JP5345531B2 - 顆粒状カルボキシル基含有重合体粒子の製造方法および顆粒状カルボキシル基含有重合体粒子 - Google Patents

顆粒状カルボキシル基含有重合体粒子の製造方法および顆粒状カルボキシル基含有重合体粒子 Download PDF

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Description

本発明は、顆粒状カルボキシル基含有重合体粒子の製造方法およびそれにより得られる顆粒状カルボキシル基含有重合体粒子に関する。さらに詳しくは、化粧品等の増粘剤として好適に使用しうる顆粒状カルボキシル基含有重合体粒子の製造方法およびそれにより得られる顆粒状カルボキシル基含有重合体粒子に関する。
化粧品等の増粘剤、パップ剤等の保湿剤、乳化剤や懸濁物等の懸濁安定剤等に用いられるカルボキシル基含有重合体としては、架橋型カルボキシル基含有重合体やアルキル変性カルボキシル基含有重合体等が知られており、架橋型カルボキシル基含有重合体としては、例えば、アクリル酸等のα,β−不飽和カルボン酸とポリアリルエーテルとの共重合体(特許文献1参照)、α,β−不飽和カルボン酸とヘキサアリルトリメチレントリスルホンとの共重合体(特許文献2参照)、α,β−不飽和カルボン酸とグリシジルメタクリレート等との共重合体(特許文献3参照)、α,β−不飽和カルボン酸とペンタエリスリトールアリルエーテルとの共重合体(特許文献4、特許文献5および特許文献6参照)、α,β−不飽和カルボン酸と(メタ)アクリル酸エステルとペンタエリスリトールアリルエーテルとの共重合体(特許文献7および特許文献8参照)等が知られている。
アルキル変性カルボキシル基含有重合体としては、例えば、ポリアクリル酸あるいは(メタ)アクリル酸と(メタ)アクリル酸アルキルエステルの共重合体等が知られており、具体的には、例えば、特定量のオレフィン系不飽和カルボン酸単量体と特定量の(メタ)アクリル酸アルキルエステル(アルキル基の炭素数が10〜30)とを反応させた共重合体(特許文献9参照)、オレフィン系不飽和カルボン酸単量体と(メタ)アクリル酸アルキルエステル(アルキル基の炭素数が8〜30)とを反応させた共重合体(特許文献10参照)等が知られている。
架橋型カルボキシル基含有重合体、アルキル変性カルボキシル基含有重合体等からなるカルボキシル基含有重合体粒子を前記の用途に使用するためには、まずカルボキシル基含有重合体粒子の均一な水分散液を調製し、その後アルカリで中和して0.1〜1質量%程度の中和粘稠液とする必要がある。しかしながら、前記カルボキシル基含有重合体粒子は、通常、微粉末であるため水に分散させる際に塊状物(ママコ)を生じやすい。いったんママコが生成すると、その表面にゲル状の層が形成されるため、その内部に水が浸透する速度が遅くなり、均一な水分散液を得ることが困難となるという欠点がある。
したがって、カルボキシル基含有重合体粒子の水分散液を調製する場合には、ママコの生成を防ぐために、カルボキシル基含有重合体粒子の粉末を水中に高速撹拌下で徐々に添加するという生産効率が悪い操作を必要とし、場合によってはママコの生成を防止するために特殊な溶解装置を必要とする。
また、前記カルボキシル基含有重合体粒子は、微粉末でかつ帯電しやすいため粉立ちが激しい。したがって、前記カルボキシル基含有重合体粒子は取り扱いが難しいばかりでなく、作業環境上好ましくないという欠点がある。さらにカルボキシル基含有重合体粒子の微粉末は嵩密度が小さく輸送コストの増加や保管場所を多く必要とする等の問題があった。
そのため、顆粒状のカルボキシル基含有重合体粒子が待ち望まれている。
通常、粉体の顆粒化には造粒機が用いられる。造粒機は造粒方法から混合造粒、強制造粒、熱利用造粒に大別される。
混合造粒用の造粒機としては、流動層造粒機や転動造粒機といったものが挙げられ、気流や撹拌翼、転動等により粉体を流動させ、バインダーとなる液体を粉体へ均一に噴霧し顆粒体を製造する。これら混合造粒用造粒機をカルボキシル基含有重合体粒子に応用しようとした場合、カルボキシル基含有重合体粒子は非常に粒子径が細かく、嵩密度が小さいため気流や撹拌翼、転動により流動させることが困難である。またバインダーとして使用する液体は、水または極性有機溶媒が好ましいが、カルボキシル基含有重合体粒子を流動させながら水または極性有機溶媒を噴霧するとカルボキシル基含有重合体粒子が粘着性を帯び造粒機の内壁やバインダーを噴霧するノズルに付着したり、カルボキシル基含有重合体粒子同士がくっついて大きな塊を形成したりする。
強制造粒用の造粒機としては、圧縮成形造粒機、押し出し造粒機といったものを挙げることができる。カルボキシル基含有重合体粒子を、強制造粒を利用して顆粒化した例としては、微粉末を圧縮成形装置にて圧縮し、粉砕する方法(特許文献11参照)等がある。しかしながらこの方法は、圧縮成形装置の圧力により、カルボキシル基含有重合体粒子が過度に圧縮され、得られる顆粒状カルボキシル基含有重合体粒子の水への膨潤性が悪化する等の問題を有している。
熱利用造粒用の造粒機としては、スプレードライヤーを挙げることができる。しかしながらこれはカルボキシル基含有重合体粒子をスプレー可能な粘度まで水または有機溶媒等で希釈する必要があり経済的でない上に、得られる顆粒が多孔質でないために水への溶解性が悪くなる等の問題を有している。
一方、上記の造粒機を使わない顆粒化方法として、例えば高分子凝集剤の微粉末と水蒸気の湯気とを接触させて造粒する方法(特許文献12参照)、水溶性高分子微粉末を有機溶剤に分散させた後、水を添加し造粒する方法(特許文献13参照)、微粉状の水溶性高分子物質に滑剤と水とを同時的かつ連続的に供給し、ゲル体に造粒した後、粉砕する方法(特許文献14参照)等が知られている。しかしながらカルボキシル基含有重合体粒子は、(1)水蒸気の湯気が結露した水がカルボキシル基含有重合体粒子と接触すると、カルボキシル基含有重合体粒子が水に膨潤し最終的に得られる顆粒が無孔質となることから水への溶解性が悪くなること、また粉体を落下させて水蒸気の湯気と接触させる方法では、カルボキシル基含有重合体粒子は流動性が悪く均一に落下させることが困難であるとともに、粉体を落下させる際に大量の粉塵が発生するおそれがあること、(2)有機溶剤に分散させた後に水を添加したときに含水したゲルが塊状化するといった問題が生じること、(3)使用用途によっては不要な滑剤を含んでおり、かつゲル体を経て造粒されることから、得られる顆粒が多孔質でないために水への溶解性が悪くなること、等の問題を有しているため、これらの方法を適用することは困難であった。
米国特許第2,923,629号明細書 米国特許第2,958,679号明細書 特開昭58−84819号公報 米国特許第5,342,911号明細書 米国特許第5,663,253号明細書 米国特許第4,996,274号明細書 特公平5−39966号公報 特公昭60−12361号公報 特開昭51−6190号公報 米国特許第5,004,598号明細書 国際公開第03/016382号パンフレット 特開昭52−2877号公報 特開昭52−136262号公報 特開平3−143605号公報
本発明の課題は、嵩密度が大きく、かつ水に膨潤しやすい顆粒状カルボキシル基含有重合体粒子を簡便に製造する方法を提供することにある。
本発明は、カルボキシル基含有重合体粒子を、特定の含液率となるように極性有機溶媒を吸液させることにより凝集体となし、引き続きこれを乾燥し、粉砕することにより、顆粒状カルボキシル基含有重合体粒子が得られることを見出し完成された。すなわち、本発明は、
項1.カルボキシル基含有重合体粒子を作製する工程、
前記カルボキシル基含有重合体粒子を含液率が5〜25質量%となるように極性有機溶媒の蒸気下に保持して前記極性有機溶媒を吸液させることにより、前記カルボキシル基含有重合体粒子の凝集体を作製する工程、
および、前記カルボキシル基含有重合体粒子の凝集体を乾燥した後、粉砕する工程、
を有することを特徴とする顆粒状カルボキシル基含有重合体粒子の製造方法。
項2.カルボキシル基含有重合体粒子を作製する工程において、α,β−不飽和カルボン酸類と、エチレン性不飽和基を2個以上有する化合物とを、ラジカル重合開始剤の存在下、不活性溶媒中で重合させることにより、架橋型カルボキシル基含有重合体粒子を作製することを特徴とする項1記載の顆粒状カルボキシル基含有重合体粒子の製造方法。
項3.カルボキシル基含有重合体粒子を作製する工程において、α,β−不飽和カルボン酸類と、アルキル基の炭素数が10〜30である(メタ)アクリル酸アルキルエステルとを、ラジカル重合開始剤の存在下、不活性溶媒中で重合させることにより、アルキル変性カルボキシル基含有重合体粒子を作製することを特徴とする項1記載の顆粒状カルボキシル基含有重合体粒子の製造方法。
項4.カルボキシル基含有重合体粒子の凝集体を作製する工程において、極性有機溶媒が炭素数が1〜5のアルコール類、炭素数が3〜6のケトン類、炭素数が3〜6のエステル類および炭素数が4〜6のエーテル類からなる群から選ばれた少なくとも1種である請求項1〜3のいずれか1項に記載の顆粒状カルボキシル基含有重合体粒子の製造方法。
項5.項1〜4のいずれか1項に記載の製造方法により得られる顆粒状カルボキシル基含有重合体粒子であって、
1)中位粒子径が300〜800μm、
2)嵩密度が0.30g/ml以上、
3)静置した25℃の水に、顆粒状カルボキシル基含有重合体粒子を水に対して0.5質量%になるように投入した後、該顆粒状カルボキシル基含有重合体粒子がすべて膨潤するのに要する時間が30分以下、
の特性を有することを特徴とする顆粒状カルボキシル基含有重合体粒子、に関する。
本発明の製造方法によれば、微粉末状のカルボキシル基含有重合体粒子と比べ、ママコが発生しにくく、水への膨潤性に優れ、粉立ちが少なく作業性に優れた顆粒状カルボキシル基含有重合体粒子を得ることができる。また、本発明の製造方法により得られる顆粒状カルボキシル基含有重合体粒子を水に溶解させた後、水酸化ナトリウム、トリエタノールアミン等のアルカリで中和することにより、短時間で表面のなめらかさ、増粘性および透明性に優れた中和粘稠液を得ることができる。
本発明の顆粒状カルボキシル基含有重合体粒子の製造方法は、カルボキシル基含有重合体粒子を作製する工程を有する。前記カルボキシル基含有重合体粒子としては、架橋型カルボキシル基含有重合体粒子、アルキル変性カルボキシル基含有重合体粒子を用いることが好ましい。
本発明で用いられる架橋型カルボキシル基含有重合体粒子は、α,β−不飽和カルボン酸類と、エチレン性不飽和基を2個以上有する化合物とを、ラジカル重合開始剤の存在下、不活性溶媒中で重合させることによって製造することができる。
前記架橋型カルボキシル基含有重合体粒子を作製する場合のα,β−不飽和カルボン酸類としては、特に限定されず、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、イタコン酸、フマル酸等のα,β−不飽和カルボン酸;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸オクチル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸ミリスチル、アクリル酸ベヘニル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸ミリスチル、メタクリル酸ベヘニル等のα,β−不飽和カルボン酸アルキルエステル等が挙げられ、これらは、それぞれ単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
なお、本発明では、アクリル酸およびメタクリル酸を総称して(メタ)アクリル酸という。
前記架橋型カルボキシル基含有重合体粒子を作製する場合、α,β−不飽和カルボン酸類の使用量は後述する不活性溶媒の100容量部に対して6〜25容量部であることが好ましく、8〜22容量部であることがさらに好ましく、13〜20容量部であることが特に好ましい。α,β−不飽和カルボン酸類の使用量が6容量部未満の場合、得られる顆粒状カルボキシル基含有重合体粒子から調製される中和粘稠液の透明性が悪化するおそれがある。また、α,β−不飽和カルボン酸類の使用量が25容量部を超える場合、反応が進行するにつれ、架橋型カルボキシル基含有重合体粒子が析出し、均一に攪拌することが困難となり、得られる顆粒状カルボキシル基含有重合体粒子から調製される中和粘稠液表面のなめらかさが悪化するおそれがある。
なお、本発明において、中和粘稠液の中和とは、当該液のpHが6.5〜7.5であることを意味する。
前記エチレン性不飽和基を2個以上有する化合物としては、特に限定されず、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ポリオキシエチレングリコール、ポリオキシプロピレングリコール、グリセリン、ポリグリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、サッカロース、ソルビトール等のポリオールの2置換以上のアクリル酸エステル類;前記ポリオールの2置換以上のアリルエーテル類;フタル酸ジアリル、リン酸トリアリル、メタクリル酸アリル、テトラアリルオキシエタン、トリアリルシアヌレート、アジピン酸ジビニル、クロトン酸ビニル、1,5−ヘキサジエン、ジビニルベンゼン等を挙げることができる。中でも、少量で高い増粘性を有する中和粘稠液が得られ、乳化物、懸濁物等に高い懸濁安定性を付与することができることから、ペンタエリスリトールアリルエーテルおよびポリアリルサッカロースが好適に用いられる。
エチレン性不飽和基を2個以上有する化合物の使用量は、α,β−不飽和カルボン酸類100質量部に対して、0.01〜2質量部であることが好ましく、0.3〜1.5質量部であることがさらに好ましい。エチレン性不飽和基を2個以上有する化合物の使用量が0.01質量部未満の場合、得られる顆粒状カルボキシル基含有重合体粒子から調製される中和粘稠液の粘度が低下するおそれがある。エチレン性不飽和基を2個以上有する化合物の使用量が2質量部を超える場合、得られる顆粒状カルボキシル基含有重合体粒子から調製される中和粘稠液中に不溶性のゲルが生成しやすくなるおそれがある。
本発明で用いられるアルキル変性カルボキシル基含有重合体粒子は、α,β−不飽和カルボン酸類と、アルキル基の炭素数が10〜30である(メタ)アクリル酸アルキルエステルとを、ラジカル重合開始剤の存在下、不活性溶媒中で重合させることによって製造することができる。
前記アルキル変性カルボキシル基含有重合体粒子を作製する場合のα,β−不飽和カルボン酸類としては、特に限定されず、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、イタコン酸、フマル酸等が挙げられ、これらは、それぞれ単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
前記アルキル変性カルボキシル基含有重合体粒子を作製する場合、α,β−不飽和カルボン酸類の使用量は後述する不活性溶媒の100容量部に対して6〜25容量部であることが好ましく、8〜22容量部であることがさらに好ましく、13〜20容量部であることが特に好ましい。α,β−不飽和カルボン酸類の使用量が6容量部未満の場合、得られる顆粒状カルボキシル基含有重合体粒子から調製される中和粘稠液の透明性が悪化するおそれがある。また、α,β−不飽和カルボン酸類の使用量が25容量部を超える場合、反応が進行するにつれ、アルキル変性カルボキシル基含有重合体粒子が析出し、均一に攪拌することが困難となり、得られる顆粒状カルボキシル基含有重合体粒子から調製される中和粘稠液の表面のなめらかさが悪化するおそれがある。
本発明に用いられる、アルキル基の炭素数が10〜30である(メタ)アクリル酸アルキルエステルとは、(メタ)アクリル酸と、アルキル基の炭素数が10〜30である高級アルコールとのエステルをいい、例えば、(メタ)アクリル酸とステアリルアルコールとのエステル、(メタ)アクリル酸とエイコサノールとのエステル、(メタ)アクリル酸とベヘニルアルコールとのエステルおよび(メタ)アクリル酸とテトラコサノールとのエステル等を挙げることができる。これらの中でも、得られる顆粒状カルボキシル基含有共重合体粒子の中和粘稠液および電解質存在下における当該液の粘度特性や質感が優れていることから、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸エイコサニル、メタクリル酸ベヘニルおよびメタクリル酸テトラコサニルが好適に用いられる。なお、アルキル基の炭素数が10〜30である(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、例えば日本油脂株式会社製の商品名ブレンマーVMA70等の市販品を用いてもよい。
本発明におけるアルキル基の炭素数が10〜30である(メタ)アクリル酸アルキルエステルの使用量は、α,β−不飽和カルボン酸類100質量部に対して0.5〜20質量部であることが好ましく、1〜10質量部であることがより好ましい。アルキル基の炭素数が10〜30である(メタ)アクリル酸アルキルエステルの使用量が、α,β−不飽和カルボン酸類100質量部に対して0.5質量部未満である場合には、得られる顆粒状カルボキシル基含有共重合体粒子の中和粘稠液の電解質存在下における透過率が不十分になるおそれがあり、一方、20質量部を超える場合には、得られる顆粒状カルボキシル基含有共重合体粒子の水への溶解性を損なうおそれがある。
前記ラジカル重合開始剤としては、特に限定されず、例えば、α,α’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル、ジメチル−2,2’−アゾビスイソブチレート、過酸化ベンゾイル、ラウロイルパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、第三級ブチルハイドロパーオキサイド等を挙げることができる。
ラジカル重合開始剤の使用量は、α,β−不飽和カルボン酸類100質量部に対して、0.01〜0.45質量部であることが好ましく、0.01〜0.35質量部であることがさらに好ましい。ラジカル重合開始剤の使用量が0.01質量部未満の場合、反応速度が遅くなるため経済的でなくなるおそれがある。また、ラジカル重合開始剤の使用量が0.45質量部を超える場合、得られる顆粒状カルボキシル基含有重合体粒子から調製される中和粘稠液の表面なめらかさが悪化するおそれがある。
本発明において不活性溶媒とは、α,β−不飽和カルボン酸類、および、エチレン性不飽和基を2個以上有する化合物またはアルキル基の炭素数が10〜30である(メタ)アクリル酸アルキルエステルを溶解するが、得られるカルボキシル基含有重合体粒子を溶解しない溶媒をいう。
前記不活性溶媒としては、例えば、ノルマルペンタン、ノルマルヘキサン、ノルマルヘプタン、ノルマルオクタン、イソオクタン、シクロペンタン、メチルシクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン、エチレンジクロライド、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、エチルメチルケトン、イソブチルメチルケトン等を挙げることができる。これらは単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。中でも、品質が安定しており入手が容易である観点から、エチレンジクロライドおよびノルマルヘキサンが好適に用いられる。
α,β−不飽和カルボン酸類とエチレン性不飽和基を2個以上有する化合物とを重合させる際、または、α,β−不飽和カルボン酸類とアルキル基の炭素数が10〜30である(メタ)アクリル酸アルキルエステルとを重合させる際の雰囲気は、例えば、窒素ガス、アルゴンガス等の不活性ガス雰囲気であることが好ましい。
反応温度は、反応溶液の粘度上昇を抑制し、得られる顆粒状カルボキシル基含有重合体粒子から調製される中和粘稠液の表面なめらかさを向上させる観点から、50〜90℃、好ましくは55〜75℃であることが望ましい。
反応時間は、反応温度によって異なるので一概には決定することができないが、通常、2〜10時間である。
反応終了後、反応溶液を80〜130℃に加熱し、不活性溶媒を揮散除去することにより白色微粉末のカルボキシル基含有重合体粒子を得ることができる。加熱温度は、80℃未満の場合、乾燥に長時間を要するおそれがあり、130℃を超える場合、得られる顆粒状カルボキシル基含有重合体粒子から調製される中和粘稠液の表面のなめらかさが悪化するおそれがある。
本発明では、上記工程で得られたカルボキシル基含有重合体粒子を含液率が5〜25質量%となるように極性有機溶媒を吸液させることにより、前記カルボキシル基含有重合体粒子の凝集体を作製する工程を行う。
極性有機溶媒としては、例えば、炭素数が1〜5のアルコール類、炭素数が3〜6のケトン類、炭素数が3〜6のエステル類および炭素数が4〜6のエーテル類等が好ましく用いられる。
炭素数が1〜5のアルコール類としては、例えば、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、2−メチル−1−プロパノール、2−メチル−2−プロパノール、1−ペンタノール、2−ペンタノール、3−ペンタノール、2−メチル−1−ブタノール、3−メチル−1−ブタノール、1,1−ジメチル−1−プロパノール、1,2−ジメチル−1−プロパノールおよび2,2−ジメチル−1−プロパノール等を挙げることができる。
炭素数が3〜6のケトン類としては、例えば、アセトン、エチルメチルケトン、メチルプロピルケトン、ジエチルケトン、ブチルメチルケトンおよびイソブチルメチルケトン等を挙げることができる。
炭素数が3〜6のエステル類としては、例えば、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸プロピル、ブタン酸メチルおよびブタン酸エチル等を挙げることができる。
炭素数が4〜6のエーテル類としては、例えばメチルプロピルエーテル、ブチルメチルエーテル、ジエチルエーテル、エチルプロピルエーテル、ブチルエチルエーテルおよびジプロピルエーテル等を挙げることができる。
これらは単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。中でも、入手が容易である観点から、メタノール、エタノール、アセトン、エチルメチルケトンおよび酢酸エチルが好適に用いられる。
カルボキシル基含有重合体粒子に極性有機溶媒を吸液させ、凝集体となす際の含液率は、5〜25質量%であり、5〜23質量%が好ましい。含液率が5質量%未満の場合、カルボキシル基含有重合体粒子を凝集させる作用が小さく十分な凝集が得られない。一方、カルボキシル基含有重合体粒子の含液率が25質量%を超える場合、凝集が促進されすぎるため乾燥後の粉砕が困難になるほか、水へ分散したときに溶解するまでの時間が長くなる等の欠点を有する。
本明細書おいて含液率とは、カルボキシル基含有重合体粒子に極性有機溶媒を吸液させ、吸液により増加した質量と吸液前の質量の比をいう。より具体的には、カルボキシル基含有重合体粒子に極性有機溶媒を吸液させた前後の質量比を次式により算出して求める。
含液率(質量%)=(Y−X)/X × 100
(式中、Xは極性有機溶媒を吸液させる前のカルボキシル基含有重合体粒子の質量(g)、Yは極性有機溶媒を吸液させた後のカルボキシル基含有重合体粒子の質量(g))
本発明においてカルボキシル基含有重合体粒子に、含液率が5〜25質量%となるように極性有機溶媒を吸液させる方法としては、特に限定されず、例えば、カルボキシル基含有重合体粒子に、微細な極性有機溶媒の液滴を噴霧する方法、カルボキシル基含有重合体粒子を、極性有機溶媒の蒸気下に保持する方法等を挙げることができる。とりわけ、カルボキシル基含有重合体粒子を、使用する極性有機溶媒の沸点から約20℃低い温度〜沸点の雰囲気下に保持する方法が好ましく用いられる。カルボキシル基含有重合体粒子を極性有機溶媒の蒸気下に保持する際、極性有機溶媒の沸点から約20℃より低い温度の場合、カルボキシル基含有重合体粒子を凝集させるために長時間を要するおそれがある。また、カルボキシル基含有重合体粒子を極性有機溶媒の蒸気下に保持する際、極性有機溶媒の沸点より高い場合、大量のエネルギーを要するため好ましくない。
ただし、極性有機溶媒の沸点は、その存在する圧力により決まるので、カルボキシル基含有重合体粒子を保持する圧力により、決定される。保持する温度としては、具体的には、メタノールは45〜65℃(大気圧下)、エタノールは59〜79℃(大気圧下)、アセトンは36〜56℃(大気圧下)、エチルメチルケトンは59〜79℃(大気圧下)、酢酸エチルは57〜77℃(大気圧下)を挙げることができる。なお、大気圧下での沸点が高温の極性有機溶媒を使用する際は、減圧下でカルボキシル基含有重合体粒子に極性有機溶媒を吸液させることで、より簡便にカルボキシル基含有重合体粒子を凝集させることもできる。
保持時間は、温度により達成される含液率により凝集状態が異なるため一概には決定されないが、カルボキシル基含有重合体粒子が十分に凝集する時間保持されれば特に限定されない。例えば、使用する極性有機溶媒の沸点から約20℃低い温度のような条件では15〜20質量%程度の高い含液率となるよう0.5〜4時間程度の時間保持することが好ましい。一方、使用する極性有機溶媒の沸点のような条件では、5〜10質量%程度の低い含液率でも十分な凝集体が得られるため、5〜60分間程度の時間の保持でもよい。
前記の、特定の温度条件にカルボキシル基含有重合体粒子を保持する方法としては特に限定されず、例えば、カルボキシル基含有重合体粒子を含む空間が均一の極性有機溶媒の蒸気下となりかつ温度変化により極性有機溶媒の凝縮が発生せず、空間の温度と極性有機溶媒の蒸気発生を正確に制御可能な装置内にカルボキシル基含有重合体粒子を均一に吸液される程度の厚さにして静置する方法を挙げることができる。なお、ここで静置とは、カルボキシル基含有重合体粒子が流動していない状態を指し、装置内をカルボキシル基含有重合体粒子が流動を伴わず、ベルトコンベア等の装置によって移動しているような場合も静置とみなす。
上記のようにして、カルボキシル基含有重合体粒子を含液率が5〜25質量%となるように極性有機溶媒を吸液させると、粒子同士が極性有機溶媒をバインダーとして結合し、凝集体を形成する。
本発明の顆粒状カルボキシル基含有重合体粒子の製造方法では、得られたカルボキシル基含有重合体粒子の凝集体を乾燥した後、粉砕する工程を行う。
この凝集体を乾燥し、粉砕することにより、本発明の顆粒状カルボキシル基含有重合体粒子を得ることができる。
乾燥に用いられる乾燥装置は特に限定されないが、例えば、減圧乾燥機を挙げることができる。乾燥温度としては30〜130℃、好ましくは50〜110℃であることが望ましい。乾燥温度が30℃未満の場合、乾燥に長時間要するおそれがあり、130℃を超える場合、得られる顆粒状カルボキシル基含有重合体粒子の水への溶解性を損なうおそれがある。乾燥後の含液率は、粉砕後の流動性の確保や長期保存中に顆粒状カルボキシル基含有重合体粒子の塊状化等が起こらないようにとの観点から、5質量%未満とするのが好ましい。
粉砕に用いられる粉砕装置としては、特に限定されず、例えば、ピンミル型粉砕機、ハンマーミル型粉砕機、ジェットミル型粉砕機等の一般に使用されている粉砕機を使用することができる。
このようにして、本発明の顆粒状カルボキシル基含有重合体粒子を得ることができるが、さらに所望の目開きの篩を用いて分級し粗粉を取り除くことによって、所望の中位粒子径となすこともできる。
本発明の製造方法により得られる顆粒状カルボキシル基含有重合体粒子は、好ましくは以下のような特性を有している。
1)中位粒子径が300〜800μm、
2)嵩密度が0.30g/ml以上、
3)静置した25℃の水に、顆粒状カルボキシル基含有重合体粒子を水に対して0.5質量%になるように投入した後、該顆粒状カルボキシル基含有重合体粒子がすべて膨潤するのに要する時間が30分以下。
本発明の顆粒状カルボキシル基含有重合体粒子の中位粒子径は、300〜800μmであることが好ましく、400〜600μmであることがさらに好ましい。中位粒子径が300μm未満の場合、使用時に粉塵が立ちやすいうえ、静置した25℃の水に顆粒状カルボキシル基含有重合体粒子を水に対して例えば0.5質量%の割合で投入したときママコが生じやすくなり、重合体粒子がすべて膨潤するのに要する時間が30分を超えてしまう場合がある。一方、中位粒子径が800μmを超える場合、取り扱いは容易であるが、重合体粒子全体が水に膨潤するまでに時間がかかり、すべて膨潤するのに要する時間が30分を超えてしまう場合がある。
本発明において「中位粒子径」とは、顆粒状カルボキシル基含有重合体粒子を篩で分級したときに各篩上に残っている粒子の質量を順次積算して得られた積算質量が、粒子の全質量の50質量%に達したときの篩目開きに相当する粒子径をいう。より具体的には、JIS−Z8801−1982に規定された7つの標準篩(目開き850μm、500μm、355μm、300μm、250μm、180μm、106μm)および受け皿を用意し、目開きの小さい篩から目開きの大きい篩を順次積層し、一番目開きの大きい篩に顆粒状カルボキシル基含有重合体粒子100gを入れ、ロータップ式篩振動機を用いて、10分間振動させ、各篩上に残った粒子を秤量し、順次積算して得られた積算質量が粒子の全質量の50質量%に達したときの篩の目開きに相当する粒子径を次式により算出して求められた粒子径を中位粒子径とする。
中位粒子径(μm)=(50−A)/(C−A)×(D−B)+B
式中、Aは、目開きの粗い篩から順次篩上に残った顆粒状カルボキシル基含有重合体粒子の質量を積算し、積算質量が全質量の50質量%未満であり、かつ50質量%に最も近い篩までの積算値(g)である。Cは目開きの粗い篩から順次篩上に残った粒子の質量を積算し、積算質量が、粒子の全質量の50質量%以上であり、かつ50質量%に最も近い篩までの積算値(g)である。Dは、Aの積算値を求めた時の篩の目開き(μm)であり、BはCの積算値を求めた時の篩の目開き(μm)である。
本発明の顆粒状カルボキシル基含有重合体粒子の嵩密度は、0.30g/ml以上であることが好ましく、0.30〜0.60g/mlであることがより好ましく、0.35〜0.55g/mlであることが特に好ましい。嵩密度が0.30g/ml未満の場合、従前のカルボキシル基含有重合体粒子にくらべ十分に嵩密度が大きいとは言えず、輸送コストの増加や保管場所を多く必要とする等の問題を解決することにならない。
本発明において「嵩密度」とは、顆粒状カルボキシル基含有重合体粒子の質量を、該質量の重合体粒子の容積で除した際の値をいう。より具体的には、顆粒状カルボキシル基含有重合体粒子10gを50ml容の空メスシリンダー上部5cmの高さから20秒間以内で投入した後、顆粒状カルボキシル基含有重合体粒子の占める容積(ml)を測定し、重合体粒子の質量10gを、顆粒状カルボキシル基含有重合体粒子の占める容積(ml)で除することにより算出した値をいう。
本発明の顆粒状カルボキシル基含有重合体粒子は、静置した25℃の水に、該重合体粒子を水に対して0.5質量%になるように投入した後、重合体粒子の膨潤状態を目視で観察し、重合体粒子がすべて膨潤するのに要する時間が30分以下であることが好ましく、30〜1分であることがより好ましい。重合体粒子がすべて膨潤するのに要する時間が30分を超える場合、従前カルボキシル基含有重合体粒子にくらべて十分に膨潤性が良いとは言えず好ましくない。
以下に実施例および比較例を挙げ、本発明を具体的に説明するが、本発明は、これら実施例によってなんら限定されるものではない。なお、特に記載が無い限り、以下の操作は大気圧下で行われたものとする。
[実施例1]
撹拌機、温度計、窒素吹き込み管および冷却管を備えた500ml容の四つ口フラスコに、アクリル酸45g(42.9ml)、ペンタエリスリトールアリルエーテル0.24g、α,α’−アゾビスイソブチロニトリル0.153g、ノルマルヘキサン150g(223.9ml)を仕込んだ。引き続き、均一に撹拌、混合した後、反応容器の上部空間、原料および溶媒中に存在している酸素を除去するために、溶液中に窒素ガスを吹き込んだ。次いで、窒素雰囲気下、60〜65℃に保持して4時間反応させた。
反応終了後、生成したスラリーを90℃に加熱して、ノルマルヘキサンを留去し、さらに110℃、10mmHg、8時間減圧乾燥することにより、白色微粉末の架橋型カルボキシル基含有重合体粒子41gを得た。
得られた架橋型カルボキシル基含有重合体粒子12gを直径10cmのステンレス製の皿に薄く均一に敷き詰め、これを、温度54℃、メタノール蒸気下に調整したセパラブルフラスコ内で10分間静置した。静置後の含液率は8質量%であった。これを80℃、2時間乾燥し、ピンミル型粉砕機(商品名:ファインインパクトミル、ホソカワミクロン株式会社製)で粉砕し顆粒状の架橋型カルボキシル基含有重合体粒子を得た後、1000μmの目開きの篩で分級し、粒度が調整された顆粒状の架橋型カルボキシル基含有重合体粒子11.5gを得た。
得られた顆粒状の架橋型カルボキシル基含有重合体粒子について、中位粒子径、嵩密度、膨潤までの時間を測定した。なお、膨潤までの時間は以下の方法によって評価した。その結果を表1に示す。
[評価方法]
200ml容のビーカーに水150gを入れ、水の温度を25℃に調整する。これを静置した状態で、顆粒状の架橋型カルボキシル基含有重合体粒子0.75gを投入し、重合体粒子のすべてが中心まで膨潤するのに要する時間を測定する。なお、顆粒状の架橋型カルボキシル基含有重合体粒子が水に膨潤したとする判定は、乾燥時には白色の重合体粒子が、水に膨潤し白色半透明になることを目視により判断して行う。
[実施例2]
実施例1と同様の方法で得られた架橋型カルボキシル基含有重合体粒子12gを直径10cmのステンレス製の皿に薄く均一に敷き詰め、これを温度70℃、エタノール蒸気下に調整したセパラブルフラスコ内で30分間静置した。静置後の含液率は11質量%であった。これを80℃、2時間乾燥し、ピンミル型粉砕機(商品名:ファインインパクトミル、ホソカワミクロン株式会社製)で粉砕し顆粒状の架橋型カルボキシル基含有重合体粒子を得た後、1000μmの目開きの篩で分級し、粒度が調整された顆粒状の架橋型カルボキシル基含有重合体粒子11.4gを得た。
得られた顆粒状の架橋型カルボキシル基含有重合体粒子について、中位粒子径、嵩密度、膨潤までの時間を測定した。その結果を表1に示す。
[実施例3]
実施例1と同様の方法で得られた架橋型カルボキシル基含有重合体粒子12gを直径10cmのステンレス製の皿に薄く均一に敷き詰め、これを温度55℃、アセトン蒸気下に調整したセパラブルフラスコ内で30分間静置した。静置後の含液率は13質量%であった。これを80℃、2時間乾燥し、ピンミル型粉砕機(商品名:ファインインパクトミル、ホソカワミクロン株式会社製)で粉砕し顆粒状の架橋型カルボキシル基含有重合体粒子を得た後、1000μmの目開きの篩で分級し、粒度が調整された顆粒状の架橋型カルボキシル基含有重合体粒子11.4gを得た。
得られた顆粒状の架橋型カルボキシル基含有重合体粒子について、中位粒子径、嵩密度、膨潤までの時間を測定した。その結果を表1に示す。
[実施例4]
実施例1と同様の方法で得られた架橋型カルボキシル基含有重合体粒子12gを直径10cmのステンレス製の皿に薄く均一に敷き詰め、これを温度66℃、エチルメチルケトン蒸気下に調整したセパラブルフラスコ内で50分間静置した。静置後の含液率は20質量%であった。これを80℃、2時間乾燥し、ピンミル型粉砕機(商品名:ファインインパクトミル、ホソカワミクロン株式会社製)で粉砕し顆粒状の架橋型カルボキシル基含有重合体粒子を得た後、1000μmの目開きの篩で分級し、粒度が調整された顆粒状の架橋型カルボキシル基含有重合体粒子11.5gを得た。
得られた顆粒状の架橋型カルボキシル基含有重合体粒子について、中位粒子径、嵩密度、膨潤までの時間を測定した。その結果を表1に示す。
[実施例5]
実施例1と同様の方法で得られた架橋型カルボキシル基含有重合体粒子12gを直径10cmのステンレス製の皿に薄く均一に敷き詰め、これを温度75℃、酢酸エチル蒸気下に調整したセパラブルフラスコ内で50分間静置した。静置後の含液率は21質量%であった。これを80℃、2時間乾燥し、ピンミル型粉砕機(商品名:ファインインパクトミル、ホソカワミクロン株式会社製)で粉砕し顆粒状の架橋型カルボキシル基含有重合体粒子を得た後、1000μmの目開きの篩で分級し、粒度が調整された顆粒状の架橋型カルボキシル基含有重合体粒子11.6gを得た。
得られた顆粒状の架橋型カルボキシル基含有重合体粒子について、中位粒子径、嵩密度、膨潤までの時間を測定した。その結果を表1に示す。
[比較例1]
実施例1と同様の方法で得られた架橋型カルボキシル基含有重合体粒子12gを直径10cmのステンレス製の皿に薄く均一に敷き詰め、これを温度30℃、メタノール蒸気下に調整したセパラブルフラスコ内で30分間静置した。静置後の含液率は3質量%であった。これを80℃、2時間乾燥し、ピンミル型粉砕機(商品名:ファインインパクトミル、ホソカワミクロン株式会社製)で粉砕し顆粒状の架橋型カルボキシル基含有重合体粒子を得た後、1000μmの目開きの篩で分級し、粒度が調整された顆粒状の架橋型カルボキシル基含有重合体粒子11.5gを得た。
得られた顆粒状の架橋型カルボキシル基含有重合体粒子について、中位粒子径、嵩密度、膨潤までの時間を測定した。その結果を表1に示す。
[比較例2]
実施例1と同様の方法で得られた架橋型カルボキシル基含有重合体粒子12gを直径10cmのステンレス製の皿に薄く均一に敷き詰め、これを温度30℃、エタノール蒸気下に調整したセパラブルフラスコ内で30分間静置した。静置後の含液率は4質量%であった。これを80℃、2時間乾燥し、ピンミル型粉砕機(商品名:ファインインパクトミル、ホソカワミクロン株式会社製)で粉砕し顆粒状の架橋型カルボキシル基含有重合体粒子を得た後、1000μmの目開きの篩で分級し、粒度が調整された顆粒状の架橋型カルボキシル基含有重合体粒子11.4gを得た。
得られた顆粒状の架橋型カルボキシル基含有重合体粒子について、中位粒子径、嵩密度、膨潤までの時間を測定した。その結果を表1に示す。
[比較例3]
実施例1と同様の方法で得られた架橋型カルボキシル基含有重合体粒子12gを直径10cmのステンレス製の皿に薄く均一に敷き詰め、これを温度30℃、アセトン蒸気下に調整したセパラブルフラスコ内で360分間静置した。静置後の含液率は29質量%であった。これを80℃、2時間乾燥し、ピンミル型粉砕機(商品名:ファインインパクトミル、ホソカワミクロン株式会社製)で粉砕し顆粒状の架橋型カルボキシル基含有重合体粒子を得た後、1000μmの目開きの篩で分級し、粒度が調整された顆粒状の架橋型カルボキシル基含有重合体粒子11.5gを得た。
得られた顆粒状の架橋型カルボキシル基含有重合体粒子について、中位粒子径、嵩密度、膨潤までの時間を測定した。その結果を表1に示す。
[比較例4]
実施例1と同様の方法で得られた架橋型カルボキシル基含有重合体粒子15kgを圧縮成形造粒により顆粒化した。圧縮成形装置としてはファーマーインパクタ(型式:CS−25、ホソカワミクロン株式会社製)を用いて、2つのロール間で圧縮することにより圧縮成形し(ロール径:230mm、ロール間隔:1.2mm、ロール回転数:5rpm、圧縮成形圧力:0.15T/cm)、粉砕(商品名:ファインインパクトミル、ホソカワミクロン株式会社製)、分級することにより圧縮成形顆粒状架橋型カルボキシル基含有重合体粒子13.6kgを得た。
得られた圧縮成形顆粒状架橋型カルボキシル基含有重合体粒子について、中位粒子径、嵩密度、膨潤までの時間を測定した。その結果を表2に示す。
[参考例1]
実施例1と同様の方法で得られた白色微粉末の架橋型カルボキシル基含有重合体粒子について、嵩密度、膨潤までの時間およびレーザー回折式粒度分布測定装置(型式:SALD−2000J、株式会社島津製作所製、分散媒:ノルマルヘキサン)により中位粒子径を測定した。その結果を表1に示す。
Figure 0005345531
Figure 0005345531
表1および表2の結果より、本発明の製造方法で得られた顆粒状の架橋型カルボキシル基含有重合体粒子は嵩密度が大きく、かつ短時間で水に膨潤することがわかる。
[実施例6]
撹拌機、温度計、窒素吹き込み管および冷却管を備えた500ml容の四つ口フラスコに、アクリル酸45g(42.9ml)、アルキル基の炭素数が10〜30である(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしてのブレンマーVMA70(日本油脂株式会社製:メタクリル酸ステアリルが10〜20質量部、メタクリル酸エイコサニルが10〜20質量部、メタクリル酸ベヘニルが59〜80質量部およびメタクリル酸テトラコサニルの含有量が1質量部以下の混合物)0.68g、α,α’−アゾビスイソブチロニトリル0.153g、ノルマルヘキサン150g(223.9ml)を仕込んだ。引き続き、均一に撹拌、混合した後、反応容器の上部空間、原料および溶媒中に存在している酸素を除去するために、溶液中に窒素ガスを吹き込んだ。次いで、窒素雰囲気下、60〜65℃に保持して4時間反応させた。
反応終了後、生成したスラリーを90℃に加熱して、ノルマルヘキサンを留去し、さらに110℃、10mmHg、8時間減圧乾燥することにより、白色微粉末のアルキル変性カルボキシル基含有重合体粒子42gを得た。
得られたアルキル変性カルボキシル基含有重合体粒子12gを直径10cmのステンレス製の皿に薄く均一に敷き詰め、これを温度55℃、メタノール蒸気下に調整したセパラブルフラスコ内で10分間静置した。静置後の含液率は8質量%であった。これを80℃、2時間乾燥し、ピンミル型粉砕機(商品名:ファインインパクトミル、ホソカワミクロン株式会社製)で粉砕し顆粒状のアルキル変性カルボキシル基含有重合体粒子を得た後、1000μmの目開きの篩で分級して粗粉を除去し、粒度が調整された顆粒状のアルキル変性カルボキシル基含有重合体粒子11.4gを得た。
得られた顆粒状のアルキル変性カルボキシル基含有重合体粒子について、中位粒子径、嵩密度、膨潤までの時間を測定した。なお、膨潤までの時間は以下の方法によって評価した。その結果を表3に示す。
[評価方法]
200ml容のビーカーに水150gを入れ、水の温度を25℃に調整する。これを静置した状態で、顆粒状のアルキル変性カルボキシル基含有重合体粒子0.75gを投入し、重合体粒子のすべてが中心まで膨潤するのに要する時間を測定する。なお、顆粒状のアルキル変性カルボキシル基含有重合体粒子が水に膨潤したとする判定は、乾燥時には白色の重合体粒子が水に膨潤し白色半透明になることを目視により判断して行う。
[実施例7]
実施例6と同様の方法で得られた白色微粉末のアルキル変性カルボキシル基含有重合体粒子12gを直径10cmのステンレス製の皿に薄く均一に敷き詰め、これを温度70℃、エタノール蒸気下に調整したセパラブルフラスコ内で30分間静置した。静置後の含液率は12質量%であった。これを80℃、2時間乾燥し、ピンミル型粉砕機(商品名:ファインインパクトミル、ホソカワミクロン株式会社製)で粉砕し顆粒状のアルキル変性カルボキシル基含有重合体粒子を得た後、1000μmの目開きの篩で分級して粗粉を除去し、粒度が調整された顆粒状のアルキル変性カルボキシル基含有重合体粒子11.5gを得た。
得られた顆粒状のアルキル変性カルボキシル基含有重合体粒子について、中位粒子径、嵩密度、膨潤までの時間を測定した。その結果を表3に示す。
[実施例8]
実施例6と同様の方法で得られた白色微粉末のアルキル変性カルボキシル基含有重合体粒子12gを直径10cmのステンレス製の皿に薄く均一に敷き詰め、これを温度55℃、アセトン蒸気下に調整したセパラブルフラスコ内で30分間静置した。静置後の含液率は12質量%であった。これを80℃、2時間乾燥し、ピンミル型粉砕機(商品名:ファインインパクトミル、ホソカワミクロン株式会社製)で粉砕し顆粒状のアルキル変性カルボキシル基含有重合体粒子を得た後、1000μmの目開きの篩で分級して粗粉を除去し、粒度が調整された顆粒状のアルキル変性カルボキシル基含有重合体粒子11.5gを得た。
得られた顆粒状のアルキル変性カルボキシル基含有重合体粒子について、中位粒子径、嵩密度、膨潤までの時間を測定した。その結果を表3に示す。
[実施例9]
実施例6と同様の方法で得られた白色微粉末のアルキル変性カルボキシル基含有重合体粒子12gを直径10cmのステンレス製の皿に薄く均一に敷き詰め、これを温度67℃、エチルメチルケトン蒸気下に調整したセパラブルフラスコ内で50分間静置した。静置後の含液率は19質量%であった。これを80℃、2時間乾燥し、ピンミル型粉砕機(商品名:ファインインパクトミル、ホソカワミクロン株式会社製)で粉砕し顆粒状のアルキル変性カルボキシル基含有重合体粒子を得た後、1000μmの目開きの篩で分級して粗粉を除去し、粒度が調整された顆粒状のアルキル変性カルボキシル基含有重合体粒子11.6gを得た。
得られた顆粒状のアルキル変性カルボキシル基含有重合体粒子について、中位粒子径、嵩密度、膨潤までの時間を測定した。その結果を表3に示す。
[実施例10]
実施例6と同様の方法で得られた白色微粉末のアルキル変性カルボキシル基含有重合体粒子12gを直径10cmのステンレス製の皿に薄く均一に敷き詰め、これを温度76℃、酢酸エチル蒸気下に調整したセパラブルフラスコ内で50分間静置した。静置後の含液率は20質量%であった。これを80℃、2時間乾燥し、ピンミル型粉砕機(商品名:ファインインパクトミル、ホソカワミクロン株式会社製)で粉砕し顆粒状のアルキル変性カルボキシル基含有重合体粒子を得た後、1000μmの目開きの篩で分級して粗粉を除去し、粒度が調整された顆粒状のアルキル変性カルボキシル基含有重合体粒子11.4gを得た。
得られた顆粒状のアルキル変性カルボキシル基含有重合体粒子について、中位粒子径、嵩密度、膨潤までの時間を測定した。その結果を表3に示す。
[比較例5]
実施例6と同様の方法で得られた白色微粉末のアルキル変性カルボキシル基含有重合体粒子12gを直径10cmのステンレス製の皿に薄く均一に敷き詰め、これを温度30℃、メタノール蒸気下に調整したセパラブルフラスコ内で30分間静置した。静置後の含液率は3質量%であった。これを80℃、2時間乾燥し、ピンミル型粉砕機(商品名:ファインインパクトミル、ホソカワミクロン株式会社製)で粉砕し顆粒状のアルキル変性カルボキシル基含有重合体粒子を得た後、1000μmの目開きの篩で分級して粗粉を除去し、粒度が調整された顆粒状のアルキル変性カルボキシル基含有重合体粒子11.5gを得た。
得られた顆粒状のアルキル変性カルボキシル基含有重合体粒子について、中位粒子径、嵩密度、膨潤までの時間を測定した。その結果を表3に示す。
[比較例6]
実施例6と同様の方法で得られた白色微粉末のアルキル変性カルボキシル基含有重合体粒子12gを直径10cmのステンレス製の皿に薄く均一に敷き詰め、これを温度30℃、エタノール蒸気下に調整したセパラブルフラスコ内で30分間静置した。静置後の含液率は4質量%であった。これを80℃、2時間乾燥し、ピンミル型粉砕機(商品名:ファインインパクトミル、ホソカワミクロン株式会社製)で粉砕し顆粒状のアルキル変性カルボキシル基含有重合体粒子を得た後、1000μmの目開きの篩で分級して粗粉を除去し、粒度が調整された顆粒状のアルキル変性カルボキシル基含有重合体粒子11.5gを得た。
得られた顆粒状のアルキル変性カルボキシル基含有重合体粒子について、中位粒子径、嵩密度、膨潤までの時間を測定した。その結果を表3に示す。
[比較例7]
実施例6と同様の方法で得られた白色微粉末のアルキル変性カルボキシル基含有重合体粒子12gを直径10cmのステンレス製の皿に薄く均一に敷き詰め、これを温度30℃、アセトン蒸気下に調整したセパラブルフラスコ内で360分間静置した。静置後の含液率は30質量%であった。これを80℃、2時間乾燥し、ピンミル型粉砕機(商品名:ファインインパクトミル、ホソカワミクロン株式会社製)で粉砕し顆粒状のアルキル変性カルボキシル基含有重合体粒子を得た後、1000μmの目開きの篩で分級して粗粉を除去し、粒度が調整された顆粒状のアルキル変性カルボキシル基含有重合体粒子11.4gを得た。
得られた顆粒状のアルキル変性カルボキシル基含有重合体粒子について、中位粒子径、嵩密度、膨潤までの時間を測定した。その結果を表3に示す。
[比較例8]
実施例6と同様の方法で得られた白色微粉末のアルキル変性カルボキシル基含有重合体粒子15kgを圧縮成形造粒により顆粒化した。圧縮成形装置としてはファーマーインパクタ(型式:CS−25、ホソカワミクロン株式会社製)を用いて、2つのロール間で圧縮することにより圧縮成形し(ロール径:230mm、ロール間隔:1.2mm、ロール回転数:5rpm、圧縮成形圧力:0.15T/cm)、粉砕(商品名:ファインインパクトミル、ホソカワミクロン株式会社製)、分級することにより圧縮成形顆粒状アルキル変性カルボキシル基含有重合体粒子13.3kgを得た。
得られた圧縮成形顆粒状アルキル変性カルボキシル基含有重合体粒子について、中位粒子径、嵩密度、膨潤までの時間を測定した。その結果を表4に示す。
[参考例2]
実施例6と同様の方法で得られた白色微粉末のアルキル変性カルボキシル基含有重合体粒子について、嵩密度、膨潤までの時間およびレーザー回折式粒度分布測定装置(型式:SALD−2000J、株式会社島津製作所製、分散媒:ノルマルヘキサン)により中位粒子径を測定した。その結果を表3に示す。
Figure 0005345531
Figure 0005345531
表3および表4の結果より、本発明の製造方法で得られた顆粒状のアルキル変性カルボキシル基含有重合体粒子は嵩密度が大きく、かつ短時間で水に膨潤することがわかる。
本発明の製造方法によれば、微粉末状のカルボキシル基含有重合体と比べ、ママコが発生しにくく、水への膨潤性に優れ、粉立ちが少なく作業性に優れた顆粒状カルボキシル基含有重合体粒子を得ることができる。また、本発明の製造方法により得られる顆粒状カルボキシル基含有重合体粒子を水に溶解させた後、水酸化ナトリウム、トリエタノールアミン等のアルカリで中和することにより、短時間で表面のなめらかさ、増粘性および透明性に優れた中和粘稠液を得ることができる。

Claims (5)

  1. カルボキシル基含有重合体粒子を作製する工程、
    前記カルボキシル基含有重合体粒子を含液率が5〜25質量%となるように極性有機溶媒の蒸気下に保持して前記極性有機溶媒を吸液させることにより、前記カルボキシル基含有重合体粒子の凝集体を作製する工程、
    および、前記カルボキシル基含有重合体粒子の凝集体を乾燥した後、粉砕する工程、
    を有することを特徴とする顆粒状カルボキシル基含有重合体粒子の製造方法。
  2. カルボキシル基含有重合体粒子を作製する工程において、α,β−不飽和カルボン酸類と、エチレン性不飽和基を2個以上有する化合物とを、ラジカル重合開始剤の存在下、不活性溶媒中で重合させることにより、架橋型カルボキシル基含有重合体粒子を作製することを特徴とする請求項1記載の顆粒状カルボキシル基含有重合体粒子の製造方法。
  3. カルボキシル基含有重合体粒子を作製する工程において、α,β−不飽和カルボン酸類と、アルキル基の炭素数が10〜30である(メタ)アクリル酸アルキルエステルとを、ラジカル重合開始剤の存在下、不活性溶媒中で重合させることにより、アルキル変性カルボキシル基含有重合体粒子を作製することを特徴とする請求項1記載の顆粒状カルボキシル基含有重合体粒子の製造方法。
  4. カルボキシル基含有重合体粒子の凝集体を作製する工程において、極性有機溶媒が炭素数が1〜5のアルコール類、炭素数が3〜6のケトン類、炭素数が3〜6のエステル類および炭素数が4〜6のエーテル類からなる群から選ばれた少なくとも1種である請求項1〜3のいずれか1項に記載の顆粒状カルボキシル基含有重合体粒子の製造方法。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の製造方法により得られる顆粒状カルボキシル基含有重合体粒子であって、
    1)中位粒子径が300〜800μm、
    2)嵩密度が0.30g/ml以上、
    3)静置した25℃の水に、顆粒状カルボキシル基含有重合体粒子を水に対して0.5質量%になるように投入した後、該顆粒状カルボキシル基含有重合体粒子がすべて膨潤するのに要する時間が30分以下、
    の特性を有することを特徴とする顆粒状カルボキシル基含有重合体粒子。
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