JP5347996B2 - 排ガス浄化装置 - Google Patents
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また、排ガス成分の一つであるNOxの大気排出量を低減する技術の一例としては、尿素添加型の選択還元触媒〔尿素SCR(Selective Catalytic Reduction)触媒〕を用いる手法が知られている。すなわち、尿素添加装置から還元剤としての尿素水溶液を選択還元触媒の上流側の排気通路内に噴射し、加水分解によりアンモニア(以下、NH3という)を生成して、NOxをNH3で還元させるものである。この手法は、ディーゼルエンジンの排気ガスのように酸素濃度が比較的高い雰囲気下におけるNOxの浄化にも効果的である。
そこで、選択還元触媒の中でもエンジン始動直後の低温時におけるNOxを一時的に吸着する吸着材として、遷移金属イオン(例えば鉄)を含んだゼオライトを担持したもの(以下、鉄型ゼオライト触媒という)を用いることが提案されている。この鉄型ゼオライト触媒に担持される鉄ゼオライトは、低温時でのNOx吸着性能に優れており、触媒温度が上昇するに従い吸着したNOxを脱離する特性を持っている。したがって、NOxの脱離タイミングに合わせて尿素水溶液を選択還元触媒に供給することで、NOxを浄化することが可能である。
例えば特許文献1には、固体酸触媒を選択還元触媒に隣接して配置した排ガス浄化装置が開示されている。この固体酸触媒とは、酸化雰囲気(即ち、リーン雰囲気)下で固体酸触媒にNOxを吸着し、排ガス中の酸素濃度が低下する(即ち、リッチ雰囲気になる)と排ガス中のHCおよびCO等の成分によりNOxからNH3を生成する触媒である。つまり、ここでは固体酸触媒が尿素添加装置の代わりにNH3を選択還元触媒に供給する役割を担っており、生成されたNH3をNOxの還元反応に利用することで、尿素添加装置を不要のものとしている。
また、該制御手段が、該昇温制御において、該第一触媒温度が該第一閾値以上になる第一時刻に、該第二触媒温度が該アンモニアの生成される第四閾値以上になる第二時刻を一致させることも特徴としている。
[1.装置構成]
[1−1.内燃機関]
図1に示すように、車両10には、駆動源としてのディーゼルエンジン11(エンジン)が搭載されている。このディーゼルエンジン11は、所定の沸点範囲の炭化水素(以下、HCという)を含有する石油留分(いわゆる軽油)を燃料とする内燃機関である。ディーゼルエンジン11の排気ポート(図示略)には、エキゾーストマニホールド12(ターボチャージャを含む)および排気通路13が接続されており、燃焼後の排ガス(以下、単に排気ともいう)はこれらのエキゾーストマニホールド12,排気通路13を介して外部へ排出されている。
エキゾーストマニホールド12の下流端には、エンジン11に近接して、ディーゼル用酸化触媒(アンモニア生成触媒;以下、酸化触媒という)14が接続されている。図1では、酸化触媒14がエキゾーストマニホールド12と排気通路13との間に介装されたものを例示する。
この酸化触媒14は、触媒温度が活性化温度まで上昇し、かつ、排ガスがリーン雰囲気である場合には、排ガス中の一酸化窒素(以下、NOという)を二酸化窒素(以下、NO2という)へ酸化する。また、排ガス中のCOとHCとを酸化して無害化する機能も有する。
NO+HC+H2O→CO2+NH3 ・・・(1)
2NO+5H2→2H2O+2NH3 ・・・(2)
CO+H2O→CO2+H2 ・・・(3)
HC+H2O→CO2+CO+H2 ・・・(4)
なお、本実施形態では、低温の酸化触媒14の触媒温度を徐々に上昇させた場合に、酸化触媒14でNH3が生成されはじめる温度のことを「第四閾値」と定義する。
排気通路13を介した酸化触媒14の下流側には、鉄ゼオライトを含有する鉄型ゼオライト触媒15が配置されている。鉄型ゼオライト触媒15は、鉄(Fe)を含有したゼオライト触媒であり、極低温時に、窒素酸化物(以下、NOxという)を吸着する機能や、HCをトラップするHCトラップ型触媒としての機能を有するとともに、その触媒作動温度帯でNOxをN2に還元する還元触媒としての機能も併せ持っている。
本実施形態の鉄型ゼオライト触媒15には、上記のような各種ゼオライトの骨格構造をなすSi又はAlを鉄元素にイオン交換(すなわち、置換)したもの、あるいは、ゼオライトの分子構造内における陽イオン交換サイト内に鉄イオンをドーピングしたもの等が含まれる。
図2は、本実施形態で用いた鉄型ゼオライト触媒15のNOx吸着および、HCトラップに関する作用を主に示す模式的なタイムチャートであり、ガソリンエンジンで試験した結果を示している。
図2(B)において、鉄型ゼオライト触媒15の入口のNOx量(NOx濃度)を破線で示し、鉄型ゼオライト触媒15の出口のNOx量(NOx濃度)を実線で示す。この図のエンジン11の冷態始動時である時点t1から時点t2までの区間においては、触媒入口よりも触媒出口で検出されるNOx量が少ない。つまり、鉄型ゼオライト触媒15が多くのNOxを吸着していることがわかる。一方、温度がある程度上昇した時点t3以降の区間においては、触媒入口で検出されるNOx量よりも触媒出口で検出されるNOx量の方が多い。つまり、鉄型ゼオライト触媒15からNOxが脱離していることがわかる。
4NH3+4NO+O2→4N2+6H2O ・・・(5)
2NH3+NO+NO2→2N2+3H2O ・・・(6)
なお、鉄型ゼオライト触媒15の下流側に、ディーゼルパティキュレートフィルタ(Diesel Particulate Filter;以下、フィルタという)(図示略)を設けてもよい。
また、例えばPt等の貴金属が含有されたフィルタは、酸化触媒14で生成されるNH3を用いて、上記(5),(6)に示す化学反応により、鉄型ゼオライト触媒15から脱離したNOxをN2に還元する性質も持つ。この場合、鉄型ゼオライト触媒15とフィルタとの両方でNOxの還元反応が生じうることになる。
[2−1.周辺機器]
酸化触媒14および鉄型ゼオライト触媒15の出口(下流側)のそれぞれには、第一温度センサ16および第二温度センサ17が設けられている。酸化触媒14の直下流側の第二温度センサ17は、酸化触媒14の触媒温度(第二触媒温度)の推定のための下流温度を検出する。また、鉄型ゼオライト触媒15の直下流側の第一温度センサ16は、鉄型ゼオライトの触媒温度(第一触媒温度)の推定のための下流温度を検出する。
ECU19は、ディーゼルエンジン11に設けられた図示しないインジェクタから噴射される燃料量および燃料噴射タイミングを制御する電子制御装置であり、周知のマイクロプロセッサやROM,RAM等を集積したLSIデバイスとして提供されている。ECU19の入力側には、上述の温度センサおよびO2センサ18が接続されている。
〔A〕酸化触媒昇温制御
〔A−1〕増減制御
〔A−2〕浄化制御
〔B〕リッチ化制御
酸化触媒昇温制御とは、排ガス温度を調整して酸化触媒14の触媒温度を上昇させる制御である。この酸化触媒昇温制御には、酸化触媒14の昇温量の増減制御と浄化制御とが含まれる。昇温量の増減制御とは、酸化触媒14でのNH3の生成時刻が鉄型ゼオライト触媒15でのNOx脱離時刻と一致するように、酸化触媒14の昇温量を増減させる制御である。つまり、この増減制御は、鉄型ゼオライト触媒15で吸着したNOxが脱離を開始するまでの間、あるいは、酸化触媒14でNH3が生成され始めるまでの間に実施される。
[2−3−1.概要]
上記の各制御を実施するためのソフトウェア構成として、ECU19は、第一温度算出部(第一温度算出手段)21,第二温度算出部(第二温度算出手段)22および制御部(制御手段)23を備えている。ここに示された各ソフトウェアは図示しないメモリや記憶装置に記録されており、随時マイクロプロセッサに読み込まれることによって以下に説明する機能を実現する。なお、これらの機能をハードウェア(例えば、電子回路)で実現する構成としてもよい。
第一温度算出部21は、第一温度センサ16で検出された鉄型ゼオライト触媒15の下流温度に基づき、鉄型ゼオライト触媒15の触媒温度(第一触媒温度)を算出する。また、第二温度算出部22は、第二温度センサ17で検出された酸化触媒14の下流温度に基づき、酸化触媒14の触媒温度(第二触媒温度)を算出する。また、これらの第一温度算出部21および第二温度算出部22は、算出した鉄型ゼオライト触媒15の触媒温度および酸化触媒14の触媒温度を制御部23へと入力する。
第一演算部24は、第一温度算出部21から入力される鉄型ゼオライト触媒15の触媒温度の上昇勾配に基づき、その触媒温度が第一閾値以上になる第一時刻を演算する。つまり、第一演算部24は、鉄型ゼオライト触媒15からNOxが脱離を開始する時刻を演算する。
排気昇温量制御部26は、酸化触媒昇温制御に含まれる二種類の制御(増減制御,浄化制御)を実施する。増減制御の開始条件は、鉄型ゼオライト触媒15の触媒温度が第一閾値よりも小さい第二閾値(例えば、50℃程度)以上の温度であること、である。
また、排気昇温量制御部26は、酸化触媒14でNOxが脱離を開始する時刻以降には浄化制御を実施する。浄化制御の開始条件(すなわち、増減制御から浄化制御への切り換え条件)は「実際の時刻が第二時刻を過ぎたこと」とする。なお、増減制御は、第一時刻と第二時刻とが一致するような制御であるから、浄化制御への切り換え条件として「実際の時刻が第一時刻を過ぎたこと」としてもよい。あるいは、「酸化触媒14の触媒温度が第四閾値以上となったこと」としてもよいし、「鉄型ゼオライト触媒15の触媒温度が第一閾値以上となったこと」としてもよい。
燃料噴射量制御部27は、鉄型ゼオライト触媒15でNOxが脱離を開始しているときに、リッチ化制御を実施するものである。リッチ化制御の開始条件は、排気昇温量制御部26における浄化制御の開始条件と同様に設定する。例えば、実際の時刻が第一時刻又は第二時刻を過ぎたことや、鉄型ゼオライト触媒15の触媒温度が第一閾値以上となったこと、酸化触媒14の触媒温度が第四閾値以上となったこと等とする。
なお、本願の一実施形態に係る排ガス浄化装置ではリッチ化制御を行う場合にO2センサ18の出力を所定電圧値近傍に保持することが好ましい理由について、図3を用いて説明する。
図3(B)は本願の一実施形態に係る排ガス浄化装置のNH3生成量、つまり排ガス浄化装置に搭載された酸化触媒14で生成されるNH3生成量を示す。このグラフでは、O2センサ18の出力が約0.85V未満ではNH3はあまり生成されず、一方、約0.85V以上になると酸化触媒14においてNH3の生成が増大することが示されている。
なお、図3(C)に示すように、電圧値が0.85Vを超えて高まるほど(すなわち、過剰にリッチ雰囲気になるほど)、HCの排出量も過剰となることがわかる。
本発明の一実施形態に係る排ガス浄化装置で実施される制御について、図4のフローチャートを用いて説明をする。なお、図4のフローチャートはエンジン11の始動に伴い、ECU19で実行されるものである。
続くステップS20では、鉄型ゼオライト触媒15の下流温度が第一温度センサ16によって検出される。また、これに基づき、第一温度算出部21では鉄型ゼオライト触媒15の触媒温度が算出される。
このようなステップS20〜ステップS30のループ制御の間に、排ガス中のNOxは、極低温の鉄型ゼオライト触媒15の表面に吸着される。また、車両10の排気通路13はエンジン11の稼働によって徐々に暖められ、酸化触媒14および鉄型ゼオライト触媒15の触媒温度も緩やかに上昇する。
ステップS40では、鉄型ゼオライト触媒15,酸化触媒14のそれぞれの下流温度が第一温度センサ16,第二温度センサ17によって検出される。また、これらに基づき、第一温度算出部21では鉄型ゼオライト触媒15の触媒温度が算出され、第二温度算出部22では酸化触媒14の触媒温度が算出される。
まず、ステップS90ではO2センサ18から出力される電圧値がECU19に入力される。続くステップS100では、燃料噴射量制御部27において、O2センサ18の出力が所定電圧値未満であるか否かが判定される。ここで、O2センサ18の出力が所定電圧値未満であればステップS110に進み、燃料噴射量制御部27によって、排ガスの空燃比がよりリッチ雰囲気となるように燃料噴射量が増大される(リッチ化制御によるリッチ化)。一方、検出されたO2センサ18の出力が所定電圧値以上である場合にはステップS120へ進み、燃料噴射量制御部27によって、排ガスの空燃比がよりリーン雰囲気となるように燃料噴射量が減少される(リッチ化制御によるリーン化)。
続くステップS130では、鉄型ゼオライト触媒15の下流温度が第一温度センサ16によって検出されるとともに、第一温度算出部21で鉄型ゼオライト触媒15の触媒温度が算出される。さらに続くステップS140では、燃料噴射量制御部27において、リッチ化制御の終了条件が成立するか否かが判定される。
一方、鉄型ゼオライト触媒15の触媒温度が第三閾値以上の温度になると、鉄型ゼオライト触媒15からのNOxの脱離がほぼ終了したものとみなされ、ステップS140のYesルートを進んでステップS150へ進み、制御部23が浄化制御を終了させ、酸化触媒昇温制御を終了させる。また、続くステップ160では、酸化触媒昇温制御の終了に伴い、燃料噴射量制御部27がリッチ化制御を終了させる。これにより、ディーゼルエンジン11の冷態始動時に吸着されたNOxの浄化が完了する。
ここで、図5の(A)および(B)を参照しながら、他の排ガス浄化装置に比べて、本実施形態に係る排ガス浄化装置が、どのような点で優れたNOx浄化機能を発揮しているのかについて説明する。
図5は、エンジン始動後の温度の上昇勾配に関して、本実施形態に係る排ガス浄化装置(図中実線)と、本実施形態の比較例として以下を特徴とする排ガス浄化装置(図中破線、以下、比較例の排ガス浄化装置という)との関係を示している。そして、図5(A)は、第一温度算出部21で算出される鉄型ゼオライト触媒15の温度の上昇勾配を示し、図5(B)は第二温度算出部22で算出される酸化触媒14の温度の上昇勾配を示している。
図5(A)の温度TZ1は鉄型ゼオライト触媒15からNOxが脱離を開始する第一閾値の温度(例えば約100℃)であり、温度TZ2は第一閾値よりも小さい第二閾値の温度(例えば約50℃)である。さらに、温度TZ3は第一閾値よりも大きく鉄型ゼオライト触媒15からのNOxの脱離がほぼ完了する温度である第三閾値の温度(例えば約200℃)を示し、また図5(B)の温度TD1は酸化触媒14でNH3が生成されはじめる温度である第四閾値の温度(例えば約250℃)を示している。
図5に示すように、エンジン11が始動してから鉄型ゼオライト触媒15の温度がTZ2に達する時点taまでは、本実施形態に係る排ガス浄化装置および比較例の排ガス浄化装置のいずれも、酸化触媒14の温度はほぼ同様の上昇勾配を示す。
一方、比較例の排ガス浄化装置はこのような制御を備えていない。
このように、比較例の排ガス浄化装置では、鉄型ゼオライト触媒15の温度がNOxの脱離が開始される第一閾値に到達しても、酸化触媒14の温度は依然としてNH3の生成が開始される温度である第四閾値に到達していない。そのため、鉄型ゼオライト触媒15においてディーゼルエンジン11の冷態始動時に一時的に吸着したNOxが脱離されるが、このNOxをNH3によってN2に還元することができず、酸化触媒14の温度が第四閾値に到達しNH3の生成が開始されるまで、NOxは大気中に放出されることとなる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更しうるものである。
本願の一実施形態では、車両10にディーゼルエンジン11が搭載されている場合について述べたが、本発明の適用対象となる車両はこれに限定されるものではなく、例えばディーゼルエンジンに代えてガソリンエンジンが搭載されたものとしてもよい。なお、ガソリンエンジン車両の場合、酸化触媒の代わりに貴金属を含み酸化能力を有する触媒、例えば三元触媒を用いることが考えられる。また、ガソリンエンジン車両の場合、リッチ化制御を、さらに、ガソリンエンジンにおけるに点火時期の調整によって行ってもよい。
また、本発明に使用する鉄型ゼオライト触媒15を担持する触媒担体の構造は任意である。例えば、ハニカム状のセル孔を多数有し、前端部分と後端部分に交互に目封じする構造であって、いわゆる、ウォールフロー型と呼ばれるフィルタを形成しているものを使用してもよい。これにより、排ガス中のPMをより確実にフィルタリングしながら、排ガス中の有害成分を無害化することが可能となる。さらに、メタル箔を用いたメタル担体を用いてもよい。これにより、鉄型ゼオライト触媒15の昇温にかかる時間を短縮することができる。
また、上述の実施形態のリッチ化制御では、ディーゼルエンジン11における燃料噴射量が調整されているが、このような構成に加えてあるいは代えて、排気管内噴射量を調整することとしてもよい。この場合、鉄型ゼオライト触媒よりも上流側の排気通路上に燃料噴射用のインジェクタを設け、制御部の燃料噴射量制御部がこのインジェクタからの燃料噴射量を調整する構成とする。これにより、上述の実施形態と同様のリッチ化制御を実現することが可能となる。
また、本願の一実施形態では、リッチ化制御を行なう場合、O2センサ18の出力が所定電圧値である約0.85V近傍となるように制御する、と記載したが、閾値となるセンサ出力の具体的な値はこれに限定されるものではない。使用されるO2センサの種類や特性,設置位置等に応じて、所定電圧値を適宜設定してもよい。
なお、本願の一実施形態では、酸化触媒昇温制御では、排ガス温度を調整することによって酸化触媒14の触媒温度を上昇させているが、酸化触媒14の触媒温度を上昇させるための手段はこれに限定されるものではない。例えば、任意の加熱手段により、酸化触媒14又はその周囲を直接的に昇温させてもよい。このような手法を用いても、上述の実施形態と同様に排ガス浄化効率を向上させることができる。
11 ディーゼルエンジン(エンジン,内燃機関)
12 エキゾーストマニホールド(ターボチャージャを含む)
13 排気通路
14 ディーゼル用酸化触媒(酸化触媒,アンモニア生成触媒)
15 鉄型ゼオライト触媒
16 第一温度センサ
17 第二温度センサ
18 O2センサ(酸素濃度検出手段)
19 ECU
21 第一温度算出部(第一温度算出手段)
22 第二温度算出部(第二温度算出手段)
23 制御部(制御手段)
24 第一演算部(第一演算手段)
25 第二演算部(第二演算手段)
26 排気昇温量制御部(排気昇温量制御手段)
27 燃料噴射量制御部(燃料噴射量制御手段)
TZ1 第一閾値の温度
TZ2 第二閾値の温度
TZ3 第三閾値の温度
TD1 第四閾値の温度
Claims (6)
- 内燃機関の排気通路に設けられ、鉄イオン交換されたゼオライトを含み自身の温度に応じて排ガス中の窒素酸化物を吸着又は脱離可能な鉄型ゼオライト触媒と、
該鉄型ゼオライト触媒よりも上流側の該排気通路に設けられ、触媒温度の昇温に伴い該排ガス中の窒素酸化物からアンモニアを生成するアンモニア生成触媒と、
該鉄型ゼオライト触媒の触媒温度を第一触媒温度として算出する第一温度算出手段と、
該第一温度算出手段で算出された該第一触媒温度に基づき、該アンモニア生成触媒の触媒温度である第二触媒温度を上昇させる昇温制御を実施する制御手段と、
を備えることを特徴とする、排ガス浄化装置。 - 該制御手段が、
該第一温度算出手段で算出された該第一触媒温度が、該窒素酸化物の脱離を開始する第一閾値よりも小さい第二閾値以上である場合に、該昇温制御を開始するとともに、
該第一温度算出手段で算出された該第一触媒温度が、該第一閾値よりも大きい第三閾値以上である場合に、該昇温制御を終了する
ことを特徴とする、請求項1記載の排ガス浄化装置。 - 該制御手段が、
該昇温制御において、該第一触媒温度が該第一閾値以上になる第一時刻に、該第二触媒温度が該アンモニアの生成される第四閾値以上になる第二時刻を一致させる
ことを特徴とする、請求項2記載の排ガス浄化装置。 - 該昇温制御が該アンモニア生成触媒に流入する排ガス温度を制御することにより実施され、
該第二触媒温度を算出する第二温度算出手段をさらに備え、
該制御手段が、
該第一温度算出手段で算出された該第一触媒温度の上昇勾配に基づき、該第一時刻を演算する第一演算手段と、
該第二温度算出手段で算出された該第二触媒温度の上昇勾配に基づき、該第二時刻を演算する第二演算手段と、
該第一時刻と該第二時刻との比較により、該アンモニア生成触媒に流入する排ガスの昇温量を増減制御する排気昇温量制御手段と、を有する
ことを特徴とする、請求項3記載の排ガス浄化装置。 - 該アンモニア生成触媒よりも下流側の該排気通路に設けられ、該排ガス中の酸素濃度を検出する酸素濃度検出手段をさらに備え、
該制御手段が、
該第二触媒温度が該第四閾値以上であるときに、該酸素濃度検出手段で検出される該酸素濃度が所定濃度に維持されるように該内燃機関からの該排ガスに対する燃料噴射量を制御する燃料噴射量制御手段を有する
ことを特徴とする、請求項4記載の排ガス浄化装置。 - 該燃料噴射量制御手段が、該昇温制御の終了と同時に該燃料噴射量の制御を終了する
ことを特徴とする、請求項5記載の排ガス浄化装置。
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