JP3798771B2 - 無線通信装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、情報処理装置に接続して使用可能な無線通信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
(1)コンピュータなどの現在の情報処理装置は有線回線を介して情報通信を行う方式が主流である。情報処理装置の典型的な構成例を図50に示す。
【0003】
情報処理装置201は、その情報処理装置本体を有線回線または無線回線に接続する入出力インターフェース202と、情報通信装置201の制御を行う制御部203と、情報を記憶する記憶装置204と、情報処理を行う情報処理部205と、情報を出力する情報出力装置206と、情報を入力する情報入力装置207とを備えている。
【0004】
有線回線を介して情報通信を行う場合には、情報処理装置201の設置場所に対する制約条件が大きく、実用上は不都合が大きい。このため、最近では、情報処理装置201の情報を無線回線を介して伝送する方式が注目されてきた。
【0005】
この方式では、無線通信装置をあらかじめ情報処理装置201を製造する段階からその装置内に組込んで無線通信機能を備える方式と、情報処理装置201とは別の無線通信装置を情報処理装置本体と接続して無線通信を行う方式とがある。無線通信装置の典型的な構成例を図51に示す。
【0006】
無線通信装置211は、その装置を有線回線または無線回線に接続する情報入出力インターフェース装置212と、無線通信装置211の制御を行う制御部213と、情報を記憶する記憶装置214と、無線通信を行う無線通信部215と、情報を出力する情報出力装置216と、情報を入力する情報入力装置217と、電波で送信または受信するアンテナ218とを備えている。
【0007】
前者の場合には無線通信周波数や情報伝送速度が情報処理装置201を製造する段階に設定する必要があり、ある特定の無線通信システムにだけしか対応できない。このため、その無線通信システムのサービスが行われてない無線通信エリアなどでは使用することができない。また、無線通信を用いて情報の伝送を行わない状態でも常に無線通信装置211が内蔵されることになるので、情報通信装置201の体積が機能に比して大形になる。このような理由から、後者の方が主流になると考えられている。
【0008】
また、情報処理装置201の多くはPCMCIA(Personal Computer Memory Card International Association)基準に準拠したPC(Personal Computer)カードを接続するスロットを備えている。
【0009】
PCカードは情報を記憶する記憶装置や特定のプログラムを内蔵しており、情報処理装置201の機能を増設する目的で用いられている。PCMCIA基準に準拠したPCカード方式の無線通信装置211を用いる場合には、情報処理装置201との接続が容易であり国際基準となるPCMCIA規格に基づいているため、情報処理装置201の種類と無線通信装置211の種類に制約がない。このため、無線通信装置211の無線通信周波数や情報伝送速度が自由に選択でき、情報処理装置201の置かれた位置に置いてサービスされている無線通信システムを利用できる。よって、情報処理装置201の位置に対する制約が非常に小さくなる。この方式は汎用性が大きく、情報通信装置201と無線通信装置211とを接続して情報通信を無線回線を介して行う方式では、この方式が多く用いられると考えられている。
【0010】
しかしながら、このようなPCカード方式の無線通信装置211は情報処理装置201内で発生する無線通信周波数帯域内への不要輻射を考慮して無線設計されていない場合が多く、また、情報処理装置201は無線通信周波数帯域内への不要輻射を低減する設計がなされてない場合が多かった。
【0011】
このため、情報処理装置201内で発生する無線通信周波数帯域内への不要輻射が無線通信を行う際に妨害波として働くようになる。この様子を図52に示す。
【0012】
図52において、横軸は周波数であり、縦軸は電力レベルである。図中の破線の間の領域が無線通信周波数帯域であり、線スペクトラムは情報通信装置201からの不要輻射の電力レベルであり、波線は情報通信装置201の熱雑音に起因して発生する白色雑音の電力レベルである。
【0013】
これらのスペクトラムは全て雑音として機能し所望の無線通信を妨害することになる。このような電波環境においては、受信信号の電力レベルが小さいときには所望の無線通信品質、例えば信号対雑音比や誤り率などを満足できなくなり、無線通信が困難または不可能となることがある。
【0014】
(2)また、近年の半導体技術や実装技術の進歩に伴い、無線通信端末の小形化も進んでいる。デジタル伝送方式を用いる無線通信には携帯電話や、今後導入が予定されている簡易型携帯電話などがある。これらの無線通信端末では、音声伝送がサービスの中心となっているが、将来的にはデータ伝送に対する要求も高まってくると予測されている。一方、パソコンやワークステーション等の情報処理装置においては、モデムと無線装置を取り付けることなどにより、無線通信機能を付加させることが可能である。一般に無線LANと呼ばれるこのシステムは、現在普及しつつある携帯電話等の無線通信システムとは異なる独自のシステムである。また、将来的には情報処理装置に無線通信端末を直接接続することにより、経済的でより効率的なデータ伝送が可能になると期待される。この場合、情報処理装置に必要であったモデム、並びに専用の無線装置が不要となり、経済的に無線通信機能を付加することが可能となる。さらに、無線通信システムの広域なネットワーク利用が可能となり、周波数の有効利用ができる等の利点もある。
【0015】
(3)また、最近の情報処理装置においては、メインCPU、サブCPU、ROM、DRAM、VRAM、フロッピーディスクコントローラ、LCDコントローラ、キーボードコントローラなどの各種ユニットを駆動するための基準信号の周波数が、数MHz〜数十MHzと高くなってきた。これに伴って、情報処理装置内の基準信号発生器、各種IC、回路基板上の信号線やグランド線、フロッピーディスクドライブユニットやディスプレイと回路基板との接続に用いるフレキシブルケーブル、またディスプレイ自体からの基準信号および基準信号の周波数の整数倍の周波数の信号、すなわち基準信号の高周波信号の不要輻射が生じ、この不要輻射が情報処理装置の筐体の外部に漏れ、近接する他の情報処理端末や周辺の電子機器などへ干渉し、これらの周辺の機器が誤動作を起こすなど問題が指摘されている。
【0016】
これに対して、情報処理装置の筐体を金属で構成したり、筐体の内側に金属壁を設けたり、または導電性塗料などによって筐体にシールドし、回路基板のグランドと筐体の電位を等しくすることにより筐体からの不要輻射を抑圧したり、基準信号発生器や特定のICなどに金属性のキャップなどを被せることにより、発生源となる主な部品からの不要輻射を抑圧したり、回路基板上の信号線や回路基板と他の部品との接続ケーブルにEMIフィルタやフェライト・コアなどの、EMI対策部品を新たに追加するなどの対策を施すことによって、特に不要輻射を起こしやすい基準信号の高調波成分の不要輻射を抑圧し、結果的に情報処理装置からの不要輻射を抑圧してきたが、このような金属製のシールドを備えるとコストアップや端末の重量増加などの問題点があり、特に、小形な携帯形端末についてはその重量増加が大きな問題となっている。
【0017】
ところで、最近では、これら情報処理端装置内の情報を、携帯電話やページングシステムなどに代表されるような各種のパーソナル無線通信のシステムを介して、複数の情報処理端末相互間で送受信するシステムの検討が盛んに行われている。現在において実用化しているシステムとしては、携帯電話と情報処理装置を専用のコネクタを用いて接続し、情報処理装置のデータを携帯電話の無線通信システムを介して送受信するシステムがあるが、比較的形状の大きな携帯電話を情報処理装置に接続し無線通信を行うことは非常に不便であった。そこで、将来的な発展形態として、前述したような形態、すなわち、無線通信機能を情報処理装置内に設けたり、無線通信機能を持った小形の無線カードを情報処理装置のカードスロットに挿入することにより、無線通信によるデータの送受信を行うシステムが要求されている。
【0018】
しかし、この場合に問題となるのは、情報処理端末内部には、上述したように基準信号発生器、各種IC、回路基板上の信号線やグランド線、フロッピーディスクドライブやディスプレイと回路基板との接続に用いるフレキシブルケーブルなどからの不要輻射が生じていることである。
【0019】
不要輻射が混在する情報処理装置内に無線通信機能を設けた場合、その不要輻射は、無線部のアンテナや回路基板上の信号線などを介して無線回路に混入し、場合によっては無線通信ができなくなる可能性がある。
【0020】
特に、受信時に無線部が受信する電波のレベルは非常に小さいので、受信感度レベルよりも不要輻射レベルが大きくなり、受信できなくなるという問題点がある。
【0021】
これに対して、従来から行ってきた筐体へのシールドは全く効果はない。従って、回路基板上の基準信号発生器や特定のICなどを金属キャップなどによってシールドすることにより発生源となる部品からの不要輻射を抑圧するなどの対策が考えられるが、実際には、回路基板上の信号線やグランド線、フロッピーディスクドライブやデイスプレイと回路基板との接続に用いるフレキシブルケーブル、ディスプレイ自体などからの基準信号やその高調波成分の不要輻射が大きく、情報処理装置内でこれらの要素を個々にシールドを設けることは重量の増大やコスト高を招く。
【0022】
(4)また、近年、有線系のデータ伝送と、無線系のデータ伝送とを同時に1つの端末で行う多機能情報処理端末、OA機器等が開発されてきている。
【0023】
しかしながら、無線通信機能については、単独で切り離して持ち歩いて使用できる方が使い勝手が良い。従って、無線機能は端末に内蔵せずに、通常は携帯無線機として使用し、有線系のデータ端末、ワードプロセッサ、計算機等と接続するときは、ケーブルによって接続したり、差し込みスロットに挿入して使用する様な携帯が考えられる。この様な携帯で使用される無線端末としては携帯電話、コードレス電話、ページャなどが考えられ、近年の無線端末の小形化、薄形化、軽量化の技術開発により、この様な形態が可能になってきている。
【0024】
さて、この様に無線端末をOA機器、情報処理装置などに挿入もしくはケーブル接続によって使用する様な場合に問題となるのが、前述した情報処理装置が発生するノイズである。これについて、図53を参照して具体的に説明する。
【0025】
図53は、ワードプロセッサ、パソコンなどの小型情報処理装置2001のカードスロット2003にカード形の無線端末2002を挿入して無線機として使用している様子が示されている。この場合、情報処理装置2001の内部には、ROM、RAMなどの基準クロックとなるクロック発振器2004、信号を増幅するための増幅器2005などが通常幾つも内蔵されている。この発振器2004の出力もしくはスプリアス成分、高調波成分などが増幅器2005によって増幅され、無線端末2002に対する干渉波2006となる。また、情報処理装置2001内部の回路で発生する熱雑音が同様に増幅器2005で増幅され、無線端末に干渉を及ぼすことも考えられる。無線端末2002は、無線基地局から送信されて来る電波2007を受信しているが、この電波2007に情報処理装置2001から発生する干渉波2006が重畳すると、受信感度劣化を生じ通信品質が劣化する。
【0026】
図54(a)には干渉波がない場合の、無線端末2002側で受信される基地局からの所望信号6002と受信部の熱雑音6003が示されているが、実際には、図54(b)に示されているように、情報処理装置2001内部の発振器出力及びそのスプリアス信号6004、熱雑音6005などが干渉し、受信品質が劣化される。
【0027】
また、図53の無線端末2002から基地局に対して送信する電波2008についても、無線端末2002に干渉が及ぶと、送信信号のS/N、変調精度が劣化を生じ、やはり通信品質の劣化をもたらす。この状態を受信側の基地局で見てみると図55の様になる。
【0028】
すなわち、情報処理装置2001内蔵の無線端末2002で電波干渉がない場合(図55(a))には、基地局側で受信される端末側2002からの送信波は5001に示す様な純度の良いC/Nが保たれている。しかし、情報処理装置2001らの干渉を受けた場合(図55(b))には、本来基地局で受信されるべき電波5002以外にも、情報処理装置2001内部の発振器のスプリアス信号5003や熱雑音5004が搬送波5002と共に変調されて重畳され、基地局側での受信特性も著しく劣化することになる。この劣化原因の一例を図56で説明する。
【0029】
すなわち、図56において、情報処理装置内部に存在する発振器7002からの発振器信号はそのまま信号7005、もしくは発振器信号7003が増幅器7004によって増幅されて信号7006として、情報処理装置内に挿入された無線端末7001の送信部に混入し、それが所望信号7012と共に送信用のミキサ(周波数変換器)7007にて高周波信号に周波数変換されて増幅器7009、アンテナ7011から無線基地局に向けて送信されてしまうものである。
【0030】
これらの問題を解決するには、図53の無線端末2002と情報処理装置2001内部の発振器2004、増幅器2005とを情報処理装置2001内部のシールドによって分離することが考えられる。しかし、シールドによって完全に電波干渉が防げるわけではなく、さらに、シールド効果を上げれば上げるだけシールド部分が大きくなり、情報処理装置2001の寸法が大きくなると共に、シールド材料により情報処理装置2001の高価格化を招く結果となり、シールドのみにより改善を図ることは得策ではない。
【0031】
(5)また、小型情報処理装置は、データを共有化したりするためにネットワークに接続して用いることがある。この場合、大量のデータを自分の情報処理装置にではなく、他の所に残しておき、必要となったときにその一部を持ってくるなどの運用が可能となる。このため、情報処理装置などで大量のデータを扱う場合などにおいては、その情報処理装置をネットワークシステムに接続して使用することが好ましい。
【0032】
従来、このようなネットワークシステムとしてはLANや電話回線を用いた外部のデータベースが用いられており、図57に示すように、有線ケーブル703により情報処理装置701をホストコンピュータ702と接続していた。有線ケーブルとしては、同軸ケーブルや光ファイバーケーブルなどを使用される。
【0033】
しかし、最近の情報処理装置は小型化が進み、携帯可能に構成されており、その特徴である移動性を活用するためには、有線ケーブル703が妨げとなってしまう。
【0034】
上記の問題点を改善するために有線ケーブル702を用いる変わりに、無線により接続することが考えられる。この場合、適当な位置に基地局を配置することによって、どの位置においても回線接続することが可能となる。また、現在の情報処理装置701では無線部を持っていないため、通信のための無線部を外部に取り付けなければならない。図58に示すように、最近のパーソナルコンピュータや携帯情報端末などの情報処理装置などでは、回線接続のためのカードスロット805を持っており、ここにカード無線機802を差し込んで用いることが考えられる。しかし、このような無線による回線接続を行う場合には、前述したように、情報処理装置からでるノイズが通信の妨げとなる場合がある。
【0035】
これらの対策としては通信部分を別に作り、コンピュータや携帯情報端末などからできるだけ離しノイズの影響を受けにくい位置に無線部をおく方法が考えられる。また、カード無線機をコンピュータや携帯情報端末などに入れて用いる場合には、内部ノイズの影響を受けないようにアンテナ部分を外部に出すなどの対策が必要となる。しかし、アンテナ部分だけを外部に出した場合、そこだけが突起物となるために、外観を損ねたり、破損しやすくなる。このため、完全内蔵型で、ノイズの影響の受けにくいアンテナが望まれている。
【0036】
(6)また、最近では、ワープロ・パソコンなどの情報処理装置の拡張スロットに挿入して使用されるICカードが広く普及しているが、これらICカードとして、無線通信機能を持つ無線カードは、移動中でも通信できる、有線のようにケーブルで接続する必要がない、などの利点を持つため要求が高まっている。
【0037】
ところが、情報処理装置内部のメモリなどで用いられているクロック周波数およびその整数倍の周波数が、無線カード内の受信回路の受信フィルタの帯域内の周波数にあたった場合には、前述したように、クロックに起因する信号が受信回路に干渉を与え、受信障害が起こることがある。このため、無線カードでは実際上安定した受信を行うことは困難である。
【0038】
【発明が解決しようとする課題】
(5)で上述したように、従来では、通信するためのアンテナをコンピュータや携帯情報端末などからのノイズの影響を受けにくい位置に装備しなければならないという問題点があった。
【0039】
本発明は、情報処理装置からのノイズの影響を無線通信装置内の機構で除去することが可能な無線通信装置を提供することを目的とする。
【0040】
【課題を解決するための手段】
本発明は、情報処理装置に接続して使用可能な無線通信装置内に、複数のアンテナと、前記情報処理装置から発生されるノイズのレベル及び到来方向を検知するノイズ検知手段と、前記複数のアンテナそれぞれに対応して設けられ、前記複数のアンテナからのビームの成形を行うための複数の位相器と、前記複数のアンテナからのビームが所望のビームとなるような位相量を保存するメモリと、前記無線通信装置が単体で使用される場合には、前記メモリに保存された位相量に基づいて前記複数の位相器の位相量を調整することによって所望のビームを成形し、前記無線通信装置が前記情報処理装置に接続された場合には、前記ノイズ検知手段によって検知されるノイズレベル及びノイズの到来方向に基づいて前記複数の位相器の位相量を調整することによってビームを成形して、当該ノイズの到来方向にヌル点を形成する制御手段とを具備したものである。
【0042】
【発明の実施の形態】
以下、(1)〜(6)に分けて説明する。(5)が本発明の実施形態の説明であるが、以下では、便宜的に(1)〜(6)をそれぞれ第1発明〜第6発明と称することとする。
【0043】
(1)図1は本第1発明の第1の実施例を示すブロック図である。まず、図1を用いて本発明の第1実施例の動作原理を説明する。
【0044】
携帯型パーソナルコンピュータや携帯型情報端末などの情報処理装置101は、その情報処理装置101の制御を行う制御部105と、情報処理を行う情報処理部104を備えている。情報処理装置101に接続して使用されるPCカードなどからなる無線通信装置102は、無線通信を行う無線通信部107と、無線通信装置102の制御を行う制御部106と、電波を送信または受信するアンテナ108を備えている。情報処理装置101と無線通信装置102とは信号伝送部103を介して接続される。信号伝送部103は、例えばパーソナルコンピュータのPCカードスロット内に設けられたコネクタの信号伝送ラインであり、情報処理装置101の制御部105と無線通信装置102の制御部106とを接続する。
【0045】
情報処理装置101と無線通信装置102とを接続しない状態では、情報処理装置101は通常通りの情報処理機能を有しており、また、無線通信装置102も無線通信機能を有している。情報処理装置101と無線通信装置102とを接続した状態では、情報処理装置101から無線通信装置102には、無線通信部107を制御する信号と、情報処理装置101内の情報信号とを送ることが可能となる。また、無線通信装置102から情報処理装置101には、情報処理部104を制御する信号と、無線通信装置102内の情報信号とを送ることが可能となる。
【0046】
情報処理装置101の情報処理部104は、無線通信装置102からの制御信号によりその動作、例えば、情報処理部104の動作停止や動作速度の増減などが制御される。また、情報処理装置101の情報信号を無線通信装置102に伝送することにより、情報処理装置101内の情報信号を無線にて外部と通信することが可能となる。
【0047】
無線通信装置102の無線通信部107は、情報処理装置101からの制御信号によりその動作、例えば、無線通信部107の動作停止や動作速度の増減などが制御される。また、無線通信装置102の情報信号を情報処理装置101に伝送することにより、無線通信装置102がアンテナ108で受信した信号を情報処理装置101に送ることが可能となり、加えて、無線通信装置102の制御部106では情報信号の信号処理速度が不足する場合には、信号処理速度が無線通信装置102の制御部106よりも速い情報処理装置101の制御部105で情報信号の信号処理を行うことが可能となり、例えば、データ伝送などの際の符号化などを容易に行うことができる。
【0048】
また、図2に示すように、情報処理装置101の制御部105と無線通信装置102の無線通信部107とを信号伝送部103を介して接続する構成としてもよく、この場合にも本発明の第1実施例の本質を何等損なうことはない。さらに、図3に示すように、情報処理装置101の情報処理104と無線通信装置102の制御部106とを信号伝送部103を介して接続する構成としてもよく、この場合にも本発明の第1実施例の本質を何等損なうことはない。
【0049】
図4は本発明の第2の実施例を示すブロック図である。図4を用いて本発明の第2実施例の動作原理を説明する。
【0050】
情報処理装置101は、情報処理装置101の制御を行うの制御部105と、情報処理を行う情報処理部104と、クロック信号を発生するのクロック信号発生装置109を備えている。無線通信装置102は、本発明の第1実施例と同じ構成である。
【0051】
情報処理装置101と無線通信装置102とは信号伝送部103を介して接続される。信号伝送部103は情報処理装置101の制御部105と無線通信装置102の制御部106とに接続されている。情報処理装置101と無線通信装置102とを接続しない状態の動作原理は本発明の第1実施例と同じである。情報処理装置101と無線通信装置102とを接続した状態では、情報処理装置101から無線通信装置102には、無線通信部107を制御する信号と、情報処理装置101内の情報信号とを送ることが可能となる。また、無線通信装置102から情報処理装置101には、クロック信号発生装置109の制御を行う信号と、無線通信装置102内の情報信号とを送ることが可能となる。
【0052】
情報処理装置101のクロック信号発生装置109は、無線通信装置102からの制御信号によりその動作、例えば、クロック信号発生装置109のクロック発生動作の停止や、クロック発生動作の動作速度の増減などを制御される。情報処理装置101内の情報信号を無線通信装置102に伝送する場合の動作原理や、無線通信装置102の無線通信部107に制御信号を伝送する場合の動作原理、および無線通信装置102内の情報信号を情報処理装置101に伝送する場合の動作原理は本発明の第1実施例と同じである。
【0053】
また、図5に示すように、情報処理装置101の制御部105と無線通信装置102の無線通信部107とを信号伝送部103を介して接続する構成としてもよく、この場合にも本発明の第2実施例の本質を何等損なうことはない。さらに、図6に示すように、情報処理装置101の情報処理部104と無線通信装置102の制御部106とを信号伝送部103を介して接続する構成としてもよく、この場合にも本発明の第2実施例の本質を何等損なうことはない。
【0054】
図7は本発明の第3の実施例を示すブロック図である。図7を用いて本発明の第3実施例の動作原理を説明する。
【0055】
情報処理装置101は、情報処理装置101の制御を行うの制御部105と、第1番目の情報処理機能ブロック110から第m番目の情報処理機能ブロック111までのm個の情報処理機能ブロックを備えている。ここで、mは1以上の整数とする。無線通信装置102は、本発明の第1実施例と同じ構成である。
【0056】
情報処理装置101と無線通信装置102とは信号伝送部103を介して接続される。信号伝送部103は情報処理装置101の制御部105と無線通信装置102の制御部106とに接続されている。情報処理装置101と無線通信装置102とを接続しない状態の動作は本発明の第1実施例と同じである。情報処理装置101と無線通信装置102とを接続した状態では、情報処理装置101から無線通信装置102には、無線通信部107を制御する信号と情報処理装置101内の情報信号とを送ることが可能となる。また、無線通信装置102から情報処理装置101には、第1番目の情報処理機能ブロック110から第m番目の情報処理機能ブロック111までの任意の1以上の情報処理機能ブロックの制御を行う信号と、無線通信装置102内の情報信号を送ることが可能となる。
【0057】
情報処理装置101の第1番目の情報処理機能ブロック110から第m番目の情報処理機能ブロック111の任意の情報処理機能ブロックは、無線通信装置102からの制御信号によりその動作、例えば、動作停止や動作速度の増減などが制御される。情報処理装置101内の情報信号を無線通信装置102に伝送する場合の動作原理や、無線通信装置102の無線通信部107に制御信号を伝送する場合の動作原理、および無線通信装置102内の情報信号を情報処理装置101に伝送する場合の動作原理は本発明の第1実施例と同じである。
【0058】
また、図8に示すように、情報処理装置101の制御部105と無線通信装置102の無線通信部107とを信号伝送部103を介して接続する構成としてもよく、この場合にも本発明の第3実施例の本質を何等損なうことはない。さらに、図9に示すように、情報処理装置101の各情報処理機能ブロックと無線通信装置102の制御部106とを信号伝送部103を介して接続する構成としてもよく、この場合にも本発明の第3実施例の本質を何等損なうことはない。
【0059】
図10〜図12は本発明の第1の動作制御を示すタイムチャートである。図10〜図12のタイミングチャートは、情報処理装置101と無線通信装置102の構成が図1から図3の場合に適用できる。
【0060】
図10〜図12において、横軸は時間であり、縦軸は各部の動作状態を表している。まず、無線通信装置102の無線通信部107は時刻t1 で動作を開始し、時刻t2 で動作を終了する。時刻t3 では再びを動作を開始する。時刻t1 から時刻t2 まで期間(以下、期間Aと記す)では無線通信装置102は無線通信機能を有する。時刻t2 から時刻t3 までの期間(以下、期間Bと記す)では無線通信装置102の無線通信部107は無線通信機能を有さない。情報処理装置101の制御部104、または、情報処理部105は情報処理装置101が通常の状態で動作する場合の動作速度の((A+B)/B)倍の動作速度で動作する機能を有している。情報処理装置101の制御部104と情報処理部105のいずれか一方、またはこの両方の部は期間Aでは動作を停止し、期間Bでは動作する。この動作原理では期間Bで情報処理装置101の制御部104、または、情報処理部105、または、この両方の部を通常の動作速度で動作させた場合には、情報処理装置101単体で情報処理するよりも(B/(A+B))倍だけ情報処理速度が小さくなるため、情報処理装置101の制御部104、または、情報処理部105、または、この両方の部を期間Bでは((A+B)/B)倍で動作させることにより、情報処理装置101において無線通信を行わない場合の情報処理速度を損なうことなく、無線通信を行うことが可能となる。
【0061】
図13は本発明の第2の動作制御を示すタイムチャートである。このタイミングチャートは、情報処理装置101と無線通信装置102の構成が図4から図6の場合に適用できる。
【0062】
図13において、横軸は時間であり、縦軸は各部の動作状態を表している。まず、無線通信装置102の無線通信部107の動作原理は図10と同じである。情報処理装置101のクロック信号発生装置109は情報処理装置101が通常の状態で動作する動作速度の((A+B)/B)倍の動作速度で動作する機能を有している。情報処理装置101のクロック信号発生装置109は期間Aでは動作を停止し、期間Bでは動作する。この動作原理では期間Bで情報処理装置101のクロック信号発生装置109を通常の動作速度で動作させた場合には、情報処理装置101単体で情報処理するよりも(B/(A+B))倍だけ情報処理速度が小さくなるため、情報処理装置101のクロック信号発生装置109を期間Bでは((A+B)/B)倍で動作させることにより、情報処理装置101において無線通信を行わない場合の情報処理速度を損なうことなく、無線通信を行うことが可能となる。
【0063】
図14は本発明の第3の動作制御を示すタイムチャートである。このタイミングチャートは、情報処理装置101と無線通信装置102の構成が図7から図9の場合に適用できる。
【0064】
図14において、横軸は時間であり、縦軸は各部の動作状態を表している。無線通信装置102の無線通信部107の動作原理は図10と同じである。情報処理装置101の第1番目の情報処理機能ブロック110から第m番目の情報処理機能ブロック111は情報処理装置101が通常の状態で動作する動作速度の((A+B)/B)倍の動作速度で動作する機能を有している。情報処理装置101の第1番目の情報処理機能ブロック110から第m番目の情報処理機能ブロック111までのm個の情報処理機能ブロックの中の任意の複数の情報処理機能ブロックは期間Aでは動作を停止し、期間Bでは動作する。この動作原理では期間Bで情報処理装置101の第1番目の情報処理機能ブロック110から第m番目の情報処理機能ブロック111までのm個の情報処理機能ブロックの中の任意の複数の情報処理機能ブロックを通常の動作速度で動作させた場合には、情報処理装置101単体で情報処理するよりも(B/(A+B))倍だけ情報処理速度が小さくなるため、情報処理装置101の第1番目の情報処理機能ブロック110から第m番目の情報処理機能ブロック111までのm個の情報処理機能ブロックの中の任意の複数の情報処理機能ブロックを期間Bでは((A+B)/B)倍で動作させることにより、情報処理装置101において無線通信を行わない場合の処理速度を損なうことなく、無線通信が可能となる。
【0065】
図15は本発明の第4実施例を示すブロック図であり、また図17はその動作制御を示すタイミングチャートである。図17の横軸は時間であり、縦軸は各部の動作状態を表している。これらの図を用いて本発明の第4の実施例の動作原理を説明する。
【0066】
情報処理装置101の構成は本発明の第1実施例と同じである。無線通信装置102は無線通信装置102の制御を行うの制御部106と、無線通信を行う無線通信部107と、電波の送信または受信を行うアンテナ108と、情報を記憶する記憶装置113を備えている。情報処理装置101と無線通信装置102とは信号伝送部103を介して接続されている。
【0067】
まず、時刻t1 から時刻t2 (t2 >t1 )の間(以下、期間T1 と記す)では無線通信装置102と図示していない無線通信の相手側だけが動作しており情報処理装置101を構成する全ての機能ブロックは動作していない。この期間T1 において、無線通信を行う無線通信装置102と図示していない無線通信の相手側の双方が予めデータ系列を認識している基準信号パターンを用いて無線通信を行い、この受信信号パターンを無線通信装置102の記憶装置113にリファレンス受信信号パターンとして記憶する。次に、時刻t3 から時刻t4 (t4 >t3 )の間(以下、期間T2 と記す)では無線通信装置102と図示していない無線通信の相手側と情報処理装置101の第1番目の情報処理機能ブロックが動作している。この期間T2 において、無線通信を行う無線通信装置102と図示していない無線通信の相手側の双方が予めデータ系列を認識している基準信号パターンを用いて無線通信を行い、この受信信号パターンと先に無線通信装置102の記憶装置113に記憶しておいたリファレンス受信信号パターンとの比較を行い、動作している情報処理機能ブロックが、所望の無線通信品質、例えば誤り率や信号対雑音比などを満足するかどうかを判定する。情報処理機能ブロックが動作している場合に所望の無線通信品質を満足するかどうかの判定結果を無線通信装置102の記憶装置113に記憶しておく。このように、順次、情報処理装置101の各情報処理機能ブロックを動作させ、上記判定手順を各情報処理機能ブロックに対して行う。最後に、時刻t2m+1から時刻t2m+2(t2m+2>t2m+1)の間(以下、期間Tm と記す)では無線通信装置102と無線通信の相手側と情報処理装置101の第m番目の情報処理機能ブロック111が動作しており、この期間Tm において上記判定手順を行う。以上の手順を行うことにより、全ての情報処理機能ブロックに対してそれが動作する場合に所望の無線通信品質を満足できるかどうかの判定結果が無線通信装置102の記憶装置113に記憶される。
【0068】
また、図17のタイムチャートの代りに図18のタイムチャートを利用してもよく、この場合にも本発明の第4の実施例の本質を何等損なうことはない。この場合の動作原理を説明する。図18の横軸は時間であり、縦軸は各部の動作状態を表している。
【0069】
まず、時刻t1 から時刻t2 (t2 >t1 )の間(以下、期間T1 と記す)の動作原理は図17の場合と同じである。次に、時刻t3 から時刻t4 (t4 >t3 )の間(以下、期間T2 と記す)では無線通信装置102と図示していない無線通信の相手側と情報処理装置101の任意の複数の情報処機能ブロックが動作している。この期間T2 において、無線通信を行う無線通信装置102と図示していない無線通信の相手側の双方が予めデータ系列を認識している基準信号パターンを用いて無線通信を行い、この受信信号パターンと先に無線通信装置102の記憶装置113に記憶しておいたリファレンス受信信号パターンとの比較を行い、動作している情報処理機能ブロックが、所望の無線通信品質、例えば誤り率や信号対雑音比などを満足するかどうかを判定する。情報処理機能ブロックが動作している場合に所望の無線通信品質を満足するかどうかの判定結果を無線通信装置102の記憶装置113に記憶しておく。但し、情報処理装置101の任意の複数の情報処理機能ブロックは同じタイミングでは動作しない。例えば、時刻t3 から時刻t31(t3 <t31<t4 )の間では情報処理装置101の第1番目の情報処理機能ブロックだけが動作し、時刻t31から時刻t32(t31<t32<t4 )の間では情報処理装置101の第2番目の情報処理機能ブロックだけが動作し、時刻t32から時刻t4 の間では情報処理装置101の第3番目の情報処理機能ブロックだけが動作する。各情報処理機能ブロックが動作する場合に無線通信品質を満足するかどうかを判定するのに必要な時間が各情報処理機能ブロックによって異なる場合が多いため、このような方法を用いることで情報処理装置101の各情報処理機能ブロックが動作する場合に無線通話品質を満足するかどうかを判定するのに必要な時間を短縮することが可能となる。このように、順次、情報処理装置101の情報処理機能ブロックを動作させ、最後に、時刻t2l+1から時刻t2l+2(t2l+2>t2l+1)の間(以下、期間Tl と記す)(但し、lは1以上m以下の整数)においても上記判定手順を行う。以上の手順を行うことにより、全ての情報処理機能ブロックに対して各情報処理機能ブロックが動作する場合に所望の無線通信品質を満足するかどうかの判定結果を無線通信装置102の記憶装置113に記憶できる。また、情報処理装置101、および、無線通信装置102の構成は、図16に示すように、情報処理装置101は情報処理装置101を制御する制御部105と、情報処理を行う情報処理機能ブロック104と、情報を記憶する記憶装置112を備える構成としてもよく、この場合にも判定結果を記憶装置112に記憶することができるので、本発明の本質を何等損なうことはない。さらに、情報処理装置101、および、無線通信装置102の構成を図2から図9に示す構成で情報処理装置101に情報を記憶する記憶装置112を追加する構成、または、無線通信装置102に情報を記憶する記憶装置113を追加する構成としてもよく、この場合にも本発明の本質を何等損なうことはない。
【0070】
図19は本発明の他の動作制御処理を示すフローチャートである。このフローチャートは、情報通信装置101、および、無線通信装置102の構成は図15、および、図16、および、図2から図9に示す構成で情報処理装置101に情報を記憶する記憶装置112を追加する構成、または、無線通信装置102に情報を記憶する記憶装置113を追加する構成の場合に適用できる。
【0071】
まず、情報処理装置101の動作を停止状態にし、無線通信装置102と図示していない無線通信の相手側、例えば、無線通信システムの基地局などとの間で、データ系列を予め無線通信の双方で認識している基準信号パターンを用いて無線通信を行い、無線通信装置102の置かれた電波環境における受信信号の受信電力レベルや無線通信品質、例えば誤り率や信号対雑音比などを試験し、これを無線通信装置102の記憶装置113にリファレンス受信信号パターンとして記憶する(ステップA1〜A3)。
【0072】
次に、情報処理装置101の第1番目の情報処理機能ブロックを動作させ上記の基準信号パターンを用いて無線通信装置102と図示していない無線通信の相手側との間で無線通信を行い、このときの受信信号パターンと無線通信装置102の記憶装置113に記憶しておいたリファレンス受信信号パターンとを比較する(ステップA4〜A7)。そして、記憶装置113に受信レベルと判定結果を記憶する(ステップA8)。例えば、比較した結果、所望の無線通信品質、例えば誤り率や信号対雑音比などを満足しない場合には、無線通信装置102で無線通信を行う際には情報処理装置101内のこの情報処理機能ブロックに対して動作の停止を命ずる制御信号を生成し、無線通信装置102の記憶装置113に記憶する。
【0073】
この手順を情報処理装置101内の全ての情報処理機能ブロックに対して行う(ステップA9,A10)。次に、無線通信装置102に対して図示しない無線通信の相手側の送信電力レベルなどを変化させ、無線通信装置102に対して異なる受信電力レベルとなる電波環境とし、上記の基準信号パターンを用いて無線通信を行い上記と同じ手順を繰り返す(ステップA11,A12)。この方法としては、例えば、本発明の図17や図18の方法などがある。
【0074】
このように予め定めた全ての受信電力レベルに対して、無線通信を行う場合に所望の無線通信品質、例えば誤り率や信号対雑音比などを満足できない情報処理機能ブロックを無線通信装置102の記憶装置113に記憶しておく。無線通信装置102の記憶装置113に記憶される情報としては、例えば図20に示すようなものなどがある。
【0075】
異なる電波環境、例えば無線通信装置102の位置が変化した場合などには、上記の手順を繰り返し、予め定めた全ての受信電力レベルに対して、無線通信を行う場合に所望の無線通信品質、例えば誤り率や信号対雑音比などを満足できない情報処理機能ブロックを無線通信装置102の記憶装置113に記憶しておく。電波環境の変化、例えば無線通信装置102の位置が変化したなどをモニターする手段としては、例えば、一定の時間間隔で上記の基準信号パターンを用いて図示しない無線通信の相手側との間で無線通信を行う方法や無線通信装置102からリクエストしたときに上記手順を行う方法や図示していない無線通信の相手側からリクエストしたときに上記手順を行う方法などがある。
【0076】
図21は本発明の第5実施例を示すブロック図であり、図23はそれに適用される動作制御処理を示すフローチャートである。これらの図を用いて本発明の第5の実施例について説明する。
【0077】
情報処理装置101は、情報処理を行う情報処理部104と、情報処理装置101の制御を行う制御部105と、情報を出力する情報出力装置114と、情報を入力する情報入力装置115を備えている。無線通信装置102は本発明の第1実施例と同じ構成である。
【0078】
まず、情報処理装置101の情報出力装置114、例えばディスプレイなどに出力されている情報処理装置101の機能を情報処理装置101の情報入力装置115、例えばキーボードやマウスなどを用いて選択する(ステップA21)。情報処理装置101の制御部105は情報処理装置101の情報入力装置115から入力された情報に基づき情報処理装置101の情報処理部104の機能を所望の情報処理機能、例えばパーソナルコンピュータやワードプロセッサとなるように制御する。次に、必要に応じて、情報処理装置101の情報出力装置114、例えばディスプレイなどに出力されている無線通信装置102の機能を情報処理装置101の情報入力装置115、例えばキーボードやマウスなどを用いて選択する(ステップA22,A23)。情報処理装置101の制御部105は情報処理装置101の情報入力装置115から入力された情報に基づき信号伝送部103と無線通信装置102の制御部106を介して無線通信装置102の無線通信部107の機能を所望の無線通信機能、例えばディジタル携帯電話やディジタルコードレス電話となるように制御する。上記手順を用いて情報処理装置101の情報処理機能と無線通信装置102の無線通信機能を選択した後に、例えば図19と図20に示す方法などで所望の無線通信品質、例えば誤り率や信号対雑音比などを満足するために無線通信を行う際に動作させる情報処理部と動作を停止する情報処理部とを判定する(ステップA24)。上記の方法によりソフトウェア的に情報処理装置101の各情報処理機能ブロックの動作を制御する(ステップA25,A26)。
【0079】
また、情報処理装置101と無線通信装置102の構成が図22に示すように情報処理装置101は本発明の第1実施例と同じ構成で、無線通信装置102は無線通信装置102の制御を行う制御部106と、無線通信を行う無線通信部107と、電波の送信または受信を行うのアンテナ108と、情報を出力する情報出力装置117と情報を入力する情報入力装置116を備える構成としてもよく、この場合にも本発明の第5の実施例の本質を何等損なうことはない。さらに、情報処理装置101と無線通信装置102の構成が図2から図9、および図16と図17の構成で、情報処理装置101は情報出力装置114と情報入力装置115、または、無線通信装置102は情報出力装置117と情報入力装置116を加える構成としてもよく、この場合にも本発明の第5の実施例の本質を何等損なうことはない。この場合には上記の情報処理装置101と無線通信装置102の機能を選択する手順において、情報処理装置101の情報出力装置114と情報入力装置115と制御部105の代りに無線通信装置102の情報出力装置117と情報入力装置116と制御部106を用いる方法となり、無線通信装置102の制御部106が情報処理装置101の情報処理部104の機能と無線通信装置102の無線通信部107の機能を制御する構成となる。
【0080】
また、図24のフローチャートで示す手順(ステップA31〜A36)のように、無線通信装置102の機能を先に選択し、情報処理装置101の機能を後に選択してもよく、この場合にも本発明の第5の実施例の本質を何等損なうことはない。
【0081】
図15と図16を用いて本発明の第6の実施例の動作原理を説明する。
【0082】
無線通信装置102の制御部106は無線通信装置102の動作状態、例えば、受信状態、送信状態、アイドル状態などを信号伝送部103を介して、情報処理装置101に通報する機能を有している。
【0083】
情報処理装置101はこの通報に基づき、情報処理部104の各情報処理機能ブロックの動作を制御、例えば動作停止や動作速度の増減などを行う。情報処理装置101内の各情報処理機能ブロックを所望の無線通信品質、例えば誤り率や信号対雑音比などを満足する動作状態とする方法としては、例えば図19と図20に示すなどがある。また、情報処理装置101と無線通信装置102の構成がそれぞれ図1から図9と図1から図9の構成で情報処理装置101は情報を記憶する記憶装置112または無線通信装置102は情報を記憶する記憶装置113を加える構成としてもよく、この場合にも本発明の第6実施例の本質を何等損なうことはない。
【0084】
以上のように、第1の発明によれば、情報処理装置101と例えばPCカード方式の無線通信装置102とを接続して無線回線を介して情報通信を行う場合に、無線通信周波数帯域内への情報処理装置101の不要輻射の影響を回避することができ、所望の無線通信品質、例えば信号対雑音比や誤り率などを満足して情報通信を行うことができる。
【0085】
また、情報処理装置101と無線通信装置102とを接続して無線回線を介して情報通信を行うことにより、従来の有線回線を介して情報通信を行う場合と比較して情報処理装置101の位置の制約が非常に小さくなる。
【0086】
また、情報処理装置101と例えばPCカード方式の無線通信装置102との接続は国際基準であるPCMCIA規格に基づいているため、情報処理装置101の種類と無線通信装置102の種類に対する制約がなく、無線通信装置102の無線通信周波数や情報伝送速度が自由に選択でき、情報処理装置102の置かれた位置に置いてサービスされている無線通信システムを利用できるため、情報処理装置102の位置に対する制約が非常に小さく、汎用性が飛躍的に大きくなる。
【0087】
(2)次に、第2発明の第1の実施例として、情報処理装置における処理抑制を実行するための制御手順について説明する。
【0088】
この実施例では、無線通信装置が本来受信すべき所望信号の受信電界強度と、情報処理装置から発生される干渉波の電界強度とから、良好な通信特性の確保に問題となる情報処理装置の処理のみを制御対象とする。すなわち、情報処理装置の処理に応じて発生する干渉波の電界強度は異なる。図30に干渉波の周波数スペクトラムを示す。情報処理装置内の電波環境の変動を無線通信装置のアンテナで受信したとき、図示した2種類の干渉波が観察される。すなわち、白色性雑音400とCW401である。信号の電界強度は与えられた周波数帯域内の瞬時レベルの積分値で表すことができる。干渉波の電界強度をNとすると、Nは情報処理装置内の処理内容によって異なる。ここで処理とは、例えば、DRAMのリフレッシュ動作やアクセスシーケンス、並びにキーボード読み込みシーケンス等、通常の情報処理動作のことを指す。
【0089】
無線通話品質などの劣化を引き起こす干渉波電界強度は、所望信号の受信電界強度との比で決めることができる。以下、図31を用いてこれを説明する。図31において所望信号411及び413の電界強度をS[dB μ]とし、干渉波412,414の電界強度をN[dB μ]とする。S及びNは周波数faからfbまでの、瞬時電界強度の積分値である。一般に無線通信装置は電界強度の比(すなわちS/N)がある一定値以上でないと受信誤り率特性が劣化する。例えば、データ伝送に要求される伝送品質として誤り率1×10-3を達成する所要Eb/N0値は、QPSK−同期検波の場合はEb/N0=10dBである。したがって、同システムにおいてチャネル選択フィルタに整合フィルタを用いた無線通信装置では、S/N≧13dBであることが良好な通信特性の確保に必要である。
【0090】
この第2発明では、無線通信装置に入力する所望信号の電界強度情報と、干渉波の電界強度情報とから無線通信装置のS/N劣化を算出し、算出したS/N値が所定値以下である場合、該当する処理操作を非実行とする。すなわち、第2発明によれば、図31(a)のように干渉波に対し所望信号の電界強度が十分大きい場合は、干渉波がある場合でも良好な伝送品質を保つことが可能であるため、干渉波412を発生させる処理に対し、実行可能であると判定する。一方、図31(b)に示すように、干渉波の電界強度がおおきい場合には、干渉波414を発生させる処理に対し、実行不可であるとする。
【0091】
図25に、第2発明に使用される基本的な制御手順のフローチャートを示す。
【0092】
ここでは、干渉波の電界強度情報を記憶する記憶回路を用意する。干渉波はパーソナルコンピュータなどの情報処理装置における処理実行に起因して発生し、その電界強度は実行される処理によって異なる。したがって、記憶回路がRAM,ROMで構成される場合、処理ごとに異なるアドレスを持つのが良い。以下、本実施例の手順について説明する。
【0093】
記憶回路に保持されたデータは必要に応じて読み出し、書換え、消去が可能であるが、本実施例では読み出しの例について述べる。
【0094】
はじめに、記憶回路から読み出すデータのアドレス(i)を指定し、所望のデータ(ここでは、干渉波の電界強度情報)を読み出す(ステップB10)。つぎに、読み出された干渉波の電界強度(Ni[dB])と予め検出された所望信号の受信電界強度(S[dB])との差分値(S−Ni)をとり、差分値と無線通信装置の設計とシステム側より決定される一定値xとの比較を行う(ステップS12)。算出された差分値が一定値より大きい場合には、所望信号の電界強度が十分大きいとみなし、所望信号受信時における処理iの実行は可能であると判定する(ステップB13)。一方、算出された差分値が一定値より小さい場合には、処理iの実行による受信品質の劣化が予測されるとし、所望信号受信時における処理iの実行は不可と判定する(ステップB14)。
【0095】
ここで実行不可と判定された処理アドレス(i)は実行不可な処理情報として、別の記憶回路に保持する(ステップB15)。
【0096】
最後に、現在の処理アドレス(i)とアドレス数(k)との値を比較し(ステップB16)、不一致の場合にはアドレス繰上げ(i=i+1)し(ステップB11)、新規データを用い再度本実施例の手順に従って処理する。
【0097】
一方、現在の処理アドレス(i)とアドレス数(k)とが一致していたら、終了する。
【0098】
一連の処理が終了したとき、記憶回路には所望信号受信時に同時に実行されてはならない処理の種類が記憶されている。これらの処理情報を、PCカードなどから構成される無線通信端装置から情報処理装置へ知らせることにより、情報処理装置内において該当する処理の抑制が可能となる。
【0099】
次に、図26を参照して、図25に示す制御手順を実行するために必要な無線通信装置と情報処理装置の接続部の構成について説明する。
【0100】
本構成例では所望信号の電界強度検出を無線通信装置が行い、干渉波の電界強度は情報処理装置が転送する場合で述べる。
【0101】
アンテナで受信された無線信号の受信信号からは帯域制限フィルタ(バンドパスフィルタ)220によって所望帯域内の信号が取り出される。そして、帯域制限フィルタの後段に取り付けられた受信電界強度検出回路221の積分操作により、帯域内信号の振幅成分が検出され、それがADC(A−Dコンバータ)201でデジタル化された後、RAM、レジスタ等で構成された記憶回路222に保持される。このようにして受信電界強度情報を記憶回路22に保持しておくことにより、無線通信装置内に搭載されているクロック227により必要な場合に読み出すことができる。
【0102】
一方、干渉波の電界強度情報は情報処理装置の無線通信端末接続部229から出力され、無線通信装置の情報処理接続部128を通じて無線通信装置へ入力される。ここで、情報処理接続部228は双方向バッファ、アドレスデコーダ、ラッチ等から構成できる。情報処理接続部228を通過した干渉波の電界強度情報は、処理アドレス(i)とデータ(Ni)とからそれぞれ構成されるk個のデータ系列である。これらは処理開始以前に記憶回路223内に書き込まれ、必要に応じてクロック227並びにCPU224が制御するアドレス読み出し指令に従って順次CPU224内に取り込まれる。
【0103】
CPU224は受信した所望波の電界強度情報と干渉波の電界強度情報とを取り込み、図25で説明した手順に従い、比較、判定操作を行う。CPU224内での判定の結果、実行不可であると判定した処理については、その処理アドレスに対し、アドレス、処理データを再作成し、CPU内部クロックにより記憶回路225に転送されてそこに記憶される。全てのデータ系列に対し判定が終了した後、CPU24からの制御により読み出しクロック226を起動し、記憶回路25内に保持した実行処理群を、接続部228,229を通じ、無線通信装置から情報処理装置へ転送する。
【0104】
本実施例において、CPU224はDSPを用いての構成も可能である。また、記憶回路223と225は説明上2つに分けて記したが、実現上は共有しても良い。
【0105】
本構成例では所望信号の電界強度の検出を無線通信装置が行い、干渉波の電界強度情報は情報処理装置が転送する場合について説明したが、無線通信回線の変動が緩慢であり、さらにTDDを用いる場合には、所望信号の電界強度検出を基地局が行うことも可能である。この場合は、基地局から送信される通常信号の一部として電界強度情報を含めるのがよい。
【0106】
また、無線通信装置自体で干渉波の電界強度を検出する手法も考えられる。これは、別の実施例にて説明する。
【0107】
次に、図27のタイミングチャートを参照して、所望波の電界強度情報と干渉波の電界強度情報の読み出し動作を説明する。
【0108】
図27では、所望信号の電界強度情報(S)並びに干渉波の電界強度情報は330,331として記されている。
【0109】
干渉波の電界強度情報331は読み出しクロック332のエッジのタイミングで読み出しが可能である。クロック332のクロック周波数の一周期の区間内で、1つの手順が終了する。この例では、処理k+1,k+2,k+4が実行不可であると判定されている。この場合、図26のCPU224(またはDSP)により、書き込みイネーブル信号333、再作成されたアドレス信号334、クロック338、書き込みデータ339が記憶回路225に入力される。
【0110】
記憶回路225がRAMで構成される場合、記憶されたデータはクロック336に同期して読み出しアドレス335を入力することにより、337のように読み出される。
【0111】
次に、図28のタイミングチャートを参照して、実行不可と判定された場合の無線通信装置並びに情報処理装置の動作を説明する。
【0112】
ここでは、無線通信装置はTDMAにて通信を行う場合を想定する。また、無線通信装置より通信スロットインディケータをリアルタイムで情報処理装置に送信することにより処理制御を実行するものとする。
【0113】
図28において、341は無線通信装置の通信期間を示している。図の斜線部で基地局との通信を行なう。TDMAの場合、無線通信装置は通常は時間T2毎にT1時間のみ通信する。したがって、図28の場合、341の斜線部の区間での処理に対し情報処理装置の処理実行が制限される。処理制限を行なわない場合、通常342,343のように処理実行が成される。また、本発明の第1実施例で示した手順により、処理342は実行不可、処理343は実行可と判定された場合には、情報処理装置は無線通信端末から図26の28,29で示した接続部を通じて送信されたスロットインディケータ344を用い、1つの連続的な処理342を分割し、345に示すように通信スロットインディケータ44がLの区間、すなわち無線通信の非受信区間で処理を実行する。処理343に関しては、受信区間での処理が可能であるから処理制御を行なわない。本実施例では、受信区間に対し、十分長い処理に対しての処理制御例であったが、受信区間より時間的に短い場合には、分割処理でなく、実行対象の処理開始時刻を遅延する遅延制御で十分である。
【0114】
また、本実施例において、通信スロットインディケータは実際に通信を開始する時刻より、τ時間だけ早まっているが、これは、通信スロットインディケータを送信してから、実際に制御を行なうまでの情報処理装置内の遅延時間を考慮したもので、実施方法により異なる値をとる。
【0115】
次に、干渉波の電界強度情報記憶回路の構成例を図29(a)に、また、図29(a)のような記憶回路を備えない場合の、干渉波電界強度情報の無線通信端末への送信手順例を図29(b)に示す。
【0116】
図29(a)は情報処理装置における処理で発生する干渉波の電界強度情報を示す一覧表である。処理(T1,T2,…,Tk)は、例えば、DRAMのリフレッシュ動作、ROMまたはRAMのアクセスシーケンス、キーボード読み込みシーケンス等である。各々の処理実行における干渉波の電界強度(N11,N12,…)は事前に測定された結果であり、無線通信装置内に記憶されていても良いし、情報処理装置内に記憶されていても良い。表中の機種(P1,P2,…,Pl)は無線通信装置と接続される情報処理装置の型である。これは、干渉波の電界強度情報を測定する際情報処理装置側から送られたものでも良いし、使用される情報処理装置が限られている場合には、あらかじめ無線通信装置内に記憶されたものでもよい。
【0117】
通常、機種によって干渉波の電界強度情報が異なると考えられ、表に示すように機種ごとに電界強度情報を持つことにより、情報処理装置が機種を通知するのみで各処理に対応する電界強度情報が分かるためアクセスの簡易化の点から利点がおおきい。図29(a)に示す表を記憶する記憶素子を無線通信端末内に備える場合、回路規模の点では不利となる。したがって、図29(a)に示す表を記憶する記憶素子は、情報処理装置で使用されるRAMカードとして作成すると便利である。また、無線通信装置内でより小規模の回路での実現のため、通信開始時にあたり情報処理装置から干渉波の電界強度情報を送信してもらい、送信情報を記憶するといった手段も考えられる。この場合の、無線通信装置と情報処理装置との接続手順例を図29(b)に示す。
【0118】
本構成例では、書き込み指令を受けた情報処理装置が処理最大数(k)を無線通信装置に通知することから、無線通信装置内でのアドレス数の最大値(k)が決定される。無線通信装置から入力されるアドレス数が誤っていたら再度通知し、正しい時には処理アドレスと対応する電界強度情報を情報処理装置から無線通信装置にデータ転送する。転送されたデータをアドレスにしたがい記憶装置に記憶し、確認の情報を送り返す。この一連の操作により、無線通信装置内の記憶回路は、図29(a)に示すように、機種毎のアドレスを持たなくてよいため、無線通信装置の小形化に有効である。また、本実施例では接続する情報処理装置を変更する際、前回の情報をクリヤし、再度図29(b)の手順により書き込みが可能であるため様々な機種に対応可能である。
【0119】
以上説明したように、第2の発明によれば、無線通信装置を情報処理装置に直接接続した状態で、基地局との通信を行う場合問題となる干渉波の発生を、所望の無線受信信号と干渉波との電界強度の差(あるいは比)に応じて制御可能なため、受信品質の劣化を回避できると共に、品質確保のための情報処理装置内の負担を最小限にすることが可能となる。
【0120】
(3)次に、図32〜図37を参照して、第3発明の情報処理装置の実施例を説明する。
【0121】
まず、図37を参照して、情報処理装置の基本構成を説明する。図37に示されているように、情報処理装置は、基準信号発生器601、および分周回路602を含み情報処理回路に必要な基準信号を生成する基準信号発生部603と、CPU604、ROM605、DRAM606、VRAM607、ゲートアレイ回路および制御回路608などから構成される情報処理回路部609と、LCDディスプレイ610、キーボードスイッチ611、およびこれらとのインターフェース回路612,613などから構成されるマン・マシンインターフェース部614と、フロッピーディスクをドライブするためのフロッピディスクコントロール部615と、他の端末、ネットワーク、無線部などと接続を行うための外部インターフェース部616とから構成されており、この情報処理装置に接続される無線通信装置621は、受信回路617、送信回路618、それらを制御するための無線制御回路619、アンテナ620などから構成されている。
【0122】
この情報処理装置はパーソナルコンピュータまたはPDAなどの携帯端末であり、無線通信装置621はパーソナルコンピュータに装着されるPCカードまたは携帯端末内蔵の無線通信部である。
【0123】
次に、図32を参照して、この発明の情報処理装置の構成を具体的に説明する。
【0124】
この情報処理装置は、図37のものと同様に、基準信号発生器501、および分周回路502を含み情報処理回路に必要な基準信号を生成する基準信号発生部503と、CPU504、ROM505、DRAM506、VRAM507、ゲートアレイ回路および制御回路508などから構成される情報処理回路部509と、LCDディスプレイ510、キーボードスイッチ511、およびこれらとのインターフェース回路512,513などから構成されるマン・マシンインターフェース部514と、フロッピーディスクをドライブするためのフロッピーディスクコントロール部515と、他の端末、ネットワーク、無線部などと接続を行うための外部インターフェース部516とから構成されているが、さらに、基準信号発生部501の分周器502の分周数を制御するための、分周数制御回路524と、無線周波数と基準信号および基準信号の高調波成分の周波数を比較する周波数判定回路525を備えている。以下に、この分周数制御回路を備えた利点を、信号の流れを追いながら説明する。
【0125】
基準信号発生部503に設けられた水晶振動子、水晶発振器などの基準信号発生器501は、第1の基準信号522を生成する。生成された第1の基準信号522は、同じく基準信号発生部503の分周器502によって分周されることにより、情報処理回路部509、マン・マシンインターフェース部514で必要とされる第2、第3、…の基準信号523に周波数変換される。
【0126】
情報処理回路部509では、分周器102で生成された第2、第3、…の基準信号523を用いて、CPU504、ROM505、DRAM506、VRAM507などを駆動し、マン・マシンインターフェース部514では、LCDインターフェース512、LCD510、キーボードインターフェース513などの人間に対する出力、入力などの回路、部品を駆動する。
【0127】
次に、情報処理装置内のデータを無線により送信する場合の信号の流れを述べる。
【0128】
他の情報処理装置などに無線によりデータを送信する場合、情報処理回路部509内のデータは、外部インターフェース部516を介して無線通信装置521に送られる。無線通信装置521内の送信回路518では、送られてきたデータを変調信号として変調した後、数百MHz〜数GHz、システムによっては数十GHzの無線周波数帯の信号に周波数変換し、アンテナ520を介して他の端末もしくはネットワーク上の基地局などに送信する。次に、他の端末からデータを受信する場合は、他の端末もしくはネットワーク上の基地局から、アンテナ120を介して無線周波数帯の信号が受信され、スーパーヘテロダイン方式に代表されるような受信回路517を介して、ベースバンドの信号に周波数変換され、データとして外部インタフェース部516を介し、情報処理回路部509に入力される。情報処理回路部509は、これらのデータに必要な信号処理を施し、マン・マシンインターフェース部514、各種メモリ505,506,507などにデータを送る。
【0129】
しかし、情報処理装置内では、回路基板上の信号配線やグランド配線、各種のIC本体、フロッピーディスクドライブや表示画面と回路基板との接続に用いるフレキシブルケーブルなどから、基準信号および基準信号の整数倍の周波数の信号、つまり高調波信号の不要輻射が生じている。この不要輻射の周波数スペクトルを図33に示す。図33において、横軸は周波数、縦軸は不要輻射のレベルを表している。一般的に、数MHz程度の基準信号のスペクトルを基準に、基準信号の周波数間隔で高調波信号のスペクトルが図示のように生じる。
【0130】
このような不要輻射が混在する情報処理装置内に無線通信装置521を設けた場合、その不要輻射は、無線通信装置521のアンテナ520や回路基板上の信号線などを介して無線回路に混入する。具体的な例としては、これらの不要輻射が無線通信装置521のアンテナ520で受信され、受信回路517に混入し、無線周波数帯に重畳する場合が考えられ、このときの周波数スペクトルの例を図34に示す。図34に示したように、無線周波数信号号のレベルは、情報処理装置内の不要輻射信号のレベルに比べて小さく、場合に因っては無線信号が不要輻射によって打ち消され、受信不能あるいは受信誤り率が増加することが考えられる。
【0131】
この問題に対して、本発明の情報処理装置では、不要輻射は情報処理装置内の基準信号の高調波信号であることに着目し、基準信号もしくはその高調波成分が、無線周波数帯に重畳しないように、基準信号の周波数を制御する手段を備えている。具体的なアルゴリズムと信号の流れを以下に述べる。
【0132】
情報処理装置の無線通信装置521と他の端末やネットワーク上の基地局との間に無線回路が確立する場合、本発明の情報処理装置は、図35に示すアルゴリズムにしたがって情報処理装置内の基準信号を制御した後に、通常の無線通信を開始する。
【0133】
すなわち、無線部通信装置521は無線通信に用いる周波数(fRF)を情報処理装置内の外部インタフェース部516を介して、情報処理回路509内の周波数判定回路525に送信する(ステップC1,C2)。周波数判定回路525は、基準信号もしくはその高調波信号の周波数(nf0 、n=0,1,2,…)が無線周波数(fRF)と一致するか否かを判定する(ステップC3)。もし、fRFとnf0 が一致した場合(fRF=nf0 )、周波数判定回路525は、分周数制御回路524に対して、分周回路502の分周数を変更する命令を送る(ステップC4)。
【0134】
分周数制御回路524は、分周回路502の分周数を変更し、結果として第2の基準信号523の周波数が変更され(ステップC5,C6)、したがって、その高調波成分の周波数が変わり、nf0 がfRFに重畳しないようにすることができる。
【0135】
以上のように、不要輻射の原因となる基準信号の周波数を変更することにより、常に安定した無線通信を行うことが可能になる。図36は以上で述べた基準信号の周波数の変更の様子を示した周波数スペクトラムであり、分周数を変更することにより、変更前に問題となっていた高調波信号のスペクトルは、図示のように周波数変更され、無線周波数の信号に影響を与えないようにすることができる。
【0136】
以上の本発明の構成は、無線通信機能が情報処理装置内に備えられた場合、無線通信機能が例えばPCMCIA対応のカード内に備えられた無線カードを情報処理装置にコネクタを介して接続するような場合、のどちらの形態においても、安定した無線通信を実現できる。
【0137】
また、本発明の実施例では、あらかじめ周波数を比較することによって、必要があれば分周数を変更していたが、例えば、既知信号などを用いて受信誤り率の検出を行い、誤り率の大きい場合に分周数を制御し基準信号の周波数を変更することも可能である。
【0138】
このように本発明の情報処理装置においては、少なくとも無線通信機能が無線通信を行う時間帯に、基準信号の周波数、およびその整数倍の周波数、すなわち基準信号の高調波信号が、無線通信を行うための無線周波数と一致しないように、基準信号を生成する分周回路502の分周数を変更することにより、情報処理装置内の基準信号およびその高調波信号の不要輻射が、無線周波数に干渉を与えないようにすることができる。したがって、基準信号およびその高調波信号の不要輻射が存在する情報処理装置内に無線通信機能を備えても、これら不要輻射の影響を受けず、安定な無線通信を行うことができる。
【0139】
(4)次に、図38〜図42を参照して、第4の発明について説明する。
【0140】
まず、図42を用いて、本第4発明による情報処理装置及びそれに挿入して用いられる無線通信装置の構成と動作、及び、情報処理装置から放射されるスプリアス信号や熱雑音を減衰させる方法について説明する。
【0141】
情報処理装置9001には、PCカードなどから成る無線通信装置9002が挿入されており、無線通信装置9002は送受信アンテナ9006にて無線基地局との送受信を行っている。受信について説明するならば、受信した信号は無線部9005で復調される。TDMA部9004では、送受信タイムスロットの制御を行っている。ここで、9007はTDMA用の基準クロックである。無線通信装置9002と情報処理装置9001はインターフェース部9009を介して接続されており、制御データのやり取りが出来る様になっている。情報処理装置9001は、キーボード9003、キーボードから入力された命令を処理するキーボード入力装置を含む命令処理部9011、主に、無線通信装置9002との制御を取り持つ制御部9010、メモリ9013、電源9015からなっており、各ブロックには、通常基準クロックが接続されている(9008,9012,9014)。
【0142】
情報処理装置9001は、通常使用者がキーボード9003に入力した命令を処理する命令処理部9011でどの命令かを判断し、入力された命令を実行するとどの程度の雑音が生じるのかをメモリ9013から読み出す。一般に、情報処理装置9001が雑音を多く発生するのは、キーボード入力時、ROM,RAMへのアクセス時、マイクロコンピュータの高速動作時等であり、これら命令の種類によって、どの程度の雑音を発生するかの情報は予め同機種の情報処理装置について測定しておき、メモリ9013に書き込まれている。そして、実際に情報処理装置を使用する時には、使用者が叩いたキーを読んで、メモリ9013の情報を検索することにより雑音を多く発生する命令か、雑音を出さない命令かを判断する。勿論、何等かの命令を実行した場合には雑音を必ず発生するものと判断することとし、命令の種類によらず以上の処置を取っても良く、この場合には命令とその命令実行時に発生する雑音の情報を格納する目的のメモリ9013は省略出来る。
【0143】
制御部9010は、無線通信装置9002のTDMA処理部9004から送られてくる、送受信のスロットタイミングの情報を元に、「雑音を出す命令」と「雑音を出さない命令」との実行順序、実行時間の制御を行う。すなわち、情報処理装置9001から干渉波が発生してはならない時間(次の実施例を参照)では、雑音の多い命令は一時停止して、雑音の少ない命令から先に実行するか、場合によっては全ての命令を停止するか、スプリアス信号を発生している基準クロック9008,9012,9014の発振を止める、すなわち、これらの基準発振器を用いているブロックの動作を停止するか、あるいは、情報処理装置9001の電源9015をOFFとする様な処置を施して、無線通信装置9002への電波干渉を防ぐ。
【0144】
以下の説明では、情報処理端末から放射する雑音、干渉波を減少させる、もしくは干渉波を減少させる様に制御するとは、この様な操作を行うことを言うものとする。
【0145】
次に、図38を用いて本発明に於ける、情報処理装置9001とそれに接続される無線通信装置9002及びそれを用いた無線通信システムの基本的な動作についての実施例について説明する。
【0146】
1001は、基地局側のタイムスロットであり、このタイムスロットは送信スロット(TX)と受信スロット(RX)の2種類から構成されている。1002は、基地局との無線通信を行う無線通信装置9002のタイムスロットを示している。ここで、基地局と無線通信装置9002は、タイムスロットを時分割し、タイムスロット1010で基地局→無線端末、タイムスロット1011で無線端末→基地局なる通信を行うTDMA通信もしくは、TDD(Time Division Dupulex)通信を行っており、通常これらのタイムスロット以外の時間(送受信以外のタイムスロット:1012)では、無線通信装置はバッテリーセービング状態となっている。この送受信を行うタイムスロット1010,1011は、通信状態に入ると、送受信に使用されるタイムスロットは一定周期となり、次のタイムスロットの時刻は、基地局、無線端末共に予め分かっている。
【0147】
本発明による情報処理装置9001と無線通信装置9002に於いては、このタイムスロットに於いて、無線通信装置9002が挿入されている情報処理装置9001から放射されるスプリアス信号や雑音を減少させる手段を備えていることを特徴とする。無線通信装置9002は、送受信が行われるスロット1010,1011の直前で、情報処理装置9001内部に対して制御信号1003を送り、この信号によって、情報処理装置9001内部から発生する干渉波1004のレベルを減少させる(1009)。図38の例では、制御信号1003がHighの時(1005)は、情報処理装置9001内部のスプリアスや熱雑音(以下干渉波と呼ぶ)の発生を許す部分で、制御信号1003がLowの時(1006,1007)は、干渉波の発生の低減を要求する部分である。
【0148】
例えば、基地局から無線通信装置9002への送信が行われるスロット1010の直前で、制御信号1033はHighからLowとなり(1006)、無線通信装置9002が受信状態の時には情報処理装置9001から干渉波を低減するように動作する(1009)。また、無線通信装置9002から基地局に対する送信が行われる場合(1011)についても、制御信号1033はLowとなり(1007)、情報処理装置9001からの干渉波を低減する様に動作する。
【0149】
これに対して、無線端末がバッテリーセービング動作状態になった時(1012)には基地局との通信は行われない為、制御信号がHighとなり(1005)、情報処理装置9001から干渉波が発生しても良い状態とする(1008)。
【0150】
尚、以上の説明で、情報処理装置9001から干渉波が発生している状態というのは、情報処理装置9001が動作状態となっている場合、すなわち、情報処理装置9001の使用者がキーボード9003を叩いている状態、もしくは、使用者の操作によって、情報処理装置9001が動作状態(計算、メモリ読みだし、メモリ読み込み)になっている場合である。ここで、通常のTDMAシステム、もしくはTDDシステムでは、送受信スロットの長さ(時間)は、μs〜msのオーダであり、使用者が情報処理装置9001の操作をしている時間に比べれば無視出来る時間である。従って、情報処理装置9001の使用者は、無線通信装置9002が基地局との無線通信を行っていることを特に意識すること無く、情報処理装置9001を通常通りに使用し続けることが出来る。
【0151】
尚、図38では、端末が「通常状態」であることを想定し、情報処理装置9001内部からの干渉波の放射量を送受信スロット毎に制御していた。一般に、TDMA通信や、TDD通信等では、端末に割り当てられた送信・受信スロットが1対となってフレームを構成している為、このフレーム単位で干渉波の放射量を制御する方法を用いても良い。これは、端末が「通信状態」でなく、「待ち受け状態」である場合に用いられる。この方法を用いた場合の実施例について図41を用いて説明する。
【0152】
図41で8005,8006が1フレーム単位であり、これまでの制御方法は、制御方式1に対応し、1スロット単位で情報処理装置9001からの放射量を制御する。すなわち、基地局から無線通信装置9002に対して送信が行われる場合(8007,8009)と、無線通信装置9002から基地局に対して送信が行われる場合に(8008,8010)について、情報処理装置9001からの放射量を低減するような制御が働き、それ以外の時間では全ての時間(8011,8012,8013)で情報処理装置9001を動作状態とするように制御を施していた。
【0153】
これに対して、制御方式2では、1フレーム単位で、情報処理装置9001からの放射量を制御する。すなわち、フレーム8005,8006に対応して、それぞれ情報処理装置9001の放射量を下げる様に制御信号を送り(8014,8016)、無線通信装置9002に対するフレーム以外では情報処理装置9001を動作状態とする(8015)。この制御方式2は、情報処理装置9001の回路の立上がりが遅く、1スロット毎の制御に回路の立上がり時間が追い付かない場合や、無線通信装置9002もしくは情報処理装置9001のTDMA部が持つクロック発振器の周波数精度が余りなく、細かい時間制御が出来ない場合に確実に送受信スロット時間だけは放射量を低減したい場合に有効な方法である。
【0154】
さて、図38や図41に示した方法では、周期的に情報処理装置9001から発生する干渉波の量を制御していたが、基地局から次に無線通信装置9002に送信するスロットを指定し、無線通信装置9002は指定されたスロットで、干渉波量が少ない状態として受信状態となっていることにしてもよい。これは、基地局からの情報をまとめて一度に送信する必要がある場合に有効な方法である。この動作について図39を用いて説明する。
【0155】
図39で、基地局は、データをまとめて送信したい時刻(3012)をそれよりも前のスロット3003にて無線通信装置9002に対して送信しておく。そして、無線通信装置9002側では、データが送信されてくる時刻3012では、情報処理装置9001に対して雑音を少なくする為の制御信号を出し(3009)し、情報処理装置9001からの放射量が少ない状態(3007)で、待ち受け、基地局から送信されるデータの受信を行う。この時の、スロット3005で、次にまとめてデータを送信する時刻を基地局から無線通信装置9002に通知しても良い。
【0156】
また、これとは逆に、無線通信装置9002から基地局に対して、基地局が次に無線通信装置9002に対して送信を行うスロットを指定しても良い。この方法による実施例を図40を用いて説明する。
【0157】
この実施例では、無線通信装置9002側が、基地局に対して、放射量が低い状態となる(4007)時刻を予め送信しておき(4003)、その時刻に於いて、基地局がデータを送信(4009)する方法である。無線通信装置9002は、情報処理装置9001からの放射量が少ない状態(4007)で、待ち受けを行い、基地局から送信されるデータの受信を行う(4009)。この時のスロットを用いて、次にまとめてデータを受信する時刻を基地局に対して通知しても良い(4005)。この方法は、無線通信装置9002側が予め情報処理装置9001の放射量が低くなる状態が分かっているような場合に、この時間帯を有効に利用してデータの送受信を行うことを目的としたものである。この方法によれば、通常のTDMA、TDDシステムの送受信スロット周期にて送受信を行う場合(図38,図41)に比べて、情報処理装置9001の雑音が少ない期間が長く続くような場合には、続けて基地局との送受信のやり取りを行うことができるため、より柔軟で効率的な無線通信が行えるという効果がある。
【0158】
この第4の発明における情報処理装置9001及びそれに挿入して用いられる無線通信装置9002及びそれらを用いた無線通信システムに於いては、無線通信装置9002側では、送受信が行われるスロットの直前で、情報処理装置9001内部に対して制御信号を送り、この信号の要求に応じて、情報処理装置9001内部から発生する干渉波のレベルを減衰させる。従って、データの送受信時には、情報処理装置9001からの干渉波の影響を受けることなく良好に無線通信を行うことが出来るという効果がある。
【0159】
また、本発明による、無線通信装置9002と基地局との間で予め次のデータの送受信を行う時刻を指定しておく方法を用いることによって、通常のTDMA、TDDシステムの送受信スロット周期にて送受信を行う場合に比べて、情報処理装置9001の雑音が少ない期間が長く続くような場合には、続けて基地局との送受信のやり取りを行うことができるため、より柔軟で効率的な無線通信が行えるという効果がある。
【0160】
(5)次に、図43〜図48を参照して、第5発明について説明する。
【0161】
前述したように、コンピュータや携帯情報端末などが外部の機器とデータのやりとりを行う場合に、容易に移動させて使うことが必要とされる。この場合、有線では移動の妨げとなるため無線を用いて行う必要がある。さらに、どの端末においても無線通信が行えるように汎用性を持たせるために、カード型の無線通信装置を使用することが好ましい。このとき、カード型無線通信装置はコンピュータや携帯情報端末などの筐体中にいれてしまうため、コンピュータや携帯情報端末などが出しているノイズの影響を受け易くなる。これを回避するために、この発明では、図43に示すように、パーソナルコンピュータや携帯情報端末701などの本体に無線通信のためのアンテナを1つ以上備え、ダイバーシチ受信を行うことで、通信状態が良好な状態でデータ通信を行うように構成している。
【0162】
ここで、アンテナは外部アンテナ704、内蔵アンテナ705、カード型無線通信装置703の内蔵アンテナ710を用いる。また、同時に、フェージングなど外的要因に対しても通信状態が良好な状態を保つことができる。
【0163】
アンテナの取り付け位置としては、カードスロット706に入れた状態のカード型無線通信装置703のアンテナ710から通信に使用する周波数の1/8波長以上離れた距離に取り付ける。こうしてコンピュータや携帯情報端末などは基地局702と通信を行い、ホストコンピュータ709とケーブル707を介して接続される。外部のデータベースなどと接続させる場合には電話回線などの外部データ通信網708と接続して行う。
【0164】
コンピュータや携帯情報端末701などに差し込まれるカード型無線通信装置703に設けられた機能を図44で説明する。
【0165】
カード無線通信装置802には、1つ以上のノイズ源検出機構803と1つ以上の通信機構804を持たせる。また、制御のためのアルゴリズムを図45に示す。
【0166】
カード型無線通信装置802側では、コンピュータや携帯情報端末801などからカード型無線通信装置802が差し込まれたことを識別するための信号を受け取り、動作を開始する(ステップD1,D2)。まず、通信回線を開くまではノイズの影響を受けないように、コンピュータや携帯情報端末などの側(PC側)で主要電源を切ることやノイズがでる処理を停止するなどしてノイズがでない状態を作る(ステップD3〜D5)。カード型無線通信装置802側では、コンピュータや携帯情報端末などからのノイズがでない状態になった後、最初の通信回線を確立し、その後は通常の状態で通信を行う(ステップD6〜D10)。
【0167】
カード型無線通信装置802が通信を行っている間に、ノイズ源検出部803が通信に支障をきたすレベルのノイズを検出し、データ通信に支障をきたすレベルであった場合を考える。この場合に、カード型無線通信装置802では通信状態の一時停止や誤った可能性の高い部分のデータの再送などの処理を行い、通信状態を確認しながら通信を行う(ステップD11,D12)。
【0168】
図46に示すカード型無線通信装置802は、複数のアンテナ804,805と、複数の受信機能806を持っている。この図46において、804は通信専用アンテナ、805は通信/ノイズ検出切り替え型アンテナ、806は受信部、807は無線通信部、808はノイズ検出部、809は切り替えスイッチである。
【0169】
このカード型無線通信装置802を電話もしくは無線呼出装置のようにカード型無線通信装置802単体として用いる場合には、これら複数のアンテナ804,805と複数の受信装置806はダイバーシチ受信を行っている。これをコンピュータや携帯情報端末801などに入れてデータ通信を行う場合を考える。
【0170】
カード型無線通信装置802をコンピュータや携帯情報端末などにいれてカード型無線通信装置802がそれを認識し、複数あるアンテナ804,805および受信部806のうちの一部をコンピュータや携帯情報端末801などの内部のノイズ検出用として用いる。このために、カード型無線通信装置802の内部のスイッチ809を用いて、アンテナの切り替えを行う。通信の妨げとなるレベルのノイズをノイズ検出部808が検出した場合には通信を中断するなどの措置を取る。
【0171】
図47に示すカード型無線通信装置902には複数のアンテナ903とそれぞれ対応する位相器904を持っている。すなわち、図47において、901は携帯情報端末、902はカード型無線通信装置、903は通信専用アンテナ、904は位相器、905は記憶装置、906は低速CPU、907は高速CPU、908はノイズ源、910はアンテナからのビームにおけるヌル点、911はノイズ検出器である。
【0172】
カード型無線通信装置902を単体として用いる場合には、所望のビームとなるような各アンテナ903の位相量をカード型無線装置902の内部のメモリ905に保存しておき、これを用いて固定位相のまま通信を行う。また、これをコンピュータや携帯情報端末901などに入れてデータ通信を行う場合には、コンピュータや携帯情報端末901などの内部のノイズ源908に対して各アンテナの位相器の位相量を調整することによってビームの成形を行い、ノイズ源方向にヌル点910を作り、アダプティブ動作させる。この場合、位相量の計算にはコンピュータや携帯情報端末901などの高速のCPU907で行い、その係数をもとにカード型無線通信装置902側でアダプティブ動作させる。これによって、従来アダプティブ動作のための位相量の計算のために高速で高価な計算機が必要であったが、コンピュータや携帯情報端末901などの本体の計算能力を使うことで、カード型無線通信装置902側では低速のCPU906を用いることができ、カード型無線通信装置902自身を安く作ることができる。
【0173】
次に、図48に示すように、コンピュータや携帯情報端末1601などのノイズ源が移動する場合を考える。図48において、1601は携帯情報端末、1602はカード無線機、1603は表示装置、1604は通信専用アンテナ、1605は記憶装置、1606はCPU、1607は位相器、1608は固定ノイズ源、1609は時刻T1の時の移動ノイズ、1610は時刻T2の時の移動ノイズ、1611は固定ノイズ、1612は時刻T1の時のアンテナからのビーム、1613は時刻T2の時のアンテナからのビーム、1614は表示装置のクロック源、1615はノイズ検出部である。
【0174】
表示装置1603の液晶画面などの画面を書き換えるためにある周期で走査線が移動しており、このときノイズが発生する。そこで、このノイズ方向1609,1610に対してアダプティブ動作させて通信を行う。ノイズ方向が高速に変動し位相量の計算が追いつかない場合には、あらかじめ通信回線を開く前にノイズ方向を確認し、それぞれのノイズ方向1609,1610に対して位相量の計算をしておき無線通信装置内部のメモリ1605にテーブルを作成しておく。そして、カード無線機内にコンピュータや携帯情報端末などの走査線の同期信号をノイズ検出部1615を取り込み、それに合わせて位相量を変更して通信回線を良好な状態にして通信を行う。また、この場合固定ノイズに対してもヌル点を作る。
【0175】
以上述べてきたように、カード無線機内部にコンピュータや携帯情報端末などのノイズを検値するための機構を持ち、これがノイズのレベルと到来方向を検値し、各アンテナを励振するための位相量を調節することで、ノイズ方向に対してヌル点を作るので、ノイズの影響を受けずに良好な通信状態を確保することができる。
【0176】
(6)次に、図49を参照して、第6の発明を説明する。
【0177】
情報処理装置1−1には、CPU1−2、メモリ1−3,1−4、LCDコントローラ1−5などのICが搭載されている。また、CPU1−2、メモリ1−3,1−4、LCDコントローラ1−5は、システムバス1−6で接続されている。
【0178】
もちろん、情報処理装置1−1には、この他、機能を果たすための各種のICが搭載されていてもよいし、CPU、メモリ、コントローラ、システムバスなどは、複数搭載されていてもよい。
【0179】
一方、無線カード1−7には、情報処理装置本体のメモリ1−4の機能の全部あるいは一部を代行できるメモリ1−8が、MPU1−9、モデム1−10などとともに搭載されている。
【0180】
もちろん、無線カード1−7には、この他、情報処理装置本体の他の部品の機能の全部あるいは一部を代行するための各種のICが搭載されていてもよいし、MPU、メモリ、モデムなどは、複数搭載されていてもよい。
【0181】
無線カード1−7を挿入していないとき、あるいは、無線カード1−7が情報処理装置の近傍に無いとき、あるいは、無線カード1−7が動作していないとき、あるいは、無線カード1−7が受信していないとき、などには、情報機器本体の部品はクロック発生器1−12から通常のクロックが供給され動作していてもよい。
【0182】
無線カード1−7を挿入したとき、あるいは、無線カード1−7が情報処理装置の近傍にあるとき、あるいは、無線カード1−7が動作しているとき、あるいは、無線カード1−7が受信しているとき、などに、情報処理装置本体のメモリ1−4へのクロックの供給を停止し、無線カード1−7内のメモリ1−8で情報処理装置本体のメモリ1−4の機能の全部あるいは一部を代行する。このとき、無線カード1−7内のメモリ1−8には、モデム1−10あるいはその中の受信回路に干渉を与える可能性の小さいクロック周波数を無線カード1−7内のクロック発生器1−13から供給する。
【0183】
情報処理装置本体の他の部品との信号のやり取りは、無線カード1−7との接続に用いるカードインターフェース1−11のシステムバスを用いる。システムバスは、アドレスバスやデータバスを含むことも考えられるし、他のデータをやり取りするために他のバスを用いてもよい。
【0184】
この手段を用いると、無線カード1−7内部で機能を代行する部品に供給するクロックの周波数はあらかじめモデム1−10や受信部の動作に影響の無いものに設定しておけるため、情報処理装置本体の部品のクロックを変更する方法にくらべ、情報処理装置本体の機種に関わらず安定した動作を得られる。
【0185】
また、情報処理装置本体のクロック周波数を変更して干渉を避ける機能と組み合わせると、本体側の制御の負担を軽くできる。
【0186】
また、無線カード1−7のデバイスドライバを、情報処理装置の立ち上げ時あるいは無線カード1−7使用直前に情報処理装置のメモリに組み込むことにより、機能の肩代わりに伴って必要な準備の設定を行うことも考えられる。
【0187】
以上説明したように第6の発明によれば、無線カード1−7内に、情報処理装置1−1本体の一部の回路の機能の全部あるいは一部を代行できる回路を搭載し、無線カード1−7が無線信号を受信するときは、情報処理装置1−1本体の一部の回路へのクロック供給を停止し、上記の機能の全部あるいは一部を代行できる回路には、受信回路に干渉を与える可能性の小さいクロック周波数を無線カード1−7内で発生し供給することにより、受信障害の原因となるクロック周波数あるいはその整数倍の周波数の発生を抑えることにより、安定な受信を行うことができる。
【0188】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、情報処理装置からのノイズの影響を無線通信装置内の機構で除去しており、完全内蔵型でノイズの影響を受けにくいアンテナを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本第1発明の第1実施例に係る情報処理装置と無線通信装置の構成を示すブロック図。
【図2】同第1実施例に係る情報処理装置と無線通信装置の第2の構成例を示すブロック図。
【図3】同第1実施例に係る情報処理装置と無線通信装置の第3の構成例を示すブロック図。
【図4】本第1発明の第2の実施例に係る情報処理装置と無線通信装置の構成を示すブロック図。
【図5】同第2実施例に係る情報処理装置と無線通信装置の第2の構成例を示すブロック図。
【図6】同第2実施例に係る情報処理装置と無線通信装置の第3の構成例を示すブロック図。
【図7】本第1発明の第3実施例に係る情報処理装置と無線通信装置の構成を示すブロック図。
【図8】同第3実施例に係る情報処理装置と無線通信装置の第2の構成例を示すブロック図。
【図9】同第3実施例に係る情報処理装置と無線通信装置の第3の構成例を示すブロック図。
【図10】本第1発明の情報処理装置と無線通信装置の第1の動作制御を示すタイミングチャート。
【図11】本第1発明の情報処理装置と無線通信装置の第1の動作制御を示すタイミングチャート。
【図12】本第1発明の情報処理装置と無線通信装置の第1の動作制御を示すタイミングチャート。
【図13】本第1発明の情報処理装置と無線通信装置の第2の動作制御を示すタイミングチャート。
【図14】本第1発明の情報処理装置と無線通信装置の第3の動作制御を示すタイミングチャート。
【図15】本第1発明の第4実施例に係る情報処理装置と無線通信装置を示すブロック図。
【図16】本第1発明の第4実施例に係る情報処理装置と無線通信装置の第2の構成例を示すブロック図。
【図17】本第1発明の第4実施例に係る情報処理装置と無線通信装置の第1の動作制御を示すタイミングチャート。
【図18】本第1発明の第4実施例に係る情報処理装置と無線通信装置の第2の動作制御を示すタイミングチャート。
【図19】本第1発明の情報処理装置と無線通信装置の他の動作制御処理を示すフローチャート。
【図20】図19の動作制御処理で使用される情報の一例を示す図。
【図21】本第1発明の第5実施例に係る情報処理装置と無線通信装置の構成を示すブロック図。
【図22】本第1発明の第5実施例に係る情報処理装置と無線通信装置の第2構成例を示すブロック図。
【図23】本第1発明の第5実施例に係る情報処理装置と無線通信装置の動作制御処理を示すフローチャート。
【図24】本第1発明の第5実施例に係る情報処理装置と無線通信装置の他の動作制御処理を示すフローチャート。
【図25】本第2発明に適用される基本的な制御処理手順を示すフローチャート。
【図26】図25に示す制御手順を実行するために必要な無線通信装置の構成を示すブロック図。
【図27】図26の無線通信装置によって実行される所望波の電界強度情報と干渉波の電界強度情報の読み出し動作を説明するタイミングチャート。
【図28】本第2発明における無線通信装置並びに情報処理装置の動作を説明するタイミングチャート。
【図29】本第2発明で用いられる干渉波電界強度情報記憶回路の構成例を示す図。
【図30】本第2発明で扱われる干渉波の周波数スペクトラムを示す図。
【図31】図30の干渉波の周波数スペクトラムによって無線通話品質が劣化される様子を示す図。
【図32】本第3発明における情報処理装置の具体的な構成例を示すブロック図。
【図33】本第3発明で扱われる不要輻射の周波数スペクトルを示す図。
【図34】図33の不要輻射の周波数スペクトルが無線周波数帯に重畳する様子を示す図。
【図35】本第3発明における情報処理装置の動作処理を示すフローチャート。
【図36】図35の処理によって不要輻射の周波数スペクトルが無線周波数帯外に遷移される様子を示す図。
【図37】本第3発明における情報処理装置に至る前段階の構成を示すブロック図。
【図38】本第4発明における無線通信システムの基本動作を示すタイミングチャート。
【図39】本第4発明における無線通信システムの第2の動作を示すタイミングチャート。
【図40】本第4発明における無線通信システムの第3の動作を示すタイミングチャート。
【図41】本第4発明における無線通信システムの第4の動作を示すタイミングチャート。
【図42】本第4発明による情報処理装置およびそれに挿入して用いられる無線通信装置の構成を示すブロック図。
【図43】本第5発明による情報処理装置およびそれに挿入して用いられる無線通信装置の構成を示す図。
【図44】本第5発明における無線通信装置に設けられた機構を説明するための図。
【図45】本第5発明における情報処理装置および無線通信装置の基本動作手順を説明するフローチャート。
【図46】本第5発明における無線通信装置の具体的な構成を示す図。
【図47】図46の無線通信装置の動作を説明するための図。
【図48】図46の無線通信装置の動作を説明するための図。
【図49】本第6発明における情報処理装置と無線通信装置の構成を示すブロック図。
【図50】従来の情報処理装置の構成を示すブロック図。
【図51】従来の無線通信装置の構成を示すブロック図。
【図52】従来の情報処理装置から発生される不要輻射の周波数スペクトルを説明するための図。
【図53】図52の不要輻射の発生原因を説明するための図。
【図54】図52の不要輻射による無線信号への影響を説明するための図。
【図55】図52の不要輻射による無線信号への影響を説明するための図。
【図56】図52の不要輻射の発生原因を説明するための図。
【図57】従来の情報処理装置を用いた通信形態の一例を説明するための図。
【図58】従来の情報処理装置を用いた通信形態の他の例を説明するための図。
【符号の説明】
101…情報処理装置、102…無線通信装置、103…信号伝送部、104…情報処理装置の情報処理機能ブロック、105…情報処理装置の制御機能ブロック、106…無線通信装置の制御機能ブロック、107…無線通信装置の無線通信機能ブロック、108…無線通信装置のアンテナ、109…情報処理装置のクロック信号発生装置、110…情報処理装置の第1番目の情報処理機能ブロック、111…情報処理装置の第m番目の情報処理機能ブロック、112…情報処理装置の記憶装置、113…無線通信装置の記憶装置、114…情報処理装置の情報出力装置、115…無線通信装置の情報出力装置、222…記憶回路、223…記憶回路、224…CPUまたはDSP、225…記憶回路、226…クロック発生回路、227…クロック発生回路、228…(無線通信端末の)接続部、229…(情報処理装置の)接続部、201…A/Dコンバータ、501…基準信号発生器、502…分周回路、503…基準信号発生部、504…CPU、505…ROM、506…DRAM、507…VRAM、508…ゲートアレイ及び制御回路、509…情報処理回路部、510…表示装置、511…入力装置、512…表示装置とのインターフェース、513…入力装置とのインターフェース、514…マン・マシンインターフェース部、515…フロッピディスクコントロール部、516…外部インターフェース部、517…受信回路、518…送信回路、519…無線制御回路、520…アンテナ、521…無線部、522…第一の基準信号、523…第二の基準信号、524…分周数制御回路、525…周波数判定回路、801…携帯情報端末、802…単体として動作しているカード無線機、803…携帯情報端末の無線部として動作しているカード無線機、804…通信専用アンテナ、805…通信/ノイズ検出切り替え型アンテナ、806…受信部、807…無線通信部、808…ノイズ検出部、809…切り替えスイッチ、1−1…情報機器、1−2…CPU、1−3…メモリ、1−4…メモリ、1−5…コントローラ、1−6…システムバス、1−7…無線カード、1−8…代行メモリ、1−9…MPU、1−10…モデム、1−11…カードインターフェース、1−12…クロック発振器、1−13…クロック発振器、9001…情報処理端末、9002…無線端末、9003…キーボード、9004…TDMA処理部、9005…無線部、9006…アンテナ、9007…無線端末のTDMA用基準クロック、9008…制御回路基準クロック、9009…情報処理端末と無線端末のインターフェース部、9010…制御回路、9011…キーボード入力処理部、9012…キーボード入力処理部の基準発振器、9013…メモリ、9014…メモリ用の基準発振器、9015…電源部。
Claims (2)
- 情報処理装置に接続して使用可能な無線通信装置において、
複数のアンテナと、
前記情報処理装置から発生されるノイズのレベル及び到来方向を検知するノイズ検知手段と、
前記複数のアンテナそれぞれに対応して設けられ、前記複数のアンテナからのビームの成形を行うための複数の位相器と、
前記複数のアンテナからのビームが所望のビームとなるような位相量を保存するメモリと、
前記無線通信装置が単体で使用される場合には、前記メモリに保存された位相量に基づいて前記複数の位相器の位相量を調整することによって所望のビームを成形し、前記無線通信装置が前記情報処理装置に接続された場合には、前記ノイズ検知手段によって検知されるノイズレベル及びノイズの到来方向に基づいて前記複数の位相器の位相量を調整することによってビームを成形して、当該ノイズの到来方向にヌル点を形成する制御手段とを具備することを特徴とする無線通信装置。 - 前記ノイズ検知手段によって検知されるノイズレベル及びノイズの到来方向に基づく前記複数の位相器の位相量の計算は前記情報処理装置のCPUによって実行されることを特徴とする請求項1記載の無線通信装置。
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