JP5340924B2 - 鋼用結晶粒微細化剤、その製造方法及び使用方法 - Google Patents
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Description
と、
且つ、
の粒径分布範囲(total spread in the particle diameters)とを更に有することができる。
更なる実施態様において、前記のXaSb又はXaObを含有する分散粒子は、0.5〜2μmの間の平均粒径
dを有することができ、しかも、粒径分布範囲は限界
且つ、
を超えないことが望ましい。
もっと更なる実施態様において、前記のXaSb又はXaObを含有する分散粒子は、約1μmの平均粒径と、0.2〜5μmの範囲の最大粒径分布とを有しており、しかも、1mm3当り約109個の粒子を含有している。もう1つの実施態様において、前記のXaSb又はXaObを含有する分散粒子は、約2μmの平均粒径と、0.4〜10μmの範囲の最大粒径分布とを有している。
前記複合材料は、粉砕されたSi粒子又はFeSi粒子を更に含有する芯線の形態で、アルミニウム外皮を有する芯線の形態で、前記溶鋼に添加することができるか、又は、鋳造工程の直前に若しくは鋳造工程の間に、取鍋又はタンディッシュの中の前記溶鋼に添加することができるか、又は、鋳型の中の前記溶鋼に添加することができる。
次の工程:
Ce、La、Pr、Nd、Y、Ti、Al、Zr、Ca、Ba、Sr、Mg、Si、Mn、Cr、V、B、Nb、Mo及びFeの群から選ばれる少なくとも1種類のX元素と、イオウ源と、場合によっては酸素源とを混合して、混合物を得る工程と、
保護ガスで遮蔽された炉の中で、前記混合物を融解する工程と、
前記の融解された混合物を過熱する工程と、
前記の過熱された融解物を少なくとも500℃/秒の速度で急冷して複合材料を得る工程であって、該複合材料は、イオウ含有率が該複合材料の2〜30重量%の間であり、且つ、酸素と、群Xからの前記の他の元素との総含有率は該複合材料の98〜70重量%の間である、該複合材料を得る工程と、
を含む、上記方法を提供する。
前記の少なくとも1種類のX元素を、Ce、La、Pr及びNdからを選ぶとき、前記の遮蔽用ガスは窒素、アルゴン又はヘリウムとなる場合があり、且つ、急冷工程は融解紡糸又はガス噴霧によって行うことができる。
Ce、La、Pr、Nd、Y、Ti、Al、Zr、Ca、Ba、Sr、Mg、Si、Mn、Cr、V、B、Nb、Mo及びFeの群から選ばれる少なくとも1種類のX元素と、酸素源と、場合によってはイオウ源とを混合して、混合物を得る工程と、
前記混合物を圧縮成形して、ペレットを提供する工程と、
前記ペレットを調節雰囲気中、600℃〜1200℃の間の温度で還元して、金属マトリックス中に安定な酸化物を含有する複合材料を提供する工程であって、酸素含有率は前記複合材料の2〜30重量%の間であり、且つ、酸素と、群Xからの前記の他の元素との総含有率は該複合材料の98〜70重量%の間である、該複合材料を提供する工程と、
を含む、上記方法を更に提供する。少なくとも1種類のX元素を、Mg、Ti、Al、Mn、Cr及びFeの群から選ぶ場合、前記ペレットは、CO及び/又はH2を含有するガス雰囲気中で還元することができ、鉄マトリックス中に安定な酸化物を含有する複合材料を提供する。該雰囲気はN2を更に含有することができる。
本発明は、鋼(フェライト鋼とオーステナイト鋼との両方)を結晶粒微細化するための、金属マトリックス中に非金属粒子を含有する新規な粒状複合材料であって、そのような鋼の連続鋳造、造塊(ingot casting)及びニアネットシェイプ鋳造(near-net-shape casting)を含む様々な鋳造工程で使用するのに十分有効である該複合材料の製造並びに使用方法に関する。この粒子状複合材料の結晶粒微細化剤(Particulate Composite Grain Refiners)(以下、PCGRsと略する)は、
・ 第1の構成相を形成する、元素記号Sによって表されるイオウ及び元素記号Oによって表される酸素の、PCGRs中の含有率、並びに、第2の構成相を形成する、元素記号Cによって表される炭素及び元素記号Nによって表される窒素の、PCGRs中の含有率、
・ 集合記号X(式中、Xは、Ce、La、Pr、Nd、Y、Ti、Al、Zr、Ca、Ba、Sr、Mg、Si、Mn、Cr、V、B、Nb、Mo及びFeの群から選ばれてる1種類以上の元素である)によって表される他の合金元素並びに不純物元素の、PCGRs中の含有率、
・ 結果として得られる、化学組成XaSb又はXaOb(式中、a及びbは、任意の正の数を表す)を有する分散粒子の体積率
、数密度
及び粒径分布であって、PCGRs中の元素S、O、C、N及びXの総含有率によって決定される体積率
、数密度
及び粒径分布、
・ 結果として得られる、分散粒子内部の第1の構成相及び第2の構成相(即ち、XaSb、XaOb、XaCb及びXaNb)の化学的性質並びに結晶構造であって、非金属元素S、O、C、N及びXの、PCGRs中の総含有率によって決定される化学的性質並びに結晶構造、
によって特徴付けられる。
2.粒子状複合材料の結晶粒微細化剤
2.1 PCGRsの化学組成
本発明は、元素XとS又はOとを含有する、鋼用PCGRs(粒子状複合材料の結晶粒微細化剤)の製造及び使用方法に関する。(第1の)イオウベースPCGRsにおいて、イオウ含有率は結晶粒微細化剤の2〜30重量%の間であり、Oと、群Xからの他の元素との総含有率は該結晶粒微細化剤の98〜70重量%の間である。同様に、酸素ベースPCGRsにおいて、酸素含有率は結晶粒微細化剤の2〜30重量%の間であり、イオウと、群Xからの他の元素との総含有率は該結晶粒微細化剤の98〜70重量%の間である。とりわけ、イオウ及び酸素を高含有率で含有する結晶粒微細化複合材料を使用すれば、低濃度で(即ち、溶鋼の0.5重量%未満で)添加しても強力な結晶粒微細化効果が得られるという特別な利点が提供される。このことは、先に説明したように、鋼の連続鋳造を行う場合、タンディッシュ又は鋳型の中での融解、混合及び凝固の問題を回避するために達成しなければならない最も重要な関心事である。
同様に、好ましい実施態様によると、酸素ベースPCGRsは、酸素を10〜15重量%の間で含有することが望ましく、イオウと、群Xからの他の元素との総含有率は、該結晶粒微細化剤の90〜85重量%の間であることが望ましい。もう1つの好ましい実施態様によると、10〜15重量%の酸素含有率によって特徴付けられる同様の酸素ベースPCGRsは、イオウを0.1重量%未満で含有し、且つ、群Xからの他の元素を残余濃度で含有することが望ましい。
PCGRs(粒子状複合材料の結晶粒微細化剤)において、XaSb又はXaOb(式中、a及びbは、任意の正の数を表す)を含有する粒子は、残余濃度の元素を含有するマトリックスの中に埋め込まれる。これらのマトリックス元素は、固溶体の形態で存在するか、又は、別個の金属化合物及び金属間化合物として存在する。図1は、PCGRの金属組織部分の概略図であり、母材マトリックス中に埋め込まれている、XaSbタイプ又はXaObタイプの粒子を示している。図2に概略的に示されるように、XaSb又はXaObを含有する粒子は、球状単相結晶性化合物、球状複相結晶性化合物、ファセット単相結晶性化合物又はファセット複相結晶性化合物であってもよい。
PCGRsの中の粒子は、次の結晶相:CeS、LaS、MnS、CaS、TiaOb、Y2O3、AlCeO3、γ−Al2O3、MnOAl2O3、Ce2O3、La2O3、TiN、BN、CrN、AlN、Fea(B,C)b、V(C,N)、Nb(C,N)、BaCb、TiC、VC又はNbC、の少なくとも1種類を含有することが望ましい。
鋼に対するPCGRs(粒子状複合材料の結晶粒微細化剤)の結晶粒微細化効率を、靭性を低下させることなく最大化するために、PCGRs中の粒子は、明確な粒径分布であって、該粒径分布内の平均粒径
と、更に最大粒径dmax及び最小粒径dminとによって特徴付けられる該粒径分布を有することが望ましい。これらのパラメータは、図3に定義されるが、光学顕微鏡法又は高分解能電子顕微鏡検査法を利用して実験的に測定される。
PCGRsの粒子分布は、0.2μmから5μmの範囲で変わる平均粒径
と、
且つ
の範囲で変わる粒径分布範囲(total spread in the particle diameters)とによって特徴付けられる。
好ましい実施態様によると、PCGRsの粒子分布は、0.5〜2μmの間の平均粒径
を生じることが望ましく、しかも、粒径分布範囲は、限界
且つ
を超えないことが望ましい。
粒子の体積率
は、方程式:
(式中、元素S及びOの濃度は、重量%で与えられる)
の結果として、PCGRs(粒子状複合材料の結晶粒微細化剤)中のイオウと酸素との総含有率に関連する。
次には、PCGRsの単位体積当りの全粒子数
は、関係式:
で計算される。
図4に例示されるように、PCGRs(粒子状複合材料の結晶粒微細化剤)を製造し得る2つの異なる方法が存在する。融解及び急冷の方法は、先ず、異なる成分を混合し、次いで、保護ガス(例えば、窒素、アルゴン又はヘリウム)で遮蔽した炉の中で融解し、次いで、過熱して、S及びOを包含する全ての元素が確実に融解状態になるようにすることを意味する。この過熱された融解物は、次いで、(500℃/秒超で)急冷して、PCGRs中の粒子の所望の分布を達成させる。代替的に、粉末冶金方法を採用することができる。付加価値のあるDRI(直接還元鉄)法は、酸化鉄粉(任意的には、鉄粉)を他の金属又は酸化物と混合する工程を含む。続いて、これらの混合物から作ったペレットは、調節雰囲気中、H2、CO又はCH4を用いて、600℃〜1200℃の間の温度で還元して過剰酸素を除去し、鉄マトリックス中に安定な酸化物の微細分散体(fine dispersion)を後に残す。代替的に、調節雰囲気中、混合された成分の溶体化熱処理(solution heat treatment)を行い、次いで、幾分より低い温度で人工時効(artificial ageing)を行い、析出を通して粒子を生じさせることによって、所望の粒径分布を得ることができる。
工業的製鋼におけるPCGRs(粒子状複合材料の結晶粒微細化剤)の効率的使用方法は、次の工程と手順とを含む。
3.1 溶鋼の予備処理
溶鋼は、PCGRs(粒子状複合材料の結晶粒微細化剤)を添加する前、適切に脱酸素又は脱硫を行うことが望ましい。同時に、これらの反応の結果として形成される混在物は、添加を行う前、鋼浴から分離することが望ましい。更に、鋼組成は、PCGRsを添加する前、適切に調整して、該結晶粒微細化剤を介して添加されている諸粒子が、それらの新たな環境中で熱力学的に確実に安定となるようにすることが望ましい。逆に言えば、PCGRsに含有されている粒子の元の分配物が、鋳放し鋼中の目標分配物と比べて、より微細であるか又はより粗い場合は、溶鋼組成を操作して、それらの粒子を、制御された方法で成長させるか又は部分的に融解させることが望ましい。溶鋼の適切な予備処理を行うことにより、粒子と溶鋼との間の交換反応(exchange reaction)を促進することによって、PCGRsを介して添加された粒子の化学的性質及び結晶構造を変化させることも可能である。この場合、交換反応とは、(例えば、全反応 Ce+MnS=CeS+Mn により、MnをCeで置換することによって、)XaSb又はXaObの中の元の金属成分が、前記同一群のX元素の中のもう1つの金属成分であって、溶鋼中に既に含有されている金属成分で置換されることを意味する。
PCGRs(粒子状複合材料の結晶粒微細化剤)は、様々な成分を溶鋼の中に確実に迅速に融解して混合するために、粉末形態で、ペレットとして、又は、適切なサイジング(sizing:寸法選別)を行ったチップ(chips)若しくは薄いリボンとして、該溶鋼に添加することが望ましい。
イオウベースPCGRsの好ましい実施態様によると、これらPCGRsは、芯線の形態で溶鋼に添加することが望ましい。もう1つの好ましい実施態様によると、芯線は、アルミニウム外皮を有することが望ましい。更にもう1つの好ましい実施態様によると、溶鋼を局所的に過熱することによって、様々な成分が該溶鋼の中に融解し混合するのを容易にするために、粉砕されたSi粒子又はFeSi粒子を、PCGRsと一緒に芯線に添加することが望ましい。
酸素ベースPCGRsの好ましい実施態様によると、これらPCGRsは、ペレットとして溶鋼に添加することが望ましい。
結晶粒微細化のための好都合な条件を提供するために、PCGRs(粒子状複合材料の結晶粒微細化剤)は、溶鋼の0.05〜5重量%の範囲の様々な濃度で該溶鋼に添加することが望ましい。後続の凝固が行われる間、鋼の結晶粒微細化は、結晶粒微細化剤によって添加された分散粒子の位置での、フェライト結晶又はオーステナイト結晶のエピタキシャル核形成(epitaxial nucleation)の過程によって生じる。結晶粒微細化は、固体状態では、前記分散粒子の位置でのフェライト又はオーステナイトの不均一核形成(heterogeneous nucleation)の過程を経て生じる。
好ましい実施態様によると、連続鋳造の前、溶鋼に添加されるPCGRsの量は、該鋼の0.1〜0.5重量%の範囲、好ましくは0.2〜0.3重量%の間であることが望ましい。結晶粒微細化剤によって添加される分散粒子の過剰成長(extensive growth)又は結晶粒粗大化を回避するために、PCGRsは、タンディッシュ又は鋳型の中に添加することが望ましい。
図5に示されるCeSベースPCGR(粒子状複合材料の結晶粒微細化剤)は、実験室において融解及び急冷の方法によって製造した。出発点として、金属Ceの小さいチップをFeSと混合して、約5重量%の目標イオウ含有率を達成した。この混合物は、次いで、Taるつぼの中で、純アルゴンで遮蔽して誘導加熱を使用し、(該混合物の融点を超える約100℃で)融解し過熱した。その融解物は、過熱工程の後、高速回転する銅輪(copper wheel)に当てて急冷した。後続の、冷却した金属リボンの金属組織学的試験によって、図5の光学顕微鏡写真によって示されるように、Ce+Feマトリックス中に埋め込まれているCeS粒子の非常に微細な分散体が明らかになった。この場合、CeS粒子の平均直径
は、約2μmであり、最大粒径及び最小粒径は、それぞれ、限界
及び、
の範囲以内であった。
図6は、部分還元されたチタン鉄鉱(FeTiO3)を通したラインスキャン(line scan)であって、酸化物中心の周囲に金属殻が形成されていることを示すラインスキャンである。チタン鉄鉱中の鉄は該粒子の表面まで拡散しており、且つ、チタンはルチル(TiO2)の形態で後に残されていることが分かる。出発材料は、チタン鉄鉱石の粒子から作られたチタン鉄鉱ペレットであり、空気中800℃で酸化し、続いて、90体積%CO(気体)と1体積%CO2(気体)との雰囲気中、950℃で還元した。その還元工程は、2時間後、該チタン鉄鉱に含有される鉄の約50%が金属鉄に転化して、鉄が該粒子の表面まで移動するのが分かった段階で中断した。更に還元すれば、チタン鉄鉱の芯が犠牲となって、金属外殻だけでなくルチルも増大し、金属によって囲まれたルチルの芯から本質的に成る最終生成物が提供されるであろう。
Claims (30)
- 鋼を結晶粒微細化するための材料であって、
前記結晶粒微細化材料は、金属マトリックスX中に非金属粒子XaSb(式中、Xは、Ce、La、Pr、Nd、Y、Ti、Al、Zr、Ca、Ba、Sr、Mg、Si、Mn、Cr、V、B、Nb、Mo及びFeの群から選ばれる1種類以上の元素であり、Sはイオウである)を含有する複合材料の形態であり、しかも、該複合材料は、イオウ含有率が該複合材料の2〜30重量%の間であり、群Xからの前記の他の元素及び、存在する場合には、酸素、炭素及び窒素との総含有率が該複合材料の98〜70重量%の間であり、
該非金属粒子は、0.2〜5μmの範囲の平均粒径
と、
且つ、
の粒径分布範囲(total spread in the particle diameters)とを有しており、しかも、該複合材料は、該複合材料の1mm3当り少なくとも107個の、XaSbを含有する粒子を含有していることを特徴とする、上記結晶粒微細化材料。 - 前記イオウ含有率は前記複合材料の10〜15重量%の間であり、酸素、炭素及び窒素と、群Xからの前記の他の元素との前記総含有率は、該複合材料の90〜85重量%の間である、請求項1に記載の結晶粒微細化材料。
- 前記イオウ含有率は前記複合材料の10〜15重量%の間であり、酸素、炭素及び窒素の含有率は該複合材料の0.1重量%未満であり、且つ、該複合材料は、残余濃度の、群Xからの前記の他の元素を更に含有している、請求項1に記載の結晶粒微細化材料。
- 前記Xは、Ce、La、Pr、Nd、Al及びFeの群から選ばれる1種類以上の元素である、請求項1に記載の結晶粒微細化材料。
- 鋼を結晶粒微細化するための材料であって、
前記材料は、金属マトリックスX中に非金属粒子XaOb(式中、Xは、Ce、La、Pr、Nd、Y、Ti、Al、Zr、Ca、Ba、Sr、Mg、Si、Mn、Cr、V、B、Nb、Mo及びFeからなる群から選ばれる1種類以上の元素であり、Oは酸素である)を含有する複合材料の形態であり、しかも、該複合材料は、酸素含有率が該複合材料の2〜30重量%の間であり、群Xからの前記の他の元素及び、存在する場合には、イオウ、炭素及び窒素との総含有率が該複合材料の98〜70重量%の間であり、
該非金属粒子は、0.2〜5μmの範囲の平均粒径
と、
且つ、
の粒径分布範囲とを有しており、しかも、該複合材料は、該複合材料の1mm3当り少なくとも107個の、XaObを含有する粒子を含有していることを特徴とする、上記材料。 - 前記酸素含有率は前記複合材料の10〜15重量%の間であり、イオウと、群Xからの前記の他の元素との前記総含有率は、該複合材料の90〜85重量%の間である、請求項5に記載の材料。
- 前記酸素含有率は前記複合材料の10〜15重量%の間であり、イオウ、炭素及び窒素の含有率は該複合材料の0.1重量%未満であり、且つ、該複合材料は、残余濃度の、群Xからの前記の他の元素を更に含有している、請求項5に記載の材料。
- 前記Xは、Y、Ti、Al、Mn、Cr及びFeの群から選ばれている1種類以上の元素である、請求項5に記載の材料。
- 前記のXaSb又はXaObを含有する分散粒子は、0.5〜2μmの間の平均粒径
を有しており、しかも、粒径分布範囲は限界
且つ、
を超えないことが望ましい、請求項1〜8のいずれか1項に記載の材料。 - 前記のXaSb又はXaObを含有する粒子は、1μmの平均粒径と、0.2〜5μmの範囲の最大粒径分布とを有しており、しかも、1mm3当り109個の粒子を含有している、請求項1〜8のいずれか1項に記載の材料。
- 前記のXaSb又はXaObを含有する粒子は、2μmの平均粒径と、0.4〜10μmの範囲の最大粒径分布とを有している、請求項1〜8のいずれか1項に記載の材料。
- 前記のXaSb又はXaObを含有する粒子は、球状単相結晶性化合物、球状複相結晶性化合物、ファセット単相結晶性化合物又はファセット複相結晶性化合物である、請求項1〜8のいずれか1項に記載の材料。
- 前記のXaSb又はXaObを含有する粒子は、その表面に、XaCbタイプ又はXaNbタイプの少なくとも1種類の第2の相を有している、請求項1〜8のいずれか1項に記載の材料。
- 前記のXaSb又はXaObを含有する粒子は、下記の結晶相:CeS、LaS、MnS、CaS、TiaOb、AlCeO3、γ−Al2O3、MnOAl2O3、Ce2O3、La2O3、Y2O3、TiN、BN、CrN、AlN、Fea(B,C)b、V(C,N)、Nb(C,N)、BaCb、TiC、VC又はNbCの少なくとも1種類を含有している、請求項1〜8のいずれか1項に記載の材料。
- 鋼を結晶粒微細化する方法であって、
結晶粒微細化複合材料は、非金属粒子XaSb を金属マトリックスX(式中、Xは、Ce、La、Pr、Nd、Y、Ti、Al、Zr、Ca、Ba、Sr、Mg、Si、Mn、Cr、V、B、Nb、Mo及びFeの群から選ばれる1種類以上の元素であり、Sはイオウである)中に含有し、しかも、該複合材料は、イオウ含有率が該複合材料の2〜30重量%の間であり、群Xからの前記の他の元素及び、存在する場合には、酸素、炭素及び窒素との総含有率が該複合材料の98〜70重量%の間であり、
該非金属粒子は、0.2〜5μmの範囲の平均粒径
と、
且つ、
の粒径分布範囲とを有しており、しかも、該複合材料は、該複合材料の1mm3当り少なくとも107個の、XaSbを含有する粒子を含有しており、しかも、該複合材料は、該鋼の0.05〜5重量%の間の量で溶鋼に添加し、その後、該鋼は連続的に又は回分式で鋳造することを特徴とする、上記方法。 - 鋼を結晶粒微細化する方法であって、
結晶粒微細化複合材料は、非金属粒子XaOb を金属マトリックスX(式中、Xは、Ce、La、Pr、Nd、Y、Ti、Al、Zr、Ca、Ba、Sr、Mg、Si、Mn、Cr、V、B、Nb、Mo及びFeの群から選ばれる1種類以上の元素であり、Oは酸素である)中に含有し、しかも、該複合材料は、酸素含有率が該複合材料の2〜30重量%の間であり、群Xからの前記の他の元素及び、存在する場合には、イオウ、炭素及び窒素との総含有率が該複合材料の98〜70重量%の間であり、
該非金属粒子は、0.2〜5μmの範囲の平均粒径
と、
且つ、
の粒径分布範囲とを有しており、しかも、該複合材料は、該複合材料の1mm3当り少なくとも107個の、XaObを含有する粒子を含有しており、該複合材料は該鋼の0.05〜5重量%の間の量で溶鋼に添加し、その後、該鋼は連続的に又は回分式で鋳造することを特徴とする、上記方法。 - 前記複合材料は、前記鋼の連続鋳造を行う前、該鋼の0.1〜0.5重量%の間の量で溶鋼に添加する、請求項15又は16に記載の方法。
- 1mm3当り109個の粒子を含有する複合材料は、前記鋼の連続鋳造を行う前、溶鋼の0.3重量%の量で該溶鋼に添加され、それによって、1mm3当り3×106個の粒子の、該溶鋼中の分散粒子の数密度を提供する、請求項15又は16に記載の方法。
- 前記複合材料は、添加工程の前、イオウと酸素との総含有率が清浄溶鋼の0.002重量%未満である該清浄溶鋼に添加する、請求項15又は16に記載の方法。
- 前記複合材料は、粉末形態で、ペレットとして、又は、薄いリボン若しくはチップとして、前記溶鋼に添加する、請求項15又は16に記載の方法。
- 前記複合材料は、アルミニウム外皮を有する芯線の形態で、前記溶鋼に添加する、請求項15又は16に記載の方法。
- 前記複合材料は、粉砕されたSi粒子又はFeSi粒子を更に含有する芯線の形態で、前記溶鋼に添加する、請求項15又は16に記載の方法。
- 前記複合材料は、鋳造工程の直前に又は鋳造工程の間に、取鍋又はタンディッシュの中の前記溶鋼に添加する、請求項15又は16に記載の方法。
- 前記複合材料は、鋳型の中の前記溶鋼に添加する、請求項15又は16に記載の方法。
- 非金属粒子XaSb を金属マトリックスX中に含有する鋼用結晶粒微細化複合材料を製造する方法であって、
次の工程(溶融工程及び急冷工程):
Ce、La、Pr、Nd、Y、Ti、Al、Zr、Ca、Ba、Sr、Mg、Si、Mn、Cr、V、B、Nb、Mo及びFeの群から選ばれる少なくとも1種類Xの元素と、イオウ源とを混合して、混合物を得る工程と、
保護ガスで遮蔽された炉の中で、前記混合物を融解する工程と、
前記の融解された混合物を過熱する工程と、
前記の過熱された融解物を急冷して複合材料を得る工程であって、該複合材料は、イオウ含有率が該複合材料の2〜30重量%の間であり、且つ群Xからの前記の他の元素及び、存在する場合には、酸素、炭素及び窒素との総含有率が該複合材料の98〜70重量%の間であり、
該非金属粒子は、0.2〜5μmの範囲の平均粒径
と、
且つ、
の粒径分布範囲とを有しており、しかも、該複合材料は、該複合材料の1mm 3 当り少なくとも10 7 個の、X a S b を含有する粒子を含有している、該複合材料を得る工程と、
を特徴とする、上記方法。 - 前記急冷の際の冷却速度が500℃/秒超である、請求項25に記載の方法。
- Ce、La、Pr及びNdの群から少なくとも1種類のX元素を選ぶ工程を含み、しかも、前記の遮蔽用ガスは窒素、アルゴン又はヘリウムであり、且つ、急冷工程は融解紡糸又はガス噴霧によって行う、請求項25に記載の方法。
- 非金属粒子XaOb を金属マトリックスX中に含有する鋼用結晶粒微細化複合材料を製造する方法であって、
次の工程:
Ce、La、Pr、Nd、Y、Ti、Al、Zr、Ca、Ba、Sr、Mg、Si、Mn、Cr、V、B、Nb、Mo及びFeの群から選ばれる少なくとも1種類のX元素と、酸素源とを混合して、混合物を得る工程と、
前記混合物を圧縮成形して、ペレットを提供する工程と、
前記ペレットを調節雰囲気中、600℃〜1200℃の間の温度で還元して、金属マトリックス中に安定な酸化物の複合材料を提供する工程であって、酸素含有率は前記複合材料の2〜30重量%の間であり、且つ、群Xからの前記の他の元素及び、存在する場合には、イオウ、炭素及び窒素との総含有率は該複合材料の98〜70重量%の間であり、
該非金属粒子は、0.2〜5μmの範囲の平均粒径
と、
且つ、
の粒径分布範囲とを有しており、しかも、該複合材料は、該複合材料の1mm3当り少なくとも107個の、XaObを含有する粒子を含有している、該複合材料を提供する工程と、
を特徴とする、上記方法。 - Mg、Ti、Al、Mn、Cr及びFeの群から少なくとも1種類のX元素を選ぶ工程と、CO及び/又はH2を含有するガス雰囲気中で前記ペレットを還元して、鉄マトリックス中に安定な酸化物を含有する複合材料を提供する工程とを含む、請求項28に記載の方法。
- 前記雰囲気はN2を更に含有する、請求項29に記載の方法。
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