JP5343898B2 - 回転電機組付け用パレット、及び、回転電機組付け装置 - Google Patents
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Description
これに対して、特許文献1に見られるように、回転電機の体格の粗大化を抑え、かつ製造効率の良い新たな巻線コイルが出現している。巻きつけたコイル導体に対して、分割コア及び絶縁紙を組むものであるので、これらを効率よく組み込むために、適応することができる従来技術はなかった。
これにより、絶縁紙の挿入工程から分割コアの挿入工程への移し変えを、水平方向に同軸上で上下動させるだけで行うことができる。そして、ワーク(巻線コイル)の脱着も不要になるので組付け時間及びコスト面も優位になる。
図2に示すような巻線コイル12は、複数の巻線を所定の巻回方法で成形したものである。このような巻線コイル12の場合は、コイル直線部2が、外周側から内層側に向けて、直線状(縦状)に一列に整列して、積層配列されている。コイル直線部2が一列に積層したものが、48列円周状に等配列されている。このコイル直線部2に対し、コの字形に成形された絶縁紙1を、外周側から挿入する。そして、その次の工程ではコイル導体に対し外周側から巻線コイル12に装着した絶縁紙1の上に分割コア(24個)を挿入して組付ける。
図4は、本発明の一実施形態のパレット100の全体図である。図5(a)は、上側爪33の平面図であり、(b)は、上側爪33の正面図であり、(c)は下側爪34の正面図であり、(d)は、下側爪34の平面図である。
上側爪33は、枢軸35を支点にして回動する。ガイド棒72を摺動する軸受け65には、ブラケット65’が連結し、ブラケット65’には、軸36が設けられている。したがって、軸受け65が下降すると、軸36が下降して、上側爪33を矢印のように回動して、爪先端45が、絶縁紙1の上部をワーク10に対して、押えつける。
同様に、下側爪34は、枢軸37を支点にして回動する。ガイド棒74を摺動する軸受け73には、ブラケット73’が連結し、ブラケット73’には、軸38が設けられている。したがって、軸受け73が下降すると、軸38が下降して、下側爪34を矢印のように回動して、爪先端47が、絶縁紙1の下部をワーク10に対して、押えつける。
図4の想像線で図示された状態の上側爪33と下側爪34を、手動等で実線の上側爪33と下側爪34のように押し込んだ後、ストッパ66、68を押し込んで、上側爪33と下側爪34の移動を停止させる。
上側爪33と下側爪34は、それぞれ、48個設置されているので、6個ごとのブロックに対して、押し板などで一度に同時作動(上側爪33と下側爪34の押し込み動作)させると良い。手動の代わりに、軸受け65、73が上下動するように、アクチュエータで作動させても良い。
図6(a)は、プッシャ51を示す断面図であり、(b)は、スロット矢50の正面図であり、(c)は、スロット矢50の平面図である。図6に示すように、プッシャ51には、テーパを構成する凹溝53が円周方向に多数形成されている。一方、スロット矢50には、断面T形凸条52が形成されて、プッシャ51の凹溝53と嵌合して摺動する。したがって、プッシャ51が図6のY方向に移動すると、スロット矢50はX方向に移動する。スロット矢50のX方向の先端はU字形状となっている。これは、巻線コイル12の直線部2の内周側を、U字形状の先端部で支持して、U字形状の内部空間には、後述する分割コア3の先端部が入り込めるようにしてある。
7図は、絶縁紙押し込み機構200と、分割コア組み立て機構300を示す説明図である。第1ステーションでは、パレット100に固定されたワーク10に対して、絶縁紙1が押し込まれ、下方の第2ステーションでは、ワーク10に対して、外周側から24個の分割コア3が挿入されて、回転電機の固定子を組み立てることができる。
図8は、絶縁紙押し込み機構200の概略を示す説明図である。
テーブル30は、図7に示す上方の第1ステーションにおいて、パレット100を載置している。中治具102に固定された巻線コイルに対して、コの字形に成形された絶縁紙1を押し込み矢80の凹部に挿入し、巻線コイル12の直線部2に向けて被せる。押し込み機構本体85は、スライド83にガイドされて直動する。
絶縁紙の組みつけが終了すると、図7に示すように、テーブル30を下降させて第2ステーションに停止させて、分割コア組み立て機構300による分割コアの組付け工程に移る。
駆動シリンダ94を有する駆動本体95は、円板92に連結している。円板92には、長穴91が、24箇所設けられており、コア押し込み矢93(24本)から出ている96が嵌装されている。円板92が回転すると、コア押し込み矢93の24本が同時前進して、分割コア3を全周から一括組付けする。コア押し込み矢93において、分割コア3は、ピン96を分割コア3の二股部に差し込んで、保持されており、差し込む直前にピンは下方に下降して、分割コアの二股部を巻き線コイル12の直線部2に挿入して組み立てる。その後、円板が反回転し、コア押し込み矢93が同時後退する。
2 直線部
3 分割コア
10 ワーク
12 巻線コイル
33 上側爪
34 下側爪
50 スロット矢
51 プッシャ
54 把持体
80 押し込み矢
100 パレット
101 上治具
102 中治具
103 下治具
200 絶縁紙押し込み機構
300 分割コア組み立て機構
Claims (4)
- 巻線コイル(12)の直線部(2)に対して、コの字形に成形された絶縁紙(1)を挿入し、又は、該直線部(2)間に対して、分割コア(3)を挿入するためのパレット(100)であって、
前記巻線コイル(12)の内径部(11)を、半径方向に移動可能な複数のスロット矢(50)で把持する把持体(54)を有する中治具(102)と、
前記巻線コイル(12)の直線部(2)に対して挿入された絶縁紙(1)の、前記巻線コイル(12)の軸方向の上端部を、揺動可能に押さえつける上側爪(33)を有する上治具(101)と、
前記巻線コイル(12)の直線部(2)に対して挿入された絶縁紙(1)の、前記巻線コイル(12)の軸方向の下端部を、揺動可能に押さえつける下側爪(34)を有する下治具(103)と、を具備する回転電機組付け用パレット。 - 請求項1に記載の回転電機組付け用パレット(100)と、
前記回転電機組付け用パレットを載置した、垂直方向に移動するテーブル(30)と、
絶縁紙(1)を押し込み矢(80)の凹部に挿入し、巻線コイル(12)の直線部(2)に向けて被せる、絶縁紙押し込み機構(200)を具備する回転電機組付け装置。 - 請求項1に記載の回転電機組付け用パレット(100)と、
前記回転電機組付け用パレットを載置した、垂直方向に移動するテーブル(30)と、
分割コア(3)を、巻線コイル(12)の直線部(2)間に挿入する、分割コア組み立て機構(300)を具備する回転電機組付け装置。 - 請求項1に記載の回転電機組付け用パレット(100)と、
前記回転電機組付け用パレットを載置した、垂直方向に移動するテーブル(30)と、
絶縁紙(1)を押し込み矢(80)の凹部に挿入し、巻線コイル(12)の直線部(2)に向けて被せる、絶縁紙押し込み機構(200)と、
分割コア(3)を、巻線コイル(12)の直線部(2)間に挿入する、分割コア組み立て機構(300)と、を具備する回転電機組付け装置において、
前記テーブル(30)が、第1ステーションと第2ステーションで位置決め停止して、前記第1ステーションで、前記絶縁紙押し込み機構(200)を動作させ、前記第2ステーションで、前記分割コア組み立て機構(300)を動作させるようにした回転電機組付け装置。
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