JP5347542B2 - 酸化物誘電体膜の製造方法とデユアルカソードマグネトロンスパッタリング装置 - Google Patents
酸化物誘電体膜の製造方法とデユアルカソードマグネトロンスパッタリング装置 Download PDFInfo
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デユアルカソードマグネトロンスパッタリング装置のスパッタリング室内に設けられかつ巻出軸に巻回された長尺フィルムをキャンロールを介して巻取軸に巻取るロール・トゥ・ロール方式のフィルム搬送手段により搬送されるフィルムの片面に、SiCとSiを主成分とする成膜材料を用い、スパッタ電源からデユアルカソードに対して定電力制御された電力を供給すると共に、スパッタリング室内に酸素ガスを導入して、SiCyOx(但し、0<y≦0.1、1.5<x<2)膜により構成された酸化物誘電体膜を成膜する酸化物誘電体膜の製造方法において、
上記デユアルカソードマグネトロンスパッタリング装置には、成膜されるSiCyOx(但し、0<y≦0.1、1.5<x<2)膜の目標透過率に対応した酸素ガス流量のPID制御若しくはPI制御を行う調節計と、成膜直後における上記SiCyOx膜の透過光量を測定してSiCyOx膜の透過率を算出する透過率モニター手段が設けられ、透過率モニター手段で測定された透過率のデータを上記調節計に入力して、連続して成膜されるSiCyOx膜の透過率が目標透過率と等しくなるように酸素ガス流量のPID制御若しくはPI制御を行うことにより、SiCyOx膜により構成された酸化物誘電体膜の消衰係数が一定となるようにしたことを特徴とし、
[但し、SiCyOx膜の透過率と消衰係数は、透過光量=入射光量×e −αx の関係を満たし、α=4πk/λ、x:光路長、α:吸収係数、k:消衰係数、λ:入射波長とする]
また、請求項2に係る発明は、
請求項1に記載の発明に係る酸化物誘電体膜の製造方法において、
上記SiCyOx(但し、0<y≦0.1、1.5<x<2)膜の波長550nmにおける消衰係数が0.005〜0.05に制御されていることを特徴とする。
スパッタリング室内に設けられかつ巻出軸に巻回された長尺フィルムをキャンロールを介して巻取軸に巻取るロール・トゥ・ロール方式のフィルム搬送手段により搬送されるフィルムの片面に、SiCとSiを主成分とする成膜材料を用い、スパッタ電源からデユアルカソードに対して定電力制御された電力を供給すると共に、スパッタリング室内に酸素ガスを導入して、SiCyOx(但し、0<y≦0.1、1.5<x<2)膜を成膜するデユアルカソードマグネトロンスパッタリング装置において、
成膜されるSiCyOx(但し、0<y≦0.1、1.5<x<2)膜の目標透過率に対応した酸素ガス流量のPID制御若しくはPI制御信号を出力する調節計と、コントロールユニットを介し上記調節計から出力されるPID制御若しくはPI制御信号が入力されて酸素ガス流量を制御する酸素マスフローコントローラと、成膜直後における上記SiCyOx膜の透過光量を測定してSiCyOx膜の透過率を算出しこの透過率のデータを上記調節計へ出力する透過率モニター手段とを備え、上記調節計に入力された透過率モニター手段からの透過率のデータに基づき、連続して成膜されるSiCyOx膜の透過率が目標透過率と等しくなるように酸素ガス流量のPID制御若しくはPI制御を行うことにより、SiCyOx膜の消衰係数が一定となるようにしたことを特徴とする。
[但し、SiCyOx膜の透過率と消衰係数は、透過光量=入射光量×e −αx の関係を満たし、α=4πk/λ、x:光路長、α:吸収係数、k:消衰係数、λ:入射波長とする]
上記デユアルカソードマグネトロンスパッタリング装置には、成膜されるSiCyOx(但し、0<y≦0.1、1.5<x<2)膜の目標透過率に対応した酸素ガス流量のPID制御若しくはPI制御を行う調節計と、成膜直後における上記SiCyOx膜の透過光量を測定してSiCyOx膜の透過率を算出する透過率モニター手段が設けられ、透過率モニター手段で測定された透過率のデータを上記調節計に入力して、連続して成膜されるSiCyOx膜の透過率が目標透過率と等しくなるように酸素ガス流量のPID制御若しくはPI制御を行うことにより、SiCyOx膜により構成された酸化物誘電体膜の消衰係数が一定となるようにしたことを特徴としている。
[但し、SiCyOx膜の透過率と消衰係数は、透過光量=入射光量×e −αx の関係を満たし、α=4πk/λ、x:光路長、α:吸収係数、k:消衰係数、λ:入射波長とする]
成膜されるSiCyOx(但し、0<y≦0.1、1.5<x<2)膜の目標透過率に対応した酸素ガス流量のPID制御若しくはPI制御信号を出力する調節計と、コントロールユニットを介し上記調節計から出力されるPID制御若しくはPI制御信号が入力されて酸素ガス流量を制御する酸素マスフローコントローラと、成膜直後における上記SiCyOx膜の透過光量を測定してSiCyOx膜の透過率を算出しこの透過率のデータを上記調節計へ出力する透過率モニター手段とを備え、上記調節計に入力された透過率モニター手段からの透過率のデータに基づき、連続して成膜されるSiCyOx膜の透過率が目標透過率と等しくなるように酸素ガス流量のPID制御若しくはPI制御を行うことにより、SiCyOx膜の消衰係数が一定となるようになっているため、
[但し、SiCyOx膜の透過率と消衰係数は、透過光量=入射光量×e −αx の関係を満たし、α=4πk/λ、x:光路長、α:吸収係数、k:消衰係数、λ:入射波長とする]
このデユアルカソードマグネトロンスパッタリング装置を用いて成膜されたSiCyOx(但し、0<y≦0.1、1.5<x<2)膜の透過率と上述した関係にある消衰係数を要求値に制御することが可能となる。
本発明において適用されるスパッタリングターゲットはSiCとSiを主成分とする成膜材料であることを要する。SiCとSiを主成分とするSiCターゲットは、Si結晶ターゲットに比較して熱伝導が良いため大電力を投入できるばかりか、結晶ではなくセラミックスのため劈開性がなく割れる(欠ける)心配がほとんどない。
本発明により得られるSiCyOx(但し、0<y≦0.1、1.5<x<2)膜において、炭素(C)量は0<y≦0.1であることが必要で、炭素(C)が含まれないと硬度と透湿性に劣り、炭素(C)量が0.1を超えると酸素(O)量が1.5より少なくなってしまう。また、酸素(O)量は1.5<x<2であることが必要で、酸素(O)量が1.5よりも少ないと酸素欠陥により膜は濃い褐色となり、透過率モニターによる透過率測定が困難になり、酸素(O)量が2以上であると完全に透明膜となり、透過率モニターによる制御ができず(酸素を増加しても、これ以上透過率は増加しない)、透湿性にも劣るため好ましくない。
2 巻出ロール
3 巻取ロール
4 ガイドロール
5 水冷キャンロール
6 フィルム搬送手段
7 光ファイバー
8 光照射部
9 受光部
10 光ファイバー
11 透過率モニター
12 マスフローコントローラ
13 ガス導入機構
14 調節計
15 コントロールユニット
16 光源
17 スパッタ電源(MF電源)
20 フィルム
50 デユアルカソードマグネトロンスパッタリング装置本体
51 スパッタリング室
100 透過率モニター手段
Claims (3)
- デユアルカソードマグネトロンスパッタリング装置のスパッタリング室内に設けられかつ巻出軸に巻回された長尺フィルムをキャンロールを介して巻取軸に巻取るロール・トゥ・ロール方式のフィルム搬送手段により搬送されるフィルムの片面に、SiCとSiを主成分とする成膜材料を用い、スパッタ電源からデユアルカソードに対して定電力制御された電力を供給すると共に、スパッタリング室内に酸素ガスを導入して、SiCyOx(但し、0<y≦0.1、1.5<x<2)膜により構成された酸化物誘電体膜を成膜する酸化物誘電体膜の製造方法において、
上記デユアルカソードマグネトロンスパッタリング装置には、成膜されるSiCyOx(但し、0<y≦0.1、1.5<x<2)膜の目標透過率に対応した酸素ガス流量のPID制御若しくはPI制御を行う調節計と、成膜直後における上記SiCyOx膜の透過光量を測定してSiCyOx膜の透過率を算出する透過率モニター手段が設けられ、透過率モニター手段で測定された透過率のデータを上記調節計に入力して、連続して成膜されるSiCyOx膜の透過率が目標透過率と等しくなるように酸素ガス流量のPID制御若しくはPI制御を行うことにより、SiCyOx膜により構成された酸化物誘電体膜の消衰係数が一定となるようにしたことを特徴とする酸化物誘電体膜の製造方法。
[但し、SiCyOx膜の透過率と消衰係数は、透過光量=入射光量×e −αx の関係を満たし、α=4πk/λ、x:光路長、α:吸収係数、k:消衰係数、λ:入射波長とする] - 上記SiCyOx(但し、0<y≦0.1、1.5<x<2)膜の波長550nmにおける消衰係数が0.005〜0.05に制御されていることを特徴とする請求項1に記載の酸化物誘電体膜の製造方法。
- スパッタリング室内に設けられかつ巻出軸に巻回された長尺フィルムをキャンロールを介して巻取軸に巻取るロール・トゥ・ロール方式のフィルム搬送手段により搬送されるフィルムの片面に、SiCとSiを主成分とする成膜材料を用い、スパッタ電源からデユアルカソードに対して定電力制御された電力を供給すると共に、スパッタリング室内に酸素ガスを導入して、SiCyOx(但し、0<y≦0.1、1.5<x<2)膜を成膜するデユアルカソードマグネトロンスパッタリング装置において、
成膜されるSiCyOx(但し、0<y≦0.1、1.5<x<2)膜の目標透過率に対応した酸素ガス流量のPID制御若しくはPI制御信号を出力する調節計と、コントロールユニットを介し上記調節計から出力されるPID制御若しくはPI制御信号が入力されて酸素ガス流量を制御する酸素マスフローコントローラと、成膜直後における上記SiCyOx膜の透過光量を測定してSiCyOx膜の透過率を算出しこの透過率のデータを上記調節計へ出力する透過率モニター手段とを備え、上記調節計に入力された透過率モニター手段からの透過率のデータに基づき、連続して成膜されるSiCyOx膜の透過率が目標透過率と等しくなるように酸素ガス流量のPID制御若しくはPI制御を行うことにより、SiCyOx膜の消衰係数が一定となるようにしたことを特徴とするデユアルカソードマグネトロンスパッタリング装置。
[但し、SiCyOx膜の透過率と消衰係数は、透過光量=入射光量×e −αx の関係を満たし、α=4πk/λ、x:光路長、α:吸収係数、k:消衰係数、λ:入射波長とする]
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