JP5346749B2 - 電力変換装置 - Google Patents

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Description

本発明は、直流電力を交流電力に変換する電力変換装置に関するものである。
従来の電力変換装置としての3レベルインバータは、直流電源の両端子間に、スイッチング素子とスイッチング素子に逆並列接続されたダイオードによって構成され、スイッチング素子とダイオードを一つのパッケージに納めたスイッチングデバイスを二つ直列接続して挿入するとともに、これらのスイッチングデバイスの接続点を交流出力端子とし、別の二つのスイッチングデバイスを逆直列接続して直流電源の中性点と交流出力端子との間に挿入して構成される(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−247862号公報
上記のような従来の電力変換装置は、1相あたりのスイッチング素子の数が多く、各スイッチング素子には、ゲート電極を駆動するためのゲート駆動回路やゲート駆動電源が必要であるため、回路構成の簡略化が困難で、高コスト要因となっていた。
この発明は、上記のような問題点を解消するために成されたものであって、3レベルインバータを備えた電力変換装置において、装置内のゲート駆動電源の個数を低減して安価で簡略な回路構成を得ることを目的とする。
この発明による第1の電力変換装置は、直列接続された高圧側スイッチング素子および低圧側スイッチング素子から成り、直流電源の正負端子間に接続された1あるいは複数個のブリッジ回路と、上記高圧側スイッチング素子および上記低圧側スイッチング素子の接続点である上記各ブリッジ回路の交流出力端子と上記直流電源の中間電位点との間にそれぞれ接続され、1以上のスイッチング素子から成り双方向特性を有するスイッチ回路とを有する3レベルインバータを備える。また、上記スイッチ回路内の上記スイッチング素子を駆動するためのゲート駆動電源と、上記ゲート駆動電源からの電力供給により上記高圧側スイッチング素子を駆動するための駆動電圧源を生成するブートストラップ回路とを備え、上記ブートストラップ回路は、上記スイッチ回路内の所定のスイッチング素子がオン状態の時に、該スイッチング素子を介して上記ゲート駆動電源から上記駆動電圧源に電力供給する。そして、上記ブリッジ回路の交流出力端子が開放状態で、上記高圧側スイッチング素子および上記低圧側スイッチング素子がオフ状態の時、上記スイッチ回路内の上記所定のスイッチング素子がオンする期間を設けるものである。
またこの発明による第2の電力変換装置は、直列接続された高圧側スイッチング素子および低圧側スイッチング素子から成り、直流電源の正負端子間に接続された1あるいは複数個のブリッジ回路と、上記高圧側スイッチング素子および上記低圧側スイッチング素子の接続点である上記各ブリッジ回路の交流出力端子と上記直流電源の中間電位点との間にそれぞれ接続され、1以上のスイッチング素子から成り双方向特性を有するスイッチ回路とを有する3レベルインバータを備える。また、上記低圧側スイッチング素子を駆動するためのゲート駆動電源と、上記ゲート駆動電源からの電力供給により上記高圧側スイッチング素子および上記スイッチ回路内の所定のスイッチング素子を駆動するための駆動電圧源を生成するブートストラップ回路とを備え、上記ブートストラップ回路は、上記低圧側スイッチング素子がオン状態の時に、該低圧側スイッチング素子を介して上記ゲート駆動電源から上記駆動電圧源に電力供給する。そして、上記ブリッジ回路の交流出力端子が開放状態で、上記高圧側スイッチング素子および上記スイッチ回路内のスイッチング素子がオフ状態の時、上記低圧側スイッチング素子がオンする期間を設けるものである。
上記第1の電力変換装置では、上記スイッチ回路内のスイッチング素子のゲート駆動電源から上記高圧側スイッチング素子の駆動電圧源を生成するため、ゲート駆動電源の個数を低減でき安価で簡略な回路構成が得られる。
また上記第2の電力変換装置では、上記低圧側スイッチング素子のゲート駆動電源から上記高圧側スイッチング素子および上記スイッチ回路内の所定のスイッチング素子の駆動電圧源を生成するため、ゲート駆動電源の個数を低減でき安価で簡略な回路構成が得られる。
この発明の実施の形態1による電力変換装置の回路構成を示す図である。 この発明の実施の形態1による電力変換装置における通常時のU相部分の動作説明図である。 この発明の実施の形態1による電力変換装置における出力停止時の動作説明図である。 この発明の実施の形態1の別例による電力変換装置における出力停止時の動作説明図である。 この発明の実施の形態2による電力変換装置の回路構成を示す図である。 この発明の実施の形態2による電力変換装置における出力停止時の動作説明図である。 この発明の実施の形態3による電力変換装置の回路構成を示す図である。 この発明の実施の形態3による電力変換装置における通常時のU相部分の動作説明図である。 この発明の実施の形態3による単相インバータの詳細回路構成を示す図である。 この発明の実施の形態3の別例による電力変換装置の回路構成を示す図である。
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態1による電力変換装置を図に基づいて説明する。
図1は、この発明の実施の形態1による電力変換装置の回路構成を示す図である。図1に示すように、電力変換装置1は、3レベルインバータ2と三相フィルタ3とを備え、直流電源4からの直流電力を交流電力に変換して、開閉器6を介して交流負荷としての三相交流系統5に出力する。
なお、電力変換装置1は、正極端子VH−負極端子VL間に入力された直流電圧を三相交流電圧に変換しU端子、V端子、W端子間に出力する直流/交流変換機能だけでなく、U端子、V端子、W端子間に入力された三相交流電圧を直流電圧に変換し正極端子VH−負極端子VL間に出力する交流/直流変換機能も有する。これらの機能の基本的な動作は同じであるため、交流/直流変換についての説明は省略する。
3レベルインバータ2の主回路構成について説明する。3レベルインバータ2は、正極端子VH、負極端子VLが直流電源4の正負端子にそれぞれ接続され、平滑コンデンサCH、CLと、U相ブリッジ回路(SuH,SuL)、V相ブリッジ回路(SvH,SvL)、W相ブリッジ回路(SwH,SwL)と、U相スイッチ回路(SuMH,SuML)、V相スイッチ回路(SvMH,SvML)、W相スイッチ回路(SwMH,SwML)とを備える。
平滑コンデンサCH、CL(以下、単にコンデンサCH、CLと称す)は直列接続され、コンデンサCHの高圧側端子を正極端子VHに、コンデンサCLの低圧側端子を負極端子VLにそれぞれ接続する。また、コンデンサCLとコンデンサCHとの接続点に、直流電源4の中間電位点となる中間電圧端子VMを接続する。
また、U相ブリッジ回路(SuH,SuL)、V相ブリッジ回路(SvH,SvL)、W相ブリッジ回路(SwH,SwL)は、それぞれ直列接続された高圧側スイッチング素子SuH、SvH、SwHと低圧側スイッチング素子SuL、SvL、SwLとから成り、正極端子VH−負極端子VL間に接続される。各高圧側スイッチング素子SuH、SvH、SwHおよび各低圧側スイッチング素子SuL、SvL、SwLは、ダイオードが逆並列接続されたIGBT(Insurated Gate Bipolar Transistor)で構成され、低圧側スイッチング素子SuL、SvL、SwLのエミッタ電極は負極端子VLに、高圧側スイッチング素子SuH、SvH、SwHのコレクタ電極は正極端子VHに接続される。また、高圧側スイッチング素子SuH、SvH、SwHおよび低圧側スイッチング素子の各接続点が、各相のブリッジ回路(SuH,SuL)、(SvH,SvL)、(SwH,SwL)の交流出力端子Vu0、Vv0、Vw0となる。以後、高圧側スイッチング素子SuH、SvH、SwH、低圧側スイッチング素子SuL、SvL、SwLを、単にSuH、SvH、SwH、SuL、SvL、SwLと記載する。
U相スイッチ回路9a、V相スイッチ回路9b、W相スイッチ回路9cは、各相のブリッジ回路(SuH,SuL)、(SvH,SvL)、(SwH,SwL)の交流出力端子Vu0、Vv0、Vw0と中間電圧端子VMとの間にそれぞれ接続される。
各相のスイッチ回路9a、9b、9cは、互いに逆方向に直列接続された2個のスイッチング素子(SuMH,SuML)、(SvMH,SvML)、(SwMH,SwML)から成り、双方向特性を有する。各スイッチング素子SuMH、SuML、SvMH、SvML、SwMH、SwMLは、ダイオードが逆並列接続されたIGBTで構成され、各相のスイッチ回路9a、9b、9cは、2個のIGBTの第1の端子としてのエミッタ電極端子同士を接続して構成する。以後、スイッチング素子SuMH、SuML、SvMH、SvML、SwMH、SwMLを、単にSuMH、SuML、SvMH、SvML、SwMH、SwMLと記載する。
次に、3レベルインバータ2の各スイッチング素子を駆動するためのゲート駆動回路およびゲート駆動電源について説明する。
なお、各スイッチング素子は、ゲート電極端子とエミッタ電極端子との間の電圧に応じて第1の端子としてのエミッタ電極端子と第2の端子としてのコレクタ電極端子との間に流れる主電流が変化する電圧駆動形半導体スイッチング素子である。
低圧側スイッチング素子であるSuL、SvL、SwLのゲート駆動回路では、ゲート制御回路101、105、106とゲート駆動電源VccLとを有し、コンデンサCuL、CvL、CwLが、ゲート駆動電源VccLより供給される電圧を平滑化し、SuL、SvL、SwLを駆動するための低インピーダンスの電圧源として機能する。
また、高圧側スイッチング素子であるSuH、SvH、SwHと双方向特性を有するスイッチ回路9a、9b、9c内のSuML、SuMH、SvML、SvMH、SwML、SwMHとを駆動するためのゲート駆動回路8a、8b、8cは、以下のように構成される。
U相のゲート駆動回路8aは、スイッチ回路9a内のSuML、SuMHを駆動するためのゲート制御回路103、102とゲート駆動電源VccUMとを有し、コンデンサCuMが、ゲート駆動電源VccUMより供給される電圧を平滑化し、SuML、SuMHを駆動するための低インピーダンスの電圧源として機能する。また、U相の高圧側スイッチング素子であるSuHを駆動するためのゲート制御回路104と、抵抗R1およびダイオードD1から成るブートストラップ回路7とを有し、SuMHがオン状態の時に、SuML、SuMHのゲート駆動電源VccUMからブートストラップ回路7によりコンデンサCuHに電力供給する。そして、コンデンサCuHは、電圧を保持し、U相の高圧側スイッチング素子であるSuHを駆動するための低インピーダンスのゲート駆動電圧源として機能する。即ち、SuHのゲート駆動電圧源(コンデンサCuH)は、SuML、SuMHのゲート駆動電源VccUMからブートストラップ回路7により生成される。
V相、W相のゲート駆動回路8b、8cについても、U相のゲート駆動回路8aと同様であり、各スイッチ回路9b、9c内のSvML、SvMH、SwML、SwMHを駆動するためのゲート駆動電源VccVM、VccWMを有し、SvH、SwHのゲート駆動電圧源は、ゲート駆動電源VccVM、VccWMからブートストラップ回路7により生成される。
また、各ゲート制御回路101〜106は、CPUやDSP等で構成される制御回路から入力される低電圧のゲート信号(GuL、GuH、GuML、GuMH、GvL、GvH、GvML、GvMH、GwL、GwH、GwML、GwMH)を、各スイッチング素子(SuL、SuH、SuML、SuMH、SvL、SvH、SvML、SvMH、SwL、SwH、SwML、SwMH)のエミッタ電位基準の信号に電位レベルを変換する機能と、各スイッチング素子をオン/オフ制御するために必要な電圧と電流を供給する駆動機能を備え、入力されるゲート信号がHighの時に各スイッチング素子にオン信号を出力する。
三相フィルタ3は、各スイッチング素子のスイッチングで発生する高周波電圧成分を除去し、滑らかな電圧・電流波形に変換するもので、一般的には、リアクトルやコンデンサで構成される。開閉器6は、系統異常時や太陽電池が発電していない時に、電力変換装置1と三相交流系統5を電気的に切り離すためのものである。
次に、電力変換装置1の通常時の動作について説明する。ここでは、便宜上、U相について説明するが、V相、W相についても同様である。
図2は、3レベルインバータ2の通常時におけるU相部分の動作説明図である。
3レベルインバータ2は、U相電圧指令値Vu(ref)と第1の搬送波Vcar1とを比較し、Vu(ref)がVcar1よりも大きい時にSuHをオン、SuMHをオフする。また、U相電圧指令値Vu(ref)と第2の搬送波Vcar2とを比較し、Vu(ref)がVcar2よりも小さい時にSuLをオン、SuMLをオフする。これにより、交流出力端子Vu0−中間電圧端子VM間に、SuHとSuMLがオン、SuLとSuMHがオフ状態では正の電圧VCHを、SuLとSuMHがオン、SuHとSuMLがオフ状態では負の電圧(−VCL)を、SuHとSuLがオフ、SuMHとSuMLがオン状態ではゼロ電圧を出力する。ここで、電圧VCHはコンデンサCHの端子間電圧、電圧VCLはコンデンサCLの端子間電圧である。
このように、3レベルインバータ2は、正の電圧VCH、ゼロ電圧、負の電圧(−VCL)の3レベルの電圧を出力し、その出力電圧Vumは、U相電圧指令値Vu(ref)の周波数に同期し、PWM(Pulse Width Moduration)制御された電圧となる。そして、電力変換装置1は、3レベルインバータ2の出力を三相フィルタ3を介して出力し、その交流出力は開閉器6を介して三相交流系統5に接続される。
通常時の電力変換装置1の動作では、3レベルインバータ2内のスイッチ回路9aにおける交流出力端子側のスイッチング素子SuMHは、1周期内にオンする期間があり、SuML、SuMHのゲート駆動電源VccUMからブートストラップ回路7によりSuHのゲート駆動電圧源となるコンデンサCuHに電力供給することができる。具体的には、SuMHがオンした時に、SuMHのエミッタ電位とSuHのエミッタ電位がほぼ同じ電位となり、ゲート駆動電源VccUMからコンデンサCuMとコンデンサCuHとの双方に電力供給する。この場合、以下の経路で電流が流れることで、コンデンサCuMからコンデンサCuHに電力供給される。
CuM→R1→D1→CuH→SuMH
これにより、自身のゲート駆動電源を持たない高圧側スイッチング素子SuHを駆動するための駆動電圧が確保できる。
なお、抵抗R1は電流制限抵抗である。ダイオードD1は、SuMHがオフした時に、コンデンサCuHとコンデンサCuMが逆充電されるのを防止する。
次に、電力変換装置1の起動時等、開閉器6がオフ状態、即ち、各交流出力端子Vu0、Vv0、Vw0が開放状態でのコンデンサCuH、CvH、CwH(CvH、CwHはCuHに対応するV相、W相のコンデンサで図示せず)の初期充電の動作について以下に説明する。
以下、U相について説明するが、V相、W相についても同様である。
電力変換装置1の起動時、コンデンサCuHの電圧はゼロ、開閉器6はオフ状態である。ここで、高圧側スイッチング素子と低圧側スイッチング素子とはオフ状態のまま、双方向特性を有するスイッチ回路9a内の交流出力端子側のスイッチング素子SuMHをオン状態にすると、ブートストラップ回路7によって、コンデンサCuMからコンデンサCuHに電力供給される。コンデンサCuHの充電時の電流経路は、通常時と同様である。なお、スイッチ回路9a内のSuMHをオンする際、他方のSuMLを同時にオンさせても良い。
3レベルインバータ2の各相交流出力端子Vu0、Vv0、Vw0の電位は、いずれも中間電圧端子VMと同電位となるため、U−V間電圧、V−W間電圧、W−U間電圧はいずれもゼロとなり、交流出力線や三相フィルタ回路3に電流を流さずに、コンデンサCuH、CvH、CwHに電力供給することができる。
コンデンサCuH、CvH、CwHの電圧が設定値以上になると、高圧側スイッチング素子(SuH、SvH、SwH)をスイッチング動作することが可能となり、電力変換装置1は通常時の動作に移行する。
次に、何らかの異常で電力変換装置1の出力停止命令が与えられ、3レベルインバータ2内の各スイッチング素子のスイッチング動作が停止した時に、コンデンサCuH、CvH、CwHの電圧を保持させる動作について、図3に基づいて以下に説明する。
この場合、開閉器6がオン状態で三相交流系統5が接続されているため、各相交流出力端子Vu0、Vv0、Vw0には、三相交流系統5から電位が印加される。
以下、U相について説明する。
電力変換装置1のU相の交流出力端子Vu0の電位と中間電圧端子VMの電位とを比較し、Vu0の電位がVMの電位よりも低い時に、スイッチ回路9a内の交流出力端子側のSuMHをオンする期間を設ける。このとき、3レベルインバータ2内で、他のスイッチング素子はオフ状態のままとする。SuMHをオン状態にすると、ブートストラップ回路7によって、コンデンサCuMからコンデンサCuHに電力供給される。コンデンサCuHの充電時の電流経路は、通常時と同様である。この時、スイッチ回路9a内の他方のスイッチング素子SuMLのコレクタ−エミッタ間には正の電圧が印加されるが、SuMLはオフ状態のため電流は流れない。
同様に、V相の交流出力端子Vv0の電位が中間電圧端子VMの電位よりも低い時に、SvMHをオンする期間を設け、W相の交流出力端子Vw0の電位が中間電圧端子VMの電位よりも低い時に、SwMHをオンする期間を設ける。
このように、電力変換装置1の各相出力に電流が流れず出力が停止された状態で、コンデンサCuH、CvH、CwHに電力供給することができ、コンデンサCuH、CvH、CwHの電圧、即ち、高圧側スイッチング素子SuH、SvH、SwHを駆動するための駆動電圧VccUH、VccVH、VccWHを、必要な電圧に保持することができる。
このように、この実施の形態では、高圧側スイッチング素子SuH、SvH、SwHは、自身に対するゲート駆動電源を持たず、双方向特性を有するスイッチ回路9a〜9cを構成するスイッチング素子を駆動するためのゲート駆動電源VccUM、VccVM、VccWMからブートストラップ回路7を介した電力供給でゲート駆動電圧源(コンデンサCuH、CvH、CwH)を生成する。このため、ゲート駆動電源の個数を低減でき、4個のゲート駆動電源VccL、VccUM、VccVM、VccWMで12個のスイッチング素子を駆動することができる。これにより、電力変換装置1の回路構成の簡略化が図れ、低コスト化が可能となる。また、ブートストラップ回路7のダイオードD1に印加される電圧は直流電源4の2/1の電圧になるため、素子耐圧の低い低コスト化に適した素子を用いることができる。
また、開閉器6がオフ状態で、高圧側スイッチング素子SuH、SvH、SwHおよび低圧側スイッチング素子SuL、SvL、SwLをオフ状態の時、スイッチ回路9a〜9c内のSuMH、SvMH、SwMHがオンする期間を設ける。このように電力変換装置1を制御することにより、電力変換装置1が起動時などに、高圧側スイッチング素子SuH、SvH、SwHのゲート駆動電圧源(コンデンサCuH、CvH、CwH)を速やかに充電でき、駆動電圧を確保できる。
また、開閉器6がオン状態で、高圧側スイッチング素子SuH、SvH、SwHおよび低圧側スイッチング素子SuL、SvL、SwLがオフ状態の時、三相交流系統5から各相に印加される電位が中間電圧端子VMの電位よりも低い時に、スイッチ回路9a〜9c内のSuMH、SvMH、SwMHがオンする期間を設ける。このように電力変換装置1を制御することにより、電力変換装置1の各交流出力端子Vu0、Vv0、Vw0の入力インピーダンスを高い状態で維持しつつ、ブートストラップ回路7を動作させてゲート駆動電圧源(コンデンサCuH、CvH、CwH)に電力供給できる。
これにより、何らかの異常によって電力変換装置1が交流出力を停止した場合においても、電力変換装置1の交流電流を不用意に流すことなく、高圧側スイッチング素子SuH、SvH、SwHのゲート駆動電圧源(コンデンサCuH、CvH、CwH)の電圧を保持することが可能となる。
なお、何らかの異常で電力変換装置1の出力停止命令が与えられ、3レベルインバータ2内の各スイッチング素子のスイッチング動作が停止した時の電力変換装置1の別例による動作を図4に基づいて以下に説明する。
この場合も、開閉器6がオン状態で三相交流系統5が接続されているため、各相交流出力端子Vu0、Vv0、Vw0には、三相交流系統5から電位が印加される。この各相交流出力端子Vu0、Vv0、Vw0の電位を比較し、Vu0の電位が最も低い時はSuMHのみをオンする期間、Vv0の電位が最も低い時はSvMHのみをオンする期間、Vw0の電位が最も低い時はSwMHのみをオンする期間を設ける。これにより、各交流出力端子Vu0、Vv0、Vw0の電位と中間電圧端子VMの電位とを比較してSuMH、SvMH、SwMHがオンする期間を設ける場合と同様に、電力変換装置1の交流電流を不用意に流すことなく、高圧側スイッチング素子SuH、SvH、SwHのゲート駆動電圧源(コンデンサCuH、CvH、CwH)の電圧を保持することが可能となる。また、中間電圧端子VMの電位を検出するセンサ回路が不要であるため、回路の簡略化、低コスト化が更に促進できる。
実施の形態2.
次に、この発明の実施の形態2による電力変換装置を図に基づいて説明する。
図5は、この発明の実施の形態2による電力変換装置の回路構成を示す図である。図5に示すように、電力変換装置1aは、3レベルインバータ2aと三相フィルタ3とを備え、直流電源4からの直流電力を交流電力に変換して、開閉器6を介して交流負荷としての三相交流系統5に供給する。
なお、この実施の形態2の電力変換装置1aは、上記実施の形態1の電力変換装置1と比較して、3レベルインバータ2aのスイッチ回路10a〜10cの構成、および各スイッチング素子を駆動するためのゲート駆動回路およびゲート駆動電源の構成が異なる。
U相スイッチ回路10a、V相スイッチ回路10b、W相スイッチ回路10cは、各相のブリッジ回路(SuH,SuL)、(SvH,SvL)、(SwH,SwL)の交流出力端子Vu0、Vv0、Vw0と中間電圧端子VMとの間にそれぞれ接続される。
各相のスイッチ回路10a、10b、10cは、2個のIGBTから成るスイッチング素子(SuMH,SuML)、(SvMH,SvML)、(SwMH,SwML)の第2の端子であるコレクタ電極端子同士を接続する逆直列接続により構成され、双方向特性を有する。
次に、3レベルインバータ2aの各スイッチング素子を駆動するためのゲート駆動回路およびゲート駆動電源について説明する。
低圧側スイッチング素子であるSuL、SvL、SwLのゲート駆動回路では、ゲート制御回路101、105、106とゲート駆動電源VccLとを有し、コンデンサCuL、CvL、CwLが、ゲート駆動電源VccLより供給される電圧を平滑化し、SuL、SvL、SwLを駆動するための低インピーダンスの電圧源として機能する。
スイッチ回路10a、10b、10c内のSuML、SvML、SwMLを駆動するためのゲート駆動回路11a、11b、11cは、ゲート制御回路103とゲート駆動電源VccMとを有し、コンデンサCuM、CvM、CwM(CvM、CwMはCuMに対応するV相、W相のコンデンサで図示せず)が、ゲート駆動電源VccMより供給される電圧を平滑化し、SuML、SvML、SwMLを駆動するための低インピーダンスの電圧源として機能する。
また、高圧側スイッチング素子であるSuH、SvH、SwHとスイッチ回路10a、10b、10c内のSuMH、SvMH、SwMHとを駆動するためのゲート駆動回路11d、11e、11fは、以下のように構成される。
U相のゲート駆動回路11dは、SuH、SuMHを駆動するためのゲート制御回路104、102と、SuH、SuMHを駆動するための低インピーダンスの駆動電圧源として機能するコンデンサCuHと、抵抗R1およびダイオードD1から成るブートストラップ回路12とを有し、SuLのゲート駆動電源VccLに接続される。この場合、スイッチ回路10a内のSuMHはエミッタ電極端子が交流出力端子Vu0に接続され、SuHとSuMHとは同じゲート駆動電圧源(コンデンサCuH)が用いられる。そして、SuLがオン状態の時に、ゲート駆動電源VccLからブートストラップ回路12によりコンデンサCuHに電力供給する。即ち、SuH、SuMHを駆動するためのゲート駆動電圧源(コンデンサCuH)は、SuLのゲート駆動電源VccLからブートストラップ回路12により生成される。
具体的には、SuLがオンした時に、SuLとSuMH、SuHとの各エミッタ電位がほぼ同じ電位となり、ゲート駆動電源VccLからコンデンサCuLとコンデンサCuHとの双方に電力供給する。この場合、以下の経路で電流が流れることで、コンデンサCuLからコンデンサCuHに電力供給される。
CuL→R1→D1→CuH→SuL
これにより、自身のゲート駆動電源を持たない高圧側スイッチング素子SuHおよびスイッチ回路10a内のSuMHを駆動するための駆動電圧が確保できる。
なお、抵抗R1は電流制限抵抗である。ダイオードD1は、SuLがオフした時に、コンデンサCuHとコンデンサCuLが逆充電されるのを防止する。
V相、W相のゲート駆動回路11e、11fについても、U相のゲート駆動回路11dと同様であり、SvH、SvMH、SwH、SwMHのゲート駆動電圧源は、ゲート駆動電源VccLからブートストラップ回路12により生成される。
3レベルインバータ2aの通常時の動作は、上記実施の形態1で示した図2と同様である。例えばU相において、通常時の電力変換装置1の動作では、低圧側スイッチング素子SuLは1周期内にオンする期間があり、SuLのゲート駆動電源VccLからブートストラップ回路12によりSuH、SuMHのゲート駆動電圧源となるコンデンサCuHに電力供給することができる。
電力変換装置1aの起動時、コンデンサCuHの電圧はゼロ、開閉器6はオフ状態である時は、SuH、SuMH、SuMLはオフ状態のまま、SuLをオン状態にすると、ブートストラップ回路12によって、コンデンサCuLからコンデンサCuHに電力供給される。各相において同様に動作させると、3レベルインバータ2aの各相交流出力端子Vu0、Vv0、Vw0の電位は、いずれも負極端子VLと同電位となるため、U−V間電圧、V−W間電圧、W−U間電圧はいずれもゼロとなり、交流出力線や三相フィルタ回路3に電流を流さずに、コンデンサCuH、CvH、CwH(CvH、CwHはCuHに対応するV相、W相のコンデンサで図示せず)に電力供給することができる。
コンデンサCuH、CvH、CwHの電圧が設定値以上になると、高圧側スイッチング素子(SuH、SvH、SwH)およびスイッチ回路10a、10b、10c内のSuMH、SvMH、SwMHをスイッチング動作することが可能となり、電力変換装置1aは通常時の動作に移行する。
次に、何らかの異常で電力変換装置1aの出力停止命令が与えられ、3レベルインバータ2a内の各スイッチング素子のスイッチング動作が停止した時に、コンデンサCuH、CvH、CwHの電圧を保持させる動作について、図6に基づいて以下に説明する。
この場合、開閉器6がオン状態で三相交流系統5が接続されているため、各相交流出力端子Vu0、Vv0、Vw0には、三相交流系統5から電位が印加される。この各相交流出力端子Vu0、Vv0、Vw0の電位を比較し、Vu0の電位が最も低い時はSuLのみをオンする期間、Vv0の電位が最も低い時はSvLのみをオンする期間、Vw0の電位が最も低い時はSwLのみをオンする期間を設ける。これらの期間では、SuH、SvH、SwHおよびスイッチ回路10a、10b、10c内のSuMH、SuLH、SvMH、SvLH、SwMH、SwLHはオフ状態を継続する。これにより、ブートストラップ回路12によって、コンデンサCuL、CvL、CwLからコンデンサCuH、CvH、CwHに電力供給される。
SuLがオン状態の時は、U相交流出力端子Vu0と負極端子VLとは、ほぼ同電位となる。同様に、SvLがオン状態の時は、V相交流出力端子Vv0と負極端子VLとは、ほぼ同電位となり、SwLがオン状態の時は、W相交流出力端子Vw0と負極端子VLとは、ほぼ同電位となる。その結果、負極端子VL、正極端子VH、中間電圧端子VMの各電位には、出力電圧の周波数の6倍の成分の電圧脈動が発生する。電圧脈動によって、3レベルインバータ2aの各相交流出力端子Vu0、Vv0、Vw0の電位が中間電圧端子VMの電位よりも高くなる期間が発生するが、スイッチ回路10a〜10c内のSuML、SuMH、SvML、SvMH、SwML、SwMHがオフ状態のため、3レベルインバータ2aの各相の交流出力線には、電流は流れない。
このように、電力変換装置1aの出力が停止された状態で、コンデンサCuH、CvH、CwHに電力供給することができる。このため、コンデンサCuH、CvH、CwHの電圧、即ち、高圧側スイッチング素子SuH、SvH、SwHおよびスイッチ回路10a、10b、10c内のSuMH、SvMH、SwMHを駆動するための駆動電圧VccUH、VccVH、VccWHを、必要な電圧に保持することができる。
以上のように、この実施の形態では、高圧側スイッチング素子SuH、SvH、SwHおよびスイッチ回路10a、10b、10c内のSuMH、SvMH、SwMHは、自身に対するゲート駆動電源を持たず、低圧側スイッチング素子SuL、SvL、SwLを駆動するためのゲート駆動電源VccLからブートストラップ回路12を介した電力供給でゲート駆動電圧源(コンデンサCuH、CvH、CwH)を生成する。このため、ゲート駆動電源の個数を低減でき、2個のゲート駆動電源VccL、VccMで12個のスイッチング素子を駆動することができる。これにより、電力変換装置1aの回路構成の簡略化が図れ、低コスト化が可能となる。
また、開閉器6がオフ状態で、低圧側スイッチング素子SuL、SvL、SwLのみがオンし他のスイッチング素子がオフ状態を継続する期間を設ける。このように電力変換装置1aを制御することにより、電力変換装置1aが起動時などに、高圧側スイッチング素子SuH、SvH、SwHのスイッチ回路10a、10b、10c内のSuMH、SvMH、SwMHのゲート駆動電圧源(コンデンサCuH、CvH、CwH)を速やかに充電でき、駆動電圧を確保できる。
また、開閉器6がオン状態で、高圧側スイッチング素子SuH、SvH、SwHおよびスイッチ回路10a、10b、10c内のSuMH、SuLH、SvMH、SvLH、SwMH、SwLHはオフ状態の時、三相交流系統5から各相に印加される電位を比較し、電位が最も低い相の低圧側スイッチング素子のみをオンする期間を設ける。このように電力変換装置1aを制御することにより、電力変換装置1aの各交流出力端子Vu0、Vv0、Vw0の入力インピーダンスを高い状態で維持しつつ、ブートストラップ回路12を動作させてゲート駆動電圧源(コンデンサCuH、CvH、CwH)に電力供給できる。これにより、何らかの異常によって電力変換装置1aが交流出力を停止した場合においても、電力変換装置1aの交流電流を不用意に流すことなく、高圧側スイッチング素子SuH、SvH、SwHのゲート駆動電圧源(コンデンサCuH、CvH、CwH)の電圧を保持することが可能となる。
この場合、中間電圧端子VMの電位を検出するセンサ回路が不要であるため、回路の簡略化、低コスト化が促進できる。
なお、3レベルインバータ2aが単相で構成される場合は、交流出力端子に負荷側から印加される電位が中間電圧端子VMの電位より低いときに、低圧側スイッチング素子のみをオンする期間を設ける。これにより、高圧側スイッチング素子のゲート駆動電圧源を同様に保持できる。
なお、上記実施の形態1、2では、電力変換装置1、1aの交流側出力に接続される交流負荷として三相交流系統5を用いたが、交流電動機のように、電圧源と負荷インピーダンスで構成された三相負荷でも良く、同様の効果が得られる。
また、3レベルインバータ2、2aを構成する各スイッチング素子をIGBTとして説明したが、MOSFETやバイポーラトランジスタ等の半導体スイッチング素子を用いても同様の効果が得られる。
さらに、スイッチ回路9a〜9c、10a〜10cを双方向特性を有する1つのスイッチング素子で構成することもできる。
実施の形態3.
次に、この発明の実施の形態3による電力変換装置を図に基づいて説明する。
図7は、この発明の実施の形態3による電力変換装置の回路構成を示す図である。図7に示すように、電力変換装置1bは、3レベルインバータ2と各相の単相インバータ20a〜20cと三相フィルタ3とを備え、直流電源4からの直流電力を交流電力に変換して、開閉器6を介して交流負荷としての三相交流系統5に供給する。
なお、この実施の形態3の電力変換装置1bは、上記実施の形態1の電力変換装置1の3レベルインバータ2と三相フィルタ3との間に、単相インバータ20a、20b、20cが設けられたものである。
各単相インバータ20a、20b、20cの主回路構成について以下に説明する。
U相の単相インバータ20aは、4個のスイッチング素子として、ダイオードが逆並列接続されたMOSFET(Metal−Oxide−Semiconductor Field−Effect Transistor)Su1〜Su4(以下、単にSu1〜Su4と記載する)とコンデンサCuとを備える。S1u、Su2およびSu3、Su4はそれぞれ直列接続され、低圧側のSu2、Su4の各ソース電極をコンデンサCuの低圧側端子に、高圧側のSu1、Su3の各ドレイン電極をコンデンサCuの高圧側端子に接続し、フルブリッジインバータを構成している。なお、V相、W相の単相インバータ20b、20cの主回路構成も同様である。
また、各単相インバータ20a、20b、20cの交流出力端子の一方を、3レベルインバータ2の各交流出力端子Vu0、Vv0、Vw0と接続し、他方の交流出力端子Vu1、Vv1、Vw1は三相フィルタ3と開閉器6を介して、三相交流系統5に接続される。
これにより、3レベルインバータ2の出力電圧と単相インバータ20a、20b、20cの出力電圧の合計電圧が、三相交流電圧として三相交流系統5に供給される。
次に、動作について説明する。図8は、この発明の実施の形態3による電力変換装置1bのU相部分の全体動作説明図である。なお、V相、W相についても同様であるため、説明を省略する。
3レベルインバータ2は、電力変換装置1bのU相電圧指令値Vu(ref)が第1の設定値Vthp(>0)よりも大きい時に、SuHとSuMLをオン、SuLとSuMHをオフすることで、交流出力端子Vu0−中間電圧端子VM間に正の電圧VCHを出力する。また、U相電圧指令値Vu(ref)が第2の設定値Vthn(<0)よりも小さい時に、SuLとSuMHをオン、SuHとSuMLをオフすることで、交流出力端子Vu0−中間電圧端子VM間に負の電圧(−VCL)を出力する。U相電圧指令値Vu(ref)がVthn〜Vthpの時は、SuHとSuLはオフすることで、交流出力端子Vu0−中間電圧端子VM間にゼロ電圧を出力する。SuMHはSuHがオフした後、デッドタイムTd経過後にオンし、SuMLはSuLがオフした後、デッドタイムTd経過後にオンする。
このように、3レベルインバータ2のU相の出力電圧Vumは、電力変換装置1bのU相電圧指令値Vu(ref)の周波数に同期した、正の電圧VCH、ゼロ電圧、負の電圧(−VCL)の3種類の電圧を出力する。電力変換装置1bを力率1で運転すると、3レベルインバータ2のU相は、U相を流れる電流の半周期に対して、半周期内央部を含む所定のパルス幅の1パルス電圧を、電流極性と同極性で出力することになる。ここで、電圧VCHはコンデンサCHの端子間電圧、電圧VCLはコンデンサCLの端子間電圧である。第1、第2の設定値Vthp、Vthnは、3レベルインバータ2のコンデンサ電圧VCH、VCLや、U相電圧指令値Vu(ref)、及び、単相インバータ20aのコンデンサCuの電圧VCUに応じて決定される。なお、単相インバータ20aのコンデンサCuの電圧VCUは、コンデンサCH、CLの各端子間電圧VCH、VCLより小さい電圧とする。
単相インバータ20aは、Su2とSu3がオン、Su1とSu4がオフすることで、単相インバータ20aの交流出力端子間(Vu1−Vu0間)に正の電圧VCUを出力する。また、Su1とSu4がオン、Su2とSu3がオフすることで、交流出力端子間(Vu1−Vu0間)に負の電圧(−VCU)を出力する。Su1とSu3がオンでSu2とSu4がオフの時や、Su2とSu4がオンでSu1とSu3がオフの時はゼロ電圧を出力する。このように、単相インバータ20aの出力電圧Vusは、正の電圧VCU、ゼロ電圧、負の電圧(−VCU)の3種類の電圧を出力する。
単相インバータ20aは、電力変換装置1bのU相電圧指令値Vu(ref)と3レベルインバータ2の出力電圧Vumとの差電圧を補うように動作させるため、単相インバータ20aの電圧指令値Vus(ref)は、以下の式(1)で表される。
Vus(ref)=Vu(ref)−Vum ・・・式(1)
また、単相インバータ20aは、電圧指令値Vus(ref)とコンデンサ電圧VCUに応じてPWM制御を行い、Su1〜Su4をスイッチング動作させることで、電圧Vusを出力する。
そして、3レベルインバータ2のU相の出力電圧Vumと単相インバータ20aの出力電圧Vusとの合計電圧Vu1が、三相フィルタ3に入力され、三相フィルタ3の出力として、U端子−中間電圧端子VM間には、高調波成分が除去された正弦波電圧Vuが出力される。
V相、W相についても、各相の電圧指令値に応じた電圧を出力することで、電力変換装置1bのU端子、V端子、W端子には三相交流電圧が出力される。
次に、3レベルインバータ2内のスイッチング素子(SuH、SuL、SuML、SuMH)に流れる電流波形について説明する。交流出力の力率は1とする。なお、この場合もU相のみについて説明するが、V相、W相についても同様である。
図8に示すように、電圧、電流極性が正である0〜π(t0〜t3)において、t0〜t1の期間と、t2〜t3の期間は、SuHとSuLが共にオフのため、SuMLのIGBTとSuMHのダイオードに電流が流れる。電流が流れる半導体素子数は1相あたり2個となるが、電流値は小さいため、この期間の導通損失は比較的小さくなる。t1〜t2の期間は、SuHがオンとなるため、SuHのIGBTのみ電流が流れる。この期間は、電流半周期の内央部を含む期間であり電流値は大きくなるが、電流が流れる半導体素子数は1相あたり1個でSuHのみになるため、この期間の導通損失は最小限に抑えられる。
電圧、電流極性が負であるπ〜2π(t3〜t6)において、t3〜t4の期間と、t5〜t6の期間は、SuHとSuLが共にオフのため、SuMLのダイオードとSuMHのIGBTに電流が流れる。電流が流れる半導体素子数は1相あたり2個となるが、電流値は小さいため、この期間の導通損失は比較的小さくなる。t4〜t5の期間は、SuLがオンとなるため、SuLのIGBTのみ電流が流れる。この期間は、電流半周期の内央部を含む期間であり電流値は大きくなるが、電流が流れる半導体素子数は1相あたり1個でSuLのみになるため、この期間の導通損失は最小限に抑えられる。
次に、3レベルインバータ2内のスイッチング素子(SuH、SuL、SuML、SuMH)がスイッチングする時に発生するサージ電圧について説明する。SuHがスイッチングする時、寄生インダクタンスLuHと電流変化率との積に比例したサージ電圧がSuHに印加される。この場合の寄生インダクタンスLuHは、半導体素子3個(SuH、SuMH、SuML)とコンデンサCH、及び、それらを接続する配線の寄生インダクタンスの総和となる。
この実施の形態では、電力変換装置1bのU相が、U相ブリッジ回路(SuH,SuL)と双方向特性を有するU相スイッチ回路(SuMH,SuML)9aとを備えるため、従来から広く用いられている中性点クランプ式の3レベルインバータに比べてサージ電圧に寄与する配線経路が増加し、寄生インダクタンスLuHが大きくなりやすい。寄生インダクタンスが大きくなると、サージ電圧を素子耐圧以下にするために電流変化率を下げる必要があり、また一般に、電流変化率を下げるとスイッチング損失が増加するものである。しかしながら、3レベルインバータ2は、電力変換装置1bのU相電圧指令値Vu(ref)の周波数に同期した低周波スイッチングにより電圧を出力するため、3レベルインバータ2内のスイッチング素子(SuH、SuL、SuML、SuMH)のスイッチング回数は少なくて済み、スイッチング損失の増大は無視できる。
次に、電力変換装置1b内の3レベルインバータ2および単相インバータ20a〜20cの各スイッチング素子を駆動するためのゲート駆動回路およびゲート駆動電源について説明する。
3レベルインバータ2については、上記実施の形態1と同様であるため、スイッチ回路9a〜9c内のスイッチング素子のゲート駆動電源VccUM、VccVM、VccWMからブートストラップ回路7を介した電力供給で高圧側スイッチング素子SuH、SvH、SwHのゲート駆動電圧源(コンデンサCuH、CvH、CwH)を生成する。このため、4個のゲート駆動電源VccL、VccUM、VccVM、VccWMで12個のスイッチング素子を駆動することができる。
図9は、単相インバータ20aの詳細回路構成を示す図である。以下、U相の単相インバータ20aについて説明するが、V相、W相についても同様である。
単相インバータ20aは、各スイッチング素子Su1、Su2、Su3、Su4を駆動するためのゲート駆動回路21aおよび低圧側のSu2、Su4を駆動するための第2のゲート駆動電源としてのゲート駆動電源VccUSを備える。ゲート駆動回路21aは、ゲート制御回路111〜114と、コンデンサCuS1〜SuS3と、抵抗R2、R3およびダイオードD2、D3から成るブートストラップ回路22a、22bとを有する。
コンデンサCuS2は、ゲート駆動電源VccUSより供給される電圧を平滑化し、Su2、Su4を駆動するための低インピーダンスの電圧源として機能する。そして、Su2がオン状態の時に、ゲート駆動電源VccUSからブートストラップ回路22aによりコンデンサCuS1に電力供給する。即ち、Su1を駆動するためのゲート駆動電圧源(コンデンサCuS1)は、ゲート駆動電源VccUSからブートストラップ回路22aにより生成される。また、Su4がオン状態の時に、ゲート駆動電源VccUSからブートストラップ回路22bによりコンデンサCuS3に電力供給する。即ち、Su3を駆動するためのゲート駆動電圧源(コンデンサCuS3)は、ゲート駆動電源VccUSからブートストラップ回路22bにより生成される。
具体的には、Su2がオン、Su1がオフした時に、Su1、Su2の各ソース電位がほぼ同じ電位となり、ゲート駆動電源VccLからコンデンサCuS1、CuS2に電力供給する。また、Su4がオン、Su3がオフした時に、Su3、Su4の各ソース電位がほぼ同じ電位となり、ゲート駆動電源VccLからコンデンサCuS3、CuS2に電力供給する。この場合、以下の経路で電流が流れることで、コンデンサCuS2からコンデンサCuS1、CuS3に電力供給される。
CuS2→R2→D2→CuS1→Su2
CuS2→R3→D3→CuS3→Su4
これにより、自身のゲート駆動電源を持たない高圧側スイッチング素子Su1、Su3を駆動するための駆動電圧が確保できる。
なお、抵抗R2、R3は電流制限抵抗である。ダイオードD2、D3は、Su2、Su4がオフした時に、コンデンサCuS1とコンデンサCuS3が逆充電されるのを防止する。
電力変換装置1bが通常動作をしている場合、単相インバータ20a内のSu1〜Su4はオン/オフ制御され、Su2、Su4がオンした時に、ゲート駆動電源VccUSからブートストラップ回路22a、22bによりSu1、Su3のゲート駆動電圧源となるコンデンサCuS1、CuS3に電力供給することができる。
電力変換装置1bの起動時等、開閉器6がオフ状態である時は、単相インバータ20a内の低圧側のSu2、Su4をオン状態に、高圧側のSu1、Su3をオフ状態に固定する。これによりゲート駆動電源VccUSからブートストラップ回路22a、22bによりコンデンサCuS1、CuS3に電力供給される。これにより、Su1、Su3のゲート駆動電圧源(コンデンサCuS1、CuS3)を充電でき、Su1〜Su4はスイッチング動作することが可能となる。
また、何らかの異常で電力変換装置1bの出力停止命令が与えられ、開閉器6がオン状態で、各スイッチング素子のスイッチング動作が停止した時も、単相インバータ20a内の低圧側のSu2、Su4をオン状態に、高圧側のSu1、Su3をオフ状態に固定する。この場合も、ゲート駆動電源VccUSからブートストラップ回路22a、22bによりコンデンサCuS1、CuS3に電力供給され、Su1、Su3のゲート駆動電圧源(コンデンサCuS1、CuS3)の電圧を保持することが可能となる。
また、この状態では、単相インバータ20aの出力電圧(Vu0−Vu1間電圧)はゼロとなるため、3レベルインバータ2の交流出力端子Vu0の電位と三相交流系統5のU相電圧Vuはほぼ同じとなる。
上記実施の形態1で示したように、3レベルインバータ2では、開閉器6がオン状態で出力停止する場合、各交流出力端子Vu0、Vv0、Vw0の電位に基づいて制御したが、各交流出力端子Vu0、Vv0、Vw0の電位と三相交流系統5の電圧Vu、Vv、Vwはほぼ同じであるため、三相交流系統5の電圧Vu、Vv、Vwに基づいて上記実施の形態1と同様に制御することができる。
以上のように、この実施の形態では、電流値が大きい期間に3レベルインバータ2内で電流が流れる半導体素子の数を、1相あたり1個のみにできるため、導通損失を低減でき電力変換効率を向上できる。また、電力変換効率の向上により二酸化炭素排出量の削減や、冷却器の簡素化による低コスト化や小型化が可能となる。
また、各相のスイッチ回路9a〜9cを電流が流れる期間は、電流値が比較的小さいため、各相のスイッチ回路9a〜9cを構成するスイッチング素子SuMH,SuML、SvMH,SvML、SwMH,SwMLに電流定格の小さな素子を使用することができ、低コスト化や小型化が可能となる。
また、単相インバータ20aは、PWM制御により、電力変換装置1bのU相電圧指令値Vu(ref)と3レベルインバータ2の出力電圧Vumとの差電圧を補うように電圧を出力するため、電力変換装置1bの出力電圧に含まれる高調波成分が低減できる。また、比較的大きな電圧によるスイッチング動作をする3レベルインバータ2のスイッチング回数は少なく、単相インバータ20aについては、PWM制御により高周波スイッチングするものであるが、比較的小さな電圧によるスイッチングであるため、3レベルインバータ2、単相インバータ20aの双方ともスイッチング損失の増大は抑制される。
また、単相インバータ20aにおいて、高圧側のSu1、Su3を駆動するためのゲート駆動電圧源(コンデンサCuS1、CuS3)は、低圧側のSu2、Su4を駆動するためのゲート駆動電源VccUSからブートストラップ回路22a、22bにより生成するようにしたため、ゲート駆動電源の個数を低減できる。3レベルインバータ2においても、上記実施の形態1と同様にゲート駆動電源の個数を低減できる。これにより、電力変換装置1bは、電力変換効率が向上し、簡略で低コスト化の促進した装置構成が実現できる。
なお、上記実施の形態3では、各相毎に1つの単相インバータ20a、20b、20cを備えるものとしたが、各相毎に複数の単相インバータを3レベルインバータ2に直列接続しても良い。
また、3レベルインバータ2は、電流半周期に対して1パルス電圧を出力するものとしたが、1パルス電圧の両側に、該1パルス電圧に連続してPWM制御による電圧を出力させても良い。これにより、単相インバータ20a、20b、20cの直流電圧を低減することができる。
また、上記実施の形態3では、上記実施の形態1で示した3レベルインバータ2を用いたが、図10に示す電力変換装置1cのように、上記実施の形態2で示した3レベルインバータ2aを用いても良く、同様の効果を有する。
また、上記各実施の形態において、電力変換装置1、1a〜1cの通常時の制御モードと異常時および起動時の制御モードとを記憶し、動作状態に応じて制御モードを切り換えて用いることで、各スイッチング素子の駆動電圧が容易で確実に確保できる。
上記各実施の形態では、電力変換装置1、1a〜1cを三相電力変換装置として説明したが、単相あるいは、その他の複数相であっても良い。
1,1a〜1c 電力変換装置、2,2a 3レベルインバータ、4 直流電源、
5 交流負荷としての三相交流系統、7 ブートストラップ回路、
9a〜9c スイッチ回路、10a〜10c スイッチ回路、
12 ブートストラップ回路、20a〜20c 単相インバータ、
22a,22b 第2のブートストラップ回路、
(SuH,SuL) U相ブリッジ回路、(SvH,SvL) V相ブリッジ回路、
(SwH,SwL) W相ブリッジ回路、
SuH,SvH,SwH 高圧側スイッチング素子、
SuL,SvL,SwL 低圧側スイッチング素子、
Su1,Su3,Sv1,Sv3,Sw1,Sw3 高圧側スイッチング素子、
Su2,Su4,Sv2,Sv4,Sw2,Sw4 低圧側スイッチング素子、
CuH,CuS1,CuS3 駆動電圧源、
VccL,VccUM,VccVM,VccWM ゲート駆動電源、
VccUS 第2のゲート駆動電源、
VH 正極端子、VL 負極端子、VM 中間電圧端子、
Vu0,Vv0,Vw0 交流出力端子。

Claims (12)

  1. 直列接続された高圧側スイッチング素子および低圧側スイッチング素子から成り、直流電源の正負端子間に接続された1あるいは複数個のブリッジ回路と、上記高圧側スイッチング素子および上記低圧側スイッチング素子の接続点である上記各ブリッジ回路の交流出力端子と上記直流電源の中間電位点との間にそれぞれ接続され、1以上のスイッチング素子から成り双方向特性を有するスイッチ回路とを有する3レベルインバータを備えた電力変換装置において、
    上記スイッチ回路内の上記スイッチング素子を駆動するためのゲート駆動電源と、
    上記ゲート駆動電源からの電力供給により上記高圧側スイッチング素子を駆動するための駆動電圧源を生成するブートストラップ回路とを備え、
    上記ブートストラップ回路は、上記スイッチ回路内の所定のスイッチング素子がオン状態の時に、該スイッチング素子を介して上記ゲート駆動電源から上記駆動電圧源に電力供給するものであり、
    上記ブリッジ回路の交流出力端子が開放状態で、上記高圧側スイッチング素子および上記低圧側スイッチング素子がオフ状態の時、上記スイッチ回路内の上記所定のスイッチング素子がオンする期間を設けることを特徴とする電力変換装置。
  2. 直列接続された高圧側スイッチング素子および低圧側スイッチング素子から成り、直流電源の正負端子間に接続された1あるいは複数個のブリッジ回路と、上記高圧側スイッチング素子および上記低圧側スイッチング素子の接続点である上記各ブリッジ回路の交流出力端子と上記直流電源の中間電位点との間にそれぞれ接続され、1以上のスイッチング素子から成り双方向特性を有するスイッチ回路とを有する3レベルインバータを備えた電力変換装置において、
    上記スイッチ回路内の上記スイッチング素子を駆動するためのゲート駆動電源と、
    上記ゲート駆動電源からの電力供給により上記高圧側スイッチング素子を駆動するための駆動電圧源を生成するブートストラップ回路とを備え、
    上記ブートストラップ回路は、上記スイッチ回路内の所定のスイッチング素子がオン状態の時に、該スイッチング素子を介して上記ゲート駆動電源から上記駆動電圧源に電力供給するものであり、
    上記高圧側スイッチング素子および上記低圧側スイッチング素子がオフ状態の時、上記交流出力端子に交流負荷から印加される電位が上記直流電源の中間電位よりも低い時に、上記スイッチ回路内の上記所定のスイッチング素子がオンする期間を設けることを特徴とする電力変換装置。
  3. 直列接続された高圧側スイッチング素子および低圧側スイッチング素子から成り、直流電源の正負端子間に接続された1あるいは複数個のブリッジ回路と、上記高圧側スイッチング素子および上記低圧側スイッチング素子の接続点である上記各ブリッジ回路の交流出力端子と上記直流電源の中間電位点との間にそれぞれ接続され、1以上のスイッチング素子から成り双方向特性を有するスイッチ回路とを有する3レベルインバータを備えた電力変換装置において、
    上記スイッチ回路内の上記スイッチング素子を駆動するためのゲート駆動電源と、
    上記ゲート駆動電源からの電力供給により上記高圧側スイッチング素子を駆動するための駆動電圧源を生成するブートストラップ回路とを備え、
    上記ブートストラップ回路は、上記スイッチ回路内の所定のスイッチング素子がオン状態の時に、該スイッチング素子を介して上記ゲート駆動電源から上記駆動電圧源に電力供給するものであり、
    上記ブリッジ回路を複数個備え、上記高圧側スイッチング素子および上記低圧側スイッチング素子がオフ状態の時、上記各ブリッジ回路の上記交流出力端子に交流負荷から印加される電位が全ての交流出力端子の中で最低である時に、当該交流出力端子に接続される上記スイッチ回路内の上記所定のスイッチング素子がオンする期間を設けることを特徴とする電力変換装置。
  4. 上記スイッチ回路内の上記スイッチング素子は、ゲート端子と主電流が入出力される第1および第2の端子とを有して、上記ゲート端子と上記第1の端子との間の電圧に応じて主電流が変化する電圧駆動形半導体スイッチング素子であり、2個の該スイッチング素子を上記第1の端子同士を接続する逆直列接続により上記スイッチ回路を構成したことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の電力変換装置。
  5. 上記スイッチ回路内の上記所定のスイッチング素子は、上記第2の端子が上記交流出力端子に接続されることを特徴とする請求項に記載の電力変換装置。
  6. 直列接続された高圧側スイッチング素子および低圧側スイッチング素子から成り、直流電源の正負端子間に接続された1あるいは複数個のブリッジ回路と、上記高圧側スイッチング素子および上記低圧側スイッチング素子の接続点である上記各ブリッジ回路の交流出力端子と上記直流電源の中間電位点との間にそれぞれ接続され、1以上のスイッチング素子から成り双方向特性を有するスイッチ回路とを有する3レベルインバータを備えた電力変換装置において、
    上記低圧側スイッチング素子を駆動するためのゲート駆動電源と、
    上記ゲート駆動電源からの電力供給により上記高圧側スイッチング素子および上記スイッチ回路内の所定のスイッチング素子を駆動するための駆動電圧源を生成するブートストラップ回路とを備え、
    上記ブートストラップ回路は、上記低圧側スイッチング素子がオン状態の時に、該低圧側スイッチング素子を介して上記ゲート駆動電源から上記駆動電圧源に電力供給するものであり、
    上記ブリッジ回路の交流出力端子が開放状態で、上記高圧側スイッチング素子および上記スイッチ回路内のスイッチング素子がオフ状態の時、上記低圧側スイッチング素子がオンする期間を設けることを特徴とする電力変換装置。
  7. 直列接続された高圧側スイッチング素子および低圧側スイッチング素子から成り、直流電源の正負端子間に接続された1あるいは複数個のブリッジ回路と、上記高圧側スイッチング素子および上記低圧側スイッチング素子の接続点である上記各ブリッジ回路の交流出力端子と上記直流電源の中間電位点との間にそれぞれ接続され、1以上のスイッチング素子から成り双方向特性を有するスイッチ回路とを有する3レベルインバータを備えた電力変換装置において、
    上記低圧側スイッチング素子を駆動するためのゲート駆動電源と、
    上記ゲート駆動電源からの電力供給により上記高圧側スイッチング素子および上記スイッチ回路内の所定のスイッチング素子を駆動するための駆動電圧源を生成するブートストラップ回路とを備え、
    上記ブートストラップ回路は、上記低圧側スイッチング素子がオン状態の時に、該低圧側スイッチング素子を介して上記ゲート駆動電源から上記駆動電圧源に電力供給するものであり、
    上記ブリッジ回路を複数個備え、上記高圧側スイッチング素子および上記スイッチ回路内のスイッチング素子がオフ状態の時、上記各ブリッジ回路の上記交流出力端子に交流負荷から印加される電位が全ての交流出力端子の中で最低である時に、当該交流出力端子に接続される上記低圧側スイッチング素子がオンする期間を設けることを特徴とする電力変換装置。
  8. 直列接続された高圧側スイッチング素子および低圧側スイッチング素子から成り、直流電源の正負端子間に接続された1あるいは複数個のブリッジ回路と、上記高圧側スイッチング素子および上記低圧側スイッチング素子の接続点である上記各ブリッジ回路の交流出力端子と上記直流電源の中間電位点との間にそれぞれ接続され、1以上のスイッチング素子から成り双方向特性を有するスイッチ回路とを有する3レベルインバータを備えた電力変換装置において、
    上記低圧側スイッチング素子を駆動するためのゲート駆動電源と、
    上記ゲート駆動電源からの電力供給により上記高圧側スイッチング素子および上記スイッチ回路内の所定のスイッチング素子を駆動するための駆動電圧源を生成するブートストラップ回路とを備え、
    上記ブートストラップ回路は、上記低圧側スイッチング素子がオン状態の時に、該低圧側スイッチング素子を介して上記ゲート駆動電源から上記駆動電圧源に電力供給するものであり、
    上記ブリッジ回路を1個のみ備え、上記高圧側スイッチング素子および上記スイッチ回路内のスイッチング素子がオフ状態の時、上記交流出力端子に交流負荷から印加される電位が上記直流電源の中間電位よりも低い時に、上記低圧側スイッチング素子がオンする期間を設けることを特徴とする電力変換装置。
  9. 上記スイッチ回路内の上記スイッチング素子は、ゲート端子と主電流が入出力される第1および第2の端子とを有して、上記ゲート端子と上記第1の端子との間の電圧に応じて主電流が変化する電圧駆動形半導体スイッチング素子であり、2個の該スイッチング素子を上記第2の端子同士を接続する逆直列接続により上記スイッチ回路を構成したことを特徴とする請求項6から請求項8のいずれか1項に記載の電力変換装置。
  10. 上記スイッチ回路内の上記所定のスイッチング素子は、上記第1の端子が上記交流出力端子に接続されることを特徴とする請求項に記載の電力変換装置。
  11. 直列接続された高圧側スイッチング素子および低圧側スイッチング素子を有して成り、上記各ブリッジ回路の交流出力端子にそれぞれ1以上直列接続された単相インバータを備え、
    上記3レベルインバータの出力電圧と上記各単相インバータの出力電圧との総和を出力することを特徴とする請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の電力変換装置。
  12. 上記単相インバータ内の低圧側スイッチング素子を駆動するための第2のゲート駆動電源と、
    上記第2のゲート駆動電源からの電力供給により上記単相インバータ内の高圧側スイッチング素子を駆動するための駆動電圧源を生成する第2のブートストラップ回路とを備え、
    上記第2のブートストラップ回路は、上記単相インバータ内で上記高圧側スイッチング素子がオフ状態で上記低圧側スイッチング素子がオン状態の時に、該低圧側スイッチング素子を介して上記第2のゲート駆動電源から上記駆動電圧源に電力供給することを特徴とする請求項11に記載の電力変換装置。
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