JP5344784B2 - さや管推進工法 - Google Patents

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Description

この発明は、さや管内に新管を挿入して管路を構築する際、そのさや管内に浮力材を注入して新管に浮力を与えて新管を挿入するさや管推進工法、及びそのさや管端の閉塞構造、並びにそれに使用する筒体に関するものである。
上下水道、農業用水、工業用水など、さまざまな分野で流体輸送に使用されるものとして鋼管やダクタイル鋳鉄管などがあり、それらの管路は、通常、地中に埋設され、近年、その更新をする必要が生じている。
例えば、ダクタイル鋳鉄管を用いた管路の構築(埋設)や旧管路の布設替え(更新)は、一般的には、地面を開削して管を埋設する開削工法が採用される。
しかし、近年の交通事情や、都心部等での複雑な管路の構築により、開削工法による管路の新規構築や旧管路の布設替えが困難な状況となっている。そのため、開削工法に代わる方法として、さや管推進工法やパイプインパイプ工法が採用されている。
さや管推進工法は、図16に示すように、地面Wに、発進坑Sと到達坑Tだけを開削し、その発進坑Sから、まず、さや管1としてヒューム管や鋼管を土中Wに推進埋設し、この推進埋設されたさや管1内に、その一端(発進坑)Sから他端(到達坑)Tに向かってさや管径よりも小さい口径のダクタイル鋳鉄管等の新管2を継ぎ合せつつ順次挿入する工法であって、通常、新規管路の構築に採用されている。
また、パイプインパイプ工法とは、土中に埋設されている既設管をさや管1として、その既設管1内に、上記さや管推進工法と同様に、油圧ジャッキJ等により、既設管径よりも小さい口径の新管2を継ぎ合せつつ順次挿入する工法である。
なお、このパイプインパイプ工法における既設管等もさや管1の一つであるため、この明細書(「特許請求の範囲」も含む)においては、図16に示す、上記さや管推進工法、パイプインパイプ工法等のように、さや管1の中に新管2を推進挿入して二重管構造とする工法を、特に特定しない限り、総称して「さや管推進工法」と言う。
このさや管推進工法において、新管2の挿入は、通常、図16に示すように、発進坑Sに油圧ジャッキJを設置し、この油圧ジャッキJの後部に反力受けH、前部に押角Bを設けて、発進坑Sに設置した発進台の上に地上から吊り下ろした後行き新管2の挿し口2aをさや管1に挿入された先行き新管2の受口2bに挿入した継手部(継ぎ合せ部)で継ぎ合せつつ、油圧ジャッキJによって後行き新管2を押圧して順次挿入して行われる。この工法であれば、交通を遮断する問題もなく、複雑な管路が構築されていても新管2による管路の構築が可能となる。
このさや管推進工法により新管2をさや管1全長に挿入した後、発進坑Sや到達坑Tからさや管1と新管2の空隙部にモルタルなどの充填材を充填することが一般的である。これは、空隙部に充填材を充填しておくことで、地盤沈下等を防ぐ必要からである。
このようにして構築された二重管構造において、流量面積を最大限確保するためには、新管2は、さや管1とその径が近い方が好ましく、できれば、さや管径よりも1口径だけ呼び径が小さいものを採用するようにしている。
また、継手について、近年、耐震性が要求され、その耐震管継手は、一般的には、受口2bに対し挿し口2aが所要範囲において伸縮可能(抜き挿し可能)な構造のものであり、PII形、S形、NS形、SII形等がある。
その耐震管継手、例えば、PII形継手は、図17に示すように、一の管2の受口2b内奥側にシール用ゴム輪3を、外側にロックリング4をそれぞれ装填したのち、挿し口2aを、ロックリング4を拡径して受口2bのその収納溝5に収めてゴム輪3を圧縮しつつ挿し込み、ロックリング4が挿し口2a外周面の環状溝6に至ったところで、受口2bにその周囲数箇所からセットボルト7をねじ込んでロックリング4を縮径して溝6に嵌め込んだ構造である(特許文献1参照)。この継手は、受口2bの厚さが薄くされており、通常、さや管1よりも1口径だけ呼び径が小さい新管2を挿入する場合、特に既設管1への挿入の場合に、その新管2の継手構造として用いられている。
実開昭58−130189号公報
一方、このさや管推進工法において、さや管1に新管2を推進挿入する際、一般的には、さや管1の内面に新管2を摺動させており、その挿入長さ(発進坑Sと到達坑Tの間隔)が長くなると、その摺動時の摩擦抵抗が大きくなり、それに伴って、油圧シリンダJ等の推進装置が大掛かりとなる。
また、PII形継手による新管2の挿入力は、受口2b端面側のロックリング4とその溝6端面の当接によって伝達されるため、その挿入力が大きくなると、ロックリング4が捩れ破損する等の恐れがあって、円滑な推進がされない恐れがある。このため、発進坑Sと到達坑Tの間隔の長い場合等の大きな推進力が働く場合には、挿し口2aの外周面にリブを別途に溶接などにより固定し、そのリブを受口2bの端面に当接させて推進力を伝達するようにしている。そのリブの取り付けは煩雑である。
さらに、S形、NS形等の耐震管継手は、地震等の地殻変動が生じた際、受口2bに対する挿し口2aの押し込み又は引き出しに対して、受口2bに対し挿し口2aが抜けない範囲で伸縮(押し込み・引き出し)してその地殻変動に対応する構造である。
この構造の耐震管継手におけるさや管推進工法においては、地中Wに埋設されたさや管1内にその一端から他端に向かって新管2を継ぎ合せつつ順次挿入する際、新管2の挿し口2a外周面に推進力伝達材を設け、この推進力伝達材により、前記挿し口2aを抜けない範囲で動き得る所要長さの中程に維持して推進し、地震などによりその推進力よりも大きな押圧力が作用したときには、その押圧力が前記推進力伝達材の維持力より勝り、前記挿し口を抜けない範囲で動き得る所要長さの中程の維持が解放されて挿し口2aが受口2bにさらに押し込まれるようにしている(特許文献2参照)。
それらのさや管推進工法における新管2の挿入時の摩擦抵抗を軽減させた一技術として、新管2外周面にソリを設けたり、車輪を設けたものがある(特許文献2参照)。しかし、この技術では、さや管1と新管2の間にソリ等を設けるための空隙(スペース)を必要とし、通常、さや管1よりも1口径だけ呼び径が小さい新管2を挿入することは困難である。
特開2002−276284号公報
また、新管2の挿入時の摩擦抵抗を軽減させた他の技術としては、さや管1の両端を閉塞し、そのさや管1内に水などの浮力材を注入して新管2に浮力を与えて、新管2をさや管1内に推進挿入するものがある(特許文献3、4参照)。
この技術は、さや管1内の閉塞を維持した状態で、新管2をさや管1内に挿入しなくてはならないため、その挿入部分の閉塞は、さや管1内面全周に膨縮チューブを設けたり(特許文献3)、さや管1の軸方向前後の内面全周にフラップ状のシール板を設け(特許文献4)、そのチューブ又はシール板の新管2外周面への摺動圧接によって行っている。
特開平10−238655号公報 特開2000−291827号公報
まず、既設管1に新管を挿入して管路更新するパイプインパイプ工法において、その既設管1は、何十年の経過により、その内面に錆や異物が付着し、凹凸の激しい内面となっており、上記ソリ等では、推進抵抗が大きく、大きな推進力を必要とする。また、既設管1は、その施工図が残っている場合が少なく、蛇行、分岐管等が多い上に、継手部に段差、隙間等があって、通常、新管2の推進挿入時の抵抗は甚だ大きなものとなる。
このため、さや管推進工法に比べてパイプインパイプ工法は、推進力の予測が困難であり、特に、推進力伝達材を用いた耐震管継手における推進工法では、その推進力伝達材による耐震管継手の胴付き間隔(押し込み代)の確保が困難である。
つぎに、上記浮力を用いたさや管推進工法において、PII形継手等の新管2は、図17から理解できるように、受口2bを有する膨出部と挿し口2aを有する直管部とからなり、その挿し口2aを受口2bに挿し込んだ継手部(継ぎ合せ部)は、直管部に比べて外側に膨出した態様となる。
このため、上記の特許文献3、4に記載の技術により、さや管1内に、膨出した継手部となる新管2を推進挿入するには、直管部と継手部の径の異なる外周面に、チューブ又はシール板を摺動圧接させてさや管1の端面を閉塞することとなる。
しかし、上記チューブによる摺動圧接は、そのチューブへの流体給排がオン・オフの2段階しかないため(一定圧の流体注入とその流体圧を開放した2通りしかないため)、直管部の閉塞を確実になし得る流体圧に設定すると、継手部への摺動圧接時には、チューブが変形してその継手部の通過を許容することとなり、通常、その流体は液体であり、その体積増減が困難であって、大きな摩擦抵抗が生じ、チューブの破損に繋がる。
このため、この技術では、新管2には全長がほぼ直管部のものに限られる。また、流体が気体であって、チューブが膨縮する場合でも、十分な圧接力を得るためには、チューブ内を高圧にする必要があり、高圧であれば、チューブの体積増減は容易ではなく、継手部の通過時には大きな摩擦抵抗が生じ、チューブの破損に繋がる。
シール板による摺動圧接は、そのシール板の弾性力によって圧接力を得ているため、その圧接力が十分に得ることができず、浮力材の漏れが生じやすい。また、継手部への摺動圧接時には、シール板が変形してその継手部の通過を許容することとなり、通常、そのシール板の変形(撓み)は均一にされ難いため、継手部全周に亘って、均一な摺動圧接が行われず、不十分な圧接個所から浮力材が漏れる恐れが多い。
また、さや管1の到達坑T側の止水(閉塞)は、蓋を取り付けて密閉したり、タンクを設けて浮力調整するようにしている。一方、ダクタイル鋳鉄管等を新管2としてさや管1内に挿入する場合、後述のように、到達坑T側では、新管2を所定長さ到達坑Tに突出させる必要がある。
このとき、密閉された蓋では、さや管1内の浮力材をすべて排出してから蓋を外す必要があり手間となる(時間が掛かる)とともに、さらに、その浮力材排出後に新管を所定長さ到達坑Tに突出させることとなるため、煩わしい。また、浮力調整用のタンクを設けると、設備が大掛かりとなるとともに、浮力材も、浮力調整を行う分、新管2に浮力を与えるに必要十分以上の量を必要とし、この種の浮力工法では、浮力材の処理に多大の費用が必要である。
さらに、従来、さや管1内への浮力材は、最先の新管2の先端にキャップを被せて閉塞し、その新管2先端をさや管1の発進坑S側端に挿入してチューブ又はシール板により、その新管2とさや管1の間隙を閉塞したのち、注入している。しかし、作業手順上、新管2先端をさや管1の発進坑S側端に挿入する前に、浮力材をさや管1に注入したい場合もある。
また、さや管1全長に新管2を推進挿入した後、その新管(管路)の芯出しを行う必要があるが、その芯出しは、従来、浮力材を排出させた後に、専用治具で行っている。その作業は繁雑である。また、専用治具はコスト高となる。
さらに、従来、さや管1と新管2の空隙(間隙)への充填材の注入(充填)は、浮力材をさや管1内から排出させた後、そのさや管1内に充填材を注入することによって行っている。
この発明は、新管に浮力を与えて推進挿入する際、その新管の継手部が膨出したもの(管外径差があるようなもの)であっても、浮力材が確実に漏れ出さないようにすることを第1課題、新管先端をさや管の発進坑側端に挿入する前に、浮力材をさや管に注入し得るようにすることを第2の課題、さや管の到達坑側端における新管到達後の新たな閉塞を容易にすることを第3の課題、さらにそのさや管の到達坑側端における新管到達後の新管の所定長さ突出作業を円滑にすることを第4の課題、さや管全長に新管を推進挿入した後のその新管の芯出しを容易にすることを第5の課題、充填材の注入作業を円滑にすることを第6の課題、推進力伝達材を用いた耐震管継手における推進を容易に行い得るようにすることを第7の課題とする。
上記第1の課題を達成するため、この発明の一手段は、特許文献3の膨縮チューブへの流体の供給量又は供給圧によって、そのチューブの膨張度を調節し、そのチューブが新管の外周面の径変化に対応するようにしたのである。
このように、新管の外周面の径変化に対応させて、流体供給量又は供給圧によるチューブの膨張度を調節すれば、例えば、直管部の場合には、供給量等を多くし、その直管部から継手部に移行する際には、その移行につれての径変化に応じて供給量等を減少させて(流体を排出して)適切な圧接力となるようにし、継手部から直管部への移行時にはその逆の作用を行って、チューブの膨張度を調節すれば、新管の外周面に径変化があっても適切な圧接力を得ることができて、確実な閉塞ができる。
このとき、流体には、空気、水などの公知のものを採用でき(以下、同様)、また、チューブの数は任意である(以下、同様)。また、流体供給量と供給圧の両者を調節することもでき、この手段のその「流体供給量又は供給圧の調節」は、少なくとも一方の調節をすればよく、両者を調節する場合も含む(以下、同じ)。
他の手段は、特許文献3の膨縮チューブをさや管に設け、その膨縮チューブの前側又は後側、さらに前記膨縮チューブをさや管軸方向前後に設けたものにあっては、その両膨縮チューブ間に、弾性チューブをそれぞれ設け、その弾性チューブを、新管の膨出受口部外周面に圧接するとともに新管の直管部外周面には接しない内径とされたものとし、前記膨縮チューブへの流体の給排による新管の直管部外周面への接離及び弾性チューブの膨出受口部外周面への圧接により、浮力材の漏れを防止するようにしたのである。
このとき、上記膨縮チューブは、流体の供給量によって、そのチューブの膨張度を調節し得るものでも、流体給排がオン・オフの2段階しかないものでも良い。また、前後の膨縮チューブ及び弾性チューブの数は任意である(以下、同様)。
この手段では、例えば、新管の継ぎ合せ部(継手部)が、受口に挿し口を挿し込んでその挿し口を有する直管部より前記受口が大径となって膨出するものであって、さや管内面全周に弾性チューブと膨縮チューブとをその膨縮チューブを新管の挿入方向前側にしてさや管の軸方向に隔てて設けた場合は、直管部のさや管の一端内への挿入時、膨縮チューブを膨張させてその直管部外周面に圧接摺動させる。このときは、膨縮チューブの直管部外周面への圧接摺動により、浮力材の漏れが防止される。
つぎに、継ぎ合せ部のさや管の一端内への挿入時には、膨縮チューブを膨張させて直管部外周面に圧接させた状態で、その継ぎ合せ部前部を弾性チューブ内に挿入させてその膨出受口部外周面に圧接させた後、その膨縮チューブの流体を排出し、さらに継ぎ合せ部を弾性チューブ内に挿入摺動させる。このとき、浮力材の漏れは、当初は、膨縮チューブの直管部外周面への圧接摺動により防止され、弾性チューブが継ぎ合せ部外周面(膨出受口部外周面)に圧接すれば、その圧接により防止される。このため、それ以後、膨縮チューブの流体は排出できる。
さらに、膨縮チューブが継ぎ合せ部の後部に至れば、その膨縮チューブに流体を供給しつつさらに継ぎ合せ部を挿入してやがて膨縮チューブを直管部外周面に圧接させて、前記弾性チューブ及び膨縮チューブを継ぎ合せ部が超える態様等とする。このときには、浮力材の漏れは、当初は、弾性チューブの継ぎ合せ部外周面への圧接摺動により防止され、やがて膨縮チューブの直管部外周面への圧接により防止される。
また、さや管内面全周に弾性チューブと膨縮チューブとをその膨縮チューブを新管の挿入方向後側にしてさや管の軸方向に隔てて設けたものにあっては、直管部のさや管の一端内への挿入時、同様に、膨縮チューブの直管部外周面への圧接摺動により、浮力材の漏れが防止され、継ぎ合せ部のさや管の一端内への挿入時には、膨縮チューブを膨張させて直管部外周面に圧接させた状態から流体を排出しつつ、その継ぎ合せ部前部を弾性チューブ内に挿入させてその膨出受口部外周面に圧接させる。このとき、浮力材の漏れは、当初は、膨縮チューブの直管部外周面への圧接摺動により防止され、弾性チューブが継ぎ合せ部外周面(膨出受口部外周面)に圧接すれば、その圧接により防止される。
つぎに、さらに継ぎ合せ部を挿入してその後部が膨縮チューブに至れば、その膨縮チューブに流体を供給して直管部外周面に圧接しつつ、さらに継ぎ合せ部を挿入して、やがて弾性チューブ及び膨縮チューブを継ぎ合せ部が超える態様等とする。このときには、浮力材の漏れは、当初は、弾性チューブの継ぎ合せ部外周面への圧接摺動により防止され、やがて膨縮チューブの直管部外周面への圧接により防止される。
さらに、膨縮チューブをさや管の軸方向に隔てて前後に設け、その両膨縮チューブ間に弾性チューブを設けたものにあっては、直管部のさや管の一端内への挿入時は、同様に、両膨縮チューブの直管部外周面への圧接摺動により、浮力材の漏れが防止される。このとき、両膨縮チューブを膨張させても、一方のみでも良い。
つぎに、継ぎ合せ部のさや管の一端内への挿入時には、両膨縮チューブを膨張させて直管部外周面に圧接させた状態で、後側の膨縮チューブの流体を排出させつつ、その継ぎ合せ部前部をその後側の膨縮チューブの内に挿入摺動させてやがて弾性チューブ内に挿入摺動させる。このとき、浮力材の漏れは、当初は、前側の膨縮チューブの直管部外周面への圧接摺動により防止され、弾性チューブが継ぎ合せ部外周面に圧接すれば、その圧接により防止される。このため、それ以後、前側の膨縮チューブの流体は排出できる。
さらに、継ぎ合せ部前部が前側膨縮チューブに至れば、その前側膨縮チューブの流体を排出させつつ、又は前もって排出させておき、その継ぎ合せ部をその前側膨縮チューブ及び弾性チューブの内にさらに挿入摺動させ、後側膨縮チューブが継ぎ合せ部を超えた時点で、その後側膨縮チューブに流体を供給して膨張させて直管部外周面に圧接させ、その後、弾性チューブ及び前側膨縮チューブを継ぎ合せ部が超える態様等とする。このときには、浮力材の漏れは、当初は、弾性チューブの継ぎ合せ部外周面への圧接摺動により防止され、やがて後側膨縮チューブの直管部外周面への圧接により防止される。
上記第2の課題を達成するために、この発明は、さや管一端内面に上記膨縮チューブを介してキャップを嵌めてその一端を閉塞し、そのキャップに最先の新管の先端を嵌めて、その新管をキャップとともにさや管に挿入することとしたのである。
このようにすれば、キャップをさや管に嵌めた状態で、そのさや管の一端が閉塞されるため、新管をさや管に挿入する前に、浮力材をさや管内に注入することができる。このとき、膨縮チューブの数は任意である(以下、同様)。
上記第3の課題を達成するために、この発明は、さや管の他端の治具に、挿入されて来た最先の新管先端を嵌め、その嵌り込みにより、さや管の他端の閉塞を行うようにしたのである。
このようにすれば、新管先端のさや管他端への到達とともに、今まで、さや管の他端を閉塞していた(浮力材の漏れを防止していた)蓋などに代わって、その治具に新管先端が嵌ることにより、さや管他端の閉塞が行われる。このため、今までその閉塞をしていた蓋などを取り外しても浮力材の漏れは生じないため、その蓋等を外して漏れ防止を維持した状態で、新管をさらに引き出せば、到達坑側端における新管の所定長さの突出を行うことができて、上記第4の課題を達成することができる。
このとき、その治具への新管先端の嵌り込みにより、その芯出しを行うようにすれば、新管先端のさや管他端への到達とともにその新管の芯出しが行える。すなわち、上記第5の課題を達成することができる。
上記第6の課題を達成するために、この発明は、浮力材に、新管の全てがさや管に挿入後、硬化するものを採用することとしたのである。
このようにすれば、浮力材が充填材となるため、浮力材の排出作業、それに伴う排出浮力材の処理作業(水処理作業)及び別途に充填材を注入する作業が無くなり、コストダウンに繋がる。
上記第7の課題を達成するために、この発明は、浮力材の給排量の調整(さや管内の浮力材のレベル調整)によって、新管と既設管内面との摩擦抵抗を極力低減するようにしたのである。
その低減度合は、新管と既設管内面とを非接触とすることが好ましいが、浮力材の給排作業の煩雑性を考慮すれば、必ずしも非接触とする必要はなく、新管を推進し得る限りにおいて任意である。例えば、摺動しても推進が可能であれば、その低減度合で十分である。新管に浮力が作用すれば、少なからず摩擦抵抗は低減される。
このように、摩擦抵抗を低減させれば、伝達材を用いた耐震管継手におけるパイプインパイプ工法等のさや管推進工法を採用しやすくなり、その際、摩擦抵抗の低減は、推進力の予測も容易となるため、その推進力伝達材による耐震管継手の胴付き間隔(押し込み代)の確保が容易となる。
この発明は、上記のように、膨縮チューブへの流体の供給調整又は膨縮チューブ及び弾性チューブの組み合わせにより、外周面径に変化のある新管においても、浮力材の漏れを円滑に防止することができる。
また、新管先端閉塞キャップの採用により、浮力材の早期のさや管内への注入や、簡単な芯出しを行い得る。さらに、最先の新管先端のさや管他端の治具への嵌まり込みにより、さや管他端の円滑な閉塞を行い得る。
さらに、充填材を兼ねた浮力材の採用により、工事の時間短縮が実現でき、効率的・経済的に管路の構築を行うことができる。すなわち作業コストを低減できる。
また、浮力材による新管の既設管内への推進挿入は、その推進力の予測が容易となって、推進力伝達材を用いた耐震管継手におけるパイプインパイプ工法等が可能となる。
上記第1の課題を達成するさや管推進工法に係る発明の実施形態としては、地中に埋設されたさや管内に、例えば、発進坑側となるその一端から他端(到達坑側)に向かって新管を継ぎ合せつつ順次挿入する際、前記さや管の両端を閉塞し、そのさや管内に浮力材を注入して前記新管に浮力を与えて、その新管とさや管間の摩擦を低減したさや管推進工法において、前記新管を継ぎ合せつつ順次挿入する際のその継ぎ合せ部は、受口に挿し口を挿し込んでその挿し口を有する直管部より前記受口が大径となって膨出するものであり、さや管の一端側の閉塞を、さや管内面全周に流体の給排により膨縮するチューブを設け、そのチューブへの流体の供給量又は供給圧によってチューブの膨張度を調節して行い、その膨張度の調節は、直管部に対してはチューブへの流体の供給量を多く又は供給圧を高く、直管部から継ぎ合せ部に移行する際には、その移行につれての新管外周面の径変化に応じて供給量を減少又は供給圧を低く、継ぎ合せ部から直管部への移行時には新管外周面の径変化に応じて供給量を多く又は供給圧を高くすることによってそれぞれ行なって、前記チューブが新管の外周面の径変化に対応するようにした構成を採用できる。
また、第1の課題を達成するさや管推進工法に係る発明の他の実施形態としては、同じく、地中に埋設されたさや管内にその一端から他端に向かって新管を継ぎ合せつつ順次挿入する際、前記さや管の両端を閉塞し、そのさや管内に浮力材を注入して前記新管に浮力を与えて、その新管とさや管間の摩擦を低減したさや管推進工法において、まず、前記新管の継ぎ合せ部は、受口に挿し口を挿し込んでその挿し口を有する直管部より前記受口が大径となって膨出するものであって、前記さや管の一端側の閉塞は、さや管内面全周に弾性チューブと流体の給排により膨縮するチューブとを前記弾性チューブを新管の挿入方向前側又は後側、さらに膨縮チューブをさや管軸方向前後に設けたものにあっては、その両膨縮チューブ間に、弾性チューブを設け、その膨縮チューブ及び弾性チューブの新管の外周面への圧接により行うものとし、前記弾性チューブは、新管の膨出受口部外周面に圧接するとともに新管の直管部外周面には接しない内径とされており、前記直管部のさや管の一端内への挿入時は、膨縮チューブを膨張させてその直管部外周面に圧接摺動させる構成とする。
つぎに、上記膨縮チューブを弾性チューブより新管の挿入方向前側に設けたものにあっては、継ぎ合せ部のさや管の一端内への挿入時には、膨縮チューブを膨張させて直管部外周面に圧接させた状態で、その継ぎ合せ部前部を弾性チューブ内に挿入させてその膨出受口部外周面に圧接させた後、その膨縮チューブの流体を排出し、さらに継ぎ合せ部を前記弾性チューブ内に挿入摺動させ、膨縮チューブが継ぎ合せ部の後部に至れば、その膨縮チューブに流体を供給しつつさらに継ぎ合せ部を挿入してやがて膨縮チューブを直管部外周面に圧接させて、弾性チューブ及び膨縮チューブを継ぎ合せ部が超える構成とする。
また、上記膨縮チューブを弾性チューブより新管の挿入方向後側に設けたものにあっては、継ぎ合せ部のさや管の一端内への挿入時には、膨縮チューブを膨張させて直管部外周面に圧接させた状態から流体を排出しつつ、その継ぎ合せ部前部をその膨縮チューブ内に挿入摺動させてやがて弾性チューブ内に挿入させてその弾性チューブを膨出受口部外周面に圧接させ、さらに継ぎ合せ部を挿入してその後部が膨縮チューブに至れば、膨縮チューブに流体を供給して直管部外周面に圧接しつつ、さらに継ぎ合せ部を挿入して、やがて弾性チューブ及び膨縮チューブを継ぎ合せ部が超える構成とする。
さらに、膨縮チューブをさや管軸方向前後に設けたものにあっては、継ぎ合せ部の挿入時には、両膨縮チューブを膨張させて直管部外周面に圧接させた状態で、後側の膨縮チューブの流体を排出させつつ、その継ぎ合せ部前部をその後側の膨縮チューブの内に挿入摺動させてやがて弾性チューブ内に挿入摺動させ、継ぎ合せ部前部が前側膨縮チューブに至れば、その前側膨縮チューブの流体を排出させつつ、その継ぎ合せ部をその前側膨縮チューブ及び弾性チューブの内にさらに挿入摺動させ、後側膨縮チューブが継ぎ合せ部を超えた時点で、その後側膨縮チューブに流体を供給して膨張させて直管部外周面に圧接させ、その後、弾性チューブ及び前側膨縮チューブを継ぎ合せ部が超える構成とする。
上記弾性チューブは、中実であっても、中空であってもよく、その中空弾性チューブの場合には、その中空内に流体を密封しても給排可能としても良い。
これらのさや管推進工法において、上記さや管一端内面に上記膨縮チューブを介してキャップを嵌めてその一端を閉塞し、そのキャップに最先の新管の先端を嵌めて、その新管をキャップとともにさや管に挿入するようにすれば、上記第2の課題を達成する発明の実施形態とし得る。
また、浮力材の液面レベルを調整することにより、新管と既設管内面との摩擦抵抗を極力低減することができる。この低減度合は、上述のように、必ずしも、新管と既設管内面とを非接触とする必要はなく、新管を推進し得る限りにおいて任意である。
上記第3の課題を達成するさや管推進工法に係る発明の実施形態としては、地中に埋設されたさや管内にその一端から他端に向かって新管を継ぎ合せつつ順次挿入する際、前記さや管2の両端を閉塞し、そのさや管内に浮力材を注入して前記新管に浮力を与えて、その新管とさや管間の摩擦を低減したさや管推進工法において、さや管の他端に、最先の新管の先端が嵌ってそのさや管の他端の閉塞を行う治具を設けた構成を採用する。
このとき、上記治具を、例えば、上記さや管他端に同軸に嵌められる筒状体と、その筒状体の開口を塞ぐ蓋とから成って、前記筒状体に最先新管の先端をパッキングを介して嵌め込んだ後、前記蓋を取り除く構成とすれば、この治具への最先新管の先端の嵌入により、パッキングを介してさや管の他端の閉塞が行われるため、蓋を外しても、さや管内から浮力材が流出することがなく、さらに、新管を到達坑側でさや管から所定長さ引き出すことができる。この所要長さ引き出し得ることは、到達坑側では立ち上がり配管や先行の工区の新管との継ぎ合せを行うため、その接合が容易となる。これにより、上記第4の課題を達成する実施形態とすることができる。
また、上記新管先端が治具に嵌って上記さや管の他端の閉塞を行うとともに芯出しを行うようにすれば、上記第5の課題を達成する実施形態とすることができる。
この最先の新管の先端が嵌ってさや管の他端を閉塞する治具を設ける構成は、上記第1の課題を達成する各実施形態にも採用できる。
最先の新管先端にキャップを被せてその新管先端を閉塞し、そのキャップが上記治具に嵌って上記さや管1他端の閉塞を行い得るものにあっては、その治具を、前記キャップが嵌る錐状として、嵌り易くすることができる。このとき、キャップもさや管の他端に向って縮径する錐状とすることができる。
第6の課題を達成するさや管推進工法に係る発明の実施形態としては、地中に埋設されたさや管内にその一端から他端に向かって新管を継ぎ合せつつ順次挿入する際、前記さや管の両端を閉塞し、そのさや管内に浮力材を注入して前記新管に浮力を与えて、その新管とさや管間の摩擦を低減したさや管推進工法において、前記浮力材を、前記新管の全てがさや管に挿入後、硬化するものとして、さや管と新管の間の充填材となる構成を採用できる。
また、第1の課題を達成するさや管の一端側の閉塞構造に係る発明の実施形態としては、地中に埋設されたさや管内にその一端から他端に向かって新管を継ぎ合せつつ順次挿入する際、前記さや管の両端を閉塞し、そのさや管内に浮力材を注入して前記新管に浮力を与えて、その新管とさや管間の摩擦を低減したさや管推進工法における前記さや管の一端側の閉塞構造において、さや管内面全周に流体の給排により膨縮するチューブを設け、そのチューブは、前記流体の供給量によってチューブの膨張度が調節され、その膨張度の調節は、直管部に対してはチューブへの流体の供給量を多く又は供給圧を高く、直管部から継ぎ合せ部に移行する際には、その移行につれての新管外周面の径変化に応じて供給量を減少又は供給圧を低く、継ぎ合せ部から直管部への移行時には新管外周面の径変化に応じて供給量を多く又は供給圧を高くすることによってそれぞれ行なって、前記新管の外周面の径変化に対応して上記さや管一端の閉塞を行うものである構成を採用できる。
この構成とすれば、上記第1の課題を達成するさや管推進工法に係る発明の一の実施形態の作用と同一の作用を行うことができる。
この構成において、上記膨縮チューブの前側又は後側のさや管内面全周にさらに弾性チューブを設け、この弾性チューブは、新管の受口部外周面に圧接するとともに新管の直管部外周面には接しない内径とされている構成とすることができる。
この構成であれば、上記直管部の挿入時は、上記膨縮チューブを膨張させてその直管部外周面に圧接摺動させ、上記継ぎ合せ部の挿入時には、膨縮チューブが前側にある場合には、その膨縮チューブを膨張させて直管部外周面に圧接させた状態で、継ぎ合せ部を弾性チューブ内に挿入摺動させ、継ぎ合せ部前部が前側膨縮チューブに至れば、その前側チューブの流体を排出させつつ、さらに継ぎ合せ部を弾性チューブの内に挿入摺動させ、前側膨縮チューブが継ぎ合せ部を超える時点で、その前側膨縮チューブに流体を徐々に供給して膨張させて直管部外周面に圧接させて、継ぎ合せ部が両チューブを超える。
膨縮チューブが後側にある場合には、上記継ぎ合せ部の挿入時には、その膨縮チューブの流体を排出させつつ、その継ぎ合せ部前部をその後側の膨縮チューブの内に挿入摺動させてやがて弾性チューブ内に挿入摺動させ、継ぎ合せ部が後側膨縮チューブを超えれば、その膨縮チューブに流体を供給して膨張させて直管部外周面に圧接させ、継ぎ合せ部が両チューブを超える。
さらに、上記弾性チューブの両側に上記膨縮チューブを設けた構成とすれば、上記第1の課題を達成するさや管推進工法に係る発明の他の実施形態の作用と同一の作用を行うことができる。このとき、両膨縮チューブは、流体の供給量によって膨張度を調節し得て新管の外周面の径変化に対応し得る物とする必要はなく、その新管の直管部への圧接用供給とその圧接から離れる排出作用のみである流体給排がオン・オフの2段階しかないものとし得る。
なお、膨縮チューブが流体の供給量によって膨張度を調節し得るものであれば、新管の呼び径の変化に対応し得る。
上記膨縮チューブ、弾性チューブをさや管内面に取付ける手段としては、さや管に直接に取付けることもできるが、さや管の一端に嵌めた筒体の内面に設けることができる。
このようにすれば、膨縮チューブ、弾性チューブを有する筒体をさや管に嵌めるだけで、その膨縮チューブ、弾性チューブをさや管内面に取付けることができて、作業性が良いうえに、その筒体を他のさや管にし得る等、コスト削減にもなる。
この場合、その筒体に、さや管内の浮力材の給排弁を設けることができる。
また、上記各実施形態等で示されるさや管推進工法における前記さや管の他端側の閉塞構造の実施形態としては、最先新管の先端が嵌ってさや管他端の閉塞を行う治具を上記さや管の他端に設け、この治具は、さや管他端に同軸に嵌められる筒状体と、その筒状体の開口を塞ぐ蓋とから成って、前記筒状体内面全周にはパッキングを設けて、最先新管の先端をそのパッキングを介して前記筒状体に嵌め込むようにした構成を採用することができる。
この構成であれば、治具への最先新管の先端の嵌入により、パッキングを介してさや管の他端の閉塞が行われるため、蓋を外しても、さや管内から浮力材が流出することがなく、さらに、新管を到達坑側でさや管から所定長さ引き出すことができる。
なお、浮力材としては、水が一般的であり、新管のさや管内面との摩擦を低減し得る限りにおいて、その注入量は任意である。
第7の課題に基づくさや管推進工法に係る発明の実施形態としては、地中に埋設された既設管内にその一端から他端に向かって新管を継ぎ合せつつ順次挿入する際、その継ぎ合せ部が、新管の挿し口外周面に推進力伝達材を設け、この推進力伝達材により、前記挿し口を抜けない範囲で動き得る所要長さの中程に維持して推進し、地震などによりその推進力よりも大きな押圧力が作用したときには、その押圧力が前記推進力伝達材の維持力より勝り、前記挿し口を抜けない範囲で動き得る所要長さの中程の維持が解放されて挿し口が受口にさらに押し込まれるようにした伸縮可能な耐震継手構造であって、前記既設管の両端を閉塞し、その既設管内に浮力材を注入して前記新管に浮力を与えて、その新管と既設管間の摩擦を低減した構成を採用できる。
図1乃至図8に一実施例を示し、この実施例は、既設管1の更新に係わるものであり、図1に示すように、発進坑Sと到達坑Tを所要間隔をおいて形成し、その間の既設管(さや管)1の発進坑S側端(一端)に止水機構10が装着されて閉塞され、到達坑T側端(他端)には止水兼芯出し用治具20が取り付けられて閉塞されている。
発進坑Sと到達坑Tは、既設管1の埋設時と同一個所に形成しても良いが、道路の側部等の形成し得る所であれば、任意である。さや管1に挿入される新管2の先頭管先端には円錐状のキャップ30を嵌めて閉塞され、新管2内に浮力材aが流入しないようになる。
新管2の継ぎ合せ部(継手部)は、図4に示すように、挿し口2a外周面と受口2b内周面にそれぞれ軸方向の溝6a、6bを形成し、その両溝6a、6bにそれぞれロックリング4a、4bを嵌めたものであって、同図に示す状態が通常時(新管敷設完了時)である。この状態において、先行き新管2の受口2bに後行き新管2の挿し口2aを挿し込んだ後(又は挿し込む前に)、受口2b外側の挿し口2a外周面に推進力伝達材8を設け、その推進力伝達材8を挿し口2a外周面に溶接等により固定したフランジ(サドルリング)9により不動にした構成である(特許文献2参照)。推進力伝達材8の材質、構成、フランジ9の構成は、図示に限らず、任意である。例えば、推進力伝達材8には、圧縮応力が1〜30kgf/cm(≒0.1〜3MPa)のポリウレタン、ポリスチレン等の樹脂発泡体等を採用する。
この継ぎ合せ部は、さや管1内にその一端から他端に向かって新管2を継ぎ合せつつ順次推進挿入する際、推進力伝達材8により、挿し口2aの先端と受口2bの内面奥端面2b’との間隙を維持しつつ(図4の状態を維持しつつ)、後行き新管2から先行き新管2に推進力が伝達されて、新管2の推進が行われて、さや管1内全長に亘って新管2の管路が敷設される。
その推進は、上述の図16に記載の手段、特許文献5に記載の手段、特願2004−213203に記載の手段などの各種の手段を採用する。
特開2004−238851号公報
この敷設後の新管路は、地震などの大きな圧縮力に対しては、推進力伝達材8が収縮又は圧壊して、挿し口2a先端が受口2b内面奥端面2b’に当接又は挿し口側ロックリング4aが挿し口側溝6aの後端面側6a’で当接するまで、受口2bに対する挿し口2aの挿し込みを許容し、また、大きな引っ張り力に対しては、両ロックリング4a、4bが挿し口側溝6aの先端面側で当接するまで、受口2bに対する挿し口2aの引き出しを許容する。すなわち、この継ぎ合せ部は、挿し口2aの挿し込み・引き出しを許容する耐震機能を有する(特許文献2参照)。
発進坑S側のさや管1の止水機構10は、図4に示すように、ダクタイル製や鋼製等のフランジ11a付の円筒管11の内面に膨縮チューブ12a、12bを軸方向に所要間隔をおいて設け、その間に中実のゴムリング(チューブ)13を設けたものである。この円筒管11はそのフランジ11aをさや管1にその端面にボルト締めや溶接等により取付ける。各チューブ12a、12b、13は接着やネジ止め等で固定する。
両膨縮チューブ12a、12bには、エアーコンプレッサー、エアーポンプ等に接続されているホース14が、さや管1に穴を空けて接続されており、その各ホース14の三方弁(図示せず)の作用により、両膨縮チューブ12a、12bに空気(流体)bが選択的に注入され、各膨縮チューブ12a、12bが所要圧に膨張し、又は、両膨縮チューブ12a、12bが選択的に開放(排気)されて、各膨縮チューブ12a、12bが収縮する。このとき、膨縮チューブ12a、12bへの流体bの流入量(流入圧)は、新管2との摺動により受ける外圧に対応して適切な値となるように自動制御することが好ましい。
その膨縮チューブ12a、12bが所要圧に膨張すれば、膨縮チューブ12a、12bは新管2の直管部(挿し口2a部)の外周面に圧接して、後述の浮力材aの漏れを防ぎつつその直管部の摺動を許容する。このとき、その摺動を許容かつ漏れを防止しつつ、自身が擦れ破損しないように、膨縮チューブ12a、12bの材質及び流体b圧を適宜に設定する。
また、ゴムリング13の内径は、新管2の直管部の外径より大きく、受口2bの外径より少し小さく設定されており、その受口2bの外周面がゴムリング13の内面に圧接して、浮力材aの漏れを防ぎつつその受口2b部の摺動を許容する。このとき、その摺動を許容かつ漏れを防止しつつ、自身が擦れ破損しないように、ゴムリング13の材質及び径を適宜に設定する。
このゴムリング13の径及び個数は、その並列長さが直管部から受口部に至るテーパー部の長さ以上になるように決定する。例えば、ゴムリング13の径は、さや管1の内径と新管2の受口部2bの外径差によって決定されるため、その断面直径がその差よりも大きく、かつ、図7に示すように、さや管1の軸方向にゴムリング13同士が接触するように所要数配置した際、前側膨縮チューブ12aの膨張状態での断面中心から一番発進坑S側に設けたゴムリング13の断面中心のさや管1軸方向の長さLが、直線部から受口部に至るテーパー部の長さt以上となるように、そのゴムリング13の径及び配置数を決定する。これにより、後述のように、前側膨縮チューブ12a内に封入された流体bを抜く前に、ゴムリング13が受口2b部の外周面(最大径外周面)に圧接して止水が確実になされる。
なお、各膨縮チューブ12a、12b、ゴムリング13の断面形状は、円形に限らず、圧接して摺動させ得る限りにおいて、例えば、楕円形、多角形等と任意である。各膨縮チューブ12a、12b、ゴムリング13の表面には滑材を塗布等しておけば、新管2挿入時の摩擦抵抗を低減することができる。
また、膨縮チューブ12a、12bへの給排流体bとしては、空気の他に水等でも良い。水の場合には、地上部に水槽を設置し、その水頭差により、膨縮チューブ12a、12b内の圧力を一定に保持すれば、受口2b部が通過しても膨縮チューブ12a、12bのその受口2bとの面圧が一定となり、空気のように圧力負荷、エアー抜き(給排)の工程が不要となる。空気の場合には、一定圧となるアキューム機構を付与するとよい。
さや管1の他端閉塞兼芯出し用治具20は、さや管1の先端部外周面に嵌る円筒状部22から円錐台状部23さらに円筒状部24となる形状(レデゥーサ形状)をしており、その先端円筒状部24に椀状止水蓋21がビス止めされて閉塞されている。その治具20の先端円筒状部24内面にはゴム輪(パッキング)25が設けられており、最先の新管2の挿し口2a(キャップ30)がその円筒状部24に入り込むと、そのゴム輪25により密封(液密)にされて浮力材aの漏れが防止される。このため、止水蓋21を外しても、さや管1内から浮力材aが流出することがなく、さらに、新管2を到達坑T側でさや管1から所定長さ引き出すことができる。
新管2の挿し口2aへのキャップ30の固定は、例えば、図2に示すように、キャップ筒状部31の後方外周面に全周凹溝32を設け、キャップ30をさや管1の一端に嵌めた際、その筒状部31の後方がさや管1端面から発進坑S側へ突出するように支持し、その支持状態から筒状部31へ新管挿し口2aを挿入した後、前記溝32に鋼製などのバンド33を嵌め込んで締付ける構成とする。但し、キャップ30と挿し口2aの固定は、止水機能を発揮でき、後続の新管2挿入中に、先頭の新管2から外れない構成であれば、図示したものに限られない。
この実施例は以上の構成であり、つぎにその作用について説明すると、まず、図1に示すように、既設管1の埋設路に所要間隔をもって発進坑Sと到達坑Tを形成する。その発進坑Sにおいて、図5(a)に示すように、膨縮チューブ12a、12b、ゴムリング13付の円筒管11を、さや管1の発進坑S側(一端)に嵌めてビス止め等により取り付け、その円筒管11内にキャップ30を嵌める。このとき、膨縮チューブ12a、12b内に空気bを供給しておいても、キャップ30の嵌入後に供給してもよい。一方、さや管1の到達坑T側(他端)には、止水蓋21付の治具20をシール材26を介し取り付けて、さや管1の両端を閉塞する(さや管1内を液密にする)。
つぎに、さや管1内にその適宜個所(図1参照)の充填ポート40から浮力材aを充填する。この浮力材aは、新管2の全てをさや管1に挿入後に硬化する後硬化型摩擦減少材(例えば、株式会社薬剤開発センター製 商品名:AHL)を使用して、充填材とする。その充填量(注入量)は、図示のようにさや管1内の断面全域でも良いが、新管2に浮力を与えて、さや管1内面との摩擦が生じなければよく、その量は、それを満たす限りにおいて自由である。
この浮力材aの充填が完了した後、又は充填前に、図5(a)〜(b)に示すように、最先の新管2の挿し口2aをさや管1に嵌めたキャップ30の円筒部31に嵌め込む。つぎに、浮力材aが充填されておれば、そのまま図5(c)に示すようにさらに新管2を押し込み、充填されていなければ、浮力材aの充填後、同様に押し込む。この押し込みによる新管2の推進挿入は、浮力材a内で行われるため、その浮力材aから浮力を受け、その直管部外周面を両膨縮チューブ12a、12bに圧接摺動させて浮力材aの漏れを防止しながら、低摩擦でさや管1内を進む。
このとき、新管2の装填(進行)によりさや管1内の浮力材aの液面は上昇するが、空気抜き孔41又は排出孔45から浮力材aは排出されて、その液面は一定レベルに維持される。
この液面レベルは、例えば、新管2の軸心がさや管1の軸心より少し下方とする等、新管2がさや管1内面に摺動しても、新管2を推進し得るようにする。
最先の新管2の受口2bには後行の新管2の挿し口2aが挿入接続され、さらに新管2が挿し込まれて、図6(a)に示すように、継ぎ合せ部(受口2b部)が後側膨縮チューブ12bに近づけば、同(b)〜(c)に示すように、その膨縮チューブ12bのホース14の三方弁によりその内の空気bを排出させつつ、その受口2b部をその膨縮チューブ12bの内に挿入摺動させてやがてゴムリング13内に挿入摺動させる。そのゴムリング13が受口2b部の外周面に至れば、そのゴムリング13が受口2b部に圧接して浮力材aの漏れを防止する(同図(c))。
ゴムリング13が受口2b部に圧接する限り浮力材aの漏れは防止され、受口2b部が前側膨縮チューブ12aに至る前に、その前側膨縮チューブ12aのホース14の三方弁によりその内の空気bを排出させつつ、その受口2b部をそのゴムリング13の内に挿入摺動させる(同図(d))。
後側膨縮チューブ12bが受口2b部の推進力伝達材8に至れば(同図e))、その膨縮チューブ12bのホース14の開閉弁の開放状態で、空気bを供給して膨張させながらさらに新管2を押し込み、その後側膨縮チューブ12bを後行の新管2の挿し口2a外周面に圧接させ(同図(f))、この圧接により浮力材aの漏れを防止可能にしてさらに新管2を押し込み、やがて、前側膨縮チューブ12aに空気bを供給して膨張させて後行の新管2の挿し口2a外周面に圧接させる(同図(g))。
以後、先行きの新管2の受口2bに後行きの新管2の挿し口2aを順次挿入して継ぎ合せつつ、押し込み推進し、受口2b部において、上記と同様な作用がなされて、浮力材aの漏れを生じることなく、さや管1の到達坑Tに向かって新管2を推進する。
その新管2の推進挿入が進み、図8(a)に示すように、最先の新管2の挿し口2aが到達坑Tに近づき、同図(b)に示すように、その挿し口2aが治具20の先端円筒部24内に嵌りこむと、その治具20により、止水性をもって(さや管1他端の閉塞とともに)芯出しされる。このとき、挿し口2aが治具20に入り込む前に芯がずれていても、その円錐台状部(テーパ部)23内面に当接して芯出しされる。
挿し口2aが治具20内に嵌れば、同図(c)に示すように、止水蓋21を外して、さらに新管2の挿し口2aを到達坑T内に所要長さ突出させる。このとき、ゴム輪25により、浮力材aの漏れは防止される。挿し口2aを到達坑T内に所要長さ突出させれば、キャップ30を外す(同図(d))。この後、所要時間後に、浮力材aは、硬化して充填材となる。このとき、さや管1の断面全域に浮力材aを充填していない場合には、補充して全域に充填する。
この実施例において、発進坑S側の止水機構10の円筒管11は、さや管1の内面に取り付けなくても、図9、10に示すように、さや管1の外面にゴムパッキング43a、43bを介して取り付けることができる。外側のパッキング43bは溶接とすることができる。
このようにすれば、さや管1と新管2外径の間隙に関係なく、膨縮チューブ12aなどの設置スペースを確保できるため、さや管1内径と新管2外径の間の空隙が狭く、十分な止水性能を期待できない場合に有効である。
また、浮力材aには、後硬化型摩擦減少材に代えて水を使用することができ、そのとき、新管2のさや管1全長への推進挿入後、その水を充填材と置換する場合には、例えば、図11に示すように、さや管1と膨縮チューブ12a、12b、ゴムリング13の間に注入管44を挿し込んで、その注入管44からモルタルなどの充填材を注入するようにすることができる。このとき、水に比べて、モルタルなどの充填材は、比重が大きいため、さや管1の底から徐々に充填され、その充填につれて、水はさや管1他端の空気抜き孔41又は排出孔45(図9参照)から排出される。
この注入管44を使用する場合は、同図に示すように、止水機構10の円筒管11は、さや管1の外面に設けて、さや管1と新管2の間隙が広く確保できる態様が好ましい。
さらに、図12に示すように、円筒管11に給排弁15a付浮力材給排管15を設け、この給排管15から、浮力材aをさや管1内に注入、又は浮力材aを排出するようにすることもできる。新管2の軸心Cのレベルは、そのさや管1内に水等の流体を適宜に送り込むことによっても調整し得る。このとき、浮力材aのレベル調整と併用できる。
このさや管1への流体の送り込みによる軸心Cのレベル調整は、浮力材aの液面レベルが変動しても行い得るため、さや管1と新管2の間への充填材を浮力材aが兼ねる場合には、有利である。例えば、その浮力材aの注入量を、新管2のさや管1への装填が終了した段階(図9の状態)で、さや管1内に浮力材aが充満しているように設定することができる。このとき、その充満する浮力材aの注入量は、当初(図5(a))から満たしても途中で満たしても良い。
後硬化型摩擦減少材には、モルタルに遅延材を添加したものなども採用し得る。因みに、実施例の後硬化型摩擦減少材は、充填後、1ヶ月程度経過して硬化する。
膨縮チューブ12a、12b、ゴムリング13は全て設ける必用は無く、例えば、図13に示すように、一つの膨縮チューブ12を設けて、そのチューブ12への流体の供給量によってチューブ12の膨張度を調節して、そのチューブ12が、同図(a)から(g)に示すように、新管2の外周面の径変化に対応させて一定圧で圧接摺動し、浮力材aの漏れを防止するようにし得る。このとき、膨縮チューブ12の数は任意である。
また、図14又は図15に示すように、前側又は後側の膨縮チューブ12a又は12b(膨縮チューブ12)とゴムリング13を設けて、その膨縮チューブ12への流体の供給量によって膨縮チューブの膨張度を調節して、その膨縮チューブ12が、同図(a)から(g)に示すように、新管2の外周面の径変化に対応させて一定圧で圧接摺動し、浮力材aの漏れを防止するようにし得る。
このとき、前者では、受口2b部から膨縮チューブ12が離れる時に、その供給量を調整して、その膨縮チューブ12が直管部外周面に圧接するようにし、受口2b部に膨縮チューブ12が登る時には流体bを開放してもよく、後者は、受口2b部に膨縮チューブ12が登る時に、その供給量を調整して、その膨縮チューブ12が受口部外周面に圧接するようにし、受口2b部からゴムリング13が離れるまでに、膨縮チューブ12に流体bを供給して直管部に圧接して漏れをなくすようにする。
なお、膨縮チューブ12a、12b、12、ゴムリング13は円筒管11を介してさや管1に取付ける必要はなく、さや管1に直接に取付けることもできる。
また、治具20の形状は、図示に限られず、例えば、片落管などとすることもできる。さらに、さや管1の他端側(治具20側)は、図5(a)に示すキャップ30付止水機構10と同一構造により閉塞することもできる。この場合、その止水機構のキャップはキャップ30より大径としてそのキャップへの新管挿し口2a(キャップ30)の嵌り込みで芯出しを行うこととなる。
それらのキャップ30は、図示のキャップ状に限らず、発進坑S側の止水蓋の機能(先頭管2の挿入時の浮力材a漏洩の防止)と先頭管2の端面止水及びさや管他端止水の機能(新管2内への浮力材aの流入防止及びさや管他端の閉塞)を発揮できるものであれば,弾性体、樹脂、金属等と材質、形状は問わない。
また、キャップ30を新管2の先端に嵌めた後、その新管先端(キャップ)をさや管1の一端に挿入することもできる。この場合は、その新管2の挿入後に浮力材aをさや管1内に充填する。
因みに、浮力をもって新管2をさや管1に推進挿入すれば、その推進に大きな力を必要としないため、実施例のように、推進力伝達材8を介して推進挿入する場合、その推進力伝達材8に上記の樹脂発泡体等の比較的機械的強度の低いものを使用できる等の利点がある。また、さや管1は、既設管に限らないことは言うまでもないが、既設管内に耐震管継手を有する新管2を推進挿入するパイプインパイプ工法においては、その推進力が極めて小さくてすむため、より効果的である。
管継ぎ手構造は、実施例のものに限らず、PII形、S形、NS形、SII形等の耐震型、及びA形,K形等の非耐震型でない周知のものを採用できることは勿論である。また、推力伝達の構造も、図示の推進力伝達材8等の態様に限らない。
さらに、新管2の挿入推進は、到達坑T側から行うこともできる。
また、上記実施例は、さや管1は既設管に限らず(パイプインパイプ工法に限らず)、ヒューム管や鋼管を新たに埋設した上記さや管推進工法に採用できることは言うまでもない。
一実施例の概略断面図 同実施例の最先新管のさや管への挿入時の要部断面図 同実施例のさや管到達坑(他端)側の止水態様断面図 図1の要部拡大断面図 同実施例の最先新管のさや管への挿入作用図 同実施例の新管受口部のさや管発進坑(一端)部分の推進挿入作用図 同作用拡大図 同実施例の最先新管挿し口のさや管到達坑(他端)側止水部への挿入作用図 他の実施例の概略断面図 同実施例の要部拡大図 他の実施例の概略断面図 他の実施例の概略断面図 他の実施例の新管受口部のさや管発進坑部分の推進挿入作用図 他の実施例の新管受口部のさや管発進坑部分の推進挿入作用図 他の実施例の新管受口部のさや管発進坑部分の推進挿入作用図 さや管推進工法の概略図 PII形継手部の断面図
符号の説明
1 さや管(既設管)
2 新管
3 止水ゴム輪
4、4a、4b ロックリング
8 推進力伝達材
10 さや管発進坑側止水機構
11 止水機構の円筒管
12、12a、12b 膨縮チューブ
13 ゴムリング(弾性チューブ)
14 膨縮チューブへの流体給排用ホース
15a 給排弁
20 さや管到達坑側止水兼芯出し用治具
21 止水蓋
30 最先新管挿し口用キャップ
a 浮力材
b 膨縮チューブの膨縮用流体(空気)

Claims (10)

  1. 地中(W)に埋設されたさや管(1)内にその一端(S)から他端(T)に向かって新管(2)を継ぎ合せつつ順次挿入する際、前記さや管(1)の両端を閉塞し、そのさや管(1)内に浮力材(a)を注入して前記新管(2)に浮力を与えて、その新管(2)とさや管(1)間の摩擦を低減したさや管推進工法において、
    上記新管(2)を継ぎ合せつつ順次挿入する際のその継ぎ合せ部は、受口(2b)に挿し口(2a)を挿し込んでその挿し口(2a)を有する直管部より前記受口(2b)が大径となって膨出するものであり、上記さや管(1)の一端側の閉塞を、さや管(1)内面全周に流体(b)の給排により膨縮するチューブ(12)を設け、そのチューブ(12)への流体(b)の供給量又は供給圧によってチューブ(12)の膨張度を調節して行い、その膨張度の調節は、前記直管部に対しては前記チューブ(12)への流体(b)の供給量を多く又は供給圧を高く、前記直管部から継ぎ合せ部に移行する際には、その移行につれての前記新管(2)外周面の径変化に応じて供給量を減少又は供給圧を低く、前記継ぎ合せ部から直管部への移行時には前記新管(2)外周面の径変化に応じて供給量を多く又は供給圧を高くすることによってそれぞれ行なって、前記チューブ(12)が上記新管(2)の外周面の径変化に対応するようにしたことを特徴とするさや管推進工法。
  2. 地中(W)に埋設されたさや管(1)内にその一端(S)から他端(T)に向かって新管(2)を継ぎ合せつつ順次挿入する際、前記さや管(1)の両端を閉塞し、そのさや管(1)内に浮力材(a)を注入して前記新管(2)に浮力を与えて、その新管(2)とさや管(1)間の摩擦を低減したさや管推進工法において、
    上記新管(2)の上記継ぎ合せ部は、受口(2b)に挿し口(2a)を挿し込んでその挿し口(2a)を有する直管部より前記受口(2b)が大径となって膨出するものであって、上記さや管(1)の一端側の閉塞は、さや管(1)内面全周に弾性チューブ(13)と流体(b)の給排により膨縮するチューブ(12)とをその膨縮チューブ(12)を新管(2)の挿入方向前側にしてさや管(1)の軸方向に隔てて設け、その膨縮チューブ(12)及び弾性チューブ(13)の新管(2)の外周面への圧接により行うものとし、前記弾性チューブ(13)は、新管(2)の膨出受口部外周面に圧接するとともに新管(2)の直管部外周面には接しない内径とされており、
    上記直管部のさや管(1)の一端内への挿入時は、上記膨縮チューブ(12)を膨張させてその直管部外周面に圧接摺動させ、上記継ぎ合せ部のさや管(1)の一端内への挿入時には、前記膨縮チューブ(12)を膨張させて直管部外周面に圧接させた状態で、その継ぎ合せ部前部を弾性チューブ(13)内に挿入させてその膨出受口部外周面に圧接させた後、その膨縮チューブ(12)の流体(b)を排出し、さらに継ぎ合せ部を前記弾性チューブ(13)内に挿入摺動させ、前記膨縮チューブ(12)が継ぎ合せ部の後部に至れば、その膨縮チューブ(12)に流体(b)を供給しつつさらに継ぎ合せ部を挿入してやがて膨縮チューブ(12)を直管部外周面に圧接させて、前記弾性チューブ(13)及び膨縮チューブ(12)を継ぎ合せ部が超えることを特徴とするさや管推進工法。
  3. 地中(W)に埋設されたさや管(1)内にその一端(S)から他端(T)に向かって新管(2)を継ぎ合せつつ順次挿入する際、前記さや管(1)の両端を閉塞し、そのさや管(1)内に浮力材(a)を注入して前記新管(2)に浮力を与えて、その新管(2)とさや管(1)間の摩擦を低減したさや管推進工法において、
    上記新管(2)の上記継ぎ合せ部は、受口(2b)に挿し口(2a)を挿し込んでその挿し口(2a)を有する直管部より前記受口(2b)が大径となって膨出するものであって、上記さや管(1)の一端側の閉塞は、さや管(1)内面全周に弾性チューブ(13)と流体(b)の給排により膨縮するチューブ(12)とをその膨縮チューブ(12)を新管(2)の挿入方向後側にしてさや管(1)の軸方向に隔てて設け、その膨縮チューブ(12)及び弾性チューブ(13)の新管(2)の外周面への圧接により行うものとし、前記弾性チューブ(13)は、新管(2)の膨出受口部外周面に圧接するとともに新管(2)の直管部外周面には接しない内径とされており、
    上記直管部のさや管(1)の一端内への挿入時は、上記膨縮チューブ(12)を膨張させてその直管部外周面に圧接摺動させ、上記継ぎ合せ部のさや管(1)の一端内への挿入時には、前記膨縮チューブ(12)を膨張させて直管部外周面に圧接させた状態から流体(b)を排出しつつ、その継ぎ合せ部前部をその膨縮チューブ(12)内に挿入摺動させてやがて弾性チューブ(13)内に挿入させてその弾性チューブ(13)を膨出受口部外周面に圧接させ、さらに継ぎ合せ部を挿入してその後部が前記膨縮チューブ(12)に至れば、前記膨縮チューブ(12)に流体(b)を供給して直管部外周面に圧接しつつ、さらに継ぎ合せ部を挿入して、やがて弾性チューブ(13)及び前側膨縮チューブ(12)を継ぎ合せ部が超えることを特徴とするさや管推進工法。
  4. 地中(W)に埋設されたさや管(1)内にその一端(S)から他端(T)に向かって新管(2)を継ぎ合せつつ順次挿入する際、前記さや管(1)の両端を閉塞し、そのさや管(1)内に浮力材(a)を注入して前記新管(2)に浮力を与えて、その新管(2)とさや管(1)間の摩擦を低減したさや管推進工法において、
    上記新管(2)の上記継ぎ合せ部は、受口(2b)に挿し口(2a)を挿し込んでその挿し口(2a)を有する直管部より前記受口(2b)が大径となって膨出するものであって、上記さや管(1)の一端側の閉塞は、さや管(1)内面全周に流体(b)の給排により膨縮するチューブ(12a、12b)をさや管(1)の軸方向に隔てて前後に設け、その両膨縮チューブ(12a、12b)間のさや管(1)内面全周に弾性チューブ(13)を設けて、その膨縮チューブ(12a、12b)及び弾性チューブ(13)の新管(2)の外周面への圧接により行うものとし、前記弾性チューブ(13)は、新管(2)の膨出受口部外周面に圧接するとともに新管(2)の直管部外周面には接しない内径とされており、
    上記直管部のさや管(1)の一端内への挿入時は、上記膨縮チューブ(12a、12b)を膨張させてその直管部外周面に圧接摺動させ、上記継ぎ合せ部のさや管(1)の一端内への挿入時には、両膨縮チューブ(12a、12b)を膨張させて直管部外周面に圧接させた状態で、後側の膨縮チューブ(12b)の流体(b)を排出させつつ、その継ぎ合せ部前部をその後側のチューブ(12b)の内に挿入摺動させてやがて弾性チューブ(13)内に挿入摺動させ、継ぎ合せ部前部が前側膨縮チューブ(12a)に至れば、その前側膨縮チューブ(12a)の流体(b)を排出させつつ、その継ぎ合せ部をその前側膨縮チューブ(12a)及び弾性チューブ(13)の内にさらに挿入摺動させ、後側膨縮チューブ(12b)が継ぎ合せ部を超えた時点で、その後側膨縮チューブ(12b)に流体(b)を供給して膨張させて直管部外周面に圧接させ、その後、弾性チューブ(13)及び前側膨縮チューブ(12a)を継ぎ合せ部が超えることを特徴とするさや管推進工法。
  5. 上記さや管(1)一端内面に上記膨縮チューブ(12)を介してキャップ(30)をさや管(1)に嵌めてその一端を閉塞し、そのキャップ(30)に最先の新管(2)の先端を嵌めて、その新管(2)をキャップ(30)とともにさや管(1)に挿入することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のさや管推進工法。
  6. 上記さや管(1)の他端に、最先の新管(2)の先端が嵌ってそのさや管(1)の他端の閉塞を行う治具(20)を設けたことを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載のさや管推進工法。
  7. 最先の新管(2)の先端が上記治具(20)に嵌って上記さや管(1)の他端の閉塞を行うとともに芯出しを行うことを特徴とする請求項6に記載のさや管推進工法。
  8. 最先の新管(2)の先端にキャップ(30)を被せてその新管(2)先端を閉塞し、そのキャップ(30)が上記治具(20)に嵌るものにあっては、前記治具(20)を前記キャップ(30)が嵌る錐状としたことを特徴とする請求項6又は7に記載のさや管推進工法。
  9. 上記治具(20)は、上記さや管(1)他端に同軸に嵌められる筒状体(22)と、その筒状体(22)の開口を塞ぐ蓋(21)とから成って、前記筒状体(22)に最先新管(2)の先端をパッキング(25)を介して嵌め込んだ後、前記蓋(21)を取り外すことを特徴とする請求項6乃至8の何れかに記載のさや管推進工法。
  10. 上記新管(2)の継ぎ合せ部を、新管(2)の挿し口(2a)外周面に推進力伝達材を設け、この推進力伝達材により、前記挿し口(2a)を抜けない範囲で動き得る所要長さの中程に維持して推進し、地震などによりその推進力よりも大きな押圧力が作用したときには、その押圧力が前記推進力伝達材の維持力より勝り、前記挿し口を抜けない範囲で動き得る所要長さの中程の維持が解放されて挿し口(2a)が受口(2b)にさらに押し込まれるようにした伸縮可能な耐震継手構造としたことを特徴とする請求項1乃至9の何れかに記載のさや管推進工法。
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