JP4638288B2 - さや管推進工法 - Google Patents

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Description

この発明は、さや管内に新管を挿入して管路を構築する際、そのさや管内に浮力材を注入して新管に浮力を与えて新管を挿入するさや管推進工法、及びそのさや管推進工法に使用するキャップ並びにそのキャップのさや管内への挿し込み防止用リングに関するものである。
上下水道、農業用水、工業用水など、さまざまな分野で流体輸送に使用されるものとして鋼管やダクタイル鋳鉄管などがあり、それらの管路は、通常、地中に埋設され、近年、その更新をする必要が生じている。
例えば、ダクタイル鋳鉄管を用いた管路の構築(埋設)や旧管路の布設替え(更新)は、一般的には、地面を開削して管を埋設する開削工法が採用される。
しかし、近年の交通事情や、都心部等での複雑な管路の構築により、開削工法による管路の新規構築や旧管路の布設替えが困難な状況となっている。そのため、開削工法に代わる方法として、さや管推進工法やパイプインパイプ工法が採用されている。
さや管推進工法は、図21に示すように、地面Wに、発進坑Sと到達坑Tだけを開削し、その発進坑Sから、まず、さや管1としてヒューム管や鋼管を土中Wに推進埋設し、この推進埋設されたさや管1内に、その一端(発進坑)Sから他端(到達坑)Tに向かってさや管径よりも小さい口径のダクタイル鋳鉄管等の新管2を継ぎ合せつつ順次挿入する工法であって、通常、新規管路の構築に採用されている。
また、パイプインパイプ工法とは、土中に埋設されている既設管をさや管1として、その既設管1内に、上記さや管推進工法と同様に、油圧ジャッキJ等により、既設管径よりも小さい口径の新管2を継ぎ合せつつ順次挿入する工法である。
なお、このパイプインパイプ工法における既設管等もさや管1の一つであるため、この明細書(「特許請求の範囲」も含む)においては、図21に示す、上記さや管推進工法、パイプインパイプ工法等のように、さや管1の中に新管2を推進挿入して二重管構造とする工法を、特に特定しない限り、総称して「さや管推進工法」と言う。
このさや管推進工法において、新管2の挿入は、通常、図21に示すように、発進坑Sに油圧ジャッキJを設置し、この油圧ジャッキJの後部に反力受けH、前部に押角Bを設けて、発進坑Sに設置した発進台の上に地上から吊り下ろした後行き新管2の挿し口2aをさや管1に挿入された先行き新管2の受口2bに挿入した継手部(継ぎ合せ部)で継ぎ合せつつ、油圧ジャッキJによって後行き新管2を押圧して順次挿入して行われる。この工法であれば、交通を遮断する問題もなく、複雑な管路が構築されていても新管2による管路の構築が可能となる。
このさや管推進工法により新管2をさや管1全長に挿入した後、発進坑Sや到達坑Tからさや管1と新管2の空隙部にモルタルなどの充填材を充填することが一般的である。これは、空隙部に充填材を充填しておくことで、地盤沈下等を防ぐ必要からである。
このようにして構築された二重管構造において、流量面積を最大限確保するためには、新管2は、さや管1とその径が近い方が好ましく、できれば、さや管径よりも1口径だけ呼び径が小さいものを採用するようにしている。
また、継手について、近年、耐震性が要求され、その耐震管継手は、一般的には、受口2bに対し挿し口2aが所要範囲において伸縮可能(抜き挿し可能)な構造のものであり、PII形、S形、NS形、SII形等がある。
その耐震管継手、例えば、PII形継手は、図22に示すように、一の管2の受口2b内奥側にシール用ゴム輪3を、外側にロックリング4をそれぞれ装填したのち、挿し口2aを、ロックリング4を拡径して受口2bのその収納溝5に収めてゴム輪3を圧縮しつつ挿し込み、ロックリング4が挿し口2a外周面の環状溝6に至ったところで、受口2bにその周囲数箇所からセットボルト7をねじ込んでロックリング4を縮径して溝6に嵌め込んだ構造である(特許文献1参照)。この継手は、受口2bの厚さが薄くされており、通常、さや管1よりも1口径だけ呼び径が小さい新管2を挿入する場合、特に既設管1への挿入の場合に、その新管2の継手構造として用いられている。
実開昭58−130189号公報
一方、このさや管推進工法において、さや管1に新管2を推進挿入する際、一般的には、さや管1の内面に新管2を摺動させており、その挿入長さ(発進坑Sと到達坑Tの間隔)が長くなると、その摺動時の摩擦抵抗が大きくなり、それに伴って、油圧シリンダJ等の推進装置が大掛かりとなる。
また、PII形継手による新管2の挿入力は、受口2b端面側のロックリング4とその溝6端面の当接によって伝達されるため、その挿入力が大きくなると、ロックリング4が捩れ破損する等の恐れがあって、円滑な推進がされない恐れがある。このため、発進坑Sと到達坑Tの間隔の長い場合等の大きな推進力が働く場合には、挿し口2aの外周面にリブを別途に溶接などにより固定し、そのリブを受口2bの端面に当接させて推進力を伝達するようにしている。そのリブの取り付けは煩雑である。
さらに、S形、NS形等の耐震管継手は、地震等の地殻変動が生じた際、受口2bに対する挿し口2aの押し込み又は引き出しに対して、受口2bに対し挿し口2aが抜けない範囲で伸縮(押し込み・引き出し)してその地殻変動に対応する構造である。
この構造の耐震管継手におけるさや管推進工法においては、地中Wに埋設されたさや管1内にその一端から他端に向かって新管2を継ぎ合せつつ順次挿入する際、新管2の挿し口2a外周面に推進力伝達材を設け、この推進力伝達材により、前記挿し口2aを抜けない範囲で動き得る所要長さの中程に維持して推進し、地震などによりその推進力よりも大きな押圧力が作用したときには、その押圧力が前記推進力伝達材の維持力より勝り、前記挿し口を抜けない範囲で動き得る所要長さの中程の維持が解放されて挿し口2aが受口2bにさらに押し込まれるようにしている(特許文献2参照)。
それらのさや管推進工法における新管2の挿入時の摩擦抵抗を軽減させた一技術として、新管2外周面にソリを設けたり、車輪を設けたものがある(特許文献2参照)。しかし、この技術では、さや管1と新管2の間にソリ等を設けるための空隙(スペース)を必要とし、通常、さや管1よりも1口径だけ呼び径が小さい新管2を挿入することは困難である。
特開2002−276284号公報
また、新管2の挿入時の摩擦抵抗を軽減させた他の技術としては、さや管1の両端を閉塞し、そのさや管1内に水などの浮力材を注入して新管2に浮力を与えて、新管2をさや管1内に推進挿入するものがある(特許文献3、4参照)。
この技術は、さや管1内の閉塞を維持した状態で、新管2をさや管1内に挿入しなくてはならないため、その挿入部分の閉塞は、さや管1内面全周に膨縮チューブを設けたり(特許文献3)、さや管1の軸方向前後の内面全周にフラップ状のシール板を設け(特許文献4)、そのチューブ又はシール板の新管2外周面への摺動圧接によって行っている。
特開平10−238655号公報 特開2000−291827号公報
まず、既設管1に新管を挿入して管路更新するパイプインパイプ工法において、その既設管1は、何十年の経過により、その内面に錆や異物が付着し、凹凸の激しい内面となっており、上記ソリ等では、推進抵抗が大きく、大きな推進力を必要とする。また、既設管1は、その施工図が残っている場合が少なく、蛇行、分岐管等が多い上に、継手部に段差、隙間等があって、通常、新管2の推進挿入時の抵抗は甚だ大きなものとなる。
このため、さや管推進工法に比べてパイプインパイプ工法は、推進力の予測が困難であり、特に、推進力伝達材を用いた耐震管継手における推進工法では、その推進力伝達材による耐震管継手の胴付き間隔(押し込み代)の確保が困難である。
つぎに、従来のさや管1内に水などの浮力材を注入して新管2に浮力を与えて、新管2をさや管1内に推進挿入する工法におけるさや管1内への浮力材は、最先の新管2の先端にキャップを被せて閉塞し、その新管2先端をさや管1の発進坑S側端に挿入してチューブ又はシール板により、その新管2とさや管1の間隙を閉塞したのち、注入している。
しかし、作業手順上、新管2先端をさや管1の発進坑S側端に挿入する前に、浮力材をさや管1内に注入したい場合もあり、また、キャップ付の新管をさや管1の発進坑S側端に挿入してその端を確実に閉塞することは、新管の重量等から容易ではない。
この発明は、上記浮力材による推進工法において、さや管一端の閉塞作業も含めて全体の作業を円滑になし得るようにすることを課題とする。
上記課題を達成するため、この発明は、キャップのみを先にさや管に嵌めてその一端を閉塞して、浮力材をさや管内に注入するようにしたのである。
このように、キャップのみを先にさや管に嵌めてその一端を閉塞すれば、さや管の他端が閉塞されれば、新管先端をさや管の発進坑側端に挿入する前に、さや管に浮力材を注入できるなどの作業の選択の幅が広がるとともに、そのさや管一端の閉塞作業も容易となって、作業性が向上する。
この発明は、上記のように、キャップのみを先にさや管に嵌めてその一端を閉塞するようにしたので、作業性が向上する。
この発明の実施形態としては、地中に埋設されたさや管内にその一端から他端に向かって新管を継ぎ合せつつ順次挿入する際、前記さや管の両端を閉塞し、そのさや管内に浮力材を注入して前記新管に浮力を与えて、その新管とさや管間の摩擦を低減したさや管推進工法において、前記さや管一端内面にキャップを嵌めてその一端を閉塞した後、そのキャップに、そのキャップのさや管内への挿し込みを防止しつつ、最先の新管の先端を嵌め、その後、さや管一端の閉塞を維持しつつ、その新管をキャップとともにさや管に挿入する構成を採用する。
先に、さや管にキャップを嵌めても、新管のそのキャップへの嵌め込みの際、キャップがさや管内に挿し込まれては、その嵌め込みがうまくいかない。このため、キャップのさや管内への挿し込みを防止することは意義がある。
そのキャップのさや管内への挿し込みを防止する手段としては、例えば、キャップの外面に着脱可能に突起を設けて、その突起をさや管の一端に係止させることにより行なうことができる。キャップへの新管先端の嵌め込みが終了すれば、その突起はキャップから外して、キャップを嵌めた新管のさや管内への挿し込みに支障がないようにする。
このとき、突起の着脱自在の取付け手段としては、突起をビス止めすることが一般的であり、その際、必要数の突起をキャップの外周面の周囲所要間隔、好ましくは等間隔に設けたり、突起を、キャップの外周面に嵌るリングで構成するなどを採用できる。
そのリングは、例えば、2つ割りされ、その分割面をつき合わせてねじ止めされた2部材からなり、そのねじ止めされて一体となった環状の2部材の周囲には、その周方向所要間隔に径方向のねじ孔が貫通して形成されており、そのねじ孔にねじをねじ通してその先端をキャップの外周面に当接することにより、リングをキャップに取付ける構成などのものを採用する。ねじ孔がキャップの周方向等間隔であると、リングをキャップに対して芯出し等し易い。
図1乃至図8に一実施例を示し、この実施例は、既設管1の更新に係わるものであり、図1に示すように、発進坑Sと到達坑Tを所要間隔をおいて形成し、その間の既設管(さや管)1の発進坑S側端(一端)に止水機構10が装着されて閉塞され、到達坑T側端(他端)には止水兼芯出し用治具20が取り付けられて閉塞されている。
発進坑Sと到達坑Tは、既設管1の埋設時と同一個所に形成しても良いが、道路の側部等の形成し得る所であれば、任意である。さや管1に挿入される新管2の先頭管先端には円錐状のキャップ30を嵌めて閉塞され、新管2内に浮力材aが流入しないようになる。
新管2の継ぎ合せ部(継手部)は、図4に示すように、挿し口2a外周面と受口2b内周面にそれぞれ軸方向の溝6a、6bを形成し、その両溝6a、6bにそれぞれロックリング4a、4bを嵌めたものであって、同図に示す状態が通常時(新管敷設完了時)である。この状態において、先行き新管2の受口2bに後行き新管2の挿し口2aを挿し込んだ後(又は挿し込む前に)、受口2b外側の挿し口2a外周面に推進力伝達材8を設け、その推進力伝達材8を挿し口2a外周面に溶接等により固定したフランジ(サドルリング)9により不動にした構成である(特許文献2参照)。推進力伝達材8の材質、構成、フランジ9の構成は、図示に限らず、任意である。例えば、推進力伝達材8には、圧縮応力が1〜30kgf/cm(≒0.1〜3MPa)のポリウレタン、ポリスチレン等の樹脂発泡体等を採用する。
この継ぎ合せ部は、さや管1内にその一端から他端に向かって新管2を継ぎ合せつつ順次推進挿入する際、推進力伝達材8により、挿し口2aの先端と受口2bの内面奥端面2b’との間隙を維持しつつ(図4の状態を維持しつつ)、後行き新管2から先行き新管2に推進力が伝達されて、新管2の推進が行われて、さや管1内全長に亘って新管2の管路が敷設される。
その推進は、上述の図21に記載の手段、特許文献5に記載の手段、特願2004−213203に記載の手段などの各種の手段を採用する。
特開2004−238851号公報
この敷設後の新管路は、地震などの大きな圧縮力に対しては、推進力伝達材8が収縮又は圧壊して、挿し口2a先端が受口2b内面奥端面2b’に当接又は挿し口側ロックリング4aが挿し口側溝6aの後端面側6a’で当接するまで、受口2bに対する挿し口2aの挿し込みを許容し、また、大きな引っ張り力に対しては、両ロックリング4a、4bが挿し口側溝6aの先端面側で当接するまで、受口2bに対する挿し口2aの引き出しを許容する。すなわち、この継ぎ合せ部は、挿し口2aの挿し込み・引き出しを許容する耐震機能を有する(特許文献2参照)。
発進坑S側のさや管1の止水機構10は、図4に示すように、ダクタイル製や鋼製等のフランジ11a付の円筒管11の内面に膨縮チューブ12a、12bを軸方向に所要間隔をおいて設け、その間に中実のゴムリング(チューブ)13を設けたものである。この円筒管11はそのフランジ11aをさや管1にその端面にボルト締め(ビス止め)や溶接等により取付ける。各チューブ12a、12b、13は接着やネジ止め等で固定する。
両膨縮チューブ12a、12bには、エアーコンプレッサー、エアーポンプ等に接続されているホース14が、さや管1に穴を空けて接続されており、その各ホース14の三方弁(図示せず)の作用により、両膨縮チューブ12a、12bに空気(流体)bが選択的に注入され、各膨縮チューブ12a、12bが所要圧に膨張し、又は、両膨縮チューブ12a、12bが選択的に開放(排気)されて、各膨縮チューブ12a、12bが収縮する。このとき、膨縮チューブ12a、12bへの流体bの流入量(流入圧)は、新管2との摺動により受ける外圧に対応して適切な値となるように自動制御することが好ましい。
その膨縮チューブ12a、12bが所要圧に膨張すれば、膨縮チューブ12a、12bは新管2の直管部(挿し口2a部)の外周面に圧接して、後述の浮力材aの漏れを防ぎつつその直管部の摺動を許容する。このとき、その摺動を許容かつ漏れを防止しつつ、自身が擦れ破損しないように、膨縮チューブ12a、12bの材質及び流体b圧を適宜に設定する。
また、ゴムリング13の内径は、新管2の直管部の外径より大きく、受口2bの外径より少し小さく設定されており、その受口2bの外周面がゴムリング13の内面に圧接して、浮力材aの漏れを防ぎつつその受口2b部の摺動を許容する。このとき、その摺動を許容かつ漏れを防止しつつ、自身が擦れ破損しないように、ゴムリング13の材質及び径を適宜に設定する。
このゴムリング13の径及び個数は、その並列長さが直管部から受口部に至るテーパー部の長さ以上になるように決定する。例えば、ゴムリング13の径は、さや管1の内径と新管2の受口部2bの外径差によって決定されるため、その断面直径がその差よりも大きく、かつ、図7に示すように、さや管1の軸方向にゴムリング13同士が接触するように所要数配置した際、前側膨縮チューブ12aの膨張状態での断面中心から一番発進坑S側に設けたゴムリング13の断面中心のさや管1軸方向の長さLが、直線部から受口部に至るテーパー部の長さt以上となるように、そのゴムリング13の径及び配置数を決定する。これにより、後述のように、前側膨縮チューブ12a内に封入された流体bを抜く前に、ゴムリング13が受口2b部の外周面(最大径外周面)に圧接して止水が確実になされる。
なお、各膨縮チューブ12a、12b、ゴムリング13の断面形状は、円形に限らず、圧接して摺動させ得る限りにおいて、例えば、楕円形、多角形等と任意である。各膨縮チューブ12a、12b、ゴムリング13の表面には滑材を塗布等しておけば、新管2挿入時の摩擦抵抗を低減することができる。
また、膨縮チューブ12a、12bへの給排流体bとしては、空気の他に水等でも良い。水の場合には、地上部に水槽を設置し、その水頭差により、膨縮チューブ12a、12b内の圧力を一定に保持すれば、受口2b部が通過しても膨縮チューブ12a、12bのその受口2bとの面圧が一定となり、空気のように圧力負荷、エアー抜き(給排)の工程が不要となる。空気の場合には、一定圧となるアキューム機構を付与するとよい。
さや管1の他端閉塞兼芯出し用治具20は、さや管1の先端部外周面に嵌る円筒状部22から円錐台状部23さらに円筒状部24となる形状(レデゥーサ形状)をしており、その先端円筒状部24に椀状止水蓋21がビス止めされて閉塞されている。その治具20の先端円筒状部24内面にはゴム輪(パッキング)25が設けられており、最先の新管2の挿し口2a(キャップ30)がその円筒状部24に入り込むと、そのゴム輪25により密封(液密)にされて浮力材aの漏れが防止される(図8(b)参照)。このため、止水蓋21を外しても、さや管1内から浮力材aが流出することがなく、さらに、新管2を到達坑T側でさや管1から所定長さ引き出すことができる。
新管2の挿し口2aへのキャップ30の固定は、例えば、図2に示すように、キャップ筒状部31の後方外周面に全周凹溝32を設け、キャップ30をさや管1の一端に嵌めた際、その筒状部31の後方がさや管1端面から発進坑S側へ突出するように支持し、その支持状態から筒状部31へ新管挿し口2aを挿入した後、前記溝32に鋼製などのバンド33を嵌め込んで締付ける構成とする。但し、キャップ30と挿し口2aの固定は、止水機能を発揮でき、後続の新管2挿入中に、先頭の新管2から外れない構成であれば、図示したものに限られない。
この実施例は以上の構成であり、つぎにその作用について説明すると、まず、図1に示すように、既設管1の埋設路に所要間隔をもって発進坑Sと到達坑Tを形成する。その発進坑Sにおいて、図5(a)に示すように、膨縮チューブ12a、12b、ゴムリング13付の円筒管11を、さや管1の発進坑S側(一端)に嵌めてビス止め等により取り付け、その円筒管11内にキャップ30を嵌める。このとき、膨縮チューブ12a、12b内に空気bを供給しておいても、キャップ30の嵌入後に供給してもよい。一方、さや管1の到達坑T側(他端)には、止水蓋21付の治具20をシール材26を介し取り付けて、さや管1の両端を閉塞する(さや管1内を液密にする)。
つぎに、さや管1内にその適宜個所(図1参照)の充填ポート40から浮力材aを充填する。この浮力材aは、新管2の全てをさや管1に挿入後に硬化する後硬化型摩擦減少材(例えば、株式会社薬剤開発センター製 商品名:AHL)を使用して、充填材とする。その充填量(注入量)は、図示のようにさや管1内の断面全域でも良いが、新管2に浮力を与えて、さや管1内面との摩擦が生じなければよく、その量は、それを満たす限りにおいて自由である。
この浮力材aの充填が完了した後、又は充填前に、図5(a)〜(b)に示すように、最先の新管2の挿し口2aをさや管1に嵌めたキャップ30の円筒部31に嵌め込む。浮力材aが充填されておれば、そのまま図5(c)に示すようにさらに新管2を押し込み、充填されていなければ、浮力材aの充填後、同様に押し込む。この押し込みによる新管2の推進挿入は、浮力材a内で行われるため、その浮力材aから浮力を受け、その直管部外周面を両膨縮チューブ12a、12bに圧接摺動させて浮力材aの漏れを防止しながら、低摩擦でさや管1内を進む。
このとき、新管2の装填(進行)によりさや管1内の浮力材aの液面は上昇するが、空気抜き孔41又は排出孔45から浮力材aは排出されて、その液面は一定レベルに維持される。
この液面レベルは、新管2の軸心がさや管1の軸心より少し下方とする等、新管2がさや管1内面に摺動しても、新管2を推進し得るようにする。
最先の新管2の受口2bには後行の新管2の挿し口2aが挿入接続され、さらに新管2が挿し込まれて、図6(a)に示すように、継ぎ合せ部(受口2a部)が後側膨縮チューブ12bに近づけば、同(b)〜(c)に示すように、その膨縮チューブ12bのホース14の三方弁によりその内の空気bを排出させつつ、その受口2b部をその膨縮チューブ12bの内に挿入摺動させてやがてゴムリング13内に挿入摺動させる。そのゴムリング13が受口2b部の外周面に至れば、そのゴムリング13が受口2b部に圧接して浮力材aの漏れを防止する(同図(c))。
ゴムリング13が受口2b部に圧接する限り浮力材aの漏れは防止され、受口2b部が前側膨縮チューブ12aに至る前に、その前側膨縮チューブ12aのホース14の三方弁によりその内の空気bを排出させつつ、その受口2b部をそのゴムリング13の内に挿入摺動させる(同図(d))。
後側膨縮チューブ12bが受口2b部の推進力伝達材8に至れば(同図e))、その膨縮チューブ12bのホース14の開閉弁の開放状態で、空気bを供給して膨張させながらさらに新管2を押し込み、その後側膨縮チューブ12bを後行の新管2の挿し口2a外周面に圧接させ(同図(f))、この圧接により浮力材aの漏れを防止可能にしてさらに新管2を押し込み、やがて、前側膨縮チューブ12aに空気bを供給して膨張させて後行の新管2の挿し口2a外周面に圧接させる(同図(g))。
以後、先行きの新管2の受口2bに後行きの新管2の挿し口2aを順次挿入して継ぎ合せつつ、押し込み推進し、受口2b部において、上記と同様な作用がなされて、浮力材aの漏れを生じることなく、さや管1の到達坑Tに向かって新管2を推進する。
その新管2の推進挿入が進み、図8(a)に示すように、最先の新管2の挿し口2aが到達坑Tに近づき、同図(b)に示すように、その挿し口2aが治具20の先端円筒部24内に嵌りこむと、その治具20により、止水性(水密性)をもって(さや管1他端の閉塞とともに)芯出しされる。このとき、挿し口2aが治具20に入り込む前に芯がずれていても、その円錐台状部(テーパ部)23内面に当接して芯出しされる。
挿し口2aが治具20内に嵌れば、同図(c)に示すように、止水蓋21を外して、さらに新管2の挿し口2aを到達坑T内に所要長さ突出させる。このとき、ゴム輪25により、浮力材aの漏れは防止される。挿し口2aを到達坑T内に所要長さ突出させれば、キャップ30を外す(同図(d))。この後、所要時間後に、浮力材aは、硬化して充填材となる。このとき、さや管1の断面全域に浮力材aを充填していない場合には、補充して全域に充填する。
この実施例において、発進坑S側の止水機構10の円筒管11は、さや管1の内面に取り付けなくても、図9、10に示すように、さや管1の外面にゴムパッキング43a、43bを介して取り付けることができる。外側のパッキング43bは溶接に代えることができる。
このようにすれば、さや管1と新管2外径の間隙に関係なく、膨縮チューブ12aなどの設置スペースを確保できるため、さや管1内径と新管2外径の間の空隙が狭く、十分な止水性能を期待できない場合に有効である。
また、浮力材aには、後硬化型摩擦減少材に代えて水を使用することができ、そのとき、新管2のさや管1全長への推進挿入後、その水を充填材と置換する場合には、例えば、図11に示すように、さや管1と膨縮チューブ12a、12b、ゴムリング13の間に注入管44を挿し込んで、その注入管44からモルタルなどの充填材を注入するようにすることができる。このとき、水に比べて、モルタルなどの充填材は、比重が大きいため、さや管1の底から徐々に充填され、その充填につれて、水はさや管1他端の空気抜き孔41又は排出孔45(図1参照)から排出される。
この注入管44を使用する場合は、同図に示すように、止水機構10の円筒管11は、さや管1の外面に設けて、さや管1と新管2の間隙が広く確保できる態様が好ましい。
後硬化型摩擦減少材には、モルタルに遅延材を添加したものなども採用し得る。因みに、実施例の後硬化型摩擦減少材は、充填後、1ヶ月程度経過して硬化する。
膨縮チューブ12a、12b、ゴムリング13は全て設ける必用は無く、例えば、図12に示すように、一つの膨縮チューブ12を設けて、そのチューブ12への流体の供給量によってチューブ12の膨張度を調節して、そのチューブ12が、同図(a)から(g)に示すように、新管2の外周面の径変化に対応させて一定圧で圧接摺動し、浮力材aの漏れを防止するようにし得る。このとき、膨縮チューブ12の数は任意である。
また、図13又は図14に示すように、前側又は後側の膨縮チューブ12a又は12b(膨縮チューブ12)とゴムリング13を設けて、その膨縮チューブ12への流体の供給量によって膨縮チューブの膨張度を調節して、その膨縮チューブ12が、同図(a)から(g)に示すように、新管2の外周面の径変化に対応させて一定圧で圧接摺動し、浮力材aの漏れを防止するようにし得る。
このとき、前者では、受口2b部から膨縮チューブ12が離れる時に、その供給量を調整して、その膨縮チューブ12が直管部外周面に圧接するようにし、受口2b部に膨縮チューブ12が登る時には流体bを開放してもよく、後者は、受口2b部に膨縮チューブ12が登る時に、その供給量を調整して、その膨縮チューブ12が受口部外周面に圧接するようにし、受口2b部からゴムリング13が離れるまでに、膨縮チューブ12に流体bを供給して直管部に圧接して漏れをなくすようにする。
なお、膨縮チューブ12a、12b、12、ゴムリング13は円筒管11を介してさや管1に取付ける必要はなく、さや管1に直接に取付けることもできる。
また、治具20の形状は、図示に限られず、例えば、片落管などとすることもできる。さらに、さや管1の他端側(治具20側)は、図5(a)に示すキャップ30付止水機構10と同一構造により閉塞することもできる。この場合、その止水機構のキャップはキャップ30より大径としてそのキャップへの新管挿し口2a(キャップ30)の嵌り込みで芯出しを行うこととなる。
それらのキャップ30は、図示の形状に限らず、発進坑S側の止水蓋の機能(先頭管2の挿入時の浮力材a漏洩の防止)と先頭管2の端面止水及びさや管他端止水の機能(新管2内への浮力材aの流入防止及びさや管他端の閉塞)を発揮できるものであれば,弾性体、樹脂、金属等と材質、形状は問わない。
例えば、図16に示すキャップ30とすることができる。このキャップ30は、同図に示すように、筒状部31と、その先端部に設けた円錐台状部34とからなり、その筒状部31の後端部は縮径してその全周に溝32が形成されている。この溝32にパッキング134が嵌められる。
このキャップ30の外周面には図20に示す挿込み防止リング35が固定される。このリング35は、同図に示すように、2つ割り部材35a、35bからなり、その両部材35a、35bをボルト36により締結して構成され、周囲のねじ孔37にビス(ボルト)38をねじ通してその先端をキャップ30外周面に圧接することによりキャップ30に取付けられる。各ビスのねじ込み度合を調整することにより、このリング35とキャップ30の調芯等を行ない得る。
このキャップ30は、図15に示すように、挿込み防止リング35を取付けた後、止水機構10の円筒管11の一端に嵌める。このとき、防止リング35の各ビスのねじ込み度合を調整することにより、このリング35の中心が挿入しようとする新管2の軸心となるように調整する。
このキャップ30の取付け状態は、キャップ30の筒状部31の後方が円筒管11端面から発進坑S側へ突出するように支持され、その支持状態から筒状部31外面に新管挿し口2aを挿入すると、防止リング35によりキャップ30のさや管1内への挿込みが阻止されてその新管2がキャップ30に接続されると共に、前記溝32内のパッキング134により両者2a、30の水密性が維持される。
なお、図16鎖線で示すように、筒状部31の後端部の周囲適宜箇所に横方向の支持棒32aを設け、新管2をキャップ30の後端部外面に嵌める際、この支持棒32aを新管2の内面に当てて新管2を支持すれば、新管2の自重による傾斜を抑制できる。支持棒32aの数は1本、2本・・と任意であり、また、設置位置も周囲等間隔、上部のみ等と任意である。
また、キャップ30は、その後面を、同図鎖線のように蓋34aで閉塞したものとすることができる。
図2等に示すキャップ30は、新管2が内側に嵌るため、上記支持棒32aは、図2鎖線のような下側等の新管2の外面に当接する位置とすることとなる。
上記円筒管11は、図15に示すように、さや管1一端にパッキング11cを介して嵌め込み、ビス11dによりそのさや管1一端に取付ける。また、円筒管11は、偏芯した2つの筒状部11a、11bとから成り、前者の筒状部11aはさや管1に嵌められて同一心Cとされ、後者の筒状部11bは新管2と同一心Cとされる。この円筒管11の前後の筒状部11a、11bの軸心C、Cが異なることにより、同図に示すように、キャップ30を円筒管11に嵌めると、その軸心がさや管1の軸心より少し下方となる。このため、新管2はさや管1にその軸心Cを少し下方にして挿入されることとなる。
この実施例による止水部材112は、図18に示すように、ゴムの一体成型品からなり、さや管1の内面にビス止めされる筒状部112aと、その内周全面にさや管1の軸心(筒軸心)に向くフラップ112bと、そのフラップ112bの先端縁全周にその先端縁より大径の中実断面円状のゴム製リング112cとからなる。
フラップ112bの厚み・長さ(軸心に向く長さ)、リング112cの径は、撓み度、圧接度(水密度)を考慮して適宜に設定すればよいが、フラップ112bの厚みは、柔軟な撓みを得ることができ、かつリング112cの保持ができる限りにおいて薄い方が好ましい。
この止水部材12は、図15に示すように、その筒状部112aを円筒管11内面に当てがい、その内面に、図19に示す一つ割開き勝手のリング状止め具114を当てて、ビス115により円筒管11に取付ける。
この止水部材112内に、キャップ30又は新管2が挿入されると、図15に示すように、そのリング112c及びフラップ112bが拡径するとともに、そのフラップ112bがさや管1の他端側に撓ませられて、リング112cをキャップ30又は新管2の外周面に水密に圧接しつつそのキャップ30又は新管2の摺動を許容する。
このとき、リング112cは、フラップ112b先端縁より大径のため、フラップ112bの撓みに影響されにくく、フラップ112bが摺動するキャップ30又は新管2外周面の大きさ(径)変化・振れに柔軟に対応して撓んでも、そのキャップ30又は新管2外周面への確実な圧接を維持して水密性を担保する。図15中、11cはパッキング、11dは円筒管11のさや管1への締結用ビスである。止水部材112の内面(新管2・キャップ30との摺動面)には滑材を塗布すると良い。
さらに、図15に示すように、円筒管11に給排弁15a付浮力材給排管15を設け、この給排管15から、浮力材aをさや管1内に注入、又は浮力材aを排出するようにすることもできる。新管2の軸心Cのレベルは、そのさや管1内に水等の流体を適宜に送り込むことによっても調整し得る。このとき、浮力材aのレベル調整と併用できる。
このさや管1への流体の送り込みによる軸心Cのレベル調整は、浮力材aの液面レベル変動を吸収できるため、さや管1と新管2の間への充填材を浮力材aが兼ねる場合には、有利である。例えば、その浮力材aの注入量を、新管2のさや管1への装填が終了した段階(図8(d)の状態)で、さや管1内に浮力材aが充満しているように設定することができる。このとき、その充満する浮力材aの注入量は、当初(図5(a))からでも途中でも良い。
因みに、浮力をもって新管2をさや管1に推進挿入すれば、その推進に大きな力を必要としないため、実施例のように、推進力伝達材8を介して推進挿入する場合、その推進力伝達材8に上記の樹脂発泡体等の比較的機械的強度の低いものを使用できる等の利点がある。また、さや管1は、既設管に限らないことは言うまでもないが、既設管内に耐震管継手を有する新管2を推進挿入するパイプインパイプ工法においては、その推進力が極めて小さくてすむため、より効果的である。
管継ぎ手構造は、実施例のものに限らず、PII形、S形、NS形、SII形等の耐震型、及びA形,K形等の非耐震型でない周知のものを採用できることは勿論である。また、推力伝達の構造も、図示の推進力伝達材8等の態様に限らない。
さらに、新管2の挿入推進は、到達坑T側から行うこともできる。
また、上記実施例は、さや管1は既設管に限らず(パイプインパイプ工法に限らず)、ヒューム管や鋼管を新たに埋設した上記さや管推進工法に採用できることは言うまでもない。
一実施例の概略断面図 同実施例の最先新管のさや管への挿入時の要部断面図 同実施例のさや管到達坑(他端)側の止水態様断面図 図1の要部拡大断面図 同実施例の最先新管のさや管への挿入作用図 同実施例の新管受口部のさや管発進坑(一端)部分の推進挿入作用図 同作用拡大図 同実施例の最先新管挿し口のさや管到達坑(他端)側止水部への挿入作用図 他の実施例の概略断面図 同実施例の要部拡大図 他の実施例の概略断面図 他の実施例の新管受口部のさや管発進坑部分の推進挿入作用図 他の実施例の新管受口部のさや管発進坑部分の推進挿入作用図 他の実施例の新管受口部のさや管発進坑部分の推進挿入作用図 他の実施例の最先新管のさや管への挿入時の要部断面図 同実施例のキャップを示し、(a)は切断正面図、(b)は左側面図、(c)は(a)のX−X線断面図 同実施例のさや管一端側止水機構の円筒管の縦断面図であり、(a)は図15のX−X線断面、(b)は同Y−Y線断面 同実施例の止水機構の止水部材を示し、(a)は左側面図、(b)は切断正面図 同止水部材の止め具を示し、(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は切断要部右側面図 同実施例のキャップ挿し込み防止用リングを示し、(a)は正面図、(b)は左側面図 さや管推進工法の概略図 PII形継手部の断面図
符号の説明
1 さや管(既設管)
2 新管
3 止水ゴム輪
4、4a、4b ロックリング
8 推進力伝達材
10 さや管発進坑側止水機構
11 止水機構の円筒管
12、112 止水部材(膨縮チューブ、フラップ付ゴムリング)
13 ゴムリング(弾性チューブ)
14 膨縮チューブへの流体給排用ホース
15a 給排弁
20 さや管到達坑側止水兼芯出し用治具
21 止水蓋
30 最先新管挿し口用キャップ
35 キャップ挿し込み防止用リング
35a、35b キャップ挿し込み防止用リングの2分割部材
37 キャップ挿し込み防止用リングのねじ孔
38 キャップ挿し込み防止用リング用ビス
a 浮力材
b 膨縮チューブの膨縮用流体(空気)

Claims (3)

  1. 地中(W)に埋設されたさや管(1)内にその一端(S)から他端(T)に向かって新管(2)を継ぎ合せつつ順次挿入する際、前記さや管(1)の両端を閉塞し、そのさや管(1)内に浮力材(a)を注入して前記新管(2)に浮力を与えて、その新管(2)とさや管(1)間の摩擦を低減したさや管推進工法において、
    上記さや管(1)一端内面にキャップ(30)を嵌めてその一端を閉塞した後、そのキャップ(30)の外面に着脱可能に設けた突起を前記さや管(1)の一端に係止させることにより、そのキャップ(30)のさや管(1)内への挿し込みを防止しつつ、最先の新管(2)の先端をそのキャップ(30)に水密に嵌め、その後、前記突起をキャップ(30)から外して前記さや管(1)一端の閉塞を維持しつつ、その新管(2)をキャップ(30)とともにさや管(1)に挿入することを特徴とするさや管推進工法。
  2. 上記突起を、上記キャップ(30)の外周面にリング(35)を嵌めてねじ止めして構成したことを特徴とする請求項に記載のさや管推進工法。
  3. 請求項に記載のさや管推進工法に使用される上記リング(35)であって、2つ割りされ、その分割面をつき合わせてねじ止めされた2部材(35a、35b)からなり、そのねじ止めされて一体となった環状の2部材(35a、35b)の周囲には、その周方向等間隔に径方向のねじ孔(37)が貫通して形成されており、そのねじ孔(37)にねじ(38)をねじ通してその先端をキャップ(30)の外周面に当接することにより、リング(35)をキャップ(30)に取付けたさや管推進工法におけるキャップのさや管内への挿し込み防止用リング。
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