JP5343302B2 - 包接複合体の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、食品、化粧品、医薬品、インキ、農薬等の有効成分を包接することで食品、化粧品、医薬品、インキ、農薬等の分野で利用可能な包接担体に関するものである。
包接複合体については、従来から様々な研究、開発がなされ、工業的にも様々な応用分野が確立されてきている。食品分野における味や香料のマスキング、油脂や液体、揮発成分その他の物質の粉末化、溶解性の向上、薬学、化学分野における分離や精製、規則性の高い化合物の合成、インキや、農薬、活性の高い薬剤などの安定化および無害化、徐放など、或いは分子レベルで構造を制御できることを利用したナノ材料の形成など様々な分野で応用が検討されている。
包接のホスト物質としては、尿素などの低分子化合物からシクロデキストリン、クラウンエーテル系などが挙げられ、高分子物質では、無機層状鉱物や澱粉(アミロース)、セルロースもその包接能が利用されている。特に分子量の高い多糖類は、分子量の大きいゲスト物質例えばたんぱく質、核酸等の包接にも効果的である。
一方、多糖類は古くから、食料、燃料、衣料、捺染など、様々な用途で用いられており、また、近年では、天然多糖類は新しいタイプの生分解性高分子材料として、また生体親和材料として注目され、その利用について多くの研究がなされている。
中でも、澱粉はD−グルコースがα−1,4−グリコシド結合で連なった直鎖状のアミロースとα−1,6で分岐した構造を持つアミロペクチンからなり、アミロースの巻く螺旋構造の間に様々な物質を包接する。包接能を向上あるいは変化させるため、或いは老化と呼ばれる不溶化現象を抑えるために、様々な官能基をつけるなどの改質を行い、親水性を付与させるといった改質が行われている。また、セルロースやキチンは、水や一般的なその他の溶媒にほとんど溶解せず、機能性材料といった面では、合成高分子と比べ、従来その利用が限られていたが、様々な誘導体化が発明され、アセトンやクロロホルムなどの有機溶媒、さらには水にも溶解するような手法が開発されてきた。しかし、これらの誘導体はその置換基の分布が均一でないことや、合成された誘導体は天然には存在しない単糖から構成されるため導入された置換基が環境や生体に影響を及ぼす恐れがあるなどの問題があった。
そこで、最近になって、多糖類をN−オキシル化合物の触媒存在下で酸化反応を行い、水溶性のポリウロン酸を得る手法が発明された。この酸化方法は、多糖類の水分散または溶解系で2、2、6、6−テトラメチル−1−ピペリジニルオキシラジカル(TEMPO)などのN−オキシル化合物と次亜塩素酸ナトリウムなどの共酸化剤を用いて系内でオキソアンモニウム塩を順次生成しながら多糖類を酸化する。澱粉やプルランなどの水溶性多糖類からセルロース、キチンなど様々な多糖類に適用されている。こうして、酸化された多糖類はその一級水酸基のみが高い選択性で酸化され、カルボキシル基またはその塩に変換されたポリウロン酸型の構造を有する。この合成ポリウロン酸は、天然に存在する糖類からなる均一な構造を有し、高い水溶性を有するため、その有効性について様々な報告がなされている。
このN−オキシル化合物を触媒に用いた多糖類の酸化は水系の反応液中、TEMPOなどのN−オキシル化合物のほかに臭化ナトリウムなどの触媒を用いるなどして、次亜塩素酸ナトリウムなどの共酸化剤により酸化が進行する。酸化が進行して、カルボキシル基(
ナトリウム塩)が増加するに従い、澱粉などの水溶性多糖類はもちろん、セルロースやキチンなどの難溶性の多糖類も親水性が付与され、酸化が進んだものは水に可溶化する。
本発明は、上記の技術的背景を考慮してなされたもので、環境や人体への悪影響が少ないという多糖類本来の利点を生かしつつ、高い親水性を付与し、包接能を改質した水溶性多糖類からなる包接担体を提供することを目的とする。本発明の包接担体に、食品、化粧品、医薬品、インキ、農薬等の有効成分を包接させた包接複合体は、食品、化粧品、医薬品、インキ、農薬等の分野で利用可能となるものである。
上記の目的を達成するために、すなわち、請求項1に記載の発明は、多糖類を構成する単糖の一級水酸基を選択的に酸化処理することにより、カルボキシル基を導入した多糖類を調製する工程と、前記多糖類の酸化処理後にカルシウム塩を添加して、カルボキシル基のカルシウム塩を導入した多糖類を調製する工程と、前記カルボキシル基のカルシウム塩を導入した多糖類と包接のゲスト物質とを水の存在下で混合し、包接複合体を得る工程とを備えることを特徴とする包接複合体の製造方法である。
請求項2に記載の発明は、多糖類を構成する単糖の一級水酸基を選択的に酸化処理することにより、カルボキシル基を導入した多糖類を調製する工程と、前記多糖類の酸化処理後にカルシウム塩を添加して、カルボキシル基のカルシウム塩を導入した多糖類を調製する工程と、前記カルボキシル基のカルシウム塩を導入した多糖類を脱塩処理して水溶性多糖類を調製する工程と、前記水溶性多糖類と包接のゲスト物質とを水の存在下で混合し、包接複合体を得る工程とを備えることを特徴とする包接複合体の製造方法である。
請求項3に記載の発明は、前記多糖類が、澱粉、デキストリン、プルラン、アミロース、アミロペクチンおよびこれらの誘導体であることを特徴とする請求項1または2記載の包接複合体の製造方法である。
請求項4に記載の発明は、前記多糖類を水系で分散または溶解させ、N−オキシル化合物の存在下、共酸化剤を用いて単糖の一級水酸基が選択的に酸化されてなることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の包接複合体の製造方法である。
請求項5に記載の発明は、前記酸化によりカルボキシル基またはカルボキシル基の各種塩類を導入した水溶性多糖類の分子量が10,000〜200,000の範囲であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の包接複合体の製造方法である。
本発明により、酸化によりカルボキシル基を導入し、親水性を付与すべく改質した多糖類を包接担体とし、各種有効成分を包接させることにより形成した包接複合体を得ることが可能となった。また、構造の制御されたウロン酸残基をもつ天然多糖類由来の包接担体を用いていることから、抗菌性物質、殺虫剤、農薬、食品添加物、香料、臭気物質、油脂、インキ、染料、顔料、たんぱく質、核酸等の有効成分を包接させた包接複合体は、工業用汎用用途としての利用の他、化学、薬学、農業、医療用材料、食品、衛生用品、化粧品等の分野で利用することができる。
以下、本発明の一実施形態について詳細に説明する。本発明の包接担体に用いられる親水性を付与させた多糖類は多糖類の酸化により得られる。酸化される前の多糖類には、澱粉やプルラン、デキストリン、アミロース、ヒアルロン酸などの水溶性多糖類、さらにはセルロースやキチン等を用いることができる。原料の調達、コスト、期待される機能、また、構造をほとんど変えずに水溶化することができるといった利点を考えると、澱粉、セルロース、キチンが好ましい。更に、澱粉の特にアミロース部分の螺旋構造には物質を包接する能力が高いことから、澱粉やアミロース、アミロペクチン、デキストリンを酸化原料に用いることが好ましい。
セルロースやキチンなど結晶性の高い多糖類を原料とする場合は、前処理として再生処理などの結晶性を低下させるための処理を行うことが好ましい。セルロースの再生処理としては、キュプラアンモニウム法、ビスコース法等の公知の再生処理法を利用することができる。また、キチンの再生処理としても、再生後キチンの結晶性が低下していれば、その処理は限定されるものではないが、その後の利用等を考えると、再生処理により分子の切断などが起こることは好ましくない。そこで、例えばアルカリ再生処理が挙げられる。キチンを高濃度のアルカリに浸漬後、氷を加えながら低温下で希釈していくことにより、粘調な液体となる。ここに塩酸を加えて中和すると、フレーク状のキチンが析出する。この得られたキチンはほぼ非晶質化しており、これを十分に水洗して乾燥させずにまたは凍結乾燥した後に、酸化反応に供することにより、分子量低下を極力抑え、ほぼ全てのピラノース環6位の一級水酸基のみをカルボキシル基にまで酸化することができる。
また、キチンの脱アセチル化物であるキトサンを原料に、均一反応下でN−アセチル化した材料を酸化反応に供してもよい。例えば、キトサンを酢酸に溶解し、メタノールで希釈後、キトサン中のアミノ基量に対して1.5〜3倍モル量の無水酢酸を添加することで、容易にN−アセチル化して、再びキチンの化学構造に戻すことができる。この操作を経て、十分に水洗したものを乾燥させずに、あるいは凍結乾燥して、酸化反応に供することにより、アルカリ再生キチン同様に6位の一級水酸基のみ選択性高く酸化される。
さらにこの場合には、無水酢酸の添加量により酸化原料のN−アセチル化度をコントロールすることも可能である。
このような多糖類の酸化によりポリウロン酸を得る酸化方法としては、一級水酸基の酸化に対する選択性が高く、できるだけ均一構造のものを得られる酸化方法をとるべきであり、N−オキシル化合物の存在下、共酸化剤を用いた手法が好ましい。
この選択的酸化手法は、酸化度の制御が可能で、かつピラノース環の2位や3位を酸化することなく、ほとんど全てのピラノース環6位をカルボキシル基まで酸化することができる。また水系で酸化反応を行うことが可能である。
上記N−オキシル化合物としては、2、2、6、6−テトラメチル−1−ピペリジン−N−オキシル(以下、TEMPO)などが好ましく用いられる。また、上記酸化剤としては、ハロゲン、次亜ハロゲン酸、亜ハロゲン酸や過ハロゲン酸、またはそれらの塩、ハロゲン酸化物、窒素酸化物、過酸化物など、目的の酸化反応を推進し得る酸化剤であれば、いずれの酸化剤も使用できる。さらに、臭化物やヨウ化物の共存下で酸化反応を行うと、温和な条件下でも酸化反応を円滑に進行させ、カルボキシル基の導入効率を大きく改善できるため、より好ましい。N−オキシル化合物にはTEMPOを用い、臭化ナトリウムの存在下、酸化剤として次亜塩素酸ナトリウムを用いて酸化反応を行うことが特に好ましい。
ここで、N−オキシル化合物は触媒としての量で済み、例えば、多糖類の構成単糖のモル数に対し、10ppm〜5%(ppc)あれば十分であるが、0.05〜3%がより好ましい。また、臭化物またはヨウ化物の使用量は、酸化反応を促進できる範囲で選択することができ、例えば、多糖類の構成単糖のモル数に対し0〜100%、より好ましくは1〜50%である。
また、構成単糖の一級水酸基への酸化の選択性を向上させ、副反応を抑える目的で、反応温度は室温以下、より好ましくは系内を5℃以下で反応させることが望ましい。さらに、反応中は系内をアルカリ性に保つことが好ましい。このときのpHは9〜12、より好ましくはpH10〜11に保つとよい。
さらに、この酸化方法は、酸化剤の量およびpHを一定に保つ際に添加されるアルカリの量により酸化度を制御することができる。例えば、アルカリが糖残基と等モル量添加されれば、ほぼ全てのピラノース環6位の一級水酸基がカルボキシル基にまで酸化され、水溶性のポリウロン酸が得られる。
本発明の包接担体における酸化度に関しては、特に制限されるものはなく、用途と親水性の程度などにより、自由に選択することができる。しかし、水中での包接複合体形成の為の親水性の高さ、構造の均一さなどの観点からは、100%に近い酸化を行ったポリウロン酸が好ましく用いられる。
例えば、澱粉から得たポリウロン酸は、α−1、4−グルコピラノースおよびα−1、4−グルクロン酸を構成単糖とし、セルロースから得たポリウロン酸はβ−1、4−グルコピラノースおよびβ−1、4−グルクロン酸を構成単糖とし、キチンから得たポリウロン酸はβ−1、4−グルコサミンおよびβ−1、4−N−アセチルグルコサミンおよびβ−1、4−グルコサミヌロン酸およびβ−1、4−N−アセチルグルコサミヌロン酸を構成単糖に有している。以後、これらのポリウロン酸を順に、アミノウロン酸、セロウロン酸、キトウロン酸と称する。
このように、例えば、臭化ナトリウムとTEMPOが触媒量存在する水溶液中で、次亜塩素酸ナトリウムを共酸化剤として用い、水酸化ナトリウムを用いてpH調整を行い、アルカリ系で酸化処理されて得られるポリウロン酸は、カルボキシル基のナトリウム塩として水に溶解している。
反応終了後は、一般的に反応水溶液をエタノールなどの貧溶媒に滴下し、水溶化した酸化多糖類を析出させる。単離後は、反応の過程で生成する食塩やその他の試薬を除去するために、水を含んだ有機溶媒で洗浄を繰り返し、最後はアセトンで脱水した後、乾燥させる、或いは反応水溶液を透析にかけ試薬や不純物を除去し、精製する方法、或いはカルシウム塩などにより不溶化した後、水洗いするなどの単離法がとられる。
更に、酸化多糖類のカルボキシル基を塩型でなく、遊離のカルボキシル基とする事も可能である。この脱塩の手法としては酸化多糖類の水溶液或いは、水分散液に脱塩に十分なほど塩酸を添加し、再度精製することで、脱塩されたカルボキシル基を有する酸化多糖類を得ることができる。また、或いは、酸化多糖類の水溶液或いは水分散液を陽イオン交換樹脂で処理することによっても、容易に、脱塩されたカルボキシル基を有する酸化多糖類を得ることができる。
これらの脱塩されたカルボキシル基は水酸基などと比べ反応性も高く、高い水溶性或いは親水性を有するため、二次修飾の反応原料としても非常に有効であり、更に酸化前後に誘導体化を行った多糖類も包接担体として用いることができる。
また、特に、前記したキトウロン酸やアミロウロン酸は、COOH型でも水溶性を示し、pH1〜14の広いpH域で高い水溶性を示す。包接のゲスト物質によっては、酸化多糖類中のカルボキシル基が、COOH型である方が障害が少なくなることに加え、高い親水性とともに有機溶媒への親和性を有する両親和性物質となりうるため、より多くの物質を取り込む場合がある。
このように、元々包接化合物として利用されうる多糖類に、酸化によりカルボキシル基などの極性の高い官能基が導入されることにより、ゲスト物質との吸着性が向上する。また、親水性が増し、水系での包接処理が容易になる、よりたくさんのゲスト物質を取り込
めるなどの利点を与える。
特に、澱粉を上述の手法により酸化した生成物は、澱粉に元々存在するアミロペクチン由来のα−1,6−の分岐が切断され、ほぼ直鎖状のα−1,4−グルクロン酸からなるポリウロン酸であるアミロウロン酸が得られる。アミロウロン酸はそのアミロースの骨格に由来する包接能に加え、均一に親水性官能基であるカルボキシル基をおそらく分子鎖の外側に有している。従って、油脂やなどの疎水性のゲスト物質にアミロウロン酸が絡み、アミロウロン酸の高い水溶性を以って水溶化することができる。
また、前述のように、アミロウロン酸は非常に幅広いpH領域で水溶性である。アルギン酸や、セロウロン酸は中性からアルカリ領域のカルボキシル基がナトリウムやカリウムなどのアルカリ金属塩と塩を形成している領域では高い水溶性を示すが、カルボキシル基が遊離型の酸性領域では析出してしまう。それに対し、アミロウロン酸はpH2以下の酸性領域でも高い水溶性を示し、そのカルボキシル基が遊離型であっても高い水溶性を示す。従って、幅広いpH領域で疎水性の有効物質を水溶化することが可能となるのである。
また、本発明における包接のゲスト物質となる各種有効成分においては、抗菌性物質、殺虫剤、農薬、食品添加物、香料、臭気物質、油脂、インキ、染料、顔料、たんぱく質、核酸、医薬系薬剤など様々なものの中から選択することができる。特に、本発明の多糖類は高分子であるため、選択性や取り込む強度、維持能力がシクロデキストリンなどと比べると弱いことがあるが、何種類かの物質を同時に取り込んだり、高分子のものも含め、様々なゲスト物質を取り込むことができる。また、ゲスト物質の機能を妨害するようなことが少ない。
一方、各種包接複合体作製の方法としては、飽和水溶液法、混練法、カプセル化法などの手法が挙げられるが、特に限定されるものではない。親水性を付与したメリットを最大限に引き出すためには、本発明の包接担体である多糖類と、各種有効成分を水の存在下で混合し、包接複合体を得ることが好ましい。例えば、酸化多糖類を水に溶解させる。前述のようなポリウロン酸類を用いるときの固形分濃度は高いレベルに保つことができ、10%程度では、問題なく溶解することができる。この水溶液に、有効物質を混合する。有効物質は溶媒に溶解或いは分散させても構わない。また、分散剤などを用いて、有効物質と有機溶媒や水、酸化多糖類などの分散を良くすることは、酸化多糖類へゲスト物質の包接に有効であることが多い。
こうして、水の存在する系でこれらの物質を接触させることにより、酸化多糖類は、ゲスト物質を取り込む。その後の使用形態によっては、乾燥させて粉末状、フィルム状、シート状、繊維状、カプセル状などに成形することも可能であることは、本発明の包接複合体がポリマーである酸化多糖類からなることによる特徴の一つである。
また、乾燥前の液をコーティング剤として紙やフィルム、繊維などの基材に塗布し、コーティング膜を形成したり、練り込むことも可能である。また、本発明の包接複合体には、バインダー、増量剤などのような、他の基材、或いは可塑剤などの添加剤を混ぜて用いても構わない。
まず、後に説明する実施例、比較例に用いる原料となるポリウロン酸の製造方法の一例について説明する。
<製造例1>
(アミロウロン酸の調製)
コンスターチ10gを蒸留水400gに加熱溶解させ冷却した。この溶液に、蒸留水1
00gにTEMPOを0.18g、臭化ナトリウム2.5gを溶解した溶液を加え、11%濃度の次亜塩素酸ナトリウム水溶液104gを滴下により添加し、酸化反応を開始した。反応温度は常に5℃以下に維持した。反応中は系内のpHが低下するが、0.5N−NaOH水溶液を逐次添加し、pH10.75に調整した。そして、6位の一級水酸基の全モル数に対し、100%のモル数に対応するアルカリ添加量に達した時点で、エタノールを添加し、反応を停止さた。あらかじめ100gの水に11gの塩化カルシウムを溶解させた水溶液を系内に添加すると、白色の沈殿が生じた。この沈殿物を蒸留水で繰り返し洗浄し、アミロウロン酸カルシウム塩を得た。
<製造例2>
製造例1で調製したアミロウロン酸カルシウム塩を100gの水に懸濁させ、H型に再生処理したイオン交換樹脂(オルガノ株式会社:アンバーライトIR120)70mLをつめたカラムに通し、脱塩処理を行った。このアミロウロン酸水溶液を凍結乾燥し、白色粉末のアミロウロン酸8.7gを得た。
<製造例3>
可溶性澱粉10gを水200mLに加熱溶解させた。この水溶液を5℃に冷却し、予め水50gに溶解させておいたTEMPO0.2g、臭化ナトリウム2.5g、を加え、11%次亜塩素酸ナトリウム水溶液を104g滴下し、反応を開始した。反応温度は5℃、pHは10.5に維持した。pHが低下しなくなったら、エタノールを添加し、過剰の酸化剤を失活させる。エタノール2L中に撹拌しながらこの水溶液を添加し、酸化多糖類を析出させ、ろ過により単離する。水とアセトンの混合溶液で数回洗浄し、不純物を取り除く。アセトンによる脱水の後、40℃で減圧乾燥し、白色のアミロウロン酸ナトリウム塩を得た。
<製造例4>
製造例2と同様に、製造例3のアミロウロン酸ナトリウム塩を処理し、製造例4のアミロウロン酸を得た。
<製造例5>
製造例3の原料を可溶性澱粉からアミロースに変え、同様に酸化多糖類のナトリウム塩を得た。
<製造例6>
再生セルロースとして旭化成工業(株)製ベンリーゼを用い、再生セルロース10gを蒸留水400gに懸濁し、蒸留水100gにTEMPOを0.18g、臭化ナトリウム2.5gを溶解した溶液を加え、5℃以下まで冷却した。ここに11%濃度の次亜塩素酸ナトリウム水溶液104gを滴下により添加し、酸化反応を開始した。反応温度は常に5℃以下に維持した。反応中は系内のpHが低下するが、0.5N−NaOH水溶液を逐次添加し、pH10.75に調整した。そして6位の一級水酸基の全モル数に対し、100%のモル数に対応するアルカリ添加量に達した時点で、エタノールを添加し、反応を停止させた。1Lのエタノール中に反応液を投入して生成物を析出させ、水:アセトン=1:7よりなる溶液により充分洗浄した後、アセトンで脱水し、40℃で減圧乾燥させ、白い粉末状のセロウロン酸ナトリウム塩を得た。
<製造例7>
和光純薬工業(株)製キチン10gを、45%水酸化ナトリウム水溶液150gに浸漬し、室温以下で2時間攪拌した。これに周りを氷水などで冷やし、攪拌しながら砕いた氷850gを添加した。このアルカリ処理によりキチンはほぼ溶解する。塩酸で中和し、十分に水洗した後、乾燥しないものを酸化原料とした。
この再生キチン2.5%濃度の懸濁液200gに、蒸留水50gにTEMPO0.08g、臭化ナトリウム1.0gを溶解した溶液を加え、5℃以下まで冷却した。ここに11%濃度の次亜塩素酸ナトリウム水溶液35gを滴下により添加し、酸化反応を開始した。反応温度は常に5℃以下に維持した。反応中は系内のpHが低下するが、0.5N−NaOH水溶液を逐次添加し、pH10.75に調整した。そして6位の1級水酸基の全モル数に対し、80%のモル数に対応するアルカリ添加量に達した時点で、エタノールを添加し、反応を停止させ、1Lのエタノール中に反応液を投入して生成物を析出させ、水:アセトン=1:7よりなる溶液により充分洗浄した後、アセトンで脱水し、40℃で減圧乾燥させ、白い粉末状の酸化度80%のキトウロン酸ナトリウム塩5.2gを得た。
製造例3、5、6、7で調製されたウロン酸について下記の分子量測定に基づいて分子量を求めた。その結果を表1に示す。
<分子量測定>
製造例3、5、6、7の酸化多糖類を0.2%濃度で0.1%塩化ナトリウム水溶液に溶解させ、TSKgelG6000PWXLおよびTSKgelG3000PWXLの2本のカラムを用いて、標準プルラン換算で平均分子量を求めた。
Figure 0005343302
以下、具体的な実施例を挙げて本発明を説明する
上記製造例1〜7で調製された得られたウロン酸を固形分濃度5%となるよう溶解させた水溶液20gにリモネン(関東化学株式会社製)0.2gを分散させる。それぞれの水溶液を凍結乾燥させ、各々のリモネン包接パウダーを作製した。この粉末固形物を0.5g採取し、ヘキサン5mLに分散させ、リモネンを抽出した。ヘキサンの上澄みのガスクロマトグラフィー分析により包接されたリモネンの定量を行った。一方、比較例として、酸化前の可溶性澱粉、アミロース、αシクロデキストリン、βシクロデキストリンをそれぞれを固形分濃度5%となるよう溶解させた水溶液20gにリモネン(関東化学株式会社製)0.2gを分散させる。それぞれの水溶液を凍結乾燥させ、各々のリモネン包接パウダーを作製した。この粉末固形物を0.5g採取し、ヘキサン5mLに分散させ、リモネンを抽出した。ヘキサンの上澄みのガスクロマトグラフィー分析により包接されたリモネンの定量を下記のリモネンの定量測定に基づいて行った。その結果を表2に示す。
<リモネンの定量測定>
ガスクロマトグラフィー/質量分析計(GC/MS)Agilent Technologies製6890/5973使用。リモネンのヘキサン溶液1μLをGC/MSに注入し、検出されたリモネンのトータルイオンクロマトグラムピーク面積を求め、検量線から試料中のリモネン濃度を算出した。
実施例1で作製した各々のリモネン包接パウダーを開放容器に入れ、48時間50℃のオーブンで加熱した。その後、この粉末固形物を0.5g採取し、ヘキサンに分散させ、リモネンを抽出した。ヘキサンの上澄みのガスクロマトグラフィー分析により包接されたリモネンの定量を実施例1と同様のリモネンの定量測定に基づいて行った。その結果を表3に示す。なお、表3には、実施例1で算出したリモネン濃度と実施例2で算出したリモネン濃度との比(実施例2で算出したリモネン濃度/実施例1で算出したリモネン濃度)を求めて示してある。
Figure 0005343302
Figure 0005343302
表2の結果より、各々製造例1、3、4、5で調製されたウロン酸のリモネンの包接含有量は、比較例3、4のシクロデキストリン程大きくないものの、比較例1,2の酸化前の澱粉やアミロースと同様あるいはそれ以上の値となり、十分に包接担体として利用できるレベルであることがわかった。また、表3の結果より、各々製造例2、3、4、5の加熱試験後のリモネンの包接含有量は、比較例1、2の未酸化の多糖類より大きく、加熱前のリモネン包接含有量との比は、シクロデキストリンと同レベルであり包接したゲスト物質をしっかりと保持していることが示唆された。
各々製造例2、製造例3、製造例6の酸化多糖類の10wt%水溶液を調製した。ヒノキチオールの5%(w/v)アセトン溶液を調製した。多糖類水溶液9部にヒノキチオールのアセトン溶液2部を加えた。密閉した容器内で50℃1時間程度撹拌した。凍結乾燥により十分に乾燥させ、粉末のヒノキチオール含有パウダーを作製した。比較例5として、β−シクロデキストリンの10wt%水溶液を調製した。溶液調整の際にはシクロデキストリンが溶解しないため、加熱することで水溶液を調製した。実施例3の酸化多糖類水溶液の代わりに、β−シクロデキストリン水溶液を用いて、実施例の方法を繰り返し、粉末のヒノキチオール含有パウダーを作製した。下記の溶解性評価方法およびヒノキチオール含有率測定方法に基づいて溶解性とヒノキチオール含有率について評価した。その結果を表4に示す。
<溶解性評価方法>
製造例2、製造例3、製造例6と比較例5の包接化合物の15℃の蒸留水に1wt%濃度で溶解させたときの溶解性と、50℃に加熱したときの溶解性を評価した。
<ヒノキチオール含有率測定方法>
ヒノキチオールの含有率をそれぞれの水溶液のUV吸収スペクトルの241nmのピーク強度から検量線を用いて求めた。含有率は包接化合物中のヒノキチオールの含有百分率で求めた。
Figure 0005343302
表4の結果より、ヒノキチオールの含有量に関しては、一般的に広く用いられるシクロデキストリンと同程度あるいはそれ以上のヒノキチオールを包接することが可能であった。更に、水への溶解性に関しては、各々製造例2、製造例3、製造例6の酸化多糖類は10wt%程度までなら、何ら問題なく溶解することができるということがわかった。これに対して、比較例5のβ−シクロデキストリンは、包接後、さらに溶解し難くなる。
また、下記の成膜性試験方法に基づき成膜性について評価した。その結果、各々製造例2、製造例3、製造例6の酸化多糖類および比較例5のβ−シクロデキストリンは比較的良好な成膜性を有するが、ヒノキチオールは膜にはならず、ぽろぽろとPET基材から剥がれ落ちた。また、比較例5は比較例1〜4のように均一に広がるが、膜は白濁し、密着性も悪く、指で擦るとぽろぽろと剥がれ落ちた。
<成膜性試験方法>
ヒノキチオールをアセトンに10%濃度で溶解させ、これに水を加え、ヒノキチオール
の1%水溶液を調製した。また、実施例1から4、および比較例1の包接化合物の1%水溶液を調製した。この水溶液を25μm厚の片面親水性処理したPETの上にバーコーターで塗布し、120℃30分乾燥させることで、フィルム化を試みた。

Claims (5)

  1. 多糖類を構成する単糖の一級水酸基を選択的に酸化処理することにより、カルボキシル基を導入した多糖類を調製する工程と、前記多糖類の酸化処理後にカルシウム塩を添加して、カルボキシル基のカルシウム塩を導入した多糖類を調製する工程と、前記カルボキシル基のカルシウム塩を導入した多糖類と包接のゲスト物質とを水の存在下で混合し、包接複合体を得る工程とを備えることを特徴とする包接複合体の製造方法。
  2. 多糖類を構成する単糖の一級水酸基を選択的に酸化処理することにより、カルボキシル基を導入した多糖類を調製する工程と、前記多糖類の酸化処理後にカルシウム塩を添加して、カルボキシル基のカルシウム塩を導入した多糖類を調製する工程と、前記カルボキシル基のカルシウム塩を導入した多糖類を脱塩処理して水溶性多糖類を調製する工程と、前記水溶性多糖類と包接のゲスト物質とを水の存在下で混合し、包接複合体を得る工程とを備えることを特徴とする包接複合体の製造方法。
  3. 前記多糖類が、澱粉、デキストリン、プルラン、アミロース、アミロペクチンおよびこれらの誘導体であることを特徴とする請求項1または2記載の包接複合体の製造方法。
  4. 前記多糖類を水系で分散または溶解させ、N−オキシル化合物の存在下、共酸化剤を用いて単糖の一級水酸基が選択的に酸化されてなることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の包接複合体の製造方法。
  5. 前記酸化によりカルボキシル基またはカルボキシル基の各種塩類を導入した水溶性多糖類の分子量が10,000〜200,000の範囲であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の包接複合体の製造方法。
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