JP5345881B2 - 免震装置用の免震プラグの製造方法及びその製造装置 - Google Patents

免震装置用の免震プラグの製造方法及びその製造装置 Download PDF

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Description

この発明は、免震装置の減衰性能及び変位追従性を向上させ得る免震プラグを製造する方法、並びにかかる製造方法を実施するための製造装置に関する。
従来、ゴム等の粘弾性的性質を有する軟質板と鋼板等の硬質板とを交互に積層した免震構造体が、免震装置の支承等として使用されている。このような免震構造体の中には、例えば、軟質板と硬質板とからなる積層体の中心に中空部を形成し、該中空部に免震プラグが圧入されたものがある。
上記免震プラグとしては、全体が鉛からなるものが使用されることが多く、地震の発生に伴って積層体が剪断変形する際に、かかる免震プラグが塑性変形することで振動のエネルギーを吸収する。しかしながら、鉛は、環境負荷が大きく、また、廃却時等に要するコストが大きい。そのため、鉛の代替材料を用いても、充分な減衰性能、変位追従性等を有する免震プラグの開発が試みられている。
例えば、特許文献1には、鉛免震プラグに代えて、積層体の中空部に塑性流動材及び硬質充填材からなり、硬質充填材の隙間を塑性流動材で充填するようにした粉体材料を封入した免震装置が提案されている。かかる免震プラグは、鉛免震プラグと同様、長期の使用に際しても、その減衰性能及び変位追従性が安定して確保される。なお、塑性流動材としては、天然ゴムやアクリルゴムなどがあり、硬質充填材としては、ステンレス鋼粉、鉄粉などの金属粉体などがある。かかる免震プラグは、金型内に充填された粉体材料を加圧方向に直交する平面状の加圧面を有するスタンパにより所定の面圧にて加圧成形することで製造される。
特開2006−316990号公報
特許文献1に記載の免震プラグを具える免震装置は、鉛からなる免震プラグを使用することなく、減衰特性及び変位追従性が長期にわたり安定して確保されているものの、近年の建設物の大型化、高層化を背景に、免震装置の更なる性能向上が求められており、そのことから、免震装置の減衰特性及び変位追従性の更なる向上が希求されている。また、特許文献1には、この免震プラグの製造方法についても言及されているが、一般的な粉体材料の加圧成形法の域を出るものではない。
そこで、この発明の目的は、これまで充分に着目、検討されてこなかった免震プラグの製造方法について改良を図ることにより、材料に鉛を使用することなく、免震装置の減衰性能及び変位追従性を更に向上させ得る免震プラグを有利に製造する方法を提供することにある。また、この発明の更なる目的は、かかる製造方法を実施し得る免震プラグの製造装置を提供することにある。
前記目的を達成するため、第一発明は、金型内に充填された粉体材料に加圧成形を行って免震装置用の免震プラグを成形する免震プラグの製造方法であって、かかる粉体材料の流動を伴う加圧成形を複数回行い、かかる粉体材料の流動を伴う加圧成形を行う度に、粉体材料の受圧面の形状を異なる形状に変形させることを特徴とする免震プラグの製造方法である。
更に、第一発明において、粉体材料の流動を伴う加圧成形を行った後、製品として所望される形状に該粉体材料を加圧成形することが好ましい。
更にまた、粉体材料を二方向から挟んで加圧成形することが好ましい。
加えて、第一発明において、粉体材料は、塑性流動材及び硬質充填材からなることが好ましい。
発明は、粉体材料が充填される金型、及び該金型内の粉体材料を加圧成形するスタンパを具える、免震装置用の免震プラグの製造装置であって、スタンパを複数具え、かかる複数のスタンパは、粉体材料に接触する加圧面の形状が夫々異なることを特徴とする免震プラグの製造装置である。
また、第発明において、さらに前記粉体材料を製品として所望される形状に加圧成形し得る形状の加圧面を有するスタンパを具える免震プラグの製造装置であることが好ましい。
更に、第発明において、スタンパは、加圧方向において対向する一対のスタンパであることが好ましい。
この発明によれば、鉛の代替材料である粉体材料を用いて、これを加圧成形する際に、該粉体材料の流動が強制されるために、空気含有率の小さい成形品を得ることができる。従って、免震装置の減衰性能及び変位追従性の向上に大きく寄与する免震プラグを提供することが可能となる。また、空気含有率の小さな免震プラグを製造するために適した製造装置を提供することが可能となる。
(a)〜(h)は、この発明に従う免震プラグの製造工程を示した図である。 (a)は、本実施形態に従って製造された免震プラグを圧入した免震装置の上面図であり、(b)は、かかる免震装置の断面図である。 (a)〜(g)は、本実施形態に係るその他の免震プラグの製造工程を示した図である。 (a)は、充分に圧縮されていない粉体材料の硬質充填材の相互配置を示した図であり、(b)は、充分に圧縮された粉体材料の硬質充填材の相互配置を示した図である。 (a)〜(h)は、本実施形態に係るその他の免震プラグの製造工程にて使用される種々の形状の加圧面を有するスタンパを示した図である。 (a)〜(h)は、本実施形態に係るその他の免震プラグの製造工程を示した図である。 (a)〜(h)は、本実施形態に係るその他の免震プラグの製造工程を示した図である。 (a)〜(h)は、実施例免震プラグの製造工程を示した図である。
次に、図面を参照しつつ、この発明の実施形態を説明する。図1(a)〜(h)は、本実施形態に係る免震プラグの製造工程を示した図である。図2(a)は、本実施形態に従って製造された免震プラグを圧入した免震装置の上面図であり、図2(b)は、かかる免震装置の断面図である。図4(a)は、充分に圧縮されていない粉体材料の硬質充填材の相互配置を示した図であり、図4(b)は、充分に圧縮された粉体材料の硬質充填材の相互配置を示した図である。図5(a)〜(h)は、本実施形態に係るその他の免震プラグの製造工程にて使用される種々の形状の加圧面を有するスタンパを示した図である。図3(a)〜(g)、図6(a)〜(h)及び図7(a)〜(h)は、本実施形態に係るその他の免震プラグの製造工程を示した図である。
本実施形態に係る免震プラグの製造装置1は、図1に示すように、塑性流動材A及び硬質充填材Bからなる粉体材料2が充填される円筒形状の金型3、並びにかかる金型3内の粉体材料2を加圧する加圧面4a、4bを夫々有する2種のスタンパ5a、5bを具える。図1(a)〜(e)に示すスタンパ5aは、スタンパ5aの軸線Xを中心に回転可能であり、その先端領域が縮径した階段形状の加圧面4aを有する階段スタンパ5aである。また、図1(f)〜(g)に示す別のスタンパ5bは、加圧方向に直交する平面状の加圧面4bを有する平面スタンパ5bである。かかる製造装置を用いて、図1(a)〜(h)の製造工程に示すように、金型3内に充填された粉体材料2を、階段スタンパ5a及び平面スタンパ5bにより加圧することにより免震装置用の免震プラグ6を成形する。以下にその詳細を説明する。
はじめに、図1(a)に示すように、金型3内に免震プラグ6の材料となる塑性流動材A及び硬質充填材Bからなる粉体材料2を充填する。次いで、図1(b)に示すように、階段スタンパ5aを矢印の方向に移動させて、階段形状の加圧面4aにより粉体材料2の流動を促しつつ加圧成形し、粉体材料2の受圧面7の形状を、加圧面4aの形状に対応する形状に変形させる。そして、図1(c)に示すように、階段スタンパ5aの加圧方向とは反対の方向に引き上げてから、階段スタンパ5aの軸線Xを中心に、例えば、180°回転させることにより、図1(d)に示すように、最初の加圧成形にて与えられた受圧面7に対向する加圧面4aの形状を初回とは異なる形状に変更させる。それから、図1(d)に示すように、再度、階段スタンパ5aを矢印の方向に移動させて、加圧面4aにより粉体材料2の受圧面7を加圧成形し、粉体材料2の流動を促しつつ、粉体材料2の受圧面7の形状を初回とは異なる加圧面4aの形状に対応する形状に変形させる。上記工程により、粉体材料2の流動が強く促される結果、空気含有率を小さくした免震プラグ6が得られる。このように加圧成形された免震プラグ6は、免震装置8への圧入に供することもできるが、図1(f)〜(g)に示す工程によって加圧成形することが好ましい。すなわち、図1(e)に示す工程の後、図1(f)に示すように、階段スタンパ5aを、スタンパ5bの加圧方向に直交する平面状の加圧面4bを有する平面スタンパ5bに置き換え、それを用いて免震プラグ6を加圧成形し、免震プラグ6の形状を整える(加圧方向に直交する平面状とする)。そして、免震プラグ6は、金型3から抜き出され、免震装置8へ圧入される。かかる免震装置8としては、例えば、図2(a)及び図2(b)に示すように、ゴム板9と鋼板10とを交互に積層した積層体11と、その積層体11の中央に配置した免震プラグ6とを具えるものがある。
なお、上記した図1(f)〜(h)の工程に替えて、以下の工程により、免震プラグ6の受圧面7の形状を加圧方向に直交する平面状とすることもできる。すなわち、図3(a)〜(e)に示す工程(図1(a)〜(e)の工程と同一の工程)の後、図3(f)に示すように、粉体材料2を、金型3から抜き出し、図3(f)に示す点線に沿って、粉体材料2の突出した部分12を切断することにより、粉体材料2の形状を整え(加圧方向に直交する平面状とし)、図3(g)に示すような免震プラグ6の成形が完了する。そして、かかる免震プラグ6が免震装置8へ圧入される。
一般に、免震プラグの減衰性能及び変位追従性を向上させるには、プラグ内の空気含有率を小さくすることが有効である。しかし、粉体材料が、ゴムなどの粘性を有する塑性流動材を含む場合、粉体材料の流動性が低下するので、従来の製造方法により粉体材料を加圧成形しても粉体材料内の空気が抜けにくく、その空気含有率を低減させることが難しい。従来の免震プラグの製造方法では、平面スタンパにより粉体材料を所定の面圧にて加圧して免震プラグを成形していたことから、受圧面から離間するほどに、粉体材料に負荷される圧縮力が小さくなる。そのことに伴い、受圧面から離間するほどに、粉体材料の空気含有率が大きくなっていた。また、粉体材料と金型の壁面との摩擦により、金型側にある粉体材料ほど動きが拘束され、流動が抑制される。そのことから、スタンパにより加圧しても金型側の粉体材料が充分に圧縮されずに、金型の壁面に近いほどに、粉体材料の空気含有率が大きくなっていた。
すなわち、粉体材料の相互配置は、粉体材料が充分に流動しないことから、図4(a)に示すように、粉体材料相互間の隙間が大きく、空気の残留し易い配列となっていた。その対策として、発明者は、粉体材料の流動を促し、粉体材料間の隙間を小さくして、粉体材料を図4(b)に示すような空気が残留し難い最密配置とすることにより、免震プラグの空気含有率を小さくし得ることを見出した。
粉体材料の流動を促し、免震プラグの空気含有率を小さくすることを達成する手段として、上述の製造方法を採用した。上述したような製造工程により粉体材料2を複数回加圧成形すると、粉体材料2の流動が大きく促され、粉体材料2間の隙間が小さくなるため、粉体材料2全体が図4(b)に示すような配置となる。その結果、免震プラグ6の空気含有率が小さくなり、かかる免震プラグ6を圧入した免震装置は、減衰性能及び変位追従性がともに向上する。
なお、スタンパ5の加圧面4の形状は、加圧成形時に粉体材料2を変形させ、粉体材料2の流動を促し得る形状である限りは、特に限定されるものでは無く、例えば、図5(a)に示すように、加圧面4をその先端に向かって徐々に縮径するような形状としたり、図5(b)に示すように、加圧面4の外周部が中央部よりも加圧方向に突出した形状としたり、図5(c)に示すように、加圧面4が加圧方向に対し傾斜した形状としたり、図5(d)に示すように、加圧面4が加圧方向に対し部分的に傾斜した形状としたり、図5(e)に示すように、加圧面4をその先端に向かって段階的に縮径するような階段形状としたり、図5(f)に示すように、加圧面4に複数の針状突起を設けたような形状としたり、図5(g)に示すように、加圧面4が加圧方向に対し複数回した形状としたり、図5(h)に示すように、加圧面4を半球形状としたりできる。
また、副次的な効果ではあるが、図1に示す製造工程では、図3に示す製造工程のように粉体材料2を切断する工程が無いことから、かかる切断により発生する粉体材料2の廃棄部分が無く、免震プラグの製造に際し、粉体材料を無駄なく使用することができるので、免震プラグ6の生産コストを削減する観点から好ましい。
なお、粉体材料2を構成する塑性流動材Aに含まれる物質としては、(天然ゴム、ポリブタジエンゴム、アクリルゴム、シリコンゴム、ポリウレタン、ウレタン系エラストマーなどの)エストラマー成分、(ロジン樹脂、フェノール樹脂などの)樹脂、カーボンブラック、(フタル酸、マレイン酸、クエン酸などの)可塑剤、(ヒマシ油、アマニ油、ナタネ油などの)軟化材などが挙げられる。また、硬質充填材Bに含まれる物質としては、銅粉、ステンレス鋼粉、ジルコニウム粉、タングステン粉、青銅粉、アルミニウム粉、ニッケル粉、モリブデン粉、チタン粉、鉄粉などの金属粉体や金属化合物が挙げられる。なお、塑性流動材Aと硬質充填材Bの夫々について選定される材料の組成、含有率、組み合わせ等は、免震プラグ6に所望される性能に応じて適宜変更することができる。勿論、粉体材料2が、塑性流動材Aと硬質充填材Bとを組み合わせたものに限定されないことには留意されたい。
また、図6の製造工程に示すように、対向する一対のスタンパ(図示例では、階段スタンパ5a及び5a’の組み合わせ、並びに、平面スタンパ5b及び5b’の組み合わせ)を用いて、粉体材料2を挟み込むように二方向から加圧成形することが好ましい。図6(a)〜(e)に示すように、加圧面4a、4a’を夫々有する一対の階段スタンパ5a、5’aを用いて、二方向から粉体材料2を加圧成形すると、図1に示すような単一の階段スタンパ5aにより一方向から粉体材料2を加圧成形する場合に比べ、粉体材料2の流動が更に促されることから、粉体材料2の空気含有率を更に小さくすることが可能となる。そして、図6(f)〜(g)に示すように、加圧面4b、4b’を夫々有する一対の平面スタンパ5b、5b’を用いて、粉体材料2を加圧することにより、図1に示すような単一の平面スタンパ5bにより一方向から粉体材料2を加圧する場合に比べ、粉体材料2の流動が更に促され、かつ、粉体材料2の受圧面7の形状が平面状に成形されるため、空気含有率を更に小さくした免震プラグ6(図6(h))を製造することが可能となる。かかる免震プラグ6を具える免震装置8は、減衰性能及び変位追従性が更に向上する。また、図1に示すように一方向から加圧成形するよりも、複数方向から加圧成形する方が、粉体材料を所望の空気含有率とすることに要する時間が短縮されるため、免震プラグ6の生産性を向上することとなる。
なお、異なる形状の加圧面4を有する複数のスタンパ5を並列配置し、この列に沿って金型3を移動させ、かかる複数のスタンパ5を用いて順次粉体材料2を加圧成形することにより、免震プラグ6を製造するような装置構成とすることが可能である。あるいは、逆に、金型3の位置を固定し、前記並列させたスタンパ5を順次移動させて、それらスタンパ5を用いて粉体材料2を連続的に加圧成形することにより、免震プラグ6を製造するような装置構成とすることも可能である。後者の装置構成は省スペース化の観点から好ましい。
なお、上述したところは、この発明の実施形態の一部を示したにすぎず、この発明の趣旨を逸脱しない限り、これらの構成を相互に組み合わせたり、種々の変更を加えたりすることができる。例えば、図示例の製造工程では、粉体材料2の受圧面7を異なる形状に2〜3回圧縮変形させて免震プラグ6を製造しているが、所望の空気含有率に応じて、かかる圧縮工程を更に繰り返し実施することも可能である。また、図示例の製造工程では、階段スタンパ5a及び平面スタンパ5bの2種類のスタンパ5を用いて粉体材料2を加圧成形しているが、図7(a)〜(h)の製造工程に示すように、粉体材料2を加圧成形するスタンパ5の種類を更に増やすことも可能である。この製造工程では、階段スタンパ5a及び平面スタンパ5bに加え、図7(e)〜(f)に示すように、加圧方向に対し傾斜した加圧面4cを有する傾斜スタンパ5cを更に使用している。このとき、図示は省略するが、階段スタンパ5aをその軸線Xを中心に回転させることで向きを変え、結果として加圧面4aの形状を異なる形状とし、階段スタンパ5aにより粉体材料2を複数回加圧成形することも可能である。
次に、特許文献1に記載の平面スタンパを使用して製造した免震プラグ(従来例免震プラグ)、及び図8に示したところに従うこの発明の製造方法を用いて製造した免震プラグ(実施例免震プラグ)を夫々試作し、それらの性能評価を行ったので、以下に説明する。
従来例免震プラグは以下に説明する方法により製造した。はじめに、計算比重が5.54g/cmであり、表1に示す組成を有する塑性流動材及び硬質充填材からなる粉体材料を、内径が43.6mmの円筒状の金型内に充填し、次いで、かかる粉体材料を、スタンパの加圧方向に直交する平面状の加圧面を有する平面スタンパにより、58.8MPaの面圧にて粉体材料を加圧変形させることで製造した。なお、かようにして製造された免震プラグの直径は43.6mmであり、高さは68.0mmである。製造された免震プラグの空気含有率は、金型内に充填される粉体材料の計算比重に対する、製造された免震プラグの実比重から算出した。
また、実施例免震プラグは、以下に説明する方法により製造した。はじめに、図8(a)に示すように、計算比重が5.54g/cmであり、表1に示す組成を有する塑性流動材及び硬質充填材からなる粉体材料を、内径が43.6mmの円筒状の金型内に充填する。それから、図8(b)〜(c)に示すように、スタンパの軸線方向に対し60°にて傾斜してなる加圧面を有する傾斜スタンパであって、対向する一対の傾斜スタンパを用いて、かかる粉体材料を、夫々のスタンパにより29.4MPaの面圧(併せて、58.8MPa)にて挟み込んで加圧成形する。次いで、図8(d)に示すように、かかる傾斜スタンパを加圧する方向とは反対の方向に引き上げてから、傾斜スタンパの軸線Xを中心に180°回転させることで、受圧面に対向する加圧面の形状を異なる形状に変更させる。そして、図8(e)に示すように、加圧面が異なる形状となった傾斜スタンパにより粉体材料を加圧成形する。その後、図8(f)〜(g)に示すように、かかる傾斜スタンパを、加圧方向に直交する平面状の加圧面を有する平面スタンパと交換してから、かかる平面スタンパを用いて粉体材料を加圧成形し、粉体材料の受圧面を平面化させることにより、免震プラグ(図8(h))を製造した。なお、かようにして製造された免震プラグの直径は43.6mmであり、高さは57.4mmである。製造された免震プラグの空気含有率は、金型内に充填される粉体材料の計算比重に対する、製造された免震プラグの実比重から算出した。
Figure 0005345881
*1 (天然ゴム)
未加硫、RSS#4
*2 (ポリブタジエンゴム(低シス))
未加硫、旭化成製「ジエンNF35R」
*3 カーボンブラック
ISAF、東海カーボン製「シースト6P」
*4 樹脂
日本ゼオン製「ゼオファイン」、新日本石油化学製「日石ネオポリマー140」、丸善石油化学製「マルカレッツM−890A」、「ゼオファイン」:「日石ネオポリマー140」:「マルカレッツM−890A」=40:40:20(質量比)
*5 可塑剤
ジオクチルアジペート(DOA)
*6 その他の配合剤
亜鉛華、ステアリン酸、老化防止剤[住友化学製「アンステージ6C」、ワックス[新日本石油製「プロトワックス1」]、亜鉛華:ステアリン酸:老化防止剤:ワックス=4:5:3:1(質量比)
その結果、従来例の免震プラグの実比重が4.44g/cmとなり、その空気含有率が19.7%であったのに対し、実施例の免震プラグの実比重が4.93g/cmとなり、その空気含有率が11.4%まで小さくなっていた。
以上の説明から明らかなように、この発明によって、材料に鉛を使用することなく、免震装置の減衰性能及び変位追従性を向上させ得る免震プラグの製造方法、並びにかかる製造方法を実施し得る免震プラグの製造装置を提供することが可能となった。
1 免震プラグの製造装置
2 粉体材料
3 金型
4 加圧面
4a、4a’ 階段スタンパの加圧面
4b、4b’ 平面スタンパの加圧面
4c、4c’ 傾斜スタンパの加圧面
5 スタンパ
5a、5a’ 階段スタンパ
5b、5b’ 平面スタンパ
5c、5c’ 傾斜スタンパ
6 免震プラグ
7 受圧面
8 免震装置
9 ゴム板
10 鋼板
11 積層体
12 粉体材料の突出した部分
A 塑性流動材
B 硬質充填材

Claims (7)

  1. 金型内に充填された粉体材料に加圧成形を行って免震装置用の免震プラグを成形する免震プラグの製造方法において、
    該粉体材料の流動を伴う加圧成形を複数回行い、
    前記粉体材料の流動を伴う加圧成形を行う度に、該粉体材料の受圧面の形状を異なる形状に変形させることを特徴とする免震プラグの製造方法。
  2. 前記粉体材料の流動を伴う加圧成形を行った後、製品として所望される形状に該粉体材料を加圧成形する、請求項1に記載の免震プラグの製造方法。
  3. 前記粉体材料を二方向から挟んで加圧成形する、請求項1又は2に記載の免震プラグの製造方法。
  4. 前記粉体材料は、塑性流動材及び硬質充填材からなる、請求項1〜のいずれか一項に記載の免震プラグの製造方法。
  5. 粉体材料が充填される金型、及び該金型内の粉体材料を加圧成形するスタンパを具える、免震装置用の免震プラグの製造装置において、
    前記スタンパを複数具え、該複数のスタンパは、前記粉体材料に接触する加圧面の形状が夫々異なることを特徴とする免震プラグの製造装置。
  6. 請求項において、さらに前記粉体材料を製品として所望される形状に加圧成形し得る形状の加圧面を有するスタンパを具える免震プラグの製造装置。
  7. 前記スタンパは、加圧方向において対向する一対のスタンパである、請求項5又は6に記載の免震プラグの製造装置。
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