70に対して指示するものである。帰還部50は、抵抗R51,R52と、バッファ53と、演算部54と、LPF(Low Pass Filter)55と、バッファ56とを有している。
抵抗R51,R52は、直列接続され、2次側高圧ラインL2Hと2次側低圧ラインL2Lとの間に挿入されている。これにより、抵抗R51,R52は、出力電圧Voutを分圧して出力するようになっている。バッファ53は、抵抗R51,R52から供給される分圧電圧に対してインピーダンス変換を行ない、電圧Vout1として出力する回路である。
演算部54は、外部から供給された電圧指示値DVset、および電圧Vout1に基づいて、PWM(PWM;Pulse Width Modulation)信号SPWMを生成し出力するものである。具体的には、演算部54は、出力電圧Voutが電圧指示値DVsetに対応する電圧になるように、パルス幅変調(PWM)されたPWM信号SPWMを生成する。この演算部54は、クロック信号CLKに基づいて動作するデジタル回路である。演算部54は、例えば、マイクロコントローラ(MCU)などを用いることができる。
図2は、PWM信号SPWMの波形を表すものである。PWM信号SPWMは、高レベル電圧VH、低レベル電圧VLの間で遷移し、パルス幅PWを有するパルス波形である。演算部54は、パルス幅PWを制御することにより、その平均電圧レベルVPWMを変えることができるようになっている。
図3は、演算部54の構成例を表すものである。演算部54は、A/D変換回路81と、レジスタ82,83と、LUT(Look Up Table)84と、演算回路85と、駆動部86とを有している。
A/D変換回路81は、バッファ53から供給された電圧Vout1に対してA/D変換を行い、出力電圧Voutに対応する出力電圧コードDVoutとして出力するものである。レジスタ82は、出力電圧コードDVoutを格納するものである。レジスタ83は、外部から供給された電圧指示値DVsetを格納するものである。LUT84は、電圧指示値DVsetと、パルス幅PWを指示するためのパルス幅指示値DPWとの複数の組み合わせを格納したテーブルである。演算回路85は、出力電圧コードDVoutおよび電圧指示値DVsetに基づいて、PWM信号SPWMのパルス幅コードDPWを演算するものである。駆動部86は、演算回路85において求められたパルス幅コードDPWに基づいて、PWM信号SPWMを生成し出力するものである。
LPF55は、PWM信号SPWMに基づいて、その平均電圧レベル(電圧VPWM)を生成するものである。LPF55は、抵抗R55と、容量C55とを有している。バッファ56は、LPF55から供給される電圧VPWMに対してインピーダンス変換を行い、その電圧を出力する回路である。バッファ56から出力された電圧は、抵抗R57〜R59により、所望の電圧レベル(第1帰還信号)に変換され、制御部70に供給される。
帰還部60は、出力電圧Voutが一定の電圧になるように、制御部70に対して指示するものである。帰還部60は、抵抗R61,R62を有している。抵抗R61,R62は、直列接続され、2次側高圧ラインL2Hと2次側低圧ラインL2Lとの間に挿入されている。これにより、抵抗R61,R62は、出力電圧Voutを分圧し、その分圧電圧(第2帰還信号)を制御部70に供給するようになっている。すなわち、帰還部60は、いわゆるアナログ回路により構成されている。
制御部70は、帰還部50,60から供給された電圧に基づいて、スイッチング回路10のスイッチング素子SW11〜SW14を制御するためのSW制御信号S11〜S14、および整流回路20のスイッチング素子SW21,SW22を制御するためのSW制御信号S21,S22を生成するものである。制御部70は、エラーアンプ71と、SW制御部72と、トランス73と、SW駆動部74,75とを有している。
エラーアンプ71は、正入力端子に入力された電圧と、負入力端子に入力された電圧の差分を増幅して出力する回路である。エラーアンプ71の正入力端子には、帰還部50からPWM波形SPWMに基づく電圧が供給され、負入力端子には、帰還部60から出力電圧Voutの分圧電圧が供給されている。
SW制御部72は、エラーアンプ71から供給される信号に基づいて、出力電圧Voutが所定の電圧を保つように、SW駆動部74,75を制御するものである。具体的には、SW制御部72は、スイッチング素子SW11〜SW14を制御するための信号をSW駆動部74に対してトランス73を介して供給するとともに、スイッチング素子SW21,SW22を制御するための信号をSW駆動部75に供給するようになっている。
SW駆動部74は、SW制御部72からの指示に基づいてSW制御信号S11〜S14を生成して、スイッチング素子SW11〜SW14に対して供給するものである。SW駆動部75は、SW制御部72からの指示に基づいてSW制御信号S21,S22を生成して、スイッチング素子SW21,SW22に対して供給するものである。
ここで、スイッチング回路10、トランス30、整流回路20、平滑回路40は、本発明における「電圧変換回路」の一具体例に対応する。帰還部50は、本発明における「第1帰還部」の一具体例に対応する。帰還部60は、本発明における「第2帰還部」の一具体例に対応する。
[動作および作用]
続いて、本実施の形態の電圧変換装置1の動作および作用について説明する。
(全体動作概要)
まず最初に、図1を参照して、電圧変換装置1の動作を説明する。スイッチング回路10は、スイッチング素子SW11〜SW14をスイッチングすることにより、高圧バッテリBHから供給された直流電圧Vinを交流電圧に変換し、トランス30の1次側巻線31の両端間に供給する。そしてトランス30は、この交流電圧を1/n倍に変圧(降圧)し、2次側巻線32A,32Bから変圧された交流電圧を出力する。整流回路20は、スイッチング回路10に同期してスイッチング素子SW21,SW22をスイッチングすることにより、この交流電圧を整流する。平滑回路40は、この整流された信号を平滑化し、直流電圧Voutを生成し、端子T3,T4に接続された低圧バッテリBLに給電する。
帰還部50は、外部から供給された電圧指示値DVsetに基づいて、出力電圧Voutがその電圧指示値DVsetに対応する電圧になるように、制御部70に対して指示する。帰還部60は、出力電圧Voutが一定の電圧になるように、制御部70に対して指示する。SW制御部72は、帰還部50,60から供給された電圧に基づいて、SW駆動部74,75を制御する。SW駆動部74は、SW制御信号S11〜S14を生成し、スイッチング回路10のスイッチング素子SW11〜SW14に対してそれぞれ供給する。SW駆動部75は、SW制御信号S21,S22を生成し、整流回路20のスイッチング素子SW21,SW22に対してそれぞれ供給する。
図4は、電圧変換装置1の動作を表すものであり、(A)〜(D)はSW制御信号S11〜S14の波形をそれぞれ示し、(E),(F)はSW制御信号S21,S22の波形をそれぞれ示す。この例では、スイッチング素子SW11〜SW14,SW21,SW22は、そのゲートに印加されたSW制御信号S11〜S14,S21,S22が高レベルの時にオン状態となり、低レベルの時にオフ状態になるものである。
SW駆動部74は、周期的なSW制御信号S11〜S14を生成し、スイッチング素子SW11〜SW14にそれぞれ供給する(図4(A)〜(D))。また、SW駆動部75は、SW制御信号S11〜S14に同期したSW制御信号S21,S22を生成し、スイッチング素子SW21,SW22にそれぞれ供給する(図4(E),(F))。
図4に示したように、SW駆動部74は、SW制御信号S11,S12を、同時に高レベルにならないように生成する(図4(A),(B))。このため、スイッチング素子SW11,SW12は、同時にオン状態になることはない。同様に、SW駆動部74は、SW制御信号S13,S14を、同時に高レベルにならないように生成する(図4(C),(D))。このため、スイッチング素子SW13,SW14は、同時にオン状態になることはない。つまり、電圧変換装置1では、1次側高圧ラインL1Hと1次側低圧ラインL1Lとが電気的に短絡しないようになっている。このように、1次側高圧ラインL1Hと1次側低圧ラインL1Lとが電気的に短絡するのを回避するためにとられる時間的間隔は、デッドタイムTdと称される。
また、図4に示したように、SW駆動部74は、SW制御信号S11,S14を、同時に高レベルになる期間T11を有するように生成する(図4(A),(D))。同様に、SW駆動部74は、SW制御信号S12,S13を、同時に高レベルになる期間T12を有するように生成する(図4(B),(C))。
SW駆動部75は、期間T11において高レベルとなり、他の期間において低レベルとなるSW制御信号S22を生成する(図4(F))。また、SW駆動部75は、期間T12において高レベルとなり、他の期間において低レベルとなるSW制御信号S21を生成する(図4(E))。
図5,6は、電圧変換装置1の動作を表すものであり、図5は、期間T11における動作を示し、図6は、期間T12における動作を示す。なお、これらの図では、説明の便宜上、スイッチング素子SW11〜SW14,SW21,SW22を、その動作状態(オン状態もしくはオフ状態)を表すスイッチの形状で示す。また、説明の便宜上、その説明に直接必要のない回路ブロックや素子などについては、適宜図示を省略する。
期間T11では、スイッチング回路10のスイッチング素子SW11,SW14がオン状態になるとともに、スイッチング素子SW12,SW13がオフ状態になる(図4(A)〜(D))。また、整流回路20では、スイッチング素子SW22がオン状態になるとともに、スイッチング素子SW21がオフ状態になる(図4(E),(F))。これにより、電圧変換装置1の1次側では、図5に示したように、スイッチング素子SW11、トランス30の1次側巻線31、共振用インダクタLr、スイッチング素子SW14、高圧バッテリBHおよび入力平滑コンデンサCinを順に通る、1次側ループ電流Ia1が流れる。一方、2次側では、スイッチング素子SW22、トランス30の2次側巻線32A、インダクタLch、低圧バッテリBLおよび出力平滑コンデンサCoutを順に通る2次側ループ電流Ia2が流れる。
一方、期間T12では、スイッチング回路10のスイッチング素子SW12,SW13がオン状態になるとともに、スイッチング素子SW11,SW14がオフ状態になる(図4(A)〜(D))。また、整流回路20では、スイッチング素子SW21がオン状態になるとともに、スイッチング素子SW22がオフ状態になる(図4(E),(F))。これにより、電圧変換装置1の一次側では、図6に示したように、スイッチング素子SW13、共振用インダクタLr、トランス30の1次側巻線31、スイッチング素子SW12、高圧バッテリBHおよび入力平滑コンデンサCinを順に通る、1次側ループ電流Ib1が流れる。一方、2次側では、スイッチング素子SW21、トランス30の2次側巻線32B、インダクタLch、低圧バッテリBLおよび出力平滑コンデンサCoutを順に通る2次側ループ電流Ib2が流れる。
このように、電圧変換装置1では、期間T11,T12において、2次側ループ電流Ia2,Ib2が流れる。この期間T11,T12の長さは、図4に示したように、SW制御信号S11,S14間の位相差φ、およびSW制御信号S12,S13間の位相差φにより制御される。すなわち、例えば、位相差φが小さくなると、期間T11,T12の長さが長くなり、2次側ループ電流Ia2,Ib2が流れる時間が長くなるため、生成される出力電圧Voutが高くなる。SW制御部72は、出力電圧Voutが所定の電圧を保つように、この位相差φを制御する。
(帰還部60の動作)
次に、帰還部60の動作について説明する。図1に示したように、帰還部60では、出力電圧Voutを抵抗R61,R62により分圧し、その分圧した電圧を制御部70(エラーアンプ71)に供給する。具体的には、例えば、低圧バッテリBLと並列に接続された負荷において短時間で負荷電流が変動し出力電流Ioutが変動することにより、電圧変換装置1の出力電圧Voutが変動した場合、負帰還部60は、その出力電圧Voutの変動に対応した電圧をエラーアンプ71に供給する。例えば、出力電圧Voutが高くなった場合には、エラーアンプ71の負入力端子の電圧もまた高くなり、制御部70は、出力電圧Voutが低くなるように、スイッチング回路10および整流回路20を制御する。また、例えば、出力電圧Voutが低くなった場合には、エラーアンプ71の負入力端子の電圧もまた低くなり、制御部70は、出力電圧Voutが低くなるように、スイッチング回路10および整流回路20を制御する。このように負帰還動作を行うことにより、電圧変換装置1は、例えば負荷電流に変動が生じた場合でも、出力電圧Voutの変動を低減することができ、安定した出力電圧Voutを実現することができる。
また、帰還部60は、抵抗素子R61,R62(アナログ回路)により構成されており、デジタル回路のようにクロック信号により離散的なタイミングで動作するものとは異なり、時間的に連続して動作することができる。これにより、電圧変換装置1は、出力電圧の変動に素早く応答することができ、安定した出力電圧Voutを実現することができる。
(帰還部50の動作)
次に、帰還部50の動作について説明する。
図7は、帰還部50を構成する演算部54の一動作例を表すものである。演算部54は、出力電圧Vout、および外部から供給された電圧指示値DVsetに基づいて、パルス幅変調されたPWM信号SPWMを生成する。これにより、電圧変換装置1では、出力電圧Voutが電圧指示値DVsetに対応する電圧になるように負帰還動作が行われる。以下に、その詳細動作を説明する。
まず、演算部54は、外部から供給された電圧指示値DVsetを取得する(ステップS1)。具体的には、演算部54のレジスタ83は、ECUなどから供給された電圧指示値DVsetを格納する。
次に、演算部54は、電圧指示値DVsetが変化したかどうかを調べる(ステップS2)。具体的には、演算部54は、ステップS2において供給された電圧指示値DVsetが、ステップS2の前に供給された電圧指示値から変化したかどうかを調べる。電圧指示値DVsetが変化した場合にはステップS3に進み、電圧指示値DVsetが変化していない場合にはステップS5に進む。
ステップS2において、電圧指示値DVsetが変化した場合には、演算部54は、まず、その電圧指示値DVsetに基づいて、パルス幅指示値DPWsetを求める(ステップS3)。具体的には、演算回路85は、LUT84を参照し、その電圧指示値DVsetに対応するパルス幅指示値DPWsetを求める。そして、演算部54は、パルス幅補正値DPWrevをリセットする(ステップS4)。具体的には、演算部54は、パルス幅補正値DPWrevをゼロに設定する。
次に、演算部54は、電圧Vout1をA/D変換して出力電圧コードDVoutを取得する(ステップS5)。具体的には、A/D変換回路81が電圧Vout1に対してA/D変換を行うことにより、出力電圧Voutに対応する出力電圧コードDVoutを取得し、レジスタ82がその出力電圧コードDVoutを格納する。
次に、演算部54は、出力電圧コードDVoutと電圧指示値DVsetとの差を、所定の値(しきい値Dth)と比較する(ステップS6)。具体的には、演算部54は、次式を用いてこの比較を行う。
|DVout−DVset|≧Dth ・・・(1)
しきい値Dthの値は、例えば、電圧指示値DVsetの0.5%の値に設定可能である。式(1)が成り立つ場合にはステップS7に進み、式(1)が成り立たない場合にはステップS10に進む。
ステップS6において、式(1)が成り立つ場合には、演算部54は、出力電圧コードDVoutと電圧指示値DVsetとの大小関係を調べる(ステップS7)。具体的には、演算部54は、次式を用いてこれらの大小関係を調査する。
DVout≦DVset ・・・(2)
式(2)が成り立つ場合には、演算部54は、次式の演算を行う(ステップS8)。すなわち、演算部54は、それまでのパルス幅補正値DPWrevに所定の微小パルス幅値ΔDPWを足し合わせることにより、パルス幅補正値DPWrevを求める。
DPWrev=DPWrev+ΔDPW ・・・(3)
一方、式(2)が成り立たない場合には、演算部54は、次式の演算を行う(ステップS9)。すなわち、演算部54は、それまでのパルス幅補正値DPWrevから微小パルス幅値ΔDPWを差し引くことにより、パルス幅補正値DPWrevを求める(ステップS9)。DPWrev=DPWrev−ΔDPW ・・・(4)
次に、演算部54は、パルス幅指示値DPWsetおよびパルス幅補正値DPWrevに基づいて、パルス幅コードDPWを求める(ステップS10)。具体的には、演算部54は、次式を用いて、パルス幅コードDPWを求める。
DPW=DPWset+DPWrev ・・・(5)
そして、演算部54は、ステップS10で求められたパルス幅コードDPWに基づいて、パルス幅PWを有するPWM信号SPWMを生成し出力する(ステップS11)。
このフローは以上で終了する。このフローにより、帰還部50では、LPF55がこのPWM信号SPWMからその平均電圧レベル(電圧VPWM)を生成し、この電圧VPWMに対応した電圧が制御部70(エラーアンプ71)に供給される。そして、制御部70は、この電圧に基づいて、SW制御信号S11〜S14を生成してスイッチング回路10に供給するとともに、SW制御信号S21,S22を生成して整流回路20に供給し、出力電圧Voutが変化する。
演算部54は、このフローを繰り返し行うことにより、PWM信号SPWMのパルス幅PWを増加あるいは減少させ、出力電圧コードDVoutが、電圧指示値DVsetから所定の範囲内(±Dth)に収まるように動作する。これにより、電圧変換装置1の出力電圧Voutが、外部から供給された電圧指示値DVsetに対応した値に精度よく設定される。
このように、電圧変換装置1では、外部から供給された電圧指示値DVsetに基づいて、出力電圧Voutが電圧指示値DVsetになるように負帰還により制御したので、高い出力電圧精度を実現することができる。
また、電圧変換装置1では、演算部54においてしきい値Dthを用いるようにしたので、安定した出力電圧Voutを生成することができる。すなわち、演算部において、例えば、しきい値Dthを設けずに、出力電圧コードDVoutが電圧指示値DVsetと一致するように動作させた場合には、微小パルス幅値ΔDPWに対応して出力電圧Voutに揺れが生じるおそれがある。具体的には、例えば、あるタイミングにおいて、出力電圧コードDVoutが電圧指示値DVsetよりも大きいと判断された場合には、微小パルス幅値ΔDPWに対応する分だけPWM信号SPWMのパルス幅PWを小さくすることにより、出力電圧Voutを小さくするように動作し、また、他のタイミングにおいて、出力電圧コードDVoutが電圧指示値DVsetよりも小さいと判断された場合には、微小パルス幅値ΔDPWに対応する分だけPWM信号SPWMのパルス幅PWを大きくすることにより、出力電圧Voutを大きくするように動作するため、出力電圧Voutに揺れが生じるおそれがある。
一方、電圧変換装置1では、しきい値Dthを設け、出力電圧コードDVoutが、電圧指示値DVsetから所定の範囲内(±Dth)に収まっている場合には、パルス幅DPを変更しないようにしたので、出力電圧Voutに揺れが生じるおそれを低減することができる。
(実施例)
電圧変換装置1の試作し、出力電流Ioutの変動に対する応答特性、および出力電圧Voutの電圧精度について評価を行った。以下に、その評価結果を説明する。
図8は、出力電流Ioutの変動に対する応答特性を表すものであり、(A)は出力電流Ioutが増加する場合を示し、(B)は出力電流Ioutが減少する場合を示す。図8(A)の例では、210μsecの期間において、出力電流Ioutが7.3Aから163Aに増加している。また、図8(B)の例では、244μsecの期間において、出力電流Ioutが163Aから7.3Aに減少している。出力電圧Voutは、これらの出力電流Ioutの変動に応じて過渡的に変動したのちに、出力電流Ioutが変化する前の値に戻る。すなわち、出力電圧Voutは、出力電流Ioutの変動に伴い、その出力電流Ioutと同様に変化してその値を維持してしまうことなく、所望の電圧値に戻る。
この動作は、帰還部60により実現している。すなわち、帰還部60は、出力電圧Voutの変動に応じて、その変動を打ち消すように負帰還をかけることにより、安定した出力電圧Voutを生成している。
仮に、帰還部60が無い場合でも、帰還部50により負帰還がかかるため、図8のように出力電流Ioutが変化した場合でも、出力電圧Voutは過渡的な変動の後に所望の値に戻る。しかしながら、帰還部50の演算部54は、クロック信号CLKにより同期して動作するデジタル回路を含むため、帰還部50による負帰還動作は、離散的なタイミング(例えば1msecごと)で行われ、出力電圧Voutの変動に対して、すぐに応答できないおそれがある。
一方、電圧変換装置1では、そのようなデジタル回路とは異なり、時間的に連続して動作可能な帰還部60を設けたので、出力電圧Voutの変動に対して、すぐに応答することができる。
次に、出力電圧Voutの電圧精度について説明する。
図9は、電圧変換装置1の出力電圧Voutのヒストグラムを表すものである。横軸は、測定した出力電圧Voutの、電圧指示値DVset(目標値)に対応する電圧値からのずれ量を示している。この例では、しきい値Dthを、電圧指示値DVsetに対応する電圧の0.5%に設定している。
図10は、帰還部50を用いない場合における、出力電圧Voutのヒストグラムを表すものである。横軸は、測定した出力電圧Voutの、目標値からのずれ量を示している。
図9,10に示したように、出力電圧Voutは、電圧変換装置を構成する素子のばらつきに起因して、目標値付近に分布を有する。帰還部50を用いない場合には、図10に示したように、この例では、出力電圧Voutは、目標値に比べ−0.7%〜+1.0%の範囲に分布している。一方、帰還部50を設けた場合には、図9に示したように、この例では、目標値に比べ−0.3%〜+0.5%の範囲に分布している。
帰還部50を設けた電圧変換装置1では、演算部54は、図7に示したフローを繰り返し行うことにより、出力電圧コードDVoutが、電圧指示値DVsetから所定の範囲内(±Dth)に収まるように動作する。これにより、この例では、出力電圧Voutがしきい値Dth(±0.5%)の範囲内に分布するようになり、図9に示したように、出力電圧Voutの電圧精度を高めることができる。
このように、電圧変換装置1は、帰還部50および帰還部60を設けることにより、出力電圧Voutの電圧精度を高めるとともに、出力電圧の変動に素早く応答することができる。また、例えば、この電圧変換装置1は、不測の事態に対する耐性を高めることができる。すなわち、例えば、帰還部を1系統しか有しない電圧変換装置は、その帰還部が不測の事態になった場合には出力電圧Voutを制御できなくなり、低圧バッテリBLへの充電ができなくなるおそれがある。よって、例えば、このような不測の事態が生じた場合、この電圧変換装置を搭載した自動車は、いずれ自走することができなくなる。一方、本実施の形態に係る、2系統の帰還部50,60を備えた電圧変換装置1は、その帰還部50,60のうちの一方が不測の事態になった場合でも、残りの一方の帰還部が動作することにより、出力電圧Voutの制御自体は可能であり、低圧バッテリBLへの充電を行うことができる。よって、例えば、この電圧変換装置1を搭載した自動車は、このような不測の事態が生じた場合であっても、最寄りの修理工場まで自走することができる。
[効果]
以上のように本実施の形態では、出力電圧が電圧指示値になるように負帰還動作を行うための帰還部50と、出力電圧が一定値を維持するように負帰還動作を行うための、時間的に連続して動作可能な帰還部60の両方を設けるようにしたので、出力電圧の電圧精度を高めることができるとともに、出力電圧の変動に素早く応答することができる。
また、本実施の形態では、帰還部50において、しきい値Dthを設け、出力電圧コードDVoutが、電圧指示値DVsetから所定の範囲内(±Dth)に収まっている場合には、パルス幅を変更しないようにしたので、出力電圧に揺れが生じるおそれを低減することができる。
[変形例1]
上記実施の形態では、演算部54がPWM信号SPWMを生成し、LPF55がその平均電圧レベル(電圧VPWM)を生成するようにしたが、これに限定されるものではなく、これに代えて、例えば演算部54が電圧VPWMを直接生成するようにしてもよい。
[変形例2]
上記実施の形態では、整流回路20は同期整流を行うものとしたが、これに限定されるものではなく、これに代えて、例えばダイオードにより整流を行ってもよい。以下に、この場合の例について説明する。
図11は、ダイオードにより整流を行う電圧変換装置1Bの一構成例を表すものである。電圧変換装置1Bは、整流回路20Bと、制御部70Bとを備えている。整流回路20BはダイオードD21,D22を備えている。制御部70Bは、図1に示した制御部70において、SW駆動部75を省いたものである。
電圧変換装置1Bは、上記実施の形態において説明した電圧変換装置1と同様に、図4(A)〜(D)に示したSW制御信号S11〜S14に基づいて動作を行う。期間T11では、2次側において、上記電圧変換装置1の場合(図5)と同様に、ダイオードD22、トランス30の2次側巻線32A、インダクタLch、低圧バッテリBLおよび出力平滑コンデンサCoutを順に通る2次側ループ電流Ia2が流れる。また、期間T12では、2次側において、上記電圧変換装置1の場合(図6)と同様に、スイッチング素子D21、トランス30の2次側巻線32B、インダクタLch、低圧バッテリBLおよび出力平滑コンデンサCoutを順に通る2次側ループ電流Ib2が流れる。
[変形例3]
上記実施の形態では、帰還部60はアナログ回路としたが、これに限定されるものではなく、例えばデジタル回路を含んでいてもよい。以下に、この場合の例を説明する。
図12は、この例に係る電圧変換装置1Cの一構成例を表すものである。電圧変換装置1Cは、帰還部50C,60Cと、制御部70Cとを備えている。
帰還部50Cは、演算部54Cを有している。演算部54Cは、外部から供給された電圧指示値DVset、および電圧Vout1に基づいて、出力電圧Voutが電圧指示値DVsetに対応する電圧になるようにするためのデジタルコード信号(第1帰還信号)を生成し、制御部70Cに供給するものである。
帰還部60Cは、A/D変換部63Cを有している。A/D変換部63Cは、抵抗R61,R62により分圧された電圧をA/D変換することによりデジタルコード信号(第2帰還信号)を生成し、制御部70Cに供給するものである。このA/D変換部63Cは、非同期動作によりA/D変換を行うものであり、例えばフラッシュ型などを用いることができる。すなわち、帰還部60Cは、クロック信号により離散的なタイミングで動作するものとは異なり、時間的に連続して動作するものである。
制御部70Cは、SW制御部72Cを有している。SW制御部72Cは、帰還部50C,60Cから供給されたデジタルコード信号に基づいて、出力電圧Voutが所定の電圧を保つように、SW駆動部74,75を制御するものである。
この場合でも、電圧変換装置1Cは、帰還部50C,帰還部60Cを設けたので、出力電圧の電圧精度を高めることができるとともに、出力電圧の変動に素早く応答することができる。
以上、実施の形態および変形例を挙げて本発明を説明したが、本発明はこれらの実施の形態等には限定されず、種々の変形が可能である。
例えば、上記の実施形態では、入力電圧Vinを降圧して出力電圧Voutを生成するようにしたが、これに限定されるものではなく、これに代えて、入力電圧Vinを昇圧して出力電圧Voutを生成してもよい。
また、例えば、上記実施の形態では、スイッチング回路10は、フルブリッジ構成としたが、これに限定されるものではなく、これに代えて、例えばハーフブリッジ構成にしてもよい。
また、例えば、上記実施の形態では、トランス30の1次側巻線31と2次側巻線32A,32Bとは、フォワード接続したが、これに限定されるものではなく、これに代えて、例えばフライバック接続してもよい。
また、例えば、上記実施の形態では、直流入力電圧Vinを変圧して直流出力電圧Voutを生成したが、これに限定されるものではなく、これに代えて、例えば、交流入力電圧を変圧して直流出力電圧Voutを生成してもよい。
また、例えば、上記実施の形態では、チョッパ制御を行うスイッチング電源を用いたが、これに限定されるものではなく、これに代えて、例えば、リニア電源を用いてもよい。
その他、本発明は、出力電圧Voutが直流電圧であり、その直流電圧レベルを変化させることができる、全ての電源装置に適用可能である。
1…電圧変換装置、10…スイッチング電源、20…整流回路、30,73…トランス、31…1次側巻線、32A,32B…2次側巻線、40…平滑回路、50,60…帰還部、53,56…バッファ、70…制御部、71…エラーアンプ、72…SW制御部、74,75…SW駆動部、81…A/D変換回路、82,83…レジスタ、84…LUT、85…演算回路、86…駆動部、BH…高圧バッテリ、BL…低圧バッテリ、Cin…入力平滑コンデンサ、Cout…出力平滑コンデンサ、C55…容量素子、D21,D22…ダイオード、DPW…パルス幅コード、DPWrev…パルス幅補正値、DPWset…パルス幅指示値、Dth…しきい値、DVout…出力電圧コード、DVset…電圧指示値、Ia1,Ib1…1次側ループ電流、Ia2,Ib2…2次側ループ電流、Iout…出力電流、L1H…1次側高圧ライン、L1L…1次側低圧ライン、L2,L2H…2次側高圧ライン、L2L…2次側低圧ライン、Lch…インダクタ、Lr…共振用インダクタ、PW…パルス幅、R51,R52,R55,R57〜R59,R61,R62…抵抗、S11〜S14,S21,S22…SW制御信号、SPWM…PWM信号、SW11〜SW14,SW21,SW22…スイッチング素子、T1〜T4…端子、T11,T12…期間、Td…デッドタイム、VH…高レベル電圧、VL…低レベル電圧、VPWM、Vout1…電圧、ΔDPW…微小パルス幅値。

Claims (7)

  1. 入力電圧を直流出力電圧に変換する電圧変換回路と、
    前記直流出力電圧を外部から供給された電圧指示値に対応する電圧に近づけるための第1帰還信号を、時間的に離散して生成する第1帰還部と、
    前記直流出力電圧を一定にするための第2帰還信号を、時間的に連続して生成する第2帰還部と、
    前記第1帰還信号および前記第2帰還信号に基づいて前記電圧変換回路を制御する制御部と
    を備え、
    前記第1帰還部は、クロック信号に同期したタイミングで、前記第1帰還信号を生成するデジタル回路を含んで構成され
    前記第2帰還部は、前記電圧変換回路の出力電流の変化に起因する前記直流出力電圧の変動を打ち消すように負帰還をかける
    電圧変換装置。
  2. 前記第1帰還部は、前記直流出力電圧が、前記電圧指示値を含む所定の電圧範囲内であるかどうかを判定し、
    前記直流出力電圧がその所定の電圧範囲外である場合において、前記直流出力電圧が前記電圧指示値に対応する電圧になるように負帰還制御を行い、
    前記直流出力電圧がその所定の電圧範囲内である場合において、前記負帰還制御を行わない
    請求項1に記載の電圧変換装置。
  3. 前記第2帰還部はアナログ回路で構成されている
    請求項1に記載の電圧変換装置。
  4. 前記電圧変換回路は、
    1次側巻線と2次側巻線とを有するトランスと、
    前記1次側巻線に接続され、スイッチング動作により前記入力電圧を交流電圧に変換するスイッチング回路と、
    前記2次側巻線から供給された交流の信号を整流する整流回路と、
    前記整流回路により整流された信号を平滑化して前記直流出力電圧を生成する平滑回路と
    を備え、
    前記制御部は、前記第1帰還信号および前記第2帰還信号に基づいて前記スイッチング回路のスイッチング動作を制御する
    請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の電圧変換装置。
  5. 前記整流回路は、1または複数のスイッチング素子により構成され、そのスイッチング素子のスイッチング動作により、前記2次側巻線から供給された交流の信号を整流する
    請求項4に記載の電圧変換装置。
  6. 前記整流回路は、1または複数のダイオードにより構成されている
    請求項5に記載の電圧変換装置。
  7. 入力電圧を直流出力電圧に変換する電圧変換回路を制御する電圧制御回路であって、
    前記直流出力電圧を外部から供給された電圧指示値に対応する電圧に近づけるための第1帰還信号を、時間的に離散して生成する第1帰還部と、
    前記直流出力電圧を一定にするための第2帰還信号を、時間的に連続して生成する第2帰還部と、
    前記第1帰還信号および前記第2帰還信号に基づいて前記電圧変換回路を制御する制御部と
    を備え、
    前記第1帰還部は、クロック信号に同期したタイミングで、前記第1帰還信号を生成するデジタル回路を含んで構成され、
    前記第2帰還部は、前記電圧変換回路の出力電流の変化に起因する前記直流出力電圧の変動を打ち消すように負帰還をかける
    電圧制御回路。
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