JP5347877B2 - 発光装置 - Google Patents
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Description
例えば特許文献1や特許文献2に記載の発光装置ではLEDチップをマウントするリードの露出面積を稼ぐことで放熱性を高めている。これらの照明装置では、LEDチップをその表面側にマウントする第1のリードと該LEDチップからのワイヤをボンディングするボンディング領域をその表面に備える第2のリードとが用いられる。そして、各リードはパッケージ樹脂で囲繞されて一体化されており、第1のリードと第2のリードの対向面間にはパッケージ樹脂の材料により絶縁領域が形成されている。
なお、本件発明に関連する先行文献として、特許文献3〜5を参照されたい。
かかる第1のリードと第2のリードはパッケージ樹脂部で包まれた後、当該パッケージ樹脂部から突出した部分でリードフレームから切断される。厚板製のリードは何ら折り曲げられることはないので、リードフレームから切断された部分が そのまま端子(アウターリード)として使用される。
他方、発光装置はその応用が広く、そのため複数のLEDチップの搭載を許容できるようにすることがその汎用性の見地から好ましい。従って、第1のリードと第2のリードからはそれぞれ複数の端子を突出させることが好ましい。
一つのリードに対して複数の端子を突出させる場合、各端子に切断面、即ち半田フィレットが不十分な部分が存在することとなるので、半田による接合強度が不安定になりやすい。複数の端子を用いることにより端子の幅が制限されることと、半田付けの箇所が分離されることにより、一方の端子に応力が集中するおそれがあるからである。
この発明の第1の局面は次のように規定される。即ち、
LEDチップをマウントするマウント領域をその表面に有するとともにその裏面を露出させる第1のリードと、
前記LEDチップからのワイヤをボンディングするボンディング領域をその表面に有するとともに、その裏面を露出させる第2のリードと、
前記第1のリードと前記第2のリードを囲繞するとともに前記第1のリードと前記第2のリードの間に絶縁領域を形成するパッケージ樹脂部と、を備え、
前記第1のリードはその裏面を表出させつつ前記パッケージ樹脂部から突出する第1の端子と第2の端子を有し、
前記第2のリードはその裏面を表出させつつ前記パッケージ樹脂部から突出する第3の端子と第4の端子を有し、
前記第1〜第4の端子には切断面が突出方向側面に形成されている、ことを特徴とする発光装置。
発光装置どうしの干渉を避けるため、端子の突出量は極力抑えられているので、端子においてその端面が最も幅広となる。上記のように、切断面を端子の側面に限定すれば、幅広の端面へ半田のフィレットを効果的に形成可能になるので、その半田付けが安定する。
このように規定される第2の局面の発光装置によれば、メッキ等の皮膜で保護されていない切断面が第1の端子と第2の端子の対向面に配置されるので、当該切断面に対する外部からの干渉が予防される。
これに対し、第1の端子と第2の端子の外側側面に切断面を配置すると、第1の端子及び第2の端子へそれぞれ連結部材を繋ぐこととなる。第1の端子や第2の端子を発光素子の縁部に形成したとき、その外側に連結部材を繋ぐ構成を採用すると、この連結部材を配設するための余計なスペースがリードフレームに要求されることとなる。
図1は実施の形態の発光装置1を示し、(I)は平面図、(II)はA−A線断面図、(III)はB−B線断面図である。
この発光装置1はLEDチップ3及びパッケージ部10を備えている。
LEDチップ3にはGaN系の発光ダイオードを採用した。GaN系の発光ダイオードはチップの一面にn電極とp電極が形成されるので、図1(1)に示すように、2本のボンディングワイヤW1、W2が懸架される。
なお、図1の例ではLEDチップ3の中心が発光面の中心と完全に一致するものではない。しかし、両者の中心がほぼ一致しておれば、発光装置の使用上、何ら問題はない。
第1のリード11はその端縁、即ち第2のリード21、22との対向部に薄肉部13が形成される。この薄肉部13の上面は第1のリードの基体部14と実質的に面一であり、表面に露出する。LEDチップ3はこの薄肉部13にその一部又は全部がかかるようにしてマウントされる。これは、薄肉部13が発光装置1の発光面の中央を占めているためである。即ち、第1のリード11においてLEDチップ3がマウントされるマウント領域の一部又は全部が薄肉部13の上面に存在する。
この例では、第1のリード11において基体部14の両端には薄肉部13が形成されていない。換言すれば、第1のリード11の第2のリード対向端の中央部分から薄肉部13が第2のリード21側へ延出されているといえる。中央部分を選択的に延出させたのは、両端部へパッケージ樹脂部31の材料を回り込ませて第1のリード11と第2のリードとの結合強度を確保するためである。
LEDチップ3の熱は第1のリード11に伝わり、更にこの裏面から他の部材へ伝わり、排熱される。
第1のリード11は二股に分かれてパッケージ樹脂部31から外へ突出している。パッケージ樹脂部31から突出した部分が端子16、17となる。
端子16、17を二股にしたのは、端子16、17の間にパッケージ樹脂部31を型成形するときのゲート40を設けるためである(図4参照)。
この例では、1つのLEDチップ3を第1のリード11へマウントする構成であるので、第2のリード21として図1(I)において上側に位置する部分へボンディングワイヤW2が引き渡されている。勿論、他のLEDチップが第1のリード11へマウントされたときには、当該他のLEDチップからのボンディングワイヤは図1(I)において下側に位置する第2のリード22へ引き渡される。上下の第2のリード21、22は、図1(I)において横方向中心線に対して対称形状である。
第1のリード11に1つのLEDチップのみがマウントされる場合は、下側の第2のリード22は電気回路として機能していない。しかしながら、第1のリード11の端子16,17が二股にわかれているので、装置における端子のバランス上の観点から、たとえダミーの端子となっても、第2のリード22を設けることが好ましい。
勿論、第1のリード11にマウントされた1つのLEDチップ3から下側の第2のリード22へワイヤをかけ渡すことができる。
図中符号23、24は端子を示す。
この薄肉部25も、第1のリード11の薄肉部13と同様に、その裏面を傾斜面とすることができる。端子23、24側へ近付くにつれて薄肉部25の厚さが減少するように傾斜面を形成すると、パッケージ樹脂部31の材料が薄肉部25に対してアンダーカットに作用し、第1のリード11と第2のリード21との結合強度が向上する。同様の観点から薄肉部25の裏面を凹凸形状としてもよい。
この例では、第2のリード21の薄肉部25の上面がボンディング領域となる。
LEDチップ3の熱は専ら第1のリード11へ伝わり、ワイヤW2を介して第2のリード21へ伝わる熱量は比較的小さい。従って、第2のリード21においては薄肉部25を幅広にとって、パッケージ樹脂31の回り込み量を多くとり、第1のリード11と第2のリード21との結合強度を安定化させることが好ましい。
パッケージ樹脂31において第1のリード11と第2のリード21及び22との間に存在する部分は絶縁領域35となる。
パッケージ樹脂31としてはエポキシ樹脂、シリコーン樹脂若しくはナイロン樹脂等の汎用的な高分子材料を用いることができる。第1のリード11、第2のリード21及び22をインサートとして型成形により付形される。
また、LEDチップ3の熱は薄肉部13から基体部14へ直接伝達するので、良好な排熱効率も維持される。
この発光装置50は、前の例の発光装置1と比べて、第1のリード51が長尺に形成され、その基体部54に発光面の中心が位置することとなるので、当該中心位置へLEDチップ3をマウントしている。
第1のリード51において絶縁領域35に対向する部分及び第2のリード21、22の構成は前の例と同一である。
銀メッキされた表面を持つ金属(銅合金)薄板製のリードフレーム70は、フレーム部71、連結部73及びリード部本体とを備える。リード部本体は発光装置1や発光装置50にインサートされる第1のリード11、51及び第2のリード21、22である。このリード本体は連結部73を介してフレーム部71に連結されている。
リード部本体をリードフレーム70から切り離す前に、即ち、リード部本体が連結部73を介してフレーム部71に連結された状態で、パッケージ樹脂部31を射出成型する。
その後、図に点線で示す部分において連結部73を切断し、図2に示す発光装置1及び図5,6に示す発光装置50を得る。切断後、発光装置1、50側に残されて、パッケージ樹脂部31から突出した部分が端子16,17,23,24となる。
そこで、図8に示すように、フレーム部71から延設された一本の連結部83の自由端の両側面からアーム部84,85を伸ばし、アーム部84、85が端子16,17の対向面に連結させることができる。
端子23、24もアーム部86,87を介して連結部89の自由端の両側面につながれている。
詳細を図9に示す。図9においてメッキで被覆されている面、即ち半田のフィレットが確実に形成される部位にxxxを付してある。
連結部83、89の各アーム84,85,86,87を細くすることにより、切断面の面積を可久的に小さくすることができる。これにより、半田有効領域(xxxで示す領域)が最大化される。
図10の例では、フレーム部71から伸びる連結部91の自由端の両肩部が端子23の端縁と端子24の端縁の相対向する角部に連結されており、切断面を当該角部(連結部91の自由端の両肩部)とした。
かかる構成を採用すれば、図9の例に比べて細幅部(アーム部)が省略されるので、リードフレーム70自体の機械的強度が安定する。即ち、パッケージ樹脂部31を射出成型するときにおいても、リード本体がインサートとして安定する。
図11の例では、端子23の外方側面とフレーム部71との間、及び端子24の外方側面とフレーム部71との間にそれぞれ連結部101及び102を配設した。これにより、端子23の外方側面(突出方向外側側面)に切断面が形成される。同様に、端子24においてもその外方側面に切断面が形成される。
連結部101と端子23との結合部分及び連結部102と端子24との結合部分を細く形成することにより、切断面の面積の最小化、即ち半田有効領域の最大化が図れる。
なお、図12に示すように、端子23と端子24との間に第2の連結部105を設けることが好ましい。これにより、連結部101、102に対するリード本体の機械的安定性が向上する。即ち、パッケージ樹脂部31を射出成型するときにおいても、リード本体がインサートとして安定する。
パッケージ樹脂部10において発光装置の周面(反射面33)に該当する部分はゲートを設けるには肉厚が不十分であり、絶縁領域35にゲートを設けるとゲートから注入された材料が各リード11,51、21,24へ直接干渉するので好ましくない。
よって、第1のリード11、51において端子側で二股に分かれた部分の中央にゲートを設けることが好ましい。そのため、第1のリード11には2つの端子16、17が形成されることとなった。その結果、発光装置における端子配置のバランス上、相手側のリード(第2のリード21、22)にも2つの端子を設けることが好ましい。
3 LEDチップ
10 パッケージ部
11、51 第1のリード
21、22 第2のリード
31 パッケージ樹脂部
16,17,23,24 端子
70 リードフレーム
71 フレーム部
73,83,89,91,101,102,105 連結部
Claims (2)
- LEDチップをマウントするマウント領域をその表面に有するとともにその裏面を露出させる第1のリードと、
前記LEDチップからのワイヤをボンディングするボンディング領域をその表面に有するとともに、その裏面を露出させる第2のリードと、
前記第1のリードと前記第2のリードを囲繞するとともに前記第1のリードと前記第2のリードの間に絶縁領域を形成するパッケージ樹脂部と、を備え、
前記第1のリードはその裏面を表出させつつ前記パッケージ樹脂部から突出する第1の端子と第2の端子を有し、
前記第2のリードはその裏面を表出させつつ前記パッケージ樹脂部から突出する第3の端子と第4の端子を有し、
前記第1の端子と前記第2の端子には、突出方向の内側面または外側面のいずれか一方のみに切断面が形成され、
前記第3の端子と前記第4の端子には、突出方向の内側面または外側面のいずれか一方のみに切断面が形成されている発光装置。 - 前記切断面は、前記第1〜第4の端子の角部分にそれぞれ形成されている、請求項1に記載の発光装置。
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