JP2007245050A - 窒素酸化物吸着材、その製造方法、及びそれを用いた窒素酸化物の除去方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ガス温度が低温である場合に十分に高い窒素酸化物の吸着性能を発揮することができ、ガス温度が高温である場合に吸着した窒素酸化物を十分に脱離させることが可能な窒素酸化物吸着材、その窒素酸化物吸着材を効率よく製造することが可能な窒素酸化物吸着材の製造方法、並びに、その窒素酸化物吸着材を用いた窒素酸化物の除去方法を提供すること。
【解決手段】ZSM−5型ゼオライト、ベータ型ゼオライト及びフェリエライト型ゼオライトからなる群から選択される少なくとも1種のゼオライトと、前記ゼオライトに担持された鉄とを備え、前記ゼオライトにイオン交換により常磁性の鉄(III)イオンとして担持された鉄の量が、担体の全量に対して金属換算で1.0質量%以上であることを特徴とする窒素酸化物吸着材。
【選択図】なし
【解決手段】ZSM−5型ゼオライト、ベータ型ゼオライト及びフェリエライト型ゼオライトからなる群から選択される少なくとも1種のゼオライトと、前記ゼオライトに担持された鉄とを備え、前記ゼオライトにイオン交換により常磁性の鉄(III)イオンとして担持された鉄の量が、担体の全量に対して金属換算で1.0質量%以上であることを特徴とする窒素酸化物吸着材。
【選択図】なし
Description
本発明は、窒素酸化物吸着材、その製造方法、並びにそれを用いた窒素酸化物の除去方法に関し、より詳しくは、内燃機関の排ガス系に好適に用いることが可能な窒素酸化物吸着材、その製造方法、並びにそれを用いた窒素酸化物の除去方法に関する。
従来から自動車エンジン等から排出された排ガス中に含まれる窒素酸化物(NOx)を浄化するために、三元触媒やNOx吸蔵還元型触媒等の種々の排ガス浄化用触媒が用いられてきた。しかしながら、このような排ガス浄化用触媒においては、排ガスが高温である場合にNOx還元反応が容易に進行するが低温である場合にNOxの還元反応が十分に進行しないという問題があった。そのため、このような排ガス浄化用触媒を備えたエンジン等の排ガス浄化装置としては、排ガス流路の上流側にNOx吸着材を配置し、その下流側に排ガス浄化用触媒を配置した排ガス浄化装置が提案されている。
このような排ガス浄化装置によれば、排ガス温度が低温である場合には、排ガス流路の上流側でNOxをNOx吸着材に吸着させ、下流側に流入する排ガス中のNOxの量を低減させることができ、また、排ガス温度が高温となった場合には、NOx吸着材に吸着されていたNOxを放出させることができるため、上記排ガス浄化用触媒を用いて効率よくNOxを浄化することが可能となる。
そして、このようなNOx吸着材としては、ゼオライトと、そのゼオライトに担持された金属とを含むNOx吸着材が知られており、中でも銅(Cu)及びコバルト(Co)をゼオライトに担持したNOx吸着材が、高いNOx吸着性を示すことが知られている(「環境触媒ハンドブック」、株式会社エヌ・ティー・エス発行、第5章、第1節、p334(非特許文献1)参照。)。しかしながら、このようなCu及びCoがイオン交換によりゼオライトに担持されたNOx吸着材は、NOx吸着量は高いものの、Cu及びCoがいずれも有害元素であって自動車用の吸着材等として自主規制元素の一つであるという問題があった。
また、このようなNOx吸着材としては、特開2002−321912号公報(特許文献1)において、SiO2とAl2O3の組成比が2≦SiO2/Al2O3≦20の範囲にあるゼオライトに、銅イオン、水素イオン、鉄イオン、コバルトイオン、イリジウムイオン、クロムイオン及びタリウムイオンの少なくとも1種のカチオンがイオン交換されたNOx吸着材が開示されている。しかしながら、このようなNOx吸着材においては、排ガスの温度が低温である場合にNOxの吸着量が必ずしも十分ではなかった。
特開2002−321912号公報
「環境触媒ハンドブック」、株式会社エヌ・ティー・エス発行、第5章、第1節、p334
本発明は、上記従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、ガス温度が低温である場合に十分に高い窒素酸化物の吸着性能を発揮することができ、ガス温度が高温である場合に吸着した窒素酸化物を十分に脱離させることが可能な窒素酸化物吸着材、その窒素酸化物吸着材を効率よく製造することが可能な窒素酸化物吸着材の製造方法、並びに、その窒素酸化物吸着材を用いた窒素酸化物の除去方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、ZSM−5型ゼオライト、ベータ型ゼオライト及びフェリエライト型ゼオライトからなる群から選択される少なくとも1種のゼオライトと、前記ゼオライトに担持された鉄とを備え且つ常磁性の鉄(III)イオンが高濃度で担持された窒素酸化物吸着材によって、ガス温度が低温である場合に十分に高い窒素酸化物の吸着性能を発揮することができ、ガス温度が高温である場合に吸着した窒素酸化物を十分に脱離させることが可能となることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の窒素酸化物吸着材は、ZSM−5型ゼオライト、ベータ型ゼオライト及びフェリエライト型ゼオライトからなる群から選択される少なくとも1種のゼオライトと、前記ゼオライトに担持された鉄とを備え、前記ゼオライトにイオン交換により常磁性の鉄(III)イオンとして担持された鉄の量が、担体の全量に対して金属換算で1.0質量%以上であることを特徴とするものである。
ここで、本発明にかかる常磁性の鉄(III)イオンとして担持された鉄の量の測定方法について説明する。すなわち、本発明においては、常磁性の鉄(III)イオン(常磁性Fe3+イオン)として担持された鉄(Fe)の量を測定するために、メスバウアー分析を採用する。このようなメスバウアー分析は様々なFeの状態及びその量を調べることができる分析手法である。このようなメスバウアー分析によって常磁性Fe3+イオンの量の測定が可能となる。そして、このような常磁性の鉄(III)イオンとして担持された鉄の量の算出方法としては、メスバウアー分析により測定されたゼオライトに担持されたFeのメスバウアースペクトルの全面積と、ゼオライトに常磁性Fe3+イオンとして担持されたFeのメスバウアースペクトルの面積との相対比を求め、求められた相対比にゼオライトに担持されているFeの全担持量を掛け合わせる方法が採用される。なお、本発明において、常磁性Fe3+イオンのスペクトル解析に用いるパラメーターは、異性体シフト;+0.39mm/s、四極分裂;0.55mm/s、内部磁場;0kOeとする。また、ゼオライトに担持されているFeの全担持量は、誘導結合プラズマ−原子発光分析(ICP−AES)により定量することができる。
上記本発明の窒素酸化物吸着材としては、100℃の温度条件下における窒素酸化物の飽和吸着量が、1.0×10−4mol/g以上であるものが好ましい。
また、本発明の窒素酸化物吸着材の第一の製造方法は、ZSM−5型ゼオライト、ベータ型ゼオライト及びフェリエライト型ゼオライトからなる群から選択される少なくとも1種のゼオライトと、前記ゼオライトに担持された鉄とを備え、前記ゼオライトにイオン交換により常磁性の鉄(III)イオンとして担持された鉄の量が、担体の全量に対して金属換算で1.0質量%以上である窒素酸化物吸着材の製造方法であって、
前記ゼオライトと塩化鉄(III)とを300℃以上の温度条件で熱処理して前記ゼオライトに鉄を担持せしめることを特徴とする方法である。
前記ゼオライトと塩化鉄(III)とを300℃以上の温度条件で熱処理して前記ゼオライトに鉄を担持せしめることを特徴とする方法である。
また、本発明の窒素酸化物吸着材の第二の製造方法は、ZSM−5型ゼオライト、ベータ型ゼオライト及びフェリエライト型ゼオライトからなる群から選択される少なくとも1種のゼオライトと、前記ゼオライトに担持された鉄とを備え、前記ゼオライトにイオン交換により常磁性の鉄(III)イオンとして担持された鉄の量が、担体の全量に対して金属換算で1.0質量%以上である窒素酸化物吸着材の製造方法であって、
還元雰囲気又は不活性雰囲気下において、前記ゼオライトに鉄を担持させた吸着材前駆体を400℃以上の温度条件で熱処理し、窒素酸化物吸着材を得ることを特徴とする方法である。
還元雰囲気又は不活性雰囲気下において、前記ゼオライトに鉄を担持させた吸着材前駆体を400℃以上の温度条件で熱処理し、窒素酸化物吸着材を得ることを特徴とする方法である。
さらに、本発明の窒素酸化物の除去方法は、排ガス供給管と、前記排ガス供給管の排ガス流路の上流側に配置された請求項1又は2に記載の窒素酸化物吸着材と、前記排ガス流路の下流側に配置された窒素酸化物を還元するための触媒とを備える排ガス浄化装置を用い、
排ガス温度が250℃以下の温度条件下において前記窒素酸化物吸着材に排ガス中の窒素酸化物を吸着させ、排ガス温度が300℃以上の温度条件下において吸着させた窒素酸化物を放出させて、下流側に流入する排ガス中の窒素酸化物を前記触媒で除去することを特徴とする方法である。
排ガス温度が250℃以下の温度条件下において前記窒素酸化物吸着材に排ガス中の窒素酸化物を吸着させ、排ガス温度が300℃以上の温度条件下において吸着させた窒素酸化物を放出させて、下流側に流入する排ガス中の窒素酸化物を前記触媒で除去することを特徴とする方法である。
なお、本発明の窒素酸化物吸着材、窒素酸化物吸着材の製造方法、及びそれを用いた窒素酸化物の除去方法によって上記目的が達成される理由は必ずしも定かではないが、本発明者らは以下のように推察する。すなわち、一般にゼオライトは大比表面積と均一な細孔径を有し、空洞内に特殊な静電場が生じるため、種々の物質の吸着材として多用されている。そして、Feが担持されたゼオライトは、プロトン型のゼオライトに比べて窒素酸化物(NOx)の吸着量が多くなることが知られている。これは、ゼオライトのイオン交換サイトでイオン交換された高活性Fe種(常磁性Fe3+イオン)がNOxの吸着点として働くためである。しかしながら、ゼオライトへのFeのイオン交換方法として従来から採用されている液相イオン交換法では、水溶液中でのFeイオンの水和半径が大きく、Feイオンがゼオライトの細孔内に進入しにくいため、Feを効率よくイオン交換することができなかった。そこで、このような問題を解決するために、本発明の窒素酸化物吸着材の第一の製造方法においては、塩化鉄(III)(FeCl3)とゼオライトとを300℃以上の温度条件で熱処理する。このような熱処理によってFeCl3を昇華させることができるとともにFeCl3の蒸気をゼオライトと接触させることができる。そして、このようなFeCl3の蒸気は、前記液相イオン交換法における水溶液中のFeイオンに比べてゼオライトの細孔内を容易に拡散する。従って、このような熱処理によってゼオライトのイオン交換サイトにおけるFeのイオン交換率を十分に向上させることができる。また、本発明においては、ゼオライトとして、ZSM−5型ゼオライト、ベータ型ゼオライト及びフェリエライト型ゼオライトからなる群から選択される少なくとも1種のゼオライトを用いている。このようなゼオライトは、耐久性が高く、高いNOx吸着性能を維持できる。そのため、本発明の窒素酸化物吸着材の第一の製造方法においては、前記液相イオン交換法よりもNOxの吸着点であるイオン交換された高活性Fe種を多く担持させることができ、ゼオライトに高活性Fe種を高濃度で担持させることが可能となる。
また、本発明の窒素酸化物吸着材の第二の製造方法においては、前述のような特定のゼオライトに鉄を担持させた吸着材前駆体を、還元雰囲気又は不活性雰囲気下において400℃以上の温度条件で熱処理することによって、前記ゼオライトに高活性Fe種を高濃度で担持させることを可能とする。すなわち、ゼオライトに担持された鉄には、上述のような高活性Fe種以外に、低温域では活性を示さない結晶性のα−Fe2O3(ヘマタイト)等の低活性Fe種が存在する。このような低活性Fe種は酸化雰囲気下においては3価で存在するが、高温の還元雰囲気下又は不活性雰囲気下では還元される。そして、還元された低活性Fe種は、ゼオライトとの結合性が弱くなってモビリティーが向上するため、ゼオライト細孔内を容易に拡散する。そのため、このような熱処理を施すことによって、前記ゼオライトのイオン交換サイトに低活性Fe種を到達させて、Feのイオン交換率を十分に向上させることができる。従って、本発明の窒素酸化物吸着材の第二の製造方法においては、ゼオライトに高活性Fe種を高濃度で担持させることが可能となる。
また、前述のような本発明の窒素酸化物吸着材の第一又は第二の製造方法によって得ることが可能な本発明の窒素酸化物吸着材においては、ゼオライトに高活性Fe種が高い濃度で担持されていることから、NOxと高活性Fe種との接触性が向上し、ガス温度が低温である場合においても十分に窒素酸化物を吸着することができる。また、このような本発明の窒素酸化物吸着材を用いた本発明の窒素酸化物の除去方法においては、窒素酸化物を還元するための触媒の還元能が低い排ガス温度が250℃以下の温度条件下においては、上流側に配置した窒素酸化物吸着材によりNOxを十分に吸着することができる。他方、前記触媒の還元能が高くなる300℃以上の温度条件下においては、前記窒素酸化物吸着材は吸着したNOxを十分に放出することができる。そのため、本発明の窒素酸化物の除去方法においては、下流側に配置された前記触媒により窒素酸化物を効率よく浄化することができ、低温域でのNOxの排出量を低減させることが可能となるものと本発明者らは推察する。
本発明によれば、ガス温度が低温である場合に十分に高い窒素酸化物の吸着性能を発揮することができ、ガス温度が高温である場合に吸着した窒素酸化物を十分に脱離させることが可能な窒素酸化物吸着材、その窒素酸化物吸着材を効率よく製造することが可能な窒素酸化物吸着材の製造方法、並びに、その窒素酸化物吸着材を用いた窒素酸化物の除去方法を提供することが可能となる。
以下、本発明をその好適な実施形態に即して詳細に説明する。
先ず、本発明の窒素酸化物吸着材について説明する。すなわち、本発明の窒素酸化物吸着材は、ZSM−5型ゼオライト、ベータ型ゼオライト及びフェリエライト型ゼオライトからなる群から選択される少なくとも1種のゼオライトと、前記ゼオライトに担持された鉄とを備え、前記ゼオライトにイオン交換により常磁性の鉄(III)イオンとして担持された鉄の量が、担体の全量に対して金属換算で1.0質量%以上であることを特徴とするものである。
本発明の窒素酸化物吸着材に用いられるゼオライトは、ZSM−5型ゼオライト、ベータ型ゼオライト及びフェリエライト型ゼオライトからなる群から選択される少なくとも1種のゼオライトである。本発明においては、このようなゼオライトを用いることによって、耐久性が高く、高いNOx吸着性能を維持できる。このようなゼオライトの中でも、より高い耐久性が得られるという観点から、ZSM−5型ゼオライトが好ましい。
また、このようなゼオライトとしては、Si/Al2のモル比が10〜100であることが好ましく、20〜60であることがより好ましい。このようなモル比が前記下限未満では、耐熱性が低下する傾向にあり、他方、前記上限を超えると、イオン交換サイトが減少し、活性が低下する傾向にある。なお、このようなゼオライトは、公知の製造方法を適宜採用して得られるものを用いてもよく、また、市販されているものを用いてもよい。
また、本発明の窒素酸化物吸着材においては、前記ゼオライトに鉄が担持されており、前記ゼオライトにイオン交換により常磁性Fe3+イオンとして担持されたFeの量が、担体の全量に対して金属換算で1.0質量%以上である。なお、本発明において「担体」とは、鉄が担持されたゼオライトをいう。
このような常磁性の鉄(III)イオン(常磁性Fe3+イオン)は、ゼオライトのイオン交換サイトにおいてイオン交換されてゼオライトに担持された高活性なFe種である。そして、このような常磁性Fe3+イオンは、窒素酸化物吸着材を用いてNOxを吸着させる際の吸着点となる。そのため、ゼオライトに担持された鉄の中でも常磁性Fe3+イオンとして担持された鉄の量が多いほど、窒素酸化物の吸着能が向上することとなる。
このようなゼオライトに常磁性の鉄(III)イオンとして担持されている鉄の量は、前記担体の全量に対して金属換算で1.0質量%以上である。このように、本発明の窒素酸化物吸着材は、NOXの吸着点であるゼオライトのイオン交換サイトでイオン交換されたFe種(常磁性Fe3+種)が多く存在する。このような常磁性Fe3+イオンとして担持されているFeの量の金属換算による質量比率が前記担体の全量に対して1.0質量%未満であると、得られる窒素酸化物吸着材において吸着点が減少し、低温度条件下において窒素酸化物の吸着量が不十分となる。
このような窒素酸化物吸着材においてゼオライトに担持されたFeの全担持量は、前記担体に対して金属換算で1〜20質量%であることが好ましく、1〜8質量%であることがより好ましい。このようなFeの担持量が前記下限未満では、Feの担持量が少なすぎてゼオライトにイオン交換により担持される常磁性Fe3+イオンの量が十分なものとならない傾向にあり、他方、前記上限を超えると、全Fe中のα−Fe2O3(ヘマタイト)の割合が増加し、ゼオライトの細孔がα−Fe2O3によって塞がれるため、高活性Fe種に対するNOxの接触が阻害されてNOxの吸着量が不十分となる傾向にある。
また、このような窒素酸化物吸着材としては、100℃の温度条件下における窒素酸化物の飽和吸着量が、窒素酸化物吸着材1g当たり1.0×10−4mol/g以上であることが好ましい。このような飽和吸着量が前記下限未満では、エンジン等の排ガス浄化装置に用いた場合に低温度条件下において十分なNOxの吸着ができず、低温域でのNOx排出量の低減が十分に図れなくなる傾向にある。
なお、このような窒素酸化物吸着材の飽和吸着量は以下のようにして求めることができる。すなわち、先ず、窒素酸化物吸着材を固定床流通型装置に設置し、窒素酸化物吸着材の温度を500℃に保ち、O2(5容量%)、H2O(3%)、CO2(5%)、N2(残部)からなるガスを3L/分の速度で15分間供給して前処理を行った後、100℃の温度条件でNO(0.1%)、O2(5%)、H2O(3%)、CO2(5%)、N2(残部)からなるガスを3L/分の速度で20分間供給してNOを飽和吸着させる。その後、N2(100容量%)ガスの流通下で触媒床温度を50℃〜600℃まで3℃/分の昇温速度で昇温して窒素酸化物吸着材が吸着しているNOXを脱離させ、脱離したNOXを化学発光型NOX分析計を用いて測定する。このようにして窒素酸化物吸着材に吸着されていたNOXの量を算出し、100℃の温度条件下における窒素酸化物の飽和吸着量を求めることができる。
さらに、このような窒素酸化物吸着材としては、吸着した窒素酸化物を脱離させる場合に、その脱離量が最大となる温度が250℃〜450℃の範囲にあることが好ましい。このような窒素酸化物の脱離量が最大となる温度が前記温度範囲内にあれば、排ガス温度が300℃以上の高温条件下において窒素酸化物が十分に脱離するため、エンジン等の排ガス浄化装置に、より好適に用いることができる。
また、本発明の窒素酸化物吸着材の形態としては特に制限されず、担体に常磁性Fe3+イオンが前記質量比率で担持された粉末状の吸着材をそのまま用いてもよく、粉末状の吸着材を定法によりペレット成形してペレット状の吸着材としてもよく、更には粉末状の吸着材を含有するスラリーを他の基材に被覆成形して用いてもよい。
次に、本発明の窒素酸化物吸着材を製造する方法として好適に採用することが可能な本発明の窒素酸化物吸着材の第一の製造方法について説明する。すなわち、本発明の窒素酸化物吸着材の第一の製造方法は、ZSM−5型ゼオライト、ベータ型ゼオライト及びフェリエライト型ゼオライトからなる群から選択される少なくとも1種のゼオライトと、前記ゼオライトに担持された鉄とを備え、前記ゼオライトにイオン交換により常磁性の鉄(III)イオンとして担持された鉄の量が、担体の全量に対して金属換算で1.0質量%以上である窒素酸化物吸着材の製造方法であって、
前記ゼオライトと塩化鉄(III)とを300℃以上の温度条件で熱処理して前記ゼオライトに鉄を担持せしめることを特徴とする方法である。
前記ゼオライトと塩化鉄(III)とを300℃以上の温度条件で熱処理して前記ゼオライトに鉄を担持せしめることを特徴とする方法である。
本発明においては、前記ゼオライト及び塩化鉄(III)に対して前述のような熱処理を施すことによって、FeCl3を昇華させ、その蒸気をゼオライトと接触せしめてゼオライトに鉄を担持させる。また、FeCl3の蒸気がゼオライトの細孔内を容易に拡散することから、ゼオライトのイオン交換サイトにおけるFeのイオン交換率を十分に向上させることができる。そのため、このような熱処理を施すことで、常磁性の鉄(III)イオンとして前記ゼオライトに担持された鉄の量を前記担体の全量に対して金属換算で1.0質量%以上とすることが可能となる。
本発明において用いられるゼオライトは、上述の本発明の窒素酸化物吸着材において説明したゼオライトと同様のものである。また、このようなゼオライトとしては、より効率的にFeCl3の蒸気を細孔内に拡散させるために予め脱気処理しておくことが好ましい。このような脱気処理の方法としては特に制限されないが、例えば、N2ガス流通下において300〜600℃程度の温度条件で0.5〜10時間程度加熱して脱気する方法を挙げることができる。
また、本発明において用いられる塩化鉄(III)としては特に制限されないが、前述のようにゼオライトに鉄を担持させるために熱処理によって塩化鉄(III)を昇華させることから、その無水結晶又は六水和物結晶をそのまま用いることが好ましい。なお、このような塩化鉄(III)は、公知の製造方法を適宜採用して得られるものを用いてもよく、市販されているものを用いてもよい。また、本発明においては、より効率的に窒素酸化物吸着材を製造するために、熱処理を施す前に、予め前記ゼオライトと前記塩化鉄(III)とを混合して用いることが好ましい。このような混合の方法は特に制限されず、単なる物理混合であってもよい。
また、熱処理の温度条件は上述のように300℃以上(より好ましくは400〜700℃)である。このような温度条件が300℃未満では、FeCl3を昇華させてゼオライトに鉄を担持することが困難となり、他方、前記上限を超えると、ゼオライトに脱アルミニウム現象や構造破壊等が起き、得られる吸着材における窒素酸化物の吸着量が不十分となる傾向にある。また、このような温度条件における加熱時間としては特に制限されないが、ゼオライトにFeを十分に担持させるために0.5〜3時間程度であることが好ましい。更に、このような加熱は、還元雰囲気又は不活性ガス雰囲気下(例えばN2ガス)において行うことが好ましい。
そして、このような熱処理を施した後においては、大気中において300〜700℃程度の温度条件で1〜5時間程度加熱して焼成することが好ましい。このようにして加熱焼成することで、還元されたFeを再酸化し、触媒が作動し易くなる傾向にある。
このようにして、上述の本発明の窒素酸化物吸着材を得ることができ、100℃の温度条件下における窒素酸化物の飽和吸着量が1.0×10−4mol/g以上となる窒素酸化物吸着材を製造することも可能となる。
次いで、本発明の窒素酸化物吸着材を製造する方法として好適に採用することが可能な本発明の窒素酸化物吸着材の第二の製造方法について説明する。すなわち、本発明の窒素酸化物吸着材の第二の製造方法は、ZSM−5型ゼオライト、ベータ型ゼオライト及びフェリエライト型ゼオライトからなる群から選択される少なくとも1種のゼオライトと、前記ゼオライトに担持された鉄とを備え、前記ゼオライトにイオン交換により常磁性の鉄(III)イオンとして担持された鉄の量が、担体の全量に対して金属換算で1.0質量%以上である窒素酸化物吸着材の製造方法であって、
還元雰囲気又は不活性雰囲気下において、前記ゼオライトに鉄を担持させた吸着材前駆体を400℃以上の温度条件で熱処理し、窒素酸化物吸着材を得ることを特徴とする方法である。
還元雰囲気又は不活性雰囲気下において、前記ゼオライトに鉄を担持させた吸着材前駆体を400℃以上の温度条件で熱処理し、窒素酸化物吸着材を得ることを特徴とする方法である。
このような吸着材前駆体を製造する際に用いられるゼオライトは、上述の本発明の窒素酸化物吸着材において説明したゼオライトと同様のものである。
また、このような吸着材前駆体の製造方法としては、ゼオライトにFeを担持せしめることが可能な方法であればよく特に制限されず、例えば、Feの塩(Fe(NO3)39H2O等)が溶解した水溶液にゼオライトを含浸せしめた後に蒸発乾固することによりゼオライトにFeを担持せしめる方法等の公知の方法を適宜採用することができる。
また、このような吸着材前駆体を製造する際に用いられるFeの塩やFeCl3の量としては、用いるゼオライトの種類や目的とする触媒の設計等に応じて適宜その量を調整するものではあるが、ゼオライト中のAlとFeとのモル比(Fe/Al)が0.02〜10となる量であることが好ましく、0.1〜2となる量であることがより好ましい。このようなモル比が前記下限未満では、担持されるFeの量が少なくなって最終的に得られる触媒中の常磁性Fe3+イオンの量が十分なものとならない傾向にあり、他方、前記上限を超えると常磁性Fe3+イオン以外のα−Fe2O3(ヘマタイト)などが増加し、ゼオライト細孔が塞がれるため、NOxの接触が阻害されてNOx吸着量が不十分となる傾向にある。
また、本発明においては、上述のように還元雰囲気又は不活性雰囲気下において前記吸着材前駆体に熱処理を施す。このように還元雰囲気又は不活性雰囲気下において熱処理を施す理由を以下に説明する。すなわち、高温の還元雰囲気又は不活性雰囲気下においては、ゼオライトに担持されたα−Fe2O3(ヘマタイト)等の低活性Fe種は還元されてゼオライトとの結合性が弱くなるため、還元された低活性Fe種は移動性が向上してゼオライトの細孔内を拡散し易くなる。これにより低活性Fe種による細孔の閉塞が防止され、更に細孔内を拡散した低活性Fe種がゼオライトの細孔内のイオン交換サイトに達すると、イオン交換により高活性Fe種(常磁性Fe3+イオン)として担持される。そのため、還元雰囲気又は不活性雰囲気下において熱処理することで、ゼオライトに担持される常磁性Fe3+イオンとNOxとの接触性を向上させることができ、更に前記常磁性Fe3+イオンの量を増加させることが可能となる。なお、ここにいう還元雰囲気又は不活性雰囲気としては、例えばH2(5容量%)、N2(95容量%)からなるガスの雰囲気、アルゴンガスや窒素ガス等の不活性ガスの雰囲気が挙げられる。
また、本発明においては、前記吸着材前駆体を400℃〜900℃(より好ましくは650℃〜850℃)の範囲の温度条件下で熱処理する。このような熱処理の温度条件が400℃未満では、熱処理によるFeの還元性が低下して結晶性のα−Fe2O3(ヘマタイト)等の低活性Fe種をゼオライト細孔内に十分に拡散することができないため常磁性Fe3+イオンとして担持されたFeの量を十分に得られない。他方、前記熱処理の温度条件が900℃を超えると、ゼオライトに脱アルミニウム現象や構造破壊等が起き、得られる触媒に十分な活性が得られない。
また、このような熱処理の時間としては特に制限されないが、1時間以上であることが好ましい。このような熱処理の時間が前記下限未満では、結晶性のα−Fe2O3(ヘマタイト)等の低活性Fe種をゼオライト細孔内に拡散させてイオン交換により高活性Fe種(常磁性Fe3+イオン)を生成することが困難になり、ゼオライトに常磁性Fe3+イオンとして担持されるFeの量が低下する傾向にある。
そして、このような熱処理を施した後においては、大気中において300〜700℃程度の温度条件で1〜5時間程度加熱して焼成することが好ましい。このようにして加熱焼成することで、還元されたFeを再酸化し、触媒が作動し易くなる傾向にある。
このようにして、上述の本発明の窒素酸化物吸着材を得ることができ、100℃の温度条件下における窒素酸化物の飽和吸着量が1.0×10−4mol/g以上となる窒素酸化物吸着材を製造することも可能となる。
以上、本発明の窒素酸化物吸着材及び本発明の窒素酸化物の第一又は第二の製造方法について説明したが、以下において、このような本発明の窒素酸化物吸着材を用いた本発明の窒素酸化物の除去方法について説明する。
本発明の窒素酸化物の除去方法は、排ガス供給管と、前記排ガス供給管の排ガス流路の上流側に配置された請求項1又は2に記載の窒素酸化物吸着材と、前記排ガス流路の下流側に配置された窒素酸化物を還元するための触媒とを備える排ガス浄化装置を用い、
排ガス温度が250℃以下の温度条件下において前記窒素酸化物吸着材に排ガス中の窒素酸化物を吸着させ、排ガス温度が300℃以上の温度条件下において吸着させた窒素酸化物を放出させて、下流側に流入する排ガス中の窒素酸化物を前記触媒で除去することを特徴とする方法である。
排ガス温度が250℃以下の温度条件下において前記窒素酸化物吸着材に排ガス中の窒素酸化物を吸着させ、排ガス温度が300℃以上の温度条件下において吸着させた窒素酸化物を放出させて、下流側に流入する排ガス中の窒素酸化物を前記触媒で除去することを特徴とする方法である。
以下、図面を参照しながら本発明の窒素酸化物の除去方法の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、以下の説明及び図面中、同一又は相当する要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
図1は、本発明の窒素酸化物の除去方法の好適に用いられる排ガス浄化装置の好適な一実施形態を示す概略模式図である。
図1に示す排ガス浄化装置においては、基本的には、内燃機関1から排ガスを排出するために一端が内燃機関1に接続されている排ガス供給管2と、排ガス供給管2の排ガス流路の上流側に配置された窒素酸化物吸着材3と、排ガス供給管2の排ガス流路の下流側に配置された窒素酸化物を還元するための触媒4とを備えている。なお、図1中のAは、ガスの流れる方向を示す。
内燃機関1としては、特に限定されないが、例えば、ディーゼルエンジンやガソリンエンジン等の内燃機関を挙げることができる。また、排ガス供給管2としては特に制限されず、排ガスを排出するために用いることが可能なものであれば適宜用いることができ、その形状等も特に制限されず、設計を変更して適宜用いることができる。窒素酸化物吸着材3としては、前述の本発明の窒素酸化物吸着材を用いる。また、触媒4としては、窒素酸化物を還元することが可能な触媒であればよく特に制限されず、窒素酸化物を還元するための公知の触媒を適宜用いることできる。また、排ガス供給管2に備える窒素酸化物吸着材3及び触媒4の形態としては特に制限されず、粉末をペレット形状に形成して用いてもよいし、ハニカム形状の基材にコートして用いてもよい。
また、このような排ガス浄化装置においては、内燃機関1から排出された排ガスは、先ず、排ガス供給管2に流入し、排ガス供給管2の上流側に備えられた窒素酸化物吸着材3に供給される。そして、窒素酸化物吸着材3に供給された後の排ガスは、排ガス供給管2に再度流入し、排ガス供給管2の下流側に備えられた触媒4に供給された後、外部に排出される。そのため、内燃機関1の始動時等、排ガスの温度が250℃以下の低温の温度条件下にある場合には、排ガス中に含有されるNOXは上流側の窒素酸化物吸着材3で十分に吸着することができる。そのため、排ガス供給管2の下流域の触媒4に供給される排ガスは、NOXの濃度が十分に低減されたものとなる。従って、このような排ガス浄化装置においては、触媒4の活性が低い排ガス温度が低温である場合に、触媒4に供給される排ガス中のNOXの量を減らしてNOXの排出を十分に抑制することができる。
また、排ガス温度が300℃以上の高温の温度条件下においては、窒素酸化物吸着材3からNOXが十分に脱離する。そして、窒素酸化物吸着材3から脱離したNOXを含む排ガスは下流域の触媒4に供給される。しかしながら、このような高温の温度条件下においては、触媒4の活性が高いため窒素酸化物を十分に還元することができ、触媒4に供給された排ガス中のNOXを十分に還元して除去することができる。従って、このような排ガス浄化装置においては、高温の温度条件下においては、触媒4に供給される排ガス中のNOXの量を減らしてNOXの排出を十分に抑制することができる。
以上、本発明の窒素酸化物の除去方法の好適な実施形態について説明したが、本発明の窒素酸化物の除去方法は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、上記実施形態においては、図1に示す排ガス浄化装置を用いているが、本発明の窒素酸化物の除去方法においては、排ガス供給管2と、排ガス供給管2の排ガス流路の上流側に配置された窒素酸化物吸着材3と、前記排ガス流路の下流側に配置された窒素酸化物を還元するための触媒4とを備える排ガス浄化装置であれば特に制限なく用いることができる。
このような排ガス浄化装置としては、例えば、排ガスを窒素酸化物吸着材3に供給せずに直接触媒4に供給することが可能なバイパス配管(排ガス供給管2A)及びバルブ5を排ガス供給管2に更に備えた図2に示すような排ガス浄化装置を用いてもよい。このような排ガス浄化装置においては、バルブ5を開閉することによって排ガス流路を変更できるため、排ガス温度が低温の場合にのみ窒素酸化物吸着材3に排ガスを導入することができ、より効率的に窒素酸化物吸着材3を使用して窒素酸化物を除去することができる。
また、このような排ガス浄化装置としては、内燃機関1から排出されて窒素酸化物吸着材3に供給された後の排ガスを循環させて再度内燃機関1に流入させるためのガス循環用配管(排ガス供給管2B)及びバルブ5を更に備える図3に示すような排ガス浄化装置を用いてもよい。このような排ガス浄化装置においては、触媒4の活性が低い低温時に窒素酸化物吸着材3から窒素酸化物が脱離してしまった場合や、排ガス温度の急激な上昇等により窒素酸化物吸着材3から高濃度の窒素酸化物が脱離した場合などにおいて、排ガスの一部を内燃機関1に循環させることが可能である。そのため、触媒4に流入する窒素酸化物の量を低減させて窒素酸化物の排出量を抑制することが可能となる。
以下、実施例及び比較例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
ゼオライトとしてSi/Al2比が27のZSM−5型ゼオライト(東ソー株式会社製の商品名「HSZ830」)を用いて、本発明の窒素酸化物吸着材を製造した。すなわち、先ず、前記ゼオライトを窒素ガス(N2)流通下において650℃の温度条件で7時間加熱して脱気処理を行った。次に、窒素ガス雰囲気下において、脱気処理後のZSM−5型ゼオライトとFeCl3(無水結晶)とをFe/Al比が1.0となるようにして物理混合し、混合物を得た。このようにして得られた混合物を、窒素ガス流通下において650℃の温度条件で2.5時間加熱する熱処理を行い、ゼオライトに鉄を担持せしめた。その後、洗浄、ろ過を3回繰り返し行い、100℃の温度条件で12時間乾燥させた後、更に大気中において650℃の温度条件で5時間加熱焼成して本発明の窒素酸化物吸着材を得た。なお、得られた窒素酸化物吸着材は約1000kgf/cm2の圧力で圧粉成型した後、破砕、整粒して0.5mm〜1.0mmのペレット状のものとした。
ゼオライトとしてSi/Al2比が27のZSM−5型ゼオライト(東ソー株式会社製の商品名「HSZ830」)を用いて、本発明の窒素酸化物吸着材を製造した。すなわち、先ず、前記ゼオライトを窒素ガス(N2)流通下において650℃の温度条件で7時間加熱して脱気処理を行った。次に、窒素ガス雰囲気下において、脱気処理後のZSM−5型ゼオライトとFeCl3(無水結晶)とをFe/Al比が1.0となるようにして物理混合し、混合物を得た。このようにして得られた混合物を、窒素ガス流通下において650℃の温度条件で2.5時間加熱する熱処理を行い、ゼオライトに鉄を担持せしめた。その後、洗浄、ろ過を3回繰り返し行い、100℃の温度条件で12時間乾燥させた後、更に大気中において650℃の温度条件で5時間加熱焼成して本発明の窒素酸化物吸着材を得た。なお、得られた窒素酸化物吸着材は約1000kgf/cm2の圧力で圧粉成型した後、破砕、整粒して0.5mm〜1.0mmのペレット状のものとした。
(実施例2)
ゼオライトとしてSi/Al2比が27であるH型ZSM‐5ゼオライト(東ソー株式会社製の商品名「HSZ830」)を用いて、窒素酸化物吸着材を製造した。すなわち、先ず、Fe/Al比が1となるようにしてFe(NO3)39H2Oが溶解した水溶液をゼオライトに含浸せしめ、これを蒸発乾固し、100℃の温度条件で12時間乾燥させた後、大気中にて650℃の温度条件で5時間焼成して吸着材前駆体を得た。なお、得られた吸着材前駆体は約1000kgf/cm2の圧力で圧粉成型した後、破砕、整粒して0.5mm〜1.0mmのペレット状のものとした。
ゼオライトとしてSi/Al2比が27であるH型ZSM‐5ゼオライト(東ソー株式会社製の商品名「HSZ830」)を用いて、窒素酸化物吸着材を製造した。すなわち、先ず、Fe/Al比が1となるようにしてFe(NO3)39H2Oが溶解した水溶液をゼオライトに含浸せしめ、これを蒸発乾固し、100℃の温度条件で12時間乾燥させた後、大気中にて650℃の温度条件で5時間焼成して吸着材前駆体を得た。なお、得られた吸着材前駆体は約1000kgf/cm2の圧力で圧粉成型した後、破砕、整粒して0.5mm〜1.0mmのペレット状のものとした。
次に、得られたペレット状の吸着材前駆体を、H2(5容量%)、N2(95容量%)からなるガスを流通させた還元雰囲気下において650℃の温度条件(A)で5時間熱処理した後、大気中において650℃の温度条件で5時間加熱焼成し、本発明の窒素酸化物吸着材を得た。
(実施例3)
前記H2(5容量%)、N2(95容量%)からなるガスをN2(100容量%)からなるガスに代え、前記温度条件(A)を650℃から750℃に変更した以外は実施例2と同様にして本発明の窒素酸化物吸着材を得た。
前記H2(5容量%)、N2(95容量%)からなるガスをN2(100容量%)からなるガスに代え、前記温度条件(A)を650℃から750℃に変更した以外は実施例2と同様にして本発明の窒素酸化物吸着材を得た。
(実施例4)
H型ZSM‐5ゼオライトの代わりに、Si/Al2比が27のベータ型ゼオライト(東ソー株式会社製の商品名「HSZ930」)を用いた以外は実施例1と同様にして本発明の窒素酸化物吸着材を得た。
H型ZSM‐5ゼオライトの代わりに、Si/Al2比が27のベータ型ゼオライト(東ソー株式会社製の商品名「HSZ930」)を用いた以外は実施例1と同様にして本発明の窒素酸化物吸着材を得た。
(実施例5)
H型ZSM‐5ゼオライトの代わりに、Si/Al2比が18のフェリエライト型ゼオライト(東ソー株式会社製の商品名「HSZ720」)を用いた以外は実施例1と同様にして本発明の窒素酸化物吸着材を得た。
H型ZSM‐5ゼオライトの代わりに、Si/Al2比が18のフェリエライト型ゼオライト(東ソー株式会社製の商品名「HSZ720」)を用いた以外は実施例1と同様にして本発明の窒素酸化物吸着材を得た。
(比較例1)
温度条件(A)で熱処理する工程を施さなかった以外は実施例2と同様にして比較のための窒素酸化物吸着材を得た。
温度条件(A)で熱処理する工程を施さなかった以外は実施例2と同様にして比較のための窒素酸化物吸着材を得た。
(比較例2)
温度条件(A)を650℃から300℃に変更した以外は実施例2と同様にして比較のための窒素酸化物吸着材を得た。
温度条件(A)を650℃から300℃に変更した以外は実施例2と同様にして比較のための窒素酸化物吸着材を得た。
(比較例3)
H型ZSM‐5ゼオライトの代わりに、Si/Al2比が6のL型ゼオライト(東ソー株式会社製の商品名「HSZ500」)を用いた以外は実施例1と同様にして比較のための窒素酸化物吸着材を得た。
H型ZSM‐5ゼオライトの代わりに、Si/Al2比が6のL型ゼオライト(東ソー株式会社製の商品名「HSZ500」)を用いた以外は実施例1と同様にして比較のための窒素酸化物吸着材を得た。
(比較例4)
H型ZSM‐5ゼオライトの代わりに、Si/Al2比が20のモルデナイト型ゼオライト(東ソー株式会社製の商品名「HSZ640」)を用いた以外は実施例1と同様にして比較のための窒素酸化物吸着材を得た。
H型ZSM‐5ゼオライトの代わりに、Si/Al2比が20のモルデナイト型ゼオライト(東ソー株式会社製の商品名「HSZ640」)を用いた以外は実施例1と同様にして比較のための窒素酸化物吸着材を得た。
(比較例5)
H型ZSM‐5ゼオライトの代わりに、Si/Al2比が10のY型ゼオライト((東ソー株式会社製の商品名「HSZ350」)を用いたこと以外は実施例1と同様にして比較のための窒素酸化物吸着材を得た。
H型ZSM‐5ゼオライトの代わりに、Si/Al2比が10のY型ゼオライト((東ソー株式会社製の商品名「HSZ350」)を用いたこと以外は実施例1と同様にして比較のための窒素酸化物吸着材を得た。
<実施例1〜5及び比較例1〜5で得られた窒素酸化物吸着材の特性の評価>
〈常磁性Fe3+イオンの測定〉
実施例1〜5及び比較例1〜5で得られた窒素酸化物吸着材について、ゼオライトに常磁性Fe3+イオンとして担持されている鉄の量をメスバウアー分析により求めた。なお、このような常磁性Fe3+イオンとして担持されている鉄の量は、ゼオライトに担持されているFeのメスバウアースペクトルの全面積と、常磁性Fe3+イオンとして担持されているFeのメスバウアースペクトルの面積との相対比を求め、得られた相対比にゼオライトに担持されているFeの全担持量を掛け合わせることで求めた。また、常磁性Fe3+イオンのスペクトル解析に用いるパラメーターは、異性体シフト;+0.39mm/s、四極分裂;0.55mm/s,内部磁場;0kOeである。このような測定により得られた結果を表1及び図4に示す。なお、図4は、各窒素酸化物吸着材における担体に対する常磁性Fe3+イオンとして担持されているFeの量の比率(金属換算による質量比)を示すグラフである。
〈常磁性Fe3+イオンの測定〉
実施例1〜5及び比較例1〜5で得られた窒素酸化物吸着材について、ゼオライトに常磁性Fe3+イオンとして担持されている鉄の量をメスバウアー分析により求めた。なお、このような常磁性Fe3+イオンとして担持されている鉄の量は、ゼオライトに担持されているFeのメスバウアースペクトルの全面積と、常磁性Fe3+イオンとして担持されているFeのメスバウアースペクトルの面積との相対比を求め、得られた相対比にゼオライトに担持されているFeの全担持量を掛け合わせることで求めた。また、常磁性Fe3+イオンのスペクトル解析に用いるパラメーターは、異性体シフト;+0.39mm/s、四極分裂;0.55mm/s,内部磁場;0kOeである。このような測定により得られた結果を表1及び図4に示す。なお、図4は、各窒素酸化物吸着材における担体に対する常磁性Fe3+イオンとして担持されているFeの量の比率(金属換算による質量比)を示すグラフである。
<NOX吸着量測定試験>
実施例1〜5及び比較例1〜5で得られた窒素酸化物吸着材について、100℃の温度条件下における窒素酸化物の飽和吸着量を求めた。すなわち、先ず、実施例1〜5及び比較例1〜5で得られた各窒素酸化物吸着材を1g、それぞれ固定床流通型装置に設置し、窒素酸化物吸着材の温度を500℃に保ち、O2(5容量%)、H2O(3%)、CO2(5%)、N2(残部)からなるガスを3L/分の速度で15分間供給して前処理を行った後、100℃の温度条件でNO(0.1%)、O2(5%)、H2O(3%)、CO2(5%)、N2(残部)からなるガスを3L/分の速度で20分間供給してNOを飽和吸着させた。次に、N2(100容量%)ガスの流通下で触媒床温度を50℃〜600℃まで3℃/分の昇温速度で昇温して吸着したNOXを脱離させ、脱離したNOXを化学発光型NOx分析計を用いて測定した。このようにして窒素酸化物吸着材に吸着されていたNOXの量を算出し、100℃の温度条件下における窒素酸化物の飽和吸着量を求めた。得られた結果を表2及び図5に示す。また、実施例1で得られた窒素酸化物吸着材に関しては、同様にして温度と、脱離するNOxの濃度との関係を測定した。得られた結果を図6に示す。
実施例1〜5及び比較例1〜5で得られた窒素酸化物吸着材について、100℃の温度条件下における窒素酸化物の飽和吸着量を求めた。すなわち、先ず、実施例1〜5及び比較例1〜5で得られた各窒素酸化物吸着材を1g、それぞれ固定床流通型装置に設置し、窒素酸化物吸着材の温度を500℃に保ち、O2(5容量%)、H2O(3%)、CO2(5%)、N2(残部)からなるガスを3L/分の速度で15分間供給して前処理を行った後、100℃の温度条件でNO(0.1%)、O2(5%)、H2O(3%)、CO2(5%)、N2(残部)からなるガスを3L/分の速度で20分間供給してNOを飽和吸着させた。次に、N2(100容量%)ガスの流通下で触媒床温度を50℃〜600℃まで3℃/分の昇温速度で昇温して吸着したNOXを脱離させ、脱離したNOXを化学発光型NOx分析計を用いて測定した。このようにして窒素酸化物吸着材に吸着されていたNOXの量を算出し、100℃の温度条件下における窒素酸化物の飽和吸着量を求めた。得られた結果を表2及び図5に示す。また、実施例1で得られた窒素酸化物吸着材に関しては、同様にして温度と、脱離するNOxの濃度との関係を測定した。得られた結果を図6に示す。
また、図6に示すグラフからも明らかなように、本発明の窒素酸化物吸着材(実施例1)においては、250℃を超えたあたりから徐々にNOXの脱離量が増え始め、NOXの脱離量の最大のピークが300℃にあることが確認された。このような結果から、本発明の窒素酸化物吸着材は、250℃以下でNOXを十分に吸着でき、300℃以上で吸着したNOXを十分に脱離させることができることが確認され、排ガス温度が250℃以下の温度条件下において前記窒素酸化物吸着材に排ガス中の窒素酸化物を吸着させ、排ガス温度が300℃以上の温度条件下において吸着させた窒素酸化物を放出させることが可能であることが分かった。なお、図6に示すグラフからも明らかなように、吸着したNOXは400℃で完全に脱離し、更に150℃付近にもNOXの脱離量の小さなピークがあり、100℃程度から徐々にその脱離量が増えていることから、実施例1で得られた窒素酸化物吸着材においては、100℃以下の温度条件下において窒素酸化物を吸着させ、400℃以上の温度条件下において窒素酸化物を放出させるような用途に特に適していることが分かった。また、実施例1で得られた窒素酸化物吸着材においては、吸着したNOXが400℃で完全に脱離していることから、400以上にすることで完全に再生させることが可能であることも分かった。
以上の結果から、本発明の製造方法によって得られた本発明の窒素酸化物吸着材は、NOX吸着点である常磁性Fe3+イオンが多く、ガス温度が低温である場合に高いNOX吸着性能を示すことができ、更にガス温度が高温である場合に吸着した窒素酸化物を十分に脱離させることが可能であることが確認された。
以上説明したように、本発明によれば、ガス温度が低温である場合に十分に高い窒素酸化物の吸着性能を発揮することができ、ガス温度が高温である場合に吸着した窒素酸化物を十分に脱離させることが可能な窒素酸化物吸着材、その窒素酸化物吸着材を効率よく製造することが可能な窒素酸化物吸着材の製造方法、並びに、その窒素酸化物吸着材を用いた窒素酸化物の除去方法を提供することが可能となる。したがって、本発明の窒素酸化物吸着材は、窒素酸化物を除去するための排ガス浄化装置に用いる窒素酸化物の吸着材として特に有用である。
1…内燃機関、2…排ガス供給管、2A…バイパス配管(排ガス供給管)、3…窒素酸化物吸着材、4…触媒、5…バルブ。
Claims (5)
- ZSM−5型ゼオライト、ベータ型ゼオライト及びフェリエライト型ゼオライトからなる群から選択される少なくとも1種のゼオライトと、前記ゼオライトに担持された鉄とを備え、前記ゼオライトにイオン交換により常磁性の鉄(III)イオンとして担持された鉄の量が、担体の全量に対して金属換算で1.0質量%以上であることを特徴とする窒素酸化物吸着材。
- 100℃の温度条件下における窒素酸化物の飽和吸着量が、1.0×10−4mol/g以上であることを特徴とする請求項1に記載の窒素酸化物吸着材。
- ZSM−5型ゼオライト、ベータ型ゼオライト及びフェリエライト型ゼオライトからなる群から選択される少なくとも1種のゼオライトと、前記ゼオライトに担持された鉄とを備え、前記ゼオライトにイオン交換により常磁性の鉄(III)イオンとして担持された鉄の量が、担体の全量に対して金属換算で1.0質量%以上である窒素酸化物吸着材の製造方法であって、
前記ゼオライトと塩化鉄(III)とを300℃以上の温度条件で熱処理して前記ゼオライトに鉄を担持せしめることを特徴とする窒素酸化物吸着材の製造方法。 - ZSM−5型ゼオライト、ベータ型ゼオライト及びフェリエライト型ゼオライトからなる群から選択される少なくとも1種のゼオライトと、前記ゼオライトに担持された鉄とを備え、前記ゼオライトにイオン交換により常磁性の鉄(III)イオンとして担持された鉄の量が、担体の全量に対して金属換算で1.0質量%以上である窒素酸化物吸着材の製造方法であって、
還元雰囲気又は不活性雰囲気下において、前記ゼオライトに鉄を担持させた吸着材前駆体を400℃以上の温度条件で熱処理し、窒素酸化物吸着材を得ることを特徴とする窒素酸化物吸着材の製造方法。 - 排ガス供給管と、前記排ガス供給管の排ガス流路の上流側に配置された請求項1又は2に記載の窒素酸化物吸着材と、前記排ガス流路の下流側に配置された窒素酸化物を還元するための触媒とを備える排ガス浄化装置を用い、
排ガス温度が250℃以下の温度条件下において前記窒素酸化物吸着材に排ガス中の窒素酸化物を吸着させ、排ガス温度が300℃以上の温度条件下において吸着させた窒素酸化物を放出させて、下流側に流入する排ガス中の窒素酸化物を前記触媒で除去することを特徴とする窒素酸化物の除去方法。
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