JP5344418B2 - 全固体リチウム二次電池およびその製造方法 - Google Patents

全固体リチウム二次電池およびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、全固体リチウム二次電池およびその製造方法に関する。
近年、携帯電話・PDA・ノートパソコンなどの高機能化に伴い、長時間使用が可能であり、且つ小型・軽量で、安全性の高い二次電池が強く要望されている。かかる要望に応え得る二次電池として、他の二次電池に比べて、高いエネルギー密度を有するリチウム二次電池が多用されている。
しかし、通常用いられているリチウム二次電池の多くは、電解液として可燃性の有機溶媒を用いており、電池内部に可燃物と電池の高エネルギー密度の化学物質が共存している。そのため、電池の高エネルギー密度化に伴い、安全性の確保が重要な課題とされてきた。
そこで、有機電解液に比べて化学的に安定でかつ漏液や発火の問題のない、無機固体物質を電解質として用いた全固体リチウム二次電池の研究開発が鋭意行われている(例えば、特許文献1参照)。
ところで、全固体リチウム二次電池は、例えば正極活物質にコバルト酸リチウム、電解質に硫化物系固体電解質を用いることにより、通常の有機電解液を用いたリチウム電池に匹敵する優れた充放電特性を有するまでに高性能化が進んでいる(例えば、特許文献2参照)。
特開2005−276680号公報 特開平08−162151号公報
しかしながら、上述した全固体リチウム電池によると、正極活物質と固体電解質との間の界面抵抗などの、正極と負極との間におけるリチウムイオンの移動を阻害する要因があるため、有機電解液を用いたものに比べて、電池性能、特に充放電特性の点で十分ではなかった。
そこで、本発明は、正極と負極との間におけるリチウムイオンの移動の阻害要因をできるだけ取り除き、充放電特性などの電池性能の向上を図り得る全固体リチウム二次電池およびその製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の全固体リチウム二次電池は、少なくとも、負極、リチウムイオン伝導性固体電解質、正極および集電体が積層されてなる全固体リチウム二次電池において、
固体電解質および真空乾燥させた正極活物質からなる粉末状の正極と粉末状のリチウムイオン伝導性固体電解質とを積層状にして且つ超硬製の金型を用いて一体に加圧成型した積層部材を用い、
この加圧成型された積層部材のリチウムイオン伝導性固体電解質側に負極を配置するとともに、正極側の表面にチタン、銅、アルミニウム、銀、ニッケル、スズ、亜鉛またはステンレス製の網状部材を用いた集電体を配置したものを、容器内に配置してさらに加圧成型したものである。
また、請求項2に係る全固体リチウム二次電池は、請求項1に記載の二次電池における網状部材を薄板により形成したものである。
また、請求項3に係る全固体リチウム二次電池は、請求項1に記載の二次電池における網状部材を線材により形成したものである。
また、請求項4に係る全固体リチウム二次電池は、請求項1乃至3のいずれかに記載の二次電池における網状部材の開口部の面積が、0.14〜2.25mmの範囲となるようにしたものである。
また、請求項5に係る全固体リチウム二次電池は、請求項1乃至4のいずれかに記載の二次電池における網状部材の開口部同士の線状部の幅が、100〜200μmの範囲となるようにしたものである。
また、請求項6に係る全固体リチウム二次電池は、請求項1乃至5のいずれかに記載の二次電池における網状部材の厚さが、50〜300μmの範囲となるようにしたものである。
また、請求項7に係る全固体リチウム二次電池の製造方法は、少なくとも、負極、リチウムイオン伝導性固体電解質、正極および集電体が積層されてなる全固体リチウム二次電池を製造する際に、
固体電解質および真空乾燥された正極活物質からなる粉末状の正極と粉末状のリチウムイオン伝導性固体電解質とを積層状にして且つ超硬製の金型を用いて一体に加圧成型して積層部材を形成し、
この積層部材のリチウムイオン伝導性固体電解質側の表面に負極を配置するとともに、正極側の表面に、チタン、銅、アルミニウム、銀、ニッケル、スズ、亜鉛またはステンレス製の網状部材からなる集電体を配置したものを、容器内に配置してさらに加圧成型する方法である。
上述したリチウム二次電池およびその製造方法によると、粉末状の正極と粉末状のリチウムイオン伝導性固体電解質とを積層状にして一体に加圧成型するようにしたので、正極とリチウムイオン伝導性固体電解質との界面では、正極を構成する粉末材料とリチウムイオン伝導性固体電解質を構成する粉末材料とが互いに混じり合うことになり、したがってそれぞれを別個に成型したものを合わせるようにしたものに比べて、界面でのリチウムイオンの移動が容易となり、充放電特性などの電池性能の向上を図ることができる。
また、正極を製造する際に、粉末状の正極活物質を真空乾燥させるようにしたので、通常なら、熱処理後に空気に触れることにより、正極活物質に水分が付着することに起因する(つまり、リチウムイオン伝導性固体電解質が水分と反応することによる)電池性能の低下を防止することができる。
さらに、集電体として網状部材を用いたので、正極の構成材料との接触面積が増加するため、集電性能の向上を図ることができる。
[実施の形態]
以下、本発明の実施の形態に係る全固体リチウム二次電池およびその製造方法を図面に基づき説明する。
まず、全固体リチウム二次電池の構成について説明する。
図1に示すように、この全固体リチウム二次電池(以下、リチウム二次電池という)は、負極1と、正極2との間にリチウムイオン伝導性固体電解質(以下、固体電解質という)3が配置されるとともに、正極2の上記固体電解質3とは反対側の表面に集電体4および金属製の腐食防止板(腐食防止金属)5が順番に配置(積層)されたものである。
上記負極1としては、インジウムが用いられる。
上記正極2としては、正極活物質とリチウムイオン伝導性固体電解質との混合物が用いられており、また正極活物質としてはコバルト酸リチウム(LiCoO)が用いられるとともに、リチウムイオン伝導性固体電解質としては、上記負極1と正極2との間に配置される固体電解質3と同じ材料すなわち硫化物系無機固体電解質[例えば、LiPO(1%)と、LiS(63%)と、SiS(36%)の混合物]が用いられる。
さらに、上記集電体4としては、網状部材が、具体的にはチタン(Ti)の線材が網状に編まれたものが用いられている。なお、網目としては、菱形または矩形のものが採用されており、矩形である場合には、縦と横の比が例えば2:1程度にされている。
上記腐食防止板5としては、チタン(Ti)が用いられている。
次に、上記リチウム二次電池の製造方法について説明する。
まず、正極2の製造方法について説明する。
すなわち、粉末状(例えば、平均粒径が10μm程度の粉末)の正極活物質としてのコバルト酸リチウム(LiCoO)を500〜700℃の温度範囲に加熱して熱処理を行い、当該正極活物質に含まれる不純物例えば炭酸リチウム(LiCO)を分解し、次にこの正極活物質を乾燥炉にて、少なくとも15時間(つまり、15時間以上)真空乾燥を行い、水分を除去する。この乾燥炉内の温度は、120℃程度にされる。
次に、真空乾燥された粉末状の正極活物質(LiCoO)と、粉末状の固体電解質3すなわち硫化物系無機固体電解質[LiPO(1%)と、LiS(63%)と、SiS(36%)の組成を有するガラス](例えば、平均粒径が30μm以下の粉末)とを混合する。この場合、正極活物質と固体電解質3との重量配合比率が、3.0:7.0〜9.5:0.5の範囲にされる。
次に、この粉末状混合物と粉末状のリチウムイオン伝導性固体電解質とを所定形状の金型、例えば内径が3〜40mm程度の円筒金型内に入れて所定圧力(例えば、14〜552MPa)でもって加圧し、積層状に成型する(二層一体型錠剤のように形成され、例えば正極2部分の厚さが100μm、固体電解質3部分の厚さは350μm程度にされる)。以下、この積層されたものを積層部材11という。
次に、この積層部材11の固体電解質3側表面に厚さが100μm程度の負極1を配置するとともに、当該積層部材11の正極2側表面に、集電体4および腐食防止板5を順番に配置し、全体を被覆体で覆った後、加圧して一体化することにより、リチウム二次電池が得られる。
ここで、具体的な数値を用いてその製造方法について説明する。
例えば、目開き32μmの篩下の粉末状の固体電解質3すなわち硫化物系無機固体電解質[LiPO(1%)と、LiS(63%)と、SiS(36%)の混合物]を50mg秤量し、この固体電解質3を内径10mmの超硬製[SKD(冷間ダイス鋼)にて製作された金型]の円筒金型に入れる。
次に、正極活物質と固体電解質3とを、それぞれ210mg:90mg(重量比7:3)の割合で秤量し、乳鉢にて十分に混合する。
次に、得られた混合物を30mg秤量して円筒金型に投入し、そして225MPaで3回、450MPaで3回、それぞれ加圧成型する。
次に、この加圧成型された積層部材11を円筒金型から取り出す。
次に、PET管が用いられた金型(ダイ)に、腐食防止板5としてのチタン箔、集電体4としてのチタン製金網、正極2が集電体4にすなわち金網に接触するように積層部材11を充填した後、上下を超硬製(例えば、SKD製)のパンチで挟み、そして225MPa、450MPa、675MPaでもって、順次、加圧成型する。
次に、固体電解質3側に負極1を貼り合わせた後、電池用セル内に組み込めば、リチウム二次電池が得られる。
このように、粉末状の正極と粉末状のリチウムイオン伝導性固体電解質とを積層状にして一体に加圧成型するようにしたので、正極とリチウムイオン伝導性固体電解質との界面では、正極を構成する粉末材料とリチウムイオン伝導性固体電解質を構成する粉末材料とが互いに混じり合うことになり、したがってそれぞれを別個に成型したものを合わせるようにしたものに比べて、界面でのリチウムイオンが移動し易くなるため、電池性能、すなわち充放電特性の向上を図ることができる。
また、正極を製造する際に、粉末状の正極活物質を真空乾燥させるようにしたので、通常なら、熱処理後に空気に触れることにより、正極活物質に水分が付着することに起因して、すなわちリチウムイオン伝導性固体電解質が水分と反応して電池としての性能が低下するのを防止することができる。
また、集電体として網状部材を用いたので、正極の構成材料との接触面積が増加するため、集電性能の向上を図ることができる。
なお、上記の説明において、正極とリチウムイオン伝導性固体電解質とを一体的に加圧成型するようにしたが、場合によっては、正極とリチウムイオン伝導性固体電解質とを別個に且つシート状にそれぞれ形成することもできる。
この場合、正極(上述した実施の形態の部材番号2に相当する)を構成する粉末材料(正極活物質+リチウムイオン伝導性固体電解質)に接着性が良い高分子化合物[例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)]を添加するとともに粉末状のリチウムイオン伝導性固体電解質(上述した実施の形態の部材番号3に相当する)に接着性が良い高分子化合物[例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)]を添加し、それぞれシート状に形成してもよい。
添加される高分子化合物の割合は、正極全体およびリチウムイオン伝導性固体電解質全体に対し、それぞれ0.2〜3質量%(重量%でもある)の範囲とされる。
このようにすることにより、リチウムイオン伝導性固体電解質がセラミック粉末であることに起因する割れ易い性質が改善されるため、シート状にすることができる。
以下、具体的な数値を用いた実施例について説明する。
[実施例1]
目開き32μmの篩下の粉末状の固体電解質3すなわち硫化物系無機固体電解質[LiPO(1%)と、LiS(63%)と、SiS(36%)の組成を有するガラス]を50mg秤量し、この固体電解質3を内径10mmの超硬製(SKD製)の円筒金型に入れる。
次に、正極活物質と固体電解質3とを、それぞれ210mg:90mg(重量比7:3)の割合で秤量し、乳鉢にて十分に混合する。
次に、得られた混合物を30mg秤量して、固体電解質が入れられた円筒金型に投入し、368MPaで3回加圧成型する。
次に、この加圧成型された積層部材11を円筒金型から取り出す。
次に、PET管が用いられた金型(ダイ)に、腐食防止板5としてのチタン箔、集電体4としてのチタン製金網(開口部面積:0.56mm、線の幅(開口部同士間の幅で、線状部の幅および刻み幅ともいえる):150μm、メッシュ厚さ:200μm)および正極2が集電体4にすなわち金網に接触するように積層部材11を充填した後、上下を超硬製(SKD製)のパンチで挟み、そして184MPa、368MPa、552MPaでもって、順次、加圧成型する。
次に、固体電解質3側に負極1を貼り合わせた後、電池用セル内に組み込めば、リチウム二次電池が得られる。その際の充放電特性(放電容量−電池電圧)を、図2(一体成型1)に示す。図2の(a)〜(d)は、放電電流を異ならせた場合(0.06C,0.5C,1C,2Cの場合)を示している。なお、Cは放電電流(放電レート)であり、1C=150mA/g(gはLiCoO重量)である。すなわち、LiCoOの定格容量は150mAh/gと決められていることから、定格容量を1時間で放電し切る電流を表わしている。具体的にいうと、gは活物質重量(0.014g)であり、断面積は0.785cmであるため、0.06Cは0.17mA/cm、0.5Cは1.27mA/cm,1Cは2.68mA/cm,2Cは5.35mA/cmと表わすことができる。
[実施例2]
目開き32μmの篩下の粉末状の固体電解質3すなわち硫化物系無機固体電解質[LiPO(1%)と、LiS(63%)と、SiS(36%)の組成を有するガラス]を50mg秤量し、この固体電解質3を内径10mmのSKD製の円筒金型に入れる。
次に、正極活物質と固体電解質3とを、それぞれ210mg:90mg(重量比7:3)の割合で秤量し、乳鉢にて十分に混合する。
次に、得られた混合物を30mg秤量して、固体電解質が入れられた円筒金型に投入し、184MPaで3回、368MPaで3回、それぞれ加圧成型する。
次に、この加圧成型された積層部材11を円筒金型から取り出す。
次に、PET管が用いられた金型(ダイ)に、腐食防止板5としてのチタン箔、集電体4としてのチタン製金網(開口部面積:0.56mm、線の幅(開口部同士間の幅で、線状部の幅および刻み幅ともいえる):150μm、メッシュ厚さ:200μm)および正極2が集電体4にすなわち金網に接触するように積層部材11を充填した後、上下をSKD製のパンチで挟み、そして184MPa、368MPa、552MPaでもって、順次、加圧成型する。
次に、固体電解質3側に負極1を貼り合わせた後、電池用セル内に組み込めば、リチウム二次電池が得られる。その際の充放電特性(放電容量−電池電圧)を、図2(一体成型2)に示す。
次に、比較例について説明する。
[比較例1]
目開き32μmの篩下の粉末状の固体電解質3すなわち硫化物系無機固体電解質[LiPO(1%)と、LiS(63%)と、SiS(36%)の組成を有するガラス]を50mg秤量し、この固体電解質3を内径10mmのSKD製の円筒金型に入れる。
次に、184MPaで3回加圧成型する。
次に、正極活物質と固体電解質3とを、それぞれ210mg:90mg(重量比7:3)の割合で秤量し、乳鉢にて十分に混合する。
次に、得られた混合物を30mg秤量して、加圧成型後の固体電解質が入れられた円筒金型に投入し、368MPaで3回加圧成型する。
次に、この加圧成型された積層部材11を円筒金型から取り出す。
次に、PET管が用いられた金型(ダイ)に、腐食防止板5としてのチタン箔、集電体4としてのチタン製金網(開口部面積:0.56mm、線の幅(開口部同士間の幅で、線状部の幅および刻み幅ともいえる):100μm、メッシュ厚さ:200μm)、正極2が集電体4にすなわち金網に接触するように積層部材11を充填した後、上下をSKD製のパンチで挟み、そして184MPa、368MPa、552MPaでもって、順次、加圧成型する。
次に、固体電解質3側に負極1を貼り合わせた後、電池用セル内に組み込めば、リチウム二次電池が得られる。その際の充放電特性(放電容量−電池電圧)を図2(個別成型)に示す。図2から、個別成型したものよりも、一体成型したものの方が、放電容量が大きく、また平均放電電圧[曲線により囲まれた面積(mWh/g)を容量で割った値(V)]が高いこと、つまり優れていることが分かる。
次に、実施例1においては、集電体としてチタン製金網(以下、チタンメッシュという)を用いたが、比較例2として、チタンメッシュを用いない集電体すなわち鉛(Pb)メッシュを用いた場合の充放電特性を、図3に基づき説明する。図3は放電容量と電池電圧との関係を示している。図3から、集電体としてチタンメッシュを用いた方が鉛メッシュを用いたものに比べて、放電容量において優れているのが分かる。
次に、正極活物質として真空乾燥させなかったものを用いた場合の充放電特性について説明する。図4に、実施例1で説明したもの、すなわち真空乾燥させたものと、真空乾燥させなかったもの(比較例3)との放電容量をそれぞれ示す。図4から、真空乾燥させたものを用いた方が真空乾燥させないものを用いた場合よりも、放電容量が優れているのが分かる。
また、参考として、実施例1のものにおいて、メッシュの材質を変えた場合(実施例3〜9)の初期放電容量を、下記の[表1]に示しておく。なお、比較例4として、メッシュの材質が鉛のもの(本発明以外のもの)を示しておく。
Figure 0005344418
また、参考として、実施例1のものにおいて、メッシュの開口部の大きさ(面積)を変えた場合(実施例10〜13)の初期放電容量を、下記の[表2]に示しておく。なお、比較例5として、開口部面積が6.25mmのもの(本発明以外のもの)を示しておく。
Figure 0005344418
また、参考として、実施例1のものにおいて、メッシュの線状部の幅を変えた場合(実施例14〜16)の初期放電容量を、下記の[表3]に示しておく。
Figure 0005344418
さらに、参考として、実施例1のものにおいて、メッシュの厚さを変えた場合(実施例17〜19)の初期放電容量を、下記の[表4]に示しておく。なお、比較例6として、メッシュ厚さが350μmのもの(本発明以外のもの)を示しておく。
Figure 0005344418
上記の表から、下記のことが分かる。
本発明に係る正極活物質(LiCoO)を用いた場合の理論的放電容量(つまり、定格放電容量)が137〜150mAh/gとなるため、電池の性能の点からいうと、137mAh/g以上が好ましい。
したがって、集電体として、チタン(Ti)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、ニッケル(Ni)、スズ(Sn)、亜鉛(Zn)またはステンレスの線材により編まれた網状部材を用いることができ、また網状部材の開口部の面積が、0.14〜2.25mmの範囲であればよく、また線状部の幅については、100〜200μmの範囲とするのが好ましく、また網状部材の厚さについては、50〜300μm(より好ましくは、100〜300μm)の範囲とするのが好ましい。
また、上記実施の形態においては、網状部材については、線材を編むことにより形成したが、例えばチタン、銅、アルミニウム、銀、ニッケルまたはステンレス製の薄板(箔も含む)を用いてもよい。この場合、薄板に多数の穴を開けることにより開口部を形成してもよく、または、薄板に切れ目を入れたものを、両側に引っ張り当該切れ目を広げることにより、開口部を形成してもよい。勿論、この網状部材においても、開口部の面積が、0.14〜2.25mmの範囲であればよく、また開口部同士間の線状部の幅が、100〜200μmの範囲であればよく、また網状部材の厚さについては、50〜300μmの範囲とするのが好ましい。勿論、この場合も、上述した実施の形態と同様の効果が得られる。なお、言うまでもないが、網状部材として線材を用いた場合、線状部の幅は、所謂、線径と言い換えることができる。
本発明の実施の形態に係るリチウム二次電池の概略構成を示す斜視図である。 同リチウム二次電池の充放電特性を比較したグラフである。 同リチウム二次電池の充放電特性を比較したグラフである。 同リチウム二次電池の充放電特性を比較したグラフである。
符号の説明
1 負極
2 正極
3 リチウムイオン伝導性固体電解質
4 集電体
5 腐食防止板
11 積層部材

Claims (7)

  1. 少なくとも、負極、リチウムイオン伝導性固体電解質、正極および集電体が積層されてなる全固体リチウム二次電池において、
    固体電解質および真空乾燥させた正極活物質からなる粉末状の正極と粉末状のリチウムイオン伝導性固体電解質とを積層状にして且つ超硬製の金型を用いて一体に加圧成型した積層部材を用い、
    この加圧成型された積層部材のリチウムイオン伝導性固体電解質側に負極を配置するとともに、正極側の表面にチタン、銅、アルミニウム、銀、ニッケル、スズ、亜鉛またはステンレス製の網状部材を用いた集電体を配置したものを、容器内に配置してさらに加圧成型したことを特徴とする全固体リチウム二次電池。
  2. 網状部材を薄板により形成したことを特徴とする請求項1に記載の全固体リチウム二次電池。
  3. 網状部材を線材にて形成したことを特徴とする請求項1に記載の全固体リチウム二次電池。
  4. 網状部材の開口部の面積が、0.14〜2.25mmの範囲であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の全固体リチウム二次電池。
  5. 開口部同士間の線状部の幅が、100〜200μmの範囲であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の全固体リチウム二次電池。
  6. 網状部材の厚さが、50〜300μmの範囲であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の全固体リチウム二次電池。
  7. 少なくとも、負極、リチウムイオン伝導性固体電解質、正極および集電体が積層されてなる全固体リチウム二次電池を製造する際に、
    固体電解質および真空乾燥された正極活物質からなる粉末状の正極と粉末状のリチウムイオン伝導性固体電解質とを積層状にして且つ超硬製の金型を用いて一体に加圧成型して積層部材を形成し、
    この積層部材のリチウムイオン伝導性固体電解質側の表面に負極を配置するとともに、正極側の表面に、チタン、銅、アルミニウム、銀、ニッケル、スズ、亜鉛またはステンレス製の網状部材からなる集電体を配置したものを、容器内に配置してさらに加圧成型することを特徴とする全固体リチウム二次電池の製造方法。
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