JP5341007B2 - 分離膜用保存液 - Google Patents

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Description

本発明は、分離膜用保存液に関する。
従来より、水処理用途の膜素材として、耐熱性、耐薬品性等に優れたポリフッ化ビニリデン、ポリスルフォン、ポリエーテルスルフォン等の疎水性ポリマーが多く使用されている。中でもフッ化ビニリデン系の樹脂は、耐候性、機械的強度等に優れているため膜素材として好ましい。しかしその反面、膜が疎水性であることから、使用前には親水化処理を行う必要がある。このような疎水性多孔膜を親水化する方法は、これまでにいくつか提案されており、例えば、グリセリン(特許文献1)や、界面活性剤(特許文献2)で処理する方法などが知られている。
特開2002−95939号公報 特開昭63−277251号公報
しかし、グリセリンで処理する方法(特許文献1)では、グリセリンが親水性であるのに対し、膜素材がフッ化ビニリデンのように強い疎水性ポリマーであると、界面での濡れ性が小さいため、グリセリンを膜に均一に付着させるのが困難である。また保管環境によっては、グリセリンが空気中の水分を吸収し、膜から流れてしまうこともあるため、長期間に渡り安定した透水性能を保持するのは難しい。
また、界面活性剤で処理する方法(特許文献2)では、膜の親水化は可能であるが、その反面、保存液が大変泡立ちやすいため作業性が悪いなどの問題点がある。
更に、界面活性剤の中には、分離膜モジュールの構成部材に浸透し、部材中の残留応力によりストレスクラックを生じさせるものがあるため、界面活性剤の選定には注意が必要である。一般的に、疎水性の膜素材と馴染みの良い界面活性剤は、同じく疎水性である分離膜モジュールの構成部材にも浸透しやすいため、分離膜モジュールの強度を劣化させず、分離膜に親水性を付与できる保存液を見つけることは非常に難しい。
また、ストレスクラックは、薬剤の種類だけでなく濃度にも依存し、高濃度ほど部材への影響が大きくなる。すなわち、分離膜保存液として、界面活性剤が水やアルコール等の溶媒中に溶けているときはクラックを生じさせない場合でも、分離膜モジュールを現地で設置する際に開梱したときに、表面に付着した保存液の溶媒が乾燥し、界面活性剤が濃縮すると、途端に分離膜モジュールの強度が劣化する可能性があるため、十分注意する必要がある。
そこで、本発明の目的は、分離膜に長期間安定した保湿性を付与することができ、かつ泡立ちが少なく、更に、分離膜モジュールの機械的強度が実用上問題となるレベルまで低減することのない分離膜用保存液を提供することにある。
本発明者らは上記課題を解決するために、鋭意検討した結果、グリセリン・非イオン界面活性剤・水の混合溶液で、かつ非イオン界面活性剤が、オキシプロピレンとオキシエチレンの共重合体であるものを分離膜保存液に用いることで、低泡性で、かつ分離膜モジュールの機械的強度を劣化させず、同時に、優れた親水性を膜に付与することが可能であることを見出した。
すなわち、本発明は以下の[1]〜[9]を提供するものである。
[1]非イオン界面活性剤とグリセリンとを含有する水溶液からなり、前記非イオン界面活性剤は、オキシエチレンとオキシプロピレンとを単量体単位とする共重合体である、分離膜用保存液。
[2]前記共重合体は、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロック共重合体である、[1]記載の分離膜用保存液。
[3]前記共重合体は、数平均分子量に占めるオキシエチレンの割合が40〜90wt%である、[1]又は[2]に記載の分離膜用保存液。
[4]前記共重合体の数平均分子量は、1000〜100000である、[1]〜[3]のいずれかに分離膜用保存液。
[5]前記分離膜は、樹脂成分がポリフッ化ビニリデン系樹脂からなる分離膜である、[1]〜[4]のいずれかに記載の分離膜用保存液。
[6]前記分離膜は、ポリフッ化ビニリデン系樹脂に対するSiO2の量が質量比で10〜10000ppmである、SiO添加ポリフッ化ビニリデン系樹脂からなる分離膜である、[5]記載の分離膜用保存液。
[7][1]〜[6]のいずれかに記載の分離膜保存液で処理された分離膜。
[8]分離膜と、該分離膜の少なくとも一端を固定する端部固定部を備え、前記分離膜が露出した分離膜モジュールであって、前記分離膜は[7]記載の分離膜である分離膜モジュール。
[9]ケーシング内に分離膜を備える分離膜モジュールであって、前記分離膜は[7]記載の分離膜である分離膜モジュール。
[10]前記分離膜モジュールの設置面の断面形状が、円形状である[8]又は[9]記載の分離膜モジュール。
本発明の分離膜用保存液は、低泡性で、かつ分離膜モジュールの機械的強度が実用上問題となるレベルまで低減することがなく、同時に、優れた親水性を膜に付与することが可能である。すなわち、本発明の分離膜用保存液は、保湿性に優れ、膜表面が長期間空気に曝露されても透水性能を保持できる。界面活性剤をグリセリンと併用することで、界面活性剤使用量を最小限に抑えることができ、更にまた、防菌・防黴効果を有し、長期間の保存性に優れている。また、非イオン界面活性剤として、オキシプロピレンとオキシエチレンの共重合体を用いることで、界面活性剤使用時に起こり易い、分離膜モジュール部材へのストレスクラックを、飛躍的に低減することができる。また、本発明の保存液を膜分離活性汚泥法用途の分離膜モジュールに使用することで、含有される界面活性剤が、活性汚泥のエサとなり、原水の供給量を抑えることができる。
以下、本発明の実施形態を詳細に説明する。
本発明の保存液は、非イオン界面活性剤とグリセリンとを含有する水溶液からなり、非イオン界面活性剤が、オキシエチレンとオキシプロピレンとを単量体単位とする共重合体であり、分離膜用に用いられるものである。オキシエチレンはエチレンオキサイドやエチレングリコールと呼ばれることもある。またオキシプロピレンはプロピレンオキサイドやプロピレングリコールと呼ばれることもある。
ここで分離膜とは、精密濾過や限外濾過等の分離プロセスに用いられる膜を意味し、多孔質膜であることが好ましい。孔径は、1nm以上5μm以下が好ましく、5nm以上0.5μmがより好ましい。また、分離膜の形状は特に限定されない。分離膜の形状としては、例えば平膜、中空糸膜、多層化された複合膜などが挙げられる。
分離膜の素材としては、耐熱性、耐薬品性等に優れた疎水性の樹脂成分を含むことが好ましく、樹脂成分としては、例えばポリスルフォン、ポリエーテルスルフォン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデンなどが挙げられる。この中でも、優れた機械的強度、耐候性を持つフッ化ビニリデン系樹脂が特に好ましい。フッ化ビニリデン系樹脂としては、フッ化ビニリデンの単独重合体、フッ化ビニリデンと他のモノマーとの共重合体あるいはこれらの混合物を用いることができる。
分離膜は、SiO(特には、二酸化ケイ素粒子)を含有していることが好ましい。SiOの膜への担持方法は、原料中に混合し、製膜後アルカリ液等で抽出してもよいし、あるいは、SiOをアルカリ水溶液に溶解させた後膜を浸漬させてもよい。SiOの含量は、分離膜の素材として、フッ化ビニリデンの単独重合体(PVDF)、フッ化ビニリデンと他のモノマーとの共重合体あるいはこれらの混合物のようなフッ化ビニリデン系樹脂を用いた場合に、フッ化ビニリデン系樹脂の重量に対して10〜10000ppm、好ましくは100〜1000ppmがよい。膜中のSiOの含量の測定方法は、膜を3cm×3cmの正方形の中に隙間なく並べ、上から15tの荷重でプレスして平らにし、その上からX線照射により測定することができる。SiOを含有することで、膜の親水性が高くなるため、保存液中のグリセリンや界面活性剤が少量でも、高い効果を得ることができる。
分離膜は、アルカリ水溶液を接触させる処理(アルカリ処理)を施したものであることが好適である。アルカリ処理は、例えば、30℃以上、分離膜を構成する樹脂の融点以下で、80重量%以下の濃度のアルカリ水溶液(例えば、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液等)に、分離膜を浸漬し、数秒〜数十時間保持することにより実施可能である。その他、例えば、特公昭62−17614号公報記載の方法が採用可能である。このアルカリ処理を施すことによって、膜表面が親水化されるため、保存液中のグリセリンや界面活性剤が少量でも、高い効果を得ることができる。
分離膜用保存液が含有する非イオン界面活性剤は、オキシエチレンとオキシプロピレンとを単量体単位とする共重合体(ポリオキシプロピレンとポリオキシエチレンの共重合体)を含むことが必要であり、分子量は任意である。また、プロピレンオキサイドの連結(オキシプロピレン単量体単位の連結)は、直鎖状でも分岐状でもよい。共重合体は、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロック共重合体であることが好ましい。この場合において、オキシエチレンのブロックをPEO、オキシプロピレンのブロックをPPOと表したときに、ブロックの形態は、PEO−PPO、PEO−PPO−PEO、PPO−PEO−PPOのいずれであってもよく、これらのブロック形態の繰り返し(例えば(PEO−PPO))であってもよい。
保存液中に含まれる各成分の分析方法としては、グリセリン濃度は、ガスクロマトグラフィー(GC)で測定でき、界面活性剤は、カーボン、プロトンのNMRや、MALDI−TOF/MSを用いて検出、定量できる。また、濃度が低く上記の方法で検出できない場合は、GPC等による分取や濃縮などの前処理を行った後に、NMRやMALDI−TOF/MSで解析することで、検出、定量することが可能である。
なお、非イオン界面活性剤中のポリエチレンオキサイド基が、数平均分子量に占める割合(EO%)は、40wt%以上90wt%以下が好ましい。ポリエチレンオキサイド基が数平均分子量の40wt%以上であると、親水性が弱くならずグリセリン水溶液との親和性を良く保つことができ、保存液が均一に混合される。一方、ポリエチレンオキサイド基が数平均分子量の90wt%以下であると、疎水性の分離膜に非イオン界面活性剤が吸着し易く、充分保湿効果が得られる。なお、前記EO%は、カーボンとプロトンのNMR解析によって測定できる。
このような要件を満たすポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロック共重合体としては、HO−(CO)n1−(CO)m1−H[n1及びm1はそれぞれ独立に1以上の数であり、0.9≧n1/(n1+m1)≧0.4である]、HO−(CO)m2−(CO)n2−H[n2及びm2はそれぞれ独立に1以上の数であり、0.9≧n2/(n2+m2)≧0.4である。]、HO−(CO)n3a−(CO)m3−(CO)n3a−H[n3a、n3b及びm3はそれぞれ独立に1以上の数であり、0.9≧(n3a+n3b)/(n3a+n3b+m2)≧0.4である。]で表されるものが挙げられる。具体的には、ポリオキシエチレン(150)ポリオキシプロピレン(30)グリコール、ポリオキシエチレン(160)ポリオキシプロピレン(30)グリコール、ポリオキシエチレン(105)ポリオキシプロピレン(5)グリコール、ポリオキシエチレン(120)ポリオキシプロピレン(40)グリコール、ポリオキシエチレン(196)ポリオキシプロピレン(67)グリコール、ポリオキシエチレン(20)ポリオキシプロピレン(20)グリコール、ポリオキシエチレン(200)ポリオキシプロピレン(70)グリコール、ポリオキシエチレン(54)ポリオキシプロピレン(39)グリコールが例示できる。
非イオン界面活性剤の数平均分子量は1,000〜100,000が好ましく、更に好ましくは、2,000〜40,000である。数平均分子量が1,000以上であると、分離膜モジュール構成部材に浸透しにくく、ストレスクラックを防止できる。一方、数平均分子量が100,000以下であれば、グリセリン水溶液との溶解性が向上する。なお、数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定できる。
非イオン界面活性剤の濃度は、分離膜用保存液の全重量を基準として、0.01重量%以上5.0重量%以下が好ましく、0.1〜3.0重量%がより好ましい。分離膜用保存液中の界面活性剤の量が0.01重量%以上であれば、充分に親水化効果を発現でき、一方5.0重量%以下であれば、分離膜に過剰に付着して微小孔を塞ぐことながく、またグリセリン水溶液との親和性が良く、分離膜用保存液の白濁が防止できる。
グリセリンの濃度は、分離膜用保存液の全重量を基準として、30重量%以上80重量%以下が好ましく、更に好ましくは、50重量%以上70重量%以下である。分離膜用保存液中のグリセリン濃度が30重量%以上であると、分離膜用保存液の粘度が下がらず泡立ちを抑制できる。更にグリセリンの特長である、防菌・防黴や、氷点下での凍結防止の効果が充分に得られる。一方グリセリン濃度が80重量%以下であると、界面活性剤との相溶性が悪くなり、分離膜用保存液の白濁や分離を生じる場合がある。
分離膜用保存液が含有する非イオン界面活性剤は、HLB(親水性疎水性バランス)が6〜15の範囲にあることが好ましい。ここで、非イオン界面活性剤のHLBは、グリフィン法で算出されるものであり、以下の式で表される。
非イオン界面活性剤のHLB=(親水基部分の分子量/界面活性剤の分子量)×100/5
なお、界面活性剤のHLBが6以上であると、親水性が向上しグリセリン水溶液との親和性が良くなり、分離膜用保存液が均一に混合され易い。一方、HLBが15以下であると、疎水性の分離膜に界面活性剤がうまく吸着し、充分保湿効果が得られる。
分離膜用保存液は、必須成分である、非イオン界面活性剤及びグリセリンの他に、本発明の効果を阻害しない範囲において、無機塩、アルコール等の低分子化合物、ポリエチレングリコール等の高分子有機物のような添加成分を含有していてもよい。
分離膜用保存液は、非イオン界面活性剤、グリセリン及び任意に添加される上記添加成分を、水(例えば、蒸留水、イオン交換水)中に投入して混合することで製造することができる。投入順序は特に限定されず、グリセリン、水、界面活性剤、その他の添加成分を任意の順序で投入してよい。前記非イオン界面活性剤、グリセリン及び添加成分は、それ自体水分を含有していてもよい。また、混合に当たり加温や加圧を行ってもよい。
分離膜用保存液は、分離膜(分離膜モジュールであってもよい)の処理に用いることができるが、分離膜用保存液を用いた分離膜の処理方法は特に限定されない。処理の例としては、分離膜を分離膜用保存液に浸漬させる方法や、保存液を分離膜用分離膜で濾過する方法等が挙げられる。
分離膜用保存液は、分離膜(分離膜モジュールであってもよい)を浸漬させることにより、分離膜の保管用に用いることができる。これにより、透水性能を劣化させること無く、分離膜を長期間保管することが可能である。
上述した分離膜保存液で処理された分離膜(処理済分離膜)を分離膜モジュールに用いることができる。ここで、分離膜モジュールは、浸漬式膜モジュールと加圧式膜モジュールとに大別される。浸漬式膜モジュールとしては、分離膜と、該分離膜の少なくとも一端を固定する端部固定部を備え、分離膜が露出した分離膜モジュールであって、当該分離膜が上記処理済分離膜である分離膜モジュールが挙げられる。加圧式膜モジュールは、分離膜の周りにケーシングを有するものであって、ケーシング内に分離膜が固定された一体型のタイプと、ケーシングと分離膜がそれぞれ独立していて、分離膜をケーシングに挿入して使用するカートリッジタイプがあり、両タイプにおいて、分離膜として上記処理済分離膜が適用できる。分離膜モジュールの軽量化の点では、浸漬式膜モジュールやカートリッジタイプの方が好ましく、また膜分離活性汚泥法用途に使用する場合には、活性汚泥槽に直接投入できる、浸漬式分離膜モジュールの方が好適である。
また、分離膜モジュールの、設置面の断面形状は特に限定されず、断面が円形である円筒形状、断面が四角形である矩形状などが可能であるが、円筒形状の方が、モジュール断面積当たりの膜の集積率を高くできるため、膜分離活性汚泥法用途で使用する場合は、膜面積当たりの曝気量を減らすことができ、電気代が節約できるため好ましい。
また、分離膜モジュールの保管方法は、分離膜と保存液が接触していれば、形態は問わない。分離膜モジュールのケーシングに、保存液を満水に封入した状態でも良いし、または分離膜に保存液を付着させた後、分離膜モジュールの下側が空気に接触した状態で静置し、重力により余分な液を分離膜モジュールから排出させた後に、密閉して保管しても良い。また、浸漬式膜モジュールは、保存液で処理した後、ガス遮断性の袋に入れ、袋の開口部から吸引して内部を真空状態にして、袋と密着させた状態で保存しても良い。
分離膜モジュールの構成部材は、機械的強度および耐久性を有する素材からなるものであればよく、例えば、ポリスルフォン、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブチレンテレフタレート、ポリフッ化ビニリデン、塩化ビニル、アクリル樹脂、ABS樹脂、変成PPE樹脂、が挙げられる。
以下、実施例及び比較例に基づき本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に何ら限定されるものではない。
なお、実施例及び比較例における透水量は以下の方法により測定した。以下、EOとあるのはオキシエチレンを、POとあるのはオキシプロピレンを意味する。
(透水保持率の測定方法)
約10cm長の湿潤中空糸膜の一端を封止し、他端の中空部内へ注射針を入れ、25℃の環境下にて注射針から100kPaの圧力にて25℃の純水を中空部内へ注入し、外面から透過してくる純水の透水量を測定した。この膜の透水量の測定は、それぞれの条件ごとに4本ずつ行い、平均値をその条件下の透水量とした。なお、透水保持性能(透水保持率)は、膜を保存液で処理後に乾燥させた際の透水量Fと、その膜をエタノール水溶液で親水化した際の透水量Fの比、F/Fの値で評価した。この場合において、F/F≧0.80の時、透水量が保持できていると判断する。
(泡高さの測定方法)
保存液50mlを、100mlサイズのスクリュー管(内径38mm、全長120mm)に入れ、20cmの振り幅で10回上下に振り、直後の泡の高さを測定した。
(ストレスクラックの評価方法)
電気化学工業株式会社のデンカABS総合カタログ(2007−1版)に記載の、1/4楕円法に従って評価した。試験片には、ABS樹脂(旭化成ケミカルズ製、スタイラック121)を使用した。
ここで、臨界歪みεの値について、以下のようにランク付けして評価し、ε≧0.30%の場合は、耐薬品性があり使用可能と判断し、ε<0.30%の場合は、薬剤に触れる成型品としては使用不可と判断する。
(実施例1)
内径0.67mm、膜厚0.30mmのポリフッ化ビニリデン製中空糸膜を、EO80%、数平均分子量が約8800である、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール(花王製 エマルゲンPP290、表示名PEG/PPG−160/30コポリマー)1重量%、グリセリン65重量%を含有する水溶液中に、常温で約30分間浸漬させた後取り出し、50℃の乾燥機内で72時間乾燥させた。この中空糸の100kPa、25℃における透水量をFとし、その後この糸をエタノール40%水溶液に30分間浸漬させて親水化した後、再測定して得られた透水量をFとすると、透水保持率F/F=0.86であった。また、保存液の泡高さの値は20mm、ABSに対する臨界歪みは0.61で使用可能領域であった。
(実施例2)
実施例1と同じ中空糸を用い、非イオン界面活性剤として、EO70%、数平均分子量が約13000である、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンコポリマー(AnaSpec製 F−127、表示名PEO(106)−PPO(70)−PEO(106))1重量%、グリセリン65重量%を含有する水溶液で、実施例1と同様の方法で処理した後、透水測定を行なったところ、透水保持率F/F=0.85であった。また、泡高さの値は12mm、ABSに対する臨界歪みは0.60で、使用可能領域であった。
(実施例3)
膜中にSiOを500ppm含有していること以外は、実施例1と同じ中空糸を用い、非イオン界面活性剤として、EO80%、数平均分子量が約8800である、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール0.5重量%、グリセリン65重量%を含有する水溶液で、実施例1と同様の方法で処理した後、透水測定を行なったところ、透水保持率F/F=1.00であった。また、泡高さの値は8mm、ABSに対する臨界歪みは0.65であった。この結果、膜にSiOが含有されていると界面活性剤濃度が低くても効果が得られることが判明した。
(比較例1)
実施例1と同じ中空糸を用い、グリセリン65重量%水溶液で、実施例1と同様の方法で処理した後、透水測定を行なったところ、透水保持率F/F=0.11であった。このように、界面活性剤を加えない系では、透水の保持率が低かった。
(比較例2)
実施例1と同じ中空糸を用い、非イオン界面活性剤として、ポリオキシエチレンジスチレン化フェニルエーテル(花王製 エマルゲンA90)1重量%、グリセリン65重量%を含有する水溶液で、実施例1と同様の方法で処理した後、透水測定を行なったところ、透水保持率F/F=0.97、泡高さの値は12mmであった。しかし臨界歪みは0.21で使用不可領域であり、この構造の界面活性剤は、部材強度を低下させる可能性があることが分かった。
(比較例3)
実施例1と同じ中空糸を用い、非イオン界面活性剤として、ポリオキシエチレンアルキルエーテル(花王製 エマルゲン709)1重量%、グリセリン65重量%を含有する水溶液で、実施例1と同様の方法で処理した後、透水測定を行なったところ、透水保持率F/F=1.03、泡高さの値は8mmであった。しかし臨界歪みは0.18で使用不可領域であり、この構造の界面活性剤は、部材強度を低下させる可能性があることが分かった。
(比較例4)
実施例1と同じ中空糸を用い、非イオン界面活性剤として、EO80%、総分子量が約8800である、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコールの1重量%水溶液で、実施例1と同様の方法で処理し、透水測定を行なったところ、透水保持率F/F=0.75であった。また、泡高さの値は40mmであった。この結果と実施例1を比較して、グリセリンを加えることで、保存液の泡立ちを抑えられることが分かる。
以上の結果をまとめて、以下の表1に示す。
Figure 0005341007

Claims (10)

  1. 非イオン界面活性剤とグリセリンとを含有する水溶液からなり、
    前記非イオン界面活性剤は、オキシエチレンとオキシプロピレンとを単量体単位とする共重合体である、分離膜用保存液。
  2. 前記共重合体は、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロック共重合体である、請求項1記載の分離膜用保存液。
  3. 前記共重合体は、数平均分子量に占めるオキシエチレンの割合が40〜90wt%である、請求項1又は2に記載の分離膜用保存液。
  4. 前記共重合体の数平均分子量は、1000〜100000である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の分離膜用保存液。
  5. 前記分離膜は、樹脂成分がポリフッ化ビニリデン系樹脂からなる分離膜である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の分離膜用保存液。
  6. 前記分離膜は、
    ポリフッ化ビニリデン系樹脂に対するSiO2の量が質量比で10〜10000ppmである、SiO添加ポリフッ化ビニリデン系樹脂からなる分離膜である、請求項5記載の分離膜用保存液。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の分離膜保存液で処理された分離膜。
  8. 分離膜と、該分離膜の少なくとも一端を固定する端部固定部を備え、前記分離膜が露出した分離膜モジュールであって、
    前記分離膜は請求項7記載の分離膜である分離膜モジュール。
  9. ケーシング内に分離膜を備える分離膜モジュールであって、
    前記分離膜は請求項7記載の分離膜である分離膜モジュール。
  10. 前記分離膜モジュールの設置面の断面形状が、円形状である請求項8又は9に記載の分離膜モジュール。
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