JP5339881B2 - 無線局間の通信方法 - Google Patents

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Description

本発明は、広範囲に配置された複数の無線局間の通信を、各々適した回線を使用して行う通信方法に関する。
従来、統制局と複数の従属局間で無線通信を行う場合に、非同期にスキャン受信している全無線局(統制局及び複数の従属局)を同期化し、統制局と各従属局間の通信品質に基づいて共通に最適と判定された回線(周波数)を選択する。そして、その回線を使用して、統制局と各従属局との間での通信を順次行うことが行われている(特許文献1)。
特許第3,747,245号
広範囲の地域に分散されて配置された複数の無線局間の通信においては、各無線局間で通信に使用することができる回線が異なることがある。例えば、電離層での反射を利用する短波無線通信においては、無線局間の距離に応じて通信に使用できる周波数が異なる。例えば、距離が30km以下の無線局「M」と「A」では周波数f1の回線が使用され、距離が30km〜100kmの無線局「M」と「B」では周波数f2の回線が使用され、距離が100km〜1000kmの無線局「M」と「C」では周波数f3の回線が使用される。また、無線局「A」と「B」、無線局「B」と「C」、無線局「C」と「A」との間の通信では、それぞれ異なる回線(周波数)が使用されることになる。
これらの各無線局に、他無線局とそれぞれの回線で通信できるように無線装置を多数設けることは、設備容量やコスト等の制限を受ける。また、各無線局間で、時間を分けて個別に通信する場合には、所要の通信を実行するために多くの時間を要することになる。
本発明は、以上の点に鑑みてなされたものであり、広範囲に配置された複数の無線局間の通信を行う通信方法において、各無線局に無線装置を多数設けることなく、各無線局間の通信に各々適した回線を使用して短い時間で所要の通信を実現できる複数無線局間通信方法を提供することを目的とする。
請求項1の通信方法は、複数無線局(以下、全無線局)間での、任意の一の無線局から複数の無線局への同時通信をそれぞれ適した回線を使用して行う通信方法であって、
1つの無線局から他無線局へ各回線を順繰りに用いて回線調査信号を送信し、該回線調査信号を受信した各無線局が各回線の状況を解析し記憶する処理を、予め定められた優先順位にしたがって回線調査信号を送信する無線局を変更して行う、処理手順と、各従属局から、全無線局のうちの1つの無線局である統制局に対して、当該従属局で解析され記録された他無線局との回線状況を順繰りに送信する処理を、予め定められた優先順位にしたがって従属局を変更して行う、処理手順と、を含んで、各無線局間の各回線の状況を解析して得られた回線状況を、前記統制局に集約する第1の手順と、
統制局は全ての無線局同士の間の回線状況を整理し、全ての無線局同士の間で通信に使用する回線を選択した情報伝送用回線リスト及び複数の無線局間で同時に通信を行う時に用いる回線切換の順番を決定した同時情報伝送用回線切換順番リストを作成し記憶する、第2の手順と、
前記統制局から各従属局へ、前記情報伝送用回線リスト及び前記同時情報伝送用回線切換順番リストを送信し、全無線局で前記情報伝送用回線リスト及び前記同時情報伝送用回線切換順番リストに基づいて自無線局と他無線局との通信で使用する回線及び切換順番を設定する、第3の手順と、
情報を通信しようとする無線局同士を、前記情報伝送用回線リスト及び前記同時情報伝送用回線切換順番リストに基づいて同じタイミングで回線を切り換えて接続する、第4の手順とを有し、
任意の一の無線局から複数の無線局へ、それぞれ異なる回線あるいは同じ回線である適した回線を使用して、同時に通信を行うことを特徴とする。
なお、複数無線局(全無線局)が初期的には非同期である場合には、全無線局を同期させるための処理、即ち、全無線局のうちの1つの無線局を統制局とし、該統制局からその他の無線局(以下、従属局)に対して複数の回線を順繰りに用いて前記統制局から1回線分のスキャン時間に要する時間に比べ長く設定されたスキャン同期信号を送信し、該スキャン同期信号を基準として前記統制局に対する各従属局の各回線における送受信タイミングの同期状態の確立を行う処理手順、を最初に行うことになる。
また、同期状態の確立の際に、統制局から各従属局への回線状況の解析を同時に行うことが出来る。この場合には、次のように構成される。
本発明の通信方法は、初期的には非同期である複数無線局(以下、全無線局)間の通信をそれぞれ適した回線を使用して行う通信方法であって、
全無線局のうちの1つの無線局を統制局とし、該統制局からその他の無線局(以下、従属局)に対して複数の回線を順繰りに用いて前記統制局から1回線分のスキャン時間に要する時間に比べ長く設定されたスキャン同期信号及び回線調査信号を送信し、該スキャン同期信号及び回線調査信号を基準として前記統制局に対する各従属局の各回線における送受信タイミングの同期状態の確立及び各従属局と前記統制局間の回線状況の解析を行う、第1の手順と、
1つの従属局から他従属局及び前記統制局へ各回線を順繰りに用いて回線調査信号を送信し、該回線調査信号を受信した各無線局が各回線の状況を解析し記憶する処理を、予め定められた優先順位にしたがって回線調査信号を送信する従属局を変更して行う、第2の手順と、
各従属局から前記統制局に対して、当該従属局で解析され記録された他無線局との回線状況を順繰りに送信する処理を、予め定められた優先順位にしたがって従属局を変更して行う、第3の手順と、
統制局は全ての無線局同士の間の回線状況を整理し、全ての無線局同士の間で通信に使用する回線を選択した情報伝送用回線リスト及び複数の無線局間で同時に通信を行う時に用いる回線切換の順番を決定した同時情報伝送用回線切換順番リストを作成し記憶する、第4の手順と、
前記統制局から各従属局へ、前記情報伝送用回線リスト及び前記同時情報伝送用回線切換順番リストを送信し、全無線局で前記情報伝送用回線リスト及び前記同時情報伝送用回線切換順番リストに基づいて自無線局と他無線局との通信で使用する回線及び切換順番を設定する、第5の手順と、
情報を通信しようとする無線局同士を、前記情報伝送用回線リスト及び前記同時情報伝送用回線切換順番リストに基づいて同じタイミングで回線を切り換えて接続する、第6の手順と、を有する。
本発明に用いる統制局用の無線局装置は、複数無線局(以下、全無線局)間の通信をそれぞれ適した回線を使用して行う通信方法に用いる無線局用の無線局装置において、
送信情報信号と送信制御信号とが入力され、いずれを送信するかを選択して出力する送信情報選択器と、
回線選択信号が入力され、該回線選択信号に同期し且つ応じた出力周波数が選択される回線選択制御器と、
前記送信情報選択器の出力信号を、前記回線選択制御器の出力周波数に応じた周波数の信号に変換して、送信信号として出力する送信周波数切換器と、
受信信号を、前記回線選択制御器の出力周波数に応じた周波数の信号に変換して、受信情報信号と受信制御信号として出力する受信周波数切換器と、
送信制御信号と回線選択信号が出力され、受信情報信号が入力されるとともに、全体の制御を司る制御部を有し、
該制御部は、
前記通信方法に係る全無線局の数、全無線局のアドレス及び優先順位、全回線(チャネル)情報を含む所要事項を記憶する記憶手段と、同期信号を発生する同期信号発生手段を含み、
各無線局間の各回線の状況を解析して得られた回線状況を集約し、
全ての無線局同士の間の回線状況を整理し、全ての無線局同士の間で通信に使用する回線を選択した情報伝送用回線リスト及び複数の無線局間で同時に通信を行う時に用いる回線切換の順番を決定した同時情報伝送用回線切換順番リストを作成し記憶し、
前記情報伝送用回線リスト及び前記同時情報伝送用回線切換順番リストを送信し、
情報を通信しようとする無線局同士を、前記情報伝送用回線リスト及び前記同時情報伝送用回線切換順番リストに基づいて同じタイミングで回線を切り換えて接続するための一斉開始信号を発生し送信する、ように制御する。
また、本発明に用いる統制局用の無線局装置は、次のように構成される。初期的には非同期である複数無線局(以下、全無線局)間の通信をそれぞれ適した回線を使用して行う通信方法に用いる無線局用の無線局装置において、
送信情報信号と送信制御信号とが入力され、いずれを送信するかを選択して出力する送信情報選択器と、
回線選択信号が入力され、該回線選択信号に同期し且つ応じた出力周波数が選択される回線選択制御器と、
前記送信情報選択器の出力信号を、前記回線選択制御器の出力周波数に応じた周波数の信号に変換して、送信信号として出力する送信周波数切換器と、
受信信号を、前記回線選択制御器の出力周波数に応じた周波数の信号に変換して、受信情報信号と受信制御信号として出力する受信周波数切換器と、
送信制御信号と回線選択信号が出力され、受信情報信号が入力されるとともに、全体の制御を司る制御部を有し、
該制御部は、
前記通信方法に係る全無線局の数、全無線局のアドレス及び優先順位、全回線(チャネル)情報を含む所要事項を記憶する記憶手段と、1回線分のスキャン時間に相当する基本時間間隔の基本同期信号と該基本時間間隔より長く設定された時間間隔のスキャン同期信号を選択して発生する同期信号発生手段を含み、
複数の回線を順繰りに用いてスキャン同期信号を送信し、
全無線局の同期が確立された後に、予め定められた優先順位に応じた時間に各回線を順繰りに用いて回線調査信号を送信する一方、受信情報信号の回線調査信号に基づいて回線状況を解析し記憶し、且つ受信情報信号の回線状況を記憶し、
全ての無線局同士の間の回線状況を整理し、全ての無線局同士の間で通信に使用する回線を選択した情報伝送用回線リスト及び複数の無線局間で同時に通信を行う時に用いる回線切換の順番を決定した同時情報伝送用回線切換順番リストを作成し記憶し、
前記情報伝送用回線リスト及び前記同時情報伝送用回線切換順番リストを送信し、
情報を通信しようとする無線局同士を、前記情報伝送用回線リスト及び前記同時情報伝送用回線切換順番リストに基づいて同じタイミングで回線を切り換えて接続するための一斉開始信号を発生し送信する、ように制御する。
また、統制局用の無線局装置は次のようにも構成される。即ち、初期的には非同期である複数無線局(以下、全無線局)間の通信をそれぞれ適した回線を使用して行う通信方法に用いる無線局用の無線局装置において、
送信情報信号と送信制御信号とが入力され、いずれを送信するかを選択して出力する送信情報選択器と、
回線選択信号が入力され、該回線選択信号に同期し且つ応じた出力周波数が選択される回線選択制御器と、
前記送信情報選択器の出力信号を、前記回線選択制御器の出力周波数に応じた周波数の信号に変換して、送信信号として出力する送信周波数切換器と、
受信信号を、前記回線選択制御器の出力周波数に応じた周波数の信号に変換して、受信情報信号と受信制御信号として出力する受信周波数切換器と、
送信制御信号と回線選択信号が出力され、受信情報信号が入力されるとともに、全体の制御を司る制御部を有し、
該制御部は、
前記通信方法に係る全無線局の数、全無線局のアドレス及び優先順位、全回線(チャネル)情報を含む所要事項を記憶する記憶手段と、1回線分のスキャン時間に相当する基本時間間隔の基本同期信号と該基本時間間隔より長く設定された時間間隔のスキャン同期信号を選択して発生する同期信号発生手段を有し、
複数の回線を順繰りに用いてスキャン同期信号及び回線調査信号を送信し、
全無線局の同期が確立された後に、受信情報信号の回線調査信号に基づいて回線状況を解析し記憶し、且つ受信情報信号の回線状況を記憶し、
全ての無線局同士の間の回線状況を整理し、全ての無線局同士の間で通信に使用する回線を選択した情報伝送用回線リスト及び複数の無線局間で同時に通信を行う時に用いる回線切換の順番を決定した同時情報伝送用回線切換順番リストを作成し記憶し、
前記情報伝送用回線リスト及び前記同時情報伝送用回線切換順番リストを送信し、
情報を通信しようとする無線局同士を、前記情報伝送用回線リスト及び前記同時情報伝送用回線切換順番リストに基づいて同じタイミングで回線を切り換えて接続するための一斉開始信号を発生し送信し、且つ通信を開始する、ように制御する。
本発明に用いる従属局用の無線局装置は、複数無線局(以下、全無線局)間の通信をそれぞれ適した回線を使用して行う通信方法に用いる無線局用の無線局装置において、
送信情報信号と送信制御信号とが入力され、いずれを送信するかを選択して出力する送信情報選択器と、
回線選択信号が入力され、該回線選択信号に同期し且つ応じた出力周波数が選択される回線選択制御器と、
前記送信情報選択器の出力信号を、前記回線選択制御器の出力周波数に応じた周波数の信号に変換して、送信信号として出力する送信周波数切換器と、
受信信号を、前記回線選択制御器の出力周波数に応じた周波数の信号に変換して、受信情報信号と受信制御信号として出力する受信周波数切換器と、
送信制御信号と回線選択信号が出力され、受信情報信号が入力されるとともに、全体の制御を司る制御部を有し、
該制御部は、
前記通信方法に係る全無線局の数、全無線局のアドレス及び優先順位、全回線(チャネル)情報を含む所要事項を記憶する記憶手段と、同期信号を発生する同期信号発生手段を含み、
受信信号中の全ての無線局同士の間で通信に使用する回線を選択した情報伝送用回線リスト及び複数の無線局間で同時に通信を行う時に用いる回線切換の順番を決定した同時情報伝送用回線切換順番リストを受信し、
情報を通信しようとする無線局同士を、前記情報伝送用回線リスト及び前記同時情報伝送用回線切換順番リストに基づいて同じタイミングで回線を切り換えて接続するための一斉開始信号を受信し、通信を開始する、ように制御する。
また、本発明に用いる従属局用の無線局装置は、次のように構成される。初期的には非同期である複数無線局(以下、全無線局)間の通信をそれぞれ適した回線を使用して行う通信方法に用いる無線局用の無線局装置において、
送信情報信号と送信制御信号とが入力され、いずれを送信するかを選択して出力する送信情報選択器と、
回線選択信号が入力され、該回線選択信号に同期し且つ応じた出力周波数が選択される回線選択制御器と、
前記送信情報選択器の出力信号を、前記回線選択制御器の出力周波数に応じた周波数の信号に変換して、送信信号として出力する送信周波数切換器と、
受信信号を、前記回線選択制御器の出力周波数に応じた周波数の信号に変換して、受信情報信号と受信制御信号として出力する受信周波数切換器と、
送信制御信号と回線選択信号が出力され、受信情報信号が入力されるとともに、全体の制御を司る制御部を有し、
該制御部は、
前記通信方法に係る全無線局の数、全無線局のアドレス及び優先順位、全回線(チャネル)情報を含む所要事項を記憶する記憶手段と、1回線分のスキャン時間に相当する基本時間間隔の基本同期信号を発生し、且つ基本同期信号のタイミングを制御可能な同期信号発生手段を含み、
複数の回線を順繰りに用いて送信されたスキャン同期信号を受信し、該スキャン同期信号を基準として前記スキャン同期信号を送信した無線局に対する各回線における送受信タイミングの同期状態を確立し、
全無線局の同期が確立された後に、予め定められた優先順位に応じた時間に各回線を順繰りに用いて回線調査信号を送信する一方、受信情報信号の回線調査信号に基づいて回線状況を解析し記憶し、
解析され記録された他無線局との回線状況を、予め定められた優先順位にしたがって順繰りに送信し、
受信信号中の全ての無線局同士の間で通信に使用する回線を選択した情報伝送用回線リスト及び複数の無線局間で同時に通信を行う時に用いる回線切換の順番を決定した同時情報伝送用回線切換順番リストを受信し、
情報を通信しようとする無線局同士を、前記情報伝送用回線リスト及び前記同時情報伝送用回線切換順番リストに基づいて同じタイミングで回線を切り換えて接続するための一斉開始信号を受信し、通信を開始する、ように制御する。
また、従属局用の無線局装置は次のようにも構成される。即ち、初期的には非同期である複数無線局(以下、全無線局)間の通信をそれぞれ適した回線を使用して行う通信方法に用いる無線局用の無線局装置において、
送信情報信号と送信制御信号とが入力され、いずれを送信するかを選択して出力する送信情報選択器と、
回線選択信号が入力され、該回線選択信号に同期し且つ応じた出力周波数が選択される 回線選択制御器と、
前記送信情報選択器の出力信号を、前記回線選択制御器の出力周波数に応じた周波数の信号に変換して、送信信号として出力する送信周波数切換器と、
受信信号を、前記回線選択制御器の出力周波数に応じた周波数の信号に変換して、受信情報信号と受信制御信号として出力する受信周波数切換器と、
送信制御信号と回線選択信号が出力され、受信情報信号が入力されるとともに、全体の制御を司る制御部を有し、
該制御部は、
前記通信方法に係る全無線局の数、全無線局のアドレス及び優先順位、全回線(チャネル)情報を含む所要事項を記憶する記憶手段と、1回線分のスキャン時間に相当する基本時間間隔の基本同期信号を発生し、且つ基本同期信号のタイミングを制御可能な同期信号発生手段を含み、
複数の回線を順繰りに用いて送信されたスキャン同期信号及び回線調査信号を受信し、該スキャン同期信号を基準として前記スキャン同期信号を送信した無線局に対する各回線における送受信タイミングの同期状態を確立するとともに、受信情報信号の回線調査信号に基づいて前記スキャン同期信号を送信した無線局との間の回線状況を解析し記憶し、
全無線局の同期が確立された後に、予め定められた優先順位に応じた時間に各回線を順繰りに用いて回線調査信号を送信する一方、受信情報信号の回線調査信号に基づいて回線状況を解析し記憶し、
解析され記録された他無線局との回線状況を、予め定められた優先順位にしたがって順繰りに送信し、
受信信号中の全ての無線局同士の間で通信に使用する回線を選択した情報伝送用回線リスト及び複数の無線局間で同時に通信を行う時に用いる回線切換の順番を決定した同時情報伝送用回線切換順番リストを受信し、
情報を通信しようとする無線局同士を、前記情報伝送用回線リスト及び前記同時情報伝送用回線切換順番リストに基づいて同じタイミングで回線を切り換えて接続するための一斉開始信号を受信し、通信を開始する、ように制御する。
本発明によれば、広範囲に配置された複数の無線局間の通信を行う通信方法において、各無線局に無線装置を多数設けることなく、各無線局間の通信に各々適した回線を使用して短い時間で所要の通信を実現できる。
また、各無線局同士でそれぞれ異なるチャネルで通信できるから、特に短波通信において距離に依存した周波数選択の問題が解消される。
また、異なる無線局同士での通信が、それぞれの通信に適した回線(異なる、もしくは同一)を用いて実質的に同時に通信することができる。
以下、図面を参照して、本発明の複数無線局間通信方法及びその通信方法に用いる無線局装置の実施例について説明する。なお、以下の実施例では、複数無線局(以下、全無線局)が初期的には非同期である場合を例に説明するが、無線局が既に同期されている場合には同期化のための処理は不要になる。
本発明は、広範囲に配置された複数の無線局間の通信を、それぞれの通信に適した回線を用いて実質的に同時に可能にするものであり、分散されて配置された複数の無線局間の通信、例えば、電離層での反射を利用する短波無線通信、に有効である。
本発明の実施例では図1のように、広い範囲に4つの無線局M,A,B,Cが配置され、回線(チャネル)をf1〜f10の10波としている。この各回線(チャネル)の周波数は、配置される無線局の距離に応じて選択されるものである。各無線局M,A,B,Cは、通信方法に係る全無線局の数、全無線局のアドレス及び優先順位、全回線(チャネル)情報を含む所要事項を記憶(プリセット)している。この無線局数及び回線数は単なる例示でありそれぞれ任意の数に設定できる。
初期状態においては、図1のように、各無線局M,A,B,Cは各局個別のタイミングで非同期にチャネルを変えながらスキャン受信を行っている。スキャン受信における各チャネルf1〜f10のスキャン時間は所定時間T0でよい。
各局間で通信を行うためには、先ず各局の個別のタイミングでの非同期スキャン受信状態から、全ての局で同じタイミングで同じチャネルに同期スキャンできる同期スキャン状態にする必要がある。
図2は、非同期スキャン受信状態(S101)から同期スキャン受信状態(S104)にするためのフロー図である。全無線局M、A,B、Cのうちの1つの無線局Mを統制局とし、その他の無線局A,B、Cを従属局とする。(なお、いずれの無線局も統制局とすることができる)。この実施例では、同期スキャン受信状態にする際に、統制局Mと従属局A〜C間の回線状況をも同時に調査するようにしている。ただ、統制局Mと従属局A〜C間の回線状況も、他局間の回線状況調査時に同時に行うようにしても良い。
非同期スキャン受信状態(S101)において、図3,図4に示すように統制局である無線局Mから従属局である無線局A、B、Cに、受信タイミングを同期させるスキャン同期信号(スキャン同期用カウントダウン信号)及び回線調査信号(回線調査用ダミーデータ)を、チャネルを順次f1〜f10(fx)に変えて、繰り返し送信する(S102)。このスキャン同期信号は、受信した無線局でタイミングが合わせられるようカウントダウンができる信号でよく、回線調査信号は全無線局で既知の同じデータでよい。
このスキャン同期用カウントダウン信号及び回線調査用ダミーデータの送信時には、各局は未だ非同期の状態である。したがって、無線局A、B、Cでスキャン同期用カウントダウン信号及び回線調査用ダミーデータを確実に受信させるために、統制局から各チャネルでの送信(例、f1)を、1回線分のスキャン時間T0に要する時間に比べ長く設定された時間だけ送信する。この時間は、例えば、各チャネル毎に、従属局が全チャネルスキャン(f1〜f10)できる時間以上とすることでよい。
このように、統制局Mは、スキャン同期信号をチャネル1で、それぞれタイミングが異なる従属局全てがチャネル1(周波数f1)を受信できるだけの長い時間だけ送信する。チャネル1でスキャン同期信号を受信できた従属局は、スキャン同期を行って統制局Mに同期化し、それとともに受信できた回線調査信号により統制局Mとの回線状況をBER(ビットエラーレート)、S/N比等から解析し記憶する。統制局Mからのスキャン同期信号はチャネル2、3・・・で順次同様に行われるから、チャネル1でスキャン同期信号を受信できなかった従属局はどれかのチャネルで受信できるから、統制局Mとの同期化及び回線状況の解析、記憶を行える(S103)。
このように各従属局A,B、Cは、受信できたスキャン同期信号及び回線調査信号を基準として統制局Mに対する各従属局の各回線における送受信タイミングの同期状態の確立及び各従属局と統制局間の回線状況の解析を行った上で、図5に示すように、全無線局M,A〜Cは同期スキャン受信状態となる(S104)。同期スキャン受信状態では、全ての局M,A〜Cで同じタイミングで同じチャネルに同期スキャンできる。
図6は、各無線局間での回線状況の解析及び最適回線(チャネル)設定のフローを示す図である。統制局Mから各従属局A〜Cへの回線状況は既に解析されているので、各従属局A〜Cから統制局及び他の従属局への回線状況を解析する。
先ず、無線局の優先順位、この例では、A→B→Cの順番、に従って、図7に示すように、従属局Aから回線調査信号(回線調査用ダミーデータ)を送信する(S201)。この送信は、図8に示すように、チャネル1(f1)、チャネル2(f2)、・・・、チャネルX(fx)順次繰り返して行う。各チャネルでの送信時間は、既に同期が取れているので1回線分のスキャン時間T0でよい。
統制局M及び他従属局B、Cでは、回線調査信号が受信できたら、A局との回線状況を解析する。受信できないときには、次の切換タイミングまで待機した後、チャネルを切り換える。回線1から回線X(例では、回線10)までのいずれかの回線ではA局からの回線調査信号が受信できるから、A局との回線状況を解析する。
この従属局Aから送信の場合の統制局M及び他従属局B、Cでの回線状況解析のフローが図9に示されている。A局では、同期受信スキャンから、回線1(f1)で回線調査用ダミーデータを送信し、次いで回線2(f2)、回線3(f3)・・・回線X(fx)でそれぞれ回線調査用ダミーデータを送信し、その後同期受信スキャンに戻る。M局では、回線1(f1)で回線調査用ダミーデータを受信し、S/N、BERなどで回線状況を解析する。M局では、回線1(f1)以外の回線では回線調査用ダミーデータを受信しないから、回線状況を解析しない。
B局では回線4(f4)で、C局では、回線5(f5)で、それぞれ回線調査用ダミーデータを受信し、S/N、BERなどで回線状況を解析し、それ以外の回線では回線調査用ダミーデータを受信しないから、回線状況を解析は行わない。
次いで、従属局Bから送信の場合の統制局M及び他従属局A、Cでの回線状況の解析、従属局Cから送信の場合の統制局M及び他従属局A、Bでの回線状況の解析が、同様にして順次行われる(S203)。
このようにして、1つの従属局から他従属局及び統制局へ各回線を順繰りに用いて回線調査信号を送信し、この回線調査信号を受信した各無線局が回線状況を解析し記憶する処理を、予め定められた優先順位にしたがって回線調査信号を送信する他従属局を変更して行う。
次に、従属局Aから統制局Mに、図10に示すように、当該従属局Aで解析され記録された他無線局との回線状況(他局回線状況信号)を、回線1から回線Xへ変更して順繰りに送信する。次いで、従属局Bから統制局Mへ、また従属局から統制局Mへ、同様に解析され記録された他無線局との回線状況を送信し(S204)、その後全無線局は同期スキャン受信状態に戻る(S205)。
このようにして、各従属局から統制局に対して、当該従属局で解析され記録された他無線局との回線状況を順繰りに送信する処理を、予め定められた優先順位にしたがって従属局を変更して行う。
次に、統制局Mでは、全ての無線局M、A,B、Cの間の回線状況を整理し、図11(a)に示すような全ての無線局同士の間で通信に使用する回線を選択した情報伝送用回線リスト、及び複数の無線局間で同時に通信を行う時に用いる回線切換の順番を決定した同時情報伝送用回線切換順番リストを作成する(S206)。
この図11(a)の情報伝送用回線リストを見ると、例えばM局とA局の通信には回線1(f1)が適しており、B局とC局との通信には回線6(f6)が適していることが分かる。
また、図11(b)の同時情報伝送用回線切換順番リストを見ると、回線切換順番の1回目では、M局とA局との通信を回線1(f1)で行いつつ、B局とC局との通信を回線6(f6)で行い、回線切換順番の2回目では、M局とB局との通信を回線2(f2)で行いつつ、A局とC局との通信を回線5(f5)で行うことが示されている。また、回線切換順番の3回目では、M局とC局との通信を回線3(f3)で行いつつ、A局とB局との通信を回線4(f4)で行うことが示されている。
このように、統制局は全ての無線局同士の間の回線状況を整理し、全ての無線局同士の間で通信に使用する回線を選択した情報伝送用回線リスト及び複数の無線局間で同時に通信を行う時に用いる回線切換の順番を決定した同時情報伝送用回線切換順番リストを作成し記憶する。
次に、統制局Mから各従属局A〜Cへ、図12に示すように、情報伝送用回線リスト及び同時情報伝送用回線切換順番リストを、回線1(f1)〜回線10(f10)と順繰りに用いて送信する(S207)。各従属局A〜Cでは、統制局Mからの情報伝送用回線リスト及び同時情報伝送用回線切換順番リストを基に各局間同士で最適な回線(周波数)を設定し(S208)、その後全局は同期スキャン状態に戻る(S209)。
このようにして、統制局から各従属局へ、情報伝送用回線リスト及び同時情報伝送用回線切換順番リストを送信し、全無線局で情報伝送用回線リスト及び同時情報伝送用回線切換順番リストに基づいて自無線局と他無線局との通信で使用する回線及び切換順番を設定する。
そして、各無線局間で情報伝送用回線リスト及び同時情報伝送用回線切換順番リストに基づいて通信を行う場合には、図13に示されるように、異なる無線局同士での通信が、例えば無線局Mで発生される一斉開始信号によって、それぞれの通信に適した回線を用いて実質的に同時に行われる。
図13によれば、図11の情報伝送用回線リスト及び同時情報伝送用回線切換順番リストの通りに、無線局Mでは、回線がf1→f2→f3→f1→f2→f3→・・・と繰り返され、無線局Aでは、回線がf1→f5→f4→f1→f5→f4→・・・と繰り返され、無線局Bでは、回線がf6→f2→f4→f6→f2→f4→・・・と繰り返され、また、無線局Cでは、回線がf6→f5→f3→f6→f5→f3→・・・と繰り返される。各無線局で、通信すべき相手局が時間とともに切り替わりそれに伴って使用する回線(周波数)も変わるから、本発明の通信方法は、時分割且つ周波数切り換え通信とも言える。
このように、情報を通信しようとする無線局同士を、情報伝送用回線リスト及び同時情報伝送用回線切換順番リストに基づいて同じタイミングで回線を切り換えて接続する。
図14は、本発明の通信方式に用いるに適した無線局用の無線局装置の構成を示す図であり、統制局Mとしても、また従属局A〜Cとしても適用できる。
先ず、統制局Mとして使用する無線局装置について説明する。送信情報選択器1には、送信情報信号と送信制御信号とが入力され、いずれを送信するかを選択して出力する。この送信情報信号は、例えばパソコンなどの情報端末からのディジタル信号及びマイクやモールス通信装置などからの音声信号や連続波信号(CW)等のアナログ信号が含まれる。送信制御信号は、本発明の通信を行うためのアドレス信号、回線調査信号など所要の制御信号が含まれる。
回線選択制御器7は入力された回線選択信号に同期し且つそれに応じた出力周波数を出力する。送信情報選択器1の出力は変調器2で変調され、その出力信号を送信周波数切換器3で回線選択制御器7の出力周波数に応じた周波数の信号に変換して、送信電力増幅器4で増幅してからアンテナから送信信号として送信する。
受信周波数切換器11は、アンテナで受信し受信部12で受信処理した受信信号を、回線選択制御器7の出力周波数に応じた周波数の信号に変換して、受信情報信号や受信制御信号として出力する。
制御部は、システム制御器5,回線情報解析器10、回線情報記録器9を含んで構成され、送信制御信号と回線選択信号が出力され、受信情報信号が入力される。なお、同期タイミング検出器8は、無線局装置が従属局として用いられる場合に、統制局からの同期信号にタイミングを合わせるためのものであり、統制局として用いる無線局装置には必要としない。しかし、どの無線局装置も、統制局或いは従属局として用いられるので、構成装置としては備えることがよく、ただ統制局として用いられる場合には機能しない。
受信周波数切換装置11からの受信情報信号は、復調器13で復調され、情報信号として出力される他、AF帯再生処理器14で補間処理などの再生処理が施されてアナログ信号が出力される。このAF帯再生処理器14での処理は、特にアナログ信号の複数同時通信時に有効となる。
制御部を構成する回線情報解析器10は、受信制御情報を受けて、回線調査信号に基づいてS/NやBER、波形パターンなどを解析(計算、ランク付けなど)し、無線局アドレスや各信号終了信号を基に回線情報記録器9へそれらの解析結果を出力する。回線情報記録器9は、回線情報記録器9からの解析結果(無線局アドレス、最適周波数、回線状況など)を記憶し、システム制御部5へその記憶内容を出力する。
システム制御器5は、本発明通信方法に係る全無線局の数、全無線局のアドレス及び優先順位、全回線(チャネル)情報、回線調査信号を含む所要事項を記憶する記憶手段と、1回線分のスキャン時間に相当する基本時間間隔の基本同期信号と該基本時間間隔より長く設定された時間間隔のスキャン同期信号を選択して発生する同期信号発生手段を有している。
そして、システム制御器5は、複数の回線1〜10(f1〜f10)を順繰りに用いてスキャン同期信号及び回線調査信号を送信し、全無線局の同期が確立された後に、受信情報信号の回線調査信号に基づいて回線状況を解析し記憶し、且つ受信情報信号の回線状況を記憶する。
そして、全ての無線局同士の間の回線状況を整理し、全ての無線局同士の間で通信に使用する回線を選択した情報伝送用回線リスト及び複数の無線局間で同時に通信を行う時に用いる回線切換の順番を決定した同時情報伝送用回線切換順番リストを作成し記憶し、情報伝送用回線リスト及び同時情報伝送用回線切換順番リストを送信する。
そして、情報を通信しようとする無線局同士を、情報伝送用回線リスト及び同時情報伝送用回線切換順番リストに基づいて同じタイミングで回線を切り換えて接続するための一斉開始信号を発生し送信し、且つ通信を開始するように制御する。
また、統制局用の無線局装置は、代替案として、スキャン同期信号を送信する際に、回線調査信号は送信しないようにし、全無線局の同期が確立された後に、他の無線局へ回線調査信号を送信するようにしても良い。
次に、従属局Mとして使用する無線局装置について説明する。なお、統制局として用いる場合と同様のことは省略し、主に従属局として用いる場合の構成について説明する。
制御部は、システム制御器5,回線情報解析器10、回線情報記録器9、同期タイミング検出器8を含んで構成され、送信制御信号と回線選択信号が出力され、受信情報信号が入力される。
制御部を構成する同期タイミング検出器8は、統制局からのスキャン同期信号を用いて統制局の同期信号にタイミングを合わせるためのものであり、この同期タイミング検出器8での検出結果をシステム制御器5へ出力する。
回線情報解析器10は、受信制御情報を受けて、回線調査信号に基づいてS/NやBER、波形パターンなどを解析(計算、ランク付けなど)し、無線局アドレスや各信号終了信号を基に回線情報記録器9へそれらの解析結果を出力する。回線情報記録器9は、回線情報記録器9からの解析結果(無線局アドレス、最適周波数、回線状況など)を記憶し、システム制御部5へその記憶内容を出力する。
システム制御器5は、本発明通信方法に係る全無線局の数、全無線局のアドレス及び優先順位、全回線(チャネル)情報、回線調査信号を含む所要事項を記憶する記憶手段と、1回線分のスキャン時間に相当する基本時間間隔の基本同期信号を発生し、且つ基本同期信号のタイミングを、統制局からのスキャン同期信号に基づく同期タイミング検出器8での検出結果によって統制局の同期信号に同期させる同期信号発生手段を有している。
そして、システム制御器5は、複数の回線1〜10(f1〜f10)を順繰りに用いて送信されたスキャン同期信号及び回線調査信号を受信し、このスキャン同期信号を基準としてスキャン同期信号を送信した無線局に対する各回線における送受信タイミングの同期状態を確立するとともに、受信情報信号の回線調査信号に基づいてスキャン同期信号を送信した無線局との間の回線状況を解析し記憶する。
そして、全無線局の同期が確立された後に、予め定められた優先順位に応じた時間に各回線を順繰りに用いて回線調査信号を送信する一方、受信情報信号の回線調査信号に基づいて回線状況を解析し記憶し、解析され記録された他無線局との回線状況を、予め定められた優先順位にしたがって順繰りに送信する。
そして、受信信号中の全ての無線局同士の間で通信に使用する回線を選択した情報伝送用回線リスト及び複数の無線局間で同時に通信を行う時に用いる回線切換の順番を決定した同時情報伝送用回線切換順番リストを受信する。
そして、情報を通信しようとする無線局同士を、情報伝送用回線リスト及び同時情報伝送用回線切換順番リストに基づいて同じタイミングで回線を切り換えて接続するための一斉開始信号を受信し通信を開始する、ように制御する。
そして、情報を通信しようとする無線局同士を、情報伝送用回線リスト及び同時情報伝送用回線切換順番リストに基づいて同じタイミングで回線を切り換えて接続するための一斉開始信号を発生し送信し、且つ通信を開始するように制御する。
また、従属局の無線局装置は、代替案として、統制局からスキャン同期信号が送信される際に回線調査信号は同時に送信されない場合には、スキャン同期信号を受けて同期を確立し、その後、統制局を含む他の無線局からの回線調査信号を受信するようにしても良い。
情報伝送を行うときの具体的手順の例を、1対向の通信の場合(本発明通信方式の特殊な事例に該当する)と、複数局への同時通信の場合についてそれぞれ説明する。
図15及び図16は、1対向の通信におけるフロー図と動作概要を示す図であり、無線局Mから無線局Aへ通信を行う場合を例に挙げている。
先ず、全局が同期スキャン受信状態で、情報を伝達したいM局は、情報を伝達されるべきA局に対して作成済みの情報伝達用チャネルリストから最適な周波数f1を選択してA局用アドレス信号、M局用アドレス信号を連続して何回か送信する。このとき、M局は周波数f1に固定されており、A局は同期スキャン状態にあるので、アドレス送信はスキャン受信の1周期分f1−f10の時間送ることでよい。A局は、M局から自局のアドレス信号を受信したら同期スキャン受信状態から周波数f1に固定して、或いは複数局同時情報伝送用周波数切換順番リストに従って周波数を切り換えるように固定する。M局は、アドレス信号を送り終わると、アドレス信号送信の終了信号を送る。アドレス信号送信の終了信号は、通信開始一斉号令(一斉開始信号)として機能する。この後、A局は、周波数固定状態をオペレータに通知し、M局に対して受信局準備完了信号を送信する。
M局は、A局からの準備完了信号を受信すると、M局の周波数をf1に固定し、或いは複数局同時情報伝送用周波数切換順番リストに従って周波数を切り換えるように固定し、周波数固定状態をオペレータに通知する。そして、情報を、M局からA局へ送信する。なお、ディジタルデータの場合は、自動で送信することが可能であり、マイクなどからのアナログ信号の場合は、オペレータが準備完了の通知により通信を開始する。
M局は、情報通信終了時に、情報終了信号を送信する。ただ、周波数が固定されている状態を保持する場合には、情報終了信号を送信しない。また、ディジタルデータの場合は自動で情報終了信号を送るが、マイクなどからのアナログ信号の場合は、オペレータが操作して情報終了信号を送る。情報伝送が終了すると、全局は同期スキャン状態に戻る。
図17及び図18は、複数局間での同時通信におけるフロー図と動作概要を示す図であり、この例では無線局Mから無線局A,B、Cへ通信を行う場合を例に挙げている。
先ず、全局が同期スキャン受信状態で、情報を伝達したいM局は、情報を伝達されるべきA局、B局、C局に対して作成済みの情報伝達用チャネルリストから最適な周波数f1,f2,f3を選択してそれらの周波数を順次切換ながら、A局用、B局用、C局用アドレス信号、M局用アドレス信号を連続して何回か送信する。このとき、A局、B局、C局は同期スキャン状態にあるので、M局からの各周波数f1,f2,f3によるアドレス送信はスキャン受信の1周期分f1−f10の時間送ることでよい。
A局、B局、C局は、M局からの信号であるので自局のアドレス信号を受信したら同期受信状態からそれぞれ最適周波数である周波数f1、f2,f3に固定してM局からの情報を受信できるように待機する。M局は、アドレス信号を送り終わると、アドレス信号送信の終了信号を各局向けにチャネルを切り換えて送信する。アドレス信号送信の終了信号は、通信開始一斉号令(一斉開始信号)として機能し、チャネル切換通信を開始する。この後、A局、B局、C局は、複数局同時情報伝送用周波数切換順番リストに従って周波数を切り換えるように固定する。A局、B局、C局は、周波数切換順番リストに従った周波数切換の状態をオペレータに通知する。また、A局、B局、C局は、M局に対して受信局準備完了信号を送信することがよい。
M局は、アドレス信号の送信の終了信号を送信後、或いは、各局からの準備完了信号を受信すると、周波数切換通信通信状態になったことをオペレータに通知し、複数局同時情報伝送用周波数切換順番リストに従ってチャネル(周波数)を切換ながら各局A,B,Cに対して送信したい情報を時分割且つ周波数分割して送信する。各局A,B,Cは、時分割された情報データを受信し、情報を再生する。
なお、ディジタルデータの場合は、自動で送信することが可能であり、マイクなどからのアナログ信号の場合は、オペレータが準備完了の通知により通信を開始する。
M局は、情報通信終了時に、情報終了信号を送信する。ただ、周波数が固定されている状態を保持する場合には、情報終了信号を送信しない。また、ディジタルデータの場合は自動で情報終了信号を送るが、マイクなどからのアナログ信号の場合は、オペレータが操作して情報終了信号を送る。情報伝送が終了すると、全局は同期スキャン状態に戻る。
図19は、複数局間での同時通信における他の動作概要を示す図であり、この例では無線局Mから無線局A,B、Cへ通信を行うとともに、無線局Aから無線局Bへも同時に通信を行う場合を例に挙げている。
この図19の事例では、図17,図18で説明した、無線局Mから無線局A,B、Cへ通信を行っている状態から、無線局Aから無線局Bへの通信を追加し、同時に通信を行う。
既に、M局と通信をしているA局から、同じくM局と通信をしているB局へ、情報伝送用チャネルリスト及び複数局同時情報伝送用周波数切換順番リストによりA局−B局間の通信用に指定されている最適周波数f4及びそのタイムスロット「A局ではf1→f5→f4→f1→f5→f4→・・・、B局ではf6→f2→f4→f6→f2→f4→・・・と繰り返される」を用いて、アドレス信号や終了信号の送信、情報データや情報終了信号の送信等を、図17,図18で説明したと同様な、或いは簡易な方法(既にチャネル切換通信状態が確立されているので手続が簡易となる)で、同時通信が行える。
同様にして、図11の情報伝送用チャネルリスト及び複数局同時情報伝送用周波数切換順番リストを用いて、図13に示したとおりのチャネル1−6(f1−f6)をフルに使用した多局間の同時通信が行える。
なお、情報伝送用チャネルリスト及び複数局同時情報伝送用周波数切換順番リストが既知である場合(既に得られている場合)には、それらリストの作成手順を省略して、複数局同時通信用の通信開始一斉号令により通信を開始することも可能である。
以上に説明した実施例では、各局間で通信に用いる回線(周波数)は、全て異なることとして説明したが、必ずしも異なる周波数となるわけではない。
理論的には局数が増えればチャネル数が増えていくことになるが、チャネル数が増えるとディジタルデータなどの情報を伝達する速度が低下することになり実用上問題が生じることが考えられる。
例えば、短波帯通信においては、局間が極端に距離が離れていなければ(局同士が比較的近くにあれば)、他の局から同じチャネル(周波数)で情報を伝達することができる。チャネル選択時に最も良い周波数とせず、例えば上位3チャネルまでは選択可能としておけば、ある程度使用するチャネル数に制限を掛けることができる。これにより、情報伝達する際に使用するチャネル数を減らすことができ、実用上問題なく、より多局間での情報伝送が可能となる。
図20のように、例えば10局の無線局があったとしても、それぞれの地区に無線局が点在していることも多い。図16では、M地区にM1,M2の2局、A地区にA1,A2,A3の3局、B地区にB1,B2,B3,B4の4局、そしてC地区に1局、の例を示している。この場合、10局の無線局間の通信に45チャネル(102;(局数*局数−局数)/2)を使用する必要は無く、6回線で3回のチャネル切換による同時通信が可能であるため、周波数の利用効率も向上する。
無線局の配置と初期状態を示す図 非同期スキャン受信状態から同期スキャン受信状態にするためのフロー図 統制局から従属局へスキャン同期信号及び回線調査信号の送信状態を示す図 統制局から従属局へスキャン同期信号及び回線調査信号の送信状態を示す図 全無線局の同期スキャン受信状態を示す図 各無線局間での回線状況の解析及び最適回線設定のフローを示す図 回線調査状態を示す図 回線調査信号の送信状態を示す図 従属局での回線状況解析のフロー図 各局の回線状況結果の送信状態を示す図 情報伝送用回線リスト及び同時情報伝送用回線切換順番リストを示す図 統制局回線調査結果の送信状態を示す図 情報伝送時の通信状態を示す図 本発明の通信方式に用いるに適した無線局用の無線局装置の構成を示す図 1対向の通信におけるフローを示す図 1対向の通信における動作概要を示す図 複数局間での同時通信におけるフローを示す図 複数局間での同時通信における動作概要を示す図 複数局間での同時通信における他の動作概要を示す図 無線局を地区別に纏めた例の情報伝送時の通信状態を示す図
符号の説明
M:無線局(統制局)、A−C:無線局(従属局)、1:送信情報選択器、2:変調器、
3:送信周波数切換器、4:送信電力増幅器、5:システム制御器、
7:回線選択制御器、8:同期タイミング検出器、9:回線情報記録器、
10:回線情報解析器、11:受信周波数切換器、12:受信部、13:復調器、
14:AF帯再生処理器

Claims (1)

  1. 複数無線局(以下、全無線局)間での、任意の一の無線局から複数の無線局への同時通信をそれぞれ適した回線を使用して行う通信方法であって、
    1つの無線局から他無線局へ各回線を順繰りに用いて回線調査信号を送信し、該回線調査信号を受信した各無線局が各回線の状況を解析し記憶する処理を、予め定められた優先順位にしたがって回線調査信号を送信する無線局を変更して行う、処理手順と、各従属局から、全無線局のうちの1つの無線局である統制局に対して、当該従属局で解析され記録された他無線局との回線状況を順繰りに送信する処理を、予め定められた優先順位にしたがって従属局を変更して行う、処理手順と、を含んで、各無線局間の各回線の状況を解析して得られた回線状況を、前記統制局に集約する第1の手順と、
    統制局は全ての無線局同士の間の回線状況を整理し、全ての無線局同士の間で通信に使用する回線を選択した情報伝送用回線リスト及び複数の無線局間で同時に通信を行う時に用いる回線切換の順番を決定した同時情報伝送用回線切換順番リストを作成し記憶する、第2の手順と、
    前記統制局から各従属局へ、前記情報伝送用回線リスト及び前記同時情報伝送用回線切換順番リストを送信し、全無線局で前記情報伝送用回線リスト及び前記同時情報伝送用回線切換順番リストに基づいて自無線局と他無線局との通信で使用する回線及び切換順番を設定する、第3の手順と、
    情報を通信しようとする無線局同士を、前記情報伝送用回線リスト及び前記同時情報伝送用回線切換順番リストに基づいて同じタイミングで回線を切り換えて接続する、第4の手順とを有し、
    任意の一の無線局から複数の無線局へ、それぞれ異なる回線あるいは同じ回線である適した回線を使用して、同時に通信を行うことを特徴とする通信方法。
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