JP5340349B2 - 遊技機 - Google Patents

Description

本発明は、始動入賞口への入賞に基づき当否判定に用いる数値データを取得する遊技機に関する。

従来、パチンコ機等の遊技機には、遊技盤に設けた始動入賞口への遊技球の入賞（入球）に基づいて遊技の当否判定に用いる数値データを取得し、液晶表示装置等の表示手段に複数の識別情報を変動表示してその後に停止表示した識別情報で当否判定結果を表示し、当否判定結果が当たりの場合には遊技者に有利な大当たり遊技を実行する機種がある。

このような遊技機においては、始動入賞口への遊技球の入賞が所定個数（例えば４個）までは当否判定に用いる数値データを記憶し、記憶している個数分までは当否判定を行い、所定個数を超える数の入賞については数値データを記憶せず、当否判定を行わないようになっている。また、表示手段の変動表示に関連して、当たりやリーチなど遊技者にとって特別な価値を付加する可能性がある旨を、当否判定結果の表示に先立って、ランプ、表示手段、スピーカー、駆動役物等による演出で予告報知することが知られている。

前記のような従来の遊技機においては、始動入賞口への遊技球の入賞が数値データの記憶上限となる所定個数を超えて行われた（オーバーフローした）場合、オーバーフローした入賞に関しては当否判定が行われず、当たりになることがないため、始動入賞口への遊技球の入賞に基づく数値データの記憶数が記憶上限となった場合は、遊技者は記憶数が記憶上限未満となるまで、遊技球の発射を停止する打ち出し停止を行うことがある。そのため、従来の遊技機では遊技機の稼働率が低下する問題があった。

オーバーフローの場合における打ち出し停止による稼働率低下を防ぐため、オーバーフローした場合に、そのオーバーフローを契機として演出を行うものがある。
しかし、オーバーフローしたことを契機として演出を行うものでは、オーバーフローしなければその演出が行われないため、演出の機会が限られる問題がある。一方、オーバーフローしない記憶上限以下の所定個数の範囲内における始動入賞口への入賞を契機に演出を行うようにした場合、オーバーフローした遊技球の入賞に関しては当否判定が行われないため、前記のようにオーバーフロー時に遊技者が遊技球の打ち出し停止を行うことがあり、遊技機の稼働率が低下するおそれがある。

特開２０１１−３０７４７号公報

本発明は、前記の点に鑑みなされたものであって、始動入賞口への遊技球の入賞に基づいて取得された数値データの記憶数が上限数を超えていない（オーバーフローしていない）ときも演出を行うことが可能であると共に、上限数を超えた（オーバーフローした）場合には遊技球の打ち出し停止が行われるのを抑えて遊技機の稼働率を上げることが可能な遊技機の提供を目的とする。

請求項１の発明は、予め設定された数値範囲内で数値データを更新する数値データ更新手段と、前記数値データ更新手段が更新した数値データを、始動入賞口への遊技球の入賞に基づいて取得する数値データ取得手段と、前記数値データ取得手段が取得した数値データに基づいて当否判定を行う当否判定手段と、前記数値データ取得手段が取得した数値データに基づき、遊技者が識別可能な識別情報を変動表示し、前記当否判定手段による当否判定結果に基づく識別情報で停止表示可能な表示手段とを備え、前記識別情報の変動表示及び前記当否判定手段による当否判定を順次実行すると共に、前記当否判定結果が当たりとなった場合に遊技者にとって有利となる特別遊技状態を発生可能にした遊技機において、予め定められた上限数まで前記数値データ取得手段が取得した数値データを記憶して当該数値データに基づく前記識別情報の変動表示及び前記当否判定手段による当否判定の実行を一旦保留し、前記記憶した数値データに基づく前記識別情報の変動表示及び前記当否判定手段による当否判定が順次実行された際に、当該実行された識別情報の変動表示及び当否判定と対応する数値データの記憶を消去する判定保留記憶手段と、前記判定保留記憶手段に記憶した数値データに基づく前記識別情報の変動表示及び前記当否判定手段による当否判定の実行前に、当該数値データが前記当否判定手段によって当たりと判定される数値データの少なくとも一つか否かを判定する事前判定手段と、前記判定保留記憶手段に記憶した数値データに基づいて前記識別情報の変動時間を決定する変動時間決定手段と、前記変動時間決定手段が決定した少なくとも１つの変動時間を、前記表示手段で前記事前判定手段による事前判定結果を報知する事前判定結果報知時間として設定する事前判定結果報知時間設定手段と、１つの前記事前判定結果報知時間内に１又は複数の前記事前判定結果を前記表示手段により報知可能とする事前判定結果報知制御手段と、を備え、前記事前判定結果報知制御手段は、前記事前判定結果報知時間中に前記始動入賞口に入賞があった場合には、当該入賞した数を事前判定数として前記表示手段に表示し、更に前記事前判定数が表示されている場合には前記事前判定数に対応する事前判定結果を前記表示手段で報知する一方、前記判定保留記憶手段に数値データの記憶があっても前記事前判定数が前記表示手段で表示されない限り事前判定結果が報知されないように制御することを特徴とする。

請求項２の発明は、請求項１において、前記事前判定数は、前記判定保留記憶手段が記憶可能な上限数以内で前記表示手段に表示可能に構成されていることを特徴とする。

請求項３の発明は、請求項１又は２において、前記判定保留記憶手段が記憶している数値データの数を表示する保留記憶表示手段を備え、前記事前判定手段による当たりか否かの判定が実行された際は、前記保留記憶表示手段によって表示される前記判定保留記憶手段が記憶している数値データの数とは別にあるいは前記判定保留記憶手段が記憶している数値データの数に代えて、前記事前判定結果報知時間中に前記判定保留記憶手段に記憶された数値データの数からなる事前判定数を表示することを特徴とする。

請求項４の発明は、請求項３において、前記保留記憶表示手段によって表示される前記判定保留記憶手段が記憶している数値データの数の表示態様と、前記事前判定結果報知制御手段により前記事前判定結果報知時間中に表示される前記事前判定数の表示態様とは表示態様が異なることを特徴とする。

請求項５の発明は、請求項１から４の何れか一項において、前記事前判定結果報知制御手段は、前記特別遊技状態の終了後から予め定められた識別情報変動回数目、あるいは前記判定保留記憶手段に記憶されて前記事前判定手段によって判定される数値データが予め定められた数値データの場合に実行可能に構成されていることを特徴とする。

請求項６の発明は、請求項１から５の何れか一項において、前記判定保留記憶手段が記憶可能な前記上限数として２以上が設定され、前記事前判定結果報知制御手段の前記事前判定結果報知時間中に、前記判定保留記憶手段に前記上限数未満の数値データが記憶されている状態で前記始動入賞口に入賞があった場合は、前記上限数となるまで前記始動入賞口への入賞に基づき前記数値データ取得手段が取得した数値データを前記判定保留記憶手段に記憶すると共に、前記上限数となるまでの前記始動入賞口への入賞数を前記事前判定数として前記表示手段に表示することを特徴とする。

請求項７の発明は、請求項６において、前記事前判定結果報知制御手段の前記事前判定結果報知時間中に、前記判定保留記憶手段に前記上限数未満の数値データが記憶されている状態で前記始動入賞口に入賞があった場合は、前記事前判定数と前記判定保留記憶手段に記憶した記憶数は、前記事前判定数が前記判定保留記憶手段の前記上限数と一致するまで異なることを特徴とする。

請求項８の発明は、請求項１から７の何れか一項において、前記始動入賞口は、第１の始動入賞口と第２の始動入賞口とを少なくとも備え、前記判定保留記憶手段は、前記第１及び第２の始動入賞口への入賞に基づいて、それぞれ予め定められた上限数まで前記数値データ取得手段にて取得した数値データを記憶し、前記事前判定結果報知制御手段は、前記事前判定結果報知時間中の前記第２の始動入賞口への入賞数を前記事前判定数として反映する一方、前記第１の始動入賞口への入賞は前記事前判定数として反映しないことを特徴とする。

請求項９の発明は、請求項８において、前記第１の始動入賞口への入賞に基づき前記数値データ取得手段が取得した数値データの前記判定保留記憶手段による記憶可能な記憶数と、前記第２の始動入賞口への入賞に基づき前記数値データ取得手段が取得した数値データの前記判定保留記憶手段による記憶可能な記憶数とは各々上限数を有し、前記事前判定結果報知制御手段における前記事前判定結果報知時間中に表示される事前判定数の最大数は、前記第２の始動入賞口への入賞による数値データの前記判定保留記憶手段による記憶上限数と同じであることを特徴とする。

請求項１の発明によれば、判定保留記憶手段に記憶した数値データに基づく識別情報の変動表示及び当否判定手段による当否判定の実行前に、当該数値データが前記当否判定手段によって当たりと判定される数値データの少なくとも一つか否かを事前判定手段が判定して事前判定結果報知制御手段により表示手段で事前判定結果を報知するため、オーバーフローしていないときも事前判定数の表示及び事前判定結果報知の演出を行うことが可能であると共に、判定保留記憶手段に数値データが上限数分記憶されている状態で始動入賞口に入賞があった場合（オーバーフローした場合）は、始動入賞口への入賞に応じた数値データは判定保留記憶手段に記憶しないで当該入賞した数を事前判定数として表示手段に表示し、更に事前判定数が表示されている場合には事前判定数に対応する事前判定結果を表示手段で報知し、一方、判定保留記憶手段に数値データの記憶があっても事前判定数が表示手段で表示されない限り事前判定結果が報知されないため、遊技者はオーバーフローしても始動入賞口へ遊技球を打ち出して事前判定結果の報知（事前報知）を行わせようとすることによって、打ち出し停止を抑えて遊技機の稼働率を上げることができる。

請求項２の発明によれば、判定保留記憶手段の記憶が上限数となるまで始動入賞口への遊技球の打ち出しを促すことが可能となる。

請求項３及び請求項４の発明によれば、事前判定数を遊技者に認識されやすくすることができ、遊技者が事前判定数の増加を狙って遊技球の打ち出しを行うことで遊技機の稼働率を向上させることが可能となる。

請求項５の発明によれば、オーバーフローしていないときにも事前判定数の表示及び事前判定結果報知の演出を行うことが可能であると共に、毎回定められた特定のタイミングで事前判定数の表示及び事前判定結果報知の演出を行うこと、あるいは任意のタイミングで事前判定数の表示及び事前判定結果報知の演出を行うことが可能となる。

請求項６の発明によれば、オーバーフローしていないときにも事前判定数の表示及び事前判定結果報知の演出を行うことが可能であると共に、始動入賞口へ遊技球を打ち出して事前報知を行わせようとすることによって、遊技機の稼働率を向上させることが可能である。

請求項７の発明によれば、判定保留記憶手段に上限数分数値データが記憶されていても、表示される事前判定数が上限数になるまで始動入賞口への遊技球の打ち出しを促すことが可能となる。

請求項８の発明によれば、事前判定開始から第２の始動入賞口への遊技球の打ち出しを促すことができ、遊技機の稼働率をより向上させることが可能となる。

請求項９の発明によれば、第２の始動入賞口に関する記憶上限数まで第２の始動入賞口への遊技球の打ち出しを促すことが可能となる。

本発明の一実施例に係る遊技機の正面図である。 同遊技機の背面図である。 同遊技機の制御基板や装置等の接続を簡略に示すブロック図である。 特定演出の開始時の表示を示す図である。 特定演出における始動入賞口への打ち出しを促す表示の図である。 特定演出における事前判定数の表示態様を示す図である。 特定演出における事前判定数及び演出の表示を示す図である。 特定演出における事前判定結果の報知例を示す図である。 特定演出における事前判定数の減少表示態様を示す図である。 主制御基板のメイン処理のフローチャートである。 同主制御基板における割り込み処理のフローチャートである。 同割り込み処理における始動入賞口スイッチ検出処理の第１フローチャートである。 同始動入賞口スイッチ検出処理の第２フローチャートである。 同割り込み処理におけるゲート通過処理のフローチャートである。 同割り込み処理における特別動作処理のフローチャートである。 同割り込み処理における特別図柄待機処理のフローチャートである。 同割り込み処理における特図２大当たり判定処理と特図１大当たり判定処理のフローチャートである。 同割り込み処理における特図２選択処理と特図１選択処理のフローチャートである。 同割り込み処理における特図２変動態様選択処理と特図１変動態様選択処理の第１フローチャートである。 同割り込み処理における特図２変動態様選択処理と特図１変動態様選択処理の第２フローチャートである。 同割り込み処理における特図２乱数シフト処理と特図１乱数シフト処理のフローチャートである。 同割り込み処理における変動中処理のフローチャートである。 同割り込み処理における特別図柄確定処理のフローチャートである。 同割り込み処理における特別電動役物処理の第１フローチャートである。 同割り込み処理における特別電動役物処理の第２フローチャートである。 同割り込み処理における保留数処理のフローチャートである。 同割り込み処理における電源断監視処理のフローチャートである。 サブ制御基板におけるメイン処理のフローチャートである。 サブ制御外部ＩＮＴ割り込み処理のフローチャートである。 サブ制御２ｍｓタイマ割り込み処理のフローチャートである。 サブ制御１０ｍｓタイマ割り込み処理のフローチャートである。 メインコマンド監視処理のフローチャートである。 始動入賞口処理のフローチャートである。 入賞データ格納処理のフローチャートである。 特定演出保留処理のフローチャートである。 特定演出シナリオ更新処理のフローチャートである。 先読み演出処理のフローチャートである。 保留消化演出処理のフローチャートである。

以下、添付の図面に基づき本発明の実施例を説明する。
図１に示す遊技機１は、遊技媒体として遊技球を用いるパチンコ遊技機であって、遊技盤２の縁に外レール３及び内レール４が略円形に配置され、前記外レール３及び内レール４によって区画された遊技領域６が前記遊技盤２上に設けられている。遊技機１の前面側には、遊技盤２の外側に装飾ランプ３５、払い出された遊技球を受けるための球受け用上皿３６、該球受け用上皿３６の満杯時に遊技球を受けるための球受け用下皿３７、効果音等を発するスピーカ３８、遊技者の発射操作に応じて遊技球を前記遊技領域６へ向けて弾発発射するための発射装置６４、遊技者による操作可能な遊技ボタンスイッチ６７が設けられている。なお、符号Ｗ１は遊技機の外枠、Ｗ２は外枠Ｗ１に取り付けられた前枠、Ｇは前枠Ｗ２に開閉可能にヒンジで取り付けられたガラス枠であり、前記遊技盤２は前枠Ｗ２に取り付けられ、前記ガラス枠Ｇを通して遊技機前方側から遊技者が遊技盤２の遊技領域６を視認可能となっている。また、前記遊技領域６には、前記遊技領域６に打ち込まれた遊技球を誘導する複数の釘（図示せず）が所要位置に立設されている。以下、遊技機１の主要な部分について説明する。

前記遊技領域６には、中心線上の上部から下部に向かって順に表示装置１０、振り分け装置３９、該振り分け装置３９の下方左右に左始動入賞口（始動入賞口１）４０と右始動入賞口（始動入賞口２）４１が設けられ、さらに下方にアウト口４９が設けられている。また、前記表示装置１０の下部左方には風車７６、風車７６の下方には第１入賞口５１、第２入賞口５２、第３入賞口５３が設けられている。一方、前記表示装置１０の下部右方には普通図柄変動開始用ゲート５５、右中始動入賞口（始動入賞口３）４２、その真下に大入賞口４５が設けられている。前記左始動入賞口（始動入賞口１）４０、右始動入賞口（始動入賞口２）４１、右中始動入賞口（始動入賞口３）４２、第１入賞口５１、第２入賞口５２、第３入賞口５３、大入賞口４５は、前記遊技領域６内を流下する遊技球が入賞（入球）可能な複数の入賞装置に相当する。前記の各入賞口（入賞装置）に遊技球が入賞（入球）して入賞（入球）が検出されると１入賞球の検出に対して所定個数の賞品球（遊技球）が遊技者に払い出される。前記１入賞球の検出に対する賞品球（遊技球）の払出個数は、前記入賞口（入賞装置）毎に設定されている。また、前記大入賞口４５の右方の遊技領域６の外側には、普通図柄保留数表示器４８と普通図柄表示部５０が設けられている。

前記表示装置１０は、識別情報を表示可能なものであって、液晶，ドットマトリックス若しくはＬＥＤ表示装置等の画像表示装置からなる。前記表示装置１０は、本発明における表示手段に相当する。本実施例では、液晶表示器（ＴＦＴ−ＬＣＤモジュール）で構成されている。識別情報は、遊技者が識別可能なものであり、図柄や文字等を挙げることができる。

前記表示装置１０は、特別図柄（判定図柄とすることもできる。）Ｚが変動表示可能となっている。前記表示装置１０に表示される特別図柄は、左側に位置する左特別図柄（中判定図柄）、中央に位置する中特別図柄（中判定図柄）、右側に位置する右特別図柄（右判定図柄）が、それぞれ変動表示し、所定時間変動表示した後、当否判定結果に基づき左特別図柄、中特別図柄、右特別図柄が確定判定図柄として停止表示され、停止した確定判定図柄（特別図柄の組み合わせ）で当否判定結果が表示される。前記特別図柄（左特別図柄、中特別図柄、右特別図柄）は本発明の識別情報に相当する。また、前記表示装置１０には、前記特別図柄に加えて背景画像（キャラクタ，背景，文字等を含む。）が表示されることもあり、該背景画像が特別図柄の変動開始等に起因して変動表示可能となっていてもよい。さらに、本実施例では、前記表示装置１０は、後述の判定保留記憶手段が記憶している数値データ（大当たり乱数）の数を表示する保留記憶表示手段を兼ねており、該表示装置１０の左側下部の特別図柄保留数表示部４３に、判定保留記憶手段が記憶している数値データ（大当たり乱数）の数が特別図柄保留数として表示される。図示の例では、特別図柄保留数は○の個数で表される。なお、前記判定保留記憶手段は、前記表示装置１０とは別に設けてもよい。

本実施例において前記表示装置１０で変動および停止表示される左、中、右特別図柄（識別情報）は、それぞれ『１，２，３，４，５，６，７，８』の８通りの図柄とされている。本実施例では、遊技の当否判定結果が大当たり（当たり）の場合には、大当たりの特別図柄組合せ、この例では『１，１，１』（いわゆる‘１’のぞろ目）や『２，２，２』（いわゆる‘２’のぞろ目）等、同一数字の組合せ）で特別図柄が停止表示され、遊技者に有利な特典を付与する大当たり遊技状態（特別遊技状態）に移行する。なお、遊技者に有利な特典は、本実施例では、遊技者による遊技球の獲得し易さ増大に設定されている。また、本実施例の大当たりはすべて確変大当たりである。すなわち、大当たりした場合には、特別遊技状態（大当たり遊技状態）の終了後、特別図柄の変動が９回行われるまで（当否判定が９回行われるまで）大当たりの確率が高確率（本実施例では１０／１００）に設定され、その後大当たりの確率が低確率（本実施例では１／１００）に設定される。さらに、本実施例では、大当たりになると、特別遊技状態（大当たり遊技状態）の終了後に前記高確率に設定されると共に、特別図柄の変動が５０回行われるまでの間、時短遊技が行われる。時短遊技では、後述の普通図柄当たり時における右中始動入賞口（始動入賞口３）４２の拡開開放時間が通常の０．５秒から１．５秒に長くなり、拡開回数も１回から３回に増える。

前記普通図柄保留数表示器４８は、後述の普通図柄の変動及び普通図柄に関する普通図柄判定の保留数をランプの点灯個数で表すようになっている。
前記普通図柄表示部５０は、本実施例では２つのランプで構成され、２つのランプが点滅することにより普通図柄の変動中を表す。２つのランプが所定時間変動表示（点滅）した後、一方のみが点灯した状態となることによって普通図柄外れを報知し、それに対して所定時間変動表示（点滅）した後、両方共点灯した状態となることによって普通図柄当たりを報知する。なお、前記普通図柄表示部５０をＬＥＤ表示装置等で構成し、記号或いは絵（キャラクタ）等の普通図柄を変動表示及び停止表示するようにし、停止表示した普通図柄によって普通図柄の当たり、あるいは普通図柄の外れを報知するようにしてもよい。

前記振り分け装置３９は、前記表示装置１０の真下に設けられ、遊技領域６を流下して振り分け装置３９に至った遊技球を、下方の左始動入賞口（始動入賞口１）４０と右始動入賞口（始動入賞口２）４１に振り分け可能な構成となっている。
前記左始動入賞口（始動入賞口１）４０と右始動入賞口（始動入賞口２）４１は、それぞれ上部が開口しており、前記振り分け装置３９によって左右に振り分けられた遊技球が上方から入賞（入球）可能に構成されている。
一方、前記右中始動入賞口（始動入賞口３）４２は、２つの可動片４２ａ，４２ｂが背面の始動入賞口用ソレノイドによって略垂直で遊技球の入賞（入球）し難い狭小開放状態（通常状態）と略Ｖ字形（逆ハの字形）の入賞し易い拡開開放状態間を変化可能に制御されている。前記右中始動入賞口（始動入賞口３）４２の拡開開放は、前記普通図柄表示部５０でランプが点滅した後、両方共点灯した状態となって普通図柄当たりが成立した時に行われる。
前記左始動入賞口（始動入賞口１）４０は本発明における第１の始動入賞口に相当し、一方、前記右始動入賞口（始動入賞口２）４１と前記右中始動入賞口（始動入賞口３）４２は本発明における第２の始動入賞口に相当する。

また、前記遊技盤２の背面には、左始動入賞口検出スイッチ（左始動入賞口センサ）、右始動入賞口検出スイッチ（右始動入賞口センサ）及び右中始動入賞口検出スイッチ（右中始動入賞口センサ）が、各入賞球用通路にそれぞれ独立して設けられており、前記左始動入賞口（始動入賞口１）４０と右始動入賞口（始動入賞口２）４１と右中始動入賞口（始動入賞口３）４２への遊技球の入賞（入球）を検出するように構成されている。本実施例では、前記左始動入賞口（始動入賞口１）４０への入賞に基づいて特図１用の乱数（数値データ）が取得され、一方、前記右始動入賞口（始動入賞口２）４１あるいは右中始動入賞口（始動入賞口３）４２への入賞に基づいて特図２用の乱数（数値データ）が取得される。

また、前記左始動入賞口（始動入賞口１）４０への入賞に基づいて取得された特図１用の乱数（数値データ）と、前記右始動入賞口（始動入賞口２）４１あるいは右中始動入賞口（始動入賞口３）４２への入賞に基づいて取得された特図２用乱数（数値データ）は一旦記憶されて、特図１用の乱数（数値データ）あるいは特図２用乱数（数値データ）を用いる特別図柄の変動表示及び当否判定の実行が保留され、特別図柄の変動表示及び当否判定の実行によって、記憶乱数（数値データ）が消去されるようになっている。記憶されている乱数、本実施例では大当たり乱数（数値データ）の数、すなわち保留個数は、特別図柄保留数として前記特別図柄保留数表示部４３で表示され、特別図柄の変動表示及び当否判定の実行によって、記憶されている大当たり乱数（数値データ）を順次消去すると共に、前記特別図柄保留数を減算して特別図柄保留数表示部４３の表示個数を減らすようにしている。

前記特別図柄保留数は、特図１保留数と特図２保留数の合計で表される。特図１保留数は、前記第１の始動入賞口、すなわち前記左始動入賞口（始動入賞口１）４０への入賞に基づいて取得された大当たり乱数（数値データ）の記憶数、すなわち前記左始動入賞口（始動入賞口１）４０への入賞に基づいて取得された大当たり乱数（数値データ）に対する特別図柄の変動表示及び当否判定の保留数である。一方、特図２保留数は、前記第２の始動入賞口、すなわち前記右始動入賞口（始動入賞口２）４１及び右中始動入賞口（始動入賞口３）４２への入賞に基づいて取得された大当たり乱数（数値データ）の記憶数、すなわち前記右始動入賞口（始動入賞口２）４１及び前記右中始動入賞口（始動入賞口３）４２への入賞に基づいて取得された大当たり乱数（数値データ）に対する特別図柄の変動表示及び当否判定結果の保留数である。前記特図１保留数と特図２保留数の上限値（すなわち大当たりの当否判定に用いられる数値データの記憶可能な上限数）は、それぞれ４個とされ、特図１保留数と特図２保留数の合計からなる特別図柄保留数の上限値が８個に設定されている。

なお、特図１保留数が上限値となっている（すなわち最大記憶数となっている）時に前記左始動入賞口（始動入賞口１）４０へ入賞した場合、あるいは特図２保留数が上限値となっている時に前記右始動入賞口（始動入賞口２）４１あるいは右中始動入賞口（始動入賞口３）４２に入賞した場合、すなわちオーバーフローした場合の入賞は、保留数としては記憶されない無効球とされ、その無効球については乱数（数値データ）の取得、特別図柄の変動表示及び当否判定を行うことなく、入賞に対する賞品球（賞品遊技球）が所定数払い出される。

前記普通図柄変動開始用ゲート５５は、普通図柄変動開始用ゲート５５を通過する遊技球を、前記遊技盤２の背面に設けられた普通図柄変動開始スイッチで検出することによって前記普通図柄表示部５０で普通図柄の変動を開始させるようになっている。また、前記普通図柄の変動表示中に、前記普通図柄変動開始用ゲート５５を遊技球が通過することによって発生する普通図柄の変動を、最高４回普通図柄保留数（上限値４個）として記憶すると共に、前記普通図柄保留数表示器４８で普通図柄保留数分点灯表示し、普通図柄の変動開始により普通図柄保留数を減らし、普通図柄保留数表示器４８における表示個数（点灯個数）を減らすようになっている。また、前記第１入賞口５１、第２入賞口５２、第３入賞口５３への入賞球を検出する第１入賞口用検出スイッチ（第１入賞口センサ）、第２入賞口用検出スイッチ（第２入賞口センサ）、第３入賞口用検出スイッチ（第３入賞口センサ）が、それぞれ対応する遊技盤背面の位置に設けられている。

前記大入賞口４５は、前記遊技盤２の背面に設けられた大入賞口開放用ソレノイドによって開閉する開閉板４６を備えている。この大入賞口４５は、通常は開閉板４６が閉じた状態とされ、当否判定結果が大当たりの場合に実行される大当たり遊技（特別遊技）時に１５ラウンド（１５回）開放される。また、前記大入賞口４５内には、大入賞口４５に入賞した入賞球を検出する大入賞口用検出スイッチ（大入賞口センサ）が設けられている。

前記発射装置６４は、操作レバー６５の操作により駆動する発射モータを裏側に有し、該発射モータの駆動により遊技球を弾発発射するようになっている。前記発射装置６４により発射された発射球は、前記遊技盤面に立設された内側誘導レール４と外側誘導レール３間で構成される発射球誘導路を介して遊技領域６に誘導される。前記遊技領域６に誘導された遊技球は、転動しつつ下方へ落下し、前記各装置及び各入賞口に入賞するか、或いは何処にも入賞しなければ前記アウト口４９から遊技盤２の裏側へ排出される。

また、前記遊技機１の裏側には、図２に示すように、複数の制御基板や装置等が設けられている。制御基板の主なものとして、主制御基板２００、サブ制御基板２０５、表示制御基板２１０、音声制御基板２２０、払出制御基板２４０、電源基板２５０、発射制御基板２６０等がある。符号２０６は、ＲＡＭクリアスイッチ、２６５は外部端子、２８１は払出装置、２８９は球貯留タンク、２９１は球誘導樋である。

各制御基板には制御回路が設けられている。また、各制御基板は、単独でまたは複数まとめてケースに収納された状態で遊技機１の裏側に配置されている。主な制御基板を、図３のブロック図を用いて簡略に示す。

主制御基板２００は、遊技の制御を行い他の制御装置に信号を出力する主制御装置に相当し、ＣＰＵ、ＲＡＭ、ＲＯＭおよび複数のカウンタを備えたマイクロコンピュータを少なくとも備え、サブ制御基板２０５、払出制御基板２４０等と接続されている。前記ＣＰＵは制御プログラムを実行して遊技に関わる主制御を行う。前記主制御基板２００は電源基板２５０から電源供給を受けて作動する。

前記主制御基板２００におけるＣＰＵは、制御部，演算部，各種カウンタ、各種レジスタ，各種フラグ等を備え、演算制御を行う他、乱数（数値データ）を生成し、また制御信号等の信号をサブ制御基板２０５や払出制御基板２４０等へ出力（送信）可能に構成されている。

前記ＲＡＭは、前記左始動入賞口検出スイッチ、右始動入賞口検出スイッチ及び右中始動入賞口検出スイッチで始動入賞口への入賞が検出されることに基づき取得された乱数（数値データ）、特別図柄保留数及び普通図柄保留数の記憶領域、ＣＰＵで生成される各種乱数（数値データ）用の記憶領域、遊技に必要な遊技データ等の各種データを一時的に記憶する記憶領域やフラグ、ＣＰＵの作業領域を備える。前記ＲＡＭは、本発明における判定保留記憶手段にも相当する。

ＲＯＭは、前記ＣＰＵのための制御プログラムや制御データ、遊技設定データ、前記表示装置１０での変動表示に関する変動態様や図柄データ等が書き込まれている他、大当たり及び普通図柄当たりの判定値等が書き込まれている。遊技設定データには遊技機のスペック情報に関するデータが記憶されており、具体的にはスペックにおける大当り確率情報、特別図柄の種類などが記憶されている。

なお、前記主制御基板２００のＣＰＵは、遊技の当否判定を行う大当たりの当否判定手段や普通図柄当たりの判定を行う普通図柄当たり当否判定手段、数値データ更新手段、数値データ取得手段、前記表示装置１０における特別図柄の変動時間を決定する変動時間決定手段、事前判定結果報知時間設定手段としても機能する。また、前記主制御基板２００から出力される信号には、遊技設定データに基づく遊技機の設定データ、数値データ、前記表示装置１０で特別図柄を変動表示させるための変動データ（変動コマンド）、大当たり種別に関するコマンド、普通図柄当たり判定結果データ等が含まれる。

また、前記主制御基板２００は、中継回路を介して種々の入賞口の検出スイッチ（センサ）類及び右中始動入賞口４２のソレノイド及び前記大入賞口４５のソレノイドと接続され、種々の入賞口における入賞検出の入力や前記右中始動入賞口４２及び前記大入賞口４５の開閉を制御する。

サブ制御基板２０５は、サブ制御装置に相当し、前記主制御基板２００と共に遊技の制御を行う。前記サブ制御基板２０５は、ＣＰＵ、ＲＯＭ、ＲＡＭ、複数のカウンタを備えたマイクロコンピュータと、前記主制御基板２００とを結ぶ入出力回路と、表示制御基板２１０、音声制御基板２２０やランプ中継基板とを結ぶ入出力回路を備えている。前記サブ制御基板２０５のＣＰＵは、前記主制御基板２００から出力された制御信号に従って遊技の制御を行い、本発明における事前判定手段、事前判定結果報知制御手段としても機能する。また、本実施例ではサブ制御基板２０５はランプ制御基板を兼ねている。サブ制御基板２０５は、前記主制御基板２００から出力された制御信号を受信し、受信した制御信号に基づいて、ランプ中継基板や表示制御基板２１０、音声制御基板２２０等へ制御信号を出力している。前記主制御基板２００からの制御信号には、前記遊技設定データに基づく設定信号、前記表示装置１０での当否判定結果の演出表示に対する制御信号（変動コマンド等）や前記装飾ランプ３５に対する制御信号、前記スピーカ３８に対する制御信号等が含まれ、その制御信号の内容に合わせて各装置の制御を行っている。また、前記サブ制御基板２０５のＲＯＭは制御用のプログラムやデータ定数等が記憶されている。また前記ＲＡＭは、各種データの記憶領域とＣＰＵによる作業領域、事前判定数に関する記憶領域を有し、事前判定保留記憶手段としても機能する。前記ランプ中継基板には装飾ランプ３５等のランプ類が接続され、前記サブ制御基板２０５からランプ中継基板に送信された制御信号によって、装飾ランプ３５等の作動を制御する。前記サブ制御基板２０５は電源基板２５０から電源供給を受けて作動する。

表示制御基板２１０は、ＣＰＵ、ＲＯＭ、ＲＡＭを備えたマイクロコンピュータと、前記サブ制御基板２０５に接続される入力回路と、前記表示装置１０に接続される出力回路等で構成され、前記サブ制御基板２０５から出力される制御信号に基づいて、前記表示装置１０における表示の制御を行う。前記表示制御基板２１０のＲＯＭには制御用のプログラムが記憶されている。前記表示制御基板２１０は、前記サブ制御基板２０５からの制御信号に基づきＣＰＵがＲＯＭから所定の表示制御データを読み出し、ＲＡＭの記憶領域で制御用データを生成してＶＤＰ（図示せず）に出力する。ＶＤＰは、ＣＰＵからの指令に基づいてＲＯＭから必要なデータを読み出し、表示画像のマップデータを作成し、ＶＲＡＭに格納する。ＶＲＡＭに格納記憶された画像データは、出力回路に備えるＤ／Ａ変換回路にてＲＧＢ信号に変換されて表示装置１０に出力される。

音声制御基板２２０は、前記サブ制御基板２０５から出力される信号により音声信号を合成し、アンプに出力する。アンプは音声信号を増幅してスピーカ３８に出力する。

払出制御基板２４０は、払出装置２８１と接続されており、前記主制御基板（第１の制御装置）２００から出力される制御信号を受信して前記払出装置２８１を制御する。前記払出制御基板２４０のＲＯＭにはＣＰＵを制御するためのプログラムが記憶されている。

電源基板２５０は、ＡＣ２４Ｖが外部から入力され、入力されたＡＣ２４ＶをＤＣ３４Ｖに変換し、変換されたＤＣ３４Ｖを各レギュレータでＤＣ１２Ｖ、ＤＣ５Ｖに変換して各基板に供給している。
発射制御基板２６０は、前記発射装置６４における発射モータの制御を行う。

遊技機１における遊技について簡略に説明する。遊技機１においては、前記遊技領域６へ向けて発射装置６４により発射された遊技球が、種々の入賞装置に入賞して入賞が検出されると、入賞装置毎に１入賞球の検出に対して設定されている払出個数の遊技球が賞品球として球受け用上皿３６に払い出される。なお、球受け用上皿３６に払い出された遊技球は、球受け用上皿３６が満杯の場合、球受け用下皿３７へ誘導される。

また、遊技領域６へ向けて発射された遊技球が、前記普通図柄変動開始用ゲート５５を通過すると、後述の普通図柄乱数が取得されて一旦記憶され、前記普通図柄保留数表示器４８で普通図柄保留数が点灯表示される。その後、記憶されている普通図柄乱数を読み出して普通図柄の当たり判定が行われ、前記普通図柄表示部５０で普通図柄が変動を開始し、所定時間変動後に停止する。その際、普通図柄の当たり判定結果が当たりの場合には、前記普通図柄表示部５０のランプが２つ点灯した状態となり、前記右中始動入賞口４２の２つの可動片４２ａ，４２ｂが背面の右中始動入賞口用ソレノイドによって、それまでの略垂直で入賞し難い狭小開放状態（通常状態）から略Ｖ字形（逆ハの字形）の入賞し易い拡開開放状態に変化し、遊技球が入賞し易くなる。そして、前記右中始動入賞口４２に遊技球が入賞して検出されると、１入賞球の検出に対して設定されている払出個数の賞品球が払い出される。なお、普通図柄の変動及び判定が行われた普通図柄乱数は記憶から削除され、前記普通図柄表示部５０における普通図柄保留数の表示個数が減らされる。

また、前記遊技領域６へ向けて発射された遊技球が、前記左始動入賞口（始動入賞口１）４０、右始動入賞口（始動入賞口２）４１あるいは右中始動入賞口（始動入賞口３）４２に遊技球が入賞して検出されると前記賞品球が払い出されると共に、後述の大当たり乱数及び大当たり図柄乱数等の数値データが保留上限値（最大値）まで取得されて、前記主制御基板２００のＲＡＭに一旦記憶（格納）されて当否判定及び前記表示装置１０における変動表示が保留され、前記表示装置１０の特別図柄保留数表示部４３で特別図柄保留数が表示される。その後、記憶されている大当たり乱数（数値データ）を読み出して大当たりの当否判定が行われると共に、前記表示装置１０で特別図柄が変動を開始し、所定時間変動後に停止する。

前記大当たりの当否判定結果が当たり（大当たり）の場合には、前記表示装置１０に大当たり図柄（大当たり判定図柄）、この例では『１，１，１』（いわゆる‘１’のぞろ目）や『２，２，２』（いわゆる‘２’のぞろ目）等、同一数字の組合せ）で停止表示され、特別遊技（大当たり遊技）状態に移行する。前記特別遊技（大当たり遊技）状態になると、前記大入賞口４５の開閉板４６が開いて遊技領域６の表面を落下してくる遊技球を受け止め易くして、大入賞口４５へ入賞可能にする。前記大入賞口４５への入賞が検出されると、１入賞球の検出に対して設定されている払出個数の賞品球が払い出される。前記開閉板４６は、所定時間（例えば２９．５秒）経過後、或いは入賞球数が所定個数（例えば１０個）となった時点で閉じるようにされている。また、前記大入賞口４５は、前記開閉板４６の開放を所定ラウンド数（例えば１５ラウンド）繰り返すようになっている。

なお、大当たりした場合には、前記表示装置１０に『１，１，１』、『２，２，２』等、数字のぞろ目からなる大当たり図柄が表示され、前記特別遊技状態の終了後、特別図柄の変動が９回行われるまで（大当たりの当否判定が９回行われるまで）大当たりの確率が高確率（本実施例では１０／１００）に設定され、特別図柄の変動が９回行われた以降は大当たりの確率が低確率（本実施例では１／１００）に設定されると共に、特別図柄の変動が５０回行われるまで（大当たりの当否判定が５０回行われるまで）、時短遊技状態となり、普通図柄当たりの場合に行われる前記右中始動入賞口（始動入賞口３）４２の拡開開放が通常の０．５秒から１．５秒に長くなり、拡開回数が１回から３回に増える。それに対し、前記大当たりの当否判定結果が外れの場合には、前記表示装置１０に外れ図柄、この例ではぞろ目とは異なる特別図柄の組み合わせで停止表示され、前記特別遊技状態（大当たり遊技状態）とはならない。

さらに本実施例では、事前判定条件を満たした場合に事前判定の結果を報知するための特定演出が行われる。事前判定条件は、本実施例では、特別遊技状態終了後から特別図柄の変動が５回目となることに設定されている。事前判定は、前記主制御基板２００のＲＡＭに記憶されている大当たり乱数（数値データ）に基づく特別図柄の変動表示及び大当たりの当否判定の実行前に、当該大当たり乱数（数値データ）が前記当否判定手段によって当たりと判定される数値データの少なくとも一つか否かを判定する処理である。

特定演出が開始されると、図４に示すように前記表示装置１０に「天使チャンス」の文字が表示される。次に図５に示すように「右打ちしてメモリーを溜めてください」と表示され、第２の始動入賞口である前記右中始動入賞口（始動入賞口３）４２への入賞を狙って遊技球を発射するように促す。そして、前記「右打ちしてメモリーを溜めてください」と表示装置１０に表示された後、「右打ちしてメモリーを溜めてください」と表示されている時間内に前記右中始動入賞口（始動入賞口３）４２へ入賞した入賞数が、図６に示すように事前判定数５１として表示される。なお、本実施例では、図５に示すように、予め設定されている事前判定数５１の上限数（本実施例では上限数４）の個数分、○の図形５１ａが示され、「右打ちしてメモリーを溜めてください」と表示されている時間内に、前記第２の始動入賞口である右中始動入賞口（始動入賞口３）４２へ入賞すると、入賞毎に○に着色が行われ、着色された○の個数で事前判定数が表示される。図６の例では、「右打ちしてメモリーを溜めてください」と表示されている時間内に３個入賞した場合の表示例であり、青色等に着色された有色の○の個数で入賞数、すなわち事前判定数５１が示されている。また、本実施例では予め表示されていた○に始動入賞口への入賞ごとに着色される構成であるが、始動入賞口への入賞前には何も表示させず、入賞ごとに入賞したことを表す図形を描写していく構成にしても良い。

前記事前判定数は、特定演出発生時に前記主制御基板２００のＲＡＭに記憶されていた特別図柄保留数に関わらず、特定演出発生後、「右打ちしてメモリーを溜めてください」と表示されている時間内に前記右中始動入賞口（始動入賞口３）４２へ入賞した分までの保留に対して事前判定を行う数であり、実際に前記主制御基板２００のＲＡＭに記憶されている特別図柄保留数とは異なる場合がある。事前判定数は、実際の特別図柄保留数とは異なる演出用疑似保留数に相当する。具体的には、実際の特別図柄保留数（すなわち、判定保留記憶手段が記憶している大当たり乱数（数値データ）の数）は、各始動入賞口への入賞に基づいて上限数となるまで加算され、特別図柄の変動及び当否判定の実行によって減算されるが、特定演出の際に前記表示装置１０に表示される事前判定数（演出用疑似保留数）は、実際の特別図柄保留数に関係なく、特定演出開始時点では図５のように０からスタートし、その後に右中始動入賞口（始動入賞口３）４２に入賞する毎に事前判定数の上限（実施例では事前判定数の上限値は４個）まで加算される。従って、図５に示す特定演出の開始時点において、実際の特別図柄保留数が１以上有る場合には、図６のように、前記特別図柄保留数表示部４３に表示される特別図柄保留数の値と、前記表示装置１０に表示される事前判定数（演出用疑似保留数）５１とは異なる値となる。なお、前記事前判定数の表示態様は、特別図柄保留数の表示態様とは異なる表示態様とされ、遊技者が両者を区別可能にされている。例えば図６のように、事前判定数５１は大きな有色の○の個数で表示装置１０の中央に示され、一方、前記特別図柄保留数表示部４３に表示される実際の特別図柄保留数は、事前判定数５１とは異なる色からなる□の個数、あるいは数字等（図示せず）で表示される、または、特定演出実行時には実際の特別図柄保留数は表示させないなどである。

前記表示装置１０では、事前判定結果が表示されるまでの間、演出が行われる。図７では「連打でメーターを溜めてください」との語句と共に、四角形の枠とＰＵＳＨボタンの絵が表示され、遊技者に前記遊技ボタンスイッチ６７の連打が促される。遊技者が前記遊技ボタンスイッチを連打すると、前記四角形の内部をバーが徐々に伸びていく。
次に、図８に示すように、前記表示装置１０に事前判定結果が表示される。図示の例では前記表示装置１０の中央に「Ｖ」の文字が大きく表示されて、事前判定結果が当たりであることを示し、事前判定を行った当該保留がその後の当否判定実行により大当たりとなることを示唆する。一方、「残念」と表示されると、事前判定を行った当該保留がその後の当否判定実行により外れとなることを示唆する。その後、図９に示すように、事前判定数５１が１つ減算されて表示される。なお、この特定演出は、識別情報の１入賞に対する変動内で行われているため、事前判定数５１が減算されても特別図柄保留数は減算されない。

前記特定演出中における前記特別図柄の変動表示は、本実施例では、前記特定演出の邪魔にならないように表示装置１０の下部等の位置へ移動し、かつ縮小して行われる。なお、本実施例では、事前判定結果報知時間は、特別図柄の変動表示に関して決定した少なくとも１つの特別図柄変動時間に決定される。

前記遊技機１の制御処理に関して説明する。前記主制御基板２００に設けられる乱数用カウンタ（数値データ用カウンタ）として、大当たり乱数用カウンタ、大当たり図柄乱数用カウンタ、リーチ乱数用カウンタ、特別図柄データ乱数用カウンタ、変動態様乱数用カウンタ、普通図柄乱数用カウンタ等がある。

大当たり乱数用カウンタは、大当たりの当否判定手段（本発明の当否判定手段）による当否判定（遊技の当否判定）に用いられ、‘０’〜‘６９９’の大当たり乱数を有する。前記大当たり乱数は、遊技機の電源投入時に
‘０’から始まって後述の普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理ごとに１加算され、‘６９９’に至ると次には‘０’にされて再び前記加算を繰り返すようになっている。大当たり乱数は、前記左始動入賞口（始動入賞口１）４０、右始動入賞口（始動入賞口２）４１、及び右中始動入賞口（始動入賞口３）４２への入賞に基づいて取得され、その取得値が前記低確率状態時には大当たり成立数値として設定されている‘３９１’〜‘３９７’の何れかと一致すれば大当たりとなり、一方高確率状態時には、大当たり成立数値として設定されている‘３９１’〜‘４６０’の何れかと一致すれば大当たりとなる。

大当たり図柄乱数用カウンタは、大当たりの当否判定結果が当たりの場合に、前記表示装置１０に確定停止して揃う大当たり図柄組合せを決定するものであり、‘０’〜‘７’の大当たり図柄乱数を有する。この大当たり図柄乱数は、電源投入時に‘０’から始まって後述の普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理ごとに１加算され、‘７’に至ると次には‘０’にされて再び前記加算を繰り返すようになっている。大当たり図柄乱数は、前記左始動入賞口（始動入賞口１）４０、右始動入賞口（始動入賞口２）４１、及び右中始動入賞口（始動入賞口３）４２への入賞に基づいて取得される。前記大当たり図柄乱数には、大当たりの当否判定結果が当たりの場合に、前記表示装置１０で停止表示される大当たり図柄組合せが割り当てられている。本実施例では、‘０’の場合には大当たり図柄組合せが‘１，１，１’となる１のぞろ目（全図柄同一）、‘１’の場合には‘２，２，２’となる２のぞろ目、‘２’の場合には‘３，３，３’となる３のぞろ目、‘３’の場合には‘４，４，４’となる４のぞろ目、‘４’の場合には‘５，５，５’となる５のぞろ目、‘５’の場合には‘６，６，６’となる６のぞろ目、‘６’の場合には‘７，７，７’となる７のぞろ目、‘７’の場合には‘８，８，８’となる８のぞろ目からなる大当たり図柄組合せが割り当てられている。

リーチ乱数用カウンタは、前記大当たり乱数による大当たりの当否判定結果が外れとなる場合において、リーチ状態を経るか否かを決めるリーチ有無決定用のものであり、‘０’〜‘１２６’のリーチ乱数からなる。本実施例におけるリーチ状態は、前記表示装置１０で変動停止表示される左特別図柄、中特別図柄及び右特別図柄のうち、最後に停止表示される特別図柄（例えば中特別図柄）を除いて他の特別図柄（例えば左特別図柄と右特別図柄）が同一となる状態（最終停止図柄を除いて大当たりの特別図柄組合せと等しくなる状態であり、最終的に大当たりの特別図柄組合せとなる場合と外れの特別図柄組合せとなる場合が含まれる状態）をいう。リーチ乱数は、遊技機１の電源投入時に、‘０’から始まり、後述の普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理ごとに１ずつ加算され、数値が‘１２６’に至ると、次に‘０’にされて再び前記加算を繰り返すようになっている。リーチ乱数は、前記左始動入賞口（始動入賞口１）４０、右始動入賞口（始動入賞口２）４１、及び右中始動入賞口（始動入賞口３）４２への入賞に基づいて取得され、当否判定結果が外れの場合に、その数値が予め決定されているリーチ成立数値と対比されてリーチ有無が判断される。本実施例ではリーチ成立数値は、‘５’，‘１７’，‘２８’，‘４０’，‘５１’，‘６３’，‘７４’，‘８６’，‘９７’，‘１０９’，‘１２０’に設定されている。

特別図柄データ乱数用カウンタは、前記大当たり乱数による大当たり判定結果が外れとなる場合において、前記表示装置１０に停止表示する外れの特別図柄組合せの決定に用いられるものであり、前記表示装置１０に停止表示する左特別図柄を決定する特別図柄データ１の乱数用カウンタと、中特別図柄を決定する特別図柄データ２の乱数用カウンタと、右特別図柄を決定する特別図柄データ３の乱数用カウンタとより構成され、各特別図柄データ乱数用カウンタは、‘０’〜‘７’の乱数からなる。

前記特別図柄データ１の乱数は、電源投入時に、‘０’から始まって後述の普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理ごとに ‘１’ずつ加算され、‘７’に至ると、次に‘０’に書き換えられて再び前記加算が繰り返される。また、前記特別図柄データ２の乱数は、電源投入時に‘０’から始まって、前記特別図柄データ１の乱数が‘０’に書き換えられる際に‘１’ずつ加算され、‘７’に至ると、次に‘０’に書き換えられて再び前記加算が繰り返される。さらに、前記特別図柄データ３の乱数は、電源投入時に‘０’から始まって、前記特別図柄データ２の乱数が‘０’に書き換えられる際に‘１’ずつ加算され、‘７’に至ると、次に‘０’に書き換えられて再び前記加算が繰り返される。これによって、特別図柄データ１〜３の乱数範囲が同一であっても、当該特別図柄データ１〜３の乱数が同期（同一の組合せで加算）するのを避けることができる。

前記特別図柄データ１〜３の各乱数は‘０’の場合には１、‘１’の場合には２、‘２’の場合には３というように、当否判定結果の外れ時に前記表示装置１０に停止表示される左特別図柄、中特別図柄、右特別図柄からなる判定図柄が割り当てられている。前記特別図柄データ１〜３の乱数は、前記左始動入賞口（始動入賞口１）４０、右始動入賞口（始動入賞口２）４１、及び右中始動入賞口（始動入賞口３）４２への入賞に基づいて取得され、取得した特別図柄データ１〜３の乱数の組合せによって、外れ時に前記表示装置１０に表示される左特別図柄、中特別図柄、右特別図柄からなる判定図柄が定まる。

変動態様乱数用カウンタは、前記表示装置１０における特別図柄の変動態様を変動態様テーブルから選択する際に用いられるものであり、‘０’〜‘１９８’の変動態様乱数を備える。この変動態様乱数は、遊技機１の電源投入時、‘０’から始まり、後述の普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理ごとに１ずつ加算され、数値が‘１９８’に至ると、次に‘０’にされて再び前記加算を繰り返すようになっている。変動態様乱数は、前記左始動入賞口（始動入賞口１）４０、右始動入賞口（始動入賞口２）４１、及び右中始動入賞口（始動入賞口３）４２への入賞に基づいて取得される。

ここで変動態様テーブル及び変動態様について説明する。変動態様テーブルは、前記表示装置１０に表示する特別図柄の変動態様の複数で構成されている。変動態様テーブルからの変動態様選択は、当否判定結果が当たりか外れか、確変中か否か、リーチ有りか無しかに応じて変動態様乱数に基づいて行われる。本実施例では通常（低確率）遊技状態時に選択される変動態様１〜９と、確変（高確率）遊技状態時に選択される変動態様１０〜１９、特定演出当たり変動態様、０．６Ｓ当たり変動態様、特定演出ハズレ変動態様、０．６Ｓハズレ変動態様で構成されている。さらに、通常（低確率）遊技状態時に選択される変動態様１〜９は、遊技の当否判定結果が当たり（大当たり）の場合に選択される当たり変動態様１〜２と、外れリーチ（リーチ後に外れとなるリーチ）時に選択されるリーチハズレ変動態様３〜６と、リーチを経ることなく外れとなるハズレ変動態様７〜９に分かれている。一方、確変（高確率）遊技状態時に選択される変動態様１０〜１９は、遊技の当否判定結果が当たり（大当たり）の場合に選択される当たり変動態様１０〜１２と、外れリーチ（リーチ後に外れとなるリーチ）時に選択されるリーチハズレ変動態様１３〜１６と、リーチを経ることなく外れとなるハズレ変動態様１７〜１９に分かれている。特定演出当たり変動態様、特定演出ハズレ変動態様は、本発明の事前判定結果報知時間に相当する。また、０．６Ｓ当たり変動態様、０．６Ｓハズレ変動態様は後述する特定演出後に行われる特別図柄の変動停止による当否判定結果の表示を示す。

各変動態様には変動態様乱数が割り当てられており、取得した変動態様乱数と対応する変動態様が、当否判定結果が当たりか外れか、通常遊技状態中か確変遊技状態中か、リーチの有無に応じて選択される。選択された変動態様は、前記主制御基板２００から変動コマンドとして前記サブ制御基板２０５へ出力される。また、各変動態様には特別図柄を所定の態様で変動表示させる変動時間がそれぞれ設定されており、変動開始時に予め変動時間が定められる。

取得された大当たり乱数、大当たり図柄乱数、リーチ乱数、特別図柄データ乱数、変動態様乱数については、前記左始動入賞口（始動入賞口１）４０の入賞に基づいて取得された乱数（数値データ）に関する特図１保留としてそれぞれ最大４個、また、前記右始動入賞口（始動入賞口２）４１及び右中始動入賞口（始動入賞口３）４２への入賞に基づいて取得された乱数（数値データ）に関する特図２保留としてそれぞれ最大４個、前記主制御基板２００のＲＡＭ（判定保留記憶手段）における保留記憶領域に格納され、順次使用される。

普通図柄乱数用カウンタは、普通図柄当たりを判定する普通図柄乱数を有する。普通図柄乱数用カウンタにおける普通図柄乱数は、遊技機１の電源投入時に、‘０’から始まって後述の普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理ごとに
‘１’ずつ加算され、‘９’に至ると、次に‘０’に書き換えられて再び前記加算が繰り返される。この普通図柄乱数は、前記普通図柄変動開始用ゲート５５を通過した遊技球を前記普通図柄変動開始スイッチで検出するごとに取得され、最大４個まで前記主制御基板２００のＲＡＭの普通図柄乱数記憶領域に格納されて順次普通図柄の判定に使用される。

本実施例では、普通図柄当たりの当たり確率は１／２となっており、具体的には、前記普通図柄乱数の取得乱数が奇数である場合、普通図柄当たりになり、前記右中始動入賞口（始動入賞口３）４２の拡開開放を行うようになっている。また、前記普通図柄乱数の取得乱数がその他の場合には普通図柄当たりとならず、前記右中始動入賞口（始動入賞口３）４２が前記入賞し難い狭小開放状態のままとされる。

前記主制御基板２００による制御処理について説明する。まず、図１０のフローチャートに示すメイン処理Ｍが行われる。
メイン処理Ｍでは、初期設定処理（Ｓ１０）、割り込み禁止処理（Ｓ２０）、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理（Ｓ３０）、割り込み許可処理（Ｓ４０）が順に行われる。

初期設定処理（Ｓ１０）では、スタックの設定、割り込み時間の設定、ＣＰＵの設定、ＳＩＯ、ＰＩＯ、ＣＴＣの設定等が行われる。メイン処理Ｍは割り込み時間（４ｍｓ）ごとに繰り返し行われるが、初期設定処理（Ｓ１０）については、電源投入時及びリセット時のみに必要な処理であり、最初の１巡目のみに実行され、その後は実行されないが、周知であるので詳細は省略する。

割り込み禁止処理（Ｓ２０）では、４ｍｓｅｃごとに割り込み処理（Ｓ１００）が入ってきても、割り込み許可となるまで、割り込みを禁止する。
普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理（Ｓ３０）は、本発明における数値データ更新処理に相当し、種々の乱数（数値データ）が普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理（Ｓ３０）ごとに１加算され、前記のように各乱数の設定上限値に至ると次に最小値に戻って再び加算が行われる。更新された乱数は前記主制御基板２００のＲＡＭに記憶される。割り込み許可処理（Ｓ４０）では、４ｍｓｅｃごとに入ってくる割り込み処理（Ｓ１００）に対して許可をする。

割り込み処理（Ｓ１００）では、図１１に示すように、まず出力処理（Ｓ１１０）が行われる。
出力処理（Ｓ１１０）では、各処理により前記主制御基板２００の出力バッファに記憶されたコマンド（制御信号）が、対応する制御基板等へ出力される。サブ制御基板２０５へ出力される制御信号には、前記左始動入賞口４０への入賞検出信号、前記右始動入賞口４１への入賞検出信号、前記右中始動入賞口４２への入賞検出信号、前記左始動入賞口４０、前記右始動入賞口４１、あるいは前記右中始動入賞口４２への入賞に基づいて取得された大当たり乱数等の数値データ、変動コマンド等が含まれる。
続く入力処理（Ｓ１２０）では、遊技機１に設けられている種々のセンサ（各入賞装置の検出スイッチ等）が検知した場合の信号入力が行われる。

前記入力処理（Ｓ１２０）の次に普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理（Ｓ１３０）が行われる。
前記普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理（Ｓ１３０）は、前記メイン処理Ｍにおけるループ処理内で行われている普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理（Ｓ３０）と共に本発明における数値データ更新手段に相当し、前記メイン処理Ｍにおけるループ処理内で行われている普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理（Ｓ３０）と同様の処理が行われる。前記普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理（Ｓ１３０）の次に始動入賞口スイッチ検出処理（Ｓ１４０）が行われる。

始動入賞口スイッチ検出処理（Ｓ１４０）では、図１２及び図１３に示すように、前記普通図柄変動開始用ゲート５５を遊技球が通過したか判断され（Ｓ１４０−１）、遊技球が通過した場合にはゲート通過処理（Ｓ１４０−２）が行われ、次に始動入賞口２（右始動入賞口４１）または始動入賞口３（右中始動入賞口４２）に入賞したか判断される（Ｓ１４０−３）。一方、前記普通図柄変動開始用ゲート５５を遊技球が通過していない場合には、ゲート通過処理（Ｓ１４０−２）を行うことなく、始動入賞口２（右始動入賞口４１）または始動入賞口３（右中始動入賞口４２）に入賞したか判断される（Ｓ１４０−３）。前記始動入賞口２（右始動入賞口４１）と始動入賞口３（右中始動入賞口４２）は第２の始動入賞口である。

前記ゲート通過処理（Ｓ１４０−２）では、図１４に示すように、普通図柄保留数が４以上か判断される（Ｓ１４０−２−１）。普通図柄保留数が４以上の場合には、このゲート通過処理（Ｓ１４０−２）が終了し、一方、普通図柄保留数が４未満の場合には、普通図柄保留数に１加算され（Ｓ１４０−２−２）、次に普通図柄乱数取得処理（Ｓ１４０−２−３）が行われ、その後にこのゲート通過処理（Ｓ１４０−２）が終了する。

前記Ｓ１４０−３において、始動入賞口２（右始動入賞口４１）または始動入賞口３（右中始動入賞口４２）へ入賞したと判断された場合には、特図２保留数が４以上か判断される（Ｓ１４０−４）。特図２保留数は、第２の始動入賞口である始動入賞口２（右始動入賞口４１）及び始動入賞口３（右中始動入賞口４２）への入賞に対する保留（記憶）の数である。特図２保留数が４未満の場合には、特図２保留数に１加算され（Ｓ１４０−５）、次に特図２関係乱数取得処理が行われる（Ｓ１４０−６）。特図２関係乱数取得処理（Ｓ１４０−６）は、本発明における数値データ取得手段に相当し、前記大当たり乱数、大当たり図柄乱数、リーチ乱数、特別図柄データ乱数、変動態様乱数等が取得され、特図２保留として前記主制御基板２００のＲＡＭ（判定保留記憶手段）に記憶（格納）される。次に、特図２保留コマンドのセット（Ｓ１４０−７）と特図２入賞コマンドのセット（Ｓ１４０−８）が行われる。その後、順次変動保留バッファに１加算され（Ｓ１４０−９）、特図１保留数と特図２保留数が合計され（Ｓ１４０−１０）、特図１保留数と特図２保留数の合計値が特図２の変動順データとして前記主制御基板２００のＲＡＭに記憶される（Ｓ１４０−１１）。特図２の変動順データは、特図２保留に関する特別図柄の変動が行われる順番を示すデータである。その後、第１の始動入賞口である始動入賞口１（左始動入賞口４０）へ遊技球が入賞したか判断される（Ｓ１４０−１３）。前記特図１保留数は、第１の始動入賞口である始動入賞口１（左始動入賞口４０）への入賞に対する保留（記憶）の数である。

なお、本実施例では、前記始動入賞口２（右始動入賞口４１）または始動入賞口３（右中始動入賞口４２）へ入賞した場合には、共に特図２の入賞として乱数等が取得されるが、前記始動入賞口２（右始動入賞口４１）に入賞した特図２入賞コマンドか前記始動入賞口３（右中始動入賞口４２）に入賞した特図２入賞コマンドかは、信号の内容から判断可能になっている。例えば、前記始動入賞口２（右始動入賞口４１）に入賞した特図２入賞コマンドは９１Ｈ○○Ｈからなり、それに対して前記始動入賞口３（右中始動入賞口４２）に入賞した特図２入賞コマンドは９２Ｈ○○Ｈで構成されるなどである。

一方、前記Ｓ１４０−４で特図２保留数が４以上と判断されると、次に特図２入賞コマンドがセットされ（Ｓ１４０−１２）、その後、第１の始動入賞口である始動入賞口１（左始動入賞口４０）へ遊技球が入賞したか判断される（Ｓ１４０−１３）。
また、前記Ｓ１４０−３で始動入賞口２（右始動入賞口４１）及び始動入賞口３（右中始動入賞口４２）の何れにも入賞していないと判断されると、次に、第１の始動入賞口である始動入賞口１（左始動入賞口４０）へ遊技球が入賞したか判断される（Ｓ１４０−１３）。

Ｓ１４０−１３で始動入賞口１（左始動入賞口４０）へ遊技球が入賞したと判断された場合には、特図１保留数が４以上か判断される（Ｓ１４０−１４）。特図１保留数が４未満の場合には、特図１保留数に１加算され（Ｓ１４０−１５）、次に特図１関係乱数取得処理が行われる（Ｓ１４０−１６）。前記特図１関係乱数取得処理（Ｓ１４０−１６）は、本発明における数値データ取得手段に相当し、前記大当たり乱数、大当たり図柄乱数、リーチ乱数、特別図柄データ乱数、変動態様乱数等が取得され、特図１保留として前記主制御基板２００のＲＡＭ（判定保留記憶手段）に記憶（格納）される。次に、特図１保留コマンドのセット（Ｓ１４０−１７）、特図１入賞コマンドのセット（Ｓ１４０−１８）が行われ、さらに順次変動保留バッファに１加算され（Ｓ１４０−１９）、その後にこの始動入賞口スイッチ検出処理（Ｓ１４０）が終了する。

また、前記Ｓ１４０−１４で特図１保留数が４以上と判断されると、次に特図１入賞コマンドがセットされ（Ｓ１４０−２０）、その後、この始動入賞口スイッチ検出処理（Ｓ１４０）が終了する。
一方、前記Ｓ１４０−１３で始動入賞口１（左始動入賞口４０）へ遊技球が入賞していないと判断された場合には、そのまま始動入賞口スイッチ検出処理（Ｓ１４０）が終了する。前記始動入賞口スイッチ検出処理（Ｓ１４０）でセットされた入賞コマンド、保留コマンド等は、前記出力処理（Ｓ１１０）でサブ制御基板２０５へ出力される。
前記始動入賞口スイッチ検出処理（Ｓ１４０）の次に普通動作処理（Ｓ１５０）が行われる。

普通動作処理（Ｓ１５０）では、前記普通図柄の変動、停止表示、右中始動入賞口４２の開閉処理等の普通図柄に関する処理が行われる。前記普通動作処理（Ｓ１５０）の次に特別動作処理（Ｓ１６０）が行われる。

特別動作処理（Ｓ１６０）では、図１５に示すように、特別動作ステータスが１〜４の何れであるか判断される（Ｓ１６０−１〜１６０−３）。前記特別動作ステータスが１の場合には特別図柄待機処理（Ｓ１６０−４）が行われ、それに対して前記特別動作ステータスが２の場合には変動中処理（Ｓ１６０−５が行われ、前記特別動作ステータスが３の場合には特別図柄確定処理（Ｓ１６０−６）が行われ、前記特別動作ステータスが４の場合には特別電動役物処理（Ｓ１６０−７）が行われる。

特別図柄待機処理（Ｓ１６０−４）は、本実施例では、前記始動入賞口スイッチ検出処理（Ｓ１４０）で取得した乱数（数値データ）の保留に基づいて特別図柄の変動のための処理を行う。前記特別図柄待機処理（Ｓ１６０−４）では、図１６に示すように、特図１保留数と特図２保留数の合計値（特別図柄保留数）が０か否か判断される（Ｓ１６０−４−１）。特図１保留数と特図２保留数の合計値（特別図柄保留数）が０の場合には、次に前記表示装置１０が特別図柄の変動中ではない待機画面（待ち受け画面）中か否か判断され（Ｓ１６０−４−２）、待機画面（待ち受け画面）中であれば、この特別図柄待機処理（Ｓ１６０−４）が終了し、一方、待機画面（待ち受け画面）中ではない場合には前記表示装置１０を待機画面（待ち受け画面）にする待機画面設定処理（Ｓ１６０−４−３）と客待ちコマンドセット（Ｓ１６０−４−４）が行われ、その後にこの特別図柄待機処理（Ｓ１６０−４）が終了する。

それに対して前記Ｓ１６０−４−１で特図１保留数と特図２保留数の合計値（特別図柄保留数）が０ではないと判断された場合には、次に特図１保留数が０か否か判断され（Ｓ１６０−４−５）、特図１保留数が０の場合には、特図２大当たり判定処理（Ｓ１６０−４−６）が行われる。一方、前記特図１保留数が０ではないと判断されると、次に特図２保留数が０か判断され（Ｓ１６０−４−１２）、特図２保留数が０ではないと判断されると次に特図２に関する変動か、すなわち特別図柄の変動順番（記憶された順番）が、特図２保留に関する変動か（先頭に記憶された保留が特図２に関する保留であるか）判断される（Ｓ１６０−４−１３）。なお、特図２に関する変動は、前記第２の始動入賞口である右始動入賞口（始動入賞口２）４１及び右中始動入賞口（始動入賞口３）４２への入賞により取得されて保留記憶された乱数（数値データ）に基づく特別図柄の変動である。特図２に関する変動と判断されると次に特図２大当たり判定処理（Ｓ１６０−４−６）が行われる。

特図２大当たり判定処理（Ｓ１６０−４−６）は、本発明において数値データ取得手段により取得された数値データに基づいて当否判定を行う当否判定手段の処理に相当する。特図２大当たり判定処理（Ｓ１６０−４−６）では、図１７に示すように、まず、前記主制御基板２００のＲＡＭに記憶されている前記大当たり乱数（第２の始動入賞口への入賞に基づいて取得され、記憶されている大当たり乱数）が判定値としてロードされる（Ｓ１６０−４−６−１）と共に、前記高確率時及び低確率時における大当たり成立数値を定めた大当たり判定値テーブルが格納されているＲＡＭのアドレスがセットされる（Ｓ１６０−４−６−２）。続いて現在確変中（高確率状態中）か否かが判断される（Ｓ１６０−４−６−３）。前記確変中か否かは、前記主制御基板２００に設けられている確変フラグがＯＮ（高確率状態）かＯＦＦ（低確率状態）かによって判断される。確変中の場合には、高確率状態時における大当たり成立数値と前記ロードされた大当たり乱数が一致するか否かにより大当たりか否か判断され（Ｓ１６０−４−６−４）、一方、確変中ではない、すなわち低確率状態時には、低確率状態時における大当たり成立数値と前記ロードされた大当たり乱数が一致するか否かにより大当たりか否か判断され（Ｓ１６０−４−６−５）、一致すれば大当たりと判断されて、前記主制御基板２００に設けられている大当たりフラグがＯＮにセットされる（Ｓ１６０−４−６−６）。その後、この特図２大当たり判定処理（Ｓ１６０−４−６が終了する。なお、前記Ｓ１６０−４−６−４あるいはＳ１６０−４−６−５で大当たりではないと判断されると、大当たりフラグをＯＮにすることなく、この特図２大当たり判定処理（Ｓ１６０−４−６）が終了する。

前記特図２大当たり判定処理（Ｓ１６０−４−６）の後、特図２選択処理（Ｓ１６０−４−７）が行われる。
特図２選択処理（Ｓ１６０−４−７）では、前記表示装置１０で停止表示する特別図柄が決定される。なお、特図２選択処理（Ｓ１６０−４−７）においては、第２の始動入賞口への入賞に基づいて取得され、記憶されている大当たり図柄乱数、特別図柄データ１、２、３の乱数、リーチ乱数が読み出されて用いられる。前記特図２選択処理（Ｓ１６０−４−７）では、図１８に示すように、まず大当たりフラグがＯＮか判断され（Ｓ１６０−４−７−１）、大当たりフラグがＯＮ、すなわち大当たりの場合には前記大当たり図柄乱数に基づく特別図柄が停止特別図柄としてセットされる（Ｓ１６０−４−７−２）。一方、大当たりフラグがＯＮではない、すなわち外れの場合には、前記特別図柄データ１と特別図柄データ２と特別図柄データ３の乱数が全て一致しているか判断され（Ｓ１６０−４−７−３）、一致している場合にはリーチ乱数がリーチ成立数値と一致しているか判断される（Ｓ１６０−４−７−４）。リーチ乱数がリーチ成立数値と一致している場合にはリーチ有りとなり、前記特別図柄データ１の乱数に割り当てられている特別図柄が停止左特別図柄、特別図柄データ２の乱数に１加算した乱数に割り当てられている特別図柄が停止中特別図柄、特別図柄データ３の乱数に割り当てられている特別図柄が停止右特別図柄にセットされる（Ｓ１６０−４−７−５）。一方、リーチ乱数がリーチ成立数値と一致していない場合にはリーチ無しとなり、前記特別図柄データ１の乱数に割り当てられている特別図柄が停止左特別図柄、特別図柄データ２の乱数に割り当てられている特別図柄が停止中特別図柄、特別図柄データ３の乱数に１加算した乱数に割り当てられている特別図柄が停止右特別図柄にセットされる（Ｓ１６０−４−７−６）。

前記Ｓ１６０−４−７−３で特別図柄データ１と２と３の乱数が一致していないと判断された場合には、特別図柄データ１と３の乱数が一致しているか判断される（Ｓ１６０−４−７−７）。特別図柄データ１と３の乱数が一致している場合には、リーチ乱数がリーチ成立数値と一致しているか判断される（Ｓ１６０−４−７−８）。リーチ乱数がリーチ成立数値と一致している場合にはリーチ有りとなり、前記特別図柄データ１の乱数に割り当てられている特別図柄が停止左特別図柄、特別図柄データ２の乱数に割り当てられている特別図柄が停止中特別図柄、特別図柄データ３の乱数に割り当てられている特別図柄が停止右特別図柄にセットされる（Ｓ１６０−４−７−９）。一方、リーチ乱数がリーチ成立数値と一致していない場合にはリーチ無しとなり、前記特別図柄データ１の乱数に割り当てられている特別図柄が停止左特別図柄、特別図柄データ２の乱数に割り当てられている特別図柄が停止中特別図柄、特別図柄データ３の乱数に１加算した乱数に割り当てられている特別図柄が停止右特別図柄にセットされる（Ｓ１６０−４−７−６）。

前記Ｓ１６０−４−７−７で特別図柄データ１と３の乱数が一致していない、すなわち特別図柄データ１，２，３が全て異なると判断された場合には、リーチ乱数がリーチ成立数値と一致しているか判断される（Ｓ１６０−４−７−１０）。リーチ乱数がリーチ成立数値と一致している場合にはリーチ有りとなり、前記特別図柄データ３の乱数に割り当てられている特別図柄が停止左特別図柄と停止右特別図柄にセットされると共に、特別図柄データ３の乱数に１加算した乱数に割り当てられている特別図柄が停止中特別図柄にセットされる（Ｓ１６０−４−７−１１）。一方、リーチ乱数がリーチ成立数値と一致していない場合にはリーチ無しとなり、前記特別図柄データ１の乱数に割り当てられている特別図柄が停止左特別図柄、特別図柄データ２の乱数に割り当てられている特別図柄が停止中特別図柄、特別図柄データ３の乱数に割り当てられている特別図柄が停止右特別図柄にセットされる（Ｓ１６０−４−７−９）。前記特図２選択処理（Ｓ１６０−４−７）の次に特図２変動態様選択処理（Ｓ１６０−４−８）が行われる。

特図２変動態様選択処理（Ｓ１６０−４−８）は変動態様選択手段及び変動時間決定手段に相当する。なお、特図２変動態様選択処理（Ｓ１６０−４−８）においては、第２の始動入賞口への入賞に基づいて取得され、記憶されている変動態様乱数、リーチ乱数が読み出されて用いられる。特図２変動態様選択処理（Ｓ１６０−４−８）では、図１９及び図２０に示すように、遊技状態が通常状態（低確率状態）か確変中（高確率状態）の何れであるかが前記確変フラグによって判断される（Ｓ１６０−４−８−１）。通常遊技状態（確変フラグがＯＦＦ）の場合、前記大当たりフラグがＯＮ（大当たり）か否か判断され（Ｓ１６０−４−８−２）、大当たりフラグがＯＮ（大当たり）の場合には、変動態様テーブルにおける通常状態中当りテーブル（本実施例では変動態様１，２）より変動態様乱数に基づいて変動態様が選択される（Ｓ１６０−４−８−３）。一方、前記大当たりフラグがＯＦＦ（外れ）の場合には、前記始動入賞口スイッチ検出処理（Ｓ１４０）で取得されて前記主制御基板２００のＲＡＭに記憶されているリーチ乱数がロードされて、前記リーチ成立数値と一致するか否か確認され（Ｓ１６０−４−８−４）、一致すればリーチ有りとなり、前記変動態様テーブルにおける通常状態中リーチハズレテーブル（本実施例では変動態様３〜６）より変動態様乱数に基づいて変動態様が選択される（Ｓ１６０−４−８−５）。また、前記リーチ乱数がリーチ成立数値と一致しない場合、リーチ無しとなり、前記変動態様テーブルにおける通常状態中ハズレテーブル（本実施例では変動態様７〜９）より変動態様乱数に基づいて変動態様が選択される（Ｓ１６０−４−８−６）。

一方、確変中（確変フラグがＯＮ）の場合、前記大当たりフラグがＯＮ（大当たり）か否か判断され（Ｓ１６０−４−８−７）、大当たりフラグがＯＮ（大当たり）の場合には、特別遊技（大当たり遊技）状態終了後の特別図柄の変動回数が１〜４回転目又は６〜９回転目であるか否か判断される（Ｓ１６０−４−８−８）。特別図柄の変動回数が１〜４回転目又は６〜９回転目ではないと判断されると、次に特別図柄の変動回数が５回転目であるか判断され（Ｓ１６０−４−８−９）、５回目ではない場合には、変動態様テーブルにおける確変状態中当りテーブル（本実施例では変動態様１０〜１２）より変動態様乱数に基づいて変動態様が選択される（Ｓ１６０−４−８−１０）。一方、特別図柄の変動回数が５回転目の場合には、特定演出当たり変動態様が選択される（Ｓ１６０−４−８−１１）。特定演出当たり変動態様は、本発明における事前判定結果報知時間に相当し、大当たりの場合において特定演出を伴う変動態様である。特定演出当たり変動態様に設定されている特別図柄の変動時間は事前判定結果報知時間としても設定される。それに対し、Ｓ１６０−４−８−８で特別遊技（大当たり遊技）状態終了後の特別図柄の変動回数が１〜４回転目又は６〜９回転目であると判断されると、０．６Ｓ当たり変動態様が選択される（Ｓ１６０−４−８−１２）。なお、特定演出当たり変動態様が選択される変動回数は５回転目に限らず任意の回転数で設定しても良いし、０．６Ｓ当たり変動態様が選択される変動回数は１〜４回転目又は６〜９回転目に限らず特定演出に関する変動態様が選択される変動回数に合わせて任意に設定しても良い。

また、Ｓ１６０−４−８−７で大当たりフラグがＯＦＦ（外れ）と判断された場合には、特別遊技（大当たり遊技）状態終了後の特別図柄の変動回数が１〜４回転目又は６〜９回転目であるか否か判断される（Ｓ１６０−４−８−１３）。特別図柄の変動回数が１〜４回転目又は６〜９回転目ではないと判断されると、特別図柄の変動回数が５回転目であるか判断される（Ｓ１６０−４−８−１４）。特別図柄の変動回数が５回目ではない場合には、前記始動入賞口スイッチ検出処理（Ｓ１４０）で取得されて前記主制御基板２００のＲＡＭに記憶されているリーチ乱数がロードされて、前記リーチ成立数値と一致するか否か確認され（Ｓ１６０−４−８−１５）、一致すればリーチ有りとなり、前記変動態様テーブルにおける確変状態中リーチハズレテーブル（本実施例では変動態様１３〜１６）より変動態様乱数に基づいて変動態様が選択される（Ｓ１６０−４−８−１６）。また、前記リーチ乱数がリーチ成立数値と一致しない場合、リーチ無しとなり、前記変動態様テーブルにおける確変状態中ハズレテーブル（本実施例では変動態様１７〜１９）より変動態様乱数に基づいて変動態様が選択される（Ｓ１６０−４−８−１７）。一方、特別図柄の変動が５回転目の場合には、特定演出外れ変動態様が選択される（Ｓ１６０−４−８−１８）。特定演出ハズレ変動態様は外れの場合において特定演出を伴う変動態様で、特定演出当たり変動態様と同様に本発明における事前判定結果報知時間に相当する。特定演出ハズレ変動態様に設定されている特別図柄の変動時間は事前判定結果報知時間としても設定される。それに対し、Ｓ１６０−４−８−１３で特別遊技（大当たり遊技）状態終了後の特別図柄の変動回数が１〜４回転目又は６〜９回転目であると判断されると、０．６Ｓハズレ変動態様が選択される（Ｓ１６０−４−８−１９）。

前記変動態様が選択された後、その他の処理（Ｓ１６０−４−８−２０）が行われ、この特図２変動態様選択処理（Ｓ１６０−４−８）が終了する。前記特図２変動態様選択処理（Ｓ１６０−４−８）の次に特図２乱数シフト処理（Ｓ１６０−４−９）が行われる。

特図２乱数シフト処理（Ｓ１６０−４−９）では、前記主制御基板２００のＲＡＭ（判定保留記憶手段）の特別図柄保留のデータ記憶領域において、ロード（読み出し）順位一位（最先の記憶）のアドレスの記憶領域に記憶されていた特図２保留数のデータ（大当たり乱数等の数値データ）が、先の処理によりロードされて空席となることに起因して、ロード順位が二位以降のアドレスに記憶されている特別図柄保留のデータ（数値データ）について、ロード順位を一つずつ繰り上げるアドレスのシフトが行われる。具体的には、図２１に示すように、まず、前記主制御基板２００のＲＡＭに記憶されている前記図２保留数から１減算（例えば保留数２のものは１にされ、３のものは２にされる等）され（Ｓ１６０−４−９−１）、次に各保留数に対応するデータが各保留数から１減算した保留数のＲＡＭアドレスにシフトされ（Ｓ１６０−４−９−２）、続いて最上位（ロード順位が最後、本実施例では４個目）の特図２保留数に対応するＲＡＭアドレスに０がセットされる（Ｓ１６０−４−９−３）。前記特図２乱数シフト処理（Ｓ１６０−４−９）に次いで、特図２変動開始処理（Ｓ１６０−４−９）が行われる。

特図２変動開始処理（Ｓ１６０−４−１０）では、特別動作ステータスが２に設定されると共に、その他特別図柄の変動開始に必要な処理が行われる。前記特図２変動開始処理（Ｓ１６０−４−１０）の後に、特別図柄を変動させるための特図２変動コマンドがセットされ（Ｓ１６０−４−１１）、この特別柄待機処理（Ｓ１６０−４）が終了する。特図２変動コマンドには前記特図２変動態様選択処理（１６０−４−８）で選択された変動態様が含まれる。また、ここでセットされた特図２変動コマンドは、前記出力処理（Ｓ１１０）でサブ制御基板２０５へ出力される。

一方、前記Ｓ１６０−４−５で特図１保留数が０ではないと判断されると、次に特図２保留数が０か判断される（Ｓ１６０−４−１２）。特図２保留数が０ではないと判断されると、特図２の変動か、すなわち特別図柄の変動順番（記憶された順番）が、特図２保留に関する変動の順番か判断される（Ｓ１６０−４−１３）。特図２の変動と判断されると、前記特図２大当たり判定処理（Ｓ１６０−４−６）、前記特図２選択処理（Ｓ１６０−４−７）、前記特図２変動態様選択処理（Ｓ１６０−４−８）、前記特図２乱数シフト処理（Ｓ１６０−４−９）、前記特図２変動開始処理（Ｓ１６０−４−１０）、前記特図２変動コマンドセット（Ｓ１６０−４−１１）がこの順に行われる。

前記Ｓ１６０−４−１３で特図２の変動ではないと判断されると、次に特図１大当たり判定処理（Ｓ１６０−４−１４）が行われる。また、前記Ｓ１６０−４−１２で特図２保留数が０と判断されると、次に特図１大当たり判定処理（Ｓ１６０−４−１４）が行われる。

特図１大当たり判定処理（Ｓ１６０−４−１４）は、本発明において前記特図２大当たり判定処理（Ｓ１６０−４−６）と同様に、数値データ取得手段により取得された数値データに基づいて当否判定を行う当否判定手段の処理に相当する。特図１大当たり判定処理（Ｓ１６０−４−９）では、前記第１の始動入賞口、すなわち左始動入賞口（始動入賞口１）４０への入賞に基づき取得されて記憶されているた大当たり乱数を用いる点を除き、図１７の特図２大当たり判定処理（Ｓ１６０−４−６）で説明した処理（Ｓ１６０−４−６−１〜Ｓ１６０−４−６−６）が同様にして処理が行われる。

前記特図１大当たり判定処理（Ｓ１６０−４−１４）の後、特図１選択処理（Ｓ１６０−４−１５）、特図１変動態様選択処理（Ｓ１６０―４−１６）、特図１乱数シフト処理（Ｓ１６０−４−１７）、特図１変動開始処理（Ｓ１６０−４−１８）、特図１変動コマンドセット（Ｓ１６０−４−１９）がこの順に行われる。

特図１選択処理（Ｓ１６０−４−１５）では、前記第１の始動入賞口、すなわち左始動入賞口（始動入賞口１）４０への入賞に基づき取得されて記憶されている大当たり図柄乱数、特別図柄データ１、２、３の乱数、リーチ乱数を用いる点を除き、図１８の特図２選択処理（Ｓ１６０−４−７）で説明した処理（Ｓ１６０−４−７−１〜Ｓ１６０−４−７−１１）が同様にして行われる。

特図１変動態様選択処理（Ｓ１６０−４−１６）では、前記第１の始動入賞口、すなわち左始動入賞口（始動入賞口１）４０への入賞に基づき取得されて記憶されている変動態様乱数、リーチ乱数を用いる点を除き、図１９及び図２０の特図２変動態様選択処理（Ｓ１６０−４−８）で説明した処理（Ｓ１６０−４−８−１〜Ｓ１６０−４−８−２０）が同様にして行われる。特図１変動態様選択処理（Ｓ１６０−４−１６）は、変動態様選択手段及び変動時間決定手段に相当する。

特図１乱数シフト処理（Ｓ１６０−４−１７）では、前記ＲＡＭの特別図柄変動保留数のデータ記憶領域に記憶（格納）されている特図１保留数のデータに対して、図２１の前記特図２乱数シフト処理（Ｓ１６０−４−９）で説明した処理（Ｓ１６０−４−９−１〜Ｓ１６０−４−９−３）が同様にして行われる。
特図１変動開始処理（Ｓ１６０−４−１８）では、特別動作ステータスが２に設定されると共に、その他特別図柄の変動開始に必要な処理が行われる。
特図１変動コマンドセット（Ｓ１６０−４−１９）では、特別図柄を変動させるための特図１変動コマンドがセットされ、この特別柄待機処理（Ｓ１６０−４）が終了する。特図１変動コマンドには前記特図１変動態様選択処理（１６０−４−１６）で選択された変動態様が含まれる。また、ここでセットされた特図１変動コマンドは、前記出力処理（Ｓ１１０）でサブ制御基板２０５へ出力される。

前記Ｓ１６０−４−１１で特図２変動コマンドがセットされた後、あるいは前記Ｓ１６０−４−１９で特図１変動コマンドがセットされた後、特図２変動順データが１シフトされ（Ｓ１６０−４−２０）、その後、この特別図柄待機処理（Ｓ１６０−４）が終了する。Ｓ１６０−４−２０において１シフトされる特図２変動順データは、前記始動入賞口スイッチ検出処理（Ｓ１４０）のＳ１４０−１１において主制御基板２００のＲＡＭ（判定保留記憶手段）に記憶された特図１保留数と特図２保留数の合計値からなる特図２の変動順データである。

前記特別動作ステータスが２の場合に行われる変動中処理（Ｓ１６０−５）では図２２に示すように、まず特別図柄の変動時間終了、すなわち選択された変動態様の変動時間が終了したか否か判断され（Ｓ１６０−５−１）、変動時間が終了していなければこの変動中処理（Ｓ１６０−５）が終了する。一方、変動時間が終了していれば変動停止コマンドがセットされ（Ｓ１６０−５−２）、続いて特別動作ステータスが３にセットされ（Ｓ１６０−５−３）、その他必要な処理（Ｓ１６０−５−４）が行われた後に、この変動中処理（Ｓ１６０−５）が終了する。

前記特別動作ステータスが３の場合に行われる特別図柄確定処理（Ｓ１６０−６）では図２３に示すように、まず大当たりフラグがＯＮか否か、すなわち大当たりか否か判断される（Ｓ１６０−６−１）。大当たりフラグがＯＮ、すなわち大当たりの場合には、ラウンドカウンタがセットされ（Ｓ１６０−６−２）、特別動作ステータスが４にセットされた（Ｓ１６０−６−３）後、この特別図柄確定処理（Ｓ１６０−６）が終了する。一方、大当たりフラグがＯＦＦ、すなわち外れの場合には、確変中（確変フラグＯＮ）か判断され（Ｓ１６０−６−４）、確変中の場合には確変カウンタ（確変状態における残りの変動回数を示すカウンタ）が１減算され（Ｓ１６０−６−５）、減算後の確変カウンタが０になったか判断される（Ｓ１６０−６−６）。確変カウンタが０の場合には確変フラグがＯＦＦにセットされ（Ｓ１６０−６−７）、次に時短中（時短フラグがＯＮ）か判断される（Ｓ１６０−６−８）。また、前記Ｓ１６０−６−４で確変中ではないと判断された場合、あるいは前記Ｓ１６０−６−６で確変カウンタが０ではないと判断された場合には、次に時短中（時短フラグがＯＮ）か判断される（Ｓ１６０−６−８）。

前記Ｓ１６０−６−８で時短中と判断されると、時短カウンタ（時短状態における残りの変動回数を示すカウンタ）が１減算され（Ｓ１６０−６−９）、減算後の時短カウンタが０か判断され（Ｓ１６０−６−１０）、時短カウンタが０の場合には時短フラグがＯＦＦにセットされ（Ｓ１６０−６−１１）、その後特別動作ステータスが１にセットされ（Ｓ１６０−６−１２）、この特別図柄確定処理（Ｓ１６０−６）が終了する。また、前記Ｓ１６０−６−８で時短中ではないと判断された場合、あるいは前記Ｓ１６０−６−１０で時短カウンタが０ではないと判断されると、次に前記特別動作ステータスが１にセットされ（Ｓ１６０−６−１２）、この特別図柄確定処理（Ｓ１６０−６）が終了する。

前記特別動作ステータスが４の場合に行われる特別電動役物処理（Ｓ１６０−７）では、図２４及び図２５に示すように、大当たり終了フラグがＯＮ（大当たり遊技終了）か否か判断される（Ｓ１６０−７−１）。そして、大当たり終了フラグがＯＮではない、すなわち大当たり遊技（特別遊技）終了ではない場合には現在大入賞口１５が開放中か否か判断され（Ｓ１６０−７−２）、開放中ではなく閉鎖中の場合には大入賞口１５の開放時間か否か判断される（Ｓ１６０−７−３）。大入賞口１５の開放時間の場合には大入賞口の開放処理が行われ（Ｓ１６０−７−４）、その後にこの特別電動役物処理（Ｓ１６０−７）が終了する。それに対して大入賞口１５の開放時間となっていないときには、この特別電動役物処理（Ｓ１６０−７）が終了する。

一方、前記Ｓ１６０−７−２で大入賞口１５が開放中と判断されると、大入賞口１５に１０個遊技球が入賞（Ｓ１６０−７−５）、若しくはラウンド終了時間（本実施例では３０秒）経過（Ｓ１６０−７−６）の何れかであるか否か判断され、何れでもない場合にはそのままこの特別電動役物処理（Ｓ１６０−７）が終了し、それに対して大入賞口１５に１０個遊技球が入賞、若しくはラウンド終了時間経過の何れかである場合には、大入賞口閉鎖処理（Ｓ１６０−７−７）とラウンドカウンタの値から１減算する処理（Ｓ１６０−７−８）が行われる。なお、前記大入賞口閉鎖処理（Ｓ１６０−７−７）では、大入賞口閉鎖のコマンドが出力バッファにセットされる。続いて、ラウンドカウンタが０か否か判断され（Ｓ１６０−７−９）、ラウンドカウンタが０ではない場合には、そのままこの特別電動役物処理（Ｓ１６０−７）が終了し、それに対してラウンドカウンタが０の場合には、大当たり終了処理（Ｓ１６０−７−１０）が行われ、その後、大当たり終了フラグがＯＮにされ（Ｓ１６０−７−１１）、この特別電動役物処理（Ｓ１６０−７）が終了する。

一方、前記Ｓ１６０−７−１で大当たり終了フラグがＯＮ、すなわち大当たり終了と判断されると、大当たり終了フラグをＯＦＦにセットする処理（Ｓ１６０−７−１２）と、大当たりフラグをＯＦＦにする処理（Ｓ１６０−７−１３）が行われる。その後に確変フラグがＯＮにされると共に確変カウンタに９がセットされ（Ｓ１６０−７−１４）、また、時短フラグがＯＮにセットされると共に時短カウンタに５０がセットされ（Ｓ１６０−７−１５）、特別動作ステータスが１にセットされる（Ｓ１６０−７−１６）。そして、この特別電動役物処理（Ｓ１６０−７）が終了する。

前記特別動作処理（Ｓ１６０）の次に保留数処理（Ｓ１７０）が行われる。保留数処理（Ｓ１７０）では、図２６に示すように保留数がロードされ（Ｓ１７０−１）、保留数が出力バッファにセットされる（Ｓ１７０−２）。

前記保留数処理（Ｓ１７０）の次に電源断監視処理（Ｓ１８０）が行われる。電源断監視処理（Ｓ１８０）では、図２７に示すように、電源断信号が入力したか判断され（Ｓ１８０−１）、電源断信号が入力していない場合にはこの電源断監視処理（Ｓ１８０）が終了する。一方、電源断信号が入力している場合には、現在のデータ（遊技状態）が前記主制御基板２００のＲＡＭに記憶され（Ｓ１８０−２）、その後電源断フラグがＯＮに設定され（Ｓ１８０−３）、この電源断監視処理（Ｓ１８０）が終了する。なお、前記主制御基板２００のＲＡＭに記憶されるデータ（遊技状態）としては、大きく分けて、表示待機中、図柄変動中、図柄確定表示中、大当たり遊技中のデータがあり、さらにそれぞれ確変状態（高確率状態）と通常状態（低確率状態）のデータがある。

前記電源断監視処理（Ｓ１８０）の次にその他の処理（Ｓ１９０）が行われる。その他の処理（Ｓ１９０）では、遊技制御に必要なその他の処理が行われる。

前記サブ制御基板（サブ制御装置）２０５が行う処理について説明する。
前記サブ制御基板２０５が行うサブ制御メイン処理Ｊでは、図２８に示すように、遊技機１の電源投入時にサブ制御基板２０５においてＣＰＵ初期化処理が行われる（Ｓ２０１）。ＣＰＵ初期化処理（Ｓ２０１）では、外部ＩＮＴ割り込み（受信割り込み）処理（Ｓ３００）、２ｍｓタイマ割り込み処理（Ｓ４００）、１０ｍｓタイマ割り込み処理（Ｓ５００）に対する設定等が行われる。次に、電源断信号がＯＮでＲＡＭの内容が正常か判断される（Ｓ２０２）。電源断信号ＯＮとＲＡＭの内容正常の両方を満たしていない場合は、ＲＡＭの初期化が行われ（Ｓ２０３）、その後にウォッチドッグタイマカウンタ１、２の初期化が行われる（Ｓ２０４）。一方、電源断信号ＯＮとＲＡＭの内容正常の両方を満たす場合には、ＲＡＭの初期化を行うことなくウォッチドッグタイマカウンタ１、２の初期化が行われる（Ｓ２０４）。Ｓ２０１〜Ｓ２０４の処理は、電源投入時の１順目にのみ実行され、その後は実行されることがない。

ウォッチドッグタイマカウンタ１、２の初期化（Ｓ２０４）の後、ループ処理で割り込み禁止（Ｓ２０５）、乱数シード更新（Ｓ２０６）、コマンド送信処理（Ｓ２０７）、ウォッチドッグタイマカウンタ１初期化（Ｓ２０８）、割り込み許可（Ｓ２０９）が行われる。また、ループ処理の間に、外部ＩＮＴ割り込み処理（Ｓ３００）、１ｍｓタイマ割り込み処理（Ｓ４００）、１０ｍｓタイマ割り込み処理（Ｓ５００）が行われる。

割り込み禁止（Ｓ２０５）では、割り込みが入っても割り込みを禁止する。
乱数シード更新（Ｓ２０６）では、各種乱数の更新が行われる。
コマンド送信処理（Ｓ２０７）では、サブ制御基板２０５の処理でセットされた各種コマンドが該コマンドと対応する基板、装置へ送信される。
ウォッチドッグタイマカウンタ１初期化（Ｓ２０８）では、ウォッチドッグタイマカウンタ１の値が初期化される。
割り込み許可（Ｓ２０９）では、割り込みの実行を許可する。

外部ＩＮＴ割り込み処理（Ｓ３００）では、図２９に示すように、前記主制御基板２００からのストローブ（ＳＴＢ）信号がＯＮか確認され（Ｓ３０１）、ストローブ信号がＯＮ、すなわち外部ＩＮＴ入力部にストローブ信号が入力されると、前記主制御基板２００から出力されたコマンド（制御信号）の受信およびＲＡＭへの格納が行われる（Ｓ３０２）。ここで主制御基板２００から受信するコマンド（制御信号）には、前記数値データ、前記変動コマンド、前記当否判定の判定結果等が含まれる。それに対し、ストローブ信号がＯＮになっていなければ、その時点でこの外部ＩＮＴ割り込み処理（Ｓ３００）が終了する。

２ｍｓタイマ割り込み処理（Ｓ４００）では、図３０に示すように、入力処理（Ｓ４０１）、ランプデータ出力処理（Ｓ４０２）、ウォッチドッグタイマ処理（Ｓ４０３）、その他の処理（Ｓ４０４）が行われる。入力処理（Ｓ４０１）では、遊技ボタンスイッチ（操作手段）６７からの信号の受信等が行われ、ランプデータ出力処理（Ｓ４０２）では、後述の１０ｍｓタイマ割り込み処理で作成されたランプのデータが出力される。また、ウォッチドッグタイマ処理（Ｓ４０３）では、ウォッチドッグタイマのリセット処理が行われる。

１０ｍｓタイマ割り込み処理（Ｓ５００）では、図３１に示すように、前記外部ＩＮＴ割り込み処理（Ｓ３００）で受信したコマンド（信号）の解析処理及び動作の設定を行うメインコマンド解析処理（Ｓ５０１）、前記表示装置１０で行う特定演出に関する特定演出シナリオ更新処理（Ｓ５０２）、出力するランプデータの作成等を行うその他の処理（Ｓ５０３）、ウォッチドッグタイマカウンタ２初期化処理（Ｓ５０４）が行われる。

前記メインコマンド解析処理（Ｓ５０１）では、図３２に示すように、前記主制御基板２００から何れかのコマンドを受信したか判断され（Ｓ５０１−１）、何れのコマンドも受信していない場合には、このメインコマンド解析処理（Ｓ５０１）が終了する。一方、何れかのコマンドを受信していた場合には、受信したコマンドが特図変動コマンド（特図１変動コマンドあるいは特図２変動コマンド）か判断され（Ｓ５０１−２）、特図変動コマンド（特図１変動コマンドあるいは特図２変動コマンド）の場合、特定演出に関わる変動か否か判断される（Ｓ５０１−３）。特定演出に関わる変動であるか否かの判断は、受信した特図変動コマンド（特図１変動コマンドあるいは特図２変動コマンド）に含まれる変動態様が、前記特定演出当たり変動態様あるいは特定演出ハズレ変動態様である場合に特定演出に関わる変動と判断され、一方、受信した特図変動コマンド（特図１変動コマンドあるいは特図２変動コマンド）に含まれる変動態様が、その他の変動態様の場合に特定演出に関する変動ではないと判断される。

前記Ｓ５０１−３において特定演出に関する変動ではないと判断されると、このメインコマンド監視処理（Ｓ５０１）が終了する。一方、特定演出に関する変動（例えば、図４〜図９に示す変動）であると判断されると、特定演出監視がＯＮに設定され（Ｓ５０１−４）、演出タイマが０に設定され（Ｓ５０１−５）、さらに特定演出保留フラグがＯＦＦに設定される（Ｓ５０１−６）と共に特定演出保留が０にされ（Ｓ５０１−７）、このメインコマンド監視処理（Ｓ５０１）が終了する。なお、前記特定演出監視がＯＮにされることにより、前記表示装置１０において特定演出の開始画面、例えば図４のに示す「天使チャンス」の画面が表示される。また、Ｓ５０１−２で受信コマンドが特図変動コマンド（特図１変動コマンド及び特図２変動コマンド）ではないと判断されると、受信したコマンドが始動入賞口コマンド（特図１入賞コマンドまたは特図２入賞コマンド）か否か判断される（Ｓ５０１−８）。受信コマンドが始動入賞口コマンドの場合には始動入賞口処理（Ｓ５０１−９）が行われ、その後にこのメインコマンド監視処理（Ｓ５０１）が終了する。一方、受信コマンドが始動入賞口コマンドとは異なる場合、受信コマンドに対するその他の処理が行われ（Ｓ５０１−１０）、このメインコマンド監視処理（Ｓ５０１）が終了する。

前記始動入賞口処理（Ｓ５０１−９）では、図３３に示すように、まず入賞データ格納処理（Ｓ５０１−９−１）が行われる。
入賞データ格納処理（Ｓ５０１−９−１）では、図３４に示すように、入賞インデックス（入賞数のカウンタ）が８未満か判断される（Ｓ５０１−９−１−）。入賞インデックスは、前記第１の始動入賞口及び第２の始動入賞口への入賞数（合計入賞数）を示すカウンタであり、前記主制御基板２００の制御処理における特別図柄保留数（特図１保留数と特図２保留数の合計）と対応するものであり、前記サブ制御基板２０５のＲＡＭの記憶領域に設けられている。前記入賞インデックスが８未満でなければ（すなわち８以上であれば）、この入賞データ格納処理（Ｓ５０１−９−１）が終了する。一方、入賞インデックスが８未満であれば、受信したコマンドが特図１入賞コマンドか判断される（Ｓ５０１−９−１−２）。受信したコマンドが特図１入賞コマンドの場合、特図１保留数が４未満か判断され（Ｓ５０１−９−３）、特図１保留数が４未満ではない場合にはこの入賞データ格納処理（Ｓ５０１−９−１）が終了する。それに対し、特図１保留数が４未満の場合、前記サブ制御基板２０５のＲＡＭに設けられている入賞データバッファの「入賞インデックス」番目に、今回の特図１入賞コマンドに基づく入賞データ（大当たり乱数等の数値データ）が格納され（Ｓ５０１−９−１−４）、「入賞インデックス」の数値が１加算され（Ｓ５０１−９−１−５）、この入賞データ格納処理（Ｓ５０１−９−１）が終了する。

前記Ｓ５０１−９−１−２で受信コマンドが特図１入賞コマンドではない（すなわち特図２入賞コマンド）と判断されると、特図２保留数が４未満か判断され（Ｓ５０１−９−６）、特図２保留数が４未満ではない場合にはこの入賞データ格納処理（Ｓ５０１−９−１）が終了する。それに対し、特図２保留数が４未満の場合、前記サブ制御基板２０５のＲＡＭに設けられている入賞データバッファの「入賞インデックス」番目に、今回の特図２入賞コマンドに基づく入賞データ（大当たり乱数等の数値データ）が格納され（Ｓ５０１−９−１−７）、「入賞インデックス」の数値が１加算され（Ｓ５０１−９−１−８）、この入賞データ格納処理（Ｓ５０１−９−１）が終了する。このように、本実施例では、特図１の変動と特図２の変動について、前記第１の始動入賞口と第２の始動入賞口の何れか一方の入賞を優先させるのではなく、入賞順に変動を行うことになっているため、受信した始動入賞口コマンド（特図１入賞コマンドまたは特図２入賞コマンド）に対応した入賞データを入賞順に入賞データバッファに格納している。

前記入賞データ格納処理（Ｓ５０１−９−１）に次いで、今回の入賞が第２の始動入賞口における始動入賞口３（右中始動入賞口４２）への入賞か否か判断される（Ｓ５０１−９−２）。始動入賞口３（右中始動入賞口４２、第２の始動入賞口４２）への入賞と判断されると、特定演出保留処理（Ｓ５０１−９−３）が行われ、次に入賞コマンドに対応するその他の処理が実行され（Ｓ５０１−９−４）、その後にこの始動入賞口処理（Ｓ５０１−９）が終了する。一方、前記Ｓ５０１−９−２で始動入賞口３（右中始動入賞口４２）への入賞ではないと判断されると、前記特定演出保留処理（Ｓ５０１−９−３）を行うことなく、入賞コマンドに対応するその他の処理が実行され（Ｓ５０１−９−４）、この始動入賞口処理（Ｓ５０１−９）が終了する。

前記特定演出保留処理（Ｓ５０１−９−３）では、図３５に示すように、特定演出保留フラグがＯＮか判断され（Ｓ５０１−９−３−１）、特定演出保留フラグがＯＮの場合、さらに特定演出保留数が４未満か判断される（Ｓ５０１−９−３−２）。特定演出保留数が４未満の場合、入賞データバッファの「特定演出保留数」番目に記憶された大当たり乱数などの入賞データ（数値データ）に基づいて特定演出保留コマンドが作成され（Ｓ５０１−９−３−３）、作成された特定演出保留コマンドが表示制御基板２１０へ送信される（Ｓ５０１−９−３−４）。その後に、特定演出保留数に１加算され（Ｓ５０１−９−３−５）、この特定演出保留処理（Ｓ５０１−９−３）が終了する。一方、前記Ｓ５０１−９−３−１で特定演出保留フラグがＯＮではないと判断された場合、あるいはＳ５０１−９−３−２で特定演出保留数が４未満ではないと判断されると、この特定演出保留処理（Ｓ５０１−９−３）が終了する。前記特定演出保留処理（Ｓ５０１−９−３）で作成された特定演出保留コマンドに基づいて、特定演出の際に前記表示装置１０で事前判定数（特定演出保留数）が表示される（例えば、図６、図７等の事前判定数５１）。

特定演出シナリオ更新処理（Ｓ５０２）では、図３６に示すように、特定演出監視がＯＮか否か判断され（Ｓ５０２−１）、特定演出監視がＯＮではない場合、この特定演出シナリオ更新処理（Ｓ５０２）が終了する。一方、特定演出監視がＯＮの場合、演出タイマに１０加算され（Ｓ５０２−２）、次に先読み開始フラグがＯＮか確認され（Ｓ５０２−３）、先読み開始フラグがＯＮの場合、先読み演出開始処理（Ｓ５０２−４）が行われ、この特定演出シナリオ更新処理（Ｓ５０２）が終了する。

それに対してＳ５０２−３で先読み開始フラグがＯＮではないと判断された場合、次に特定演出保留フラグがＯＮか判断され（Ｓ５０２−５）、特定演出保留フラグがＯＮではない場合、演出タイマの値が設定時間１を超えたか判断される（Ｓ５０２−６）。演出タイマの値が設定時間１を超えていない場合、この特定演出シナリオ更新処理（Ｓ５０２）が終了する。一方、演出タイマの値が設定時間１を超えていた場合には、特定演出保留フラグがＯＮにされる（Ｓ５０２−７）と共に演出タイマが０にされ（Ｓ５０２−８）、この特定演出シナリオ更新処理（Ｓ５０２）が終了する。一方、Ｓ５０２−５で特定演出保留フラグがＯＮと判断されると、演出タイマの値が設定時間２を超えたか判断される（Ｓ５０２−９）。演出タイマの値が設定時間２を超えていない場合、この特定演出シナリオ更新処理（Ｓ５０２）が終了し、一方、演出タイマの値が設定時間２を超えていた場合には、先読み開始フラグがＯＮにされ（Ｓ５０２−１０）、演出タイマが０にされ（Ｓ５０２−１１）、この特定演出シナリオ更新処理（Ｓ５０２）が終了する。

前記設定時間１は、特定演出開始画面を表示し続ける時間であり、演出タイマが設定時間１になるまで、例えば図４に示す「天使チャンス」の特定演出開始画面を表示し続ける。そして、演出タイマが設定時間１を超えると、前記始動入賞口３（右中始動入賞口４２）への入賞を促す画面、例えば図５のように「右打ちしてメモリーを溜めてください」の語句及び事前判定数が０の画面に切り替わり、その後、演出タイマが設定時間２となるまで、前記始動入賞口３（右中始動入賞口４２）への入賞を促すための画面（例えば図５、図６）を表示し続ける。また、前記第２の始動入賞口における右中始動入賞口（始動入賞口３）４２へ入賞すると、入賞数が事前判定数５１として上限数（本実施例では、右中始動入賞口（始動入賞口３）４２への入賞に関する特図２保留数の上限と同じ値の４）となるまで加算されて表示される。そして演出タイマが設定時間２を超えると、事前判定数と共に遊技者に所定の操作を促す画面、例えば図７に示すように事前判定数５１と「連打でメーターを溜めてください」の語句を表示する画面に切り替わる。前記始動入賞口３（右中始動入賞口４２）への入賞を促す画面が表示された際に、既に判定保留記憶手段（入賞データバッファ）に記憶された保留があった場合は、判定保留記憶手段（入賞データバッファ）に記憶された保留が上限数となるまでは、判定保留記憶手段（入賞データバッファ）に記憶されている保留数と事前判定数５１として表示されている数が異なる。逆に、上限数まで保留数が溜まらなくても「右打ちしてメモリーを溜めてください」と表示されている時間が経過した時点で、表示されている事前判定数５１分の保留数だけ事前判定を行う。このとき、表示されている事前判定数５１が０であれば事前判定の演出は行わずに、別の演出を行うように設定してもよい。

前記先読み開始フラグがＯＮの場合に実行される先読み演出処理（Ｓ５０２−４）では、図３７に示すように、まず特定演出保留数が０より大か否か判断され（Ｓ５０２−４−１）、特定演出保留数が０より大でなければ特定演出監視がＯＦＦ（Ｓ５０２−４−２）、演出タイマが０（Ｓ５０２−４−３）、特定演出保留フラグがＯＦＦ（Ｓ５０２−４−４）、特定演出保留数が０（Ｓ５０２−４−５）、先読み開始フラグがＯＦＦ（Ｓ５０２−４−６）、保留消化演出がＯＦＦ（Ｓ５０２−４−７）、保留消化Ｉｎｄｅｘが０（Ｓ５０２−４−８）にされ、この先読み演出処理（Ｓ５０２−４）が終了する。

一方、前記Ｓ５０２−４−１で特定演出保留数が０より大と判断されると、次に保留消化演出がＯＦＦか判断される（Ｓ２０５−４−９）。保留消化演出がＯＦＦの場合、演出タイマが設定時間３を超えたか判断され（Ｓ５０２−４−１０）、設定時間３を超えていなければこの先読み演出処理（Ｓ５０２−４）が終了し、設定時間３を超えていれば、演出タイマが０にされ（Ｓ５０２−４−１１）、次に保留消化演出処理（Ｓ５０２−４−１２）が行われ、その後にこの先読み演出処理（Ｓ５０２−４）が終了する。

設定時間３は、前記事前判定数と共に遊技者に所定の操作を促す画面、例えば図７に示すように事前判定数５１と「連打でメーターを溜めてください」の語句を表示する画面を表示し続ける時間である。そして、設定時間３を超えると、後述の保留消化演出処理（Ｓ５０２−４−１２）によって表示制御基板２１０へ送信されれた大当たり演出コマンド、あるいははずれ演出コマンドに基づいて事前判定結果を報知する画面が、前記表示装置１０に表示される。例えば図８のように大当たりの場合には「Ｖ」を表示する画面、あるいは外れの場合には「残念」を表示する画面（図示せず）が表示される。

保留消化演出処理（Ｓ５０２−４−１２）では、図３８に示すように、サブ制御基板２０５のＲＡＭにおける入賞データバッファの「保留消化Ｉｎｄｅｘ」番目の大当たり乱数（数値データ）が大当たりか、すなわち前記主制御基板２００の処理における当否判定手段によって当たり（大当たり）と判定される乱数（数値データ）の少なくとも一つか否か確認され（Ｓ５０２−４−１２−１）、大当たりであれば大当たり演出コマンドが表示制御基板２１０へ送信され（Ｓ５０２−４−１２−２）、一方、大当たりでなければはずれ演出コマンドが主制御基板２１０へ送信される（Ｓ５０２−４−１２−３）。その後、保留消化Ｉｎｄｅｘの値に１加算され（Ｓ５０２−４−１２−４）、保留消化演出がＯＮに設定され（Ｓ５０２−４−１２−５）、この保留消化演出処理（Ｓ５０２−４−１２）が終了する。前記保留消化演出処理（Ｓ５０２−４−１２）は、事前判定手段の処理に相当する。

それに対し、前記Ｓ５０２−４−９で保留消化演出がＯＦＦではないと判断されると、演出タイマが設定時間４を超えたか判断され（Ｓ５０２−４−１３）、設定時間４を超えていなければ、この先読み演出処理（Ｓ５０２−４）が終了する。一方、演出タイマが設定時間４を超えていれば、演出タイマが０にされ（Ｓ５０２−４−１４）、特定演出保留数が１減算され（Ｓ５０２−４−１５）、保留消化演出がＯＦＦにされ（Ｓ５０２−４−１６）、この先読み演出処理（Ｓ５０２−４）が終了する。設定時間４は、事前判定結果を表示し続ける時間であり、例えば図８の事前判定結果の画面を表示し続ける時間である。そして、設定時間４を超えると、図９に示すように事前判定数５１が１減らされた画面が表示される。

なお、前記事前判定数が０となるまで、前記事前判定数と共に遊技者に所定の操作を促す画面（例えば図７）、事前判定結果を表示する画面（例えば図８）、減算後の残りの事前判定数を表示する画面（例えば図９）が順に表示され、特定演出が続けられる。また、前記特定演出が続く時間（特定演出時間）は、前記事前判定結果報知時間である。具体的には、演出タイマが設定時間１を超えた時間以降、すなわち、特定演出に関わる変動の途中から変動が終わるまでの時間が事前判定結果報知時間である。

このように、本実施例の遊技機は、特別遊技状態の終了後、特別図柄（識別情報）の変動回数が５回目（特定回数目）になると事前判定に関する演出が行われるため、オーバーフローしていないときも事前判定数の表示及び事前判定結果報知の演出を行うことが可能である。さらに、予め始動入賞口への入賞に関する記憶、保留があっても、事前判定に関する演出が行われて表示手段に事前判定数の表示がされている状態でなければ始動入賞口への入賞に対して事前判定数として表示手段に表示されず、事前判定数が表示手段で表示されない限り事前判定結果が報知されないため、事前判定に関する演出によって事前判定結果を知りたい遊技者はオーバーフローしていても始動入賞口へ遊技球を打ち出して事前判定結果の報知（事前報知）を行わせようとすることによって、打ち出し停止を抑えて遊技機の稼働率を上げることができる。更に始動入賞口への入賞に関する保留がないときに事前判定に関する演出が行われた場合には、事前判定に関する演出の際に始動入賞口へ入賞した分をそのまま事前判定演出に用いることが可能であり、前記した通り始動入賞口への入賞に関する保留があるときに事前判定に関する演出が行われた場合には、打ち出し停止を抑えて遊技機の稼働率を上げることができる。この場合、事前判定の際に参照するのは先に始動入賞口へ入賞したことによって取得した数値データを参照することになる。

本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更可能である。例えば、実施例では特別図柄保留数（判定保留記憶手段が記憶可能な上限数）は８であるが、２以上であればよく、他の数であってもよい。また、事前判定が行われた場合に、前記特別図柄保留数の表示と共にあるいはそれに代えて事前判定結果報知時間中に判定保留記憶手段に記憶された数値データの数からなる事前判定数を報知するようにしてもよい。さらにまた、特別図柄保留数を表示する保留記憶表示手段と、事前判定数を表示する表示手段を別個に設けたり、第１の始動入賞口と第２の始動入賞口を何れも複数で構成したりしてもよい。

また、本実施例では、第１の始動入賞口を１つ、第２の始動入賞口を２つとし、事前判定報知時間中に入賞した入賞数を事前判定数に反映させる始動入賞口については、２つの第２入賞口における一方の始動入賞口のみとしたが、２つの第２の始動入賞口共、事前判定数に反映させる始動入賞口としてもよい。さらに本実施例とは逆に、第１の始動入賞口を２つにし、第２の始動入賞口を１つにしてもよい。さらに、本実施例では、事前判定数の最大数（上限数）は、２つの第２の始動入賞口における一方の始動入賞口への入賞に基づいて取得された数値データ（大当たり乱数）に対する判定保留記憶手段による記憶上限数と同一にされているが、２つの第２の始動入賞口における全ての始動入賞口への入賞に対する記憶上限数の合計と同一にしてもよい。

また、本実施例では、特別遊技状態の終了から特別図柄（識別情報）の変動回数が５回目となった場合に特定演出（事前判定結果の報知及びそれに関する演出）が実行可能になっているが、５回目となった場合に限らず特定の変動回数となった時に実行してもいいし、判定保留記憶手段に記憶されて事前判定手段によって判定される数値データが予め定められた数値データ（例えば大当たりと判定される数値データ等）の場合に特定演出（事前判定結果の報知及びそれに関する演出）が実行可能に構成されていてもよい。また、本実施例では特定演出（事前判定結果の報知及びそれに関する演出）の際に事前判定を行う数は４つになっているが、保留記憶可能な最大数以内であれば任意の数に設定してもよい。

また本実施例では、大当りした場合には、毎回前記特別遊技状態の終了後に、特別図柄の変動が９回行われるまで（大当たりの当否判定が９回行われるまで）大当たりの確率が高確率に設定されると共に特別遊技状態の終了から特別図柄（識別情報）の変動回数が５回目となった場合に特定演出（事前判定結果の報知及びそれに関する演出）が実行されることで、高確率状態の最後の５変動を特定演出及びその特定演出の際に事前判定する変動に充てることになるため、特定演出によって当たりが報知されるか、報知されずに高確率状態が終了するかの遊技性を創出することが可能となる。
このように、本発明は、予め設定された数値範囲内で数値データを更新する数値データ更新手段と、
前記数値データ更新手段が更新した数値データを、始動入賞口への遊技球の入賞に基づいて取得する数値データ取得手段と、
前記数値データ取得手段が取得した数値データに基づいて当否判定を行う当否判定手段と、
前記数値データ取得手段が取得した数値データに基づき、遊技者が識別可能な識別情報を変動表示し、前記当否判定手段による当否判定結果に基づく識別情報で停止表示可能な表示手段とを備え、
前記識別情報の変動表示及び前記当否判定手段による当否判定を順次実行すると共に、前記当否判定結果が当たりとなった場合に遊技者にとって有利となる特別遊技状態を発生可能にした遊技機において、
予め定められた上限数まで前記数値データ取得手段が取得した数値データを記憶して当該数値データに基づく前記識別情報の変動表示及び前記当否判定手段による当否判定の実行を一旦保留し、前記記憶した数値データに基づく前記識別情報の変動表示及び前記当否判定手段による当否判定が順次実行された際に、当該実行された識別情報の変動表示及び当否判定と対応する数値データの記憶を消去する判定保留記憶手段と、
前記判定保留記憶手段に記憶した数値データに基づく前記識別情報の変動表示及び前記当否判定手段による当否判定の実行前に、当該数値データが前記当否判定手段によって当たりと判定される数値データの少なくとも一つか否かを判定する事前判定手段と、
前記判定保留記憶手段に記憶した数値データに基づいて前記識別情報の変動時間を決定する変動時間決定手段と、
前記変動時間決定手段が決定した少なくとも１つの変動時間を、前記表示手段で前記事前判定手段による事前判定結果を報知する事前判定結果報知時間として設定する事前判定結果報知時間設定手段と、
１つの前記事前判定結果報知時間内に１又は複数の前記事前判定結果を前記表示手段により報知可能とする事前判定結果報知制御手段と、
を備え、
前記事前判定結果報知制御手段は、
前記事前判定結果報知時間中に、前記判定保留記憶手段に数値データが記憶されていない状態で前記始動入賞口に入賞があった場合には、前記始動入賞口への入賞数に応じた数の数値データを前記判定保留記憶手段に記憶すると共に記憶した数値データの記憶数を事前判定数として前記表示手段に表示する一方、前記判定保留記憶手段に数値データが前記上限数分記憶されている状態で前記始動入賞口に入賞があった場合は、前記始動入賞口への入賞に応じた数値データは前記判定保留記憶手段に記憶しないで当該入賞した数を事前判定数として前記表示手段に表示し、更に前記事前判定数が表示されている場合には前記事前判定数に対応する事前判定結果を前記表示手段で報知する一方、前記判定保留記憶手段に数値データの記憶があっても前記事前判定数が前記表示手段で表示されない限り事前判定結果が報知されないように制御することを特徴とするものである。

１ 遊技機
２ 遊技盤
６ 遊技領域
１０ 表示装置
４０ 左始動入賞口（始動入賞口１、第１の始動入賞口）
４１ 右始動入賞口（始動入賞口２、第２の始動入賞口）
４２ 右中始動入賞口（始動入賞口３、第２の始動入賞口）
６４ 発射装置
６７ 遊技ボタンスイッチ
２００ 主制御御基板（表示制御装置）
２０５ サブ制御基板（サブ制御基板）

Claims (9)

1. 予め設定された数値範囲内で数値データを更新する数値データ更新手段と、
   前記数値データ更新手段が更新した数値データを、始動入賞口への遊技球の入賞に基づいて取得する数値データ取得手段と、
   前記数値データ取得手段が取得した数値データに基づいて当否判定を行う当否判定手段と、
   前記数値データ取得手段が取得した数値データに基づき、遊技者が識別可能な識別情報を変動表示し、前記当否判定手段による当否判定結果に基づく識別情報で停止表示可能な表示手段とを備え、
   前記識別情報の変動表示及び前記当否判定手段による当否判定を順次実行すると共に、前記当否判定結果が当たりとなった場合に遊技者にとって有利となる特別遊技状態を発生可能にした遊技機において、
   予め定められた上限数まで前記数値データ取得手段が取得した数値データを記憶して当該数値データに基づく前記識別情報の変動表示及び前記当否判定手段による当否判定の実行を一旦保留し、前記記憶した数値データに基づく前記識別情報の変動表示及び前記当否判定手段による当否判定が順次実行された際に、当該実行された識別情報の変動表示及び当否判定と対応する数値データの記憶を消去する判定保留記憶手段と、
   前記判定保留記憶手段に記憶した数値データに基づく前記識別情報の変動表示及び前記当否判定手段による当否判定の実行前に、当該数値データが前記当否判定手段によって当たりと判定される数値データの少なくとも一つか否かを判定する事前判定手段と、
   前記判定保留記憶手段に記憶した数値データに基づいて前記識別情報の変動時間を決定する変動時間決定手段と、
   前記変動時間決定手段が決定した少なくとも１つの変動時間を、前記表示手段で前記事前判定手段による事前判定結果を報知する事前判定結果報知時間として設定する事前判定結果報知時間設定手段と、
   １つの前記事前判定結果報知時間内に１又は複数の前記事前判定結果を前記表示手段により報知可能とする事前判定結果報知制御手段と、
   を備え、
   前記事前判定結果報知制御手段は、
   前記事前判定結果報知時間中に前記始動入賞口に入賞があった場合には、当該入賞した数を事前判定数として前記表示手段に表示し、更に前記事前判定数が表示されている場合には前記事前判定数に対応する事前判定結果を前記表示手段で報知する一方、前記判定保留記憶手段に数値データの記憶があっても前記事前判定数が前記表示手段で表示されない限り事前判定結果が報知されないように制御することを特徴とする遊技機。
2. 前記事前判定数は、前記判定保留記憶手段が記憶可能な上限数以内で前記表示手段に表示可能に構成されていることを特徴とする請求項１に記載の遊技機。
3. 前記判定保留記憶手段が記憶している数値データの数を表示する保留記憶表示手段を備え、
   前記事前判定手段による当たりか否かの判定が実行された際は、前記保留記憶表示手段によって表示される前記判定保留記憶手段が記憶している数値データの数とは別にあるいは前記判定保留記憶手段が記憶している数値データの数に代えて、前記事前判定結果報知時間中に前記判定保留記憶手段に記憶された数値データの数からなる事前判定数を表示することを特徴とする請求項１又は２に記載の遊技機。
4. 前記保留記憶表示手段によって表示される前記判定保留記憶手段が記憶している数値データの数の表示態様と、前記事前判定結果報知制御手段により前記事前判定結果報知時間中に表示される前記事前判定数の表示態様とは表示態様が異なることを特徴とする請求項３に記載の遊技機。
5. 前記事前判定結果報知制御手段は、前記特別遊技状態の終了後から予め定められた識別情報変動回数目、あるいは前記判定保留記憶手段に記憶されて前記事前判定手段によって判定される数値データが予め定められた数値データの場合に実行可能に構成されていることを特徴とする請求項１から４の何れか一項に記載の遊技機。
6. 前記判定保留記憶手段が記憶可能な前記上限数として２以上が設定され、
   前記事前判定結果報知制御手段の前記事前判定結果報知時間中に、前記判定保留記憶手段に前記上限数未満の数値データが記憶されている状態で前記始動入賞口に入賞があった場合は、前記上限数となるまで前記始動入賞口への入賞に基づき前記数値データ取得手段が取得した数値データを前記判定保留記憶手段に記憶すると共に、前記上限数となるまでの前記始動入賞口への入賞数を前記事前判定数として前記表示手段に表示することを特徴とする請求項１から５の何れか一項に記載の遊技機。
7. 前記事前判定結果報知制御手段の前記事前判定結果報知時間中に、前記判定保留記憶手段に前記上限数未満の数値データが記憶されている状態で前記始動入賞口に入賞があった場合は、前記事前判定数と前記判定保留記憶手段に記憶した記憶数は、前記事前判定数が前記判定保留記憶手段の前記上限数と一致するまで異なることを特徴とする請求項６に記載の遊技機。
8. 前記始動入賞口は、第１の始動入賞口と第２の始動入賞口とを少なくとも備え、
   前記判定保留記憶手段は、前記第１及び第２の始動入賞口への入賞に基づいて、それぞれ予め定められた上限数まで前記数値データ取得手段にて取得した数値データを記憶し、
   前記事前判定結果報知制御手段は、前記事前判定結果報知時間中の前記第２の始動入賞口への入賞数を前記事前判定数として反映する一方、前記第１の始動入賞口への入賞は前記事前判定数として反映しないことを特徴とする請求項１から７の何れか一項に記載の遊技機。
9. 前記第１の始動入賞口への入賞に基づき前記数値データ取得手段が取得した数値データの前記判定保留記憶手段による記憶可能な記憶数と、前記第２の始動入賞口への入賞に基づき前記数値データ取得手段が取得した数値データの前記判定保留記憶手段による記憶可能な記憶数とは各々上限数を有し、
   前記事前判定結果報知制御手段における前記事前判定結果報知時間中に表示される事前判定数の最大数は、前記第２の始動入賞口への入賞による数値データの前記判定保留記憶手段による記憶上限数と同じであることを特徴とする請求項８に記載の遊技機。

Images