以下、図面を参照して、本発明にかかる受信装置の好適な実施の形態を詳細に説明する。なお、この実施の形態によってこの発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1にかかる体内画像取得システムの一構成例を示す模式図である。図1に示すように、この実施の形態1にかかる体内画像取得システムは、被検体1の体内画像群を撮像する体内画像取得装置の一例であるカプセル型内視鏡2と、被検体内部に導入されたカプセル型内視鏡2から被検体1の体内画像群を受信する受信装置4と、受信装置4が受信した被検体1の体内画像群(すなわちカプセル型内視鏡2が撮像した体内画像群)を表示する画像表示装置5と、かかる受信装置4と画像表示装置5との間のデータの受け渡しを行うための携帯型記録媒体6と、かかる受信装置4が受信した体内画像をリアルタイムに表示するビュワー7とを備える。
カプセル型内視鏡2は、カプセル型の筐体内部に撮像機能と無線通信機能とを備え、被検体1の内部に導入されて被検体1の体内画像を撮像し且つ外部に無線送信する体内画像取得装置として機能する。具体的には、カプセル型内視鏡2は、被検体1の口から飲込まれた後、臓器の蠕動運動等によって被検体1の臓器内部を移動しつつ、被検体1の体内画像を順次撮像する。また、カプセル型内視鏡2は、被検体1の体内画像を撮像する都度、撮像した体内画像を含む画像信号を所定のフレームレートで外部の受信装置4に対して順次無線送信する。
受信装置4は、カプセル型内視鏡2が撮像した被検体1の体内画像群を受信し、受信した体内画像群を蓄積する。具体的には、受信装置4は、複数の受信アンテナ3a〜3hを有し、臓器内部にカプセル型内視鏡2を導入する被検体1に装着(携帯)される。かかる受信装置4は、被検体1内部のカプセル型内視鏡2が無線送信した画像信号を複数の受信アンテナ3a〜3hを介して順次受信して、このカプセル型内視鏡2が撮像した被検体1の体内画像群を取得する。受信装置4は、着脱可能に挿着される携帯型記録媒体6を有し、このカプセル型内視鏡2から取得した被検体1の体内画像群を携帯型記録媒体6に記録する。
また、受信装置4は、ビュワー7に対して無線通信を行うための無線インターフェースを有する。かかる受信装置4は、受信アンテナ3a〜3hを介して受信したカプセル型内視鏡2からの画像信号を、無線インターフェースを介してリアルタイムにビュワー7へ無線送信する。この場合、受信装置4は、受信アンテナ3a〜3hを介してカプセル型内視鏡2からの画像信号を受信する受信期間とビュワー7に対して画像信号を無線送信する送信期間とを時間的に分割して、かかる画像信号の受信処理および送信処理を行う。すなわち、受信装置4は、かかる画像信号の受信期間の直後の未受信期間に、この受信期間において受信したカプセル型内視鏡2からの画像信号をビュワー7に対して無線送信する。
なお、受信装置4における画像信号の受信期間(以下、受信装置4の受信期間という場合がある)は、上述したように受信装置4が受信アンテナ3a〜3hを介してカプセル型内視鏡2からの画像信号を受信する期間であり、カプセル型内視鏡2が被検体1の体内画像を含む画像信号を無線送信する送信期間に相当する。一方、受信装置4における画像信号の未受信期間(以下、受信装置4の未受信期間という場合がある)は、受信装置4がカプセル型内視鏡2からの画像信号を受信していない期間、すなわち、受信装置4が画像信号を受信完了してから次フレームの画像信号を受信するまでの期間である。かかる受信装置4の未受信期間は、カプセル型内視鏡2が画像信号を無線送信していない未送信期間に相当する。
受信アンテナ3a〜3hは、例えば被検体1の臓器内部に導入されたカプセル型内視鏡2の移動経路(すなわち被検体1の消化管)に沿って被検体1の体表上に分散配置され、上述した受信装置4に接続される。かかる受信アンテナ3a〜3hは、被検体1内部のカプセル型内視鏡2が順次無線送信した画像信号を捕捉し、この補足した画像信号を受信装置4に対して順次送出する。なお、受信アンテナ3a〜3hは、被検体1に着用させるジャケット等に分散配置されてもよい。また、かかる画像信号を捕捉する受信アンテナは、被検体1に対して1以上配置されればよく、その配置数は、特に8つに限定されない。
画像表示装置5は、携帯型記録媒体6を媒介して被検体1の体内画像群等の各種データを取得し、この取得した各種データをディスプレイ上に表示するワークステーション等のような構成を有する。具体的には、画像表示装置5は、被検体1の体内画像群等が記録された携帯型記録媒体6を着脱可能に挿着し、この挿着した携帯型記録媒体6から被検体1の体内画像群等を取り込む。かかる画像表示装置5は、医師または看護師等のユーザによる所定の操作に応じて、この被検体1の各体内画像を表示する。医師または看護師等のユーザは、かかる画像表示装置5が表示した被検体1の各体内画像を観察し、この各体内画像の観察を通して被検体1の臓器内部を検査して被検体1を診断する。
携帯型記録媒体6は、可搬型の記録媒体であり、上述した受信装置4と画像表示装置5との間のデータの受け渡しを行うためのものである。具体的には、携帯型記録媒体6は、受信装置4および画像表示装置5に対して着脱可能であって、両者に対する挿着時にデータの出力および記録が可能な構造を有する。このような携帯型記録媒体6は、受信装置4に挿着された場合、受信装置4がカプセル型内視鏡2から受信した被検体1の体内画像群等を記録し、画像表示装置5に挿着された場合、被検体1の体内画像群等の記録データを画像表示装置5に送出する。
なお、かかる携帯型記録媒体6が記録する各種データは、例えば、被検体1の体内画像群、これら体内画像群内の各体内画像の時間情報(撮像時刻、受信時刻等)、被検体1の患者情報、被検体1の検査情報等である。ここで、被検体1の患者情報は、被検体1を特定する特定情報であり、例えば、被検体1の患者名、患者ID、生年月日、性別、年齢等である。また、被検体1の検査情報は、被検体1に対して実施されるカプセル型内視鏡検査(臓器内部にカプセル型内視鏡2を導入して臓器内部を観察するための検査)を特定する特定情報であり、例えば、検査ID、検査日等である。
ビュワー7は、上述した受信装置4が被検体1内部のカプセル型内視鏡2から受信した体内画像をリアルタイムに表示するリアルタイム表示装置として機能する。具体的には、ビュワー7は、上述した受信装置4に対する無線インターフェースと体内画像の表示機能とを備えた可搬型の表示装置である。ビュワー7は、無線インターフェースを介して受信装置4から画像信号を順次受信し、受信した画像信号に含まれる体内画像(詳細には、カプセル型内視鏡2が撮像した被検体1の体内画像)をリアルタイムに順次表示する。
つぎに、本発明の実施の形態1にかかる受信装置4の構成について説明する。図2は、本発明の実施の形態1にかかる受信装置4の一構成例を模式的に示すブロック図である。図2に示すように、この実施の形態1にかかる受信装置4は、上述した受信アンテナ3a〜3hを介してカプセル型内視鏡2からの画像信号を受信する受信部10と、受信部10がカプセル型内視鏡2からの画像信号を受信していない期間を検出する期間検出部11と、受信部10が受信した画像信号に含まれる同期信号を検出する同期検出部12と、同期検出部12によって同期信号が検出されたフレーム単位の画像信号を画像処理する信号処理部13と、受信部10が受信した画像信号をビュワー7に対して無線送信する送信部14とを有する。また、受信装置4は、入力部15と、記憶部16と、上述した携帯型記録媒体6に被検体1の体内画像群等を記録する記録部17と、受信装置4の各構成部を制御する制御部18と、受信装置4の各構成部に電力を供給する電源部(図示せず)とを有する。
受信部10は、上述したカプセル型内視鏡2が撮像した被検体1の体内画像を含む画像信号を受信アンテナ3a〜3hを介して受信する。この場合、受信部10は、かかる画像信号に対応する無線信号を受信アンテナ3a〜3hを介してカプセル型内視鏡2から受信する。かかる受信部10は、図2に示すように、上述した受信アンテナ3a〜3hが接続されたアンテナ切替部10aと、受信アンテナ3a〜3hを介して受信された無線信号の受信電界強度を検出する強度検出部10bと、アンテナ切替部10aのアンテナ切替動作を制御する切替制御部10cと、アンテナ切替部10aを介して受信した無線信号をベースバンド信号(画像信号)に復調する復調部10dとを有する。
アンテナ切替部10aは、上述した受信アンテナ3a〜3hを有し、これら受信アンテナ3a〜3hの各々と復調部10dとの接続状態を切り替えるアンテナ切替動作を行う。詳細には、アンテナ切替部10aは、切替制御部10cの制御に基づいて、複数の受信アンテナ3a〜3hの中から復調部10dと接続する受信アンテナを順次切り替えるとともに、かかる受信アンテナ3a〜3hの各々を介して受信した各無線信号を強度検出部10bに順次送出する。かかるアンテナ切替部10aは、切替制御部10cの制御に基づいてアンテナ切替動作を行って、カプセル型内視鏡2からの無線信号の受信に適した受信アンテナを受信アンテナ3a〜3hの中から選択し、この選択した受信アンテナ(受信アンテナ3a〜3hのいずれか)と復調部10dとを接続する。
強度検出部10bは、受信アンテナ3a〜3hの各々を介して順次受信した各無線信号の受信電界強度を検出する。具体的には、強度検出部10bは、上述したアンテナ切替部10aによって順次切り替えられる受信アンテナ3a〜3hの各々を介して順次受信したカプセル型内視鏡2からの各無線信号の受信電界強度を検出する。かかる強度検出部10bは、受信電界強度の検出結果として、例えばRSSI(Received Signal Strength Indicator:受信信号強度表示信号)等の信号を切替制御部10cに送出する。
切替制御部10cは、制御部18の制御に基づいて、複数の受信アンテナ3a〜3hの各々と復調部10dとの接続状態を順次切り替えるようにアンテナ切替部10aを制御する。また、切替制御部10cは、強度検出部10bが検出した受信電界強度を示す信号(例えばRSSI信号)をもとに、受信アンテナ3a〜3hの中から無線信号の受信電界強度が最も高くなる受信アンテナを選択し、この選択した受信アンテナと復調部10dとを接続するようにアンテナ切替部10aを制御する。
復調部10dは、受信アンテナ3a〜3hを介して受信したカプセル型内視鏡2からの無線信号をベースバンド信号である画像信号に復調する。具体的には、復調部10dは、上述したアンテナ切替部10aによって選択された受信アンテナ(受信アンテナ3a〜3hのいずれか)を介して受信した無線信号に対して復調処理等を行って、この無線信号から画像信号を抽出する。かかる復調部10dによって抽出された画像信号は、上述したカプセル型内視鏡2が撮像した画像データ(被検体1の体内画像)を少なくとも含むベースバンド信号である。復調部10dは、かかる画像信号を同期検出部12に送出する。一方、復調部10dは、受信アンテナ3a〜3hを介してカプセル型内視鏡2からの無線信号を受信した場合、この無線信号に対応するカプセル型内視鏡2からの画像信号を受信部10が受信開始した旨の受信開始情報を期間検出部11に送信する。また、復調部10dは、かかるカプセル型内視鏡2からの画像信号を同期検出部12に送出した場合、カプセル型内視鏡2からの画像信号を受信部10が受信終了した旨の受信終了情報を期間検出部11に送信する。
期間検出部11は、受信部10がカプセル型内視鏡2からの画像信号を受信していない期間(すなわち受信装置4の未受信期間)を検出する。具体的には、期間検出部11は、例えば水晶振動子等を用いて時間を計時し、復調部10dから受信開始情報または受信終了情報を取得する都度、その情報取得時点の時間を順次検出する。かかる期間検出部11は、n−1フレーム目(nは正の整数)の体内画像Pn−1を含むn−1フレーム目の画像信号の受信終了情報を取得した時間(受信終了時間)と、その次フレームすなわちnフレーム目の体内画像Pnを含むnフレーム目の画像信号の受信開始情報を取得した時間(受信開始時間)とを順次検出し、かかる受信開始時間と受信終了時間との時間差である時間間隔△Tnを算出する。その後、かかる期間検出部11は、nフレーム目の画像信号の受信終了情報を取得した受信終了時間を検出し、このnフレーム目の画像信号の受信終了時間を検出したタイミングにおいて、n−1フレーム目の画像信号の受信期間直後の未受信期間(時間間隔△Tn)を示す未受信期間情報(以下、n−1フレーム目の未受信期間情報という)を制御部18に送出する。なお、期間検出部11は、予め設定されたデフォルト時間間隔△T1を有し、1フレーム目の画像信号の受信終了情報を取得した受信終了時間を検出した場合、この1フレーム目の画像信号の受信終了時間を検出したタイミングにおいて、1フレーム目の画像信号の受信期間直後の未受信期間を推定するためのデフォルト時間間隔△T1を未受信期間情報として制御部18に送出する。
同期検出部12は、復調部10dによって抽出された画像信号を取得し、この取得した画像信号に含まれる同期信号(垂直同期信号および水平同期信号)を検出する。これによって、同期検出部12は、1フレームの体内画像に対応するフレーム単位の画像信号の先頭および末尾を検出し、その都度、フレーム単位の画像信号を信号処理部13と制御部18とに送出する。
信号処理部13は、同期検出部12からフレーム単位の画像信号を取得し、その都度、この取得したフレーム単位の画像信号に対して所定の画像処理を行って、このフレーム単位の画像信号に対応するフレーム単位の体内画像(具体的にはカプセル型内視鏡2によって撮像された被検体1の体内画像)を順次生成する。信号処理部13は、生成した被検体1の各体内画像を制御部18に順次送出する。
送信部14は、上述した受信アンテナ3a〜3hを介して受信部10が受信したカプセル型内視鏡2からの画像信号をビュワー7に対して無線送信する。具体的には、送信部14は、送信アンテナ14aを有し、上述したビュワー7に対する無線インターフェースとして機能する。送信部14は、制御部18の制御に基づいて、上述したフレーム単位の画像信号を取得し、この取得したフレーム単位の画像信号に対して所定の変調処理を行って、このフレーム単位の画像信号に対応する無線信号を生成する。送信部14は、このフレーム単位の画像信号の受信期間の直後の未受信期間に、この無線信号を送信アンテナ14aを介してビュワー7に無線送信する。
入力部15は、情報入力のための入力キーまたは入力ボタン等を用いて実現され、ユーザによる入力操作に応じて、制御部18に指示する各種指示情報を制御部18に入力する。記憶部16は、RAM等の記憶デバイスを用いて実現され、制御部18が送信部14にカプセル型内視鏡からの画像信号を無線送信させるまでの期間、この送信前の画像信号および上述した未受信期間情報等を一時的に記憶する。かかる記憶部16が記憶した各種情報は、必要に応じて制御部18によって読み出される。
記録部17は、上述したカプセル型内視鏡2から受信した被検体1の体内画像群を記録するためのものである。具体的には、記録部17は、上述した携帯型記録媒体6を着脱可能に挿着され、制御部18の制御に基づいて、この携帯型記録媒体6内に被検体1の体内画像群を記録する。
制御部18は、処理プログラムを実行するCPUと、処理プログラム等が予め記憶されたROMと、演算パラメータ等を記憶するRAMとを用いて実現され、受信装置4の各構成部を制御し、且つ、各構成部間における信号の入出力を制御する。例えば、制御部18は、入力部15による情報入力を制御する。また、制御部18は、同期検出部12から画像信号を取得し、期間検出部11から未受信期間情報を取得する。制御部18は、かかる画像信号と未受信期間情報とを対応付けて記憶部16に記憶させ、必要に応じて記憶部16から画像信号または未受信期間情報を読み出す。また、制御部18は、切替制御部10cを制御し、この切替制御部10cの制御を通してアンテナ切替部10aを制御する。さらに、制御部18は、同期検出部12によって出力されたフレーム単位の画像信号をもとに1フレーム分の体内画像を生成出力するように信号処理部13を制御し、この信号処理部13から順次取得した各体内画像を携帯型記録媒体6に順次記録するように記録部17を制御する。
また、制御部18は、上述した送信部14を制御する送信制御部18aを有する。送信制御部18aは、同期検出部12から取得した画像信号(詳細にはカプセル型内視鏡2からの画像信号)を送信部14に送出し、この送出した画像信号を外部のビュワー7に対して無線送信するように送信部14を制御する。この場合、送信制御部18aは、期間検出部11によって検出された未受信期間情報およびこの未受信期間情報の取得タイミングをもとに、この送信部14に無線送信させる無線送信対象の画像信号が受信部10によって受信された受信期間の直後の未受信期間を推定し、この無線送信対象の画像信号をこの推定した未受信期間内に無線送信するように送信部14を制御する。かかる送信制御部18aは、このようにカプセル型内視鏡2からの画像信号の受信期間とビュワー7に対する画像信号の送信期間とを時間的に分割して、ビュワー7に対してカプセル型内視鏡2からの画像信号を無線送信するように送信部14を制御する。ここで、上述した送信部14は、カプセル型内視鏡2からの画像信号をビュワー7に無線送信する前に、このビュワー7の受信部20(図3に示す)との間で所定の電波を送受信して受信部20とのコネクションを確立する。送信制御部18aは、かかる受信部20に対するコネクションの確立も上述した受信期間直後の未受信期間内に行うように送信部14を制御する。
つぎに、上述した受信装置4によって受信された被検体1の体内画像をリアルタイムに表示するビュワー7の構成について説明する。図3は、被検体1の体内画像をリアルタイムに表示するビュワー7の一構成例を模式的に示すブロック図である。図3に示すように、ビュワー7は、上述した受信装置4によって無線送信された画像信号を受信するための無線インターフェースとして機能する受信部20および受信アンテナ20aと、受信部20が受信した画像信号に含まれる同期信号を検出する同期検出部21と、同期検出部21によって同期信号が検出されたフレーム単位の画像信号を画像処理する信号処理部22と、この画像信号に含まれる体内画像を表示する表示部23とを有する。また、ビュワー7は、入力部24と、記憶部25と、ビュワー7の各構成部を制御する制御部26と、ビュワー7の各構成部に電力を供給する電源部(図示せず)とを有する。
受信部20は、上述した受信装置4の送信アンテナ14aとの間で無線信号を送受信する受信アンテナ20aを有し、この受信アンテナ20aを介して受信装置4から画像信号を受信する。具体的には、受信部20は、上述した受信装置4の送信部14が送信した無線信号を受信アンテナ20aを介して受信し、この受信した無線信号に対して復調処理等を行って、この無線信号から画像信号を抽出する。かかる受信部20によって抽出された画像信号は、上述した受信装置4を介して受信したカプセル型内視鏡2からの画像信号であり、かかるカプセル型内視鏡2が撮像した画像データ(被検体1の体内画像)を少なくとも含むベースバンド信号である。受信部20は、かかる画像信号を同期検出部21に送出する。
同期検出部21は、受信部20によって抽出された画像信号を取得し、この取得した画像信号に含まれる同期信号(垂直同期信号および水平同期信号)を検出する。これによって、同期検出部21は、1フレームの体内画像に対応するフレーム単位の画像信号の先頭および末尾を検出し、その都度、フレーム単位の画像信号を信号処理部22に送出する。
信号処理部22は、同期検出部21からフレーム単位の画像信号を取得し、その都度、この取得したフレーム単位の画像信号に対して所定の画像処理を行って、このフレーム単位の画像信号に対応するフレーム単位の体内画像(具体的にはカプセル型内視鏡2によって撮像された被検体1の体内画像)を順次生成する。信号処理部22は、生成した被検体1の各体内画像を制御部26に順次送出する。
表示部23は、液晶ディスプレイ等の表示デバイスを用いて実現され、上述した受信部20が受信装置4から順次受信した体内画像(詳細にはカプセル型内視鏡2が撮像した被検体1の体内画像)をリアルタイムに順次表示する。この場合、表示部23は、制御部26の制御に基づいて、上述した信号処理部22が順次生成出力した各体内画像を時系列に沿って順次表示する。
入力部24は、情報入力のための入力キーまたは入力ボタン等を用いて実現され、ユーザによる入力操作に応じて、制御部26に指示する各種指示情報を制御部26に入力する。記憶部25は、RAM等の記憶デバイスを用いて実現され、制御部26が表示部23に体内画像を表示させるまでの期間、この表示前の体内画像を一時的に記憶する。かかる記憶部25が記憶した体内画像は、必要に応じて制御部26によって読み出される。
制御部26は、処理プログラムを実行するCPUと、処理プログラム等が予め記憶されたROMと、演算パラメータ等を記憶するRAMとを用いて実現され、ビュワー7の各構成部を制御し、且つ、各構成部間における信号の入出力を制御する。例えば、制御部26は、入力部24による情報入力を制御し、この入力部24によって入力された指示情報に基づいて、上述した受信部20による画像信号の受信開始および受信終了を制御する。また、制御部26は、同期検出部21によって出力されたフレーム単位の画像信号をもとに1フレーム分の体内画像を生成出力するように信号処理部22を制御し、この信号処理部22から順次取得した各体内画像を時系列に沿って順次表示するように表示部23を制御する。この場合、制御部26は、信号処理部22から順次取得した各体内画像を記憶部25に一時的に記憶させ、この記憶部25から順次読み出した各体内画像を時系列に沿って順次表示部23に表示させる。このようにして、制御部26は、上述した受信装置4が被検体1内部のカプセル型内視鏡2から受信した被検体1の各体内画像を表示部23にリアルタイムに順次表示させる。
つぎに、本発明の実施の形態1にかかる受信装置4の動作について説明する。図4は、実施の形態1にかかる受信装置4の制御部18が行う処理手順を例示するフローチャートである。受信装置4は、上述したように、カプセル型内視鏡2によって無線送信された画像信号を受信する。制御部18は、カプセル型内視鏡2からの画像信号の受信期間とビュワー7に対する画像信号の送信期間とを時間的に分割して、カプセル型内視鏡2から順次受信した各画像信号を時系列に沿ってビュワー7に順次無線送信するように送信部14を制御する。
すなわち、図4に示すように、制御部18は、上述した受信アンテナ3a〜3hを介して被検体1内部のカプセル型内視鏡2から受信した画像信号を取得し(ステップS101)、この取得した画像信号を記憶部16に一時的に記憶させる(ステップS102)。つぎに、制御部18は、現在が画像信号の受信期間であるか否かを判断する(ステップS103)。
このステップS103において、制御部18は、上述した期間検出部11からnフレーム目の画像信号の受信終了信号(例えばn−1フレーム目の未受信期間情報)を取得していない場合、現在がnフレーム目の画像信号の受信期間であると判断し(ステップS103,Yes)、ステップS101に戻り、このステップS101以降の処理手順を繰り返す。一方、制御部18は、上述した期間検出部11からnフレーム目の画像信号の受信終了信号を取得した場合、現在がnフレーム目の画像信号の受信期間ではない(未受信期間である)と判断する。この場合、制御部18は、同期検出部12を介してnフレーム目の体内画像を含むフレーム単位の画像信号を取得し終えており、上述したステップS102において、このフレーム単位の画像信号を記憶部16に一時的に記憶させる。かかる制御部18は、これらnフレーム目の画像信号とn−1フレーム目の未受信期間情報とを対応付けて記憶部16に記憶させ、かかるnフレーム目の画像信号およびn−1フレーム目の未受信期間情報を必要に応じて読み出せるように保持管理する。
制御部18は、ステップS103において現在がnフレーム目の画像信号の受信期間ではないと判断した場合(ステップS103,No)、この受信期間直後の未受信期間に画像信号を無線送信する制御を行う(ステップS104)。このステップS104において、送信制御部18aは、nフレーム目の画像信号の受信終了時間に取得したn−1フレーム目の未受信期間情報である時間間隔△Tn(n−1フレーム目の画像信号を受信終了してからnフレーム目の画像信号を受信開始するまでの時間間隔)とこの未受信期間情報の取得タイミングとをもとに、このnフレーム目の画像信号の受信期間直後の未受信期間を推定する。かかる送信制御部18aは、記憶部16からnフレーム目の画像信号を読み出し、この読み出したnフレーム目の画像信号を送信部14に送出するとともに、この推定した未受信期間内にnフレーム目の画像信号を無線送信するように送信部14を制御する。かかる推定した未受信期間内に送信部14が無線送信したnフレーム目の画像信号は、上述したビュワー7によって受信される。ここで、nフレーム目の未受信期間の算出基準は、nフレーム目よりも前のフレームの未受信期間であればよく、n−1フレーム目の未受信期間の時間間隔△Tn−1に限定されるものではない。
その後、制御部18は、処理完了するか否かを判断し(ステップS105)、処理完了しない場合(ステップS105,No)、上述したステップS101に戻り、このステップS101以降の処理手順を繰り返す。一方、制御部18は、例えば入力部15によって処理完了の指示情報が入力された場合、処理完了と判断し(ステップS105,Yes)、本処理を終了する。
つぎに、被検体1内部のカプセル型内視鏡2から受信した1フレーム目から3フレーム目までの各画像信号を例示して、画像信号の未受信期間内に、カプセル型内視鏡2からの画像信号をビュワー7に無線送信する制御を行う送信制御部18aの動作について具体的に説明する。図5は、受信装置4の未受信期間内にビュワー7に画像信号を無線送信する受信装置4のシーケンスを例示する模式図である。
図5に示すように、被検体1内部のカプセル型内視鏡2が1フレーム目の体内画像P1を撮像し、この体内画像P1を含む1フレーム目の画像信号を無線送信した場合、受信装置4は、このカプセル型内視鏡2から1フレーム目の画像信号を受信し、この受信した1フレーム目の画像信号を一時記憶する。かかる受信装置4は、この1フレーム目の画像信号の受信期間直後の未受信期間内に、この1フレーム目の画像信号をビュワー7に無線送信する。
かかる受信装置4において、送信制御部18aは、上述した期間検出部11から送出されたデフォルト時間間隔△T1と1フレーム目の画像信号の受信終了時間とをもとに、この1フレーム目の画像信号の受信期間直後の未受信期間を推定する。かかる送信制御部18aは、記憶部16に一時的に記憶させた1フレーム目の画像信号を送信部14に送出するとともに、この推定した未受信期間内(デフォルト時間間隔△T1内)に1フレーム目の画像信号を無線送信するように送信部14を制御する。
なお、かかる1フレーム目の画像信号の受信期間直後の未受信期間は、図5に示すように、カプセル型内視鏡2が1フレーム目の画像信号(体内画像P1)を送信し終えてから2フレーム目の画像信号(体内画像P2)を送信し始めるまでの期間、すなわち、1フレーム目の体内画像P1の送信期間直後の未送信期間に相当する。
かかる受信装置4によって未受信期間内に無線送信された1フレーム目の画像信号は、上述したビュワー7によって受信される。ビュワー7は、かかる受信装置4から受信した1フレーム目の画像信号をもとに被検体1の体内画像P1を生成し、この生成した体内画像P1をリアルタイムに表示する。
一方、上述したカプセル型内視鏡2が2フレーム目の体内画像P2を撮像し、この体内画像P2を含む2フレーム目の画像信号を無線送信した場合、受信装置4は、このカプセル型内視鏡2から2フレーム目の画像信号を受信し、この受信した2フレーム目の画像信号を一時記憶する。かかる受信装置4は、この2フレーム目の画像信号の受信期間直後の未受信期間内に、この2フレーム目の画像信号をビュワー7に無線送信する。
かかる受信装置4において、送信制御部18aは、上述した期間検出部11によって検出された時間間隔△T2と2フレーム目の画像信号の受信終了時間とをもとに、この2フレーム目の画像信号の受信期間直後の未受信期間を推定する。ここで、この時間間隔△T2は、上述した期間検出部11が1フレーム目の画像信号の受信終了時間と2フレーム目の画像信号の受信開始時間との時間差として算出した時間間隔(実測値)である。送信制御部18aは、記憶部16に一時的に記憶させた2フレーム目の画像信号を送信部14に送出するとともに、この推定した未受信期間内(時間間隔△T2内)に2フレーム目の画像信号を無線送信するように送信部14を制御する。
なお、かかる2フレーム目の画像信号の受信期間直後の未受信期間は、図5に示すように、カプセル型内視鏡2が2フレーム目の画像信号(体内画像P2)を送信し終えてから3フレーム目の画像信号(体内画像P3)を送信し始めるまでの期間、すなわち、2フレーム目の体内画像P2の送信期間直後の未送信期間に相当する。
かかる受信装置4によって未受信期間内に無線送信された2フレーム目の画像信号は、1フレーム目の画像信号と同様に、ビュワー7によって受信される。ビュワー7は、かかる受信装置4から受信した2フレーム目の画像信号をもとに被検体1の体内画像P2を生成し、この生成した体内画像P2をリアルタイムに表示する。
かかる送信制御部18aを有する受信装置4は、カプセル型内視鏡2から順次受信する3フレーム目以降の各画像信号についても上述した2フレーム目の画像信号の場合と同様に、各画像信号の受信期間直後の未受信期間内に、3フレーム目以降の各画像信号をビュワー7に順次無線送信する。かかる受信装置4において、期間検出部11は、n−1フレーム目の画像信号の受信終了時間とnフレーム目の画像信号の受信開始時間との時間間隔△Tnを含むn−1フレーム目の未受信期間情報を順次検出し、nフレーム目の画像信号の受信終了時間を検出したタイミングでn−1フレーム目の未受信期間情報を制御部18に順次送出する。送信制御部18aは、上述した2フレーム目の画像信号の場合と同様に、かかるn−1フレーム目の未受信期間情報およびn−1フレーム目の未受信期間情報の取得タイミングに基づいてnフレーム目の画像信号の受信期間直後の未受信期間を順次推定し、かかる各画像信号の受信期間直後の未受信期間内に、3フレーム目以降の各画像信号を順次無線送信するように送信部14を制御する。
一方、ビュワー7は、上述した2フレーム目の画像信号の場合と同様に、かかる受信装置4から受信した3フレーム目以降の体内画像P3,・・・,Pnを順次生成し、生成した各体内画像P3,・・・,Pnをリアルタイムに順次表示する。
以上、説明したように、本発明の実施の形態1では、カプセル型内視鏡等の体内画像取得装置が無線送信した画像信号(すなわち体内画像取得装置が撮像した被検体の体内画像を含む画像信号)を受信アンテナを介して受信し、この画像信号を受信した受信期間直後の未受信期間を検出し、この検出した未受信期間内に、この画像信号を外部に無線送信するように構成した。このため、体内画像取得装置が画像信号を無線送信する送信期間、すなわち、かかる体内画像取得装置から画像信号を受信する受信期間と、この受信した画像信号を外部に無線送信する送信期間とを時間的に分割することができる。この結果、受信アンテナを介して受信した体内画像取得装置からの画像信号を外部の表示装置(具体的には、この画像信号に含まれる被検体の体内画像をリアルタイムに表示するリアルタイム表示装置)に対してリアルタイムに無線送信できるとともに、この無線送信した画像信号と受信アンテナを介して受信する画像信号との干渉を防止できる受信装置を実現することができる。
また、体内画像取得装置からの画像信号の受信期間と外部の表示装置に対する画像信号の送信期間とを時間的に分割するので、受信アンテナを介して画像信号を受信すると同時期に異なる周波数帯域の画像信号を外部の表示装置に無線送信する場合に比して消費電力を小さく抑えることができ、受信装置の省電力化を促進することができる。さらには、異なる周波数帯域の各画像信号を同時期に送受信する場合に必要な電磁干渉シールドを筐体内部に設ける必要がないので、受信装置の小型化を促進することができ、受信装置の操作性および携帯性を向上することができる。
さらに、体内画像取得装置からの画像信号を外部の表示装置に無線送信する送信部とこの外部の表示装置の受信部とのコネクションの確立も受信装置の受信期間直後の未受信期間内に行うように制御するので、体内画像取得装置から受信アンテナを介して受信する画像信号と他の無線信号との干渉を確実に防止することができる。
本発明の実施の形態1にかかる受信装置を用いることによって、被検体内部の体内画像取得装置が撮像した体内画像を外部の表示装置にリアルタイムに無線送信することができ、この結果、この体内画像取得装置から受信装置が受信した体内画像をこの外部の表示装置にリアルタイムに表示させるとともに、この外部の表示装置(すなわち体内画像をリアルタイムに表示するリアルタイム表示装置)の使用し易さを高めることができる。
(実施の形態2)
つぎに、本発明の実施の形態2について説明する。上述した実施の形態1では、受信装置4の未受信期間内に元のデータ量の画像信号をビュワー7に無線送信していたが、この実施の形態2では、期間検出部11によって検出された未受信期間に応じて画像信号のデータ量を縮小し、この未受信期間に、この縮小した画像信号をビュワー7に無線送信している。
図6は、本発明の実施の形態2にかかる受信装置の一構成例を模式的に示すブロック図である。図6に示すように、この実施の形態2にかかる受信装置34は、上述した実施の形態1にかかる受信装置4の制御部18に代えて制御部38を有し、無線送信対象の画像信号を圧縮するデータ圧縮部35をさらに有する。その他の構成は実施の形態1と同じであり、同一構成部分には同一符号を付している。なお、本発明の実施の形態2にかかる体内画像取得システムは、上述した実施の形態1にかかる体内画像取得システム(図1参照)の受信装置4に代えて受信装置34を備える。
データ圧縮部35は、上述した送信部14によって外部のビュワー7に無線送信する無線送信対象の画像信号のデータ量を圧縮して、この無線送信対象の画像信号のデータ量を縮小するデータ縮小部として機能する。
制御部38は、処理プログラムを実行するCPUと、処理プログラム等が予め記憶されたROMと、演算パラメータ等を記憶するRAMとを用いて実現され、受信装置34の各構成部を制御し、且つ、各構成部間における信号の入出力を制御する。この場合、制御部38は、上述した実施の形態1にかかる受信装置4の制御部18と同様に、受信部10、期間検出部11、同期検出部12、信号処理部13、入力部15、記憶部16、および記録部17を制御し、期間検出部11によって検出された未受信期間情報と、同期検出部12によって出力されたフレーム単位の画像信号と、信号処理部13によって生成出力された体内画像とを取得する。
また、制御部38は、上述した実施の形態1にかかる受信装置4の送信制御部18aに代えて送信制御部38aを有し、送信部14によって無線送信される無線送信対象の画像信号のデータ量を制御するデータ量制御部38bをさらに有する。送信制御部38aは、上述した実施の形態1の送信制御部18aと同様の機能を有し、さらに、データ圧縮部35によって圧縮(縮小)された画像信号を、受信装置34の受信期間直後の未受信期間内または複数の未受信期間に分割して送信部14に無線送信させる送信制御機能を有する。
データ量制御部38bは、上述したデータ圧縮部35を制御して無線送信対象の画像信号のデータ量を制御する。具体的には、データ量制御部38bは、受信装置34の受信期間直後の未受信期間内に無線送信可能な最大データ量(以下、許容データ量という)を算出する。データ量制御部38bは、この算出した許容データ量に基づいて画像信号の圧縮率を決定し、この決定した圧縮率によって無線送信対象の画像信号を圧縮するようにデータ圧縮部35を制御する。かかるデータ量制御部38bは、データ圧縮部35に対して、無線送信対象の画像信号を許容データ量以下に圧縮(縮小)する制御を行う。
また、データ量制御部38bは、上述したデータ圧縮部35によって許容データ量以下に圧縮された画像信号に含まれる体内画像が有効であるか否かを判断する。なお、ここでいう有効な体内画像とは、上述した画像表示装置5またはビュワー7によって表示された場合に医師または看護師等のユーザが観察するに十分な画質を有する体内画像であり、有効ではない(すなわち無効な)体内画像とは、観察に耐えない画像である。データ量制御部38bは、かかる有効な体内画像を含む(維持する)ことが可能な画像信号の最小データ量である限界データ量を予め設定され、この限界データ量と上述した許容データ量とを比較する。データ量制御部38bは、かかる比較処理の結果、許容データ量が限界データ量以上である場合、この許容データ量以下に圧縮された画像信号内の体内画像(以下、許容データ量以下の体内画像という場合がある)が有効であると判断し、この許容データ量以下且つ限界データ量以上に画像信号を圧縮するようにデータ圧縮部35を制御する。一方、データ量制御部38bは、許容データ量が限界データ量未満である場合、この許容データ量以下の体内画像が無効であると判断する。この場合、データ量制御部38bは、この限界データ量に画像信号を圧縮するようにデータ圧縮部35を制御する。
つぎに、本発明の実施の形態2にかかる受信装置34の動作について説明する。図7は、実施の形態2にかかる受信装置34の制御部38が行う処理手順を例示するフローチャートである。受信装置34は、上述した実施の形態1の場合と同様に、カプセル型内視鏡2によって無線送信された画像信号を受信する。制御部38は、カプセル型内視鏡2からの画像信号の受信期間とビュワー7に対する画像信号の送信期間とを時間的に分割し、且つ、この受信期間直後の未受信期間に応じてカプセル型内視鏡2からの画像信号を圧縮し、このように順次圧縮した各画像信号を時系列に沿ってビュワー7に順次無線送信するように送信部14を制御する。
すなわち、図7に示すように、制御部38は、上述したステップS101,S102と同様に、被検体1内部のカプセル型内視鏡2からの画像信号を取得し(ステップS201)、この取得した画像信号を記憶部16に一時的に記憶させる(ステップS202)。つぎに、制御部38は、上述したステップS103と同様に、現在が画像信号の受信期間であるか否かを判断し(ステップS203)、画像信号の受信期間である場合(ステップS203,Yes)、ステップS201に戻り、このステップS201以降の処理手順を繰り返す。かかる制御部38は、この画像信号の受信期間が終了するまでステップS201〜S203を繰り返し実行して、同期検出部12からフレーム単位の画像信号を取得し終え、このフレーム単位の画像信号を記憶部16に一時的に記憶させる。この場合、制御部38は、取得したnフレーム目の画像信号とn−1フレーム目の未受信期間情報とを対応付けて記憶部16に記憶させ、かかるnフレーム目の画像信号とn−1フレーム目の未受信期間情報とを必要に応じて読み出せるように保持管理する。
一方、制御部38は、ステップS203において現在が画像信号の受信期間ではないと判断した場合(ステップS203,No)、この受信期間直後の未受信期間に無線送信する画像信号の許容データ量を算出する(ステップS204)。このステップS204において、データ量制御部38bは、期間検出部11から取得したn−1フレーム目の未受信期間情報(時間間隔△Tn)およびこのn−1フレーム目の未受信期間情報の取得タイミングをもとにnフレーム目の画像信号の受信期間直後の未受信期間を推定し、この推定した未受信期間の長さである時間間隔△Tn内、すなわちnフレーム目の画像信号の受信期間直後の未受信期間内に送信部14によって無線送信可能な画像信号の許容データ量を算出する。
つぎに、制御部38は、このステップS204において算出した許容データ量以下の体内画像が有効であるか否かを判断する(ステップS205)。このステップS205において、データ量制御部38bは、上述した限界データ量とステップS204において算出した許容データ量とを比較する。データ量制御部38bは、かかる比較処理の結果、許容データ量が限界データ量以上である場合、この許容データ量以下の体内画像が有効であると判断し、許容データ量が限界データ量未満である場合、この許容データ量以下の体内画像が有効ではない(無効である)と判断する。
制御部38は、ステップS205において許容データ量以下の体内画像が有効であると判断した場合(ステップS205,Yes)、この許容データ量以下に画像信号を圧縮するようにデータ圧縮部35を制御する(ステップS206)。このステップS206において、データ量制御部38bは、かかる許容データ量以下且つ限界データ量以上の範囲内のデータ量に画像信号を圧縮可能な圧縮率を決定し、この決定した圧縮率に基づいてデータ圧縮部35に無線送信対象の画像信号を圧縮させる。これによって、データ量制御部38bは、許容データ量以下且つ限界データ量以上に無線送信対象の画像信号を圧縮させることができる。なお、データ量制御部38bは、許容データ量が限界データ量以上であれば、この限界データ量以上である許容データ量に画像信号を圧縮可能な圧縮率を決定し、この決定した圧縮率に基づいてデータ圧縮部35に無線送信対象の画像信号を圧縮させてもよい。
ここで、データ量制御部38bは、上述したステップS201において取得したカプセル型内視鏡2からの画像信号の元のデータ量が上述した許容データ量以下である場合、この画像信号をデータ圧縮部35に縮小させない。
つぎに、制御部38は、ステップS206において圧縮させた無線処理対象の画像信号をデータ圧縮部35から取得し、上述したステップS104と同様に、受信期間直後の未受信期間に、この取得した圧縮済みの画像信号を無線送信する制御を行う(ステップS207)。このステップS207において、送信制御部38aは、上述したステップS104の場合と同様に、n−1フレーム目の未受信期間情報およびこの未受信期間情報の取得タイミングに基づいてnフレーム目の画像信号の受信期間直後の未受信期間を推定し、この推定した未受信期間内に、この圧縮済みのnフレーム目の画像信号を無線送信するように送信部14を制御する。この結果、かかる圧縮済みのnフレーム目の画像信号は、この未受信期間内に上述したビュワー7によって受信される。
一方、制御部38は、上述したステップS205において許容データ量以下の体内画像が有効ではないと判断した場合(ステップS205,No)、予め設定された限界データ量に画像信号を圧縮するようにデータ圧縮部35を制御する(ステップS208)。このステップS208において、データ量制御部38bは、かかる許容データ量に代えて限界データ量をもとに、無線送信対象の画像信号を限界データ量に圧縮可能な圧縮率を決定し、この決定した圧縮率に基づいてデータ圧縮部35に画像信号を圧縮させる。これによって、データ量制御部38bは、無線送信対象の画像信号を限界データ量に圧縮させることができる。
つぎに、制御部38は、ステップS208において圧縮させた無線処理対象の画像信号をデータ圧縮部35から取得し、受信期間以降の複数の未受信期間に分割して、この圧縮済みの画像信号を無線送信する制御を行う(ステップS209)。このステップS209において、送信制御部38aは、上述したステップS207の場合と同様にnフレーム目の画像信号の受信期間の直後の未受信期間を推定し、この推定した未受信期間内に、この圧縮済みのnフレーム目の画像信号の一部を無線送信するように送信部14を制御する。その後、送信制御部38aは、上述した期間検出部11から取得した未受信期間情報と未受信期間情報の取得タイミングとをもとに、この未受信期間の次の未受信期間を推定し、この推定した次の未受信期間内に、この圧縮済みのnフレーム目の画像信号の一部(または残部)を無線送信するように送信部14を制御する。かかる送信制御部38aは、この圧縮済みのnフレーム目の画像信号を無線送信し終えるまで、複数の未受信期間に分割して画像信号を無線送信する制御を繰り返し行う。
なお、送信制御部38aは、このように複数の未受信期間に分割して送信部14に画像信号を無線送信させた場合、かかる複数の未受信期間の各々に本来無線送信すべき後続の各画像信号を送信部14に無線送信させないようにしてもよい。
上述したステップS207またはステップS209が終了した後、制御部38は、上述したステップS105と同様に、処理完了するか否かを判断し(ステップS210)、処理完了しない場合(ステップS210,No)、上述したステップS201に戻り、このステップS201以降の処理手順を繰り返す。一方、制御部38は、処理完了と判断した場合(ステップS210,Yes)、本処理を終了する。
つぎに、被検体1内部のカプセル型内視鏡2から受信した1フレーム目から3フレーム目までの各画像信号を例示して、未受信期間に応じてカプセル型内視鏡2からの画像信号を圧縮し、この未受信期間内に、この圧縮済みの画像信号をビュワー7に無線送信する制御を行う制御部38の動作について具体的に説明する。図8は、受信装置34の未受信期間内に圧縮済みの画像信号をビュワー7に無線送信する受信装置34のシーケンスを例示する模式図である。
図8に示すように、被検体1内部のカプセル型内視鏡2が1フレーム目の体内画像P1を撮像し、この体内画像P1を含む1フレーム目の画像信号を無線送信した場合、受信装置34は、このカプセル型内視鏡2から1フレーム目の画像信号を受信し、この受信した1フレーム目の画像信号を一時記憶する。かかる受信装置34は、この1フレーム目の画像信号の受信期間直後の未受信期間(すなわちデフォルト時間間隔△T1)に応じて1フレーム目の画像信号を圧縮し、この未受信期間内に、この圧縮済みの1フレーム目の画像信号をビュワー7に無線送信する。
かかる受信装置34において、データ量制御部38bは、上述した期間検出部11から取得したデフォルト時間間隔△T1とこのデフォルト時間間隔△T1の取得タイミングとをもとに、1フレーム目の画像信号の受信期間直後の未受信期間を推定し、この推定した未受信期間の長さであるデフォルト時間間隔△T1内、すなわち1フレーム目の画像信号の受信期間直後の未受信期間内に無線送信可能な許容データ量(1フレーム目の許容データ量)を算出する。つぎに、データ量制御部38bは、この1フレーム目の許容データ量と上述した限界データ量とを比較し、この比較処理の結果に基づいて、この1フレーム目の許容データ量以下の体内画像P1が有効であるか否かを判断する。
ここで、この1フレーム目の許容データ量が限界データ量以上である場合、データ量制御部38bは、この1フレーム目の許容データ量以下の体内画像P1が有効であると判断し、データ圧縮部35に対して、1フレーム目の許容データ量以下且つ限界データ量以上に1フレーム目の画像信号(すなわち体内画像P1)を圧縮する制御を行う。この結果、送信制御部38aは、かかる圧縮済みの体内画像P1を含む1フレーム目の圧縮画像信号を取得する。
かかる送信制御部38aは、上述した実施の形態1の場合と同様に、デフォルト時間間隔△T1とこのデフォルト時間間隔△T1の取得タイミングとをもとに1フレーム目の画像信号の受信期間直後の未受信期間を推定し、上述した1フレーム目の圧縮画像信号を送信部14に送出するとともに、この推定した未受信期間内(デフォルト時間間隔△T1内)に1フレーム目の圧縮画像信号を無線送信するように送信部14を制御する。
ここで、かかる1フレーム目の画像信号の受信期間直後の未受信期間は、図8に示すように、カプセル型内視鏡2が1フレーム目の画像信号(体内画像P1)を送信し終えてから2フレーム目の画像信号(体内画像P2)を送信し始めるまでの未送信期間に相当する。したがって、かかる1フレーム目の画像信号の受信期間直後の未受信期間は、カプセル型内視鏡2が順次無線送信する画像信号のフレームレートの高速化に伴って短期間化する。上述したデータ量制御部38bは、かかるフレームレートの高速化に伴って短期間化する受信装置34の未受信期間内に送信部14によって無線送信可能なデータ量になるように、データ圧縮部35に1フレーム目の画像信号のデータ量を圧縮(縮小)させる。この結果、送信制御部38aは、この短期間化した受信装置34の未受信期間内(すなわち1フレーム目の画像信号の受信期間直後の未受信期間内)に、かかるデータ圧縮部35によって圧縮された1フレーム目の圧縮画像信号を送信部14に無線送信させることができる。
かかる受信装置34によって未受信期間内に無線送信された1フレーム目の圧縮画像信号は、上述した実施の形態1と同様に、ビュワー7によって受信される。かかるビュワー7の信号処理部22は、この1フレーム目の圧縮画像信号に対して所定の展開(解凍)処理および画像処理等を行って被検体1の体内画像P1を生成し、この生成した体内画像P1をリアルタイムに表示する。
一方、上述したカプセル型内視鏡2が2フレーム目の体内画像P2を撮像し、この体内画像P2を含む2フレーム目の画像信号を無線送信した場合、受信装置34は、このカプセル型内視鏡2から2フレーム目の画像信号を受信し、この受信した2フレーム目の画像信号を一時記憶する。かかる受信装置34は、この2フレーム目の画像信号の受信期間直後の未受信期間に応じて2フレーム目の画像信号を圧縮し、この未受信期間内に、この圧縮済みの2フレーム目の画像信号をビュワー7に無線送信する。
かかる受信装置34において、データ量制御部38bは、上述した期間検出部11によって検出された1フレーム目の未受信期間情報をもとに、2フレーム目の画像信号の受信期間直後の未受信期間を推定し、この推定した未受信期間の長さである時間間隔△T2内、すなわち2フレーム目の画像信号の受信期間直後の未受信期間内に無線送信可能な許容データ量(2フレーム目の許容データ量)を算出する。つぎに、データ量制御部38bは、この2フレーム目の許容データ量と上述した限界データ量とを比較し、この比較処理の結果に基づいて、この2フレーム目の許容データ量以下の体内画像P2が有効であるか否かを判断する。
ここで、この2フレーム目の許容データ量が限界データ量以上である場合、データ量制御部38bは、この2フレーム目の許容データ量以下の体内画像P2が有効であると判断し、データ圧縮部35に対して、2フレーム目の許容データ量以下且つ限界データ量以上に2フレーム目の画像信号(すなわち体内画像P2)を圧縮する制御を行う。この結果、送信制御部38aは、かかる圧縮済みの体内画像P2を含む2フレーム目の圧縮画像信号を取得する。
かかる送信制御部38aは、上述した実施の形態1の場合と同様に、1フレーム目の未受信期間情報をもとに2フレーム目の画像信号の受信期間直後の未受信期間を推定し、上述した2フレーム目の圧縮画像信号を送信部14に送出するとともに、この推定した未受信期間内(時間間隔△T2内)に2フレーム目の圧縮画像信号を無線送信するように送信部14を制御する。
ここで、かかる2フレーム目の画像信号の受信期間直後の未受信期間は、図8に示すように、カプセル型内視鏡2が2フレーム目の画像信号(体内画像P2)を送信し終えてから3フレーム目の画像信号(体内画像P3)を送信し始めるまでの未送信期間に相当する。したがって、かかる2フレーム目の画像信号の受信期間直後の未受信期間は、カプセル型内視鏡2が順次無線送信する画像信号のフレームレートの高速化に伴って短期間化する。上述したデータ量制御部38bは、かかるフレームレートの高速化に伴って短期間化する受信装置34の未受信期間内に送信部14によって無線送信可能なデータ量になるように、データ圧縮部35に2フレーム目の画像信号のデータ量を圧縮(縮小)させる。この結果、送信制御部38aは、この短期間化した受信装置34の未受信期間内(すなわち2フレーム目の画像信号の受信期間直後の未受信期間内)に、かかるデータ圧縮部35によって圧縮された2フレーム目の圧縮画像信号を送信部14に無線送信させることができる。
かかる受信装置34によって未受信期間内に無線送信された2フレーム目の圧縮画像信号は、1フレーム目の圧縮画像信号の場合と同様に、ビュワー7によって受信される。かかるビュワー7の信号処理部22は、この2フレーム目の圧縮画像信号に対して所定の展開(解凍)処理および画像処理等を行って被検体1の体内画像P2を生成し、この生成した体内画像P2をリアルタイムに表示する。
一方、上述した2フレーム目の許容データ量が限界データ量未満である場合、データ量制御部38bは、この2フレーム目の許容データ量以下の体内画像P2が無効であると判断する。この場合、データ量制御部38bは、データ圧縮部35に対して、かかる2フレーム目の許容データ量ではなく、2フレーム目の画像信号(すなわち体内画像P2)を限界データ量に圧縮する制御を行う。この結果、送信制御部38aは、かかる限界データ量に圧縮済みの体内画像P2を含む2フレーム目の限界圧縮画像信号を取得する。
ここで、かかる2フレーム目の限界圧縮画像信号は、2フレーム目の画像信号の受信期間直後の未受信期間内に無線送信可能な許容データ量(上述した2フレーム目の許容データ量)を超過するため、この未受信期間内に送信部14によって無線送信することができない。このため、送信制御部38aは、かかる2フレーム目の限界圧縮画像信号を複数の未受信期間に分割して送信部14に無線送信させる。
具体的には図9に示すように、送信制御部38aは、2フレーム目の画像信号の受信期間直後の未受信期間内に、この2フレーム目の限界圧縮画像信号の一部を送信部14に無線送信させる。その後、送信制御部38aは、この2フレーム目の未受信期間の後の未受信期間、すなわち、3フレーム目の画像信号の受信期間直後の未受信期間内に、この2フレーム目の限界圧縮画像信号の残部を送信部14に無線送信させる。
なお、かかる複数の未受信期間に分割して無線送信された2フレーム目の限界圧縮画像信号は、上述した2フレーム目の圧縮画像信号の場合と同様に、ビュワー7によって受信される。かかるビュワー7の信号処理部22は、この2フレーム目の限界圧縮画像信号に対して所定の展開(解凍)処理および画像処理等を行って被検体1の体内画像P2を生成し、この生成した体内画像P2をリアルタイムに表示する。
かかる送信制御部38aおよびデータ量制御部38bを有する受信装置34は、カプセル型内視鏡2から順次受信する3フレーム目以降の各画像信号についても上述した2フレーム目の画像信号の場合と同様に、未受信期間に応じて画像信号を順次圧縮し、受信期間直後の未受信期間内または複数の未受信期間に分割して、3フレーム目以降の各圧縮画像信号または各限界圧縮画像信号をビュワー7に順次無線送信する。一方、ビュワー7は、上述した2フレーム目の圧縮画像信号または限界圧縮画像信号の場合と同様に、かかる受信装置34から受信した3フレーム目以降の体内画像P3,・・・,Pnを順次生成し、生成した各体内画像P3,・・・,Pnをリアルタイムに順次表示する。
以上、説明したように、本発明の実施の形態2では、上述した実施の形態1と同様の機能および構成を有し、さらに、カプセル型内視鏡等の体内画像取得装置からの画像信号を受信した受信期間直後の未受信期間内に無線送信可能な画像信号の許容データ量を算出し、この算出した許容データ量以下に画像信号を圧縮し、この未受信期間内に、この圧縮済みの画像信号を無線送信するように構成した。このため、体内画像取得装置が順次無線送信する画像信号のフレームレートの高速化に伴って体内画像取得装置からの画像信号の未受信期間が短期間化した場合であっても、かかる未受信期間の短期間化に伴って画像信号の圧縮率を増加させて、この短期間化された未受信期間内に無線送信可能な圧縮画像信号を生成できる。この結果、上述した実施の形態1と同様の作用効果を享受するとともに、体内画像取得装置によるフレームレートの高速化に伴って短期間化された画像信号の未受信期間内に、体内画像取得装置からの画像信号をリアルタイムに無線送信できる受信装置を実現することができる。
また、有効な体内画像を含むことが可能な画像信号の最小データ量である限界データ量と未受信期間内に無線送信可能な許容データ量とを比較し、許容データ量が限界データ量以上である場合、かかる許容データ量以下(さらには限界データ量以上)に画像信号を圧縮し、許容データ量が限界データ量未満である場合、かかる限界データ量に画像信号を圧縮するので、有効な体内画像を含む画像信号を、受信期間直後の未受信期間内または複数の未受信期間に分割して確実に無線送信することができる。
(実施の形態3)
つぎに、本発明の実施の形態3について説明する。上述した実施の形態2では、未受信期間に無線送信する無線送信対象の画像信号を圧縮することによって、この無線送信対象の画像信号のデータ量を縮小していたが、この実施の形態3では、無線送信対象の画像信号を画素間引き処理することによって、この無線送信対象の画像信号のデータ量を縮小している。
図10は、本発明の実施の形態3にかかる受信装置の一構成例を模式的に示すブロック図である。図10に示すように、この実施の形態3にかかる受信装置44は、上述した実施の形態2にかかる受信装置34のデータ圧縮部35に代えて画素間引き部45を有し、制御部38に代えて制御部48を有する。その他の構成は実施の形態2と同じであり、同一構成部分には同一符号を付している。なお、本発明の実施の形態3にかかる体内画像取得システムは、上述した実施の形態2にかかる体内画像取得システムの受信装置34に代えて受信装置44を備える。
画素間引き部45は、上述した送信部14によって外部のビュワー7に無線送信する無線送信対象の画像信号に対して画素間引き処理を行って、この無線送信対象の画像信号のデータ量を縮小するデータ縮小部として機能する。具体的には、画素間引き部45は、上述した同期検出部12によって出力されたフレーム単位の画像信号を制御部48を介して取得し、制御部48の制御に基づいて、この取得した画像信号内の画像データ(すなわち被検体1の体内画像)の画素間引き処理を行う。かかる画素間引き部45は、制御部48の制御に基づいて画像データの画素間引き率を変化でき、制御部48によって指示された画素間引き率に基づいて無線送信対象の画像信号内の画像データを画素間引き処理し、この画素間引き処理した画像信号を制御部48に送出する。
制御部48は、処理プログラムを実行するCPUと、処理プログラム等が予め記憶されたROMと、演算パラメータ等を記憶するRAMとを用いて実現され、受信装置44の各構成部を制御し、且つ、各構成部間における信号の入出力を制御する。この場合、制御部48は、上述した実施の形態2にかかる受信装置34の制御部38と同様に、受信部10、期間検出部11、同期検出部12、信号処理部13、送信部14、入力部15、記憶部16、および記録部17を制御し、期間検出部11によって検出された未受信期間情報と、同期検出部12によって出力されたフレーム単位の画像信号と、信号処理部13によって生成出力された体内画像とを取得する。
このような制御部48は、上述した実施の形態2にかかる受信装置34のデータ量制御部38bに代えてデータ量制御部48bを有し、上述した送信制御部38aを有する。なお、この実施の形態3にかかる受信装置44において、送信制御部38aは、上述したデータ圧縮部35によって圧縮された画像信号に代えて画素間引き部45によって画素間引き処理された画像信号を、受信装置44の受信期間直後の未受信期間内または複数の未受信期間に分割して送信部14に無線送信させる送信制御機能を有する。かかる送信制御部38aのその他の機能は、上述した実施の形態3の場合と同じである。
データ量制御部48bは、上述した画素間引き部45を制御して無線送信対象の画像信号のデータ量を制御する。具体的には、データ量制御部48bは、受信装置44の受信期間直後の未受信期間における許容データ量を算出する。データ量制御部48bは、この算出した許容データ量に基づいて画像信号内の画像データの画素間引き率を決定し、この決定した画素間引き率によって画像信号内の画像データ(すなわち体内画像)を画素間引き処理するように画素間引き部45を制御する。かかるデータ量制御部48bは、画素間引き部45に対して、無線送信対象の画像信号を許容データ量以下に縮小する制御を行う。
また、データ量制御部48bは、上述した画素間引き部45によって許容データ量以下に画素間引き処理された画像信号内の体内画像が有効であるか否かを判断する。データ量制御部48bは、有効な体内画像を含む(維持する)ことが可能な画像信号の最小データ量(限界データ量)を予め設定され、この限界データ量と上述した許容データ量とを比較する。データ量制御部48bは、かかる比較処理の結果、許容データ量が限界データ量以上である場合、この許容データ量以下に画素間引き処理された画像信号内の体内画像(以下、許容データ量以下の体内画像という場合がある)が有効であると判断し、この許容データ量以下且つ限界データ量以上に画像信号内の画像データを画素間引き処理するように画素間引き部45を制御する。一方、データ量制御部48bは、許容データ量が限界データ量未満である場合、この許容データ量以下の体内画像が無効であると判断する。この場合、データ量制御部48bは、この限界データ量に画像信号内の画像データを画素間引き処理するように画素間引き部45を制御する。
かかる送信制御部38aおよびデータ量制御部48bを有する制御部48は、上述したステップS201〜S210(図7参照)と略同様の処理手順を繰り返し行って、カプセル型内視鏡2からの画像信号の受信期間とビュワー7に対する画像信号の送信期間とを時間的に分割し、且つ、この受信期間直後の未受信期間に応じてカプセル型内視鏡2からの画像信号を画素間引き処理し、このように順次画素間引き処理した各画像信号を時系列に沿ってビュワー7に順次無線送信するように送信部14を制御する。
この場合、データ量制御部48bは、上述したステップS206において、無線送信対象の画像信号を圧縮させる代わりに、許容データ量以下且つ限界データ量以上の範囲内のデータ量に画像信号を縮小可能な画素間引き率を決定し、この決定した画素間引き率に基づいて画素間引き部45に無線送信対象の画像信号を画素間引き処理させる。かかるデータ量制御部48bは、許容データ量が限界データ量以上であれば、この限界データ量以上である許容データ量に画像信号を縮小可能な画素間引き率を決定し、この決定した画素間引き率に基づいて画素間引き部45に無線送信対象の画像信号を画素間引き処理させてもよい。ここで、データ量制御部48bは、カプセル型内視鏡2からの画像信号の元のデータ量が上述した許容データ量以下である場合、この画像信号を画素間引き部45に縮小させない。
また、データ量制御部48bは、上述したステップS208において、無線送信対象の画像信号を圧縮させる代わりに、無線送信対象の画像信号を限界データ量に縮小可能な画素間引き率を決定し、この決定した画素間引き率に基づいて画素間引き部45に画像信号を画素間引き処理させる。この場合、データ量制御部48bは、無線送信対象の画像信号を限界データ量に縮小させることができる。
ここで、受信装置44が被検体1内部のカプセル型内視鏡2から1フレーム目から3フレーム目までの各画像信号を受信する場合を例示して、上述したデータ量制御部48bの動作を具体的に説明する。図11は、受信装置44の未受信期間内に画素間引き処理済みの画像信号をビュワー7に無線送信する受信装置44のシーケンスを例示する模式図である。
図11に示すように、被検体1内部のカプセル型内視鏡2が1フレーム目の体内画像P1を撮像し、この体内画像P1を含む1フレーム目の画像信号を無線送信した場合、受信装置44は、このカプセル型内視鏡2から1フレーム目の画像信号を受信し、この受信した1フレーム目の画像信号を一時記憶する。かかる受信装置44は、この1フレーム目の画像信号の受信期間直後の未受信期間に応じて1フレーム目の画像信号を画素間引き処理し、この未受信期間内に、この画素間引き処理済みの1フレーム目の画像信号をビュワー7に無線送信する。
かかる受信装置44において、データ量制御部48bは、上述した実施の形態2にかかる受信装置34のデータ量制御部38bと同様に、1フレーム目の画像信号の受信期間直後の推定未受信期間内(デフォルト時間間隔△T1内)に無線送信可能な1フレーム目の許容データ量を算出し、この1フレーム目の許容データ量以下の体内画像P1が有効であるか否かを判断する。ここで、この1フレーム目の許容データ量が限界データ量以上である場合、データ量制御部48bは、この1フレーム目の許容データ量以下の体内画像P1が有効であると判断し、画素間引き部45に対して、1フレーム目の許容データ量以下且つ限界データ量以上に1フレーム目の画像信号内の体内画像P1を画素間引き処理する制御を行う。
一方、上述したカプセル型内視鏡2が2フレーム目の体内画像P2を撮像し、この体内画像P2を含む2フレーム目の画像信号を無線送信した場合、受信装置44は、このカプセル型内視鏡2から2フレーム目の画像信号を受信し、この受信した2フレーム目の画像信号を一時記憶する。かかる受信装置44は、この2フレーム目の画像信号の受信期間直後の未受信期間に応じて2フレーム目の画像信号を画素間引き処理し、この未受信期間内に、この画素間引き処理済みの2フレーム目の画像信号をビュワー7に無線送信する。
かかる受信装置44において、データ量制御部48bは、上述した実施の形態2にかかる受信装置34のデータ量制御部38bと同様に、2フレーム目の画像信号の受信期間直後の推定未受信期間内(時間間隔△T2内)に無線送信可能な2フレーム目の許容データ量を算出し、この2フレーム目の許容データ量以下の体内画像P2が有効であるか否かを判断する。ここで、この2フレーム目の許容データ量が限界データ量以上である場合、データ量制御部48bは、この2フレーム目の許容データ量以下の体内画像P2が有効であると判断し、画素間引き部45に対して、2フレーム目の許容データ量以下且つ限界データ量以上に2フレーム目の画像信号内の体内画像P2を画素間引き処理する制御を行う。
ここで、各画像信号の受信期間直後の未受信期間は、上述したように、カプセル型内視鏡2が順次無線送信する画像信号のフレームレートの高速化に伴って短期間化する。データ量制御部48bは、かかるフレームレートの高速化に伴って短期間化する受信装置44の未受信期間内に送信部14によって無線送信可能なデータ量になるように、画素間引き部45に各画像信号の画像データを画素間引き処理(すなわち縮小)させる。この結果、送信制御部38aは、この短期間化した受信装置44の未受信期間内(例えば図11に例示した各未受信期間内)に、かかる画素間引き部45によって順次画素間引き処理された各画像信号を送信部14に順次無線送信させることができる。
一方、上述した2フレーム目の許容データ量が限界データ量未満である場合、データ量制御部48bは、この2フレーム目の許容データ量以下の体内画像P2が無効であると判断する。この場合、データ量制御部48bは、画素間引き部45に対して、かかる2フレーム目の許容データ量ではなく、2フレーム目の画像信号(すなわち体内画像P2)を限界データ量に画素間引き処理する制御を行う。
なお、かかる限界データ量に画素間引き処理された2フレーム目の画像信号は、2フレーム目の画像信号の受信期間直後の未受信期間内に無線送信可能な許容データ量(2フレーム目の許容データ量)を超過するため、上述した実施の形態3の場合と同様に複数の未受信期間に分割して送信部14によって無線送信される。
上述した制御機能を有するデータ量制御部48bは、3フレーム目以降の各画像信号についても上述した2フレーム目の画像信号の場合と同様に、未受信期間に対応する画素間引き率に基づいて画素間引き部45に画像信号を順次画素間引き処理させる。
以上、説明したように、本発明の実施の形態3では、上述した実施の形態2のように画像信号を圧縮する代わりに、画像信号の未受信期間に応じて画像データの画素間引き率を決定し、この決定した画素間引き率に基づいて無線送信対象の画像信号を画素間引き処理し、この画素間引き処理した画像信号を無線送信するようにし、その他を上述した実施の形態2と同様に構成した。このため、上述した実施の形態2と同様の作用効果を享受するとともに、画像データの圧縮による画像信号の縮小に限らず、画像データの画素間引き処理によって画像信号を縮小可能な受信装置を実現することができる。
(実施の形態4)
つぎに、本発明の実施の形態4について説明する。上述した実施の形態2,3では、カプセル型内視鏡2からの画像信号のフレームレートの高速化に伴って短期間化する受信装置の未受信期間に、画像圧縮または画素間引き処理によってデータ量を縮小した画像信号を無線送信していたが、この実施の形態4では、受信装置の未受信期間に応じて画像信号の無線送信速度を高速化し、かかる画像信号のフレームレートの高速化に伴って短期間化する受信装置の未受信期間内に、無線送信対象の画像信号を高速で無線送信している。
図12は、本発明の実施の形態4にかかる受信装置の一構成例を模式的に示すブロック図である。図12に示すように、この実施の形態4にかかる受信装置54は、上述した実施の形態1にかかる受信装置4の送信部14に代えて高速送信部55を有し、制御部18に代えて制御部58を有する。その他の構成は実施の形態1と同じであり、同一構成部分には同一符号を付している。なお、本発明の実施の形態4にかかる体内画像取得システムは、上述した実施の形態1にかかる体内画像取得システム(図1参照)の受信装置4に代えて受信装置54を備える。
高速送信部55は、上述した実施の形態1にかかる受信装置4の送信部14と同様の機能を有し、さらに、制御部58の制御に基いて高速化した送信速度でカプセル型内視鏡2からの画像信号を受信装置54の未受信期間内に無線送信する高速無線送信機能を有する。具体的には、高速送信部55は、制御部58の制御に基づいて、上述したフレーム単位の画像信号(カプセル型内視鏡2からの画像信号)を取得し、この取得したフレーム単位の画像信号に対して変調処理等を行って、このフレーム単位の画像信号に対応する無線信号を生成する。高速送信部55は、このカプセル型内視鏡2からの画像信号の受信期間直後の未受信期間内に、この無線信号(すなわちカプセル型内視鏡2からの画像信号)を送信アンテナ14aを介してビュワー7に高速無線送信する。かかる高速送信部55は、制御部58の制御に基づいて、無線送信対象の画像信号の送信周波数を高周波化し、または、高速無線送信に好適な変調方式(例えば多値変調方式等)を用いて無線送信対象の画像信号を変調処理し、あるいは、これら高周波化および変調処理を組み合わせて、この無線送信対象の画像信号の送信速度を高速化する。
制御部58は、処理プログラムを実行するCPUと、処理プログラム等が予め記憶されたROMと、演算パラメータ等を記憶するRAMとを用いて実現され、受信装置54の各構成部を制御し、且つ、各構成部間における信号の入出力を制御する。この場合、制御部58は、上述した実施の形態1にかかる受信装置4の制御部18と同様に、受信部10、期間検出部11、同期検出部12、信号処理部13、入力部15、記憶部16、および記録部17を制御し、期間検出部11によって検出された未受信期間情報と、同期検出部12によって出力されたフレーム単位の画像信号と、信号処理部13によって生成出力された体内画像とを取得する。
また、制御部58は、上述した実施の形態1にかかる受信装置4の送信制御部18aに代えて送信制御部58aを有する。送信制御部58aは、同期検出部12から取得したカプセル型内視鏡2からの画像信号をこの画像信号の受信期間直後の未受信期間内に無線送信するように高速送信部55を制御する。詳細には、送信制御部58aは、上述した期間検出部11から取得した未受信期間情報とこの未受信期間情報の取得タイミングとをもとに、この画像信号の受信期間直後の未受信期間を推定し、この推定した未受信期間内に画像信号を無線送信可能な送信速度を算出する。送信制御部58aは、この算出した送信速度で画像信号を無線送信するように高速送信部55を制御する。この場合、送信制御部58aは、高速送信部55に無線送信対象の画像信号の送信周波数を高周波化させ、または、多値変調方式等の高速無線送信に好適な変調方式に基づいて高速送信部55に無線送信対象の画像信号を変調処理させ、あるいは、これら高周波化および変調処理を組み合わせて行わせる。このように高速送信部55の送信周波数および変調方式の少なくとも一つを制御することによって、送信制御部58aは、受信期間直後の未受信期間内に無線送信可能な程度に画像信号の送信速度を高速化し、この高速化した送信速度で高速送信部55に無線送信対象の画像信号を無線送信(高速無線送信)させる。
つぎに、本発明の実施の形態4にかかる受信装置54の動作について説明する。図13は、実施の形態4にかかる受信装置54の制御部58が行う処理手順を例示するフローチャートである。受信装置54は、上述した実施の形態1の場合と同様に、カプセル型内視鏡2によって無線送信された画像信号を受信する。制御部58は、カプセル型内視鏡2からの画像信号の受信期間直後の未受信期間に応じてカプセル型内視鏡2からの画像信号の送信速度を算出し、この算出した無線送信速度に基づいてカプセル型内視鏡2からの画像信号を未受信期間内にビュワー7に対して高速無線送信するように高速送信部55を制御する。
すなわち、図13に示すように、制御部58は、上述したステップS101,S102と同様に、被検体1内部のカプセル型内視鏡2からの画像信号を取得し(ステップS301)、この取得した画像信号を記憶部16に一時的に記憶させる(ステップS302)。つぎに、制御部58は、上述したステップS103と同様に、現在が画像信号の受信期間であるか否かを判断し(ステップS303)、画像信号の受信期間である場合(ステップS303,Yes)、ステップS301に戻り、このステップS301以降の処理手順を繰り返す。かかる制御部58は、この画像信号の受信期間が終了するまでステップS301〜S303を繰り返し実行して、同期検出部12からフレーム単位の画像信号を取得し終え、このフレーム単位の画像信号を記憶部16に一時的に記憶させる。この場合、制御部58は、取得したnフレーム目の画像信号とn−1フレーム目の未受信期間情報とを対応付けて記憶部16に記憶させ、かかるnフレーム目の画像信号とn−1フレーム目の未受信期間情報とを必要に応じて読み出せるように保持管理する。
一方、制御部58は、ステップS303において現在が画像信号の受信期間ではないと判断した場合(ステップS303,No)、この受信期間直後の未受信期間に無線送信可能な画像信号の送信速度を算出する(ステップS304)。このステップS304において、送信制御部58aは、期間検出部11から取得したn−1フレーム目の未受信期間情報とn−1フレーム目の未受信期間情報の取得タイミングとをもとにnフレーム目の画像信号の受信期間直後の未受信期間を推定し、この推定した未受信期間の長さである時間間隔△Tnとnフレーム目の画像信号のデータ量とをもとに、この未受信期間内に高速送信部55によって無線送信可能なnフレーム目の画像信号の送信速度を算出する。
つぎに、制御部58は、この受信期間直後の未受信期間に、ステップS304において算出した送信速度で無線送信対象の画像信号を高速無線送信するように高速送信部55を制御する(ステップS305)。このステップS305において、送信制御部58aは、高速送信部55にnフレーム目の画像信号の送信周波数を高周波化させ、または、多値変調方式等の高速無線送信に好適な変調方式に基づいて高速送信部55にnフレーム目の画像信号を変調処理させ、あるいは、これら高周波化および変調処理を組み合わせて行わせる。このように高速送信部55の送信周波数および変調方式の少なくとも一つを制御することによって、送信制御部58aは、高速送信部55に行わせる無線送信の送信速度を上述したステップS304において算出した送信速度と同程度に制御(高速化)し、この高速化した送信速度(すなわちステップS304において算出した送信速度)で高速送信部55にnフレーム目の画像信号を高速無線送信させる。この結果、かかる高速無線送信されたnフレーム目の画像信号は、受信装置54におけるnフレーム目の画像信号の受信期間直後の未受信期間内に、上述したビュワー7によって受信される。
なお、かかる送信制御部58aは、無線送信対象の画像信号が送信速度を高速化せずとも受信期間直後の未受信期間内に十分無線送信可能なものであれば、上述したステップS104と略同様に(すなわち、高速送信部55の送信速度を高速化せずに)、所定の送信速度、例えばステップS304において算出した送信速度で受信期間直後の未受信期間内に無線送信対象の画像信号を高速送信部55に無線送信させる。
その後、制御部58は、上述したステップS105と同様に、処理完了するか否かを判断し(ステップS306)、処理完了しない場合(ステップS306,No)、上述したステップS301に戻り、このステップS301以降の処理手順を繰り返す。一方、制御部58は、処理完了と判断した場合(ステップS306,Yes)、本処理を終了する。
つぎに、被検体1内部のカプセル型内視鏡2から受信した1フレーム目から3フレーム目までの各画像信号を例示して、未受信期間の短期間化に伴ってカプセル型内視鏡2からの画像信号の送信速度を高速化し、この未受信期間内に、この高速化した送信速度に基づいて画像信号をビュワー7に無線送信する制御を行う送信制御部58aの動作について具体的に説明する。図14は、受信装置54の未受信期間の短期間化に伴って高速化した送信速度に基づいて画像信号をビュワー7に無線送信する受信装置54のシーケンスを例示する模式図である。
図14に示すように、被検体1内部のカプセル型内視鏡2が1フレーム目の体内画像P1を撮像し、この体内画像P1を含む1フレーム目の画像信号を無線送信した場合、受信装置54は、このカプセル型内視鏡2から1フレーム目の画像信号を受信し、この受信した1フレーム目の画像信号を一時記憶する。かかる受信装置54は、この1フレーム目の画像信号の受信期間直後の未受信期間に応じて画像信号の送信速度を算出し、この未受信期間内に、この送信速度で1フレーム目の画像信号をビュワー7に無線送信する。
かかる受信装置54において、送信制御部58aは、上述した期間検出部11から取得したデフォルト時間間隔△T1とこのデフォルト時間間隔△T1の取得タイミングとをもとに、1フレーム目の画像信号の受信期間直後の未受信期間を推定する。送信制御部58aは、この推定した未受信期間の長さであるデフォルト時間間隔△T1と1フレーム目の画像信号のデータ量(すなわち体内画像P1のデータ量)とをもとに、1フレーム目の画像信号の受信期間直後の未受信期間内に1フレーム目の画像信号を無線送信可能な送信速度V1を算出する。
ここで、かかる1フレーム目の画像信号の受信期間直後の未受信期間は、上述したように、カプセル型内視鏡2が順次無線送信する画像信号のフレームレートの高速化に伴って短期間化する。送信制御部58aは、かかるフレームレートの高速化に伴って短期間化する受信装置54の未受信期間内に無線送信可能な画像信号の送信速度V1まで高速送信部55の送信速度を高速化する。かかる送信制御部58aは、1フレーム目の画像信号を高速送信部55に送出するとともに、このデフォルト時間間隔△T1の未受信期間内に1フレーム目の画像信号を送信速度V1で無線送信するように高速送信部55を制御する。この結果、送信制御部58aは、この短期間化した受信装置54の未受信期間内(すなわち1フレーム目の画像信号の受信期間直後の未受信期間内)に、この1フレーム目の画像信号を高速送信部55に無線送信させることができる。
かかる受信装置54によって未受信期間内に高速無線送信された1フレーム目の画像信号は、ビュワー7によって受信される。かかるビュワー7は、上述した実施の形態1と同様に、この1フレーム目の画像信号に基づいて被検体1の体内画像P1をリアルタイムに表示する。
一方、上述したカプセル型内視鏡2が2フレーム目の体内画像P2を撮像し、この体内画像P2を含む2フレーム目の画像信号を無線送信した場合、受信装置54は、このカプセル型内視鏡2から2フレーム目の画像信号を受信し、この受信した2フレーム目の画像信号を一時記憶する。かかる受信装置54は、この2フレーム目の画像信号の受信期間直後の未受信期間に応じて画像信号の送信速度を算出し、この未受信期間内に、この送信速度で2フレーム目の画像信号をビュワー7に無線送信する。
かかる受信装置54において、送信制御部58aは、上述した期間検出部11によって検出された1フレーム目の未受信期間情報とこの未受信期間情報の取得タイミングとをもとに、2フレーム目の画像信号の受信期間直後の未受信期間を推定する。送信制御部58aは、この推定した未受信期間の長さである時間間隔△T2と2フレーム目の画像信号のデータ量(すなわち体内画像P2のデータ量)とをもとに、2フレーム目の画像信号の受信期間直後の未受信期間内に2フレーム目の画像信号を無線送信可能な送信速度V2を算出する。
ここで、かかる2フレーム目の画像信号の受信期間直後の未受信期間は、上述したように、カプセル型内視鏡2が順次無線送信する画像信号のフレームレートの高速化に伴って短期間化する。送信制御部58aは、かかるフレームレートの高速化に伴って短期間化する受信装置54の未受信期間内に無線送信可能な画像信号の送信速度V2まで高速送信部55の送信速度を高速化する。かかる送信制御部58aは、2フレーム目の画像信号を高速送信部55に送出するとともに、この時間間隔△T2の未受信期間内に2フレーム目の画像信号を送信速度V2で無線送信するように高速送信部55を制御する。この結果、送信制御部58aは、この短期間化した受信装置54の未受信期間内(すなわち2フレーム目の画像信号の受信期間直後の未受信期間内)に、この2フレーム目の画像信号を高速送信部55に無線送信させることができる。
かかる受信装置54によって未受信期間内に高速無線送信された2フレーム目の画像信号は、ビュワー7によって受信される。かかるビュワー7は、上述した1フレーム目の画像信号の場合と同様に、この2フレーム目の画像信号に基づいて被検体1の体内画像P2をリアルタイムに表示する。
かかる送信制御部58aを有する受信装置54は、カプセル型内視鏡2から順次受信する3フレーム目以降の各画像信号についても上述した2フレーム目の画像信号の場合と同様に、未受信期間に応じて適宜高速化した送信速度に基づいて3フレーム目以降の各画像信号をビュワー7に順次無線送信する。一方、ビュワー7は、上述した2フレーム目の画像信号の場合と同様に、かかる受信装置54から受信した3フレーム目以降の体内画像P3,・・・,Pnを順次生成し、生成した各体内画像P3,・・・,Pnをリアルタイムに順次表示する。
以上、説明したように、本発明の実施の形態4では、上述した実施の形態1と同様の機能および構成を有し、さらに、カプセル型内視鏡等の体内画像取得装置からの画像信号を受信した受信期間直後の未受信期間に応じて画像信号の送信周波数の高周波化および変調方式(例えば多値変調方式等)の少なくとも一つを制御することによって、この画像信号の送信速度を高速化し、この高速化した送信速度に基づいて、この画像信号をこの未受信期間内に無線送信するように構成した。このため、体内画像取得装置が順次無線送信する画像信号のフレームレートの高速化に伴って体内画像取得装置からの画像信号の未受信期間が短期間化した場合であっても、画像信号内の体内画像のデータ量を縮小せずに(すなわち体内画像を劣化させずに)、かかる短期間化された未受信期間内に無線送信可能な送信速度まで画像信号の送信速度を高速化できる。この結果、上述した実施の形態1と同様の作用効果を享受するとともに、体内画像取得装置によるフレームレートの高速化に伴って短期間化された画像信号の未受信期間内に、画像信号内の体内画像を劣化させずに体内画像取得装置からの画像信号をリアルタイムに無線送信できる受信装置を実現することができる。
なお、本発明の実施の形態1〜4では、受信装置に挿着した携帯型記録媒体6に被検体1の体内画像群を蓄積していたが、これに限らず、ビュワー7に携帯型記録媒体6を着脱可能に挿着し、このビュワー7内の携帯型記録媒体6に被検体1の体内画像群を蓄積してもよいし、かかる携帯型記録媒体6を用いず、ビュワー7内にハードディスク等の記録媒体を設け、かかるビュワー7内の記録媒体に被検体1の体内画像群を蓄積してもよい。この場合、ビュワー7は、被検体1の各体内画像をリアルタイムに順次表示するリアルタイム表示装置として機能するとともに、カプセル型内視鏡2からの画像信号を受信する受信装置と画像表示装置5との間でデータの受け渡しを行う記録媒体としても機能する。
また、本発明の実施の形態2,3では、上述した限界データ量に縮小した画像信号を複数の未受信期間に分割して無線送信していたが、これに限らず、複数の未受信期間に分割して無線送信する画像信号の分割データ量は、上述した許容データ量に縮小した画像信号を複数に分割した分割データ量であってもよいし、縮小前の元のデータ量を有する画像信号を複数に分割した分割データ量であってもよい。
さらに、本発明の実施の形態2,3では、受信期間直後の未受信期間と次の未受信期間とに画像信号を2分割して無線送信した場合を例示したが、これに限らず、受信期間直後の未受信期間と、この未受信期間に後続する1以上の未受信期間とに複数分割して画像信号を無線送信してもよい。
また、本発明の実施の形態4では、受信期間直後の未受信期間に応じて高速化した送信速度に基づいて画像信号を無線送信していたが、これに限らず、受信期間直後の未受信期間に応じて画像信号の送信速度を高速化し、且つ、この画像信号のデータ量をこの未受信期間に応じて縮小してもよい。すなわち上述した実施の形態2,3と実施の形態4とを適宜組み合わせてもよい。この場合、上述した実施の形態4にかかる受信装置54は、実施の形態2において例示したデータ圧縮部35およびデータ量制御部38bを備え、あるいは実施の形態3において例示した画素間引き部45およびデータ量制御部48bを備えればよい。
さらに、本発明の実施の形態1〜4では、体内画像を撮像する撮像機能と体内画像を無線送信する無線送信機能とをカプセル型の筐体内部に備えたカプセル型内視鏡を体内画像取得装置の一例として挙げたが、これに限らず、本発明にかかる受信装置に対して画像信号を無線送信する体内画像取得装置は、体内画像を撮像する撮像機能と体内画像を被検体外部の受信装置に無線送信する無線送信機能とを備えたカプセル型医療装置であればよい。