JP5344784B2 - さや管推進工法 - Google Patents
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Description
例えば、ダクタイル鋳鉄管を用いた管路の構築(埋設)や旧管路の布設替え(更新)は、一般的には、地面を開削して管を埋設する開削工法が採用される。
しかし、近年の交通事情や、都心部等での複雑な管路の構築により、開削工法による管路の新規構築や旧管路の布設替えが困難な状況となっている。そのため、開削工法に代わる方法として、さや管推進工法やパイプインパイプ工法が採用されている。
なお、このパイプインパイプ工法における既設管等もさや管1の一つであるため、この明細書(「特許請求の範囲」も含む)においては、図16に示す、上記さや管推進工法、パイプインパイプ工法等のように、さや管1の中に新管2を推進挿入して二重管構造とする工法を、特に特定しない限り、総称して「さや管推進工法」と言う。
また、継手について、近年、耐震性が要求され、その耐震管継手は、一般的には、受口2bに対し挿し口2aが所要範囲において伸縮可能(抜き挿し可能)な構造のものであり、PII形、S形、NS形、SII形等がある。
また、PII形継手による新管2の挿入力は、受口2b端面側のロックリング4とその溝6端面の当接によって伝達されるため、その挿入力が大きくなると、ロックリング4が捩れ破損する等の恐れがあって、円滑な推進がされない恐れがある。このため、発進坑Sと到達坑Tの間隔の長い場合等の大きな推進力が働く場合には、挿し口2aの外周面にリブを別途に溶接などにより固定し、そのリブを受口2bの端面に当接させて推進力を伝達するようにしている。そのリブの取り付けは煩雑である。
この構造の耐震管継手におけるさや管推進工法においては、地中Wに埋設されたさや管1内にその一端から他端に向かって新管2を継ぎ合せつつ順次挿入する際、新管2の挿し口2a外周面に推進力伝達材を設け、この推進力伝達材により、前記挿し口2aを抜けない範囲で動き得る所要長さの中程に維持して推進し、地震などによりその推進力よりも大きな押圧力が作用したときには、その押圧力が前記推進力伝達材の維持力より勝り、前記挿し口を抜けない範囲で動き得る所要長さの中程の維持が解放されて挿し口2aが受口2bにさらに押し込まれるようにしている(特許文献2参照)。
この技術は、さや管1内の閉塞を維持した状態で、新管2をさや管1内に挿入しなくてはならないため、その挿入部分の閉塞は、さや管1内面全周に膨縮チューブを設けたり(特許文献3)、さや管1の軸方向前後の内面全周にフラップ状のシール板を設け(特許文献4)、そのチューブ又はシール板の新管2外周面への摺動圧接によって行っている。
このため、さや管推進工法に比べてパイプインパイプ工法は、推進力の予測が困難であり、特に、推進力伝達材を用いた耐震管継手における推進工法では、その推進力伝達材による耐震管継手の胴付き間隔(押し込み代)の確保が困難である。
このため、上記の特許文献3、4に記載の技術により、さや管1内に、膨出した継手部となる新管2を推進挿入するには、直管部と継手部の径の異なる外周面に、チューブ又はシール板を摺動圧接させてさや管1の端面を閉塞することとなる。
このため、この技術では、新管2には全長がほぼ直管部のものに限られる。また、流体が気体であって、チューブが膨縮する場合でも、十分な圧接力を得るためには、チューブ内を高圧にする必要があり、高圧であれば、チューブの体積増減は容易ではなく、継手部の通過時には大きな摩擦抵抗が生じ、チューブの破損に繋がる。
このとき、密閉された蓋では、さや管1内の浮力材をすべて排出してから蓋を外す必要があり手間となる(時間が掛かる)とともに、さらに、その浮力材排出後に新管を所定長さ到達坑Tに突出させることとなるため、煩わしい。また、浮力調整用のタンクを設けると、設備が大掛かりとなるとともに、浮力材も、浮力調整を行う分、新管2に浮力を与えるに必要十分以上の量を必要とし、この種の浮力工法では、浮力材の処理に多大の費用が必要である。
このように、新管の外周面の径変化に対応させて、流体供給量又は供給圧によるチューブの膨張度を調節すれば、例えば、直管部の場合には、供給量等を多くし、その直管部から継手部に移行する際には、その移行につれての径変化に応じて供給量等を減少させて(流体を排出して)適切な圧接力となるようにし、継手部から直管部への移行時にはその逆の作用を行って、チューブの膨張度を調節すれば、新管の外周面に径変化があっても適切な圧接力を得ることができて、確実な閉塞ができる。
このとき、流体には、空気、水などの公知のものを採用でき(以下、同様)、また、チューブの数は任意である(以下、同様)。また、流体供給量と供給圧の両者を調節することもでき、この手段のその「流体供給量又は供給圧の調節」は、少なくとも一方の調節をすればよく、両者を調節する場合も含む(以下、同じ)。
このとき、上記膨縮チューブは、流体の供給量によって、そのチューブの膨張度を調節し得るものでも、流体給排がオン・オフの2段階しかないものでも良い。また、前後の膨縮チューブ及び弾性チューブの数は任意である(以下、同様)。
このようにすれば、キャップをさや管に嵌めた状態で、そのさや管の一端が閉塞されるため、新管をさや管に挿入する前に、浮力材をさや管内に注入することができる。このとき、膨縮チューブの数は任意である(以下、同様)。
このようにすれば、新管先端のさや管他端への到達とともに、今まで、さや管の他端を閉塞していた(浮力材の漏れを防止していた)蓋などに代わって、その治具に新管先端が嵌ることにより、さや管他端の閉塞が行われる。このため、今までその閉塞をしていた蓋などを取り外しても浮力材の漏れは生じないため、その蓋等を外して漏れ防止を維持した状態で、新管をさらに引き出せば、到達坑側端における新管の所定長さの突出を行うことができて、上記第4の課題を達成することができる。
このようにすれば、浮力材が充填材となるため、浮力材の排出作業、それに伴う排出浮力材の処理作業(水処理作業)及び別途に充填材を注入する作業が無くなり、コストダウンに繋がる。
その低減度合は、新管と既設管内面とを非接触とすることが好ましいが、浮力材の給排作業の煩雑性を考慮すれば、必ずしも非接触とする必要はなく、新管を推進し得る限りにおいて任意である。例えば、摺動しても推進が可能であれば、その低減度合で十分である。新管に浮力が作用すれば、少なからず摩擦抵抗は低減される。
このように、摩擦抵抗を低減させれば、伝達材を用いた耐震管継手におけるパイプインパイプ工法等のさや管推進工法を採用しやすくなり、その際、摩擦抵抗の低減は、推進力の予測も容易となるため、その推進力伝達材による耐震管継手の胴付き間隔(押し込み代)の確保が容易となる。
また、新管先端閉塞キャップの採用により、浮力材の早期のさや管内への注入や、簡単な芯出しを行い得る。さらに、最先の新管先端のさや管他端の治具への嵌まり込みにより、さや管他端の円滑な閉塞を行い得る。
さらに、充填材を兼ねた浮力材の採用により、工事の時間短縮が実現でき、効率的・経済的に管路の構築を行うことができる。すなわち作業コストを低減できる。
また、浮力材による新管の既設管内への推進挿入は、その推進力の予測が容易となって、推進力伝達材を用いた耐震管継手におけるパイプインパイプ工法等が可能となる。
また、上記新管先端が治具に嵌って上記さや管の他端の閉塞を行うとともに芯出しを行うようにすれば、上記第5の課題を達成する実施形態とすることができる。
この構成とすれば、上記第1の課題を達成するさや管推進工法に係る発明の一の実施形態の作用と同一の作用を行うことができる。
この構成であれば、上記直管部の挿入時は、上記膨縮チューブを膨張させてその直管部外周面に圧接摺動させ、上記継ぎ合せ部の挿入時には、膨縮チューブが前側にある場合には、その膨縮チューブを膨張させて直管部外周面に圧接させた状態で、継ぎ合せ部を弾性チューブ内に挿入摺動させ、継ぎ合せ部前部が前側膨縮チューブに至れば、その前側チューブの流体を排出させつつ、さらに継ぎ合せ部を弾性チューブの内に挿入摺動させ、前側膨縮チューブが継ぎ合せ部を超える時点で、その前側膨縮チューブに流体を徐々に供給して膨張させて直管部外周面に圧接させて、継ぎ合せ部が両チューブを超える。
膨縮チューブが後側にある場合には、上記継ぎ合せ部の挿入時には、その膨縮チューブの流体を排出させつつ、その継ぎ合せ部前部をその後側の膨縮チューブの内に挿入摺動させてやがて弾性チューブ内に挿入摺動させ、継ぎ合せ部が後側膨縮チューブを超えれば、その膨縮チューブに流体を供給して膨張させて直管部外周面に圧接させ、継ぎ合せ部が両チューブを超える。
なお、膨縮チューブが流体の供給量によって膨張度を調節し得るものであれば、新管の呼び径の変化に対応し得る。
このようにすれば、膨縮チューブ、弾性チューブを有する筒体をさや管に嵌めるだけで、その膨縮チューブ、弾性チューブをさや管内面に取付けることができて、作業性が良いうえに、その筒体を他のさや管にし得る等、コスト削減にもなる。
この場合、その筒体に、さや管内の浮力材の給排弁を設けることができる。
この構成であれば、治具への最先新管の先端の嵌入により、パッキングを介してさや管の他端の閉塞が行われるため、蓋を外しても、さや管内から浮力材が流出することがなく、さらに、新管を到達坑側でさや管から所定長さ引き出すことができる。
発進坑Sと到達坑Tは、既設管1の埋設時と同一個所に形成しても良いが、道路の側部等の形成し得る所であれば、任意である。さや管1に挿入される新管2の先頭管先端には円錐状のキャップ30を嵌めて閉塞され、新管2内に浮力材aが流入しないようになる。
その推進は、上述の図16に記載の手段、特許文献5に記載の手段、特願2004−213203に記載の手段などの各種の手段を採用する。
また、膨縮チューブ12a、12bへの給排流体bとしては、空気の他に水等でも良い。水の場合には、地上部に水槽を設置し、その水頭差により、膨縮チューブ12a、12b内の圧力を一定に保持すれば、受口2b部が通過しても膨縮チューブ12a、12bのその受口2bとの面圧が一定となり、空気のように圧力負荷、エアー抜き(給排)の工程が不要となる。空気の場合には、一定圧となるアキューム機構を付与するとよい。
この液面レベルは、例えば、新管2の軸心がさや管1の軸心より少し下方とする等、新管2がさや管1内面に摺動しても、新管2を推進し得るようにする。
ゴムリング13が受口2b部に圧接する限り浮力材aの漏れは防止され、受口2b部が前側膨縮チューブ12aに至る前に、その前側膨縮チューブ12aのホース14の三方弁によりその内の空気bを排出させつつ、その受口2b部をそのゴムリング13の内に挿入摺動させる(同図(d))。
挿し口2aが治具20内に嵌れば、同図(c)に示すように、止水蓋21を外して、さらに新管2の挿し口2aを到達坑T内に所要長さ突出させる。このとき、ゴム輪25により、浮力材aの漏れは防止される。挿し口2aを到達坑T内に所要長さ突出させれば、キャップ30を外す(同図(d))。この後、所要時間後に、浮力材aは、硬化して充填材となる。このとき、さや管1の断面全域に浮力材aを充填していない場合には、補充して全域に充填する。
このようにすれば、さや管1と新管2外径の間隙に関係なく、膨縮チューブ12aなどの設置スペースを確保できるため、さや管1内径と新管2外径の間の空隙が狭く、十分な止水性能を期待できない場合に有効である。
この注入管44を使用する場合は、同図に示すように、止水機構10の円筒管11は、さや管1の外面に設けて、さや管1と新管2の間隙が広く確保できる態様が好ましい。
このさや管1への流体の送り込みによる軸心C2のレベル調整は、浮力材aの液面レベルが変動しても行い得るため、さや管1と新管2の間への充填材を浮力材aが兼ねる場合には、有利である。例えば、その浮力材aの注入量を、新管2のさや管1への装填が終了した段階(図9の状態)で、さや管1内に浮力材aが充満しているように設定することができる。このとき、その充満する浮力材aの注入量は、当初(図5(a))から満たしても途中で満たしても良い。
このとき、前者では、受口2b部から膨縮チューブ12が離れる時に、その供給量を調整して、その膨縮チューブ12が直管部外周面に圧接するようにし、受口2b部に膨縮チューブ12が登る時には流体bを開放してもよく、後者は、受口2b部に膨縮チューブ12が登る時に、その供給量を調整して、その膨縮チューブ12が受口部外周面に圧接するようにし、受口2b部からゴムリング13が離れるまでに、膨縮チューブ12に流体bを供給して直管部に圧接して漏れをなくすようにする。
また、治具20の形状は、図示に限られず、例えば、片落管などとすることもできる。さらに、さや管1の他端側(治具20側)は、図5(a)に示すキャップ30付止水機構10と同一構造により閉塞することもできる。この場合、その止水機構のキャップはキャップ30より大径としてそのキャップへの新管挿し口2a(キャップ30)の嵌り込みで芯出しを行うこととなる。
また、キャップ30を新管2の先端に嵌めた後、その新管先端(キャップ)をさや管1の一端に挿入することもできる。この場合は、その新管2の挿入後に浮力材aをさや管1内に充填する。
さらに、新管2の挿入推進は、到達坑T側から行うこともできる。
また、上記実施例は、さや管1は既設管に限らず(パイプインパイプ工法に限らず)、ヒューム管や鋼管を新たに埋設した上記さや管推進工法に採用できることは言うまでもない。
2 新管
3 止水ゴム輪
4、4a、4b ロックリング
8 推進力伝達材
10 さや管発進坑側止水機構
11 止水機構の円筒管
12、12a、12b 膨縮チューブ
13 ゴムリング(弾性チューブ)
14 膨縮チューブへの流体給排用ホース
15a 給排弁
20 さや管到達坑側止水兼芯出し用治具
21 止水蓋
30 最先新管挿し口用キャップ
a 浮力材
b 膨縮チューブの膨縮用流体(空気)
Claims (10)
- 地中(W)に埋設されたさや管(1)内にその一端(S)から他端(T)に向かって新管(2)を継ぎ合せつつ順次挿入する際、前記さや管(1)の両端を閉塞し、そのさや管(1)内に浮力材(a)を注入して前記新管(2)に浮力を与えて、その新管(2)とさや管(1)間の摩擦を低減したさや管推進工法において、
上記新管(2)を継ぎ合せつつ順次挿入する際のその継ぎ合せ部は、受口(2b)に挿し口(2a)を挿し込んでその挿し口(2a)を有する直管部より前記受口(2b)が大径となって膨出するものであり、上記さや管(1)の一端側の閉塞を、さや管(1)内面全周に流体(b)の給排により膨縮するチューブ(12)を設け、そのチューブ(12)への流体(b)の供給量又は供給圧によってチューブ(12)の膨張度を調節して行い、その膨張度の調節は、前記直管部に対しては前記チューブ(12)への流体(b)の供給量を多く又は供給圧を高く、前記直管部から継ぎ合せ部に移行する際には、その移行につれての前記新管(2)外周面の径変化に応じて供給量を減少又は供給圧を低く、前記継ぎ合せ部から直管部への移行時には前記新管(2)外周面の径変化に応じて供給量を多く又は供給圧を高くすることによってそれぞれ行なって、前記チューブ(12)が上記新管(2)の外周面の径変化に対応するようにしたことを特徴とするさや管推進工法。 - 地中(W)に埋設されたさや管(1)内にその一端(S)から他端(T)に向かって新管(2)を継ぎ合せつつ順次挿入する際、前記さや管(1)の両端を閉塞し、そのさや管(1)内に浮力材(a)を注入して前記新管(2)に浮力を与えて、その新管(2)とさや管(1)間の摩擦を低減したさや管推進工法において、
上記新管(2)の上記継ぎ合せ部は、受口(2b)に挿し口(2a)を挿し込んでその挿し口(2a)を有する直管部より前記受口(2b)が大径となって膨出するものであって、上記さや管(1)の一端側の閉塞は、さや管(1)内面全周に弾性チューブ(13)と流体(b)の給排により膨縮するチューブ(12)とをその膨縮チューブ(12)を新管(2)の挿入方向前側にしてさや管(1)の軸方向に隔てて設け、その膨縮チューブ(12)及び弾性チューブ(13)の新管(2)の外周面への圧接により行うものとし、前記弾性チューブ(13)は、新管(2)の膨出受口部外周面に圧接するとともに新管(2)の直管部外周面には接しない内径とされており、
上記直管部のさや管(1)の一端内への挿入時は、上記膨縮チューブ(12)を膨張させてその直管部外周面に圧接摺動させ、上記継ぎ合せ部のさや管(1)の一端内への挿入時には、前記膨縮チューブ(12)を膨張させて直管部外周面に圧接させた状態で、その継ぎ合せ部前部を弾性チューブ(13)内に挿入させてその膨出受口部外周面に圧接させた後、その膨縮チューブ(12)の流体(b)を排出し、さらに継ぎ合せ部を前記弾性チューブ(13)内に挿入摺動させ、前記膨縮チューブ(12)が継ぎ合せ部の後部に至れば、その膨縮チューブ(12)に流体(b)を供給しつつさらに継ぎ合せ部を挿入してやがて膨縮チューブ(12)を直管部外周面に圧接させて、前記弾性チューブ(13)及び膨縮チューブ(12)を継ぎ合せ部が超えることを特徴とするさや管推進工法。 - 地中(W)に埋設されたさや管(1)内にその一端(S)から他端(T)に向かって新管(2)を継ぎ合せつつ順次挿入する際、前記さや管(1)の両端を閉塞し、そのさや管(1)内に浮力材(a)を注入して前記新管(2)に浮力を与えて、その新管(2)とさや管(1)間の摩擦を低減したさや管推進工法において、
上記新管(2)の上記継ぎ合せ部は、受口(2b)に挿し口(2a)を挿し込んでその挿し口(2a)を有する直管部より前記受口(2b)が大径となって膨出するものであって、上記さや管(1)の一端側の閉塞は、さや管(1)内面全周に弾性チューブ(13)と流体(b)の給排により膨縮するチューブ(12)とをその膨縮チューブ(12)を新管(2)の挿入方向後側にしてさや管(1)の軸方向に隔てて設け、その膨縮チューブ(12)及び弾性チューブ(13)の新管(2)の外周面への圧接により行うものとし、前記弾性チューブ(13)は、新管(2)の膨出受口部外周面に圧接するとともに新管(2)の直管部外周面には接しない内径とされており、
上記直管部のさや管(1)の一端内への挿入時は、上記膨縮チューブ(12)を膨張させてその直管部外周面に圧接摺動させ、上記継ぎ合せ部のさや管(1)の一端内への挿入時には、前記膨縮チューブ(12)を膨張させて直管部外周面に圧接させた状態から流体(b)を排出しつつ、その継ぎ合せ部前部をその膨縮チューブ(12)内に挿入摺動させてやがて弾性チューブ(13)内に挿入させてその弾性チューブ(13)を膨出受口部外周面に圧接させ、さらに継ぎ合せ部を挿入してその後部が前記膨縮チューブ(12)に至れば、前記膨縮チューブ(12)に流体(b)を供給して直管部外周面に圧接しつつ、さらに継ぎ合せ部を挿入して、やがて弾性チューブ(13)及び前側膨縮チューブ(12)を継ぎ合せ部が超えることを特徴とするさや管推進工法。 - 地中(W)に埋設されたさや管(1)内にその一端(S)から他端(T)に向かって新管(2)を継ぎ合せつつ順次挿入する際、前記さや管(1)の両端を閉塞し、そのさや管(1)内に浮力材(a)を注入して前記新管(2)に浮力を与えて、その新管(2)とさや管(1)間の摩擦を低減したさや管推進工法において、
上記新管(2)の上記継ぎ合せ部は、受口(2b)に挿し口(2a)を挿し込んでその挿し口(2a)を有する直管部より前記受口(2b)が大径となって膨出するものであって、上記さや管(1)の一端側の閉塞は、さや管(1)内面全周に流体(b)の給排により膨縮するチューブ(12a、12b)をさや管(1)の軸方向に隔てて前後に設け、その両膨縮チューブ(12a、12b)間のさや管(1)内面全周に弾性チューブ(13)を設けて、その膨縮チューブ(12a、12b)及び弾性チューブ(13)の新管(2)の外周面への圧接により行うものとし、前記弾性チューブ(13)は、新管(2)の膨出受口部外周面に圧接するとともに新管(2)の直管部外周面には接しない内径とされており、
上記直管部のさや管(1)の一端内への挿入時は、上記膨縮チューブ(12a、12b)を膨張させてその直管部外周面に圧接摺動させ、上記継ぎ合せ部のさや管(1)の一端内への挿入時には、両膨縮チューブ(12a、12b)を膨張させて直管部外周面に圧接させた状態で、後側の膨縮チューブ(12b)の流体(b)を排出させつつ、その継ぎ合せ部前部をその後側のチューブ(12b)の内に挿入摺動させてやがて弾性チューブ(13)内に挿入摺動させ、継ぎ合せ部前部が前側膨縮チューブ(12a)に至れば、その前側膨縮チューブ(12a)の流体(b)を排出させつつ、その継ぎ合せ部をその前側膨縮チューブ(12a)及び弾性チューブ(13)の内にさらに挿入摺動させ、後側膨縮チューブ(12b)が継ぎ合せ部を超えた時点で、その後側膨縮チューブ(12b)に流体(b)を供給して膨張させて直管部外周面に圧接させ、その後、弾性チューブ(13)及び前側膨縮チューブ(12a)を継ぎ合せ部が超えることを特徴とするさや管推進工法。 - 上記さや管(1)一端内面に上記膨縮チューブ(12)を介してキャップ(30)をさや管(1)に嵌めてその一端を閉塞し、そのキャップ(30)に最先の新管(2)の先端を嵌めて、その新管(2)をキャップ(30)とともにさや管(1)に挿入することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のさや管推進工法。
- 上記さや管(1)の他端に、最先の新管(2)の先端が嵌ってそのさや管(1)の他端の閉塞を行う治具(20)を設けたことを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載のさや管推進工法。
- 最先の新管(2)の先端が上記治具(20)に嵌って上記さや管(1)の他端の閉塞を行うとともに芯出しを行うことを特徴とする請求項6に記載のさや管推進工法。
- 最先の新管(2)の先端にキャップ(30)を被せてその新管(2)先端を閉塞し、そのキャップ(30)が上記治具(20)に嵌るものにあっては、前記治具(20)を前記キャップ(30)が嵌る錐状としたことを特徴とする請求項6又は7に記載のさや管推進工法。
- 上記治具(20)は、上記さや管(1)他端に同軸に嵌められる筒状体(22)と、その筒状体(22)の開口を塞ぐ蓋(21)とから成って、前記筒状体(22)に最先新管(2)の先端をパッキング(25)を介して嵌め込んだ後、前記蓋(21)を取り外すことを特徴とする請求項6乃至8の何れかに記載のさや管推進工法。
- 上記新管(2)の継ぎ合せ部を、新管(2)の挿し口(2a)外周面に推進力伝達材を設け、この推進力伝達材により、前記挿し口(2a)を抜けない範囲で動き得る所要長さの中程に維持して推進し、地震などによりその推進力よりも大きな押圧力が作用したときには、その押圧力が前記推進力伝達材の維持力より勝り、前記挿し口を抜けない範囲で動き得る所要長さの中程の維持が解放されて挿し口(2a)が受口(2b)にさらに押し込まれるようにした伸縮可能な耐震継手構造としたことを特徴とする請求項1乃至9の何れかに記載のさや管推進工法。
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