JP5339598B2 - カード付き帳票とその製造方法 - Google Patents
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Description
まず、図1〜3に基づいて、本実施形態のカード付き帳票の構成を説明する。
図1に示すように、本実施形態のカード付き帳票10は、利用者に会員カードやポイントカード等の各種のカード60を送付する際に使用するものであり、連続用紙からなる台紙20を用いて製造される。連続用紙にはその長手方向に等間隔で配置した切り取りミシン目11,11,…が形成されており、この切り取りミシン目11を介して複数の単片状のカード付き帳票10,10,…が互いに切り離し可能に連接されている。また、各々のカード付き帳票10には1枚ずつカード60が設けられていて、このカード60を台紙20から剥離できるようになっている。
図2と図3に示すように、カード付き帳票10は、台紙20とカード基材30を備えて構成されている。
次に、図4に基づいて、本実施形態のカード付き帳票の製造方法を説明する。
まず、図4(A)に示すように、台紙20の所定領域にカット刃70を入れ、カードサイズよりも一回り小さなサイズに切り抜く。これにより、台紙20にカード印刷用の開口部21が形成される。
次に、図4(B)に示すように、台紙20の裏面に開口部21に沿って接着剤を塗布して接着層22を形成し、カード基材30の表面に周縁に沿って剥離剤を塗布して剥離層32を形成する。そして、台紙20の接着層22とカード基材30の剥離層32を対向させて接着し、台紙20の裏面にカード基材30を貼り合わせる。これにより、台紙20とカード基材30は、接着層22と剥離層32との擬似接着部Aを介して剥離可能に擬似接着され、印刷するカード基材30の表面の段差が解消される。ここで、図面では断面構造を分かりやすくするために厚みを誇張してあるので段差があるように見えるが、実際にはカード基材30の表面の印字面に段差はほとんどない。なお、本実施形態ではカード基材30の剥離層32の周囲に剥離剤を塗布しない領域を設けることにより、台紙20の接着層22がカード基材30に直接接着した完全接着部Bが設けられており、カード60を剥がすまでの間カード基材30が台紙20から剥がれ落ちないようにしている。
最後に、図4(C)に示すように、カード基材30にハーフカット61を形成し、カード60の型抜きを行う。ハーフカット61は、カード基材30の裏面側からハーフカット刃71を入れ、カード基材30を貫通して少なくとも擬似接着部Aまで到達する深さで形成する。これにより、ハーフカット61を介してカードサイズに型抜きされたカード60が台紙20から剥離可能に設けられる。なお、図面では加工上ハーフカット61が台紙20の裏面まで達しているが、台紙20と接着層22との接着力は強く、接着層22と剥離層32との接着力は弱いため、カード60は接着力の弱い接着層22と剥離層32との擬似接着部Aを介して剥離される。
最後に、図5に基づいて、本実施形態のカード付き帳票の使用方法を説明する。
まず、カード付き帳票10の宛先表示部23にカード利用者の住所や氏名等の宛先を印字する。ここで、カード付き帳票10は、図3に示したように印字面の段差が解消されているので、プリンタで宛先を印字する際に、段差で引っ掛かったりドラムを傷付けたりすることがなく安定した印字を行える。また、台紙20には開口部21が設けられているので、この開口部21を通してカード基材30の表面にカード60のデザイン等を合わせて印刷することもできる。そして、図5(A)に示すように、宛先が印字されたカード付き帳票10を窓付き封筒80に入れて封緘すると宛先表示部23が窓枠81内に表示され、カード付き帳票10を利用者の元に郵送することができる。なお、このカード付き帳票10は台紙20に接着層22と剥離層32を介してカード基材30を擬似接着したものであるため、郵送時に窓付き封筒80に入れる帳票全体の厚さが薄くなり、同封可能な他の封入物の枚数が増加する。また、重量が軽いので郵送費を削減することもできる。
次に、郵送された窓付き封筒80を受け取った利用者は、封筒を開封して中身のカード付き帳票10を取り出す。そして、図5(B)に示すように、ハーフカット61で型抜きされたカード60を台紙20の裏面から剥がし取って利用する。このとき、カード60は図5(C)に示すように接着層22と剥離層32との擬似接着面を介して剥離され、カード基材30と剥離層32の積層体がカード60になる。なお、カード60を剥がした後の台紙20には、カード60の周囲にカード基材30がわずかに残るだけであるので、廃棄するゴミの量を減らして材料資源の節約を図ることができる。
上述した実施形態のカード付き帳票10において、図6に示すような構造を採用することもできる。図6に示すカード付き帳票10は、図4(C)で説明したようにカード60を型抜きした後に、更にカード基材30の裏面を被覆したカバー紙40を接着剤による接着層41で台紙20の裏面に貼り合わせたものである。カバー紙40は台紙20とともに廃棄することになるので薄くて安価な用紙で構わない。また、カバー紙40にはカードを取り出す時の作業性を考慮して切り取りミシン目42が設けられていると良い。このような構造によると、台紙20の裏面においても台紙20とカード基材30の間の段差がカバー紙40によって緩やかになり、印刷時にプリンタでの搬送トラブルを確実に解消することができる。
11 切り取りミシン目
20 台紙
21 開口部
22 接着層
23 宛先表示部
30 カード基材
32 剥離層
40 カバー紙
41 接着層
42 切り取りミシン目
50 ラベル紙
51 ラベル基材
52 粘着層
60 カード
61 ハーフカット
A 擬似接着部
B 完全接着部
70 カット刃
71 ハーフカット刃
80 窓付き封筒
81 窓枠
Claims (11)
- 台紙の一部を切り抜いた開口部が形成され、台紙の開口部裏面にカード基材が接着されており、カード基材に形成したハーフカットにより型抜きされたカードが分離可能に設けられていることを特徴とするカード付き帳票。
- 台紙の裏面に開口部周縁に沿って塗布した接着剤とカード基材の表面周縁に沿って塗布した剥離剤とを接着した擬似接着部が設けられており、カード基材の裏面から少なくとも擬似接着部まで到達するハーフカットによりカードが型抜きされていることを特徴とする請求項1に記載のカード付き帳票。
- 剥離剤の外周に台紙の裏面の接着剤をカード基材の表面に直接接着した完全接着部が設けられていることを特徴とする請求項2に記載のカード付き帳票。
- カード基材の裏面を被覆したカバー紙が台紙の裏面に貼り合わされていることを特徴とする請求項3に記載のカード付き帳票。
- 台紙の裏面に開口部周縁に沿って塗布した接着剤によりカード基材が接着されるとともに、カード基材の裏面にラベル紙が貼り合わされ、カード基材の裏面とラベル紙とを接着した擬似接着部が設けられており、開口部の内側のカード基材の表面からラベル紙まで到達するハーフカットによりカードが型抜きされていることを特徴とする請求項1に記載のカード付き帳票。
- カード基材の裏面の一部に剥離剤が塗布されていることを特徴とする請求項5に記載のカード付き帳票。
- 台紙の一部を切り抜いて開口部を形成する工程と、台紙の開口部裏面にカード基材を接着する工程と、カード基材にハーフカットを形成してカードを型抜きする工程を含むことを特徴とするカード付き帳票の製造方法。
- カード基材を接着する工程において、台紙の裏面に開口部周縁に沿って塗布した接着剤とカード基材の表面周縁に沿って塗布した剥離剤とを擬似接着し、カードを型抜きする工程において、カード基材の裏面から少なくとも擬似接着部まで到達するハーフカットを形成して型抜きすることを特徴とする請求項7に記載のカード付き帳票の製造方法。
- カードを型抜きした後に、更にカード基材の裏面を被覆したカバー紙を台紙の裏面に貼り合わせることを特徴とする請求項8に記載のカード付き帳票の製造方法。
- カード基材を接着する工程において、台紙の裏面に開口部周縁に沿って塗布した接着剤によりカード基材を接着し、カード基材の裏面にラベル紙を貼り合わせ、カード基材の裏面とラベル紙とを擬似接着し、カードを型抜きする工程において、開口部の内側のカード基材の表面からラベル紙まで到達するハーフカットを形成して型抜きすることを特徴とする請求項7に記載のカード付き帳票の製造方法。
- カード基材を接着する工程において、カード基材の裏面の一部に剥離剤を塗布することを特徴とする請求項10に記載のカード付き帳票の製造方法。
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